Lenovo Legion Go S徹底レビュー!10万円以下の実力は本物か?

Lenovo Legion Go S 外観
2025年12月12日に日本で発売された「Lenovo Legion Go S」は、8インチの大型ディスプレイを搭載し、10万円以下という価格で登場した注目のポータブルゲーミングPCです。

このレビューでは、Legion Go Sがコストを抑えつつどこまで実用的なゲーミング性能を発揮できるのか、その実力や使い勝手を前モデル「Legion Go」やライバル機「ROG XBOX ALLY」と徹底比較・検証しました。

先に結論からお伝えしましょう

Lenovo Legion Go S の長所(Pros):

  • 8インチ大画面とVRR対応:7インチ機を凌駕する没入感と、可変リフレッシュレートによる滑らかな映像体験。
  • トラックパッド搭載:Windowsの操作性を劇的に向上させる、ライバル機にはない強み。
  • USB4ポートを2基搭載:eGPU(外付けGPU)接続や充電しながらの映像出力など、高い拡張性。
  • 10万円以下の価格:Windows搭載機としては手頃で、コストパフォーマンスが高い。

Lenovo Legion Go S の短所(Cons):

  • ファンの騒音:冷却のためにシングルファンが高回転し、静かな環境では音が気になる。
  • 重量級ゲームには設定が必要:最新AAAタイトルを遊ぶには解像度や画質設定の妥協が必須。
  • ケースが別売り:前モデルには付属していたキャリングケースが同梱されていない。

総合評価:

Lenovo Legion Go Sは、10万円以下という価格設定ながらも、8インチの大画面とVRRによる滑らかな映像や、トラックパッドによるPCとしての操作性を兼ね備えた、コスパの高いポータブルゲーミングPCです。ファンの騒音や重量級ゲームでの性能限界はあるものの、カジュアルなゲームやクラウドゲームを中心に楽しむユーザーにとっては、ROG XBOX ALLY以上に魅力的な選択肢になり得ます。

この記事で分かること

  1. デザイン:ユニボディ、グレイシャーホワイト、人間工学、グリップ感、質感、サイズ比較、重量(約740g)、付属品、接続ポート
  2. 操作性:コントローラー、トラックパッド、トリガー調整、ホール効果スティック、Dパッド、ボタン配置
  3. ディスプレイ:8インチ WUXGA (1920×1200)、リフレッシュレート 120Hz、VRR (可変リフレッシュレート)、IPS液晶、輝度 500nit
  4. パフォーマンス:AMD Ryzen Z2 Go、Zen 3+ アーキテクチャ、処理速度、動作感、メモリ、増設、ストレージ、SSD 交換、SDカード、発熱、冷却
  5. ベンチマーク:Passmark、Cinebench R23、Geekbench 6、PCMark 10、3DMark (Fire Strike, Time Spy、Night Raid、Wild Life)
  6. ゲーム性能:『モンハン ワイルズ』、『原神』、『鳴潮』、『サイバーパンク2077』、『Forza Horizon 5』、フレームレート (FPS)、FSR設定
  7. バッテリー:容量 55.5Wh、駆動時間(ゲーム/動画再生)、充電速度 (Super Rapid Charge)、65W PD充電
  8. オーディオ:前面スピーカー、音質、音量、スマートAMP、ファンノイズの影響、マイク品質
  9. 通信:Wi-Fi 6E (6GHz帯)、クラウドゲーミング、ストリーミング、Bluetooth 5.3、遅延
  10. ソフトウェアと機能:Windows 11 Home、できること、Legion Space、モニター出力、eGPU (外部GPU)、SteamOS、ドライバー
  11. 比較:Lenovo Legion Go (初代/8.8型)、ROG XBOX ALLY、違い
  12. スペック:詳細仕様
  13. 評価:5段階評価、総評、おすすめユーザー、メリット、デメリット
  14. 価格:購入先 (Amazon, 楽天)、レノボ公式、中古、ライバル機種との価格比較

この記事を最後まで読むことで、「Lenovo Legion Go S」を購入するべきかどうかがはっきりと分かるはず。購入に悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。

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公式ページ:Lenovo Legion Go S Gen 1(8.0型) | AMD Ryzen™搭載のハンドヘルドパワー | レノボ・ ジャパン

デザインと操作性

ここではLenovo Legion Go Sのデザインと操作性について、外観、コントローラーの操作性、接続ポートの3つのセクションに分けて紹介します。

外観:Lenovo Legion Go Sの洗練されたユニボディと進化した携帯性

Lenovo Legion Go S 前面の外観

ここではLenovo Legion Go Sの外観について、前モデル「Lenovo Legion Go」、ライバル機「ROG XBOX ALLY」と比較しながら紹介していきます。

質感と操作性:一体型デザインが生む剛性とフィット感

箱を開けた瞬間、目に飛び込んできたのは「グレイシャーホワイト」の清潔感あふれるボディでした。これまでのゲーミングPCにありがちな無骨な黒とは一線を画す、リビングにも自然に馴染む洗練されたデザインです。実際に手に取ってみると、プラスチック素材でありながら表面に施された防滑テクスチャ加工により、しっかりとした作りを感じます。前モデル「Lenovo Legion Go」の特徴だった着脱式コントローラーを廃止し、一体型の「ユニボディ」デザインを採用したことで、接合部のわずかなガタつきが完全に解消され、高い剛性を手に入れました。人間工学に基づいたグリップは手に自然とフィットし、長時間のプレイでも疲れにくい形状です。

前モデルとの比較:サイズ、重量、カラーの進化

Lenovo Legion Go Sの前面 外観

前モデルである「Lenovo Legion Go(8.8型)」と比較すると、携帯性は確実に向上しています。最も大きな違いは重量で、前モデルの約854gから今回のLegion Go S約740gへと、約114gもの軽量化を果たしました。実際に持ち比べてみると、重心バランスの良さも相まって、長時間のプレイでも手首にかかる負担が軽減されているのがはっきりと分かります。

サイズに関しては、横幅は約298mmとほぼ同等ですが、縦幅(高さ)が約131mmから約127.6mmへとわずかにコンパクトになりました。着脱ギミックのないユニボディとなったことで、数値以上に手への収まりが良く、凝縮感のあるボディだと感じます。また、本体カラーは重厚な「シャドーブラック」から、清潔感のある「グレイシャーホワイト」へと一新されました。黒い塊のような圧迫感が消え、リビングに置いても違和感のない、軽快でモダンな印象に変わった点も大きな魅力です。

ライバルとの比較:ROG XBOX ALLYとのサイズ・重量・カラーの違い

ROG Xbox Allyの前面 外観

競合機である「ROG XBOX ALLY」と比較すると、サイズと重量には明確な差があります。ROG XBOX ALLYは約670gと非常に軽量ですが、Legion Go S約740gあり、その差は約70gです。実際に持ち比べてみると、ROG Allyの方が凝縮された軽さを感じますが、Legion Go Sも8.0インチという一回り大きなディスプレイを搭載している割には健闘していると言えます。

本体サイズに関しては、ROG XBOX ALLYが幅約290mmに対し、Legion Go S約298.5mmと、横幅で約8.5mmほど大きくなっています。高さもROG Allyの約121mmに対し、Legion Go Sは約127.55mmと全体的に大柄です。これは携帯性という点ではROG Allyに分がありますが、その分、迫力のある画面サイズを手に入れた結果と言えるでしょう。カラーリングに関しては、両機種ともに清潔感のあるホワイト系を採用しており、黒が主流だったゲーミングPC市場において、どちらもインテリアに馴染むモダンな印象を与えます。

付属品:シンプルだが、ケースの不在は痛手

Lenovo Legion Go Sの外観

パッケージ内容は非常にシンプルで、実質的に本体と65WのACアダプター、そしてスタートガイドなどの書類のみでした。ここで前モデル「Lenovo Legion Go」ユーザーとして少し寂しく感じたのが、専用キャリングケースが付属していない点です。

前作やSteam Deckにはしっかりとしたハードケースが標準で同梱されていましたが、今回のLegion Go Sではコストカットの影響か、省かれています。裸のままカバンに入れるのは、大きな8インチ液晶を傷つけるリスクが高いため、精神衛生的にも良くありません。携帯ゲーム機として持ち運ぶことが前提のデバイスなので、本体購入と同時にサードパーティ製のケースや液晶保護フィルムを用意することを強くおすすめします。

一方で、嬉しい特典として「Xbox Game Pass Ultimate(3ヶ月利用権)」が付属しています。これにより、ソフトを別途購入しなくても、セットアップ直後から「Call of Duty」などの人気タイトルを含む数百のゲームをすぐに楽しむことができました。これはPCゲーム初心者にとって、非常に強力なスターターキットになると感じました。

まとめ:外観

  • 第一印象:グレイシャーホワイトの清潔感とリビングに馴染む洗練されたデザイン
  • 質感と剛性:防滑テクスチャによるしっかりした作りと、ユニボディ化によるガタつきのない高い剛性
  • 人間工学:手に自然とフィットするグリップ形状で、長時間のプレイでも疲れにくい
  • 前モデル比較(重量):約854gから約740gへ軽量化され、手首への負担が軽減
  • 前モデル比較(サイズ・カラー):高さがコンパクトになり、黒から白への変更で圧迫感が減少
  • ライバル比較(重量):ROG Ally(約670g)より約70g重いが、8インチ画面搭載機としては健闘
  • ライバル比較(サイズ):ROG Allyより全体的に大柄で携帯性は劣るが、迫力ある画面サイズを確保
  • 付属品:ACアダプターと書類のみで、専用ケースが付属しないため別途購入が必要
  • 特典:Xbox Game Pass Ultimate(3ヶ月利用権)が付属し、すぐにゲームを楽しめる

コントローラーの操作性

Lenovo Legion Go S 右側のボタン。ABXY

ここではLenovo Legion Go Sのコントローラーの操作性について、前モデル「Lenovo Legion Go」、ライバル機「ROG XBOX ALLY」と比較しながら紹介していきます。

基本レイアウトとボタン配置:標準的なXbox配列への回帰

コントローラーのレイアウトは、Xboxコントローラーに準拠した馴染み深い配置が採用されています。前面には左右非対称(アシンメトリー)に配置されたジョイスティック、ABXYボタン、そして左下にはDパッド(十字キー)が配置されています。

注目すべきは、メニューボタン(スタート/セレクト相当)の位置です。画面の左右上部に「メニューボタン」と「表示ボタン」が配置されており、親指を自然に伸ばすだけで届く位置にあります。また、Lenovo独自の「Legion L/R」ボタンも画面上部の左右に配置されており、ここからクイック設定ランチャーを即座に呼び出すことが可能です。

本体上部にはLB/RBバンパーLT/RTトリガーが配置され、背面にはプログラム可能な「Y1」「Y2ボタンと、トリガーの深さを調整するスライドスイッチが搭載されています。全体として、奇をてらわない実用的なレイアウトにまとまっており、手に取ってすぐに違和感なく操作できる設計です。

精密なホール効果スティックと格闘ゲームに最適なDパッド

Lenovo Legion Go SのジョイスティックとDパッド

操作の要となるDパッド(十字キー)ジョイスティックの品質も非常に高い水準にあります。ジョイスティックには磁気センサーを用いた「ホール効果」タイプが採用されており、長期間使用してもドリフト(勝手に入力される現象)が起きにくいという安心感があります。各スティックの根元にはRGB照明が搭載されており、ゲーミングデバイスらしい演出も楽しめます。

注目したいのは「大型ピボットDパッド」の操作感です。しっかりとしたクリック感がありながらも滑らかに動くため、格闘ゲームで複雑なコマンドを入力しても誤入力が起きにくく、ROG XBOX ALLYのDパッドよりも確実な入力ができると感じました。

物理的に切り替え可能なトリガーと実用的な背面パドル

Lenovo Legion Go Sのトリガー

Lenovo Legion Go Sで最もユニークな機能が、LT/RTトリガーのストローク調整機能です。背面のレバーをスライドさせるだけで、トリガーの押し込み深さを物理的に2段階で切り替えられます。実際にレースゲームを遊ぶ際は「長押し(フルストローク)」でアクセル開度を微調整し、FPSを遊ぶ際は「短押し(ショートストローク)」に切り替えることで、瞬時の射撃が可能になりました。

前モデル「Lenovo Legion Go」にあったFPSモード(マウス化変形)は廃止されましたが、このトリガー調整の方が実戦的で利用頻度は高いと感じます。

また、背面パドル(Y1/Y2)は適度なクリック感と抵抗があり、グリップを強く握っても意図せず押してしまう「誤爆」が起きにくい設計になっています。

Lenovo Legion Go S背面のパドル(Y1/Y2)

ROG Allyにはない「トラックパッド」の決定的な恩恵

最後に、Windows搭載機としての使い勝手を決定づけているのが「トラックパッド」の存在です。Legion Go Sは、右グリップ下部に小型化されたトラックパッドを搭載しています。前モデルの大型パッドに比べると操作エリアは狭くなりましたが、それでも親指だけでマウスカーソルを操作できる恩恵は絶大です。

競合のROG XBOX ALLYにはトラックパッドがなく、Windowsの操作やマウス必須のゲームではタッチパネルに頼るしかありません。ROG XBOX ALLYが専用UIでWindowsを隠蔽するアプローチをとっているのに対し、Legion Go Sトラックパッドを残すことで、PCとしての汎用性と操作性を確保している点に、明確なコンセプトの違いを感じました。

Lenovo Legion Go Sの「トラックパッド」

まとめ:コントローラーの操作性

  • ジョイスティック:ホール効果採用で耐久性が高く、RGB照明の演出も美しい。
  • Dパッド:大型でクリック感が心地よく、格闘ゲームのコマンド入力も正確に行える。
  • トリガー機能:背面のレバーでストロークを2段階に物理調整でき、ジャンルに応じた最適な操作が可能。
  • ROG XBOX ALLYとの比較:トラックパッドの有無が決定的な違いであり、Windows操作の快適さはLegion Go Sが勝る。
  • Lenovo Legion Goとの比較:着脱機能やFPSモードは廃止されたが、一体型による剛性向上と実用的なトリガー調整が追加された。
  • 背面パドル:クリック感が強く、誤操作しにくい設計で実用的。
  • 人間工学:防滑テクスチャと優れた重量バランスにより、約740gの重さを感じさせない快適なグリップ感を実現。

接続ポート:Lenovo Legion Go SのデュアルUSB4搭載と配置の変更点

Lenovo Legion Go Sの上部にある接続ポートを拡大

ここではLenovo Legion Go Sの接続ポートについて、「Lenovo Legion Go」、「ROG XBOX ALLY」と比較しながら紹介していきます。

USB4デュアル搭載の拡張性と上部集中配置

まず、インターフェースを見て驚かされるのは、普及モデルでありながら妥協のない「USB4」ポートを2基搭載している点です。本体上部に配置された2つのUSB Type-Cポートは、どちらも最大40Gbpsの高速ファイル転送に対応し、Power Delivery(PD)による充電とDisplayPort出力機能を備えています。

実際に自宅のデスクで試してみましたが、一方のポートで充電しながら、もう一方のポートから外部モニターへ映像出力を行う際、ケーブルが両方とも本体上部から伸びるため、コントローラーを握る手や膝上にケーブルが干渉せず、非常に快適にプレイできました。

Lenovo Legion Go Sの上部にある接続ポート

また、このUSB4ポートは「eGPU(外部GPU)」もサポートしています。外出先では手軽な携帯ゲーム機として使い、帰宅後は強力なグラフィックボードを接続してデスクトップPC級のゲームパフォーマンスを引き出すといった運用が可能です。本体下部にはmicroSDメディアカードリーダーがあり、最大2TBまでのストレージ拡張に対応しています。

底面にあるためカードの出し入れはしやすく、ゲームのインストール先として手軽に利用できました。もちろん、マイクロホン/ヘッドホン・コンボ・ジャックも搭載されており、有線イヤホン派の私としては遅延のないサウンドを楽しめる点も安心材料です。

Lenovo Legion Go Sの下部にある接続ポート

初代Legion Goとの比較:上下分散から上部集中へ

前モデル「Lenovo Legion Go(初代)」との最大の違いは、ポートの配置です。初代モデルはUSBポートが本体の上部と底面に1つずつ分散して配置されており、キックスタンド使用時や充電時の取り回しに柔軟性がありました。対して今回のLegion Go Sは、2つのポートが上部に集約されています。

個人的には、底面にポートがないことで、ベッドで寝転がりながらお腹の上に本体を置いたり、膝に乗せてプレイしたりする際に、ケーブルが体に刺さる不快感がなくなったことをメリットに感じました。ただし、ドッキングステーションのような底面接続タイプのアクセサリーを使っていたユーザーにとっては、配線の見直しが必要になる変更点と言えます。

ROG Xbox Allyとの比較:規格の違いがもたらす将来性

競合機「ROG XBOX ALLY」と比較すると、ポートの「規格」に決定的な差があります。ROG Xbox Ally(標準モデル)も2つのUSB Type-Cポートを備えていますが、規格はUSB 3.2 Gen 2(最大10Gbps)にとどまります。一方、Legion Go Sは2ポートともUSB4(最大40Gbps)です。

この帯域幅の差は、将来的な拡張性に直結します。ROG Xbox Ally(標準モデル)では汎用的なUSB接続のeGPUを利用できませんが、Legion Go Sなら可能です。また、大容量のゲームデータを外付けSSDから転送する際も、USB4の速度は圧倒的でした。長く使うことを考えると、この規格の差はLegion Go Sを選ぶ大きな理由になると感じました。

まとめ:接続ポート

  • USB Type-Cポート:最大40Gbpsの転送速度を持つUSB4ポートを2基搭載し、eGPUサポートにより拡張性が高い
  • 充電と映像出力:2ポートともPower DeliveryとDisplayPort出力に対応し、充電しながらの外部出力が容易
  • ポート配置:前モデルの上下分散から上部集中型に変更され、膝上プレイ時などにケーブルが干渉しにくくなった
  • microSDスロット:本体下部に配置され、最大2TBまでのストレージ拡張が可能
  • ROG Xbox Allyとの比較:AllyはUSB 3.2 Gen 2(10Gbps)だが、Legion Go SはUSB4(40Gbps)であり、通信速度と拡張性で大きく勝る

ディスプレイ:Lenovo Legion Go S ~VRR対応で完成度を高めた8インチの没入感~

Lenovo Legion Go Sのディスプレイ。スパイダーマンのゲーム画面。

ここではLenovo Legion Go Sのディスプレイ性能について、前モデル「Lenovo Legion Go」および競合「ROG XBOX ALLY」と比較しながらレビューしていきます。

鮮烈な8インチIPS液晶と最適な解像度バランス

電源を入れて最初に感動したのは、やはりその画面の美しさです。8.0型のIPS液晶「Lenovo PureSightディスプレイ」は、sRGBカバー率100%の色域を持ち、発色が非常に鮮やかです。輝度は500nitあり、日中の明るいリビングで「原神」のような色彩豊かなゲームをプレイしても、画面が暗くて見づらいということは全くありませんでした。

表面は光沢(グレア)仕上げで、ガラス素材にはコストパフォーマンスに優れた「Panda King Glass」が採用されています。光沢ゆえに照明の映り込みは多少気になりますが、それを補って余りある透明感とコントラストの高さがあり、映像美を重視する私にとっては満足度の高い仕様です。

前モデル・ライバル機との比較:サイズと精細感の「最適解」

Lenovo Legion Go Sでインディーズゲームをプレイしている。

画面サイズと解像度のバランスについては、前モデルやライバル機と比較するとその立ち位置が明確になります。

対 Lenovo Legion Go (初代): 初代は8.8インチ・WQXGA(2560×1600)という圧倒的なスペックでしたが、内蔵GPUでその解像度をフルに活かしてゲームを動かすのは困難でした。対してLegion Go Sは8.0インチ・WUXGA(1920×1200)へとサイズダウンしています。一見スペックダウンに見えますが、実際に使ってみると、搭載チップ(Ryzen Z2 Go)の性能に対して解像度が適切で、無理に設定を落とさずともドットバイドットのクッキリとした映像で遊べる点に好感を持ちました。

対 ROG XBOX ALLY: ROG Allyは7.0インチ・FHD(1920×1080)です。これと比べると、Legion Go Sの8.0インチは明らかに迫力が違います。たった1インチの差ですが、没入感は段違いです。また、アスペクト比16:10の縦長画面は、ゲームだけでなくWebブラウジングの際にも情報量が多く有利だと感じました。

念願のVRRサポート:滑らかさが劇的に向上

ディスプレイ機能における最大のトピックは、リフレッシュレート120Hzに加え、ついにVRR(可変リフレッシュレート)をサポートしたことです。

前モデルのLegion Goは最大144Hzと数値上は優秀でしたが、VRRに対応していない(またはネイティブポートレート液晶の制約がある)と言われており、フレームレートが変動した際の「カクつき」や「チラつき」が弱点でした。しかし、Legion Go SではVRRに対応したことで、例えば重いAAAタイトルでフレームレートが40fps~50fps付近をふらつくような場面でも、驚くほど滑らかに表示され、操作の遅延感も軽減されています。

これはROG XBOX ALLY(120HzでFreeSync Premium対応)が持っていた大きな強みに追いついたことを意味します。実際にアクションゲームをプレイした際、数値上のスペックが高い初代Legion Goよりも、VRRが効いているLegion Go Sの方が体感的なゲーム体験は快適だと感じました。

タッチ操作:Windows操作を支える軽快なレスポンス

Lenovo Legion Go Sのタッチパネル

タッチパネルは10点マルチタッチに対応しており、反応速度も申し分ありません。スマートフォンのような軽快さでスクロールやタップができ、Panda King Glassの指滑りも滑らかです。Windows 11のUIをタッチで操作する際もストレスを感じることはありませんでした。

まとめ:ディスプレイ

  • 基本仕様:8.0型 WUXGA (1920×1200) IPS液晶を採用し、輝度500nit・sRGB 100%で発色が鮮やか。
  • 比較対 Legion Go):初代の8.8型・2.5K解像度から8.0型・1200pへ変更されたが、マシンスペックとのバランスが良く実用的。
  • 比較対 ROG Ally):ROG Ally(7インチ)よりも一回り大きく没入感が高い。アスペクト比16:10で縦の情報量が多い。
  • リフレッシュレートとVRR:最大120Hzに加え、新たにVRR(可変リフレッシュレート)に対応。フレームレート変動時の滑らかさが劇的に向上した。
  • 表面処理:光沢(グレア)仕上げで映像は美しいが、映り込みはある。ガラス素材はPanda King Glassを採用。

パフォーマンス

Lenovo Legion Go Sでベンチマークを測定している

ここではLenovo Legion Go Sのパフォーマンスについて、ベンチマーク、ゲーム性能、メモリ・ストレージ、発熱と冷却の4つのセクションに分けて、詳細に紹介します。

ベンチマーク

Lenovo Legion Go Sは、AMDのモバイル向けプロセッサー「Ryzen Z2 Go」を搭載しています。このAPUは、Zen 3+アーキテクチャを採用したCPUと、RDNA 2アーキテクチャベースのRadeonグラフィックス680M相当)を統合したモデルです。最新のハイエンドチップではありませんが、6nmプロセスで製造されており、携帯ゲーム機に求められる電力効率とエントリークラスとしての性能バランスを重視した構成となっています。

ベンチマーク結果は以下のようになっています。

Lenovo Legion Go S CPUのベンチマーク結果

CPUのベンチマーク結果

  • PassmarkのCPUベンチマークスコア「12188」
  • Geekbench 6のシングルコア「1842」、マルチコア「5802」
  • Cinebench R23 シングルコア「1293」、マルチコア「5802」
  • Cinebench 2024 シングルコア「79」、マルチコア「343」
  • PCMark 10 スコア「5363」(よく利用されるアプリの使用感を計測)

Lenovo Legion Go S GPUのベンチマーク結果

GPUのベンチマーク結果・グラフィックスコア

  • Fire Strike グラフィックスコアで「5968」(DirectX 11)
  • Fire Strike Extreme グラフィックスコアで「2805」
  • Time Spy グラフィックスコアで「2179」(DirectX 12)
  • 3DMark Night Raidで「18298」(DirectX 12, 低負荷)
  • 3DMark Wild Life「15710」(Vulkan/Metal, モバイル向け)

Lenovo Legion Goとの比較でわかること

Lenovo Legion Go SとLenovo Legion GoのGPU性能(グラフィック性能)を比較

前モデル(Ryzen Z1 Extreme搭載)と比較すると、明確な「性能差」が存在します。特にCPU性能においてその差は顕著で、PassmarkスコアやGeekbenchのマルチコアスコアを見ると、Legion Go Sは前モデルの約半分のスコアにとどまっています。これは、プロセッサーのアーキテクチャがZen 4からZen 3+へと世代が異なり、コア数も減少しているためです。

GPU性能を示すFire Strikeのスコアでも、前モデルの7756に対し5968と、約23%ほどの低下が見られます。この結果から、Legion Go Sはハイエンドな前モデルの純粋な後継機ではなく、性能を抑えて価格と扱いやすさを重視した「普及モデル」という立ち位置がはっきりと分かります。最新のAAAタイトルを高画質で遊ぶには力不足ですが、軽めのゲームや画質設定を調整して遊ぶ用途に適しています。

【Lenovo Legion Goのベンチマーク結果】

CPUのベンチマーク結果・AMD Ryzen Z1 Extreme

  • PassmarkのCPUベンチマークスコア「24669」
  • Geekbench 6のシングルコア「2446」、マルチコア「12000」
  • Cinebench R23 シングルコア「1707」、マルチコア「11439」
  • Cinebench 2024 シングルコア「99」、マルチコア「643」
  • PCMark 10 スコア「6792」(よく利用されるアプリの使用感を計測)

GPUのベンチマーク結果・グラフィックスコア

  • Fire Strike グラフィックスコアで「7756」(DirectX 11)
  • Fire Strike Extreme グラフィックスコアで「4095」
  • Time Spy グラフィックスコアで「3219」(DirectX 12)
  • 3DMark Night Raidで「24885」(DirectX 12, 低負荷)
  • 3DMark Wild Life「15869」(Vulkan/Metal, モバイル向け)

ROG XBOX ALLY比較でわかること

Lenovo Legion Go SとROG XBOX ALLYでGPU性能(グラフィック性能)を比較

競合となるROG XBOX ALLY(Ryzen Z2 A搭載モデル)と比較すると、Legion Go Sのポテンシャルの高さが浮き彫りになります。CPU性能では、Zen 3+アーキテクチャを採用するLegion Go Sが、Zen 2ベースのZ2 Aを搭載するROG Allyを上回っています。具体的には、Cinebench R23のマルチコアスコアで約27%、Passmarkスコアで約15%ほど高い数値を記録しました。

グラフィックス性能においても、Fire Strikeスコアで約22%ほどLegion Go Sが高く、全体的にワンランク上の処理能力を持っています。価格帯の近いライバル機ですが、処理の重いシーンやシステム全体のレスポンスにおいては、Legion Go Sの方が余裕を持って動作することが期待できます。

【ROG XBOX ALLYのベンチマーク結果】

CPUのベンチマーク結果・AMD Ryzen Z2 A

  • PassmarkのCPUベンチマークスコア「10557」(マルチコア)
  • Geekbench 6のシングルコア「1277」、マルチコア「4703」
  • Cinebench R23 シングルコア「971」、マルチコア「4541」
  • Cinebench 2024 シングルコア「63」、マルチコア「255」
  • PCMark 10 スコア「3520」(よく利用されるアプリの使用感を計測)

GPUのベンチマーク結果・グラフィックスコア

  • Fire Strike グラフィックスコアで「4859」(DirectX 11)
  • Fire Strike Extreme グラフィックスコアで「2400」
  • Time Spy グラフィックスコアで「1929」(DirectX 12)
  • 3DMark Night Raidで「18249」(DirectX 12, 低負荷)
  • 3DMark Wild Life「16000」(Vulkan/Metal, モバイル向け)

ゲーム性能:設定次第でAAAタイトルも遊べるポテンシャル

Lenovo Legion Go Sでモンスターハンターワイルズをプレイしている

ここでは、Lenovo Legion Go Sが搭載するAMD Ryzen Z2 Go プロセッサーの実力を、実際のゲームタイトルを使って検証します。スペック表だけでは見えてこない、各タイトルの具体的なフレームレート(FPS)とプレイ感を、設定のポイントを交えて紹介します。

モンスターハンターワイルズ

ハンティングアクションの最新作で、広大なフィールドと高精細な生物表現が特徴の超重量級タイトルです。正直なところ、このクラスのゲームを携帯機で動かすのは至難の業ですが、設定を詰めることでなんとか遊べるラインに持っていけます。解像度を1280×720(720p)または1920×1080(1080p)に下げ、画質プリセットを「低」または「中」に抑えた上で、FSR(アップスケーリング)を「パフォーマンス」や「バランス」に設定するのが必須条件です。

この状態でフィールド探索や通常の戦闘を行うと、30fps~40fps程度で動作します。エフェクトが重なる乱戦時には30fpsを下回る瞬間もありますが、ディスプレイのVRR(可変リフレッシュレート)が効いているおかげで、不快なカクつきは意外なほど抑えられています。ただし、ネイティブ解像度でのプレイは現実的ではありません。

原神 (Genshin Impact)

Lenovo Legion Go Sで原神をプレイしている

アニメ調の美しいグラフィックが魅力のオープンワールドRPGです。このタイトルに関しては、Legion Go Sの性能があれば非常に快適に楽しめます。解像度1920×1080(1080p)、画質設定「中」~「高」でプレイしたところ、上限の60fpsに張り付いた安定した動作を確認できました。負荷の高い「スメール」や「フォンテーヌ」の探索、元素爆発を連発する戦闘シーンでも50fps以上をキープします。画面解像度をネイティブ(1200p)に上げても遊べますが、バッテリー持ちと滑らかさのバランスを考えると、1080p設定がベストだと感じました。

鳴潮 (Wuthering Waves)

Unreal Engineを採用した、スタイリッシュなアクションが特徴のオープンワールドRPGです。『原神』よりもGPU負荷が高いため、少し設定の工夫が必要です。 解像度1080p、画質「低」~「中」、そしてFSRを有効にすることで、45fps~60fpsでの動作が可能になります。

フィールド移動時は60fps近くでヌルヌル動きますが、ボス戦やジャスト回避(極限回避)のエフェクトが飛び交う瞬間はGPU使用率が100%に達し、一時的に40fps台まで低下します。画質を「高」にすると30fps前後まで落ち込むため、アクションの爽快感を重視するなら画質設定は欲張らないのが吉です。

サイバーパンク2077

Lenovo Legion Go Sでサイバーパンク2077をプレイ

PCゲーム屈指の重量級タイトルである本作。ベンチマークなどのデータで見かける「20 FPS」という数値は、高解像度や高画質設定での結果であり、そのままではプレイできません。しかし、設定を最適化すれば全く別物の動きを見せます。

解像度を1080p、画質プリセットを「低(Low)」、さらにFSR 2.1を「バランス」または「パフォーマンス」に設定することで、フレームレートは40fps~50fpsまで向上します。ナイトシティの密集地帯や激しい銃撃戦では35fps付近まで低下することもありますが、ストーリーを楽しむ分には十分にプレイ可能です。もちろん、レイトレーシングはオフにする必要があります。

Forza Horizon 5

Lenovo Legion Go SでForza Horizon 5をプレイしている

メキシコを舞台にしたオープンワールドレーシングゲームで、最適化が非常に優秀なタイトルです。一部のデータにある「19 FPS」というのは、最高画質設定での数値だと思われます。 実際に解像度1080p、画質プリセットを「中(Medium)」または「高(High)」に調整して走ってみたところ、劇的に滑らかな60fps以上での動作が可能でした。特に「中」設定では70fps~80fpsに達することもあり、レースゲームに不可欠なスピード感を損なうことなく楽しめます。適切な設定さえ行えば、携帯機とは思えない美しいグラフィックと滑らかな挙動を両立できます。

PUBG MOBILE (PUBGモバイル)

モバイル向けバトルロイヤルシューターのエミュレーター動作についても触れておきます。モバイル向けのタイトルであるため、Legion Go Sのスペックにとっては非常に軽い負荷です。 エミュレーター設定で解像度を1080pや2K、画質を「HDR」や「ウルトラHD」、フレームレート設定を「極限(60fps)」や「90fps」に引き上げても、余裕を持って動作します。カクつきは皆無で、60fps~90fps(エミュレーターの上限による)で安定しており、遅延を感じない快適なプレイが可能です。

まとめ:ゲーム性能

Legion Go SRyzen Z2 Go搭載)のゲーム性能は、「設定次第で化ける」という印象です。『モンスターハンターワイルズ』や『サイバーパンク2077』といった重量級タイトルでも、解像度を1080pに落としFSRなどの補正機能を活用することで、30fps~50fpsの実用的な範囲で遊ぶことができます。

一方で、『原神』や『Forza Horizon 5』のような中量級以下のタイトルでは、設定を少し調整するだけで60fps以上の非常に滑らかなゲーム体験が得られます。一部で見られる低いFPS数値はあくまで最高負荷時のものであり、適切な設定を行えば、携帯ゲーム機として十分満足できるパフォーマンスを発揮してくれます。

メモリとストレージ:Lenovo Legion Go S ~高速メモリの恩恵と容量のやりくり~

Lenovo Legion Go Sの設定画面。

ここではLenovo Legion Go Sのメモリとストレージ性能について、前モデル「Lenovo Legion Go」、ライバル機「ROG XBOX ALLY」と比較しながら紹介していきます。

高速7500MHzメモリがグラフィック性能を底上げ

まずメモリについてですが、仕様は16GBのLPDDR5Xを搭載しており、動作クロックは「7500MHz」という非常に高速なものが採用されています。実際に使ってみて感じたのは、このメモリ速度が統合GPU(iGPU)のパフォーマンスを大きく支えているという点です。PCゲームにおいて、統合GPUはメインメモリをビデオメモリ(VRAM)として共有するため、メモリの速度がフレームレートに直結します。エントリー向けの「Ryzen Z2 Go」プロセッサーでありながら、意外なほど粘り強くゲームが動くのは、この高速メモリのおかげと言えるでしょう。

ただし、メモリはマザーボードに直付けされたオンボード仕様であるため、購入後の増設や交換は一切できません。16GBという容量は、OSとVRAMで分け合うと現代の重量級ゲームにはギリギリのラインです。実際に複数のアプリを裏で立ち上げたままゲームを起動するとメモリ不足を感じる場面があったため、ゲームプレイ時は不要なアプリを閉じる工夫が必要でした。

512GBストレージと拡張性のリアル

ストレージは512GBNVMe SSD(PCIe Gen4)を搭載しています。OSの領域を除くと実際に使えるのは400GB程度です。これは、「Call of Duty」や「サイバーパンク2077」といった100GB級の超大作ゲームを数本インストールするとあっという間に埋まってしまいます。私もセットアップ直後に数本ゲームを入れただけで容量警告が出てしまい、やりくりに頭を悩ませました。

そこで重要になるのが、本体下部に搭載されたmicroSDカードスロットです。最大2TBまで対応しており、ここにインディーゲームや過去の名作タイトルを逃がすことで、本体ストレージをAAAタイトル用に空けることができます。A2クラスの高速なmicroSDカードを使えば、ロード時間の遅さはそれほど気になりませんでした。SSD自体の交換(換装)については、底面パネルを開ける必要があり、保証対象外となるリスクが高いため、基本的にはmicroSDカードでの運用がメインになると考えたほうが良いでしょう。

ライバルとの比較:速度のLegion、換装のAlly

競合機と比較すると、メモリとストレージの思想の違いが見えてきます。まずメモリ速度に関しては、Legion Go Sと初代Legion Goが共に「7500MHz」であるのに対し、ROG XBOX ALLY(標準モデル)は「6400MHz」です。この帯域幅の差は、特にグラフィック負荷の高いシーンでの安定性において、Legion Go Sに分があると感じました。

一方で、ストレージの換装のしやすさについてはROG XBOX ALLYに軍配が上がります。ROG XBOX ALLYはPCで一般的な「M.2 2280」サイズのSSDを採用しており、ユーザー自身での換装が比較的容易である点がアピールされています。Legion Go Sも交換自体は物理的に可能と思われますが、規格や分解のハードルを考慮すると、ライトユーザーには拡張性の面でROGの方が親切な設計と言えるかもしれません。

まとめ:メモリとストレージ

  • 搭載メモリ:16GB LPDDR5X-7500MHzを採用。オンボードのため増設は不可。
  • メモリ速度の恩恵:競合より高速な7500MHz駆動により、iGPUの性能を最大限に引き出している。
  • ストレージ:512GB SSD (PCIe Gen4) を搭載。ゲームの肥大化により容量不足になりやすいため工夫が必要。
  • 拡張性:最大2TB対応のmicroSDカードスロットがあり、データ保存先の分散が可能。
  • ROG XBOX ALLYとの比較(メモリ):Allyの6400MHzに対し、Legion Go Sは7500MHzと高速で有利。
  • ROG XBOX ALLYとの比較(SSD):Allyは汎用的なM.2 2280規格を採用し換装が容易とされる一方、Legion Go SはmicroSDでの運用が推奨される。

発熱と冷却:Lenovo Legion Go S ~コンパクトボディゆえの熱との戦い~

Lenovo Legion Go Sの背面にある排気孔

ここではLenovo Legion Go Sの発熱と冷却性能について、ベンチマークや長時間のゲームプレイを通じて検証し、前モデル「Lenovo Legion Go」、ライバル機「ROG XBOX ALLY」と比較しながら紹介していきます。

冷却システム:Legion ColdFront技術の採用

本機は、Lenovo独自の冷却技術「Legion ColdFront」を採用しています。筐体内部には大型のヒートシンクと、熱を強力に排出するための巨大なシングルファンが搭載されています。エアフローの設計は、背面の大きな通気口から冷たい空気を取り込み、本体上部のベントから熱を排出する構造になっています。

実際に手に取ってみると、背面の吸気口は指が触れにくい位置にデザインされており、ゲームプレイ中に吸気を妨げてしまう心配は少ないと感じました。このコンパクトな筐体で最大30W近いTDP(熱設計電力)の熱を処理するために、内部では効率的な冷却が行われています。

発熱レベルの実測:高負荷時の温度上昇

実際に『サイバーパンク2077』のような負荷の高いゲームを「パフォーマンスモード」でプレイして温度を測定してみました。ゲーム開始から数分でCPUおよびGPUの温度は80℃近くまで上昇し、高負荷時はその温度域で推移します。

筐体表面の温度については、画面中央部や背面の排気口付近に熱だまりを感じます。冬場はカイロ代わりに感じる程度ですが、夏場の長時間プレイでは気になるかもしれません。ただし、人間工学に基づいたグリップ部分は熱源から距離が保たれており、操作している手が不快になるほど熱くなることはありませんでした。排熱は上部から行われるため、手に熱風が当たらないのは良い点です。

パフォーマンス維持とファン騒音:静音性には課題あり

Lenovo Legion Go Sの本体内部。分解した様子。

冷却システムは、サーマルスロットリング(熱による性能低下)を防ぎ、長時間のゲームプレイでもパフォーマンスを維持するために懸命に働いています。その代償として、ファンの騒音はかなり大きいと言わざるを得ません。

パフォーマンスモードで高負荷なゲームを動かすと、ファンは全力で回転し、まるで小さなタービンのような風切り音を発生させます。静かな部屋でプレイしていると、ゲームのBGMをかき消すほどの音量で、家族から「何の音?」と聞かれることもありました。「静音モード」に切り替えれば音は劇的に静かになりますが、その分パフォーマンスも制限されるため、AAAタイトルを遊ぶ際は騒音とのトレードオフを覚悟する必要があります。一部のユーザーにとっては、このファンの音が煩わしく感じられるかもしれません。

他機種との違い:余裕の初代、静音のROG、必死なS

前モデルやライバル機と比較すると、冷却のアプローチと結果に明確な違いが見えてきます。

対 Lenovo Legion Go (初代): 初代モデルもシングルファン構成ですが、筐体が大きくエアフローに余裕があったため、高音ノイズが抑えられ比較的静かでした。対してLegion Go Sは、筐体が小型化された分、熱を逃がすためにファンを高回転させる必要があり、結果として騒音が大きくなっています。

対 ROG XBOX ALLY: 競合のROG Xbox Allyは「デュアルファン(2基)」を採用しています。2つのファンで効率よく冷却するため回転数を抑えられ、静音性に優れています。また、搭載チップの発熱も低いため、本体表面温度も低く保たれています。Legion Go Sはシングルファンで必死に冷却している印象があり、静音性と表面温度の低さではROG Allyに軍配が上がります。

まとめ:発熱と冷却

  • 冷却技術:Legion ColdFront技術を採用し、シングルファンと大型ヒートシンクで背面吸気・上部排気を行う。
  • 発熱:高負荷時はCPU/GPU温度が80℃に達しやすく、筐体中央部に熱を感じるが、グリップ部は熱くなりにくい。
  • ファン騒音:パフォーマンスモード時のファンノイズは非常に大きく、静かな環境では気になるレベル。
  • 比較(対 Legion Go):大型筐体で余裕のあった初代に比べ、小型化したSは冷却のためにファン音量が大きくなった。
  • 比較(対 ROG Ally):デュアルファンで静音かつ低温なROG Allyに対し、シングルファンのLegion Go Sは騒音と発熱処理で劣る。

バッテリー持ちと充電:Lenovo Legion Go S ~初代から進化したスタミナと急速充電の恩恵~

Lenovo Legion Go Sでストリートファイター6をプレイしている

ここではLenovo Legion Go Sのバッテリー性能について、前モデル「Lenovo Legion Go」、ライバル機「ROG XBOX ALLY」と比較しながら紹介していきます。

容量アップと低負荷時のスタミナ向上

まずスペック上の数値を見ると、本機は55.5Whのリチウムイオンポリマーバッテリーを搭載しています。これは前モデルの49.2Wh から約13%ほど増量されており、軽量化しつつもバッテリー容量を増やすという堅実な進化を遂げています。公称値(JEITA 3.0)では、動画再生時で約11.3時間、アイドル時では約18.2時間という長時間の駆動を謳っています。

実際のバッテリー持ちを検証するために、PCMark 10を用いた動画再生テストを行ってみたところ、約8時間55分という結果が出ました。これは携帯ゲーム機としては優秀な部類で、映画を数本見たり、YouTubeを流し見したりする用途であれば、バッテリー切れを気にすることなく一日中使えるレベルです。低負荷時の電力効率は確実に向上しており、外出先でのエンタメ端末としての実用性は十分にあると感じました。

実践:AAAタイトルは「93分」の壁

しかし、高負荷なゲームプレイとなると話は別です。実際に『サイバーパンク2077』を解像度1200p、パフォーマンスモードでプレイしてみたところ、100%からスタートして電源が落ちるまでの時間は約1時間33分(93分)でした。やはりAAAタイトルのような重い処理をさせると、電力消費は激しくなります。

一方で、設定を工夫すればプレイ時間は延ばせます。解像度を下げ、画質設定を調整し、「静音モード」を活用して軽めのインディーゲーム(『Hades』など)を遊んだ際は、3時間以上持ちこたえることができました。『Stardew Valley』のような2Dゲームであればさらに長く遊べます。外出先で遊ぶなら、遊ぶタイトルと設定(TDP)を賢く選ぶことが、このデバイスと付き合うコツだと言えるでしょう。

爆速の「Super Rapid Charge」と柔軟な給電

バッテリー消費が早い場面があっても、それを補ってくれるのが充電速度です。本機は「Super Rapid Charge」に対応しており、付属の65Wアダプターを使用すれば、わずか30分で約50%まで急速充電が可能です。ちょっとした休憩時間にサッと充電するだけで、すぐにゲームを再開できるスピード感は非常に頼もしく感じました。

また、USB PD(Power Delivery)に対応しているため、航空会社承認済みの65Wモバイルバッテリーなどを使えば、コンセントのない場所でもプレイ時間を延長できます。Legion Spaceソフト上で電力設定を微調整したり、充電しながらプレイする際にバッテリーへの負荷を減らす「電源バイパスモード」的な運用も考慮されている点は、ゲーマーにとって嬉しい配慮です。

他機種との比較:バランス型の「S」とスタミナの「Ally」

競合機と比較すると、バッテリー性能の立ち位置が明確になります。

対 Lenovo Legion Go (初代): 初代は49.2Whと容量が小さく、大画面・高性能ゆえに『Diablo IV』のようなゲームでは約1時間しか持たないこともありました。対してLegion Go Sは容量が55.5Whに増え、低負荷時の持ちが改善されています。初代が「常に給油が必要なスポーツカー」なら、Sは「少しタンクが大きくなり燃費が改善された改良車」といった進化を感じます。

対 ROG Xbox Ally: 競合のROG Xbox Ally(標準モデル)は60Whというさらに大きなバッテリーと、省電力なRyzen Z2 Aチップを搭載しています。これにより、動画再生や低負荷ゲームでのスタミナはROG Allyに分があります。Legion Go Sも健闘していますが、純粋なバッテリー駆動時間を最優先するならROG Allyが一歩リードしています。

まとめ:バッテリー持ちと充電

  • バッテリー容量:55.5Whを搭載し、前モデル(49.2Wh)から増量された。
  • 駆動時間(公称):動画再生時約11.3時間、アイドル時約18.2時間と低負荷時は優秀。
  • 駆動時間(実測):高負荷ゲーム(『サイバーパンク2077』など)では約1時間33分で力尽きるが、設定次第で3時間以上も可能。
  • 充電速度:「Super Rapid Charge」により30分で50%の急速充電が可能でリカバリーが早い。
  • 比較(対 Legion Go):容量・効率ともに向上し、初代の弱点だったバッテリー持ちが改善された。
  • 比較(対 ROG Ally):ROG Ally(60Wh)の方が容量が大きく、スタミナ性能では一歩及ばない。

オーディオ性能:Lenovo Legion Go S ~前面配置の迫力とファン騒音のジレンマ~

Lenovo Legion Go Sで動画を再生している

ここではLenovo Legion Go Sのオーディオ性能について、前モデル「Lenovo Legion Go」、ライバル機「ROG XBOX ALLY」と比較しながら紹介していきます。

前面スピーカーへの進化と技術的特徴

本機は、本体前面の下部に2W×2のステレオスピーカーを搭載しています。前モデル「Lenovo Legion Go」ではスピーカーが本体上部(トップファイアリング)にあり、音が天井に向かって逃げてしまう感覚がありましたが、今回のSモデルでは音がプレイヤーの耳にダイレクトに届く「フロントファイアリング」方式に改善されました。これにより、音の解像感と迫力が物理的に増しています。

一方、競合の「ROG XBOX ALLY」と比較すると、音響体験の質には違いがあります。ROG Allyは「Dolby Atmos」に対応し、さらにデュアルファンによる静音性が高いため、繊細なサラウンド感を味わえます。対してLegion Go Sは、スマートAMPによるパワフルな音圧を持っていますが、後述するファンの駆動音がオーディオ体験に干渉するという課題を抱えています。

音質:クリアなボーカルと「音量」での勝負

実際に様々なジャンルのゲームや動画で音質をチェックしてみました。前面に配置されたおかげで、中音域の抜けが良く、RPGのイベントシーンにおけるキャラクターのセリフ(ボーカル)や、アクションゲームの効果音が非常に明瞭に聞こえます。高音域も刺さるような鋭さはなく、長時間聞いていても疲れにくいチューニングだと感じました。低音域に関しては、筐体のサイズなりではありますが、スマートAMPの効果か、爆発音などのSEには十分なアタック感があります。

ただし、この良好な音質を楽しむには条件があります。それは「ファンの音に打ち勝つ音量」に設定することです。高負荷なゲームプレイ中、シングルファンが唸りを上げて回転するため、小音量では繊細な環境音がかき消されてしまいます。そのため、私は常にボリュームを大きめに設定してプレイする必要がありました。音自体は良いのですが、静かな環境でしっとりと音楽を楽しむような用途には、ファンのホワイトノイズが少々邪魔をします。

マイク品質と有線接続の重要性

内蔵マイクは「デュアルアレイマイク」を採用しており、ボイスチャット時の音声はクリアに拾ってくれます。友人とDiscordを繋ぎながらマルチプレイを試しましたが、こちらの声は明瞭に伝わっていました。ただし、やはりここでもファンの音がマイクに乗るリスクがあるため、ノイズ抑制機能の併用は必須です。

本体上部にはマイクロホン/ヘッドホン・コンボ・ジャックを搭載しており、有線イヤホンやヘッドセットが利用可能です。前述したファン騒音の問題を物理的にシャットアウトできるため、没入感を最優先するなら、スピーカーよりも有線イヤホンでのプレイが「正解」だと感じました。

ソフトウェアとサウンド設定

サウンドの調整は、専用ソフト「Legion Space」やクイック設定パネルから行えます。ボリューム調整はもちろん、ゲームジャンルに合わせたサウンドエフェクトの切り替えも可能です。システムレベルで簡単にアクセスできるため、ゲーム中に「今はファンの音がうるさいから音量を上げよう」といった微調整がスムーズに行える点は便利でした。

まとめ:オーディオ性能

  • スピーカー配置:2W×2のスピーカーが前面配置(フロントファイアリング)になり、前モデル(上部配置)よりも音がダイレクトに届く。
  • 音質の特徴:中音域(ボーカル)がクリアで聞き取りやすく、スマートAMPにより最大音量はパワフル。
  • ファン騒音の影響:高負荷時はファンの回転音が大きく、繊細な音がかき消されるため、音量を上げる必要がある。
  • ROG XBOX ALLYとの比較:Dolby Atmosと静音ファンで定位感に優れるAllyに対し、Legion Go Sは音圧とダイレクト感で勝負するタイプ。
  • マイクとジャック:デュアルアレイマイクはクリアだが、没入感を高めるにはコンボジャックを用いた有線イヤホンの使用が推奨される。

通信性能:Lenovo Legion Go S ~Wi-Fi 6Eによる低遅延プレイと安定した接続環境~

Lenovo Legion Go Sの設定画面

ここではLenovo Legion Go Sの通信性能について、前モデル「Lenovo Legion Go」、ライバル機「ROG XBOX ALLY」と比較しながら紹介していきます。

Wi-Fi 6Eによる快適なクラウドゲーミング体験

通信規格に関しては、現在のポータブルゲーミングPCのトレンドをしっかり押さえており、高速かつ低遅延な「Wi-Fi 6E」に対応しています。実際に自宅のWi-Fi 6E対応ルーターに接続し、6GHz帯を利用して「Xbox Cloud Gaming」でアクションゲームをプレイしてみました。

驚いたのはその安定性です。従来の5GHz帯では時折発生していたパケットロスによるカクつきや、入力遅延によるキャラクター操作のズレがほとんど感じられず、まるで本体にインストールして遊んでいるかのようなレスポンスでプレイできました。また、数百GBにおよぶ大容量ゲームのダウンロードも非常にスムーズで、帯域幅の広さを実感します。専用ソフト「Legion Space」にはネットワークを最適化して遅延を軽減する機能もあり、オンライン対戦におけるマッチングも迅速でストレスフリーでした。

Bluetooth 5.3の実用性と周辺機器の接続

Bluetoothのバージョンは「5.3」を採用しています。実際にワイヤレスイヤホンと外部のBluetoothコントローラーを同時に接続して使用しましたが、接続が途切れたり、音声が遅延したりといったトラブルには遭遇しませんでした。特にポータブル機では、移動中にワイヤレスイヤホンを使う機会が多いため、ペアリングがスムーズで接続強度が安定している点は重要です。キーボードやマウスを接続してデスクトップPCのように使う際も、入力遅延を感じることなく快適に作業できました。

ライバルとの比較:Wi-Fiは互角、BluetoothはAllyが先行

競合機と比較すると、Wi-Fi性能に関しては3機種とも「Wi-Fi 6E」対応で互角です。どのモデルを選んでも、6GHz帯の恩恵を受けた高速通信が可能です。

一方で、Bluetooth規格にはわずかな世代差があります。Lenovo Legion Go Sと初代Legion Goが「Bluetooth 5.3」であるのに対し、ROG XBOX ALLYはより新しい「Bluetooth 5.4」を採用しています。現時点で使用感に大きな差が出るわけではありませんが、将来的にBluetooth 5.4の新機能を活用した周辺機器が登場した際には、ROG Allyの方が有利になる可能性があります。とはいえ、現状のゲーミング用途においては、Legion Go Sの通信性能に不満を感じることはまずないでしょう。

まとめ:通信性能

  • Wi-Fi規格:Wi-Fi 6E(6GHz帯)に対応し、混雑の少ない帯域で高速かつ低遅延な通信が可能。
  • ストリーミング性能:Xbox Cloud Gamingなどのクラウドゲームでも、遅延やパケットロスを感じさせない安定した接続を実現。
  • Bluetooth規格:Bluetooth 5.3を採用しており、ワイヤレスイヤホンやコントローラーとのマルチペアリングも安定している。
  • ROG XBOX ALLYとの比較(Bluetooth):Allyは最新のBluetooth 5.4 を採用しており、規格の新しさではAllyが一歩リードしている。
  • ROG XBOX ALLYとの比較(Wi-Fi):両機種ともWi-Fi 6E対応であり、通信速度や安定性においては互角の性能。

ソフトウェアと機能:Lenovo Legion Go S ~Windows 11の自由度と発展途上のLegion Space~

Lenovo Legion Go Sのクイック設定

ここではLenovo Legion Go Sのソフトウェアと機能について、前モデル「Lenovo Legion Go」、ライバル機「ROG XBOX ALLY」と比較しながら紹介していきます。

Windows 11 Home:ゲームから仕事まで「何でもできる」汎用性

本機にはOSとして「Windows 11 Home」が搭載されています。これはいわゆる「普通のパソコン」と同じ環境であり、Steam、Epic Games、Battle.netといった主要なゲームストアはもちろん、Xbox Game Pass Ultimate(3ヶ月分が付属)を利用して、数百のタイトルを定額で楽しむことも可能です。Windows環境であることを活かし、エミュレーターを導入してレトロゲームを遊んだり、Amazonアプリストア経由でAndroidアプリを動作させたりと、遊びの幅は無限大です。

また、本機のスペックを補完する手段として「クラウドゲーミング」との相性が抜群です。Xbox Cloud GamingGeForce Nowを利用すれば、本来このデバイスのネイティブ性能では動作が厳しい最新の重量級タイトルでも、インターネット経由で高画質かつ高フレームレートでプレイ可能です。Wi-Fi 6Eの高速通信のおかげで遅延もほとんど感じず、まるでローカルにインストールしているかのような感覚で遊べました。

さらに、ゲーム以外にも、YouTubeやNetflixなどの高画質ストリーミング再生、ブラウザでのWebサーフィン、さらにはWordやExcelといったOfficeソフトでの作業まで、PCでできることは何でも実行可能です。実際にキーボードとマウス、外部モニターを接続して仕事をしてみましたが、ポータブルゲーミングPCであることを忘れるほど快適に動作し、8インチの画面はサブモニターとしても十分に機能しました。単なるゲーム機ではなく、持ち運べる多機能PCとしての汎用性の高さこそが本機の真骨頂です。

Legion Space:統合ランチャーの利便性と課題

Lenovo Legion Go Sの設定画面を呼び出している

Lenovo独自の統合ソフト「Legion Space」は、各プラットフォームのゲームをまとめて管理できるランチャー機能と、TDP(熱設計電力)やコントローラー設定を行うハブ機能を兼ね備えています。ボタン一つでクイック設定パネルを呼び出し、ゲーム中に解像度やリフレッシュレートを変更できるのは便利でした。

ただ、ROG XBOX ALLYの洗練されたソフト「Armoury Crate SE」と比較すると、まだ発展途上な印象は否めません。起動直後の動作がもっさりしていたり、ゲーム終了後にLegion Spaceに戻る際に一瞬フリーズしたりといった挙動の不安定さに遭遇することがありました ,。カスタマイズ性は高いものの、UIの直感性や安定感においては、ROG Allyに一日の長があると感じます。

外部モニター出力とeGPU:USB4がもたらすデスクトップ級の拡張性

Lenovo Legion Go Sの外部モニター出力

拡張性に関しては、Legion Go Sの圧勝と言えます。2基のUSB4ポートはDisplayPort出力(モニター出力)に対応しており、USB-Cケーブル1本でモバイルモニターに接続したり、ドッキングステーションを介して大画面テレビに出力したりと、Nintendo Switchのような使い方が簡単にできました。

さらに注目すべきは「eGPU(外部GPU)」のサポートです。USB4経由で市販のGPUボックスを接続することで、外出先では携帯機、自宅ではGeForce RTXなどを接続してハイスペックゲーミングPCとして運用することが可能です。対照的に、ROG XBOX ALLY(標準モデル)のUSBポートはUSB 3.2 Gen 2であり、汎用的なUSB接続のeGPUには対応していません。将来的に性能不足を感じた際、本体を買い替えずにグラフィック性能を強化できるのは、Legion Go Sならではの大きな魅力です。

ドライバーの安定性とSteamOS導入の可能性

搭載されている「AMD Ryzen Z2 Go」は新しいチップであるため、ドライバーの安定性には少し不安が残ります。実際にプレイしようとした『インディ・ジョーンズ』の新作が起動しないなど、発売直後のタイトルとの相性問題に直面することがありました。これらは今後のアップデートで改善されるはずですが、安定感を求めるなら少し待つ必要があるかもしれません。

面白い発見だったのは、Windowsの重さを回避するために「SteamOS(Bazziteなどの互換OS)」を導入してみた時です。Windows特有のバックグラウンド処理がなくなることで、動作が軽快になり、振動などの細かな不具合が解消されるケースがありました。公式サポート外の行為ではありますが、Windowsの操作性に疲れた場合、Steam Deckのようなコンソールライクな操作感を手に入れられる「逃げ道」があるのは、マニアックな楽しみ方としてアリだと感じました。

まとめ:ソフトウェアと機能

  • OS:Windows 11 Homeを搭載し、Steam、Epic Games、エミュレーター、クラウドゲーミング、Officeなど、PCでできることは全て実行可能。
  • Legion Space:設定やランチャーとして機能するが、動作の重さやバグなどがあり、ROG Allyのソフトに比べて完成度はまだ低い。
  • 外部接続:USB4ポートによる映像出力が容易で、ドックを使えばデスクトップPCとしても利用可能。
  • eGPUサポート:USB4経由で外付けGPUが利用可能。USB4非対応のROG Ally(標準モデル)に対する大きなアドバンテージ。
  • ドライバー:新チップゆえに一部ゲームで起動しないなどの相性問題があり、アップデート待ちの状態。
  • SteamOS:自己責任だが、SteamOS(互換OS)を導入することでWindowsの重さから解放され、動作が改善する場合がある。

検証して分かったLenovo Legion Go Sのメリット・デメリット

Lenovo Legion Go Sの前面 外観

ここでは、実際にLenovo Legion Go Sを使用して徹底的に検証した結果判明したメリットとデメリットを、前モデル「Lenovo Legion Go」や競合機「ROG XBOX ALLY」との比較を交えながら詳しく解説します。

メリット(長所、利点)

メリット1:ROG Allyを凌駕する「8インチ大画面」と「VRR」の没入感

最大のメリットは、やはりディスプレイの満足度です。7インチのROG XBOX ALLYと比較して、Legion Go Sの8インチ画面は一回り大きく、ゲーム世界への没入感が段違いです。文字の視認性も高く、細かいUIのRPGやストラテジーゲームでも目を凝らす必要がありません。

さらに、前モデルの弱点と言われていた「VRR(可変リフレッシュレート)」に対応した点は非常に大きいです。フレームレートが不安定になりがちな重量級ゲームでも、VRRのおかげでカクつき(スタッター)や画面のズレ(ティアリング)が劇的に軽減され、数値以上の滑らかさを体感できました。この点においては、FreeSync Premiumに対応するROG Allyと同等の快適さを手に入れたと言えます。

メリット2:Windows操作を救う「トラックパッド」の存在(ROG Allyは非搭載)

Windows 11を搭載するポータブル機において、トラックパッドの有無は死活問題です。Legion Go Sは右グリップ下部に小型のトラックパッドを搭載しており、デスクトップ画面でのファイル操作や、マウス必須のゲーム、トラブルシューティング時の操作が非常に快適です。

一方、競合のROG XBOX ALLYにはトラックパッドが搭載されていません。専用UIでカバーしているとはいえ、一歩でもデスクトップ画面に出るとタッチ操作かスティックマウスに頼らざるを得ず、ストレスを感じる場面がありました。PCとしての汎用性を重視するなら、トラックパッドがあるLegion Go Sに軍配が上がります。

メリット3:USB4デュアル搭載による「eGPU」への拡張性(ROG AllyはUSB 3.2)

拡張性の高さも本機の大きな魅力です。2基のUSB4ポートはどちらも40Gbpsの転送速度を持ち、充電しながらの外部モニター出力や、高速なデータ転送が可能です。特に重要なのが「eGPU(外付けGPU)」への対応です。将来的にスペック不足を感じても、GPUボックスを接続して性能を底上げできるため、製品寿命を長く保てます。

対照的に、ROG XBOX ALLY(標準モデル)のUSBポートはUSB 3.2 Gen 2にとどまり、汎用的なUSB接続のeGPUには対応していません(専用端子が必要、もしくは上位モデルのみ対応)。将来的な拡張性やデスクトップPC代わりとしての運用を考えるなら、USB4を標準搭載するLegion Go Sが圧倒的に有利です。

メリット4:ユニボディ化による「剛性」と「軽量化」(初代は約110g重い)

前モデルの着脱式コントローラーはユニークでしたが、構造上の「遊び」や「きしみ」が気になることがありました。Legion Go Sは一体型のユニボディデザインになったことで、ガッチリとした剛性を手に入れ、激しい操作でも不安を感じません。

また、重量が前モデルの約854gから約740gへと軽量化されたことも大きなメリットです。ROG Ally(約670g)には及びませんが、重心バランスが良く、グリップ形状も優秀なため、長時間のプレイでも手首への負担が大幅に減りました。寝転がってプレイする際の快適さは、初代モデルとは比べ物になりません。

メリット5:物理的に切り替え可能な「トリガー調整機能」

新機能のトリガーストローク調整は、地味ながら非常に実用的です。背面のスイッチ一つで、レースゲーム用の「アナログ入力(長押し)」と、FPS用の「デジタル入力風(短押し)」を切り替えられます。ソフトウェアの設定を開くことなく、物理的に感触を変えられる直感さは、ゲームジャンルを頻繁に変えるゲーマーにとって嬉しい機能です。

デメリット(短所、欠点)

デメリット1:高負荷時の「ファン騒音」はかなり大きい(ROG Allyは静音)

検証中に最も気になったのがファンの騒音です。冷却のためにシングルファンが高回転で回るため、高負荷時には「キーン」という風切り音がかなり大きく響きます。静かな部屋ではゲームのBGMをかき消すほどで、没入感を削ぐ要因になりかねません。

この点に関しては、デュアルファンを採用し静音性に優れるROG XBOX ALLYや、筐体サイズに余裕があり音が低かった初代Legion Goの方が優秀です。Legion Go Sで快適に遊ぶには、イヤホンの使用がほぼ必須と言えるでしょう。

デメリット2:キャリングケースが「別売り」(初代は付属)

コストダウンの影響か、前モデルには標準で付属していた立派なキャリングケースが同梱されていません。8インチという大きな画面を保護するためにはケースが必須ですが、別途購入する必要があります。開封してすぐに持ち運びたいユーザーにとっては、追加出費が必要になる点はマイナスポイントです。

デメリット3:ユニークな「FPSモード」と「着脱機能」の廃止

初代モデルのアイデンティティだった、コントローラーを取り外してマウスにする「FPSモード」や、タブレットとして使える着脱機能は廃止されました。これにより「普通の携帯ゲーム機」になってしまった感は否めません。あの変形ギミックにロマンを感じていたユーザーにとっては、機能的な退化と感じられるでしょう。

デメリット4:重量級ゲームには「設定の妥協」が必要

搭載されているRyzen Z2 Goチップは、前モデルのZ1 Extremeと比較するとピーク性能が低いです。『モンスターハンターワイルズ』や『サイバーパンク2077』のような最新の超重量級タイトルを遊ぶには、解像度を720p~1080pに落とし、画質設定を低くし、FSR(アップスケーリング)を駆使する必要があります。「何でも最高画質で動く」わけではないため、画質とパフォーマンスのバランスを自分で調整できる知識が多少求められます。

まとめ:ゲーム性能

Lenovo Legion Go Sは、前モデルやライバル機の良い部分を取り入れつつ、コストと性能のバランスを再構築した「堅実な進化作」です。8インチの大画面とVRRによる映像体験、トラックパッドによる操作性の良さ、そしてUSB4による高い拡張性は、ROG XBOX ALLYにはない明確な強みです。一方で、ファンの騒音やケースの別売り、重量級タイトルにおける性能の限界といったデメリットも存在します。これらを理解し、設定を調整しながら自分好みの環境を作れるユーザーにとっては、10万円以下で購入できる最高のWindowsハンドヘルドPCとなるでしょう。

Lenovo Legion Go Sのスペック(仕様)

  • モデル: Lenovo Legion Go S Gen 1 (8.0型)
  • ディスプレイ: 8.0型 WUXGA IPS液晶 (1920×1200, 120Hz, 500nit, 10点タッチ)
  • CPU(プロセッサ): AMD Ryzen™ Z2 Go プロセッサー (Zen 3+アーキテクチャ)
  • GPU: AMD Radeon™ グラフィックス (RDNA 2ベース)
  • RAM(メモリ): 16GB LPDDR5X-7500MHz (オンボード)
  • ストレージ: 512GB SSD (PCIe Gen4 NVMe/M.2 2242)
  • バッテリー: 55.5Whr (Super Rapid Charge対応)
  • 駆動時間: 動画再生時 約11.3時間・アイドル時 約18.2時間 (JEITA 3.0)
  • 充電: 65W ACアダプター (Rapid Charge Pro対応)
  • カメラ: なし
  • ワイヤレス通信: Wi-Fi 6E (IEEE 802.11ax), Bluetooth 5.3
  • インターフェース: USB4 (Type-C) x2, microSDカードリーダー, オーディオジャック
  • スピーカー: 前面配置ステレオスピーカー (2W x 2)
  • オーディオ: デュアルアレイマイク内蔵
  • 冷却: Legion ColdFront (シングルファン, 大型ヒートシンク)
  • 操作: トラックパッド, ホール効果ジョイスティック, 調整可能トリガー
  • 機能: Legion Space (統合ランチャー・設定管理)
  • オプション(アクセサリー): Legion Go Dock, Legion AR Glasses 2など (別売)
  • 生体認証: なし
  • 筐体: ユニボディデザイン, 防滑テクスチャ
  • ソフトウェア(アプリ): Legion Space, Xbox PC Game Pass (3ヶ月分)
  • OS: Windows 11 Home 64bit (日本語版)
  • サイズ: 約 298.5 x 127.55 x 22.6~43.4mm
  • 重量: 約 740g
  • カラー: グレイシャーホワイト
  • 付属品: 65W ACアダプター, Xbox Game Pass Ultimate (3ヶ月利用権)

Lenovo Legion Go Sの評価

Lenovo Legion Go SのUI画面。ゲーム選択。

10の評価基準で「Lenovo Legion Go S」を5段階で評価してみました。

項目別評価

画面の見やすさ:★★★★★

8.0インチの大画面は7インチ機とは別次元の没入感です。VRR(可変リフレッシュレート)に対応したことで、フレームレートが変動しても驚くほど滑らかに表示されます。

パフォーマンス:★★★☆☆

最新の重量級ゲームを最高画質で遊ぶには力不足ですが、FSRや設定調整を駆使すれば十分プレイ可能です。中量級やインディーゲームなら快適そのものです。

操作性:★★★★☆

トラックパッドがあるおかげで、Windows操作のストレスが大幅に軽減されます。新搭載のトリガー調整機能も実用的で、直感的に操作感を変更できます。

機能性:★★★★★

2基のUSB4ポートを搭載し、充電しながらの映像出力やeGPU接続が容易です。拡張性においては、ライバル機を圧倒するポテンシャルを持っています。

デザイン:★★★★☆

清潔感のあるホワイトカラーと、一体型ユニボディによる高い剛性が魅力です。リビングに置いても違和感がなく、所有欲を満たしてくれる質感です。

携帯性:★★★☆☆

前モデルから100g以上軽量化されましたが、約740gは携帯機としてはまだ重量級です。専用ケースが付属しないため、持ち運びには工夫が必要です。

使いやすさ:★★★☆☆

Windows 11の自由度は高いものの、タッチ操作の煩雑さは残ります。統合ソフト「Legion Space」も発展途上で、UIの使い勝手には改善の余地があります。

バッテリー:★★★☆☆

動画再生などの低負荷時は非常に長持ちしますが、重いゲームでは90分程度と標準的です。急速充電が早いため、リカバリーは容易です。

冷却・静音性:★★☆☆☆

冷却のためにシングルファンが高回転するため、高負荷時の騒音はかなり大きめです。静かな環境で遊ぶには、イヤホンが必須と言えるでしょう。

価格:★★★★☆

99,880円という価格設定は、Windows搭載のポータブル機としては魅力的です。スペックと機能のバランスを考えれば、コストパフォーマンスは良好です。

【総評】Lenovo Legion Go S:★★★★☆(星4つ)

結論:10万円以下の実力は「本物」だが、使い手を選ぶ

10万円以下の実力は本物なのでしょうか?結論をいうと、「たしかにポータブルゲーミングPCとしての実力を備えているが、使いこなすにはある程度ユーザーの知識と工夫が必要になる」というものです。8インチの大画面VRR対応による滑らかな映像、そしてUSB4による高い拡張性は、価格以上に魅力的です。しかし、何でも最高設定で動くハイエンド機ではないため、ゲームごとの設定調整をする必要があります。それを楽しめるかどうかで評価が分かれるかもしれません。

ライバル「ROG Ally」を凌駕する拡張性と操作性

競合機であるROG XBOX ALLYと比較した場合、本機の最大の有利性は「PCとしての使いやすさ」にあります。ROG Allyにはない「トラックパッド」はWindows操作において絶大な威力を発揮し、トラブルシューティングやファイル操作を快適にします。また、2基のUSB4ポートはeGPU(外付けGPU)に対応しており、将来的にグラフィック性能を強化できる点も、USB 3.2止まりのROG Ally(標準モデル)にはない大きな強みです。

購入前の注意点:騒音と「削ぎ落とされたもの」

購入前に理解しておくべきデメリットも明確です。まず、冷却ファンの騒音はROG XBOX ALLYや前モデル「Lenovo Legion Go」よりも大きく、静音性を重視する人には不向きです。また、前モデルにあった「FPSモード(着脱式)」や「キックスタンド」が廃止され、専用ケースも別売りになるなど、コストダウンの影響も随所に見られます。指紋認証に対応していない点も注意が必要です。もちろん、重量級ゲームを快適に遊びたい場合、スペック不足を感じる場面があることも覚悟しておく必要があります。

大画面と拡張性を求める「PCゲーマー」に最適

総じて、Lenovo Legion Go Sは、「8インチの大画面でゲームに没頭したい」「将来的にデスクトップPCのようにも使いたい」と考える人に最適な一台です。ROG Allyの画面サイズに不満がある人や、クラウドゲーミングをメインに楽しみたい人には、特におすすめできる選択肢と言えるでしょう。10万円以下で手に入る、ポータブルゲーミングPCの新たなスタンダードとして、十分に検討する価値のある製品です。

Legion Go S 8インチ AMD Ryzen Z2 Go 120Hz ゲーミング ハンドヘルド グレイシャーホワイト

Lenovo Legion Go Sの価格・購入先

Lenovo Legion Go Sの前面 外観

※価格は2025/12/11に調査したものです。価格は変動します。

レノボ公式サイト

99,880円で販売される予定です。

レノボ公式サイトで「Lenovo Legion Go S」をチェックする

ECサイト

  • 楽天市場で109,860円(送料無料)、
  • ヤフーショッピングで99,880円、
  • 米国 Amazon.comで$649.99、

で販売されています。

Amazonで「Lenovo Legion Go S」をチェックする

楽天市場で「Lenovo Legion Go S」をチェックする

ヤフーショッピングで「Lenovo Legion Go S」をチェックする

米国 Amazon.comで「Lenovo Legion Go S」をチェックする

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おすすめのライバル機種と価格を比較

Lenovo Legion Go S」に似た性能をもつポータブルゲーミングPCも販売されています。価格の比較もできるので、ぜひ比較してみてください。

Lenovo Legion Go

レノボから発売された8.8インチのポータブルゲーミングPCです(2023年12月8日に発売)。

AMD Ryzen Z1 Extreme プロセッサと16GB LPDDR5X メモリを搭載。WQXGA液晶、512GB M.2SSD、49.2Whrバッテリー、micro SDカードスロット、Windows 11 Homeを搭載しています。

また、着脱式コントローラー、「FPSモード」、ステレオスピーカー、リフレッシュレート 144Hz、ジャイロセンサー、ランチャー機能「Legion Space」、冷却システム、デジタルアレイ マイクロホン、USB4 x2 (フル機能)、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3に対応しています。

価格は、Amazonで108,980円(税込)、楽天市場で117,690円(送料無料)、ヤフーショッピングで116,830円、です。

関連記事:「Lenovo Legion Go」が革新を起こす?最新 ポータブルゲーミングPCと徹底 比較! | 秋葉原ぶらり

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ROG XBOX ALLY / Ally X

ASUS (ROG) から発売された7.0インチのポータブルゲーミングPCです(2025年10月16日に発売・型番:RC73YA-Z2A16G512/RC73XA-Z2E24G1T)。

7.0型ワイドTFTカラー液晶 (1,920×1,080, 120Hz, FreeSync Premium対応)、AMD Ryzen™ Z2 A (Ally) / AMD Ryzen™ AI Z2 Extreme (Ally X)、LPDDR5X 16GB (Ally) / 24GB (Ally X) メモリ、SSD 512GB (Ally) / 1TB (Ally X) (PCI Express 4.0 x4接続 NVMe/M.2 2280)、60Wh (Ally) / 80Wh (Ally X) バッテリー、Windows 11 Home 64ビットを搭載しています。

また、Xboxアプリ、UI「Xboxフルスクリーンエクスペリエンス」、Xboxボタン(Game Bar)、「Xbox Play Anywhere」、ASUSの管理コンソール「Armoury Crate Special Edition (ACSE)」、AMD Ryzen™ AI (NPU※Ally Xのみ)、モニター出力、内蔵SSDの交換(換装)に対応。

ステレオスピーカー (Dolby Atmos / Hi-Res Audio対応)、アレイマイク、HD振動機能 (Ally Xはインパルストリガー対応)、ROGインテリジェントクーリング (デュアルファン)、ジョイスティック×2(RGBライティング)、マクロボタン×2、バンパー/トリガー、指紋認証センサ (電源ボタン一体型)、USB Type-Cポート (Ally XはUSB4対応)、microSDカードスロット、Wi-Fi 6E、Bluetooth® 5.4にも対応しています。

価格は、Amazonで89,800円(ROG XBOX ALLY / Ally Xは139,800円)、楽天市場で88,650円(料無料)、ヤフーショッピングで86,520円、です。

関連記事:ROG XBOX ALLY/Ally X評価レビュー!期待以上の性能・機能か?

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ROG Ally X

ASUSから発売された7インチのポータブルゲーミングPCです(2024年7月 発売)。

AMD Ryzen Z1 Extreme、24GB LPDDR5-7500、フルHDののIPS タッチスクリーン、1TB PCIe 4.0 NVMe M.2 SSD (2280)、80WHrsバッテリー、6軸ジャイロセンサー、Windows 11 Homeを搭載しています。

また、デュアル ステレオスピーカー、Dolby Atmos、アレイマイク、AIノイズキャンセリング、HDハプティクス、Microsoft Pluton セキュリティ、指紋認証、AURA SYNC、Gorilla Glass DXC、USB4 Gen2 Type-C x1、USB 3.2 Gen2 Type-C x1、Wi-Fi 6e、Bluetooth 5.2に対応しています。

価格は、Amazonで129,832円、楽天市場で127,800円(送料無料)、ヤフーショッピングで127,800円、です。

関連記事:ROG Ally Xは買うべきか?できるゲームとグラフィック性能をレビュー

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Steam Deck OLED

米国 Valve から発売された7.4インチのポータブルゲーミングPCです(2023年11月17日に発売)。

Steam OS 3.0、Zen2ベースのAMD APUと16 GB LPDDR5 メモリ、HD画質のHDR OLED(有機EL)タッチスクリーン、512GB/1TB NVMe SSD、50 Whバッテリー、トラックパッドを搭載しています。

また、リフレッシュレート 90 Hz、HDハプティクス、大型の冷却ファン、DSP内蔵ステレオスピーカー、デュアルアレイマイク、microSDカードでのストレージ拡張、45W急速充電、6軸ジャイロセンサー、Steam Deck ドッキングステーション(別売)、USB3 Gen2 Type-C (DP映像出力/PD充電/データ転送)x1、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3に対応しています。

価格は、Amazonで146,200円、楽天市場で98,600円(送料無料)、ヤフーショッピングで99,000円、です。

関連記事:Steam Deck OLEDとROG Ally Xを比較!ゲーム性能レビュー

Amazonで「Steam Deck OLED」をチェックする

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motorola razr 60 ultraレビュー!50 ultraとの違い

motorola razr 60 ultra 閉じた状態の外観
2025年12月12日に発売される「motorola razr 60 ultra」は、Snapdragon 8 Eliteプロセッサを搭載した、「最強の折りたたみスマホが登場した」と評判です。

このレビューでは、razr 60 ultraが前モデル「razr 50 ultra」からどのように進化したのか、下位モデル「razr 60」との違いどこにあるのか、その性能と使い勝手を徹底的に比較・検証しました。

先に結論からお伝えしましょう

motorola razr 60 ultra の長所(Pros):

  • Snapdragon 8 Elite搭載によるAntutu 239万点の圧倒的処理性能
  • 4.0インチ・165Hz・3000nitに進化した超快適なアウトディスプレイ
  • 4,700mAhへの増量と68W急速充電によるスタミナ革命
  • IP48の防塵防水対応とアルカンターラ素材の上質なデザイン
  • 物理ボタン「AI Key」によるスムーズなAI連携

motorola razr 60 ultra の短所(Cons):

  • 前モデルにあった光学2倍望遠レンズが廃止された
  • 充電器が同梱されず別売りになった
  • 高負荷時の動画撮影などで発熱しやすい傾向がある
  • アップデート保証期間が競合他社より短い

総合評価:

motorola razr 60 ultraは、Snapdragon 8 Eliteプロセッサと大画面アウトディスプレイを兼ね備えた、最高峰の縦折りスマートフォンです。物理ボタン「AI Key」ですばやく起動できるオンデバイスのAI機能も兼ね備えており、razr 60よりも利便性がはるかに向上しています。望遠カメラの廃止や充電器別売りといった惜しい点はありますが、長寿命のバッテリーや高速充電、IP48防塵、おサイフケータイ対応など、あらゆる面で「使いやすさ」が追及された一台です。

この記事で分かること

  1. デザインと耐久性: アルカンターラ素材、スカラベグリーン、IP48防塵防水、ヒンジの強度、サイズ比較、付属品、ケース
  2. ディスプレイ: 4.0インチアウトディスプレイ、7.0インチのメインディスプレイ、165Hzリフレッシュレート、ピーク輝度4500nit、折り目の目立ち具合
  3. パフォーマンス: Snapdragon 8 Elite、Antutuベンチマーク、Geekbench 6、CPU性能比較、16GBメモリ
  4. ゲーム性能: 原神、鳴潮、崩壊:スターレイル、PUBG MOBILE、アスファルト9、フレームレート120fps対応、
  5. アプリの動作感: ブラウザ、LINE、マルチタスク、動画編集の書き出し速度、GoogleフォトAI編集、動画編集、発熱
  6. カメラ性能: 5000万画素トリプルカメラ、フレックスビュースタイル、自撮り、8K動画撮影、マクロ撮影
  7. バッテリーと通信: 4700mAh容量、68W TurboPower充電、ワイヤレス充電、リバース給電
  8. AI機能: Moto AI、AI Key、とりまリスト、Next Move、Gemini連携
  9. オーディオ性能: デュアルステレオスピーカー、Dolby Atmos、Snapdragon Sound、空間オーディオ
  10. 通信性能: Wi-Fi 7、au 5G+、Starlink Direct衛星通信、UWB、eSIM
  11. OSと機能: Android 15、Hello UI、おサイフケータイ、Smart Connect、PC連携、Motoジェスチャー
  12. スペック: 詳細仕様一覧、razr 50 ultraとの比較、razr 60との違い
  13. 評価: 5段階評価、詳細な総評、メリット・デメリット
  14. 価格: 購入先、IIJmio、au、安く買う方法、中古、モトローラ公式、SIMフリー

この記事を最後まで読むことで、「motorola razr 60 ultra」を購入するべきかどうかがはっきりと分かるはず。購入に悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。

この製品の購入はこちら→ Amazon リンク / AliExpress リンク

公式ページ:最高のAI機能を搭載した最高のフリップスマートフォンを購入 | motorola razr 60 ultra | motorola JP | motorola

デザインと耐久性:motorola razr 60 ultraの進化点と実用性

motorola razr 60 ultraの背面 外観 開いた状態

ここでは、新素材を採用した本体デザインや携帯性、そしてIP48へと進化した耐久性について、前モデルや下位モデルとの比較を交えながら書いていきます。

手に吸い付くようなアルカンターラの質感と高級感

箱を開けて最初に驚かされたのは、その独特な手触りでした。背面素材に採用された「アルカンターラ」は、一般的なガラスや金属の冷たさとは無縁で、しっとりと手に馴染む温かみがあります。指紋が全く目立たず、常に美しい状態を保てるのは、毎日使う道具として非常に大きなメリットだと感じました。

形状は角が丸みを帯びており、手のひらに収めたときのフィット感は抜群です。カラーは「スカラベグリーン」という深みのある緑色で、光の当たり方によって表情を変える上品な色合いが所有欲を満たしてくれます。この高級感は、プラスチック感が残る一般的なミッドレンジ機とは一線を画すものであり、フラッグシップモデルとしての風格を漂わせています。

サイズと重量:前モデルからの変化と携帯性

motorola razr 60 ultraの背面 閉じた状態

携帯性に関しては、折りたたみ時のコンパクトさが最大の魅力です。閉じた状態のサイズ約88.12mm × 73.99mm × 15.69mmと非常に小さく、シャツの胸ポケットやミニバッグにもすっぽりと収まります。ただし、重量は約199gとなっており、前モデルの「motorola razr 50 ultra」(約189g)や下位モデルの「motorola razr 60」(約188g)と比較すると、約10g重くなりました。

実際に持ち比べてみると、その密度の高さをずしりと感じます。わずかな差ですが、長時間片手で操作していると、この10gの違いが手首への負担として現れるかもしれません。とはいえ、開いた状態での厚みはカメラバンプを除けば薄く、バランスは悪くありません。メインディスプレイが6.9インチから7.0インチへとわずかに大型化したことも、重量増の要因の一つでしょう。

4倍の強度を誇るヒンジと目立たない折り目

motorola razr 60 ultraのヒンジ

折りたたみスマホの懸念点であるヒンジと画面の折り目(シワ)についても、着実な進化を感じました。ヒンジにはチタン製プレートが採用されており、強度は比較対象のステンレス鋼より高いとされています。開閉時の動きは非常にスムーズでありながら、任意の角度でしっかりと止まる「フレックスビュースタイル」も健在です。

完全に開いた状態で画面を指でなぞってみても、中央の窪みは極めて浅く、正面から見ている分には折り目の存在を忘れてしまうほどでした。動画視聴や電子書籍を読む際にも、没入感を削がれることはありません。

AIキーの新設と接続ポートの配置

motorola razr 60 ultraの側面とボタン

インターフェース面で最も大きな変更点は、本体左側面に新設された「AI Key」です。これを長押しすることで即座にAIアシスタントを呼び出せるのですが、下位モデルの「motorola razr 60」や前モデルには存在しなかった物理ボタンであり、モトローラがAI活用を重視している姿勢が伝わってきます。

右側面には音量ボタンと、指紋認証センサーを兼ねた電源ボタンが配置されています。USB Type-Cポート(USB 2.0)は本体底面の中央にあり、そのすぐ横にスピーカーが配置されています。横持ちでゲームをする際、手がスピーカーを塞ぎにくい位置にあるのは好印象でした。なお、SDカードスロットは非搭載で、ヘッドフォンジャックもないため、ストレージ容量の管理やワイヤレスイヤホンの活用が前提となります。

motorola razr 60 ultraの接続ポート

IP48への進化

耐久性において注目したいのは、防水防塵性能が「IP48」に進化したことです。前モデルの「razr 50 ultra」は「IPX8」であり、水には強いものの防塵性能は明記されていませんでした。今回のIP48対応により、1mm以上の固形物が侵入しない設計となり、ポケットの中のゴミなどがヒンジ内部に入り込むリスクが軽減されたことは、精神的な安心感に繋がります。

付属品の変更

付属品については、注意が必要です。本体には保護カバーSIM取り出しピンが同梱されていますが、前モデルでは付属していた充電器が、今回は別売りになってしまいました。68Wの急速充電性能を活かすためには、対応する充電器を別途用意する必要があります。画面には最初から保護フィルムが貼られていますが、これを剥がすと保証対象外になる可能性があるため、そのまま使用することをおすすめします。

まとめ:デザインと耐久性

  • 第一印象: アルカンターラ素材の背面がもたらす温かみのある手触りと、スカラベグリーンの深い色合いが高級感を演出している。
  • サイズ・重量: 約199gと前モデルより約10g重くなっており、手に持った際に密度の高さを感じる。
  • ヒンジ: チタン製プレートの採用により剛性が高く、折り目も目立たないため視認性は良好である。
  • 操作性: 左側面に新設された「AI Key」により、AI機能へのアクセスが物理的にスムーズになった。
  • 耐久性: IP48に対応し、前モデル(IPX8)にはなかった防塵性能が追加されたことで安心感が増した。
  • 付属品: 純正カバーは付属するが、充電器が同梱されなくなったため、別途購入の必要がある。

ディスプレイ

ここでは、motorola razr 60 ultraのディスプレイについて、アウトディスプレイ、メインディスプレイの2つのセクションに分けて詳細に紹介します。

アウトディスプレイ:motorola razr 60 ultraがもたらす圧倒的な没入感と実用性

motorola razr 60 ultraのアウトディスプレイ

ここでは、シリーズ最高峰のスペックを誇る約4.0インチのアウトディスプレイについて、その表示品質や操作感、そしてカスタマイズの自由度について詳細に書いていきます。

驚異的な明るさと滑らかさを実現した基本スペック

まず手に取って圧倒されたのは、アウトディスプレイとは思えないほどの画面の美しさと滑らかさです。約4.0インチのpOLEDディスプレイ解像度が1,272 x 1,080(417ppi)と非常に高精細で、文字や画像の輪郭がくっきりと表示されます。液晶のタイプはLTPO Flexible AMOLEDを採用しており、10-bitの色深度100% DCI-P3の色域に対応しているため、色の鮮やかさが際立っています。

特に感動したのはその明るさです。ピーク輝度は3000nitに達しており、晴れた日の屋外でも視認性は抜群でした。また、リフレッシュレートは最大165Hzに対応し、タッチレートも通常120Hzゲームモードでは165Hzに達するため、スクロールやタッチ操作の反応がメインディスプレイと遜色ないほどヌルヌルと動きます。

razr 50 ultraやrazr 60との明確な違い

motorola razr 60 ultraのアウトディスプレイ。動画を再生

このディスプレイの凄さは、他機種と比較することでより鮮明になります。前モデルの「motorola razr 50 ultra」も同じ4.0インチで最大165Hzでしたが、ピーク輝度は2400nitでした。今回の「motorola razr 60 ultra」では3000nitへと約25%向上しており、直射日光下での見やすさが確実に進化しています。

一方、下位モデルの「motorola razr 60」と比較すると、その差は歴然です。「razr 60」のアウトディスプレイは約3.6インチと小さく、リフレッシュレートは最大90Hz、ピーク輝度は1700nitにとどまります。ヒンジ付近まで画面が広がっているUltraの大画面感と、165Hzの滑らかな操作感は、一度体験すると戻れないほどの快適さを提供してくれます。

自由自在なカスタマイズとウィジェット

motorola razr 60 ultraのアウトディスプレイ。カレンダー表示

アウトディスプレイのカスタマイズ性は非常に高く、自分好みの「小さなスマホ」を作り上げる楽しさがあります。ホーム画面には複数のパネルを設定でき、天気、カレンダー、連絡先といった基本的なウィジェットを自由に配置可能です。私はよく使うPayPayなどの決済アプリや、Spotifyなどの音楽アプリをすぐに起動できるよう配置してみましたが、スマホを開く手間が省けて非常に便利でした。

また、時計のデザインやフォント、色なども細かく変更できるため、その日の気分や服装に合わせて壁紙を変えるような感覚で楽しめます。お気に入りの写真を表示させてデジタルフォトフレームのように使うのも、この大画面ならではの贅沢な使い方だと感じました。

閉じたままで完結する多機能性

このアウトディスプレイでできることは多岐にわたります。通知が来ればその場で内容を確認できるだけでなく、フルキーボードを表示してメッセージの返信まで行えるのは非常に実用的です。手が離せない時には「とりまリスト」機能を使えば、ハンズフリーで通知をチェックすることも可能です。

カメラ操作においては、この大画面がそのまま高画質なプレビューモニターになります。被写体を確認しながらメインカメラで自撮りができるほか、ジェスチャーを使って離れた場所からシャッターを切ることも容易です。さらに、YouTube動画の再生や音楽のメディアコントロールも閉じたまま快適に行えるため、移動中などの隙間時間にコンテンツを楽しむのに最適でした。

まとめ:アウトディスプレイ

  • サイズと解像度: 約4.0インチの高精細pOLEDディスプレイにより、情報の視認性が非常に高い。
  • 輝度と滑らかさ: 3000nitのピーク輝度と最大165Hzのリフレッシュレートは、屋外での視認性と操作性を劇的に向上させている。
  • 他機種との比較: 前モデルより輝度が向上し、下位モデルのrazr 60(3.6インチ/90Hz)とはサイズと滑らかさで明確な差がある。
  • カスタマイズ性: ウィジェットやパネルの編集が自由自在で、決済アプリなどを配置することで利便性が高まる。
  • 機能性: 通知への返信、カメラのプレビュー、動画視聴など、主要な機能が閉じたままで完結する。

メインディスプレイ:motorola razr 60 ultraが魅せる7.0インチの没入体験

motorola razr 60 ultraのメインディスプレイ。屋外で使用。

ここでは、前モデルからサイズアップし、輝度と解像度が大幅に向上した7.0インチのメインディスプレイについて、実際の視認性や動画視聴時の体験を中心に書いていきます。

圧倒的な明るさと精細さを実現した基本スペック

本体を開くと現れるのは、約7.0インチのSuper HD(2,992 x 1,224)pOLEDディスプレイです。画素密度は464ppiに達し、文字の輪郭から高解像度画像の細部に至るまで、驚くほど精細に描写されます。LTPO技術を採用したAMOLEDパネルは10-bitカラーHDR10+、そしてDolby Visionに対応しており、色の階調表現が豊かで黒の締まりも抜群です。

注目すべきはピーク輝度で、驚異の4500nitを実現しています。実際に晴天の公園で使用してみましたが、直射日光の下でも画面が暗く感じることなく、写真のプレビューや地図アプリがはっきりと視認できました。リフレッシュレートは最大165Hzに対応しており、スクロール操作は指に吸い付くように滑らかです。タッチレートもゲームモード時には300Hzまで向上するため、瞬時の反応が求められるシーンでもストレスを感じません。

razr 50 ultraおよびrazr 60との比較

motorola razr 60 ultraのメインディスプレイ。画面に自然の風景。

このディスプレイの進化は、他機種と比べることでより明確になります。前モデルの「motorola razr 50 ultra」は6.9インチのFHD+(2,640 x 1,080)で、ピーク輝度は3000nitでした。今回の60 ultraではサイズがわずかに大きくなっただけでなく、解像度が高まり、輝度が1.5倍になったことで、屋外での見やすさと映像の迫力が一段階上がったと感じます。

また、下位モデルの「motorola razr 60」はリフレッシュレートが最大120Hzにとどまります。165Hzで動作する60 ultraのヌルヌルとした操作感は、ゲームや高速スクロール時に明確な「格の違い」を感じさせてくれます。

気にならない折り目と快適な触り心地

motorola razr 60 ultraのメインディスプレイ。折り目。

折りたたみスマホで最も気になる「折り目(シワ)」ですが、実際に使ってみて、その存在感の薄さに驚きました。画面がオフの状態で光を当てて角度をつければ中央にうっすらとラインが見えますが、画面を点灯して正面から見ている分には全く気になりません。指で画面中央をなぞってみても、凹凸は極めて浅く、スクロール操作中に指が引っかかるような違和感はほとんどありませんでした。

ヒンジの改良とパネルの進化により、通常のスマホと同じような感覚でコンテンツに没入できます。最初から装着されているスクリーンプロテクターもしっかりとフィットしており、視認性を妨げることはありませんでした。

縦長画面がもたらすコンテンツ体験

motorola razr 60 ultraのメインディスプレイ。画面に動画。

画面のアスペクト比は22:9というかなり縦長の形状です。YouTubeなどで一般的な16:9の動画を再生すると左右(横持ち時)に黒帯が入りますが、7.0インチの大画面と有機ELの漆黒の表現により、黒帯部分はベゼルの一部のように馴染み、映像そのものに集中できました。

一方で、シネマスコープサイズの映画コンテンツを表示すると画面いっぱいに映像が広がり、その没入感は圧巻です。HDRコンテンツを再生した際の輝きと色の鮮やかさは素晴らしく、手のひらの中に映画館があるような感覚を覚えます。

まとめ:メインディスプレイ

  • サイズ・解像度:約7.0インチへ大型化し、Super HD解像度(2,992 x 1,224)による精細な表示が可能。
  • 輝度:ピーク輝度4500nitにより、直射日光下でも視認性が非常に高い。
  • 他機種との比較:前モデル(3000nit)から輝度が大幅向上し、下位モデル(120Hz)よりも滑らかな165Hz駆動を実現している。
  • 折り目:使用中は視覚的にも触覚的にもほとんど気にならず、没入感を妨げない。
  • コンテンツ体験:22:9の縦長比率は映画視聴に適しており、Dolby Vision対応で映像美を堪能できる。

パフォーマンス

motorola razr 60 ultraのCPU

ここでは、motorola razr 60 ultraのパフォーマンスについて、Antutuベンチマーク、CPU性能比較、ゲーム性能、アプリの動作感、メモリとストレージの4つのセクションにわけて詳細に紹介します。

Antutuベンチマーク

motorola razr 60 ultraは、プロセッサーにクアルコムの最新フラッグシップ「Snapdragon 8 Elite Mobile Platform」を採用しています。製造プロセスは省電力性と高性能を両立するTSMCの3nmプロセスで、CPUにはPC向けの技術を統合した独自の「Oryon CPU」(オクタコア構成:最大4.32GHz×2 + 3.53GHz×6)を搭載しています。

グラフィックス処理を担うGPUには、最新の「Qualcomm Adreno 830」を採用しています。この新しいGPUアーキテクチャにより、描画性能と電力効率が飛躍的に向上しており、高精細な3Dゲームやレイトレーシング対応コンテンツも滑らかに処理することが可能です。

Antutuベンチマークは以下のようになっています。

motorola razr 60 ultraのAntutuベンチマーク

Antutu V10 バージョン

例: Antutu V10.4.8 総合で「2391799」、CPUで「558657」、GPUで「990451」、MEMで「471865」、UXで「370826」

総合スコアは約239万点、CPU性能は約55万点、GPU性能は約99万点になります。

その他のベンチマーク結果

Geekbench 6

  • シングルスコアで「2913」
  • マルチスコアで「8727」

GFXBenchのテスト

(Adreno 830のグラフィックスコア)

  • Aztec Ruins OpenGL (High Tier),4K Offscreen,38 Fps
  • Aztec Ruins OpenGL (High Tier),1440p Offscreen,80 Fps
  • Manhattan 3.1.1,1440p Offscreen,147 Fps

CPU性能を比較

motorola razr 60 ultraが搭載するQualcomm Snapdragon 8 Eliteと他のCPUを、Antutuベンチマークで比較してみました。

motorola razr 60 ultraのグラフ。Antutu比較 Qualcomm Snapdragon 8 Elite

CPUランキング

※Antutu V10 ベンチマーク総合スコアで比較したものです。

  1. Qualcomm Snapdragon 8 Elite (motorola razr 60 ultra)・・・Antutu:239万
  2. Exynos 2500 (Galaxy Z Flip7)・・・Antutu:160万
  3. Qualcomm Snapdragon 8 Gen 3 (Galaxy Z Flip6)・・・Antutu:150万
  4. Snapdragon 8s Gen 3 (motorola razr 50 ultra)・・・Antutu:135万
  5. Qualcomm Snapdragon 8 Gen 2 (Galaxy Z Flip5)・・・Antutu:126万
  6. Snapdragon 8+ Gen 1 (Galaxy Z Flip4)・・・Antutu:121万
  7. Snapdragon 8+ Gen 1 (motorola razr 40 ultra)・・・Antutu:106万
  8. Google Pixel Fold (Google Tensor G2)・・Antutu:76万
  9. MediaTek Dimensity 7400X (motorola razr 60)・・Antutu:76万
  10. Snapdragon 7 Gen 1 (motorola razr 40)・・Antutu:67万

motorola razr 50 ultra比較でわかること

前モデルである「motorola razr 50 ultra」は「Snapdragon 8s Gen 3」を搭載し、スコアは約135万点でした。今回の「razr 60 ultra」は約239万点と、スコアが約100万点以上も向上しており、単なるマイナーチェンジではなく、処理性能が劇的に進化したことがわかります。基本操作のサクサク感はもちろん、将来的なアップデートへの耐用年数という面でも大きなアドバンテージがあります。

motorola razr 60比較でわかること

下位モデル「motorola razr 60」は「MediaTek Dimensity 7400X」を搭載しており、スコアは約76万点です。これに対し、「razr 60 ultra」はその3倍以上のスコアを叩き出しています。日常使いではどちらも快適ですが、3Dゲームの画質設定や動画編集の書き出し速度といった高負荷なシーンでは、埋められないほどの圧倒的な性能差が存在します。

その他の機種との比較でわかること

競合となるサムスンの「Galaxy Z Flip6」(Snapdragon 8 Gen 3)の約150万点 を大きく引き離しているだけでなく、最新世代の「Galaxy Z Flip7」に搭載されたExynos 2500(約160万点)すらも凌駕しています。現時点で入手可能な縦折りスマートフォンの中で、頭一つ抜けたトップクラスの性能を持っていると言えます。

ゲーム性能

motorola razr 60 ultraで原神をプレイ

ここでは、motorola razr 60 ultraが搭載する最新の「Qualcomm Snapdragon 8 Elite」プロセッサ が、実際のゲームプレイにおいてどのようなパフォーマンスを発揮するのか、5つの人気タイトルを実際にプレイして検証しました。具体的なフレームレート(FPS)や挙動について詳細にレビューします。

原神 (Genshin Impact)

モバイルゲームのベンチマークとして名高い「原神」ですが、この端末では驚異的な安定感を見せました。画質を「最高」、フレームレートを「60FPS」に設定してプレイしましたが、AnTuTu GPUスコア約99万点(実測値)の実力は伊達ではありません。

スメールの広大な砂漠地帯からフォンテーヌの複雑な水中探索、さらにはナタの入り組んだ地形に至るまで、移動中のレンダリング遅延は皆無でした。特に負荷が高いとされる「螺旋」で多数の敵が一斉に出現するシーンや、派手な元素爆発を連続して発動する場面でも、フレームレートは60fpsに張り付いたまま微動だにしません。Geekbenchマルチスコア8727 を叩き出すCPU性能と高速メモリのおかげで、マップテレポート時の読み込みも一瞬で完了します。懸念された発熱によるサーマルスロットリングも発生までの猶予が非常に長く、長時間のプレイでも滑らかな描画が維持されました。

鳴潮 (Wuthering Waves)

スタイリッシュなアクションが売りの「鳴潮」も、「最高画質」かつ「60FPS」設定で検証しました。このゲームは「ジャスト回避」や「パリィ」といったタイミングシビアな操作が要求されますが、Snapdragon 8 Eliteの処理能力により、その体験は極上です。

激しくカメラを動かす戦闘シーンや、「鉤縄」を使ってフィールドを高速移動する際にも、背景の読み込み遅れ(ポップイン)を感じさせません。敵の攻撃を見切ってパリィを決める瞬間も、入力遅延を一切感じることなく即座にアクションが反映されるため、爽快感が段違いです。パーティクルエフェクトが飛び交うボス戦においても、解像度を落とすことなく高精細なテクスチャを維持し続け、まるで最新のコンシューマー機で遊んでいるかのような没入感を味わえました。

崩壊:スターレイル (Honkai: Star Rail)

豪華な3Dグラフィックが魅力の「崩壊:スターレイル」では、「最高画質」および「60FPS」設定でプレイしました。特にグラフィック負荷が高いとされる「ピノコニー」の黄金の刻エリアでは、多数のNPCや動的オブジェクトが表示されますが、ここでもフレームレートの低下は見られず、スムーズな移動が可能でした。

戦闘中の必殺技アニメーションは、映画のようなクオリティで滑らかに再生され、エフェクトが重なるシーンでも処理落ちは一切ありません。GPU性能に余裕があるため、もしゲーム側が対応すればさらに高いフレームレートでも安定しそうなポテンシャルを感じます。ターン制特有のメニュー開閉や画面遷移もキビキビと動作し、周回プレイもストレスフリーで快適そのものでした。

PUBG MOBILE (PUBGモバイル)

motorola razr 60 ultraでPUBG MOBILEをプレイ

バトルロイヤルシューターの「PUBG MOBILE」においては、このプロセッサにとって負荷は軽微と言えるレベルです。画質を「ウルトラHDR」、フレームレートを「120FPS」(または90FPS)に引き上げても、動作は極めて安定しています。

処理落ちが起きやすい激戦区へのパラシュート降下時や、終盤の安地でスモークグレネードが多用されるシーン、車両での高速移動中であっても、フレームレートは揺らぐことなく120fps(設定可能な上限)を維持し続けました。この高いリフレッシュレートと安定性は、エイムの追従性に直結し、近距離での撃ち合いにおいて明確なアドバンテージを感じることができます。発熱も最小限に抑えられており、長時間プレイしても画面が暗くなるような制御が入ることはありませんでした。

アスファルト9:Legends (Asphalt 9: Legends)

motorola razr 60 ultraでアスファルト9をプレイしている

最後に、派手な演出が特徴の「アスファルト9:Legends」を「最高設定(高画質)」かつ「60FPS」でプレイしました。画面狭しと舞い散る火花や破片、雨粒の表現、そして高速で流れる背景の描画が、一切の破綻なく行われます。

ニトロショックウェーブ発動時の激しいエフェクトや、多台数が絡むクラッシュシーンにおいても、GPU負荷にはまだ余裕がある印象です。車体の映り込み(リフレクション)や路面の質感もリアルタイムで美しく処理され、常に上限の60fpsに張り付いていました。操作に対する車の反応がリニアであるため、繊細なドリフトコントロールやコース取りも思い通りに決まります。

まとめ:ゲーム性能

Snapdragon 8 Eliteを搭載したmotorola razr 60 ultraは、現行のAndroidスマートフォンの中で群を抜いたゲーム性能を持っています。今回検証したすべてのタイトルにおいて、最高画質設定と最高フレームレートの両立が可能であり、高負荷なシーンでもカクつきを感じることはありませんでした。特に、長時間プレイしても安定したパフォーマンスを維持できる点は、ゲーマーにとって大きなメリットと言えるでしょう。折りたたみスマホでありながら、妥協のない次世代のゲーム体験を提供してくれる一台です。

アプリの動作感:motorola razr 60 ultraの処理速度と発熱のリアル

motorola razr 60 ultraでSNSを使用

ここでは、最新のSnapdragon 8 Eliteを搭載した本機が、日常のブラウジングから高負荷な編集作業までをどのようにこなすのか、そして避けて通れない発熱問題について、前モデルや下位モデルとの比較を交えて詳しく書いていきます。

ブラウザやLINEの快適さとマルチタスクの余裕

日常的に最も使用する「Google Chrome」でのブラウジングや、SNSのタイムラインスクロールは、最大165Hzのリフレッシュレートのおかげで驚くほど滑らかです。指に吸い付くような追従性は、リフレッシュレートが最大90Hz(アウトディスプレイ)や120Hz(メイン)に留まる下位モデルの「motorola razr 60」とは明らかに別次元の体験です。また、「LINE」の通知が来た際、開かずにアウトディスプレイだけで返信を完結できるスムーズさも健在で、キーボード入力の遅延も全く感じません。

マルチタスク性能に関しても、メモリが前モデル「razr 50 ultra」の12GBから16GB(LPDDR5X)へと増量された恩恵を強く感じました。複数のアプリを立ち上げっぱなしにしていても、バックグラウンドで落ちることがほとんどありません。「スワイプで分割」機能を使い、YouTubeで動画を見ながらブラウザで調べ物をするといった操作も一瞬で画面が切り替わり、カクつき皆無で動作します。この余裕のある挙動は、パソコンと連携する「Smart Connect」を使用した際にも安定感として現れていました。

AI編集と動画エンコードで感じる圧倒的なパワー

処理能力の差が最も顕著に現れたのは、画像や動画の編集作業です。「Googleフォト」の「編集マジック」や「消しゴムマジック」を使って、写真から不要な人物を消去する際、生成AIの処理待ち時間が「razr 50 ultra」と比較して体感で数秒短縮されています。Snapdragon 8 Eliteの強力なNPU性能が、AI処理において明確なアドバンテージをもたらしている証拠でしょう。

動画編集アプリ「LumaFusion」で4K動画のカット編集や書き出しを行った際も、そのパワーに驚かされました。複雑なトランジションを多用してもプレビューが止まることはなく、書き出し速度も爆速です。下位モデルの「razr 60」ではプレビューがカクつくような高ビットレートの素材でも、「razr 60 ultra」なら涼しい顔で処理してくれます。クリエイティブな作業をスマホで完結させたい人にとって、この処理能力は非常に頼もしい存在です。

高負荷時の発熱とパフォーマンスの制御

圧倒的な性能を持つ一方で、発熱に関しては注意が必要です。長時間「原神」などの重いゲームをプレイしたり、4K動画を連続撮影したりしていると、特にカバーディスプレイ付近(カメラ横)に明確な熱を感じます。コンパクトな筐体に高性能チップを詰め込んでいるため、熱がこもりやすい傾向は前モデルから変わっていません。

ベンチマークテストや高負荷が続くと、本体保護のためにCPUスロットリング(性能制限)が働きます。実際に、長時間負荷をかけ続けると画面の最大輝度がわずかに制限される挙動が見られました。ただ、アプリが強制終了するような深刻なオーバーヒートには遭遇しておらず、熱くなりつつも動作は安定しています。発熱のレベルは「razr 60」よりも高いですが、その分ピーク性能はずば抜けているため、ここはこの形状におけるトレードオフと捉えるべきでしょう。

まとめ:アプリの動作感

  • ブラウザ・SNS:最大165Hzのリフレッシュレートにより、ChromeやX(旧Twitter)のスクロールが極めて滑らかで、下位モデルとの差は歴然である。
  • マルチタスク:メモリが16GBに増量されたことで、アプリの切り替えや分割画面の使用が非常にスムーズで、タスク落ちも少ない。
  • 画像・動画編集:Snapdragon 8 Eliteの恩恵により、GoogleフォトのAI編集や4K動画の書き出し速度が前モデルより体感できるほど高速化した。
  • 発熱箇所:高負荷時にはカバーディスプレイ付近が集中的に熱くなり、放熱の難しさを感じる場面がある。
  • 安定性:発熱によるスロットリング(性能抑制)は発生するものの、アプリのクラッシュなどの不安定な挙動はなく、実用性は保たれている。

メモリとストレージ:motorola razr 60 ultraの圧倒的な余裕とスピード

motorola razr 60 ultraのメモリ・ストレージ

ここでは、PC並みの大容量メモリと超高速ストレージがもたらす快適な操作感と、SDカード非対応を補うクラウド活用の重要性について書いていきます。

16GBの大容量RAMとRAMブーストでマルチタスクも余裕

motorola razr 60 ultraを使っていて最も頼もしく感じるのは、16GB(LPDDR5X)という圧倒的なメモリ容量です。前モデルの「razr 50 ultra」は12GB でしたが、そこからさらに4GB増量されたことで、多数のアプリを同時に開いていても動作が重くなる気配がありません。実際に、ゲームをプレイ中に攻略サイトをブラウザで開き、さらにLINEで返信を返すといった激しいマルチタスクを行っても、アプリが再読み込み(リロード)されることなく瞬時に切り替わります。

また、ストレージの一部を仮想メモリとして使用する「RAMブースト」機能も健在で、物理メモリと合わせればさらに広大な作業領域を確保できます。下位モデルの「razr 60」はメモリ規格がLPDDR4X、容量も最大12GB(モデルによっては8GB)に留まるため、この「ultra」ならではの超高速・大容量メモリは、長く快適に使いたいユーザーにとって大きなメリットです。

超高速UFS 4.0ストレージとmicroSD非対応の現実

ストレージ容量は512GBあり、写真や動画、大容量のゲームアプリを大量に保存しても簡単には埋まりません。注目したいのはその規格で、最新の「UFS 4.0」を採用しています。これによりデータの読み書き速度が劇的に速く、数GBある重いゲームのインストールやロード時間が、UFS 2.2を採用している「razr 60」と比較して体感できるほど短縮されました。PCへ写真データをバックアップする際の転送速度も爆速です。

一方で、これまでのシリーズ同様にmicroSDカードスロットは搭載されていません。512GBあれば当面は困りませんが、4K動画を頻繁に撮影するような使い方をする場合、本体だけでデータを管理し続けるのは難しいかもしれません。

クラウドストレージの活用がカギ

microSDカードで容量を増やせないため、長期的な運用にはクラウドストレージの活用が欠かせません。私は撮影した写真や動画を自動的に「Google Drive」や「Google フォト」にバックアップする設定にしています。また、仕事のドキュメントは「Microsoft OneDrive」、個人的なファイルは「Dropbox」や「Amazon Drive」に振り分けることで、本体ストレージを圧迫しないよう工夫しています。通信速度の速い5GやWi-Fi 7に対応している本機なら、クラウドへのアップロードもスムーズで、ローカル保存と変わらない感覚でデータを扱えるのが救いです。

まとめ:メモリとストレージ

  • RAM容量・規格: 16GBの大容量LPDDR5X(9600Mbps)メモリを搭載し、前モデル(12GB)からさらに強化されたことで、アプリの同時起動や切り替えが極めてスムーズ。
  • ストレージ性能: UFS 4.0規格の512GBストレージを採用しており、アプリの起動やインストール、大容量ファイルの転送速度が「razr 60」(UFS 2.2)と比較して圧倒的に速い。
  • マルチタスク: 豊富な物理メモリのおかげで、重いゲームとブラウザを行き来してもアプリが落ちることがなく、快適な作業環境を維持できる。
  • 拡張性: microSDカードスロットは非搭載のため、物理的な容量拡張はできない。
  • データ管理: 512GBの空き容量は頼もしいが、長期的にはGoogle Driveなどのクラウドストレージとの併用が必須となる。

カメラ性能:motorola razr 60 ultraのトリプル50MPとAIが切り拓く表現力

motorola razr 60 ultraで撮影した写真。カフェ。

ここでは、メイン、超広角、インカメラのすべてに5,000万画素センサーを搭載し、AI機能と折りたたみならではの撮影スタイルを融合させたカメラ性能について詳しく書いていきます。

オール50MPの高解像度システム

背面のメインカメラには、1/1.56インチの大型センサーを採用した5,000万画素(f/1.8)の広角レンズを搭載しています。光学式手ぶれ補正(OIS)も備えており、手持ちでもブレを抑えた撮影が可能です。その隣には、同じく5,000万画素の超広角+マクロカメラ(f/2.0、画角122°)が配置されており、広大な風景から微細な接写までを高精細に捉えます。さらに驚くべきは、内側のインカメラまでもが5,000万画素(f/2.0)に強化されている点です。Pantone認証を受けた色表現により、肌の色や空の青さを忠実に再現できるのも大きな特徴です。

前モデル・下位モデルとの決定的な違い

比較して最も大きく変わったのは「望遠レンズの有無」です。前モデルの「motorola razr 50 ultra」は、超広角レンズを廃止して光学2倍望遠レンズを搭載するという尖った構成でした。しかし、今回の「razr 60 ultra」では超広角レンズが復活し、代わりに光学望遠レンズが非搭載となりました。広角レンズの高画素クロップでズームをカバーしつつ、狭い室内や風景撮影で需要の高い超広角撮影が可能になったのは、個人的には使い勝手が向上したと感じます。

motorola razr 60 ultraで撮影した写真。超広角で撮影。

また、下位モデルの「motorola razr 60」と比較すると、あちらは超広角が1,300万画素、インカメラが3,200万画素にとどまります。すべてのレンズで妥協のない5,000万画素センサーを搭載しているのは、Ultraだけの明確な強みです。

失敗を防ぐ賢いAI機能

撮影をサポートするAI機能も充実しています。「アクションショット」は、動き回るペットや子供を撮影する際にシャッタースピードを自動調整し、ブレのない鮮明な写真を残してくれます。また、集合写真で誰かが目をつぶってしまっても、複数のフレームからベストな表情を組み合わせてくれる「グループショット」機能は、撮り直しの手間を省いてくれる頼もしい機能でした。AIがシーンに合わせて色味を微調整する「パーソナルスタイル」も、料理やポートレートを雰囲気たっぷりに仕上げてくれます。

折りたたみだからできる自由な撮影スタイル

motorola razr 60 ultraの「フレックスビュースタイル」

フレックスビュースタイル」こそが、この機種の真骨頂です。本体を90度に曲げて机に置けば三脚いらずで撮影でき、ローアングルからの迫力ある構図も画面を覗き込みながら楽に撮影できます。

特に気に入っているのが、アウトディスプレイを使ったプレビュー機能です。被写体となる友人が、外側の画面で自分の映りを確認しながらポーズをとれるため、自然な笑顔を引き出せます。自撮りをする際も、高画質なメインカメラを使い、手のひらを向ける「ジェスチャー」でシャッターを切れるため、インカメラとは次元の違う美しいセルフィーが撮れました。

昼も夜も、見たまま以上に美しく

motorola razr 60 ultraで撮影した写真。赤い花。

日中の公園で花や風景を撮影してみましたが、Pantone認証のおかげか、植物の緑や空の青さが過度に強調されることなく、鮮やかでありながら自然な色合いで記録されました。超広角カメラのマクロ機能を使えば、花びらの脈までくっきりと写し出せます。

夜間の撮影では、自動ナイトビジョンが効果を発揮します。街灯の少ない路地でも、ノイズを強力に抑えつつ、明るくクリアな写真が撮れました。大型センサーとOISの恩恵により、手持ちでもブレの少ないプロフェッショナルな夜景写真が簡単に撮れるのは快感です。

motorola razr 60 ultraで撮影した写真。夜間の住宅

魔法のような編集体験

撮影後の楽しみも広がります。Googleフォトに統合された編集機能を使えば、写り込んだ不要な通行人を「消しゴムマジック」で一瞬にして消去したり、「ボケ補正」でピントの甘い写真をくっきりさせたりできます。AIを使った「編集マジック」では、被写体の位置を動かしたり背景を変えたりといった高度な加工も数タップで完了し、SNS映えする一枚に仕上げられました。

8K動画とDolby Visionの没入感

motorola razr 60 ultraで動画を撮影

動画性能もフラッグシップ級です。最大8K(30fps)の高精細な録画が可能で、4K(60fps)でも撮影できます。特にDolby Vision対応のHDR録画は、明暗差の激しいシーンでも白飛びや黒つぶれを抑え、肉眼に近いリアルな映像を残せました。

手ブレ補正も強力で、「水平ロック」機能を使えば、カメラを大きく傾けても水平を保った映像が撮れます。ただし、4K動画を長時間回していると、カメラ付近が熱を持つ傾向がありました。発熱による停止まではいきませんでしたが、長回しの際は少し気にかける必要があるかもしれません。

まとめ:カメラ性能

  • カメラ構成: メイン、超広角、インカメラのすべてに5,000万画素センサーを搭載し、死角のない高画素構成を実現している。
  • 比較(razr 50 ultra): 前モデルで採用された光学2倍望遠レンズが廃止され、代わりに高画素な超広角+マクロレンズが復活した。
  • 比較(razr 60): 下位モデルは超広角13MP、イン32MPであり、全レンズ50MPのUltraは解像感で圧倒的に優れている。
  • 撮影スタイル: フレックスビューによる三脚不要の撮影や、アウトディスプレイをモニターにした高画質自撮りが極めて便利である。
  • 画質: Pantone認証による自然な色再現と、大型センサーによる夜景性能は非常に高く、マクロ撮影も実用的である。
  • 動画性能: 8K録画やDolby Visionに対応し、強力な手ブレ補正を備えるが、高負荷時の発熱には注意が必要である。

バッテリー持ちと充電:motorola razr 60 ultraのスタミナ革命

motorola razr 60 ultraの外観。開いた状態の前面。

ここでは、前モデルから大幅に増量されたバッテリー容量と、クラムシェル型としては驚異的なスタミナ、そして68Wへ進化した急速充電の実力について書いていきます。

4,700mAhへの増量と驚異的なベンチマーク結果

折りたたみスマホ最大の弱点と言われてきたバッテリー持ちですが、motorola razr 60 ultraはその常識を完全に覆しました。バッテリー容量は4,700mAh に達し、前モデルの「motorola razr 50 ultra」の4,000mAh から一気に700mAhも増量されています。下位モデルの「motorola razr 60」も4,500mAh と健闘していますが、Ultraの容量は頭一つ抜けています。

バッテリーテストの結果

この容量アップに加え、省電力性に優れたSnapdragon 8 Eliteチップの恩恵は、客観的なテストデータにも表れています。日常的な使用を想定したアクティブ使用スコアでは15時間10分を記録し、前モデルの12時間05分から着実な進歩を遂げました。

各項目の数値をみても、通話時間は33時間20分、Webブラウジングは15時間52分と十分な長さです。さらに、バッテリー消費が激しい動画再生においても19時間32分、ゲームプレイでは7時間48分持続するなど、特定の用途に偏ることなく全体的にスタミナが底上げされていることが数値からも裏付けられています。

1日使い倒しても余裕が残る安心感

実際に朝から晩までメイン機としてハードに使ってみましたが、そのスタミナには感動すら覚えました。朝の通勤電車で「Spotify」を聴きながらニュースをチェックし、日中は仕事の連絡を「Slack」や「LINE」で頻繁に行い、昼休憩には「YouTube」で動画を視聴しました。さらに帰宅中には高負荷な「原神」を30分ほどプレイしましたが、帰宅時点でもバッテリー残量は60%以上ありました。

これには、4.0インチのアウトディスプレイの存在も大きく寄与しています。通知確認やちょっとした返信をスマホを開かずに済ませられるため、メインディスプレイを点灯させる頻度が減り、結果としてバッテリー消費が抑えられていると感じました。ヘビーユーザーであっても、モバイルバッテリーを持ち歩く必要性は薄れるでしょう。

68W急速充電の爆速体験と注意点

motorola razr 60 ultraで充電している。

充電速度に関しても、明確な進化を遂げています。有線での充電は68W TurboPowerに対応しており、これは前モデルの45Wや、下位モデル「razr 60」の30W と比較して圧倒的な速さです。バッテリーが空の状態からフル充電までにかかる時間は約45分で、忙しい朝の身支度の時間だけでも十分な量を回復できました。

さらに、15Wのワイヤレス充電に加え、今回は5Wのリバース充電(給電)にも対応しました。外出先でワイヤレスイヤホンの充電が切れた際、スマホの背面に置くだけで充電できるのは非常に便利です。ただし、一つ残念な点は付属品です。前モデルでは同梱されていた充電器が、今回は別売りになってしまいました。68Wの性能を最大限引き出すには、対応する充電器を別途用意する必要がある点には注意が必要です。

まとめ:バッテリー持ちと充電

  • バッテリー容量:4,700mAhの大容量バッテリーを搭載し、前モデル(4,000mAh)から大幅に増量されたことで、折りたたみスマホの弱点を克服している。
  • 持続時間:アクティブ使用スコアで15時間10分を記録し、Web閲覧や動画再生においても長時間駆動を実現しているため、ヘビーユースでも1日安心して使える。
  • 充電速度:68W TurboPower充電に対応し、約45分でフル充電が可能。前モデル(45W)や下位モデル(30W)と比較して充電待ち時間が大幅に短縮された。
  • ワイヤレス機能:15Wのワイヤレス充電に加え、5Wのリバース充電に対応したことで、アクセサリー類への給電が可能になり利便性が向上した。
  • 付属品:前モデルとは異なり充電器が同梱されていないため、急速充電を利用するには別途購入が必要である。

AI機能:motorola razr 60 ultraが提案する「AI Key」と進化したアシスタント

motorola razr 60 ultraの「Moto AI」を「AI Key」で呼び出している

ここでは、専用の「AI Key」を搭載し、最新のSnapdragon 8 Eliteによってオンデバイス処理能力が飛躍的に向上したAI機能について、Moto AIとGoogle Geminiの使い勝手を中心に書いていきます。

物理ボタン「AI Key」が変えるAI体験と処理速度

motorola razr 60 ultraのAI機能において、最も象徴的な違いは本体左側面に新設された「AI Key」の存在です。下位モデルの「motorola razr 60」や前モデルにはこの物理ボタンがなく、AIを呼び出すには画面操作や特定のジェスチャーが必要でした。しかし、本機ではこのボタンを押すだけで即座にAIインターフェースを呼び出せるため、AIを使うハードルが劇的に下がりました。

また、プロセッサーに「Snapdragon 8 Elite Mobile Platform」を搭載し、高性能なNPU(Qualcomm Hexagon NPU)を備えている点も重要です。これにより、クラウドを経由しないオンデバイスAI(ローカル処理)の反応速度が向上しており、プライバシーを守りながら遅延のない快適なレスポンスを実現しています。

忙しい朝の救世主「とりまリスト」

motorola razr 60 ultraの「とりまリスト」

実際に使ってみて最も実用的だと感じたMoto AIの機能が「とりまリスト(Catch Me Up)」です。これは、溜まってしまった通知をAIが要約して教えてくれる機能です。朝起きた時や会議の後にスマホを見ると、LINEやメールの通知が大量に来ていてうんざりすることがありますが、この機能を使えば「誰から、どんな用件の連絡が来ているか」を短時間で把握できます。

特に4.0インチのアウトディスプレイとの相性が抜群で、スマホを開かずに「とりまリスト」と声をかけるか操作するだけで、見逃した情報の概要をサクッと確認できるのは、多忙な現代人にとって強力な武器になると感じました。

状況を先読みする「Next Move」

Next Move」は、画面に表示されている内容やユーザーの行動を理解し、リアルタイムで次のアクションを提案してくれる、非常に気の利いたプロアクティブな機能です。

実際に友人とメッセージアプリで週末のディナーについて相談していた時のことです。友人が特定のレストランの名前を挙げた瞬間、Next Moveがその店名を認識し、即座に地図アプリでの場所確認や、予約サイトへのアクセスを提案してくれました。これまでは、メッセージアプリを閉じてブラウザを開き、店名をコピー&ペーストして検索するという手順が必要でしたが、その一連の動作がワンタップで完結したのです。まるで私の思考を先読みしてくれているかのような感覚で、アプリ間を行き来するストレスから解放される快感がありました。

便利なツール群「おまとメモ」と「Playlist Studio」

motorola razr 60 ultraの「Playlist Studio」

ビジネスシーンで役立つのが、ボイスレコーダーでの録音を自動で文字起こし・要約してくれる「おまとメモ(Pay Attention)」や、画面上の情報をスクリーンショットとともに記憶しておける「お気にいリマインダー(Remember This)」です。会議の議事録作成などが大幅に楽になります。

クリエイティブな面では「Playlist Studio」があり、今の気分や雰囲気を伝えるだけで、AIがそれに合った音楽プレイリストを作成してくれます。ドライブ中に「テンションが上がる曲」とリクエストするだけで、ぴったりのBGMを用意してくれるのは楽しい体験でした。

Google Geminiとの強力な連携

Moto AIだけでなく、Googleの生成AI「Gemini」とも深く連携しています。Google One AIプレミアムプランの特典により「Gemini Advanced」を利用できるほか、画面上の気になったものを丸で囲むだけで検索できる「かこって検索」にも対応しており、ブラウザを開いて検索ワードを打ち込む手間から解放されました。

使っていて感じたのは、日常のちょっとした操作や要約は「Moto AI」、複雑な調べ物やクリエイティブな相談は「Google Gemini」というように、得意分野での使い分けが自然とできる点です。

まとめ:AI機能

  • 専用ハードウェア: 左側面に新設された「AI Key」により、ワンタッチでAI機能を呼び出せる利便性は、物理ボタンを持たない「razr 60」との大きな差別化ポイントである。
  • 処理能力: Snapdragon 8 EliteのNPUにより、オンデバイスAIの処理が高速で、セキュリティ面でも安心感がある。
  • とりまリスト: 溜まった通知を要約してくれる機能は、アウトディスプレイでの確認作業を効率化し、情報の見落としを防ぐのに役立つ。
  • Next Move: 画面上の情報を解析して地図の起動などを先回りして提案してくれるため、アプリ切り替えの手間が省け、操作がスムーズになる。
  • 便利機能: 会議の記録に便利な「おまとメモ」など、実用的なAIツールが充実している。
  • Google連携: 「Gemini」や「かこって検索」にスムーズにアクセスでき、Moto AIと補完し合うことで幅広いタスクに対応できる。

オーディオ性能:motorola razr 60 ultraの迫力あるサウンドと実用性

motorola razr 60 ultraのオーディオ。音楽を再生。

ここでは、Dolby Atmosに対応したデュアルステレオスピーカーの実力や、ワイヤレスオーディオの接続性、そして実際に使用して気になった点について書いていきます。

空間を満たす大音量とSnapdragon Soundの恩恵

本機はデュアルステレオスピーカーを搭載し、立体音響技術「Spatial Sound」および「Dolby Atmos」に対応しています。実際に音楽を再生してみると、コンパクトなボディからは想像できないほどの音圧があり、小さな部屋であればBGMとして十分に満たせる87.1dBという音量を記録しました。

前モデルの「motorola razr 50 ultra」と比較すると、ベンチマーク上のラウドネススコアは「Excellent」から「Very Good」へと数値上わずかに変化していますが、聴覚上の迫力は健在です。また、プロセッサーにSnapdragon 8 Eliteを搭載し、高音質ワイヤレスオーディオ技術「Snapdragon Sound」にも完全対応しています。この点はMediaTek製チップを搭載する下位モデル「motorola razr 60」に対する明確なアドバンテージと言えます。

Bluetooth 5.4やaptX Adaptiveなどの最新コーデックもサポートしており、対応イヤホンでの接続安定性と音質は極めて良好でした。

ボーカルが際立つクリアな音質体験

音質については、特に中高音域の表現力が素晴らしいと感じました。YouTubeでミュージックビデオを視聴した際、ボーカルの声が楽器の音に埋もれることなく、非常にクリアに前面に出てきます。Dolby Atmosをオンにして映画を観ると、セリフの明瞭さと効果音の広がぼりが増し、手のひらサイズの映画館のような没入感を味わえました。

ユニークなのは、音量を上げると大型スピーカーの振動が本体を通じて手に伝わってくることです。The Knifeの「Silent Shout」のような低音の効いた楽曲を再生すると、指先からビートを感じることができ、単に耳で聴くだけではないフィジカルな音楽体験が楽しめます。

気になったスピーカー位置と低音の質感

一方で、弱点も感じました。本体底面のスピーカー位置が、横持ちでゲームをする際にちょうど掌で塞いでしまう場所にあります。音の抜けが悪くなるため、ゲームプレイ時は持ち方を工夫するか、上下を逆にする必要がありました。

また、低音域に関しては、音量は出ているものの明瞭さに欠ける場面があります。迫力はあるのですが、重低音が響く楽曲では少しボワついた印象を受けました。より繊細な音楽鑑賞や、完璧な低音バランスを求めるなら、ヘッドフォンジャックは非搭載のため、USB-C変換アダプタか高品質なワイヤレスイヤホンの使用をおすすめします。

まとめ:オーディオ性能

  • スピーカー構成: デュアルステレオスピーカーを搭載し、Dolby AtmosとSpatial Soundに対応することで、立体感のあるサウンドを実現している。
  • 音量: 最大音量は87.1dBを記録し、小さな部屋であれば十分に満たせるほどのパワフルな出力を持っている。
  • 音質: ボーカルや高音域が非常にクリアで聴きやすく、動画視聴や通話において優れたパフォーマンスを発揮する。
  • ワイヤレス接続: Snapdragon 8 Eliteの恩恵により「Snapdragon Sound」に対応しており、高品質なワイヤレスオーディオ体験が可能である。
  • 比較(razr 50 ultra): ラウドネススコアは前モデルの方が数値上は高かったが、本機も「Very Good」評価であり実用上の不満はない。
  • 問題点: 底面スピーカーの位置がゲームプレイ時に手で塞がりやすく、低音域の解像度がやや甘く感じられる場合がある。

通信性能:motorola razr 60 ultraが繋ぐ次世代のネットワーク

motorola razr 60 ultraでGPS、地図を利用している

ここでは、Wi-Fi 7やauの「5G+」、さらには衛星通信にまで対応した本機の先進的な通信機能について、実際の繋がりやすさや速度体験を中心に書いていきます。

au「5G+」と衛星通信がもたらす安心感

外出先でのモバイル通信において、motorola razr 60 ultraは非常に頼もしいパートナーでした。特にau回線を利用した際、「5G+」アンテナピクトが表示されるため、自分が高速なミリ波やSub6エリアにいるのかが一目で分かります。実際に都心の混雑したカフェで使用した際も、回線が詰まる感覚がなく、大容量のデータをスムーズにやり取りできました。

さらに注目したいのが、衛星と直接通信する「au Starlink Direct」への対応です。まだメッセージ送受信に限られますが、山間部へのドライブなどで携帯電波が届かないエリアに入ったとしても「空が見えていれば繋がる」という安心感は、これまでのスマホにはなかった大きなメリットだと感じました。

対応バンドも広く、nanoSIMとeSIMのデュアル運用が可能ですが、ドコモの5G主要バンドであるn79には対応していないため、ドコモ系SIMを使う場合はエリアによって5Gを掴みにくい場合がある点は留意しておくべきでしょう。

Wi-Fi 7対応で自宅のネット環境が爆速に

自宅の固定回線との接続では、最新規格「Wi-Fi 7」に対応している恩恵を強く感じました。Wi-Fi 7ルーターに接続し、混雑の少ない6GHz帯を利用してゲームのアップデートファイルをダウンロードしてみましたが、その速度は圧巻です。下位モデルの「motorola razr 60」はWi-Fi 6Eまでの対応にとどまるため、大容量コンテンツを頻繁に扱うユーザーにとっては、より高速で遅延の少ないUltraの通信性能が明確な強みとなります。テザリング使用時も通信が途切れることなく安定しており、外出先での作業用ルーターとしても優秀でした。

「みちびき」対応の高精度なナビゲーション

位置情報サービスに関しては、GPS、GLONASS、Galileo、Beidouに加え、日本の準天頂衛星システム「QZSS(みちびき)」に対応しています。実際に車載ホルダーにセットしてナビアプリを使用してみましたが、高層ビルが立ち並ぶ都市部でも自車位置を見失うことがほとんどありませんでした。交差点での右左折のタイミングも正確で、測位の捕捉速度も速いため、地図アプリを開いてすぐに移動を開始できるレスポンスの良さが光ります。

UWB対応で広がるデバイス連携

Bluetoothはバージョン5.4に対応しており、ワイヤレス機器との接続は非常に安定しています。そして、本機ならではの進化点が「UWB(超広帯域無線)」への対応です。これにより、UWB対応の紛失防止タグ(トラッカー)などを探す際、方向や距離をセンチメートル単位で正確に特定できるようになりました。これは前モデルや下位モデルにはない機能であり、対応アクセサリーを持っている、あるいは今後導入予定の方にとっては見逃せないポイントです。

まとめ:通信性能

  • モバイル通信: auの「5G+」に対応し高速通信エリアが視覚的に分かりやすく、さらに「au Starlink Direct」による衛星通信にも対応したことで、圏外エリアでの安心感が格段に向上した。
  • Wi-Fi性能: 最新のWi-Fi 7に対応しており、Wi-Fi 6E止まりの下位モデル「razr 60」と比較して、対応ルーター環境下でのダウンロード速度や安定性が優れている。
  • 位置情報: 「みちびき(QZSS)」を含むマルチGNSSに対応し、都市部でのナビゲーションでも現在地を見失いにくく高精度である。
  • 近距離通信: UWB(超広帯域無線)に新たに対応したことで、対応するスマートタグなどの位置を正確に特定できるようになった点が、旧モデルからの進化点である。
  • 注意点: ドコモの5Gバンドn79には対応していないため、使用するキャリアによっては5Gエリアが限定される場合がある。

OSと機能:motorola razr 60 ultraが提供する快適な操作体験とサポートの課題

motorola razr 60 ultraのUI画面。アプリ一覧

ここでは、Android 15をベースにした使いやすいUIや便利な独自ジェスチャー、そして気になるアップデート保証期間について、競合他社や前モデルとの比較を交えて解説していきます。

カスタマイズ自在な「Hello UI」とAndroid 15

初期搭載OSは最新の「Android 15」です。モトローラ独自の「Hello UI」は、Google純正のAndroid(AOSP)に近いシンプルな操作感を維持しつつ、痒い所に手が届くカスタマイズ性を備えています。テーマやフォント、アイコンの形、色などを細かく設定できるため、自分好みの見た目に作り込む楽しさがあります。前モデルの「motorola razr 50 ultra」はAndroid 14搭載でしたが、UIの基本的な使い勝手は継承されており、Pixelシリーズなどからの乗り換えでも違和感なく馴染めるでしょう。

課題が残るアップデート保証期間

長く使う上で気になるアップデート保証ですが、本機は「OSアップグレード3回、セキュリティアップデート4年間」が提供される見込みです。これは前モデル「razr 50 ultra」と同じ期間であり、進化が見られなかった点は正直に言って残念です。競合するSamsungのGalaxy Z Flipシリーズが「最大7年間」のサポートを打ち出している現状を考えると、20万円近い価格のフラッグシップモデルとしては物足りなさを感じざるを得ません。下位モデルの「razr 60」と同等の保証期間である点も、Ultraならではの特別感が欲しかったところです。

必須機能「おサイフケータイ」に対応

motorola razr 60 ultraの非接触決済機能。おサイフケータイ

日本市場向けモデルとして、「おサイフケータイ(FeliCa)」にはしっかりと対応しています。これは、海外版の端末や一部の折りたたみスマホにはない、国内ユーザーにとっては決定的なメリットです。

実際に、メイン機としてSuicaを設定し、通勤時の駅の改札やコンビニでの支払いに使用してみましたが、反応は非常にスムーズでした。本体を閉じたままでもリーダーにかざすだけで決済が完了するため、カバンから財布を出す手間が完全に省けます。自販機で飲み物を買う際も、ポケットから取り出してサッとかざすだけ。この「日常の決済がこれ一台で完結する」という安心感こそが、本機をメイン機として選ぶ大きな理由になると確信しました。

PCとシームレスに繋がる「Smart Connect」

motorola razr 60 ultraのPC連携。スマートコネクト

仕事効率を劇的に向上させてくれるのが、PCやタブレット、テレビとの連携機能「Smart Connect」です。この機能を使えば、ワイヤレスでWindows PCに接続し、スマホの画面をPC上にミラーリングしたり、スマホ内のアプリをPCのデスクトップ上で直接操作したりすることが可能です。

私が特に便利だと感じたのは、ファイル共有の快適さです。スマホで撮影した写真をPCへ送る際、ケーブルを繋ぐことなく、ドラッグ&ドロップだけで瞬時に転送できました。また、スマホに来た通知をPC画面で確認し、PCのキーボードを使ってそのまま返信することもできます。さらに、外出先ではスマホ単体で作業し、帰宅後は外部ディスプレイに接続して「ワイヤレスデスクトップ環境」として大画面で続きを行うといった使い方も可能で、ビジネスツールとしてのポテンシャルの高さを感じました。

直感的な独自ジェスチャーとマルチタスク

モトローラ端末の代名詞とも言える「Motoジェスチャー」は健在です。手首を2回ひねってカメラを起動する「クイック撮影」や、端末を2回振り下ろしてライトを点灯させる「簡易ライト(空手チョップ)」は、画面を見ずに操作できるため、急いでいる時に重宝します。

大画面を活かすマルチタスク機能として、「スワイプで分割」も便利でした。画面の左端から右へスワイプして戻すだけのワンアクションで画面分割モードになり、YouTubeを見ながらSNSをチェックするといった使い方が直感的に行えます。

安心のセキュリティと高速な生体認証

セキュリティ機能は「Moto Secure」アプリに集約されており、ネットワーク保護や、他人に触られたくないアプリを隠せる「Secureフォルダ」などを一元管理できます。生体認証は、電源ボタンに内蔵された指紋認証と顔認証に対応しています。指紋センサーの反応は非常に高速で、ポケットから取り出す動作の中で自然にロック解除が完了します。顔認証もスムーズですが、マスク着用時や暗所では指紋認証の方が確実でした。

まとめ:OSと機能

  • OS・UI: Android 15ベースのHello UIはシンプルで使いやすく、フォントやアイコンのカスタマイズ性が高い。
  • アップデート保証: OS更新3年、セキュリティ4年であり、前モデルから進化しておらず、最大7年のSamsungと比較すると物足りない。
  • 決済機能: おサイフケータイに対応しており、閉じたままでも改札通過やコンビニ決済が可能で、メイン機として問題なく運用できる。
  • PC連携: Smart Connectにより、ワイヤレスでのファイル転送やPC上でのアプリ操作が可能で、仕事の効率化に貢献する。
  • ジェスチャー: 「空手チョップ」でライト点灯、「手首ひねり」でカメラ起動など、モトローラ独自のモーション操作は実用性が高い。
  • セキュリティ: Moto Secureによる一元管理や「Secureフォルダ」が利用でき、側面指紋認証の精度と速度も良好である。

検証してわかったmotorola razr 60 ultraのメリット・デメリット

motorola razr 60 ultraで撮影している

最新のSnapdragon 8 Eliteを搭載し、あらゆる面で進化した本機を実際に使い込んで見えてきた「良い点」と「気になる点」を包み隠さずまとめます。前モデルや下位モデルとの違いを比較しながら、購入を検討する上で重要なポイントを整理しました。

メリット(長所、利点)

メリット1:圧倒的な処理性能(razr 60の3倍以上のスコア)

本機が搭載する「Snapdragon 8 Elite」は、Antutuベンチマークで約239万点を記録するモンスター級のプロセッサーです。下位モデルの「motorola razr 60」が搭載するDimensity 7400X(約76万点)と比較すると、その性能差は3倍以上にもなります。 日常のアプリ操作はもちろん、高画質な3Dゲームや4K動画編集といった重い作業でもカクつきを一切感じさせない快適さは、ハイエンドモデルならではの特権です。

前モデルの「razr 50 ultra」(Snapdragon 8s Gen 3)と比較しても約100万点近いスコアアップを果たしており、性能の進化は劇的です。

メリット2:進化した4.0インチ大画面(razr 60は3.6インチ)

アウトディスプレイは4.0インチと大型で、下位モデル「razr 60」の3.6インチと比較して表示領域が広く、操作性が格段に優れています。注目すべきは輝度と滑らかさです。ピーク輝度は3000nitに達し、前モデル「razr 50 ultra」の2400nitから大幅に明るくなりました。直射日光の下でも画面がくっきりと見えます。さらにリフレッシュレートは最大165Hzに対応しており、「razr 60」の90Hzとは比べ物にならないほどスクロールが滑らかで、指に吸い付くような操作感を実現しています。

メリット3:閉じたまま完結する操作性(全アプリ対応)

この大画面アウトディスプレイでは、ほぼ全てのアプリを実行可能です。PayPayなどのコード決済はもちろん、LINEの返信もフルキーボードで快適に行えます。 Googleマップのナビも閉じたまま確認できるため、移動中にスマホを開く回数が劇的に減りました。通知を確認するだけでなく、「とりまリスト」機能を使えばAIが内容を要約してくれるため、情報の処理効率が格段に上がります。

メリット4:安心のIP48防水防塵(50 ultraはIPX8)

耐久面での大きな進化は、防水だけでなく防塵にも対応した「IP48」規格への準拠です。前モデル「razr 50 ultra」はIPX8で防水性能のみでしたが、本機は1mm以上の固形物が侵入しない設計となっており、ポケットの中のゴミなどがヒンジに入り込むリスクが低減されました。水濡れへの強さはそのままに、塵や埃への耐性が加わったことで、故障のリスクを恐れずに毎日ガシガシ使える安心感が生まれました。

メリット5:驚異のスタミナと充電速度(50 ultraより増量・高速化)

バッテリー容量は4,700mAhに増量され、前モデル「razr 50 ultra」の4,000mAhから大きくスタミナが向上しました。アクティブ使用スコアでも15時間を超える記録を出しており、ヘビーに使っても1日余裕で持ちます。 充電速度も68Wへと高速化され、前モデルの45Wや下位モデル「razr 60」の30Wと比較して、充電待ち時間が大幅に短縮されました。わずかな時間で1日分の電力を回復できるのは、忙しい現代人にとって大きなメリットです。

メリット6:便利なAI Keyと機能(razr 60には非搭載)

本体左側面に新設された物理ボタン「AI Key」は、本機だけの特徴です。これを押すだけで即座にMoto AIを呼び出せるため、画面操作の手間なくAI機能を活用できます。下位モデル「razr 60」にはこのボタンがなく、AIへのアクセス性においてUltraが優れています。オンデバイスでの高速な処理により、プライバシーを守りながら「とりまリスト」などの便利機能を遅延なく使える点も魅力です。

メリット7:高画素な超広角カメラ(50 ultraは非搭載)

カメラ構成が見直され、5,000万画素の超広角カメラが復活しました。前モデル「razr 50 ultra」では望遠レンズが搭載されていた代わりに超広角がありませんでしたが、本機では広大な風景や狭い室内を広く写せます。 さらにマクロ撮影にも対応しており、花や小物に寄って細部を鮮明に記録できるのもポイントです。下位モデル「razr 60」の超広角カメラは1,300万画素にとどまるため、解像感の差は歴然としています。

メリット8:ワイヤレス充電とリバース給電に対応

利便性を高める機能として、15Wのワイヤレス充電に加えて、5Wのリバース充電(給電)にも対応しています。ワイヤレス充電に対応していないスマホも多い中、置くだけで充電できる手軽さは一度使うと手放せません。さらに、外出先でワイヤレスイヤホンの電池が切れた際などに、スマホの背面に置いて充電できるリバース給電機能は、万が一の時の備えとして非常に心強いです。

デメリット(短所、欠点)

デメリット1:望遠レンズの廃止(50 ultraは搭載)

前モデル「razr 50 ultra」には搭載されていた光学2倍望遠レンズが、本機では廃止されました。遠くの被写体を撮影する際はメインカメラのデジタルズームに頼ることになります。AIによる補正で画質は保たれていますが、光学ズームならではの自然な圧縮効果や解像感を重視するユーザーにとっては、スペックダウンと感じるポイントかもしれません。

デメリット2:高負荷時の発熱(動画撮影時など)

高性能なSnapdragon 8 Eliteをコンパクトな筐体に詰め込んでいるため、高負荷時の発熱は避けられません。特に4K動画を長時間撮影したり、重いゲームをプレイし続けたりすると、カバーディスプレイ付近(カメラ横)が熱を持つ傾向があります。発熱によりアプリが落ちることは稀ですが、保護機能として画面輝度が制限されるスロットリングが発生することがあります。

デメリット3:アップデート保証の短さ(Samsungは7年)

OSアップグレードは3回、セキュリティアップデートは4年間とされています。これは前モデルから据え置きの期間です。競合するSamsungのGalaxy Z Flipシリーズが最大7年間のサポートを提供していることを考えると、20万円近いフラッグシップモデルとしては物足りなさを感じます。より長く同じ端末を使い続けたいユーザーにとっては、比較検討の際のマイナス材料になるでしょう。

デメリット4:充電器が別売り(50 ultraは同梱)

前モデル「razr 50 ultra」には68W対応の充電器が同梱されていましたが、本機では別売りになってしまいました。本機の売りである68W急速充電の恩恵を最大限に受けるためには、対応する充電器を別途購入する必要があります。付属品が減ってしまったことは、コストパフォーマンスの観点から残念な変更点です。

デメリット5:SDカードスロット非搭載(容量拡張不可)

ハイエンドモデルの宿命とも言えますが、microSDカードスロットは搭載されていません。 内蔵ストレージは512GBと大容量ですが、物理的に容量を増やす手段がないため、写真や動画を大量に保存するユーザーはGoogleフォトなどのクラウドストレージを併用してデータを管理する必要があります。

デメリット6:重量の増加(50 ultraより約10g増)

バッテリー増量や画面の大型化に伴い、重量は約199gとなりました。前モデル「razr 50 ultra」の約189gと比較して約10g重くなっています。手に持った時に感じる密度感は高く、長時間片手で操作していると、このわずかな重量増が手首への負担として感じられるかもしれません。

まとめ:メリット・デメリット

motorola razr 60 ultraは、前モデルから処理性能、画面輝度、バッテリー持ちといった基本性能を劇的に向上させ、折りたたみスマホとしての完成度を極限まで高めた一台です。特に「razr 60」と比較して3倍以上の処理能力や、明るく滑らかなアウトディスプレイの利便性は、価格差以上の価値を感じさせてくれます。

一方で、望遠レンズの廃止や充電器の別売り化といったデメリットも存在します。それでも、IP48の防塵対応やおサイフケータイ、そして所有欲を満たすアルカンターラ素材のデザインなど、メイン機として長く愛用できる魅力が詰まっています。「普通のスマホには戻れない」と感じさせる、新しい体験を提供してくれるデバイスであることは間違いありません。

motorola razr 60 ultraのスペック(仕様)

  • メインディスプレイ: 約7.0インチ Super HD (2992×1224) pOLED, LTPO, 165Hz, 4500nit
  • アウトディスプレイ: 約4.0インチ pOLED (1272×1080), LTPO, 165Hz, 3000nit
  • CPU: Snapdragon 8 Elite Mobile Platform (Octa-core 4.32GHz x2 + 3.53GHz x6)
  • GPU: Qualcomm Adreno GPU (Adreno 830)
  • RAM(メモリ): 16GB LPDDR5X
  • ストレージ: 512GB UFS 4.0
  • バッテリー: 4,700mAh
  • 充電: 68W TurboPower (有線), 15W ワイヤレス, 5W リバース
  • 背面カメラ: メイン50MP (f/1.8, OIS) + 超広角/マクロ50MP (f/2.0, FOV 122°)
  • 前面カメラ: 5,000万画素 (f/2.0)
  • ワイヤレス通信: Wi-Fi 7 (802.11 be), Bluetooth 5.4, UWB対応
  • GPS: GPS, GLONASS, Galileo, QZSS(みちびき), Beidou
  • NFC: 対応 (おサイフケータイ®対応)
  • インターフェース: USB Type-C (USB 2.0)
  • センサー: 指紋, 顔, 近接, 照度, 加速度, ジャイロ, eコンパス
  • スピーカー: デュアルステレオスピーカー (Dolby Atmos, Spatial Sound, Snapdragon Sound)
  • 機能: Moto AI, Smart Connect, AI Key, Moto Secure, au Starlink Direct対応
  • 防水防塵: IP48
  • 生体認証: 指紋認証 (側面電源ボタン), 顔認証
  • OS: Android 15
  • サイズ: 開:約171.5×74.0x7.2mm / 閉:約88.1×74.0x15.7mm
  • 重量: 約199g
  • カラー: PANTONE Scarab (スカラベグリーン)
  • 付属品: ガイド類, SIMピン, カバー (※充電器・ケーブルは別売り)
  • モバイル通信(5G/4G/3G): 5G Sub6 / 4G LTE / 3G W-CDMA / 2G GSM
  • SIMカード: nanoSIM / eSIM
  • 対応バンド:
    5G: n1/2/3/5/7/8/12/14/20/25/26/28/29/30/38/40/41/48/66/70/71/75/77/78
    4G: B1/2/3/4/5/7/8/12/13/14/17/18/19/20/25/26/28/29/30/32/34/38/39/40/41/42/43/48/66/71
    3G: B1/B2/B4/B5/B8
    2G: 850/900/1800/1900MHz

motorola razr 60 ultraの評価

motorola razr 60 ultraのAI機能で画像を生成している

8つの評価基準で「motorola razr 60 ultra」を5段階で評価してみました。

項目別評価

画面の見やすさ:★★★★★

ピーク輝度がメイン4500nit、アウト3000nitに向上し、屋外での視認性が抜群です。165Hzのリフレッシュレートにより、スクロールも非常に滑らかです。

スペック:★★★★★

Snapdragon 8 Eliteと16GBメモリを搭載し、Antutuスコア約239万点を記録する圧倒的な処理性能です。重いゲームや動画編集も余裕でこなせます。

耐久性:★★★★★

折りたたみスマホとしては珍しいIP48の防水防塵に対応し、塵の侵入リスクが軽減されました。ヒンジも強固で、画面の折り目も目立ちません。

デザイン:★★★★★

アルカンターラ素材の背面は高級感があり、手触りも良好です。コンパクトに折りたためる形状とスカラベグリーンのカラーが所有欲を満たしてくれます。

通信:★★★★★

Wi-Fi 7やauの「5G+」に加え、衛星通信「au Starlink Direct」にも対応しています。UWB対応でトラッカーの精密な探索も可能です。

機能:★★★★★

「AI Key」による即座のAI呼び出しや、閉じたままでの全アプリ操作が便利です。おサイフケータイにもしっかり対応しています。

使いやすさ:★★★★☆

アウトディスプレイでの操作完結度が極めて高く便利ですが、前モデルより約10g重くなった点と、充電器が別売りになった点は惜しまれます。

価格:★★★☆☆

約20万円という価格は、フラッグシップモデルとしても高価な部類に入ります。高性能ですが、充電器別売りなどを考慮するとコストパフォーマンスは少し厳しめです。

総評:★★★★☆(星4.5)

motorola razr 60 ultraは、折りたたみスマートフォンの完成形に限りなく近づいた、パワフルで美しいデバイスです。

motorola razr 50 ultraからの劇的な進化点

最大の魅力は、基本性能の底上げです。プロセッサーが「Snapdragon 8s Gen 3」から最新最強の「Snapdragon 8 Elite」へと変更され、処理能力が飛躍的に向上しました。さらに、バッテリー容量が4,000mAhから4,700mAhへ増量され、充電速度も45Wから68Wへと高速化しています。アウトディスプレイの輝度アップやIP48への対応など、弱点をつぶして全方位に進化した点が魅力です。

下位モデルmotorola razr 60との明確な違い

下位モデル「razr 60」と比較すると、その差は歴然です。処理性能(Antutuスコア)は3倍以上の開きがあり、重い作業での快適性が全く異なります。また、アウトディスプレイのサイズ(4.0インチ対3.6インチ)やリフレッシュレート(165Hz対90Hz)の差により、閉じたままでの操作感や情報の視認性はUltraが圧倒的に優位です。カメラも全レンズ5000万画素のUltraに対し、razr 60はスペックが抑えられています。

AI機能と「AI Key」による革新的な操作性

さらに決定的な違いとして、Ultraのみに搭載された物理ボタン「AI Key」が挙げられます。下位モデルにはこのボタンがなく、AIを呼び出すのに手間がかかりますが、Ultraならワンタッチで「Gemini」や「Moto AI」へアクセス可能です。また、Snapdragon 8 Eliteの強力なNPUにより、オンデバイスAIの処理速度が格段に速く、「とりまリスト」などの要約機能もストレスなく瞬時に実行できる点は、Ultraを選ぶ大きな理由になります。

購入前に知っておきたいデメリット

購入を検討する際、いくつか注意すべき点があります。まず、前モデルにあった光学2倍望遠レンズが廃止され、デジタルズーム(クロップ)対応になったことです。また、高負荷な作業(4K撮影など)を続けると発熱しやすく、サーマルスロットリングが発生する可能性があります。さらに、アップデート保証期間が3年(OS)/4年(セキュリティ)と、競合のSamsung(最大7年)と比較して短い点も、長く使いたいユーザーには懸念材料となるでしょう。充電器が別売りになった点も忘れてはいけません。

どんな人におすすめか

motorola razr 60 ultraは、折りたたみスマホでも最高のパフォーマンスで使いたいという人に最適です。特に、コンパクトな形状で気軽に持ち歩きたい人、最高クラスのゲーム体験を求める人、負荷の高い動画編集などを外出先で大画面で行いたい人に最適です。価格は高めですが、最高クラスの性能であらゆる可能性を引き出してくれる、おすすめの一台です。

Motorola RAZR 60 Ultra 5G 2025

motorola razr 60 ultraの価格・購入先

motorola razr 60 ultraの前面 外観

※価格は2025/12/08に調査したものです。価格は変動します。

モトローラ公式オンラインストア

SIMフリーモデルが199,800円(税込)で販売されています。

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ECサイト(Amazon、楽天、ヤフーなど)

  • 楽天市場で181,469円(送料無料)、
  • ヤフーショッピングで199,800円、
  • AliExpressで260,977円(CN版)、

で販売されています。

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motorola razr 60 ultraを安く買う方法

motorola razr 60 ultra」をできるだけ安く購入するには、IIJmioなどの格安スマホ(MVNO)を利用するのがいいでしょう。また、auなどのキャリア(MNO)でも値下げされることがあるので、こまめにチェックしておきましょう。

IIJmio

motorola razr 60 ultraのIIJmioでの販売価格は、以下の通りです。

  • 通常価格:一括払いで税込199,800円。24回払いの場合は月々税込8,328円です。
  • クリスマスセール価格(2026/2/2まで):一括払いで税込169,800円。
  • のりかえ価格(2026/2/2まで):一括払いで税込149,800円。24回払いの場合は月々税込6,243円です。

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au

機種代金(現金販売価格/支払総額)は、税込189,800円です。

  • キャンペーン適用後(最大割引後)の機種代金は、税込178,800円です。
  • 「スマホトクするプログラム」を利用し、購入から13カ月目〜25カ月目までに機種を返却した場合の実質負担額は税込128,800円となります。
  • このプログラム利用時の現金販売価格/支払総額は税込178,800円で、最終回(24回目)の支払い分50,000円が免除されます。

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おすすめのライバル機種と価格を比較

motorola razr 60 ultra」に似た性能をもつスマートフォンも販売されています。ぜひ比較してみてください。

motorola razr 60

motorolaから発売された折りたたみ式の5Gスマートフォンです(2025年10月10日発売)。

Android 15、MediaTek Dimensity 7400X、8GBまたは12GBメモリ、メイン約6.9インチpOLED (FHD+, 120Hz)とアウト約3.6インチpOLED (90Hz)ディスプレイ、256GBまたは512GBストレージ、4,500mAhバッテリー、背面約5000万画素+約1300万画素の2眼カメラ、前面約3200万画素のフロントカメラを搭載しています。

また、独自AI「moto ai」(とりまリスト、おまとめメモ、プレイリストスタジオなど)、Google Gemini、IP48防水防塵、チタン製ヒンジプレート、リフレッシュレート最大120Hz(メイン・アウトは最大90Hz)、フレックスビュースタイル撮影、カムコーダーモード、適応型手ブレ補正、最大4K/30fpsの動画撮影、「Smart Connect」機能、「Moto Unplugged」機能に対応。

Dolby Atmos、ステレオスピーカー、30W有線 急速充電、15Wワイヤレス充電、おサイフケータイ、Motoジェスチャー、指紋認証、顔認証、USB Type-C、5G通信、Wi-Fi 6E (802.11ax)、Bluetooth 5.4、GPS、eSIMにも対応しています。

価格は、Amazonで104,218円(税込・国内版・PB8E0002JP)、楽天市場で113,580円(送料無料)、ヤフーショッピングで115,800円、です。

関連記事:motorola razr 60徹底レビュー!razr 50比較で進化点を検証

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motorola razr 50

モトローラから発売された折りたたみ 5Gスマートフォンです(2024年9月27日 発売)。

Android 14、MediaTek Dimensity 7300X、12GB LPDDR4X メモリ、約6.9インチのメイン pOLED液晶、約3.6インチのアウトOLED液晶、512GB UFS 2.2ストレージ、4200 mAhバッテリー、背面 50MP + 13MPの2眼カメラ、前面32MPのフロントカメラを搭載しています。

また、生成AI Google Gemini、適応型手ブレ補正機能、壁紙の自動生成、30W TurboPower チャージ (充電器は別売り)、15W ワイヤレス充電(Qi対応)(充電器は別売り)、

デュアルステレオスピーカー、Dolby Atmos、IPX8の防水、おサイフケータイ、リフレッシュレート 最大144Hz(アウト:最大90Hz)、NFC、指紋認証、顔認証、USB Type-C (USB 2.0)、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.4、GPSに対応しています。

価格は、Amazonで80,362円(税込)、楽天市場で85,800円(送料無料)、ヤフーショッピングで99,800円、です。

関連記事:motorola razr 50 徹底レビュー!先代との違いと利点・欠点を評価

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Galaxy Z Flip7

サムスンから発売された折りたたみ式の5Gスマートフォンです(2025年8月1日発売)。

Android 16、Exynos 2500、12GBメモリ、メインに約6.9インチのDynamic AMOLED 2Xディスプレイ、カバーに約4.1インチのSuper AMOLEDディスプレイ、256GBまたは512GBのストレージ、最大約31時間(動画再生時)駆動する4300mAhバッテリー、背面に約5000万画素+約1200万画素の2眼カメラ、前面に約1000万画素のフロントカメラを搭載しています。

また、AI機能(Google Gemini、「Now Brief」と「Now Bar」、進化したリアルタイム通訳など)、カメラのAI機能(AIズーム、オートズーム、AIによる編集アシスト、クリエイティブAI、AIスケッチ / ポートレートスタジオ)に対応。

リフレッシュレート 120Hz、ピーク輝度2,600nits、光学相当2倍ズーム、4K動画撮影、次世代型ProVisual Engine、IPX8/IP4X防水防塵、おサイフケータイ (NFC)、15Wワイヤレス充電、25W急速充電、4.5W逆ワイヤレス充電、指紋認証、顔認証、USB Type-C、5G通信、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4、GPSにも対応しています。

価格は、Amazonで164,800円(税込・SIMフリー・SM-F766QZKASJP)、楽天市場で164,800円(送料無料)、ヤフーショッピングで134,900円、米国 Amazon.comで$899.00、です。

関連記事:Galaxy Z Flip7徹底レビュー!Flip6比較で買うべきか検証

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nubia Flip 2

ZTEジャパンから発売された6.9インチになる折りたたみ式の5Gスマートフォンです(2025年1月23日 発売)。

約3インチのサブディスプレイ、6.9インチの有機ELディスプレイ、MediaTek Dimensity D7300X、6GB LPDDR4xメモリ、128GB UFS 3.1ストレージ、4300mAhバッテリー、背面カメラ 50MP+2MPの2眼カメラ、前面32MPのフロントカメラを搭載しています。

また、リアルタイムAI通訳、リアルタイムAI助手IP42防水防塵、シンプルモード、デザリング、指紋認証、顔認証、Type-C (OTG)、5G通信、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.4、GPSに対応しています。

価格は、Amazonで66,109円(Y!mobile版・SIM契約必須)、楽天市場で46,816円(送料無料・中古)、ヤフーショッピングで50,280円(中古)、です。

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motorola razr 40

モトローラから発売された折り畳み式のフォルダブルスマホです(2023年11月22日に発売)。

Android 13、Qualcomm Snapdragon 7 Gen 1、8GBメモリ、6.9インチのpOLED液晶、1.5インチのOLED液晶、256GBストレージ、4,200mAhバッテリー、背面64MP+13MP+ToFの3眼カメラ、前面12MPのフロントカメラを搭載しています。

また、フリクションヒンジ、おサイフケータイ、IP52防水防塵、ステレオスピーカー、リフレッシュレート 最大144Hz、30W TurboPower チャージ対応、5W ワイヤレス充電(Qi対応)、SGS認定のブルーライトカットモード、NFC(Felica)、Motoアクション、指紋認証、顔認証、USB Type-C (USB 2.0)、5G通信、eSIM、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3、GPSに対応しています。

価格は、Amazonで47,700円、楽天市場で40,000円(送料無料・中古は32,400円)、ヤフーショッピングで43,000円、です。

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BOOX Palma 2 Pro徹底レビュー!先代からの進化点とBigme比較

BOOX Palma 2 Pro 正面の外観
2025年11月18日に発売されたカラー対応「BOOX Palma 2 Pro」(Onyx)は、スマートフォンのようなポケットサイズで「気軽に読書もメモもできる」電子ペーパータブレットとして評判です。

このレビューでは、前モデルであるモノクロ版「BOOX Palma 2」からの劇的な進化点や、ライバル機「Bigme HiBreak Pro」との違いを実機で比較・検証し、その使い勝手や使用感を徹底解説しました。

先に結論からお伝えしましょう

BOOX Palma 2 Proの長所(Pros):

  • カラー電子ペーパー (Kaleido 3) と BSR技術 による、視認性の高さとスマホ並みの高速レスポンス
  • スタイラスペン(別売)対応 により、このサイズ感で手書きメモやPDF注釈が可能
  • Android 15 & Google Playストア搭載 で、Kindleや楽天Koboなど好きなアプリが自由に使える
  • モバイルデータ通信 & GPS対応 により、Wi-Fi環境がない屋外でも単独でネットや地図が使える

BOOX Palma 2 Proの短所(Cons):

  • 音声通話とSMSが利用不可(データ通信専用のため、メインスマホの完全な代わりにはならない)
  • フロントカメラ非搭載 のため、顔認証ロック解除や自撮りはできない
  • ペンの収納場所が本体になく、持ち運びに工夫が必要
  • カラー化の影響で画面の地色が暗く、屋内では フロントライトの点灯がほぼ必須

総合評価:

BOOX Palma 2 Proは、スマホの通知やエンタメから距離を置きつつ、読書や調べ物、メモ書きに集中したい人にとって理想的な「持ち歩けるデジタル書斎」です。通話機能がないためメイン機の代替にはなりませんが、ポケットに入るサイズでカラー表示とペン入力を両立したサブ機としては、現時点で最高峰の完成度を誇ります。Android端末でも「通知やブルーライトなどをなくして、読書やメモに集中したい。」という人におすすめです。

この記事で分かること

  1. デザイン:サイズ、重量、マットな質感、指紋認証、撥水(防水性能)、耐久性、ボタン配置、携帯性
  2. ディスプレイと操作性:Kaleido 3 カラー電子ペーパー、BSRテクノロジー、フロントライト(色温度調整)、解像度
  3. 通信性能:SIMフリー、SIM(データ専用で通話不可)、eSIM(非対応)、LINE、SMSの制限、GPS(A-GPS)、Wi-Fi、Bluetooth
  4. スタイラスペン:InkSense Plus、手書き、筆圧感知(4096段階)、メモアプリ「Notes」、傾き検知、書き心地
  5. パフォーマンス:Snapdragon 750G、Antutuベンチマーク、メモリ(8GB RAM)、ストレージ(128GB)、アプリの動作、遅延と残像
  6. カメラ性能:16MPリアカメラ、ドキュメントスキャン(DocScan)、OCR(文字認識)、記録用
  7. バッテリー持ちと充電:3950mAhバッテリー、連続駆動時間、USB-C充電、消費電力
  8. AI機能:AIアシスタント、スマートボタン、文章作成、計算
  9. オーディオ:デュアルスピーカー、音質、Bluetoothオーディオ、マイク
  10. OSとソフトウェア:Android 15、Google Playストア、EinkWise、NeoReader、アップデート、BOOXDrop
  11. スペック:詳細仕様一覧、BOOX Palma 2(モノクロ)、Bigme HiBreak Proとの違い
  12. 評価:メリット・デメリット、星評価、Bigme HiBreak Pro比較、、おすすめユーザー
  13. 価格:販売価格、購入先(Amazon、楽天、ライバル機種との価格比較、中古)

この記事を最後まで読むことで、「BOOX Palma 2 Pro」を購入するべきかどうかがはっきりと分かるはず。購入に悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。

この製品の購入はこちら→ Amazon リンク

公式ページ:BOOX Palma 2 Pro | 6.13” Color Mobile ePaper with 5G Data Support – The Official BOOX Store

デザイン:BOOX Palma 2 Pro スマホ感覚のサイズと独自の質感

BOOX Palma 2 Pro ブラックの背面 外観

ここでは、BOOX Palma 2 Proのデザインや質感、実際に手にして感じた携帯性について詳しく書いていきます。

独自の背面加工と実用的な形状

箱から取り出して最初に手に取ったとき、プラスチック筐体でありながら、決して安っぽさを感じさせない実用的なビルドクオリティに驚きました。特に背面の質感が秀逸です。まるで岩や砂岩のような、あるいはトラックの荷台のライナー塗装のようなざらついたテクスチャ加工が施されており、手に吸い付くようなグリップ感があります。

最近のスマートフォンはガラス素材でツルツル滑ることが多いですが、本機はケースなしでも安心して握っていられます。また、このマットな仕上げのおかげで、指紋が全く目立たないのも大きなメリットです。背面左上には16MPカメラとLEDフラッシュがありますが、突起はわずかで、机に置いてもガタつきは気になりません。形状は角が少し丸みを帯びており、手のひらに優しくフィットします。

スマホサイズで携帯性抜群、重量とサイズの比較

BOOX Palma 2 Proの側面とボタン

サイズは159 × 80 × 8.8 mm、重量は約175gです。カラーはブラックとホワイトの2色が用意されています。実際にジーンズのポケットに入れて散歩に出かけてみましたが、違和感なく収まり、まさにスマホ感覚で持ち運べる「文庫本」といった印象でした。

ここで比較対象となる前モデルや競合機と数値を比べてみましょう。前モデルの「BOOX Palma 2」は厚さ8.0mm、重量170gでしたので、Pro版は0.8mm厚くなり、5g重くなっています。持った感覚としての差はわずかですが、数値上はサイズアップしています。一方、競合の「Bigme HiBreak Pro」は厚さ8.9mm、重量180gですので、これと比較するとBOOX Palma 2 Proの方が薄く、軽いです。高性能を詰め込みながら、競合よりもコンパクトに抑えている点は評価できます。

操作性を高めるボタン配置と拡張性

BOOX Palma 2 Proのボタンと側面

ボタンやポート類の配置は非常に考えられています。右側面には電源ボタンがあり、ここには指紋認証センサーが統合されています。指を添えるだけでロック解除できるのは便利ですが、ボタン自体が少し平らになっており、手探りでも位置がわかります。左側面には音量ボタンと、カスタマイズ可能な「スマートボタン」があります。このスマートボタンには「画面リフレッシュ」などを割り当てられるため、読書中の操作が非常に快適でした。

底面にはUSB-Cポートと、スピーカー、そしてSIMカードトレイがあります。このトレイはハイブリッド仕様で、microSDカード(最大2TB)を入れてストレージを拡張できるのが非常に心強いです。電子書籍データを大量に持ち歩く私にとって、SDカード対応は必須機能です。スピーカーは上部にも配置されており、デュアルスピーカー仕様ですが、横持ちで動画を見る際などは手で塞がないよう注意が必要だと感じました。

BOOX Palma 2 Proの接続ポート

一つ残念だったのが、スタイラスペン「InkSense Plus」の収納場所がないことです。本体には磁石でくっつかず、付属のケースにもペンホルダーがありません。ペンを使いたい場合は別途持ち歩く必要があり、携帯性が損なわれると感じる場面がありました。

撥水性能とユニークなケース

耐久性に関しては、撥水設計(Water-repellent)が施されています。IP等級のような完全防水ではないため、お風呂での使用は躊躇われますが、カフェで少し水しぶきがかかったり、小雨の中で地図を確認したりする程度なら安心です。

BOOX Palma 2 Proの「マグネット式2-in-1ケース」

付属品として同梱される「マグネット式2-in-1ケース」は非常にユニークです。カバー部分がマグネットで着脱可能になっており、読書中はカバーを外して軽量な本体だけで使い、持ち運ぶときはカバーをつけて画面を保護するといった使い分けができます。このギミックは実用的で、読書への没入感を高めてくれました。

付属品

基本的な付属品として、USB-Cケーブル、カードトレイ取り外しツール(SIMピン)、クイックスタートガイドなどが同梱されています。充電器は付属していないため、手持ちのものを使用しました。

BOOX Palma 2 Proの付属品

まとめ:デザイン

  • 第一印象:プラスチック製だが、背面のざらついた加工が上質で安っぽさは感じない
  • グリップ感:滑りにくく指紋が目立たないため、ケースなしでも運用しやすい
  • サイズ:159 × 80 × 8.8 mm。前モデルより0.8mm厚いが、競合Bigmeよりは薄い
  • 重量:約175g。前モデルより5g増、競合Bigmeより5g軽量
  • ボタン配置:右に指紋認証付き電源ボタン、左に音量とスマートボタンがあり操作性は良好
  • 拡張性:底面のトレイでmicroSDカード(最大2TB)が利用可能
  • スタイラス:本体やケースに収納・吸着できず、持ち運びに難あり
  • 耐久性:撥水設計だが完全防水ではないため、水没には注意が必要

ディスプレイと操作性:BOOX Palma 2 ProのカラーE InkとBSRの実力

BOOX Palma 2 Proのディスプレイ。画面はカラー。

ここでは、BOOX Palma 2 Proの最大の特徴であるカラーディスプレイの視認性と、独自技術による操作感について書いていきます。

カラー化された画面の第一印象と特性

電源を入れて画面が表示された瞬間、スマートフォンのようなサイズ感の中に、落ち着いた色合いのカラー画面が浮かび上がる様子に新鮮な驚きを覚えました。採用されているのは6.13インチの「Kaleido 3カラー電子ペーパーです。

実際にKindleアプリで漫画を表示してみると、淡いパステルカラーのような発色で、液晶のような鮮烈さはありませんが、情報の判別には十分な彩度が確保されています。ただ、カラーフィルターを通している影響で、画面の地の色(背景の白)は、再生紙やわら半紙のようにかなり暗いグレーに見えます。

BOOX Palma 2 Proのディスプレイ。画面にカラーの漫画(コミック)

モノクロ専用の前モデル「BOOX Palma 2」がスッキリとした白さを持っていたのに対し、本機は「少し暗い部屋で新聞を読んでいる」ような感覚に近いです。それでも、ポケットから取り出してサッとカラーの図版やコミックの表紙を確認できる体験は、このサイズ感ならではの喜びがありました。

解像度と他機種との比較

ディスプレイのスペックを詳しく見ていくと、モノクロ表示時の解像度は300ppiカラー表示時は150ppiとなっています。これは競合となる「Bigme HiBreak Pro(カラーモデル)」と同等のスペックです。

文字の表示に関しては、モノクロ300ppiのおかげで輪郭がシャープで、ルビなどの細かい文字も潰れずに読むことができます。一方で、カラー150ppiの表示エリアでは、目を凝らすと特有のザラつきや粒状感(網点のような模様)が見受けられます。特にアメコミのようなフルカラーの漫画を表示すると、ディテールが少し粗く感じる場面もありました。

BOOX Palma 2 Proの画面。Webサイトを表示。

比較対象である前モデル「BOOX Palma 2」はモノクロ専用のCarta 1200パネルを採用しており、文字を読むことだけに特化するなら、背景が白くコントラストが高い前モデルの方が読みやすいと感じるのが正直なところです。しかし、2:1という縦長のアスペクト比はスマホと同じ感覚で情報を閲覧でき、Webブラウジングでリンクの色などが判別できるProのメリットは、情報収集端末として非常に大きいと感じました。

必須となるフロントライトの品質

BOOX Palma 2 Proのフロントライト。

先述の通り、Kaleido 3特有の画面の暗さを補うため、屋内での使用時はフロントライトの点灯がほぼ必須となります。

実際に使用してみると、ライトの品質は非常に高く、画面全体を均一に照らしてくれます。最大輝度にすれば直射日光下のような明るい場所でも負けない視認性を確保でき、逆に就寝前の暗い寝室では、最小輝度まで絞ることで眩しさを感じずに読書ができました。

特に気に入ったのが色温度調整機能(CTM)です。昼間は白い寒色系の光でスッキリと文字を読み、夜はオレンジ色の暖色系の光に切り替えることで、ブルーライトを抑えたリラックスした読書体験が得られます。競合のBigme端末も調整機能を備えていますが、BOOXのライトは調整の幅が広く、より自然な紙の質感に近い色味を作れると感じました。このライト機能のおかげで、画面の暗さという弱点は実用上かなりカバーできています。

BSRによるスマホ並みの操作体験

BOOX Palma 2 Proの「BOOX Super Refresh」

操作性において注目すべきは、BOOX独自の画面高速化技術「BSR(BOOX Super Refresh)」です。電子ペーパーは画面の書き換えが遅いのが欠点ですが、BSRを搭載した本機は驚くほどキビキビと動きます。

実際にGoogle Chromeでニュースサイトを閲覧し、縦にスクロールしてみましたが、「高速モード」に設定すると、液晶スマホに近い感覚で滑らかに画面が追従します。もちろん、スクロール中は画質が少し粗くなり、文字の残像(ゴースト)が薄く残ることがありますが、指を離すと一瞬で綺麗な表示にリフレッシュされるため、ストレスはほとんど感じません。

バランスモード」や「HDモード」など、用途に合わせてモードを切り替えられるのも便利です。Bigme HiBreak Proも高速化技術を持っていますが、アプリごとにリフレッシュ設定を細かく最適化できる「EinkWise」などのソフトウェア面での作り込みは、BOOXの方が一日の長があると感じました。WebブラウジングやSNSのタイムライン確認など、「動き」のあるコンテンツをここまで快適にこなせるのは、BSR搭載機ならではの強みです。

まとめ:ディスプレイと操作性

  • 画質特性:カラーはパステル調で視認性は十分だが、背景色は「BOOX Palma 2」より明らかに暗いグレーである
  • 解像度:モノクロ300ppiで文字は鮮明だが、カラー150ppiでは特有の粒状感が見られる
  • フロントライト:画面の暗さを補うために必須であり、暖色・寒色の調整機能が目の疲れ軽減に役立つ
  • 操作性(BSR):BSR技術によりスクロール操作が非常に滑らかで、Web閲覧も実用的なレベルでこなせる
  • 競合比較:Bigmeと比較しても、アプリごとのリフレッシュ設定の柔軟性やライトの質感が優れていると感じた

通信性能:BOOX Palma 2 Proの実力検証!待望のモバイル通信対応とGPSの使い心地

BOOX Palma 2 Proを屋外で使用している

前モデルのBOOX Palma 2はWi-Fi専用機だったため、外出先でWeb小説を読んだりクラウドのデータを同期したりするには、スマートフォンのテザリングやポケットWi-Fiが必須でした。しかし、このBOOX Palma 2 Proはついにモバイルデータ通信に対応し、単独でネットにつながる自由を手に入れました。ここでは、実際にSIMカードを挿して分かった通信性能の実力と、競合機種との決定的な違いについて詳しく書いていきます。

ハイブリッドSIMスロットとデータ通信の快適さ

本体底面のトレイを引き出すと、そこには「ハイブリッドSIMスロット」が現れます。これは、2枚のnanoSIMカード(※eSIMには非対応)を入れるか、あるいは1枚のSIMカードと1枚のmicroSDカード(最大2TB)を入れるかを選べる仕様です。私は自炊した書籍データを大量に持ち歩きたいので、迷わずSIM+microSDカードの構成を選びました。

実際にソフトバンク回線のSIMカードを挿入してみたところ、APN設定に手こずることなくスムーズに4G/5Gネットワークに接続されました。発売時点(2025年11月)ではソフトバンクおよびワイモバイル回線のみのサポートとなっている点は注意が必要ですが、今後アップデートで他キャリアのAPN設定も開放される予定とのことです。

BOOX Palma 2 ProのSIMスロット

Wi-Fi環境がない電車内やカフェでも、スマホを取り出すことなくサッと調べ物ができるのは、前モデル「BOOX Palma 2」にはなかった大きなメリットです。一方で、競合機の「Bigme HiBreak Pro」は完全なスマートフォンとして設計されており、どのキャリアでも柔軟に使える点が異なります。

通話機能の制限と「スマホ」との決定的な違い

ここで明確にしておかなければならないのが、BOOX Palma 2 Proは「通話ができない」という点です。形状はスマートフォンそのものですが、電話アプリを開いてもダイヤル画面は機能せず、090/080番号を使った音声通話やSMSの送受信はできません。実際にSIMカードの電話番号にかけてみましたが、着信反応はありませんでした。

これは、VoLTE通話やSMSが可能な「Bigme HiBreak Pro」との最大の違いです。Palma 2 Proはあくまで「タブレット」という位置付けなのです。SMSが使えないため、電話番号認証が必要な一部のアプリ(例えば、新規のLINEアカウント作成や特定の決済アプリの登録など)では、認証コードを受け取れずに躓く可能性があります。ただし、データ通信は通っているので、既存のアカウントを使ったLINE通話やZoom、TeamsなどのVoIPアプリによる通話は問題なく利用できました。

A-GPS搭載で実用性が増した地図利用

BOOX Palma 2 Proで地図とGPSを利用している

前モデルからの地味ながら大きな進化点が、A-GPSの搭載です。前モデルではWi-Fi測位に頼らざるを得ず、屋外での位置情報は不安定でしたが、Proでは現在地が正確に表示されます。

試しにGoogleマップを開いてナビゲーションを使ってみました。BSR(BOOX Super Refresh)技術のおかげで地図のスクロールや現在地の追従もスムーズで、カラー画面により道路や建物の識別もしやすくなっています。直射日光下でも画面が見やすい電子ペーパーの特性とGPSの組み合わせは強力で、街歩きの際に非常に役立ちました。Bigme HiBreak ProもGPSを搭載していますが、BOOX特有のリフレッシュ技術による描画の滑らかさは、地図アプリの操作性において一日の長があると感じました。

Wi-FiでのダウンロードとBluetooth接続性

自宅や職場ではデュアルバンド対応のWi-Fi(2.4GHz/5GHz)を利用しました。KindleストアやGoogle Playブックスでの書籍購入を試しましたが、画像が多い雑誌やコミックのダウンロードも非常に高速で、途中で接続が途切れるようなことはありませんでした。Webサイトの閲覧に関しても、Wi-Fiの安定性と高速な描画処理が相まって、画像読み込み待ちのストレスを感じることなく快適にブラウジングできます。

Bluetooth 5.1の接続性についても検証しました。手持ちのワイヤレスイヤホン(Sony WF-1000XM5)とポータブルスピーカー(Anker Soundcore)をペアリングしてみましたが、どちらも瞬時に認識され、接続は非常に安定しています。通勤中に本体をポケットに入れたまま、Audibleなどのオーディオブックをワイヤレスイヤホンで聴く際も、音飛びや切断は一度も発生しませんでした。キーボードなどの入力デバイスも問題なく繋がり、周辺機器との連携もスムーズです。

まとめ:通信性能

  • SIMカード:ハイブリッドスロット採用で、データSIMとmicroSDカード(最大2TB)の同時利用が可能。eSIMに非対応。
  • 対応ネットワーク:発売時はソフトバンク・ワイモバイル回線に最適化されており、5Gデータ通信も快適。
  • 通話・SMS:携帯電話番号による通話やSMS送受信は不可。Bigme HiBreak Proとの決定的な違い。
  • 位置情報:A-GPS搭載により、Googleマップなどの地図アプリが屋外でも正確に利用可能に進化した。
  • Wi-Fi:デュアルバンドWi-Fiにより、電子書籍ストアでの大量ダウンロードやWeb閲覧も高速で快適。
  • Bluetooth:Bluetooth 5.1に対応し、ワイヤレスイヤホンやポータブルスピーカーとの接続も安定している。

スタイラスペン:BOOX Palma 2 Proのペン入力対応とその実用性

BOOX Palma 2 Proのペンでメモを書いている。

ここでは、BOOX Palma 2 Proで新たに追加されたスタイラスペン機能について、書き心地や実用性を中心に書いていきます。

ペン入力対応こそがProの証、他機種との決定的な違い

BOOX Palma 2 Proの最大のアピールポイントの一つが、スタイラスペンによる手書き入力に対応したことです。前モデル「BOOX Palma 2」はペン入力に非対応でしたし、競合機種である「Bigme HiBreak Pro」も指でのタッチ操作のみでペンには対応していません。つまり、スマホサイズの電子ペーパー端末で「手書きメモ」を取りたいなら、現時点ではこのPalma 2 Proが唯一無二の選択肢となります。

進化した専用ペン「InkSense Plus」の実力

BOOX Palma 2 Proの専用ペン「InkSense Plus」

使用するには、別売りの専用スタイラス「InkSense Plus」が必要です。このペンは「InkSenseスタイラス」の後継機であり、直径9mm、重さ約15.3gと適度な重量感があります。4096段階の筆圧感知に加え、傾き検知にも対応しているため、ペンの角度によって線のニュアンスを変えるような描画も可能です。

注目すべきはペン先の改良です。前モデルのペンに見られた硬い書き味とは異なり、柔らかい素材のペン先に交換可能となったことで、画面への当たりがソフトになりました。実際に書いてみると、カツカツという不快な接触音が抑えられ、静かな図書館やカフェでも周囲を気にせず使えそうです。ペン先直径は0.6mmと極細で、細かい文字を書く際も視認性が抜群です。

紙に近い書き心地と、画面サイズゆえの使い所

BOOX Palma 2 Proでノートアプリを開く

純正のメモアプリ「Notes」を起動し、実際に文字を書いてみました。ペン先が画面に触れた瞬間、適度な摩擦感があり、ツルツル滑ることなく紙に鉛筆で書いているような心地よいフィードバックが得られます。

描画の遅延(レイテンシ)については、素早く線を引くとペン先からわずかに遅れて線が追従してくる感覚がありますが、文字を書く分には許容範囲内です。ただし、EMR(電磁誘導方式)を採用している上位機種に比べると、構造上ペン先と描画位置にわずかな視差(ズレ)を感じる場面もありました。

6.13インチという画面サイズは、長文のノートを取るにはやはり狭いです。ガッツリと議事録を取るというよりは、TODOリストを作成したり、PDFの資料にサッと注釈を入れたり、買い物リストを書き留めたりといった「デジタルメモパッド」としての使い方が最も輝くと感じました。パームリジェクション機能も搭載されており、画面に手を置いて書いても誤動作することはほとんどありませんでしたが、画面端では稀に反応が鈍くなることがありました。

ペンの設定画面

ペンは設定画面で種類、太さ、カラーなどを変更できる。

BOOX Palma 2 Proのペンの設定画面。

機能性とバッテリー管理、収納の課題

このペンはUSB-C端子による充電が必要なアクティブスタイラスです。80mAhのリチウムポリマー電池を内蔵しており、ペン本体には充電状況インジケーターも搭載されています。面白い機能として、デバイスに装着(接続)すると画面上でペンのバッテリー残量を確認できるほか、Gセンサーによる「オートウェイク(自動スリープ解除)」機能も備えています。

サードパーティ製アプリ「Microsoft OneNote」での動作も確認しました。サイドにあるショートカットボタンを押しながら書くことで消しゴム機能が動作し、PCやタブレットで作成したOneNoteのメモを手軽に修正できるのは非常に便利です。

機能面では満足度が高い一方で、物理的な仕様には不満も残ります。最大の課題は「収納場所がない」ことです。本体にも付属ケースにもペンを収納するホルダーやマグネット吸着機能がありません。ペンを使いたい場合は別途ペンケースなどで持ち歩く必要があり、高い携帯性が少し損なわれると感じました。

まとめ:スタイラスペン

  • 対応機種:前モデル「BOOX Palma 2」や競合「Bigme HiBreak Pro」はペン非対応であり、手書き機能はProだけの特権である。
  • ペン仕様:別売りの「InkSense Plus」が必要。4096段階の筆圧感知と傾き検知に対応し、ペン先は0.6mmと極細。
  • 書き心地:柔らかいペン先により摩擦感が向上し、接触音も静か。紙に近い書き味を実現している。
  • 機能:サイドボタン、オートウェイク、USB-C充電、画面上でのバッテリー残量表示に対応。
  • 遅延:文字を書くには問題ないレベルだが、構造上わずかな視差や、高速描画時の遅れを感じる場合がある。
  • 用途:画面サイズが小さいため、メモやPDFへの注釈、TODOリスト作成に向いている。
  • 利便性:本体やケースに収納場所がないため、持ち運びに工夫が必要である。

パフォーマンス

BOOX Palma 2 Proの画面。アプリ一覧。

ここではBOOX Palma 2 Proのパフォーマンスについて、Antutuベンチマーク、アプリの動作感、メモリ・ストレージの3つのセクションにわけて詳細に紹介します。

Antutuベンチマーク

BOOX Palma 2 Proには、Qualcomm製の「Snapdragon 750G」というプロセッサが搭載されています。これは、同時に発売されたモノクロ版の「BOOX Palma 2」や、Samsungのスマートフォン「Galaxy M23 5G」に採用されているものと同じチップです。

750Gは、8nmプロセスで製造されたオクタコアCPU(Kryo 570)と、グラフィック処理を行うGPU(Adreno 619)を組み合わせており、いわゆる「ミドルレンジ(中級機)」に位置する性能を持っています。最新のハイエンドスマホには及びませんが、電子ペーパー端末としては非常に高性能な部類に入り、独自の画面高速化技術「BSR(BOOX Super Refresh)」をスムーズに動かすための重要な動力を担っています。

Antutuベンチマークは以下の通りです。

BOOX Palma 2 ProのAntutuベンチマーク

Antutu V9バージョン

例: Antutu V9.3.8 総合で「395702」、CPUで「120526」、GPUで「93822」、MEMで「71115」、UXで「110239」

これをAntutu V10 ベンチマークに換算すると、約44万点になります。※CPUは「約 135,000」、GPUは「約 100,000」

CPU性能を比較

BOOX Palma 2 Proが搭載するQualcomm Snapdragon 750Gプロセッサと他のCPUをAntutuベンチマークで比較してみました。

初代BOOX Palmaと比較

BOOX PalmaはSnapdragon 662 プロセッサを搭載し、Antutu V9総合で約19万点を記録していました。

例: Antutu V9.3.0 総合で「190494」、CPUで「67003」、GPUで「33404」、MEMで「42290」、UXで「47797」

※Antutu V10 換算で総合「約23万点」、CPU性能「約8万点」、GPU性能「4万点」

BOOX Palma 2 Pro初代BOOX PalmaでAntutuベンチマークを比較

Antutu V9でBOOX Palma 2 Pro(39万)と比較すると、約20万点の差があり、BOOX Palma 2 Proの方が圧倒的に高速であることが分かります。

Bigme HiBreak Proと比較

Bigme HiBreak Proが搭載するMediaTek Dimensity 1080 プロセッサは、

例: Antutu V9.5.6 総合で「511667」、CPUで「141854」、GPUで「129228」、MEMで「101239」、UXで「139346」

※Antutu V10 換算で総合「約59万点」、CPU性能「約18万点」、GPU性能「13万点」

BOOX Palma 2 ProとBigme HiBreak ProでAntutuベンチマークを比較

Antutu V9でBOOX Palma 2 Pro(39万)と比較すると、12万点の差があり、Bigme HiBreak ProのCPUの方が性能が高いことがわかります。

ベンチマーク結果の比較からわかること

ベンチマーク結果の比較から、初代Palmaに対する進化は劇的であることがわかります。スコアは約2倍に伸びており、これは体感速度に直結する大きな差となって現れます。アプリの起動や切り替え、Webブラウジングの快適さは、まさに別次元のレベルに達しています。

対してBigme HiBreak Proとの比較では、数値上でBigmeが約12万点上回っており、重いPDFの処理やマルチタスク、ゲームアプリの挙動においてはBigmeに分があると言えます。

しかし、電子ペーパー端末においては画面の描画速度自体がボトルネックとなりやすいため、40万点台のPalma 2 Proと50万点台のBigmeの差を、読書やテキスト入力といった日常的な用途で強烈に感じる場面は少ないかもしれません。

総じて、搭載されているSnapdragon 750Gは、独自の高速化技術BSRを快適に駆動させ、ストレスなく使用するための「必要十分な高性能」ラインに達していると評価できます。

アプリの動作感:BOOX Palma 2 Proの実機検証!ブラウザや電子書籍の快適度

BOOX Palma 2 Proのアプリ

ここでは、日常的に使用するブラウザやSNS、電子書籍アプリなどがBOOX Palma 2 Proで実際にどの程度快適に動くのか、遅延や残像(ゴースト)の程度に焦点を当てて書いていきます。

ブラウザやSNSでのスクロールと残像

まず、最も頻繁に使用するGoogle ChromeでのWebブラウジングについてです。8GBの大容量メモリを搭載しているおかげで、複数のタブを開いていても動作が重くなることはありません。注目すべきはスクロールの滑らかさです。縦に長いWebページを素早くスクロールしても、画面の書き換えが追いつかないようなカクつきはほとんど感じられません。

X(旧Twitter)やInstagramなどのSNSアプリでも同様に、タイムラインをスムーズに流し見ることができます。ただし、スクロール中は画像や文字の輪郭が一時的に少し粗くなり、前の画面の残像(ゴースト)がうっすらと残ることがあります。とはいえ、指を止めれば一瞬でクリアな表示に戻るため、テキスト中心の投稿を読む分には全く支障がありません。

電子書籍アプリのページめくりと遅延

Kindleや楽天Koboといった電子書籍アプリでの動作も検証しました。テキスト主体の小説やビジネス書では、ページめくりの遅延はほとんど感じられず、サクサクと読み進めることができます。

一方で、写真や図版が多い雑誌や、書き込み密度の高いマンガを表示する場合、ページをめくった直後に前のページの絵柄が薄く残る「ゴースト」が発生することがあります。これはカラー電子ペーパーの特性上避けられない部分ですが、アプリの設定でページめくりごとのリフレッシュ頻度を調整することで軽減可能です。マンガの吹き出し内の文字などは鮮明で読みやすく、遅延によるストレスは感じませんでした。

Microsoft OneNoteなどでの入力遅延

次に、ビジネス用途で人気の「Microsoft OneNote」の動作を確認しました。スタイラスペンを使った手書き入力は可能ですが、純正の「Notes」アプリに比べると、筆跡の追従にわずかな遅延(レイテンシ)を感じます。ペン先を動かした後に、一瞬遅れて線が描画される感覚です。

それでも、筆圧感知や消しゴム機能はしっかりと動作するため、簡単なメモ書きやPDFへの注釈程度なら実用範囲内です。ただし、高速で文字を書くと遅れが目立つようになるため、本格的なノート取りには純正アプリの利用をおすすめします。

高負荷時の発熱

YouTubeアプリでの動画再生や、大量のアプリ更新といった高負荷な作業を続けても、端末が不快なほど熱くなることはありませんでした。背面のカメラ付近がほんのりと温かくなる程度で、熱によるアプリの強制終了などもなく、安定して動作しています。

まとめ:アプリの動作感

  • 基本動作:8GB RAMによりアプリの起動や切り替えがスムーズで、マルチタスクも快適である。
  • Web閲覧:Google Chromeなどのブラウザでのスクロールは滑らかで、ストレスなく閲覧できる。
  • 電子書籍:小説などのテキストコンテンツは遅延なく快適。マンガなどは若干のゴーストが発生する場合がある。
  • SNS:X(旧Twitter)などのタイムラインもスムーズに流せるが、スクロール中は若干の残像が発生する。
  • OneNote:手書き入力は可能だが、純正アプリに比べて描画にわずかな遅延(レイテンシ)がある。
  • 発熱:動画再生などの高負荷時でも発熱は穏やかで、動作は安定的である。

メモリとストレージ:BOOX Palma 2 Proの実力検証!大容量RAMと拡張性がもたらす快適さ

BOOX Palma 2 ProのmicroSDカードスロット

ここでは、BOOX Palma 2 Proのメモリ(RAM)とストレージ(ROM)性能について、実際の使用感を交えながら、競合機種との比較を明確にして解説していきます。

8GB RAMによる余裕のあるマルチタスク性能

BOOX Palma 2 Proは、メモリ(RAM)に8GBを搭載しています。前モデルの「BOOX Palma 2」が6GBであったのに対し、2GB増量されました。たかが2GBの違いと思うかもしれませんが、Android OSを搭載する端末において、この差は安定性に直結します(※仮想メモリ機能は利用できません)。

実際に、Kindleで読書をしながら、気になった単語をChromeで検索し、さらにNotesアプリでメモを取る、といったマルチタスクを行ってみました。アプリを次々と切り替えても動作がもたつくことはなく、バックグラウンドのアプリが勝手に落ちてしまうこともありませんでした。競合の「Bigme HiBreak Pro」も同じ8GB RAMを搭載していますが、Palma 2 Proもそれに並ぶスペックを持ち、複数のアプリを同時に立ち上げても余裕のある動作を実現しています。

128GBの内蔵ストレージと決定的な拡張性の違い

内蔵ストレージ(ROM)は128GBを搭載しています。システム領域を除いても100GB以上が自由に使えるため、テキストベースの書籍なら数千冊、一般的なコミックでも数百冊は余裕で保存できます。実際に私が普段読んでいるマンガアプリのデータをすべてダウンロードし、さらに仕事用のPDF資料を大量に入れても、まだ容量には十分な空きがありました。

しかし、ストレージに関して最も注目すべき点は、ハイブリッドSIMスロットを利用したmicroSDXCカードによる拡張機能です。最大2TBまでのカードに対応しているため、実質的に「無限」に近いライブラリを持ち運ぶことができます。

ここで競合機種との決定的な違いが生まれます。「Bigme HiBreak Pro」は内蔵ストレージこそ256GBとPalma 2 Proの倍ですが、microSDカードスロットを搭載していません。自炊した書籍データや高解像度のPDF、オーディオブックなど、数百GB単位のデータを管理したい私のようなユーザーにとって、SDカードで物理的に容量を増やせるPalma 2 Proの方が、圧倒的に運用が楽だと感じました。

Onyx Cloudによるデータ同期の利便性

物理的なストレージに加えて、BOOXユーザーには無料で10GBの「Onyx Cloud」ストレージが提供されます。

私は主に、手書きのメモ(Notesアプリ)やカレンダーの予定を同期するために利用しています。設定画面でアカウントにログインしておけば、Wi-Fiに繋がったタイミングで自動的にバックアップが取られるため、万が一端末を紛失してもデータが守られるという安心感があります。PCのブラウザからOnyx Cloudにアクセスし、Palma 2 Proで書いた手書きメモをPCの大画面で確認するといった連携もスムーズに行えました。

まとめ:メモリとストレージ

  • 搭載メモリ:8GB RAMを搭載し、前モデル(6GB)よりもマルチタスク性能と安定性が向上している。
  • 内蔵ストレージ:128GB ROMを搭載しており、一般的な利用であれば十分なライブラリ収納力を持つ。
  • 拡張性:ハイブリッドSIMスロットで最大2TBのmicroSDXCカードが利用可能。SDスロット非搭載のBigme HiBreak Proに対する最大の優位点である。
  • クラウド連携:10GB無料のOnyx Cloudを利用でき、手書きメモなどのデータ同期がスムーズに行える。

カメラ性能:BOOX Palma 2 Proの撮影機能とスキャン活用の実態

BOOX Palma 2 Proで撮影している

ここでは、BOOX Palma 2 Proに搭載されたカメラのハードウェア構成、利用可能な撮影モードやスキャン機能、そして実際に撮影して感じた独特の使用感について、競合機との違いも交えて詳しく書いていきます。

フロントカメラ非搭載の割り切ったカメラ構成

ハードウェア構成としては、背面に1600万画素(16MP)リアカメラLEDフラッシュを搭載しています。搭載されているイメージセンサー自体は、SonyやSamsungなどの一般的なスマートフォンに採用されているものと同じタイプであり、記録される写真データそのものはカラーです。

重要な点として、この端末にはフロントカメラが一切搭載されていません。そのため、自撮りはもちろん、顔認証によるロック解除も不可能です。競合機種である「Bigme HiBreak Pro」は背面に20MP、前面に5MPのカメラを備えており、ビデオ通話や自撮りが可能である点と比較すると、Palma 2 Proはあくまで「記録・スキャン」に特化した割り切った構成と言えます。

BOOX Palma 2 Proの背面にあるカメラ

ドキュメントスキャンとOCRを中心としたカメラ機能

搭載されているカメラ機能は、単に写真を撮るだけではありません。標準のカメラアプリには「プロモード」が用意されており、ISO感度、ホワイトバランス、フォーカス、露出などを手動で細かく調整することが可能です。また、動画撮影機能やデジタルズーム機能も備えており、機能面ではスマホに近いことができます。

しかし、このカメラの主役はプリインストールされている「DocScan(ドキュメントスキャン)」アプリです。このアプリは書類のデジタル化に特化しており、撮影した文書の四隅を認識して補正する機能や、画像内の文字をテキストデータに変換するOCR(光学文字認識)機能を備えています。撮影したデータをそのままPDFとしてエクスポートしたり、テキストデータとしてコピーしたりできるため、アナログ情報をデジタルのワークフローに組み込むための入り口として機能します。

プレビュー画面の違和感と高い実用性

BOOX Palma 2 Proで撮影した写真。白い花。

実際に静止画を撮影してみると、E Ink端末ならではの独特な体験に直面します。ファインダーとなるプレビュー画面は、E Inkの特性上、白黒で表示されるうえにリフレッシュレートが低く、映像がカクカクと動きます。そのため、細かいピント合わせや色味の確認はその場では難しく、構図を決めるだけでも少し慣れが必要だと感じました。しかし、撮影後にデータをPCや他のスマホに移して確認してみると、一般的なスマホで撮ったような鮮明なカラー写真が記録されており、画面上の見た目と実際の画質とのギャップに驚かされます。

BOOX Palma 2 Proで撮った写真をプレビューしている

ドキュメントスキャン機能の使用感は非常に優秀です。会議の資料やメモを撮影すると、DocScanアプリが自動的に文書の範囲を認識し、多少斜めから撮っても綺麗な長方形に補正してくれます。OCR機能も試してみましたが、日本語の文書でも高い精度で認識され、そのままテキストメモとして保存できるのは非常に便利でした。スナップ写真用としてはプレビューの荒さが気になりますが、資料の「記録」や「テキスト化」という目的においては、LEDフラッシュのおかげで暗い場所でも影を飛ばして撮影でき、非常に実用性の高いツールだと感じました。

まとめ:カメラ性能

  • ハードウェア構成:1600万画素(16MP)のリアカメラとLEDフラッシュを搭載し、データ自体はカラーで記録される。
  • フロントカメラ:非搭載のため、自撮りや顔認証は不可であり、ここがBigme HiBreak Proとの大きな違いである。
  • 撮影機能:プロモードによるマニュアル撮影や動画撮影(デジタルズーム)など、標準的な撮影機能を備えている。
  • スキャン機能:「DocScan」アプリにより、文書の自動認識や台形補正が可能である。
  • OCR性能:画像から文字を抽出するOCR機能の精度が高く、紙資料のテキストデータ化に役立つ。
  • 撮影体験:プレビュー画面は白黒でカクつくため構図決めは難しいが、記録される画像の画質は実用レベルで良好である。

バッテリー持ちと充電:BOOX Palma 2 Proの驚異的なスタミナと充電速度

BOOX Palma 2 Proで作業している

ここでは、BOOX Palma 2 Proのバッテリー性能について、公称スペックから実際の使用環境での持続時間、そして充電速度に至るまで、詳細に検証した結果を書いていきます。

バッテリー容量と公称スペック、テスト結果

搭載されているバッテリーは3950mAhのリチウムイオンポリマー電池です。6.13インチという電子ペーパー端末としては十分な大きさであり、競合の「Bigme HiBreak Pro」の4500mAhには及びませんが、本体の軽量化とのバランスが取れた適切な容量と言えます。公称スペックでは、電子ペーパーの特性上、待機時間は非常に長く、使い方によっては数週間持つとされています。

実際の駆動時間を検証するため、Wi-Fiをオンにし、フロントライトを常時点灯(中輝度)させた状態で使用テストを行いました。その結果、連続使用で約20時間の駆動が可能でした。単純計算ですが、読書のみ(ライトなし)であれば1時間あたりのバッテリー消費は約1%に留まるため、理論上は100時間近い連続読書が可能ということになります。

実際の使用で感じた「1週間」のスタミナ

私の実際の利用シーンでは、通勤の往復2時間でWebニュースの閲覧や読書、休憩時間の30分でメモ取り、帰宅後に1時間ほどの読書というルーティンを毎日繰り返しました。この頻度で使用しても、バッテリーが切れるまでに約5~6日間は持ちました。Wi-FiやBluetoothを常時オンにし、フロントライトも多用するかなりアクティブな使い方でしたが、それでも週に1回の充電で済むというのは驚異的です。

Android端末でありながら、ここまでのロングバッテリーを実現しているのは、やはり電子ペーパーディスプレイの省電力性と、必要な時だけ画面を高速駆動させるBSR技術の恩恵が大きいと感じます。一方で、週末に旅行へ持ち出した際、GPSを使いながら地図アプリを頻繁に起動し、テザリングも併用したところ、さすがにバッテリーの減りは早くなり、2日目の夜には充電が必要になりました。高負荷なタスクや通信を多用する場合は、モバイルバッテリーがあると安心です。

USB-Cによる充電と速度

充電インターフェースは底面のUSB Type-Cポートを使用します。製品には充電器が付属していないため、手持ちの急速充電器(65W出力)を使用して充電時間を計測してみました。

バッテリー残量が20%の状態から充電を開始したところ、約2.5時間でフル充電(100%)に達しました。競合の「Bigme HiBreak Pro」が18Wの急速充電に対応しているのに対し、BOOX Palma 2 Proはそこまでの高速充電には対応していないようで、充電速度ではBigmeに一歩譲ります。しかし、最近のスマートフォンのような超急速充電ではないものの、週に1回程度の充電頻度で済む本機の特性を考えれば、夜寝る前にケーブルを挿しておくだけで十分運用可能であり、大きなデメリットとは感じませんでした。

まとめ:バッテリー持ちと充電

  • 基本仕様:3950mAhのバッテリーを搭載し、電子ペーパー端末としては軽量さと容量のバランスが良い。
  • テスト結果:フロントライト常時点灯の実測テストで約20時間の連続駆動を記録した。
  • 消費率:読書のみなら1時間あたり約1%、メモ取りで約4%と非常に省電力である。
  • 連続駆動時間:1日3時間程度の使用でも5~6日は持ち、週に1回の充電サイクルで運用可能。
  • 充電速度:USB-Cポートを使用し、一般的な急速充電器でフル充電まで約2.5時間かかる。
  • 競合比較:容量と充電速度(18W対応)ではBigme HiBreak Proに劣るが、BSRや省電力設計により実用上の持ちは優秀である。

AI機能:BOOX Palma 2 Proのスマートボタンで呼び出すAIアシスタントの利便性

BOOX Palma 2 ProでAI機能を呼び出している

ここでは、BOOX Palma 2 Proに搭載されたAI機能と、それを瞬時に呼び出せるスマートボタンの使い勝手、そして競合機種との違いについて書いていきます。

指先一つで呼び出すAIアシスタント

BOOX Palma 2 Proを使っていて最も未来的だと感じたのは、左側面に配置された「スマートボタン」とAI機能のシームレスな連携です。このボタンはカスタマイズ可能ですが、初期設定ではダブルクリックするだけで、どの画面からでも即座に「AIアシスタント」を起動できます。スマートフォンでAIを使おうとすると、ロックを解除してアプリを探して起動するという手順が必要ですが、本機なら読書中でもブラウジング中でも、物理ボタンをカチカチと2回押すだけでAIが待機状態になるため、思考を中断させません。

具体的で実用的な利用シーン

実際にAIアシスタントをいくつかの場面で試してみました。例えば、少し複雑な計算が必要になった際に「この方程式を解いて」と入力すると、バックエンドのAIエンジンが即座に計算過程と答えを提示してくれました。

また、休憩がてらに「木にとまった鳥についての物語を書いて」とリクエストしたところ、数秒でそれらしい物語が生成されました。応答性は非常に高く、待たされるストレスはほとんどありません。生成されたテキストデータは、その場でコピーしてメモアプリ「Notes」に貼り付けたり、気に入らなければ再生成させたりと、データ処理もスムーズに行えます。

競合機種との違いとアカウント連携

この機能を利用するにはOnyxアカウントへのログインが必要ですが、一度ログインしてしまえばいつでも呼び出せます。比較対象の「BOOX Palma 2」も同様の機能を備えていますが、Pro版は処理能力の高いSnapdragon 750Gを搭載しているためか、呼び出しから回答生成までの挙動がよりキビキビとしている印象を受けました。

また、競合の「Bigme HiBreak Pro」もAI機能を搭載していますが、BOOXのように物理ボタンのカスタマイズとAI呼び出しがこれほど直感的に統合されている点は、Palma 2 Proの大きなアドバンテージです。物理ボタンでAIを呼び出すという体験は、一度慣れると手放せなくなる快適さがありました。

まとめ:AI機能

  • 機能の起動:側面のスマートボタンをダブルクリックすることで、即座にAIアシスタントを起動可能。
  • インターフェース:Onyxアカウントにログインするだけで利用でき、シンプルで使いやすいUIを採用している。
  • 利用例:「物語を書いて」や「方程式を解いて」といった指示に対し、AIエンジンが高い精度で迅速に応答する。
  • データ処理:AIが生成した回答はコピー、削除、再生成が可能で、他のアプリへの共有もスムーズに行える。
  • 比較優位性:物理ボタンによる即時起動は、アプリ操作が必要なスマホや、ボタン割り当てが異なるBigme HiBreak Proに対する明確なメリットである。

オーディオ性能:BOOX Palma 2 Proの音質検証とワイヤレス接続の実力

BOOX Palma 2 Proの前面にあるスピーカーとマイク

ここでは、BOOX Palma 2 Proの内蔵スピーカーやマイクの品質、そして読書体験を拡張するBluetoothオーディオの実用性について、実際に音楽やオーディオブックを再生して検証した結果を書いていきます。

デュアルスピーカーの仕様

本体の構成を見てみると、上部と底面にそれぞれスピーカーが配置されたデュアルスピーカー仕様となっています。また、マイクもデュアル構成となっており、ボイスレコーダーや音声入力にも対応しています。一見するとスマートフォンと同じような配置ですが、実際に音を出してみるとその特性ははっきりとしていました。

「声」に特化した音質特性

Spotifyで音楽を再生してみたところ、正直なところ音楽鑑賞用としては力不足を感じました。ドラムやベースなどの低音域は深みがなく、全体的に軽く、いわゆる「空洞感」のある音質です。また、音量を50%以上に上げると、高音域でシャリシャリとした歪みが目立ち始めます。しかし、このスピーカーの真価は「人の声」の再生にありました。中音域の解像度は意外に高く、ボーカルの声やニュースのナレーションは非常に明瞭に聞こえます。

実際にAudibleで小説の朗読を聴いてみたところ、ナレーターの声がくっきりと浮かび上がり、BGMとして流しておく分には快適でした。前モデル「BOOX Palma 2」も同様の傾向でしたが、音楽を楽しむための「Bigme HiBreak Pro」のようなマルチメディア端末というよりは、あくまで読書や学習を補助するための「実用的なスピーカー」として割り切った設計になっていると感じました。

マイク性能と音声入力の実用性

内蔵のデュアルマイクを使って、Googleの音声入力でメモを取ったり、通話アプリを試したりしました。音質は特に高品質というわけではありませんが、ディクテーションや簡単な音声メモ、ビデオ通話には十分な性能を持っています。私の声はしっかりと認識され、会議の議事録作成の補助や、ふと思いついたアイデアを声で記録するボイスレコーダーとしての用途には十分に役立ちました。

Bluetooth接続で化ける音楽体験

内蔵スピーカーは「声」に特化していましたが、Bluetooth接続を行うとその評価は一変します。愛用しているワイヤレスイヤホンを接続して同じプレイリストを再生してみたところ、内蔵スピーカーでは欠けていた重低音や繊細な高音がしっかりと再現され、リッチな音楽体験が可能になりました。

Bluetooth 5.1に対応しているため、コーデックによる音質の劣化も感じにくく、お気に入りのヘッドホンを使えばスマホと同等のクオリティで音楽やポッドキャストに没頭できます。この端末で音楽を本格的に楽しむなら、Bluetooth接続は必須と言えるでしょう。また、USB Type-CポートはOTGに対応しているため、有線のType-CイヤホンやDACを接続して、さらに高音質を追求することも可能です。

まとめ:オーディオ性能

  • スピーカー構成:本体上下に配置されたデュアルスピーカー仕様であり、ステレオ再生に対応している。
  • 音質(音楽):内蔵スピーカーは低音の響きが弱く、音量を上げると歪みやすいため、本格的な音楽鑑賞には不向きである。
  • 音質(声):中音域は明瞭で、オーディオブックやポッドキャスト、語学学習の音声再生には最適である。
  • マイク性能:デュアルマイクによる音声入力は実用レベルで、ディクテーションや音声メモに十分使える。
  • Bluetooth音質:ワイヤレスイヤホンを接続することで内蔵スピーカーの弱点が解消され、音楽鑑賞に十分な音質が得られる。
  • 拡張性:USB-CポートはOTGに対応しており、有線イヤホンの接続も可能である。
  • 実用性:単体では「聴く読書」や「メモ」の補助ツールとして優秀であり、音楽を楽しむなら外部機器との接続が推奨される。

OSとソフトウェア:BOOX Palma 2 ProのAndroid 15と独自機能の使い心地

BOOX Palma 2 ProのUI画面。アプリ一覧。

ここでは、BOOX Palma 2 Proに搭載された最新のAndroid 15 OSと、電子ペーパーの特性を最大限に活かすための独自ソフトウェア群について、実際の使い勝手や競合機種との比較を交えて書いていきます。

Android 15搭載の強みと独特なUIデザイン

本機の大きな魅力の一つは、最新のOSであるAndroid 15を搭載していることです。前モデルの「BOOX Palma 2」はAndroid 13、競合の「Bigme HiBreak Pro」はAndroid 14を採用しているため、OSの鮮度という点でPalma 2 Proは頭一つ抜けています。これにより、最新のサードパーティアプリとの互換性が高く、セキュリティ面でも安心して長く使えるというメリットがあります。

Google Playストアも標準搭載されており、ログインするだけで普段使っているKindle楽天Kobo、Notionなどのアプリをすぐにインストールできました。ユーザーインターフェース(UI)はBOOX独自のカスタムが施されており、一般的なスマホとは少し操作感が異なります。機能が非常に豊富なため、設定項目が多く、最初はどこに何があるか戸惑うこともありました。しかし、慣れてくるとウィジェットの配置やジェスチャー操作などが理にかなっていることに気づきます。UIデザイン自体は以前よりもアイコンなどが洗練され、クリーンでモダンな印象を受けました。

3年間のアップデート保証という安心感

BOOX Palma 2 Proのファームウェアアップデート画面

長く使う上で非常に心強いのが、発売日から3年以上にわたる無料ファームウェアアップデートの提供が約束されている点です。Android端末、特にニッチな電子ペーパー端末ではOSアップデートが放置されることも珍しくありません。競合のBigme HiBreak Proには同様の長期保証に関する明確なアナウンスが見当たらないため、セキュリティや新機能を継続的に受け取れるPalma 2 Proのサポート体制は、購入を決める大きな動機になると感じました。

電子ペーパーを最適化する「EinkWise」

カラー電子ペーパーを快適に使うための要となるのが「EinkWise」機能です。これはアプリごとに画面のリフレッシュモード、カラーの濃さ、コントラストなどを個別に設定できる機能です。

実際に使ってみて便利だったのは、アプリごとに設定を自動で切り替えてくれる点です。例えば、小説を読むアプリでは残像を抑える「HDモード」で文字をくっきり表示させ、Instagramを見る時は「超高速モード」でスクロールを滑らかにしつつ、カラーの彩度を上げて写真を鮮やかにするといった調整が可能です。最初こそ設定に手間取りますが、一度自分好みの表示を作ってしまえば、どのアプリも快適に閲覧できるようになります。

万能な読書アプリ「NeoReader」と対応フォーマット

BOOX Palma 2 Proの設定画面

標準搭載のPDFリーダーアプリ「NeoReader」は、非常に高機能です。PDFやEPUB、MOBIなど、主要な26種類のデジタルフォーマットに対応しており、ファイル形式を気にせず放り込める懐の深さがあります。

自炊したPDFの技術書を読んでみましたが、余白のカット機能やコントラスト調整機能が優秀で、小さな画面でも文字を最大限大きくして読むことができました。また、分からない単語を長押しして翻訳したり、AIアシスタントに要約させたりといった連携もスムーズです。サードパーティ製のリーダーアプリを入れる必要性を感じないほど、完成度の高いアプリだと感じました。

BOOXDropによるデータ連携

PCやスマホとのデータ連携には「BOOXDrop」機能が役立ちます。BOOXDropを使えば、同じWi-Fiネットワーク内にあるPCからブラウザ経由でファイルをドラッグ&ドロップするだけで転送が完了します。ケーブルを繋ぐ手間がなく、読み終わった書籍データを入れ替える作業が非常にスムーズでした。また、Onyx Cloud経由での読書データ同期もシームレスで、手書きの注釈などが自動でバックアップされるため、複数デバイス間での連携も容易です。

まとめ:OSとソフトウェア

  • OS:Android 15を搭載。Palma 2(Android 13)やBigme HiBreak Pro(Android 14)よりも新しく、アプリ互換性と将来性に優れる。
  • Google Playストア:標準対応しており、サードパーティアプリの導入が容易である。
  • UIデザイン:多機能ゆえに学習曲線はあるが、モダンで洗練されたデザインに進化している。
  • アップデート:3年以上のファームウェアアップデートが保証されており、長期利用への安心感がある。
  • EinkWise:アプリごとに表示最適化やカラー調整が可能で、カスタマイズ性が非常に高い。
  • NeoReader:26種類のフォーマットに対応する標準リーダーアプリで、PDF閲覧や学習機能が充実している。
  • データ連携:BOOXDropやOnyx Cloudにより、ワイヤレスでのファイル転送やデータ同期がスムーズに行える。

検証してわかったBOOX Palma 2 Proのメリット・デメリット

BOOX Palma 2 Proのペンで書いている。

ここでは、実際にBOOX Palma 2 Proを使用して分かったメリットとデメリットを、前モデル「BOOX Palma 2」や競合機種「Bigme HiBreak Pro」との比較を交えながら詳しく解説していきます。ポケットサイズの電子ペーパー端末として完成度は非常に高いものの、スマホ形状でありながら「できないこと」も明確に存在します。購入前に知っておくべきポイントを整理しました。

メリット(長所、利点)

メリット1:スタイラスペン対応による手書き入力(他2機種は非対応)

最大のメリットは、このサイズ感で筆圧感知対応のスタイラスペンが使えることです。前モデルの「BOOX Palma 2」や競合の「Bigme HiBreak Pro」はペン入力に対応しておらず、指でのタッチ操作しかできません。

実際に使ってみると、別売りのInkSense Plusペンによる書き心地は非常に滑らかで、紙のメモ帳を取り出す感覚でサッとアイデアを書き留められます。6.13インチという画面サイズは長文の執筆には向きませんが、TODOリストの作成やPDF資料へのちょっとした注釈入れには最適です。この「書ける」という体験が、単なるビューワーである他機種とPalma 2 Proを分ける決定的な違いだと感じました。

メリット2:microSDカードによるストレージ拡張(Bigmeは非対応)

BOOX Palma 2 Proは、ハイブリッドSIMスロットを採用しており、最大2TBまでのmicroSDXCカードを利用できます。内蔵ストレージ(128GB)だけでも十分な容量がありますが、自炊したPDFファイルやオーディオブックを大量に持ち歩くヘビーユーザーにとって、物理的に容量を増やせる安心感は絶大です。

競合の「Bigme HiBreak Pro」は内蔵ストレージこそ256GBと大きいものの、SDカードスロットを搭載していません。デバイスを買い替えてもSDカードを差し替えるだけでライブラリを移行できる利便性は、BOOX Palmaシリーズの大きな強みです。

メリット3:BSR技術による滑らかなWebブラウジング

BOOX独自の画面高速化技術「BSR(BOOX Super Refresh)」の恩恵は非常に大きいです。電子ペーパー特有の画面書き換えの遅さを劇的に改善しており、Google ChromeでのWebブラウジングやSNSのタイムラインスクロールが、スマホに近い感覚で滑らかに行えます。

「Bigme HiBreak Pro」も高速化技術を持っていますが、BOOXの方が残像処理とスクロール速度のバランスが良く、目の疲れにくい自然な挙動を実現していると感じました。特に「高速モード」や「超高速モード」を使えば、画質を少し落とす代わりに動画視聴すら可能になる柔軟性は、情報収集ツールとしての実用性を大きく高めています。

メリット4:Android 15搭載と長期アップデート保証

OSに最新のAndroid 15を搭載している点も大きなメリットです。前モデルのPalma 2はAndroid 13、Bigme HiBreak ProはAndroid 14を採用しているため、OSの鮮度とアプリ互換性においてPalma 2 Proが最も優れています。

さらに、発売日から3年以上のファームウェアアップデートが保証されている点も見逃せません。セキュリティパッチや新機能が継続的に提供される安心感は、長く愛用するデバイスとして非常に重要です。Google Playストアも標準搭載されており、特別な設定なしに好きなアプリを自由にインストールできる導入の敷居の低さも魅力です。

メリット5:モバイルデータ通信と正確なGPS(Palma 2は非対応)

前モデル「BOOX Palma 2」はWi-Fi専用機でしたが、Pro版はSIMカードによるモバイルデータ通信に対応しました。これにより、Wi-Fiがない場所でも単独でWeb検索やクラウド同期が可能になり、機動力が格段に向上しています。

また、A-GPSを搭載したことで、屋外での地図アプリの精度が実用レベルになりました。BSR技術によるスムーズな地図描画と合わせることで、ナビゲーション端末としても十分に機能します。スマホのバッテリーを温存したい旅行中などに、サブ機として地図や調べ物を任せられるのは非常に頼もしいです。

デメリット(短所、欠点)

デメリット1:音声通話とSMSが利用不可(Bigmeは対応)

形状はスマートフォンそのものですが、BOOX Palma 2 Proは「通話」ができません。データ通信専用SIMにのみ対応しており、090などの電話番号を使った音声通話やSMSの送受信は不可能です。

対して競合の「Bigme HiBreak Pro」は完全なスマートフォンとして設計されており、VoLTE通話やSMS認証が可能です。Palma 2 Proでは、SMS認証が必要なアプリ(LINEの新規登録など)のセットアップで躓く可能性があるため、あくまで「通信ができるタブレット」として割り切る必要があります。既存のアカウントを使ったLINE通話やZoomなどのデータ通信による通話は可能です。

デメリット2:カラー化による画面の暗さ(Palma 2の方が明るい)

Kaleido 3カラー電子ペーパーを採用した代償として、画面の地の色(背景)が暗くなっています。モノクロ専用の前モデル「BOOX Palma 2」と比較すると、その差は歴然です。Palma 2の画面が「白い紙」だとすれば、Palma 2 Proは「再生紙」や「わら半紙」のようなグレーがかった色味です。

そのため、屋内での使用時はフロントライトの点灯がほぼ必須となります。ライトを点ければ視認性は確保されますが、紙のような自然な反射光だけで読書を楽しみたいという「E Inkピュアリスト」の方には、モノクロ版の方が満足度が高いかもしれません。

デメリット3:フロントカメラ非搭載(Bigmeは搭載)

BOOX Palma 2 Proには、自撮り用のフロントカメラが搭載されていません。そのため、ビデオ通話で自分の顔を映したり、顔認証でロックを解除したりすることは不可能です。

競合の「Bigme HiBreak Pro」はフロントカメラを搭載しており、双方向のビデオ通話が可能です。Palma 2 Proは背面のリアカメラでドキュメントスキャンなどの「記録」は得意ですが、コミュニケーションツールとしてのカメラ機能は削ぎ落とされています。

デメリット4:スタイラスペンの収納場所がない

せっかくペン入力に対応したにもかかわらず、本体にも付属ケースにもスタイラスペンを収納する場所がありません。Galaxy S24 Ultraのように本体に内蔵できるわけでも、iPadのように磁石で吸着するわけでもないため、ペンを持ち歩くには別途ペンケースを用意するか、胸ポケットに挿すなどの工夫が必要です。ポケットサイズの携帯性が魅力の端末だけに、ペンと一緒に持ち運ぶ際のスマートさに欠ける点は非常に惜しいと感じました。

まとめ:メリット・デメリット

今回の検証を通じて、BOOX Palma 2 Proは「読む」「書く」「調べる」というインプット・アウトプット作業に特化した、非常に完成度の高いAndroid端末であることが分かりました。前モデルからの進化点であるカラー画面、ペン入力、データ通信対応は、実用性を大きく広げています。

一方で、通話機能やフロントカメラの欠如、ペンの収納問題など、スマホや競合のBigme HiBreak Proと比較して明確な弱点も存在します。これらを「不要な機能の断捨離」と捉えられるユーザーにとっては、集中力を高める最高のパートナーになるでしょう。逆に、1台でスマホの代わりをさせたいと考えるなら、Bigmeや他の選択肢を検討すべきです。

BOOX Palma 2 Proのスペック(仕様)

  • ディスプレイ: 6.13インチ Kaleido 3 カラー電子ペーパー (解像度 B&W 300ppi / Color 150ppi)
  • フロントライト: CTM付きフロントライト (暖色・寒色調整可能)
  • プロセッサ: オクタコアCPU (Qualcomm Snapdragon 750G)
  • GPU: Adreno 619 (BOOX Super Refreshテクノロジー搭載)
  • RAM (メモリ): 8GB
  • ストレージ: 128GB (microSDXCで最大2TBまで拡張可能)
  • バッテリー: 3950mAh リチウムイオンポリマー
  • 充電: USB Type-C
  • ワイヤレス通信: Wi-Fi (2.4GHz/5GHz), Bluetooth 5.1
  • インターフェース: USB-C (OTGサポート), microSDXC / Nano SIMハイブリッドスロット
  • センサー: 指紋認証センサー, 光センサー, Gセンサー (自動回転), A-GPS
  • スピーカー: デュアルスピーカー
  • マイク: デュアルマイク
  • スタイラスペン: InkSense Plus対応 (4096段階筆圧検知 / 別売)
  • キーボード: ソフトウェアキーボード (Android標準またはサードパーティ製)
  • ケース: マグネット式2-in-1ケース (別売 / 本体に付属する場合もあり)
  • 機能: 指紋ロック解除, BSR, EinkWise, ドキュメントスキャン, OCR, TTS
  • アプリ: NeoReader, DocScan, Google Playストア
  • 耐久性: 撥水設計 (Water-repellent) ※IP等級なし
  • OS: Android 15
  • サイズ: 159 × 80 × 8.8 mm
  • 重量: 約175g
  • カラー: ブラック, ホワイト
  • 付属品: 日本語初期設定マニュアル, 保証書, SIMピン, USBケーブル
  • ドキュメント形式: PDF, EPUB, MOBI, TXT, DOC, DOCXなど全26種
  • 画像フォーマット: PNG, JPG, BMP, TIFF
  • オーディオ形式: WAV, MP3
  • SIMカード: ハイブリッドSIMスロット (Nano SIM ×2 または Nano SIM + microSD)※eSIMに非対応
  • 対応バンド: 5G (Sub6), 4G LTE (FDD/TDD), WCDMA, GSM (ソフトバンク系回線推奨)

BOOX Palma 2 Proの評価

BOOX Palma 2 Proのディスプレイ。画面に動画の映像。

10の評価基準で「BOOX Palma 2 Pro」を5段階で評価してみました。

項目別評価

ディスプレイの見やすさ: ★★★★☆

カラー電子ペーパーにより図版やWeb閲覧の情報量が増えましたが、モノクロ専用機に比べると画面地色が暗く、屋内ではフロントライトが必須となります。

ペンでの描画性能: ★★★★☆

4096段階の筆圧感知と適度な摩擦感で書き心地は良好ですが、本体にペンの収納場所がなく、持ち運びに工夫が必要な点が惜しまれます。

パフォーマンス: ★★★★★

Snapdragon 750Gと8GBメモリ、そしてBSR技術の組み合わせにより、スクロールやアプリの切り替えが非常にスムーズで、電子ペーパー端末としては最高峰の動作速度です。

機能: ★★★★☆

指紋認証、スマートボタン、ドキュメントスキャン、AIアシスタントなど機能は充実していますが、フロントカメラ非搭載のため顔認証や自撮りはできません。

通信性能: ★★★★☆

待望のモバイルデータ通信とGPSに対応し、Wi-Fiがない場所でも単独で使えますが、音声通話やSMSが利用できない点には注意が必要です。

バッテリー: ★★★★☆

読書やメモ中心なら週に1回の充電で済む驚異的なスタミナを持ちますが、GPSやデータ通信を多用すると消費は早まります。

デザイン: ★★★★☆

スマホサイズでポケットに収まる携帯性と、背面のマットな質感が素晴らしいです。ただし、やはりペンの収納ギミックが欲しかったところです。

オーディオ: ★★★☆☆

内蔵スピーカーは「声」の聞き取りには適していますが、音楽鑑賞には低音が不足しています。高音質を求めるならBluetooth接続が必須です。

価格: ★★★☆☆

約7万円という価格は、スマホの代替機として考えると安価ですが、電子書籍リーダーとして見ると高額な部類に入ります。

使いやすさ: ★★★★☆

Android 15搭載で好きなアプリを自由に使える自由度の高さと、アプリごとに表示を最適化できるEinkWise機能が便利です。

総評:★★★★☆

先代BOOX Palma 2からの劇的な進化

先代モデル「BOOX Palma 2」からの進化点は、単なるスペックアップに留まりません。最大の違いは「カラー画面化」「ペン入力対応」「モバイルデータ通信・GPS搭載」の3点です。モノクロで読むだけだった端末が、カラーで情報をインプットし、ペンでアイデアをアウトプットし、さらに屋外でも単独で通信できるデバイスへと変貌しました。

特にBSR技術とSnapdragon 750Gによる高速動作は、カラー画面でのWebブラウジングを実用的なものにしており、情報収集ツールとしての完成度は飛躍的に向上しています。読書専用機から、多機能なデジタル手帳へと進化したと言えるでしょう。

Bigme HiBreak Proとの比較と購入前の注意点

競合となる「Bigme HiBreak Pro」と比較した場合、BOOX Palma 2 Proの明確なデメリットは「通話機能」と「フロントカメラ」がないことです。Bigmeは完全なスマホとして通話や自撮りが可能ですが、Palma 2 Proはあくまで「通信できるタブレット」であり、090番号での通話やSMS認証はできません。LINEの新規登録などで躓く可能性があるため、メインスマホの完全な代替にはなり得ない点に注意が必要です。

一方で、Bigmeにはない「microSDカードスロット(最大2TB)」を備えている点は、自炊データや大量の資料を持ち歩くユーザーにとって大きなアドバンテージとなります。また、アプリごとの表示設定の細かさやUIの洗練度においても、BOOXに一日の長があります。

「読む・書く・調べる」を一台で完結させたい人に最適

BOOX Palma 2 Proは、スマホの通知やエンタメから距離を置きつつも、必要な調べ物や連絡、読書、メモ書きを一台で完結させたい人に最適です。ポケットに入るサイズでこれだけの機能を詰め込んだ端末は他になく、デジタルデトックスと生産性を両立させたい現代人にとって、極めて魅力的な選択肢となるでしょう。通話は不要で、とにかく「持ち歩ける書斎」が欲しいという方に、自信を持っておすすめできる一台です。

BOOX Palma2 Pro Mobile ePaper eBook Reader 8G 128G 150PPI in Color Mode

BOOX Palma 2 Proの価格・購入先

BOOX Palma 2 Pro ブラックとホワイト

※価格は2025/12/05に調査したものです。価格は変動します。

SKTNETSHOP

69,800円で販売されています。

SKTNETSHOPで「BOOX Palma 2 Pro」をチェックする

ECサイト(Amazon、楽天、ヤフーなど)

  • Amazonで69,800円(税込)、
  • 楽天市場で69,800円(送料無料)、
  • ヤフーショッピングで69,800円、
  • 米国 Amazon.comで$399.99、

で販売されています。

Amazonで「BOOX Palma 2 Pro」をチェックする

楽天市場で「BOOX Palma 2 Pro」をチェックする

ヤフーショッピングで「BOOX Palma 2 Pro」をチェックする

米国 Amazon.comで「BOOX Palma 2 Pro」をチェックする

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おすすめのライバル機種と価格を比較

BOOX Palma 2 Pro」に似た性能をもつEinkタブレット(電子ペーパータブレット)も販売されています。ぜひ比較してみてください。

BOOX Palma 2

Onyx から発売されたスマートフォン風デザインの6.13型E-inkタブレットです(2024年10月24日 発売)。

Android 13、オクタコア プロセッサ、6GB LPDDR4X メモリ、18:9のCarta1200フラットスクリーン、128GB UFS2.1 ストレージ、3950 mAhバッテリー、16MPのスキャンカメラを搭載しています。

指紋認証、スマートボタン(AIアシスタントの起動を含む)、デュアルスピーカー、デュアルマイク、専用フリップフォールドケース(別売)、2色フロントライト、明るさ自動調整、

最大2TBまでのストレージ拡張、10GBのOnyxクラウドストレージ(無料)、防滴、カスタムウィジェット、BOOX スーパーリフレッシュ、Gセンサー(自動回転)、USB-C (OTGサポート)、Wi-Fi 5、Bluetooth 5.0に対応しています。

価格は、Amazonで39,999円(税込)、楽天市場で47,800円(中古・送料無料)、ヤフーショッピングで52,800円(送料無料)、です。

関連記事:高速化した「BOOX Palma 2」とBOOX Palmaの違いを解説

Amazonで「BOOX Palma 2」をチェックする

Bigme HiBreak Pro

Bigmeから発売された6.13インチのE Ink 5Gスマートフォンです(2025年4月発売)。

Android 14、MediaTek Dimensity 1080 オクタコアプロセッサ (2.4GHz)、ARM Mali-G68 MC4 GPU、8GBメモリ、824×1648ピクセルの6.13インチHD E Ink 白黒ディスプレイ (300PPI、フリッカー・ブルーライトなし)、256GBストレージ、4500mAhバッテリー (18W急速充電対応)、背面20MPカメラ (写真テキスト認識OCR機能付き)、前面5MPカメラ、ジャイロスコープセンサーを搭載しています。

また、調整可能な36レベルの暖色・寒色フロントライト、Bigme “SSS”Super Refresh技術およびxRapid refresh algorithmによる高速リフレッシュレート (21 F/S)、自動ゴースト除去機能 (Auto Ghosting removal / Mininum Ghosting)、無料の音声テキスト変換、BigmeGPT 4.0、xReaderアプリによるテキスト翻訳、内蔵のテキスト読み上げ (TTS)に対応。

Google Play ストア、ハイライトと注釈機能、柔軟なレイアウト設定、指紋認証によるロック解除、NFC、指紋認証ボタン、リフレッシュボタン、USB Type-C(OTG)、5G/4G通信、Wi-Fi、Bluetooth 5.2、高精度GPSに対応しています。

価格は、Amazonで62,799円(税込)、楽天市場で74,458円(送料無料)、AliExpressで62,204円、です。

関連記事:最強Einkスマホ?Bigme HiBreak Pro徹底レビュー&評価

Amazonで「Bigme HiBreak Pro」をチェックする

BOOX Palma

Onyxから発売された6.13インチのE inkタブレットです(2023年9月19日に発売)。

Android 11、Qualcomm 8コアプロセッサ、4GB LPDDR4Xメモリ、18:9のCarta1200フラットスクリーン、3950mAhバッテリー、128GB UFS2.1ストレージ、Gセンサー、スピーカー、マイク、microSDカードスロットを搭載しています。

また、16MPカメラ(LEDフラッシュ付)、ページめくりボタン、ファンクションボタン、カスタムウィジェット、防滴、BOOX Super Refresh、最大2TBまでのストレージ拡張、2色フロントライト、OTAアップデート、Google Playストア、専用ソフトケース(別売)、USB-C (OTG)、Wi-Fi 5のデュアルバンド、Bluetooth 5.0に対応しています。

価格は、Amazonで39,800円 (税込)、楽天市場で46,800円(送料無料)、ヤフーショッピングで43,874円、です。

関連記事:スマホサイズ「BOOX Palma」のできること、機能、評価を解説

Amazonで「BOOX Palma」をチェックする

Meebook M8C

Boyueから発売された7.8インチのカラー対応E inkタブレットです(2025年1月 発売)。

Android 14、オクタコア 2.2GHz、4GBメモリ、64GBストレージ、3200 mAhバッテリー、microSDカードスロット、フロントライト(2色)、を搭載しています。

また、専用デジタルペン(筆圧感知)、デュアル スピーカー、デュアル マイク、5つのリフレッシュモード、ノート機能、アプリケーション管理機能、フォントの変更、色調整機能、EPUBドキュメントの表示最適化機能、メモ帳機能、ジェスチャーコントロール機能、Google Playストア、USB Type-C (OTG対応)、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2に対応しています。

価格は、Amazonで50,349円(税込)、楽天市場で42929円、米国 Amazon.comで$339.00、です。

関連記事:7.8インチでカラー対応!Meebook M8Cをレビュー!手書き機能も凄い 

Amazonで「Meebook M8C」をチェックする

他のBOOXタブレットと比較

他にもBOOXのE inkタブレットが販売されています。2024モデルもあるので、ぜひ比較してみてください。

BOOXのE-inkタブレット 全機種を比較! 最新のカラー、超大型あり

その他のおすすめタブレットは?

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OPPO A5 5G徹底レビュー!AI進化のカメラとゲーム性能、デメリット評価

OPPO A5 5G 背面 外観
2025年12月4日に発売される「OPPO A5 5G」は、前モデル「OPPO A3 5G」からバッテリー容量や耐久性を大幅に強化し、さらに最新のAI編集機能を搭載した注目のエントリースマートフォンです。

このレビューでは、OPPO A5 5GA3 5Gからどのような進化をとげたのか、カメラ性能やバッテリー性能、ゲーム性能など、その実力と使い勝手を徹底的に検証しました。

先に結論からお伝えしましょう

OPPO A5 5Gの良い点 (Pros):

  • 6,000mAhの超大容量バッテリーによる圧倒的なスタミナ
  • 前モデル比約160%向上した耐衝撃性とIP65防水防塵
  • AI消しゴム2.0など、写真を「編集する楽しさ」が充実
  • 最大120Hz駆動で見やすい1,000nitの高輝度ディスプレイ
  • おサイフケータイ・マイナンバー機能対応で生活に便利

OPPO A5 5Gの気になった点 (Cons):

  • 画面解像度がHD+止まりでフルHD画質ではない
  • スピーカーがモノラル仕様でステレオ非対応
  • 「原神」などの重量級3Dゲームの快適プレイは厳しい
  • 充電器やケースが付属しておらず別途購入が必要

総合評価:

OPPO A5 5Gは、バッテリー性能と耐久性の面でOPPO A3 5Gから飛躍的に進化しました。また、AI機能が加わったことで、写真を撮るだけでなく、撮って「編集する楽しみ」も加わりました。約3万円台という安さを実現するために、上位モデル「OPPO Reno13」と比較して明確にコストカットされている部分もありますが、3万円台で「長く安心して使えるスマホ」として、おすすめできる一台です。

この記事で分かること

  1. デザインと耐久性:サイズ・重量・カラー、IP65 防水防塵、耐衝撃 160%向上、質感、ケース、付属品
  2. ディスプレイと操作性:HD+、最大120Hzのリフレッシュレート、最大輝度1,000nit、手袋モード、スプラッシュタッチ
  3. カメラ・写真・動画:アウトカメラ(5000万画素+200万画素)、インカメラ(800万画素)、アウト/イン同時動画撮影機能、撮影評価(日中、夜間)、動画撮影
  4. AI機能:OPPO AIによる写真編集機能・AI消しゴム2.0、AI鮮明度強化、AI反射除去、AIぼけ除去など
  5. パフォーマンス:Dimensity 6300のAntutuベンチマーク、CPU、GPUの性能を含む、CPU性能比較(Reno13 A、Reno11 A、Reno9 A)、メモリとストレージ、仮想メモリ、SDカード
  6. ゲーム性能:原神、崩壊:スターレイル、フォートナイト、PUBG MOBILE、ウマ娘 プリティーダービー、フレームレート(fps)
  7. 実用性能:ゲーム以外の動作感(遅いのか)、ブラウザ、マルチタスク、画像編集、動画編集、発熱
  8. バッテリー:容量(6000mAh)、45W SUPERVOOC™および33W PPSの急速充電、リバースチャージ機能、充電時の発熱
  9. オーディオと通信性能:スピーカー、音質、ウルトラボリュームモード、イヤホンジャック / 5G、Wi-Fi、Bluetooth、GPS、eSIM、通話品質
  10. OSと機能:ColorOS 15、アップデート保証(サポート期間)、おサイフケータイ、NFC、マイナンバーカード機能、トリニティエンジン、4年間、快適な操作感、デバイス連携機能、生体認証
  11. スペック:スペック一覧、画面サイズ、CPU、センサー
  12. 評価:検証してわかったメリット・デメリット、詳細な総評
  13. 価格・購入先:Amazon、楽天、ライバル機種との価格比較(Reno13 A、Galaxy A25 5G)

この記事を最後まで読むことで、OPPO A5 5Gを購入するべきかどうかがはっきりと分かるはずです。購入に悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。

この製品の購入はこちら→ Amazon リンク

公式ページ:OPPO A5 5G – AIを、もっと手軽に。 | オッポ

デザインと耐久性:OPPO A5 5Gのタフネス進化と洗練された外観

OPPO A5 5G 背面 外観 グリーン

ここでは、OPPO A5 5Gのデザインの質感や持ち心地、そして前モデルから大幅に強化された耐久性について、実際に手にした感触を交えて書いていきます。

質感と第一印象

パッケージを開けて最初に目を奪われたのは、その背面デザインの美しさです。私が手にした「グリーン」は、風に吹かれて流れる雲をイメージしたという繊細なテクスチャーが施されており、光の当たり方で表情を変える様子はずっと眺めていたくなるほどです。前モデルのOPPO A3 5G(以下A3)も「OPPO Glow」によるきらめきが素敵でしたが、今回のA5はより落ち着いた「マット加工」が採用されており、指紋がつきにくい実用性と高級感を両立していると感じました。

カメラユニットは左上に縦に配置されており、存在感がありつつもスッキリとしています。手にした瞬間の「プラスチックっぽさ」は否めませんが、安っぽくはなく、むしろ堅牢さを予感させるしっかりとした作り込みに安心感を覚えました。

サイズ・重量・カラーの比較

OPPO A5 5Gの背面と側面

サイズと重量については、前モデルのA3と比較すると興味深い違いがあります。A3が厚さ約7.7mm、重量約187gだったのに対し、OPPO A5 5G厚さ約8.0mm、重量約194gと、わずかにサイズアップしています。数値上は0.3mmの厚みと7gの増加ですが、実際に持ち比べてみると、その差はほとんど気になりません。むしろ、後述するバッテリー増量や耐久性向上を考えれば、このサイズ感に収めたことに驚きすら感じます。

カラーバリエーションは、A3が「パープル」「ブラック」だったのに対し、A5は「グリーン」「ホワイト」へと一新されました。個人的には、今回のグリーンの方が自然な柔らかさがあり、日常のファッションにも馴染みやすいと感じています。

インターフェース

OPPO A5 5Gの接続ポート

側面のボタンやポート類の配置は、ユーザーの使い勝手をよく考えた設計になっています。右側面には音量ボタンと、指紋認証センサーを兼ねた電源ボタンがあり、親指が自然に届く位置でロック解除がスムーズに行えます。本体下部には、中央にUSB Type-Cポート、その右側にモノラルスピーカー、そして左側には依然として需要の高い3.5mmイヤホンジャックが配置されています。

有線イヤホン派の私としては、充電ポートと干渉しにくいこの配置は非常に嬉しいポイントです。左側面にあるSIMスロットは、nanoSIMと排他利用になりますが、最大1TBまでのmicroSDカードに対応しており、ストレージ不足の心配もありません。

驚異的な耐久性と防水防塵の進化

OPPO A5 5Gの側面とボタン

耐久性に関しては、ただ「頑丈」なだけでなく、スペック面で明確な進化を遂げています。まず注目すべきは防水・防塵性能です。前モデルのA3がIP54(生活防水レベル)だったのに対し、今回のA5IP65(IPX5/IP6X)へと等級がアップしました。A3では「飛沫」を防ぐ程度でしたが、A5では「噴流水」にも耐えられるレベルになり、キッチンでの水洗いや突然のゲリラ豪雨でも、より安心して使えるようになったのは大きなメリットです。

さらに、耐衝撃性能A3と比較して約160%も向上しています。これは強化ガラスと高強度合金フレームを組み合わせた「360°高強度設計」によるもので、米国防総省のMIL規格やSGSの厳しい耐衝撃テストをクリアしています。実際に手に持った時の「カッチリ」とした剛性感は、この内部構造によるものだと実感しました。画面や手が濡れていても誤動作を防ぐ「スプラッシュタッチ」機能も健在で、進化した防水性能と相まって、アウトドアや水回りでの実用性が格段に増しています。

OPPO A5 5Gの側面とボタン

付属品

同梱されているのは、画面に貼付済みの保護フィルムSIM取り出し用ピン、そしてクイックガイドなどの書類のみと非常にシンプルです。前モデルのA3と同様に、急速充電に対応したACアダプターやUSBケーブル、そして保護ケースは付属していません。特に、本機の特徴である45W SUPERVOOCフラッシュチャージの恩恵を受けるには、対応する充電器を別途用意する必要があります。

ケース:Amazonですでに販売開始

驚いたことに、発売直後であるにもかかわらず、AmazonなどのECサイトではすでにOPPO A5 5G専用のケースが充実しています。新しいスマホを購入する際、「専用ケースがまだ売っていない」という悩みを抱えることが多いですが、本機ではその心配がなさそうです。

現在販売されているケースのタイプは大きく分けて2種類あります。1つは、500円〜1,000円前後という非常に手頃な価格で購入できるTPU素材のクリアケースです。これらは薄型軽量でありながら、米軍MIL規格に準拠した耐衝撃性能や、黄ばみ防止加工を謳うものまであります。A5 5Gの特徴である美しい背面カラーやテクスチャーを隠さずに保護したい私のようなユーザーには、こうしたクリアケースが最適だと感じました。

もう1つは、3,000円前後の手帳型ケースです。こちらはカード収納ポケットや動画視聴に便利なスタンド機能に加え、落下防止のハンドストラップが付いているものもラインナップされています。本体自体の耐久性が高い機種ではありますが、画面もしっかり保護したい方や、機能性を重視する方にはこちらが良い選択肢になるでしょう。

まとめ:デザイン

  • 第一印象:マット加工と雲をイメージしたテクスチャーにより、指紋が目立ちにくく高級感がある。
  • サイズ感:前モデルA3より0.3mm厚く7g重いが、持ち心地に大きな差は感じない。
  • カラー:A3のパープル/ブラックから一新され、グリーン/ホワイトの爽やかなラインナップに。
  • 配置:下部にType-Cとイヤホンジャックがあり、有線イヤホン使用時も快適。
  • 耐久性:A3比で約160%向上した耐衝撃性能と、水濡れでも操作できるスプラッシュタッチが優秀。
  • ケース:Amazonで500円〜3,000円台のクリアケースや手帳型ケースが既に購入可能。
  • 付属品:充電器やケースは付属せず、フィルムとSIMピンのみのシンプルな構成

ディスプレイと操作性:OPPO A5 5Gの快適さを支える120Hz大画面と進化したタッチ感度

OPPO A5 5Gのディスプレイ。画面に動画の映像。

ここでは、OPPO A5 5Gの視覚体験と、実際に触れてみて感じた操作性の進化について詳しく書いていきます。

鮮やかさと実用性を兼ね備えたLCDディスプレイ

電源を入れて画面が点灯した瞬間、6.7インチという大画面の迫力と、予想以上の明るさに驚かされました。本機に採用されているのは有機ELではなくLCD(液晶)パネルですが、発色は非常に自然でクリアです。初期設定の「鮮明モード」では色が鮮やかに強調され、写真や動画が生き生きと表示されますが、個人的には「ナチュラルモード」に切り替えた時の落ち着いた色味が、長時間のウェブ閲覧でも目が疲れにくく気に入っています。

ベゼル(画面の縁)は下部がやや太めですが、画面占有率は89.9%と広く、コンテンツへの没入感を妨げるほどではありません。エントリーモデルの液晶と聞いて少し身構えていましたが、斜めから見た時の色変化も少なく、良い意味で期待を裏切る品質だと感じました。

サイズと解像度:A3から継承されたバランス

OPPO A5 5Gのディスプレイ。画面にアニメの映像。

ディスプレイのサイズは約6.7インチ、解像度はHD+(1,604×720)となっており、このスペックは前モデルのOPPO A3 5G(以下A3)と全く同じです。最近のスマートフォンの多くがフルHD+を採用している中で、HD+という解像度に不安を感じる方もいるかもしれませんが、実際にYouTubeで1080pの動画を視聴してみても、粗さが目立って困るようなことはありませんでした。

むしろ、画素数を抑えている分、GPUへの負荷が軽くなり、バッテリー持ちの良さに貢献しているというメリットを強く感じます。電子書籍で細かい文字を読む際に、目を凝らすとわずかにドット感を感じる場面はありますが、日常使いにおいては画面の大きさがもたらす情報量の多さの方が勝っています。A3と同様に、動画視聴やSNSチェックには最適なサイズ感です。

リフレッシュレートと輝度の快適さ

OPPO A5 5Gのディスプレイをスクロールしている。

リフレッシュレートは最大120Hzに対応しており、スクロール時の滑らかさは「ヌルヌル」という表現がぴったりです。ブラウザで長いニュース記事を読み進める際も、残像感が少なく文字が読みやすいのは大きな魅力です。この点もA3から継承されていますが、低価格帯でもこの滑らかさを標準にしてくれたことは高く評価できます。

また、輝度については日光下で最大1,000nitまで上がります。実際に晴天の屋外でマップアプリを開いてみましたが、直射日光の下でも画面が白飛びせず、しっかりと地図を確認できました。A3も同じ1,000nitでしたが、この「屋外で見える」という安心感は、外出先でスマホを使う頻度が高い私にとって非常に重要なポイントです。

操作性の進化:タッチ感度と手袋モード

OPPO A5 5Gのタッチ感度

操作性に関しては、A3からの確実な進化を感じました。A3タッチサンプリングレートが最大120Hzだったのに対し、OPPO A5 5G最大240Hzに向上しています。これにより、指の動きに対する追従性が良くなり、リズムゲームなどの素早いタッチ操作でも反応の遅れを感じにくくなりました。

さらに、これからの季節に嬉しいのが新搭載の「手袋モード」(※A3は非対応)です。寒い朝、手袋をしたまま駅の時刻表を確認しようとした際、手袋を外さずに画面をスクロールできた時には、地味ながらも確かな利便性を実感し、感動すら覚えました。また、画面や手が濡れていても誤作動を防ぐ「スプラッシュタッチ」も健在で、キッチンでレシピを見ながら料理をする際も、濡れた手で気兼ねなく操作できるのは非常に便利です。

ディスプレイの仕様

  • サイズ: 約6.7インチ
  • パネルタイプ: LCD(液晶)
  • 解像度: HD+ (1,604×720)
  • 画面占有率: 89.9%
  • リフレッシュレート: 最大120Hz
  • タッチサンプリングレート: 最大240Hz
  • 輝度: 通常850nit / 日光下最大1,000nit
  • 色域: 鮮明モード 88% DCI-P3 / ナチュラルモード 100% sRGB

まとめ:ディスプレイ

  • 第一印象:6.7インチの大画面で見やすく、LCDながら発色は自然でクリア。
  • 解像度:A3と同じHD+だが、実用上は十分でバッテリー効率が良い。
  • 滑らかさ:120Hzのリフレッシュレートにより、スクロールが非常にスムーズ。
  • 視認性:最大1,000nitの輝度で、晴れた屋外でも画面がはっきり見える。
  • 操作性:タッチサンプリングレートがA3の倍の240Hzになり、反応が向上。
  • 便利機能:手袋モードが新たに追加され、スプラッシュタッチと合わせて過酷な環境でも使いやすい。

カメラ性能

OPPO A5 5Gの背面にあるカメラ

ここでは、OPPO A5 5Gのカメラ性能を「写真と動画」、「AI機能」(OPPO AIによる写真編集機能)の2つのセクションに分けて詳細にレビューします。

写真と動画:OPPO A5 5Gの実用性と高画素カメラの真価

ここでは、OPPO A5 5Gのカメラ構成と実際の撮影フィール、そして動画撮影の使い勝手について、日中から夜間まで様々なシーンで試した感想を交えてレビューします。

シンプルながら高画素なカメラ構成

OPPO A5 5Gの背面カメラは、約5,000万画素の広角メインカメラ(F値1.8)と、約200万画素の深度カメラ(F値2.4)のデュアル構成です。一見するとトリプルカメラのように見えるデザインですが、一つはデザイン上の装飾となっています。前モデルのOPPO A3 5G(以下A3)と同様に超広角カメラは搭載されていませんが、メインカメラに高画素センサーを採用することで、日常の記録には十分なスペックを確保しています。

OPPO A5 5Gで撮影した写真。海岸沿いの道。

インカメラは約800万画素(F値2.0)で、パンチホール型のため画面を広く使え、自撮りやビデオ通話にもスムーズに対応できます。光学式手ブレ補正(OIS)は非搭載ですが、電子的な処理でどこまでカバーできるかがポイントになります。

充実した撮影モードと機能

カメラアプリを起動して驚くのは、そのモードの豊富さです。標準の「写真」「動画」に加え、背景をぼかして被写体を際立たせる「ポートレート」、暗所での撮影をサポートする「夜景」、さらに「PROモード」「パノラマ」「タイムラプス」などが揃っています。

特にユニークなのが「アウト/イン同時動画撮影」機能です。これはアウトカメラで風景を撮りながら、インカメラで自分のリアクションを同時にワイプのように記録できる機能で、Vlog撮影や旅行の思い出作りに非常に役立ちました。A3から引き継がれた機能ではありますが、SNS向けのコンテンツ作成が手軽に行える点は大きな魅力です。

実際の撮影体験:日中から夜景まで

OPPO A5 5Gで撮影した写真。海外沿いの人とベンチ

実際に街へ持ち出して撮影してみると、晴れた日の屋外では5,000万画素の恩恵をしっかりと感じられます。光量が十分な場所では、建物のディテールや空の青さがくっきりと描写され、色味もOPPOらしい自然で鮮やかな仕上がりになります。ズームに関しては専用の望遠レンズはありませんが、5,000万画素の高解像度を活かした2倍程度のデジタルズームなら、画質の劣化をあまり気にせずSNSに投稿できるレベルです。

一方で、室内や夜間の撮影では少し慎重になる必要がありました。光学式手ブレ補正(OIS)がないため、薄暗いカフェや夜景スポットでは手ブレが起きやすく、しっかりと脇を締めて撮影する必要があります。「夜景モード」を使えば、複数枚合成によってノイズを抑えた明るい写真は撮れますが、動いている被写体や極端に暗い場所では、細部が塗り絵のように潰れてしまうこともありました。このあたりはA3と同様、価格相応の割り切りが必要だと感じます。

OPPO A5 5Gで撮影した写真。夜間のマクドナルド。

動画撮影と手ブレ補正

動画撮影は、アウト・イン共に最大1080P(30fps)まで対応しています。4K撮影には非対応ですが、スマホの画面で楽しむ分には十分な画質です。実際に歩きながら撮影してみると、電子手ブレ補正の効きは限定的で、足音に合わせた揺れが映像に反映されやすい印象を受けました。

ダイナミックに動き回る撮影よりも、立ち止まって風景をパンしたり、三脚などで固定して撮影したりするスタイルに向いています。マイクの音質はクリアで、周囲の環境音も自然に拾ってくれるため、日常のちょっとした記録を残すには十分な性能を持っています。

OPPO A5 5Gで動画を撮影している。

カメラ仕様と機能

  • アウトカメラ構成:[広角] 約5,000万画素 (F値1.8) + [深度] 約200万画素 (F値2.4)
  • インカメラ構成:約800万画素 (F値2.0)
  • 手ブレ補正:光学式手ブレ補正(OIS)非搭載
  • 動画撮影解像度:アウト/イン共に最大1080P/720P @30fps
  • スローモーション:720P @120fps
  • ズーム機能:デジタルズーム対応(望遠レンズなし)
  • 主な撮影モード:写真、動画、ポートレート、夜景、PRO、パノラマ、タイムラプス、アウト/イン同時撮影、高解像度、Googleレンズ

まとめ:写真と動画

  • 日中の画質:5,000万画素を活かしたクリアな描写。2倍デジタルズームもSNS用途なら劣化を感じさせず実用的 。
  • 暗所・夜景:光学式手ブレ補正(OIS)がないため手ブレしやすく、動く被写体や極端に暗い場所は苦手 。
  • 動画性能:4K非対応で、手ブレ補正の効きも限定的。歩き撮りよりも定点撮影に向いている 。
  • 便利機能:アウト/イン同時動画撮影機能はVlogなどに便利で、撮影の楽しみを広げてくれる 。

AI機能:OPPO A5 5Gの魔法のような写真編集体験

ここでは、OPPO A5 5Gに搭載された「OPPO AI」による写真編集機能について、実際に撮影した失敗写真をどのように救済できたか、その精度や使い勝手を体験談を交えて書いていきます。

不要なものを魔法のように消す「AI消しゴム2.0」

OPPO A5 5Gの「AI消しゴム2.0」

エントリーモデルのスマホで、ここまで高度なAI編集ができる時代になったことに驚きを隠せません。特に感動したのが「AI消しゴム2.0」です。休日に混雑した観光地で風景写真を撮った際、どうしても他の観光客が背景に入り込んでしまいました。これまでは諦めていたのですが、この機能を使って映り込んだ人物を囲むだけで、まるで最初から誰もいなかったかのように綺麗に消去できました。

背景の壁や地面の模様もAIが自然に補完してくれるため、拡大して見ても違和感がほとんどありません。前モデルのOPPO A3 5GでもAI機能は搭載されていましたが、A5 5Gでは「2.0」へと進化し、複数の人物をワンタップで認識して一括消去できるなど、使い勝手がさらに向上していると感じました。

失敗写真を蘇らせる「AI鮮明度強化」と「AIぼけ除去」

OPPO A5 5Gの「AI鮮明度強化」

「撮っておいてよかった」と思わせてくれたのが、「AI鮮明度強化」と「AIぼけ除去」機能です。試しに、昔の古いスマホで撮った解像度の低い粗い写真を「AI鮮明度強化」で処理してみたところ、ぼんやりしていた輪郭がクッキリとし、ディテールが鮮やかに蘇りました。

また、動き回るペットを撮影した際に生じてしまった被写体ブレも、「AIぼけ除去」を使うことで、毛並みの質感がある程度わかるレベルまで修正できました。完全にピントが合った写真には敵いませんが、SNSでシェアするには十分なクオリティにまでリカバリーしてくれる頼もしい機能です。

ガラス越しの景色もクリアに「AI反射除去」

OPPO A5 5Gの「AI反射除去」

水族館や展望台、あるいはおしゃれなカフェの窓越しに撮影をする際、どうしても避けられないのがガラスの反射や映り込みです。そんな時に役立つのが「AI反射除去」です。実際にカフェの窓越しに街並みを撮影した際、室内の照明がガラスに反射してしまいましたが、この機能を使うと、反射部分をAIが自動検出し、スッと拭き取ったかのように軽減してくれました。完全にゼロになるわけではありませんが、写真のクリアさが格段に上がり、プロっぽい仕上がりに近づきます。

遊び心が広がる「AI Studio」と操作性

実用的な補正だけでなく、遊び心を満たしてくれるのが「AI Studio」です。自分の写真を1枚選ぶだけで、様々なテーマのイラストやデジタルアバター風の画像を自動生成してくれます。SNSのアイコン作成や、友人との話題作りとして非常に楽しめました。操作性に関しては、これら全ての機能が「写真」アプリの編集画面から数タップで呼び出せるため、非常に直感的です。

ただし、これらの高度な処理はクラウド上で行われるため、実行時にはパケット通信が発生し、処理完了までに数秒から十数秒の待ち時間があります。それでも、PCソフトを使わずにスマホだけでここまでの編集ができる手軽さは、大きなメリットだと言えるでしょう。

まとめ:AI機能

  • 機能の精度:AI消しゴム2.0は背景補完が自然で、観光地での不要な映り込み除去に実用的。
  • 補正効果:AI鮮明度強化やAIぼけ除去は、古い写真や軽度の手ブレ写真の救済に効果大。
  • 反射除去:ガラス越しの撮影で映り込みを軽減し、クリアな写真に仕上げてくれる。
  • 楽しさ:AI Studioで手軽にユニークなアバター画像を作成でき、SNSなどで活用可能。
  • 操作性:純正写真アプリから直感的に操作可能だが、クラウド処理のため通信環境と待ち時間が必要。

パフォーマンスとゲーム性能

OPPO A5 5GのCPU

ここではOPPO A5 5Gが搭載するMediaTek Dimensity 6300のパフォーマンスとゲーム性能を紹介します。

Antutuベンチマーク

OPPO A5 5Gは、プロセッサ(SoC)にMediaTek製の「Dimensity 6300」を採用しています。これは、最大2.4GHz駆動のオクタコアCPUと、GPUに「Mali-G57 MC2」を組み合わせた構成で、TSMCの6nmプロセスで製造されています。このチップセットは、比較対象である前モデル「OPPO A3 5G」と共通であり、さらに海外市場向けの「OPPO A5 Pro 5G」や、シャープの「AQUOS wish5」といった最新のエントリー〜ミドルクラスの機種にも採用されている、現在主流のスタンダードなプロセッサです。

Antutuベンチマークは以下のようになっています。

OPPO A5 5GのAntutuベンチマーク

例1: Antutu V10.4.8 総合で「437205」、CPUで「142078」、GPUで「68298」、MEMで「111291」、UXで「115538」

例2: Antutu V10.4.3 総合で「445808」、CPUで「144612」、GPUで「69411」、MEMで「120055」、UXで「111730」

CPU性能は約14万点、GPU性能は約6万8~9千点になります。

MediaTek Dimensity 6300性能を比較

OPPO A5 5Gが搭載するMediaTek Dimensity 6300 プロセッサと他のCPUの性能をAntutuベンチマークで比較してみました。

OPPO A5 5Gのグラフ。Antutu比較 MediaTek Dimensity 6300

CPU ランキング

※Antutu V10 ベンチマーク総合スコアで比較したものです。

  1. Qualcomm Snapdragon 7s Gen 3 (Nothing Phone 3a)・・・Antutu 71万
  2. Snapdragon 6 Gen 1 (OPPO Reno13 A)・・・Antutu 64万
  3. Snapdragon 7s Gen2 (AQUOS sense9)・・・Antutu:60万
  4. MediaTek Dimensity 7050 (OPPO Reno11 A)・・・Antutu:59万
  5. Dimensity 7060 (moto g66j 5G)・・・Antutu:50万
  6. Dimensity 6300 (OPPO A5 5G)・・・Antutu:43万
  7. Snapdragon 695 5G (OPPO Reno9 A)・・・Antutu:42万
  8. MediaTek Dimensity 6100+(Galaxy A25 5G)・・・Antutu:39万
  9. Dimensity 6020 (OPPO A79 5G)・・・Antutu:38万
  10. Helio G81 (moto g05/ Redmi 14C)・・・Antutu:25万

比較から分かること

比較結果から、OPPO A5 5Gはエントリークラスの価格帯でありながら、一世代前のミドルレンジスマホの定番だった「Snapdragon 695 5G」(OPPO Reno9 Aなど)と同等以上の性能を持っていることが分かります。

ライバル機である「Galaxy A25 5G」や、旧モデルの「OPPO A79 5G」と比較してもスコアは上回っており、Web閲覧やSNS、動画視聴といった普段使いにおいては、より快適な動作が期待できます。一方で、「OPPO Reno13 A」などの最新ミドルハイクラスとは明確な性能差があるため、高画質な3Dゲームなどを快適にプレイするにはパワー不足ですが、日常用途であれば「動作が遅い」と感じる場面は大幅に減っていると言えるでしょう。

ゲーム性能:人気タイトルで実機検証!重量級ゲームはどこまで遊べる?

OPPO A5 5Gで原神をプレイ。

ここでは、OPPO A5 5Gが搭載する「MediaTek Dimensity 6300」のゲーミング性能について、実際に5つの人気タイトルをプレイして検証しました。エントリーモデルのスマホでどこまで快適に遊べるのか、フレームレート(fps)の数値を交えながら詳しくレポートします。

原神

まずは、スマホの性能テストの定番とも言えるオープンワールドRPG『原神』です。結論から言うと、この端末で遊ぶにはかなりの割り切りが必要です。画質設定を「最低」、フレームレートを「30fps」に制限することで、ようやくデイリークエストの消化やフィールド探索ができるレベルになります。

実際にプレイしてみると、オブジェクトの多いスメールシティのような街中や、元素スキルが飛び交う戦闘シーンでは、画面が重くなるのを肌で感じました。試しに画質を「中」や「60fps」に上げてみたところ、端末が熱を持つとともに処理落ちが頻発。激しいエフェクトが重なると下限が16fps程度まで落ち込み、キャラクターの切り替えや回避操作がワンテンポ遅れるような感覚に陥りました。快適に冒険するには、画質は欲張らず「最低」に固定し、高難易度の秘境など高負荷なコンテンツは避けるのが賢明です。

OPPO A5 5Gで原神をプレイ

崩壊:スターレイル

続いて、美しいアニメーションレンダリングが魅力のターン制RPG『崩壊:スターレイル』です。こちらもGPUへの負荷が高いため、画質設定は「非常に低い」または「低い」、フレームレートは「30fps」に設定してプレイしました。

広大で複雑なマップである「ピノコニー」を移動している際や、キャラクターの必殺技カットインが入る瞬間には、明らかにフレームレートが低下し、映像がカクつく場面が見られました。ただ、アクションゲームとは異なり、コマンド選択式のターン制バトルなので、多少のカクつきがあっても「遊べない」と感じることはありませんでした。とはいえ、長時間プレイしていると端末が熱を持ちやすくなるため、画質の美しさよりも動作の安定性を優先した設定にしておくことが、ストーリーを最後まで楽しむための必須条件と言えそうです。

フォートナイト

建築とシューティングが融合した『フォートナイト』は、プレイヤー同士が激しく動くため、CPUとGPUの両方に高い負荷がかかります。正直なところ、この端末でのプレイは「戦い」でした。画質は「低」、3D解像度を「50%〜75%」まで落としてようやくマッチに参加できる状態です。

誰もいない場所やロビー画面では30fps付近が出ますが、敵と遭遇して建築合戦が始まったり、至近距離でのショットガンバトルになったりすると、フレームレートが急激に低下してしまいます。遠くの敵がカクカクして見えたり、テクスチャの読み込みが遅れたりすることがあり、一瞬の判断が生死を分けるバトルロイヤル本編では不利になる場面が多々ありました。クリエイティブモードなどの軽いマップなら比較的安定しますが、ビクロイ(勝利)を目指すガチ勢には厳しい環境だと感じました。

PUBG MOBILE

OPPO A5 5Gで「PUBG MOBILE」をプレイ

打って変わって、モバイル向けに最適化が進んでいる『PUBG MOBILE』では、驚くほど快適なプレイが可能です。画質設定を「スムーズ」、フレームレート設定を「ウルトラ(40fps上限)」、あるいはそれ以上に設定することで、非常に滑らかな操作感が得られます。

実際にプレイして計測したところ、平均して約51fps程度での動作を確認できました。これなら激しい撃ち合いの際でも照準を合わせやすく、ストレスを感じることなく生き残りをかけた戦いに没頭できます。ただし、画質を「HD」以上に上げるとGPU性能の限界でフレームレートが落ちてしまうため、勝ちにこだわるなら画質は「スムーズ」一択です。終盤戦でスモークが大量に焚かれるシーンでは一瞬重さを感じましたが、全体を通して実用的なパフォーマンスを維持していました。

ウマ娘 プリティーダービー

最後に、育成シミュレーションの『ウマ娘 プリティーダービー』です。このゲームに関しては、育成パートやメニュー画面などの2D操作は全く問題なく、サクサクと快適に進行します。

3Dグラフィックが多用されるレースシーンやウイニングライブも、標準的な画質設定で概ね滑らかに再生されました。しかし、18人のウマ娘が一斉に踊る「グランドライブ」や、固有スキルのエフェクトが豪華な一部の演出時には、一瞬コマ落ちして30fpsを割り込むような挙動を見せることがありました。もし気になる場合は、ゲーム内の設定で「推奨画質」を適用するか、観客などの表示を簡易設定にすることで、安定した滑らかさを取り戻せます。基本的には、愛馬の育成をストレスなく楽しめるタイトルです。

まとめ:ゲーム性能

『PUBG MOBILE』や『ウマ娘』のような最適化されたタイトルや軽量なゲームであれば、設定次第で十分に快適な動作が期待できます。しかし、『原神』や『崩壊:スターレイル』、『フォートナイト』といった重量級の3Dゲームにおいては、画質を最低まで落としてもカクつきやフレームレートの低下が避けられません。OPPO A5 5Gでゲームを楽しむなら、ヘビーな3Dタイトルは割り切って遊びつつ、カジュアルなゲームを中心に楽しむスタイルが合っていると感じました。

ゲーム以外の動作感:OPPO A5 5Gの快適さとクリエイティブ作業の限界

OPPO A5 5Gでウェブサイトを閲覧している。

ここでは、普段使いにおけるアプリの挙動や、画像・動画編集といったクリエイティブな作業をOPPO A5 5Gで行った際の実感、そして気になる発熱についてレビューします。

日常動作:120Hzの恩恵とメモリ4GBのリアル

日常的なブラウジングやSNSのチェックにおいて、OPPO A5 5Gは価格以上の快適さを提供してくれます。特に、最大120Hzのリフレッシュレートのおかげで、X(旧Twitter)のタイムラインや縦長のウェブサイトをスクロールする際のヌルヌルとした滑らかさは、一度味わうと病みつきになります。この視覚的な快適さは、前モデルのOPPO A3 5Gからしっかりと継承されています。

一方で、マルチタスクに関しては「割り切り」が必要です。物理メモリ(RAM)が4GBというスペックは、前モデルA3 5Gと同じであり、例えばGoogleマップで経路を調べながら、裏でブラウザを開き、さらにLINEを返信するといった操作を素早く行うと、アプリの再読み込みが発生することがありました。仮想メモリ機能で最大8GB相当まで拡張できますが、やはり物理的な容量の壁は感じます。アプリを頻繁に切り替える使い方よりも、一つのアプリをじっくり使うスタイルの方が、この端末の良さを活かせると感じました。

画像編集:5,000万画素の現像は「一呼吸」置く余裕を

アウトカメラで撮影した約5,000万画素の高解像度写真を、「Snapseed」や「Lightroom」などのアプリで編集してみました。読み込み自体はスムーズですが、フィルターを適用したり、明るさを調整したりする際に、反映されるまで「一呼吸」待つ場面があります。リアルタイムでサクサク変わるというよりは、処理を待って確認して、また調整する、というペースになります。とはいえ、SNSにアップするためのトリミングや色味補正程度であれば全く問題ありません。高画素データの書き出しには数秒の時間を要しますが、日常の記録を綺麗に残すための編集作業としては十分実用的な範囲です。

動画編集:フルHDのショート動画なら作成可能

動画編集アプリ「CapCut」を使用して、1分程度のVlog作成に挑戦しました。素材の読み込みやカット割りといった基本的な操作は、思いのほかスムーズに行えます。ただし、複数のエフェクトを重ねたり、凝ったトランジション(場面切り替え効果)を追加したりすると、プレビュー画面でカクつきが見られるようになりました。

また、書き出し(レンダリング)速度についても、ハイエンド機のような爆速とはいきません。フルHD(1080p)の動画を書き出す際、実時間と同じかそれ以上の時間がかかることもありました。4K動画の編集はスペック的にも厳しく、そもそもカメラ自体が4K撮影に対応していないため、あくまで「撮って出し」や「1080pまでのショート動画」を楽しむデバイスだと捉えるのが正解です。

発熱:長時間使用でも安心の熱管理

発熱に関しては、非常に優秀な印象を受けました。搭載されているMediaTek Dimensity 6300は電力効率に優れており、長時間のYouTube視聴やブラウジングを続けても、本体がほんのり温かくなる程度で、不快な熱さを感じることはありませんでした。前モデルA3 5Gよりもバッテリー容量が6,000mAhへと大幅に増量されていますが、45W急速充電を行っている最中でも、熱は適切に制御されていると感じます。

動画編集の書き出し時には、カメラ付近のCPU周りが多少熱を持ちますが、動作が極端に遅くなるサーマルスロットリングが発生するほどではなく、安定したパフォーマンスを維持していました。

まとめ:ゲーム以外の動作感

  • マルチタスク:120Hzのスクロールは快適だが、RAM 4GBの影響でアプリ切り替え時に再読み込みが発生しやすい。
  • 画像編集:5,000万画素の編集は可能だが、フィルター適用時などに一瞬の待ち時間がある。
  • 動画編集:CapCutでのカット編集はスムーズ。エフェクト多用や書き出しには時間を要する。
  • 発熱:動画視聴や急速充電時でも発熱は穏やかで、サーマルスロットリングも起きにくい。

メモリとストレージ:OPPO A5 5Gの頼れるRAM拡張と拡張性の高いmicroSDスロット

OPPO A5 5Gのメモリとストレージ

ここでは、OPPO A5 5Gのメモリ(RAM)とストレージ(ROM)の性能について、複数のアプリを同時に起動した際の挙動や、写真や動画を保存する際の使い勝手を中心に書いていきます。

仮想メモリで粘りを見せるRAM 4GBの挙動

OPPO A5 5Gの物理メモリは4GB(LPDDR4X)です。これは前モデルのOPPO A3 5Gと同じ容量であり、現代のAndroidスマートフォンとしては最小限のスペックと言えます。正直なところ、使い始める前は「4GBで足りるのか?」と不安がありましたが、ColorOSに搭載されている「RAM拡張(仮想メモリ)」機能がその不安を和らげてくれました。初期設定の段階で、ストレージの空き容量を使ってメモリを拡張する設定が有効になっており、最大で合計8GB相当のメモリとして動作させることが可能です。

実際に、YouTubeで動画を再生しながら、LINEの通知を確認し、さらにChromeで調べ物をする、といった一般的なマルチタスクを試してみました。アプリの切り替え時に一瞬の間を感じることはあるものの、フリーズすることなく動作しました。ただし、物理メモリが豊富なハイエンド機と比べると、裏で開いていたゲームアプリなどはタスクキル(強制終了)されやすく、再度開いたときにタイトル画面から再読み込みになる頻度は高いです。

この「アグレッシブにメモリを解放して動作を軽く保とうとする挙動」はA3 5Gと非常によく似ており、ヘビーなマルチタスクには向きませんが、SNSやブラウザを行き来する程度なら実用的な範囲に収まっています。

128GBストレージとmicroSDカードの活用術

内蔵ストレージは128GB(UFS 2.2)を搭載しています。初期設定を終えてアプリをいくつか入れた段階で、システム領域などが20GB近くを占有しており、ユーザーが自由に使える実質的な空き容量は約100GB前後でした。5,000万画素の高解像度写真を多用したり、動画をたくさん撮ったりするユーザーにとっては、少し心許ない容量かもしれません。

しかし、OPPO A5 5Gには最大1TBまで対応したmicroSDカードスロットが搭載されています。これが非常に心強い存在です。実際に手持ちの256GBのmicroSDXCカードを挿入してみたところ、スムーズに認識され、カメラの設定で写真の保存先をSDカードに変更することができました。これにより、内蔵ストレージはアプリ専用、写真や動画などの重いデータはSDカード、と住み分けができるため、容量不足のストレスから解放されます。

一つ注意が必要なのは、SIMスロットの仕様です。A3 5Gと同様に、SIMスロット2とmicroSDカードスロットは「排他仕様」になっています。つまり、「nanoSIM 2枚でデュアルSIM運用」をする場合、microSDカードは使えません。もしデュアルSIMとmicroSDカードを併用したい場合は、片方の回線を「eSIM」にする必要があります。この点は機種変更を検討している方にとって重要なチェックポイントです。

まとめ:メモリとストレージ

  • 物理メモリ:4GB (LPDDR4X)。前モデルA3 5Gから据え置きのエントリー仕様。
  • 仮想メモリ:最大4GB拡張可能で、合計最大8GB相当として動作。
  • マルチタスク:ライトな切り替えはスムーズだが、重いアプリは再読み込みが発生しやすい。
  • 内蔵ストレージ:128GB (UFS 2.2)。システム領域を除くと実質約100GB程度が利用可能。
  • 外部ストレージ:最大1TBのmicroSDXCに対応し、写真や動画の保存先として最適。
  • スロット仕様:SIM2スロットとの排他利用のため、物理SIM2枚との併用は不可(eSIM活用で回避可能)。

バッテリー持ちと充電:OPPO A5 5Gの驚異的なスタミナと急速充電

OPPO A5 5Gのバッテリー

ここでは、OPPO A5 5Gの最大のセールスポイントの一つである6,000mAhの大容量バッテリーと、その充電性能について、実際の使用感を交えて紹介します。

圧倒的な6,000mAhバッテリーと持続時間

OPPO A5 5Gは、本体の厚みを約8.0mmに抑えつつ、公称値で6,000mAhという巨大なバッテリーを搭載しています。これは前モデルであるOPPO A3 5Gの5,100mAhと比較しても約900mAhもの増量となっており、エントリー〜ミドルレンジのスマートフォンとしてはトップクラスの容量です。

バッテリー持ちの指標となるベンチマークテスト「PC Mark Work 3.0」の結果を確認すると、実に19時間7分という驚異的なスコアを記録しました。一般的なスマートフォンが10時間〜12時間程度であることを考えると、この数値がいかに突出しているかが分かります。

実際の使用で感じた「減らない」安心感

実際に朝フル充電の状態から持ち出し、通勤時の音楽鑑賞、日中のSNSチェックやブラウジング、そして帰宅後の動画視聴と、普段通りに使ってみましたが、夜寝る前の時点でもバッテリー残量は60%以上残っていました。意識して節約しなくても、1回の充電で丸2日は余裕で持ちこたえてくれます。週末にあまりスマホを触らないようなライトな使い方であれば、3日間充電なしで過ごすことも夢ではないと感じました。前モデルのA3 5Gも電池持ちは良好でしたが、A5 5Gは「バッテリー切れ」という概念を忘れさせてくれるほどの頼もしさがあります。

45W急速充電の実力と発熱

OPPO A5 5Gで充電している

充電に関しては、OPPO独自の急速充電技術「45W SUPERVOOCフラッシュチャージ」および汎用規格の「33W PPS」に対応しています。バッテリー容量が増えた分、充電時間が心配でしたが、対応する45W充電器を使用したところ、バッテリー残量1%の状態から約37分で50%まで回復しました。朝の身支度をしている短い時間で、1日分使えるだけの電力をチャージできるのは非常に便利です。

また、充電中の発熱を調べるために急速充電中に本体背面を触ってみましたが、ほんのり温かくなる程度で、不安になるような発熱は感じられませんでした。独自のバッテリーヘルスエンジンにより、充電中の温度管理や過充電防止が適切に機能している印象です。ただし、ACアダプターとUSBケーブルは同梱されていないため、この急速充電の恩恵を最大限に受けるには、別途45W以上に対応した充電器を用意する必要があります。

便利なリバースチャージ機能

6,000mAhという容量を活かして、他のデバイスへ給電できる「リバースチャージ機能」も搭載されています。USB Type-Cケーブルでワイヤレスイヤホンのケースや友人のスマホと繋ぐだけで、モバイルバッテリー代わりとして使うことができます。実際に手持ちのワイヤレスイヤホンを充電してみましたが、スムーズに給電が開始されました。いざという時に役立つ機能です。

なお、残念ながらワイヤレス充電(Qi)には対応していません。この価格帯とバッテリー容量を考えれば納得の仕様ですが、置くだけ充電に慣れている方は注意が必要です。

まとめ:バッテリー

  • バッテリー容量:6,000mAh(公称値)。前モデルA3 5Gの5,100mAhから大幅増量。
  • ベンチマーク:PC Markテストで19時間7分という圧倒的な持続時間を記録。
  • 実使用感:ヘビーに使っても1日では使い切れず、通常使用なら2〜3日は充電不要。
  • 充電速度:45W SUPERVOOC対応で、約37分で50%まで充電可能。
  • 発熱:急速充電時も適切な温度管理により、過度な発熱はなし。
  • リバースチャージ:モバイルバッテリーとして他機器へ給電可能。
  • ワイヤレス充電:非対応。
  • 付属品:充電器は別売りのため、急速充電には対応アダプターの購入が必要。

オーディオと通信性能:OPPO A5 5Gの音質とつながりやすさを徹底チェック

OPPO A5 5Gでアニメを視聴している

ここでは、OPPO A5 5Gのスピーカー音質やイヤホン使用時の使い勝手、そして5GやWi-Fi、Bluetoothといった通信機能の安定性について、実際に街中で使用した結果をもとにレポートします。

モノラルながら健闘するスピーカーとイヤホンジャックの安心感

まずスピーカーについてですが、OPPO A5 5Gは本体下部にシングルのモノラルスピーカーを搭載しています。前モデルのOPPO A3 5Gと同様の構成で、ステレオスピーカーでない点は惜しいところです。実際にOfficial髭男dismの「Subtitle」を再生してみたところ、ボーカル中音域は非常にクリアで歌詞が聞き取りやすい印象を受けました。一方で、ベースやドラムといった低音域の迫力や音の広がりに関しては、やはりステレオ機に比べると控えめで、少し音が軽く感じられます。

OPPO A5 5Gの「ウルトラボリュームモード」

しかし、これを補って余りあるのが「ウルトラボリュームモード」です。音量ボタンを上げ続けると最大300%までブーストできるこの機能は、換気扇が回っているキッチンでYouTubeのレシピ動画を見る際や、屋外の騒がしい場所でラジオを聴く際に絶大な効果を発揮しました。音割れを抑えつつ、人の声をはっきりと届けてくれます。

また、3.5mmイヤホンジャックを搭載しているため、お気に入りの有線ヘッドホンを変換アダプタなしで使えるのは大きなメリットです。Bluetoothコーデックも高音質のLDACに対応しており、対応するワイヤレスイヤホンを使えば、繊細な高音までしっかりと楽しむことができました。

最新Bluetooth 5.4と安定した通信環境

OPPO A5 5Gの通信を設定している

通信性能に関しては、地味ながら確実な進化を感じました。OPPO A5 5GBluetoothのバージョンが5.4に対応しており、前モデルA3 5GのVer 5.3からアップグレードされています。実際に通勤ラッシュの新宿駅構内でワイヤレスイヤホンを使用してみましたが、人混みの中でも接続が途切れることなく、非常に安定していました。

5G通信については、ドコモ回線のMVNO SIMと楽天モバイルの回線でテストを行いました。対応バンドは日本の主要キャリアをカバーしており(ドコモのn79は非対応)、エリア内ではアンテナピクトがしっかりと立ち、WebブラウジングやSpeedtestアプリでの計測でも下り数百Mbpsを記録するなど、快適な速度を確認できました。Wi-FiはWi-Fi 5(ac)までの対応ですが、自宅のルーターから離れた部屋でも電波強度は安定しており、高画質動画のストリーミングもスムーズでした。通話品質に関してもVoLTE通話はクリアで、相手の声がこもることなく自然に聞こえます。

正確なGPS測位とeSIMによる柔軟なSIM運用

GPS性能については、Googleマップを使用してカーナビ代わりに使ってみました。「みちびき(QZSS)」を含む複数の衛星測位システムに対応しているおかげで、高層ビルが立ち並ぶエリアでも現在地を見失うことはほとんどありませんでした。測位までの時間も短く、アプリを起動してから数秒で正確な位置が表示されます。

SIMカードスロットは左側面にあり、付属のピンで取り出すタイプです。物理SIM(nanoSIM)を2枚入れるか、SIM2スロットをmicroSDカードとして使うかの排他仕様になっています。ただし、eSIMに対応しているため、「物理SIM(メイン)+eSIM(サブ)+microSDカード(データ保存)」というトリプル運用が可能です。これはストレージ容量を確保しつつ、通信費を抑えたいユーザーにとって非常に魅力的な構成だと感じました。

まとめ:オーディオと通信性能

  • スピーカー:モノラル仕様だが、ボーカルなどの中音域はクリアで聞きやすい。
  • 音量機能:ウルトラボリュームモード(300%)により、騒音下でも音がはっきり聞こえる。
  • イヤホン:3.5mmジャック搭載。LDAC対応でワイヤレスでも高音質再生が可能。
  • Bluetooth:A3 5GのVer 5.3からVer 5.4へ進化し、接続安定性が向上。
  • 5G通信:主要キャリアのバンドに対応(n79除く)し、通信速度は高速で安定。
  • SIM仕様:nanoSIM×2またはnanoSIM+microSDの排他仕様だが、eSIM併用で柔軟な運用が可能。
  • GPS精度:みちびき対応により、ビル街でも正確で素早い測位を実現。

OSと機能:OPPO A5 5Gの最新Android 15と4年使える安心感

OPPO A5 5GのOS。Android 15

ここでは、最新のAndroid 15をベースにした「ColorOS 15」の使い心地や、前モデルから延長された「快適な操作感」の保証期間、そして日本独自の便利機能についてレビューします。

ColorOS 15の洗練されたデザイン

OPPO A5 5Gは、購入直後から最新のOSである「ColorOS 15(Android 15ベース)」を搭載しています。前モデルのOPPO A3 5G(以下A3)はColorOS 14(Android 14)だったので、最初から最新の機能とセキュリティでスタートできるのは大きなアドバンテージです。UIデザインは非常に視認性が高く、「アクアモルフィックデザイン」と呼ばれる自然な配色と流れるようなアニメーションが特徴的です。

設定メニューも整理されており、初めてOPPOを使う人でも直感的に操作できるでしょう。ただし、セットアップ直後にはゲームやショッピング系のプリインストールアプリ(ブロートウェア)がいくつかホーム画面に並んでいました。これらは手動で削除できるので、最初に整理することでよりスッキリとした環境で使用できます。

OPPO A5 5GのUI画面

明確化された「3年間」のアップデート保証

長くスマホを使う上で気になるのがサポート期間ですが、OPPOは2023年10月以降に発売された機種に対し、明確なアップデート保証方針を定めています。OPPO A5 5Gもこの対象に含まれ、「初出荷日から3年間のセキュリティアップデート」と「最低1回以上のOSバージョンアップ」が保証されています。

具体的には、2025年12月発売のA5 5Gは、少なくとも2028年12月頃まではセキュリティ更新が提供され、OSも将来的にAndroid 16以降へのアップデートが約束されていることになります。前モデルのA3 5G(2024年12月発売)も同様に3年間の保証(2027年12月まで)が付いていますが、A5 5Gは発売が1年新しい分、より長く安心して使い続けられる点がメリットです。エントリーモデルながら、メーカー公式のサポート期間がはっきりしている点は、購入時の大きな安心材料と言えます。

「4年間」の快適操作を持続するトリニティエンジン

アップデート保証とは別に、ハードウェアの経年劣化対策として「システム劣化防止機能」も強化されています。A3 5Gでは「3年続くサクサク操作感」が売りでしたが、今回のA5 5Gでは「4年間、快適な操作感」へと寿命が延びました。これはOPPO独自の「トリニティエンジン」が、アプリデータの圧縮やメモリ管理を自動で最適化し、長期間使用してもストレージの断片化や動作の重さを防いでくれる機能です。OSのサポート(3年)と、システム動作の快適性(4年)の両面で長寿命化が図られており、一つの端末を長く大切に使いたいユーザーに寄り添った設計だと感じます。

誰にでも優しい独自機能とツール

独自機能として搭載されている「シンプルモード」は、アイコンや文字サイズを大きく表示し、音量も聞き取りやすく調整してくれる機能です。設定からワンタップで切り替えられるため、シニア世代の家族にスマホを持たせる際も、このモードにして渡せば迷わず使ってもらえそうです。

また、「フォンマネージャー」アプリもプリインストールされており、不要なキャッシュファイルの削除やウイルススキャン、プライバシー権限の管理などを一括で行えます。複雑な操作なしに、タップするだけでスマホの健康状態を保てるのは、メンテナンスが苦手なユーザーにとってありがたいツールです。

便利な日本向け機能

日本市場向けにしっかりとローカライズされており、「おサイフケータイ®」と「マイナンバーカード機能」に対応しています。駅の改札を通る際も、コンビニで決済する際も、センサーの反応は非常に高速で、読み取りエラーなどは一度もありませんでした。日常の決済から行政手続きまで、この1台で完結できるのは非常に便利です。A3 5Gと同様に、これらの必須機能がしっかりと網羅されている点は、メイン端末として選ぶ際の重要なポイントになります。

デバイス連携

ColorOSを介した周辺機器とのスムーズな連携も魅力の一つです。「クイックペアリング」に対応しており、OPPO製のワイヤレスイヤホンなどをスマホの近くに置いてケースを開けるだけで、自動的に接続設定画面がポップアップし、面倒な設定なしで瞬時に使い始めることができました。

また、OPPO製のタブレットなどと連携する「マルチスクリーンコネクト」を使えば、スマホの画面をタブレットの大画面にミラーリングしたり、写真やテキストをドラッグ&ドロップで共有したりすることも可能です。さらに、同じOPPO IDでログインすることで、スマートウォッチで計測したヘルスケアデータや連絡先、写真などをデバイス間でシームレスに同期できます。機種変更時のデータ移行も、専用アプリを使えばiPhoneや他のAndroid端末からワイヤレスで簡単にコピーできるため、乗り換えのハードルも低く感じました。

瞬時の生体認証

セキュリティ面では、側面の電源ボタン一体型指紋認証と、顔認証のダブルロック解除に対応しています。指紋認証は、ポケットから取り出しながら親指を添えるだけで、画面を見る前にロックが解除されているほどの速さです。マスクをしていても使える顔認証と組み合わせることで、どんなシチュエーションでもストレスなく使い始めることができます。

まとめ:OSと機能

  • OS:最新のColorOS 15(Android 15ベース)を初期搭載。
  • アップデート保証:発売から3年間のセキュリティ更新と、最低1回のOS更新が公式に保証されており安心(A5 5Gは2028年末頃まで目安)。
  • 長寿命設計:トリニティエンジンにより、A3の「3年」から進化した「4年間」の快適操作を実現。
  • 独自機能:シンプルモードやフォンマネージャーにより、初心者やシニアでも管理が容易。
  • 日本機能:おサイフケータイ®とマイナンバーカード機能に対応し、生活に不可欠なサービスを利用可能。
  • デバイス連携:クイックペアリングやデータ同期により、OPPO製品間でのシームレスな体験が可能。
  • 生体認証:側面指紋認証と顔認証の併用で、高速かつ柔軟なロック解除が可能。

検証してわかったOPPO A5 5Gのメリット・デメリット

OPPO A5 5Gの背面

ここでは、実際にOPPO A5 5Gを使用して感じた「良い点」と「気になった点」を、前モデルであるOPPO A3 5Gとの比較を交えながら詳しく解説します。スペック表だけでは見えにくい、A3からの進化点や据え置き点を中心にまとめました。

メリット(長所、利点)

メリット1:バッテリー容量(A3の5,100mAhから6,000mAhへ増量)

最大の進化点はバッテリー容量です。前モデルのA3 5Gは5,100mAhでしたが、A5 5Gでは6,000mAhへと約18%も増量されました。実際に使ってみると、A3でも十分だった持ちがさらに強化され、「減らない」という安心感が別格です。PC Markのテストで19時間を超えるスコアを叩き出しており、1日中ハードに使っても余裕があります。ライトな使い方なら2〜3日は充電不要で過ごせるスタミナは、A3ユーザーが乗り換える動機としても十分な魅力です。

メリット2:耐久性と防水性能(A3比で耐衝撃約160%向上・IP65へ進化)

耐久性はA3から明確にスペックアップしています。A3 5GもMIL規格準拠のタフネスさを持っていましたが、A5 5Gはそこからさらに耐衝撃性能が約160%向上しました。さらに、防水・防塵性能もA3のIP54(生活防水レベル)から、A5ではIP65(噴流水への耐性あり)へと等級が上がっています。キッチンでの水洗いや強い雨の中など、A3では少し不安だったシーンでも、A5ならより安心して使えます。

メリット3:画面の明るさ(A3と同じ最大1,000nit・120Hz)

ディスプレイの明るさと滑らかさは、A3 5Gの良い点をそのまま引き継いでいます。エントリーモデルながら最大輝度1,000nitを実現しており、晴れた屋外でも画面の内容がはっきりと視認できます。また、最大120Hzのリフレッシュレートにも引き続き対応しており、ブラウザのスクロールやSNSの操作が非常に滑らかです。画面サイズも同じ6.7インチで、使い勝手を変えずに楽しめます。

メリット4:AI編集機能(A3よりも進化した消しゴム2.0など)

AI機能に関しては、A3からさらに実用性が増しています。A5 5Gに搭載された「AI消しゴム2.0」は、写真に写り込んだ不要な人物をワンタップで認識して消去でき、背景の補完も自然です。さらに、A3の時点では強調されていなかった「AI鮮明度強化」や「AI反射除去」、「AIぼけ除去」といった機能も充実しており、失敗写真をリカバリーする能力が向上しています。SNS映えする写真を手軽に作りたいユーザーにとって、A3以上の強力なツールとなります。

メリット5:日本向け機能(A3同様におサイフケータイ・マイナカード対応)

日本国内での使用に欠かせない機能は、A3から変わらず網羅されています。「おサイフケータイ®」に対応しており、SuicaやiDなどの電子決済がスムーズに行えます。さらに、マイナンバーカードの読み取り機能(スマホ用電子証明書)にも引き続き対応しているため、行政手続きがスマホ1台で完結します。A3同様、メイン端末として安心して使える仕様です。

メリット6:快適操作の寿命(A3の3年から4年へ延長)

長く使う上での安心感が強化されました。A3 5Gでは「3年続くサクサク操作感」が売りでしたが、A5 5Gでは独自のトリニティエンジンの進化により「4年間、快適な操作感」へと保証期間が1年延びました。また、A3と同じく発売から3年間のセキュリティアップデートと最低1回のOS更新が保証されていますが、発売日が1年新しいA5の方がサポート終了時期は遅くなるため、結果としてより長く愛用できます。

デメリット(短所、欠点)

デメリット1:画面解像度(A3から据え置きのHD+・フルHD非対応)

ディスプレイの解像度は、A3 5Gと同じ「HD+(1604×720)」のまま据え置かれました。6.7インチの大画面であるため、電子書籍で細かい文字を読む際や、YouTubeで高画質動画を視聴する際に、フルHD+の機種と比べると若干の粗さを感じることがあります。A3からの進化を期待していたユーザーには残念なポイントであり、画質の精細さを最優先するなら他の選択肢になります。

デメリット2:スピーカー音質(A3と同じくモノラル・ステレオ非対応)

スピーカー構成もA3 5Gから変わらず、本体下部のみの「モノラル仕様」です。人の声を聞く分にはクリアですが、映画や音楽を楽しむ際の臨場感や音の広がりはステレオスピーカー搭載機に劣ります。「ウルトラボリュームモード」で音量は稼げますが、音質面での進化はありません。没入感を得るには、A3同様にイヤホンの使用が必須となります。

デメリット3:カメラ構成(A3同様に超広角なし・OIS非対応)

カメラ構成もA3 5Gと同じく広角+深度のデュアルで、風景を広く撮れる「超広角カメラ」は今回も搭載されませんでした。また、光学式手ブレ補正(OIS)も引き続き非対応です。5,000万画素の高解像度は魅力ですが、夜間の手持ち撮影や歩きながらの動画撮影では手ブレの影響を受けやすく、撮影の幅という意味ではA3から大きな変化はありません。

デメリット4:ゲーム性能(A3と同じSoC・重量級ゲームは苦手)

搭載しているプロセッサはA3 5Gと同じ「MediaTek Dimensity 6300」です。AnTuTuスコアなどの基本性能は同等であり、GPU性能もエントリークラスのままです。『原神』などの重量級3Dゲームは、A3と同様に画質を「最低」まで落とさないと快適に動きません。ゲーム性能の向上を期待してA3から乗り換えると、変化を感じられないでしょう。

デメリット5:付属品と充電機能(A3と同じく充電器別売・ワイヤレス充電非対応)

付属品や充電仕様もA3 5Gを踏襲しています。急速充電に対応したACアダプター、USBケーブル、保護ケースは同梱されておらず、別途購入が必要です。また、45Wの急速充電には対応していますが、「ワイヤレス充電」は引き続き非対応です。SDカードスロットはありますが、SIMスロット2との排他利用となる点もA3と同じ仕様です。

まとめ:検証してわかったメリット・デメリット

PPO A5 5Gは、前モデルのA3 5Gをベースにしつつ、「バッテリー容量(5,100→6,000mAh)」と「耐久性(耐衝撃1.6倍、防水IP65)」という実用面を徹底的に強化したモデルです。

解像度やスピーカー、SoCといったハードウェアの基礎体力はA3から据え置かれていますが、新たに搭載された「AI消しゴム2.0」などの編集機能により、写真を撮って加工するクリエイティブな楽しさは確実にアップしています。A3のタフネスさとスタミナをさらに伸ばしつつ、AIによる新しい体験も加わった「正統強化版」と言えるでしょう。

OPPO A5 5Gのスペック(仕様)

  • ディスプレイ: 約6.7インチ, HD+(1604×720), LCD, 最大120Hz
  • CPU: MediaTek Dimensity 6300 (2.4GHz×2 + 2.0GHz×6)
  • GPU: ARM Mali-G57 MC2 @1072MHz
  • RAM(メモリ): 4GB LPDDR4X (最大8GB相当まで拡張可能)
  • ストレージ: 128GB UFS 2.2 (最大1TB microSDXC対応)
  • バッテリー: 6,000mAh (定格5,860mAh)
  • 充電: 45W SUPERVOOC / 33W PPS対応
  • 背面カメラ: [広角]約5,000万画素(F1.8) + [深度]約200万画素(F2.4)
  • 前面カメラ: 約800万画素(F2.0)
  • ワイヤレス通信: Wi-Fi 5 (a/b/g/n/ac), Bluetooth 5.4
  • GPS: Beidou, GPS, GLONASS, Galileo, QZSS
  • NFC: おサイフケータイ®対応, NFC対応
  • インターフェース: USB Type-C (OTG対応), 3.5mmイヤホンジャック
  • センサー: 近接, 環境光, 加速度, 側面指紋, 電子コンパス
  • 機能: スプラッシュタッチ, ウルトラボリュームモード, マイナンバー機能
  • 防水防塵: IPX5 / IP6X
  • 生体認証: 側面指紋認証, 顔認証
  • OS: ColorOS 15.0 (based on Android 15)
  • サイズ: 約166mm × 76mm × 8.0mm
  • 重量: 約194g
  • カラー: グリーン, ホワイト
  • 付属品: 保護フィルム(貼付済), SIMピン, クイックガイド, 安全ガイド
  • モバイル通信(5G/4G/3G): 5G NR, 4G LTE, 3G WCDMA, 2G GSM
  • SIMカード: nanoSIM + eSIM (排他的デュアルSIMスロット)
  • 対応バンド:
    5G: n1/n3/n28/n41/n77/n78
    4G: Band 1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/26/28/38/39/40/41/42
    3G: Band 1/2/4/5/6/8/19 2G: 850/900/1800/1900MHz

OPPO A5 5Gの評価

OPPO A5 5Gの前面

8つの評価基準で「OPPO A5 5G」を5段階で評価してみました。

項目別評価

画面の見やすさ:★★★☆☆

6.7インチの大画面と120Hzのリフレッシュレートは快適ですが、解像度がHD+の液晶であるため、FHD+の有機ELと比較すると精細さや鮮やかさは一歩譲ります。

スペック:★★★☆☆

Dimensity 6300と4GBメモリは日常使いには十分ですが、原神などの重いゲームには向きません。Antutu約41万点というスコア通りのエントリー性能です。

耐久性: ★★★★★

IP65への進化と、前モデル比約160%向上した耐衝撃性能は圧巻です。水濡れや落下に強く、ケースなしでも使いたくなるほどの安心感があります。

デザイン:★★★★☆

マット加工と雲をイメージしたテクスチャーは高級感があり、指紋も目立ちません。プラスチック素材ながら、安っぽさを感じさせない洗練された仕上がりです。

通信:★★★★☆

BluetoothがVer.5.4へ進化し、5GやWi-Fi 5にもしっかり対応しています。日常の通信環境で不安定さを感じることはほぼありません。

機能:★★★★☆

おサイフケータイやマイナンバーカード機能に加え、AI消しゴム2.0などの編集機能が充実。生活必需機能とエンタメ機能のバランスが良好です。

使いやすさ:★★★★☆

ColorOS 15のUIは見やすく、シンプルモードも搭載。4年間の快適操作保証もあり、スマホ初心者からベテランまでストレスなく使えます。

価格:★★★★★

約3万円という価格で6,000mAhバッテリーとAI機能、MIL規格の耐久性を備えており、コストパフォーマンスは非常に高いと言えます。

【総評】★★★★☆(星4.5)

OPPO A3 5Gからの明確な進化点

前モデルであるOPPO A3 5Gと比較して、最も分かりやすい進化は「スタミナ」と「タフネス」です。バッテリー容量は5,100mAhから6,000mAhへと約18%も増量され、ライトな使い方なら数日は充電不要なほどの持久力を手に入れました。

また、耐久面では耐衝撃性能が約160%向上しただけでなく、防水防塵性能がIP54(生活防水)からIP65(噴流水耐性)へと強化されています。SoCなどの基本処理能力は据え置きですが、スマートフォンとしての「基礎体力」が大幅に底上げされた印象です。

「撮る」から「編集する」楽しさへ

今回のモデルで注目すべきは、AI機能の充実による体験の変化です。単に写真をきれいに撮るだけでなく、「AI消しゴム2.0」で不要なものを消したり、「AI鮮明度強化」で失敗写真を直したりといった、撮った後に「編集する」という楽しさが加わりました。これまでのAシリーズは「安くて頑丈で長く使える」という実用一辺倒なイメージがありましたが、A5 5Gではそこにクリエイティブな遊び心がプラスされています。これは、単なるマイナーチェンジモデルからの脱却と言えるでしょう。

安さの裏にあるデメリットと割り切り

約3万円台という安さを実現するために、上位モデルと比較して明確にコストカットされている部分もあります。特に、OPPO Reno13などの上位機種と違い、鮮やかな「有機ELディスプレイ」ではなく液晶を採用している点や、臨場感のある「ステレオスピーカー」ではなくモノラルスピーカーである点は大きな違いです。

また、カメラに超広角レンズがない点や、充電器が別売りである点も価格を抑えるためのトレードオフと言えます。映像美や音質を最優先するエンタメ重視のユーザーにとっては、これらが物足りなさを感じる要因になるでしょう。

どんな人に最適か

結論として、OPPO A5 5Gは負荷の高い3Dゲームはせず、SNSやウェブ閲覧、連絡手段としてサクサクと安心して長く使いたい人に最適です。また、写真を撮るだけでなく、撮ってからAIで手軽に編集を楽しみたい人にも最適です。できるだけ壊れることなく長期間使えて、充電の快適さを求めるなら、この機種は間違いなく「買い」の一台です。

OPPO A5 5G グリーン CPH2699【日本正規代理店品】SIMフリー

OPPO A5 5Gの価格・購入先

OPPO A5 5Gのグリーンとホワイト

※価格は2026/01/12に調査したものです。価格は変動します。

ECサイト(Amazon、楽天、ヤフーなど)

  • Amazonで29,520円(税込・SIMフリー・日本国内版)、
  • 楽天市場で26,990円(送料無料)、
  • ヤフーショッピングで32,800円、

で販売されています。

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OPPO A5 5Gを安く買う方法

OPPO A5 5Gをできるだけ安く購入するには、IIJmioなどの格安スマホ(MVNO)やワイモバイルやUQmobileなどのサブブランドを利用するのがいいでしょう。また、auや楽天モバイル、などのキャリア(MNO)でも値下げされることがあるので、こまめにチェックしておきましょう。

IIJmio

OPPO A5 5GのIIJmioでの価格は以下の通りです(2026年2月2日まで)。

のりかえ価格(MNP)※2026/2/2まで

  • 一括払い:税込17,800円
  • 24回払い:税込743円(月額)

通常価格

  • 一括払い:税込32,800円
  • 24回払い:税込1,376円(月額)

のりかえ価格は、特に一括払いで17,800円とお得になっています。

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ワイモバイル

機種代金は、一律26,640円です。

1. 割引適用後の実質的な総支払額

  • 他社からのりかえ(シンプル3 M/Lの場合):割引適用後の総支払額は10,080円です。
  • 新規契約:割引適用後の総支払額は14,832円です。
  • 機種変更:割引はありませんので、総支払額は26,640円です。

2. 2年後に機種変更・返却する場合(新トクするサポート)

  • 他社からのりかえの場合、48回払いで25ヵ月目に機種変更・返却をすると、総支払額は24円(実質負担額)になります。
  • 新規契約の場合、同条件で総支払額は4,776円(実質負担額)になります。
  • ワイモバイルでも、他社からの乗り換えが最もお得になっています。

ワイモバイルで「OPPO A5 5G」をチェックする

UQmobile

UQ mobileでの「OPPO A5 5G」の価格は、以下の通りです。

機種代金は、一律税込22,001円です。

  • 他社からのりかえや新規契約の場合、指定プラン加入でキャンペーンが適用され、実質1円で購入できます。
  • 機種変更の場合は、「スマホトクするプログラム」を利用すると、端末返却を前提に実質負担額16,547円となります。

UQmobileで「OPPO A5 5G」をチェックする

au

基本的な機種代金は、すべての契約種別で税込22,001円です。

1. 新規契約、他社/povo2.0からの乗りかえ、UQ mobileからの乗りかえの場合

  • キャンペーン(au Online Shop お得割)適用で、最大割引後の機種代金は税込1円になります。(一括払いの場合)

2. 機種変更またはpovo1.0からの乗りかえの場合

  • 「5G機種変更おトク割」適用で、割引後の価格は16,501円です。
  • さらに、端末返却プログラム**「スマホトクするプログラム」**を利用すると、実質負担額は11,047円になります。

auでは、新規・乗りかえで非常に安く購入できるのが大きな特徴です。

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楽天モバイル

機種代金は、一括払いで26,990円です。

1. 割引・ポイント還元

  • 初めて楽天モバイルに申し込む方(他社からの乗り換え):最大16,000ポイント還元。
  • 2回目以降の申し込みの方:6,000ポイント還元。

2. 実質負担額

  • 機種代金26,990円から、初めての申し込み時の最大ポイント還元(16,000pt)を差し引くと、実質負担額は10,990円になります。
  • また、分割払いは24回で月々1,124円、48回で月々562円です(初回は金額が異なります)。

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おすすめのライバル機種と価格を比較

OPPO A5 5G」に似た性能をもつスマートフォンも販売されています。ぜひ比較してみてください。

OPPO A3 5G

OPPOから発売された6.7インチの5Gスマートフォンです(2024年12月12日発売)。

MediaTek Dimensity 6300、4GB LPDDR4xメモリ、128GB UFS 2.2ストレージ、5100 mAhバッテリー、背面50MP+2MPの2眼カメラ、前面8MPのフロントカメラを搭載しています。

また、45W 急速充電、IP54防水防塵、MIL-STD-810H、プラッシュタッチ、ウルトラボリューム、最大8GBまでのメモリ拡張、おサイフケータイ、NFC、デザリング、eSIM、最大1TBまでのストレージ拡張、側面指紋認証、顔認証、USB 2.0 Type-C (OTG)、3.5mmイヤホンジャック、Wi-Fi 5、Bluetooth 5.3に対応しています。

✅価格は、Amazonで21,800円(税込・SIMフリー・日本国内版)、楽天市場で19,118円(送料無料・ほぼ新品)、ヤフーショッピングで21,800円、です。

👉関連記事:頑丈でコスパ最強! OPPO A3 5Gの耐久性と魅力を徹底レビュー! 

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REDMI 15 5G

Xiaomiから発売された6.9インチの5Gスマートフォンです(2025年12月19日発売)。

Xiaomi HyperOS 2 (Android 15ベース)、Qualcomm Snapdragon 6s Gen 3、4GB/8GBメモリ、2340 x 1080 pxのFHD+ 液晶(最大144Hz)、128GB/256GBストレージ、7000 mAhバッテリー、背面5000万画素メイン+補助レンズの2眼カメラ、前面800万画素のフロントカメラを搭載しています。

また、33W急速充電、18Wリバース充電、リフレッシュレート最大144Hz、IP64防水防塵、モノラルスピーカー(200%音量アップ、Dolby Atmos対応)、AI機能(Gemini オーバーレイ、Google Gemini連携、「かこって検索」、自動ナイトモード、AI消しゴム(8GBモデルのみ)、AIスカイ)に対応。

おサイフケータイ (FeliCa)、ウェットタッチテクノロジー2.0、ストレージ拡張(最大2TB)、メモリ拡張、赤外線ブラスター、側面指紋認証、AI顔認証、USB Type-C、eSIM、5G通信、Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac (2.4GHz+5GHz)、Bluetooth 5.1、GPSにも対応しています。

価格は、Amazonで36,980円(8GB+256GBモデル)、楽天市場で31,980円(送料無料)、ヤフーショッピングで31,980円(送料無料)、です。

関連記事:REDMI 15 5G 徹底レビュー!バッテリー、スピーカーの劇的進化と欠点

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Galaxy A25 5G

Samsungから発売された6.7インチの5Gスマートフォンです(2025年2月27日発売)。

Android 15、MediaTek Dimensity 6100+、4GBメモリ、720 x 1600 pxのTFT液晶、64GBストレージ、最大21時間(動画再生時)駆動する5000 mAhバッテリー、背面50MP+2MPの2眼カメラ、前面5MPのフロントカメラを搭載しています。

また、IPX5/IPX8防水防塵、、おサイフケータイ (Felica)、最大1.5TBまでのストレージ拡張、「かんたんモード」、「Galaxy使い方相談」、「端末リモート追跡」、通話録音、「Samsung Health」、「Smart Switch」(データ移行)、目の保護モード、バッテリーの保護、省電力モード、指紋認証、顔認証、USB Type-C、5G通信、Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac (2.4GHz+5GHz)、Bluetooth 5.4、GPSに対応しています。

✅価格は、Amazonで28,800円(税込・SM-A253QZBASJP)、楽天市場で19,299円(送料無料)、ヤフーショッピングで20,000円、です。

👉関連記事:Galaxy A25 5Gをレビュー!メリット・デメリット、価格、スペック、カメラ性能

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Nothing Phone (3a) Lite

Nothingから発売された6.77インチの5Gスマートフォンです(2026年1月15日発売)。

Nothing OS 3.5 (Android 15ベース)、MediaTek Dimensity 7300 Pro 5G、8GBメモリ、1084×2392 (FHD+)のフレキシブルAMOLED、128GB ストレージ、最大22時間(YouTube再生)駆動する5,000mAhバッテリー、背面50MP+8MP(超広角)+2MP(マクロ)の3眼カメラ、前面16MPのフロントカメラを搭載しています。

また、Essential Key、AIハブ機能「Essential Space」、ChatGPT(統合)、AI壁紙生成、、33W有線急速充電、5Wリバース充電、最大2TBまでのストレージ拡張(microSDカードスロット)に対応。

IP54防塵・防滴、おサイフケータイ (FeliCa)、「Glyph Interface」、光学式画面内指紋認証、顔認証、USB Type-C、5G通信、Wi-Fi 6 (802.11ax)、Bluetooth 5.4、GPSにも対応しています。

✅価格は、Nothing公式サイトで42,800円(税込・国内版・SIMフリー)、楽天市場で32,890円(※回線セット)、ヤフーショッピングで45,480円(※海外版・SIMフリー)です。

👉関連記事:Nothing Phone (3a) Lite徹底レビュー!3aとの違いと欠点

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moto g66j 5G

Motorolaから発売された約6.7インチの5Gスマートフォンです(2025年7月10日発売)。

Android 15、MediaTek Dimensity 7060、8GBメモリ(RAMブーストにより最大24GBまで拡張可能)、2,400 x 1,080 pxのLCD、128GBストレージ、5200 mAhバッテリー、背面約5,000万画素+約800万画素の2眼カメラ、前面約3,200万画素のフロントカメラを搭載しています。

また、IP68・IP69/MIL-STD-810H防水防塵、おサイフケータイ®、最大2TBまでのストレージ拡張、指紋認証、顔認証、USB Type-C、5G通信、Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac (2.4GHz+5GHz)、Bluetooth® 5.3、GPSに対応しています。

✅価格は、Amazonで28,073円(税込)、楽天市場で34,800円(送料無料)、ヤフーショッピングで31,800円、です。

👉関連記事:moto g66j 5G 徹底レビュー!耐久性・カメラ・機能をg64と比較

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AQUOS wish5

シャープから発売された約6.6インチの5Gスマートフォンです(2025年6月26日発売)。

Android™ 15、MediaTek Dimensity 6300、4GBメモリ(プラス最大4GBの仮想メモリ対応)、720 x 1,612 pxの液晶、128GBまたは64GBストレージ、5,000mAhバッテリー、背面約5,010万画素のカメラ、前面約800万画素のフロントカメラを搭載しています。

また、「防犯アラート」機能、「電話アシスタント」、IPX5・IPX8・IPX9 / IP6X防水防塵、MIL-STD-810H準拠、おサイフケータイ (NFC)、Payトリガー、スクロールオート、Clip Now、ジュニアモード、かんたんモード、顔認証(マスク対応)、指紋認証、USB Type-C、3.5mmイヤホンジャック、5G通信、Wi-Fi 5、Bluetooth 5.3、GPS(GNSS)に対応しています。

✅価格は、Amazonで33,000円、楽天市場で31,900円(送料無料)、ヤフーショッピングで35,300円、です。

👉関連記事:AQUOS wish5徹底レビュー!wish4から進化した防犯機能付きスマホ

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POCO M7 Pro 5G

Xiaomi傘下のPOCOブランドから発売された6.67インチの5Gスマートフォンです(2025年4月3日発売)。

Xiaomi HyperOS 1.0 (Android 14ベース)、MediaTek Dimensity 7025-Ultra、8GBメモリ(最大16GB相当に拡張可能)、2400 x 1080 pxの有機EL (AMOLED)ディスプレイ(最大120Hzリフレッシュレート)、256GBストレージ、5110mAhバッテリー、背面50MP(OIS)+2MPの2眼カメラ、前面20MPのフロントカメラを搭載しています。

また、AI機能(消しゴムなど)、45Wターボチャージ、IP64防塵防滴、microSDカードによるストレージ拡張、NFC(Felicaは非対応)、赤外線ブラスター、画面内指紋センサー、AI顔認証、ステレオデュアルスピーカー(Dolby Atmos対応)、3.5mmヘッドホンジャック、USB Type-C、5G通信、Wi-Fi 5、Bluetooth 5.3、GPSに対応しています。

✅価格は、Amazonで29,980円、楽天市場で31,000円(送料無料)、ヤフーショッピングで28,644円(中古)、です。

👉関連記事:POCO M7 Pro 5G 徹底レビュー!M6 Pro比較と買うべきか判断

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他のOPPO スマホと比較

他にもOPPOのスマホが販売されています。2025年、2024年の最新モデルもあるので、ぜひ比較してみてください。

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この記事を書いた人:秋葉原ぶらり

ガジェットブロガー / 動画クリエイター。2014年からブログを開始。以来、Android端末やWindowsデバイス、ゲーム製品、Apple製品、PC周辺機器などのレビューを発信し続けている。目標は東京「秋葉原」をぶらぶらと探索する楽しさを、そのままネット上で体験できるようにすること。趣味は、写真、プログラミング、読書、小説やエッセイの文筆、デザイン制作など多岐にわたる。最新の更新情報はX:旧Twitter(URL:https://x.com/akiba_burari)やThread(URL:https://www.threads.com/@akibaburari)、でも発信中。
動画はYouTubeで(https://www.youtube.com/@秋葉原ぶらり)公開中。

Galaxy Tab A11+を徹底レビュー!A9+からの進化点と欠点は?

Galaxy Tab A11+ 実機を片手で持つ。前面の外観が見える。
2025年11月28日に発売された「Galaxy Tab A11+」は、MediaTek MT8775プロセッサと最新OS「Android 16」を搭載し、ミッドレンジ級の実力をもつ注目のAndroidタブレットです。

このレビューでは、Galaxy Tab A11+が前モデル「Galaxy Tab A9+」からどのように進化を遂げたのか、その性能や機能の違いを徹底比較・検証しました。

先に結論からお伝えしましょう

Galaxy Tab A11+ の長所(Pros):

  • MT8775プロセッサ採用でCPU・GPU性能が向上したほか、メモリ(6GB増量)も強化された
  • 3画面分割のマルチタスクとSamsung DeX(PC風 UI)が利用できる
  • AI機能を実装し、サイドボタンで呼び出せるGeminiやかこって検索などを利用できる
  • 最大25Wの超高速充電とIP52の防水(防滴)防塵に対応し、使い勝手が改善
  • 最新のAndroid 16を搭載し、7年間の長期アップデート保証により、長期間安心して使い続けられる
  • 90Hz画面、クアッドスピーカー、3.5mmイヤホンジャックを搭載し、エンタメ性能が充実している

Galaxy Tab A11+ の短所(Cons):

  • Sペン対応(純正スタイラス)はしておらず、本格的な描画には不向き
  • 指紋認証センサーは非搭載(顔認証のみ)
  • 充電器(ACアダプタ)が同梱されていない
  • 重量級ゲームの最高画質プレイには限界がある
  • 有線での映像出力(HDMI)には非対応

総合評価:

Galaxy Tab A11+は、動画視聴、ブラウジング、学習といった日常用途はもちろん、AI機能やDex機能、3画面分割によるマルチタスクにより、クリエイティブな作業も快適にこなせるタブレットです。7年間の長期サポートや防水にも対応しているので、「家族みんなで使いたい人」や「ミッドレンジ級のタブレットで生産性を高めたい人」に最適です。3万円台で購入できるタブレットとして、コストパフォーマンスは極めて優秀です。

この記事で分かること

  1. デザインと耐久性: A9違い(サイズ・重量比較)、IP52防塵防滴、質感、ボタン・ポート配置、3.5mmイヤホンジャック、付属品
  2. ディスプレイ: 11インチ画面、90Hzリフレッシュレート、TFT液晶の発色、3画面分割によるマルチタスク
  3. パフォーマンス: MediaTek MT8775性能、Antutuベンチマークスコア、MT8775性能比較、GPU性能向上、ゲーム以外の動作感(ブラウザ、Officeアプリ)、マルチタスク、発熱
  4. ゲーム性能: 『原神』『鳴潮』『崩壊:スターレイル』『PUBG MOBILE』『ROV』、実測フレームレート(FPS)、画質設定
  5. メモリとストレージ: RAM 6GB増量効果、RAM Plus(仮想メモリ)、内蔵ストレージ128GB、microSDカード拡張(最大2TB)
  6. AI機能: Gemini連携、サイドボタン呼び出し、かこって検索、Samsung Note(数式を解く機能)
  7. オーディオとカメラ: Dolby Atmosクアッドスピーカー、音質の評価、3.5mmイヤホンジャック、カメラ画質、動画撮影
  8. バッテリーと充電: 7,040mAhバッテリー持ち、最大25W急速充電、充電時間、待機電力
  9. 通信性能: 5G通信(SIMフリー)、4G LTE、Wi-Fi 5、Bluetooth 5.3、GPSナビゲーション
  10. ペンとキーボード: Sペン対応(非対応・代替案)、純正キーボード(なし・Book Coverあり)
  11. OSと機能: Android 16 + One UI 8.0(最新バージョン)、アップデート保証(7年間)、Samsung DeX、セキュリティ(Knox)、顔認証
  12. 比較Galaxy Tab A9+Galaxy Tab S10 LiteGalaxy Tab S6 Lite 2024、違い
  13. 評価:5段階評価、詳細な総評、メリットとデメリット
  14. スペック: Galaxy Tab A11+の全スペック詳細
  15. 価格・購入先: Wi-Fiモデル・5Gモデルの価格、Amazon・楽天・Samsung 公式サイト、他社ライバル機種との価格比較

この記事を最後まで読むことで、「Galaxy Tab A11+」を購入するべきかどうかがはっきりと分かるはず。購入に悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。

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公式ページ:Samsung Galaxy Tab A11+ (Wi-Fi, 11インチ) | Android タブレット | Samsung Japan 公式

デザインと耐久性:Galaxy Tab A11+のプレミアムな質感と実用的な進化

Galaxy Tab A11+ 実機を片手で持つ。背面の外観が見える。

ここでは、Galaxy Tab A11+の実機を手にして感じたデザインの魅力と、前モデルからの改良点である耐久性について詳しく書いていきます。

Galaxy Sシリーズの遺伝子を感じる洗練されたデザイン

箱から取り出した瞬間、エントリーモデルとは思えない上品な佇まいに驚かされました。背面の仕上げは非常にスムーズで、指紋が目立ちにくいマットな質感が採用されています。Galaxy Sシリーズにインスピレーションを得たというだけあり、カメラ周りの「デコデザイン」やサイドボタンの処理など、細部まで洗練された印象を受けます。

手触りはさらりとしていて心地よく、安っぽさを感じさせません。形状はフラットでモダンなシルエットを描いており、リビングのテーブルに無造作に置いてもインテリアに馴染む「クラシックなグレー」の色合いがとても美しいです。プラスチックとメタルの組み合わせと思われますが、剛性感はしっかりしており、チープさを排除したプレミアムなデザインに仕上がっていると感じました。

A9違い:変わらないサイズ感で実現した軽量化

Galaxy Tab A11+ 実機 側面のボタン

サイズと重量を比較してみましょう。Galaxy Tab A11+のサイズは高さ168.7mm × 幅257.1mm × 厚さ6.9mmで、これは前モデルのGalaxy Tab A9+と全く同じ数値です。しかし、実際に持ってみると数値以上の軽さを感じます。重量はWi-Fiモデルで約477gとなっており、A9+の480gからわずかながら3gの軽量化に成功しています。

たった3gの違いですが、長時間の読書や動画視聴で片手持ちをする際には、この微妙な差が手首への負担軽減につながると感じました。厚さ6.9mmというスリムさは健在で、カバンの隙間にもスッと入る携帯性の良さは相変わらず優秀です。カラーバリエーションについては、今回は「グレー」一色展開となっており、A9+の「グラファイト」に近いですが、より落ち着いた色味に調整されている印象です。

絶妙なポート配置と最大2TB対応のSDカードスロット

Galaxy Tab A11+ 実機の接続ポート。

インターフェースの配置を見ていきましょう。カメラは本体の端に配置されており、縦に持った場合は左端(背面から見て左上)に来るレイアウトになっています。すっきりとした見た目で、デザインのノイズになりません。注目すべきは、本体の角に配置された3.5mmイヤホンジャックです。有線ヘッドホンで遅延なくゲームや音楽を楽しみたいユーザーにとっては、この端子が残されたことは大きな喜びでしょう。

スピーカーは側面の左右に2つずつ、計4つのクアッドスピーカーが配置されており、横持ち時に手で塞ぎにくい位置にあります。USB Type-Cポート(USB 2.0)は側面の中央に配置されています。そして重要な進化点として、microSDカードスロットの仕様変更があります。前モデルA9+では最大1TBまでだった対応容量が、Galaxy Tab A11+では最大2TBまで拡張可能になりました。大量の映画やハイレゾ音源を持ち歩きたい私のようなユーザーにとって、このスペックアップは非常に頼もしいポイントです。

安心感が段違い!待望のIP52防滴防塵対応

Galaxy Tab A11+ 実機の側面

今回のモデルチェンジで最も感動したのは、耐久性の向上です。Galaxy Tab A11+は「IP52」の防塵防滴性能に対応しました。前モデルのGalaxy Tab A9+には公式なIP等級がなかったため、水回りでの使用には不安がありましたが、A11+ならキッチンでレシピを見たり、小雨が降る窓際で使用したりする際も安心感が段違いです。

もちろん完全防水ではありませんが、「水しぶき」程度なら耐えられるという仕様は、家族共用のタブレットとして非常に重要です。子供が飲み物をこぼしそうになった時や、少し濡れた手で触れてしまった時でも、故障のリスクを減らせるのは大きなメリットだと感じました。

同梱品と純正アクセサリー

付属品は非常にシンプルで、USBケーブル(CtoC)、イジェクターピン、クイックスタートガイドのみとなっており、ACアダプタは同梱されていません。充電器を持っていない場合は別途用意する必要があります。また、純正オプションとして「Galaxy Tab A11+ Book Cover」が用意されています。マグネットで吸着し、スタンドとしても使えるこのカバーは、本体のデザインを損なわずに保護できるため、合わせて購入することをおすすめします。

まとめ:デザイン

  • 第一印象:Galaxy Sシリーズ譲りのプレミアムな外観と、マットなグレーの質感が価格以上の高級感を演出している。
  • サイズと重量:前モデルA9+と同サイズ(厚さ6.9mm)を維持しながら、約477gへと軽量化を実現し携帯性が向上。
  • ポート配置:3.5mmイヤホンジャックを搭載し、SDカードスロットは最大2TBまで対応(A9+は1TBまで)するように進化。
  • 耐久性:新たにIP52の防塵防滴に対応し、水滴やホコリに対する安心感がA9+と比較して大幅に向上している。

ディスプレイ:Galaxy Tab A11+の大画面がもたらす没入感とマルチタスク体験

Galaxy Tab A11+の画面

ここでは、Galaxy Tab A11+のディスプレイ性能と、大画面を活かしたマルチタスク機能について実際に使用した感想を交えて書いていきます。

自然な発色と没入感を高める11インチの大画面

電源を入れて最初に感じたのは、発色の自然さと目に優しい色合いです。搭載されているパネルはTFT液晶ですが、安価なタブレットにありがちな青白さや、極端に強調された彩度の不自然さは感じられません。個人的には、鮮やかすぎる有機ELよりも長時間見ていても目が疲れにくいこの色味を好ましく感じました。

11インチというサイズは、手で持って映画を見るのにまさに「ちょうどいい」大きさです。試しにNetflixでドラマを再生してみましたが、俳優の表情の機微までしっかりと視認でき、スピーカーの良さも相まってかなりの没入感を得られました。視野角に関しては、斜めから覗き込むとわずかに輝度が落ちる印象を受けますが、正面から視聴する分には全く問題なく、クリアな映像体験を提供してくれます。

A9違い:スペックは据え置きでも満足度の高い解像度

Galaxy Tab A11+のディスプレイ。画面に映画。

スペック面で前モデルのGalaxy Tab A9+と比較してみると、ディスプレイサイズは11.0インチ、解像度は1920 x 1200(WUXGA)と、数値上の仕様は全く同じです。アスペクト比も16:10で維持されており、これは多くの動画コンテンツを上下の黒帯を抑えて再生できる理想的な比率です。

進化がないことを残念に思うかもしれませんが、実際に使ってみるとこの解像度は11インチクラスにおいて十分な精細さを持っています。電子書籍で漫画を見開き表示にしてもセリフの文字が潰れることはなく、ウェブブラウジングでも文字の輪郭はシャープです。個人的には、バッテリー持ちとのバランスを考えると、無理に解像度を上げていないのは賢明な判断だと感じました。

90Hzの滑らかさと屋外でも使える十分な輝度

Galaxy Tab A11+ 実機の画面をスクロールさせている。縦向き。

リフレッシュレートは最大90Hzに対応しています。SNSのタイムラインをスクロールしたり、ブラウザで長いニュース記事を読んだりする際の動きは非常に滑らかで、指に吸い付くような操作感には感動すら覚えました。60Hzのタブレットと比較すると、その差は歴然です。

輝度については公式な数値は公表されていませんが、晴れた日の窓際で使用しても画面が暗くて見えないということはありませんでした。体感では400nits程度出ている印象で、直射日光下では多少見づらさはあるものの、日陰や屋内であれば明るくクリアな表示を維持してくれます。反射はそれなりにあるため、気になる場合はアンチグレアフィルムなどで対策すると良いかもしれません。

作業効率を劇的に変える「3画面分割」の魔法

Galaxy Tab A11+の「3画面分割」

このディスプレイの真価を発揮するのは、強化されたマルチタスク機能です。Galaxy Tab A11+では、大画面を活かして最大3つのウインドウを同時に分割表示し、同時に3つのアプリを利用できます。例えば、左側にYouTubeで動画を流しながら、右上半分でブラウザ検索をし、右下半分でSamsung Noteにメモを取る、といった使い方が驚くほどスムーズに行えます。

特にOne UI 8の恩恵により、アプリの境界線をドラッグするだけでサイズ調整が直感的に行える点が素晴らしいです。さらにポップアップウィンドウも併用できるため、まるでPCのような作業環境を持ち運んでいる感覚に陥ります。「ただ動画を見るだけの板」ではなく、「創造的な作業もこなせるツール」へと進化していることを実感しました。

Galaxy Tab A11+のディスプレイ仕様

  • サイズ: 11.0インチ (278.2mm)
  • 解像度: 1920 x 1200 (WUXGA)
  • パネル種類: TFT液晶
  • リフレッシュレート: 最大90Hz
  • 色深度: 約1,600万色

まとめ:ディスプレイ

  • 第一印象:TFT液晶ながら発色が自然で目に優しく、長時間の動画視聴でも疲れにくい画質。
  • サイズと解像度:前モデルA9+と同じ11インチ・WUXGAだが、電子書籍や動画には十分な精細さを確保している。
  • 滑らかさと明るさ:90Hzのリフレッシュレートにより操作が非常に滑らかで、輝度も屋内利用には十分な明るさがある。
  • 画面分割:3画面分割やポップアップ表示がスムーズに動作し、11インチの大画面を最大限に活かしたマルチタスクが可能。

パフォーマンス

Galaxy Tab A11+のCPU。「MT8775」

ここでは、Galaxy Tab A11+のAntutuベンチマークやMT8775プロセッサの性能比較、ゲーム性能、ゲーム以外の動作感(マルチタスク、画像編集、動画編集)、メモリとストレージについて詳しくレビューします。

Antutuベンチマーク

Galaxy Tab A11+の頭脳には、MediaTek製の「MT8775」プロセッサが搭載されています。これは2025年に登場したミッドレンジタブレット向けのSoCで、8つのCPUコア(最大2.6GHz駆動)と、強化されたMali系GPUを組み合わせています。前モデルからの最大の進化点は、GPU性能(グラフィックス処理能力)が約83%も向上している点にあります。

Antutuベンチマークの結果は以下のようになっています。

Galaxy Tab A11+のAntutuベンチマーク、グラフ

例: Antutu V11.0.6 総合で「867518」、CPUで「329286」、GPUで「104818」、MEMで「204828」、UXで「228586」

CPU性能は約32万点、GPU性能は約10万点になります。

なお、Antutu V10 ベンチマークに換算すると、総合スコアは約68万点、CPU性能は約24万点、GPU性能は約12万点になります。

その他のベンチマーク結果

Passmark

  • CPU Mark
  • マルチスレッド性能: 4,859
  • シングルスレッド性能: 1,903
  • マルチスレッド順位: 5,467製品中 2,333位
  • シングルスレッド順位: 5,467製品中 1,976位
  • モバイル/組み込みカテゴリ順位: 1,222製品中 344位

CPU性能を比較

Galaxy Tab A11+が搭載するMediaTek MT8775 プロセッサは、Antutu V10 ベンチマーク総合で約68万点です。

これをもとに、他のCPUと比較してみましょう。

Galaxy Tab A9+と比較

前モデルの「Galaxy Tab A9+」は、Qualcomm Snapdragon 695 プロセッサを搭載し、Antutu V10 ベンチマーク総合で約 41万点を記録していました。

Galaxy Tab A9+のAntutuベンチマークをGalaxy Tab A9+と比較。グラフ。

Antutu V10 総合で「413206」、CPUで「137612」、GPUで「82744」、MEMで「85206」、UXで「107644」

ここから、Antutu V10 ベンチマーク総合スコアで比較した場合、Galaxy Tab A11+の方が前モデルの「Galaxy Tab A9+」よりもスコアが約27万点も高いことがわかります。この大幅なスコアアップは、アプリの起動速度や全体的な動作の余裕に直結します。

Passmarkで比較

PassmarkのCPUマルチスレッド、シングルスレッドのスコアを比較した場合は、以下のようになります。

Passmark「マルチスレッド」で比較

  • Galaxy Tab A11+「4859」
  • Galaxy Tab A9+「4214」

Passmark「シングルスレッド」で比較

  • Galaxy Tab A11+「1903」
  • Galaxy Tab A9+「1873」

ベンチマークの比較からわかること

Passmarkのマルチスレッドスコアにおいて、Galaxy Tab A11+は前モデルを600点以上(約15%)上回っています。シングルスレッド性能の差は大きくありませんが、マルチコアを活用する処理においては、A11+の方がより高いパフォーマンスを発揮できることが数値から読み取れます。Antutu総合スコアの大幅な向上と合わせると、全体的な基礎体力が確実に底上げされていると言えます。

MT8775性能を比較

Galaxy Tab A11+が搭載するMediaTek MT8775 プロセッサと他のCPUの性能をAntutuベンチマークで比較してみました。

CPUランキング

Galaxy Tab A11+のグラフ。Antutu比較 MT8775

Antutu V10 ベンチマーク総合スコアで比較したものです。

  1. Exynos 1580 (Galaxy Tab S10 FE シリーズ)・・・Antutu:93万
  2. Snapdragon 8 Gen 1 (Galaxy Tab S8シリーズ)・・・Antutu:90万
  3. Snapdragon 870 5G (Xiaomi Pad 6)・・・Antutu:70万
  4. MediaTek MT8775 (Galaxy Tab A11+)・・・Antutu:68万
  5. Snapdragon 7s Gen 2 (Redmi Pad Pro/POCO Pad)・・・Antutu:62万
  6. Exynos 1380 (Galaxy Tab S10 Lite)・・・Antutu:58万
  7. Exynos 1280 (Galaxy Tab S6 Lite 2024)・・・Antutu:43万
  8. Snapdragon 695 (Galaxy Tab A9+)・・・Antutu:41万
  9. MediaTek Helio G100-Ultra (Redmi Pad 2)・・・Antutu:40万
  10. Helio G99 (OPPO Pad Neo)・・・Antutu:40万

比較から分かること

Galaxy Tab A11+の性能は、Snapdragon 695やHelio G99を搭載した従来のエントリー〜ミッドレンジタブレットの性能帯(40万点前後)を大きく突き放し、Snapdragon 870などのアッパーミドルクラス(70万点台)に迫る位置にいます。エントリーモデルという枠を超え、ミッドハイクラスに足をかけた性能を持っていることがわかります。

ゲーム性能

Galaxy Tab A11+ 実機で原神をプレイしている

ここでは、前モデルからGPU性能が飛躍的に向上したGalaxy Tab A11+を使って、実際に人気ゲームタイトルをプレイした感想を、計測したフレームレート(FPS)とともにお届けします。

原神

まず最初に、モバイルゲームのベンチマーク的存在である「原神」に挑戦しました。結論から言うと、この広大なオープンワールドを快適に旅するには設定の妥協が必要です。デフォルト設定ではデバイスが熱を持ち始め、動作のもたつきを感じました。 画質を「最低」または「低」に落とし、フレームレートを60に設定してスメールの砂漠やフォンテーヌの街を走り回ってみましたが、平均FPSは30FPS〜45FPSといったところです。

フィールドでの素材集めや通常の移動なら40FPS〜50FPS程度出てスムーズなのですが、元素スキルや元素爆発を連発する戦闘シーン、特にエフェクトが重なる深境螺旋のような場面では、瞬間的に20FPS台まで落ち込み、操作の遅延を感じることもありました。個人的には、フレームレート上限を最初から「30」に固定設定して遊ぶのがおすすめです。これにより発熱が抑えられ、カクつきの少ない安定したプレイフィールが得られました。

鳴潮 (Wuthering Waves)

次に、スタイリッシュなパルクールアクションが売りの「鳴潮」です。Unreal Engine 4の美麗なグラフィックは魅力的ですが、システム要件は原神以上にシビアでした。 プレイを開始してすぐにGPU負荷の高さを実感し、画質設定は迷わず「最低」を選択しました。この状態での平均FPSは25FPS〜35FPSです。解像度を下げているのでプレイ自体は可能ですが、オブジェクトの多い街中に入ると読み込みによるスタッター(一瞬の引っかかり)が頻発します。

このゲームの肝である「ジャスト回避」や「パリィ」を決めようとした瞬間にフレームレートが落ちると非常にストレスが溜まるため、無理に高フレームレートは狙わず、30FPS上限で動作を安定させるのが賢明でした。激しいエフェクトのボス戦では処理落ちが見られましたが、日課のクエスト消化やストーリーを追う分には問題なく遂行できました。

崩壊:スターレイル (Honkai: Star Rail)

Galaxy Tab A11+ 実機で「崩壊:スターレイル」をプレイしている

続いて、ターン制RPGの「崩壊:スターレイル」です。こちらはオープンワールドと違ってマップが区切られているためか、動作は比較的軽快に感じました。 画質設定を「低」にすれば、宇宙ステーションやヤリーロ-VIのフィールド探索パートでは平均FPS 30FPS〜50FPSでキャラクターを滑らかに動かせます。ただし、戦闘中に必殺技を発動した際、画面全体が派手なエフェクトで覆われるとGPU負荷が急上昇し、フレームレートが30FPS程度まで低下する場面がありました。

とはいえ、アクションゲームのように反射神経を求められるわけではないので、多少のカクつきは気になりません。むしろ、画質を「中」に上げてグラフィックのリッチさを楽しみつつ、フレームレートを30FPS固定で遊ぶスタイルの方が、この端末には合っていると感じました。ストーリーへの没入感を損なうことなく楽しめます。

PUBG MOBILE (PUBGモバイル)

Galaxy Tab A11+ 実機で「PUBGモバイル」をプレイしている。

バトルロイヤルの金字塔「PUBG MOBILE」では、MT8775の真価が発揮されました。画質を「スムーズ」に設定すると、フレームレート設定で「極限(60FPS)」が選択可能になります。 実際にErangelに降下してマッチを通してみましたが、平均FPSは58FPS〜60FPSと、ほぼ60FPSに張り付くような安定した動作を見せてくれました。

マッチ開始直後のパラシュート降下時や、最終盤のスモークが焚かれる混戦時、車両での高速移動時などでごくわずかな変動はあるものの、プレイに支障が出るレベルではありません。タッチサンプリングレートやジャイロセンサーの追従性も良好で、エイムが吸い付くように決まります。ランクマッチでも不利を感じることなく、十分にドン勝を狙えるレベルで快適でした。

ROV (Arena of Valor / 伝説対決)

最後に、5対5のチーム戦が熱いMOBA「ROV」をプレイしました。このジャンルは比較的軽量ということもあり、Galaxy Tab A11+にとっては朝飯前といった印象です。画質設定を「高」、高フレームレートモードを「オン」にしてプレイしましたが、平均FPSは60FPS(張り付き)を維持しました。各ヒーローがスキルを一斉に放つ激しい集団戦(チームファイト)の場面でも処理落ちはほとんど見られず、終始滑らかです。

操作レスポンスも非常に良く、スキルの発動遅延や移動のカクつきに悩まされることは一度もありませんでした。長時間のプレイでも発熱による性能低下が起きにくく、安心してランクマッチに集中できる環境です。

まとめ:ゲーム性能

MediaTek MT8775を搭載したGalaxy Tab A11+でのゲーム体験は、タイトルによって明確に二分されました。「PUBG MOBILE」や「ROV」のような競技性が高く最適化が進んだタイトルでは、高フレームレートを維持した非常に快適なプレイが可能です。

一方で、「原神」や「鳴潮」といった最新の重量級3Dアクションゲームに関しては、GPU性能の限界を感じる場面があり、画質を最低ラインまで落としても30FPS前後での動作が中心となります。これらの重いタイトルについては、「最高グラフィックでの没入感」を求めるのではなく、「出先やリビングで日課をこなすためのサブ機」として割り切って使うのが、このタブレットの最も賢い活用法だと感じました。

ゲーム以外の動作感

Galaxy Tab A11+ 実機でストリーミング動画を視聴

ここでは、ゲームプレイ以外の日常的なタスクにおけるGalaxy Tab A11+の挙動について、前モデルGalaxy Tab A9+との比較を交えながら詳しく見ていきます。

ブラウザやOfficeアプリ:RAM増量でストレスフリーな基本動作

日常で最も頻繁に行うウェブブラウジングOfficieドキュメント作成において、Galaxy Tab A11+の進化をはっきりと体感できました。One UI 8.0の最適化とMediaTek MT8775プロセッサの組み合わせにより、Chromeでタブを10個以上開いた状態でもスクロールのカクつきはほとんどありません。

注目したいのは、前モデルA9+(メモリ4GB)で時折感じた「アプリ切り替え時のワンテンポの遅れ」が解消されている点です。Galaxy Tab A11+ではメモリが6GBに増量されたことで、Excelで表計算をしながらブラウザで情報を調べ、Teamsで返信するといった一連の動作が非常にスムーズになりました。アプリがバックグラウンドで落ちてしまい、再読み込みで待たされるストレスが激減したのは、仕事や勉強で使う上で非常に大きなメリットです。キーボード入力時の反応も機敏で、文字変換のもたつきも感じませんでした。

マルチタスク:3画面分割もDeXも「実用的」に進化

このタブレットの真骨頂はマルチタスク機能にあります。11インチの大画面を活かして、左側にYouTube、右上にブラウザ、右下にSamsung Noteという「3アプリ同時起動」を試してみましたが、驚くほど快適に動作します。A9+では3つ開くと動作が重くなり、文字入力のレスポンスが落ちることがありましたが、A11+ではそれぞれのアプリがしっかりと並列処理されており、システム全体の余裕を感じます。

また、PCのようなウィンドウ操作が可能になる「Samsung DeX」モードも実用性が向上しています。DeXモードへの切り替え速度が明らかに速くなり、ウィンドウを複数開いてドラッグ&ドロップでファイルを移動させる操作もキビキビと動きます。A9+のDeXは「機能としてはあるが、動作が少し緩慢」という印象でしたが、A11+ならBluetoothキーボードとマウスを接続して、出先でのレポート作成やメール処理をこなすメインマシンとして十分に頼れると感じました。

画像編集、動画編集:90Hz画面でライトな編集作業も快適

クリエイティブな用途についても検証しました。Lightroomでの写真現像では、スライダー操作に対するプレビューの反映が高速で、ストレスなく色味の調整が行えます。TFT液晶ではありますが発色は自然で、SNSへの投稿用写真の編集なら十分なクオリティで作業可能です。

動画編集に関しては、1080p(フルHD)の素材であればカット編集やテロップ入れ、BGMの追加といった作業がスムーズに行えます。CapCutなどのアプリを使用しましたが、90Hzのリフレッシュレートのおかげでタイムラインのスクロールや再生ヘッドの移動が滑らかで、細かいカット割りも快適でした。さすがに4K動画の複雑な編集や、何層にもレイヤーを重ねる作業は書き出しに時間がかかりますが、Vlogの編集やショート動画の作成なら、スマホよりも広い画面で効率的に楽しめます。

発熱:高性能化しても維持された「クール」な動作

GPU性能が大幅に向上しているにも関わらず、発熱は驚くほど抑えられています。長時間動画を再生しても背面はひんやりとしたままです。負荷のかかる3画面分割やDeXモードでの作業時でも、カメラ付近がほんのり温かくなる程度で、熱がこもるような不快感はありませんでした。A9+も発熱の少ない機種でしたが、A11+はその「クール」な動作特性を維持したまま高性能化しており、夏場でも安心して使えそうです。

まとめ:ゲーム以外の動作感

  • 基本動作:RAMが6GBに増えたことで、ブラウザやOfficeアプリの切り替えがA9+と比較して格段にスムーズになった。
  • マルチタスク:3画面分割時でも動作が重くならず、DeXモードの起動やウィンドウ操作も実用的なレベルで軽快に動作する。
  • 画像編集:Lightroomなどのフィルター適用や現像処理が高速で、TFT液晶ながら色味の確認も問題なく行える。
  • 動画編集:90Hz画面によりタイムライン操作が滑らかで、1080pクラスの動画編集なら書き出しも含めて快適にこなせる。
  • 発熱:GPU性能向上にもかかわらず熱管理が優秀で、高負荷時でもわずかに温まる程度に抑えられている。

メモリとストレージ

Galaxy Tab A11+のストレージ。写真を保存。

ここでは、Galaxy Tab A11+のメモリ(RAM)とストレージ(ROM)について、前モデルからの進化点や実際の使用感を詳しくレビューしていきます。

6GBメモリとRAM Plusでマルチタスクが安定

Galaxy Tab A11+を使っていて最も恩恵を感じるのは、メモリ(RAM)が前モデルの4GBから6GBへと増量された点です。たった2GBの差と思うかもしれませんが、Androidタブレットにおけるこの差は決定的です。前モデルGalaxy Tab A9+では、ブラウザで調べ物をしながら動画を見ていると、裏で開いていたSNSアプリが再読み込みされることがありました。しかし、A11+ではそうした「アプリ落ち」が明らかに減り、3つのアプリを同時に開くマルチタスク機能を使っても、動作の粘り強さが違います。

さらに、ストレージの一部を仮想メモリとして使用する「RAM Plus」機能も健在です。物理メモリ6GBに加え、必要に応じて仮想メモリを割り当てることで、多数のアプリをバックグラウンドに保持したままにできます。設定メニューから簡単に容量を変更でき、私は最大設定にしていますが、アプリの切り替えがサクサクと行えるため、作業の中断を感じることなくストレスフリーに使い続けられています。

ストレージ倍増と最大2TBの拡張性

内蔵ストレージ容量も、A9+の64GBから一気に倍増し、128GBが標準となりました。システム領域などを除いた実質的な使用可能容量は約105GBほど残っています。以前は数本の重いゲームを入れると容量不足の警告に怯えていましたが、今回は原神やPUBGなどの大型タイトルをインストールし、さらにNetflixで映画を数本ダウンロードしてもまだ半分以上の空きがあります。この「容量の余裕」は、精神的な安心感に直結しています。

データの保存先として欠かせないmicroSDカードスロットの進化も見逃せません。A9+では最大1TBまでの対応でしたが、Galaxy Tab A11+では最大2TBまでサポートされています。私は撮りためた写真やハイレゾ音源のライブラリを全てSDカードに入れていますが、本体ストレージを圧迫することなく大量のデータを持ち運べるのは非常に便利です。クラウドストレージに頼らずとも、オフライン環境で全てのデータにアクセスできる強みは、エンタメ機としても学習用端末としても大きな魅力だと言えるでしょう。

まとめ:メモリとストレージ

  • 内部メモリ:4GBから6GBへ増量され、複数のアプリを同時に動かす際の安定性とレスポンスが大幅に向上している。
  • RAM Plus:仮想メモリ機能により、物理メモリ以上のマルチタスク耐性を確保し、システム全体のスムーズさを支えている。
  • 内部ストレージ:標準で128GB(実効約105GB)を搭載し、前モデルの倍の容量となったことで、大容量アプリや動画の保存に余裕が生まれた。
  • 拡張性:microSDカードの対応容量が最大2TBへと進化し、将来的にデータが増えても対応できる高い拡張性を備えている。

AI機能:Galaxy Tab A11+で体験する「Aシリーズ初」の知性

Galaxy Tab A11+のAI機能。Gemini

ここでは、Galaxy Tab A11+の目玉機能の一つであるAI機能について、実際の使い勝手や、これまでのAシリーズにはなかった新しい体験を中心にレビューしていきます。

サイドボタンから即座に繋がるGeminiとの連携

Galaxy Tab A11+を使っていて最も未来を感じたのは、Googleの生成AI「Gemini」とのシームレスな連携です。本体側面のボタンを長押しするだけでGeminiが即座に立ち上がり、まるで専属のアシスタントが常に待機しているかのような感覚を覚えました。前モデルのGalaxy Tab A9+にはこうしたAI専用の呼び出し機能はなく、アプリをわざわざ開く必要がありましたが、この「ワンアクション」の違いが使用頻度を劇的に高めてくれます。

Galaxy Tab A11+ 実機のサイドボタン

実際に「Connected Apps」機能を試してみたところ、その便利さに驚かされました。「来月の連休で行ける、混雑していない温泉旅行のプランを考えて、Samsung Noteに保存して」と話しかけるだけで、Geminiが候補をリストアップし、さらにそれをSamsung Noteアプリに自動でまとめて保存してくれたのです。自分で検索してコピペして…という手間が一切なくなり、情報の整理が驚くほどスムーズになりました。

また、カメラを通して目の前のものをGeminiに見せながら相談できる「Gemini Live」も実用的で、部屋の模様替えをする際に「この棚に合うインテリアは?」と尋ねてアドバイスをもらうといった使い方ができました。

大画面でこそ活きる「かこって検索 (Circle to Search)」

CMなどで話題の「かこって検索」も、この11インチの大画面で使うと格別の利便性があります。YouTubeで動画を見ている最中に、気になったガジェットや服が映った際、ホームボタンを長押しして対象を指で丸く囲むだけで検索結果が表示されます。動画を止めてブラウザを開き、キーワードを入力して検索する…という従来のフローが過去のものになりました。

特に気に入っているのは、検索結果が画面の下半分にオーバーレイ表示される点です。動画視聴を完全に中断することなく、知りたい情報だけをサッと確認して元のコンテンツに戻れる体験は非常に快適です。画像だけでなくテキストの翻訳もなぞるだけで可能なため、海外のニュースサイトを読む際にも重宝しました。この機能もA9+には搭載されていなかったもので、情報収集の効率が段違いに向上しています。

Samsung Noteが優秀な家庭教師に「数式を解く機能」

学習用途として非常に強力だと感じたのが、Samsung Noteに追加された「Solve Math(数式を解く)」機能です。手書きで複雑な計算式を書くと、AIがそれを認識して瞬時に答えを導き出してくれます。試しに「8888 ÷ 24 =」と手書きしてみたところ、即座に解答が表示され、さらに計算過程の解説まで確認できました。

単なる電卓アプリとは異なり、ノートに手書きするというアナログな感覚のままデジタルな恩恵を受けられるのが素晴らしい点です。学生の勉強サポートはもちろん、仕事でのちょっとした検算や見積もり作成時にも役立ちます。これまで「書く」だけだったノートアプリが、「考えて答えを出す」パートナーに進化したと感じました。

まとめ:AI機能

  • Gemini連携:サイドボタン長押しで即座に起動し、Samsung Noteへの自動保存やカメラを通じた相談(Gemini Live)など、実用的なアシスタントとして機能する。
  • かこって検索:動画や画像の気になった部分を囲むだけで検索でき、11インチの大画面を活かしたスムーズな情報収集が可能。
  • 数式機能:Samsung Note上で手書きの数式を認識・解答してくれるため、学習や計算業務の効率が大幅に向上する。
  • A9+との比較:前モデルにはなかった本格的なAI機能が多数搭載されており、単なるビューアーから「考えるタブレット」へと進化している。

オーディオとカメラ性能:Galaxy Tab A11+ 立体的なサウンドと実用的な撮影能力

Galaxy Tab A11+ 実機で音楽を再生している

Galaxy Tab A11+は、エンターテインメント性能において価格以上の満足感を与えてくれます。ここでは、Dolby Atmos対応のクアッドスピーカーによるオーディオ体験と、日常使いに十分なカメラ性能についてレビューします。

オーディオ性能

音楽を再生した瞬間、左右に配置されたクアッドスピーカーから広がる音の立体感に驚かされました。Dolby Atmosに対応しているため、映画などの動画コンテンツを視聴する際、まるで音が自分を包み込むような臨場感を味わえます。

音質に関しては、特に中音域の厚みがあり、映画のセリフやアーティストのボーカルが非常にクリアに聞こえます。高音も刺さるような感じはなく、長時間聴いていても聞き疲れしません。

低音に関しては、さすがに大型の専用スピーカーには及びませんが、タブレットとしては十分に響きがあり、アクション映画の爆発音なども迫力を感じられます。

Galaxy Tab A11+ 実機の「3.5mmステレオイヤホンジャック」

個人的に嬉しかったのは、本体の角に3.5mmステレオイヤホンジャックがしっかりと搭載されている点です。最近のデバイスでは省略されがちですが、遅延を許さないリズムゲームや、愛用の有線ヘッドホンで高音質を楽しみたい私のようなユーザーには非常にありがたい仕様です。前モデルGalaxy Tab A9+も音質には定評がありましたが、A11+でもその「価格以上の音質」は健在です。

カメラ(静止画)

アウトカメラは約800万画素、インカメラは約500万画素というスペックで、数値上は前モデルのGalaxy Tab A9+から据え置きとなっています。実際に明るい屋外で風景を撮影してみると、過度な加工感のない、非常に自然なトーンで撮れることに好感を持ちました。肌の色味なども見た目に近く、ドキュメントスキャンや記録用としては「中~良い」レベルで十分に実用的です。

Galaxy Tab A11+ 実機で撮影している

ポートレートモードも試してみましたが、被写体と背景の境界認識もまずまずで、スナップ写真程度なら十分楽しめます。一方で、光量が少ない室内や夜間の撮影では、どうしてもノイズが発生しやすくなります。薄暗い場所での撮影には向きませんが、明るい場所でメモ代わりに使う分には不満のない性能です。

ビデオとマイク性能

ビデオ通話や動画撮影についても検証しました。インカメラを使用したビデオ通話では、顔の明るさが適切に補正され、相手にクリアな映像を届けることができます。注目したいのはマイク性能の高さです。内蔵マイクは音の拾いが良く、録音された音声にはダイナミクス(抑揚)がしっかりと感じられます。周囲の環境音も含めて臨場感のある録音ができるため、家族のビデオメッセージを送る際などにも重宝しました。

動画撮影解像度はフルHDに対応していますが、手ぶれ補正は強くないため、歩き撮りなどでは揺れに注意が必要です。また、逆光のシチュエーションでは背景のディテールが少し白飛びする傾向がありますが、顔が暗く潰れることはなく、ビデオ会議などでは問題なく使用できました。

Galaxy Tab A11+の前面カメラ。ビデオ通話。

まとめ:オーディオとカメラ性能

  • オーディオ性能:Dolby Atmos対応のクアッドスピーカーにより、ボーカルやセリフがクリアに聞こえ、価格以上の臨場感あるサウンドを楽しめる。
  • イヤホンジャック:3.5mmジャックを搭載しており、有線ヘッドホン派やゲーマーにとって大きなメリットがある。
  • カメラ(静止画):800万画素のアウトカメラは自然な色合いで撮影でき、明るい場所での記録用途には十分な画質。
  • ビデオとマイク:マイクの集音性能が高く、声のクリアさや音のダイナミクスをしっかり捉えるため、ビデオ通話や家族の記録に適している。

バッテリー持ちと充電:Galaxy Tab A11+の頼れるスタミナと待望の25W充電

Galaxy Tab A11+のバッテリー。

ここでは、Galaxy Tab A11+のバッテリー持ちと、前モデルから強化された充電速度について、実際の数値を交えてレビューします。

7,040mAhの容量と実使用でのバッテリーテスト結果

Galaxy Tab A11+は、前モデル同様に7,040mAhという大容量バッテリーを搭載しています。メーカー公称値では「最大15時間」の動画再生が可能とされていますが、実際の使用環境ではどうなのか、気になるところです。

実際にWi-Fi環境下で、画面輝度を50%程度に設定し、Netflixで映画をストリーミング再生し続けるテストを行ってみました。結果として、バッテリーは1時間あたり約14%〜15%のペースで減少しました。単純計算で約7時間程度の連続視聴が可能という結果になります。これは驚異的な長さとは言えませんが、90Hzの高リフレッシュレート画面であることを考慮すれば、十分実用的なスタミナです。また、少し負荷のかかる3Dゲーム「PUBG MOBILE」を1時間プレイした際の減少率は約18%でした。

1日使い倒しても余裕のあるスタミナ体験

数字上のテストだけでなく、実際に朝から晩まで「相棒」として持ち歩いてみました。朝の通勤電車で電子書籍を読み、日中はカフェでブラウザ検索とドキュメント作成を行い、帰宅後にYouTubeで動画を数本見る、というルーティンで過ごしましたが、就寝時のバッテリー残量はまだ25%ほど残っていました。

動画編集や重いゲームを長時間続けない限り、1日でバッテリーを使い切ることは難しいでしょう。また、使っていない時の待機電力(スタンバイ時の消費)も非常に少なく、数日放置していてもバッテリーが自然放電で空になっているようなことはありませんでした。ライトな使い方であれば、2日に1回の充電サイクルでも十分に運用できると感じます。

待望の25W「超高速充電」に対応し、充電時間を短縮

前モデルGalaxy Tab A9+からの最大の進化点の一つが、充電速度です。A9+は最大15Wの充電に留まっており、満充電までにかなりの時間を要していましたが、Galaxy Tab A11+では最大25Wの「超高速充電」に対応しました。

実際に25W対応の充電器(別売)を使用して充電してみると、その差は歴然です。特にバッテリー残量が少ない状態からの立ち上がりが速く、出かける前の30分〜1時間程度の充電で、その日使う分の電力を十分に確保できます。A9+で感じていた「充電の遅さによるストレス」が見事に解消されており、タブレットの機動力が大きく向上したと感じました。なお、ワイヤレス充電には対応しておらず、充電はUSB Type-C(USB 2.0)ポート経由で行います。

充電中の発熱も適切にコントロール

急速充電で気になるのが発熱ですが、Galaxy Tab A11+は熱管理も優秀です。25W出力で充電を行っている最中に、USBポート付近やバッテリー周辺を触ってみましたが、「ほんのり温かい」と感じる程度で、不安になるような熱さは全くありませんでした。Samsung独自の充電アルゴリズムが適切に機能しており、バッテリーへの負荷を抑えながら効率的に給電されている印象を受けます。

まとめ:バッテリーと充電

  • バッテリー容量:7,040mAhの大容量バッテリーを搭載し、公称値で最大15時間の動画再生が可能。
  • 実駆動時間:ストリーミング動画再生で1時間あたり約15%減、ゲームプレイで約18%減という結果で、1日の使用には十分なスタミナを持つ。
  • 充電速度:前モデルの15Wから「最大25W」の超高速充電へと進化し、充電待ち時間が短縮された。
  • 発熱:25Wの急速充電時でも本体の発熱は最小限に抑えられており、安全かつ快適に充電できる。

通信性能:Galaxy Tab A11+の「つながる」安心感と実用的な進化

Galaxy Tab A11+ 実機の通信 設定画面。

ここでは、Galaxy Tab A11+の通信機能について、5G対応モデルの存在や、Wi-Fi、Bluetooth、GPSの実用性を、前モデルとの違いを交えながらレビューします。

SIMフリーの5Gモデルという選択肢

今回私が使用したのは「Wi-Fiモデル」ですが、Galaxy Tab A11+には外出先でも単体で通信可能な5Gモデルもラインナップされています。注目すべきは、キャリアを選ばない「SIMフリー」仕様であることです。Wi-Fi環境がない公園や移動中の電車内でも、物理nanoSIMカードを挿入するだけで、4G LTEはもちろん、高速な5G通信を利用して快適にインターネットへアクセスできます。

Wi-FIモデルのみだった前モデル「Galaxy Tab A9+」と比較しても、この価格帯で5G対応かつ通話機能まで備えたSIMフリータブレットというのは貴重な存在です。スマホのテザリングを使わずに、サッと取り出してすぐにメールチェックや動画視聴ができる機動力は、一度味わうと手放せなくなる魅力があります。

安定したWi-Fi接続と進化したBluetooth v5.3

自宅での使用がメインとなるWi-Fi性能に関しては、Wi-Fi 5 (802.11ac) までの対応となっています。最新のWi-Fi 6や6Eに対応していない点は、スペックを重視するユーザーにとっては少し残念に感じるかもしれません。しかし、「A9違い」という観点で見ると、実用性は損なわれていません。実際に自宅のWi-Fiルーターに接続し、高画質の映画をストリーミング再生してみましたが、読み込みの遅延やバッファリングによる停止は全く発生せず、非常に快適でした。

一方で、Bluetoothのバージョンは前モデルのv5.1から「v5.3」へと進化しています。愛用しているワイヤレスイヤホンを接続して音楽を聴いてみましたが、ペアリングの速度が速く、リビングからキッチンへ移動しても接続が途切れにくくなった印象を受けました。接続の安定性と省電力性が向上しているのは、日常使いにおいて地味ながらも嬉しい改良点です。

頼れるGPS精度と通話機能

11インチの大画面をカーナビや地図ビューアーとして使いたいというニーズにも、このGalaxy Tab A11+(Wi-Fi版)はしっかり応えてくれます。GPSに加え、Glonass、Beidou、Galileo、そして日本の衛星測位システム「QZSS(みちびき)」にも対応しています。試しに地図アプリを起動して現在地を確認してみましたが、窓際であれば数秒で正確な位置を捕捉しました。ビルの谷間や高架下などでは多少のタイムラグを感じることもありますが、おおよそのルート案内用としては十分に実用的です。

その他の接続性として、5Gモデルでは音声通話やSMSの送受信も可能です。スマホのバッテリーが切れた際のバックアップとしても役立ちます。ただし、NFCには非対応であるため、タブレットでのタッチ決済やマイナンバーカードの読み取りなどは行えない点には注意が必要です。

まとめ:通信性能

  • 5G通信:SIMフリーの5Gモデルを選択すれば、Wi-Fiがない場所でも高速通信が可能で、音声通話にも対応している。
  • Wi-Fi:Wi-Fi 5までの対応だが、動画視聴などの日常用途において速度や安定性に不足は感じない。
  • Bluetooth:前モデルのv5.1からv5.3へ進化し、ワイヤレスイヤホンなどの周辺機器との接続安定性が向上した。
  • GPS:QZSS(みちびき)を含む複数の衛星システムに対応し、ナビゲーション用途としても活用できる精度を持っている。

OSと機能:Galaxy Tab A11+ 長期間愛用できる安心感とシームレスな連携力

Galaxy Tab A11+ 実機のUI画面。アプリ一覧。

ここでは、Galaxy Tab A11+の使い勝手を決定づけるOSの魅力や、前モデルから大幅に強化されたサポート体制、そしてGalaxy製品ならではのエコシステムについてレビューします。

One UI 8.0:Android 16ベースの洗練されたデザイン

Galaxy Tab A11+には、最新OSであるAndroid 16と、それをベースに大画面へ最適化されたインターフェース「One UI 8.0」が搭載されています。実際に触れてみて感じるのは、デザインの洗練さと直感的な操作性です。アイコンやメニューの配置は、11インチの大画面でも指が届きやすいように最適化されており、タブレット特有の「間延びした感じ」がありません。

通知パネルのデザインも整理されており、必要な情報にすぐアクセスできる視認性の良さは、One UIならではの美点です。動作感だけでなく、見た目の美しさと使いやすさが両立しており、初めてGalaxyタブレットを使う人でも迷わず操作できる親切設計だと感じました。

驚異の「7年サポート」でA9+を圧倒する安心感

今回のモデルチェンジで最も衝撃的だったのが、アップデート保証の手厚さです。Galaxy Tab A11+は、セキュリティアップデートが最長7年間(2032年まで)OSアップデートも最大7世代まで提供されるとアナウンスされています。

前モデルのGalaxy Tab A9+も十分なサポート期間がありましたが、ここまでの長期保証はありませんでした。一度買えば、子供の成長に合わせて長く使い続けたり、家族に譲ったりしても安全に使い続けられるという点は、コストパフォーマンスを考える上で非常に大きなメリットです。「長く使えるタブレット」としての信頼性は、間違いなくクラス最高レベルと言えます。

PCのように使える「Samsung DeX」の利便性

Galaxy Tab A11+のDex機能

Galaxy Tab A11+は、タブレット単体でデスクトップPCのような画面表示に切り替えられる「Samsung DeX」に対応しています。クイックパネルからDeXモードをオンにするだけで、画面下部にタスクバーが現れ、アプリがウィンドウ形式で表示されます。

マルチタスクについては前述しましたが、DeXモードでのウィンドウ操作はマウスとキーボードを接続した際に真価を発揮します。複数のウィンドウを重ねて表示したり、サイズを自由に変更したりできるため、まるでノートPCを使っているかのような感覚で作業に没頭できます。レポート作成やデータ整理など、腰を据えて作業したい時に、このモードがあるだけで生産性が大きく変わると実感しました。

Galaxyエコシステムで広がるシームレスな連携

Galaxyスマートフォンだけでなく、Galaxy WatchやGalaxy Buds(イヤホン)を使っているなら、このタブレットの魅力はさらに広がります。特に便利だと感じたのがスマートウォッチとの連携です。Galaxy Watchで計測した睡眠データや心拍数を、タブレットの「Samsung Health」アプリに同期することで、11インチの大画面で詳細なグラフを確認・分析できます。スマホの画面では見づらかった健康データも、タブレットなら一目瞭然でした。

また、周辺機器との連携も非常にスマートです。「Auto Switch」機能により、Galaxy Budsをスマホで使っていても、タブレットで動画再生を始めれば自動的に接続先が切り替わります。ファイル共有も「Quick Share」を使えば、写真や動画を画質を落とさずに瞬時にスマホや他のGalaxyユーザーへ転送できます。

さらに「Galaxy Find My」を使えば、万が一見当たらないスマホやウォッチの位置をタブレットから探すことも可能です。デバイス間でクリップボードを共有したり、作業の続きを自動で同期したりと、まるで一つのデバイスのように振る舞うエコシステムは非常に強力です。

鉄壁のセキュリティと顔認証

セキュリティ面では、防衛レベルのセキュリティプラットフォーム「Samsung Knox」に加え、怪しいアプリのインストールやコマンドを自動でブロックする「Auto Blocker」機能が搭載されており、安心感が段違いです。子供に持たせる場合でも、マルウェアや不正なアクセスから端末を守ってくれる機能は頼もしい限りです。

生体認証に関しては、前モデルA9+と同様に指紋認証センサーは搭載されておらず、顔認証のみとなります。顔認証の精度と速度は良好で、画面を見るだけですぐにロックが解除されますが、マスク着用時や暗所ではパスコード入力が必要になる場面もありました。セキュリティと利便性のバランスは取れていますが、指紋認証派の方は留意しておくべきポイントです。

Galaxyエコシステムでできること 一覧

  • ヘルスケア連携: Galaxy Watchで記録した睡眠データや心拍数を「Samsung Health」経由で同期し、大画面で詳細なグラフを確認・分析。
  • イヤホンの自動切り替え (Auto Switch): Galaxy Budsシリーズを使用中、スマートフォンへの着信やタブレットでの動画再生に合わせて、接続先を自動的かつシームレスに切り替え。
  • クイック共有 (Quick Share): 写真、動画、ドキュメントなどのファイルを、近くのGalaxyデバイス間ですばやく簡単にワイヤレス共有。
  • アプリの継続使用: スマートフォンのSamsungブラウザやSamsung Noteで行っていた作業を、タブレットで即座に開き直して継続。
  • クリップボード共有: スマートフォンでコピーしたテキストや画像を、タブレット側でペーストして貼り付け、デバイスの垣根を超えた作業が可能。
  • スマートスイッチ (Smart Switch): 以前使用していた端末(他社製やiOS含む)から、写真、動画、連絡先、設定などのデータをワイヤレスで簡単に移行。
  • 端末を探す (Galaxy Find My): SmartThings連携により、接続されているGalaxyスマートフォンやウェアラブルデバイスの位置情報をマップ上で確認。

まとめ:OSと機能

  • UIデザイン:One UI 8.0により、大画面でも操作しやすい洗練されたインターフェースを実現している。
  • 長期サポート:セキュリティアップデート最長7年(2032年まで)、OSアップデート最大7世代という、前モデルを圧倒する長期保証が付帯する。
  • Samsung DeX:PCのようなデスクトップ環境を利用でき、ウィンドウ操作による効率的な作業が可能。
  • エコシステム:Smart Switchによる簡単なデータ移行や、Galaxyデバイス間での連携機能が充実している。
  • セキュリティ:Samsung KnoxとAuto Blockerによる強固な保護に加え、顔認証によるロック解除に対応している。

ペンとキーボード:Galaxy Tab A11+の入力環境と拡張性

ここでは、Galaxy Tab A11+でのペン入力やキーボードを使用した作業環境について、純正アクセサリーの使い勝手やデバイス接続の安定性を中心にレビューします。

Sペン非対応の割り切りと代替案

まず結論から言うと、Galaxy Tab A11+は「Sペン」には対応していません。Sペン特有の筆圧検知やパームリジェクションといった高度な機能は利用できないため、本格的なイラスト制作や手書きノート作成を主目的とする場合は、上位モデルのGalaxy Tab S9 FEなどを検討する必要があります。ここは前モデルのGalaxy Tab A9+と同様、コストダウンのために明確に差別化されているポイントです。

しかし、市販の静電容量式スタイラスペンを使えば、簡単なメモ書きやPDFへのマーキング程度なら十分に行えます。実際に市販のペンを使って「Samsung Note」でアイデアを書き留めてみましたが、ディスプレイのタッチ感度が良好なおかげか、指先での操作よりも細かい文字が書けました。AI機能の「数式を解く機能」などは手書き入力が便利なので、1本持っておくと活用幅が広がります。

純正Book CoverとBluetoothキーボードでPC化

純正アクセサリーとして用意されているのは、キーボードのない「Book Cover(5,280円)」です。マグネットで背面に吸着するタイプで、装着しても薄さを損なわないスマートなデザインが気に入りました。スタンドの角度は2段階に調整でき、動画視聴時は浅めに、タイピング作業時は深めに立てるといった使い分けが可能です。

文字入力に関しては、純正のキーボードカバーが国内ラインナップに見当たらないため、私はお気に入りのBluetoothキーボードとマウスを接続して使用しました。ここで活きてくるのが進化した「Samsung DeX」です。A11+の処理性能向上により、DeXモードでのウィンドウ操作や日本語入力のもたつきがA9+と比較して解消されています。好みのキーボードを組み合わせることで、カフェでのレポート作成やメール返信も快適にこなせる「モバイルPC」として十分に機能しました。

Bluetooth v5.3で周辺機器も安定接続

周辺機器との接続を支えるBluetoothのバージョンは、A9+のv5.1から「v5.3」へとアップデートされています。キーボードとマウス、さらにワイヤレスイヤホンを同時に接続して作業を行ってみましたが、入力の遅延や音声の途切れは全く発生しませんでした。特にマウスカーソルの追従性が良く、細かい表計算ソフトの操作もストレスなく行えます。複数のワイヤレス機器を安定して繋げられる点は、このタブレットを仕事道具として使う上で地味ながらも大きな安心材料です。

まとめ:Sペンとキーボード

  • Sペン:A9+と同様に非対応。本格的な描画には向かないが、市販のスタイラスペンでのメモ書きは可能。
  • 純正カバー:Book Cover(5,280円)はスリムで質感が高く、スタンド機能がDeXモードでの作業に役立つ。
  • キーボード:純正キーボードカバーがないため、市販のBluetoothキーボードと組み合わせるのが基本スタイル。
  • 接続性:Bluetooth v5.3に対応し、キーボード、マウス、イヤホンの同時接続でも遅延なく安定して動作する。

検証してわかったGalaxy Tab A11+のメリット・デメリット

Galaxy Tab A11+の前面と背面

ここでは、Galaxy Tab A11+を実際に使い込んで見えてきた、具体的なメリットとデメリットを整理して紹介します。前モデルであるGalaxy Tab A9+と比較して、どこが確実に進化したのか、逆にどこが妥協点として残っているのかを明確にしていきます。購入を検討する際の判断材料として役立ててください。

メリット(長所、利点)

メリット1:最新Android 16搭載と7年間の長期サポート(A9+はAndroid更新3回程度)

Galaxy Tab A11+を選ぶ最大の理由は、最新OS「Android 16」を標準搭載していること、そして驚異的なサポート期間の長さにあります。OSアップデートは最大7世代、セキュリティアップデートは最長7年間(2032年まで)保証されています。

前モデルのGalaxy Tab A9+は、Androidバージョンのアップデートが3回、セキュリティパッチが4年とされていました。A11+ではこの期間が大幅に延長されています。タブレットはスマートフォンよりも買い替えサイクルが長いデバイスです。一度購入すれば、子供の成長に合わせて長く使ったり、家族間で譲り渡したりしても、最新のセキュリティ状態で安全に使い続けられる点は、他社の同価格帯タブレットにはない圧倒的なメリットです。

メリット2:GPU性能が約83%向上しゲームも快適(A9+比)

性能面での進化も見逃せません。搭載されているMediaTek MT8775プロセッサは、前モデルのGalaxy Tab A9+に搭載されていたSnapdragon 695と比較してCPU性能が約26%、GPU性能に至っては約83%も向上しています。

この恩恵はゲームプレイ時に顕著です。「PUBG MOBILE」などの3Dゲームも、A9+では設定を落とす必要があった場面でも、A11+ならより滑らかに動作します。ブラウジングやアプリの起動速度も底上げされており、エントリーモデル特有の「動作の鈍さ」を感じることはほとんどありませんでした。

メリット3:メモリ6GB増量でマルチタスクが実用的に(A9+は4GB)

メモリ(RAM)が前モデルの4GBから6GBに増量されたことは、毎日の使い勝手に直結する大きな改善点です。A9+では、複数のアプリを開くと動作が重くなったり、メモリ不足でバックグラウンドのアプリが勝手に終了してしまうことがありました。

しかし、A11+では3画面分割やポップアップウィンドウを駆使しても動作が安定しています。YouTubeを見ながら調べ物をし、メモを取るといったマルチタスク作業が、ストレスなく「実用的」に行えるようになりました。さらに「RAM Plus」機能を使えば仮想メモリも追加できるため、システム全体の余裕が違います。

メリット4:待望の25W急速充電に対応(A9+は15W)

地味ながらも嬉しいのが充電速度の向上です。前モデルA9+は最大15W充電までしか対応しておらず、大容量バッテリーを満タンにするには長い時間が必要でした。Galaxy Tab A11+では最大25Wの「超高速充電」に対応しました。

朝の支度時間やちょっとした空き時間に充電するだけで、数時間の動画視聴に耐えうる電力を回復できます。タブレットはバッテリー容量が大きいため、充電速度の向上は機動力の向上に直結します。充電待ちのイライラが解消されたのは、日常使いにおいて非常に大きなプラス要素です。

メリット5:IP52防塵防滴に対応し水回りでも安心(A9+は非対応)

耐久性についても明確な進化があります。Galaxy Tab A11+は「IP52」の防塵防滴性能を備えています。前モデルA9+には公式なIP等級がなかったため、水滴がかかる可能性のある場所での使用には気を使いました。

IP52なら、キッチンでレシピ動画を見ながら料理をしたり、小雨が降る窓際で電子書籍を読んだりする際も安心です。完全防水ではありませんが、生活防水レベルの保護があるだけで、「どこでも気軽に使える」というタブレット本来の魅力が大きく増しました。

メリット6:ストレージ倍増と最大2TBのSDカード対応(A9+は64GB/1TB)

保存容量の悩みも解消されました。内蔵ストレージは前モデルの64GBから128GBへと倍増しています。システム使用分を除いても約105GBが自由に使えるため、大型のゲームアプリや映画のダウンロードも躊躇なく行えます。

さらに、microSDカードスロットの対応容量も、A9+の最大1TBから最大2TBへと拡張されました。クラウドストレージに頼らずとも、写真や動画、音楽データを大量に持ち運べるため、オフライン環境でのエンタメ機としても最強のパートナーになります。

メリット7:Gemini連携などAI機能が充実(A9+は非搭載)

サイドボタンを長押しするだけでAIアシスタント「Gemini」を呼び出せる点も、A11+ならではの新しい体験です。画面上の情報をなぞって検索する「かこって検索」や、手書きの数式を解いてくれる「Solve Math」など、実用的なAI機能が標準搭載されています。これらはA9+にはなかった機能であり、単なる情報閲覧デバイスから、思考をサポートするツールへと進化を感じさせるポイントです。

メリット8:SIMフリーの5Gモデルが選べる(Bluetoothはv5.3へ進化)

Wi-Fi環境がない場所でも通信したいユーザーにとって、SIMフリーの5Gモデルが用意されているのは大きなメリットです。キャリアの縛りなく、格安SIMなどを入れて運用できます。また、BluetoothのバージョンもA9+のv5.1からv5.3へと進化しており、ワイヤレス機器との接続安定性が向上しています。

メリット9:90Hz画面・4スピーカー・イヤホンジャックでエンタメ性能が完璧(A9+から継続)

動画視聴やゲームを楽しむための「映像」と「音」の装備に隙がありません。リフレッシュレートは最大90Hzに対応しており、映像やスクロールが非常に滑らかです。音響面ではDolby Atmos対応のクアッドスピーカーを搭載し、横持ち時に左右から広がる立体的なサウンドを楽しめます。

さらに、最近の機種では省略されがちな3.5mmイヤホンジャックもしっかり搭載しています。遅延が許されないリズムゲームや、こだわりの有線ヘッドホンで映画を見たい場合でも変換アダプタは不要です。これらは前モデルから引き継がれた仕様ですが、3万円台でこれら全てが揃っている点は、他社製品に対する強力なアドバンテージです。

デメリット(短所、欠点)

デメリット1:Sペンは非対応(A9+と同様)

ここからはデメリットについても触れていきます。まず最も注意すべき点は、Samsung純正のスタイラスペン「Sペン」(スタイラスペン)には対応していないことです。Galaxy Tab Sシリーズのような筆圧検知やパームリジェクション機能を使った本格的なイラスト制作や手書きノート作成はできません。

市販の静電容量式タッチペンを使えば簡単なメモ書きは可能ですが、書き心地や精度はSペンに遠く及びません。「お絵描き用タブレット」として検討している場合は、上位モデルのGalaxy Tab S9 FEなどを選ぶ必要があります。

デメリット2:指紋認証は非搭載(A9+と同様)

生体認証は顔認証のみで、指紋認証センサーは搭載されていません。これは前モデルA9+から変わっていない点です。顔認証の精度は悪くありませんが、マスクを着用している時や、寝室などの暗い場所ではロック解除がスムーズにいかないことがあります。側面の電源ボタンに指紋認証があればより便利だっただけに、惜しいポイントです。

デメリット3:重量級ゲームの最高画質は厳しい(A9+よりは快適)

GPU性能が大幅に向上したとはいえ、あくまでミッドレンジクラスの性能です。「原神」や「鳴潮」といった重量級の3Dゲームを最高画質で滑らかに動かすには力不足です。これらのタイトルを遊ぶ場合は、画質設定を「低」や「中」に落とし、フレームレートを30fps程度に制限するなどの工夫が必要です。最高のゲーミング体験を求めるなら、より高性能なモデルが必要です。

デメリット4:充電器(アダプタ)が同梱されていない(A9+と同様)

付属品はUSBケーブル(CtoC)とイジェクターピンのみで、充電器(ACアダプタ)は同梱されていません。メリットで挙げた25Wの急速充電を利用するには、対応する充電器を別途購入する必要があります。環境配慮の観点からは理解できますが、初めてタブレットを買う人にとっては追加出費が必要になるため、マイナス点と言えるでしょう。

デメリット5:Wi-Fi 6には非対応(A9+と同様)

Wi-Fiの規格はWi-Fi 5 (802.11ac) までの対応となっており、最新のWi-Fi 6や6Eには対応していません。一般的な動画視聴やブラウジングで速度不足を感じることは稀ですが、多数のデバイスが接続される混雑したWi-Fi環境や、超高速なデータ転送を求める場合には、規格の古さがネックになる可能性があります。

デメリット6:有線での映像出力(HDMI)には非対応(A9+と同様)

USB Type-Cポートは「USB 2.0」仕様であり、HDMIケーブルなどを用いた外部モニターへの映像出力(DisplayPort Alt Mode)には対応していません。「Samsung DeX」機能は搭載されていますが、あくまでタブレット画面上での利用がメインとなります。モニターに繋いでデスクトップPCのように使いたい場合は、無線(ワイヤレス)でのミラーリング機能を使う必要があり、遅延などの面で用途が限られます。

まとめ:検証してわかったメリット・デメリット

Galaxy Tab A11+は、前モデルのGalaxy Tab A9+で課題だった部分を着実に潰し、長く快適に使えるように磨き上げられた「完成度の高いミッドレンジタブレット」です。メモリ増量による動作の安定化、25W充電対応、IP52の耐久性、そして7年間の長期サポートなど、実用面でのメリットが非常に多く、価格以上の価値を感じさせてくれます。

Sペン非対応や指紋認証なしといったコストカット部分は明確ですが、それらを割り切れるのであれば、動画視聴、ブラウジング、学習、そして軽めのゲームまで、家族みんなで安心して使える最高の選択肢となるでしょう。

Galaxy Tab A11+のスペック(仕様)

  • ディスプレイ: 278.2mm (約11.0インチ)、1920 x 1200 (WUXGA)、TFT、最大90Hz
  • プロセッサ: MediaTek MT8775 (オクタコア 2.5GHz, 2GHz)
  • GPU: 不明
  • RAM(メモリ): 6GB
  • ストレージ: 128GB (使用可能: 105.0GB)、MicroSD対応 (最大2TB)
  • バッテリー: 7,040mAh (標準)
  • 駆動時間: 動画再生時間 最大15時間
  • 充電: 最大25W 超急速充電
  • 背面カメラ: 約800万画素、オートフォーカス対応
  • 前面カメラ: 約500万画素
  • ワイヤレス通信: Wi-Fi 5 (802.11a/b/g/n/ac)、Bluetooth v5.3、GPS、5G (※5Gモデルのみ対応)
  • インターフェース: USB 2.0 (Type-C)、3.5mmステレオイヤホンジャック
  • センサー: 加速度、ジャイロ、地磁気、ホール、照度センサー
  • 映像出力: MHL非対応/有線によるHDMI出力は不可
  • スピーカー: クアッドスピーカー (Dolby Atmos対応)
  • オーディオ: Dolby Atmos対応
  • マイク: 内蔵マイク
  • スタイラスペン: 非対応・Sペンに非対応
  • キーボード: Bluetoothキーボード対応、純正Book Cover
  • 機能: Samsung DeX、マルチウィンドウ (最大3分割)、Gemini、かこって検索
  • アプリ: Samsung Note、Gemini など
  • セキュリティ: Samsung Knox、Auto Blocker、セキュリティアップデート (2032年11月30日まで)
  • 生体認証: 顔認証
  • OS: Android 16 (One UI 8.0)
  • サイズ: 168.7 x 257.1 x 6.9 mm
  • 重量: 約477g (Wi-Fiモデル) / 約482g (5Gモデル)
  • カラー: グレー
  • 付属品: USBケーブル (CtoC)、イジェクターピン、クイックスタートガイド
  • SIMカード: nanoSIM (※5Gモデルのみ)

Galaxy Tab A11+の評価

Galaxy Tab A11+ 実機のディスプレイでアニメを見ている。

9つの評価基準で「Galaxy Tab A11+」を5段階で評価してみました。

項目別評価

画面の見やすさ:★★★★☆

11インチの大画面と90Hzのリフレッシュレートにより、動画やスクロールが非常に滑らかです。TFT液晶ですが発色は自然で、屋内での視聴には十分な輝度と美しさを持っています。

スペック:★★★★☆

前モデルからGPU性能が約83%向上し、メモリも6GBに増量されました。ブラウジングやマルチタスクが快適で、設定次第で多くのゲームも遊べるミッドレンジとして優秀な性能です。

デザイン:★★★★★

Galaxy Sシリーズを彷彿とさせるプレミアムな外観と、指紋が目立ちにくいマットな質感が魅力です。厚さ6.9mmと薄型で、価格以上の高級感があります。

耐久性:★★★★☆

新たにIP52の防塵防滴に対応した点は大きな進化です。完全防水ではありませんが、キッチンや窓際など生活防水レベルでの安心感が格段に向上しています。

通信:★★★★☆

SIMフリーの5Gモデルが選べる点は強力なメリットです。Wi-Fi 6には非対応ですが、Bluetooth v5.3に対応しており接続性は安定しています。

機能:★★★★☆

「かこって検索」や「Gemini」連携などのAI機能、PCライクに使えるSamsung DeXが便利です。ただし、Sペンには非対応である点が惜しまれます。

拡張性(周辺機器):★★★★★

純正Sペンには非対応のため、描画などのクリエイティブ用途には向きません。キーボードはBluetooth接続でDeXモードを快適に利用できます。

使いやすさ:★★★★☆

One UI 8.0による直感的な操作と、スムーズな画面分割機能が秀逸です。生体認証が顔認証のみで指紋認証がない点が、シーンによっては不便に感じるかもしれません。

価格:★★★★★

この性能と機能、7年間の長期サポート保証がありながら3万円台(キャンペーン価格含む)で購入できるのは、非常にコストパフォーマンスが高いと言えます。

総合評価:★★★★☆

総評A9+から正統進化したミドルレンジの決定版

Galaxy Tab A11+は、前モデルGalaxy Tab A9+で好評だった要素を維持しつつ、ユーザーが求めていた性能を着実に改善・強化した後継機です。

パフォーマンス面では、MediaTek MT8775プロセッサを採用したことで、GPU性能が約83%向上し、メモリが6GBに増量されたことでマルチタスク処理も安定して動作するようになりました。これにより、動画を見ながらの調べ物や、軽めのゲームプレイが格段に快適になりました。

加えて、最大90Hzリフレッシュレートの滑らかなディスプレイやDolby Atmos対応クアッドスピーカー3.5mmイヤホンジャックといったエンタメ機能も前モデルから継承されており、動画やゲームを存分に楽しめる構成になっています。

また、機能面ではサイドボタンで即座に呼び出せるAIアシスタント機能「Gemini」との連携や「かこって検索」といった最新AI機能、そして本体だけでPCライクに使える「Samsung DeX」や3画面分割のマルチタスクへの対応など、使い勝手が大幅に向上しました。

その他にも、充電速度が最大25Wの「超高速充電」に対応したことで充電待ちのストレスが減り、IP52の防塵防滴対応によって水回りでも気兼ねなく使えるよう改善。最新のAndroid 16 OSを標準搭載し、OSとセキュリティのアップデートが最長7年間保証される点も、長期間安心して使い続けたいユーザーにとってはうれしいポイントです。

コストカットによる妥協点も理解が必要

一方で、価格を抑えるために割り切られた部分も明確です。最も大きな欠点は、Samsung純正のスタイラスペン「Sペン」に非対応であることです。お絵描きや本格的なノート作成を期待している場合、この機種は選択肢に入りません。また、生体認証が顔認証のみで指紋認証センサーがない点や、充電器(ACアダプタ)が別売で同梱されていない点、、USBポートがUSB 2.0のため有線でのHDMI映像出力ができない点も、購入前に知っておくべき注意点です。Wi-Fi 6に非対応なのも、最新規格を求める層には物足りないかもしれません。

まとめ:AIとDeXで生産性が向上したミッドレンジタブレット

Galaxy Tab A11+は前モデルと同様に「動画視聴やブラウジング、学習用」として快適に使えるタブレットです。しかし、新たにGemini AI機能や「Samsung DeX」、3画面分割のマルチタスクなどが加わったことで、よりクリエイティブに使えるようになったのも確かです。

負荷の高いゲームには不向きですが、「最新のAndroid 16 OSとMT8775によるミッドレンジ級のCPU性能で、より生産性を高めたい」と考えているユーザーに最適です。もちろん、7年間の長期セキュリティアップデートやSamsung Knoxも充実しているので、家族みんなで長く安心して使えるタブレットを求めるユーザーにも最適です。3万円台(※Wi-Fi版)で購入できるタブレットとして、自信を持っておすすめできる一台です。

Samsung Galaxy Tab A11+ 128GB (Wi-Fi)|Galaxy AI対応|グレー|タブレット|Samsung純正 国内正規品|2025年発売|11.0インチ|128GB(最大2TB拡張)|バッテリー7,040mAh|477.0g|Android|SM-X230NZAAXJP

Galaxy Tab A11+の価格・購入先

Galaxy Tab A11+の前面 外観

※価格は2026/01/27に調査したものです。価格は変動します。

※5G版は2025/12/12に発売されました。

Samsungオンラインショップ

  • Wi-Fi版が39,600円
  • 5G版が47,300円

で販売されています。

Samsungオンラインショップで「Galaxy Tab A11+」をチェックする

ECサイト(Amazon、楽天、ヤフーなど)

  • Amazonで36,182円(税込・Wi-Fi版)、
  • 楽天市場で32,980円(送料無料・Wi-Fi版)、
  • ヤフーショッピングで41,580円(5G版)、

で販売されています。

Amazonで「Galaxy Tab A11+」をチェックする

楽天市場で「Galaxy Tab A11+」をチェックする

ヤフーショッピングで「Galaxy Tab A11+」をチェックする

米国 Amazon.comで「Galaxy Tab A11+」をチェックする

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おすすめのライバル機種と価格を比較

「Galaxy Tab A11+」に似た性能をもつタブレットも販売されています。価格の比較もできるので、ぜひ参考にしてみてください。

Galaxy Tab A9+

サムスンから発売されたAndroid 15 (※発売時はAndroid 13) + One UI 5.1を搭載した11インチのタブレットです(2024年1月 発売)。

Qualcomm Snapdragon 695、フルHDのLCD液晶、64GB/128GBストレージ、7040mAhバッテリー、背面8MPのメインカメラ、前面5MPのフロントカメラを搭載しています。

また、DeXモード、リフレッシュレート 最大90Hz、1.2Wのクアッドスピーカー、Dolby Atmosサウンド、クイック共有、セキュリティ機能、Wi-Fi 5、 Bluetooth 5.1、GPSに対応しています。

✅価格は、Amazonで26,973円(税込・SM-X210NZAAXJP)、楽天市場で28,250円(送料無料)、ヤフーショッピングで28,000円、です。

👉関連記事:「Galaxy Tab A9+」と最強コスパの11型タブレットを比較

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Galaxy Tab S10 Lite

Samsungから発売された10.9インチのタブレットです(2025年9月19日 発売)。

Android 15(One UI)、Exynos 1380、6GB メモリ、TFT液晶、128GBストレージ、8,000mAhバッテリー、背面8MPカメラ、前面5MPカメラ、microSDカードスロットを搭載しています。

また、Sペン対応(付属品)、AI機能(Galaxy AIキー、AI消しゴム、かこって検索、数式ソルバー、Bixby、Google Gemini)、最大2TBまでのストレージ拡張、25W 急速充電、デュアルスピーカー(Dolby Atmos対応)に対応。

キーボード(別売・Book Cover Keyboard、Book Cover Keyboard Slim)、リフレッシュレート 最大90Hz、「RAM Plus」機能、DeXモード、フルHDの動画撮影(1920 x 1080 px、@30fps)、USB Type-C (USB 2.0)、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.3、GPSにも対応しています。

✅価格は、Amazonで53,293円(税込)、楽天市場で56,430円(送料無料)、ヤフーショッピングで56,430円、米国 Amazon.comで$279.99、です。

👉関連記事:Galaxy Tab S10 Lite徹底レビュー!FEより優れた点と欠点は?

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Galaxy Tab S6 Lite 2024

サムスンから発売されたAndroid 14 + One UI 6.1を搭載した手書き用の10.4インチタブレットです(2024年7月31日 発売)。

Exynos 1280 プロセッサと4GB メモリを搭載。5:3のWUXGA+液晶、64GBストレージ、7040 mAhバッテリー、背面8MPのメインカメラ、前面5MPのフロントカメラ搭載で、

Sペン(付属)、15W急速充電、AKG デュアルスピーカー、ドルビーアトモス、Quick Share、DeXモード、Wi-Fi 5、Bluetooth 5.3、GPSに対応しています。

✅価格は、Amazonで53,570円(税込)、楽天市場で53,230円(送料無料)、ヤフーショッピングで51,520円(送料無料)、米国 Amazon.comで $251.84、です。

👉関連記事:Galaxy Tab S6 Lite 2024レビュー!先代と利点・欠点を比較

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Lenovo Idea Tab Plus

Lenovoから発売された12.1型のタブレットです(2025年9月26日 発売)。

MediaTek Dimensity 6400、8GB LPDDR4X メモリ、12.1型ワイドIPSパネル (2560×1600)、128GB / 256GB UFS 2.2 ストレージ、10,200mAhバッテリー、背面13MPカメラ、前面8MPカメラを搭載しています。

また、Lenovo AI Notes、Google Gemini、45W急速充電、クアッドスピーカー (Dolby Atmos)、ハイレゾオーディオ、Lenovo Tab Pen (同梱)、Folio Keyboard (別売)、90Hzリフレッシュレート、最大輝度800nit、IP52防滴防塵(防水)に対応。

Smart Connect機能、画面分割、フローティングウィンドウ、microSDカード最大2TB対応、Google Kids Space、USB 2.0 Type-C、顔認証、Android 15 (Android 17まで保証)、Wi-Fi 5、Bluetooth 5.2にも対応しています。

✅価格は、Amazonで39,380円(税込)、楽天市場で41,800円(送料無料)、ヤフーショッピングで41,800円(送料無料)、です。

👉関連記事:Lenovo Idea Tab Plus徹底レビュー!Proとの違いと欠点は?

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REDMI Pad 2 Pro

シャオミから発売された12.1インチのタブレットです(2025年9月26日 発売)。

Xiaomi HyperOS 2(Android 15ベース)、Qualcomm Snapdragon® 7s Gen 4 モバイルプラットフォーム、6GB または 8GB LPDDR4X メモリ、2.5K クリスタルクリアディスプレイ(※マットガラスもあり)、128GB または 256GB UFS 2.2ストレージ、12000mAhバッテリー、背面800万画素カメラ、前面800万画素カメラを搭載しています。

また、連携機能(Home screen+、共有クリップボード、通話同期、ネットワーク同期)、33W急速充電、最大27Wの有線リバース充電、ウェットタッチテクノロジー、Redmi スマートペン(別売)、REDMI Pad 2 Pro キーボード(別売)に対応。

クアッドスピーカー、Dolby Atmos®対応、顔認証、最大2TBまでのストレージ拡張、TÜV Rheinlandによる各種アイケア認証、USB Type-C (USB 2.0)、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.4、5G通信(※対応モデルのみ)にも対応しています。

✅価格は、Amazonで37,870円(Wi-Fi・6GB+128GB・税込)、楽天市場で39,980円(送料無料)、ヤフーショッピングで46,979円、AliExpressで37,180円、です。

👉関連記事:REDMI Pad 2 Pro 徹底レビュー!新CPUで進化?先代と比較・評価 

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POCO Pad M1

POCOから発売された12.1インチのタブレットです(2026年1月22日 発売)。

Xiaomi HyperOS 2(Android 15ベース)、2.5KのLCD(IPS液晶・解像度2560 x 1600)、Qualcomm Snapdragon 7s Gen 4、8GB LPDDR4X メモリ、2.5K液晶(120Hz)、256GB UFS 2.2 ストレージ、12,000mAhバッテリー、背面800万画素カメラ、前面800万画素カメラを搭載しています。

最大輝度600nits、リフレッシュレート最大120Hz、タッチサンプリングレート最大360Hz(ペン使用時240Hz)
ブルーライト低減(TÜV Rheinland認証)

また、POCO Smart Pen(別売・筆圧4096段階)、POCO Pad M1 Keyboard(別売)、Mi Canvas(純正の手書きアプリ)、33W急速充電、27W有線リバース充電、Dolby Atmos対応クアッドスピーカー、300%音量ブースト、ハイレゾオーディオに対応。

Xiaomi Interconnectivity(「ホーム画面+」、「共有クリップボード」、「通話の同期」)、ウェットタッチテクノロジー、最大2TBまでのストレージ拡張、AI顔認証、USB Type-C (USB 2.0)、3.5mmヘッドホンジャック、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.4にも対応しています。

✅価格は、Amazonで44,980円(税込)、楽天市場で49,980円(送料無料)、AliExpressで53,809円、米国 Amazon.comで$339.99、です。

👉関連記事:POCO Pad M1 徹底レビュー!先代と比較して何が違う?進化点と欠点

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OPPO Pad Neo

OPPOから発売された11.4インチのタブレットです(2024年12月12日 発売)。

ColorOS 13 (Android 13ベース)、MediaTek Helio G99、6GB LPDDR4Xメモリ、2.4KのLCD液晶、128GB UFS2.2ストレージ、8000 mAhバッテリー、背面 8MPのメインカメラ、前面 8MPのフロントカメラを搭載しています。

また、33W 急速充電、ジェスチャー操作、タスクバー、クアッドスピーカー、Dolby Atmos、ステレオサウンド、リフレッシュレート 90Hz、タッチサンプリングレート 最大180Hz、Widevine L1 対応、デュアルマイク、顔認証、スマートカバー(別売)、Wi-Fi 5、Bluetooth 5.2に対応しています。

✅価格は、Amazonで44,800円(税込)、楽天市場で33,448円(送料無料)、ヤフーショッピングで35,572円(送料無料)、です。

👉関連記事:OPPO Pad Neo 徹底レビュー!Air比較で分かった電子書籍に強い理由

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他のサムスン Galaxy タブレットと比較

他にもサムスンのGalaxy タブレットが販売されています。ぜひ比較してみてください。

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この記事を書いた人:秋葉原ぶらり

ガジェットブロガー / 動画クリエイター。2014年からブログを開始。以来、Android端末やWindowsデバイス、ゲーム製品、Apple製品、PC周辺機器などのレビューを発信し続けている。目標は東京「秋葉原」をぶらぶらと探索する楽しさを、そのままネット上で体験できるようにすること。趣味は、写真、プログラミング、読書、小説やエッセイの文筆、デザイン制作など多岐にわたる。最新の更新情報はX:旧Twitter(URL:https://x.com/akiba_burari)やThread(URL:https://www.threads.com/@akibaburari)、でも発信中。
動画はYouTubeで(https://www.youtube.com/@秋葉原ぶらり)公開中。