motorola razr 60 ultraレビュー!50 ultraとの違い

motorola razr 60 ultra 閉じた状態の外観
2025年12月12日に発売される「motorola razr 60 ultra」は、Snapdragon 8 Eliteプロセッサを搭載した、「最強の折りたたみスマホが登場した」と評判です。

このレビューでは、razr 60 ultraが前モデル「razr 50 ultra」からどのように進化したのか、下位モデル「razr 60」との違いどこにあるのか、その性能と使い勝手を徹底的に比較・検証しました。

先に結論からお伝えしましょう

motorola razr 60 ultra の長所(Pros):

  • Snapdragon 8 Elite搭載によるAntutu 239万点の圧倒的処理性能
  • 4.0インチ・165Hz・3000nitに進化した超快適なアウトディスプレイ
  • 4,700mAhへの増量と68W急速充電によるスタミナ革命
  • IP48の防塵防水対応とアルカンターラ素材の上質なデザイン
  • 物理ボタン「AI Key」によるスムーズなAI連携

motorola razr 60 ultra の短所(Cons):

  • 前モデルにあった光学2倍望遠レンズが廃止された
  • 充電器が同梱されず別売りになった
  • 高負荷時の動画撮影などで発熱しやすい傾向がある
  • アップデート保証期間が競合他社より短い

総合評価:

motorola razr 60 ultraは、Snapdragon 8 Eliteプロセッサと大画面アウトディスプレイを兼ね備えた、最高峰の縦折りスマートフォンです。物理ボタン「AI Key」ですばやく起動できるオンデバイスのAI機能も兼ね備えており、razr 60よりも利便性がはるかに向上しています。望遠カメラの廃止や充電器別売りといった惜しい点はありますが、長寿命のバッテリーや高速充電、IP48防塵、おサイフケータイ対応など、あらゆる面で「使いやすさ」が追及された一台です。

この記事で分かること

  1. デザインと耐久性: アルカンターラ素材、スカラベグリーン、IP48防塵防水、ヒンジの強度、サイズ比較、付属品、ケース
  2. ディスプレイ: 4.0インチアウトディスプレイ、7.0インチのメインディスプレイ、165Hzリフレッシュレート、ピーク輝度4500nit、折り目の目立ち具合
  3. パフォーマンス: Snapdragon 8 Elite、Antutuベンチマーク、Geekbench 6、CPU性能比較、16GBメモリ
  4. ゲーム性能: 原神、鳴潮、崩壊:スターレイル、PUBG MOBILE、アスファルト9、フレームレート120fps対応、
  5. アプリの動作感: ブラウザ、LINE、マルチタスク、動画編集の書き出し速度、GoogleフォトAI編集、動画編集、発熱
  6. カメラ性能: 5000万画素トリプルカメラ、フレックスビュースタイル、自撮り、8K動画撮影、マクロ撮影
  7. バッテリーと通信: 4700mAh容量、68W TurboPower充電、ワイヤレス充電、リバース給電
  8. AI機能: Moto AI、AI Key、とりまリスト、Next Move、Gemini連携
  9. オーディオ性能: デュアルステレオスピーカー、Dolby Atmos、Snapdragon Sound、空間オーディオ
  10. 通信性能: Wi-Fi 7、au 5G+、Starlink Direct衛星通信、UWB、eSIM
  11. OSと機能: Android 15、Hello UI、おサイフケータイ、Smart Connect、PC連携、Motoジェスチャー
  12. スペック: 詳細仕様一覧、razr 50 ultraとの比較、razr 60との違い
  13. 評価: 5段階評価、詳細な総評、メリット・デメリット
  14. 価格: 購入先、IIJmio、au、安く買う方法、中古、モトローラ公式、SIMフリー

この記事を最後まで読むことで、「motorola razr 60 ultra」を購入するべきかどうかがはっきりと分かるはず。購入に悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。

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このページ内の目次

デザインと耐久性:motorola razr 60 ultraの進化点と実用性

motorola razr 60 ultraの背面 外観 開いた状態

ここでは、新素材を採用した本体デザインや携帯性、そしてIP48へと進化した耐久性について、前モデルや下位モデルとの比較を交えながら書いていきます。

手に吸い付くようなアルカンターラの質感と高級感

箱を開けて最初に驚かされたのは、その独特な手触りでした。背面素材に採用された「アルカンターラ」は、一般的なガラスや金属の冷たさとは無縁で、しっとりと手に馴染む温かみがあります。指紋が全く目立たず、常に美しい状態を保てるのは、毎日使う道具として非常に大きなメリットだと感じました。

形状は角が丸みを帯びており、手のひらに収めたときのフィット感は抜群です。カラーは「スカラベグリーン」という深みのある緑色で、光の当たり方によって表情を変える上品な色合いが所有欲を満たしてくれます。この高級感は、プラスチック感が残る一般的なミッドレンジ機とは一線を画すものであり、フラッグシップモデルとしての風格を漂わせています。

サイズと重量:前モデルからの変化と携帯性

motorola razr 60 ultraの背面 閉じた状態

携帯性に関しては、折りたたみ時のコンパクトさが最大の魅力です。閉じた状態のサイズ約88.12mm × 73.99mm × 15.69mmと非常に小さく、シャツの胸ポケットやミニバッグにもすっぽりと収まります。ただし、重量は約199gとなっており、前モデルの「motorola razr 50 ultra」(約189g)や下位モデルの「motorola razr 60」(約188g)と比較すると、約10g重くなりました。

実際に持ち比べてみると、その密度の高さをずしりと感じます。わずかな差ですが、長時間片手で操作していると、この10gの違いが手首への負担として現れるかもしれません。とはいえ、開いた状態での厚みはカメラバンプを除けば薄く、バランスは悪くありません。メインディスプレイが6.9インチから7.0インチへとわずかに大型化したことも、重量増の要因の一つでしょう。

4倍の強度を誇るヒンジと目立たない折り目

motorola razr 60 ultraのヒンジ

折りたたみスマホの懸念点であるヒンジと画面の折り目(シワ)についても、着実な進化を感じました。ヒンジにはチタン製プレートが採用されており、強度は比較対象のステンレス鋼より高いとされています。開閉時の動きは非常にスムーズでありながら、任意の角度でしっかりと止まる「フレックスビュースタイル」も健在です。

完全に開いた状態で画面を指でなぞってみても、中央の窪みは極めて浅く、正面から見ている分には折り目の存在を忘れてしまうほどでした。動画視聴や電子書籍を読む際にも、没入感を削がれることはありません。

AIキーの新設と接続ポートの配置

motorola razr 60 ultraの側面とボタン

インターフェース面で最も大きな変更点は、本体左側面に新設された「AI Key」です。これを長押しすることで即座にAIアシスタントを呼び出せるのですが、下位モデルの「motorola razr 60」や前モデルには存在しなかった物理ボタンであり、モトローラがAI活用を重視している姿勢が伝わってきます。

右側面には音量ボタンと、指紋認証センサーを兼ねた電源ボタンが配置されています。USB Type-Cポート(USB 2.0)は本体底面の中央にあり、そのすぐ横にスピーカーが配置されています。横持ちでゲームをする際、手がスピーカーを塞ぎにくい位置にあるのは好印象でした。なお、SDカードスロットは非搭載で、ヘッドフォンジャックもないため、ストレージ容量の管理やワイヤレスイヤホンの活用が前提となります。

motorola razr 60 ultraの接続ポート

IP48への進化

耐久性において注目したいのは、防水防塵性能が「IP48」に進化したことです。前モデルの「razr 50 ultra」は「IPX8」であり、水には強いものの防塵性能は明記されていませんでした。今回のIP48対応により、1mm以上の固形物が侵入しない設計となり、ポケットの中のゴミなどがヒンジ内部に入り込むリスクが軽減されたことは、精神的な安心感に繋がります。

付属品の変更

付属品については、注意が必要です。本体には保護カバーSIM取り出しピンが同梱されていますが、前モデルでは付属していた充電器が、今回は別売りになってしまいました。68Wの急速充電性能を活かすためには、対応する充電器を別途用意する必要があります。画面には最初から保護フィルムが貼られていますが、これを剥がすと保証対象外になる可能性があるため、そのまま使用することをおすすめします。

まとめ:デザインと耐久性

  • 第一印象: アルカンターラ素材の背面がもたらす温かみのある手触りと、スカラベグリーンの深い色合いが高級感を演出している。
  • サイズ・重量: 約199gと前モデルより約10g重くなっており、手に持った際に密度の高さを感じる。
  • ヒンジ: チタン製プレートの採用により剛性が高く、折り目も目立たないため視認性は良好である。
  • 操作性: 左側面に新設された「AI Key」により、AI機能へのアクセスが物理的にスムーズになった。
  • 耐久性: IP48に対応し、前モデル(IPX8)にはなかった防塵性能が追加されたことで安心感が増した。
  • 付属品: 純正カバーは付属するが、充電器が同梱されなくなったため、別途購入の必要がある。

ディスプレイ

ここでは、motorola razr 60 ultraのディスプレイについて、アウトディスプレイ、メインディスプレイの2つのセクションに分けて詳細に紹介します。

アウトディスプレイ:motorola razr 60 ultraがもたらす圧倒的な没入感と実用性

motorola razr 60 ultraのアウトディスプレイ

ここでは、シリーズ最高峰のスペックを誇る約4.0インチのアウトディスプレイについて、その表示品質や操作感、そしてカスタマイズの自由度について詳細に書いていきます。

驚異的な明るさと滑らかさを実現した基本スペック

まず手に取って圧倒されたのは、アウトディスプレイとは思えないほどの画面の美しさと滑らかさです。約4.0インチのpOLEDディスプレイ解像度が1,272 x 1,080(417ppi)と非常に高精細で、文字や画像の輪郭がくっきりと表示されます。液晶のタイプはLTPO Flexible AMOLEDを採用しており、10-bitの色深度100% DCI-P3の色域に対応しているため、色の鮮やかさが際立っています。

特に感動したのはその明るさです。ピーク輝度は3000nitに達しており、晴れた日の屋外でも視認性は抜群でした。また、リフレッシュレートは最大165Hzに対応し、タッチレートも通常120Hzゲームモードでは165Hzに達するため、スクロールやタッチ操作の反応がメインディスプレイと遜色ないほどヌルヌルと動きます。

razr 50 ultraやrazr 60との明確な違い

motorola razr 60 ultraのアウトディスプレイ。動画を再生

このディスプレイの凄さは、他機種と比較することでより鮮明になります。前モデルの「motorola razr 50 ultra」も同じ4.0インチで最大165Hzでしたが、ピーク輝度は2400nitでした。今回の「motorola razr 60 ultra」では3000nitへと約25%向上しており、直射日光下での見やすさが確実に進化しています。

一方、下位モデルの「motorola razr 60」と比較すると、その差は歴然です。「razr 60」のアウトディスプレイは約3.6インチと小さく、リフレッシュレートは最大90Hz、ピーク輝度は1700nitにとどまります。ヒンジ付近まで画面が広がっているUltraの大画面感と、165Hzの滑らかな操作感は、一度体験すると戻れないほどの快適さを提供してくれます。

自由自在なカスタマイズとウィジェット

motorola razr 60 ultraのアウトディスプレイ。カレンダー表示

アウトディスプレイのカスタマイズ性は非常に高く、自分好みの「小さなスマホ」を作り上げる楽しさがあります。ホーム画面には複数のパネルを設定でき、天気、カレンダー、連絡先といった基本的なウィジェットを自由に配置可能です。私はよく使うPayPayなどの決済アプリや、Spotifyなどの音楽アプリをすぐに起動できるよう配置してみましたが、スマホを開く手間が省けて非常に便利でした。

また、時計のデザインやフォント、色なども細かく変更できるため、その日の気分や服装に合わせて壁紙を変えるような感覚で楽しめます。お気に入りの写真を表示させてデジタルフォトフレームのように使うのも、この大画面ならではの贅沢な使い方だと感じました。

閉じたままで完結する多機能性

このアウトディスプレイでできることは多岐にわたります。通知が来ればその場で内容を確認できるだけでなく、フルキーボードを表示してメッセージの返信まで行えるのは非常に実用的です。手が離せない時には「とりまリスト」機能を使えば、ハンズフリーで通知をチェックすることも可能です。

カメラ操作においては、この大画面がそのまま高画質なプレビューモニターになります。被写体を確認しながらメインカメラで自撮りができるほか、ジェスチャーを使って離れた場所からシャッターを切ることも容易です。さらに、YouTube動画の再生や音楽のメディアコントロールも閉じたまま快適に行えるため、移動中などの隙間時間にコンテンツを楽しむのに最適でした。

まとめ:アウトディスプレイ

  • サイズと解像度: 約4.0インチの高精細pOLEDディスプレイにより、情報の視認性が非常に高い。
  • 輝度と滑らかさ: 3000nitのピーク輝度と最大165Hzのリフレッシュレートは、屋外での視認性と操作性を劇的に向上させている。
  • 他機種との比較: 前モデルより輝度が向上し、下位モデルのrazr 60(3.6インチ/90Hz)とはサイズと滑らかさで明確な差がある。
  • カスタマイズ性: ウィジェットやパネルの編集が自由自在で、決済アプリなどを配置することで利便性が高まる。
  • 機能性: 通知への返信、カメラのプレビュー、動画視聴など、主要な機能が閉じたままで完結する。

メインディスプレイ:motorola razr 60 ultraが魅せる7.0インチの没入体験

motorola razr 60 ultraのメインディスプレイ。屋外で使用。

ここでは、前モデルからサイズアップし、輝度と解像度が大幅に向上した7.0インチのメインディスプレイについて、実際の視認性や動画視聴時の体験を中心に書いていきます。

圧倒的な明るさと精細さを実現した基本スペック

本体を開くと現れるのは、約7.0インチのSuper HD(2,992 x 1,224)pOLEDディスプレイです。画素密度は464ppiに達し、文字の輪郭から高解像度画像の細部に至るまで、驚くほど精細に描写されます。LTPO技術を採用したAMOLEDパネルは10-bitカラーHDR10+、そしてDolby Visionに対応しており、色の階調表現が豊かで黒の締まりも抜群です。

注目すべきはピーク輝度で、驚異の4500nitを実現しています。実際に晴天の公園で使用してみましたが、直射日光の下でも画面が暗く感じることなく、写真のプレビューや地図アプリがはっきりと視認できました。リフレッシュレートは最大165Hzに対応しており、スクロール操作は指に吸い付くように滑らかです。タッチレートもゲームモード時には300Hzまで向上するため、瞬時の反応が求められるシーンでもストレスを感じません。

razr 50 ultraおよびrazr 60との比較

motorola razr 60 ultraのメインディスプレイ。画面に自然の風景。

このディスプレイの進化は、他機種と比べることでより明確になります。前モデルの「motorola razr 50 ultra」は6.9インチのFHD+(2,640 x 1,080)で、ピーク輝度は3000nitでした。今回の60 ultraではサイズがわずかに大きくなっただけでなく、解像度が高まり、輝度が1.5倍になったことで、屋外での見やすさと映像の迫力が一段階上がったと感じます。

また、下位モデルの「motorola razr 60」はリフレッシュレートが最大120Hzにとどまります。165Hzで動作する60 ultraのヌルヌルとした操作感は、ゲームや高速スクロール時に明確な「格の違い」を感じさせてくれます。

気にならない折り目と快適な触り心地

motorola razr 60 ultraのメインディスプレイ。折り目。

折りたたみスマホで最も気になる「折り目(シワ)」ですが、実際に使ってみて、その存在感の薄さに驚きました。画面がオフの状態で光を当てて角度をつければ中央にうっすらとラインが見えますが、画面を点灯して正面から見ている分には全く気になりません。指で画面中央をなぞってみても、凹凸は極めて浅く、スクロール操作中に指が引っかかるような違和感はほとんどありませんでした。

ヒンジの改良とパネルの進化により、通常のスマホと同じような感覚でコンテンツに没入できます。最初から装着されているスクリーンプロテクターもしっかりとフィットしており、視認性を妨げることはありませんでした。

縦長画面がもたらすコンテンツ体験

motorola razr 60 ultraのメインディスプレイ。画面に動画。

画面のアスペクト比は22:9というかなり縦長の形状です。YouTubeなどで一般的な16:9の動画を再生すると左右(横持ち時)に黒帯が入りますが、7.0インチの大画面と有機ELの漆黒の表現により、黒帯部分はベゼルの一部のように馴染み、映像そのものに集中できました。

一方で、シネマスコープサイズの映画コンテンツを表示すると画面いっぱいに映像が広がり、その没入感は圧巻です。HDRコンテンツを再生した際の輝きと色の鮮やかさは素晴らしく、手のひらの中に映画館があるような感覚を覚えます。

まとめ:メインディスプレイ

  • サイズ・解像度:約7.0インチへ大型化し、Super HD解像度(2,992 x 1,224)による精細な表示が可能。
  • 輝度:ピーク輝度4500nitにより、直射日光下でも視認性が非常に高い。
  • 他機種との比較:前モデル(3000nit)から輝度が大幅向上し、下位モデル(120Hz)よりも滑らかな165Hz駆動を実現している。
  • 折り目:使用中は視覚的にも触覚的にもほとんど気にならず、没入感を妨げない。
  • コンテンツ体験:22:9の縦長比率は映画視聴に適しており、Dolby Vision対応で映像美を堪能できる。

パフォーマンス

motorola razr 60 ultraのCPU

ここでは、motorola razr 60 ultraのパフォーマンスについて、Antutuベンチマーク、CPU性能比較、ゲーム性能、アプリの動作感、メモリとストレージの4つのセクションにわけて詳細に紹介します。

Antutuベンチマーク

motorola razr 60 ultraは、プロセッサーにクアルコムの最新フラッグシップ「Snapdragon 8 Elite Mobile Platform」を採用しています。製造プロセスは省電力性と高性能を両立するTSMCの3nmプロセスで、CPUにはPC向けの技術を統合した独自の「Oryon CPU」(オクタコア構成:最大4.32GHz×2 + 3.53GHz×6)を搭載しています。

グラフィックス処理を担うGPUには、最新の「Qualcomm Adreno 830」を採用しています。この新しいGPUアーキテクチャにより、描画性能と電力効率が飛躍的に向上しており、高精細な3Dゲームやレイトレーシング対応コンテンツも滑らかに処理することが可能です。

Antutuベンチマークは以下のようになっています。

motorola razr 60 ultraのAntutuベンチマーク

Antutu V10 バージョン

例: Antutu V10.4.8 総合で「2391799」、CPUで「558657」、GPUで「990451」、MEMで「471865」、UXで「370826」

総合スコアは約239万点、CPU性能は約55万点、GPU性能は約99万点になります。

その他のベンチマーク結果

Geekbench 6

  • シングルスコアで「2913」
  • マルチスコアで「8727」

GFXBenchのテスト

(Adreno 830のグラフィックスコア)

  • Aztec Ruins OpenGL (High Tier),4K Offscreen,38 Fps
  • Aztec Ruins OpenGL (High Tier),1440p Offscreen,80 Fps
  • Manhattan 3.1.1,1440p Offscreen,147 Fps

CPU性能を比較

motorola razr 60 ultraが搭載するQualcomm Snapdragon 8 Eliteと他のCPUを、Antutuベンチマークで比較してみました。

motorola razr 60 ultraのグラフ。Antutu比較 Qualcomm Snapdragon 8 Elite

CPUランキング

※Antutu V10 ベンチマーク総合スコアで比較したものです。

  1. Qualcomm Snapdragon 8 Elite (motorola razr 60 ultra)・・・Antutu:239万
  2. Exynos 2500 (Galaxy Z Flip7)・・・Antutu:160万
  3. Qualcomm Snapdragon 8 Gen 3 (Galaxy Z Flip6)・・・Antutu:150万
  4. Snapdragon 8s Gen 3 (motorola razr 50 ultra)・・・Antutu:135万
  5. Qualcomm Snapdragon 8 Gen 2 (Galaxy Z Flip5)・・・Antutu:126万
  6. Snapdragon 8+ Gen 1 (Galaxy Z Flip4)・・・Antutu:121万
  7. Snapdragon 8+ Gen 1 (motorola razr 50 ultra)・・・Antutu:106万
  8. Google Pixel Fold (Google Tensor G2)・・Antutu:76万
  9. MediaTek Dimensity 7400X (motorola razr 60)・・Antutu:76万
  10. Snapdragon 7 Gen 1 (motorola razr 40)・・Antutu:67万

motorola razr 50 ultra比較でわかること

前モデルである「motorola razr 50 ultra」は「Snapdragon 8s Gen 3」を搭載し、スコアは約135万点でした。今回の「razr 60 ultra」は約239万点と、スコアが約100万点以上も向上しており、単なるマイナーチェンジではなく、処理性能が劇的に進化したことがわかります。基本操作のサクサク感はもちろん、将来的なアップデートへの耐用年数という面でも大きなアドバンテージがあります。

motorola razr 60比較でわかること

下位モデル「motorola razr 60」は「MediaTek Dimensity 7400X」を搭載しており、スコアは約76万点です。これに対し、「razr 60 ultra」はその3倍以上のスコアを叩き出しています。日常使いではどちらも快適ですが、3Dゲームの画質設定や動画編集の書き出し速度といった高負荷なシーンでは、埋められないほどの圧倒的な性能差が存在します。

その他の機種との比較でわかること

競合となるサムスンの「Galaxy Z Flip6」(Snapdragon 8 Gen 3)の約150万点 を大きく引き離しているだけでなく、最新世代の「Galaxy Z Flip7」に搭載されたExynos 2500(約160万点)すらも凌駕しています。現時点で入手可能な縦折りスマートフォンの中で、頭一つ抜けたトップクラスの性能を持っていると言えます。

ゲーム性能

motorola razr 60 ultraで原神をプレイ

ここでは、motorola razr 60 ultraが搭載する最新の「Qualcomm Snapdragon 8 Elite」プロセッサ が、実際のゲームプレイにおいてどのようなパフォーマンスを発揮するのか、5つの人気タイトルを実際にプレイして検証しました。具体的なフレームレート(FPS)や挙動について詳細にレビューします。

原神 (Genshin Impact)

モバイルゲームのベンチマークとして名高い「原神」ですが、この端末では驚異的な安定感を見せました。画質を「最高」、フレームレートを「60FPS」に設定してプレイしましたが、AnTuTu GPUスコア約99万点(実測値)の実力は伊達ではありません。

スメールの広大な砂漠地帯からフォンテーヌの複雑な水中探索、さらにはナタの入り組んだ地形に至るまで、移動中のレンダリング遅延は皆無でした。特に負荷が高いとされる「螺旋」で多数の敵が一斉に出現するシーンや、派手な元素爆発を連続して発動する場面でも、フレームレートは60fpsに張り付いたまま微動だにしません。Geekbenchマルチスコア8727 を叩き出すCPU性能と高速メモリのおかげで、マップテレポート時の読み込みも一瞬で完了します。懸念された発熱によるサーマルスロットリングも発生までの猶予が非常に長く、長時間のプレイでも滑らかな描画が維持されました。

鳴潮 (Wuthering Waves)

スタイリッシュなアクションが売りの「鳴潮」も、「最高画質」かつ「60FPS」設定で検証しました。このゲームは「ジャスト回避」や「パリィ」といったタイミングシビアな操作が要求されますが、Snapdragon 8 Eliteの処理能力により、その体験は極上です。

激しくカメラを動かす戦闘シーンや、「鉤縄」を使ってフィールドを高速移動する際にも、背景の読み込み遅れ(ポップイン)を感じさせません。敵の攻撃を見切ってパリィを決める瞬間も、入力遅延を一切感じることなく即座にアクションが反映されるため、爽快感が段違いです。パーティクルエフェクトが飛び交うボス戦においても、解像度を落とすことなく高精細なテクスチャを維持し続け、まるで最新のコンシューマー機で遊んでいるかのような没入感を味わえました。

崩壊:スターレイル (Honkai: Star Rail)

豪華な3Dグラフィックが魅力の「崩壊:スターレイル」では、「最高画質」および「60FPS」設定でプレイしました。特にグラフィック負荷が高いとされる「ピノコニー」の黄金の刻エリアでは、多数のNPCや動的オブジェクトが表示されますが、ここでもフレームレートの低下は見られず、スムーズな移動が可能でした。

戦闘中の必殺技アニメーションは、映画のようなクオリティで滑らかに再生され、エフェクトが重なるシーンでも処理落ちは一切ありません。GPU性能に余裕があるため、もしゲーム側が対応すればさらに高いフレームレートでも安定しそうなポテンシャルを感じます。ターン制特有のメニュー開閉や画面遷移もキビキビと動作し、周回プレイもストレスフリーで快適そのものでした。

PUBG MOBILE (PUBGモバイル)

motorola razr 60 ultraでPUBG MOBILEをプレイ

バトルロイヤルシューターの「PUBG MOBILE」においては、このプロセッサにとって負荷は軽微と言えるレベルです。画質を「ウルトラHDR」、フレームレートを「120FPS」(または90FPS)に引き上げても、動作は極めて安定しています。

処理落ちが起きやすい激戦区へのパラシュート降下時や、終盤の安地でスモークグレネードが多用されるシーン、車両での高速移動中であっても、フレームレートは揺らぐことなく120fps(設定可能な上限)を維持し続けました。この高いリフレッシュレートと安定性は、エイムの追従性に直結し、近距離での撃ち合いにおいて明確なアドバンテージを感じることができます。発熱も最小限に抑えられており、長時間プレイしても画面が暗くなるような制御が入ることはありませんでした。

アスファルト9:Legends (Asphalt 9: Legends)

motorola razr 60 ultraでアスファルト9をプレイしている

最後に、派手な演出が特徴の「アスファルト9:Legends」を「最高設定(高画質)」かつ「60FPS」でプレイしました。画面狭しと舞い散る火花や破片、雨粒の表現、そして高速で流れる背景の描画が、一切の破綻なく行われます。

ニトロショックウェーブ発動時の激しいエフェクトや、多台数が絡むクラッシュシーンにおいても、GPU負荷にはまだ余裕がある印象です。車体の映り込み(リフレクション)や路面の質感もリアルタイムで美しく処理され、常に上限の60fpsに張り付いていました。操作に対する車の反応がリニアであるため、繊細なドリフトコントロールやコース取りも思い通りに決まります。

まとめ:ゲーム性能

Snapdragon 8 Eliteを搭載したmotorola razr 60 ultraは、現行のAndroidスマートフォンの中で群を抜いたゲーム性能を持っています。今回検証したすべてのタイトルにおいて、最高画質設定と最高フレームレートの両立が可能であり、高負荷なシーンでもカクつきを感じることはありませんでした。特に、長時間プレイしても安定したパフォーマンスを維持できる点は、ゲーマーにとって大きなメリットと言えるでしょう。折りたたみスマホでありながら、妥協のない次世代のゲーム体験を提供してくれる一台です。

アプリの動作感:motorola razr 60 ultraの処理速度と発熱のリアル

motorola razr 60 ultraでSNSを使用

ここでは、最新のSnapdragon 8 Eliteを搭載した本機が、日常のブラウジングから高負荷な編集作業までをどのようにこなすのか、そして避けて通れない発熱問題について、前モデルや下位モデルとの比較を交えて詳しく書いていきます。

ブラウザやLINEの快適さとマルチタスクの余裕

日常的に最も使用する「Google Chrome」でのブラウジングや、SNSのタイムラインスクロールは、最大165Hzのリフレッシュレートのおかげで驚くほど滑らかです。指に吸い付くような追従性は、リフレッシュレートが最大90Hz(アウトディスプレイ)や120Hz(メイン)に留まる下位モデルの「motorola razr 60」とは明らかに別次元の体験です。また、「LINE」の通知が来た際、開かずにアウトディスプレイだけで返信を完結できるスムーズさも健在で、キーボード入力の遅延も全く感じません。

マルチタスク性能に関しても、メモリが前モデル「razr 50 ultra」の12GBから16GB(LPDDR5X)へと増量された恩恵を強く感じました。複数のアプリを立ち上げっぱなしにしていても、バックグラウンドで落ちることがほとんどありません。「スワイプで分割」機能を使い、YouTubeで動画を見ながらブラウザで調べ物をするといった操作も一瞬で画面が切り替わり、カクつき皆無で動作します。この余裕のある挙動は、パソコンと連携する「Smart Connect」を使用した際にも安定感として現れていました。

AI編集と動画エンコードで感じる圧倒的なパワー

処理能力の差が最も顕著に現れたのは、画像や動画の編集作業です。「Googleフォト」の「編集マジック」や「消しゴムマジック」を使って、写真から不要な人物を消去する際、生成AIの処理待ち時間が「razr 50 ultra」と比較して体感で数秒短縮されています。Snapdragon 8 Eliteの強力なNPU性能が、AI処理において明確なアドバンテージをもたらしている証拠でしょう。

動画編集アプリ「LumaFusion」で4K動画のカット編集や書き出しを行った際も、そのパワーに驚かされました。複雑なトランジションを多用してもプレビューが止まることはなく、書き出し速度も爆速です。下位モデルの「razr 60」ではプレビューがカクつくような高ビットレートの素材でも、「razr 60 ultra」なら涼しい顔で処理してくれます。クリエイティブな作業をスマホで完結させたい人にとって、この処理能力は非常に頼もしい存在です。

高負荷時の発熱とパフォーマンスの制御

圧倒的な性能を持つ一方で、発熱に関しては注意が必要です。長時間「原神」などの重いゲームをプレイしたり、4K動画を連続撮影したりしていると、特にカバーディスプレイ付近(カメラ横)に明確な熱を感じます。コンパクトな筐体に高性能チップを詰め込んでいるため、熱がこもりやすい傾向は前モデルから変わっていません。

ベンチマークテストや高負荷が続くと、本体保護のためにCPUスロットリング(性能制限)が働きます。実際に、長時間負荷をかけ続けると画面の最大輝度がわずかに制限される挙動が見られました。ただ、アプリが強制終了するような深刻なオーバーヒートには遭遇しておらず、熱くなりつつも動作は安定しています。発熱のレベルは「razr 60」よりも高いですが、その分ピーク性能はずば抜けているため、ここはこの形状におけるトレードオフと捉えるべきでしょう。

まとめ:アプリの動作感

  • ブラウザ・SNS:最大165Hzのリフレッシュレートにより、ChromeやX(旧Twitter)のスクロールが極めて滑らかで、下位モデルとの差は歴然である。
  • マルチタスク:メモリが16GBに増量されたことで、アプリの切り替えや分割画面の使用が非常にスムーズで、タスク落ちも少ない。
  • 画像・動画編集:Snapdragon 8 Eliteの恩恵により、GoogleフォトのAI編集や4K動画の書き出し速度が前モデルより体感できるほど高速化した。
  • 発熱箇所:高負荷時にはカバーディスプレイ付近が集中的に熱くなり、放熱の難しさを感じる場面がある。
  • 安定性:発熱によるスロットリング(性能抑制)は発生するものの、アプリのクラッシュなどの不安定な挙動はなく、実用性は保たれている。

メモリとストレージ:motorola razr 60 ultraの圧倒的な余裕とスピード

motorola razr 60 ultraのメモリ・ストレージ

ここでは、PC並みの大容量メモリと超高速ストレージがもたらす快適な操作感と、SDカード非対応を補うクラウド活用の重要性について書いていきます。

16GBの大容量RAMとRAMブーストでマルチタスクも余裕

motorola razr 60 ultraを使っていて最も頼もしく感じるのは、16GB(LPDDR5X)という圧倒的なメモリ容量です。前モデルの「razr 50 ultra」は12GB でしたが、そこからさらに4GB増量されたことで、多数のアプリを同時に開いていても動作が重くなる気配がありません。実際に、ゲームをプレイ中に攻略サイトをブラウザで開き、さらにLINEで返信を返すといった激しいマルチタスクを行っても、アプリが再読み込み(リロード)されることなく瞬時に切り替わります。

また、ストレージの一部を仮想メモリとして使用する「RAMブースト」機能も健在で、物理メモリと合わせればさらに広大な作業領域を確保できます。下位モデルの「razr 60」はメモリ規格がLPDDR4X、容量も最大12GB(モデルによっては8GB)に留まるため、この「ultra」ならではの超高速・大容量メモリは、長く快適に使いたいユーザーにとって大きなメリットです。

超高速UFS 4.0ストレージとmicroSD非対応の現実

ストレージ容量は512GBあり、写真や動画、大容量のゲームアプリを大量に保存しても簡単には埋まりません。注目したいのはその規格で、最新の「UFS 4.0」を採用しています。これによりデータの読み書き速度が劇的に速く、数GBある重いゲームのインストールやロード時間が、UFS 2.2を採用している「razr 60」と比較して体感できるほど短縮されました。PCへ写真データをバックアップする際の転送速度も爆速です。

一方で、これまでのシリーズ同様にmicroSDカードスロットは搭載されていません。512GBあれば当面は困りませんが、4K動画を頻繁に撮影するような使い方をする場合、本体だけでデータを管理し続けるのは難しいかもしれません。

クラウドストレージの活用がカギ

microSDカードで容量を増やせないため、長期的な運用にはクラウドストレージの活用が欠かせません。私は撮影した写真や動画を自動的に「Google Drive」や「Google フォト」にバックアップする設定にしています。また、仕事のドキュメントは「Microsoft OneDrive」、個人的なファイルは「Dropbox」や「Amazon Drive」に振り分けることで、本体ストレージを圧迫しないよう工夫しています。通信速度の速い5GやWi-Fi 7に対応している本機なら、クラウドへのアップロードもスムーズで、ローカル保存と変わらない感覚でデータを扱えるのが救いです。

まとめ:メモリとストレージ

  • RAM容量・規格: 16GBの大容量LPDDR5X(9600Mbps)メモリを搭載し、前モデル(12GB)からさらに強化されたことで、アプリの同時起動や切り替えが極めてスムーズ。
  • ストレージ性能: UFS 4.0規格の512GBストレージを採用しており、アプリの起動やインストール、大容量ファイルの転送速度が「razr 60」(UFS 2.2)と比較して圧倒的に速い。
  • マルチタスク: 豊富な物理メモリのおかげで、重いゲームとブラウザを行き来してもアプリが落ちることがなく、快適な作業環境を維持できる。
  • 拡張性: microSDカードスロットは非搭載のため、物理的な容量拡張はできない。
  • データ管理: 512GBの空き容量は頼もしいが、長期的にはGoogle Driveなどのクラウドストレージとの併用が必須となる。

カメラ性能:motorola razr 60 ultraのトリプル50MPとAIが切り拓く表現力

motorola razr 60 ultraで撮影した写真。カフェ。

ここでは、メイン、超広角、インカメラのすべてに5,000万画素センサーを搭載し、AI機能と折りたたみならではの撮影スタイルを融合させたカメラ性能について詳しく書いていきます。

オール50MPの高解像度システム

背面のメインカメラには、1/1.56インチの大型センサーを採用した5,000万画素(f/1.8)の広角レンズを搭載しています。光学式手ぶれ補正(OIS)も備えており、手持ちでもブレを抑えた撮影が可能です。その隣には、同じく5,000万画素の超広角+マクロカメラ(f/2.0、画角122°)が配置されており、広大な風景から微細な接写までを高精細に捉えます。さらに驚くべきは、内側のインカメラまでもが5,000万画素(f/2.0)に強化されている点です。Pantone認証を受けた色表現により、肌の色や空の青さを忠実に再現できるのも大きな特徴です。

前モデル・下位モデルとの決定的な違い

比較して最も大きく変わったのは「望遠レンズの有無」です。前モデルの「motorola razr 50 ultra」は、超広角レンズを廃止して光学2倍望遠レンズを搭載するという尖った構成でした。しかし、今回の「razr 60 ultra」では超広角レンズが復活し、代わりに光学望遠レンズが非搭載となりました。広角レンズの高画素クロップでズームをカバーしつつ、狭い室内や風景撮影で需要の高い超広角撮影が可能になったのは、個人的には使い勝手が向上したと感じます。

motorola razr 60 ultraで撮影した写真。超広角で撮影。

また、下位モデルの「motorola razr 60」と比較すると、あちらは超広角が1,300万画素、インカメラが3,200万画素にとどまります。すべてのレンズで妥協のない5,000万画素センサーを搭載しているのは、Ultraだけの明確な強みです。

失敗を防ぐ賢いAI機能

撮影をサポートするAI機能も充実しています。「アクションショット」は、動き回るペットや子供を撮影する際にシャッタースピードを自動調整し、ブレのない鮮明な写真を残してくれます。また、集合写真で誰かが目をつぶってしまっても、複数のフレームからベストな表情を組み合わせてくれる「グループショット」機能は、撮り直しの手間を省いてくれる頼もしい機能でした。AIがシーンに合わせて色味を微調整する「パーソナルスタイル」も、料理やポートレートを雰囲気たっぷりに仕上げてくれます。

折りたたみだからできる自由な撮影スタイル

motorola razr 60 ultraの「フレックスビュースタイル」

フレックスビュースタイル」こそが、この機種の真骨頂です。本体を90度に曲げて机に置けば三脚いらずで撮影でき、ローアングルからの迫力ある構図も画面を覗き込みながら楽に撮影できます。

特に気に入っているのが、アウトディスプレイを使ったプレビュー機能です。被写体となる友人が、外側の画面で自分の映りを確認しながらポーズをとれるため、自然な笑顔を引き出せます。自撮りをする際も、高画質なメインカメラを使い、手のひらを向ける「ジェスチャー」でシャッターを切れるため、インカメラとは次元の違う美しいセルフィーが撮れました。

昼も夜も、見たまま以上に美しく

motorola razr 60 ultraで撮影した写真。赤い花。

日中の公園で花や風景を撮影してみましたが、Pantone認証のおかげか、植物の緑や空の青さが過度に強調されることなく、鮮やかでありながら自然な色合いで記録されました。超広角カメラのマクロ機能を使えば、花びらの脈までくっきりと写し出せます。

夜間の撮影では、自動ナイトビジョンが効果を発揮します。街灯の少ない路地でも、ノイズを強力に抑えつつ、明るくクリアな写真が撮れました。大型センサーとOISの恩恵により、手持ちでもブレの少ないプロフェッショナルな夜景写真が簡単に撮れるのは快感です。

motorola razr 60 ultraで撮影した写真。夜間の住宅

魔法のような編集体験

撮影後の楽しみも広がります。Googleフォトに統合された編集機能を使えば、写り込んだ不要な通行人を「消しゴムマジック」で一瞬にして消去したり、「ボケ補正」でピントの甘い写真をくっきりさせたりできます。AIを使った「編集マジック」では、被写体の位置を動かしたり背景を変えたりといった高度な加工も数タップで完了し、SNS映えする一枚に仕上げられました。

8K動画とDolby Visionの没入感

motorola razr 60 ultraで動画を撮影

動画性能もフラッグシップ級です。最大8K(30fps)の高精細な録画が可能で、4K(60fps)でも撮影できます。特にDolby Vision対応のHDR録画は、明暗差の激しいシーンでも白飛びや黒つぶれを抑え、肉眼に近いリアルな映像を残せました。

手ブレ補正も強力で、「水平ロック」機能を使えば、カメラを大きく傾けても水平を保った映像が撮れます。ただし、4K動画を長時間回していると、カメラ付近が熱を持つ傾向がありました。発熱による停止まではいきませんでしたが、長回しの際は少し気にかける必要があるかもしれません。

まとめ:カメラ性能

  • カメラ構成: メイン、超広角、インカメラのすべてに5,000万画素センサーを搭載し、死角のない高画素構成を実現している。
  • 比較(razr 50 ultra): 前モデルで採用された光学2倍望遠レンズが廃止され、代わりに高画素な超広角+マクロレンズが復活した。
  • 比較(razr 60): 下位モデルは超広角13MP、イン32MPであり、全レンズ50MPのUltraは解像感で圧倒的に優れている。
  • 撮影スタイル: フレックスビューによる三脚不要の撮影や、アウトディスプレイをモニターにした高画質自撮りが極めて便利である。
  • 画質: Pantone認証による自然な色再現と、大型センサーによる夜景性能は非常に高く、マクロ撮影も実用的である。
  • 動画性能: 8K録画やDolby Visionに対応し、強力な手ブレ補正を備えるが、高負荷時の発熱には注意が必要である。

バッテリー持ちと充電:motorola razr 60 ultraのスタミナ革命

motorola razr 60 ultraの外観。開いた状態の前面。

ここでは、前モデルから大幅に増量されたバッテリー容量と、クラムシェル型としては驚異的なスタミナ、そして68Wへ進化した急速充電の実力について書いていきます。

4,700mAhへの増量と驚異的なベンチマーク結果

折りたたみスマホ最大の弱点と言われてきたバッテリー持ちですが、motorola razr 60 ultraはその常識を完全に覆しました。バッテリー容量は4,700mAh に達し、前モデルの「motorola razr 50 ultra」の4,000mAh から一気に700mAhも増量されています。下位モデルの「motorola razr 60」も4,500mAh と健闘していますが、Ultraの容量は頭一つ抜けています。

バッテリーテストの結果

この容量アップに加え、省電力性に優れたSnapdragon 8 Eliteチップの恩恵は、客観的なテストデータにも表れています。日常的な使用を想定したアクティブ使用スコアでは15時間10分を記録し、前モデルの12時間05分から着実な進歩を遂げました。

各項目の数値をみても、通話時間は33時間20分、Webブラウジングは15時間52分と十分な長さです。さらに、バッテリー消費が激しい動画再生においても19時間32分、ゲームプレイでは7時間48分持続するなど、特定の用途に偏ることなく全体的にスタミナが底上げされていることが数値からも裏付けられています。

1日使い倒しても余裕が残る安心感

実際に朝から晩までメイン機としてハードに使ってみましたが、そのスタミナには感動すら覚えました。朝の通勤電車で「Spotify」を聴きながらニュースをチェックし、日中は仕事の連絡を「Slack」や「LINE」で頻繁に行い、昼休憩には「YouTube」で動画を視聴しました。さらに帰宅中には高負荷な「原神」を30分ほどプレイしましたが、帰宅時点でもバッテリー残量は60%以上ありました。

これには、4.0インチのアウトディスプレイの存在も大きく寄与しています。通知確認やちょっとした返信をスマホを開かずに済ませられるため、メインディスプレイを点灯させる頻度が減り、結果としてバッテリー消費が抑えられていると感じました。ヘビーユーザーであっても、モバイルバッテリーを持ち歩く必要性は薄れるでしょう。

68W急速充電の爆速体験と注意点

motorola razr 60 ultraで充電している。

充電速度に関しても、明確な進化を遂げています。有線での充電は68W TurboPowerに対応しており、これは前モデルの45Wや、下位モデル「razr 60」の30W と比較して圧倒的な速さです。バッテリーが空の状態からフル充電までにかかる時間は約45分で、忙しい朝の身支度の時間だけでも十分な量を回復できました。

さらに、15Wのワイヤレス充電に加え、今回は5Wのリバース充電(給電)にも対応しました。外出先でワイヤレスイヤホンの充電が切れた際、スマホの背面に置くだけで充電できるのは非常に便利です。ただし、一つ残念な点は付属品です。前モデルでは同梱されていた充電器が、今回は別売りになってしまいました。68Wの性能を最大限引き出すには、対応する充電器を別途用意する必要がある点には注意が必要です。

まとめ:バッテリー持ちと充電

  • バッテリー容量:4,700mAhの大容量バッテリーを搭載し、前モデル(4,000mAh)から大幅に増量されたことで、折りたたみスマホの弱点を克服している。
  • 持続時間:アクティブ使用スコアで15時間10分を記録し、Web閲覧や動画再生においても長時間駆動を実現しているため、ヘビーユースでも1日安心して使える。
  • 充電速度:68W TurboPower充電に対応し、約45分でフル充電が可能。前モデル(45W)や下位モデル(30W)と比較して充電待ち時間が大幅に短縮された。
  • ワイヤレス機能:15Wのワイヤレス充電に加え、5Wのリバース充電に対応したことで、アクセサリー類への給電が可能になり利便性が向上した。
  • 付属品:前モデルとは異なり充電器が同梱されていないため、急速充電を利用するには別途購入が必要である。

AI機能:motorola razr 60 ultraが提案する「AI Key」と進化したアシスタント

motorola razr 60 ultraの「Moto AI」を「AI Key」で呼び出している

ここでは、専用の「AI Key」を搭載し、最新のSnapdragon 8 Eliteによってオンデバイス処理能力が飛躍的に向上したAI機能について、Moto AIとGoogle Geminiの使い勝手を中心に書いていきます。

物理ボタン「AI Key」が変えるAI体験と処理速度

motorola razr 60 ultraのAI機能において、最も象徴的な違いは本体左側面に新設された「AI Key」の存在です。下位モデルの「motorola razr 60」や前モデルにはこの物理ボタンがなく、AIを呼び出すには画面操作や特定のジェスチャーが必要でした。しかし、本機ではこのボタンを押すだけで即座にAIインターフェースを呼び出せるため、AIを使うハードルが劇的に下がりました。

また、プロセッサーに「Snapdragon 8 Elite Mobile Platform」を搭載し、高性能なNPU(Qualcomm Hexagon NPU)を備えている点も重要です。これにより、クラウドを経由しないオンデバイスAI(ローカル処理)の反応速度が向上しており、プライバシーを守りながら遅延のない快適なレスポンスを実現しています。

忙しい朝の救世主「とりまリスト」

motorola razr 60 ultraの「とりまリスト」

実際に使ってみて最も実用的だと感じたMoto AIの機能が「とりまリスト(Catch Me Up)」です。これは、溜まってしまった通知をAIが要約して教えてくれる機能です。朝起きた時や会議の後にスマホを見ると、LINEやメールの通知が大量に来ていてうんざりすることがありますが、この機能を使えば「誰から、どんな用件の連絡が来ているか」を短時間で把握できます。

特に4.0インチのアウトディスプレイとの相性が抜群で、スマホを開かずに「とりまリスト」と声をかけるか操作するだけで、見逃した情報の概要をサクッと確認できるのは、多忙な現代人にとって強力な武器になると感じました。

状況を先読みする「Next Move」

Next Move」は、画面に表示されている内容やユーザーの行動を理解し、リアルタイムで次のアクションを提案してくれる、非常に気の利いたプロアクティブな機能です。

実際に友人とメッセージアプリで週末のディナーについて相談していた時のことです。友人が特定のレストランの名前を挙げた瞬間、Next Moveがその店名を認識し、即座に地図アプリでの場所確認や、予約サイトへのアクセスを提案してくれました。これまでは、メッセージアプリを閉じてブラウザを開き、店名をコピー&ペーストして検索するという手順が必要でしたが、その一連の動作がワンタップで完結したのです。まるで私の思考を先読みしてくれているかのような感覚で、アプリ間を行き来するストレスから解放される快感がありました。

便利なツール群「おまとメモ」と「Playlist Studio」

motorola razr 60 ultraの「Playlist Studio」

ビジネスシーンで役立つのが、ボイスレコーダーでの録音を自動で文字起こし・要約してくれる「おまとメモ(Pay Attention)」や、画面上の情報をスクリーンショットとともに記憶しておける「お気にいリマインダー(Remember This)」です。会議の議事録作成などが大幅に楽になります。

クリエイティブな面では「Playlist Studio」があり、今の気分や雰囲気を伝えるだけで、AIがそれに合った音楽プレイリストを作成してくれます。ドライブ中に「テンションが上がる曲」とリクエストするだけで、ぴったりのBGMを用意してくれるのは楽しい体験でした。

Google Geminiとの強力な連携

Moto AIだけでなく、Googleの生成AI「Gemini」とも深く連携しています。Google One AIプレミアムプランの特典により「Gemini Advanced」を利用できるほか、画面上の気になったものを丸で囲むだけで検索できる「かこって検索」にも対応しており、ブラウザを開いて検索ワードを打ち込む手間から解放されました。

使っていて感じたのは、日常のちょっとした操作や要約は「Moto AI」、複雑な調べ物やクリエイティブな相談は「Google Gemini」というように、得意分野での使い分けが自然とできる点です。

まとめ:AI機能

  • 専用ハードウェア: 左側面に新設された「AI Key」により、ワンタッチでAI機能を呼び出せる利便性は、物理ボタンを持たない「razr 60」との大きな差別化ポイントである。
  • 処理能力: Snapdragon 8 EliteのNPUにより、オンデバイスAIの処理が高速で、セキュリティ面でも安心感がある。
  • とりまリスト: 溜まった通知を要約してくれる機能は、アウトディスプレイでの確認作業を効率化し、情報の見落としを防ぐのに役立つ。
  • Next Move: 画面上の情報を解析して地図の起動などを先回りして提案してくれるため、アプリ切り替えの手間が省け、操作がスムーズになる。
  • 便利機能: 会議の記録に便利な「おまとメモ」など、実用的なAIツールが充実している。
  • Google連携: 「Gemini」や「かこって検索」にスムーズにアクセスでき、Moto AIと補完し合うことで幅広いタスクに対応できる。

オーディオ性能:motorola razr 60 ultraの迫力あるサウンドと実用性

motorola razr 60 ultraのオーディオ。音楽を再生。

ここでは、Dolby Atmosに対応したデュアルステレオスピーカーの実力や、ワイヤレスオーディオの接続性、そして実際に使用して気になった点について書いていきます。

空間を満たす大音量とSnapdragon Soundの恩恵

本機はデュアルステレオスピーカーを搭載し、立体音響技術「Spatial Sound」および「Dolby Atmos」に対応しています。実際に音楽を再生してみると、コンパクトなボディからは想像できないほどの音圧があり、小さな部屋であればBGMとして十分に満たせる87.1dBという音量を記録しました。

前モデルの「motorola razr 50 ultra」と比較すると、ベンチマーク上のラウドネススコアは「Excellent」から「Very Good」へと数値上わずかに変化していますが、聴覚上の迫力は健在です。また、プロセッサーにSnapdragon 8 Eliteを搭載し、高音質ワイヤレスオーディオ技術「Snapdragon Sound」にも完全対応しています。この点はMediaTek製チップを搭載する下位モデル「motorola razr 60」に対する明確なアドバンテージと言えます。

Bluetooth 5.4やaptX Adaptiveなどの最新コーデックもサポートしており、対応イヤホンでの接続安定性と音質は極めて良好でした。

ボーカルが際立つクリアな音質体験

音質については、特に中高音域の表現力が素晴らしいと感じました。YouTubeでミュージックビデオを視聴した際、ボーカルの声が楽器の音に埋もれることなく、非常にクリアに前面に出てきます。Dolby Atmosをオンにして映画を観ると、セリフの明瞭さと効果音の広がぼりが増し、手のひらサイズの映画館のような没入感を味わえました。

ユニークなのは、音量を上げると大型スピーカーの振動が本体を通じて手に伝わってくることです。The Knifeの「Silent Shout」のような低音の効いた楽曲を再生すると、指先からビートを感じることができ、単に耳で聴くだけではないフィジカルな音楽体験が楽しめます。

気になったスピーカー位置と低音の質感

一方で、弱点も感じました。本体底面のスピーカー位置が、横持ちでゲームをする際にちょうど掌で塞いでしまう場所にあります。音の抜けが悪くなるため、ゲームプレイ時は持ち方を工夫するか、上下を逆にする必要がありました。

また、低音域に関しては、音量は出ているものの明瞭さに欠ける場面があります。迫力はあるのですが、重低音が響く楽曲では少しボワついた印象を受けました。より繊細な音楽鑑賞や、完璧な低音バランスを求めるなら、ヘッドフォンジャックは非搭載のため、USB-C変換アダプタか高品質なワイヤレスイヤホンの使用をおすすめします。

まとめ:オーディオ性能

  • スピーカー構成: デュアルステレオスピーカーを搭載し、Dolby AtmosとSpatial Soundに対応することで、立体感のあるサウンドを実現している。
  • 音量: 最大音量は87.1dBを記録し、小さな部屋であれば十分に満たせるほどのパワフルな出力を持っている。
  • 音質: ボーカルや高音域が非常にクリアで聴きやすく、動画視聴や通話において優れたパフォーマンスを発揮する。
  • ワイヤレス接続: Snapdragon 8 Eliteの恩恵により「Snapdragon Sound」に対応しており、高品質なワイヤレスオーディオ体験が可能である。
  • 比較(razr 50 ultra): ラウドネススコアは前モデルの方が数値上は高かったが、本機も「Very Good」評価であり実用上の不満はない。
  • 問題点: 底面スピーカーの位置がゲームプレイ時に手で塞がりやすく、低音域の解像度がやや甘く感じられる場合がある。

通信性能:motorola razr 60 ultraが繋ぐ次世代のネットワーク

motorola razr 60 ultraでGPS、地図を利用している

ここでは、Wi-Fi 7やauの「5G+」、さらには衛星通信にまで対応した本機の先進的な通信機能について、実際の繋がりやすさや速度体験を中心に書いていきます。

au「5G+」と衛星通信がもたらす安心感

外出先でのモバイル通信において、motorola razr 60 ultraは非常に頼もしいパートナーでした。特にau回線を利用した際、「5G+」アンテナピクトが表示されるため、自分が高速なミリ波やSub6エリアにいるのかが一目で分かります。実際に都心の混雑したカフェで使用した際も、回線が詰まる感覚がなく、大容量のデータをスムーズにやり取りできました。

さらに注目したいのが、衛星と直接通信する「au Starlink Direct」への対応です。まだメッセージ送受信に限られますが、山間部へのドライブなどで携帯電波が届かないエリアに入ったとしても「空が見えていれば繋がる」という安心感は、これまでのスマホにはなかった大きなメリットだと感じました。

対応バンドも広く、nanoSIMとeSIMのデュアル運用が可能ですが、ドコモの5G主要バンドであるn79には対応していないため、ドコモ系SIMを使う場合はエリアによって5Gを掴みにくい場合がある点は留意しておくべきでしょう。

Wi-Fi 7対応で自宅のネット環境が爆速に

自宅の固定回線との接続では、最新規格「Wi-Fi 7」に対応している恩恵を強く感じました。Wi-Fi 7ルーターに接続し、混雑の少ない6GHz帯を利用してゲームのアップデートファイルをダウンロードしてみましたが、その速度は圧巻です。下位モデルの「motorola razr 60」はWi-Fi 6Eまでの対応にとどまるため、大容量コンテンツを頻繁に扱うユーザーにとっては、より高速で遅延の少ないUltraの通信性能が明確な強みとなります。テザリング使用時も通信が途切れることなく安定しており、外出先での作業用ルーターとしても優秀でした。

「みちびき」対応の高精度なナビゲーション

位置情報サービスに関しては、GPS、GLONASS、Galileo、Beidouに加え、日本の準天頂衛星システム「QZSS(みちびき)」に対応しています。実際に車載ホルダーにセットしてナビアプリを使用してみましたが、高層ビルが立ち並ぶ都市部でも自車位置を見失うことがほとんどありませんでした。交差点での右左折のタイミングも正確で、測位の捕捉速度も速いため、地図アプリを開いてすぐに移動を開始できるレスポンスの良さが光ります。

UWB対応で広がるデバイス連携

Bluetoothはバージョン5.4に対応しており、ワイヤレス機器との接続は非常に安定しています。そして、本機ならではの進化点が「UWB(超広帯域無線)」への対応です。これにより、UWB対応の紛失防止タグ(トラッカー)などを探す際、方向や距離をセンチメートル単位で正確に特定できるようになりました。これは前モデルや下位モデルにはない機能であり、対応アクセサリーを持っている、あるいは今後導入予定の方にとっては見逃せないポイントです。

まとめ:通信性能

  • モバイル通信: auの「5G+」に対応し高速通信エリアが視覚的に分かりやすく、さらに「au Starlink Direct」による衛星通信にも対応したことで、圏外エリアでの安心感が格段に向上した。
  • Wi-Fi性能: 最新のWi-Fi 7に対応しており、Wi-Fi 6E止まりの下位モデル「razr 60」と比較して、対応ルーター環境下でのダウンロード速度や安定性が優れている。
  • 位置情報: 「みちびき(QZSS)」を含むマルチGNSSに対応し、都市部でのナビゲーションでも現在地を見失いにくく高精度である。
  • 近距離通信: UWB(超広帯域無線)に新たに対応したことで、対応するスマートタグなどの位置を正確に特定できるようになった点が、旧モデルからの進化点である。
  • 注意点: ドコモの5Gバンドn79には対応していないため、使用するキャリアによっては5Gエリアが限定される場合がある。

OSと機能:motorola razr 60 ultraが提供する快適な操作体験とサポートの課題

motorola razr 60 ultraのUI画面。アプリ一覧

ここでは、Android 15をベースにした使いやすいUIや便利な独自ジェスチャー、そして気になるアップデート保証期間について、競合他社や前モデルとの比較を交えて解説していきます。

カスタマイズ自在な「Hello UI」とAndroid 15

初期搭載OSは最新の「Android 15」です。モトローラ独自の「Hello UI」は、Google純正のAndroid(AOSP)に近いシンプルな操作感を維持しつつ、痒い所に手が届くカスタマイズ性を備えています。テーマやフォント、アイコンの形、色などを細かく設定できるため、自分好みの見た目に作り込む楽しさがあります。前モデルの「motorola razr 50 ultra」はAndroid 14搭載でしたが、UIの基本的な使い勝手は継承されており、Pixelシリーズなどからの乗り換えでも違和感なく馴染めるでしょう。

課題が残るアップデート保証期間

長く使う上で気になるアップデート保証ですが、本機は「OSアップグレード3回、セキュリティアップデート4年間」が提供される見込みです。これは前モデル「razr 50 ultra」と同じ期間であり、進化が見られなかった点は正直に言って残念です。競合するSamsungのGalaxy Z Flipシリーズが「最大7年間」のサポートを打ち出している現状を考えると、20万円近い価格のフラッグシップモデルとしては物足りなさを感じざるを得ません。下位モデルの「razr 60」と同等の保証期間である点も、Ultraならではの特別感が欲しかったところです。

必須機能「おサイフケータイ」に対応

motorola razr 60 ultraの非接触決済機能。おサイフケータイ

日本市場向けモデルとして、「おサイフケータイ(FeliCa)」にはしっかりと対応しています。これは、海外版の端末や一部の折りたたみスマホにはない、国内ユーザーにとっては決定的なメリットです。

実際に、メイン機としてSuicaを設定し、通勤時の駅の改札やコンビニでの支払いに使用してみましたが、反応は非常にスムーズでした。本体を閉じたままでもリーダーにかざすだけで決済が完了するため、カバンから財布を出す手間が完全に省けます。自販機で飲み物を買う際も、ポケットから取り出してサッとかざすだけ。この「日常の決済がこれ一台で完結する」という安心感こそが、本機をメイン機として選ぶ大きな理由になると確信しました。

PCとシームレスに繋がる「Smart Connect」

motorola razr 60 ultraのPC連携。スマートコネクト

仕事効率を劇的に向上させてくれるのが、PCやタブレット、テレビとの連携機能「Smart Connect」です。この機能を使えば、ワイヤレスでWindows PCに接続し、スマホの画面をPC上にミラーリングしたり、スマホ内のアプリをPCのデスクトップ上で直接操作したりすることが可能です。

私が特に便利だと感じたのは、ファイル共有の快適さです。スマホで撮影した写真をPCへ送る際、ケーブルを繋ぐことなく、ドラッグ&ドロップだけで瞬時に転送できました。また、スマホに来た通知をPC画面で確認し、PCのキーボードを使ってそのまま返信することもできます。さらに、外出先ではスマホ単体で作業し、帰宅後は外部ディスプレイに接続して「ワイヤレスデスクトップ環境」として大画面で続きを行うといった使い方も可能で、ビジネスツールとしてのポテンシャルの高さを感じました。

直感的な独自ジェスチャーとマルチタスク

モトローラ端末の代名詞とも言える「Motoジェスチャー」は健在です。手首を2回ひねってカメラを起動する「クイック撮影」や、端末を2回振り下ろしてライトを点灯させる「簡易ライト(空手チョップ)」は、画面を見ずに操作できるため、急いでいる時に重宝します。

大画面を活かすマルチタスク機能として、「スワイプで分割」も便利でした。画面の左端から右へスワイプして戻すだけのワンアクションで画面分割モードになり、YouTubeを見ながらSNSをチェックするといった使い方が直感的に行えます。

安心のセキュリティと高速な生体認証

セキュリティ機能は「Moto Secure」アプリに集約されており、ネットワーク保護や、他人に触られたくないアプリを隠せる「Secureフォルダ」などを一元管理できます。生体認証は、電源ボタンに内蔵された指紋認証と顔認証に対応しています。指紋センサーの反応は非常に高速で、ポケットから取り出す動作の中で自然にロック解除が完了します。顔認証もスムーズですが、マスク着用時や暗所では指紋認証の方が確実でした。

まとめ:OSと機能

  • OS・UI: Android 15ベースのHello UIはシンプルで使いやすく、フォントやアイコンのカスタマイズ性が高い。
  • アップデート保証: OS更新3年、セキュリティ4年であり、前モデルから進化しておらず、最大7年のSamsungと比較すると物足りない。
  • 決済機能: おサイフケータイに対応しており、閉じたままでも改札通過やコンビニ決済が可能で、メイン機として問題なく運用できる。
  • PC連携: Smart Connectにより、ワイヤレスでのファイル転送やPC上でのアプリ操作が可能で、仕事の効率化に貢献する。
  • ジェスチャー: 「空手チョップ」でライト点灯、「手首ひねり」でカメラ起動など、モトローラ独自のモーション操作は実用性が高い。
  • セキュリティ: Moto Secureによる一元管理や「Secureフォルダ」が利用でき、側面指紋認証の精度と速度も良好である。

検証してわかったmotorola razr 60 ultraのメリット・デメリット

motorola razr 60 ultraで撮影している

最新のSnapdragon 8 Eliteを搭載し、あらゆる面で進化した本機を実際に使い込んで見えてきた「良い点」と「気になる点」を包み隠さずまとめます。前モデルや下位モデルとの違いを比較しながら、購入を検討する上で重要なポイントを整理しました。

メリット(長所、利点)

メリット1:圧倒的な処理性能(razr 60の3倍以上のスコア)

本機が搭載する「Snapdragon 8 Elite」は、Antutuベンチマークで約239万点を記録するモンスター級のプロセッサーです。下位モデルの「motorola razr 60」が搭載するDimensity 7400X(約76万点)と比較すると、その性能差は3倍以上にもなります。 日常のアプリ操作はもちろん、高画質な3Dゲームや4K動画編集といった重い作業でもカクつきを一切感じさせない快適さは、ハイエンドモデルならではの特権です。

前モデルの「razr 50 ultra」(Snapdragon 8s Gen 3)と比較しても約100万点近いスコアアップを果たしており、性能の進化は劇的です。

メリット2:進化した4.0インチ大画面(razr 60は3.6インチ)

アウトディスプレイは4.0インチと大型で、下位モデル「razr 60」の3.6インチと比較して表示領域が広く、操作性が格段に優れています。注目すべきは輝度と滑らかさです。ピーク輝度は3000nitに達し、前モデル「razr 50 ultra」の2400nitから大幅に明るくなりました。直射日光の下でも画面がくっきりと見えます。さらにリフレッシュレートは最大165Hzに対応しており、「razr 60」の90Hzとは比べ物にならないほどスクロールが滑らかで、指に吸い付くような操作感を実現しています。

メリット3:閉じたまま完結する操作性(全アプリ対応)

この大画面アウトディスプレイでは、ほぼ全てのアプリを実行可能です。PayPayなどのコード決済はもちろん、LINEの返信もフルキーボードで快適に行えます。 Googleマップのナビも閉じたまま確認できるため、移動中にスマホを開く回数が劇的に減りました。通知を確認するだけでなく、「とりまリスト」機能を使えばAIが内容を要約してくれるため、情報の処理効率が格段に上がります。

メリット4:安心のIP48防水防塵(50 ultraはIPX8)

耐久面での大きな進化は、防水だけでなく防塵にも対応した「IP48」規格への準拠です。前モデル「razr 50 ultra」はIPX8で防水性能のみでしたが、本機は1mm以上の固形物が侵入しない設計となっており、ポケットの中のゴミなどがヒンジに入り込むリスクが低減されました。水濡れへの強さはそのままに、塵や埃への耐性が加わったことで、故障のリスクを恐れずに毎日ガシガシ使える安心感が生まれました。

メリット5:驚異のスタミナと充電速度(50 ultraより増量・高速化)

バッテリー容量は4,700mAhに増量され、前モデル「razr 50 ultra」の4,000mAhから大きくスタミナが向上しました。アクティブ使用スコアでも15時間を超える記録を出しており、ヘビーに使っても1日余裕で持ちます。 充電速度も68Wへと高速化され、前モデルの45Wや下位モデル「razr 60」の30Wと比較して、充電待ち時間が大幅に短縮されました。わずかな時間で1日分の電力を回復できるのは、忙しい現代人にとって大きなメリットです。

メリット6:便利なAI Keyと機能(razr 60には非搭載)

本体左側面に新設された物理ボタン「AI Key」は、本機だけの特徴です。これを押すだけで即座にMoto AIを呼び出せるため、画面操作の手間なくAI機能を活用できます。下位モデル「razr 60」にはこのボタンがなく、AIへのアクセス性においてUltraが優れています。オンデバイスでの高速な処理により、プライバシーを守りながら「とりまリスト」などの便利機能を遅延なく使える点も魅力です。

メリット7:高画素な超広角カメラ(50 ultraは非搭載)

カメラ構成が見直され、5,000万画素の超広角カメラが復活しました。前モデル「razr 50 ultra」では望遠レンズが搭載されていた代わりに超広角がありませんでしたが、本機では広大な風景や狭い室内を広く写せます。 さらにマクロ撮影にも対応しており、花や小物に寄って細部を鮮明に記録できるのもポイントです。下位モデル「razr 60」の超広角カメラは1,300万画素にとどまるため、解像感の差は歴然としています。

メリット8:ワイヤレス充電とリバース給電に対応

利便性を高める機能として、15Wのワイヤレス充電に加えて、5Wのリバース充電(給電)にも対応しています。ワイヤレス充電に対応していないスマホも多い中、置くだけで充電できる手軽さは一度使うと手放せません。さらに、外出先でワイヤレスイヤホンの電池が切れた際などに、スマホの背面に置いて充電できるリバース給電機能は、万が一の時の備えとして非常に心強いです。

デメリット(短所、欠点)

デメリット1:望遠レンズの廃止(50 ultraは搭載)

前モデル「razr 50 ultra」には搭載されていた光学2倍望遠レンズが、本機では廃止されました。遠くの被写体を撮影する際はメインカメラのデジタルズームに頼ることになります。AIによる補正で画質は保たれていますが、光学ズームならではの自然な圧縮効果や解像感を重視するユーザーにとっては、スペックダウンと感じるポイントかもしれません。

デメリット2:高負荷時の発熱(動画撮影時など)

高性能なSnapdragon 8 Eliteをコンパクトな筐体に詰め込んでいるため、高負荷時の発熱は避けられません。特に4K動画を長時間撮影したり、重いゲームをプレイし続けたりすると、カバーディスプレイ付近(カメラ横)が熱を持つ傾向があります。発熱によりアプリが落ちることは稀ですが、保護機能として画面輝度が制限されるスロットリングが発生することがあります。

デメリット3:アップデート保証の短さ(Samsungは7年)

OSアップグレードは3回、セキュリティアップデートは4年間とされています。これは前モデルから据え置きの期間です。競合するSamsungのGalaxy Z Flipシリーズが最大7年間のサポートを提供していることを考えると、20万円近いフラッグシップモデルとしては物足りなさを感じます。より長く同じ端末を使い続けたいユーザーにとっては、比較検討の際のマイナス材料になるでしょう。

デメリット4:充電器が別売り(50 ultraは同梱)

前モデル「razr 50 ultra」には68W対応の充電器が同梱されていましたが、本機では別売りになってしまいました。本機の売りである68W急速充電の恩恵を最大限に受けるためには、対応する充電器を別途購入する必要があります。付属品が減ってしまったことは、コストパフォーマンスの観点から残念な変更点です。

デメリット5:SDカードスロット非搭載(容量拡張不可)

ハイエンドモデルの宿命とも言えますが、microSDカードスロットは搭載されていません。 内蔵ストレージは512GBと大容量ですが、物理的に容量を増やす手段がないため、写真や動画を大量に保存するユーザーはGoogleフォトなどのクラウドストレージを併用してデータを管理する必要があります。

デメリット6:重量の増加(50 ultraより約10g増)

バッテリー増量や画面の大型化に伴い、重量は約199gとなりました。前モデル「razr 50 ultra」の約189gと比較して約10g重くなっています。手に持った時に感じる密度感は高く、長時間片手で操作していると、このわずかな重量増が手首への負担として感じられるかもしれません。

まとめ:メリット・デメリット

motorola razr 60 ultraは、前モデルから処理性能、画面輝度、バッテリー持ちといった基本性能を劇的に向上させ、折りたたみスマホとしての完成度を極限まで高めた一台です。特に「razr 60」と比較して3倍以上の処理能力や、明るく滑らかなアウトディスプレイの利便性は、価格差以上の価値を感じさせてくれます。

一方で、望遠レンズの廃止や充電器の別売り化といったデメリットも存在します。それでも、IP48の防塵対応やおサイフケータイ、そして所有欲を満たすアルカンターラ素材のデザインなど、メイン機として長く愛用できる魅力が詰まっています。「普通のスマホには戻れない」と感じさせる、新しい体験を提供してくれるデバイスであることは間違いありません。

motorola razr 60 ultraのスペック(仕様)

  • メインディスプレイ: 約7.0インチ Super HD (2992×1224) pOLED, LTPO, 165Hz, 4500nit
  • アウトディスプレイ: 約4.0インチ pOLED (1272×1080), LTPO, 165Hz, 3000nit
  • CPU: Snapdragon 8 Elite Mobile Platform (Octa-core 4.32GHz x2 + 3.53GHz x6)
  • GPU: Qualcomm Adreno GPU (Adreno 830)
  • RAM(メモリ): 16GB LPDDR5X
  • ストレージ: 512GB UFS 4.0
  • バッテリー: 4,700mAh
  • 充電: 68W TurboPower (有線), 15W ワイヤレス, 5W リバース
  • 背面カメラ: メイン50MP (f/1.8, OIS) + 超広角/マクロ50MP (f/2.0, FOV 122°)
  • 前面カメラ: 5,000万画素 (f/2.0)
  • ワイヤレス通信: Wi-Fi 7 (802.11 be), Bluetooth 5.4, UWB対応
  • GPS: GPS, GLONASS, Galileo, QZSS(みちびき), Beidou
  • NFC: 対応 (おサイフケータイ®対応)
  • インターフェース: USB Type-C (USB 2.0)
  • センサー: 指紋, 顔, 近接, 照度, 加速度, ジャイロ, eコンパス
  • スピーカー: デュアルステレオスピーカー (Dolby Atmos, Spatial Sound, Snapdragon Sound)
  • 機能: Moto AI, Smart Connect, AI Key, Moto Secure, au Starlink Direct対応
  • 防水防塵: IP48
  • 生体認証: 指紋認証 (側面電源ボタン), 顔認証
  • OS: Android 15
  • サイズ: 開:約171.5×74.0x7.2mm / 閉:約88.1×74.0x15.7mm
  • 重量: 約199g
  • カラー: PANTONE Scarab (スカラベグリーン)
  • 付属品: ガイド類, SIMピン, カバー (※充電器・ケーブルは別売り)
  • モバイル通信(5G/4G/3G): 5G Sub6 / 4G LTE / 3G W-CDMA / 2G GSM
  • SIMカード: nanoSIM / eSIM
  • 対応バンド:
    5G: n1/2/3/5/7/8/12/14/20/25/26/28/29/30/38/40/41/48/66/70/71/75/77/78
    4G: B1/2/3/4/5/7/8/12/13/14/17/18/19/20/25/26/28/29/30/32/34/38/39/40/41/42/43/48/66/71
    3G: B1/B2/B4/B5/B8
    2G: 850/900/1800/1900MHz

motorola razr 60 ultraの評価

motorola razr 60 ultraのAI機能で画像を生成している

8つの評価基準で「motorola razr 60 ultra」を5段階で評価してみました。

項目別評価

画面の見やすさ:★★★★★

ピーク輝度がメイン4500nit、アウト3000nitに向上し、屋外での視認性が抜群です。165Hzのリフレッシュレートにより、スクロールも非常に滑らかです。

スペック:★★★★★

Snapdragon 8 Eliteと16GBメモリを搭載し、Antutuスコア約239万点を記録する圧倒的な処理性能です。重いゲームや動画編集も余裕でこなせます。

耐久性:★★★★★

折りたたみスマホとしては珍しいIP48の防水防塵に対応し、塵の侵入リスクが軽減されました。ヒンジも強固で、画面の折り目も目立ちません。

デザイン:★★★★★

アルカンターラ素材の背面は高級感があり、手触りも良好です。コンパクトに折りたためる形状とスカラベグリーンのカラーが所有欲を満たしてくれます。

通信:★★★★★

Wi-Fi 7やauの「5G+」に加え、衛星通信「au Starlink Direct」にも対応しています。UWB対応でトラッカーの精密な探索も可能です。

機能:★★★★★

「AI Key」による即座のAI呼び出しや、閉じたままでの全アプリ操作が便利です。おサイフケータイにもしっかり対応しています。

使いやすさ:★★★★☆

アウトディスプレイでの操作完結度が極めて高く便利ですが、前モデルより約10g重くなった点と、充電器が別売りになった点は惜しまれます。

価格:★★★☆☆

約20万円という価格は、フラッグシップモデルとしても高価な部類に入ります。高性能ですが、充電器別売りなどを考慮するとコストパフォーマンスは少し厳しめです。

総評:★★★★☆(星4.5)

motorola razr 60 ultraは、折りたたみスマートフォンの完成形に限りなく近づいた、パワフルで美しいデバイスです。

motorola razr 50 ultraからの劇的な進化点

最大の魅力は、基本性能の底上げです。プロセッサーが「Snapdragon 8s Gen 3」から最新最強の「Snapdragon 8 Elite」へと変更され、処理能力が飛躍的に向上しました。さらに、バッテリー容量が4,000mAhから4,700mAhへ増量され、充電速度も45Wから68Wへと高速化しています。アウトディスプレイの輝度アップやIP48への対応など、弱点をつぶして全方位に進化した点が魅力です。

下位モデルmotorola razr 60との明確な違い

下位モデル「razr 60」と比較すると、その差は歴然です。処理性能(Antutuスコア)は3倍以上の開きがあり、重い作業での快適性が全く異なります。また、アウトディスプレイのサイズ(4.0インチ対3.6インチ)やリフレッシュレート(165Hz対90Hz)の差により、閉じたままでの操作感や情報の視認性はUltraが圧倒的に優位です。カメラも全レンズ5000万画素のUltraに対し、razr 60はスペックが抑えられています。

AI機能と「AI Key」による革新的な操作性

さらに決定的な違いとして、Ultraのみに搭載された物理ボタン「AI Key」が挙げられます。下位モデルにはこのボタンがなく、AIを呼び出すのに手間がかかりますが、Ultraならワンタッチで「Gemini」や「Moto AI」へアクセス可能です。また、Snapdragon 8 Eliteの強力なNPUにより、オンデバイスAIの処理速度が格段に速く、「とりまリスト」などの要約機能もストレスなく瞬時に実行できる点は、Ultraを選ぶ大きな理由になります。

購入前に知っておきたいデメリット

購入を検討する際、いくつか注意すべき点があります。まず、前モデルにあった光学2倍望遠レンズが廃止され、デジタルズーム(クロップ)対応になったことです。また、高負荷な作業(4K撮影など)を続けると発熱しやすく、サーマルスロットリングが発生する可能性があります。さらに、アップデート保証期間が3年(OS)/4年(セキュリティ)と、競合のSamsung(最大7年)と比較して短い点も、長く使いたいユーザーには懸念材料となるでしょう。充電器が別売りになった点も忘れてはいけません。

どんな人におすすめか

motorola razr 60 ultraは、折りたたみスマホでも最高のパフォーマンスで使いたいという人に最適です。特に、コンパクトな形状で気軽に持ち歩きたい人、最高クラスのゲーム体験を求める人、負荷の高い動画編集などを外出先で大画面で行いたい人に最適です。価格は高めですが、最高クラスの性能であらゆる可能性を引き出してくれる、おすすめの一台です。

Motorola RAZR 60 Ultra 5G 2025

motorola razr 60 ultraの価格・購入先

motorola razr 60 ultraの前面 外観

※価格は2025/12/08に調査したものです。価格は変動します。

モトローラ公式オンラインストア

SIMフリーモデルが199,800円(税込)で販売されています。

モトローラ公式オンラインストアで「motorola razr 60 ultra」をチェックする

ECサイト(Amazon、楽天、ヤフーなど)

  • 楽天市場で181,469円(送料無料)、
  • ヤフーショッピングで199,800円、
  • AliExpressで260,977円(CN版)、

で販売されています。

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motorola razr 60 ultraを安く買う方法

をできるだけ安く購入するには、IIJmioなどの格安スマホ(MVNO)を利用するのがいいでしょう。また、auなどのキャリア(MNO)でも値下げされることがあるので、こまめにチェックしておきましょう。

IIJmio

motorola razr 60 ultraのIIJmioでの販売価格は、以下の通りです。

  • 通常価格:一括払いで税込199,800円。24回払いの場合は月々税込8,328円です。
  • クリスマスセール価格(2026/2/2まで):一括払いで税込169,800円。
  • のりかえ価格(2026/2/2まで):一括払いで税込149,800円。24回払いの場合は月々税込6,243円です。

IIJmioで「motorola razr 60 ultra」をチェックする

au

機種代金(現金販売価格/支払総額)は、税込189,800円です。

  • キャンペーン適用後(最大割引後)の機種代金は、税込178,800円です。
  • 「スマホトクするプログラム」を利用し、購入から13カ月目〜25カ月目までに機種を返却した場合の実質負担額は税込128,800円となります。
  • このプログラム利用時の現金販売価格/支払総額は税込178,800円で、最終回(24回目)の支払い分50,000円が免除されます。

auで「motorola razr 60 ultra」をチェックする

おすすめのライバル機種と価格を比較

motorola razr 60 ultra」に似た性能をもつスマートフォンも販売されています。ぜひ比較してみてください。

motorola razr 60

motorolaから発売された折りたたみ式の5Gスマートフォンです(2025年10月10日発売)。

Android 15、MediaTek Dimensity 7400X、8GBまたは12GBメモリ、メイン約6.9インチpOLED (FHD+, 120Hz)とアウト約3.6インチpOLED (90Hz)ディスプレイ、256GBまたは512GBストレージ、4,500mAhバッテリー、背面約5000万画素+約1300万画素の2眼カメラ、前面約3200万画素のフロントカメラを搭載しています。

また、独自AI「moto ai」(とりまリスト、おまとめメモ、プレイリストスタジオなど)、Google Gemini、IP48防水防塵、チタン製ヒンジプレート、リフレッシュレート最大120Hz(メイン・アウトは最大90Hz)、フレックスビュースタイル撮影、カムコーダーモード、適応型手ブレ補正、最大4K/30fpsの動画撮影、「Smart Connect」機能、「Moto Unplugged」機能に対応。

Dolby Atmos、ステレオスピーカー、30W有線 急速充電、15Wワイヤレス充電、おサイフケータイ、Motoジェスチャー、指紋認証、顔認証、USB Type-C、5G通信、Wi-Fi 6E (802.11ax)、Bluetooth 5.4、GPS、eSIMにも対応しています。

価格は、Amazonで104,218円(税込・国内版・PB8E0002JP)、楽天市場で113,580円(送料無料)、ヤフーショッピングで115,800円、です。

関連記事:motorola razr 60徹底レビュー!razr 50比較で進化点を検証

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motorola razr 50

モトローラから発売された折りたたみ 5Gスマートフォンです(2024年9月27日 発売)。

Android 14、MediaTek Dimensity 7300X、12GB LPDDR4X メモリ、約6.9インチのメイン pOLED液晶、約3.6インチのアウトOLED液晶、512GB UFS 2.2ストレージ、4200 mAhバッテリー、背面 50MP + 13MPの2眼カメラ、前面32MPのフロントカメラを搭載しています。

また、生成AI Google Gemini、適応型手ブレ補正機能、壁紙の自動生成、30W TurboPower チャージ (充電器は別売り)、15W ワイヤレス充電(Qi対応)(充電器は別売り)、

デュアルステレオスピーカー、Dolby Atmos、IPX8の防水、おサイフケータイ、リフレッシュレート 最大144Hz(アウト:最大90Hz)、NFC、指紋認証、顔認証、USB Type-C (USB 2.0)、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.4、GPSに対応しています。

価格は、Amazonで80,362円(税込)、楽天市場で85,800円(送料無料)、ヤフーショッピングで99,800円、です。

関連記事:「motorola razr 50」と50s、40、Ultraの違いを解説

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Galaxy Z Flip7

サムスンから発売された折りたたみ式の5Gスマートフォンです(2025年8月1日発売)。

Android 16、Exynos 2500、12GBメモリ、メインに約6.9インチのDynamic AMOLED 2Xディスプレイ、カバーに約4.1インチのSuper AMOLEDディスプレイ、256GBまたは512GBのストレージ、最大約31時間(動画再生時)駆動する4300mAhバッテリー、背面に約5000万画素+約1200万画素の2眼カメラ、前面に約1000万画素のフロントカメラを搭載しています。

また、AI機能(Google Gemini、「Now Brief」と「Now Bar」、進化したリアルタイム通訳など)、カメラのAI機能(AIズーム、オートズーム、AIによる編集アシスト、クリエイティブAI、AIスケッチ / ポートレートスタジオ)に対応。

リフレッシュレート 120Hz、ピーク輝度2,600nits、光学相当2倍ズーム、4K動画撮影、次世代型ProVisual Engine、IPX8/IP4X防水防塵、おサイフケータイ (NFC)、15Wワイヤレス充電、25W急速充電、4.5W逆ワイヤレス充電、指紋認証、顔認証、USB Type-C、5G通信、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4、GPSにも対応しています。

価格は、Amazonで164,800円(税込・SIMフリー・SM-F766QZKASJP)、楽天市場で164,800円(送料無料)、ヤフーショッピングで134,900円、米国 Amazon.comで$899.00、です。

関連記事:Galaxy Z Flip7徹底レビュー!Flip6比較で買うべきか検証

Amazonで「Galaxy Z Flip7」をチェックする

nubia Flip 2

ZTEジャパンから発売された6.9インチになる折りたたみ式の5Gスマートフォンです(2025年1月23日 発売)。

約3インチのサブディスプレイ、6.9インチの有機ELディスプレイ、MediaTek Dimensity D7300X、6GB LPDDR4xメモリ、128GB UFS 3.1ストレージ、4300mAhバッテリー、背面カメラ 50MP+2MPの2眼カメラ、前面32MPのフロントカメラを搭載しています。

また、リアルタイムAI通訳、リアルタイムAI助手IP42防水防塵、シンプルモード、デザリング、指紋認証、顔認証、Type-C (OTG)、5G通信、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.4、GPSに対応しています。

価格は、Amazonで66,109円(Y!mobile版・SIM契約必須)、楽天市場で46,816円(送料無料・中古)、ヤフーショッピングで50,280円(中古)、です。

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