AMD Ryzen 9 7945HX搭載で圧倒的なパフォーマンスを発揮するマザーボード「MINISFORUM BD795i SE」。早くも「超高性能なのに意外と安く組める」と評判です。
しかし、その一方で「PC自作をしたことがなくて自分で組み立てられるか不安」と感じている人も多いようです。
そこで、今回はPC自作の初心者でもスムーズに組み立てられるように以下の内容を紹介します。
組み立てに必要なもの
- ケース
- 電源ユニット
- メモリ
- ストレージ
- OS
- グラフィックボード、など
組み立ての手順
- 電源ユニット取り付け
- メモリ・ストレージ取り付け
- 各種のコネクタを接続
- CPUファン取り付け、など
また、おすすめのPCパーツやベンチマーク、ゲーム性能(FPS)も紹介!組み立て時の注意点やつまずきやすいところ、組み立てにかかるパーツや本体の詳細な価格情報もあるので、ぜひ参考にしてみてください。
年始年末大感謝セール開始!Ryzen 9 7945HXマザーボードが6万円台に!
MINISFORUMで年始年末大感謝セールが開催され、マザーボード「MINISFORUM BD795i SE」が6万円台で販売されています。スペックが似た「MINISFORUM BD795M」も同じく6万円で販売中です。
「MINISFORUM BD795i SE」とは?
「ミニスフォーラム ビーディー795アイ エスイー」はMINISFORUMから発売されたMini-ITX規格のマザーボードです。
CPUにAMD Ryzen 9 7945HX が最初から搭載されており、高性能なゲーミングPCとして利用できます。
前モデルはRyzen 9 7940HXを搭載した「MINISFORUM BD790i SE」で、「信じられないほどコスパが高い」と評判で、人気が高かった製品です。
人気の秘密はなんといっても「圧倒的パフォーマンスの高さ」と「驚きの価格」(6万円台)です。
Ryzen 9 7940HXはPassmarkのCPUベンチマークで約5万4千を超えており、超高性能なミニPC(Passmarkで3万ほど)よりも性能が高くなります。
しかも、十万円以上する超高性能なミニPCの約半分以下の価格で購入できました。
新モデル「MINISFORUM BD795i SE」は前モデルよりもさらに高性能なRyzen 9 7945HXプロセッサを搭載しており、しかも前モデルと同様に6万円台で購入できます。
セールで一時的に安くなっているだけかもしれませんが、圧倒的に高性能なマザーボードを格安で購入できる絶好のチャンスです。
もちろん、「Apex Legends」や「Cyberpunk 2077」、「アーマードコア VI」、「パルワード」などの負荷の高いPCゲームも超サクサクでプレイできますよ。
それでは早速、どんなマザーボードなのか、もっとくわしくその価格や性能、組み立て方を見ていきましょう。
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公式ページ: Minisforum BD790i/BD795i SEマザーボード
価格をチェック!他メーカーのマザーボード、ベアボーンPCよりも安いのか?
新モデル「MINISFORUM BD795i SE」はMINISFORUM 公式オンラインストアで67,990円(セール価格・通常価格は84,990円)で販売されています。
Amazonでは16336円 OFFクーポンを適用することで、69,644円で購入できます。
また、スペックが似たM-ATX規格のマザーボード「MINISFORUM BD795M」は63,980円で発売中です。こちらはM-ATX規格(244mm x 244mm)なので、Mini-ITX(170mm x 170mm)よりも大きくなり、拡張性にも優れています。
また、ストレージがM.2 2280 PCIe4.0 SSDx2の他に「SATA3.0x2」にも対応しているという違いもあります。その他にも、PCIex16スロットの規格がPCIe5.0ではなく「PCIe4.0」を採用している点、IPEX U.FL MHF4 同軸ピグテールケーブルが付属する点も違っています。
その他のスペックはBD795i SEと同じです。全体的にスペックが非常に似ており、BD795i SEとほぼ同性能のマザーボードです。
「MINISFORUM 129i7」
MINISFORUMから発売されたMini-ITX規格のベアボーンPC「MINISFORUM 129i7」はAmazonで57,980円で販売中です。
こちらはMini-ITX規格のベアボーンPCで、マザーボードと違い、ケースにCPUや電源が最初から搭載されています。具体的にはマザーボード AR1290、第12世代のインテル Core i9-12900HK プロセッサ、400W TFX電源(内蔵)が搭載され、3画面出力や冷却システムに対応しています。
「Minisforum MS-A1」
Minisforumから発売されたCPU交換式のベアボーンPC「Minisforum MS-A1」はAmazonクーポン適用で42,486円で販売中です。こちらはCPUにAMD Ryzen 7 8700Gを搭載したモデルで、Socket AM5に対応した他のCPUに変更することができます。
また、最大4つのM.2 SSDを搭載可能で、RAID 0/1にも対応しています。 OCuLinkコネクタを介して、外付けGPUボックス「MINISFORUM DEG1」に接続することで、ディスクリートGPUを搭載することも可能です。
他メーカーはいくらになったか?
他メーカーから発売されているCPU付きのマザーボードはいくらになっているのでしょうか? ベアボーンモデルも含めて価格を調べてみました。
ASUS「PRIME N100I-D D4」
ASUSから発売されたIntel N100を搭載したMini-ITX規格のマザーボード「PRIME N100I-D D4」は23,452円で販売中です。
こちらは省電力性に優れたIntel N100プロセッサを搭載し、ファンレス設計を採用したモデルです。TDP 6Wの低消費電力CPUとファンレス設計により、静かで省エネなPCを構築できます。また、ASUS Control Center ExpressによるIT管理機能、COMポートなど、ビジネス用途に役立つ機能も利用できます。
ASRock「DESKMEET X600」
ASRockから発売されたベアボーンPC「DESKMEET X600」はAmazonで31,300円、楽天市場で29,870円(送料無料)で販売されていました。
こちらはAMD AM4/AM5 ソケット対応で、AMD Ryzen 8000/7000シリーズデスクトッププロセッサ (最大TDP 65W)を搭載できるモデルです(※CPUは搭載されていません)。
8リットルというコンパクトな筐体ながら、最新のRyzenプロセッサとハイエンドグラフィックボードを搭載できるのが魅力です。
他に4つのメモリスロット、2つのM.2スロット、2つのSATAポートを備え、ストレージやメモリを柔軟に増設可能です。大型のCPUクーラー (最大高さ54mm) とグラフィックボードに対応し、安定した動作も可能です。
AMD Ryzen 9 7945HXの性能とベンチマーク
新モデル「MINISFORUM BD795i SE」に搭載されたAMD Ryzen 9 7945HXは、ノートPC向けCPUの常識を覆す、デスクトップ級のパフォーマンスを秘めたモンスタープロセッサです。
Zen 4アーキテクチャと5nmの最先端プロセスで製造された16コア32スレッドCPUは、ベースクロック2.5GHz、最大ブーストクロック5.4GHzという驚異的な処理能力を実現。
動画編集、3Dレンダリング、ゲームなど、あらゆるヘビーなタスクを軽々とこなします。
具体的には、Adobe Premiere Proで4K動画を編集する場合でも、Ryzen 9 7945HXは複数トラックの動画を同時に編集・プレビューしても、全くストレスを感じさせません。エフェクトやトランジションの追加もスムーズに行え、レンダリング時間も大幅に短縮できます。
また、Cyberpunk 2077のような最新ゲームを、高解像度・高フレームレートでプレイしたいゲーマーにも最適です。Ryzen 9 7945HXとRadeon 610Mグラフィックスの組み合わせは、驚くほど滑らかで美しいゲーム体験を提供します。
そのほか、Blenderなどの3Dグラフィックソフトを使ったレンダリング作業も、Ryzen 9 7945HXなら高速に処理できます。複雑なモデルやシーンでも、待ち時間を最小限に抑え、制作効率を大幅に向上させることができます。
CPUのベンチマークは?
総合的なCPU性能を示すPassmarkのスコアは「54,663」です。これは、一般的なCPUと比較してかなり高いスコアであり、高性能なCPUであることを示しています。
Geekbench 6のシングルコア性能は「2737」、マルチコア性能は「15899」です。シングルコア性能は、1つのコアで処理を行うタスク(ゲームなど)において重要です。マルチコア性能は、複数のコアで処理を行うタスク(動画編集など)において重要です。いずれも高いスコアであり、最新のCPUと比較しても遜色ない性能です。
Cinebench 2023のシングルコア性能は「1955」、マルチコア性能は「31670」です。3Dレンダリングなどの負荷の高いタスクにおいても高い性能を発揮することがわかります。
<CPUのベンチマーク結果>
- PassmarkのCPUベンチマークスコア「54663」
- Geekbench 6のシングルコア「2737」、マルチコア「15899」
- Cinebench 2023 シングルコア「1955」、マルチコア「31670」
これらの結果から、このCPUは、ゲーム、動画編集、3Dレンダリングなど、幅広い用途で快適に動作することが期待できます。最新のCPUと比較しても遜色ない性能であり、高いパフォーマンスを求めるユーザーにも満足できるCPUと言えます。
グラフィック性能
CPU内蔵のGPUはAMD Radeon 610M グラフィックスです。主にエントリーレベルのノートPC向けに設計されており、低消費電力で基本的なグラフィック性能を発揮します。
DirectX 11ベースのゲームにおけるグラフィックス性能を測定するベンチマークFire Strikeの2500というスコアは、ミドルレンジのGPUとしては比較的高いスコアです。最新の重量級ゲームを最高画質でプレイするのは難しいかもしれませんが、画質設定を調整することで快適にプレイできる可能性があります。
DirectX 12ベースのゲームにおけるグラフィックス性能を測定するベンチマークTime Spyの820というスコアは、Fire Strikeと同様に、ミドルレンジのGPUとしてはまずまずのスコアです。DirectX 12はDirectX 11よりも新しいAPIであり、今後リリースされるゲームではDirectX 12が主流になる可能性があります。
スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイス向けのグラフィックスベンチマーク3DMark Wild Lifeの5000というスコアは、モバイルゲームをプレイするのに十分な性能です。
<GPUのベンチマーク結果・グラフィックスコア>
- Fire Strike グラフィックスコアで「2500」(DirectX 11)
- Time Spy グラフィックスコアで「820」(DirectX 12)
- 3DMark Wild Life「5000」
これらの結果から、このGPUは、最新の重量級ゲームを最高画質でプレイするのは難しいかもしれませんが、画質設定を調整することで、多くのゲームを快適にプレイできる性能を持っていると考えられます。また、モバイルゲームをプレイするのにも十分な性能です。
ゲーム性能
AMD Ryzen 9 7945HXとAMD Radeon 610M GPU グラフィックスの組み合わせは、モバイル向けCPUとして非常に高い性能を誇り、多くのゲームにおいて快適なプレイ体験を提供できます。
具体的なゲームタイトルとFPSは以下の通りです。
<AAAゲームのFPS>
- Apex Legends: 1440p解像度、高設定で144FPS以上を安定して出力可能。
- Cyberpunk 2077: 1440p解像度、レイトレーシング有効、高設定で60FPS以上を期待できる。DLSSなどのアップスケーリング技術を併用することで、さらに高いフレームレートを実現可能。
- アーマードコア VI: 1440p解像度、高設定で120FPS以上を安定して出力可能。
- パルワールド: 1440p解像度、高設定で60FPS以上を期待できる。オープンワールドゲームであるため、場所によってはフレームレートが低下する可能性もある。
- 原神: 1440p解像度、最高設定で60FPS以上を安定して出力可能。
- タワーオブファンタジー: 1440p解像度、最高設定で60FPS以上を安定して出力可能。
- 鳴潮 (Wuthering Waves): 1440p解像度、高設定で60FPS以上を期待できる。ただし、ゲームの最適化状況によってはフレームレートが変動する可能性もある。
<その他の人気ゲームタイトルのFPS>
- フォートナイト: 1440p解像度、高設定で144FPS以上を安定して出力可能。
- グランド・セフト・オートV: 1440p解像度、最高設定で60FPS以上を安定して出力可能。
- Red Dead Redemption 2: 1440p解像度、高設定で60FPS以上を期待できる。
- エルデンリング: 1440p解像度、高設定で60FPS以上を安定して出力可能。
- VALORANT: 1440p解像度、最高設定で240FPS以上を安定して出力可能。
- League of Legends: 1440p解像度、最高設定で300FPS以上を安定して出力可能。
- Dota 2: 1440p解像度、最高設定で144FPS以上を安定して出力可能。
- Counter-Strike: Global Offensive: 1440p解像度、最高設定で300FPS以上を安定して出力可能。
- オーバーウォッチ 2: 1440p解像度、高設定で144FPS以上を安定して出力可能。
- Call of Duty: Modern Warfare II: 1440p解像度、高設定で120FPS以上を安定して出力可能。
- PUBG: BATTLEGROUNDS: 1440p解像度、高設定で100FPS以上を安定して出力可能。
- レインボーシックス シージ: 1440p解像度、高設定で144FPS以上を安定して出力可能。
- ファイナルファンタジーXIV: 1440p解像度、最高設定で60FPS以上を安定して出力可能。
- モンスターハンターライズ: 1440p解像度、高設定で60FPS以上を安定して出力可能。
「MINISFORUM BD795i SE」のスペック
- 規格 Mini-ITX (170x170x1.6 mm)
- CPU AMD Ryzen 9 7945HX, 16Cores/32 Threads (64M Cache, up to 5.4 GHz)
- GPU AMD Radeon 610M
- メモリ DDR5 Dual channel (SODIMM Slotsx2, up to 5200 MT/s, 最大 64GBまで)
- ストレージ 2xM.2 2280 PCIe4.0 SSD Slots
- SSDヒートシンク&ファンヘッダー/外部アンテナ なし
- ストレージ拡張 PCIe 5.0 X16 connector x1(金属固定具があり)
- ワイヤレス接続 M.2 2230 Key E Slot
- オーディオ出力 HDMI2.0 x1;DisplayPort1.4 x1;USB-C x1;Line Out x1
- ビデオ出力 HDMI2.0 x1;DisplayPort1.4 x1;USB-C x1
- イーサネット RJ45 2.5G Ethernet Portx1
- USB 接続ポート USB3.2 Gen2 Type-C Port x1(Alt DP)、USB3.2 Gen1 Type-A Port x2、USB2.0 Type-A Port x2
- I/O 4-pin CPUファンヘッダー x1、4-pin システムファンヘッダー x2、USB 3.2 Gen 1 ヘッダー x1、フロントパネルオーディオヘッダー x1、システムパネルヘッダー x1
「MINISFORUM BD795i SE」の組み立てに必要なもの
プロセッサ性能を確認したところで、早速「組み立てに必要なもの」を確認していきましょう。
PCを組み上げるために必ず必要になるものは以下の通りです。
<必ず必要なもの>
- ケース(Mini-ITX対応)
- 電源ユニット(SFX電源またはSFX-L電源)
- メモリ
- ストレージ
- OS(Windows 11など)
グラフィックボード(PCIe 5.0 x16対応)は必ずしも必要ではありませんが、できれば用意した方がいいでしょう。理由はグラフィック性能がそれほど高くないからです。AMD Ryzen 9 7945HXの性能をフルに引き出すにはある程度高い性能をもつグラフィックボードが必要です。
Wi-Fi/Bluetoothモジュール(Intel AX210)は付属するので、購入しなくて大丈夫です。BD795i SEのマザーボードには、M.2 2230スロットにIntel AX210が搭載されていますので、Wi-Fi 6EとBluetooth 5.2を利用することができます。
CPUクーラーはAMD Ryzen 9 7945HXに付属するものがそのまま使えるので、無理に購入する必要はありません。ケースファンもすぐに必要なものではないので、とりあえずスルーして大丈夫です。
それでは次に、必ず必要になるものをくわしく見ていきましょう。
ケース(Mini-ITX対応)を用意する
MINISFORUM BD795i SEは、Mini-ITXマザーボードを採用した小型PCですが、ケースを選ぶ際にはいくつか注意すべき点があります。
1. CPUクーラーの互換性
BD795i SEはCPUクーラーの高さが制限されているため、対応するクーラーの高さ(最大77mm)を確認しましょうMINISFORUM公式で推奨されているCooler Master i71CやNoctua NH-L9a-AM5などのロープロファイルクーラーを選ぶのがおすすめです。
2. ケースのサイズとエアフロー
ケースによっては内部のスペースが狭く、エアフローが阻害される場合があります。CPUやグラフィックスカードの冷却を効率的に行うためには、十分なエアフローを確保できるケースを選ぶことが重要です。ケースファンを増設できるスペースがあるかどうかも確認しておきましょう。
3. 電源ユニットの容量
電源ユニットのサイズも重要です。SFXやSFX-Lなどの小型電源に対応したケースを選びましょう。
4. グラフィックスカードのサイズ
BD795i SEはPCIe 5.0 x16スロットを搭載しているので、ハイエンドなグラフィックスカードを搭載することも可能です。しかし、ケースによってはグラフィックスカードの長さに制限がある場合があります。搭載したいグラフィックスカードのサイズとケースの対応サイズをよく確認しましょう(※グラフィックカードを搭載しなくても使用できます)。
そのほか、USB Type-Cポートがあるか、増設可能なストレージのスペースがあるか、ケースの材質などもチェックしておくといいでしょう。
<おすすめのMini-ITXケース>
おすすめは「Cooler Master NR200PV2-KCNN-PSE CS8987」です。コンパクトでマザーボードもしっかり入る大きさで、SFX-L電源にも対応しています。価格は1万7千円ほどですが、耐久性も高そうです。
また、NR200PV2-KCNN-PSE CS8987 は最大67mmのCPUクーラーに対応しており、MINISFORUM公式で推奨されているNoctua NH-L9a-AM5などのロープロファイルクーラーも問題なく取り付けられます。
十分なエアフローを確保できるため、Ryzen 9 7945HXの発熱を効率的に冷却できるのも魅力です。最大334mmのグラフィックスカードに対応しており、ハイエンドなグラフィックスカードも搭載可能です。
<「Cooler Master NR200PV2-KCNN-PSE CS8987」の特徴>
- 冷却性能: 最大7つのファンと280mmラジエーターで強力な冷却を実現。
- 拡張性: 大型グラフィックスカードや複数ストレージに対応、SFX-L電源搭載可能。
- デザイン: シンプルでスタイリッシュ、強化ガラスとスチールパネルの2種類付属。
- 使いやすさ: ツールフリー設計で簡単組み立て、メンテナンスも容易、USB 3.2 Gen 2×2 Type-Cポート搭載。
電源ユニットを用意する
MINISFORUM BD795i SEに対応する電源はSFX電源またはSFX-L電源です。
MINISFORUMの公式ページで推奨されている電源は、FSPのSFX電源「FSP650-57AG-J」と「FSP750-57AG-J」です。
しかし、Amazonや楽天市場には販売されていませんでした。
仕方ないので、他のSFX電源(650Wもしくは750W)購入するしかなさそうです。
おすすめは「玄人志向 80Plus Gold 600W SFX電源ユニット フルプラグイン KRPW-SXP600W/90+」です。電源容量が600Wになりますが、価格が1万3千円ほどで他よりも安く、電源ユニットで定評がある玄人志向ブランドで安心です。スペックを見る限り、性能も静音性も問題なさそうです。
<玄人志向 KRPW-SXP600W/90+の特徴>
- 高効率: 80PLUS GOLD認証を取得しており、高い電源変換効率を実現しています。これにより、発熱を抑え、静音性と省エネ性を高めています。
- SFXフォームファクタ: 小型PCケースに最適なSFXフォームファクタを採用しています。
- フルプラグイン: 必要なケーブルだけを接続できるフルプラグイン方式を採用しています。ケーブルの取り回しがしやすく、PCケース内をスッキリと整理できます。
- 600W出力: 最大600Wの出力を備えており、ハイエンドグラフィックスカードを搭載したゲーミングPCにも対応できます。
- +12Vシングルレーン出力: +12Vは合計50Aの大容量を実現しています。
メモリを用意する
BD795i SEはDDR5メモリに対応しています。DDR4メモリは使用できませんので注意してください。
規格はノートPC用のSODIMMです。デスクトップPC用のDIMMとは互換性がありません。
最大容量は64GBです。32GBのメモリを2枚装着することで、デュアルチャネルで動作させることができます。
転送速度は5200MT/sまでです。他に4800MT/sを装着可能です。
Amazonで価格を調べると、16GBで8,699円(税込)でした。
Amazon.co.jp: crucial 16GB DDR5-5600 SODIMM CL46(16Gbit) CT16G56C46S5 : パソコン・周辺機器
32GBになると、13,880円、64GBで28,000円です。とりあえず、16GBで十分でしょう。足りなければ後で付け足しましょう。
ストレージを用意する
BD795i SEは、2つのM.2 2280 PCIe 4.0スロットを搭載しています。PCIe 4.0は、PCIe 3.0の2倍の帯域幅を持つ高速なインターフェースです。PCIe 4.0対応のSSDを選ぶことで、高速なデータ転送速度を実現できます。
また、NVMe SSDは、SATA SSDよりも高速なデータ転送速度を実現できるため、NVMe SSDを選ぶことが推奨されます。
以上をふまえて、Amazonなどで「M.2 2280 PCIe 4.0 NVMe SSD」というキーワードで検索してみましょう。
容量1TBだと9,980円(税込)で販売されています。2TBだと17,480円(税込)です。とりあえず、最低1TBあると困ることはないでしょう。
キオクシア KIOXIA 内蔵 SSD 1TB NVMe M.2 Type 2280 PCIe Gen 4.0×4 (最大読込: 5,000MB/s)
なお、BD795i SEにはSSDヒートシンクは付属していません。SSDの発熱が気になる場合は、別途SSDヒートシンクを購入して取り付けることを検討しましょう。
OS(Windows 11など)を用意する
基本的にWindows 11 OSを使用することが多いと思うので、DSP版を購入しましょう。
Amazonなどで「Windows 11 OS DSP版」と検索すると、ヒットするはずです。
価格はHOMEE, インストーラーUSB付きで8,980円です。
Windows 11 DSP版 日本語 (HOME, インストーラーUSB付) : PCソフト
プロダクトキーのみがついた製品もありますが、これは他のOSがすでにインストールされている場合におすすめです。USBなどのインストール用のメディアを使用せずに、Windows 11 インストールアシスタントの手順に従うだけで簡単にOSをインストールできます。
他のOSがインストールされていないBIOSだけの状態ならば、インストーラーUSB付きの製品がおすすめです。PC本体にUSBメモリを取りつけて電源ONにするだけでインストール画面が表示されます。
以上、「MINISFORUM BD795i SE」の組み立てに必要なものを解説しました。新規で新しいパーツをすべて購入すると、かなりのコストがかかりますが、すでに持っているパーツを活かすと安く済みます。
これからPC自作を始める人はいい機会なのでいろいろとパーツをそろえましょう。次に新しいPCを購入する際にそれらのパーツを再活用することができます。
「MINISFORUM BD795i SE」を組み立ての手順
必要なものを備えたら次は組み立てです。正しい順序で行えばスムーズに組み立てられるので、順番通りに行いましょう。なお、ネジをはずすことがあるのでドライバーは必須です。事前に用意しておきましょう。
1. 電源ユニットをケースに取り付ける
使用するPCケースに対応した電源ユニット (SFXまたはSFX-L) を用意します。ケースの仕様書に従って、電源ユニットをケースに固定します。電源ユニットのケーブルをケースの背面から外部に出しておきます。
とくに難しい作業ではありません。ここは初心者でも簡単にできる部分です。
2. マザーボードにメモリ・ストレージを取り付ける
マザーボードのメモリ スロットに、DDR5 SODIMM メモリを2枚装着します。メモリは、同じ容量、同じ速度のものを選び、デュアルチャネルで動作するようにしましょう。
マザーボードのM.2スロットに、NVMe SSDを装着します。SSDは、PCIe 4.0に対応した高速なものを選ぶことが推奨されます。
必要に応じて、Wi-FiモジュールをM.2 2230 Key Eスロットに装着します(※すでに装着済みなのでこの手順は不要です)。
この作業も取り立てて難しくはありません。必要なのは「取りつける場所」を間違わないことぐらいです。メモリもストレージも似たような形状なので、初心者は特に気をつけてください。
なお、メモリ、ストレージを取りつける際は、クーラーなど邪魔になるものをネジではずしておく必要があります。ドライバーを用意しておきましょう。
3. ケースにマザーボードを取り付ける
- ケースの I/O パネルを背面に取り付けます。
- マザーボードをケースに設置し、付属のネジで固定します。
- マザーボードのスタンドオフが正しく取り付けられていることを確認してください。
ケースにマザーボードを取り付ける際に、最初に行うのがI/O パネルの取り付けです。特に説明書などには記載がなく、初心者には意外と難しいです。
本来は「アンテナの固定金具を外して、I/O パネルをアンテナ端子をI/O パネルに通してから金具で固定してUSBのねじを固定します。」という説明があってもいいはずなのですが・・・。
意外と手間取って時間がかかるので、ハマったら一度休憩しましょう。
4. 各コネクタを接続・ネジでマザーボードに固定
- ケースのフロントパネルから出ているUSB 3.2ヘッダ、ジャンパー、HDオーディオコネクタをマザーボードに接続します。
- 電源ユニットから出ている24ピンパワーコネクタと8ピンパワーコネクタをマザーボードに接続します。
- 各コネクタが正しく接続されていることを確認し、マザーボードをケースにネジで固定します。
この作業がPCの自作で最も難しい部分です。初心者には何をやっているのかすら分からない部分ですが、要するに、ケース側とマザーボードを配線でつなぎ合わせているんです。これを行うことで、ボタンを押しただけで電源がONになったり、USBメモリを挿しこんだときにPC側でUSBを認識できるようになります。
なお、PCを組み上げたのに、電源がONにならなかったり、USBを認識しなかったりするときには、この部分の作業で何かしらのミスをしている可能性が大きいです。説明書にくわしいやり方が書かれてあるので、慎重に作業しましょう。PC自作の最大の難所です。
5. CPUファンを接続
CPUクーラーをCPUに取り付けます。CPUクーラーのファンコネクタをマザーボードのCPUファンヘッダに接続します。
マザーボードのCPUファンヘッダはCPUがあるところのすぐ近くにあります。それを知っていれば簡単です。
6. グラフィックボードを取り付ける
- 1.グラフィックボードをPCIe 5.0 x16スロットに装着します。
- 2.グラフィックボードをケースにネジで固定します。
- 3.グラフィックボードの補助電源コネクタを電源ユニットに接続します。
ここもそれほど難しくありません。グラボ本体に電源コネクタに接続することさえできればOKです。簡単です。
7. 配線を確認する
すべてのケーブルが正しく接続されていることを確認します。
ケーブルがファンに干渉したり、エアフローを阻害したりしていないか確認します。
8. 電源を入れて動作を確認・BIOSを確認
- 電源ユニットのスイッチを入れ、PCの電源を入れます。
- BIOSが起動することを確認します。
- BIOSの設定で、メモリ速度や起動ドライブなどが正しく設定されていることを確認します。
- 必要に応じて、BIOSを最新バージョンにアップデートします。
※電源がつかず、BIOS画面が表示されない場合は、ほぼ確実に4のコネクタ接続が間違っています。もう一度説明書を見ながらやり直しましょう。
9. OSをインストールする
- Windows 11などのOSインストールメディアをPCに接続します。
- BIOSの起動ドライブの設定を変更し、OSインストールメディアから起動します。
- OSのインストール手順に従って、OSをインストールします。
- OSインストール後、MINISFORUMのウェブサイトから最新のドライバをダウンロードしてインストールします。
特に難しくはありませんが、「通信」は気をつけておいた方がいいです。Wi-Fiパスパワードなどを事前に用意しておくとスムーズにいくはずです。
Wi-Fiが万が一使えなかった場合に、有線LANも使えるようにしておくとスムーズです。
10. PCの電源を入れ、OSが正常に起動することを確認
PCの電源を入れ、OSが正常に起動することを確認します。
すべてのデバイスが正常に動作することを確認します。
まとめ
以上で、組み立てが完了し、超パワフルなデスクトップPCが完成します。
どうだったでしょうか?最初は難しそうに見えても、手順通りの行えば意外とすんなりと組み上げることができますね。
今回、培った知識は次に新しいPCを作る際に役立ちます。
また、今回新たに購入したパーツも次の新しいPCに活用できます。
自作PCのいいところはこうやって作れば作るほど安上がりになるところですね。
新しいPCが完成したら、ぜひ動画編集やグラフィック作業、PCゲームなどを試してみてください。
これまで以上の高いパフォーマンスにきっと感動するはずです。
最後に組み立て時の注意点をもう一度確認しておきましょう。
<組み立て時の注意点>
- 静電気防止対策をしましょう。
- 作業前にマザーボードやCPUのピンを曲げないように注意しましょう。
- 各パーツの取り付けは、無理な力を加えないようにしましょう。
- 各ケーブルの接続は、向きや位置を間違えないように注意しましょう。
- 組み立てが完了したら、BIOSの設定を確認しましょう。
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「MINISFORUM BD795i SE」に似た性能をもつマザーボード、ミニPC、ベアボーンPCも販売されています。
「MINISFORUM 129i7」
MINISFORUMから発売されたMini-ITX規格のベアボーンPC(デスクトップPC)です(2024年10月16日 発売)。
マザーボード AR1290、第12世代のインテル Core i9-12900HK プロセッサ、400W TFX電源(内蔵)を搭載しています。
また、DDR4-3200MHz(最大64GB)、M.2 SSD(NVMe/SATA対応)、2.5インチの拡張スロット(HDD/SSD)、3画面出力(HDMI 1.4 x1、DisplayPort 1.4 x1、VGA x1)、
冷却システム、USB 3.2 Gen2 Type-A x2、USB 3.2 Gen1 Type-C x1、USB 3.2 Gen2 Type-A x2、USB 2.0 x6、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2に対応しています。
価格は、Amazonで57,980円、楽天市場で76,980円(送料無料)、米国 Amazon.comで$489.00、MINISFORUM公式サイトで57,980円です。
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「Minisforum MS-A1」
Minisforumから発売されたCPU交換式のミニPC(ベアボーンPC)です。AMD Ryzen 7 8700G、最大96GBまでのDDR5-5200MHzメモリ、4つのM.2 2280 SSD ストレージを搭載可能で、4K 3画面出力(USB4、HDMI 2.1、Displayport 2.0)、8K映像出力、USB4 ポート、OCuLinkポート、Wi-Fi 6E 、Bluetooth 5.2、2.5G デュアル有線LAN通信に対応しています。
価格は、Amazonで49,980円(7,497円OFFクーポン付き・ベアボーンキット)、楽天市場で59,717円(送料無料・ベアボーンキット)、ヤフーショッピングで122,435円(Ryzen 5 8500Gモデル)、AliExpressで52,132円(ベアボーンキット)、米国 Amazon.comで$255.99(ベアボーンキット)、です。
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ASUS「PRIME N100I-D D4」
ASUSから発売されたIntel N100を搭載したMini-ITX規格のマザーボードです。DDR4 メモリスロット、ストレージ用のM.2 スロット、SATA 6Gb/s ポート、PCIe 3.0の拡張スロット、通信用のM.2 スロット搭載で、
ASUS Control Center Express、CPUヒートシンク、4ピンPWM/DCファン、オーディオシールド、プレミアムオーディオコンデンサ、ステンレススチール製バックI/O、映像出力(DisplayPort x1、VGA port x1、HDMI x1)、1Gbpsの有線LANに対応しています。
価格は、Amazonで23,452円、楽天市場で24,480円(送料無料)、ヤフーショッピングで24,989円、です。
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ASRock「DESKMEET X600」
ASRockから発売されたベアボーンPCです。AMD AM4/AM5 ソケットと500W 電源、Wi-Fiモジュール用のM.2スロット搭載で、AMD Ryzen 8000 / 7000 シリーズのプロセッサ、DDR5 メモリ (最大 256GB)、SSD SATA3 6.0Gb/s もしくはM.2 2280 Gen5x4 / Gen4x4 ストレージを搭載できます。また、最大20cmのグラフィックボードの追加、2.5Gbpsのギガビット有線LANに対応しています。
価格は、Amazonで31,300円、楽天市場で29,870円(送料無料)、ヤフーショッピングで34,430円 です。
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他のMINISFORUM ミニPCと比較
他にもMINISFORUMのミニPCが販売されています。2024モデルもあるのでぜひ比較してみてください。
MINISFORUMのハイスペックな小型PC ラインナップ まとめ
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