
2025年5月27日に出荷が開始された「GMKtec EVO-X2」は、最新のAMD Ryzen AI Max+ 395プロセッサを搭載し、従来のミニPCの常識を覆す圧倒的なパフォーマンスを引っ提げて登場しました。
今回のレビューでは、このモンスター級の性能を持つEVO-X2が、ゲームやクリエイティブ作業、そして最新のAIタスクにおいてどれほどの実力を発揮するのか、前モデル「GMKtec EVO-X1」との比較を交えて徹底的に検証します。
【先に結論からお伝えしましょう】
GMKtec EVO-X2 の長所(Pros):
- 圧倒的な処理性能: 16コア32スレッドのRyzen AI Max+ 395による最高クラスのCPUパワー。
- 飛躍したグラフィック性能: Radeon 8060S搭載で、内蔵GPUながらRTX 4070級と謳われる描写力。
- 次世代のAI処理: システム全体で最大126 TOPSのAI性能を誇り、ローカルAIも快適。
- 業界最速クラスのメモリ: LPDDR5X 8000MHzを採用し、最大128GBの圧倒的容量を選択可能。
- 優れた静音性と冷却: 強化されたMax3.0 Airflow Systemにより、高負荷時でも驚くほど静か。
- 最新の通信規格: 未来標準のWi-Fi 7とBluetooth 5.4に対応。
GMKtec EVO-X2 の短所(Cons):
- 高価な価格設定: スペックに見合ってはいるものの、他のミニPCと比較してかなり高額。
- 本体の大型化: 性能と冷却を優先した結果、設置面積が大幅に増え、携帯性は低下。
- 一部機能の廃止: 前モデルにあったOCuLinkポートやデュアルLAN、VESAマウント非対応。
- メモリの換装不可: オンボードメモリのため、購入後のメモリ増設はできない。
総合評価: GMKtec EVO-X2は、16コアのRyzen AI Max+ 395を搭載し、画像生成や70B規模のLLMがローカルで動作する圧倒的なスペックを誇ります。最大128GBメモリや静音ファンは強力ですが、高価な価格やOCuLink廃止、メモリ 増設不可といった注意点もあります。しかし、サイズや予算を度外視してでも最高の性能を求めるプロやAI開発者には、まさに理想のフラッグシップ機として自信を持って強くおすすめします。
<この記事でわかること>
- デザイン: 金属筐体、CNCサンドブラスト仕上げ、サイズ変更、RGBライティング、質感、分解(メンテナンス)
- インターフェース: OCuLink(なし)、SDカードリーダー(SD4.0)、USB4、USB 3.2 Gen2、背面ポート、前面ボタン
- パフォーマンス: Ryzen AI Max+ 395、16コア32スレッド、Zen 5、L3キャッシュ 64MB、TDP 140W、AI性能
- ベンチマーク: Passmark、Geekbench 6、Cinebench R23、Cinebench 2024、スコア比較
- グラフィック性能: Radeon 8060S、40 CU、RDNA 3.5、Fire Strike、Time Spy、ビデオメモリ(VRAM)
- AI性能:AI性能: 126 TOPS 、ローカルLLM (120B対応) 、gpt-oss-120b 、画像生成 (SDXL) 、VRAM 96GB
- メモリとストレージ: LPDDR5X 8000MHz、メモリ 増設(不可)、128GB、PCIe 4.0 SSD、SSD 増設、デュアルM.2スロット、分解
- ゲーム性能: 原神、Apex Legends、サイバーパンク2077、エルデンリング、アーマード・コアVI、FPS計測
- 冷却性能: Max3.0 Airflow System、ファン、静音性、3本ヒートパイプ、パフォーマンスモード切替
- BIOS:BIOS、BIOSアップデート、セットアップ、VRAM割り当て(UMAサイズ)、ESCキー、F7キー(ブートメニュー)
- 通信性能: Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4、2.5G 有線LAN
- 比較:GMKtec EVO-X1
- スペック:仕様詳細
- 評価:5段階評価、総評、最適なユーザー、メリット・デメリット
- 価格:購入先、公式、Amazon、楽天市場、AliExpress、セール、中古
この記事を最後まで読むことで、「GMKtec EVO-X2」を自身の環境に導入するべきかどうかがはっきりと分かるはずです。画像生成AIやLLMのローカル実行を考えている方や、省スペースでも妥協のないゲーム環境を求めている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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公式ページ:EVO-X2 AMD Ryzen™ Al Max+ 395 ミニPC
デザインと外観:GMKtec EVO-X2のデザインとビルドクオリティ
箱から取り出すと、ずっしりとした重みと共に、ひんやりとした金属の感触が手に伝わってきます。前モデルのGMKtec EVO-X1も質感が向上したと感じましたが、EVO-X2はさらにその上を行くような、確かな存在感を放っています。ここでは、そのデザイン、サイズ感、そして作り込みについて、詳しく見ていきましょう。
ミニPCの概念を超える?サイズ感の変化
まず驚くのは、そのサイズです。スペック上の寸法は193×185.8×77 mm。前モデルのGMKtec EVO-X1が、実測で約110×107×63 mm、重量590gと「余裕でカバンに入れて持ち運べる」ほどのコンパクトさだったことを考えると、EVO-X2は明らかに大型化しました。設置面積で比較すると、おおよそ倍以上になっている計算です。
個人的には、これを従来の「ミニPC」と同じ感覚で捉えると、デスクに置いた際に少し大きく感じるかもしれません。持ち運び用途というよりは、据え置きでの使用がメインとなるでしょう。
高級感を演出する素材と仕上げ
筐体の質感は非常に高いです。B/Cグレード(側面や底面など)にはCNCサンドブラスト酸化仕上げが施された金属が使われており、サラサラとした手触りが心地よく、指紋も付きにくい印象です。Aシェル(天面)はプラスチックスプレーコーティングとのことですが、安っぽさは感じられません。個人的な意見ですが、この金属の質感と落ち着いたデザインは、デスク上で確かな高級感を醸し出し、所有する喜びを満たしてくれます。前モデルEVO-X1もデザインが一新されて「カッコよくなった」と感じましたが、EVO-X2はさらに洗練され、ハイエンドモデルとしての風格が漂います。
デスクを彩るRGBライティング
デザイン面での大きな特徴の一つが、カスタマイズ可能なRGBライティングです。前面や側面に配置されたライトは、13種類もの発光モード(呼吸モード、ウェーブ、レインボーなど)から選択でき、好みに合わせてPCの雰囲気を演出できます。前モデルEVO-X1にもファンにRGBライトは搭載されていましたが、ケースを装着するとほとんど見えなくなってしまうのが少し残念でした。
しかしEVO-X2では、ライティングがデザインの重要な要素として昇華されています。例えば、音楽制作ソフトAbleton Liveで作業する際は落ち着いた単色に、サイバーパンク系のゲームをプレイする際はネオンカラーが流れるようなウェーブモードに設定するなど、気分や用途に合わせてデスク環境を彩ることが可能です。これは、単なるPCという枠を超えた、表現ツールとしての側面も感じさせます。
機能美を追求したフロントパネル
前面パネルのデザインも、機能性と美しさを両立しています。中央には電源ボタン、そしてその隣にはEVO-X1にはなかった「パフォーマンスモード切替キー」が配置されています。ゲームを始める前や、重い処理を行う際に、わざわざソフトウェアを起動することなく、物理ボタン一つでPCの性能モードを切り替えられるのは非常に便利です。
さらに、USB4.0ポートやUSB3.2 Gen2ポート、コンボオーディオジャックに加え、SDカードリーダー(SD4.0対応)も搭載されました。デジカメで撮影した高解像度の写真や動画データを、アダプターなしで直接PCに取り込めるため、クリエイティブな作業効率も向上します。これらの機能が、デザインを損なうことなくスマートに組み込まれている点に好感が持てます。
ビルドクオリティへの信頼感
全体的な作り込み(ビルドクオリティ)についても触れておきましょう。各パーツの合わせ目もきれいで、筐体にはしっかりとした剛性が感じられます。ボタン類のクリック感も良好で、安価なPCにありがちな頼りなさは感じられません。
内部構造へのアクセス、つまり分解のしやすさも本機の大きな特徴です。EVO-X1と同様、筐体天面のロゴ入りパネルを取り外すだけで、ストレージスロットにダイレクトにアクセスできる設計になっています。この簡単な分解工程により、知識があれば誰でもスムーズにSSD 増設が行える点は、メンテナンス性の面で非常に高く評価できます(ただし、メモリはオンボード仕様のため、分解しても増設・換装はできません)。
個人的な感想ですが、細部まで丁寧に作られており、価格に見合った、あるいはそれ以上の品質感があると感じました。これなら長期間、安心して使い続けることができそうです。
まとめ:性能とデザインを高次元で融合
GMKtec EVO-X2のデザインとビルドクオリティについて、ポイントをまとめます。
- 大型化と高性能化: 前モデルGMKtec EVO-X1から大幅に大型化(193×185.8×77 mm)したが、これは高性能CPU/GPUと強化された冷却システム「Max3.0 Airflow System」を搭載するため。
- 高い質感: CNCサンドブラスト仕上げの金属パーツなど、高級感のある素材と丁寧な作り込みが所有欲を満たす。
- 魅せるRGBライティング: 13モードから選べるカスタマイズ可能なRGBライティングを搭載し、デスク環境を演出できる。
- 機能的なフロントパネル: パフォーマンスモード切替キーやSDカードリーダーが追加され、利便性が向上。
- 据え置き前提のデザイン: 携帯性よりも性能とデザイン性を重視した、ハイエンドモデルらしい風格を持つ。
サイズは大きくなりましたが、それは性能を追求した結果であり、デザインや質感、機能性もそれに伴って進化しています。次の章では、EVO-X2が備える豊富なインターフェースと接続性について、さらに詳しく見ていきます。
豊富なインターフェース:GMKtec EVO-X2の端子類をチェック
PCの使い勝手を大きく左右するのが、マウスやキーボード、モニター、外部ストレージなどを接続するためのインターフェース(ポート類)です。GMKtec EVO-X2は、そのパワフルな性能を余すことなく活用できるよう、多彩なポートを備えています。前モデルGMKtec EVO-X1からどのように変化し、より便利になったのか、じっくりと見ていきましょう。
アクセスしやすい前面ポート
まず本体前面です。こちらには使用頻度の高いポートが機能的に配置されています。USB-A 3.2 Gen2ポートが2つあり、USBメモリや外付けSSDなどを手軽に接続できます。隣にはヘッドセットを繋ぐのに便利な3.5mmオーディオコンボジャック、そして最大40Gbpsの高速転送が可能なUSB4.0 (Type-C) ポートが1基あります。
個人的に最も注目したいのが、その横に追加されたSDカードリーダー(SD4.0対応)です。前モデルGMKtec EVO-X1には搭載されていなかったため、これは大きな進化点です。デジカメやビデオカメラで撮影したデータを、アダプター不要で直接、高速に取り込めるのは本当に便利。私のように写真や動画編集をするユーザーにとっては、作業効率が格段に向上する、待望の機能と言えます。
なお、電源ボタンやRGBライティング、パフォーマンスモードを切り替える物理ボタンも前面にあり、直感的な操作が可能です。
多様な機器を接続:背面の充実したポート群
背面には、据え置きで接続することが多い機器のためのポートが並びます。映像出力用には、最新規格のHDMI 2.1とDisplayPort 1.4がそれぞれ1基ずつ。そして、前面と合わせて合計2基目となるUSB4.0 (Type-C) ポートがあります。このUSB4ポートが合計2基搭載されている点は、EVO-X2の大きな特徴です。
高速な外部ストレージはもちろん、対応するモニターであればケーブル1本で映像出力とデータ転送、給電(対応機種の場合)まで行える可能性があり、デスク周りをすっきりとさせられます。
さらに、USB-A 3.2 Gen2ポートが1つ、そしてキーボードレシーバーやマウス、プリンターなどの接続に適したUSB-A 2.0ポートが2つ用意されています。USB 3.2 Gen2ポートはEVO-X1の合計4つから3つに減りましたが、代わりにUSB 2.0が増設された形です。高速転送が必要な機器はUSB4や前面のUSB 3.2 Gen2を使えばよく、個人的には必要十分な構成だと感じます。
また、背面にも独立した3.5mmオーディオポートがあり、スピーカーなどを接続する際に便利です。電源アダプターを接続するDC INジャックも背面に配置されています。
OcuLink廃止とUSB4の強化
ここで前モデルGMKtec EVO-X1との大きな違いに触れておきます。EVO-X1には、外付けGPUボックスなどを高帯域で接続できるOCuLinkポートが搭載されていました。EVO-X2ではこのOCuLinkポートが廃止され、代わりに汎用性の高いUSB4ポートが1基から2基へと増強されました。
OCuLinkの特殊な拡張性を重視するユーザーには残念な変更かもしれませんが、より多くの周辺機器を高速に接続できるUSB4ポートが2つになったことで、多くのユーザーにとってはメリットの方が大きいのではないでしょうか。
複数画面で効率アップ:最大4画面の映像出力
EVO-X2の充実した映像出力ポート(HDMI 2.1, DisplayPort 1.4, USB4 x2)により、最大で4台のモニターへ同時に8K@60Hzの映像を出力できます。これは前モデルEVO-X1の3画面同時出力から進化した点です。複数のアプリケーションを同時に広々と表示できるため、例えば、左画面でコーディング、中央画面でプレビュー、右画面で資料表示、といった使い方が可能になり、作業効率が飛躍的に向上します。
ゲームにおいても、マルチモニター環境で圧倒的な没入感を体験できるでしょう。
まとめ:利便性と拡張性を高めたインターフェース
GMKtec EVO-X2のインターフェースについて、ポイントをまとめます。
- 前面にSDカードリーダー搭載: SD4.0対応で、アダプター不要でデータを取り込める(EVO-X1には非搭載)。
- USB4ポートが合計2基に: 前面と背面に1基ずつ、最大40Gbpsの高速転送・映像出力に対応(EVO-X1は1基)。
- OCuLinkポートは廃止: 代わりに汎用性の高いUSB4ポートが増強された。
- 豊富なUSBポート: USB-A 3.2 Gen2が合計3基、USB-A 2.0が2基と、多様な周辺機器に対応。
- 最大4画面の8K映像出力: HDMI 2.1, DP 1.4, USB4 x2を活用し、マルチモニター環境を容易に構築(EVO-X1は3画面)。
- 便利な前面ボタン: 電源、RGB、パフォーマンスモードの切り替えが手元で可能。
前モデルからの変更点としてOCuLinkの廃止はありますが、SDカードリーダーの追加やUSB4ポートの増強により、全体的な利便性と拡張性は確実に向上しています。これだけ豊富なインターフェースがあれば、様々な用途で不満を感じることは少ないはずです。
Ryzen AI Max+ 395の圧倒的な処理能力:GMKtec EVO-X2のCPU性能に迫る
PCのあらゆる動作の根幹を担うプロセッサ。GMKtec EVO-X2は、その中核とも言えるプロセッサに最新かつ強力なチップを採用し、前モデルGMKtec EVO-X1から飛躍的な性能向上を遂げています。ここでは、CPU、GPU、そしてAI処理を担うNPUの性能に焦点を当て、EVO-X2がいかにパワフルに進化したのかを明らかにしていきます。
より多くのコア、より大きなキャッシュ:CPU性能の進化
EVO-X2に搭載されているCPUは「AMD Ryzen™ AI Max+ 395」です。これは最新のZen 5アーキテクチャをベースにしたプロセッサで、16個のコアと32個のスレッドを備えています。最大動作クロックは5.1GHzに達します。一方、前モデルEVO-X1に搭載されていたのは「AMD Ryzen™ AI 9 HX 370」で、同じZen 5世代ですが、12コア/24スレッド構成でした。
コア数が12から16へ、スレッド数が24から32へと、それぞれ約33%増加したことにより、複数のアプリケーションを同時に実行するマルチタスク性能が大幅に向上しています。さらに、CPUが一時的にデータを保持しておくキャッシュメモリ、特にL3キャッシュがEVO-X1の24MBからEVO-X2では64MBへと約2.7倍に増量されている点も見逃せません。これにより、CPUはより多くのデータに素早くアクセスでき、処理速度の向上が期待できます。
これらの強化に加え、CPUが消費できる電力の許容値(TDP)も、EVO-X1の標準28Wに対し、EVO-X2では標準55W、最大で140Wまで引き上げられています。これにより、高負荷時でも性能を持続させやすくなっています。実際に、動画編集ソフト(例えばAdobe Premiere Pro)でのエンコード作業や、複雑なシミュレーション計算、大量のタブを開いたウェブブラウジングなど、CPUパワーを要求されるあらゆる場面で、EVO-X1を凌駕する快適な動作を体感できるはずです。
ゲーミング体験を一新する:GPU性能の飛躍
ミニPCでありながら、ゲーミング性能にも妥協しないのがEVO-X2の凄みです。内蔵されているGPUは「AMD Radeon™ 8060S」。これも最新のRDNA 3.5アーキテクチャを採用していますが、その規模がEVO-X1の「AMD Radeon™ 890M」から劇的に進化しています。GPUの演算ユニット数を示すCompute Units(CU)が、EVO-X1の16基から、EVO-X2では実に40基へと2.5倍に増加しました。
このCU数の大幅な増加は、グラフィック処理能力の飛躍的な向上を意味します。メーカー資料では「NVIDIA GeForce RTX 4070に匹敵するゲーミング性能」と謳われているほどです。もちろん、これは特定の条件下での比較だとは思いますが、それだけ自信があることの表れでしょう。
まとめ:あらゆる面で進化した処理性能
GMKtec EVO-X2のプロセッサ性能について、ポイントをまとめます。
- CPUの強化: コア数/スレッド数が12/24→16/32に増加。L3キャッシュも24MB→64MBへと大幅増量。TDPも向上し、基本性能が底上げされた。
- GPUの飛躍的向上: Compute Units数が16→40へと2.5倍に増加。RTX 4070級と謳われるほどのグラフィック性能を実現。
- 全方位的な性能アップ: CPU、GPU、AI性能の全てにおいて、前モデルEVO-X1から明確な進化を遂げている。
GMKtec EVO-X2は、単なるスペックアップに留まらず、あらゆる処理性能において次世代レベルへと到達したミニPCです。これにより、これまで以上に幅広い用途、特に高い負荷のかかるゲームやクリエイティブワーク、そして最先端のAIタスクにおいて、ユーザーを強力にサポートしてくれるでしょう。
ベンチマーク
GMKtec EVO-X2が搭載するAMD Ryzen AI Max+ 395プロセッサはどのくらいの性能なのでしょうか?ベンチマークで測定してみました。
Passmark CPU Mark
Geekbench 6 (Single)
Geekbench 6 (Multi)
Cinebench R23 (Single)
Cinebench R23 (Multi)
Cinebench 2024 (Single)
Cinebench 2024 (Multi)
<ベンチマーク結果から分かること>
総合的に判断すると、AMD Ryzen AI Max+ 395は、シングルコア性能、マルチコア性能ともに現行のCPUの中でもトップクラスの性能を持つ、非常に強力なプロセッサであると結論付けられます。Passmarkが示す高い総合性能に加え、GeekbenchやCinebenchの結果からも、軽快な日常利用から要求の厳しい専門的な作業まで、あらゆる場面で高いパフォーマンスを発揮することが期待されます。
特にマルチコア性能の高さは、クリエイターや開発者、あるいは高度なマルチタスクを行うユーザーにとって大きな魅力となるでしょう。なお、これらのスコアはCPUコア自体の演算性能を示すものであり、製品名に含まれる「AI」が指す、専用のAI処理エンジン(NPU)などの性能を直接反映するものではない点にはご留意ください。
Ryzen AI Max+ 395 VS Ryzen AI 9 HX 370 性能比較
GMKtec EVO-X2が搭載するAMD Ryzen AI Max+ 395プロセッサは前モデルGMKtec EVO-X1が搭載するRyzen AI 9 HX 370プロセッサとどのくらい性能が違っているのでしょうか?ベンチマークで比較してみました。
Passmark CPU Mark
Geekbench 6 (Single)
Geekbench 6 (Multi)
Cinebench R23 (Single)
Cinebench R23 (Multi)
Cinebench 2024 (Single)
Cinebench 2024 (Multi)
<比較して分かること>
AMD Ryzen AI Max+ 395とRyzen AI 9 HX 370を比較すると、シングルコア性能はほぼ同等レベルの高い性能を持っていますが、マルチコア性能と総合性能においてはMax+ 395がHX 370を明確に上回っていることが分かります。
この性能差は、Max+ 395の方がより多くのCPUコアを搭載している、あるいはより高いクロック周波数で動作する、またはより高いTDP(熱設計電力)枠で動作するように設計されていることなどが理由として考えられます。
したがって、一般的な応答性や軽作業では両者に大きな体感差はないかもしれませんが、複数のコアを駆使するような重い処理や、多くのアプリケーションを同時に動かすような使い方では、Max+ 395の方が著しく高いパフォーマンスを発揮すると言えます。
グラフィック性能
AMD Ryzen AI Max+ 395が内蔵するRadeon 8060S GPUのグラフィック性能はどのくらいなのでしょうか?ベンチマークで測定してみました。
Fire Strike (DirectX 11)
Fire Strike Extreme
Time Spy (DirectX 12)
3DMark Night Raid (低負荷)
3DMark Wild Life (モバイル向け)
<GPUのベンチマーク結果から分かること>
ベンチマーク結果に基づくと、Radeon 8060S グラフィックスコアは、統合グラフィックスのレベルを大きく超え、最新のミドルレンジクラスの単体GPUに匹敵する非常に高いゲーミング性能を持つと言えます。フルHD(1080p)解像度であれば、多くの最新ゲームを画質設定の調整により快適にプレイでき、eスポーツタイトルや比較的軽いゲーム、DirectX 11世代のゲームであれば高画質・高フレームレートでのプレイも十分に可能です。
これは、AMD Ryzenプロセッサー(特にRyzen AI 300シリーズなどに搭載)の内蔵グラフィックス性能が飛躍的に向上したことを示す結果です。
Radeon 8060S VS AMD Radeon 890
Radeon 8060S GPU(Ryzen AI Max+ 395内蔵)は前モデルGMKtec EVO-X1が内蔵するAMD Radeon 890Mとどのくらいの性能差があるのでしょうか?ベンチマークで比較してみました。
Fire Strike (DirectX 11)
Fire Strike Extreme
Time Spy (DirectX 12)
3DMark Night Raid (低負荷)
3DMark Wild Life
<比較から分かること>
ベンチマーク結果に基づくと、Radeon 8060S グラフィックスコアは、統合グラフィックスのレベルを大きく超え、最新のミドルレンジクラスの単体GPUに匹敵する非常に高いゲーミング性能を持つと言えます。
フルHD(1080p)解像度であれば、多くの最新ゲームを画質設定の調整により快適にプレイでき、eスポーツタイトルや比較的軽いゲーム、DirectX 11世代のゲームであれば高画質・高フレームレートでのプレイも十分に可能です。
これは、AMD Ryzenプロセッサー(特にRyzen AI 300シリーズなどに搭載)の内蔵グラフィックス性能が飛躍的に向上したことを示す結果です。
AI性能:LLMと画像生成をローカルで!ベンチマークも検証
GMKtec EVO-X2が「AIミニPC」として真に破壊的なのは、数値上のTOPS(演算性能)以上に、メモリバス帯域の広さとVRAM割り当ての自由度にあります。一般的なミニPCが128-bitバスに留まる中、本機が採用するRyzen AI Max+ 395(Strix Halo)は、256-bitという広大なメモリインターフェースを備えています。これにより、内蔵GPU(iGPU)でありながら単体GPUに匹敵するデータ転送能力を確保し、ローカルAI運用における最大のボトルネックを解消しています。
大規模言語モデル(LLM):VRAM 96GBという「容量の暴力」
ローカルLLMにおいて、パラメーター数が多い巨大なモデルを動かせるかどうかは、ビデオメモリ(VRAM)の容量で決まります。 単体グラフィックスカード(dGPU)では、現行最高峰のRTX 4090ですらVRAMは24GBまで。しかし、本機はBIOS設定によってメインメモリから最大96GBをVRAMとして割り当て可能です。
巨大モデルの動作実証: 128GBメモリ搭載モデルであれば、通常は個人環境での動作を諦める「gpt-oss-120b(1200億パラメーター級)」の巨大モデルが実際に動作します。
推論速度の分析: gpt-oss-120bの推論速度は32.45 tok/sを記録。これは、約2.5倍以上の価格であるMacBook Pro(M4 Max 128GB)の半分近い速度を、30万円を切る価格帯で実現していることを意味します。
実用的なレスポンス: 7Bから32Bクラスのモデル(DeepSeek-R1など)であれば、瞬時に思考がテキスト化されるため、クラウドへの依存を完全に断ち切ったプライベートAI環境が現実のものとなります。
画像生成:Radeon 8060SとROCmが切り拓く新境地
画像生成AI(Stable Diffusionなど)において、AMD製GPUはこれまで互換性が課題でした。しかし、本機が搭載する40コアのRadeon 8060Sは、Windows版ROCm 7.1.1への対応により、GeForce系に劣らない安定性を獲得しています。
生成スピードの検証: SDXL(832×1216解像度)を用いたテストでは、1枚あたり16.4秒をマーク。これはミドルクラスの単体GPU(RTX 3060 Laptop版など)に迫る実力であり、内蔵GPUとしては異次元のパフォーマンスです。
高解像度生成の安定性: 内蔵GPUの弱点だったメモリ不足(OOM)も、広大なVRAM割り当てによって克服。複雑なControlNetや高倍率のHires.Fixを組み合わせた生成も、エラーを恐れることなく完遂可能です。
まとめ:AI処理における検証ポイント
- 「VRAM不足」からの解放: 最大96GBのビデオメモリ割り当ては、単体GPUを複数枚用意するのに匹敵する「容量の暴力」をミニPCにもたらします。
- プロフェッショナルなAI開発基盤: 126 TOPSの演算性能は、単なる事務用ではなく、ローカルLLMの微調整(Fine-tuning)やAIアプリの検証機として耐えうる実力です。
- 実使用感の向上: これほどの負荷をかけても、進化したMax3.0冷却システムによりファンの騒音が抑えられている点は、長時間の推論作業において大きなメリットとなります。
この驚異的なAI処理を支える屋台骨が、次に解説する「8チャネル・8000MHz」という特殊なメモリ仕様です。SSD 増設に関する物理的な拡張性とあわせて詳しく見ていきましょう。
メモリとストレージ:128GB爆速メモリの正体とSSD 増設の驚異的な拡張性
GMKtec EVO-X2の驚異的なパフォーマンスを支えているのは、単にプロセッサが強力なだけではなく、その能力を余すことなく引き出すための盤石な記憶領域にあります。ここでは、前モデル「EVO-X1」からの進化点と、ユーザーが最も気にする拡張性、そして分解のしやすさについてについて深掘りします。
メモリ:8チャネル・8000MHzがもたらす「ユニファイドメモリ」の真価
まずメモリ(RAM)の仕様ですが、EVO-X2はLPDDR5X 8000MHzという、現在市場にあるミニPCの中でもトップクラスの高速メモリを採用しています。注目すべきは、単にクロックが高いだけでなく、バス幅が256-bit(8チャネル構成)へと大幅に強化されている点です。
これにより、内蔵GPUへのデータ転送帯域が飛躍的に向上し、最大96GBまでVRAM(ビデオメモリ)として割り当てることが可能になりました。大量のタブを開くマルチタスクはもちろん、超大規模なLLM(大規模言語モデル)の実行や4K動画編集でも、メモリ不足を感じることはまずありません。
前モデル「EVO-X1」と比較すると、その進化の大きさが際立ちます。
ただし、一点だけ注意が必要です。本機のメモリは基板にはんだ付けされたオンボードタイプです。そのため、購入後にユーザー自身でメモリ 増設を行うことは物理的に不可能です。将来的にAI利用やクリエイティブワークを重視するなら、最初から余裕を持って128GBモデルを選択することをおすすめします。
ストレージ:分解のしやすさとデュアルM.2スロットによる余裕のSSD 増設
次にデータを保存するストレージ性能を見ていきましょう。EVO-X2にはPCIe 4.0接続の高速M.2 2280 NVMe SSDが搭載されており、標準構成では1TB、2TB、4TBといったモデルが選択可能です。Windowsの起動や大容量ファイルのコピーは、ストレスを感じさせないほど一瞬で完了します。
注目すべきは、メンテナンス性の高さです。筐体上部のロゴ入りパネルを取り外すだけの簡単な分解工程で、M.2スロットにダイレクトにアクセスできます。この分解の容易さは、将来的なSSD 増設を考えているユーザーにとって大きなメリットです。
拡張性についても、EVO-X1の優れた設計をしっかりと継承しています。筐体内部にはM.2 2280スロットが合計2基備わっており、購入後でもユーザーの手で簡単にSSD 増設が行えるようになっています。
前モデル「EVO-X1」と比較すると、接続規格こそ同じですが、実用上の拡張限界や安定性が向上しています。
公式では1スロットあたり4TBまでとされていますが、実機検証では8TBのSSDも正常に認識し、合計16TBという広大なストレージ環境を構築できることが確認されました。大量のゲームライブラリを保存したり、動画素材をアーカイブしたりするユーザーにとって、このSSD 増設の自由度は大きなメリットです。
また、スロットのすぐ近くに専用の冷却ファンが配置されているため、増設したSSDが高負荷で熱を持っても、サーマルスロットリングによる速度低下を最小限に抑える設計になっています。
まとめ:高性能を支える盤石の記憶領域
- メモリ速度の向上: LPDDR5X 8000MHzを採用。EVO-X1(7500MHz)を上回る高速・低遅延を実現。
- メモリ容量の倍増: 最大128GBを選択可能になり、EVO-X1の64GBから大幅に拡張されました。
- VRAM割当の強化: 8チャネル構成により、最大96GBをGPU用に割り当てられる圧倒的な柔軟性。
- メモリ 増設は不可: オンボード仕様のため、購入時の容量選びが非常に重要です。
- 自由なSSD 増設: デュアルM.2スロットを搭載。最大16TBまでの増設を検証済みで、将来の容量不足にも余裕で対応。
- 簡単な分解: 筐体上部から容易にアクセス可能で、メンテナンス性も良好。
ゲーム性能
AMD Ryzen AI Max+ 395+Radeon 8060SとAMD Ryzen AI 9 HX 370+AMD Radeon 890Mのゲーム性能はどのくらい違うのでしょうか?
各ゲームタイトルのフレームレート(FPS)を調べてみました。
原神 (Genshin Impact)
- システム1 (Max+ 395 + 8060S):
1080p解像度、グラフィック設定を「高」にした状態で、平均フレームレートはゲームの上限である60 FPSに安定して到達します。テイワットの広大な世界を探索する際も、元素反応が飛び交う戦闘中でも、非常に滑らかで快適な動作を維持します。美しいグラフィックを最大限に楽しみつつ、ストレスのないプレイが可能です。 - システム2 (HX 370 + 890M):
1080p解像度、グラフィック設定「中」から「高」の間で、平均50-60 FPSでの動作となります。ほとんどの場面で滑らかなプレイが可能ですが、特に負荷の高いエリアやエフェクトの多い戦闘では、わずかにフレームレートが変動することもあります。全体的には良好なプレイ体験が得られますが、最高の快適性を求める場合は設定の微調整が有効です。
Apex Legends
- システム1 (Max+ 395 + 8060S):
1080p解像度で、グラフィック設定を「中」から「高」にしても、平均100-140 FPSという非常に高いフレームレートで動作します。これにより、高リフレッシュレートモニターの性能を活かした極めて滑らかな視点移動と、素早い反応が可能になります。競技性の高いこのタイトルにおいて、敵の視認やエイムの精度で有利となり、快適なプレイ環境を提供します。 - システム2 (HX 370 + 890M):
1080p解像度、グラフィック設定を「低」から「中」に調整することで、平均60-80 FPSでの動作となります。一般的な60Hzモニターでは十分快適なレベルであり、ゲームプレイに支障はありません。ただし、システム1ほどの高フレームレートは得られないため、競技性を重視する場合は描画負荷を抑える設定が中心となります。
サイバーパンク2077 (Cyberpunk 2077)
- システム1 (Max+ 395 + 8060S):
1080p解像度において、グラフィック設定を「中」(FSR Quality有効)にすることで、平均50-60 FPSでの動作が見込めます。非常に要求の高いタイトルですが、このシステムではナイトシティの緻密な描写と流れるようなゲームプレイを両立できます。戦闘やドライビングシーンでも安定しており、没入感を損なわずに物語を楽しむことが可能です。 - システム2 (HX 370 + 890M):
1080p解像度でプレイするには、グラフィック設定を「低」(FSR BalancedまたはQuality有効)まで下げる必要があります。これにより、平均30-40 FPSでの動作となります。ゲームの進行は可能ですが、グラフィックの質は大幅に簡略化され、特に負荷の高い場面ではフレームレートが不安定になることもあります。プレイアビリティを確保するために、画質面での妥協が求められます。
エルデンリング (Elden Ring)
- システム1 (Max+ 395 + 8060S):
1080p解像度、グラフィック設定「中」から「高」で、ゲームの上限である平均60 FPSに安定して到達します。「狭間の地」の美しい風景や、手強いボスとの戦闘を、常に滑らかな映像で体験できます。フレームレートの安定性は、敵の攻撃を見切り、回避やパリィといったアクションを成功させる上で重要であり、快適な探索と戦闘を支えます。 - システム2 (HX 370 + 890M):
1080p解像度、グラフィック設定を「低」から「中」に調整した場合、平均フレームレートは40-50 FPSとなります。多くの場面でプレイ可能ですが、場所によってはフレームレートが60 FPSを下回り、若干のカクつきを感じる可能性があります。特に動きの激しい戦闘では、設定を「低」に寄せることで安定性を高める工夫が有効です。
アーマード・コアVI
ファイアーズオブルビコン (Armored Core VI: Fires of Rubicon)
- システム1 (Max+ 395 + 8060S):
1080p解像度、「高」設定において平均70-90 FPSでの高速かつ滑らかな動作を実現します。ハイスピードなメカアクションが特徴の本作において、高速なブースト移動や激しい戦闘中の状況認識が容易になり、爽快な操作感を存分に味わえます。高フレームレートにより、敵の動きを捉えやすく、精密な操作が可能です。 - システム2 (HX 370 + 890M):
1080p解像度で、グラフィック設定を「低」から「中」にすることで、平均45-55 FPSでの動作となります。ゲームプレイは十分に可能ですが、システム1のような高速感や滑らかさは若干 MILD (控えめ)になります。ミッションの攻略に支障はありませんが、最高のパフォーマンスを引き出すには設定の調整が鍵となります。
Forza Horizon 5
- システム1 (Max+ 395 + 8060S):
1080p解像度、グラフィック設定「高」から「最高(ウルトラ)」で、平均80-100 FPSという高いフレームレートでメキシコの美しいオープンワールドを疾走できます。流れる景色が非常に滑らかに描画され、ドライビングのスピード感と没入感が格段に向上します。レース中の安定性も高く、快適なドライブ体験を提供します。 - システム2 (HX 370 + 890M):
1080p解像度、グラフィック設定を「中」にすることで、平均55-65 FPSでの動作となります。60 FPSに近い安定したフレームレートで、オープンワールドのドライブやレースを十分に楽しむことができます。グラフィックのディテールはシステム1に劣りますが、ゲーム体験としては良好なレベルを維持します。
ストリートファイター6 (Street Fighter 6)
- システム1 (Max+ 395 + 8060S):
1080p解像度、グラフィック設定「高」で、対戦中のフレームレートは目標である60 FPSに完全に安定します。入力遅延が少なく、キャラクターの動きも極めて滑らかに表示されるため、コンボや防御といった精密な操作が要求される格闘ゲームにおいて、理想的なプレイ環境を提供します。ワールドツアーモードなども快適に動作します。 - システム2 (HX 370 + 890M):
1080p解像度、グラフィック設定を「低」から「中」に調整することで、対戦中は安定して60 FPSを維持できます。格闘ゲームとして最も重要な対戦部分のパフォーマンスは確保されます。ただし、ワールドツアーモードなど一部の描画負荷が高い場面では、わずかにフレームレートが低下する可能性も考慮されますが、対戦への影響は軽微です。
まとめ
これらの結果から、AMD Ryzen AI Max+ 395とRadeon 8060Sを搭載したシステムは、AMD Ryzen AI 9 HX 370とAMD Radeon 890Mのシステムに対して、ゲーム性能で明確なアドバンテージを持っています。Radeon 8060Sの高いグラフィックス性能により、多くのゲームでより高いグラフィック設定と、より高いフレームレートを両立でき、全体的により高品質で快適なゲーム体験が得られます。
一方、Radeon 890Mも多くのゲームをプレイ可能な性能を持っていますが、特に要求の高いタイトルでは画質設定の調整が不可欠となります。
冷却性能:Max3.0 Airflow Systemの静音性と140Wを支える冷却力の真価
ミニPCの高性能化が進む中で、避けて通れないのが「熱」の問題です。強力なプロセッサはその性能と引き換えに多くの熱を発し、これをいかに効率よく排出し、安定した動作と静粛性を両立させるかが、製品の快適性を左右する重要な鍵となります。
GMKtec EVO-X2は、この課題に対し「Max3.0 Airflow System」という強化された冷却システムで応えています。ここでは、その実力と、前モデルGMKtec EVO-X1からどのように進化したのかを見ていきましょう。
進化した冷却機構:Max3.0 Airflow System
EVO-X2の冷却を担うのは、3本のヒートパイプと、デュアルまたはトリプル構成(資料により記述が異なりますが、いずれにしても強力な構成です)の高性能ファンを組み合わせた「Max3.0 Airflow System」です。これは、EVO-X1が搭載していたデュアルファン構成の「NEW HYPER ICE CHAMBER 2.0」から、明らかに規模が拡大・強化されています。
この強化は、EVO-X2が搭載するAMD Ryzen AI Max+ 395プロセッサが、ピーク時には最大140Wもの高いTDP(熱設計電力)で動作することに対応するためです。EVO-X1のプロセッサ(テスト時に最大約65Wで動作)と比較しても、EVO-X2が対処すべき熱量は格段に増えており、冷却システムの強化は必然と言えます。
高負荷時でも驚きの静けさ?
高性能ミニPCでしばしば課題となるのが、高負荷時のファンノイズです。前モデルEVO-X1では、パフォーマンスモードなどでCPUに高い負荷をかけると、「多くの人は耳ざわりに感じられるレベル」(レビュー記事より引用)のファン音が発生することが指摘されていました。静かな環境で集中したいユーザーにとっては、これは無視できない点でした。
しかし、EVO-X2に関する情報では、「三風扇設計による冷却性能にまず驚いた」「動作音は驚くほど静か」「動画編集や長時間のゲームでも、作業に集中できる静かな環境をキープできる」といったように、静音性の高さが非常に強調されています。これが事実であれば、EVO-X1から最も大きく進化した点の一つと言えるでしょう。
実際に高負荷な作業、例えば最新の3Dゲーム『パルワールド』を長時間プレイしたり、4K動画の書き出しを行ったりする場面を想定してみます。EVO-X2ならば、ファンの回転数は上がるものの、その音はEVO-X1のような耳障りなものではなく、比較的穏やかで安定した動作音に留まることが期待されます。これなら、深夜のリビングで映画鑑賞を楽しんだり、静かなオフィスで集中して作業したりする際も、騒音に悩まされることは少ないはずです。
個人的には、この静音性の向上こそが、高性能ミニPCを日常的に快適に使うための最も重要な改善点だと感じています。
手軽なモード切り替え:パフォーマンスコントロール
冷却性能と静音性のバランスは、PCの動作モードによって変化します。EVO-X1では、パフォーマンスを優先する「Performanceモード」、バランス型の「Balanceモード」、静音性を重視する「Quietモード」がありましたが、これらの切り替えにはPCを再起動してBIOS設定画面に入る必要があり、手間がかかる点が指摘されていました。
EVO-X2では、この点が改善されている可能性があります。本体前面には「P-MODE」と記された物理ボタンが搭載されており、これによりOS上から、あるいは再起動なしで、パフォーマンスモードを手軽に切り替えられるようになっていると考えられます。例えば、普段は静かな「Quietモード」で使い、ゲームを起動する直前に「P-MODE」ボタンを押して「Performanceモード」に切り替える、といった運用が可能です。
これは日常的な使い勝手を大きく向上させる、非常に嬉しい改善点です。
魅せる冷却:カスタマイズ可能なRGBライティング
冷却ファンには、カスタマイズ可能なRGBライティング機能も搭載されています。13種類または16種類(資料により記述が異なる)の発光パターンを選択でき、PCを好みの色で彩ることができます。EVO-X1ではファンがケース内部にあり、光が見えにくいという意見がありましたが、EVO-X2ではデザインの一部として、より「魅せる」ことを意識しているようです。前面にはライティングを制御するボタンも用意されており、手軽に演出を変更できます。
まとめ:高性能と快適性を両立する冷却システム
GMKtec EVO-X2の冷却性能と実使用感について、ポイントをまとめます。
- 強化された冷却機構: 3ヒートパイプとデュアル/トリプルファン構成の「Max3.0 Airflow System」を搭載。
- 高TDPに対応: 最大140Wクラスのプロセッサの発熱を効率的に処理。
- 静音性の向上: 高負荷時でも「驚くほど静か」と謳われており、EVO-X1から大幅な改善が期待される。
- 便利なモード切替: 前面の物理ボタンでパフォーマンスモードを簡単に切り替え可能(EVO-X1はBIOSでの設定が必要)。
- カスタマイズ可能なRGB: 13/16種類のライティングモードで、デザイン性も向上。
GMKtec EVO-X2は、ただ高性能なだけでなく、その性能を静かに、そして安定して引き出すための冷却システムにも注力しています。特に高負荷時の静音性と、モード切替の利便性向上は、長時間のゲームプレイやクリエイティブ作業を行うユーザーにとって、大きな魅力となるはずです。
セットアップとBIOS設定:VRAM割り当てと最新環境への最適化
GMKtec EVO-X2のモンスター級のパフォーマンスを引き出すためには、OS上の設定だけでなく、ハードウェアの根幹であるBIOS(UEFI)での適切なセットアップが欠かせません。特にAI運用や最新ゲームのプレイを想定している場合、ここでの設定が実効速度に直結します。
セットアップ:BIOSへのアクセスと基本設定
本機の初期セットアップや設定変更のためにBIOS画面を呼び出すには、電源投入直後からキーボードの「ESC」キー(またはDeleteキー)を連打します。正常に起動すると、青い背景の管理画面が表示されます。
また、OSの再インストールや外部ドライブからの起動が必要な場合は、電源投入時に「F7」キーを連打することで、ブートメニューを直接呼び出すことが可能です。日本語キーボードを使用している場合は、Windows起動後に「設定 > 時刻と言語」からレイアウトを修正するセットアップも忘れずに行っておきましょう。
BIOS設定:AI性能を左右するVRAM割り当て
本機の最大の特徴である「最大96GBのVRAM割り当て」も、このBIOS内で行います。
この設定により、通常のPCでは不可能な「巨大なAIモデルのローカル実行」が可能になります。ただし、VRAMを増やしすぎるとWindows側で使えるシステムメモリが減少するため、バランスを考えたセットアップが重要です。
BIOSアップデート:システムの安定性とパフォーマンス維持
GMKtecは、ファンの回転数制御の最適化や新機能の追加のために、定期的にBIOSアップデートを提供しています。
- 手順: 公式サポートサイトから最新のBIOSアップデートファイルをダウンロードし、専用の実行ツール(またはUSBメモリ経由)で適用します。
- 注意点: BIOSアップデート中に電源が切れると、最悪の場合システムが起動しなくなる致命的なリスクがあります。必ずACアダプタを接続し、安定した環境で作業を行ってください。
システムの挙動が不安定な場合や、新しい周辺機器との互換性に問題が出た場合は、まずBIOSアップデートが提供されていないか確認するのが鉄則です。
まとめ:BIOSとセットアップのポイント
- BIOSへの入り方: 電源投入時に「ESC」キーを連打。ブートメニューは「F7」。
- VRAMのカスタマイズ: AI運用や重いゲームに合わせて、BIOSから柔軟にビデオメモリ容量を変更可能。
- 初期セットアップの重要性: キーボード配列の修正や自動電源ON設定など、自分好みの環境構築を。
- BIOSアップデートの適用: 安定性向上のため、公式サイトをチェックし最新状態を保つ。
適切にBIOSをセットアップすることで、EVO-X2は真の「AIワークステーション」へと進化します。
通信性能:GMKtec EVO-X2のネットワーク接続性
現代のPC体験において、インターネットや他のデバイスとのスムーズな接続は不可欠です。大容量ファイルのダウンロード、高画質な動画ストリーミング、遅延の許されないオンラインゲーム、そしてワイヤレス周辺機器の活用など、あらゆる場面で通信性能の高さが求められます。GMKtec EVO-X2は、この点においても最新技術を積極的に採用し、未来標準とも言える快適なネットワーク接続性を提供します。
安定の高速接続:有線LAN
まず有線接続を見てみましょう。EVO-X2の背面には、2.5Gbps対応のRJ45有線LANポートが1基搭載されています。これは一般的なギガビットイーサネット(1Gbps)の2.5倍の速度を誇り、光回線などの高速インターネット環境のポテンシャルを十分に引き出すことができます。大容量データの転送や、安定性が求められるオンライン会議などでも、信頼性の高い接続を提供してくれます。
前モデルGMKtec EVO-X1は、この2.5Gbpsポートを2基搭載する「デュアルLAN」構成でした。
そのため、リンクアグリゲーション(ポートを束ねて帯域を向上させる技術)を利用したり、特殊なネットワーク構築を行いたいユーザーにとっては、EVO-X2のシングル構成は少し物足りなく感じるかもしれません。しかし、個人的には、ほとんどのユーザーにとって2.5Gbpsのポートが1基あれば十分高速であり、大きなデメリットにはならないと考えます。むしろ、後述する無線LANの進化の方が、より多くのユーザーにとって大きなメリットをもたらすでしょう。
超高速・低遅延の新時代へ:Wi-Fi 7対応
EVO-X2の通信性能における最大の目玉は、最新の無線LAN規格「Wi-Fi 7」に対応している点です(搭載モジュールはRZ717/MT7925)。これは、前モデルEVO-X1が対応していたWi-Fi 6から飛躍的な進化を遂げた規格です。理論上の最大通信速度はWi-Fi 6の約4.8倍に達し、これまで以上に高速なデータ通信が可能になります。
しかし、Wi-Fi 7の魅力は速度だけではありません。複数の周波数帯を同時に利用する「マルチリンクオペレーション(MLO)」といった新技術により、通信の安定性が向上し、遅延も大幅に低減されます。これにより、例えば、マンションなど無線LANが混雑しやすい環境でも、より安定した接続が期待できます。
高画質な8K動画のストリーミング再生、クラウドゲーミングサービス(GeForce NOWなど)の快適なプレイ、大容量ファイルの迅速なアップロード/ダウンロード、遅延が致命的となるオンライン対戦ゲーム(例えば『ストリートファイター6』など)での優位性など、その恩恵は計り知れません。まさに、次世代のワイヤレス体験を提供する技術です。
途切れないワイヤレス体験:Bluetooth 5.4
ワイヤレス周辺機器との接続を担うBluetoothも、最新バージョンの「Bluetooth 5.4」に対応しています。これは、前モデルEVO-X1のBluetooth 5.2から順当に進化したものです。Bluetooth 5.4では、接続の安定性や効率がさらに向上しており、複数のワイヤレスデバイスを同時に使用する際の干渉が低減されます。
例えば、Bluetoothキーボード、マウス、そして高音質コーデック対応のヘッドセット(例えばSonyのWH-1000XM5など)を同時に接続していても、音途切れや操作の遅延といったストレスを感じることなく、快適に作業やエンターテイメントに集中できます。ワイヤレスでデスク周りをすっきりとさせたいユーザーにとって、この安定性は非常に重要なポイントです。
まとめ:次世代ワイヤレスがもたらす快適性
GMKtec EVO-X2の通信性能について、ポイントをまとめます。
- 有線LANは2.5Gbps対応: 高速で安定した有線接続が可能(ポート数はEVO-X1の2基から1基へ減少)。
- 最新規格Wi-Fi 7に対応: 超高速・低遅延・高安定性を実現し、あらゆるオンライン体験を向上させる。
- Bluetooth 5.4に対応: 複数デバイスの同時接続でも安定したワイヤレス環境を提供。
- 未来を見据えた通信性能: 特にWi-Fi 7への対応は、今後のネットワーク環境の変化を見据えた大きなアドバンテージ。
有線LANポートが1基になった点は特定のユーザーには留意点かもしれませんが、それを補って余りあるWi-Fi 7とBluetooth 5.4への対応は、GMKtec EVO-X2の大きな魅力です。これにより、ケーブルの制約から解放され、より自由で快適なPCライフを送ることができるでしょう。
GMKtec EVO-X2 vs EVO-X1:あなたに最適なモデルはどっち?
ここまで、GMKtec EVO-X2の様々な側面をレビューしてきましたが、前モデルであるGMKtec EVO-X1も依然として魅力的な選択肢です。両モデルは同じ「EVO」の名を冠してはいますが、性能、サイズ、機能、そして想定される用途において、明確な違いが存在します。ここでは、両モデルの主な違いを整理し、どちらがあなたにとって最適な一台なのかを判断するための材料を提供します。
主な相違点のまとめ
CPU性能:
- EVO-X2: AMD Ryzen™ AI Max+ 395 (16コア/32スレッド, L3 64MB, 最大TDP 140W)
- EVO-X1: AMD Ryzen™ AI 9 HX 370 (12コア/24スレッド, L3 24MB, 最大TDP ~65W)
→ 「EVO-X2」がコア数、キャッシュ容量、対応電力ともに大幅に上回り、CPU処理能力で圧倒。
GPU性能:
- EVO-X2: AMD Radeon™ 8060S (40 CU)
- EVO-X1: AMD Radeon™ 890M (16 CU)
→「 EVO-X2」のCU数が2.5倍。ゲーミング性能やグラフィック処理能力でEVO-X2が大きくリード。
AI性能 (システム全体):
- EVO-X2: 最大126 TOPS
- EVO-X1: 最大80 TOPS
→ CPU/GPU強化により、EVO-X2の統合AI性能が約57.5%向上。
メモリ (RAM):
- EVO-X2: LPDDR5X 8000MHz, 最大128GB, 8チャネル, 最大96GB VRAM割当可
- EVO-X1: LPDDR5X 7500MHz, 最大64GB, 4チャネル
→ 「EVO-X2」が速度、最大容量、帯域幅、VRAM割当能力の全てで優位。
ストレージ:
両モデルともPCIe 4.0 NVMe SSD搭載、デュアルM.2スロットで拡張可能。
→ 基本的な速度と拡張性は同等レベル。EVO-X2は最大搭載可能容量で上回る可能性あり。
インターフェース:
- EVO-X2: OcuLink廃止、USB4 x2基、SDカードリーダー追加、パフォーマンスモードボタン追加。USB-A構成変更。
- EVO-X1: OcuLink x1基、USB4 x1基、SDカードリーダーなし。
→「 EVO-X2」は汎用性の高いUSB4と利便性(SDリーダー、ボタン)で優位。EVO-X1はOCuLinkが必要なユーザー向け。
無線通信:
- EVO-X2: Wi-Fi 7, Bluetooth 5.4
- EVO-X1: Wi-Fi 6, Bluetooth 5.2
→ 「EVO-X2」が最新規格に対応し、速度・安定性・低遅延で大幅に向上。
有線LAN:
- EVO-X2: 2.5Gbps x 1基
- EVO-X1: 2.5Gbps x 2基 (デュアルLAN)
→ 「EVO-X1」がポート数で有利。特殊なネットワーク用途以外では大きな差はない可能性。
映像出力:
- EVO-X2: 最大4画面 (8K@60Hz)
- EVO-X1: 最大3画面 (8K@60Hz)
→「 EVO-X2」の方が1画面多く接続可能。マルチモニター環境で有利。
冷却システムと静音性:
- EVO-X2: Max3.0 Airflow System (3ヒートパイプ, デュアル/トリプルファン)。高負荷時でも静音性が高いと謳われる。前面ボタンでモード切替可能(推測)。
- EVO-X1: デュアルファン。高負荷時にファン音が大きくなる場合あり。モード切替はBIOS。
→「 EVO-X2」が冷却能力、静音性、利便性の全てで改善されている可能性が高い。
サイズ:
- EVO-X2: 193 x 185.8 x 77 mm (大型化)
- EVO-X1: 約110.5 x 107 x 68 mm など (非常にコンパクト)
→ サイズと携帯性ではEVO-X1が圧倒的に有利。
その他:
- EVO-X2: VESAマウント非対応(情報に基づく)。RGBライティングが強化され、制御ボタンあり。
- EVO-X1: VESAマウント付属(情報に基づく)。RGBはファン内蔵で見えにくい。
価格:
(明記されていないが)一般的に、スペックが高いEVO-X2の方がEVO-X1よりも高価。
GMKtec EVO-X2のメリット・デメリット(他のミニPCとの比較)
「GMKtec EVO-X2」のメリット(長所)とデメリット(弱点)を他のミニPCと比較して説明します。
メリット(長所、利点)
メリット1:CPU処理性能
GMKtec EVO-X2が搭載するAMD Ryzen™ AI Max+ 395(16コア/32スレッド)は、GMKtec EVO-X1やMINISFORUM AI X1 Proに搭載されているRyzen AI 9 HX 370(12コア/24スレッド)よりもコア数・スレッド数が多く、L3キャッシュ容量も大幅に増強されています(64MB vs 24MB)。これにより、特にマルチタスク性能やCPU負荷の高い処理において、これらのモデルを上回るパフォーマンスが期待できます。
メリット2:GPU(グラフィック)性能
内蔵GPUのRadeon 8060S(40演算ユニット)は、EVO-X1やAI X1 ProのRadeon 890M(16演算ユニット)と比較して演算ユニット数が2.5倍に増加しており、グラフィック性能が飛躍的に向上しています。これにより、より多くのゲームを高画質設定で快適にプレイできる可能性があり、Beelink GTi14のIntel Arc Graphicsよりも強力であると推測されます。
メリット3:メモリ速度と最大容量
EVO-X2は業界最速クラスのLPDDR5X 8000MHzメモリを採用し、最大128GBの構成が可能です。これはEVO-X1(7500MHz、最大64GB)より高速・大容量です。また、AI X1 ProやBeelink GTi14(最大96GB DDR5 5600MHz SODIMM)、AtomMan G7 Pt(最大96GB DDR5-5200MHz SODIMM)と比較しても、メモリ速度とオンボードでの最大搭載容量で優位性があります。
メリット4:AI処理能力
EVO-X2はCPU、GPU、NPUを統合したシステム全体で最大126 TOPSのAI処理性能を持ちます。これはRyzen AI 9 HX 370を搭載するEVO-X1やAI X1 Pro(最大80 TOPS)、Intel Core Ultra 9 185Hを搭載するBeelink GTi14(最大34.5 TOPS)と比較して大幅に高く、ローカル環境での高度なAIタスク実行能力に優れています。
メリット5:最新の無線通信規格
EVO-X2は最新のWi-Fi 7とBluetooth 5.4に対応しています。MINISFORUM AI X1 Pro、Beelink GTi14、AtomMan G7 Ptも同様にWi-Fi 7に対応していますが、GMKtec EVO-X1はWi-Fi 6とBluetooth 5.2であるため、EVO-X2はより高速で安定した、低遅延のワイヤレス接続性を提供します。
デメリット(短所、欠点)
デメリット1:価格
GMKtec EVO-X2の価格(Amazon実質約22.5万円)は、比較対象として挙げられているGMKtec EVO-X1(実質約13.1万円)、MINISFORUM AI X1 Pro(実質約15万円)、Beelink GTi14(約15.6万円)、AtomMan G7 Pt(約18万円)のいずれよりも「かなり高価」です。最高クラスの性能を持つ一方で、コストパフォーマンスの点では劣ります。
デメリット2:本体サイズと設置性
EVO-X2(193×185.8×77 mm)は、特にGMKtec EVO-X1(128x127x48 mm)やBeelink GTi14(158x158x55.8 mm)と比較して大幅に大型化しています。これにより、従来のミニPCのような省スペース性や携帯性は低下しています。また、EVO-X1、AI X1 Pro、GTi14が対応しているVESAマウントに非対応な点も設置の自由度を制限します。
デメリット3:特定の接続ポートの欠如
EVO-X2は、GMKtec EVO-X1やMINISFORUM AI X1 Proに搭載されているOCuLinkポートを備えていません。これにより、OCuLink経由での外部GPU接続オプションが利用できません。また、有線LANポートが1基のみであり、デュアルLANポートを持つEVO-X1、AI X1 Pro、Beelink GTi14と比較して、リンクアグリゲーションなどのネットワーク構成の柔軟性で劣ります。
デメリット4:メモリの拡張性
EVO-X2のメモリはオンボード(LPDDR5X)であり、購入後にユーザー自身で増設や換装を行うことができません。これに対し、MINISFORUM AI X1 Pro、Beelink GTi14、AtomMan G7 PtはSODIMMスロットを採用しており、後からメモリ容量を増やすことが可能です。初期構成で大容量を選べますが、将来的なアップグレードはできません。
GMKtec EVO-X2 詳細スペック(仕様)一覧
GMKtec EVO-X2の評価
7つの基準で「GMKtec EVO-X2」を5段階で評価してみました。
スペック:★★★★★
最新のAMD Ryzen™ AI Max+ 395プロセッサとRadeon 8060S GPUを搭載し、メモリも高速なLPDDR5X 8000MHzを採用。ベンチマークスコアやゲーム性能比較からも、前モデルや競合と比べてもトップクラスの性能を持つことが示されています 。
デザイン:★★★★☆
CNCサンドブラスト仕上げの金属筐体は高級感があり、RGBライティングも搭載。ただし、前モデルより大幅に大型化し(193×185.8×77 mm)、VESAマウントに非対応な点は設置の自由度をやや下げています 。
通信:★★★★☆
最新規格のWi-Fi 7とBluetooth 5.4に対応し、高速かつ安定した無線通信が可能です。一方で有線LANポートは前モデルの2基から1基(2.5Gbps)に減っています 。
機能(拡張性):★★★★☆
USB4ポートが2基に増え、SDカードリーダーも追加されました。M.2スロットも2基ありストレージ拡張性は高いですが、メモリはオンボードで増設不可、OCuLinkポートが廃止された点は用途によってはマイナスです 。
冷却性能: ★★★★★
強化された「Max3.0 Airflow System」を搭載し、最大140Wの高TDPに対応。レビュー情報によれば、高負荷時でも前モデルより大幅に静音性が向上していると期待されます 。
使いやすさ:★★★★☆
前面にパフォーマンスモード切替ボタンやSDカードリーダーが配置され利便性が向上しました。最大4画面出力も可能です。しかし、本体が大型化したこととVESA非対応は設置場所を選びます 。
価格:★★☆☆☆
Amazonでの実質価格(64GB/1TBモデルで約22.5万円)は、前モデル(約13.1万円)や他の高性能ミニPC(約15万~18万円)と比較して「かなり高価」と評価されています。スペックは高いですが、価格面でのハードルは高いです 。
総合評価:★★★★☆
総評:ミニPCの限界を超えた性能特化型フラッグシップ
今回の実機レビューで明らかになった「GMKtec EVO-X2」の評価を、4つの視点でまとめます。
次世代AIと極限の処理能力を実現した最強スペック
本機の最大の魅力は、ミニPCの常識を塗り替える圧倒的なスペックにあります。16コアのRyzen AI Max+ 395とRadeon 8060Sの組み合わせは、ベンチマークでも既存のモデルを大きく引き離すスコアを記録しました。特に、最大128GBまで搭載可能な超高速メモリは、ローカル環境での画像生成や70B規模のLLMといった高度なAIタスクにおいて、デスクトップPCに匹敵するパフォーマンスを発揮します。AAAゲームからプロ向けの動画編集まで、あらゆる高負荷作業をこのサイズで完結できる点は、他にはない強みです。
高負荷時も静かな冷却システムと進化した使い勝手
実用面では、強化された「Max3.0 Airflow System」による静音性の向上が際立っています。大型化されたファンが効率よく排熱を行うため、ピーク時でも騒音が抑えられており、作業に集中できる環境を提供します。また、従来のようにBIOS画面に入って設定を変更する手間を省き、前面の物理ボタンひとつでモード切替ができるなど、初期のセットアップから運用に至るまでの利便性が大幅に向上。SDカードリーダーの標準搭載も、クリエイターにとって大きな恩恵となります。
導入前に確認すべきサイズ・価格・拡張性の留意点
一方で、最高性能と引き換えにしたデメリットも明確です。Amazonで約22.5万円(クーポン適用前)という価格はミニPCとしては極めて高価であり、筐体の大型化によりVESAマウント対応や省スペース性が損なわれています。拡張性については、デュアルM.2スロットによりSSD 増設は容易ですが、オンボードメモリ仕様のため、後からのメモリ 増設は不可能です。また、OCuLinkポートやデュアルLANが廃止されているため、分解してパーツを入れ替える楽しみや特定の拡張性を重視するユーザーには注意が必要です。
EVO-X1からの買い替えは慎重に
GMKtec EVO-X1からの買い替えについては、慎重な判断が求められます。EVO-X2のCPU/GPU/AI性能の向上やWi-Fi 7対応は魅力的ですが、そのためには大幅な価格上昇、本体の大型化、OCuLinkポートやデュアルLAN、VESAマウント対応といったEVO-X1が持っていた利便性の一部を失うことを受け入れる必要があります。EVO-X1の性能で満足しており、そのコンパクトさや特定の接続性を重視するユーザーであれば、無理に買い替える必要はないでしょう。
特定の目的を持つパワーユーザーに贈る究極の一台
結論として、GMKtec EVO-X2は「ミニPCという枠組みの中で、妥協なく最高の性能を手にしたい」という明確な目的を持つユーザーに向けた、まさにフラッグシップ機です。BIOSアップデートなどの細かな調整を厭わず、最新技術を使いこなすAI開発者やプロクリエイター、そして高性能ゲーマーにとって、本機が提供するパワーは価格以上の価値をもたらします。最高峰の性能を静かに、そして確実に手に入れたい方に、本機を強くおすすめします。
GMKtec EVO-X2の価格・購入先
価格は2026/02/12に調査したものです。価格は変動します。
GMKtec 日本公式サイト
- 64GB RAM + 1TB SSDモデルが263,435円、
- 96GB RAM + 2TB SSDモデルが372,990円、
- 128GB RAM + 2TB SSDモデルが418,397円、
で販売されています。
GMKtec 日本公式サイトで「GMKtec EVO-X2」をチェックする
ECサイト(Amazon、楽天、ヤフーなど)
- Amazonで271,499円(税込)、
- 楽天市場で313,492円(送料無料)、
- ヤフーショッピングで323,314円、
- AliExpressで283,887円、
- 米国 Amazon.comで$2,699.99、
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おすすめのライバル機種と価格を比較
「GMKtec EVO-X2」に似た性能をもつミニPCも販売されています。価格の比較もできるので、ぜひ参考にしてみてください。
GMKtec EVO-T1
GMKtecから発売されたIntel Core Ultra 9 285H 搭載のミニPCです(2025年7月18日 発売)。
64GB DDR5 5600 MT/sメモリ、1TB または 2TB M.2 SSDストレージを搭載しています。
また、Oculinkポート、4画面同時出力(HDMI 2.1, DP 1.4, USB4, Type-C)、VC放熱とインテリジェントファンコントロールを備えたデュアル冷却システム、VESAマウント、メモリ拡張(最大128GBまで・2スロット)、ストレージ拡張(合計で最大12TB・3つのM.2スロット)、USB3.2-C (PD/DP/データ)、USB3.2-A x3、USB2.0-A x2、Wi-Fi 6, Bluetooth 5.2、2つの2.5G LANポートにも対応しています。
✅価格は、Amazonで116,937円(税込・64GB DDR5 3TB)、楽天市場で242,929円(送料無料)、ヤフーショッピングで245,337円、AliExpressで156,184円、です。
👉関連記事:GMKtec EVO-T1 徹底レビュー!EVO-X2との性能差、欠点を評価
Amazonで「GMKtec EVO-T1」をチェックする
GMKtec EVO-X1
GMKtecから発売されたAMD Ryzen AI 9 HX 370 搭載のミニPCです(2024年12月20日 発売)。
32GB or 64GB LPDDR5X 7500MHzメモリ、1TB or 2TB PCIe 4.0 M.2 2280 SSD NVMeストレージ、Windows 11 Proを搭載しています。
また、8K 3画面出力(USB4,DP2.1,HDMI 2.1)、Oculinkポート、冷却システム、最大8TBまでのストレージ拡張(M.2 2280 PCIe 4.0)、
縦置きスタンド、USB 4.0 (PD/DP/DATA) x1、USB 3.2 Gen2 (10Gbps) x4、USB 2.0 x2、WiFi 6 (2.4GHz/5.0GHz)、 Bluetooth 5.2、2.5Gデュアル 有線LANに対応しています。
✅価格は、楽天市場で165,900円(送料無料)、ヤフーショッピングで176,130円、米国 Amazon.comで$899.98、です。
👉関連記事:GMKtec EVO-X1レビュー!8K対応Oculink付きAIミニPCの実力
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GMKtec K13
GMKtecから発売されたIntel Core Ultra 7 256V (Series 2) 搭載のミニPCです(2026年2月2日 発売)。
16GB LPDDR5X 8533 MT/sメモリ、512GB / 1TB PCIe 4.0 M.2 2280 SSDストレージを搭載しています。
また、最大3画面の4K出力(USB4x2, HDMI 2.1)、冷却システム(デュアル銅製ヒートパイプ + シングルファン)、ストレージ拡張(デュアル M.2 2280スロット・最大16TBまで・SATA非対応)、
VESAマウント、2 x USB4ポート、2 x USB 3.2 Gen2、1 x USB 2.0、Wi-Fi 6E, Bluetooth 5.2、5G 有線LANにも対応しています。
✅価格は、GMKtec 日本公式サイトで16GB+512GB SSDモデルが100,498円、16GB+1TB SSDモデルが107,998円、です。
👉関連記事:GMKtec K13のベンチマークを徹底比較!ゲーム性能やAI性能は十分か?
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MINISFORUM AI X1 Pro
MINISFORUMから発売されたAMD Ryzen AI 9 HX 370 搭載のミニPCです(2025年4月 発売)。
DDR5 5600MHzメモリ(最大96GB)、M.2 2280 PCIe4.0 NVME SSD (最大12TB、最大読み書き速度7000MB/s)、Copilotボタン、スピーカー、デュアルマイクアレイ、指紋認証ボタン (Windows Hello対応)、Windows 11 Proを搭載しています。
また、OCuLink (PCIe 4.0×4)による外部GPU接続、最大96GBまでのメモリ拡張、合計で最大12TBまでのストレージ拡張、最大4画面同時出力、冷却システム、VESAマウント、SDカードスロット、
USB4ポート (Alt PD in 100W & PD out 15W)、HDMI 2.1 FRL (4K@120Hz | 8K@60Hz)、DP 2.0 (4K@1260Hz | 8K@60Hz)、USB 3.2 Gen2 Type-Aポート (10Gbps) x2、USB2.0 Type-A ポート x1、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4、2.5G デュアル有線LAN、に対応しています。
✅価格は、Amazonで134,459円(税込)、楽天市場で155,999円(送料無料)、ヤフーショッピングで250,505円、です。
👉関連記事:MINISFORUM AI X1 Proレビュー!AI性能と拡張性で進化したミニPC
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Beelink GTi14
Beelinkから発売されたIntel Core Ultra 9 185H 搭載のミニPCです(2025年2月 発売)。
32GB/64GB/96GB DDR5 5600MHz Dual SO-DIMMメモリ、1TB/2TB (Dual M.2 2280 PCle4.0 X4)ストレージ、145W電源ユニット(内蔵)、SDカードスロットを搭載しています。
また、最大34.5 TOPS、AI音声インタラクションと360°全方向ピックアップ、Thunderbolt 4 (40Gbps/PD/DP)、4K 3画面出力(Thunderbolt 4/DP1.4a/HDMI)、MSC 2.0 冷却システム、拡張メモリ最大96GB、拡張ストレージ最大 8TB (Dual M.2 2280 PCle4.0 X4)、VESAマウント、自動電源ON、指紋認証(電源ボタンに指紋センサー内蔵)、Wi-Fi 7 (Intel BE200)、Bluetooth 5.4、2.5G デュアル ギガビット有線LANにも対応しています。
✅価格は、Amazonで144,900円、楽天市場で157,500円、ヤフーショッピングで220,100円、AliExpressで279,680円、米国 Amazon.comで$879.00、です。
👉関連記事:Beelink GTi14 レビュー!Core Ultra 9搭載の高速AIミニPC
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GEEKOM GT1 Mega
GEEKOMから発売されたIntel Core Ultra 9 185H / Core Ultra 7 155H / Core Ultra 5 125H 搭載のミニPCです(2024年10月発売)。
32GB DDR5 5600MHz メモリ、1TB M.2 2280 PCIE Gen4x 4 SSD、Windows 11 Proを搭載しています。
また、高度なAI処理、4画面出力、2つのUSB 4.0ポート、VESAマウント、 ケンジントンロック、冷却システム、USB3.2 Gen2 Type-A x5、USB 2.0 Type-A x1、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4、デュアル 2.5G ギガビット有線LANに対応しています。
✅価格は、Amazonで207,212円(税込)、楽天市場で164,900円(送料無料)、米国 Amazon.comで$1079.00、です。
👉関連記事:GEEKOM GT1 Megaレビュー!AI性能もゲームも本当にOK?
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Mac mini M4
Appleから発売されたmacOS Sequoia 搭載のミニPCです(2024年11月8日 発売)。
Apple M4チップ、16GB / 24GB ユニファイドメモリ、256GB / 512GBストレージ、スピーカー、3.5mmヘッドフォンジャックを搭載しています。
また、11TOPS(1秒間に11兆回のAI演算)、Apple Intelligence、3つのThunderbolt 4ポート(DP映像出力、最大100WのPD給電)、3画面出力、HDMI映像出力、USB-Cポート(最大10Gb/s) x2、有線LAN、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3に対応しています。
✅価格は、Amazonで90,970円(税込)、楽天市場で90,720円(送料無料)、ヤフーショッピングで102,517円です。
👉関連記事:Mac mini M4徹底レビュー!M2比較で気づいた進化点と欠点を評価
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他のGMKtec ミニPCと比較
他にもGMKtecのミニPCが販売されています。2026、2025の最新モデルもあるので、ぜひ比較してみてください。
GMKtec NucBox ミニPCのコスパがヤバすぎた! 最新 機種を比較
その他のおすすめミニPCを紹介
その他のおすすめミニPCは以下のページにまとめてあります。ぜひ比較してみてください。
激安で買える海外製の小型PC 最新 機種 ラインナップ まとめ
海外製のミニPCをまとめて紹介しています。
Intel N150ミニPCはこう選べば正解!2025最新の性能・価格を比較
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<デスクトップPC>
Core Ultra デスクトップPC【2025最新】おすすめ9選|AI性能で差をつける!
【2025年版】第14世代のデスクトップPCへ買い替えよう! 最新モデル10選
<レノボ>
【2025】レノボ デスクトップPCおすすめ!タワー・小型・一体型を徹底比較
この記事を書いた人:秋葉原ぶらり
ガジェットブロガー / 動画クリエイター。2014年からブログを開始。以来、Android端末やWindowsデバイス、ゲーム製品、Apple製品、PC周辺機器などのレビューを発信し続けている。目標は東京「秋葉原」をぶらぶらと探索する楽しさを、そのままネット上で体験できるようにすること。趣味は、写真、プログラミング、読書、小説やエッセイの文筆、デザイン制作など多岐にわたる。最新の更新情報はX:旧Twitter(URL:https://x.com/akiba_burari)やThread(URL:https://www.threads.com/@akibaburari)、でも発信中。
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