5万円台で購入できる高性能なベアボーンPC「MINISFORUM 129i7」。早くも「超パワフルでコスパも高い」と評判です。
しかしその一方で、「多少高くても、ふつうのミニPCの方がいいのでは?」という口コミあり、購入を迷っている人も多くいるようです。
そこで今回は、ベアボーンPCならではのメリットがよく分かるように、次の8点を重点的に解説します。
- マザーボード(グラフィックボード、BIOS、消費電力)
- 接続ポート(USBポート)
- 映像出力(ビデオポート)
- メモリ(DDR4-3200、最大64GB)
- ストレージ(M.2 SSD、NVM2、2.5 SATA HDD)
- 冷却システム(冷却ファン、静音)
- プロセッサ性能(Core i9-12900HK、ベンチマーク)
- グラフィック性能(ゲーム性能)
また、必要になるパーツやマニュアル、ドライバなども紹介!ベンチマークやゲーム性能、スペック、
購入する前に知っておきたいデメリットや評価、詳細な価格情報もあるので、ぜひ参考にしてみてください。
「MINISFORUM 129i7」とは?
「MINISFORUM 129i7」(ミニスフォーラム 129アイ7)は、2024年10月16日に、中国 MINISFORUMから日本で発売された、Mini-ITX デスクトップPCです。
OSなしのベアボーンPCで、第12世代のインテル Core i9-12900HK プロセッサを搭載しています。
前モデルには2023年12月28日に発売されたインテル Core i9-12900H / Core i9-13900H 搭載のミニPC「Minisforum MS-01」があります。
このミニPCは「パワフルでグラフィック性能も高く動画編集も快適」、「インターフェースが豊富で使いやすい」と評判でした。
新モデルはMINISFORUM初のMini-ITXデスクトップPCで、グラフィックボードを内蔵できる高い拡張性を備えていることで話題になっています。
もちろん、ベアボーンPCなので、Winodows11 OS以外にもLinux UbuntuやWindows Serverなどもインストールして使えますよ。
それでは早速どんなミニPCなのか、その価格や特徴(メリット)をくわしく見ていきましょう。
この製品の購入はこちら→ Amazon リンク
公式ページ:MINISFORUM 790S7/129i7 Mini-ITXパソコン
価格は約5万8千円・8万円台のミニPCや格安ベアボーンPCよりもお買い得なのか?
新モデル「MINISFORUM 129i7」のくわしい特徴(メリット)を見ていく前に、関連した製品の価格を全体的に抑えておきましょう。
まず、新モデル「MINISFORUM 129i7」はMINISFORUM公式サイトやAmazonで57,980円で販売されています。
ベアボーンPCのため、メモリ・ストレージ・OSは含まれていないので注意してください。プロセッサは搭載されているので、購入する必要はありません。
ちなみに「MINISFORUM 129i7」が搭載するIntel Core i9-12900シリーズのプロセッサを単体で購入しようとすると、Amazonで5万円以上します。
ベアボーンPCで購入した方がかなり安いことは確かです。
ミニPCの価格をチェック
また、新モデルと同じプロセッサ(Intel Core i9-12900HK)を搭載しているミニPCは他に「MINISFORUM NAB9」が発売されており、
Amazonクーポン適用で72080円で購入できます。こちらの製品はメモリやストレージ、OS込みとなるため、場合によっては新モデルよりも安くなるかもしれません。
そのほか、Intel Core i9-12900HKを搭載したミニPCとして「MINISFORUM UN1290W」が楽天市場で86,980円で発売中。
「KODLIX GD90」はAmazonで69,999円(税込)で発売中です。
ベアボーンPCの価格をチェック
また、ベアボーンPCとしてAMD Ryzen 8000 / 7000対応の「DESKMEET X600」が31,300円(税込)で発売中です。こちらはプロセッサ、メモリ、ストレージ、OSを搭載していないので、注意してください。
他にMinisforumから発売されたCPU交換式のミニPC(ベアボーンPC)として「Minisforum MS-A1」がAmazonクーポン適用で80,174円で発売中。
ASUSから発売されたNUC規格のミニPC(ベアボーンPC)「NUC 14 Pro+」はAmazonで100,032円で発売中です。
なお、ASUSからはIntel N100を搭載したMini-ITX規格のマザーボード「PRIME N100I-D D4」が、Amazonで25,232円で発売中です。こちらの製品は別途ケース、メモリ、ストレージ、OSが必要になります。
まとめると、新モデル「MINISFORUM 129i7」と同等の性能をもつミニPCは7~8万円で販売されることが多いようです。
また、新モデルと同じベアボーンPCは、CPUを搭載していない安いもので3万円台、高性能なモデルで8~10万円台で販売されていることが多いようです。
果たして新モデル「MINISFORUM 129i7」はこれらのPCよりもお買い得なのでしょうか?
くわしい特徴(メリット)を見てみましょう。
Mini-ITX規格の「AR1290」を採用・グラフィックボードを追加できる
新モデル「MINISFORUM 129i7」はマザーボードMINISFORUMが開発したMini-ITX規格の「AR1290」を採用しています。
このマザーボードはIntel HM670 チップセットに対応し、拡張スロット(PCIe 4.0 x8スロット×1)を1つ搭載しています。
そのため、NVIDIAが開発したグラフィックカードのRTX 4000 シリーズやRTX 2000シリーズを搭載することが可能です。
ただし、PCIe 4.0 x8スロットは、x16スロットと比べて帯域幅が半分になります。
そのため、ハイエンドグラフィックボードを搭載した場合、x16接続時と比べてパフォーマンスが低下する可能性があります。
また、本体に電源ユニットとして400W TFX電源が内蔵されていますが、グラフィックボードに供給する電力として十分でない可能性があります。
自分が搭載しようとしているグラフィックボードに必要な電力をあらかじめ、調べておく必要があります。
<マザーボード AR1290の特徴>
- CPU: Intel Core i9-12900HK (14コア20スレッド、最大5.0GHz)
- チップセット: Intel HM670
- メモリ: DDR4-3200 SO-DIMM×2 (最大64GB)
- ストレージ: M.2 2280 PCIe 4.0 x4 SSDスロット×1, M.2 2230 PCIe 4.0 x8 SSDスロット×1
- 拡張スロット: PCIe 4.0 x8スロット×1
- グラフィックス: Intel Iris Xe Graphics (CPU内蔵)
- 映像出力: HDMI 1.4×1, DisplayPort 1.4×1, VGA×1
- ネットワーク: 1GbE LAN×1, Wi-Fi 6 (M.2 2230 Key Eスロット)
- オーディオ: Realtek ALC897
- その他: USB 3.2 Gen2×4, USB 2.0×2, TPM 2.0
BIOSについて
最新のUEFI BIOSを採用し、従来のBIOSよりも高速な起動と多くの設定オプションを利用できます。
CPU、メモリ、ストレージ、ファン速度などをカスタマイズしたり、
起動ドライブの優先順位を変更したり、セキュアブートを有効/無効にしたりできます。
また、マウス操作に対応したグラフィカルインターフェースで、直感的な操作が可能です。
メーカーのウェブサイトから最新のBIOSバージョン(ファームウェア)をダウンロードしてアップデートできます。
なお、BIOS画面は起動時に「DEL」キーを繰り返し押すことで表示されます。
消費電力について
MINISFORUM 129i7の消費電力は、その時の動作状況によって大きく変わります。
PCを起動しているだけで、特に負荷をかけていないアイドル時は約15W〜20W 程度です。
高負荷なゲームや動画編集など、CPUに高い負荷がかかっている負荷時では最大135Wになります。
ウェブブラウジング、オフィスソフトの使用など、一般的な使い方をしている平均的な使い方では、約30W〜50Wになります。
合計11つのUSBポートを搭載・USB 3.2 Gen2 Type-Cポートも利用できる
新モデル「MINISFORUM 129i7」はコンパクトな筐体ながらも豊富な接続ポートを搭載しています。
前面インターフェース
前面は頻繁に利用するポートやボタンを中心に配置されています。
上から順番に、電源ボタン、CMOSクリアボタン、3.5mmヘッドフォンジャック ×1、USB 3.2 Gen2 Type-A ×2、USB 3.2 Gen2 Type-C ×1が並んでいます。
背面インターフェース
背面はUSBポートや映像出力、通信ポートを中心に配置されています。
上から順番に、USB 2.0 Type-A x4、HDMI 1.4 x1、DisplayPort 1.4 x1、VGA x1、USB 3.2 Gen2 Type-A x2、USB 2.0 Type-A x2、2.5GbE LANポート ×1、マイク x1、LINE OUT x1、LINE IN x1、の順番で並んでいます。
背面だけでUSB2.0ポートが合計で6つ搭載されており、USB 3.2 Gen2 Type-A ポートも2つあります。
前面と合わせると、3+8で合計11のUSBポートを備えていることになり、非常に拡張性が高いといえます。
<USBポートの転送速度>
- 1.USB 3.2 Gen2 Type-A・・・最大 10 Gbps
- 2.USB 3.2 Gen2 Type-C・・・最大 10 Gbps
- 3.USB 2.0 Type-A・・・最大 480 Mbps
最大8K映像出力に対応・3台のモニターに同時に出力できる
新モデル「MINISFORUM 129i7」は映像出力用にHDMI 1.4ポート、DisplayPort 1.4ポート、VGAポートを搭載しています。
HDMIポートは最大4K解像度で、DisplayPortでは最大8K解像度で出力が可能です。
VGAポート(Video Graphics Arrayポート)は、主にコンピュータのディスプレイやモニターと接続するためのアナログ映像出力ポートです。
現在では、プロジェクターや古いモニターと接続する際に使用されます。
<映像出力用のポート>
- HDMI・・・最大4K (4096 x 2160) @ 30Hz
- DisplayPort・・・最大8K (7680 x 4320) @ 60Hz
- VGA・・・最大1920 x 1080 @ 60Hz
また、新モデル「MINISFORUM 129i7」ではこれらの端子を組み合わせて、最大3台のディスプレイに同時出力できます
3つのモニターを同時に使用することで、作業効率を大幅に高めることができます。
DDR4-3200メモリに対応・最大64GBまで増設できる
新モデル「MINISFORUM 129i7」はDDR4-3200 SO-DIMMに対応しています。
メモリのスロットは2つあり、合計で最大64GB (32GB×2)まで増設できます。
ただし、ベアボーンPCなのでメモリは付属せず、別途購入する必要があります。
DDR4-3200のメモリはAmazonで16GBが5千円前後で購入できます。
DDR5よりも転送速度が遅くなりますが、速度はまずまず快適に使えるレベルです。
<メモリの転送速度を比較>
- DDR3・・・転送速度: 最大 2133 MT/s
- DDR4 3200・・・転送速度: 最大 3200 MT/s
- DDR5・・・最大 6400 MT/s(初期規格)〜 8400 MT/s(新しいモデル)
PCIe 4.0接続のM.2 SSDと2.5インチのSSD/HDDを搭載できる
新モデル「MINISFORUM 129i7」は2つのM.2 2280 PCIe 4.0 SSD スロットと、1つの2.5インチ SATA HDD/SSD スロットを搭載しています。
M.2 2280 PCIe 4.0 SSDはNVMe SSDに対応し、高速なデータ転送速度を実現しています。また、SATA SSDにも対応しています。
価格は、NVMe規格の場合でAmazonで500GBが5千円、1TBが9千円ほどです。
搭載できる容量は公開されていませんが、
一般的に、M.2 2280 NVMe SSDの場合は、現在市販されている最大容量で8TB 程度です。
M.2 2230 NVMe/SATA SSDの場合は、最大容量が 2TB 程度です。
2つ合わせると、M.2 SSDだけで合計10TBまで搭載できます。
2.5インチのSATA SSDやHDDにも対応
2.5インチのSATA SSDやHDDの拡張スロットで増設も可能で、価格はM.2 2280 PCIe 4.0 SSDよりも安くなります。
なお、PCIeは、コンピュータの内部で使用される高速通信インターフェース規格です。
PCIe 4.0は、そのPCIeインターフェースの第4世代にあたる規格で、前の世代(PCIe 3.0)に比べて、転送速度が倍増しており、1レーン(1トラック)の転送速度は8 GT/s(ギガトランスファー/秒)から16 GT/sに向上しています。
専用CPUクーラーを搭載・全負荷TDP 85Wで発熱量を抑えられる
新モデル「MINISFORUM 129i7」はパワフルなCore i9-12900HK プロセッサを安定させるために、効率的な冷却システムを搭載しています。
具体的にはCPUの熱を効率的に吸収・放散するために設計された、専用のCPUクーラーを搭載しています。
このクーラーは、CPUと密着するように設計されており、熱伝導性を最大限に高めています。
また、CPUとクーラーの間には、安定的に放熱できる高品質なシリコーン素材を使用しています。
これにより、CPUからクーラーへの熱伝達効率が向上し、冷却性能がさらに高まります。
そのほか、CPUクーラーには、4PINのPWMファンを搭載しています。
PWM制御により、CPU温度に応じてファンの回転数を自動的に調整し、最適な冷却性能と静音性を両立させています。
<その他の冷却システムの特徴>
全負荷TDP 85W
129i7は、全負荷時でもTDPを85Wに抑えることで、発熱量を抑制しています。これにより、冷却システムへの負荷を軽減し、安定した動作を実現しています。
BIOSからカスタマイズ
BIOS設定画面から、CPUファンとケースファンの回転速度を細かく調整することができます。これにより、冷却性能と静音性のバランスを、自分の好みに合わせてカスタマイズすることができます。
静穏な冷却ファンを採用・2025ファン対応
冷却ファンは、静音性に配慮した設計となっています。また、120mm×25mmサイズのファンに対応しており、必要に応じて、より冷却性能の高いファンに交換することができます。
ヒートパイプ
CPUクーラーとヒートシンクを接続するヒートパイプにより、熱を素早く移動させることが可能。ケース内に冷却ファンを搭載し、ケース内のエアフローを促し、熱を外部に排出します。
金属製のシャーシ
筐体に金属製のシャーシを採用することで、放熱性を高めています。
Core i9-12900HKの性能とベンチマーク
「MINISFORUM 129i7」は第12世代のAlder Lakeアーキテクチャを採用したIntel Core i9-12900HK プロセッサを搭載しています。
このプロセッサは高性能ノートPC向けのプロセッサで、2022年にリリースされました。
具体的には、10nmプロセスで製造された14コア、20スレッド、最大5.0GHz駆動のCPUを搭載し、CPUの発熱量の目安となるTDPは45Wで動作します。
ベンチマーク
PassmarkのCPUベンチマークは約2万7千を記録しています。
最新のCore Ultra 9 185H(Passmark約2万9千)よりは劣りますが、約2千ほどのスコア差で、それほど大きな差ではありません。
また、Core Ultra 7 155H(Passmark約2万5千)よりも2千ほど高いスコアになっています。
<CPUのベンチマーク結果>
- PassmarkのCPUベンチマークで「27356」
- Geekbench 6のシングルコア「2426」、マルチコア「11894」
- Cinebench R23 シングルコア「1938」、マルチコア「18197」
Core i9-12900HK性能を比較
性能的にはRyzen 7 7840HS、Ryzen 7 8845HSに近い性能を発揮します。Ryzen 7 7735HSよりも3千ほどスコアが高いことから、かなりパワフルに動作することがうかがえます。
<CPUランキング>
※PassmarkのCPUベンチマーク(マルチ)のスコアで比較したものです。
- 1.Ryzen AI 9 HX 370 (Minisforum AI370)・・・Passmark:35427
- 2.AMD Ryzen 7 8700G (Minisforum MS-A1)・・・Passmark:31723
- 3.Ryzen 9 7940HS (GEEKOM A7 / MINISFORUM UM790 Pro)・・・Passmark:30504
- 4.Core Ultra 9 185H (GEEKOM GT1 Mega)・・・Passmark:29353
- 5.AMD Ryzen 9 8845HS (GEEKOM A8)・・・Passmark:29381
- 6.AMD Ryzen 9 8945HS (MINISFORUM UM890 Pro)・・・Passmark:29246
- 7.Ryzen 7 7840HS (Beelink SER7/MINISFORUM UM780 XTX)・・・Passmark:29937
- 8.Core i9-13900H (Minisforum MS-01)・・・Passmark:29694
- 9.Ryzen 7 8845HS (Retro Mini PC AM02 / GEEKOM A8/Beelink SER8/GMKtec NucBox K8)・・・Passmark:28708
- 10.Core Ultra 9 185H (Minisforum AtomMan X7 Ti)・・・Pssmark:28465
- 11Core i9-12900H (GEEKOM XT12 Pro)・・・Passmark:28206
- 12.★ Core i9-12900HK(MINISFORUM 129i7)・・・Passmark:27356
- 13.Core Ultra 7 155H (GEEKOM GT1 Mega)・・・Passmark:24967
- 14.Ryzen 7 7735HS (GMKtec NucBox K5)・・・Passmark:24225
- 15.Core Ultra 5 125H (MINISFORUM UH125 Pro/GMKtec NucBox K9)・・・Pssmark:22418
- 16.Ryzen 7 5800H (Beelink SER5 MAX)・・・Passmark:21080
- 17Core i9-11900H (GMKtec M4)・・・Passmark:20647
次にグラフィック性能をチェックしていきましょう。
グラフィック性能
内蔵のGPUはIntel Iris Xe Graphicsで、最大頻度1.45GHzまで対応し、軽いゲームや動画編集などのグラフィック処理に対応しています。
Fire Strike グラフィックスコアは約5千前後を記録しています。
<GPUのベンチマーク結果・グラフィックスコア>
- Fire Strike グラフィックスコアで「5050」(DirectX 11)
- Fire Strike Extreme グラフィックスコアで「2370」
- Time Spy グラフィックスコアで「1800」(DirectX 12)
性能的にはグラフィックボードのGTX 950 シリーズやAMDのRadeon 680Mに近い性能を発揮します。
<グラフィック性能を比較>
※3DMark Fire Strikeのグラフィックスコアで比較したものです。
- 1.GTX 1650 シリーズ・・・3DMark Fire Strike:9000
- 2.Radeon 890M・・・3DMark Fire Strike:8000 前後
- 3.Radeon 780M・・・3DMark Fire Strike:8000 前後
- 4.Radeon 760M・・・3DMark Fire Strike:7800 前後
- 4.GTX 1050 シリーズ・・・3DMark Fire Strike:7300
- 5.インテル Arc グラフィックス・・・3DMark Fire Strike:7000
- 6.Radeon 680M・・・3DMark Fire Strike:6000 前後
- 7.GTX 950 シリーズ・・・3DMark Fire Strike:6000
- 8.Intel Iris Xe Graphics(Core i9-12900HK)・・・3DMark Fire Strike:5000
ゲーム性能
Fire Strike グラフィックスコアで約5千前後を記録しているため、
PCゲームもプレイ可能です。
<ゲームのベンチマーク結果>
ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシーのベンチマーク
- FHD解像度で最高品質(デスクトップPC)設定で「5100」(普通)
- FHD解像度で高品質(デスクトップPC)設定で「7240」(やや快適)
ファイナルファンタジー XV WINDOWS EDITION ベンチマーク
- FHD解像度で最高品質(デスクトップPC)設定で「2000」(重い)
- FHD解像度で高品質(デスクトップPC)設定で「2800」(やや重い)
FF14の方はフルHDの最高品質にしても「普通」が出ており、高品質 設定に変更することで、かなり快適にプレイできるようです。
ただし、FF15の方は最高品質では重く、高品質に下げてもやや重くなります。画質が標準以下でなら快適にプレイできるようです。
以上から、非常にグラフィック性能が高いゲームは、画質を下げることによってプレイ可能になります。
ただし、高負荷なゲームよりも、比較的軽めのゲームの方が向いているといえます。
「MINISFORUM 129i7」のデメリット
「MINISFORUM 129i7」のデメリットを紹介します。
デメリット1:OCuLinkポートがない
「MINISFORUM 129i7」はOCuLinkポートを搭載していません。
OCuLinkポートは、PCI Express信号を外部に伝送するための高速インターフェースで、外付けのGPUと転送した際に高速な転送が可能になります。
「MINISFORUM 129i7」はそのOCuLinkポートがないため、外付けのGPUを利用してグラフィック性能を強化することができず、ゲームや動画編集などで高いグラフィック性能を利用できません。
デメリット2:高負荷なPCゲームには向いていない
「MINISFORUM 129i7」はIntel Iris Xe Graphicsを使用していますが、軽めのPCゲームや動画編集用で、負荷の高い、本格的なグラフィック性能が必要なゲームには向いていません。
ただし、グラフィックボードを搭載することで、飛躍的にグラフィック性能を上げることは可能です。その場合、負荷の高いPCゲームでも快適に動作する可能性があります。
デメリット3:メモリ、ストレージ、OSを別途用意する必要がある
「MINISFORUM 129i7」はベアボーンPCのため、メモリ、ストレージ、OSを別途用意する必要があります。
古いPCからそのままメモリやストレージを引き継ぐ場合はコストがかかりませんが、
新規で用意すると、別途コストがかかってしまいます。
「MINISFORUM 129i7」のスペック
- マザーボード AR1290
- プロセッサ Intel Core i9-12900HK
※10nm/14コア/20スレッド最大5.0GHz - GPU Intel Iris Xe グラフィックス (CPU内蔵)
- RAM(メモリ)DDR4-3200MHz SO-DIMM x2 (最大64GB)
- ストレージ M.2 2280 PCIe 4.0 SSD スロット x2 / 2.5インチ SATA HDD/SSD スロット x1
- 電源 400W TFX電源内蔵
- ワイヤレス通信 Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2(M.2 2230 Key E Wi-Fi/Bluetooth スロット x1)
- 有線LAN 2.5 ギガビット有線LAN x1
- 前面インターフェース USB 3.2 Gen2 Type-A x2、USB 3.2 Gen1 Type-C x1、3.5mm コンボジャック x1、電源ボタン x1
- 背面インターフェース USB 3.2 Gen2 Type-A x2、USB 2.0 x6、HDMI 1.4 x1、DisplayPort 1.4 x1、VGA x1、2.5 Gigabit Ethernet x1、電源入力 x1
- 映像出力 3画面出力対応(HDMI 1.4 x1、DisplayPort 1.4 x1、VGA x1)
- 冷却システム 専用のCPUクーラー、安定的に放熱できるシリコーン、全負荷TDP 85w、4PIN CPUファン、4PIN ケースファンなど、BIOSでファンの回転速度を設定、12025ファン対応、サイズ:12cm
- BIOS AMI UEFI BIOS
- VESAマウント 非対応
- OS ライセンスなし(Windows 11 / 10、Linux Ubuntuなどをインストール可能)
- サイズ 128 x 127 x 55.6 mm ※ Mini-ITX サイズ
- 重量 約 580g (本体のみ)
- カラー グレー
- 付属品 AC電源コード、取扱説明書 ※Wi-Fiカード固定器具なし
マニュアルとドライバについて
「MINISFORUM 129i7」のマニュアルとドライバは公式サイトからダウンロードして入手します。
※紙媒体やCD ROMなどの形式で付属していないので注意してください。
ダウンロード方法
MINISFORUMの公式サイトにアクセスします。(https://www.minisforum.jp/)
上部のメニューから「サポート」->「システム・ドライバー」を選択します。
製品カテゴリーで「Mini-ITX」を選択し、「MINISFORUM 129i7」を見つけます。
「MINISFORUM 129i7」のページに、マニュアルとドライバのダウンロードリンクがあります。
必要なものをダウンロードして終了です。
「MINISFORUM 129i7」の評価
7つの基準で「MINISFORUM 129i7」を5段階で評価してみました。
- スペック:★★★★
- デザイン:★★★
- 通信:★★★★
- 機能(拡張性):★★★★★
- 冷却性能:★★★★
- 使いやすさ:★★★★★
- 価格:★★★
<総合評価>
MINISFORUMから発売されたベアボーンPCになります。
5万円台ながらもパワフルなインテル Core i9-12900HK プロセッサを搭載し、
高い拡張性も兼ね備えています。
注目は豊富なインターフェースと高い拡張性です。
インターフェースについては利用できるUSBポートが合計で11つもあり、
USB 3.2 Gen2 Type-CポートやUSB 3.2 Gen2 Type-Aポートも利用できるなど、
非常に充実しています。
映像出力用にHDMI 1.4ポート、DisplayPort 1.4、VGAポートも搭載されているので、
仕事で必要なポートはすべてそろっているといっていいでしょう。
また、これらのポートに加え、グラフィックボードを搭載できる拡張スロットも搭載されています。
購入後、高いグラフィック性能が必要になった際に追加して、グラフィック性能を向上させることができるので、
この点は非常に便利です。
しかも、サイズは 128 x 127 x 55.6 mmと非常にコンパクトです。
ミニPCよりも大きくなりますが、この拡張性はやはり魅力的です。
Core i9-12900HKの性能について
第12世代のプロセッサでやや古くなっていますが、PassmarkのCPUベンチマークで約2万7千を記録するなど、
決してあなどれない高い性能を備えています。
グラフィック性能はFire Strikeで5千程度とそれほど高くはありませんが、動画編集までは余裕でこなせるので、仕事用のPCとして最適です。
(まとめ)
ベアボーンPCのため、別途メモリ、ストレージ、OSが必要とはいえ、
これだけの性能で5万円台なのはやはり信じられないほどコスパが高いといえます。
最近では数十万以上するAI対応ミニPCが続々と登場してきますが、
仕事で使える実用的なデスクトップPCとして、
あえてコスパの高い「MINISFORUM 129i7」を選ぶのもアリだと思います。
5万円台で購入できる高性能なベアボーンPCを探している人におすすめです。
「MINISFORUM 129i7」の価格・販売先
「MINISFORUM 129i7」はMINISFORUM公式サイトとAmazonなどのECサイトで購入できます。
MINISFORUM公式サイト
57,980円(ベアボーンモデル)で販売されています。
MINISFORUM日本公式サイトで「MINISFORUM 129i7」をチェックする
ECサイト
Amazonで57,980円、
楽天市場で76,980円(送料無料)、
米国 Amazon.comで$489.00、
で販売されています。
Amazonで「MINISFORUM 129i7」をチェックする
楽天市場で「MINISFORUM 129i7」をチェックする
ヤフーショッピングで「MINISFORUM」をチェックする
米国 Amazon.comで「MINISFORUM 129i7」をチェックする
おすすめの類似製品を紹介
「MINISFORUM 129i7」に似た性能をもつミニPCも販売されています。
「DESKMEET X600」
ASRockから発売されたベアボーンPCです。AMD AM4/AM5 ソケットと500W 電源、Wi-Fiモジュール用のM.2スロット搭載で、AMD Ryzen 8000 / 7000 シリーズのプロセッサ、DDR5 メモリ (最大 256GB)、SSD SATA3 6.0Gb/s もしくはM.2 2280 Gen5x4 / Gen4x4 ストレージを搭載できます。また、最大20cmのグラフィックボードの追加、2.5Gbpsのギガビット有線LANに対応しています。
価格は、Amazonで33,898円、楽天市場で31,280円(送料無料)、ヤフーショッピングで34,936円 です。
関連記事:ベアボーン「DESKMEET X600」でAIに強いPCを自作する方法を解説
「Minisforum MS-A1」
Minisforumから発売されたCPU交換式のミニPC(ベアボーンPC)です。AMD Ryzen 7 8700G、最大96GBまでのDDR5-5200MHzメモリ、4つのM.2 2280 SSD ストレージを搭載可能で、4K 3画面出力(USB4、HDMI 2.1、Displayport 2.0)、8K映像出力、USB4 ポート、OCuLinkポート、Wi-Fi 6E 、Bluetooth 5.2、2.5G デュアル有線LAN通信に対応しています。
価格は、Amazonで98,980円(税込・18806 OFFクーポン)、楽天市場で98,980~158,980円(送料無料)、ヤフーショッピングで122,435円、AliExpressで106,832円、米国 Amazon.comで$424.90 (Intel Core i5-12600H)、です。
関連記事:CPU交換式「Minisforum MS-A1」のメリット・デメリット
ASUS「NUC 14 Pro+」
ASUSから発売されたNUC規格のミニPC(ベアボーンPC)です。
Intel Core Ultra 9 185H / Core Ultra 7 165H / Core Ultra 7 155H / Core Ultra 5 135H / Core Ultra 5 125H プロセッサを搭載した5種類のモデルを用意しています。
また、最大96GBまで搭載できるDDR5-5600メモリスロット、M.2 2280 PCIe Gen4x4 NVMe SSD スロット x1、M.2 2242 PCIe x4 NVMe SSD スロット x1 搭載で、
Thunderbolt 4(40Gbps、DP映像出力、PD給電)、HDMI映像出力(2つのHDMI 2.1ポート)、USB 3.2 Gen 2 Type-A x1、USB 2.0 Type-A x1、Wi-Fi 6E (Intel AX211)、2×2、Bluetooth 5.3、2.5G ギガビット有線LAN通信に対応しています。
価格は、Amazonで100,032円(税込)、楽天市場で102,829円(送料無料)、ヤフーショッピングで102,829円(送料無料)、AliExpressで99,085円、米国 Amazon.comで$1,119.00です。
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ASUS「PRIME N100I-D D4」
ASUSから発売されたIntel N100を搭載したMini-ITX規格のマザーボードです。DDR4 メモリスロット、ストレージ用のM.2 スロット、SATA 6Gb/s ポート、PCIe 3.0の拡張スロット、通信用のM.2 スロット搭載で、
ASUS Control Center Express、CPUヒートシンク、4ピンPWM/DCファン、オーディオシールド、プレミアムオーディオコンデンサ、ステンレススチール製バックI/O、映像出力(DisplayPort x1、VGA port x1、HDMI x1)、1Gbpsの有線LANに対応しています。
価格は、Amazonで25,232円、楽天市場で25,232円(送料無料)、ヤフーショッピングで25,232円、です。
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