GMKtec NucBox K10 レビュー!Core i9ミニPCを徹底解剖

GMKtec NucBox K10 実機 本体 外観
ミニPCの常識を覆す、圧倒的なパフォーマンスを秘めた一台が登場しました。2025年3月、GMKtecからリリースされた「NucBox K10」は、コンパクトな筐体からは想像もつかないほどのパワーを秘めた、まさに次世代の高性能ミニPCです。

その最大の魅力はなんといっても、第13世代 Intel Core i9-13900HK プロセッサを搭載していること。PassmarkのCPUベンチマークスコアで驚異の3万超えを叩き出し、今話題のRyzen AI 9 HX 370プロセッサなどと比較しても遜色のない、トップクラスの処理能力です。

また、合計8つのUSBポートや最大4画面出力に対応する豊富なインターフェースを備えている点も魅力的。高度な冷却性能も備えているため、高負荷なPCゲームや動画編集、3Dレンダリング、プログラミングなどでもサクサクと動作します。

この記事では、そんな大注目のGMKtec NucBox K10の魅力を徹底解剖して紹介!Core i9-13900HKがもたらす驚異的なパフォーマンスの実力はもちろんのこと、インターフェースやストレージ拡張性、そしてデザイン、冷却性能に至るまで、あらゆる角度からその実力を検証します。

この記事で分かること

  • CPU・グラフィック性能(Core i9, ベンチマーク, ゲーム性能, グラフィック性能)
  • メモリ・ストレージ構成と拡張性
  • 豊富なインターフェース(USB, 4画面出力など)
  • ネットワーク機能(Wi-Fi 6, 2.5G 有線LAN
  • 冷却性能と動作安定性
  • 本体デザインと使い勝手
  • メリット・デメリットの整理
  • 総合評価とレビュー
  • まとめ:どんな人におすすめ? (購入判断)

また、前モデルである「NucBox M4」との違いや変更点も比較して紹介!Intel Core i9-13900HKのベンチマーク、ゲーム性能、購入する前に知っておきたいメリット・デメリット、評価、詳細な価格情報もあるので、ぜひ参考にしてみてください。

GMKtec NucBox K10が発売開始!拡張性に優れたミニPC

GMKtec NucBox K10 本体 2台

2025年3月、GMKtecから待望のミニPC「NucBox K10」が発売されました。第13世代 Core i9-13900HKの驚異的なパワーと、拡張性に優れた充実したインターフェースを備えています。メモリ、ストレージを搭載しないベアボーンモデルも用意されており、最安で6万円台から購入できます。

第13世代 Core i9-13900HK プロセッサによる圧倒的なパフォーマンス

NucBox K10には、第13世代 Intel Core i9-13900HK プロセッサが搭載されています。14コア20スレッドという驚異的な処理能力に加え、最大5.4GHzの動作周波数と24MBのIntelスマートキャッシュにより、動画編集やプログラミング、高度なオフィスワークといった 負荷の高いタスクも軽々とこなします。そのマルチコア性能は、競合製品と比較しても群を抜いており、作業効率の大幅な向上を約束します。内蔵されたIntel Iris Xe Graphicsも、効率的なビデオ編集や快適なゲームプレイをサポート。AV1ビデオデコーディングにも対応し、最新の映像コンテンツもスムーズに楽しめます。

あらゆる周辺機器に対応する豊富なインターフェース

NucBox K10は、そのコンパクトな外観からは想像もつかないほどの豊富なインターフェースを備えています。

背面にはUSB 3.2ポートが4つ、USB 2.0ポートが4つ、HDMI 2.0ポートが2つ、DisplayPort 1.4が1つ、2.5GbE LANポート、COMポート、DC INポート、Kensington Lockを搭載。前面にもUSB 3.2ポートが2つ、Type-Cポート(USB 3.2 Gen2、DP/データ対応)、3.5mmオーディオジャック、USB 2.0ポートが2つ、そして電源ボタンが配置されています。

これにより、様々な周辺機器やディスプレイを同時に接続でき、ビジネスシーンからプライベートまで、幅広い用途に対応可能です。特に、産業用機器との接続に便利なCOMポートや、高速データ転送と映像出力に対応するType-Cポートの搭載は大きな魅力です。

最大4画面出力でマルチタスクを効率化

NucBox K10は、最大4つのディスプレイへの同時出力が可能です。背面にはHDMI 2.0ポートが2つ、DisplayPort 1.4が1つ、そして前面のType-CポートもDisplayPort Alt Modeに対応しています。これにより、複数のアプリケーションを同時に表示したり、大画面で作業したりすることが容易になり、マルチタスクの効率が飛躍的に向上します。各出力ポートは4K解像度をサポートし、Type-C DPポートに至っては最大8K@60Hzの出力に対応。高精細な映像環境を構築できます。

高速かつ大容量ストレージで快適な作業環境を実現

ストレージシステムも充実しています。高速なPCIe x4 NVMe M.2 2280 SSDがプリインストールされており(最大2TB)、さらにM.2 2280スロットを3基搭載。ユーザーは必要に応じてストレージ容量を最大12TBまで拡張できます。これにより、大容量のデータ保存や高速なデータアクセスが求められる作業もストレスなく行えます。

独自の冷却システムでハイパフォーマンスを維持

高性能を維持するための冷却システムも万全です。大型スーパー冷却ファンシステムに加え、ヒートシンク銅板デュアルD8ヒートパイプ、6Wの熱伝導シリコンを備えたアルミニウムプレートブラケットを採用し、360度全方位冷却を実現。高負荷な作業を長時間行っても、安定した動作を維持し、パフォーマンスの低下を防ぎます。

コンパクトデザイン、VESAマウント対応など魅力が満載!

そのほか、手のひらサイズのコンパクトさで重さ920gの小型軽量デザインを採用。モニターの背面に設置できるVESAマウント、高速なDDR5 5200MHzメモリ(最大96GB)、

高速2.5GbE LANポート、最新のWiFi 6とBluetooth 5.2、そしてWindows 11 ProのプリインストールやLinuxサポートに対応するなど魅力的な要素が満載です!

早速どんなミニPCなのか、もっとくわしくその価格や特徴(メリット)、変更点を見ていきましょう。

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公式ページ:Intel 13 世代 Core i9-13900HK ミニ PC – NucBox K10

価格をチェック!GMKtec NucBox K10は他のミニPCよりも安いのか?

GMKtec NucBox K10 実機の付属品

GMKtec NucBox K10は、GMKtec公式サイトで、ベアボーンモデルが63,300円で販売されています。メモリとストレージが搭載されたモデルも販売されており、32GB+1TBモデルで78,300円、64GB+1TBモデルで88,900円、で販売されています。

一方、ECサイトではAliExpressで67,533円~(ベアボーンモデル)で販売中です。こちらも公式サイトと同様にRAM、ROM付きのモデルも販売されています。

日本のAmazonにも入荷しており、64GB+1TBモデルが99,461円で発売中です。

GMKtec NucBox G9

2025年1月に発売された「GMKtec NucBox G9」はAmazonで31,675円で販売中です。こちらは、Twin Lake世代 Intel N150プロセッサと12GB LPDDR5メモリを搭載したコンパクトなミニPC(NAS)です。

4Kトリプルディスプレイ出力に対応し、生産性向上に貢献します。注目すべきはその拡張性で、M.2スロットを4つ備え、最大32TBのNAS構築が可能です。動画編集や写真保存など、大容量ストレージを必要とするユーザーにとって理想的な選択肢となります。Wi-Fi 6や2.5G LANなど、高速なネットワーク接続も魅力です。小型ながらパワフルで多機能なNucBox G9は、様々な用途で活躍する頼もしい一台です。

Minisforum MS-A1

2024年7月23日に発売された「Minisforum MS-A1」はAmazonでベアボーンモデルが39,983円で販売中です。こちらはCPU交換可能ベアボーンミニPCで、AMD Ryzen 7 8700GなどパワフルなCPUを搭載できます。最大96GBのDDR5メモリと4つのM.2スロットを備え、高いパフォーマンスと柔軟なストレージ構成を実現します。

また、4Kトリプルディスプレイ出力と8K出力にも対応し、高解像度での作業やエンターテイメントを可能にします。USB4、OCuLinkポート、2.5GデュアルLANなど豊富なインターフェースも魅力です。自作PCのようにカスタマイズを楽しみたいユーザーに最適な、ハイスペックなミニPCです。

Minisforum MS-01

2023年12月28日に発売された「Minisforum MS-01」はAmazonでベアボーンモデルが94,980円で販売中です。こちらは、Intel Core i9-13900Hプロセッサを搭載したハイエンドミニPCです。32GB DDR5メモリと1TB SSDを標準搭載し、動画編集やゲームなど負荷の高いタスクも快適にこなせます。

また、最大24TBまで拡張可能なストレージ、グラフィックボードを増設できるPCIe 4.0×16スロットなど、拡張性も抜群です。10Gbps SFP+ポートやデュアルUSB4ポートなど、高速なデータ転送も可能です。8Kトリプルディスプレイ出力にも対応し、圧倒的な映像体験を提供します。プロフェッショナルな作業にも耐えうる、高性能を求めるユーザーのためのミニPCです。

CHUWI HeroBox 2023

2023年8月に発売された「CHUWI HeroBox 2023」はAmazonでクーポン適用で実質21,900円で販売中です。こちらはIntel N100プロセッサと8GB LPDDR5メモリを搭載したミニPCです。256GB SSDとMicro SDカードスロット、2.5インチHDD/SSD増設スロットを備え、十分なストレージ容量を確保できます。

また、4Kデュアルディスプレイ出力、VGAポートなど豊富な出力オプションも魅力です。コンパクトで省スペースな設計ながら、冷却システムも搭載し安定した動作を実現します。Wi-Fi 6とギガビット有線LANに対応し、高速なネットワーク接続も可能です。手頃な価格で基本性能を抑えた、日常使いに最適なミニPCです。

プロセッサ:第13世代Core i9が解き放つ、異次元の処理能力

GMKtec NucBox K10 本体のCPUのロゴ

GMKtec NucBox K10は、コンパクトな筐体に驚異的なパワーを秘めたミニPCです。その性能の中核を担うのが、搭載されているIntel Core i9-13900HKプロセッサです。ここでは、そのCPU性能に焦点を当て、特に前モデル「GMKtec NucBox M4」からの進化点を明らかにしながら、その魅力を徹底解剖します。

最新世代CPUへの飛躍:Intel Core i9-13900HK搭載

NucBox K10が搭載するプロセッサは、第13世代 Intel Core™ i9-13900HKです。これはノートPC向けでありながら、デスクトップクラスに匹敵する性能を持つハイエンドCPUです。14コア20スレッドという構成は、複数のタスクを同時に、かつ高速に処理する能力に優れています。最大5.4GHzという高い動作周波数も、応答性の良さや処理速度の向上に直結します。

前モデルNucBox M4からの劇的な進化点

前モデルのNucBox M4に搭載されていたのは、第11世代のIntel Core i9-11900Hでした。このCPUも当時の高性能モデルでしたが、K10のi9-13900HKと比較すると、その差は歴然です。コア数は8コアから14コアへと75%増加、スレッド数は16スレッドから20スレッドへと25%増加しました。これにより、特に複数の処理を同時に行うマルチタスク性能が大幅に向上しています。

製造プロセスとキャッシュメモリの進化

さらに、NucBox M4のCPUが10nmプロセスで製造されていたのに対し、K10のCPUはより微細な7nmプロセスを採用しています。これは、一般的に電力効率の向上や性能向上に寄与します。加えて、CPU内部の高速なメモリであるIntel スマート キャッシュも24MB搭載しており、データへのアクセス速度を高め、処理全体の効率を引き上げています。

実用シーンで体感するパフォーマンス向上

これらのスペック向上は、実際の使用感に直結します。例えば、Adobe Premiere ProやDaVinci Resolveでの4K動画編集では、プレビューのスムーズさやエンコード(書き出し)時間の短縮が期待できます。また、「Apex Legends」や「Valorant」のような人気ゲームも、設定次第でより快適なフレームレートでのプレイが見込めます。

仕事でZoom会議をしながら、複数のブラウザタブ(例:Google Workspaceのドキュメントやスプレッドシート)を開き、Slackでコミュニケーションを取るといったマルチタスクも、もたつくことなく快適にこなせます。TDPは45Wですが、最大70Wまで上昇するポテンシャルがあり、高負荷時にも性能を維持しようとします。

まとめ:おすすめポイント

  • 圧倒的な処理性能: 前モデルNucBox M4から飛躍的に進化した第13世代Core i9-13900HKを搭載し、コア数・スレッド数・動作周波数が大幅に向上。
  • クリエイティブ作業に最適: 動画編集(Adobe Premiere Pro等)やデザイン制作など、高いCPUパワーを要求されるタスクも快適にこなします。
  • 高度なマルチタスク能力: 複数のアプリケーション(Zoom、Google Workspace、Slackなど)を同時に使用しても、スムーズな動作が期待できます。
  • ゲーミングも視野に: 設定次第では「Apex Legends」のような人気PCゲームも楽しめる、コンパクトながらパワフルな性能。
  • 確かな進化を体感: NucBox M4ユーザーにとっては、性能差が明確で満足度の高いステップアップとなります。
  • 省スペースと高性能を両立: デスク上のスペースを取らずに、デスクトップPCに匹敵するハイパフォーマンスを実現します。

ベンチマーク

GMKtec NucBox K10に搭載されているIntel Core i9-13900HKプロセッサはどのくらいの性能なのでしょうか?ベンチマークで測定してみました。

CPUのベンチマーク結果・Intel Core i9-13900HK

グラフ benchmark-Intel-Corei9-13900HK

  • PassmarkのCPUベンチマークスコア「30655」
  • Geekbench 6のシングルコア「2617」、マルチコア「13629」
  • Cinebench 2023 シングルコア「1748」、マルチコア「16459」
  • Cinebench 2024 シングルコア「115」、マルチコア「987」

CPUのベンチマーク結果から分かること

Intel Core i9-13900HKは、ノートPC向けCPUとして極めて高い性能を持っていることが明らかです。これらのスコアは、このCPUが要求の厳しいタスクや最新のアプリケーションを快適に動作させる能力を持っていることを示唆しています。

総合的な処理能力

まず、PassmarkのCPUベンチマークスコア「30655」は、このCPUの全体的な処理能力が非常に高いレベルにあることを示しています。これは、日常的な作業から専門的なソフトウェアの実行まで、幅広い用途において優れたパフォーマンスを発揮することを示唆する総合的な指標です。ノートPC向けCPUとしてはトップクラスのスコアであり、デスクトップCPUに匹敵するポテンシャルを持っていると言えるでしょう。

シングルコア性能の高さ

次に、シングルコア性能を見てみると、Geekbench 6で「2617」、Cinebench 2023で「1748」、Cinebench 2024で「115」というスコアは、いずれも非常に高い値です。

シングルコア性能は、OSの応答性、アプリケーションの起動速度、Webブラウジングの快適さ、そしてシングルスレッド処理が中心となる一部のゲームやソフトウェアのパフォーマンスに直結します。これらのスコアから、Core i9-13900HKは、単一のタスクを高速に処理する能力に優れていることが分かります。

卓越したマルチコア性能

さらに重要な点として、マルチコア性能が挙げられます。Geekbench 6のマルチコアスコア「13629」、Cinebench 2023のマルチコアスコア「16459」、そしてCinebench 2024のマルチコアスコア「987」は、複数のコアを同時に活用する処理において、このCPUが卓越した能力を持っていることを示しています。

動画編集、3Dレンダリング、科学技術計算、ソフトウェア開発におけるコンパイル、あるいは複数のアプリケーションを同時に実行するヘビーなマルチタスク環境において、その高い並列処理能力が真価を発揮します。特にCinebenchのスコアは、クリエイティブな作業におけるレンダリング性能の高さを裏付けています。

総評

これらのベンチマーク結果を総合的に判断すると、Intel Core i9-13900HKは、ハイエンドゲーミングノートPCや高性能モバイルワークステーションに搭載されることを想定した、極めてパワフルなCPUであると結論付けられます。高いシングルコア性能による快適な操作感と、卓越したマルチコア性能による高負荷作業への対応力を兼ね備えており、あらゆる用途で高いパフォーマンスを期待できるCPUと言えるでしょう。

Intel Core i9-13900HK性能を比較

GMKtec NucBox K10に搭載されているIntel Core i9-13900HKは他のCPUと比べてどのくらいの性能を持っているのでしょうか?ベンチマークで比較してみました。

CPUランキング

グラフ Passmark-Intel-Core-i9-13900HK

※PassmarkのCPUランキングで比較したものです。

  1. Ryzen AI 9 HX 370(GMKtec EVO-X1/Beelink SER9/Minisforum AI370)・・・Passmark:35096
  2. Core i9-13900HK (GMKtec NucBox K10/Beelink GTi13 Ultra)・・・Passmark:30655
  3. Ryzen 9 7940HS (GEEKOM A7 / MINISFORUM UM790 Pro)・・・Passmark:30504
  4. AMD Ryzen 9 8945HS (GMKtec K11/MINISFORUM UM890 Pro/GEEKOM A8)・・・Passmark:30325
  5. Ryzen 7 7840HS (Beelink SER7/MINISFORUM UM780 XTX)・・・Passmark:29937
  6. Core i9-13900H (Minisforum MS-01)・・・Passmark:29694
  7. Ryzen 7 8845HS (GMKtec NucBox K8/Beelink SER8)・・・Passmark:28708
  8. Core Ultra 9 185H (Minisforum AtomMan X7 Ti)・・・Pssmark:28465
  9. Core i9-12900H (GEEKOM XT12 Pro)・・・Passmark:28206
  10. Ryzen 7 7735HS (GMKtec NucBox K5)・・・Passmark:24225
  11. Core Ultra 5 125H (GMKtec NucBox K9)・・・Pssmark:22418
  12. Intel Core i9-11900H (GMKtec NucBox M4)・・・Pssmark:20362

比較から分かること

Intel Core i9-13900HKは、PassMarkスコアで30655を記録しており、これは提供されたリストの中で非常に高い性能を持つCPUグループに属することを示しています。最高スコアであるRyzen AI 9 HX 370(35096)には及ばないものの、依然としてトップクラスのパフォーマンスを持つモバイル向けプロセッサーであることが分かります。このスコアは、CPUに高い負荷がかかるタスク、例えば動画編集、3Dレンダリング、高度な計算処理、そして最新のゲームなどにおいても、快適な動作が期待できるレベルです。

競合CPUとの性能比較

リスト内の他のCPUと比較すると、i9-13900HKの性能の立ち位置がより明確になります。特に、AMD Ryzen 9 7940HS(30504)や、その後継にあたるRyzen 9 8945HS(30325)とは非常に近いスコアであり、これらAMDの高性能モバイルCPUとほぼ同等の処理能力を持っていると評価できます。また、同じIntel第13世代で型番が近いCore i9-13900H(29694)や、高性能なRyzen 7 7840HS(29937)と比較しても、i9-13900HKはわずかに高いスコアを示しており、その優れた性能が裏付けられています。

下位・旧世代CPUとの比較とまとめ

一方で、新しい世代のCore Ultra 9 185H(28465)や、一世代前のハイエンドモデルであるCore i9-12900H(28206)と比較すると、i9-13900HKは明確に高いスコアを維持しています。これは、i9-13900HKが第13世代の中でも特に高性能な「HK」シリーズであり、高いクロック周波数やコア数によって優れたパフォーマンスを発揮することを示唆しています。

さらに下位のRyzen 7 7735HS(24225)やCore Ultra 5 125H(22418)、あるいは第11世代のCore i9-11900H(20362)などと比較すると、その差は歴然としており、i9-13900HKがハイエンドクラスのCPUとして、一般的な用途から専門的な作業まで幅広く対応できる高い能力を持っていることが、これらのデータから読み取れます。

グラフィック性能

Intel Core i9-13900HKに搭載されているIntel Iris Xe Graphicsのグラフィック性能はどのくらいなのでしょうか?ベンチマークで測定してみました。

GPUのベンチマーク結果・Intel Iris Xe Graphicsのグラフィックスコア

グラフ benchmark-Intel-Iris-Xe-Graphics

  • Fire Strike グラフィックスコアで「6124」(DirectX 11)
  • Fire Strike Extreme グラフィックスコアで「2980」
  • Time Spy グラフィックスコアで「2147」(DirectX 12)
  • 3DMark Night Raidで「23000」(DirectX 12, 低負荷)
  • 3DMark Wild Life「14000」(Vulkan/Metal, モバイル向け)

GPUのベンチマーク結果から分かること

DirectX 11環境での描画能力

まず、DirectX 11ベースの標準的なテストであるFire Strikeのグラフィックスコア「6124」は、フルHD(1920×1080)解像度における基本的な3Dゲーム性能の指標となります。このスコアは、従来の多くのCPU内蔵グラフィックスと比較して顕著な性能向上を示しており、Iris Xe Graphicsが一定レベルの3D描画能力を持っていることを示しています。

比較的軽量なオンラインゲームや、少し前の世代のゲームタイトルであれば、画質設定を調整することでプレイ可能なレベルにあると考えられます。一方、より高解像度(QHD、2560×1440)での性能を見るFire Strike Extremeのスコア「2980」は、負荷が増加すると性能が相応に低下することを示唆しています。

DirectX 12および新しいAPIへの対応

次に、より新しいグラフィックスAPIであるDirectX 12を使用したTime Spyのグラフィックスコア「2147」は、近年のゲームタイトルで採用が進む環境での性能を示します。このスコアも、統合グラフィックスとしては良好な値であり、DirectX 12に対応したアプリケーションやゲームを実行する基本的な能力があることを裏付けています。しかし、最新の高画質設定を要求するAAAタイトルを快適にプレイするには、専用のディスクリートGPU(グラフィックボード)と比較すると依然として大きな性能差があります。

低負荷およびモバイル環境での適性

一方で、統合グラフィックスや低スペックPCを対象としたDirectX 12テストであるNight Raidのスコア「23000」、そして主にスマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスをターゲットとしたWild Lifeのスコア「14000」は、比較的高い値を示しています。

これらの結果は、Iris Xe Graphicsが、4K動画再生を含むマルチメディア用途、Webブラウジング、オフィスアプリケーションといった日常的なコンピューティングタスクにおいては十分以上の性能を発揮することを示しています。また、カジュアルゲームや比較的負荷の軽いeスポーツタイトルなどであれば、快適に動作させられる可能性が高いことも示唆しています。

総評

これらのベンチマーク結果を総合すると、Intel Iris Xe Graphicsは、CPU内蔵グラフィックスとしては非常に優秀な性能を持っています。日常的なPC利用や動画視聴、写真編集、そして軽めのゲームプレイにおいては、十分なパフォーマンスを提供します。

しかしながら、本格的なPCゲームを高画質・高フレームレートで楽しみたい場合や、要求の高い3Dレンダリング、動画編集といったクリエイティブな作業においては、専用の高性能ディスクリートGPUが必要となるでしょう。Iris Xe Graphicsは、あくまで統合グラフィックスの枠内での高性能化を実現したものと評価できます。

ゲーム性能

Intel Core i9-13900HKとIntel Iris Xe Graphicsを搭載したノートPCは、非常に強力なCPU性能を持ち合わせていますが、ゲームのフレームレートは主にCPUに内蔵されたIris Xe Graphicsの描画能力に左右されます。以下に、人気のゲームタイトルを中心に、フルHD(1920×1080)解像度でグラフィック設定を主に低~中にした場合の動作の目安を示します。

人気ゲームタイトルのFPS

原神 (Genshin Impact): 広大なファンタジー世界を旅するオープンワールド・アクションRPG。フルHD解像度・低設定で40-50 FPS。フィールド探索や通常の戦闘は比較的スムーズに行えますが、エフェクトが多用される激しい戦闘や特定のエリアでは、動きが少しもたつく場面が見られるでしょう。滑らかさを重視するなら、さらに画質を下げる必要があります。

崩壊:スターレイル (Honkai: Star Rail): 銀河を巡る列車で冒険するスペースファンタジーRPG(ターン制)。グラフィック負荷は比較的軽めです。フルHD・中設定で50-60 FPS。ターン制バトルも滑らかな演出で楽しめ、探索パートも快適です。高設定でも動作しますが、安定性を求めるなら中設定がバランスが良いでしょう。

鳴潮 (Wuthering Waves): 文明崩壊後の世界を舞台にした、スタイリッシュな戦闘が特徴のオープンワールド・アクションRPG。フルHD・低設定で35-45 FPS。探索は可能ですが、高速な戦闘アクションが特徴のため、フレームレートの変動が体感に影響しやすいです。敵の攻撃回避やコンボ入力時に、わずかな遅延やカクつきを感じることがあるかもしれません。

パルワールド (Palworld): 不思議な生物「パル」を集めて育て、共に戦うオープンワールド・サバイバルクラフト。求されるPCスペックが高めです。フルHD・最低設定で25-35 FPS。拠点に多くのパルがいる場合や、広大なフィールドを高速で移動する際には、動作が重くなり、画面がカクつく頻度が増します。安定したプレイには解像度の引き下げなど、さらなる調整が求められます。

エルデンリング (Elden Ring): ダークファンタジーの世界を舞台にした高難易度アクションRPG。非常に高いグラフィック性能が必要です。フルHD・最低設定でも20-30 FPS。常に画面が滑らかさを欠き、特に精密な操作が求められるボス戦などでは、入力に対する反応の遅れやカクつきが致命的となり、ゲームプレイは非常に困難です。

Forza Horizon 5: メキシコを舞台にしたオープンワールド・レースゲーム。最適化はされていますが、美しい景観描写のため負荷は高めです。フルHD・低設定で30-40 FPS。レース自体は可能ですが、高速走行中の背景の流れるような滑らかさは得られにくいでしょう。他の車が多い場面や、複雑なコースではさらにフレームレートが落ち込む可能性があります。

モンスターハンターワイルズ (Monster Hunter Wilds): シームレスな世界での狩猟体験を目指すシリーズ最新作(2025年発売)。詳細は不明ですが、最新技術を用いたグラフィックが導入される場合、要求スペックは非常に高くなるでしょう。Iris Xe Graphicsでは、フルHD・最低設定でも20 FPSに満たない可能性があり、ゲームプレイは極めて困難になることが考えられます。

バトルロイヤルゲームタイトルのFPS

Apex Legends: 3人1組で戦う、スピーディーな展開が特徴のバトルロイヤルFPS。フルHD・低設定で40-60 FPS。マップや戦闘状況によって変動はありますが、設定を低く保てば比較的スムーズな動作が可能です。ただし、降下時や終盤の入り組んだ戦闘ではフレームレートが低下し、撃ち合いで不利になる瞬間があり得ます。

VALORANT: 5対5で攻防を繰り広げるタクティカルシューター。PCスペックへの要求が比較的低く、最適化されています。フルHD・低~中設定で80-120 FPS以上。非常に滑らかで応答性の高いプレイが可能です。キャラクターのアビリティが飛び交う場面でも安定しており、競技的なプレイにも十分対応できます。

Call of Duty: Warzone: 大人数・広大なマップで戦う基本プレイ無料のバトルロイヤルFPS。グラフィック負荷が非常に高いタイトルです。フルHD・最低設定でも25-35 FPS。建物が多い市街地や、複数の部隊が交戦する場面では動作が著しく重くなり、カクつきが頻発します。快適なプレイは難しく、不利を強いられる状況が多いでしょう。

荒野行動 (Knives Out): スマートフォン発祥のバトルロイヤルゲームのPC版。PCへの要求スペックは低めです。フルHD・中設定で60 FPS以上。安定して滑らかな動作が期待でき、快適にプレイできます。設定を上げても十分なフレームレートを維持しやすいでしょう。

その他のゲームタイトルのFPS

タワーオブファンタシー (Tower of Fantasy): 近未来的なSF世界を冒険するオープンワールドRPG。フルHD・低設定で40-50 FPS。原神に近い動作感で、探索や戦闘はこなせますが、プレイヤーが多いエリアや派手なエフェクト時にはフレームレートの低下を感じることがあります。より安定性を求めるなら設定の見直しが必要です。

サイバーパンク2077 (Cyberpunk 2077): 巨大都市ナイトシティを舞台にしたオープンワールドRPG。現行ゲームの中でもトップクラスにグラフィック負荷が高いです。フルHD・最低設定で15-25 FPS。街中を歩くだけでもカクつきがひどく、戦闘になればさらに悪化します。ゲーム体験として成立させるのが難しいレベルです。

アーマード・コアVI ファイアーズオブルビコン (Armored Core VI: Fires of Rubicon): 自分だけのメカを操り戦うハイスピードメカアクション。高速戦闘時の負荷が高めです。フルHD・低設定で25-35 FPS。ブースト移動やミサイルが飛び交う戦闘では、動きの滑らかさが失われ、敵の動きに対応しきれない場面が出てきます。快適な高速戦闘は望めません。

ストリートファイター6 (Street Fighter 6): 最新のグラフィックで表現される対戦格闘ゲーム。対戦格闘ゲームでは安定した60 FPSが極めて重要です。フルHD・低設定で50-60 FPS。多くの場面で60 FPS近くを維持できますが、派手な必殺技の演出や一部のステージでは、瞬間的にフレームレートが落ち込む可能性があります。これが対戦の駆け引きに影響するかもしれません。

Overwatch 2: 個性的なヒーローたちが戦うチーム対戦型アクションシューター。比較的最適化が進んでいます。フルHD・低設定で60-80 FPS。多くの状況で滑らかなプレイが可能で、チームでの連携も取りやすいでしょう。設定を適切に調整すれば、快適なゲーム体験が得られます。

メモリとストレージ:次世代DDR5規格と最大12TBが拓く可能性

GMKtec NucBox K10 ストレージのスロット

ミニPCの快適さを左右する重要な要素が、メモリ(RAM)とストレージ(ROM)です。GMKtec NucBox K10は、これらにおいても妥協のないスペックを備え、高速かつ大容量なデータ処理環境を提供します。ここでは、NucBox K10のメモリとストレージの仕様に焦点を当て、前モデル「GMKtec NucBox M4」との違いも明確にしながら、その実力と魅力を詳しく見ていきましょう。

次世代メモリDDR5への移行:速度と効率の向上

NucBox K10は、最新規格であるDDR5メモリを採用しています。具体的にはDDR5 5200MHzの高速メモリを搭載しており、標準で32GBまたは64GBのモデルが用意されています。デュアルチャネル構成で動作するため、メモリの帯域幅が最大限に活かされ、データ転送速度が向上します。これにより、アプリケーションの起動や動作、マルチタスク処理がよりスムーズになります。

前モデルM4とのメモリ比較:世代交代による恩恵

前モデルのNucBox M4ではDDR4メモリが採用されていました。NucBox K10がDDR5へと移行したことは、純粋な性能向上を意味します。DDR5はDDR4と比較して、より高速なデータ転送速度と優れた電力効率を実現します。

例えば、Microsoft Excelで大量のデータを扱う際や、Visual Studio Codeのような開発環境で複雑なプロジェクトを開く際など、メモリへのアクセスが多い場面でその速度差を体感できるでしょう。

将来性も確保:最大96GBへの圧倒的な拡張性

NucBox K10は、将来的なメモリ増設にも柔軟に対応します。内部には2つのSO-DIMMスロットを備え、ユーザー自身でメモリを交換・増設することが可能です。注目すべきは、最大で96GB(48GBモジュール x 2枚)という大容量まで拡張できる点です。仮想マシンを複数同時に実行したり、Adobe Lightroomで大量の高解像度RAW写真を管理したり、あるいは科学技術計算のようなメモリを大量に消費する専門的な用途にも対応できるポテンシャルを持っています。

超高速ストレージ:PCIe 4.0 NVMe SSDの実力

GMKtec NucBox K10 ストレージの取り付け

ストレージには、現在主流のSATA接続SSDよりも格段に高速なPCIe 4.0接続のNVMe M.2 SSDを採用しています。これにより、OSの起動時間の大幅な短縮はもちろん、アプリケーションの起動や大容量ファイルの読み込み・書き込みが驚くほど高速になります。標準で512GB、1TB、または2TBのモデルがあり、購入後すぐに高速ストレージ環境を利用できます。

驚異のストレージ拡張性:最大12TBへの道

NucBox K10のストレージ拡張性は、ミニPCとしては類を見ないレベルです。内部にはM.2 2280スロット合計で3つも搭載されており、それぞれ最大4TBのSSDに対応。これにより、理論上は最大12TB(4TB x 3)という、デスクトップPC顔負けの大容量ストレージ環境を構築できます。

前モデルNucBox M4はM.2 SSDに加えて2.5インチドライブベイも備えていましたが、K10は高速なM.2スロットを複数搭載することに特化し、より高速かつ大容量なストレージ構成を可能にしています。

大容量が活きる利用シーン:可能性は無限大

最大12TBものストレージ容量があれば、容量不足に悩まされることはほぼなくなるでしょう。「Cyberpunk 2077」や「Starfield」といった数十GBを超える大作ゲームを多数インストールしたり、高画質な動画素材を大量に保存してYouTube向けの動画編集を行ったり、あるいはPlexなどのメディアサーバーを構築して、膨大な映画や音楽ライブラリを一元管理することも可能です。すべてを高速なNVMe SSDで構成できるため、アクセス速度も快適そのものです。

まとめ:おすすめポイント

  • 高速DDR5メモリ搭載: 前モデルM4のDDR4から進化し、アプリケーションの動作やマルチタスク処理を高速化。
  • 大容量メモリ標準搭載&拡張性: 標準で32GB/64GB、最大96GBまで拡張可能で、ヘビーユースにも対応。
  • 超高速PCIe 4.0 SSD: OSやアプリの起動、ファイル転送が非常に高速で、待ち時間を削減。
  • 驚異的なストレージ拡張性: 3基のM.2スロットで最大12TBまで拡張でき、容量不足の心配を解消。
  • 高速ストレージ特化: 前モデルM4と異なり、複数の高速M.2スロットによる大容量化に注力。
  • あらゆる用途に対応: ゲーム、クリエイティブ作業、データ保存など、あらゆるニーズに応えるメモリとストレージ構成。

インターフェース:多様な接続性がもたらす利便性

PCの使い勝手を大きく左右するのが、周辺機器との接続窓口となるインターフェース(ポート類)です。GMKtec NucBox K10は、そのコンパクトな筐体に驚くほど多彩なポートを備え、様々な利用シーンに対応できる高い接続性を実現しています。ここでは、NucBox K10のインターフェース構成を前面・背面に分けて詳しく解説し、前モデル「GMKtec NucBox M4」との違いにも触れながら、その魅力を探ります。

前面インターフェース:日常的なアクセスを快適に

GMKtec NucBox K10 前面インターフェース

NucBox K10の前面パネルには、日常的に抜き差しする機会が多いデバイスに対応するポートが効率的に配置されています。高速データ転送が可能なUSB 3.2ポートが2つあり、外付けSSDやUSBメモリからのデータ移行をスムーズに行えます。加えて、キーボードやマウス、Webカメラなどの接続に適したUSB 2.0ポートも2つ用意されています。

注目すべきは、多機能なType-CポートUSB 3.2 Gen2対応)です。これはDisplayPort出力によるモニター接続と高速データ転送の両方に対応しており、対応モニターへの映像出力や高速な外部ストレージの接続に利用できます。さらに、ヘッドホンとマイクに対応した3.5mmオーディオジャックも備え、オンライン会議や音楽鑑賞、ゲームプレイに必須の音声入出力も手軽に行えます。電源ボタンも前面に配置され、アクセスしやすくなっています。

背面インターフェース:常設機器をスマートに接続

GMKtec NucBox K10 背面インターフェース

背面には、常時接続しておくことが多い機器向けのポートが豊富に並びます。こちらにもUSB 3.2が2つUSB 2.0が2つ搭載されており、プリンターやスキャナー、その他のUSB機器を接続するのに十分な数を確保しています。

映像出力は、4K@60Hz対応のHDMI 2.0ポートが2つ、同じく4K@60Hz対応のDisplayPort 1.4が1つ搭載されています。前面のType-Cポートと合わせれば、最大4画面への同時出力が可能となり、広大な作業領域を実現できます。例えば、メインモニターで作業しつつ、別のモニターで資料やコミュニケーションツール(Discordなど)を表示し、さらにテレビで動画を再生するといった使い方も可能です。

ネットワーク接続には、高速な2.5GbE対応の有線LANポート(RJ45)が1つ用意されており、オンラインゲームや大容量ファイルのダウンロード、NAS(ネットワーク接続ストレージ)へのアクセスなどを安定かつ高速に行えます。その他、電源供給用のDC INポート、盗難防止用のケンジントンロックスロットも背面に配置されています。

注目すべきはCOMポートの搭載

NucBox K10の背面インターフェースで特に注目すべきは、COMポート(シリアルポート)が搭載されている点です。これは一般的なPCでは省略されることが多いポートですが、産業用機器の制御やデータ収集、特定のレガシーデバイスとの接続など、専門的な分野で依然として需要があります。このポートの存在により、NucBox K10は一般的な用途に加えて、特定の業務用途にも対応できる汎用性の高さを持っています。

NucBox M4との比較:インターフェース構成の進化と変化

前モデルのNucBox M4と比較すると、インターフェース構成にはいくつかの違いが見られます。映像出力に関して、NucBox K10はHDMIポートが1つ多い(K10: 2基 vs M4: 1基)ため、Type-Cポートを含めた最大同時出力数が K10の4画面に対し、M4は3画面でした。より多くのモニターを接続したいユーザーにはK10が有利です。

USBポート構成も異なります。K10はUSB 3.2とUSB 2.0をバランス良く搭載(合計Type-A 8ポート)していますが、M4はUSB 3.2 Gen 1 Type-Aを6ポート搭載していました。K10のType-Cポートはより高速なUSB 3.2 Gen2に対応しています。高速性を重視するならK10のUSB 3.2やType-Cが有利ですが、単純なUSB Type-Aポート数ではM4が多かったと言えます。

ネットワーク面では、M4が2.5GbE LANポートを2つ搭載していたのに対し、K10は1つです。冗長性や特定のネットワーク構築(ルーター化など)を重視する場合はM4に利点がありましたが、高速な有線接続という点ではK10のシングルポートでも多くのユーザーには十分でしょう。そして、前述の通りCOMポートはK10にのみ搭載されています。

まとめ:おすすめポイント

  • 豊富なUSBポート: 前面・背面に合計8つのUSB Type-Aポート(USB 3.2 x4, USB 2.0 x4)を搭載し、多数の周辺機器を接続可能。
  • 多機能なType-Cポート: 前面にUSB 3.2 Gen2対応のType-Cポートを搭載し、高速データ転送とDisplayPort映像出力に対応。
  • 最大4画面出力対応: HDMI x2, DisplayPort x1, Type-C (DP) x1により、マルチモニター環境を容易に構築。
  • 高速有線LAN: 2.5GbE LANポート搭載で、安定した高速ネットワーク通信を実現。
  • COMポート搭載: 産業用・業務用など、特定のニーズに応えるCOMポートを標準装備。
  • バランスの取れた構成: 前モデルM4と比較し、映像出力の強化やCOMポート追加など、より多様な用途に対応できるインターフェース構成。

快適なネットワーク環境:Wi-Fi 6と2.5GbE LANの安定した通信機能

GMKtec NucBox K10 Wi-Fiモジュール

現代のPC利用において、インターネット接続の速度と安定性は、作業効率やエンターテイメント体験を左右する重要な要素です。GMKtec NucBox K10は、最新の通信規格に対応した強力なネットワーク機能を搭載し、あらゆるオンライン活動を快適にサポートします。ここでは、NucBox K10の有線・無線通信機能に焦点を当て、前モデル「GMKtec NucBox M4」との違いも踏まえながら、その実力を詳しくご紹介します。

最新規格Wi-Fi 6による高速ワイヤレス

NucBox K10は、最新の無線LAN規格であるWi-Fi 6(Intel AX201モジュール)に対応しています。これにより、理論上最大2.4Gbpsという非常に高速なワイヤレス通信が可能になります。対応するWi-Fi 6ルーターと組み合わせることで、NetflixやAmazon Prime Videoといったサービスの高画質な4K動画ストリーミングも、読み込み待ちや途切れのストレスなくスムーズに楽しめます。また、大容量のソフトウェアやゲームデータのダウンロード時間も大幅に短縮されるでしょう。

Bluetooth 5.2で広がるワイヤレス接続

ワイヤレス周辺機器との連携には、Bluetooth 5.2機能が搭載されています。これにより、最新のワイヤレスマウス(例:Logicool MX Master 3S)やキーボード、高音質ワイヤレスイヤホン(例:Apple AirPods Pro)、スピーカーなどを、ケーブルの煩わしさなくスマートに接続できます。デスク周りをすっきりと整理しながら、快適な操作環境や豊かなサウンド体験を手軽に実現可能です。

注目すべきは交換可能なWi-Fiモジュール

注目すべき点として、NucBox K10に搭載されているWi-Fiモジュール(Intel AX201)は、物理的に取り外して交換が可能であることです。これは将来性という観点から大きなメリットとなります。例えば、今後さらに高速なWi-Fi 7などの新しい規格が登場した場合でも、ユーザー自身が対応するWi-Fiモジュールに交換することで、PC本体を買い替えることなく、最新のワイヤレス通信環境へアップグレードできる可能性を秘めています。

超高速かつ安定の2.5GbE有線LANポート

無線LANが高速化しているとはいえ、最高の速度と安定性を求めるなら有線LAN接続が依然として有利です。NucBox K10は、背面に2.5ギガビットイーサネット(2.5GbE)対応の有線LANポート(RJ45)を1つ搭載しています。これは一般的なギガビットイーサネット(1GbE)の実に2.5倍の通信速度を誇ります。

応答速度が勝敗を分けるオンラインゲーム(例:「Valorant」「Apex Legends」)でのラグ(遅延)を最小限に抑えたり、NAS(ネットワーク接続ストレージ)への大容量データバックアップや転送を高速に行ったりする際に、その威力を存分に発揮します。

NucBox M4との違い:LANポート構成

前モデルのNucBox M4と比較した場合、無線通信機能(Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2対応)は共通しています。明確な違いは有線LANポートの数です。NucBox M4は2.5GbEポートを2つ搭載しており、2つのポートを束ねて通信速度をさらに向上させるリンクアグリゲーションや、片方の回線がダウンしても通信を継続できる冗長化構成など、より高度なネットワーク構築が可能でした。一方、NucBox K10は1ポート構成ですが、一般的な家庭やオフィスにおける高速有線接続のニーズには十分応えられる仕様となっています。

まとめ:おすすめポイント

  • 高速Wi-Fi 6対応: 最大2.4Gbpsの高速ワイヤレス通信で、4K動画視聴や大容量ダウンロードも快適。
  • Bluetooth 5.2搭載: 最新のワイヤレスマウス、キーボード、イヤホンなどをスムーズに接続。
  • 交換可能なWi-Fiモジュール: 将来的なWi-Fi規格のアップグレードにも対応可能。
  • 超高速2.5GbE LAN: 安定性と速度に優れた有線接続で、オンラインゲームやNASアクセスに最適。
  • バランスの取れた構成: 多くのユーザーに十分な高速有線ポートと、最新の無線規格を両立(M4は2.5GbE x2ポート搭載)。

安定した動作を支える冷却性能:ヒートパイプと大型ファンでCore i9を強力に冷やす

GMKtec NucBox K10 大型ファン

ミニPCで高いパフォーマンスを追求する際、避けて通れないのが「熱」の問題です。特にGMKtec NucBox K10のように、強力なIntel Core i9-13900HKプロセッサを搭載するモデルでは、発生する熱をいかに効率よく排出し、性能を安定して維持できるかが極めて重要になります。ここでは、NucBox K10が採用する冷却システムに焦点を当て、その設計と効果、そして前モデル「GMKtec NucBox M4」との違いについて解説します。

高性能CPUを確実に冷やすための設計思想

NucBox K10が搭載するCore i9-13900HKは、最大70Wにも達するTDP(熱設計電力)を持つパワフルなCPUです。この性能をコンパクトな筐体で最大限に引き出すため、GMKtecは冷却設計に並々ならぬ注力を行っています。その核となるのが、「大型スーパー冷却ファンシステム」と称される高度な冷却機構です。

具体的な冷却機構:ヒートパイプと大型ファンによる効率的な排熱

NucBox K10の冷却システムは、具体的な部品構成が明らかにされています。熱を素早く吸収・拡散するためのヒートシンク銅板、CPUから発生した熱を効率的に移動させる2本の太いD8ヒートパイプ、そして熱伝導率の高い6Wの熱伝導シリコーンが塗布されたアルミニウムプレートブラケット、これらを大型の冷却ファンが強制的に冷却します。内部構造図からは、さらに効率を高めるVC(ベイパーチャンバー)のような銅製冷却ベースの存在も示唆されており、熱対策への強いこだわりが伺えます。

注目すべきは冷却効率の向上

注目すべきは、この冷却システムによって「冷却速度と効率が従来システム比で1.5倍向上」し、「360度全方位冷却を実現」すると謳われている点です。これは、単に冷えるというだけでなく、PC内部全体に熱が偏ることを防ぎ、CPUだけでなくメモリやストレージといった他のコンポーネントの安定動作にも寄与することを意味します。結果として、高負荷時でもサーマルスロットリング(熱による性能低下)を抑制し、CPUが持つ本来のパフォーマンスを持続的に引き出すことが期待できます。

高負荷な作業も安心:長時間の安定動作を目指して

この強力な冷却システムは、実際の利用シーンで大きな安心感をもたらします。例えば、DaVinci ResolveやAdobe Premiere Proを用いた長時間の4K動画レンダリング、あるいは「Cyberpunk 2077」のような高負荷なPCゲームの連続プレイ、複雑な科学技術計算やシミュレーションの実行など、CPUに高い負荷がかかり続ける場面でも、NucBox K10は安定した動作を維持することを目指して設計されています。効率的な冷却は、ファンの回転数を適切に管理することにも繋がり、極端な騒音を抑えつつ性能を維持する助けとなります。

NucBox M4との比較:より詳細化・強化された冷却設計

前モデルのNucBox M4も、「強力な冷却ファン」と「効率的な放熱設計」、「放熱効率1.5倍向上」といった冷却性能への配慮が見られ、静音性にも言及がありました。しかし、NucBox K10では、ヒートパイプの本数や材質、熱伝導材といった具体的な冷却部品の詳細が明記されており、より積極的かつ具体的な熱対策が施されていることがわかります。

これは、NucBox M4よりもさらに高いTDPを持つCore i9-13900HKを搭載するにあたり、冷却システムを明確に強化・詳細化した結果と考えられ、性能維持に対する信頼性を高めています。

まとめ:おすすめポイント

  • 先進的な冷却システム: 2本のD8ヒートパイプ、銅板、大型ファンなどを組み合わせた「スーパー冷却ファンシステム」を搭載。
  • 具体的な効率向上: 「冷却速度・効率1.5倍向上」「360度全方位冷却」を謳い、高い冷却性能をアピール。
  • 高性能CPUの安定動作: Core i9-13900HKの性能を持続的に引き出し、高負荷時でもサーマルスロットリングを抑制。
  • 長時間の作業も安心: 動画編集やゲームプレイなど、負荷がかかり続ける場面でも安定した動作が期待できる。
  • M4からの進化: 前モデルと比較して冷却システムの構成要素がより詳細に示され、強化されていることが明確。

洗練されたデザインと使いやすさ:取り外し可能なカバーリッドと前面ポートが便利

GMKtec NucBox K10 ケースを取り外したところ

PCを選ぶ際、性能はもちろん重要ですが、日々の使用感や設置する空間との調和を考えると、デザインや使いやすさも無視できない要素です。GMKtec NucBox K10は、そのパワフルな性能をスタイリッシュな筐体に凝縮し、デザイン性と実用性の両立を目指しています。

ここでは、NucBox K10の外観デザインやポート配置、設置の自由度などに焦点を当て、前モデル「GMKtec NucBox M4」との違いも比較しながら、その魅力を掘り下げていきます。

デザインと使いやすさの両立

設置場所を選ばない洗練されたコンパクトデザイン
NucBox K10は、落ち着いたブラックカラーを基調とし、質感の高い金属製の筐体を採用しています。そのサイズは約18.9cm × 17.8cm × 3.9cm、重量は約920gと非常にコンパクト。高性能ながら場所を取らないため、スペースが限られたデスク上はもちろん、リビングのテレビボードの隅や書斎の棚など、様々な環境にスマートに設置できます。洗練された外観は、どんなインテリアにも自然に溶け込みます。

注目すべきは取り外し可能なカバーリッド

デザイン面で注目すべきは、天板部分にメタリックな取り外し可能なカバーリッドが採用されている点です。これにより、デザイン的なアクセントが加わるだけでなく、内部へのアクセスが容易になる可能性があります。将来的なメモリやストレージのメンテナンス、あるいは清掃を行う際に、この構造が役立つかもしれません。細部にもユーザーの利便性を考慮した工夫が見られます。

日常の接続を快適にする考え抜かれた前面ポート

日々の使い勝手に直結するのが、前面に配置されたインターフェースです。NucBox K10の前面には、USB 3.2ポートが2つ、USB 2.0ポートが2つ、多機能なType-Cポート(映像出力/データ転送対応)、ヘッドホン/マイク兼用の3.5mmオーディオジャック、そして電源ボタンが集約されています。USBメモリや外付けSSDの接続、キーボードやマウスレシーバーの接続、ヘッドセットの使用などが、PCの背面を探ることなく手軽に行え、日常的な作業の快適性を高めています。

スマートな配線と設置を実現:背面ポートとVESAマウント対応

背面には、モニター(HDMI x2, DP x1)、有線LAN、電源アダプター、プリンターなどの常時接続する機器向けのポートがまとめられています。これにより、デスク周りの配線をすっきりと整理しやすくなっています。

さらに、NucBox K10はVESAマウントに対応しています。付属のマウントキット(※通常付属されるか要確認)を使えば、モニターの背面や壁面に取り付けることができ、デスクスペースを最大限に活用したり、まるでモニター一体型PCのような非常にクリーンな設置環境を構築したりすることが可能です。

NucBox M4とのデザイン・使い勝手の比較

前モデルのNucBox M4と比較すると、デザイン面ではブラックの金属筐体、コンパクトなサイズ感、VESAマウント対応といった多くの共通点があります。

大きな違いは、NucBox K10が取り外し可能なカバーリッドを採用している点です。使い勝手の面では、前面ポート構成に違いが見られます。K10は前面にUSB 3.2とUSB 2.0の両方を搭載し、計4つのUSB Type-Aポートを持つため、新旧様々なUSB機器の接続に便利です。一方、M4の前面USB Type-AはUSB 3.2のみ(2ポート)でした。

背面ポートでは、M4がUSB 3.2 Type-Aを4ポート、2.5GbE LANを2ポート搭載していたのに対し、K10はUSB 3.2 Type-Aを2ポート、USB 2.0を2ポート、2.5GbE LANを1ポート搭載しています。K10は代わりにHDMIポートが1つ多く(計2基)、産業用途向けのCOMポートを備えています。

どちらが良いかは用途によりますが、K10は前面での接続性の多様さと映像出力の柔軟性、特定の専門用途への対応力に、M4は背面USB Type-Aの数とデュアルLANに重きを置いていたと言えるでしょう。

まとめ:おすすめポイント

  • 洗練された金属筐体: どんな環境にも馴染む、ブラック基調のコンパクトでスタイリッシュなデザイン。
  • 取り外し可能なカバーリッド: デザインのアクセントに加え、メンテナンス性向上も期待できるユニークな特徴。
  • 便利な前面ポート群: USB 3.2とUSB 2.0を両方搭載し、日常的な周辺機器の抜き差しが非常に容易。
  • VESAマウント対応: モニター背面設置などでデスクスペースを有効活用し、スマートな設置が可能。
  • 柔軟な接続性: 前面ポートの利便性と、多画面出力や特定用途にも対応する背面ポートを両立(M4比で前面USB種類増、HDMI増、COMポート追加)。

GMKtec NucBox K10のメリット

GMKtec NucBox K10 映像出力

GMKtec NucBox K10は、いくつかの点で他のミニPCと比較して明確なメリットを持っています。特にそのCPU性能、インターフェースの豊富さ、そしてコストパフォーマンスにおいて優位性が見られます。

クラス最高レベルのCPU性能

NucBox K10最大の魅力は、搭載されている第13世代 Intel Core i9-13900HKプロセッサの圧倒的な処理能力です。このCPUは14コア20スレッド、最大5.4GHz動作というスペックを持ち、Passmarkベンチマークスコアで30655を記録しています。

これは、例えばエントリークラスのCHUWI HeroBox 2023 (Intel N100)やGMKtec NucBox G9 (Intel N150) とは比較にならないほどの高性能であり、動画編集、プログラミング、高度なマルチタスクといった負荷の高い作業も快適にこなします。

また、同じく高性能ミニPCであるMinisforum MS-01が搭載するCore i9-13900H (Passmark 29694)と比較しても、K10の「HK」モデルはわずかに高いスコアを示しており、より高いピークパフォーマンスが期待できます。Minisforum MS-A1で搭載可能なAMD Ryzenプロセッサと比較しても、CPUの純粋なマルチコア性能においてはi9-13900HKが優位に立つ場面が多いでしょう。

充実したインターフェースとマルチモニター対応

NucBox K10は、そのコンパクトな筐体にも関わらず、非常に豊富なインターフェースを備えています。特にUSB Type-Aポートは前面に4つ、背面に4つの合計8ポートを搭載しており、これは比較対象のミニPCの中でも群を抜いています。例えば、GMKtec NucBox G9は側面に3つ、Minisforum MS-A1は合計5つ、Minisforum MS-01は合計6つであり、NucBox K10はより多くのUSB周辺機器を変換アダプターなしで接続できます。

さらに、映像出力に関しても、HDMIポートを2つ、DisplayPortを1つ、そしてDisplayPort出力対応のType-Cポートを1つ備え、最大で4画面への同時出力が可能です。これは最大3画面出力であるGMKtec NucBox G9、Minisforum MS-A1、Minisforum MS-01や、最大2画面(+VGA)のCHUWI HeroBox 2023と比較して、より広大なデスクトップ環境を構築したいユーザーにとって大きなメリットとなります。

優れたコストパフォーマンス

NucBox K10は、搭載するCore i9-13900HKというハイエンドCPUの性能を考慮すると、非常に優れたコストパフォーマンスを実現しています。公式サイトでのベアボーン価格が6万円台からというのは、同様にCore i9を搭載するMinisforum MS-01のベアボーン価格(Amazonで9万円台~)と比較して明らかに安価です。ほぼ同等かそれ以上のCPU性能を持つマシンを、より低い初期投資で手に入れることができる点は、NucBox K10の大きな強みと言えます。

使い勝手を高める前面ポートとデザイン

日々の使いやすさという点でもメリットがあります。NucBox K10は前面にUSB 3.2 x 2、USB 2.0 x 2、Type-C、オーディオジャック、電源ボタンを集中配置しており、USBメモリやヘッドセットなどの頻繁に抜き差しするデバイスへのアクセスが非常に容易です。

GMKtec NucBox G9CHUWI HeroBox 2023のように前面にポートがないモデルや、Minisforum MS-A1、MS-01のように前面ポート数が少ないモデルと比較して、日常的な利便性に優れています。また、天板の取り外し可能なカバーリッドは、デザイン上のアクセントとなるだけでなく、内部へのアクセスを容易にする可能性があり、メンテナンス性の観点からもユニークな特徴です。

特定用途に対応するCOMポート

NucBox K10は、一般的なミニPCでは省略されがちなCOMポート(シリアルポート)を背面に搭載しています。これは、産業用機器の制御やデータ収集、特定のレガシーデバイスとの接続など、専門的な分野で必要とされるインターフェースです。他の比較対象機種(GMKtec NucBox G9, Minisforum MS-A1, Minisforum MS-01, CHUWI HeroBox 2023)には見られないこのポートの存在により、NucBox K10は一般的な用途に加え、特定の業務用途や組み込み用途にも対応できる汎用性の高さを持っています。

GMKtec NucBox K10のデメリット

GMKtec NucBox K10 モニターに映像

GMKtec NucBox K10は、Core i9-13900HKを搭載し、非常に高い処理性能と優れた拡張性を持つミニPCですが、他の特定のミニPCと比較した場合、いくつかの点でデメリットや見劣りする部分が存在します。購入する前に必ず確認しておきましょう。

グラフィック性能の限界

NucBox K10はCPUに内蔵されたIntel Iris Xe Graphicsを利用しています。これは統合グラフィックスとしては優秀な性能を持ちますが、より高いグラフィック性能を求める用途では限界があります。例えば、Minisforum MS-A1はAMD Ryzen 7 8700Gなどを搭載可能で、その内蔵GPUであるAMD Radeon 780Mは、Iris Xe Graphicsよりも一般的に高い3D描画性能を発揮します。

そのため、より快適なゲームプレイやグラフィック作業をミニPC単体で行いたい場合、MS-A1の方が有利な選択肢となり得ます。さらに、Minisforum MS-01はPCIe 4.0×16スロット(動作はx8まで)を備えており、別途グラフィックボードを増設することが可能です。これにより、NucBox K10では実現できない、本格的なゲーミングや高度なGPUコンピューティングに対応できる拡張性を持っています。

ネットワーク機能の制限

NucBox K10は高速な2.5GbE有線LANポートを1つ搭載していますが、一部のミニPCはさらに高度なネットワーク機能を提供しています。例えば、GMKtec NucBox G9、Minisforum MS-A1、そしてMinisforum MS-01はいずれもデュアルLANポートを搭載しています。これにより、リンクアグリゲーションによる帯域幅の向上、ネットワークの冗長化、あるいはルーターやファイアウォールとしてミニPCを活用するなど、より柔軟で高度なネットワーク構築が可能になります。

特にMinisforum MS-01は、2.5GbEポート2つに加えて、データセンターなどで利用される超高速な10Gbps SFP+ポートも2つ搭載しており、プロフェッショナルレベルのネットワーク環境に対応できます。NucBox K10のシングル2.5GbEポートは多くのユーザーには十分高速ですが、これらの機種と比較するとネットワーク機能の選択肢は限られます。

特定の高度な拡張性・インターフェースの不足

NucBox K10はM.2スロットを3基搭載するなど高いストレージ拡張性を持ちますが、さらに特殊な拡張性やインターフェースを持つモデルも存在します。前述の通り、Minisforum MS-01はグラフィックボードなどを増設できるPCIeスロットに加え、サーバーグレードの高速ストレージであるU.2 NVMe SSDにも対応するスロットを備えています。

また、最大40Gbpsの高速データ転送と映像出力、一部では給電も可能なUSB4ポートを2つ搭載しています。Minisforum MS-A1は、CPU自体を交換できるソケット式を採用しており、将来的なCPUアップグレードの可能性を残しています。さらに、外部GPUボックスなどを高速接続できるOCuLinkポートも備えています。NucBox K10はこれらの特定の高度な拡張性やインターフェースは持っていません。

価格帯

NucBox K10はCore i9-13900HKというハイエンドCPUを搭載しているため、その性能に見合った価格設定となっています。しかし、より安価なミニPCと比較すると、当然ながら価格は高くなります。例えば、CHUWI HeroBox 2023はIntel N100プロセッサを搭載し、基本的なPC作業や軽作業を目的としたモデルで、価格は2万円台からと非常に手頃です。

また、同じGMKtecのNucBox G9もIntel N150プロセッサ搭載でNAS機能に特化しており、3万円前後から購入可能です。NucBox K10はこれらのエントリーモデルと比較すると数倍の価格となるため、予算を重視する場合や、そこまでの高性能を必要としない用途にはオーバースペックかつ高価であると言えます。

GMKtec NucBox K10のスペック

  • プロセッサ: 第13世代 Intel Core i9-13900HK (14コア/20スレッド, 最大5.4GHz, 24MBキャッシュ, TDP 45-70W)
  • GPU: Intel Iris Xe Graphics (96EU, 最大1.5GHz, AV1デコード対応)
  • RAM: DDR5 5200MHz (32GB/64GBモデル, 最大96GB)
  • ストレージ: PCIe x4 NVMe M.2 2280 (512GB/1TB/2TBモデル)
  • 拡張ストレージ: M.2 2280 x 3 (最大12TB)
  • 電源: DC IN 19V/6.32A
  • ワイヤレス通信: WiFi 6 (最大2.4Gbps), Bluetooth 5.2
  • 有線LAN: 2.5G イーサネット (RJ45) x 1
  • 前面インターフェース: USB 3.2 x 2, Type – C (DP/DATA, USB 3.2 Gen2) x 1, Power Button x 1, 3.5 mm Audio (Headphone + Microphone Support) x 1, USB 2.0 x 2
  • 背面インターフェース: USB 2.0 x 2, USB3.2 x2, HDMI 2.0 (4K @ 60Hz) x 2, DP x 1, DC IN (2.5 * 5.5) x 1, COM Port (for industrial applications) x 1, 2.5GbE LAN (RJ45) x 1, Kensington Lock x 1
  • 映像出力: HDMI x 2 (4K@60Hz), DP 1.4 x 1 (4K@60Hz), Type-C DP (最大8K@60Hz, 4画面4K同時出力)
  • 冷却システム: 大型スーパー冷却ファン (ヒートシンク銅板, デュアルヒートパイプ, アルミプレート, 360度冷却)
  • 消費電力: プロセッサ TDP 45-70W (システム全体は不明)
  • VESAマウント: 対応
  • OS: Windows 11 Pro (プリインストール), Linuxサポート
  • サイズ: 188.6 x 178 x 38.9 mm
  • 重量: 920 g
  • カラー: ブラック
  • 付属品: マニュアル(説明書)x 1、充電器 (DC IN 19V/6.32A)x 1、HDMIケーブルx 1、Wi-Fiアンテナx 1

GMKtec NucBox K10の評価

GMKtec NucBox K10 上から見た外観

7つの基準で「GMKtec NucBox K10」を5段階で評価してみました。

スペック:★★★★★ (5/5)

理由:ノートPC向けとしては最高クラスの第13世代 Intel Core i9-13900HKプロセッサを搭載しており、Passmarkスコア30655と非常に高い処理能力を持ちます。メモリも高速なDDR5 5200MHzを標準で32GB/64GB搭載し、最大96GBまで拡張可能です。ストレージも高速なPCIe 4.0 NVMe SSDを採用しており、全体的に非常に高性能な構成です。内蔵GPUのIntel Iris Xe Graphicsは統合型としては優秀ですが、最新の重いゲームを高設定でプレイするには力不足な点は考慮が必要です。しかし、CPUとメモリ、ストレージの基本性能は最高レベルです。

デザイン:★★★★☆ (4/5)

理由:約18.9cm × 17.8cm × 3.9cm、重さ約920gとコンパクトかつ軽量で、設置場所を選ばないブラック基調の金属製筐体は質感が高いです。天板に取り外し可能なメタリックなカバーリッドを採用している点はユニークで、デザイン上のアクセントだけでなく、メンテナンス性向上にも寄与する可能性があります。VESAマウントに対応しており、モニター背面などへの設置も可能です。全体的に洗練されていますが、デザインの好みは分かれる可能性もあるため星4つとしました。

通信:★★★★★ (5/5)

理由:最新規格のWi-Fi 6に対応し、理論上最大2.4Gbpsの高速ワイヤレス通信が可能です。Bluetooth 5.2も搭載しており、最新のワイヤレス周辺機器との接続もスムーズです。有線LANは一般的なギガビットイーサネットの2.5倍の速度を持つ2.5GbEポートを搭載しており、安定性と速度を両立しています。さらに、Wi-Fiモジュールが交換可能である点も将来的なアップグレードを見据えると評価できます。

機能(拡張性):★★★★★ (5/5)

理由:インターフェースが非常に豊富です。前面にUSB 3.2×2, USB 2.0×2, Type-C (DP/Data), オーディオジャック。背面にUSB 3.2×2, USB 2.0×2, HDMI 2.0×2, DP 1.4×1, 2.5GbE LAN, COMポート, Kensington Lockを備えます。最大4画面の4K同時出力(Type-Cは8K@60Hz対応)が可能です。ストレージはM.2 2280スロットを合計3基搭載し、最大12TBまで拡張可能。メモリも最大96GBまで対応しており、ミニPCとしては最高レベルの拡張性を誇ります。産業用途向けのCOMポート搭載も特徴的です。

冷却性能: ★★★★☆ (4/5)

理由:TDP最大70Wに達するCore i9-13900HKを冷却するため、大型ファン、ヒートシンク銅板、デュアルD8ヒートパイプ、熱伝導シリコンを備えた「大型スーパー冷却ファンシステム」を採用しています。「冷却速度・効率1.5倍向上」「360度全方位冷却」を謳っており、高負荷時でもCPU性能を持続的に引き出し、安定動作させるための設計がなされています。実際の動作音や温度に関するデータはありませんが、冷却への配慮は十分に見られます。

使いやすさ:★★★★☆ (4/5)

理由:コンパクトなサイズとVESAマウント対応により、設置の自由度が高いです。前面にUSBポート計4つ、Type-C、オーディオジャックが配置されており、日常的に使用するデバイスの抜き差しが容易です。取り外し可能なカバーリッドもメンテナンスを容易にする可能性があります。OSはWindows 11 Proがプリインストールされており、すぐに使用開始できます。Linuxもサポートしています。

価格:★★★★★ (5/5)

理由:搭載されているCore i9-13900HKというハイエンドCPUの性能を考慮すると、非常にコストパフォーマンスが高いです。公式サイトではベアボーンモデルが6万円台、メモリ32GB・SSD 1TB搭載モデルが7万円台から購入可能であり、同様のCPUを搭載する他のミニPCと比較しても競争力のある価格設定です。高性能を比較的手頃な価格で実現しています。

総評:★★★★★ (5/5)

GMKtec NucBox K10は、ミニPCというコンパクトな筐体に、現行ノートPC向けとしては最高クラスの性能を持つCore i9-13900HKプロセッサを詰め込んだ、非常にパワフルなマシンです。

注目すべきはその圧倒的なCPU性能と、ミニPCの常識を覆すほどの高い拡張性です。

最大96GBのメモリ、3基のM.2スロットによる最大12TBのストレージ拡張性は、クリエイティブな作業から大量のデータ保存、仮想環境の構築まで、あらゆるヘビーユースに応えるポテンシャルを秘めています。

インターフェースも非常に豊富で、前面・背面合わせて8つのUSB Type-Aポート、映像出力とデータ転送に対応するType-Cポート、最大4画面出力可能な映像端子群、さらには産業用途にも対応できるCOMポートまで備えています。通信機能も最新のWi-Fi 6と高速な2.5GbE LANを搭載し、隙がありません。

デザイン面でも、コンパクトな金属筐体やユニークな取り外し可能リッドなど、所有欲を満たす工夫が見られます。冷却システムも高性能CPUを安定動作させるために配慮された設計となっており、高負荷時のパフォーマンス維持が期待できます。

これだけの高性能と拡張性を持ちながら、ベアボーンモデルで6万円台から、メモリ・ストレージ込みでも10万円を切る価格設定は驚異的であり、コストパフォーマンスは最高レベルと言えます。内蔵GPU性能はディスクリートGPUには及びませんが、それを補って余りあるCPUパワーと拡張性を備えており、幅広いユーザーに強く推奨できる、非常に完成度の高いミニPCです。

GMKtec NucBox K10は買うべき?最適な人は?

GMKtec NucBox K10を購入すべきかどうかは、ニーズと予算によって大きく左右されます。このミニPCは、特定の強みといくつかの考慮事項を併せ持っているため、それらを理解した上で判断することが重要です。

NucBox K10が最適なユーザー像

まず、NucBox K10は、ミニPCというコンパクトなモデルでありながら、妥協のない高いCPUパフォーマンスを求めるユーザーにとって非常に魅力的な選択肢です。搭載されているCore i9-13900HKは、動画編集、RAW現像、プログラミング、仮想環境の利用、あるいは多数のアプリケーションを同時に動かすヘビーなマルチタスクといった、CPUに高い負荷がかかる作業を快適にこなすパワーを持っています。このCPU性能は、例えばCHUWI HeroBox 2023やGMKtec NucBox G9のようなエントリークラスのミニPCでは到底得られないものです。

また、豊富なインターフェースと拡張性を重視するユーザーにもNucBox K10は適しています。合計8つのUSB Type-Aポートは、多くの周辺機器をハブなしで接続したい場合に大きな利点となります。最大4画面のマルチモニター出力に対応している点も、広い作業領域を必要とするトレーダーや開発者、デザイナーなどにとっては強力なメリットです。

さらに、3基のM.2スロットによる最大12TBまでのストレージ拡張性は、大容量データを扱うクリエイターや、多数のゲームをインストールしたいゲーマーにとっても安心感があります。加えて、COMポートが必要な特定の産業用途や業務用途がある場合、このポートを備えるNucBox K10は有力な候補となるでしょう。

そして、コストパフォーマンスを重視する高性能志向のユーザーにも注目すべきモデルです。Core i9クラスのCPUを搭載するミニPCとしては、Minisforum MS-01などと比較して価格が抑えられており、高性能を比較的手頃な予算で実現したい場合に有利です。

他の選択肢を検討すべきユーザー像

一方で、NucBox K10が必ずしも最適とは言えないケースもあります。最も大きな点はグラフィック性能です。CPU内蔵のIntel Iris Xe Graphicsは統合GPUとしては優秀ですが、最新のPCゲームを高画質・高フレームレートで楽しみたい、あるいはGPU支援が重要なクリエイティブ作業を行いたい場合は力不足を感じるでしょう。

そのような場合は、より強力な内蔵GPUを持つAMD Ryzen 8000Gシリーズなどを搭載できるMinisforum MS-A1や、グラフィックボードの増設が可能なMinisforum MS-01の方が適しています。

また、ネットワーク機能に特別な要件があるユーザーも注意が必要です。NucBox K10の2.5GbE LANポートは高速ですが、リンクアグリゲーションや冗長化のためにデュアルLANが必要な場合や、10Gbps SFP+のような超高速ネットワーク環境を構築したい場合は、それぞれに対応するGMKtec NucBox G9、Minisforum MS-A1、あるいはMinisforum MS-01を検討すべきです。

さらに、将来的なCPUのアップグレードパスを重視するユーザーにとっては、CPU交換が可能なMinisforum MS-A1のようなモデルがより魅力的に映るかもしれません。そして当然ながら、予算を最優先し、ウェブ閲覧やオフィスソフト利用などの基本的な用途が中心であれば、CHUWI HeroBox 2023GMKtec NucBox G9のような、より安価なミニPCで十分な場合が多いでしょう。

結論

GMKtec NucBox K10は、卓越したCPUパフォーマンス、豊富なインターフェース、高いストレージ拡張性、そしてそれらを比較的手頃な価格で実現している、非常にバランスの取れた高性能ミニPCです。特にCPUパワーと接続性を重視するユーザーにとっては、「買うべき」有力な選択肢と言えます。

ただし、グラフィック性能や特定の高度なネットワーク機能・拡張性を最優先する場合は、他のモデルと比較検討することをお勧めします。最終的には、ご自身の用途、必要な性能、拡張性、そして予算を総合的に考慮して、NucBox K10が最適な一台であるかをご判断ください。

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GMKtec NucBox K10の価格・購入先

GMKtec NucBox K10 本体 正面

GMKtec公式サイト

  • ベアボーンで63,300円、
  • 32GB+1TBモデルで78,300円、
  • 64GB+1TBモデルで88,900円、

で販売されています。

GMKtec公式サイトで「GMKtec NucBox K10」をチェックする

ECサイト

  • Amazonで110,990円(税込・15157円 OFFクーポン付きで実質 95,833円) 、
  • 楽天市場で97,300円(送料無料)、ヤフーショッピングで110,907円、
  • AliExpressで53,022円(ベアボーンモデル)、
  • 米国 Amazon.comで$569.99($50 OFFクーポン付き)、

で販売されています。

Amazonで「GMKtec NucBox K10」をチェックする

楽天市場で「GMKtec NucBox K10」をチェックする

ヤフーショッピングで「GMKtec NucBox K10」をチェックする

AliExpressで「GMKtec NucBox K10」をチェックする

米国 Amazon.comで「GMKtec NucBox K10」をチェックする

※AliExpressでの購入方法・支払い方法はこちらのページで紹介しています。
AliExpressで激安ガジェットをお得に購入する方法を徹底 解説

おすすめの類似製品を紹介

GMKtec NucBox K10」に似た性能をもつミニPCも販売されています。

Minisforum MS-A2

Minisforumから発売されるAMD Ryzen 9 9955HX 搭載のミニPCです(2025年4月27日 発売・5月15日に出荷開始)。

64GBまたは96GBのDDR5-5600Mhzメモリ、1TBまたは2TBのSSDストレージ、合計3つのM.2 PCIe4.0 NVMe SSDスロット(最大計12TB)、PCIe 4.0 x16拡張スロット(x8動作)、AMD Radeon 610M 統合グラフィックス、Windows 11 OS(ベアボーンキット除く)を搭載しています。

また、3画面の8K映像出力(HDMI 2.1 x1, USB-C Alt DP2.0 x2)、高性能冷却システム(ヒートパイプ3本、ターボファン等)、デュアル10Gbps SFP+ポート、デュアル2.5Gbps RJ45ポート、

豊富なUSBポート(前面USB3.2 Gen1 x2, USB2.0 x1、背面USB3.2 Gen2 Type-C x2, USB3.2 Gen2 x1, USB3.2 Gen1 x1)、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3に対応しています。

価格は、Minisforum公式サイトでベアボーンキット(OSなし)モデルが132,790円、64GB RAM+1TB SSDモデルが175,190円、96GB RAM+2TB SSDモデルが198,390円、です。

関連記事:Minisforum MS-A2徹底レビュー MS-A1比較と購入ガイド 

GMKtec NucBox G9

GMKtecから発売されたTwin Lake世代 Intel N150 搭載のミニPCです(2025年1月発売)。

12GB LPDDR5 4800 メモリ、64GB EMMC /64GB+512GB/64GB+1TB M.2 2280 NVMe PCle 3.0ストレージ、4つのM.2拡張スロットを搭載しています。

また、4K 3画面出力(USB Type-C、HDMI ( 4K@60Hz ) x2)、冷却システム、VESAマウント、ストレージ拡張(M.2 2280 NVMe で最大16TBま)、NAS(M.2 2280 NVMe で最大32TBまで増設可能、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2、2.5G・デュアル ギガビット有線LANにも対応しています。

価格は、Amazonで35,675円、楽天市場で44,900円、AliExpressで26,219円、米国 Amazon.comで$259.99、です。

関連記事:驚異の32TB!GMKtec NucBox G9のNAS性能を徹底レビュー

Minisforum MS-A1

Minisforumから発売されたCPU交換式のミニPC(ベアボーンPC)です(2024年7月23日 発売)。

AMD Ryzen 7 8700G/ Ryzen 5 8500G(※CPUなしのモデルもあり)、最大96GBまでのDDR5-5200MHzメモリ、4つのM.2 2280 SSD ストレージを搭載可能で、4K 3画面出力(USB4、HDMI 2.1、Displayport 2.0)、8K映像出力、USB4 ポート、OCuLinkポート、Wi-Fi 6E 、Bluetooth 5.2、2.5G デュアル有線LAN通信に対応しています。

価格は、Amazonで39,983円(税込・CPUなしのベアボーンモデル)、楽天市場で59,717円(送料無料・CPUなしのベアボーンモデル)、ヤフーショッピングで99,800円(送料無料・Ryzen 5 8500G)、AliExpressで47,924円(CPUなしのベアボーン)、米国 Amazon.comで$239.99(CPUなしのベアボーン)、です。

関連記事:CPU交換式「Minisforum MS-A1」のメリット・デメリット

Minisforum MS-01

Minisforumから発売されたIntel Core i9-13900H/Core i9-12900H搭載のミニPCです(2023年12月28日に発売)。

32GB DDR5メモリ、1TB M.2 SSD搭載で、U.2&M.2 NVME SSDスロット(最大24TB)、PCIe 4.0×16スロット(グラボ追加)、光ファイバー/LANケーブルに対応した10Gbps SFP+ポート、8K 3画面出力、冷却システム、デュアルUSB4、デュアルギガビット有線LAN通信、Wi-Fi6、Bluetooth 5.2に対応しています。

価格は、Amazonで78,980円(税込・13990 OFFクーポン付きで実質65,000円・Core i5-12600Hモデル)、楽天市場で79,980円(送料無料・Core i5-12600H)、ヤフーショッピングで102,500円、AliExpressで63,187円(ベアボーン)、米国 Amazon.comで$529.00、です。

関連記事:バツグンの拡張性「Minisforum MS-01」と超高性能ミニPCを比較

CHUWI HeroBox 2023

CHUWIから発売されたIntel N100搭載のミニPCです(2023年8月に発売)。

8GB LPDDR5メモリ、256GB SSD SATAストレージ、Micro SD カードスロット、Windows 11を搭載しています。

また、4K 2画面出力(Type-C、HDMI)、VGAポート、2.5インチHDD/SSDでのストレージ拡張、VESAマウント、冷却システム、Type-C ((PD給電/DP1.4映像出力) ) x1、USB 3.0 x2、USB 2.0 x2、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2、ギガビット有線LAN通信に対応しています。

価格は、Amazonで25,900円(4000円OFF)、楽天市場で21,600円(送料無料)、ヤフーショッピングで34,634円、AliExpressで21,335円、米国 Amazon.comで$149.99($10 OFFクーポン付き)、です。

関連記事:N100で復活「CHUWI HeroBox 2023」のメリット・デメリット

他のGMKtec ミニPCと比較

他にもGMKtecのミニPCが販売されています。2025、2024モデルもあるので、ぜひ比較してみてください。

GMKtec NucBox ミニPCのコスパがヤバすぎた! 最新 機種を比較

その他のおすすめ小型PCは?

その他のおすすめ小型PCは以下のページにまとめてあります。ぜひ比較してみてください。

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