Dell Tower徹底レビュー:最新AI PCの実力と用途別おすすめ構成

Dell Tower 2025
デルから、最新テクノロジーを搭載した新しいデスクトップPC「Dell Tower」が登場しました。注目すべきはその高いコストパフォーマンス!

例えば第14世代インテル® Core™ i5 14400プロセッサーを搭載した構成が108,900円からという、魅力的な価格設定になっています。

AI処理能力が強化された最新のインテル Core Ultraプロセッサー(シリーズ2)やNVIDIA GeForce RTX 3050またはRTX 4060といった強力なグラフィックボードを選択可能で、負荷の高いPCゲームや4K動画編集、大量のデータ分析など幅広い用途でそのパワーを発揮します。

また、デスクトップPCならではの拡張性もバツグンの使いやすさ!サイドパネルを簡単に開けて、メモリの増設やストレージの追加、サウンドカードやネットワークカードといった各種拡張カードの搭載も容易に行える設計となっています。

この記事では、そんな魅力あふれるDell Towerの性能や機能を、ベンチマークテストの結果なども交えながら徹底的に深掘りしていきます。

特に、選択可能なCPUのラインナップが豊富であることから、それぞれのCPUが持つ性能の違いや、どのような用途に向いているのかという点に焦点を当て、その違いを分かりやすく明らかにしていきます。

この記事で分かること

  1. 新しいDell Towerの主な特徴(デザイン、AI機能、ラインナップ)
  2. CPU(Core i5/Ultra他)とGPU(内蔵/RTX)の性能比較(ベンチマーク結果)
  3. メモリ、ストレージ、各種スロットの拡張性とアップグレード方法
  4. インターフェースの詳細(前面・背面ポート、ネットワーク)
  5. 購入前に知るべきメリット・デメリットの客観的評価
  6. 詳細な価格情報と構成別コストパフォーマンス分析
  7. 用途別おすすめ構成と最適なモデルの選び方ガイド
  8. スペック(仕様)一覧と総合評価

そのほかにも、購入する前に知っておきたいメリット・デメリット、評価、詳細な価格情報もあるので、ぜひ活用してみてください。DELLの最新デスクトップPCの購入を検討されている方は必見です!

AI対応の新型デスクトップPC「Dell Tower」が発売開始!

Dell Tower

2025年3月28日、デル・テクノロジーズから、多くのユーザーが待ち望んでいた新型デスクトップPC「Dell Tower」が発売されました。従来のInspironデスクトップの後継モデルとして位置づけられ、旧モデルにあった光学ドライブの搭載オプションを廃止。これにより、よりモダンでコンパクトな、すっきりとしたデザインへと進化を遂げています。

価格はインテル® Core™ i5 14400プロセッサーを搭載した構成で、108,900円(税込・配送料込)から購入可能です。さらに、Dell公式サイトでの購入特典として、お得なDell Rewardsプログラムのポイントも獲得できます。

AIで、創造性を解き放つ

Dell Tower」が注目される最大の理由は、最新のインテル® Core™ Ultraプロセッサー(シリーズ2)を選択できる点にあります。デル・テクノロジーズはこのモデルを「高性能でパワフルなAI PC」と明確に位置付けており、プロセッサーに内蔵されたAI機能が、これまで以上に要求の厳しいクリエイティブな作業を強力にサポートします。

例えば、高解像度の動画編集や複雑なグラフィックデザインといった負荷の高いタスクも、AIによるパフォーマンス強化によって、驚くほどスムーズに実行できます。もちろん、コストパフォーマンスに優れた第14世代インテル® Core™プロセッサーも選択肢として用意されており、予算や主な用途に合わせて最適な一台を選び出す喜びも提供します。

映像も、作業も、美しく滑らかに

より高度なグラフィック処理能力を求めるユーザーのために、NVIDIA® GeForce® RTX 3050またはRTX 4060といった高性能グラフィックスカードの選択肢が用意されています。これにより、プロフェッショナルレベルの動画編集、3Dモデリングやレンダリング、大量のデータを扱う分析作業などが格段に快適になります。

また、最新のPCゲームを高画質設定で楽しみたいゲーマーにとっても、このパワフルなグラフィックス性能は大きな魅力となるはずです。息をのむような美しい映像表現と、複数のアプリケーションを同時に動かしても遅延を感じさせないスムーズなマルチタスク性能は、日々のPCライフに感動をもたらします。

マルチモニターで作業効率を最大化

Dell Towerは、DisplayPort™とデイジーチェーン接続に対応しており、これらを活用することで最大4台ものフルHDモニターを同時に接続することが可能です。複数の資料を広々と表示しながらのレポート作成、コーディングとプレビュー画面の同時表示、あるいはトレーディングなど、広大なデスクトップ領域が必要とされる様々なシーンで、作業効率の大幅な向上が期待できます。

さらに、本体前面に4つ、背面に4つの合計8つものUSBポートを搭載。キーボード、マウス、外付けハードディスク、Webカメラ、プリンターなど、必要不可欠な周辺機器を、ポート不足に悩むことなくスマートに接続できます。

将来を見据えた、安心の拡張性

PCを長く快適に使い続ける上で、拡張性の高さは非常に重要な要素です。Dell Towerはこの点においても優れており、特別な工具を使うことなくサイドパネルを簡単に開閉できる設計を採用しています。これにより、メモリの増設ストレージの交換といったアップグレード作業が、初心者でも手軽に行えます。

メモリは2つのDIMMスロットで最大16GBのDDR5メモリを追加でき、ストレージもPCI Express接続の高速SSD(最大2TB)に加え、オプションで大容量HDD(最大2TB)の搭載も可能です。さらに、3つのPCIe拡張スロットを備えているため、サウンドカードやネットワークカードなどを追加し、将来的なニーズの変化にも柔軟に対応できます。

AI活用をもっと身近に、スマートに

Dell Towerには、一部構成で専用のMicrosoft Copilotキーを備えたDell有線キーボードが標準で同梱されます。このキーを押すだけで、Windows 11に統合されたパーソナルAIアシスタント「Copilot」を瞬時に呼び出すことが可能です。日々の情報収集、文章作成のサポート、複雑な設定の問い合わせ、あるいは新しいアイデアのヒントを得るなど、Copilotは様々な場面でユーザーをサポートし、生産性を向上させます。

キーボードからのワンタッチアクセスにより、AI技術をより日常的に、そして直感的に活用できるようになります。

その他にも魅力が満載!

その他にも、写真や動画の取り込みに便利なSDカードリーダー、周辺機器の接続に困らない豊富なUSBポート、映像出力やネットワーク接続のための最新インターフェースを搭載。

データを守る強固なセキュリティ機能、次世代の高速無線LAN規格Wi-Fi 6E、そしてパフォーマンスや予算に応じて選択可能な複数の電源オプション、さらには標準で1年間のベーシックオンサイトサービス(訪問修理)や、オプションで選択できるアクシデンタルダメージサービス(偶発的な事故による損害への保証)に対応するなど魅力的な要素が満載です!

早速どんなデスクトップPCなのか、その価格や特徴(メリット)、変更点などを見ていきましょう。

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公式ページ:Dellタワー デスクトップ | Dell 日本

デザインとサイズ感:デスクに馴染む、進化したタワー型

Dell Tower

ここでは、新しいDell Towerの外観デザインについて、その魅力を詳しくご紹介します。設置スペースや見た目を重視する方々に向けて、デザインの刷新点、素材感、サイズ、カラーリングなどを具体的に解説し、実際の設置イメージが掴めるような情報を提供します。

光学ドライブレスが生んだ、ミニマルな美しさ

新しいDell Towerの最も大きなデザイン変更点は、光学ドライブを搭載しない設計を採用したことです。これにより、旧モデルと比較してフロントパネルのデザインが大幅にシンプルかつ、すっきりとした印象になりました。

凹凸が少なくなり、より洗練されたミニマルな外観を実現しています。ディスクドライブが不要になったことで、デザインの自由度が増し、現代的なインテリアにも調和する、よりクリーンなルックスを獲得しました。

空間に溶け込む、流線形のモダンデザイン

Dell Tower

Dell Towerは、流れるようなラインを取り入れたモダンなデザインが特徴です。直線と曲線を巧みに組み合わせたフォルムは、硬質なPCのイメージを和らげ、リビングのテレビ横や書斎のデスク上など、家庭内のあらゆる場所に自然に溶け込みます。

例えば、リビングでNetflixやHuluなどのストリーミングサービスを利用して映画を楽しむ際も、このスタイリッシュなデザインはインテリアの一部として空間を彩ります。オフィス空間においても、その洗練された存在感は、作業環境に落ち着きと先進性をもたらします。

環境への配慮を形に – 再生素材の採用

デザイン性だけでなく、サステナビリティへの配慮もDell Towerの大きな魅力です。筐体には、最大43%の再生プラスチックと50%の再生スチールが使用されています。これは、環境負荷低減への貢献を示すと同時に、素材の質感にもこだわっている証拠です。

触れてみると、再生素材でありながら安っぽさを感じさせない、しっかりとした作り込みが感じられます。梱包材も100%再生素材を使用しており、製品全体で環境への意識の高さを示しています。

どんな場所にもフィットするサイズ感

設置場所を考える上で重要なサイズについても見ていきましょう。Dell Towerの寸法は、高さ324.30mm、幅154.00mm、奥行き293.00mmです。タワー型デスクトップPCとしては比較的コンパクトな設計で、デスクの上はもちろん、足元や棚の中など、限られたスペースにも設置しやすいサイズ感です。最小重量は5.45kg(構成により最大6.86kg)と、移動や設置時の負担も軽減されています。このサイズなら、例えばワンルームのお部屋でも圧迫感なく設置できるでしょう。

シックなブラックカラー

Dell Towerのカラーは、落ち着きのあるブラックを採用しています。光沢を抑えたマットな質感は、指紋が付きにくく、高級感を演出します。ブラックはどんな色の周辺機器やインテリアにも合わせやすく、飽きのこない定番カラーです。書斎で集中して『Microsoft Flight Simulator』のようなシミュレーションゲームをプレイする際も、このシックなブラックの筐体は、没入感を高めるのに一役買うはずです。

デザインがもたらす、新しいPC体験

光学ドライブをなくし、流線形のモダンなデザインを採用した新しいDell Towerは、見た目の美しさだけでなく、設置のしやすさや環境への配慮も兼ね備えています。リビングでのエンターテイメントから、書斎でのクリエイティブワーク、オフィスでのビジネスユースまで、あらゆるシーンでその洗練されたデザインが、PCを使う喜びを高めてくれます。Spotifyでお気に入りのアーティストの曲を聴きながら作業する時間も、より心地よいものになるでしょう。

まとめ

  • デザイン刷新: 光学ドライブを廃止し、よりすっきりとしたモダンなデザインに進化。
  • 素材: 最大43%の再生プラスチックと50%の再生スチールを使用し、デザインとサステナビリティを両立。
  • サイズ: 高さ324.30mm x 幅154.00mm x 奥行き293.00mmと、比較的コンパクトで設置しやすい。
  • 重量: 最小5.45kgからと、扱いやすい重さ(構成により変動)。
  • カラー: どんな環境にもマッチするシックなブラックを採用。
  • 設置イメージ: リビング、書斎、オフィスなど、様々な空間にスタイリッシュに調和。

選べるプロセッサ:CPUパフォーマンス徹底比較

Dell Tower

ここでは、Dell Towerが搭載可能なプロセッサー(CPU)のラインナップと、それぞれの性能や特徴について詳しく解説します。

多様なニーズに応えるCPUラインナップ

Dell Towerでは、用途や予算に合わせて複数のインテル製プロセッサーを選択できます。主なラインナップは以下の通りです。

  • 1.インテル® Core™ i5 14400: 10コア/16スレッド、最大4.7GHz。コストパフォーマンスに優れたモデルです。
  • 2.インテル® Core™ i7 14700: 20コア/28スレッド、最大5.4GHz。高いマルチタスク性能を誇ります。
  • 3.インテル® Core™ Ultra 5-225 プロセッサー: 10コア、3.3GHz。AI機能(NPU)を内蔵した新世代モデルです。
  • 4.インテル® Core™ Ultra 7-265 プロセッサー: 20コア、2.4GHz。高性能なAI処理能力を持ちます。
  • 5.インテル® Core™ Ultra 7-265F プロセッサー: 20コア、2.4GHz。上記に加え、単体グラフィックス(NVIDIA® GeForce RTX™ 3050)との組み合わせが前提のモデルです。

これらのCPUは、それぞれコア数、スレッド数、キャッシュ容量、動作クロック周波数が異なり、得意とする処理が変わってきます。

第14世代インテル® Core™:信頼性の高いパフォーマンス

まず、定評のある第14世代インテル® Core™ プロセッサーを見てみましょう。Core™ i5 14400は、10コア16スレッドという十分な処理能力を持ち、インターネット閲覧やOfficeソフト(Word、Excel、PowerPoint)での文書作成、YouTubeなどの動画視聴といった日常的な作業を快適にこなします。複数のアプリケーションを同時に開いて作業するような、軽いマルチタスクにも対応できるバランスの良さが魅力です。

一方、Core™ i7 14700は、20コア28スレッドという圧倒的なコア/スレッド数を誇り、最大5.4GHzの高いクロック周波数で動作します。これにより、Adobe Premiere Proでの動画編集や、複数の仮想マシンを同時に動かすような高度なマルチタスク、プログラミング、そして『サイバーパンク2077』のような負荷の高いPCゲームのプレイなど、パワーが要求される作業もスムーズに処理できます。多くの作業を同時に、かつ高速に行いたいユーザーに適した選択肢です。

インテル® Core™ Ultra:AIがパフォーマンスを加速する新時代へ

新しいDell Towerの大きな特徴の一つが、インテル® Core™ Ultra プロセッサー(シリーズ2)を選択できる点です。これらのCPUは、従来のCPUコア(Pコア/Eコア)に加えて、NPU(ニューラルプロセッシングユニット)と呼ばれるAI処理専用のコアを内蔵していることが最大の違いです。NPUは、AIに関連する処理を低消費電力で効率的に実行するために設計されており、PC全体のパフォーマンス向上やバッテリー持続時間の改善(ノートPCの場合)に貢献します。

例えば、Microsoft TeamsなどのWeb会議ツールで背景をぼかしたり、周囲のノイズを抑制したりする「Windows Studio Effects」のような機能を、CPUに大きな負荷をかけることなく、よりスムーズかつ自然に利用できるようになります。また、将来的に登場するであろう様々なAIアプリケーションを快適に動作させる基盤となります。

Core™ Ultra 5-225は、日常的な作業の快適性に加え、AI機能を手軽に活用したいユーザーにおすすめです。一方、Core™ Ultra 7-265は、より多くのコア(20コア)を備え、高度なAI処理や本格的なマルチタスク、クリエイティブ作業にも対応できる性能を持ちます。AIを活用した画像生成やデータ分析などを試したいユーザーには最適な選択肢となります。

さらに、Core™ Ultra 7-265Fは、CPU内蔵グラフィックスを持たない代わりに、NVIDIA® GeForce RTX™ 3050などの単体グラフィックスカード(dGPU)と組み合わせることが前提のモデルです。これにより、CPUの高い処理能力とdGPUの強力なグラフィックス性能を両立でき、最新ゲームを高画質で楽しんだり、3DレンダリングやCADのような専門的なグラフィック作業を行ったりするユーザーにとって魅力的な選択肢となります。

どのCPUを選ぶべきか?用途別ガイド

インターネット閲覧、メール、文書作成、動画視聴が中心: Core™ i5 14400 または Core™ Ultra 5-225 で十分快適です。AI機能を試したい場合はCore™ Ultra 5がおすすめです。

写真編集、軽い動画編集、多くのアプリを同時に使うマルチタスク: Core™ i7 14700 または Core™ Ultra 7-265 が適しています。AI支援機能に期待するならCore™ Ultra 7が良いでしょう。

本格的な動画編集、プログラミング、負荷の高いゲーム: Core™ i7 14700 または Core™ Ultra 7-265F(+高性能GPU)が推奨されます。特にゲームや3D制作を重視するなら、Core™ Ultra 7-265FとRTX 4060などの組み合わせが強力です。

最新のAI機能を積極的に活用したい: Core™ Ultra 5-225 または Core™ Ultra 7-265/265F を選択するのが最適です。

まとめ

Dell Towerは、用途に合わせて最適なCPUを選択できる柔軟性を持っています。

  • 14世代 Core™ i5/i7: 実績のある安定したパフォーマンス。i5は日常作業、i7はヘビーなマルチタスクやクリエイティブ作業向け。
  • Core™ Ultra 5/7 (シリーズ2): NPUを内蔵し、AI処理能力が向上。Web会議の支援機能や将来のAIアプリに対応。Ultra 5はAI入門、Ultra 7は高度なAI活用やマルチタスク向け。
  • Core™ Ultra 7-265F: 高性能CPUと単体GPUの組み合わせで、ゲーミングや専門的なグラフィック作業に最適。
  • 選択のポイント: 日常作業中心か、マルチタスクやクリエイティブ作業が多いか、ゲームをするか、最新のAI機能を活用したいか、といった用途を明確にすることが重要です。

ベンチマーク

Dell Towerに搭載されているプロセッサ(Core i5 14400/Core i7 14700/Core Ultra 5-225/Core Ultra 7-265/Core Ultra 7-265F)はどのくらいの性能なのでしょうか?ベンチマークで測定してみました。

Passmarkで比較

Dell Tower

  • 1.Core i5 14400:Passmark:25239
  • 2.Core i7 14700:Passmark:41910
  • 3.Core Ultra 5-225:Passmark:31681
  • 4.Core Ultra 7-265:Passmark:47547
  • 5.Core Ultra 7-265F:Passmark:49868

Geekbench 6で比較

Dell Tower

  • 1.Core i5 14400:シングルコア「2372」、マルチコア「10988」
  • 2.Core i7 14700:シングルコア「2717」、マルチコア「15976」
  • 3.Core Ultra 5-225:シングルコア「2489」、マルチコア「12337」
  • 4.Core Ultra 7-265:シングルコア「3228」、マルチコア「24662」
  • 5.Core Ultra 7-265F:シングルコア「3219」、マルチコア「19433」

Cinebench 2023で比較

  • 1.Core i5 14400:シングルコア「1773」、マルチコア「16074」
  • 2.Core i7 14700:シングルコア「2228」、マルチコア「33572」
  • 3.Core Ultra 5-225:シングルコア「2000」、マルチコア「20000」
  • 4.Core Ultra 7-265:シングルコア「2202」、マルチコア「35760」
  • 5.Core Ultra 7-265F:シングルコア「2202」、マルチコア「25459」

CPUのベンチマーク結果から分かること

Core i5 14400

「Core i5 14400」は、今回比較するCPUの中ではエントリークラスの性能を示しています。Passmarkスコアは25239、Cinebench 2023のマルチコアスコアは16074と、他のCPUと比較して控えめな値です。日常的な作業や軽度のマルチタスクには十分な性能ですが、より負荷の高い処理では上位モデルに譲ります。シングルコア性能もGeekbench 6で2372、Cinebench 2023で1773と、上位モデルとの差が見られます。

Core i7 14700

「Core i7 14700」は、Core i5から大幅な性能向上を果たした上位モデルです。特にマルチコア性能が際立っており、Cinebench 2023では33572、Passmarkでは41910という高いスコアを記録しています。これにより、動画編集や3DレンダリングといったCPU負荷の高い作業も快適にこなせる能力を持ちます。シングルコア性能も高く、多くのアプリケーションで優れた応答性を期待できるでしょう。

Core Ultra 5-225

「Core Ultra 5-225」は、新世代アーキテクチャを採用したミドルレンジCPUです。Passmarkで31681、Cinebench 2023マルチコアで20000と、Core i5 14400を明確に上回る性能を持っています。シングルコア性能もCinebench 2023で2000、Geekbench 6で2489を記録しており、Core i7 14700に迫る場面も見られます。性能と電力効率のバランスが取れたモデルと言えるでしょう。

Core Ultra 7-265

「Core Ultra 7-265」は、現行のCore Ultraシリーズにおける高性能モデルとしての実力を見せつけます。特にGeekbench 6のスコアがシングルコア3228、マルチコア24662と非常に高く、幅広い用途で高いパフォーマンスを発揮します。Cinebench 2023のマルチコアスコアも35760と、今回比較した中ではCore i7 14700をも上回り、トップクラスのマルチスレッド性能を示しています。Passmarkも47547と高水準です。

Core Ultra 7-265F

「Core Ultra 7-265F」は、Core Ultra 7-265とほぼ同等のシングルコア性能を持ちます。Geekbench 6、Cinebench 2023ともにシングルコアスコアはそれぞれ3219、2202と、非Fモデルと遜色ありません。しかしマルチコア性能はベンチマークによって傾向が異なり、Passmarkでは最も高い49868を記録する一方で、Geekbench 6 (19433)やCinebench 2023 (25459)では非Fモデルを下回ります。高負荷時の挙動に特徴があるモデルと考えられます。

グラフィック性能の実力:Dell Towerの内蔵GPUからRTXまで徹底解説

PCを選ぶ上で、特にゲームや動画編集、デザイン作業などを考えている場合、グラフィック性能は非常に重要な要素です。映像の美しさ、動きの滑らかさ、そして処理の速さに直結します。

ここでは、Dell Towerが提供するグラフィックスオプション、すなわちCPU内蔵グラフィックスと、高性能なNVIDIA® GeForce® RTX™シリーズについて、それぞれの性能や得意なこと、そしてどのような用途に適しているのかを詳しく解説します。

日常作業を支えるCPU内蔵グラフィックス

まず基本となるのが、CPUに内蔵されているグラフィックス機能(iGPU)です。Dell Towerでは、搭載するCPUによって以下のいずれかのインテル® UHD グラフィックスが利用できます。

  • 1.インテル® UHD グラフィックス 730 (Core™ i5 14400搭載時)
  • 2.インテル® UHD グラフィックス 770 (Core™ i7 14700搭載時)
  • 3.インテル® UHD グラフィックス (Core™ Ultra 5-225 / Ultra 7-265搭載時)

これらの内蔵グラフィックスは、PCのメインメモリの一部を借りて動作します。Webサイトの閲覧、メールの送受信、WordやExcelでの書類作成、そしてYouTubeやNetflixなどの動画配信サービスを高画質で視聴するといった、日常的なパソコン作業には十分な性能を持っています。特別な設定なしに、快適にこれらのタスクをこなすことができます。

ただし、グラフィック処理専用のメモリを持たないため、3Dグラフィックスを多用する最新ゲームを高画質でプレイしたり、本格的な動画編集を行ったりするには性能が不足します。簡単な写真編集や、ブラウザで遊べるような軽いゲーム程度なら可能ですが、グラフィック負荷の高い作業には向きません。

ゲームもクリエイティブも快適に!NVIDIA® GeForce® RTX™シリーズ

より高いグラフィック性能を求めるなら、Dell Towerでは高性能な外付けグラフィックスカード(dGPU)を選択できます。オプションとして用意されているのは、NVIDIA®製の人気グラフィックスカードです。

  • NVIDIA® GeForce® RTX™ 3050 6GB GDDR6
  • NVIDIA® GeForce® RTX™ 4060 8GB GDDR6

これらのRTXシリーズは、グラフィック処理専用の高速なメモリ(GDDR6)を搭載し、3D描画や並列処理に特化した多数のコア(CUDAコア、RTコア、Tensorコア)を備えています。これにより、内蔵グラフィックスとは比較にならないほど高度なグラフィック処理が可能になります。

RTX 3050 6GB:フルHDゲーミングへの扉を開く

GeForce RTX™ 3050 6GBは、ゲーミングPCのエントリークラスとして人気の高いグラフィックスカードです。フルHD(1920×1080)解像度であれば、多くのPCゲームを快適にプレイできる性能を持っています。例えば、『Apex Legends』や『フォートナイト』、『原神』といった人気のオンラインゲームを、中~高設定で滑らかに楽しむことができます。

さらに、RTXシリーズの大きな特徴である「レイトレーシング」(光の反射や屈折をリアルに再現する技術)や「DLSS」(AIを使って画質を維持しながらフレームレートを引き上げる技術)にも対応。対応ゲームでは、よりリアルで美しい映像表現と、よりスムーズな動作を両立できます。ゲームだけでなく、フルHDクラスの動画編集やAdobe Lightroom/Photoshopを使った写真編集なども、内蔵グラフィックスより格段に快適に行えるようになります。

RTX 4060:最新世代で高性能・高効率を実現

GeForce RTX™ 4060は、RTX 3050よりも新しい「Ada Lovelace」アーキテクチャを採用した、ミドルレンジの最新世代グラフィックスカードです。

RTX 3050を上回る性能を持ち、フルHD解像度において、より多くのゲームを高画質設定で、かつ高いフレームレートでプレイすることが可能です。『サイバーパンク2077』や『Starfield』のようなグラフィック負荷が高いとされるゲームも、画質設定を調整すれば快適なプレイが視野に入ります。

特に注目すべきは、最新の「DLSS 3」に対応している点です。DLSS 3は、AIが全く新しいフレームを生成して映像に挿入する「フレーム生成」技術により、対応ゲームではフレームレートを劇的に向上させることが可能です。これにより、従来では考えられなかったような滑らかな映像でゲームに没入できます。

また、その高い性能はゲームだけでなく、4K動画の編集、3Dモデリング、グラフィックデザインといった、より負荷の高いクリエイティブワークにおいても威力を発揮します。高いパフォーマンスを持ちながら、電力効率にも優れている点も魅力です。

用途に合わせた最適な選択を

どのグラフィックオプションを選ぶべきかは、Dell Towerをどのように使いたいかによって決まります。

  • Web閲覧、Officeソフト、動画視聴がメイン: CPU内蔵グラフィックスで十分です。
  • フルHDで人気ゲームを気軽に楽しみたい、軽い動画編集もしたい: NVIDIA® GeForce® RTX™ 3050 6GBが良い選択肢です。
  • 最新ゲームを高画質・高フレームレートでプレイしたい、本格的な動画編集や3D制作も行いたい: NVIDIA® GeForce® RTX™ 4060がおすすめです。

注意点として、RTX 3050やRTX 4060などの外付けグラフィックスカードを搭載した場合、モニターはPC背面のグラフィックスカード側の映像出力端子(HDMIやDisplayPort)に接続する必要があります。CPU内蔵グラフィックス用のマザーボード側の端子に接続しても映像は出力されませんのでご注意ください。

まとめ

Dell Towerのグラフィック性能は、用途に合わせて柔軟に選択できます。

  • CPU内蔵グラフィックス: 日常的なPC作業や動画視聴には十分な性能。
  • NVIDIA® GeForce® RTX™ 3050 6GB: フルHDゲーミングの入門や、軽いクリエイティブ作業に適したエントリーモデル。DLSS対応も魅力。
  • NVIDIA® GeForce® RTX™ 4060: 最新世代のミドルレンジ。フルHDでの高設定ゲームプレイや、本格的なクリエイティブ作業もこなす高性能。最新のDLSS 3に対応。
  • 選び方: 主な用途(日常作業、カジュアルゲーム、本格ゲーム、クリエイティブワーク)を明確にして選ぶことが重要。
  • 注意点: 外付けGPU搭載時は、モニターをGPU側のポートに接続する必要がある。

GPUのベンチマーク

Dell Towerに搭載されているプロセッサ(Core i5 14400/Core i7 14700/Core Ultra 5-225/Core Ultra 7-265/Core Ultra 7-265F)のグラフィック性能はどのくらなのでしょうか?

3DMarkの Time Spyベンチマークスコアで比較してみました。

3DMark Time Spyで比較

Dell Tower

  • 1.インテル® UHD グラフィックス 730(Core™ i5 14400):スコア「700
  • 2.インテル® UHD グラフィックス 770(Core™ i7 14700):スコア「830
  • 3.インテル® UHD グラフィックス(Core™ Ultra 5-225 / Core™ Ultra 7-265) :スコア「3400
  • 4.NVIDIA® GeForce RTX™ 3050 6GB GDDR6(Core™ Ultra 7-265F) :スコア「6060
  • 5.NVIDIA® GeForce RTX™ 4060(Core™ Ultra 7-265F) :スコア「11205

GPUのベンチマーク結果から分かること

デスクトップ向けCPU内蔵グラフィックスの性能

まず、デスクトップ向けCPUであるCore™ i5 14400に搭載されているインテル® UHD グラフィックス 730のスコアは「700」です。

次に、上位モデルのCore™ i7 14700に搭載されているインテル® UHD グラフィックス 770のスコアは「830」となっています。

これらのスコアは、最新の3Dゲームを快適にプレイするには低い水準です。UHD 770はUHD 730よりわずかに高性能ですが、どちらも基本的な画面表示や動画再生、軽負荷な作業が主目的であり、本格的なゲームやクリエイティブ用途には別途グラフィックボード(ディスクリートGPU)の増設が推奨されます。

Core Ultraシリーズの内蔵グラフィックス性能

一方、最新世代のCore™ Ultra 5-225やCore™ Ultra 7-265に搭載されているインテル® UHD グラフィックスは、スコア「3400」と、従来のデスクトップ向けUHDグラフィックスと比較して大幅な性能向上を遂げています。これは、インテルがグラフィックスアーキテクチャを刷新したことによる恩恵です。

このスコアであれば、設定を調整することで比較的軽量な3Dゲームや、ある程度の画像・動画編集作業もこなせるレベルに達しており、内蔵グラフィックスとしては飛躍的な進歩と言えます。

ディスクリートGPUとの性能比較

Core™ Ultra 7-265Fと組み合わせた場合のディスクリートGPUの性能を見てみましょう。NVIDIA® GeForce RTX™ 3050 6GB GDDR6搭載時のスコアは「6060」です。これはCore Ultraの内蔵グラフィックスの約1.8倍のスコアであり、フルHD解像度での多くのゲームをより快適にプレイできる性能を持っています。エントリークラスからミドルクラスのゲーミングPCとして十分な性能を発揮します。

さらに高性能なNVIDIA® GeForce RTX™ 4060を搭載した場合、スコアは「11205」に達します。これはRTX 3050の約1.85倍、Core Ultra内蔵グラフィックスの約3.3倍という圧倒的な性能差です。最新のAAAタイトルを高画質設定でプレイしたり、より高解像度でのゲームプレイ、あるいは高度な動画編集や3Dレンダリングといったクリエイティブ作業もスムーズに行える、高いグラフィック性能を有しています。

まとめ

このように、CPU内蔵グラフィックスは世代が新しくなるにつれて性能が向上していますが、特に高いグラフィック性能が要求される用途においては、依然としてRTX 3050やRTX 4060のようなディスクリートGPUが大きなアドバンテージを持つことが、これらのベンチマーク結果から明確に分かります。

接続性は十分か?Dell Towerのインターフェース徹底チェック

Dell Tower

ここでは、Dell Towerが備えるインターフェース(接続ポート)について、その種類、数、配置の使い勝手を詳しく見ていきます。日常的に使うUSBデバイスからモニター接続、ネットワーク環境まで、様々な周辺機器との接続性を評価し、快適なPCライフを送るためのポイントを解説します。

アクセスしやすい前面ポート構成

PCの使い勝手を大きく左右するのが前面ポートの構成です。Dell Towerは、日常的によく抜き差しするデバイスのために、アクセスしやすい前面に必要十分なポートを備えています。

まず、USBポートは合計4つ。従来規格のUSB 2.0 Type-Aポートが2つ(480 Mbps)あり、マウスやキーボードのレシーバー、互換性を重視したいデバイスの接続に適しています。

加えて、高速データ転送が可能なUSB 3.2 Gen 1ポート(5 Gbps)をType-AとType-C®でそれぞれ1つずつ搭載。外付けSSDへのデータバックアップや、対応スマートフォンへの高速充電などがスピーディーに行えます。Type-Cポートは、最新のデバイスとの接続にも便利です。

さらに、ヘッドホンやマイク付きイヤホンを接続できるグローバル ヘッドセット ジャックも前面に配置。オンライン会議や、深夜にSpotifyで音楽を楽しむ際などに、スムーズにヘッドセットを接続できます。

そして、写真や動画を扱うユーザーに嬉しいのがSDカードスロットの搭載です。デジタルカメラで撮影した旅行の写真や、ビデオカメラで撮った子供の成長記録などを、PCに直接、手軽に取り込むことができ、データ転送の手間を省けます。

豊富な背面ポートで常時接続も安心

Dell Tower

背面には、常時接続しておくことが多い周辺機器のために、さらに多くのポートが用意されています。

USBポートは、SmartPower On対応のUSB 2.0ポートが2つと、高速なUSB 3.2 Gen 1ポートが2つの合計4つを搭載。キーボード、マウス、プリンター、Webカメラなどを接続しても、まだ余裕があります。SmartPower On対応ポートは、PCの電源がオフの状態でも対応デバイスへの給電が可能で便利です。

ネットワーク接続は、安定性が求められるオンラインゲーム(例:『League of Legends』)や大容量ファイルのダウンロードに有利な1Gbps対応の有線LANポート(RJ45)を標準装備しています。

映像出力は、HDMI 2.1ポートDisplayPort™ 1.4aポートを各1つ搭載。これにより、高解像度の4Kモニターや、複数のモニターを接続して作業領域を広げるマルチディスプレイ環境(例えば、メインモニターで作業しつつ、サブモニターで資料やSlackを表示するなど)を容易に構築できます。

プロセッサーによってはDisplayPortのバージョンがHBR3対応となり、より高リフレッシュレートのモニターも活用できます。(※注意:NVIDIA® GeForce®などの単体グラフィックスカードを追加した場合、映像出力はマザーボード側ではなく、グラフィックスカード側のポートを使用する必要があります。)

その他、ビジネス用途などで必要となる場合があるレガシーシリアルポート(オプション)や、物理的な盗難防止に役立つKensingtonロックスロットも備えています。Core™ Ultraプロセッサー搭載モデルには、さらに南京錠ループも装備され、セキュリティ面も考慮されています。

高速ワイヤレス接続にも対応

有線LANだけでなく、Dell TowerはWi-Fi 6に対応した無線LAN機能も搭載しています。これにより、LANケーブルの配線が難しい場所でも、ルーターがあれば高速で安定したワイヤレスネットワーク接続が可能です。

リビングでくつろぎながらインターネットを楽しんだり、ワイヤレスでプリンターに印刷したりと、自由な設置と利用シーンが広がります。もちろん、Bluetooth®にも対応しているので、ワイヤレスイヤホンやキーボード、マウスなどもケーブルなしでスマートに接続できます。

まとめ

Dell Towerのインターフェースについて、以下の点が挙げられます。

  • 前面ポート: USB Type-A/C(USB 3.2 Gen 1含む)計4基、ヘッドセットジャック、SDカードスロットを搭載し、日常的なデバイスの抜き差しが容易。
  • 背面ポート: USB Type-A計4基、HDMI 2.1、DisplayPort 1.4a、有線LANポートなどを備え、常時接続機器やマルチモニター環境に対応。
  • 映像出力: オンボードでHDMIとDisplayPortを搭載し、高解像度・マルチモニターに対応(※単体GPU搭載時はGPU側を使用)。
  • ネットワーク: 1Gbps有線LANに加え、高速なWi-Fi 6とBluetooth®にも対応。
  • その他: Kensingtonロックスロット(Core Ultraモデルは南京錠ループも)を装備し、セキュリティにも配慮。
  • 総評: 最新規格のUSBポートやSDカードリーダー、豊富な映像出力、有線・無線LANを備え、現代の多様なニーズに応える十分な接続性を提供。

長く使える?Dell Towerの内部アクセスと拡張性をチェック

Dell Tower

PCを選ぶ際、購入時のスペックだけでなく、将来的に性能をアップグレードできるかどうかも重要なポイントです。ここでは、Dell Towerの内部へのアクセスのしやすさと、メモリ、ストレージ、各種拡張カードの増設・交換といった拡張性について詳しく見ていきましょう。長く快適に使い続けるためのポテンシャルを評価します。

驚くほど簡単!ツールフリーの内部アクセス

Dell Towerの大きな魅力の一つが、内部へのアクセスの容易さです。サイドパネルは特別な工具を使うことなく、手で簡単に開閉および取り外しが可能です。これにより、PC内部のクリーニングはもちろん、メモリの増設やストレージの交換といったアップグレード作業も、専門的な知識や工具がなくても比較的容易に行えます。「PCの内部を触るのは初めて」という方でも、気軽にメンテナンスやカスタマイズに挑戦できるのは嬉しいポイントです。

最新規格DDR5メモリで将来性も確保

メモリはPCの動作速度に直結する重要なパーツです。Dell Towerは、最新の高速規格であるDDR5メモリに対応したDIMMスロットを2つ搭載しています。購入時の構成が16GBメモリ1枚の場合、空きスロットが1つあります。

将来的に「複数のアプリを同時に使うと動作が重く感じる」「動画編集ソフト『DaVinci Resolve』をもっとサクサク動かしたい」と感じた際には、この空きスロットに最大16GBDDR5メモリを追加(合計容量は構成によります)することで、簡単にパフォーマンスアップが可能です。メモリを2枚にすることでデュアルチャネル動作となり、さらなる高速化も期待できます。

高速SSDと大容量HDDの組み合わせも可能 – ストレージ拡張性

ストレージに関しても、柔軟な拡張性を備えています。OSやアプリケーションの高速起動に貢献するM.2 2230/2280スロット(NVMe SSD用)が1つ搭載されています。これに加えて、写真、動画、音楽ファイルなど、かさばるデータの保存に適したSATA 3.0スロット(3.5インチHDD用)も1つ利用可能です。

これにより、例えば高速なSSDにWindowsやよく使うアプリ(Adobe Creative Cloudなど)をインストールし、大容量のHDDには撮りためた写真やダウンロードした映画などを保存する、といった理想的な使い分けが実現できます。将来的に容量が不足した場合でも、最大でSSD 2TB、HDD 2TBまでアップグレードできるポテンシャルを持っています。

グラフィックボードからサウンドカードまで – PCIe拡張スロット

Dell Towerは、機能拡張のためのPCIe拡張スロットを合計3つ備えています。最も重要なのが、グラフィックボードなどを接続するためのフルハイトGen3 PCIe x16スロットが1つです。購入時にはCPU内蔵グラフィックスのモデルを選んだとしても、後からNVIDIA® GeForce RTX™ 4060のような高性能グラフィックボードを増設すれば、最新のPCゲーム(『パルワールド』など)を高画質設定で快適にプレイしたり、3Dモデリングや動画編集の性能を大幅に向上させたりすることが可能です。

さらに、フルハイトGen3 PCIe x1スロットも2つ用意されています。ここには、より高音質なサウンドカードを追加して音楽鑑賞環境をアップグレードしたり、標準のLANポートよりも高速なネットワークカード(10GbEなど)を追加したり、あるいは特定の業務に必要なインターフェースカードを増設したりと、目的に応じた機能拡張が行えます。

Wi-Fi/Bluetoothカードも交換可能

標準でWi-Fi 6Bluetoothに対応していますが、これらの機能を提供するワイヤレスカードも専用のM.2 2230スロットに搭載されています。将来的にWi-Fi 7のような新しい無線通信規格が登場し、対応カードに交換したくなった場合にも、物理的に交換できる可能性があるのは安心材料です。

まとめ

Dell Towerの内部アクセスと拡張性には、以下の特徴があります。

  • 内部アクセス: 工具不要でサイドパネルの開閉・取り外しが可能で、メンテナンスやアップグレードが容易。
  • メモリ拡張: 最新規格DDR5対応のDIMMスロットを2基搭載。空きスロットへの増設で手軽にパフォーマンスアップが可能(最大16GB追加可能)。
  • ストレージ拡張: M.2 SSD用スロット×1、SATA 3.0(3.5インチHDD用)スロット×1を搭載。高速SSDと大容量HDDの組み合わせや、最大2TB SSD/2TB HDDへの換装が可能。
  • PCIe拡張: フルハイトGen3 PCIe x16スロット×1、PCIe x1スロット×2を装備。グラフィックボードの追加・交換や、サウンドカードなどの機能拡張に対応。
  • その他: Wi-Fi/Bluetoothカード用のM.2スロットも備え、将来的な交換の可能性も。
  • 総評: ツールフリー設計と十分な拡張スロットにより、購入後もユーザー自身で容易にメンテナンスやアップグレードを行え、PCを長く快適に使い続けることができる高い将来性を持つ。

AI機能は何が便利?Dell TowerのCopilotキーとCore Ultra活用術

Dell Tower

近年、「AI PC」という言葉を耳にする機会が増えました。Dell Towerもその一つとして、日々の作業をより効率的かつ創造的にするためのAI機能を搭載しています。ここでは、Dell Towerが持つAI機能の中心となる「Copilotキー」と「インテル® Core™ Ultra プロセッサー」に焦点を当て、具体的にどのようなメリットがあり、どう活用できるのかを探っていきます。

ワンタッチでAI召喚!Copilotキーの威力

Dell Towerに同梱される有線キーボードには、専用の「Copilotキー」が搭載されています(一部モデル)。これは、Windowsに組み込まれたAIアシスタント「Microsoft Copilot」を、キー一つで瞬時に呼び出すためのショートカットキーです。従来のようにマウスでアイコンをクリックしたり、特定のキーコンビネーションを押したりする必要がなく、思い立った瞬間にAIのサポートを得られます。

例えば、「今日の東京の天気は?」「この長文を要約して」「プレゼン資料の構成案を考えて」「Pythonでリストをソートするコードは?」といった質問や指示をCopilotに投げかけることで、情報収集、文章作成、アイデア出し、プログラミング補助など、様々な場面で時間短縮と効率化が図れます。まるで専属のアシスタントがキーボードの中にいるかのように、日常的なタスクから専門的な作業まで、幅広くAIの力を借りることが可能です。

AI処理を加速!インテル® Core™ Ultra プロセッサー(NPU内蔵)

Dell TowerのAI機能の核となるのが、オプションで選択可能な最新のインテル® Core™ Ultra プロセッサー(シリーズ2)です。このプロセッサーが従来のCPUと大きく異なるのは、**NPU(ニューラルプロセッシングユニット)**と呼ばれるAI処理専用のエンジンを内蔵している点です。NPUは、AIに関連する計算を、CPUやグラフィックス(GPU)に大きな負荷をかけることなく、非常に効率的かつ低消費電力で実行することに特化しています。

これにより、PC全体のパフォーマンスを損なうことなく、高度なAI機能を快適に利用できるようになります。従来モデルにはなかったこのNPUの搭載が、Dell Towerを次世代の「AI PC」たらしめる大きな進化点です。

NPUが実現する快適なAI体験:Windows Studio Effects

NPUの能力を具体的に体感できるのが、Windows 11に搭載されている「Windows Studio Effects」です。Microsoft Teamsなどを使ったオンライン会議中に、背景を自然にぼかしたり、話者の動きに合わせてカメラの画角を自動調整(自動フレーミング)したり、カメラを見ていなくても視線を合わせてくれるように補正(アイコンタクト)したり、キーボードのタイプ音や周囲の雑音を低減(音声フォーカス)したりといった機能が利用できます。

これらの処理は従来CPUに負荷をかけるものでしたが、NPU搭載のCore™ Ultra プロセッサーなら、PCの動作を重くすることなく、これらの効果をスムーズに適用可能。よりクリアな映像と音声で、快適かつプロフェッショナルな印象を与えるオンラインコミュニケーションを実現します。

AI対応アプリの未来とパフォーマンス向上

現在はまだNPUに最適化されたアプリケーションは限られますが、今後は様々なソフトウェアがNPUを活用するようになると予想されます。

例えば、Adobe PhotoshopやPremiere ProのAI機能(被写体選択、不要物除去、文字起こしなど)、AIによる画像生成ツール(Stable Diffusionなど)、あるいはOfficeソフトに搭載されるであろう更なるAI機能などが、NPUによってより高速かつ快適に動作する可能性があります。

これにより、クリエイティブな作業の効率が飛躍的に向上することが期待されます。

また、AI処理をNPUが担うことでCPUやGPUの負荷が軽減され、システム全体の応答性が向上したり、冷却ファンの回転が抑えられてより静かに動作したりといった副次的な効果も期待できます。

高度なAIタスクもこなすRTXグラフィックスとの連携

さらに、オプションで選択可能なNVIDIA® GeForce® RTX™ 30504060といった高性能グラフィックスカードも、AI処理(特にディープラーニング)において高い能力を発揮します。Core™ Ultra プロセッサーのNPUとRTX GPUが連携することで、AIによる動画の高画質化(超解像)、ノイズ除去、あるいはデータ分析や機械学習といった、より負荷の高いAIタスクもスムーズにこなせるポテンシャルを秘めています。

まとめ

Dell TowerのAI機能は、日々のPC作業をよりスマートで効率的なものに変える可能性を秘めています。

  • Copilotキー: ワンタッチでAIアシスタント「Microsoft Copilot」を起動でき、情報収集や文章作成などを素早くサポート。
  • インテル® Core™ Ultra (NPU搭載): AI処理専用エンジンNPUにより、PCに負荷をかけずにAI機能を効率的に実行。従来のCPUからの大きな進化点。
  • Windows Studio Effects: NPUを活用し、オンライン会議での背景ぼかし、自動フレーミング、ノイズ除去などをスムーズに実現。
  • 将来性: 今後登場するNPU対応アプリケーションにより、クリエイティブ作業などの効率向上が期待される。
  • RTXグラフィックス連携: 高性能GPUとの組み合わせで、より高度なAIタスクにも対応可能。
  • 総評: Copilotキーによる手軽なAIアクセスと、Core™ Ultraプロセッサー(NPU)による効率的なAI処理能力により、生産性向上と新しいPC体験を提供する「AI PC」。

価格とおすすめ構成:Dell Towerのコストパフォーマンスを考える

Dell Tower

新しいパソコンを選ぶ際、性能はもちろん価格も非常に重要な決定要因です。Dell Towerは、CPUやグラフィックス、メモリ、ストレージなどをカスタマイズできるBTO(Build to Order)に対応しており、予算や用途に合わせて幅広い構成から選択できます。

ここでは、Dell Towerの代表的な構成例とその価格(税込・送料込)を紹介し、それぞれのモデルがどのようなユーザーに向いているのか、コストパフォーマンスの観点から分析します。

10万円台からの選択肢:基本構成の実力

まず、Dell Towerの最も手頃な構成から見ていきましょう。インテル® Core™ i5 14400 プロセッサーを搭載したモデルは、108,900円から購入可能です(2025年4月8日時点)。この基本構成には、多くの場合、16GBのDDR5メモリと512GBの高速M.2 NVMe SSD、そしてCPU内蔵のインテル® UHD グラフィックス 730が含まれています。

この構成は、インターネット閲覧、メール、Officeソフト(Word、Excel、PowerPoint)での文書作成、YouTubeやNetflixなどの動画視聴といった日常的なパソコン作業を快適に行うには十分な性能を持っています。

初めてデスクトップPCを購入する方や、主に基本的な用途でPCを利用し、コストを抑えたいユーザーにとって、非常にコストパフォーマンスの高い選択肢と言えます。さらに、AIアシスタントをすぐに呼び出せるCopilotキー付きのキーボードとマウスが標準で付属するのも嬉しいポイントです。

CPUアップグレードの価格差と価値

Dell Towerでは、CPUをアップグレードすることで、より高い処理能力を得ることができます。以下はCPU別の価格例です(基本構成での価格)。

  • 1.Core™ i5 14400: 108,900円
  • 2.Core™ Ultra 5-225: 123,900円 (Core i5比: +15,000円)
  • 3.Core™ i7 14700: 148,900円 (Core i5比: +40,000円)
  • 4.Core™ Ultra 7-265: 165,900円 (Core i5比: +57,000円)
  • 5.Core™ Ultra 7-265F: 188,900円 (Core i5比: +80,000円、多くの場合RTX 3050などdGPUとセット)

Core™ Ultra 5-225」は、約1.5万円の追加で、AI処理を効率化するNPU(ニューラルプロセッシングユニット)を搭載した最新CPUになります。ビデオ会議での背景ぼかし(Windows Studio Effects)などを活用したい、将来のAIアプリに備えたいというユーザーには魅力的な選択肢です。

Core™ i7 14700は、Core i5から大幅にコア数・スレッド数が増え、マルチタスク性能が格段に向上します。Adobe Premiere Proでの動画編集や、複数のソフトウェアを同時に動かすプログラミング作業など、CPUパワーが求められる用途が多いユーザーにとっては、価格差に見合う価値があるでしょう。

Core™ Ultra 7-265」は、Core i7に匹敵するCPU性能とNPUによるAI機能の両方を求めるユーザー向け。Core™ Ultra 7-265Fは、CPU内蔵グラフィックスを持たない代わりに、高性能な外付けグラフィックスカード(dGPU)と組み合わせることを前提としたモデルで、ゲーミングや本格的なクリエイティブ作業へのステップアップに適しています。

約20万円で実現するハイパフォーマンス構成

最高のパフォーマンスを求めるユーザーには、ハイエンドな構成も用意されています。例えば、Core™ Ultra 7 265F プロセッサー、32GBメモリ、1TB SSD、そしてNVIDIA® GeForce® RTX™ 4060 グラフィックスを搭載したモデルは、208,900円で提供されています(2025年4月8日時点)。

この構成であれば、最新のPCゲームを高画質設定で滑らかにプレイしたり、『Adobe After Effects』のような負荷の高いソフトウェアを使った映像制作や3Dレンダリングを行ったりと、要求の厳しいタスクも快適にこなすことができます。予算に余裕があり、ゲームもクリエイティブワークも妥協したくないユーザーにとって、満足度の高い選択となるでしょう。

コストパフォーマンスで考える最適モデル

どの構成が最適かは、予算と主な用途によって異なります。

  • 日常作業中心、コスト重視: Core™ i5 14400 モデル (108,900円~)
    Web閲覧、Office、動画視聴がメインならこれで十分。拡張性もあるので後からのアップグレードも可能。
  • AI機能を試したい、バランス重視: Core™ Ultra 5-225 モデル (123,900円~)
    日常作業+αで、最新のAI機能を活用したいユーザー向け。
  • 動画編集やマルチタスク重視: Core™ i7 14700 モデル (148,900円~)
    CPUパワーを必要とする作業が多いなら、投資価値あり。
  • フルHDゲームやクリエイティブ入門: Core™ Ultra 7-265F + RTX 3050 モデル (188,900円~)
    CPUとGPUの両方を強化し、幅広い用途に対応。
  • 本格ゲーミング&クリエイティブ: Core™ Ultra 7 265F + RTX 4060 モデル (208,900円~)
    最高のパフォーマンスを求めるならこの構成。

自分の使い方(例:主にネットサーフィンとメール、たまに写真編集、毎日オンラインゲームをするなど)を具体的にイメージし、どの程度の性能が必要かを見極めることが、最適な一台を選ぶ鍵となります。

Dell Rewardsでお得に購入

Dell公式サイトで購入する場合、Dell Rewardsプログラムに参加することで、購入金額に応じたポイントが付与されます。貯まったポイントは、次回のDell製品(モニターや周辺機器など)の購入時に割引として利用できるため、実質的な負担を軽減できます。Dell公式サイトでの購入を検討する際は、このプログラムもチェックしてみると良いでしょう。

まとめ

Dell Towerは、予算とニーズに応じて柔軟な構成選択が可能です。

  • 基本構成: Core i5搭載モデルが約11万円から。日常利用には十分な性能でコスパ良好。Copilotキー付きKB/マウスも付属。
  • CPU選択: Core i5, i7, Ultra 5, Ultra 7/7F と幅広い選択肢。価格と性能(特にマルチタスク、AI機能)のバランスで選ぶ。
  • ハイエンド構成: Core Ultra 7F + RTX 4060構成が約21万円から。ゲームもクリエイティブも妥協しないユーザー向け。
  • 選び方: 予算と主な用途(日常作業、ゲーム、動画編集、AI活用など)を明確にし、最適なCPUとGPUの組み合わせを見つけることが重要。
  • Dell Rewards: 公式サイトでの購入ならポイントプログラムでお得になる可能性あり。

Dell Towerのメリット・デメリットを徹底分析

Dell Tower

新しいDell Towerは、最新技術を搭載し、幅広いニーズに応えるデスクトップPCとして登場しました。しかし、どんな製品にも良い点と注意すべき点が存在します。ここでは、Dell Towerを検討する上で知っておきたいメリットとデメリットを、客観的な視点から詳しく解説します。

メリット:現代的なニーズに応える魅力

1. 洗練されたデザインと設置性

Dell Towerの大きなメリットの一つは、そのデザインにあります。光学ドライブを搭載しない設計を採用したことで、旧モデル(Inspironデスクトップなど)と比較して非常にすっきりとしたモダンな外観を実現しました。流線形を取り入れたフォルムと落ち着いたブラックカラーは、リビングや書斎など、どんな空間にも自然に調和します。

また、再生プラスチックや再生スチールを積極的に使用しており、環境への配慮も現代的な価値観に合致しています。タワー型ながら比較的コンパクトなサイズ(高さ約32.4cm、幅約15.4cm、奥行き約29.3cm)も、設置スペースが限られる場合に有利です。

2. 豊富な選択肢と将来性のある性能

用途や予算に合わせてCPUやグラフィックスを選べる点も大きなメリットです。コストパフォーマンスに優れた第14世代インテル® Core™ i5/i7から、AI処理能力を高めるNPUを内蔵した最新のインテル® Core™ Ultra 5/7まで、幅広い選択肢が用意されています。

グラフィックスも、日常利用には十分なCPU内蔵タイプから、本格的なゲームやクリエイティブワークに対応するNVIDIA® GeForce® RTX™ 3050/4060まで選択可能です。これにより、購入時に最適な性能を選べるだけでなく、将来的なニーズの変化にもある程度対応できる基盤を持っています。

特にCore UltraプロセッサーとCopilotキーによるAI機能は、これからのPC活用を見据えた大きなアドバンテージと言えます。

3. 使い勝手の良いインターフェースと拡張性

日常的な使い勝手も考慮されています。前面にはUSB Type-Aに加え、最新デバイスとの接続に便利なUSB Type-Cポート(5Gbps)や、デジカメユーザーに嬉しいSDカードスロットが配置されています。

背面にも十分な数のUSBポートや映像出力端子(HDMI, DisplayPort)を備えており、周辺機器の接続に困ることは少ないでしょう。

さらに、内部へのアクセスが工具不要で行える「ツールフリー設計」は特筆すべきメリットです。これにより、メモリの増設(DDR5対応スロット×2)やストレージの追加・交換(M.2 SSDスロット×1、SATA HDDベイ×1)、PCIe拡張スロット(x16×1, x1×2)へのカード増設などが、比較的容易に行えます。

PCの知識があまりないユーザーでも、将来的なアップグレードに挑戦しやすい設計です。

4. 幅広い価格帯と充実のサポート

Dell Towerは、約11万円から購入可能な基本構成から、高性能GPUを搭載した約21万円の構成まで、幅広い価格帯が設定されています。これにより、予算に合わせて最適なモデルを選びやすいのがメリットです。

また、多くの構成でCopilotキー付きのキーボードとマウスが標準で付属する点や、標準で1年間のオンサイト保守(訪問修理)が付帯している点も、トータルコストや安心感を考えると魅力的なポイントです。

デメリット:注意すべき点と割り切りが必要な部分

1. 光学ドライブ非搭載と電源容量の制限

デザインがすっきりした一方で、光学ドライブ(CD/DVD/Blu-rayドライブ)は搭載されていません。

もしディスクメディアを利用したい場合は、別途外付けドライブを用意する必要があります。

また、電源ユニットの容量がモデルによって異なり、基本構成では180W、高性能構成では360Wとなっています。特に180W電源のモデルでは、後から消費電力の大きい高性能グラフィックボードに換装しようとしても、電源容量が不足する可能性が高い点に注意が必要です。将来的な大幅なグラフィック性能アップを考えている場合は、購入時の電源容量を確認することが重要です。

2. 拡張性の限界と選択肢の少なさ

ツールフリーアクセスや拡張スロットがある一方で、いくつかの限界もあります。例えば、PCIe拡張スロットは最新規格のGen4やGen5ではなく、Gen3となっています。現状ほとんどのデバイスはGen3で十分な性能を発揮しますが、将来的に最新規格をフル活用したい場合にはボトルネックになる可能性があります。

また、ストレージベイもM.2スロットが1つ、3.5インチベイが1つと、タワー型としてはやや控えめです。デザイン面では、カラーバリエーションがブラック一色のみである点も、好みが分かれるかもしれません。

3. 構成による性能差と注意点

CPUやGPUの選択肢が豊富なことはメリットですが、裏を返せば、どの構成を選ぶかによって性能が大きく変わるということです。特にグラフィック性能は、CPU内蔵グラフィックスとRTX 4060では雲泥の差があります。

購入後に「思ったよりゲームが動かない」「動画編集が重い」といった事態にならないよう、自分の用途に本当に見合った構成かしっかりと見極める必要があります。また、外付けGPUを搭載した場合、映像出力はGPU側のポートを使う必要があり、マザーボード側のポートは利用できなくなる点も、接続時に間違いやすいポイントです。

結論:幅広いユーザーにおすすめできるが、構成選びが鍵

Dell Towerは、洗練されたデザイン、豊富な選択肢、優れた拡張性、AI機能といった多くのメリットを持つ、魅力的なデスクトップPCです。特にツールフリー設計は、初心者から経験者まで、多くのユーザーにとってメンテナンスやアップグレードのハードルを下げてくれます。一方で、光学ドライブ非搭載、構成による電源容量の違い、PCIe世代といった注意点も存在します。

総合的に見ると、日常的な作業から本格的なゲーミング、クリエイティブワークまで、幅広いユーザー層におすすめできる製品です。ただし、そのメリットを最大限に活かすためには、購入前に自分の使い方と予算をしっかりと見極め、最適なCPU、GPU、メモリ、ストレージ構成を選ぶことが何よりも重要と言えるでしょう。

Dell Towerのスペック(仕様)

  • モデル: ECT1250/ New タワー ※2025年3月28日 発売
  • プロセッサ: インテル® Core™ i5 14400 (20 MB キャッシュ, 10 コア, 16 スレッド, 最大 4.7 GHzまで可能) / インテル® Core™ Ultra 5-225 プロセッサー (10 コア, 合計20MB キャッシュ, 3.3GHz) / インテル® Core™ i7 14700 (33 MB キャッシュ, 20 コア, 28 スレッド, 最大 5.4 GHz まで可能) / インテル® Core™ Ultra 7-265 プロセッサー (20 コア, 合計30MB キャッシュ, 2.4GHz) / インテル® Core™ Ultra 7-265F プロセッサー (20 コア, 合計30MB キャッシュ, 2.4GHz)
  • GPU: インテル® UHD グラフィックス 730 共有グラフィックス メモリー付き(Core™ i5 14400) / インテル® UHD グラフィックス 770 共有グラフィックス メモリー付き(Core™ i7 14700) / インテル® UHD グラフィックス(Core™ Ultra 5-225 / Core™ Ultra 7-265) / NVIDIA® GeForce RTX™ 3050 6GB GDDR6(Core™ Ultra 7-265F)
  • RAM: 16 GB, 1 x 16 GB, DDR5, 5600 MT/s または 4800 MT/s.
  • ストレージ: 1TB M.2 PCIe NVMe SSD または 512GB M.2 PCIe NVMe SSD.
  • スロット: 1 x SATA 3.0スロット(3.5インチHDD用) / 2 x フルハイトGen3 PCIe x1スロット / 1 x M.2 2230/2280スロット(SSD用) / 1 x フル ハイトGen3 PCIe x16スロット / 1 x M.2 2230スロット(Wi-FiとBluetoothのコンボ カード用) / 1 x SDカード3.0スロット / 1 x セキュリティ ケーブル スロット(Kensingtonロック)
  • 電源: 180W Bronze内蔵電源供給ユニット / 360W Platinum内蔵電源供給ユニット.
  • ワイヤレス通信: MediaTek Wi-Fi 6 MT7920, 2×2, 802.11ax, MU-MIMO, Bluetooth® ワイヤレス カード. 最大 Wi-Fi 6E に対応可能(要対応ルーターとWindows 11).
  • 有線LAN: 1 x LANポート(RJ45) (1 Gbps) Ethernetポート.
  • 前面インターフェース: 2 x USB 2.0 (480 Mbps)ポート / 1 x USB 3.2 Gen 1 (5 Gbps) Type-C®ポート / 1 x USB 3.2 Gen 1 (5 Gbps)ポート / 1 x グローバル ヘッドセット ジャック.
  • 背面インターフェース: インテル® i5 14400/i5 14400F/i7 14700/i7 14700Fプロセッサー搭載モデル: 2 x USB 2.0 (480 Mbps)、SmartPower On対応ポート / 2 x USB 3.2 Gen 1 (5 Gbps)ポート / 1 x LANポート(RJ45) (1 Gbps) Ethernetポート / 1 x HDMI 2.1 (TMDS)ポート / 1 x DisplayPort™ 1.4a (HBR2)ポート / 1 x レガシー シリアル ポート(オプション).
    インテル® Core™ Ultra 5 225/225FまたはUltra 7 265/265Fプロセッサー搭載モデル: 2 x USB 2.0 (480 Mbps)、SmartPower On対応ポート / 2 x USB 3.2 Gen 1 (5 Gbps)ポート / 1 x LANポート(RJ45) (1 Gbps) Ethernetポート / 1 x HDMI 2.1 (TMDS)ポート / 1 x DisplayPort™ 1.4a (HBR3)ポート / 1 x レガシー シリアル ポート(オプション).
  • 映像出力: HDMI 2.1 (TMDS)ポート / DisplayPort™ 1.4a (HBR2)ポート または DisplayPort™ 1.4a (HBR3)ポート. 最大 4台のフルHDモニター または 2台の4Kモニター をサポート可能.
  • キーボード: Dell有線キーボード ラスティ ブラック KB216 (Copilot)-日本語. 一部のDellキーボードには専用のMicrosoft Copilotキーが搭載.
  • マウス: Dell有線光学マウス – MS116 (ブラック).
  • ソフトウェア: Windows 11 Home / Microsoft 365 30日試用版(デジタルライセンス版) / McAfee+ プレミアム 1年版 / WindowsのCopilot.
  • OS: Windows 11 Home. Dell Technologies はビジネスに Windows 11 Pro を推奨.
  • サイズ: 高さ 324.30 mm / 幅 154.00 mm / 奥行き 293.00 mm.
  • 重量: 最小 5.45 kg / 最大 6.86 kg.
  • カラー: ブラック
  • 付属品: Dell有線キーボード ラスティ ブラック KB216 (Copilot)-日本語 / Dell有線光学マウス – MS116 (ブラック) / Microsoft 365 30日試用版(デジタルライセンス版) / McAfee+ プレミアム 1年版.

Dell Towerの評価

Dell Tower

8つの基準で「Dell Tower」を5段階で評価してみました。

Dell Towerの評価は以下の通りです。

  • スペック:★★★★☆
    幅広いモデルがあり、最新のCPUや大容量メモリを選択可能です。用途に合わせて最適な構成を選べます。
  • デザイン:★★★☆☆
    シンプルで落ち着いたデザインですが、モデルによってはやや古さを感じるかもしれません。オフィスや家庭など、設置場所を選びません。
  • 通信:★★★★☆
    有線LAN、Wi-Fi、Bluetoothなど、必要な通信機能は搭載されています。モデルによって対応規格が異なります。
  • 機能:★★★★☆
    DVDドライブ、豊富なUSBポート、SDカードリーダーなど、日常的な利用に必要な機能は十分に備わっています。
  • 拡張性:★★★★☆
    メモリやストレージの増設が比較的容易に行えます。一部モデルではグラフィックボードの交換も可能です。
  • 冷却性能:★★★☆☆
    通常の使用では問題ありませんが、高負荷時にはファンの音が大きくなることがあります。
  • 使いやすさ:★★★★☆
    セットアップは簡単で、ツールレスで内部にアクセスできるモデルもあり、メンテナンス性に優れています。
  • 価格:★★★★☆
    幅広い価格帯で展開されており、同等スペックの他社製品と比較してもコストパフォーマンスが高い傾向にあります。

総評:★★★★☆

総合的なバランスの良さ

Dell Towerは、スペック、機能、拡張性、価格といった多くの面でバランスの取れたデスクトップPCです。日常的な作業から、モデルによっては高度な処理まで、幅広い用途に対応できる柔軟性を持っています。特に、ビジネス用途や家庭での一般的な使用においては、十分な性能と安定性を提供してくれるでしょう。

拡張性とメンテナンス性

内部へのアクセスが比較的容易なモデルが多く、メモリやストレージの増設といった将来的なアップグレードを見据えた運用が可能です。長くPCを使いたいユーザーにとって、この拡張性の高さは大きなメリットとなります。また、ツールレスで内部を開けられるモデルは、初心者でもメンテナンスしやすい点が評価できます。

注意点

一方で、デザインは機能性重視で、やや無難な印象を受けるかもしれません。また、高負荷時の冷却性能や静音性については、モデルや構成によって差が出る可能性があります。最新のゲームや高負荷なクリエイティブ作業を主目的とする場合は、冷却性能の高いモデルを選ぶか、別途冷却対策を検討する必要があるかもしれません。

全体として、Dell Tower信頼性とコストパフォーマンスに優れ、幅広いユーザーにおすすめできる選択肢です。購入時には、自身の用途に合ったスペックや拡張性を備えたモデルを慎重に選ぶことが重要です。

Dell Towerは買うべき?どんな人に最適?

結論から言うと、Dell Towerは多くのユーザーにとって購入を検討する価値のあるデスクトップPCです。特に、ビジネスでの利用や家庭での一般的な作業、例えば書類作成、ウェブサイトの閲覧、動画視聴などを主な目的とする場合には、信頼性とコストパフォーマンスのバランスが取れており、非常に有力な選択肢となります。

スペックの選択肢が豊富であるため、予算や用途に合わせて最適な構成を選べる点も大きな魅力です。初めてデスクトップPCを購入する方にも、セットアップの容易さや標準的な機能が揃っている点で安心感があります。

拡張性と長期利用の可能性

Dell Towerの大きな利点の一つは、その拡張性の高さにあります。多くのモデルでメモリやストレージの増設が比較的簡単に行えるように設計されており、将来的に性能が不足してきた場合でも、パーツの追加や交換によって対応できる可能性があります。内部へのアクセスが容易なモデルも多く、メンテナンス性の高さも魅力です。

PCを長く使い続けたいと考えているユーザーや、自分でカスタマイズを楽しみたいユーザーにとって、この点は大きなメリットとなるでしょう。初期投資を抑えつつ、必要に応じて後から性能を向上させられる柔軟性は、Dell Towerの強みと言えます。

購入前に考慮すべき点

一方で、購入を決定する前にいくつか考慮すべき点もあります。デザインについては、機能性重視でシンプルなものが多いですが、洗練されたデザインを求めるユーザーには物足りなく感じるかもしれません。また、冷却性能や静音性については、モデルや構成によって差があります。

特に、動画編集や最新のゲームなど、高い負荷がかかる作業を長時間行う予定がある場合は注意が必要です。高負荷時のファンの音が気になる可能性もあるため、レビューなどを参考に、自身の用途に適した冷却性能を持つモデルかを確認することをおすすめします。

最終的な判断:用途と予算との照らし合わせ

総合的に判断すると、Dell Towerは、その信頼性、豊富な選択肢、優れたコストパフォーマンス、そして高い拡張性から、多くの人にとって「買うべき」PCと言えるでしょう。ただし、デザインの好みや、特定の高負荷な用途における冷却性能については、購入前に自身のニーズと照らし合わせて検討することが重要です。

自分の使い方や予算を明確にし、それに合ったモデルを慎重に選ぶことで、満足度の高い買い物ができるはずです。汎用性が高く、堅実な選択をしたいユーザーには、Dell Towerは非常におすすめできる選択肢です。

Dell Towerの価格・購入先

Dell Tower

※Dell タワー デスクトップ(モデル: ECT1250/ New タワー)

DELL公式サイト

※Dellタワー デスクトップは、Dell Japanの公式ウェブサイトから購入できます。価格は税込・配送料込みです。

  • 1.インテル® Core™ i5 14400モデルで108,900円(512GB M.2 PCIe NVMe SSD)、
  • 2.インテル® Core™ Ultra 5-22モデルで123,900円(1TB M.2 PCIe NVMe SSD)、
  • 3.インテル® Core™ i7 14700モデルで148,900円(1TB M.2 PCIe NVMe SSD)、
  • 4.インテル® Core™ Ultra 7-265モデルで165,900円(1TB M.2 PCIe NVMe SSD)、
  • 5.インテル® Core™ Ultra 7-265Fモデルで188,900円(1TB・NVIDIA® GeForce RTX™ 3050 6GB GDDR6)、

で販売されています。

DELL公式サイトで「Dell タワー デスクトップ(ECT1250)」をチェックする

デル株式会社

ECサイト

※販売予定です。

Amazonで「Dell Tower」をチェックする

楽天市場で「Dell Tower」をチェックする

ヤフーショッピングで「Dell Tower」をチェックする

米国 Amazon.comで「Dell Tower」をチェックする

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