XREAL One Pro 徹底レビュー!One比較で判明した長所と欠点とは?

XREAL One Pro 本体がデスクの上に置かれている。
2025年7月24日に発売された「XREAL One Pro」は、新開発の光学エンジン「X Prism」と業界最高峰の57°広視野角を搭載したARグラスとして大きな注目を集めています 。

このレビューでは、XREAL One Proの実機を使い、その圧倒的な映像体験と快適性を徹底的に検証。前モデルで高い評価を得た「XREAL One」と何が違い、どう進化したのか、その真の実力に迫ります。

先に結論からお伝えしましょう

XREAL One Pro の長所(Pros):

  • 業界最高峰の57°広視野角が生む圧倒的な没入感
  • 新光学エンジン「X Prism」による反射のないクリアな映像
  • 物理的な2サイズ展開による、誰にでも合う完璧なフィット感
  • Bose監修の高品位な内蔵オーディオ
  • 外部デバイス不要の安定したネイティブ3DoF機能

XREAL One Pro の短所(Cons):

  • 84,980円という、ARグラス市場で最も高価なクラスの価格設定
  • 本体に視度調整ダイヤルがなく、視力矯正には専用レンズが別途必要
  • 競合モデルと比較して、わずかに重い本体重量
  • メガネをかけたままの装着は不可能ではないが、推奨されていない

総合評価:

XREAL One Proは、最高の映像品質と完璧なフィット感を求めるユーザーにとって、現時点で到達しうる最高峰のARグラスです 。価格は大きなハードルですが、その対価として得られる没入感と快適性は、既存のARグラスの常識を覆すほどの価値があります。

この記事で分かること

  1. XREAL One Proの洗練されたデザインと、長時間でも快適な装着感
  2. 新光学エンジン「X Prism」がもたらす圧倒的な映像品質と57°の広視野角、見え方
  3. 前モデル「XREAL One」との詳細なスペック比較と進化点
  4. X1チップによる滑らかなAR機能(3DoF/6DoF)とトラッキング性能
  5. Boseが監修したサウンドシステムの音質と実際の聞こえ方
  6. 3段階調光やIPD調整、PC接続など、日常使いを支える便利な機能
  7. XREAL Beam ProやXREAL Eyeなど、体験を拡張するアクセサリーの活用法
  8. メリット・デメリット、5段階の評価、どんな人に本当におすすめできるのか
  9. VITURE Proなど、競合ARグラスとの違い
  10. インサートレンズ(度付きレンズ)の作成方法や価格、購入前の注意点

この記事を最後まで読むことで、「XREAL One Pro」を購入するべきかどうかがはっきりと分かるはずです。購入に悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。

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公式ページ:XREAL One Pro – XREAL JP Shop

デザインと装着感:XREAL One Pro ~日常に溶け込む洗練さと究極のフィット感~

XREAL One Pro 本体 外観。

ここでは、XREAL One Proの外観デザインと、長時間でも快適な装着感について、前モデルXREAL Oneとの比較を交えながら詳しくレビューしていきます。ウェアラブルデバイスとしての「モノ」の魅力と、それがもたらす実用性の高さを掘り下げていきましょう。

一見同じ、しかし中身は別物。新光学エンジン「X Prism」がもたらす洗練されたデザイン

XREAL One Proを初めて手に取ると、前モデルのXREAL Oneと非常によく似た、洗練されたサングラスのような印象を受けます 。艶消しのフレームは指紋が目立ちにくく、高級感があります 。しかし、その内部には大きな進化が隠されていました。最大の変更点は、独自の光学エンジン「X Prism」の採用です 。これにより、XREAL Oneで採用されていた「Birdbath」光学系よりもメガネ部分の奥行きが薄くなり、より一般的なサングラスに近い、スマートな外観を実現しています 。

実際にカフェなどで使ってみると、未来的なデバイスゆえに多少の視線を感じることはありますが、その違和感はかなり軽減されています 。新幹線の移動中に装着していても、以前のモデルほど目立つことなく、自然に風景に溶け込んでくれました。このデザインの進化は、日常使いのハードルを大きく下げてくれる嬉しいポイントです。また、この「X Prism」は見た目だけでなく、外からの光の映り込みを劇的に減らす効果もあり、ディスプレイの没入感をさらに高めてくれます 。

わずかな重量増でも損なわれない、考え抜かれた快適性

XREAL One Proを装着している様子

スペックを見ると、XREAL One Proの重量は約87gで、XREAL Oneの82gからわずかに増加しています 。しかし、実際に両者をかけ比べてみると、その差を体感することはほとんどありませんでした 。一般的なサングラス(約20~30g)よりは重いものの、巧みな重量バランス設計により、重さが鼻や耳の一点に集中することなく分散され、驚くほど軽く感じられます 。

特に感心したのは、細部まで配慮された装着感です。中空構造で柔らかなノーズパッドと、耳の形に自然にフィットするテンプル(つる)のおかげで、長距離フライトのお供として数時間連続で使用しても、特定の場所が痛くなるようなことはありませんでした 。また、長時間使用していると眉間のあたりが人肌程度に温かくなりますが、肌に直接触れる部分ではないため、不快に感じることは全くありません 。まさに「あらゆる面で装着時の快適さを最優先に設計されている」という言葉を実感できる作りです 。

究極のフィット感の鍵、「2サイズ展開」のIPD調整

XREAL One Proを真上から見ている。

XREAL One Proがウェアラブルデバイスとして大きな一歩を踏み出したと感じるのが、ユーザーの瞳孔間距離(IPD)に合わせてMサイズ(57~66mm)とLサイズ(66~75mm)の2種類が用意された点です 。これは、ユーザー全体の95%にフィットするとされており、これまでARグラスでありがちだった「映像の端がぼやける、切れる」といった問題を根本から解決してくれます 。

私自身、XREAL OneではソフトウェアでIPDを調整しても、どうしても細かな文字が滲んで見えることがありました。しかし、今回LサイズのXREAL One Proを試したところ、まるでオーダーメイドかのように隅々まで文字がクッキリと見え、思わず声が出そうになるほどの感動を覚えました 。これこそが「Pro」の名にふさわしい進化であり、最高の視聴体験を得るための大きなアドバンテージだと断言できます 。なお、視力矯正が必要な場合、度付きレンズはXREAL Oneと互換性がないため、XREAL One Pro専用のものを用意する必要がある点には注意が必要です 。

XREAL One Proの付属品

  • グラス本体
  • レンズフレーム(度数なし)
  • C-Cケーブル
  • ノーズパッド(S/M/L)
  • クリーニングクロス
  • トラベルケース
  • ユーザーマニュアル

まとめ:デザインと装着感

  • デザイン:XREAL Oneから大きく進化した新光学エンジン「X Prism」により、より薄く、洗練された外観を実現 。
  • 装着感:重量はわずかに増えたものの、巧みな重量配分で長時間でも疲れにくい快適な装着感 。
  • フィット感:物理的な2サイズ展開のIPD調整により、多くのユーザーに最適な視聴体験を提供し、映像のぼやけを解消 。
  • 快適性:長時間の使用でも発熱は気にならず、鼻や耳への負担も少ない 。
  • ケーブル:着脱可能なUSB-Cケーブルで、スマートな取り回しが可能 。

ディスプレイと映像品質:XREAL One Pro ~新光学エンジンが魅せる、異次元のリアリティと見え方~

XREAL One Proを装着してゲームをプレイする様子。

ここでは、XREAL One Proのディスプレイと、それが生み出す映像品質(見え方)について、前モデルXREAL Oneと比較しながら、その圧倒的な進化をレビューしていきます。Proの名を冠するにふさわしい「見る」体験の神髄に迫ります。

視界いっぱいに広がる世界。57°の広視野角がもたらす衝撃

XREAL One Proを装着して、まず心を奪われたのは、視界いっぱいに広がる映像の大きさです。スペック上は前モデルXREAL Oneの50°から57°へと視野角(FOV)が広がっただけですが、この7°の差は数字以上に大きな感動をもたらしました。 体感では画面が一回りも二回りも大きく感じられ、まるで自分だけのIMAXシアターで映画を鑑賞しているかのような錯覚に陥ります。 実際に『シン・ウルトラマン』を視聴した際、ウルトラマンがスペシウム光線を放つシーンでは、その光が視界の端から端までを埋め尽くし、鳥肌が立つほどの迫力を体験できました。

この恩恵はエンタメだけに留まりません。PCと接続して作業ディスプレイとして使うと、その価値はさらに高まります。XREAL Oneでは「3m先に108インチ」相当だった作業領域が、XREAL One Proでは「128インチ」にまで広がり、首を大きく動かさなくても複数のウィンドウを余裕で並べられるのです。 これまで満足していたXREAL Oneの視野角が、今では少し窮屈に感じてしまうほど、この広大な作業スペースは一度体験すると元には戻れません。

光の反射にさようなら。新光学エンジン「X Prism」の真価

XREAL One Pro 実機で見るX Prism

XREAL One Proの映像美を支えるもう一つの柱が、新開発の光学エンジン「X Prism」です。 XREAL Oneをはじめとする従来の「Birdbath」光学系では、特に明るい場所で使うと、手元や下からの光がレンズ内側に反射してしまい、没入感を削がれることがありました。 しかし、このXREAL One Proではその弱点が劇的に改善されています。

試しに日中の明るいカフェで使ってみたところ、その差は歴然でした。白いテーブルからの光や、自分のシャツの反射がほとんど気にならず、目の前の映像に完全に集中できたのです。XREAL Oneと並べてスマートフォンのライトを下から当ててみると、Oneにはくっきりと光の反射が見えるのに対し、Proにはそれがほとんど現れませんでした。 この「迷光・反射ゼロ」 を謳う技術は、いつでもどこでも最高の視聴環境を提供してくれるだけでなく、映像が外に漏れにくくなることでプライバシー保護にも繋がる、非常に重要な進化点です。

鮮やかさと精細さのトレードオフ、それでも「Pro」を名乗る理由

XREAL One Pro 本体から見える実際の映像。自然の風景。

これほど広大な視野角を実現した代償として、いくつかのトレードオフが存在することも事実です。XREAL Oneと直接比較すると、輝度がわずかに落ち着き、発色の鮮やかさが少しだけマイルドになったように感じることがあります。 また、画面の四隅に目をやると、ごくわずかな色収差や樽型の歪みを感じることもありました。

しかし、これらの点は「あえて粗探しをすれば」気づくレベルであり、実用上の問題となることはほとんどありませんでした。むしろ、最大輝度は600nitから700nitへと向上しており 、日中の屋外でも映像の視認性は明らかに高まっています。 解像感の低下も指摘されますが、フルHD(1080p)の解像度は維持されており、実際にコーディングや資料作成で細かなテキストを長時間表示させても、文字が潰れることなくくっきりと読むことができました。 広大な視野角と反射のないクリアな映像という大きなメリットを考えれば、これらのトレードオフは十分に許容できる範囲であり、総合的な映像品質は圧倒的に向上していると断言できます。

XREAL One Proのディスプレイ仕様

  • ディスプレイ:ソニー製 次世代0.55インチ マイクロOLED
  • 解像度:400万ピクセル、1080p
  • 最大リフレッシュレート:120 Hz
  • 視野角(FOV):57°
  • 最高輝度:700 ニット
  • 色再現性:ΔE < 3

まとめ:ディスプレイと映像品質

  • 視野角:XREAL Oneの50°から57°へ拡大し、体感できるほどの没入感と作業領域の広がりを実現。
  • 光学エンジン:新開発「X Prism」により、悩ましかった下方からの光の反射を劇的に低減。
  • 輝度と色彩:最大700nitの輝度と高精度な色再現(ΔE < 3)で、明るい場所でも鮮やかな映像を提供。
  • 解像感:広視野角とのトレードオフで若干の解像感低下や歪みはあるものの、テキストも鮮明で実用性は非常に高い。
  • 総合品質:「見る」体験を根本から覆す、まさに「Pro」の名にふさわしい圧倒的な映像クオリティ。

AR機能とトラッキング性能:XREAL One Pro ~X1チップが実現する、滑らかな空間コンピューティング~

XREAL One Proで設定を変更している様子。

ここでは、XREAL One Proの頭脳である空間コンピューティングプロセッサ「X1チップ」がもたらす、驚くほど滑らかなAR機能とトラッキング性能について、実体験を元に詳しく解説していきます。日常の風景を、一瞬で未来のワークスペースやプライベートシアターに変える魔法の正体に迫ります。

まるで魔法。空間にピタリと固定される「ネイティブ3DoF」の衝撃

XREAL One Proがもたらす体験の中で最も衝撃的なのが、画面を空間にピタリと固定する「ネイティブ3DoF」機能です 。これはグラスに内蔵された「X1チップ」の力によるもので、外部デバイスやアプリを必要とせず、USB-Cケーブルを繋ぐだけで実現します 。実際にベッドに寝転んで天井にスクリーンを固定し、映画を観てみたのですが、少し頭の向きを変えても映像は微動だにしません。まるで本当にそこに巨大なテレビが浮かんでいるかのような完璧な固定精度で、一度体験するとこの機能なしには戻れなくなります 。

この「空間固定モード」は、PC作業でも真価を発揮します。目の前の空間にモニターを固定すれば、楽な姿勢で作業に集中できるため、ノートPCを覗き込むことで起こりがちだった首や肩の疲れから解放されました 。XREAL Oneも同じX1チップを搭載しているため基本的なトラッキング性能は同等ですが、XREAL One Proのより広い視野角が、この固定された大画面をさらに快適で価値あるものに引き上げています。

ストレスゼロの追従性。3msの超低遅延がもたらす快適な「0DoF」体験

空間固定モードと双璧をなすのが、視線の動きに合わせて画面が滑らかに追従する「0DoF(追従モード)」です 。XREAL One Proは、X1チップによって約3msという超低遅延を実現しており、これが驚くほど自然で快適な視覚体験を生み出します 。揺れの大きい新幹線での移動中、このモードで作業をしてみましたが、画面がカクついたり、動きに遅れたりすることが一切なく、全く画面酔いを感じませんでした。

従来のソフトウェア処理では約20〜30msの遅延があったことを考えると、この進化は決定的です 。頭のわずかな動きにもストレスなく追従してくれるため、グラスをかけていることを忘れ、目の前のコンテンツに完全に没入できます。移動中でも、リラックスしている時でも、常に最適な位置に画面を保持してくれるこの機能は、まさにハンズフリーの理想形と言えるでしょう。

生産性を飛躍させる「ワイドスクリーンモード」と6DoFへの拡張性

XREAL One Proでアプリを選択する様子

XREAL One Proは、PC作業の生産性を劇的に向上させる「ワイドスクリーンモード」を搭載しています 。本体の設定から「32:9」の比率を選ぶだけで、目の前に物理モニターでは実現が難しいほどの広大なワークスペースが出現。実際にこのモードで、中央にメインの作業アプリ、左右に参考資料やコミュニケーションツールを並べてみたところ、首を少し動かすだけで情報を瞬時に切り替えられ、作業効率が飛躍的に向上しました 。この体験は、XREAL One Proの57°という広い視野角があってこそ、その真価を最大限に発揮します 。

さらに、別売りのカメラモジュール「XREAL Eye」を装着すれば、デバイスは「6DoF」に対応します 。これにより、自分が空間内を移動することで、固定されたスクリーンに近づいたり遠ざかったりという、より高度なAR体験が可能になります 。ただ、正直なところ、座ったままでのPC作業などではその恩恵は限定的で、カメラ性能もあくまで補助的なものです 。現状では、ほとんどの用途で標準搭載の3DoF機能に大きな満足感を得られるでしょう。

XREAL One Proの主なAR機能・トラッキング性能

  • ネイティブ3DoF:X1チップにより、外部デバイス不要で画面の空間固定が可能
  • 0DoF(追従モード):視線に滑らかに画面が追従し、画面酔いを軽減
  • 超低遅延:約3msのM2P(Motion-to-Photon)レイテンシでストレスフリーな体験を実現
  • ワイドスクリーンモード:21:9や32:9の横長画面を空間に表示し、生産性を向上
  • 6DoFへの拡張性:別売りの「XREAL Eye」を装着することで、空間内での位置移動もトラッキング可能に

まとめ:AR機能とトラッキング性能

  • 空間固定(3DoF):X1チップによる圧倒的な精度で、映像が空間に吸い付くように固定され、没入感が飛躍的に向上。
  • 視線追従(0DoF):3msの超低遅延により、移動中でも画面酔いのない滑らかな追従性を実現。
  • 作業効率:広視野角を活かした「ワイドスクリーンモード」が、PCでのマルチタスクを異次元のレベルに引き上げる。
  • 拡張性:オプションの「XREAL Eye」で6DoFに対応し、より高度なAR体験への扉を開く。
  • 総合性能:日常使いから本格的な作業まで、あらゆるシーンでストレスフリーな空間コンピューティング体験を提供。

オーディオ性能:XREAL One Pro ~Bose監修。映像にふさわしい、没入サウンド~

XREAL One Proの側面。BOSEのロゴが見えている。

ここでは、XREAL One Proの卓越した映像体験を完成させる「音」の品質に焦点を当てます。世界的な音響ブランドBoseが監修したサウンドシステムが、いかにして映像への没入感を高めているのか、その秘密を紐解いていきましょう。

想像を超える臨場感。Boseチューニングが織りなす空間サウンド

XREAL One Proを装着して、まず驚かされるのはその音の質です。一見すると細身のテンプル(つる)にスピーカーが内蔵されているだけですが、そこから再生されるサウンドは、とてもその小さな筐体から出ているとは思えないほどクリアで、広がりのあるものでした。これは、音響のリーディングブランドであるBoseがチューニングを監修している恩恵に他なりません。

実際にNetflixでSFアクション映画を観てみたところ、その違いは歴然でした。宇宙船が轟音と共に飛び立つシーンでは、オープンイヤー型とは思えない厚みのある低音が響き、キャラクターのセリフはどんな激しい効果音の中でも埋もれることなく明瞭に聞き取れます。まるで目の前に広がる映像のためだけに、専用のサラウンドシステムが構築されたかのような感覚。前モデルのXREAL Oneも十分に高音質でしたが、XREAL One Proのサウンドはさらに洗練され、映像美にふさわしい臨場感を生み出しています。

日常と非日常を繋ぐ、オープンイヤー設計の妙

XREAL One Proの側面 外観。

XREAL One Proは、耳を塞がないオープンイヤー設計を採用しています。これにより、コンテンツに集中しながらも、周囲の環境音を自然に聞き取ることができます。自宅で作業中に音楽を聴いていても、宅配便のチャイムや家族の呼びかけにすぐに気づけるのは、想像以上に便利でした。まさに、日常と非日常のエンターテインメントをシームレスに繋ぐ設計です。

音楽鑑賞のクオリティも申し分ありません。YOASOBIのライブ映像『“超現実”』を視聴した際には、その場にいるかのような立体的な音響に包まれ、思わず体がリズムを刻んでしまいました。イコライザーなどの細かい音質調整はできませんが、Boseならではの絶妙なバランスチューニングにより、ボーカルの息遣いから楽器の一つ一つの音まで、鮮やかに描き出してくれます。

プライバシーと音漏れ。知っておくべきトレードオフ

オープンイヤー設計の宿命として、音漏れは避けて通れない課題です。XREAL One Proも例外ではなく、静かな図書館や満員の電車など、極端に静かな環境で音量を上げると、隣の人に音が聞こえてしまう可能性はあります。実際にカフェで試した際も、最大音量では周囲への配慮が必要だと感じました。

しかし、これは大きな欠点というよりは、知っておくべきトレードオフと言えるでしょう。指向性の高いスピーカー設計により、通常のリスニング音量であれば、ほとんどの公共の場で問題になることはありません。もし完全なプライバシーを確保したい場合は、お使いのスマートフォンやPCとワイヤレスイヤホンをBluetooth接続すれば簡単に解決します。多くのシーンでは単体で、必要な時だけイヤホンと組み合わせる。この柔軟性が、XREAL One Proのオーディオ体験をより価値あるものにしています。

XREAL One Proのオーディオ仕様

  • スピーカータイプ:オープンイヤー型指向性スピーカー
  • 音響チューニング:Bose監修
  • 音響設計:ARグラス専用音響機構
  • マイク:ノイズ抑制機能付きマイクアレイ

まとめ:オーディオ性能

  • 音質:Bose監修によるクリアで立体感のあるサウンドは、映像体験を格段に向上させる。
  • 臨場感:オープンイヤー型とは思えないほどの厚みのある低音と音の広がりで、映画やライブ映像に深く没入できる。
  • 利便性:周囲の音を聞きながらコンテンツを楽しめるため、様々な生活シーンに自然に溶け込む。
  • 音漏れ:静かな環境では配慮が必要だが、多くの場面では問題ないレベル。プライバシー重視ならイヤホン併用が最適。
  • 総合評価:映像美に見合う高品質なサウンドを単体で実現する、完成度の高いオーディオシステム。

機能と利便性:XREAL One Pro ~日常を快適に変える、細やかな進化~

XREAL One Proの設定画面。

ここでは、XREAL One Proが持つ実用的な機能と、日々の「使いやすさ」に直結する利便性について、前モデルXREAL Oneとの比較を交えながら詳しくレビューしていきます。スペックの数字だけでは見えてこない、使う人のことを考え抜いた細やかな進化を紐解いていきましょう。

繋ぐだけですぐに始まる、ストレスフリーなセットアップ

XREAL One Proの最大の魅力の一つは、その圧倒的な手軽さです 。複雑なアプリのインストールやペアリング作業は一切不要 。箱から出して、お使いのノートPCやスマートフォンにUSB-Cケーブルを繋ぐだけで、目の前の空間にスクリーンが浮かび上がります 。この「繋ぐだけ」というシンプルさは、日々の利用のハードルを劇的に下げてくれます。

設定の変更も非常に直感的です 。右のテンプル(つる)に集約された3つのボタン(Xボタン、+/-ボタン、ショートカットボタン)と、空間に表示されるOSDメニューで、明るさや画面モード、後述するレンズの調光などを手元で完結できます 。初めて使った時も、説明書を読まずにチュートリアルに従うだけで、すぐに操作を覚えることができました 。このストレスフリーな体験は、XREAL Oneから続く美点ですが、Proではさらに洗練されています。

あらゆる光を制する「3段階調光」と「新光学エンジン」

XREAL One Proは、前モデルでも好評だった3段階の電子調光機能を継承しています 。これは、ボタン一つでレンズの透過度を「クリアモード」「シェードモード」「シアターモード」に切り替えられる便利な機能です 。実際に晴れた日の屋外で使ってみたのですが、ショートカットボタンを押して「シェードモード」にするだけで、周囲の眩しさが軽減され、画面の文字がくっきりと見えました。また、新幹線での移動中に映画に集中したい時は、「シアターモード」にすることで、自分だけの暗室を作り出すことができました。

さらにXREAL One Proでは、新光学エンジン「X Prism」の採用により、この調光機能の価値がさらに高まっています 。XREAL Oneの「Birdbath」光学系で時に気になった、下方からの光の映り込みが劇的に軽減されたのです 。これにより、どんな照明環境下でも、よりクリアな視界でコンテンツに集中できるようになりました。

「自分専用」を実現する、物理IPD調整という大きな進化

XREAL One Proが利便性において遂げた最も大きな進化、それはユーザーの瞳孔間距離(IPD)に合わせて物理的な2サイズ(Mサイズ/Lサイズ)が用意されたことです 。これは、単なるサイズ違いではありません。自分に合わないARグラスでありがちな、映像の端のぼやけや歪みを根本的に解消し、一人ひとりに最高の視聴体験を提供するための重要な進化なのです。

PCとの接続方法と活用術

PCとの接続は、DisplayPort Alternate Modeに対応したUSB-Cポートがあればケーブル1本で完了します。PCからは外部ディスプレイとして認識され、設定を「表示画面を拡張する」にすれば、どこでもデュアルモニター環境を構築可能。「ワイドモード」を使えば、さらに広大な作業領域が手に入り生産性が向上します。対応ポートがないPCでも、HDMI変換アダプターを介して接続できるため、幅広いPCで大画面モニターとして活用できます。

体験を拡張する多彩なアクセサリー

XREAL One Proは単体でも非常に高機能ですが、その真価は多彩なアクセサリーと組み合わせることでさらに引き出されます。

まず、AR体験を格段に向上させるのが「XREAL Beam Pro」です 。これはスマートフォンのようなAndroidデバイスで、XREAL One Proと組み合わせることで、より高度な空間ディスプレイ機能や、スマートフォンのようにアプリをダウンロードして利用することが可能になります 。実際にBeam Proを使うと、iPhoneからワイヤレスで映像を飛ばしたり、空間に固定した画面の周りを自分が歩き回ったりと、まさに次世代の体験ができます。XREAL One Proを最大限に活用したいなら、必須級のアクセサリーと言えるでしょう。

カメラ機能や、より高度なAR体験を求めるなら「XREAL Eye」という選択肢もあります 。これはグラスに装着する小型カメラで、写真や動画の撮影のほか、自分の動きに合わせて映像が追従する「6DoF」機能を追加します 。ただ、正直なところカメラの画質は「ややノイズが多め」で記録程度と考えるのが良く、6DoF機能も現時点ではその効果を実感できるシーンは限定的です 。今後のアプリ拡充に期待したい、玄人向けのアクセサリーという印象です。

そして、日々の使い勝手を向上させるのが「XREAL Hub」や「HDMI変換アダプター」です 。XREAL Hubは、スマートフォンのバッテリー残量を気にせず長時間利用したい場合に、充電しながらグラスを使えるようにしてくれます。また、HDMI変換アダプターがあれば、Nintendo Switchなどのゲーム機も接続可能になり、寝室が瞬時に大画面のゲームシアターに早変わりします。これらのアクセサリーを使い分けることで、XREAL One Proの活用の幅は無限に広がります。

インサートレンズ(度付きレンズ)とメガネでの使用について

視力矯正が必要な場合、XREAL One Proは専用のインサートレンズで対応します。重要な点として、このインサートレンズはXREAL One Pro専用設計であり、XREAL Oneやそれ以前のAirシリーズのものとは互換性がありません 。購入の際は注意が必要です。製品には度なしのレンズフレームが同梱されており 、公式サイトが推奨する「JUN GINZA」などの眼鏡店で、自分に合った度数のレンズを作成できます 。

メガネをかけたままの併用については、XREAL Oneと同様に推奨されていません。レンズ同士が干渉して傷がつく恐れがあるほか、最適な焦点距離が得られず、せっかくの映像品質を損なってしまう可能性があります。快適かつ安全に使用するためにも、視力矯正が必要な方は専用のインサートレンズを用意するのが最善の選択です。

XREAL One Proの主な機能

  • ネイティブ3DoF & 6DoF対応(6DoFは別売りのXREAL Eyeが必要)
  • 3段階電子調光機能(クリア/シェード/シアター)
  • X1空間コンピューティングプロセッサ搭載
  • グラス単体でのOSD(オンスクリーンディスプレイ)設定機能
  • ワイドスクリーンモード(21:9 / 32:9)
  • 2サイズ展開の物理IPD(瞳孔間距離)調整
  • USB-Cによるプラグアンドプレイ接続

まとめ:機能と利便性

  • セットアップ:USB-Cケーブルを接続するだけですぐに使える、究極のプラグアンドプレイ体験。
  • 操作性:グラス本体のボタンとOSDメニューで、アプリ不要の直感的な設定変更が可能。
  • 調光機能:ワンタッチでレンズ濃度を3段階に変更でき、屋内から屋外まであらゆる環境に即座に対応。
  • IPD調整:物理的な2サイズ展開により、ソフトウェア調整だったXREAL Oneから大きく進化し、誰にでも最適な焦点とクリアな視界を提供。
  • 総合的な使いやすさ:日々の利用シーンで「あったらいいな」を形にした、細やかでストレスフリーな機能が満載。

「XREAL One Pro」と「XREAL One」の主な違い

XREAL One Proの上部を真上から見ている。X1チップのロゴが見える。

XREAL One Proは、高い評価を得たXREAL Oneの上位モデルとして登場しました。両モデルは革新的な「X1チップ」を搭載するなど多くの共通点を持ちますが、ユーザー体験の質を左右するいくつかの重要な違いがあります。ここでは、両者のスペックを比較し、その違いがもたらす価値について詳しく解説します。

視野角(FOV)

  • XREAL One Pro: 57°
  • XREAL One: 50°
  • 違い:(※Proの視野角は劇的に拡大しており、画面サイズが38%アップしたように感じられます。これは、より深い没入感を求めるユーザーにとって最大の魅力の一つです 。)

最高輝度

  • XREAL One Pro: 700 nits
  • XREAL One: 600 nits
  • 違い:(※Proはより明るく、日中の屋外など、明るい環境下での視認性が向上しています 。)

光学エンジン/設計

  • XREAL One Pro: 独自の光学エンジン「X Prism」
  • XREAL One: Birdbath(バードバス)設計
  • 違い:(※光学系の技術が根本的に異なります。Proの「X Prism」は、悩みの種であった下からの光の反射を劇的に軽減し、よりクリアな映像体験と高いプライバシー性能を実現します 。)

ディスプレイ

  • XREAL One Pro: ソニー製 次世代0.55インチ マイクロOLED
  • XREAL One: ソニー製 0.68インチ マイクロOLED
  • 違い:(※Proには、より新しい世代のディスプレイが搭載されています 。)

瞳孔間距離(IPD)調整

  • XREAL One Pro: MとL、物理的な2サイズ展開
  • XREAL One: ソフトウェアによる調整
  • 違い:(※Proの物理的なサイズ選択は、より多くのユーザーに完璧なフィット感と焦点を提供します。ソフトウェア調整で満足できなかったユーザーにとって、これは決定的な改善点です 。)

発売日

  • XREAL One Pro: 2025年7月24日
  • XREAL One: 2025年1月17日
  • 違い:(※XREAL One Proは、Oneの登場から約半年後に発売された、より新しいモデルです 。)

価格

  • XREAL One Pro: 84,980円(税込)
  • XREAL One: 69,980円(税込)
  • 違い:(※約15,000円の価格差があり、XREAL One Proは明確に上位のプレミアムモデルとして位置づけられています 。)

まとめ:XREAL One ProとXREAL Oneの違い

XREAL One ProとXREAL Oneは、どちらも「X1チップ」を心臓部に持つ非常に優れたARグラスですが、その目指す体験には明確な違いがあります。

XREAL OneがARグラスの新しい基準を示したモデルであるとすれば、XREAL One Proは、その基準をさらに引き上げ、最高の視聴体験を追求したモデルです。より広く、よりクリアで、反射のない完璧な映像美と、自分専用に最適化されたフィット感を求めるのであれば、価格差を払ってでもXREAL One Proを選ぶ価値は十分にあります。

一方で、コストを抑えつつ高レベルなAR体験を始めたいユーザーにとっては、XREAL Oneも依然として非常に魅力的な選択肢です。

XREAL One Proのメリット・デメリット

XREAL One Proの表示モード。空間固定モード (3DoF) 。

XREAL One Proは、ARグラス市場において最高峰の体験を提供することを目指したフラッグシップモデルです。その性能は多くの点で他の製品を凌駕しますが、一方で価格や機能面でいくつかのトレードオフも存在します。ここでは、前モデルや競合製品と比較しながら、XREAL One Proの具体的なメリットとデメリットを詳しく解説していきます。

【メリット】

メリット1:業界最高峰の広大な視野角

XREAL One Pro最大のメリットは、57°という圧倒的に広い視野角(FOV)です。これは、前モデルXREAL OneやVITURE Proの視野角(それぞれ50°、46°)を大きく上回り、より深く、迫力のある没入体験を可能にします。この広い視野は、映画鑑賞からPCでのマルチタスク作業まで、あらゆるシーンでその価値を発揮します。

メリット2:外部デバイス不要の高度なAR機能

XREAL One Proは、独自開発の「X1チップ」を搭載しており、外部アクセサリーなしで非常に安定した3DoF(空間固定)機能を実現します。これは、同様の空間表示機能を利用するために「XREAL Beam」という別売りアクセサリーが必要なXREAL Air 2 Proと比較して、非常に大きな利点です。ケーブル一本で、いつでもどこでもすぐに高度なAR体験を始められます。

メリット3:屋外でも鮮明な映像と低反射

新開発の光学エンジン「X Prism」の採用により、下方からの光の映り込みが劇的に軽減されました。これは、従来のBirdbath光学系を採用するXREAL Oneと比べて大きな進化です。さらに、最大輝度も700nitに向上しており、3段階の電子調光機能と合わせることで、日中の明るい屋外でもクリアで鮮やかな映像を楽しめます。

メリット4:自分専用の完璧なフィット感

多くのユーザーにとって最高の快適さを提供するため、XREAL One Proは瞳孔間距離(IPD)に合わせてMとLの2サイズを展開しています。ソフトウェアで調整するXREAL Oneや、そもそも調整機能がないXREAL Air 2 Proと異なり、物理的に自分に合ったサイズを選ぶことで、画面のぼやけや歪みを根本から解消できます。

メリット5:インサートレンズ(度付きレンズ)で視力矯正が可能

XREAL One Pro本体に視度調整ダイヤルはありませんが、視力矯正が必要なユーザーのために専用のインサートレンズが用意されています。日本のパートナーである「JUN GINZA」などで、自身の視力に合わせた度付きレンズを作成し、グラス内側に装着することで、メガネをかけることなく快適にクリアな視界を得ることが可能です。

【デメリット】

デメリット1:競合製品と比べた価格の高さ

XREAL One Proの価格は84,980円と、ARグラス市場の中では最も高価な部類に入ります。優れた性能を持つXREAL One(約69,980円)や、多機能なVITURE Pro(約74,880円)と比較しても価格差は大きく、そのプレミアムな体験には相応のコストが必要となります。

デメリット2:本体に視力補正ダイヤルがない

VITURE ProやVITURE Oneが本体に視力補正用のダイヤル(最大-5.0D)を搭載しているのに対し、XREAL One Proにはその機能がありません。視力矯正が必要なユーザーは、別途専用の度付きレンズを作成・購入する必要があり、追加のコストと手間がかかる点は明確なデメリットです。

デメリット3:わずかに増加した本体重量

XREAL One Proの重量は約87gであり、前モデルのXREAL One(82g)や、競合のXREAL Air 2 Pro(75g)、VITURE Pro(78g)と比較して、最も重くなっています。装着感のバランスは非常に優れていますが、スペック上の数グラムの差を重視するユーザーにとっては、考慮すべき点かもしれません。

デメリット4:メガネの上からの装着は非推奨

メガネをかけたままの装着は「不可能ではない」ものの、グラスとメガネが干渉し、最適な位置で視聴できないため没入感が大きく損なわれます。特にXREAL One Proは光学系の設計上、レンズと目の距離が近いため、メガネとの併用はさらに困難です。快適な利用のためには、専用の度付きインサートレンズの使用が実質的に必須となります。

XREAL One Proのスペック(仕様)一覧

  • ディスプレイ: ソニー製0.55インチ マイクロOLED、解像度400万ピクセル (1080p)
  • 見え方: 10m先で最大428インチ相当の大画面、最高輝度700ニト、高精度な色再現(ΔE < 3)
  • 調光: 調整可能な3段階のレンズ調光 (シアター、シェード、クリアモード)
  • 視野角: 57°
  • リフレッシュレート: 最大120Hz
  • M2P遅延: 約3ms
  • 表示モード: 追従モード (0DoF)、空間固定モード (3DoF)
  • チップ: 空間コンピューティングプロセッサ「X1」、光学エンジン「X Prism」
  • トラッキング: ネイティブ3DoF (6DoFは別売りのXREAL Eyeが必要)
  • IPD(瞳孔間距離): M (57-66mm) と L (66-75mm) の2サイズ展開
  • オーディオ: Boseが監修したチューニングを施した音響システム
  • 機能: ダイナミックフレーム補間、並列画像補正、ちらつきゼロ、ブレ補正アルゴリズム
  • オプション: XREAL Eye (6DoFトラッキングに必要)
  • 対応デバイス: XREAL Hub、XREAL Beam Proとの互換性あり
  • 筐体: 薄型軽量化されたフレーム、従来比44%軽量な光学エンジン
  • 重量: 約87g
  • 付属品: グラス本体、レンズフレーム、C-Cケーブル、ノーズパッド(3サイズ)、クロス、ケース、説明書

XREAL One Proの評価

XREAL One Pro 実機を手で持っている。

8つの基準で「XREAL One Pro」を5段階で評価してみました。

項目別評価

ディスプレイ(映像品質): ★★★★★
57°の広大な視野角と反射を抑えた「X Prism」光学系は圧巻の一言。XREAL Oneを凌駕する、現時点で最高峰の没入感とクリアな映像を提供してくれます。

デザイン: ★★★★☆
光学系の進化により、従来モデルより薄く洗練された外観を実現。ARグラス特有のゴツさがかなり軽減され、日常使いしやすいデザインに仕上がっています。

装着感: ★★★★★
物理的な2サイズ展開のIPD(瞳孔間距離)調整は、まさに革命的。多くのユーザーに完璧なフィット感と焦点をもたらし、長時間の利用でも疲れにくい快適性を実現しています。

AR機能: ★★★★☆
PC作業の効率を上げるワイドスクリーンモードや、寝ながらコンテンツを楽しめる空間固定など、日常で役立つ機能が満載。単体で高度なAR体験が完結します。

トラッキング性能: ★★★★★
X1チップによる3DoFトラッキングは、驚くほど滑らかで正確です。頭の動きに吸い付くように追従し、画面酔いのないストレスフリーな体験は他の追随を許しません。

オーディオ性能: ★★★★☆
Boseが監修したサウンドは、オープンイヤー型とは思えないクリアさと臨場感。映像体験を一層リッチにしてくれる、質の高い音響システムです。

機能と利便性: ★★★★☆
アプリ不要のプラグアンドプレイ、直感的な本体操作、便利な3段階調光など、日々の使いやすさを追求した機能が充実。細部まで行き届いた配慮が感じられます。

価格: ★★☆☆☆
機能と性能は最高クラスですが、84,980円という価格は大きなハードル。優れた性能を持つXREAL Oneとの価格差を考えると、コストパフォーマンスの面では厳しい評価です。

総評: ★★★★☆

「Pro」の名にふさわしい、圧倒的な映像体験

XREAL One Proは、前モデルXREAL Oneが搭載する革新的な「X1チップ」を継承しつつ、ユーザー体験の核となる「見る」という部分を極限まで磨き上げた、正統進化モデルです。その最大の功績は、新開発の光学エンジン「X Prism」と57°まで拡大された視野角にあります。

この組み合わせが生み出す映像は、まさに圧巻の一言。XREAL Oneで時折気になった下方からの光の反射は劇的に抑制され、どんな環境でもコンテンツへの深い没入を妨げません。そして、視界いっぱいに広がるスクリーンは、PC作業では生産性を飛躍させ、映画鑑賞ではまるで自分だけの映画館にいるかのような贅沢な時間を提供してくれます。これは単なる「携帯モニター」ではなく、まさに「パーソナルシアター」と呼ぶにふさわしい体験です。

すべてのユーザーに最高の快適さを

本製品が「Pro」を名乗るもう一つの大きな理由が、物理的な2サイズ展開によるIPD(瞳孔間距離)調整です。これは単なる快適性の向上に留まりません。XREAL Oneのソフトウェア調整では満足な視界を得られなかった一部のユーザーにとって、これは「使えるか、使えないか」を分ける決定的な進化です。自分に合ったサイズを選ぶことで初めて得られる、画面の隅々までシャープでクリアな視界は、最高の体験のためには妥協できないポイントであることを教えてくれます。

アクセサリーで広がる、無限の可能性

単体でも高機能ですが、アクセサリーと組み合わせることで真価を発揮します。 「XREAL Beam Pro」でワイヤレス化や高度なAR体験を、「HDMIアダプター」でNintendo Switch等のゲーム機を接続し、あらゆるシーンで最高のエンターテイメント環境を構築できます。

購入前の注意点

購入前に最も重要なのは、自身の瞳孔間距離(IPD)を測定し、MかLの適切なサイズを選ぶことです。 また、価格は84,980円と高価であり、視力矯正には過去モデルと互換性のない専用レンズが別途必要になる点も理解しておく必要があります。

どんな人に最適か

ではいったいどんな人にXREAL One Proは最適なのでしょうか?具体的には、最高の映像品質と完璧なフィット感を価格以上に重視する、全てのARグラス経験者やクリエイターに最適です 。日々の作業効率を極限まで高めたい方や、最高の没入感でエンタメを楽しみたい方にとって、この「Pro」モデルは最高の投資となるでしょう 。

まとめ

結論として、XREAL One Proは最高の映像品質と完璧なフィット感を求めるユーザー、仕事道具として最高のポータブル環境を構築したいクリエイターやノマドワーカーにとって、これ以上ない選択肢となるでしょう。価格よりも最高の映像体験を求める人は、この機会にぜひ購入を検討してみてください。

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XREAL One Proの価格・購入先

XREAL One Pro 本体 前面 外観。

※価格は2025/07/27に調査したものです。

XREAL JP Shop

84,980円で販売されています。

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ECサイト

  • Amazonで84,980円(Mサイズ、Lサイズ・税込)、
  • 楽天市場で84,980円(送料無料)、
  • AliExpressで97,452円、

で販売されています。

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楽天市場で「XREAL One Pro」をチェックする

ヤフーショッピングで「XREAL One Pro」をチェックする

AliExpressで「XREAL One Pro」をチェックする

米国 Amazon.comで「XREAL One Pro」をチェックする

おすすめのライバル機種と価格を比較

XREAL One Proに似た性能をもつARグラス(XRグラス)も販売されています。価格の比較もできるので、ぜひ参考にしてみてください。

XREAL One

XREALから発売されたARグラスです(2025年1月17日発売)。

SONY製 0.68 インチ、解像度1920×1080 Micro-OLEDディスプレイ、XREAL X1 チップ、USB-C (USB 3.1 Gen 2)、空間オーディオに対応したスピーカーを搭載しています。

また、リフレッシュレート 最大120 Hz、視野角50度、単独3DoF、エレクトロクロミック調光、Sound by Bose、Spatial Sound Field 3.0、4つのマイク(ノイズキャンセリング、ビームフォーミング、ステレオ録音)

空間固定機能(PC接続なしのスマホ接続で利用可能)、視線追従、ウルトラワイドモード(265インチ相当)、サイドビュー機能に対応しています。

価格は、Amazonで69,980円、楽天市場で69,980円(送料無料)、ヤフーショッピングで66,980円(中古)、AliExpressで69,767円、です。

関連記事:劇的に進化!XREAL Oneを徹底レビュー!Air 2 Proとの違いも比較

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VITURE Pro

VITUREから発売されたAR/XRグラスの最新モデルです(2024年5月21日より予約販売開始)。装着することで、135インチ相当のさらに迫力ある映像を楽しめます。

解像度1920 x 1080 ドット(片目あたり)のSony製マイクロOLEDパネル(有機ELディスプレイ)を搭載し、最大輝度4,000nits、コントラスト比100,000:1と大幅に性能が向上しています。また、最大120Hzのリフレッシュレートに対応し、より滑らかな映像体験を提供。HARMAN AudioEFX 立体音響システム採用の小型スピーカーとマイクを搭載しています。

さらに、HARMAN AudioEFXによる空間オーディオ搭載のステレオスピーカーを搭載(マイクはネックバンド経由で使用可能)。

度数調整ダイヤル(最大-5.00Dまで補正可能)、高速応答性の電子調光フィルム(変色速度0.1秒)、3D動画の視聴(サイド・バイ・サイド形式の3D動画再生に対応)、3DoF(スクリーン固定)、そして「VITURE One ネックバンド」(別売)や「VITURE One モバイルドック」(別売)にも引き続き対応しています。

価格は、Amazonで74,880円、楽天市場で74,880円、ヤフーショッピングで96,146円、AliExpressで72,825円、米国 Amazon.comで$374.25、です。

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XREAL Air 2 Pro

XREALから発売されたARグラスです(2023年11月17日 発売)。装着すると、約6メートル先に201インチの巨大スクリーンがあるように見えます。

0.55インチで解像度3840 x 1080 ピクセルのSONYセミコンダクタソリューション社製Micro-OLEDディスプレイ、2つの開放型スピーカー、ノイズキャンセル対応のデュアルマイクを搭載しています。

また、3段階の調光機能、リフレッシュレート 最大120 Hz、第2世代音響システムによる豊かで没入感のある音響体験、USB-Cポート接続、3DoFトラッキング、視野角 46度、最大輝度500nits、新型ゼロプレッシャーノーズパッド、「XREAL Beam」(別売・有線接続)、度付きレンズ(別売)の装着、厚さ19mm(約10%薄型化)、重さ75gの薄型軽量デザイン、アプリ「Nebula」に対応しています。

価格は、Amazonで53,980円、楽天市場で53,980円(送料無料)、ヤフーショッピングで61,980円、AliExpressで68,609円、です。

関連記事:「XREAL Air 2」が最良の選択か? 最新のAR / VRグラスと徹底 比較!

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VITURE One

VITUREから発売されたAR/XRグラスです(2023年11月22日に発売)。装着することで120インチ相当の迫力ある映像を楽しめます。

解像度1920 x 1080 ドットの有機ELディスプレイを搭載。HARMAN AudioEFX 立体音響システム採用の小型スピーカー、マイクを搭載しています。

また、度数調整ダイヤル、電子調光フィルム、3D動画の視聴、3DoF(スクリーン固定)、「VITURE One ネックバンド」(別売)、「VITURE One モバイルドック」(別売)に対応しています。

価格は、Amazonで29,000円(税込)、楽天市場で37,259円(送料無料)、ヤフーショッピングで29,800円、AliExpressで32,517円、です。

関連記事:【VITURE Oneレビュー】XREALを超えるXRグラスの実力を徹底解説!

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他のARグラスと比較

他にもARグラスが販売されています。2025年モデル、2024年モデルもあるので、ぜひ比較してみてください。

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