
2022年10月6日の発売日以降、そのスタイリッシュなデザインと大容量バッテリーで注目を集めたSIMフリースマートフォン「OPPO A77(CPH2385)」。
このレビューでは、OPPO A77が実際の使用シーンでどれだけ使えるのか、デザインの美しさだけでなく、気になる処理性能やゲーム動作まで徹底的に検証しました。ネット上で散見される「買うな」という厳しい声の真偽や、前モデルや後継機と比較した際の実力差についても詳しく解説します。
【先に結論からお伝えしましょう】
OPPO A77のPros(良い点):
- 高級感あるデザイン: 独自の「OPPO Glow」加工により、指紋が目立たず所有欲を満たす美しさ。
- 優れたバッテリー性能: 5,000mAhの大容量バッテリーと33W急速充電により、スタミナと充電速度は優秀。
- エンタメ機能: エントリーモデルながらステレオスピーカーを搭載し、動画視聴の臨場感が高い。
- 充実の付属品: 充電器、ケーブル、ケースが標準で同梱されている。
OPPO A77のCons(悪い点):
- 厳しい処理性能: Helio G35プロセッサの実力不足により、日常動作でもカクつきを感じる。
- 機能の省略: 日本で需要の高いおサイフケータイ(FeliCa)やNFCに対応していない。
- 通信・画面のスペックダウン: 5G対応しておらず、画面解像度もHD+にとどまる。
- 拡張性の制限: eSIMおよびeSIM 設定には非対応(物理SIMのみ)。
総合評価:
OPPO A77は、デザインの良さとバッテリー持ちに全振りした割り切った一台です。通話やLINE、軽い動画視聴がメインのサブ機としてなら輝きますが、メイン機としての利用やゲームプレイを考えているならおすすめできません。Antutuベンチマーク等のスコアが示す通りスペックは低く、5GやeSIMも非対応なため、用途を明確に限定できるユーザー向けの端末と言えるでしょう。
<この記事で分かること>
- メリット: OPPO Glow、デザイン、バッテリー持ち、急速充電、ステレオスピーカー、付属品
- デメリット: 処理性能、動作の重さ、解像度、5G非対応、おサイフケータイ非対応、NFC非対応、eSIM非対応
- ベンチマーク: Antutu、Helio G35、スコア比較、CPU性能
- ゲーム性能: 原神、ポケモンGO、フレームレート、動作検証、カクつき
- 口コミ情報: 評判、デザイン、耐久性、使用感、レスポンス
- スペック: CPH2385、詳細仕様、メモリ拡張、トリプルスロット、対応バンド、SIMフリー
- 評価: 5段階評価、総合評価、メリット・デメリットまとめ、おすすめユーザー
- 価格: 価格比較、Amazon、楽天市場、中古価格、後継機との比較
この記事を最後まで読むことで、「OPPO A77」を購入するべきかどうかがはっきりと分かるはず。購入に悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。
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公式ページ:OPPO A77 | オウガ・ジャパン
検証してわかったOPPO A77の魅力(メリット)
ここでは、実際にOPPO A77(型番:CPH2385)を使用して感じたメリットについて、デザインやバッテリー性能、エンタメ機能を中心に書いていきます。ネット上ではスペックの低さから「買うな」といった厳しいレビューも見られますが、実際に手に取って検証してみると、用途を絞れば価格以上の満足感を得られる部分も確かに存在しました。特にバッテリー持ちや充電速度、そして所有欲を満たすデザイン性は、このモデルの大きな武器だと感じています。
価格以上の高級感あふれる「OPPO Glow」デザイン
まず箱を開けて本体を手にした瞬間、その質感の高さに驚きました。背面には独自の加工技術「OPPO Glow」が施されており、マットでサラサラとした手触りが非常に心地よいです。エントリーモデルにありがちなチープなプラスチック感は全くなく、光の当たり方によって表情を変える輝きは、上位モデルのRenoシリーズにも引けを取りません。
指紋や汚れが目立ちにくいのも実用的なメリットです。ケースをつけずに裸で運用したくなるほどのビルドクオリティで、カフェでテーブルに置いても様になります。カラーバリエーションのブルーを選びましたが、爽やかでありながら深みのある色は、持っているだけで気分を上げてくれました。
33W急速充電と5,000mAhバッテリーの安心感
実際に使ってみて最も便利だと感じたのは、バッテリー周りのスペックです。5,000mAhの大容量バッテリーを搭載しているため、YouTubeで動画を長時間垂れ流したり、Kindleで電子書籍を読んだりしても、バッテリー残量を気にすることなく一日中使い倒せます。私の使い方では、朝フル充電の状態から通勤中にSpotifyで音楽を聴き、昼休みにブラウジング、帰宅後に動画視聴をしても、夜寝る前にはまだ30〜40%ほど残っていました。
さらに注目すべきは、最大33Wの「SUPERVOOC」急速充電に対応している点です。前モデルにあたるOPPO A55s 5Gなどは充電速度がそこまで速くなかったため、この進化は日常の使い勝手を大きく向上させています。実際に検証してみると、30分ほどの充電で約50%まで回復しました。朝起きて「充電し忘れた!」と気づいても、身支度をして朝食を食べている間に一日使えるレベルまで回復できるのは非常に助かります。しかも、充電器とケーブルが標準で付属しているのも嬉しいポイントです。
エンタメ利用に最適なステレオスピーカーとストレージ
動画視聴機としての適性も高いと感じました。この価格帯のエントリー機としては珍しく、ステレオスピーカーを搭載しています。実際にNetflixで映画を見たり、YouTubeでMVを再生したりしてみましたが、モノラルスピーカーの機種と比べて音の広がりや臨場感が段違いです。さらに「ウルトラボリュームモード」を使えば音量をかなり大きくできるため、騒がしいキッチンで料理をしながら動画を流し見するといったシーンでも音がはっきりと聞こえました。3.5mmイヤホンジャックもしっかり搭載されているので、愛用している有線イヤホンをそのまま使えるのもメリットです。
また、内蔵ストレージ(ROM)が128GBあるのも頼もしい点です。最近はアプリのサイズも大きくなっていますが、これだけの容量があれば、写真や動画を保存してもすぐに一杯になることはありません。さらに、トリプルスロット仕様のため、nanoSIMカードを2枚挿してDSDV(デュアルSIM)運用をしながら、同時にmicroSDカードで最大1TBまで容量を拡張できます。
復活した側面指紋認証と使い勝手
生体認証に関しては、前モデルのOPPO A55s 5Gでは顔認証のみで指紋認証が非搭載だったことが不満点として挙げられていましたが、このOPPO A77では側面指紋認証が見事に復活しています。電源ボタン一体型のセンサーは反応も悪くなく、マスクをしていてもスムーズにロック解除が可能です。やはり普段使いのスマホとして、指紋認証があるのとないのとでは快適さが段違いです。SIMフリー端末として、ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルの主要バンドを網羅しているため、好みのキャリアのSIMを挿してすぐに使える手軽さも魅力の一つでしょう。
まとめ:検証してわかったOPPO A77の魅力(メリット)
- 独自の「OPPO Glow」加工による背面デザインは高級感があり、指紋も目立ちにくい。
- 5,000mAhの大容量バッテリーにより、動画視聴やSNS利用でも一日余裕で持つスタミナがある。
- 33W SUPERVOOC急速充電に対応しており、約30分で50%まで充電可能なため、忙しい朝でも安心できる。
- 充電器とケーブルがパッケージに同梱されており、別途購入する必要がない。
- エントリーモデルながらステレオスピーカーを搭載しており、音量が大きく臨場感のあるサウンドを楽しめる。
- 128GBのストレージ容量があり、さらにトリプルスロットでSIM2枚とmicroSDカードを併用できる。
- 前モデル(OPPO A55s 5G)で非搭載だった指紋認証センサーが側面に復活し、ロック解除が快適に行える。
検証してわかったOPPO A77の欠点(デメリット)
ここでは、実際に使用して痛感したOPPO A77のデメリットについて、処理性能や機能面での不足を中心に正直に書いていきます。メリットとしてデザインやバッテリー持ちを挙げましたが、それを打ち消してしまうほどに基本スペックの低さが目立ちました。「買うな」という厳しい声が上がるのも無理はないと感じてしまうほど、日常の動作においてストレスを感じる場面が多々ありました。特に、スマホでゲームをしたい人や、サクサクとした操作感を求める人には、はっきりとおすすめできないと言わざるを得ません。
致命的とも言える処理性能の低さ
検証中に最もストレスを感じたのは、やはり処理性能の低さです。本機に搭載されているSoC(CPU)は「MediaTek Helio G35」ですが、これは数年前のエントリーモデル向けチップであり、2022年発売の機種としては力不足が否めません。Antutuベンチマークを計測してみると約11万点から12万点前後という結果で、これは前モデルにあたる「OPPO A55s 5G」のスコア(約25万〜28万点)と比較しても半分以下の性能です。
実際にX(旧Twitter)やInstagramなどのSNSアプリを開いてスクロールしてみると、画像の読み込みに時間がかかり、指の動きに画面が追いつかずカクカクとした挙動になります。アプリをタップしてから起動するまでに数秒待たされることも日常茶飯事で、ホーム画面に戻る動作ですらワンテンポ遅れる感覚がありました。『ポケモンGO』や『モンスターストライク』のような比較的軽いとされるゲームですらフリーズしたり、動作が重くなったりするため、ゲームプレイはほぼ不可能と考えた方が良いでしょう。
現代のトレンドから取り残された機能不足
機能面でも、今の日本のスマホ環境に慣れていると「足りない」と感じる部分が多くあります。まず、キャッシュレス決済に必須の「おサイフケータイ(FeliCa)」やNFCに対応していません。駅の改札を通ったり、コンビニでタッチ決済をしたりすることができないのは、メイン機として使う上で大きな痛手です。また、最近の格安SIM(MVNO)で普及が進んでいる「eSIM」にも非対応で、物理SIMカードしか使えない点も、契約の自由度を下げています。
さらに、通信規格に関しても「5G」には非対応です。前モデルのOPPO A55s 5Gが5G対応だったことを考えると、後継機のような顔をして発売されながらスペックダウンしている点には疑問を感じざるを得ません。ワイヤレス充電にも対応しておらず、置くだけ充電に慣れている人はケーブルを挿す手間を感じるでしょう。ただし、SDカードスロットについてはしっかりと搭載されており、最大1TBまでのmicroSDカードが使える点は、ストレージ不足を補える数少ない救いです。
ディスプレイ解像度とストレージ速度の不満
ディスプレイに関してもコストカットの影響が色濃く出ています。6.5インチの大画面は見やすいものの、解像度はフルHD(FHD+)ではなく、より粗いHD+(1612 x 720)にとどまっています。文字の輪郭が少しぼやけて見えたり、高画質な動画を再生してもその真価を発揮できなかったりするのは残念なポイントです。また、リフレッシュレートも前モデルの90Hzから60Hzへと低下しており、スクロール時の滑らかさが失われています。
内蔵ストレージの規格が古い「eMMC 5.1」であることも、動作の遅さに拍車をかけています。データの読み書き速度が遅いため、アプリのインストールや写真の保存、大量のデータを扱う際に待ち時間が発生しがちです。SDカードスロットがあるため容量は増やせますが、本体の処理能力と転送速度の限界により、SDカード内のデータを閲覧する際もサムネイル表示が遅れるなどのストレスを感じました。
まとめ:検証してわかったOPPO A77の欠点(デメリット)
- 搭載されているSoC(Helio G35)の性能が非常に低く、SNSの閲覧やWebブラウジングですらカクつきや遅延が発生する。
- 前モデルのOPPO A55s 5Gと比較して処理性能が大幅に低下しており、Antutuスコアも半分以下となっている。
- おサイフケータイ(FeliCa)およびNFCに対応していないため、タッチ決済や交通系ICカード機能が利用できない。
- 5G通信に対応しておらず、4G LTEのみの通信となる。
- eSIMに対応しておらず、物理SIMカードしか利用できないため、契約プランの選択肢が狭まる。
- ディスプレイ解像度がHD+と低く、FHD+の機種に比べて画面の粗さが目立ち、リフレッシュレートも60Hzに低下している。
- ワイヤレス充電には非対応である(ただし、microSDカードスロットは搭載されている)。
- ストレージ規格が低速なeMMC 5.1であり、データの読み書きが遅く全体的な動作の足を引っ張っている。
Anttutuベンチマーク
OPPO A77のプロセッサ(SoC)には、MediaTek製の「Helio G35」が採用されています。これは12nmプロセスで製造されたエントリークラス向けのチップセットで、CPUは最大2.3GHzで動作するCortex-A53のオクタコア構成となっています。グラフィック処理を行うGPUには「IMG GE8320(680MHz)」を搭載しており、日常的な用途や非常に軽量なゲーム向けに設計されています。
Antutuベンチマークの結果は以下の通りです。
【Antutu バージョン V9】
例1: Antutu V9.4.4 総合で「114167」、CPUで「34353」、GPUで「17123」、MEMで「28524」、UXで「34167」
例2: Antutu V9.4.4 総合で「117987」、CPUで「33858」、GPUで「16952」、MEMで「28832」、UXで「38345」
これをAntutu V10 ベンチマークスコアに換算すると、総合で約15万点になります。
MediaTek Helio G35性能を比較
OPPO A77が搭載するMediaTek Helio G35 プロセッサと他のCPUをAntutuベンチマークで比較してみました。
<CPU ランキング>
※Antutu V10 ベンチマーク総合スコアで比較したものです。
- Snapdragon 6 Gen 1 (OPPO Reno13 A)・・・Antutu 64万
- Snapdragon 7s Gen2 (AQUOS sense9)・・・Antutu:60万
- MediaTek Dimensity 7050 (OPPO Reno11 A)・・・Antutu:59万
- Dimensity 7060 (moto g66j 5G)・・・Antutu:50万
- Dimensity 6300 (OPPO A3 5G)・・・Antutu:44万
- Snapdragon 695 5G (OPPO Reno9 A)・・・Antutu:42万
- MediaTek Dimensity 6100+(Galaxy A25 5G)・・・Antutu:39万
- Dimensity 6020 (OPPO A79 5G)・・・Antutu:38万
- Helio G81 (moto g05/ Redmi 14C)・・・Antutu:25万
- MediaTek Helio G35 (OPPO A77)・・・Antutu:15万
<比較からわかること>
比較表から分かる通り、OPPO A77の性能は他のモデルと比較して大きく見劣りしてしまいます。現在主流のミドルレンジモデル(50万〜60万点台)と比較すると、その性能差は3倍から4倍近く開いています。また、同じOPPOのAシリーズで後継機の「OPPO A79 5G」や「OPPO A3 5G」といった比較的新しいエントリーモデル(約40万点)と比べても半分以下のスコアしかありません。
さらに、最新のローエンドモデル(Helio G81搭載機など)と比較しても10万点もの差をつけられており、この数値は現代のアプリ環境において「動作の重さ」を体感しやすい水準であることを示しています。ゲームはもちろんのこと、SNSの閲覧など日常使いにおいても、他の機種に比べて待たされる場面が多いことは避けられないでしょう。
ゲーム性能:OPPO A77で人気タイトルは遊べるのか検証
OPPO A77が搭載しているプロセッサ「MediaTek Helio G35」は、エントリーモデル向けのチップセットです。普段使いでも少し動作の遅さを感じることがありますが、実際のゲームプレイではどこまで通用するのでしょうか。今回は人気の5タイトルを実際にインストールし、フレームレート(FPS)を計測しながら、その挙動を徹底的に検証してみました。正直なところ、かなり厳しい結果となりましたが、ありのままの動作状況をお伝えします。
原神
まずは重量級ゲームの代名詞とも言えるオープンワールドアクションRPG『原神』です。結論から言うと、まともにプレイするのは非常に困難でした。画質設定を「最低」まで下げ、フレームレート設定を「30」にしても、実際の動作は8FPSから15FPS程度を行き来するのがやっとです。
フィールドをただ歩いているだけでも画面がカクカクとコマ送りのようになり、視点を回転させると背景の描画が追いつかず、一瞬フリーズしたかのように画面が固まる現象が頻発します。特にストレスを感じたのは戦闘中です。元素スキルなどのエフェクトが重なると処理落ちがさらに激しくなり、キャラクターチェンジや攻撃ボタンの入力に対して数秒の遅延が発生することもありました。敵の攻撃を見てから避けることはほぼ不可能なため、デイリークエストの消化すら苦行に感じます。
オクトパストラベラー 大陸の覇者
次に、ドット絵と3DCGを融合させた「HD-2D」グラフィックが美しいRPG『オクトパストラベラー 大陸の覇者』を検証しました。こちらは2Dベースなので少しは軽いかと思いきや、意外と重さを感じます。画質設定を「省電力」または「標準」にした状態で、フレームレートは20FPSから30FPS程度での動作となりました。
街中の移動や会話シーンといった静的な場面では比較的安定して動きますが、キャラクターが走って移動する際にはわずかながら引っ掛かりを感じます。特にバトル中、スキル攻撃のエフェクトやボス登場時の演出など画面全体が光るようなシーンでは一時的に動作が重くなり、コマンド入力の反応がワンテンポ遅れる感覚がありました。また、エリア移動や戦闘開始時のロード時間が非常に長く、画面が暗転している時間が10秒以上続くこともあり、ゲーム全体のテンポが悪く感じてしまいました。
PUBG MOBILE (PUBGモバイル)
バトルロイヤルシューティングの『PUBG MOBILE』では、対人戦におけるスペック不足が致命的となります。画質設定は「スムーズ(最低)」、フレームレート設定は「中(25FPS上限)」が限界で、実際のプレイ中は20FPSから25FPSの間を推移しました。ロビー画面の時点で動作のもっさり感を感じます。
最も厳しかったのは試合開始直後です。パラシュートで降下している最中、地上の建物のテクスチャが粘土のようにのっぺりと潰れた状態が続き、着地してから数秒経ってようやくドアや窓が表示されるという遅延が発生しました。また、敵と遭遇して撃ち合いになった際、照準を合わせようとしても画面の追従が遅れるため、精密な射撃はほぼ不可能です。車両移動時やスモークが焚かれるような負荷がかかる場面ではさらにフレームレートが低下し、紙芝居のような動きになってしまいました。
ポケモンGO
位置情報ゲームの『ポケモンGO』なら軽いのではないかと期待しましたが、こちらも快適とは言い難い結果でした。基本設定の状態でプレイしましたが、フィールドの移動画面や捕獲画面において15FPSから25FPS程度での動作となります。
マップ上のアバターが歩く動作はカクカクとしており、周囲を確認しようと画面をスワイプして視点を回すと、指の動きから遅れて背景がついてくるような重さがあります。特に困ったのがポケモン捕獲時です。ボールを投げる際、軌道計算に処理能力が割かれるためか、指を離してからボールが飛ぶまでに一瞬の「溜め」やカクつきが発生します。このラグのせいで、エクセレントスローを狙うのが非常に難しく感じました。レイドバトルなど複数のポケモンが同時に動く場面ではさらに重くなり、タップしても攻撃が出ないこともありました。
マインクラフト
最後にサンドボックスゲームの『マインクラフト』です。描画距離(チャンク)を最小に近い「5〜6チャンク」まで下げ、グラフィック設定を「処理優先」にした状態で検証しました。フレームレートは20FPSから40FPSと場面によって大きく変動します。
何もない平地を歩く分には遊べますが、木が生い茂るジャングルや複雑な地形に入ると視点移動が重くなります。ブロックを破壊した際、ブロックが消えてアイテム化するまでに明らかなタイムラグが発生するため、サクサクと採掘作業を進めるのは難しいでしょう。また、ダッシュで移動すると進行方向の地形生成が追いつかず、世界が途切れて何もない空間が表示され、そこに見えない壁があるかのように進めなくなる現象が頻繁に起こりました。TNTなどの爆発物が作動した瞬間には、画面が数秒間完全に停止することもありました。
まとめ:ゲーム性能
今回の検証を通して、OPPO A77で3Dゲームを快適にプレイするのは極めて困難であるという結論に至りました。AntutuベンチマークのGPUスコアが示す通り、最新のゲームタイトルを動かすための基礎体力が不足しています。『原神』のような重量級タイトルはプレイ自体が成立せず、比較的軽量と思われるタイトルでもロード時間の長さや入力遅延、カクつきが常につきまといます。パズルゲームやシンプルなカードゲーム程度であれば遊べるかもしれませんが、アクション性やリアルタイム性が求められるゲームを楽しむための端末としてはおすすめできません。
OPPO A77 の口コミ情報 まとめ
ここでは、OPPO A77を実際に購入したユーザーのリアルな口コミ情報を項目別にまとめます。
デザインと耐久性
- iPhoneを意識した角張ったデザインで、安っぽさを感じさせない
- 独自の背面加工「OPPO Glow」はグラデーションが美しく、指紋や汚れが付きにくい
- 付属のTPUケースは、側面が曇りガラス加工されており、一般的な透明ケースより質感が良くおしゃれである
- 6.5インチの大画面ながら、厚さは抑えられておりフィット感が良い
- 数値上の重量(約187g)よりも、手に持った際にずっしりとした重さを感じる
- 風呂場などでの使用は、防水性能が低いため推奨されない
ディスプレイ
- HD+解像度のため、FHD+の機種と比較するとドット感や粗さを感じる
- 輝度が不足しており、直射日光下では画面が見えづらい
- 液晶(LCD)パネルのため視野角が狭く、斜めから見ると暗く感じる
- 初期状態で貼付されている保護フィルムは静電気が溜まりやすく、ホコリが付着しやすい
- リフレッシュレートが60Hzのため、スクロール時に残像感やカクつきがある
パフォーマンス
- LINEやDiscordなどのメッセージアプリを開くだけでも数秒の待ち時間が発生する
- メルカリの商品一覧スクロールなど、縦長のコンテンツ表示で読み込みが追いつかずガクガクする
- キーボード入力の反応がワンテンポ遅れることがあり、フリック入力でストレスを感じる
- ブラウジングや動画視聴程度の負荷であれば発熱は少なく、熱くなりにくい
- SDカードの容量認識に不具合が発生し、正しい空き容量が表示されないケースがある
- 5世代前のスマートフォンと同等のレスポンスで、現代の基準では厳しいもっさり感がある
カメラ性能
- オートフォーカスが迷いやすく、ピントが合うまでに時間がかかる
- 手振れ補正機能がないため、少しの動きで写真や動画がブレる
- 全体的に白っぽく写る傾向があり、色の再現性が低い
- 夜間撮影ではノイズが目立ち、明るい場所専用と割り切る必要がある
- 深度カメラは実質的な効果を感じられず、シングルカメラと同等の使用感である
- 記録用としてメモ代わりに撮る分には十分な画質である
バッテリー
- 待機時のバッテリー消費が非常に少なく、ライトな使い方なら3日ほど持つ
- モバイルルーター代わりとして1日中テザリングしてもバッテリーが持つ
- 購入から1年未満でバッテリーの劣化を感じる場合がある
- 付属充電器を使用すれば、25%から100%まで約1時間で充電完了するなど速度は優秀である
オーディオと通信性能
- エントリー機ながらステレオスピーカーを搭載しており、動画視聴時の臨場感がある
- スピーカーの音質は中低音が弱く、価格なりの軽い音である
- 電波の掴みが良く、通話や通信において安定している
- カーオーディオやスマートウォッチとのBluetooth接続がスムーズに行える
OSと機能
- トリプルスロット仕様により、物理SIM2枚とmicroSDカードを同時に利用できる点が貴重である
- ColorOSの機能で、3本指スクリーンショットや画面分割などが便利に使える
- 設定で「RAMの拡張」を行うことで、動作の重さがわずかに改善される
- キー操作のバイブレーション強度を調整することで、入力時のフィードバックを改善できる
- マイナンバーカードの読み取りなど、NFCが必要な機能が使えず不便な場合がある
OPPO A77のスペック(仕様)
- ディスプレイ: 6.5インチ、解像度1612x720pxのLCD ※HD+/100% DCI-P3/96% NTSC色域/色彩深度1670万色/269ppi/最大輝度600nit/アイコンフォート(目の疲れ軽減)
- プロセッサ: MediaTek Helio G35 ※12nm/64bit/8コア/最大2.3GHz
- GPU: IMG GE8320 @ 680MHz
- RAM(メモリ): 4GB LPDDR4X
- ストレージ: 128GB eMMC 5.1
- 外部ストレージ: microSDXCカードで最大1TBまで
- バッテリー: 5000mAh/19.35Wh
- 充電: 33W急速充電 SUPERVOOC(5分間の充電で3時間の連続通話) ※過充電の回避機能あり
- 背面カメラ: 50MP(広角)+2MP(深度) ※AI対応
- 前面カメラ: 8MP
- ワイヤレス通信: Wi-Fi 802.11a/b/g/n/ac(2.4Ghz/5GHz)、Bluetooth 5.3、GPS (GPS/BeiDou/GLONASS/GALILEO/QZSS) ※Wi-Fiディスプレイ、Wi-Fiテザリング対応
- NFC: 非対応(FeliCa/おサイフケータイ非対応)
- インターフェース: USB Type-C (OTG)、3.5mmイヤホンジャック
- センサー: 地磁気センサー、近接センサー、光センサー、加速度センサー、重力センサー
- スピーカー: ステレオスピーカー ※DIRAC3.0(ノイズ抑制)、ウルトラボリュームモード
- オーディオコーデック: SBC, AAC, aptX HD, LDAC
- 防水防塵: IP54(IPX4/IP5X)
- 生体認証: 側面指紋認証、顔認証
- OS: ColorOS 12 based on Android 12
- サイズ: 約163.7×約75.0×約8.0mm
- 重量: 約187g
- カラー: ブラック、ブルー
- 付属品: ACアダプター×1、USB Type-C™データケーブル×1、SIM取出し用ピン(試供品)×1、保護ケース(試供品)×1、保護フィルム(試供品)(貼付済み)×1、安全ガイド×1、クイックガイド×1
- SIMカード: nanoSIM(デュアルSIM)
- 対応バンド:※ドコモ、ソフトバンク、ワイモバイル、au、楽天モバイル回線に対応
4G:LTE-FDD Band 1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/26/28/66 4G:TD-LTE Band 38/41
3G:UMTS(WCDMA) Band 1/2/4/5/6/8/19
2G:GSM 850/900/1800/1900MHz
OPPO A77の評価
8つの基準で「OPPO A77」を5段階で評価してみました。
【項目別評価】
画面の見やすさ:★★★☆☆
6.5インチの大画面ですが、解像度がHD+にとどまるため、FHD+の機種に比べると画質の粗さが目立ちます。直射日光下では輝度不足で見えにくいものの、屋内での利用なら問題ありません。
スペック:★☆☆☆☆
搭載されているHelio G35プロセッサの性能が非常に低く、Antutuスコアも約11万〜15万点程度です。SNSのスクロールやアプリの起動でもカクつきや遅延が発生するため、現代の基準では厳しい性能です。
耐久性: ★★★☆☆
IPX4の防水とIP5Xの防塵に対応しており、雨や水飛沫程度なら耐えられる生活防水仕様です。ただし、お風呂での使用や水没には対応していないため過信は禁物です。
デザイン:★★★★★
背面の「OPPO Glow」加工はサラサラとした手触りで指紋が付きにくく、星空のような輝きがあり高級感抜群です。角張った薄型ボディと相まって、所有欲を満たす素晴らしいデザインです。
通信:★★★☆☆
5G通信には非対応ですが、ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルの主要バンドをカバーしています。物理SIM2枚とmicroSDカードを同時に使えるトリプルスロット仕様は評価できます。
機能:★★★☆☆
エントリーモデルながらステレオスピーカーを搭載している点や、側面指紋認証が復活した点は魅力です。しかし、日本市場で需要の高いおサイフケータイ(FeliCa)に対応していないのが大きなマイナスです。
使いやすさ:★★☆☆☆
最大33Wの急速充電と5,000mAhのバッテリー持ちは非常に優秀で、充電ストレスから解放されます。一方で、基本動作のレスポンスが悪く、操作のたびにワンテンポ待たされるため、快適とは言い難いです。
価格:★★★☆☆ 発売時の価格は24,800円と安価ですが、同価格帯の競合機種と比べると性能が見劣りするため、コストパフォーマンスは決して良くありません。MNPなどの割引を活用して安く入手する場合のみ価値があります。
総評:★★☆☆☆(星2つ)
進化したデザインとバッテリー性能の魅力
OPPO A77の最大の魅力は、エントリーモデルとは思えない洗練されたデザインにあります。独自の「OPPO Glow」加工は美しく、指紋汚れを気にせず使える実用性も兼ね備えています。また、前モデルから進化した点として、最大33Wの「SUPERVOOC」急速充電に対応したことが挙げられます。30分で約50%まで充電できるスピードと、5,000mAhの大容量バッテリーによるスタミナは、日常使いにおいて大きな安心感を与えてくれます。
さらに、ステレオスピーカーの搭載や、使いやすい側面指紋認証の復活など、ハードウェアの細かな部分ではユーザーの利便性を高める工夫が見られます。
致命的な処理不足と機能の制約に注意
一方で、スマートフォンとしての基本性能には大きな課題があります。搭載されているSoCの処理能力が低く、重量級のゲームはもちろん、日常的なブラウジングやSNSの閲覧ですら動作の遅さやカクつきを感じることがあります。また、ディスプレイ解像度がHD+と低く、リフレッシュレートも60Hzにとどまるため、画面の綺麗さや滑らかさを重視する人には不向きです。
さらに、5G通信やおサイフケータイ(FeliCa)に非対応であること、eSIMが使えないことなど、機能面での制約も少なくありません。「新しいスマホならサクサク動くだろう」と期待して購入すると、後悔する可能性が高いです。
どんな人に最適か
以上のことから、OPPO A77は「デザインとバッテリー持ちを最優先し、スマホの用途を通話やLINE、軽い動画視聴に限定できる人」に適しています。メイン機としてガッツリ使うには性能不足が否めませんが、お洒落な外観と充電の速さを活かして、連絡用のサブ機として運用する場合や、子供や高齢者への初めてのスマホとして割り切って使う場合には選択肢になり得るでしょう。
OPPO A77の価格・購入先
※価格は2025/12/04に調査したものです。価格は変動します。
- Amazonで24,800円(税込)、
- 楽天市場で12,800円(中古・送料無料)、
- ヤフーショッピングで22,274円、
で販売されています。
Amazonで「OPPO A77」をチェックする
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