REDMAGIC Astra徹底レビュー!驚異のゲーミング性能をNovaと比較

REDMAGIC Astra 本体 前面と背面2台が並んでいる。
2025年7月に予約販売を開始した「REDMAGIC Astra」。9インチクラスのコンパクトなボディに現行最高峰のパフォーマンスを凝縮したゲーミングタブレットとして、今最も注目されています。

このレビューでは、Astraが日々のゲームプレイやエンタメ体験をどれだけ快適にするのか、そして前モデル「REDMAGIC Nova」からどのように進化したのか、その実力を徹底的に検証しました。

先に結論からお伝えしましょう

REDMAGIC Astra の長所(Pros):

  • 現行最高峰の「Snapdragon 8 Elite」による圧倒的な処理性能
  • クラス唯一無二の、美麗な165Hz対応OLEDディスプレイ
  • 前モデルから劇的に進化した、370gの軽量コンパクトなデザイン
  • 液体金属やファンを搭載した、PC級の本格的な冷却システム
  • ゲーム体験を格段に向上させる、物理キーなどの豊富な専用機能

REDMAGIC Astra の短所(Cons):

  • 携帯性とトレードオフになった、前モデルより少ないバッテリー容量
  • あくまで記録用と割り切るべき、控えめなカメラ性能
  • microSDカード非対応による、ストレージ拡張性の欠如
  • 前モデルから半減したデュアルスピーカーの仕様と、やや物足りない音質
  • OSやプリインストールアプリに、まだ洗練の余地がある点

総合評価:

REDMAGIC Astraは、携帯性を一切犠牲にすることなく、最高のゲーム体験を追求するユーザーにとって理想的な一台です。また、その圧倒的なディスプレイ品質は、動画鑑賞や電子書籍など、あらゆるエンターテインメントを格上げしてくれます。

この記事で分かること

  1. 前モデル「REDMAGIC Nova」から進化したポイント、劣ったポイント
  2. コンパクトで高級感のある外観と、考え抜かれたデザインの詳細
  3. 業界初OLEDディスプレイの美麗さと、165Hzのリフレッシュレートがもたらす映像体験
  4. 最新SoC「Snapdragon 8 Elite」の圧倒的なパフォーマンスとベンチマークスコア(Antutu)
  5. 「原神」や「フォートナイト」など、主要な人気ゲームのフレームレート(fps)と動作の安定性
  6. PC級の冷却システムが、長時間のプレイをどう支えるか
  7. ゲームを有利にする「ゲームスペース」や「マジックキー」といった独自機能の使い勝手
  8. バッテリーの持続時間と80W急速充電の実力
  9. カメラやAI機能など、日常使いでの利便性
  10. 他の競合タブレット(Lenovo Legion, iPad miniなど)との比較
  11. メリット・デメリットの総まとめと、5段階評価
  12. 最新の価格と、お得に購入できる公式サイトの情報

この記事を最後まで読むことで、本当に「REDMAGIC Astra」を購入するべきかどうかが、はっきりと分かるはずです。購入を迷われている方は、ぜひ参考にしてみてください。

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公式ページ: REDMAGIC Astra ゲーミングタブレット 製品詳細 – REDMAGIC日本公式サイト – REDMAGIC (Japan)

デザイン:REDMAGIC Astra ~ 劇的な小型化が生んだ、洗練された機能美

REDMAGIC Astraを背面が見えるように両手で持っている。

ここでは、REDMAGIC Astraのデザインと携帯性、そして前モデルである「REDMAGIC Nova」からどのような進化を遂げたのかについて、実際に手に取って感じた感動やメリットを詳しくレビューしていきます。

手にした瞬間に伝わる、驚異的なコンパクトさと軽さ

REDMAGIC Astra」が届き、まず驚いたのはその化粧箱のコンパクトさでした。とてもタブレットの箱とは思えないほど小さく、開封前から期待が高まります。そして本体を手に取った瞬間、その期待は確信に変わりました。厚さわずか6.9mm、重さは370gというスペックは、まさに驚異的です。

前モデルの「REDMAGIC Nova」が530gだったことを考えると、実に160gもの軽量化を実現しています。具体的にサイズを比較すると、Astraは高さ207mm、幅134.2mm。対するNovaは高さ約253mm、幅約165mmでしたから、縦にも横にも一回り以上小さくなっていることが分かります。

この圧倒的なコンパクト化により、これまで私が使ってきたどのAndroidタブレットよりも軽く感じられました。たとえば、寝室でリラックスしながら電子書籍を読んだり、ソファで『Call of Duty: Mobile』を長時間プレイしたりしても、腕への負担がまったく違います。まさに待望のサイズ感です。

サイズ・重量の違い

  • REDMAGIC Astra:(サイズ)幅134.2mm、高さ207mm、厚さ6.9mm (重量)370g
  • REDMAGIC Nova:(サイズ)幅253.34mm、高さ164.56mm、厚さ7.3mm(横置き時)(重量)530g

REDMAGIC Astraのボディは、ただ軽いだけではありません。サイドに使われているマット仕上げのアルミフレームは、ひんやりとしていて高級感があり、触れているだけで所有欲が満たされます。フラットな形状は手に馴染みやすく、ガラス製の背面パネルと一体化したデザインは、非常に高いビルドクオリティを感じさせます。軽く力を加えてみても、きしみ一つないその剛性には感心しました。

REDMAGIC Astra ブラックとシルバー本体2台が並んでいる。

カラーバリエーションは、精悍な「ブラック」と洗練された「シルバー」の2色展開で、好みに合わせて選べるのも嬉しいポイントです。前モデルのNovaが「ミッドナイト」と呼ばれるブラック1色のみだったことを考えると、選択肢が増えた点も進化と言えるでしょう。

カラーの違い

  • REDMAGIC Astra:シルバー、ブラック
  • REDMAGIC Nova:ミッドナイト

そして、REDMAGICの象徴ともいえるのが、背面のスケルトン風デザインです。内部の冷却ファンやチップセットの模式図が透けて見えるようなデザインは、単なる装飾ではなく、このタブレットが秘めるパワーを視覚的に物語っています。カスタマイズ可能なRGBライティングと相まって、ゲーミングデバイスならではの高揚感を演出してくれます。

ここで特筆すべきは、前モデル「REDMAGIC Nova」からの大きな改善点です。Novaではカメラユニット部分に出っ張りがあり、机に置くとガタつくのが少し気になりました。しかしAstraは、カメラの突起がまったくない完全なフラットデザインを採用しています。これにより、テーブルに置いたままでも安定して操作でき、デザインの美しさと実用性が見事に両立されています。

ゲーマー視点で考え抜かれた、ボタンとポートの配置

REDMAGIC Astra本体の背面。Type-Cポートとマジックキーが見える。

使いやすさへの配慮は、ボタンやポートの配置にも現れています。本体右側面には、スライドするだけでゲーム専用空間を起動できる物理的な「Magic Key」が搭載されています。これをカスタマイズして、ボイスレコーダーやリアルタイム翻訳機能を割り当てておけば、ゲーム以外の場面でも瞬時に使いたい機能へアクセスできて非常に便利です。

私が特に感動したのは、USB-Cポートの配置です。多くのタブレットがポートを中央に配置するのに対し、Astraは横持ちした際に邪魔にならないよう、少し上寄りに設計されています。これにより、『原神』のようなゲームを充電しながらプレイしても、ケーブルが手に当たらず、ストレスなく操作に集中できます。この細やかな配慮こそ、ゲーミングブランドであるREDMAGICの真骨頂だと感じました。

補足:USB-Cポートの機能:

  • USB 3.2 Gen 2規格に対応しており、これにより10Gbpsの高速データ転送が可能です。
  • DisplayPort映像出力に対応しており、高解像度の外部ディスプレイ表示が可能で、4Kパネルへの接続も十分な速度で行えます。
  • USB OTG(On-The-Go)に対応しており、追加アクセサリの接続も可能です。
  • Type-Cデータケーブルは同梱されています。

さらに、日常使いでの安心感を高めるIP54の防滴・防塵性能にも対応しています。キッチンでレシピを見ながら料理をしたり、少し水しぶきがかかったりする程度なら心配いらないというのは、嬉しいポイントです。

まとめ:デザイン

  • 第一印象:前モデルNovaから160gも軽量化された370gの軽さと、一回り以上小さくなったコンパクトなボディにまず驚かされる。
  • 素材とカラー:マット仕上げで質感の高いアルミフレームを採用し、カラーは「ブラック」と「シルバー」の2色から選べるようになった。
  • 背面デザイン:REDMAGICの象徴であるスケルトン風デザインとRGBライトが気分を盛り上げ、Novaと違ってカメラの突起がない完全フラット設計で実用性も向上。
  • 操作性:スライド式「Magic Key」によるショートカット機能は、ゲームだけでなく日常シーンでも非常に便利。
  • 接続ポート:充電しながらのゲームプレイを想定し、ケーブルが邪魔にならない位置にUSB-Cポートを配置するなど、徹底したゲーマー視点の設計。
  • 携帯性と耐久性:どこへでも気軽に持ち運べる軽さと、日常の水滴や埃に対応するIP54性能を両立。

ディスプレイ:REDMAGIC Astra ~ 異次元の映像体験をもたらす、至高のOLEDパネル

REDMAGIC Astraの有機ELディスプレイ

ここでは、REDMAGIC Astraが誇る最大の武器、そのディスプレイについて詳しくレビューしていきます。前モデルの「REDMAGIC Nova」から一体どれほどの進化を遂げたのか、実際にゲームや動画を楽しみながら感じた、その圧倒的な映像体験をお伝えします。

Novaとは別次元。OLEDが描き出す鮮烈な色彩と漆黒の闇

REDMAGIC Astraを手にして、まず心を奪われたのはディスプレイの美しさです。このサイズのタブレットとしては業界初とも言われる有機EL(OLED)パネルの採用は、まさに革命的だと感じました。前モデルのNovaが採用していた液晶(LCD)パネルも高品質でしたが、AstraのOLEDはそれを遥かに凌駕します。

たとえば、映画『ブレードランナー2049』のような陰影の深い作品を鑑賞すると、その差は歴然です。液晶では表現しきれなかった建物の影や夜空が、Astraでは吸い込まれるような「真の黒」として描かれます。そのため、ネオンの光やキャラクターがより一層際立ち、映像への没入感が段違いでした。『原神』で夜の璃月港を散策した際も、提灯の暖かな光と夜の闇のコントラストが息をのむほど美しく、発色の良さはスペック以上に感じられました。

ディスプレイの違い

  • REDMAGIC Astra:9.06インチOLEDディスプレイ、2.4K (2400×1504) 解像度
  • REDMAGIC Nova:10.9インチ液晶ディスプレイ、2.8K (2880×1800) 解像度

165Hzの滑らかさ。スクロールさえ快感に変わる

REDMAGIC Astraで原神をプレイしている様子。青い光を放つ。

ディスプレイの進化は、色の表現だけではありません。リフレッシュレートは、Novaの144Hzからさらに高速な最大165Hzへと引き上げられています。この向上は、実際に操作してみるとはっきりと体感できました。X(旧Twitter)のタイムラインをスクロールするだけでも、残像感がなく、文字が吸い付くように滑らかに動きます。

リフレッシュレートの違い

  • REDMAGIC Astra:最大165Hzリフレッシュレート
  • REDMAGIC Nova:最大144Hzリフレッシュレート

もちろん、この恩恵はゲームプレイで最大限に発揮されます。『PUBG Mobile』で素早く視点を切り替える場面や、『ゼンレスゾーンゼロ』で激しいアクションを繰り広げるシーンでも、映像は一切カクつくことなく、驚くほどスムーズです。瞬時最大2,000Hzというタッチサンプリングレートの高さも相まって、指の動きに寸分の遅れなく画面が追従し、信じられないほど快適な操作感を実現しています。

タッチサンプリングレートの違い

  • REDMAGIC Astra:瞬時最大2000Hzタッチサンプリングレート
  • REDMAGIC Nova:最大840Hzタッチサンプリングレート

屋外でも鮮明。Novaの約3倍を誇る圧倒的な輝度

Astraのディスプレイが持つもう一つの大きな強みが、その明るさです。最大輝度は1600nitsと、Novaの550nitsと比較して約3倍ものスペックを誇ります。Novaは室内での利用なら十分な明るさでしたが、Astraは違いました。天気の良い日に公園のベンチでゲームの攻略サイトを確認するような場面でも、画面の表示は驚くほどクリアで、視認性の高さに感動しました。

輝度の違い

  • REDMAGIC Astra:最大輝度1600nits
  • REDMAGIC Nova:最大輝度550nits

ただし、一つだけ気になったのは、輝度の自動調節機能が少し控えめに設定されている点です。時折、少し画面が暗いかなと感じることがありましたが、これはバッテリー持ちを意識したチューニングなのかもしれません。手動で調整すれば、いつでもこのパワフルな輝度を解放できます。

映像美と快適性を両立した、考え抜かれた設計

アスペクト比16:10の画面は、YouTubeなどの動画コンテンツとの相性が抜群です。iPad miniなどで見られる上下の黒帯がほとんどなく、9.06インチの画面いっぱいに広がる映像は迫力満点です。また、上下左右均等な4.9mmの極細ベゼルは、没入感を高めつつも、誤タッチを防ぐ絶妙なバランスだと感じました。

さらに、最大5280Hzという非常に高い周波数のPWM調光に対応している点も見逃せません。これにより、画面のちらつきが大幅に抑制され、長時間のゲームプレイや読書でも目が疲れにくいと感じました。ゲーミングタブレットだからこそ、プレイヤーの快適性にまで徹底的にこだわっている姿勢が伝わってきます。

REDMAGIC Astraのディスプレイ仕様

  • 種類: OLED
  • サイズ: 9.06 インチ
  • 解像度: 2,400 x 1,504 ピクセル
  • リフレッシュレート: 最大165Hz
  • タッチサンプリングレート: 瞬時最大2,000Hz、常時最大240Hz
  • 輝度: 最大1600nits
  • アスペクト比: 16:10
  • 画素密度: 313 PPI
  • 色域: 100% DCI-P3
  • 保護ガラス: Corning® Gorilla® Glass

まとめ:ディスプレイ

  • パネルの種類:前モデルNovaの液晶から、鮮やかな色彩と真の黒を表現するOLEDへ劇的に進化。
  • リフレッシュレート:Novaの144Hzを上回る165Hzに対応し、あらゆる操作が究極的に滑らか。
  • 輝度:屋外での視認性を大きく向上させる1600nitsのピーク輝度を実現、Novaの約3倍の明るさ。
  • アスペクト比とベゼル:16:10の比率は動画鑑賞に最適で、スリムな均一ベゼルが没入感を高める。
  • 応答性と快適性:瞬時最大2,000Hzのタッチ応答性と高周波PWM調光により、目に優しく、操作性も抜群。

パフォーマンス:REDMAGIC Astra ~ 新世代チップが拓く、異次元の快適性

REDMAGIC Astraで動画編集をしている様子。

ここでは、タブレットの心臓部であるパフォーマンスについて、実際に様々なアプリを動かしてみた感想を交えながら詳しくレビューします。最新のSoC「Snapdragon 8 Elite」を搭載したREDMAGIC Astraが、前モデルの「REDMAGIC Nova」からどれほどの飛躍を遂げたのか、その実力に迫ります。

新世代の頭脳「Snapdragon 8 Elite」がもたらす圧倒的な処理能力

REDMAGIC Astraのパフォーマンスの源泉は、紛れもなく最新の「Snapdragon 8 Elite」です 。前モデルのNovaが搭載していた「Snapdragon 8 Gen 3」も、当時最高クラスの性能でしたが、Astraはそれをさらに超えてきました 。最も大きな進化は、製造プロセスがNovaの4nmから3nmへと微細化された点です 。これにより、電力効率と性能の両方が向上し、より少ない電力で高いパフォーマンスを発揮できるようになりました。

CPUのアーキテクチャも刷新され、最大4.32GHzで動作する新しいOryon™コアを搭載。Novaの最大3.4GHzと比べても、そのクロック周波数の向上は明らかです。客観的な数値を見ても、Geekbench 6のベンチマークではシングルコアで3196、マルチコアで10142という、競合のタブレットを圧倒する非常に高いスコアを記録しました。

CPUの違い

  • REDMAGIC Astra:Snapdragon 8 Elite (最大4.32GHz)
  • REDMAGIC Nova:Snapdragon 8 Gen 3 Leading Version (最大3.4GHz)

プロレベルのグラフィックスを実現するAdreno 830 GPU

グラフィックス性能も飛躍的に進化しています。Snapdragon 8 Eliteに統合された新世代のAdreno 830 GPUは、ハードウェアによるレイトレーシングにも対応。光の反射や影の表現がよりリアルになり、将来のゲームやクリエイティブアプリにも万全に備えています。その実力はベンチマークスコアにも如実に表れており、3DMarkの各種テストでは、Wild Life Extreme6,389、レイトレーシング性能を測るSolar Bay11,712、そして高負荷なSteel Nomad Lite2,504という、非常に高いスコアを記録しています。

REDMAGIC AstraのCPU仕様

  • プロセッサー: Qualcomm® Snapdragon™ 8 Elite
  • CPUコア: Oryon™
  • CPUクロック周波数: 最大4.32GHz
  • GPU: Adreno™
  • 製造プロセス: TSMC 3nm (N3E)
  • AIエンジン: Red Core 3 Pro

全てを高速化する、最新規格のメモリとストレージ

Astraの快適さは、CPUだけでなくメモリとストレージにも支えられています。メモリには、Novaが採用していたLPDDR5Xのさらに上位版にあたる「LPDDR5T」という最新規格を搭載 。これはまさに“Turbo版”と呼ぶにふさわしいもので、データの転送速度が向上しており 、高解像度の動画編集や多くのアプリを同時に開くマルチタスクで、その恩恵をはっきりと感じることができました。普段使いなら12GBモデルで十分ですが、複数のアプリを切り替えながら作業することが多い私は、16GBモデルを選んで正解だったと感じています 。

メモリの違い

  • REDMAGIC Astra:LPDDR5T (最大9.6Gbps/pin)
  • REDMAGIC Nova:LPDDR5X (最大8533 MT/sまたは4800MHz)

ストレージには「UFS 4.1 Pro」が採用されています 。NovaのUFS 4.0からの進化点として、アプリの起動やファイルの読み込みといったランダムアクセスの性能が向上しており 、あらゆる操作がよりキビキビと応答する印象です。ただし、microSDカードスロットは搭載されていないため 、大容量の動画などを頻繁に扱う方は、最初からストレージ容量の大きいモデルを選ぶことをお勧めします。

ストレージの違い

  • REDMAGIC Astra:UFS 4.1 Pro ※転送速度はUFS 4.0と同じ。ランダム性能がUFS 4.0と比較して読込で15%、書込で40%向上
  • REDMAGIC Nova:UFS 4.0 (シーケンシャル読込速度)最大4200 MB/s、(シーケンシャル書込速度)最大2800 MB/s

4K動画編集も軽々こなす、圧倒的な実作業性能

これらのハイスペックな性能が、どれほどのものか。それを確かめるために、非常に高い負荷がかかる4K動画の編集作業を試してみました。実際に、旅先で撮影した複数の4K/60fps動画素材を『LumaFusion』に取り込み、タイムライン上でカット編集、トランジションの追加、BGMの挿入、そして色味を調整するカラーグレーディングまで行ってみました。

これだけの高負荷な処理を重ねているにもかかわらず、プレビュー再生は驚くほど滑らかで、一切の遅延を感じません。最終的な書き出し(エクスポート)も、高性能なノートPCに迫る速さで完了し、このコンパクトなタブレットが持つ底知れぬパワーに改めて驚かされました。まさにポケットの中の編集スタジオです。

まとめ:パフォーマンス

  • プロセッサー:NovaのSnapdragon 8 Gen 3から、より高効率な3nmプロセスの最新SoC「Snapdragon 8 Elite」へ進化。
  • メモリ:NovaのLPDDR5Xを上回る、超高速なLPDDR5T規格のメモリを搭載し、マルチタスクがさらに快適に。
  • ストレージ:アプリ起動などを高速化するUFS 4.1 Proを採用、ただしmicroSDカードには非対応。
  • 体感性能:複雑なエフェクトを多用した4K動画編集も、ノートPCに迫るレベルでスムーズにこなす。
  • ベンチマーク:Geekbenchや3DMarkのスコアでも、競合製品を圧倒するトップクラスの性能を証明。

Antutuベンチマーク

REDMAGIC Astraが搭載するQualcomm Snapdragon 8 Elite プロセッサは、Antutu V10 ベンチマーク総合で約248万点(2487561)を記録しています。

例1: Antutu V10.5.1 総合で「2487561」、CPUで「579743」、GPUで「977789」、MEMで「506653」、UXで「423376」

※補足:冷却ファンを駆動させると、パフォーマンスが向上するという報告があります。

例2: Antutu V10 総合で「2782552」、CPUで「605224」、GPUで「1227328」、MEMで「519266」、UXで「430734」

一方、前モデル「REDMAGIC Nova」はQualcomm Snapdragon 8 Gen3 プロセッサを搭載し、Antutu V10 ベンチマーク総合で約215万点(2159816)を記録していました。

例:Antutu V10 総合で「2159816」、CPUで「471045」、GPUで「911401」、MEMで「418158」、UXで「359212」

REDMAGIC Astraは前モデル「REDMAGIC Nova」よりもスコアが33万上がっていることから、性能が大幅に向上しているといえます。

Snapdragon 8 Elite 性能を比較

REDMAGIC Astraが搭載するQualcomm Snapdragon 8 Elite プロセッサは、他のCPUと比べて、どのくらいの性能なのでしょうか?Antutuベンチマークで比較してみました。

REDMAGIC Astraのグラフ。Antutu比較 Qualcomm-Snapdragon8-Elite

CPUランキング

※Antutu V10 ベンチマーク総合スコアで比較したものです。

  1. Qualcomm Snapdragon 8 Elite (REDMAGIC Astra/Lenovo Legion Y700 Gen 4)・・・Antutu:248万
  2. Snapdragon 8 Gen3 (REDMAGIC Nova/Lenovo Legion Y700 Gen 3)・・・Antutu:215万
  3. Apple A17 Bionic (iPad mini(第7世代))・・・Antutu:154万
  4. Snapdragon 7+ Gen 3 (ALLDOCUBE iPlay 70 mini Ultra)・・・Antutu:137万
  5. Snapdragon 8+ Gen 1 (LAVIE Tab T9 T0995/HAS)・・・Antutu:135万
  6. Snapdragon 6 Gen 1 (Alldocube iPlay 60 Mini Turbo)・・・Antut:53万
  7. MediaTek Dimensity 7050 MT8791 (ALLDOCUBE iPlay 70 mini Pro)・・・Antutu:52万
  8. Helio G99 (Alldocube iPlay 60 mini Pro / HEADWOLF Fpad 5)・・・Antutu:40万
  9. MediaTek Helio G85 (Redmi Pad SE 8.7)・・・Antutu:26万
  10. Unisoc T606 (Teclast M50 Mini)・・・Antutu:25万

比較から分かること

Qualcomm Snapdragon 8 Eliteは、現行のモバイル向けCPUの中で最高峰の性能を誇るチップであると言えます。248万というAntutuスコアは、前世代のハイエンドモデルであるSnapdragon 8 Gen3や、競合のApple A17 Bionicをも大きく引き離すものであり、その卓越した処理能力を証明しています。

他のSnapdragonシリーズやMediaTek、UnisocといったメーカーのCPUと比較しても、その性能差は圧倒的であり、Snapdragon 8 Eliteはモバイルデバイスの性能基準を新たな次元へと引き上げる可能性を秘めた、まさに「エリート」の名にふさわしいプロセッサーであると結論付けられます。

ゲーム性能

REDMAGIC Astraで原神をプレイしている様子。画面は正面を向いている。

Qualcomm Snapdragon 8 Elite プロセッサのゲーム性能について、具体的なゲームタイトルとフレームレート(FPS)を交えて説明します。

原神 (Genshin Impact)

広大なオープンワールドを冒険するアクションRPGで、その美麗なグラフィックからモバイルゲームの中でも特に高い処理性能が求められます。

Snapdragon 8 Eliteは、グラフィック品質を「最高」に設定し、あらゆる項目を最大にした状態でも、フィールドの探索から元素爆発が飛び交う激しい戦闘シーンに至るまで、安定して60FPSでの動作を維持します。フォンテーヌのような複雑な構造物が多いマップでもフレームレートの落ち込みはほとんどなく、常に滑らかな映像で世界に没入できます。デバイスが対応する場合、120FPSモードにおいても、画質を最適化することで極めてスムーズなプレイが可能です。

フォートナイト (Fortnite)

世界的な人気を誇るバトルロイヤルTPSであり、特にプレイヤーの建築や素早いエイムが勝敗を分けるため、安定した高フレームレートが重要となります。

このプロセッサでは、グラフィック設定を「エピック」(最高画質)にした上で、90FPSでの安定したプレイが可能です。さらに、画質設定を「高」に調整すれば、120FPSでの動作も視野に入ります。多数のプレイヤーが密集する終盤の戦闘においてもフレームレートは安定し、入力遅延を感じさせないため、競技シーンで求められるシビアな操作にも的確に応えるパフォーマンスを見せます。

Call of Duty: Warzone Mobile

最大120人のプレイヤーが参加する大規模なバトルロイヤルFPSで、広大なマップでのリアルな戦闘体験が特徴です。

グラフィック設定を「最高」に設定した状態でも、安定して90FPS以上を維持します。敵との遭遇や空爆など、描画負荷が急激に高まる状況下でもフレームレートの低下は最小限に抑えられ、常に滑らかな視点移動と正確なエイム操作を実現します。この安定性は、一瞬の判断が求められる銃撃戦において、プレイヤーに大きなアドバンテージをもたらします。

ファイナルファンタジーVII エバークライシス (Final Fantasy VII Ever Crisis)

「ファイナルファンタジーVII」の世界を舞台にしたコマンドバトルRPGで、Unreal Engineによる高品質なグラフィックが魅力です。

グラフィック設定とフレームレートを共に「最高品質」に設定しても、戦闘中の派手なアビリティやリミットブレイクの演出において、常に上限である60FPSに張り付いたまま、一切のカクつきを感じさせません。キャラクターモデルや背景のディテールまで美しく描画され、物語への没入感を最大限に高めます。ロードも非常に高速で、快適そのものです。

アスファルト:Legends Unite

派手なニトロアクションと美しいグラフィックが特徴のアーケードレーシングゲームです。

最高画質設定である「High Quality」で、120FPSモードでのプレイが可能です。ショックウェーブ(パーフェクトニトロ)発動時の強烈なブラーエフェクトや、多数のオブジェクトが破壊されるシーンでもフレームレートは極めて安定しており、圧倒的なスピード感を損なうことなく、滑らかな映像でレースに集中できます。コンマ数秒を争うレースにおいて、この安定性は強力な武器となります。

まとめ:ゲーム性能

Qualcomm Snapdragon 8 Eliteは、その強力なGPU性能を核として、現行のあらゆるヘビー級ゲームタイトルを最高設定で、かつ高フレームレートで安定して動作させる能力を持ちます。単にゲームが動くというレベルではなく、PCや最新の家庭用ゲーム機に迫るような、妥協のない高品質なグラフィックと滑らかな操作性を両立した、最高のモバイルゲーム体験を提供します。長時間のプレイでもパフォーマンスの持続が期待でき、まさにモバイルゲーミングの頂点に立つプロセッサです。

冷却性能:REDMAGIC Astra ~ PC級の技術で、熱を制する力

REDMAGIC Astraの冷却システム。

ここでは、REDMAGIC Astraが誇る、その驚異的なパフォーマンスを支える冷却性能について、じっくりとレビューしていきます。どれだけ強力なプロセッサーを搭載していても、その熱を適切に処理できなければ真価は発揮できません。前モデル「REDMAGIC Nova」の時点で既に強力だった冷却システムが、Astraでどのように進化し、長時間のプレイをいかに快適にしてくれるのか、その実力に迫ります。

PC級技術の投入。「PAD ICE-X冷却システム」への進化

前モデルのREDMAGIC Novaは、大型の冷却ファンと3Dヒートパイプを組み合わせた「ICE Pad 2.0」を搭載し、その冷却性能は非常に高いものでした。しかしAstraは、その思想をさらに推し進めた「PAD ICE-X 冷却システム」へと進化を遂げています。

その最大の特徴は、一部のハイエンドゲーミングPCでしか見られない「複合液体金属2.0」と、業界初となる「サンドイッチ型ベイパーチャンバー構造」の採用です。これは、プロセッサーの上下両面をベイパーチャンバーで挟み込むことで、熱を効率的に拡散させる画期的な仕組みです。この新技術により、Novaのシステムと比較して放熱効率が28%も向上し、コア温度を最大で8℃も低下させることが可能になったといいます。このコンパクトなボディに、これほどの技術を詰め込んできたことには、ただただ驚くばかりです。

高負荷でも性能は落ちない。計算され尽くした熱設計

では、実際の高負荷時ではどうでしょうか。私はこのタブレットの限界を試すため、3DMarkのストレステストのような非常に高い負荷がかかるベンチマークを、充電しながら長時間連続で実行してみました。正直なところ、本体はかなり熱を持ち、非接触温度計では表面が45℃を超えることもありました。しかし、注目すべきはここからです。

これだけの負荷をかけても、パフォーマンスが目に見えて低下する「サーマルスロットリング」はほとんど発生しませんでした。スコアは終始安定しており、Astraが持つパワーを常に引き出し続けていることが分かります。さらに感心したのは、その熱の伝わり方です。横向きに持ってゲームをプレイする際、最も熱くなるのは本体の上部。つまり、実際に手が触れる部分は熱くなりにくく、開発者がプレイヤーの体験を深く理解して設計していることが伝わってきました。「熱い、だけど快適」という、不思議な感覚です。

静音性に優れた、賢い冷却ファン

Astraは、最大20,000RPMで回転するターボファンも内蔵しています。ファンと聞くと、その騒音が気になる方もいるかもしれません。実際にNovaでは、最大回転時のファン音が少し耳障りに感じるという意見もありました。しかしAstraのファンは、高負荷時でもその動作音は驚くほど静かです。ゲームのBGMや効果音に集中していると、ファンが回っていることさえ忘れてしまうほどでした。

この静かなファンが、内部に熱がこもるのを防ぎ、パフォーマンスの安定に貢献してくれています。まさに縁の下の力持ちとして、最高のゲーミング体験を静かに支えてくれる、頼もしい存在です。

REDMAGIC Astraの冷却システム仕様

  • 冷却システム名: PAD ICE-X 冷却システム
  • 主要技術: 複合液体金属2.0、サンドイッチ型ベイパーチャンバー
  • ファン: 20,000 RPM 高速ターボファン
  • 構造: 13層の冷却レイヤー
  • 特徴: SoCの上下を冷却する構造により、コア温度を最大8℃低減

まとめ:冷却性能

  • 冷却技術:Novaのシステムから、PC級の「複合液体金属2.0」と「サンドイッチ型VC」を搭載した「PAD ICE-X」へと進化。
  • 性能維持力:長時間の高負荷状態でもサーマルスロットリングを効果的に抑制し、安定したパフォーマンスを持続。
  • 体感温度:本体は熱を持つものの、熱くなる箇所が工夫されており、ゲームのプレイ感を損なわない巧みな熱設計。
  • 静音性:内蔵ファンの動作音は非常に静かで、ゲームへの没入感を妨げることがない。
  • デザインとの両立:Novaと異なりカメラの突起がないフラットな背面に、これほど高度な冷却システムを内蔵している点。

ゲーミング機能:REDMAGIC Astra ~ 勝利に導く、操作性と没入感の三位一体

REDMAGIC Astraを操作している様子。背面が見える。

ここでは、REDMAGIC Astraを真のゲーミングタブレットたらしめている、多彩な機能についてレビューしていきます。強力なスペックを最大限に活かし、プレイヤーを勝利に導くための操作性、没入感を高める演出、そして便利なアシスト機能が、どのように融合しているのか。前モデル「REDMAGIC Nova」との比較も交えながら、その魅力を詳しく解説します。

指先に宿る神速の応答性

REDMAGIC Astraの操作感は、まさに異次元です。その秘密は、瞬時最大2,000Hzという驚異的なタッチサンプリングレートにあります。たとえば、リズムゲームの『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』で高い難易度の譜面をプレイした際、指先のタップが寸分の狂いもなく認識され、PERFECTの判定が面白いように決まります。このダイレクトな反応性は、一瞬の操作が勝敗を分けるアクションゲームやFPSにおいて、絶大なアドバンテージとなるでしょう。

さらに、本体に2基搭載されたX軸リニアモーターが生み出す「4Dバイブレーション」は、ただ震えるだけではありません。ゲーム内の爆発や銃撃の衝撃が、リアルな振動として手に伝わってきます。非常に強力かつ繊細なこの振動は、視覚や聴覚だけでなく、触覚を通してゲームの世界に深く没入させてくれる、素晴らしい機能でした。

戦場を支配する、音と光の没入感

Astraは、DTS:X Ultra 3Dステレオに対応したデュアルスピーカーを搭載しています。前モデルのNovaが4スピーカーだったのに対し数は減りましたが、音の迫力は健在です。音量を上げても音が割れることなく、パワフルなサウンドを響かせます。ただ、低音域が少し弱めなので、ゲーム内の重低音や足音を重視する場合は、ヘッドホンとの併用が良いかもしれません。

そして、このAstraでのゲーミング体験を統合するのが、専用の管理ハブである「ゲームスペース」です。パフォーマンスの調整から便利なアシスト機能まで、あらゆる設定がここに集約されています。

最強の司令塔「ゲームスペース」

REDMAGIC Astraのゲームスペースの画面

ゲームスペース」は、Astraのゲーミング体験のまさに中核です。本体横のマジックキーをスライドさせるだけで起動し、インストールされているゲームが一覧表示される専用空間に切り替わります。ここでは、ゲームごとにパフォーマンスモードを「エコ」「バランス」「ビヨンド(最高性能)」から選んだり、CPUやGPUの動作を細かく手動で設定したりと、まるでPCゲームのようにパフォーマンスを管理できます。

私が特に便利だと感じたのは、豊富なアシスト機能(プラグイン)です。例えば、画面に常にフレームレートやCPU温度を表示させるオーバーレイ機能。これを使えば、「このグラフィック設定だとフレームレートが少し落ちるから、一つ設定を下げよう」といった微調整がリアルタイムで可能になります。

また、FPSで有利になる「固定クロスヘア」機能も搭載されており、まさに”勝つため”の機能が満載です。機能面では文句のつけようがない最強の司令塔ですが、長年変わらないUIデザインは、洗練されたAstraのハードウェアに比べると、少し古風に感じるかもしれません。しかし、その実用性は確かです。

ゲーム体験を拡張する、物理キーとAIアシスタント

Astraの右側面には、スライド式の物理ボタン「マジックキー」が搭載されています。これをカチッとスライドさせるだけで、瞬時に「Game Space」を起動できるのは、想像以上に快適でした。このキーはカスタマイズも可能で、ボイスレコーダーやリアルタイム翻訳など、日常で使う機能を割り当てることもできます。

また、Google Gemini AIの搭載もユニークな点です。たとえば、海外サーバーのプレイヤーとマッチングした際に、リアルタイム翻訳機能を使えば、テキストチャットの内容を即座に理解できます。このようなインテリジェントな機能が、これまでのゲーム体験をさらに便利なものへと進化させてくれました。外部ディスプレイやコントローラーにも対応しており、このコンパクトなタブレットを、自宅では大画面の本格的なゲーミング環境に変身させられるのも大きな魅力です。

REDMAGIC Astraの主なゲーミング機能

  • OS: REDMAGIC OS 10.5 (Android 15ベース)
  • ゲームアシスト: Game Space(パフォーマンス管理、プラグイン、各種設定)
  • 物理ボタン: マジックキー (カスタマイズ可能な物理ショートカットキー)
  • ハプティクス: デュアルX軸リニアモーター (4Dバイブレーション)
  • オーディオ: DTS:X Ultra 3Dステレオ対応デュアルスピーカー
  • AI機能: Google Gemini AI搭載(リアルタイム翻訳など)

まとめ:ゲーミング機能

  • 操作性:2,000Hzの高速タッチ応答と強力な振動モーターで、指先の感覚がダイレクトに伝わる。
  • 没入感:DTS:X Ultra対応スピーカーとサウンド連動のRGBライトが、ゲーム世界への没入を深める。
  • ソフトウェア:詳細な設定が可能な「Game Space」は、パフォーマンスを最大限に引き出す最強の司令塔。
  • 独自機能:物理的な「マジックキー」とAI翻訳機能が、ゲームプレイをより便利で快適なものに変える。
  • 拡張性:外部ディスプレイやコントローラーに対応し、プレイスタイルを自由に拡張できる。

バッテリー:REDMAGIC Astra ~ 小型化とスタミナを両立した、頼れるエネルギー

REDMAGIC Astraのバッテリー

ここでは、モバイルデバイスの生命線であるバッテリー性能について、詳しくレビューしていきます。REDMAGIC Astraは、その驚異的なコンパクト化と引き換えに、前モデルの「REDMAGIC Nova」よりもバッテリー容量が小さくなっています。この点が実際の使い勝手にどう影響するのか、そして80Wの高速充電はどれほど頼りになるのか。日々の利用や長時間のゲームプレイを通して感じた、リアルな使用感をお伝えします。

容量以上のスタミナ。日常使いで光る電力効率

まずスペックを確認すると、Astraのバッテリー容量は8,200mAh。前モデルNovaの10,100mAhと比較すると、確かに数値上は少なくなっています。この小型化がバッテリー持続時間にどう影響するのか、正直なところ少し心配でした。しかし、その心配は杞憂に終わりました。

バッテリー容量の違い

  • REDMAGIC Astra:8,200mAh(デュアルセルバッテリー)
  • REDMAGIC Nova:10,100mAh(デュアルセルバッテリー)

Astraが搭載する最新のSnapdragon 8 Eliteは、3nmプロセスで製造されており、NovaのSoCよりも電力効率が格段に向上しています。このおかげで、バッテリー容量の差を補って余りあるスタミナを発揮してくれました。実際に、毎晩1時間ほどゲームをプレイし、日中はブラウジングやメールチェック、時々Netflixで動画を観る、といった私の使い方では、1週間で一度の充電で十分でした。2時間の4K映画を観てもバッテリー消費は約20%ほどで、これなら週末に映画を数本イッキ見しても全く問題ありません。

長時間プレイを支える、ゲーム性能と高速充電

最もバッテリーを消費するゲームプレイではどうでしょうか。高負荷なゲームの代表格である『原神』をプレイしてみたところ、約4〜5時間半は連続で遊ぶことができました。このコンパクトな筐体でこれだけ持てば、個人的には大満足です。

そして、たとえバッテリーが心もとなくなっても、Astraには80Wの超高速充電という切り札があります。メーカーの公称値では、わずか22分でバッテリーを50%まで充電できるとされており、実際に充電してみると、その速さは本物でした。ゲームの合間の短い休憩時間で、次のセッションに十分なだけのエネルギーをあっという間に確保できます。ただし、この性能を最大限に引き出す80W充電器は付属していないため、別途用意することをお勧めします。

バッテリーを労わる賢い機能「充電分離」

長時間のゲームプレイで特に重宝したのが、REDMAGIC製品ならではの「充電分離」機能(バイパス充電)です。これは、充電ケーブルを接続した際に、バッテリーを介さず本体に直接電力を供給する仕組みです。

この機能には2つの大きなメリットがあります。一つは、充電しながらのプレイで発生しがちな「発熱」を大幅に抑制してくれること。そしてもう一つは、バッテリーへの負荷を減らし、劣化を防いでくれることです。これにより、バッテリーの寿命を気にすることなく、心ゆくまで長時間のゲームプレイに没頭できます。ゲーマーのことを深く理解した、非常に賢い機能だと感じました。

REDMAGIC Astraのバッテリー仕様

  • バッテリー容量: 8,200mAh
  • 高速充電: 最大80W対応
  • 充電方式: Type-Cポート (USB 3.2 Gen 2)
  • 特殊機能: 充電分離機能(バイパス充電)対応
  • ワイヤレス充電: 非対応

まとめ:バッテリー

  • バッテリー容量:Novaより小型化し8,200mAhとなったが、このコンパクトな筐体では最大級の容量。
  • 持続時間:最新SoCの優れた電力効率により、数値以上のスタミナを発揮し、ゲームでも約5時間のプレイが可能。
  • 充電速度:80Wの高速充電に対応し、わずか22分で50%まで回復できる驚異的なスピード。
  • 充電分離機能:バッテリーの劣化とプレイ中の発熱を抑える、ゲーマーには必須の賢い機能を搭載。
  • 注意点:性能を最大限に活かす80W充電器は別売り、ワイヤレス充電には非対応。

カメラとその他機能:REDMAGIC Astra ~ ゲームだけじゃない、日常を豊かにする万能性

REDMAGIC Astraの背面。ブラック。

ここでは、REDMAGIC Astraのゲーミング以外の側面に焦点を当て、その多才な魅力に迫ります。ゲーミングタブレットと聞くと、尖った性能と引き換えに日常的な機能は二の次、というイメージがあるかもしれません。

しかしAstraは、カメラや最新OS、そして便利な独自機能を搭載し、日々の生活を豊かにするパートナーとしても非常に優秀です。その実力を、前モデル「REDMAGIC Nova」との比較も交えながらレビューします。

日常を切り取るには十分、AIが支えるカメラ性能

まずカメラ性能ですが、正直に言うと、スペックシートだけを見れば前モデルのNova(リア50MP)からの大きなダウングレードと感じるかもしれません。Astraリアに13MP、フロントに9MPのカメラを搭載しており、「驚くほど素晴らしい写真が撮れる」というタイプのカメラではありません。

しかし、実際に使ってみると、その評価は変わりました。このカメラは、ゲーミングタブレットとしての役割を理解した上で、日常的な用途に最適化されています。たとえば、会議中にホワイトボードを撮影してメモ代わりにしたり、QRコードを読み取ったり、Google Meetでビデオ通話したりといった場面では、AIアルゴリズムによる画質補正が効いており、非常にクリアで実用的な画質でした。高画質な作品撮りには向きませんが、「日常を記録する」という目的においては、全く不足を感じさせない性能です。

最新OSと独自のAI機能がもたらす快適な操作体験

Astraは、最新のAndroid 15をベースにした「REDMAGIC OS 10.5」を搭載しています。これはNovaのAndroid 14ベースから一歩進んだもので、システム全体の動作は驚くほど軽快です。一部のメニューで「電話」と表示されるなど、タブレットへの最適化がまだ途上だと感じる部分はありましたが、全体的な操作感は非常に快適でした。

私が特に「意外と使える」と感じたのが、独自のAI機能です。海外の友人と通話する際にリアルタイム翻訳機能を試したところ、会話に字幕が表示され、スムーズなコミュニケーションの助けになりました。また、Google Geminiも搭載されており、調べ物もスムーズです。ただ、「かこって検索」に対応していなかった点は、少し残念に感じました。

妥協のない接続性とセキュリティ

接続性に関しても、Wi-Fi 6Bluetooth 5.4といった最新規格にしっかりと対応しており、安定したワイヤレス通信が可能です。これだけ携帯性に優れていると、外出先での利用も増えるため、セルラーモデルがあればさらに活躍の場が広がっただろうと感じます。

セキュリティ面では、電源ボタンに統合された指紋認証センサーの反応が非常に速く、ストレスなくロックを解除できます。さらに顔認証にも対応しており、タブレットを手に取るとスリープが自然に解除されるため、日常のあらゆる場面で快適に使い始めることができました。

REDMAGIC Astraの主な仕様(カメラ・その他)

  • リアカメラ: 13MP (AIアルゴリズム搭載)
  • フロントカメラ: 9MP
  • OS: REDMAGIC OS 10.5 (Android 15ベース)
  • Wi-Fi: Wi-Fi 6 (802.11ax)
  • Bluetooth: 5.4
  • 生体認証: 指紋認証、顔認証

まとめ:カメラとその他機能

  • カメラ性能:スペックはNovaより控えめだが、AI補正によりメモやビデオ通話など日常的な用途では十分な性能。
  • OS・ソフトウェア:最新のAndroid 15ベースで動作は軽快、AI翻訳など独自の便利機能も搭載。
  • 接続性:Wi-Fi 6やBluetooth 5.4に対応し、安定したワイヤレス通信が可能。
  • セキュリティ:高速な指紋認証と顔認証の両方に対応し、ストレスなく安全に使える。
  • 総評:ゲームに特化しつつも、日常使いの利便性も考慮されたバランスの取れた一台。

REDMAGIC AstraとREDMAGIC Novaの違いを比較:どちらを選ぶべきか?

REDMAGIC AstraとREDMAGIC Nova 本体2台が並んでいる

最新ゲーミングタブレット「REDMAGIC Astra」と、その前モデルにあたる「REDMAGIC Nova」の主なスペックと仕様の違いを、項目ごとに詳しく解説します。

プロセッサ(SoC)

  • Astra: Snapdragon 8 Elite (3nm)
  • Nova: Snapdragon 8 Gen 3 Leading Version (4nm)
  • 違い:(Astraはより新しい世代のSoCを搭載し、製造プロセスが微細化したことで電力効率と性能が向上しています。)

ディスプレイ

  • Astra: 9.06インチ OLED / 最大165Hz / 最大輝度1600nits
  • Nova: 10.9インチ 液晶 / 最大144Hz / 最大輝度550nits
  • 違い:(Astraは画面サイズこそ小さいものの、色鮮やかなOLEDパネルを採用し、リフレッシュレートと輝度でNovaを圧倒しています。)

メモリ&ストレージ

  • Astra: LPDDR5T + UFS 4.1 Pro
  • Nova: LPDDR5X + UFS 4.0
  • 違い:(Astraはより高速で効率的な最新規格のメモリとストレージを搭載しており、アプリの起動やデータ転送がさらに快適です。)

サイズと重量

  • Astra: 370g / 厚さ6.9mm
  • Nova: 530g / 厚さ7.3mm
  • 違い:(Astraは劇的に小型・軽量化されており、携帯性においてNovaよりはるかに優れています。)

バッテリー容量

  • Astra: 8,200mAh
  • Nova: 10,100mAh
  • 違い:(Novaの方がバッテリー容量は大きいです。Astraは携帯性を優先した設計と言えます。)

カメラ

  • Astra: リア13MP / フロント9MP
  • Nova: リア50MP / フロント20MP
  • 違い:(カメラの画素数はNovaが大幅に上回っており、Astraのカメラはビデオ通話やメモなどの基本的な用途向けです。)

冷却システム

  • Astra: PAD ICE-X(複合液体金属2.0, サンドイッチ型VC)
  • Nova: ICE Pad 2.0(3Dヒートパイプ)
  • 違い:(どちらも冷却ファンを内蔵していますが、AstraはPC級の液体金属などを採用し、より進化した冷却技術を搭載しています。)

オペレーティングシステム

  • Astra: Android 15 ベース
  • Nova: Android 14 ベース
  • 違い:(Astraは出荷時点からより新しいバージョンのOSを搭載しています。)

接続性(Wi-Fi)

  • Astra: Wi-Fi 6
  • Nova: Wi-Fi 7
  • 違い:(この点においては、Novaがより新しいWi-Fi規格に対応しています。)

オーディオ

  • Astra: デュアルスピーカー
  • Nova: クアッドスピーカー
  • 違い:(Novaの方がスピーカーの数が多く、より広がりのあるサウンドが期待できます。)

その他機能

  • Astra: Google Gemini AI搭載, IP54防滴・防塵
  • Nova: なし
  • 違い:(AstraはAI機能や防滴・防塵性能を備えており、日常使いでの利便性が向上しています。)

まとめ:REDMAGIC AstraとREDMAGIC Novaの違い

REDMAGIC Astra」は、プロセッサ、ディスプレイ品質、メモリ規格、携帯性といったパフォーマンスの核となる部分で正統進化を遂げたモデルです。特に、小型・軽量なボディに業界最高クラスのOLEDディスプレイと最新SoCを搭載している点が最大の魅力です。

一方で、「REDMAGIC Nova」は、より大きな画面、大容量バッテリー、高画素カメラ、多スピーカーといった特徴を持ち、大画面でのメディア体験やバッテリーの持続時間を重視するユーザーに適しています。どちらを選ぶかは、携帯性と最先端の性能を重視するか、画面サイズとバッテリーライフを重視するかによって決まります。

REDMAGIC Astraのメリット・デメリット

REDMAGIC Astra 本体シルバー

ここでは、最新ゲーミングタブレット「REDMAGIC Astra」の主なメリット(長所)とデメリット(短所)を、前モデルの「REDMAGIC Nova」や競合製品との比較を交えながら詳しく解説します。

【メリット】

メリット1:クラス最高峰のパフォーマンス

最新SoC「Snapdragon 8 Elite」を搭載。同じプロセッサを積む「Lenovo Legion Y700 Gen 4」と並び、Androidタブレットでは頂点クラスの性能を誇ります。「iPad mini」のA17 Proチップと比較しても、特にグラフィックス性能では優位に立ちます。

メリット2:唯一無二のOLEDディスプレイ

小型タブレットでOLEDパネルを搭載しているのは、競合製品を見渡してもAstraだけです。液晶パネルを採用する「Lenovo Legion Y700」や「iPad mini」と比べて、色の鮮やかさや黒の締まりは別次元。165Hzのリフレッシュレートも最高クラスです。

メリット3:優れた携帯性とデザイン

重量370gは、前モデル「Nova」(530g)から劇的に軽くなりました。また、Novaと違いカメラの突起がない完全フラットな背面は、デザイン性と実用性を両立しています。

メリット4:PC級の本格的な冷却性能

内蔵ファンと液体金属による冷却システムは、他のタブレットにはないAstraの大きな強みです。「iPad mini」のようなファンレス機はもちろん、ベイパーチャンバーのみを搭載するタブレットと比べ、長時間の高負荷時でも安定した性能を維持できます。

メリット5:ゲームに特化した豊富な機能

パフォーマンスを細かく設定できる「ゲームスペース」や、物理ショートカット「マジックキー」など、ゲームプレイを快適にする独自機能が満載です。これらは一般的なタブレットにはない、ゲーミングデバイスならではのメリットです。

【デメリット】

デメリット1:バッテリー容量のトレードオフ

バッテリー容量は8,200mAhと、前モデル「Nova」の10,100mAhから減少しています。携帯性を高めた代償として、純粋なバッテリーの持続時間では一歩譲る形となります。

デメリット2:控えめなカメラ性能

カメラはリア13MP、フロント9MPと、あくまで記録やビデオ通話用です。50MPのカメラを搭載する「Nova」や、カメラ性能に定評のある「iPad mini」と比較すると、画質を重視するユーザーには物足りません。

デメリット3:ストレージの拡張ができない

microSDカードスロットを搭載していません。大容量のゲームを複数インストールしたい場合、内蔵ストレージだけでやりくりする必要があります。この点は、最大2TBまで拡張可能な「Lenovo Legion Y700 Gen 4」などに対して明確な弱点です。

デメリット4:一部の接続性とスピーカー仕様

Wi-Fi 6対応ですが、「Nova」や「Legion Y700」といった競合製品が対応する最新のWi-Fi 7には非対応です。

デメリット5:OSとプリインストールアプリの完成度

OSは最新ですが、一部に「電話」と表示されるなどタブレットへの最適化が不十分な点が見られます。また、不要なプリインストールアプリが多いのも気になります。

デメリット6:スピーカーの仕様と音質

スピーカーが前モデル「Nova」の4基から2基に減らされた上、音質も低音が弱く、物足りなさを感じる場面があります。また、横持ちした際にスピーカーを手で塞いでしまいやすい配置も惜しい点です。

REDMAGIC Astraのスペック(仕様)一覧

  • ディスプレイ: 9.06インチ OLED、2400×1504、最大165Hz、最大輝度1600nits、DCI-P3 100%
  • プロセッサ: Qualcomm® Snapdragon™ 8 Elite (最大4.32GHz)
  • GPU: Adreno™
  • RAM(メモリ): 12GB / 16GB / 24GB LPDDR5T
  • ストレージ: 256GB / 512GB / 1TB UFS 4.1 Pro
  • バッテリー: 8,200mAh (デュアルセル)
  • 駆動時間: 原神プレイ5.56時間、PUBGプレイ4.55時間、映画連続再生33時間
  • 充電: 最大80W高速充電対応、充電分離機能対応
  • 背面カメラ: 13MP (最大4K@144fpsビデオ録画対応)
  • 前面カメラ: 9MP (1080P@30fpsビデオ録画対応)
  • ワイヤレス通信: Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.4
  • インターフェース: Type-Cポート (USB 3.2 Gen 2、DisplayPort対応)
  • センサー: 指紋センサー、電子コンパス、ジャイロスコープ、環境光センサー、加速度センサー
  • 映像出力: HDMI出力対応 (最大2K解像度)
  • スピーカー: デュアルスピーカー
  • オーディオ: DTS:X Ultra対応
  • マイク: 内臓
  • スタイラスペン: なし
  • キーボード: なし
  • 機能: マジックキー、RGBライト、デュアルX軸リニアモーター、ゲームスペース
  • アプリ: Google Gemini AI搭載
  • セキュリティ: 提供された情報には記載がありません。
  • 生体認証: 指紋認証、顔認証
  • 筐体: 金属(ミドルフレーム)+ ガラス、IP54対応
  • OS: REDMAGIC OS 10.5 (Android 15.0ベース)
  • サイズ: 207 x 134.2 x 6.9mm
  • 重量: 370g
  • カラー: ブラック、シルバー
  • 付属品: Type-C データケーブル、保証書、取扱説明書、ロゴステッカー(充電器は付属しません)

REDMAGIC Astraの評価

REDMAGIC Astraで原神をプレイしている様子。炎に包まれている。

8つの基準で「REDMAGIC Astra」を5段階で評価してみました。

項目別評価

画面の見やすさ:★★★★★
小型タブレットとしては業界初となるOLEDパネルは圧巻の一言。165Hzの滑らかさと、屋外でも視認性を保つ1600nitsの輝度は、あらゆるコンテンツを最高の状態で映し出します。

スペック:★★★★★
最新のSnapdragon 8 Eliteに、超高速なLPDDR5TメモリとUFS 4.1 Proストレージを搭載。現行のAndroidタブレットにおいて、間違いなく最高峰の性能を誇ります。

デザイン:★★★★★
前モデルから劇的に小型・軽量化し、携帯性が飛躍的に向上。カメラの突起がない完全フラットな背面や、ゲーマーのことを考え抜いたポート配置など、機能美にあふれています。

耐久性:★★★★☆
金属フレームによる剛性の高さと、IP54の防滴・防塵性能を備えており、日常使いでの安心感は十分。ただし、完全な防水性能ではないため、過信は禁物です。

通信:★★★★☆
Wi-Fi 6やBluetooth 5.4に対応し、安定したワイヤレス接続が可能です。DisplayPort映像出力に対応したUSB-Cポートも非常に優秀ですが、セルラーモデルがない点は惜しまれます。

機能:★★★★★
PC級の冷却システムや、詳細な設定が可能な「ゲームスペース」、物理的な「マジックキー」など、ゲーミングに特化した機能は他の追随を許さないレベルで充実しています。

使いやすさ:★★★★☆
圧倒的な軽さとコンパクトさで、どこへでも気軽に持ち運べます。高速な生体認証も快適ですが、OSにまだ発展途上の部分がわずかに見られるため、星4つとしました。

価格:★★★★☆
最新・最高のスペックを搭載しながら、競合のハイエンドモデルと比較すると非常に戦略的な価格設定です。ただし、充電器が別売りである点は考慮が必要です。

総評】 ★★★★★

ゲーミングタブレットの新たな到達点

REDMAGIC Astraは、単なる高性能タブレットではありません。現行最高峰のプロセッサー「Snapdragon 8 Elite」、業界をリードする165Hzの「OLEDディスプレイ」、そしてPC級の技術を投入した「冷却システム」。この三位一体が生み出すゲーミング体験は、まさに圧巻の一言です。これまで多くのタブレットが抱えていた「長時間プレイ時の性能低下」という課題を、Astraは力強く解決してくれました。

デザインと携帯性の革命

前モデルのNovaが約530gだったのに対し、Astraは約370gという驚異的な軽量化を実現。この差は、スペックシートの数字以上に大きな体験の違いを生み出します。カバンに忍ばせて気軽に持ち運べるだけでなく、寝室でリラックスしながら長時間持っていても苦にならないその携帯性は、タブレットの利用シーンを根底から変えるほどのインパクトがありました。カメラの突起がないフラットなデザインや、充電しながらでも邪魔にならないUSB-Cポートの配置など、細部にまで貫かれた「プレイヤー視点」の設計思想にも感服させられます。

いくつかの注意点と今後の期待

もちろん、完璧なデバイスではありません。カメラ性能は、あくまで記録やビデオ通話用と割り切るべきです。また、これほどの携帯性を持ちながらセルラーモデルの選択肢がないことや、OSにまだ洗練の余地が残されている点は、今後の改善に期待したいポイントです。しかし、これらはAstraが「ゲーミング」という一点に極限まで性能を振り分けた結果であり、そのトレードオフを理解できるユーザーにとっては些細な問題でしょう。

どんな人に最適か

では、このタブレットはどのような人に最適なのでしょうか。第一に挙げられるのは、「スマートフォンの画面では物足りない、しかしパフォーマンスには一切妥協したくない」と考える、すべての本気のゲーマーです。Astraは、その要求に完璧に応えてくれます。

しかし、その魅力はゲーマーだけに留まりません。最高のディスプレイと処理性能を、どこへでも気軽に持ち運べるこのデバイスは、「最高のエンターテインメント体験を手のひらサイズで楽しみたい」と願う人々にとっても理想的な一台です。映画や動画を最高の画質で鑑賞し、時にはPCのように高負荷な作業もこなす。REDMAGIC Astraは、そんな贅沢な願いを叶えてくれる、新時代のコンパクトかつパワフルなタブレットです。

まとめ

結論として、REDMAGIC Astraは「最高のポータブルゲーミング環境を求める」すべてのゲームプレイヤーにとって、現状考えうる最高の選択肢です。同時に、その圧倒的なディスプレイ性能と処理能力は、ゲームをしないユーザーにとっても、最高のエンターテインメントデバイスとして、フル活用できる性能を兼ね備えています。この機会にぜひ購入を検討してみてください。

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REDMAGIC Astraの価格・購入先

REDMAGIC Astra 本体ブラック 正面

※以下は、先行予約販売価格7月30日(水)午前11時59分まで)です。

REDMAGIC日本公式サイト

  • 12GB + 256GBモデルが82,800円(税込・通常価格は87,800円)、
  • 16GB + 512GBモデルが109,800円(税込・通常価格は114,800円)、
  • 24GB + 1TBモデルが144,800円(税込・通常価格は149,800円)、

で販売されています。

REDMAGIC日本公式サイトで「REDMAGIC Astra」をチェックする

ECサイト

※販売予定です。公式サイトの先行予約販売が終了した後で、入荷する予定です。

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※AliExpressでの購入方法・支払い方法はこちらのページで紹介しています。
AliExpressで激安ガジェットをお得に購入する方法を徹底 解説

おすすめのライバル機種と価格を比較

REDMAGIC Astraと似た性能をもつタブレットも販売されています。価格の比較もできるので、ぜひ参考にしてみてください。

REDMAGIC Nova(日本版)

Nubia Technologyから発売された10.9インチのゲーミングタブレットです(2024年11月13日に発売)。

REDMAGIC OS 9.5(Android 14ベース)、Qualcomm Snapdragon 8 Gen 3 リーディングバージョン、12GB / 16GB LPDDR5X メモリ、256GB / 512GB UFS 4.0 ストレージ、10100mAh バッテリー、背面50MPのメインカメラ、前面20MPのフロントカメラを搭載しています。

冷却システム「PAD ICE 2.0」、80W急速充電、充電分離機能、リフレッシュレート 最大144Hzタッチサンプリングレート 最大840 Hz、「REDMAGICゲームスペース」、「X Gravityプラットフォーム」、左右対称4スピーカー、DTS:X Ultra認証、3つのマイク、X軸リニアモーター、Type-C USB 3.1 Gen2、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4に対応しています。

価格は、楽天市場で159,800円(送料無料)、です。

関連記事:冷却付き「REDMAGIC Nova」ゲーミングタブレットの性能と評価

楽天市場で「REDMAGIC Nova」をチェックする

Lenovo Legion Y700 Gen 4

Lenovoから発売された8.8インチのタブレットです(2025年5月 発売)。

Qualcomm Snapdragon 8 Elite (または 8 Ultimate Edition)、12GB / 16GB (LPDDR5X Ultra 9600) メモリ、8.8インチ(3040×1904)液晶、256GB / 512GB / 1TB (UFS 4.1)ストレージ、7600mAhバッテリー、背面13MPカメラ、前面8MPカメラ、microSDカードスロット、ZUI 15 (Android 15ベース) を搭載しています。

また、ゲーム機能(AI声紋ハンター、AIピクセル狙撃の神、超広視野モードなど)、デュアルX軸リニアモーターによる振動フィードバック、AIアシスタント「天禧パーソナルスーパーインテリジェントエージェント」、AI機能(AIライティング、AI翻訳等)、スーパーコネクト(PCや他社製スマホと連携・ファイル共有・サブディスプレイ化)に対応。

DP映像出力、最大2TBまでのストレージ拡張、68W 超高速充電、Dolby Atmos対応のデュアルスピーカー、超低遅延スタイラスペン対応、デュアルUSB-C、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4にも対応しています。

価格は、AliExpressで62,759円、です。

関連記事:Legion Y700 Gen 4徹底レビュー!驚異のAI搭載ゲーミングタブ

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iPad mini(第7世代)

Appleから発売された8.3インチのタブレットです(2024年10月23日発売)。

Apple A17 Bionic チップ、Liquid Retina液晶、128GB/256GB/512GBストレージ、最大10時間駆動する19.3Wh バッテリー、背面12MPのメインカメラ、前面12MPのフロントカメラ、iPadOS 18を搭載しています。

また、Apple Intelligence、Apple Pencil Pro(別売)、ステレオスピーカー、FaceTimeオーディオ、Apple Pay、Touch ID、音声認識 Siri、4Kビデオ撮影、1080pスローモーションビデオ、FaceTimeビデオ、センターフレーム、USB Type-C(10Gbps、DP、PD)、5G通信、eSIM、GPS (Wi-Fi + Cellularモデルのみ)、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3に対応しています。

価格は、Amazonで78,800円(税込・A17 Pro)、楽天市場で73,480円(送料無料)、ヤフーショッピングで69,960円、です。

関連記事:第7世代「iPad mini」と歴代iPad miniシリーズを比較 

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ALLDOCUBE iPlay 70 mini Ultra

ALLDOCUBEから発売された8.8インチの高性能タブレットです(2025年4月10日 発売)。

Qualcomm Snapdragon 7+ Gen 3 プロセッサ、12GB LPDDR5X メモリ、8.8インチ 2.5K WQXGA IPSスクリーン (2560×1600, 最大144Hz)、256GB UFS 3.1 ストレージ、7300mAh バッテリー、背面13MPカメラ、前面5MPカメラ、Android 14ベースのALLDOCUBE OS 3.0L、ジャイロスコープセンサーを搭載しています。

また、最大144Hzのアダプティブリフレッシュレート、Qualcomm AI Engine(最大40 AI TOPS)、仮想メモリ拡張、最大1TBまでのmicroSDカードによるストレージ拡張、PD 20W急速充電、6Wリバースチャージ、DP映像出力に対応しています。

さらに、ゲームモード、4Kビデオデコード、Google Gemini連携、音声アシスタント、Googleレンズ、冷却システム、デュアルBOXスピーカー(DTS サウンド、Smart PA対応)、USB Type-C 3.1ポート(DP出力/充電/OTG/データ転送/アナログイヤホン/PD Hub対応)、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.4にも対応しています。

価格は、Amazonで49,999円(税込・7000円OFFクーポン付きで実質42,999円)、楽天市場で49,999円(送料無料)、AliExpressで41,485円、です。

関連記事:iPlay 70 mini UltraとMini Turboを徹底比較レビュー!

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ALLDOCUBE iPlay 70 mini Pro

ALLDOCUBEから発売された8.4インチのタブレットです(2025年5月17日 発売)。

Android 15ベースのALLDOCUBE OS 4.1L、MediaTek Dimensity MT8791、8GB メモリ、FHD+ IPS液晶、256GB UFS3.1ストレージ、6050 mAhバッテリー、背面13MPカメラ、前面5MPカメラを搭載しています。

また、リフレッシュレート90Hz、合計で最大16GBまでのメモリ拡張、最大1TBまでのストレージ拡張、18W PD急速充電、デュアルBOXスピーカー、Widevine L1、USB Type-C (OTG対応) x1、4G LTE通信、GPS、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.4に対応しています。

価格は、Amazonで28,999円(税込・5000円OFFクーポン付きで実質23,999円)、です。

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