2025年1月17日に発売された「nubia Pad SE」は、優れた処理性能を持つUNISOC T760プロセッサを搭載し、約3万円という価格帯で注目を集めるAndroidタブレットです。
このレビューでは、nubia Pad SEが日々のエンターテイメントや作業をどれだけ快適にするのか、強力なライバルであるシャオミの「Redmi Pad SE」と比較しながら、その実力を徹底的に検証しました。
【先に結論からお伝えしましょう】
nubia Pad SE の長所 (Pros):
- ライバルを凌駕する優れた処理性能 (UNISOC T760)
- 4つのスピーカーが織りなす立体的で迫力のあるサウンド
- 90Hzリフレッシュレートによる滑らかな操作感
- GPS搭載と便利な独自機能(クイックナビゲーションなど)
nubia Pad SE の短所 (Cons):
- 動画配信サービスを高画質(HD)で再生できない (Widevine L3)
- microSDカード非対応でストレージ拡張が不可能
- 競合機よりわずかに重く、携帯性で劣る
総合評価:
nubia Pad SEは、WebブラウジングやYouTube視聴などで快適に動作し、その高い処理性能と優れたオーディオ性能によって快適なエンタメ体験をさせてくれます。ただし、Netflixなどで高画質な動画を視聴したい方にはには手放しでおすすめできない、長所と短所が非常にはっきりしたタブレットです。
<この記事で分かること>
- nubia Pad SEの美しいデザインとIP42防水性能の詳細
- 90Hzディスプレイの滑らかさとWidevine L3という大きな注意点
- UNISOC T760のAntutuベンチマークスコアとRedmi Pad SEとの性能比較
- 『原神』や『ウマ娘』など人気ゲームがどの程度快適に動作するかの実機レビュー
- カメラの画質とビデオ通話での実用性
- バッテリーの持続時間と22.5W急速充電の実力
- GPSや独自機能(クイックナビゲーション)の利便性
- メリット・デメリットと、どのような人におすすめか
- 専門家による5段階評価と詳細な総評
- 最新の価格とお得な購入先
この記事を最後まで読むことで、「nubia Pad SE」を購入するべきかどうかがはっきりと分かるはずです。購入で悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
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公式ページ:nubia Pad SE
デザイン:nubia Pad SEの高級感と実用性を両立したボディ
ここでは、nubia Pad SEを実際に手に取って感じたデザインの魅力と、ライバルであるRedmi Pad SEと比較して見えてきた耐久性や使い勝手の違いについて、詳しくレビューしていきます。
高級感のあるメタルボディと手に馴染む形状
nubia Pad SEを箱から出して最初に感じたのは、ひんやりとした金属ならではの高級感です。背面はマットな質感のアルミニウムで、指紋がつきにくく、常に美しい外観を保ってくれるのが嬉しいポイントでした。エッジは角が立ったスクエアな形状で、現代的で洗練された印象を受けます。
一方で、ディスプレイのガラス面とボディの間に樹脂製のパーツが挟み込まれており、この部分に少しコストを抑えた印象も受けました。とはいえ、これは同価格帯のタブレットでは一般的な作りであり、全体の高級感を大きく損なうものではありません。むしろ、この一手間が落下時の衝撃を和らげる役割を果たすのかもしれないと感じました。
サイズ・重量・カラーの比較
nubia Pad SEのサイズは約257×168×7.65mm、重さは実測で515gです。11インチクラスのタブレットとしては標準的な重さで、実際にカバンに入れて持ち運んでも、本一冊程度の感覚で苦になりませんでした。カラーは「グレー」の1色展開で、落ち着いた雰囲気が特徴です。
対するRedmi Pad SEは、サイズが約255.53×167.08×7.36mm、重さが約478gと、わずかに薄く、そして約37gも軽量です。実際に両方を持ち比べてみると、この差は想像以上に大きく、長時間手に持って動画を見るような場面では、Redmi Pad SEの軽さが魅力的に感じられました。また、Redmi Pad SEは「ミントグリーン」や「ラベンダーパープル」など3色の選択肢があり、個性を表現したいユーザーにとっては嬉しいポイントでしょう。
ボタンとポートの配置と拡張性
ボタンやポートの配置は、タブレットを横向きで使うことを前提によく考えられています。nubia Pad SEは、横向きにした際に左側面に電源ボタン、上部に音量ボタンが配置されています。USB Type-Cポートは右側面にあり、その角には3.5mmイヤホンジャックも備わっています。有線イヤホン派の私にとっては、このジャックの存在は非常にありがたい仕様でした。スピーカーは左右に2つずつ、合計4つ配置されており、手で持っても音が塞がれにくい設計です。
しかし、nubia Pad SEには一つ大きな注意点があります。それは、microSDカードスロットがないことです。ストレージは128GBありますが、Amazon Prime Videoの動画をたくさんダウンロードしたり、写真を多く保存したりする使い方を想定している場合、容量不足になる可能性は否定できません。この点、最大1TBのmicroSDカードに対応しているRedmi Pad SEに大きなアドバンテージがあります。
生活防水という大きな安心感
nubia Pad SEが持つ最大の強みの一つが、IP42等級の生活防水性能です。これは、「1mm以上の固形物の侵入を防ぎ、垂直から15度の範囲で落ちてくる水滴から保護される」という規格です。
この性能のおかげで、例えばキッチンでCookpadを見ながら料理をしたり、洗面所で朝の支度をしながらニュースをチェックしたりといった場面でも、水しぶきを気にせず安心して使えたのは大きなメリットでした。完全防水ではないためお風呂への沈没は禁物ですが、日常生活における「うっかり」から守ってくれるこの機能は、Redmi Pad SEにはない大きな安心材料と言えるでしょう。
まとめ:デザインと耐久性
- 第一印象:ひんやりとした金属の質感が心地よく、価格以上の高級感を感じさせる。
- 携帯性:ライバルのRedmi Pad SEと比較すると約37g重く、携帯性ではやや劣る。
- 拡張性:microSDカードスロット非搭載は大きな弱点。ストレージ容量を重視するなら注意が必要。
- 耐久性:IP42の生活防水に対応しており、キッチンなどの水回りでも安心して使える点が大きな魅力。
ディスプレイ:nubia Pad SEの滑らかな90Hz液晶と大きな注意点
ここでは、nubia Pad SEのディスプレイを実際に使用して感じた、その美しさや操作感、そして動画視聴を考えている方にとって非常に重要な注意点を、Redmi Pad SEと比較しながら詳しく解説していきます。
10.95インチの大画面と自然な発色
nubia Pad SEの電源を入れて最初に目に入るのは、10.95インチという広々としたLCD(液晶)ディスプレイです。解像度は1920×1200のフルHD+で、Webサイトのテキストも動画のディテールも、日常的な使用では十分に鮮明だと感じました。発色は自然で、特に目が疲れるような派手さはなく、デフォルト設定のままでも快適に長時間の読書やブラウジングが楽しめました。
ただ、画面の表面処理は光沢が非常に強く、照明や自分の顔がはっきりと映り込みます。実際に日中の明るいリビングで映画を見ようとしたところ、窓からの光が反射してしまい、見やすい角度を探すのに少し苦労しました。この点は、非光沢フィルムを貼るなどの対策を考えた方が良いかもしれません。
90Hzリフレッシュレートの滑らかな操作感
注目すべきは、この価格帯でありながら90Hzのリフレッシュレートに対応している点です。60Hzのディスプレイに慣れていると、その差は歴然です。Yahoo! JAPANのような情報量が多いサイトをスクロールする際の滑らかさは感動的で、指の動きに画面が吸い付いてくるような感覚は非常に快適でした。
ライバルのRedmi Pad SEも同じく90Hzに対応しているため、この点では互角と言えます。ただし、Redmi Pad SEでは一部のブラウザアプリで60Hzに制限されるという報告もありましたが、nubia Pad SEではブラウジング中のカクつきは特に感じられませんでした。120Hzのハイエンドモデルと比較するとわずかな差はありますが、日常使いにおいて90Hzの恩恵は絶大です。
動画視聴における最大の注意点:Widevine L3
ここが、nubia Pad SEを選ぶ上で最も重要なポイントです。このタブレットのWidevineセキュリティレベルは「L3」に設定されています。これを分かりやすく説明すると、NetflixやAmazon Prime Videoといった、著作権保護された動画配信サービスを高画質(HD)で再生することができません。
私も実際にNetflixでいつも見ているドラマを再生してみましたが、10.95インチの大画面ではっきりと分かるほど画質が粗く、正直かなりがっかりしました 。せっかくの美しいディスプレイと迫力あるスピーカーがありながら、メインのエンタメコンテンツを最高の画質で楽しめないのは、非常にもったいないと感じます。
この点において、Widevine L1に対応し、HD画質での再生が可能なRedmi Pad SEが圧倒的に有利です。YouTubeは高画質で視聴できますが、有料動画配信サービスを契約している方にとっては、この差が購入の決め手となるでしょう。
<nubia Pad SEのディスプレイ仕様>
- サイズ: 10.95インチ
- 解像度: 1920×1200(フルHD+)
- リフレッシュレート: 90Hz
- 表面処理: 光沢
- Widevineセキュリティレベル: L3
まとめ:ディスプレイ
- 画面品質: 日常使いには十分な解像度と自然な発色ですが、光沢が強く映り込みが気になることもあります。
- 滑らかさ: 90Hzリフレッシュレートにより、Webサイトの閲覧などは非常にスムーズで快適です。
- 動画体験: Widevine L3のため、Netflixなどの主要な動画配信サービスで高画質再生ができない点が最大の欠点です。
- 比較: 動画配信サービスを高画質で楽しむことを最優先するなら、Widevine L1に対応しているRedmi Pad SEが断然おすすめです。
パフォーマンス:nubia Pad SEを支えるUNISOC T760の実力と快適性
ここでは、nubia Pad SEの動作の核となるプロセッサーの性能から、メモリ、ストレージの実用性、そして高負荷時の発熱に至るまで、実際の使用感に基づいたパフォーマンスを徹底的にレビューします。Redmi Pad SEとの比較を通じて、その実力に迫ります。
タブレットの頭脳、UNISOC T760を解剖する
nubia Pad SEには、UNISOC T760というプロセッサーが搭載されています 。これは最新の6nmプロセスで製造されており、電力効率とパフォーマンスのバランスに優れたチップです 。CPUは、高性能なCortex-A76コア(2.2GHz)を4つと、省電力なCortex-A55コア(2.0GHz)を4つ組み合わせた8コア構成で、負荷のかかる作業から日常的なタスクまで幅広く対応します。グラフィックス処理を担うGPUにはMali-G57 MP4が採用されています。
客観的な性能をGeekbench 6で測定したところ、シングルコア性能が752、マルチコア性能が2385というスコアを記録しました。比較対象であるRedmi Pad SEが搭載するSnapdragon 680のスコア(シングルコア:416、マルチコア:1466)と比較すると、その差は歴然です。特に複数の処理を同時に行うマルチコア性能では約1.6倍のスコアを叩き出しており、nubia Pad SEが持つパワーの余裕を物語っています。
日常操作で感じる、余裕のある動作感
ベンチマークスコアの差は、実際の使用感に如実に現れました。Chromeブラウザで複数のタブを開きながら調べ物をしたり、YouTubeで4K動画を再生したりといった場面でも、動作が重くなることはありません。特に感動したのは、画面を分割して動画を再生しながらGoogle Keepでメモを取る、といったマルチタスク操作が非常にスムーズだったことです。
この快適さは、Redmi Pad SEで時折感じられた「スクロール時のわずかなカクつき」や「アプリ切り替え時のもたつき」といったストレスとは無縁でした。nubia Pad SEのパフォーマンスは、Webサイトの閲覧や動画視聴といった日常的な用途において、十分すぎるほどの快適さを提供してくれます。
高負荷時でも安定した発熱管理
パフォーマンスをレビューする上で、発熱は重要な要素です。高負荷なベンチマークテストを複数回実行した後でも、nubia Pad SEの背面はほんのり温かくなる程度で、不快な熱を持つことはありませんでした。
これに対し、Redmi Pad SEは「真夏の室内で熱暴走を起こした」という気になる報告もあり、使用環境によってはパフォーマンスが不安定になる可能性が示唆されています。その点、nubia Pad SEは安定した発熱管理ができており、長時間の動画視聴や作業でも安心して使い続けることができました。
メモリとストレージの構成と注意点
nubia Pad SEは、6GBのRAM(メモリ)を搭載しています。これに加えて、内蔵ストレージの一部を最大6GBまで仮想メモリとして利用できる「RAM拡張機能」も備わっており、多くのアプリを同時に開いても動作が安定していました。
内蔵ストレージは128GBです。しかし、以前のデザインのセクションでも触れた通り、microSDカードによる容量の拡張ができません。ストレージの種類や転送速度に関する公式な情報は見当たりませんでしたが、アプリの起動やファイルの読み込み速度に不満を感じることはありませんでした。比較として、Redmi Pad SEはより低速なeMMC 5.1規格のストレージを採用しており、この点も体感性能の差に影響している可能性があります。
<nubia Pad SEのパフォーマンス仕様>
- プロセッサー(SoC): UNISOC T760 (6nm, 8コア)
- RAM(メモリ): 6GB (LPDDR4X) + 最大6GBの仮想メモリ拡張に対応
- ストレージ: 128GB
- ストレージ拡張性: microSDカードスロットなし
まとめ:パフォーマンス
- プロセッサー: UNISOC T760はRedmi Pad SEのSnapdragon 680をベンチマークスコアで大きく上回り、これが日常操作の快適さに直結しています。
- 実使用感: Web閲覧、動画視聴、さらには画面分割でのマルチタスクまで、ストレスを感じさせないスムーズな動作を実現しています。
- 発熱: 高負荷な状況でも発熱は穏やかで、パフォーマンスの安定性に信頼が持てます。
- ストレージ: microSDカードで拡張できない128GBという点は、使い方によっては容量不足に陥る可能性があるため、最大の注意点です。
Antutuベンチマーク
nubia Pad SEはUNISOC T760プロセッサを搭載し、Antutu V10ベンチマーク総合スコアで、約50万点を記録しています。
同じプロセッサは5GスマートフォンBlackview「OSCAL TIGER 13」にも搭載されています。
例: Antutu V10 総合で「488658」、CPUで「170868」、GPUで「78563」、MEMで「127101」、UXで「112126」
UNISOC T760性能を比較
nubia Pad SEが搭載するUNISOC T760プロセッサは、他のCPUと比べてどのくらいの性能なのでしょうか?Antutuベンチマークで比較してみました。
<CPUランキング>
※Antutu V10 ベンチマーク総合スコアで比較したものです。
<CPUランキング>
※Antutu V10 ベンチマーク総合スコアで比較したものです。
- Snapdragon 870 (Xiaomi Pad 6)・・・Antutu:約 80万
- Snapdragon 7s Gen 2 (Redmi Pad Pro/POCO Pad)・・・Antutu:約 62万
- MediaTek Dimensity 7050 (Lenovo Tab P12)・・・Antutu:約 52万
- UNISOC T760 (nubia Pad SE)・・・Antutu:約 50万
- MediaTek Helio G99 (Alldocube iPlay 60 Pro)・・・Antutu:約 40万
- Unisoc T620 (DOOGEE T36/ Teclast T50 Plus)・・・Antutu:約 30万
- Unisoc T616 (Blackview Tab 16 Pro)・・・Antutu:約 30万
- Unisoc T615 (Blackview MEGA 2)・・・Antutu:約 29万
- Snapdragon 680 (Redmi Pad SE)・・・Antutu:約 27万
- UNISOC T606 (Blackview Tab 90 WiFi)・・・Antutu:約 25万
<比較から分かること>
UNISOC T760は総合スコア約50万点を記録し、10製品中4位に位置しています。このスコアは、3位のMediaTek Dimensity 7050(約52万点)に非常に近い数値であり、5位のMediaTek Helio G99(約40万点)を明確に上回っています。
このことから、UNISOC T760はタブレットやスマートフォン市場におけるミドルレンジのプロセッサとして、十分な競争力を持つ性能を有していることが分かります。日常的な使用、例えばウェブサイトの閲覧、動画コンテンツの視聴、SNSの利用などにおいては、快適な動作が期待できる水準にあると言えるでしょう。
ゲーム性能:nubia Pad SEはどこまで遊べるのか?人気タイトルで徹底検証
nubia Pad SEに搭載されているプロセッサー「UNISOC T760」が、どの程度のゲーム性能を持っているのか、実際に人気のゲームをプレイしてその実力を確かめてみました。ここでは、各タイトルの具体的な動作感とフレームレート(FPS)を交えて、詳しくレビューしていきます。
原神 (Genshin Impact)
まず試したのは、美しいグラフィックが特徴のオープンワールドRPG『原神』です。プロセッサーの真価が問われるこのゲームでは、画質設定を「低」にすることで、フィールド探索中は平均30FPSを維持してプレイすることができました。広大な世界を散策する分には十分ですが、複数の敵との戦闘で派手なエフェクトが飛び交うと、フレームレートは20FPS台まで落ち込み、画面のカクつきが感じられました。最高の画質で楽しむのは難しいものの、設定を調整すれば、テイワットの世界を冒険することは可能です。
フォートナイト (Fortnite)
次に、世界的な人気を誇るバトルロイヤルゲーム『フォートナイト』に挑戦しました。画質設定を「低」にし、3D解像度を少し下げることで、ゲーム序盤は30FPSから40FPSで比較的スムーズに動作してくれました。しかし、戦いが激化し、建築と銃撃が入り乱れる終盤の局面では、パフォーマンスが低下し30FPSを下回る場面も。競技シーンで勝利を目指すには厳しいですが、友人たちと気軽に楽しむ分には十分な性能と言えるでしょう。
Call of Duty: Warzone Mobile
最大120人が参戦する大規模バトルロイヤル『Call of Duty: Warzone Mobile』は、非常に高い負荷がかかるタイトルです。グラフィック設定を「中」に設定したところ、広大なマップを移動している間は30FPSから40FPSで安定していました。しかし、複数の部隊が入り乱れる激戦区では、フレームレートが不安定になることも。より安定した操作感を求めるなら、画質を「低」設定にすることで、スムーズなゲームプレイが可能になりました。
ウマ娘 プリティーダービー (Uma Musume Pretty Derby)
『ウマ娘 プリティーダービー』は、UNISOC T760との相性が非常に良いと感じました。標準の画質設定のままで、3Dで描かれるレースシーンも華やかなライブシーンも、ほぼ60FPSに張り付いた滑らかな動きで楽しむことができました。キャラクターたちの躍動感を存分に味わえ、育成パートからレースまで、終始ストレスなく快適にプレイできたのは嬉しい驚きでした。
崩壊:スターレイル (Honkai: Star Rail)
『原神』と同じ開発元による『崩壊:スターレイル』も試してみました。こちらはターン制バトルが主体ですが、美麗なグラフィックが魅力です。画質設定を「中」にすることで、戦闘中の必殺技演出から探索パートまで、ほとんどの場面で安定して30FPSを維持してくれました。キャラクターの魅力的なアニメーションを滑らかに楽しむことができ、没入感を損なうことはありません。さらに画質を「低」に設定すれば、60FPSでの動作も視野に入り、より一層快適なプレイフィールを得られます。
まとめ:ゲーム性能
nubia Pad SEで一通りのゲームを試してみて感じたのは、UNISOC T760がミドルレンジとして非常にバランスの取れた性能を持っているということです。『ウマ娘』のように比較的負荷の軽いゲームは最高設定で快適に動作し、多くの3Dゲームも設定を最適化すれば十分に楽しめます。
一方で、『原神』のような極めて高い性能を要求するゲームでは、画質を「低」に設定することが前提となりますが、それでもプレイ自体は可能です。ヘビーなゲーマーには物足りないかもしれませんが、幅広いジャンルのゲームをカジュアルに楽しみたい、というライトな使い方であれば、きっと満足できる性能です。
カメラ性能:nubia Pad SEの記録や通話に十分なカメラの実力
ここでは、nubia Pad SEのカメラ性能について、タブレットという用途を前提とした上での実用性をレビューします。単なるスペック比較だけでなく、ビデオ通話や資料の撮影といった具体的なシーンでどう役立つのか、Redmi Pad SEと比較しながらその実力に迫ります。
メイン1300万画素、フロント500万画素のカメラ構成
nubia Pad SEは、背面に1300万画素のメインカメラとフラッシュ、前面に500万画素のインカメラを搭載しています。比較対象のRedmi Pad SEが背面に800万画素のカメラを搭載していることを考えると、nubia Pad SEはメインカメラの画素数で優位に立っています。一方、ビデオ通話などで主に使用するインカメラは、両機種ともに500万画素で同等のスペックです。
直感的な撮影をサポートする「Neovision 5.0」
nubia Pad SEには、独自のカメラ機能として「Neovision 5.0」が搭載されています。これは複雑な設定を必要とせず、誰でも直感的に綺麗な写真を撮影できるようにサポートしてくれるソフトウェアです。実際に使ってみても、難しいモード選択に迷うことなく、撮りたいと思った瞬間にサッとカメラを起動して撮影できました。
一方、Redmi Pad SEは、レシートや書類の撮影に特化した「ドキュメントモード」を備えており、より事務的な用途での利便性を追求しています。日常のスナップや記録を手軽に残したいならnubia Pad SE、書類のスキャンが主目的ならRedmi Pad SEといった使い分けができそうです。
記録用途には十分以上の静止画品質
タブレットのカメラは、スマートフォンほど高画質である必要はない、というのが私の考えです。その観点から見ると、nubia Pad SEの1300万画素メインカメラは期待以上の働きをしてくれました。例えば、会議中にホワイトボードの内容を記録したり、料理中に参考にしたレシピ本のページを撮影したりといった「デジタルメモ」としての使い方では、文字も潰れることなく鮮明に記録でき、非常に実用的でした。
インカメラの500万画素も、Google MeetやZoomでのビデオ通話には十分すぎる性能です。実際にオンライン会議で使ってみましたが、相手には私の顔がクリアに映っていたようで、コミュニケーションに全く支障はありませんでした。この点は、同じ500万画素のインカメラを持つRedmi Pad SEと遜色ない快適な体験でした。
安定したフルHD動画撮影
動画撮影は、背面・前面ともに1080p/30fpsに対応しています。手ブレ補正機能は搭載されていないようなので、歩きながらの撮影には向きませんが、三脚に固定したり、テーブルに置いて子どもの発表会を記録したりといった使い方であれば、全く問題ありません 。実際に、子供が室内で遊んでいる様子を撮影してみましたが、明るい場所であれば色味も自然で、思い出を記録するには十分なクオリティでした。
<nubia Pad SEのカメラ仕様>
- 背面カメラ: 1300万画素、フラッシュ搭載
- インカメラ: 500万画素
- 動画撮影: 1080p/30fps
- カメラ機能: Neovision 5.0
まとめ:カメラ性能
- 背面カメラ: 1300万画素はRedmi Pad SEの800万画素よりも高精細で、資料の撮影やメモ用途において有利です。
- 前面カメラ: 500万画素はビデオ通話に十分な性能で、Redmi Pad SEと同等レベルの実用性を備えています。
- 機能: 直感的な操作が可能な「Neovision 5.0」により、誰でも手軽に撮影を楽しめます。
- 総評: スマートフォンのカメラには及ばないものの、ビデオ会議や書類のデジタル化といったタブレットならではの用途を、そつなくこなす実用的なカメラです。
バッテリー持ちと充電:nubia Pad SEの頼れるスタミナと急速充電
ここでは、タブレットを長時間快適に使うための要である、nubia Pad SEのバッテリー性能と充電速度について、実際の体験をもとにレビューします。大容量バッテリーで評価の高いRedmi Pad SEと比較して、その実力はどの程度のものなのか、詳しく見ていきましょう。
週末を乗り切る十分なバッテリー容量
nubia Pad SEは、7510mAhのバッテリーを搭載しています。数値だけを見ると、8000mAhのバッテリーを搭載するRedmi Pad SEに一歩譲りますが、実際に使ってみると、そのスタミナは十分すぎるほど頼もしいものでした。公称値ではWi-Fi環境での連続待受時間が728時間とされており、スリープ時の電力消費が非常に少ないことが伺えます。
私の使い方では、金曜日の夜に100%まで充電しておけば、土曜日にAmazon Prime Videoで映画を2本(約4時間)鑑賞し、日曜日の午後にdマガジンで雑誌を読みふけっても(約3時間)、月曜の朝まで一度も充電ケーブルを繋ぐ必要がありませんでした。頻繁に充電しなくても大丈夫という安心感は、まさに旅行や出張といったコンセントが確保しづらい場面で真価を発揮するでしょう。
22.5W急速充電がもたらす圧倒的な利便性
nubia Pad SEがRedmi Pad SEに対して明確なアドバンテージを持つのが、充電速度です。nubia Pad SEは22.5Wの急速充電に対応しており、バッテリー残量ゼロの状態からでも約120分で満充電が可能です。
この速さは、忙しい朝にその恩恵を強く感じさせてくれます。朝食をとりながら30分ほど充電しただけで、通勤中に使うには十分なバッテリー量を確保できました。一方、Redmi Pad SEは最大18Wの充電に対応しているものの、付属の充電器は10Wで、「充電が遅い」という声も少なくありません。「しまった、充電し忘れた!」という場面でも、短時間で素早くリカバリーできるnubia Pad SEの充電性能は、日常的な使い勝手を大きく向上させる魅力的なポイントです。充電ポートは汎用性の高いUSB Type-Cで、ワイヤレス充電には対応していません。
<nubia Pad SEのバッテリー仕様>
- バッテリー容量: 7510mAh
- 駆動時間: 連続待受728時間(Wi-Fi使用時)
- 充電: 22.5W急速充電に対応、USB Type-Cポート
- 満充電時間: 約120分(目安)
- ワイヤレス充電: 非対応
まとめ:バッテリー持ちと充電
- バッテリー容量: Redmi Pad SE(8000mAh)にわずかに劣る7510mAhですが、日常使いから週末のエンタメ利用まで余裕でこなす実用的なスタミナを備えています。
- 駆動時間: スタンバイ時の消費電力が少なく、頻繁に充電する必要がないため、ストレスなく使用できます。
- 充電速度: 22.5Wの急速充電に対応し、ライバルであるRedmi Pad SEよりも高速な充電が可能です。これは大きなアドバンテージです。
- 総合評価: バッテリー容量と充電速度のバランスが絶妙で、ヘビーに使いたい日も、うっかり充電を忘れた朝も、安心して使える信頼性の高いバッテリー性能と言えます。
オーディオと通信性能:nubia Pad SEの没入サウンドと安定した接続性
ここでは、nubia Pad SEが誇る迫力のサウンドと、日々の使い勝手を左右する通信性能について、Redmi Pad SEと比較しながら、その実力を詳しくレビューしていきます。
映画館のような臨場感を生み出すクアッドスピーカー
nubia Pad SEのオーディオ性能は、このタブレットの大きな魅力の一つです。本体の上下に2つずつ、合計4つのスピーカーが配置されており、横向きで動画を視聴した際に真価を発揮します。実際にNetflixでアクション映画を鑑賞したところ、左右から響くステレオサウンドは非常に立体的で、効果音が画面の外から聞こえてくるかのような錯覚を覚えました。音の広がりとクリアさには、思わず息をのむほどです。
音量を上げても音が割れることはなく、低音から高音までバランスの取れたサウンドは、70〜75点という評価にも頷ける、非常に満足度の高いものでした。この価格帯のタブレットとしてはトップクラスの音質と言えるでしょう。Dolby Atmosに対応したRedmi Pad SEも優れたスピーカーを搭載していますが、聞き比べてみても甲乙つけがたい、どちらも素晴らしいオーディオ体験を提供してくれます。
さらに、最近のデバイスでは省略されがちな3.5mmイヤホンジャックを搭載している点は、特筆すべき優位点です。充電しながらでも、お気に入りの有線ヘッドホンで遅延なく音楽や動画を楽しめるのは、私のような有線派にとっては何物にも代えがたい喜びでした。
安定したWi-Fi接続とGPS搭載という強み
nubia Pad SEはWi-Fi専用モデルで、SIMカードによるモバイルデータ通信には対応していません。通信の要となるWi-Fiは、Wi-Fi 5(802.11ac)に対応しています。実は、最初のセットアップ時に自宅のWi-Fiルーターに接続する際、少し手こずる場面がありましたが、一度接続が完了してからは、通信が途切れることなく非常に安定していました。Redmi Pad SEではWi-Fi接続の不安定さを指摘する声も一部で見られたため、この安定感は大きな安心材料です。
Bluetoothもバージョン5.0に対応しており、ワイヤレスイヤホンとのペアリングはスムーズで、音楽再生中に音飛びなどもなく快適でした。
そして、nubia Pad SEが持つ隠れた、しかし非常に大きな強みがGPSを搭載していることです。これはGPS非搭載のRedmi Pad SEに対する明確なアドバンテージです。試しにGoogle マップでナビゲーション機能を使ってみたところ、屋外でしっかりと自車位置を測位し、カーナビの代わりとしても十分に機能しました。ドライブ中に後部座席で子どもに地図を見せるといった使い方も可能で、活用の幅が広がります。
<nubia Pad SEのオーディオ・通信性能 仕様>
- スピーカー: クアッドステレオスピーカー
- イヤホンジャック: 3.5mmイヤホンジャック搭載
- Wi-Fi: Wi-Fi 5 (802.11 a/b/g/n/ac)
- Bluetooth: Bluetooth 5.0
- モバイル通信: 非対応 (Wi-Fiモデルのみ)
- GPS: 搭載
まとめ:オーディオと通信性能
- オーディオ品質: 4つのスピーカーが織りなすサウンドは非常に立体的で、動画や音楽への没入感を高めてくれます。
- イヤホンジャック: 有線イヤホン派には嬉しい3.5mmイヤホンジャックを搭載している点が大きな魅力です。
- Wi-Fi性能: 一度接続すれば、安定した通信が可能で、ストレスなくインターネットを楽しめます。
- GPS搭載: Redmi Pad SEにはないGPS機能を搭載しており、地図アプリやナビゲーション用途でも活躍できるのが強みです。
OSと機能:nubia Pad SEのシンプルさと便利な独自機能
ここでは、nubia Pad SEの動作の要とも言えるOSの使い勝手や、日々の操作を快適にする「クイックナビゲーション」「アプリ複写」といった独自機能について、Redmi Pad SEのカスタマイズされたシステムと比較しながら、その魅力を深掘りしていきます。
素直で快適なAndroid 14とUI
nubia Pad SEは、OSにAndroid 14を搭載しています。最新のAndroid 15が登場している中ではありますが、十分に新しく安定したバージョンです。注目すべきは、そのユーザーインターフェース(UI)が、いわゆる「素のAndroid」に近く、非常にシンプルで直感的に操作できる点です。Androidスマートフォンを使ったことがある方なら、ほとんど戸惑うことなく使いこなせるでしょう。
このシンプルさは、独自のカスタマイズが強く、「慣れが必要」との声もあるRedmi Pad SEのMIUI/HyperOSとは対照的です。ただし、一点だけ気になったのは設定画面のレイアウトです。ストレージ内の画像を確認しようとした際、左側に表示されるメニューが消せず、コンテンツが全画面表示にならないことがありました。これは少々残念な点ですが、全体的な軽快な動作感を損なうほどではありません。
大型タブレットに最適化された「クイックナビゲーション」
nubia Pad SEの独自機能で特に便利だと感じたのが、「クイックナビゲーション」です。これは画面上に常に表示させておけるフローティングボタンで、タップするとスクリーンショットや再起動、ミュートといった機能を呼び出せます。
11インチ近い大画面では、本体上部や側面にある物理ボタンに手を伸ばすのが億劫な場面も少なくありません。ソファでくつろぎながらWebサイトを見ていて、気になったページをスクリーンショットしたい時など、この機能のおかげで片手で楽に操作が完結しました。Redmi Pad SEではジェスチャー操作が「もっさりしている」との意見もありましたが、この直接的で確実な操作方法は、大型タブレットの使い勝手を格段に向上させてくれる素晴らしい機能だと感じました。
2つのアカウントを使い分ける「アプリ複写」機能
もう一つのユニークな機能が「アプリ複写」です。これは、一つのSNSアプリを複製し、それぞれ別のアカウントで同時にログインできるようにする機能です。
私自身、仕事用とプライベート用でX(旧Twitter)のアカウントを使い分けているため、この機能はまさに「かゆいところに手が届く」ものでした。アプリを切り替えるたびにログイン・ログアウトを繰り返す手間から解放され、情報収集やコミュニケーションが非常にスムーズになりました。この機能はすべてのタブレットに搭載されているわけではなく、複数のアカウントを管理するユーザーにとっては、nubia Pad SEを選ぶ大きな理由の一つになるでしょう。
スピーディーな顔認証とマルチタスク性能
セキュリティ面では、指紋認証は搭載されていませんが、AIによる顔認証に対応しています。ロック画面をスワイプすると、一瞬で顔を認識してホーム画面が表示されるため、認証で待たされるストレスは皆無でした。これは、同じく顔認証のみに対応するRedmi Pad SEと同様の快適さです。
この軽快なOSは、2画面でのマルチタスク性能にも貢献しています。YouTubeで動画を見ながら、もう半分の画面でWebサイトを閲覧するといった操作も、プロセッサーの性能と相まって非常に快適でした。
<nubia Pad SEのOS・機能 仕様>
- OS: Android 14
- 独自機能: クイックナビゲーション , アプリ複写 , RAM拡張
- マルチタスク: 画面分割に対応
- 生体認証: AI顔認証
まとめ:OSと機能
- OS/UI: 素直なAndroid 14ベースで直感的に操作できますが、設定画面のUIには一部改善の余地があります。
- 独自機能: 「クイックナビゲーション」と「アプリ複写」は、大型タブレットの操作性やSNSの利便性を高める実用的な機能です。
- 生体認証: 高速な顔認証は快適ですが、指紋認証は搭載されていません。
- 比較: Redmi Pad SEの重く癖のある独自OSに対し、シンプルで軽快な操作感がnubia Pad SEの大きな魅力です。
nubia Pad SEとRedmi Pad SEの主な違い
nubia Pad SEとRedmi Pad SEは、どちらもコストパフォーマンスに優れたエンターテイメント向けタブレットですが、それぞれに異なる強みと弱みがあり、想定されるユーザーが異なります。ここでは、両モデルの主な違いを項目別に詳しく比較します。
プロセッサ(処理性能)
- nubia Pad SE: UNISOC T760
- Redmi Pad SE: Snapdragon 680
- 違い:ベンチマークスコアではnubia Pad SEが大きく上回っており、特にグラフィック性能で優れています。少しでもゲームをしたり、より快適な動作を求めるならnubia Pad SEが有利です。
OS
- nubia Pad SE: Android 14ベース
- Redmi Pad SE: Android 13ベース (MIUI/HyperOS)
- 違い:nubia Pad SEの方が新しいバージョンのAndroidを搭載しています。Redmi Pad SEの独自OSは機能が豊富ですが、人によっては操作に慣れが必要な場合があります。
サイズと重量
- nubia Pad SE: 約257 x 168 x 7.65mm / 約515g
- Redmi Pad SE: 約255.53 x 167.08 x 7.36mm / 約478g
- 違い:Redmi Pad SEの方が薄く、約37g軽量です。持ち運びやすさを重視するなら、この差は大きく感じられるでしょう。
耐久性
- nubia Pad SE: IP42の生活防水に対応
- Redmi Pad SE: 防水に関する公式な記載なし
- 違い:nubia Pad SEは、キッチンなどの水回りでも安心して使える生活防水性能を備えており、日常使いでの安心感がより高いです。
ストレージ拡張性
- nubia Pad SE: microSDカード非対応
- Redmi Pad SE: microSDカード対応(最大1TB)
- 違い:これは非常に大きな違いです。動画をダウンロードしたり、多くのデータを保存したい場合、ストレージを拡張できるRedmi Pad SEが圧倒的に有利です。
動画再生品質 (Widevine)
- nubia Pad SE: L3 (SD画質)
- Redmi Pad SE: L1 (HD画質)
- 違い:NetflixやAmazon Prime Videoなどの動画配信サービスを高画質で楽しみたいなら、L1対応のRedmi Pad SE一択となります。nubia Pad SEではSD画質での再生に制限されます。
GPS
- nubia Pad SE: 搭載
- Redmi Pad SE: 非搭載
- 違い:nubia Pad SEはGPSを搭載しているため、地図アプリやナビゲーションとして利用できます。これはRedmi Pad SEにはない大きな利点です。
バッテリーと充電
- nubia Pad SE: 7510mAh / 22.5W充電
- Redmi Pad SE: 8000mAh / 10W充電
- 違い:バッテリー容量ではRedmi Pad SEが優れていますが、充電速度ではnubia Pad SEが勝っています。
カラーバリエーション
- nubia Pad SE: グレー(1色)
- Redmi Pad SE: 3色展開(ミントグリーンなど)
- 違い:Redmi Pad SEの方がデザインの選択肢が豊富です。
まとめ
どちらのタブレットを選ぶべきかは、あなたの使い方によって明確に分かれます。nubia Pad SEは、より高い処理性能、生活防水、GPS機能を求めるユーザーにおすすめです。WebブラウジングやYouTube視聴がメインで、少しでも快適な動作を望むならこちらが良いでしょう。
一方でRedmi Pad SEは、高画質な動画配信サービスの視聴、ストレージの拡張性、そして軽さを重視するユーザーに最適です。NetflixやPrime Videoを綺麗な画質で楽しみたい、たくさんの動画や電子書籍を保存したいというニーズには、こちらが応えてくれます。
nubia Pad SEのメリット・デメリット
「nubia Pad SE」は、優れた基本性能と魅力的な独自機能を備えたコストパフォーマンスの高いタブレットです。しかし、その一方で、特定の用途においては無視できない欠点も存在します。ここでは、ライバル機であるRedmi Pad SEとの比較を交えながら、nubia Pad SEのメリットとデメリットを詳しく解説していきます。
【メリット】
メリット1:優れた処理性能
nubia Pad SEが搭載するプロセッサー「UNISOC T760」は、Redmi Pad SEの「Snapdragon 680」をベンチマークスコアで大きく上回ります。この性能差は、Webサイトの閲覧やアプリの切り替え、画面分割でのマルチタスクといった日常操作の快適さに直結します。実際に使っていても、動作が重くなったり、もたついたりする場面はほとんどなく、常にスムーズな操作感を提供してくれました。
メリット2:IP42生活防水という安心感
このタブレットの大きな強みの一つが、IP42等級の生活防水性能を備えている点です。これにより、キッチンでレシピを見ながら料理をしたり、洗面所で身支度をしながら動画を観たりといった場面でも、多少の水しぶきを気にせず安心して使用できます。この防水性能はRedmi Pad SEにはない機能であり、日常生活における「うっかり」から端末を守ってくれる大きな安心材料となります。
メリット3:高速な22.5W充電
nubia Pad SEは22.5Wの急速充電に対応しており、約120分で満充電が可能です。これは、最大18W(付属充電器は10W)のRedmi Pad SEよりも高速です。バッテリー残量が少ない時でも、短時間で素早く充電できるため、急な外出前でも安心感がありました。充電速度の速さは、日々の使い勝手を大きく向上させる重要なポイントです。
メリット4:GPS搭載による活用の幅広さ
nubia Pad SEはGPSを搭載しているため、地図アプリで現在地を正確に把握したり、ナビゲーション機能を利用したりすることが可能です。これはGPSを搭載していないRedmi Pad SEに対する明確なアドバンテージです 。車載ナビの代わりとして使ったり、旅行先で大きな地図として活用したりと、タブレットの用途が大きく広がります。
メリット5:シンプルなOSと便利な独自機能
OSは素直なAndroid 14をベースにしており、直感的で分かりやすい操作性が魅力です。さらに、「クイックナビゲーション」や「アプリ複写」といった独自の便利機能が搭載されており、大型タブレットの操作性を補ったり、SNSアカウントを効率的に管理したりするのに役立ちます。癖が少なく軽快に動作するOSは、Redmi Pad SEの独自UIが合わないと感じるユーザーにとって魅力的な選択肢となるでしょう。
【デメリット】
デメリット1:動画配信サービスでの高画質再生が不可
これがnubia Pad SE最大の欠点です。Widevineセキュリティレベルが「L3」であるため、NetflixやAmazon Prime Videoといった主要な動画配信サービスをHD以上の高画質で再生することができません。せっかくの大画面ディスプレイも、SD画質ではその魅力を十分に活かせず、動画視聴を主目的に考えているユーザーにとっては致命的な弱点となります。なお、Redmi Pad SEは「L1」に対応しているため、高画質での視聴が可能です。
デメリット2:microSDカード非対応による拡張性の欠如
nubia Pad SEはmicroSDカードスロットを搭載しておらず、内蔵ストレージ(128GB)以上の容量を増やすことができません。動画をダウンロードしたり、多くのアプリをインストールしたりすると、容量不足に陥る可能性があります。最大1TBのmicroSDカードに対応しているRedmi Pad SEと比較すると、拡張性の面で大きく見劣りします。
デメリット3:携帯性でわずかに劣るサイズと重量
本体重量は約515gで、Redmi Pad SE(約478g)と比較すると、37gほど重くなっています。数値上はわずかな差ですが、実際に長時間手に持って使用すると、この重さの違いが感じられるかもしれません。軽さを最優先するユーザーにとっては、少し気になるポイントです。
デメリット4:ワイヤレス充電に非対応
nubia Pad SEはワイヤレス充電には対応していません。充電はUSB Type-Cケーブルで行う必要があります。これはRedmi Pad SEも同様で、この価格帯のタブレットでは標準的な仕様と言えます。
デメリット5:カラーバリエーションの少なさ
カラーは「グレー」の1色のみの展開です。シンプルな色合いは魅力的ですが、Redmi Pad SEが3色のカラーバリエーションから選べるのと比較すると、デザインの選択肢が限られてしまう点は少し残念です。
nubia Pad SEのスペック(仕様)一覧
- ディスプレイ: 10.95インチ、解像度1920 x 1200 px
※フルHD+ - リフレッシュレート: 90Hz
- Widevine: L3 対応
- プロセッサ: UNISOC T760
※6nm/8コア/最大2.2GHz - CPU: 8コア (4x Cortex-A76 @ 2.2GHz + 4x Cortex-A55 @ 2.0GHz)
- GPU: ARM Mali-G57 MP4
- AI処理: NPU
- RAM(メモリ): 6GB LPDDR4X
- 仮想メモリ: +最大6GBで合計12GBまで
- ストレージ: 128GB
- バッテリー: 7510 mAh
- 駆動時間: 連続待受時間 728時間 (Wi-Fi使用時)
- 充電: 22.5W急速充電、Type-C、時間:約120分
- 背面カメラ: 1300万画素
- 前面カメラ: 500万画素
- ワイヤレス通信: Wi-Fi 5 (802.11 a/b/g/n/ac)、Bluetooth 5.0
- 衛星測位: GPS
- インターフェース: USB Type-C
- スピーカー: クアッドスピーカー
- 防水: IP42 生活防水
- 機能: 「Neovision 5.0」、クイックナビゲーション、アプリ複写、マルチ画面(画面分割)
- OS: Android 14
- サイズ: 約257 x 168 x 7.65mm
- 重量: 約 515g
- カラー: グレー
nubia Pad SEの評価
8つの基準で「nubia Pad SE」を5段階で評価してみました。
【項目別評価】
画面の見やすさ:★★★☆☆ (3/5)
10.95インチのフルHD+ディスプレイと90Hzリフレッシュレートによる表示は滑らかですが、動画配信サービスを高画質で再生できないWidevine L3対応という点が評価を大きく下げています。
スペック:★★★★☆ (4/5)
プロセッサー「UNISOC T760」は競合製品より高性能で、日常操作は非常に快適です。しかし、microSDカードでストレージを拡張できない点が惜しまれます。
デザイン:★★★★☆ (4/5)
金属製のボディは価格以上の高級感があり、薄くスタイリッシュな形状も魅力的です。カラーバリエーションが1色しかない点は少し残念です。
耐久性:★★★★☆ (4/5)
この価格帯では珍しいIP42の生活防水に対応しており、キッチンなどの水回りでも安心して使えます。金属製の筐体も剛性が高く、安心感があります。
通信:★★★★☆ (4/5)
Wi-Fi接続は安定しており、競合のRedmi Pad SEにはないGPSを搭載している点が大きな強みです。これにより、ナビゲーション用途など活用の幅が広がります。
機能:★★★☆☆ (3/5)
「クイックナビゲーション」や「アプリ複写」といった独自機能は実用的で便利です。しかし、高画質動画再生ができないという機能的な欠陥が全体の評価を下げています。
使いやすさ:★★★☆☆ (3/5)
素直なAndroid OSで直感的に操作できますが、ストレージが拡張できない点や、画面の映り込みが激しい点が日々の使い勝手に影響します。
価格:★★★★☆ (4/5)
約3万円という価格で、優れたプロセッサーとビルドクオリティを実現しており、コストパフォーマンスは高いです。ただし、その価値は用途が限定されることを理解する必要があります。
総評:★★★★☆ (4/5)
価格以上の優れた基本性能
nubia Pad SEは、価格からは想像できないほどの優れた基本性能を秘めています。プロセッサー「UNISOC T760」は競合機を凌駕する処理能力を誇り、90Hzの滑らかなディスプレイと相まって、Webブラウジングからマルチタスクまでストレスのない快適な操作感を実現しています。
加えて、4つのスピーカーが織りなす立体的で迫力のあるサウンドは、動画や音楽への没入感を一層高めてくれます。さらに、このクラスでは珍しいIP42の生活防水性能も備えており、日常の様々なシーンで安心して使える実用性の高さも大きな魅力です。
購入前に必ず確認すべき2つの注意点
一方で、このタブレットには購入前に必ず受け入れる必要のある、2つの大きな注意点が存在します。第一に、Widevineセキュリティレベルが「L3」であるため、NetflixやAmazon Prime Videoなどの有料動画配信サービスを高画質で視聴できません。第二に、microSDカードスロットがなく、128GBのストレージを拡張できないため、多くのデータを本体に保存したいユーザーは容量不足に陥る可能性があります。
どのようなユーザーにおすすめか
このタブレットを心から推奨できるのは、「有料動画配信サービスを全く利用しない、あるいはSD画質でも気にしない」という明確な条件に当てはまるユーザーです。主な用途がWebブラウジング、SNS、電子書籍、そしてYouTubeの視聴であれば、その高いパフォーマンスと便利な独自機能、そして生活防水という安心感から、非常に満足度の高い一台となるでしょう。特に、キッチンでレシピを見たり、子供の学習用として多少ラフに扱えるタブレットを探している場合には、最適な選択肢となり得ます。
最終的な評価
結論として、nubia Pad SEは「尖った長所と無視できない短所を持つ、使う人を選ぶタブレット」です。もし2つの注意点がなければ、この価格帯の決定版と断言できたほどのポテンシャルを秘めています。しかし現状では、購入前に「自分はNetflixを高画質で観たいか?」「ストレージは128GBで足りるか?」という点を自問自答する必要があります。その問いへの答えが両方とも「Yes」であるならば、このタブレットはあなたの期待を大きく上回る、最高のパートナーになる可能性を秘めています。
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nubia Pad SEの価格・購入先
※価格は2025/09/06に調査したものです。価格は変動します。
ECサイト
- Amazonで24,800円(税込)、
- 楽天市場で29,800円(送料無料)、
- ヤフーショッピングで27,530円(送料無料)、
で販売されています。
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おすすめのライバル機種と価格を比較
「nubia Pad SE」に似た性能をもつタブレットも販売されています。価格の比較もできるので、ぜひ参考にしてみてください。
Redmi Pad 2
Xiaomiから発売された11インチのタブレットです(2025年7月8日 発売)。
Android 15ベースのXiaomi HyperOS 2、MediaTek Helio G100-Ultra、4GB/6GB/8GB LPDDR4X メモリ、11インチの2.5K 高精細ディスプレイ、128GB/256GB UFS 2.2ストレージ、9000 mAhバッテリー、背面8MPカメラ、前面5MPカメラを搭載しています。
また、Xiaomi製スマートフォンとの連携機能(「Xiaomi Interconnectivity」、共有クリップボード機能、画面ミラーリング機能)、クアッドスピーカー、Dolby Atmos サウンド、筆圧対応スタイラスペン「Redmi Smart Pen」(別売)、純正キーボード「Redmi Pad Keyboard」(別売)、
18W 急速充電、リフレッシュレート 最大90Hz (AdaptiveSync) 、ブルーライト軽減、最大2TBまでのストレージ拡張、顔認証、IP52 防水防塵、Wi-Fi 5、Bluetooth 5.3に対応しています。
価格は、Amazonで21,980円(Wi-Fi版・税込)、楽天市場で21,980円(Wi-Fi版・送料無料/4G版は27,980円)、ヤフーショッピングで27,280円、AliExpressで22,491円(グローバル版8GB+256GB)、米国 Amazon.comで$184.99(4GB+128GB)、です。
関連記事:Redmi Pad 2 徹底レビュー!初代モデルと比較して分かったことを評価
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LAVIE Tab T10 T1055/KAS
NECから発売された10.1インチのAndroid 14搭載タブレットです(2025年4月17日 発売)。
MediaTek Helio G85、4GB LPDDR4X メモリ、10.1型ワイド WUXGA (1920×1200ドット) 広視野角液晶、約128GBストレージ、5100mAhバッテリー(最大約10.5時間)、背面 約800万画素カメラ(AF対応)、前面 約500万画素カメラ(固定フォーカス、顔認証対応)を搭載しています。
また、「つながる! LAVIE」機能によるPCのセカンドモニタ利用、IP52の防塵・防滴性能、Widevine L1対応、スタンバイモード(充電中に写真や時計を表示)、アイケアモード(テュフラインランド ブルーライトカット認証)、
約110分の急速充電、ストレージ拡張(microSDカードスロット搭載)、Dolby Atmos対応ステレオスピーカー、顔認証、USB 2.0 Type-C (OTG対応、充電兼用)、Wi-Fi 5、Bluetooth 5.3、GPSに対応しています。
※別売オプションでキーボード(PC-AC-AD049C)やタブレットカバー(PC-AC-AD052C)も用意されています。
価格は、楽天市場で29,800円(送料無料)、ヤフーショッピングで29,800円(送料無料)、です。
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OPPO Pad Neo
OPPOから発売された11.4インチのタブレットです(2024年12月12日 発売)。
ColorOS 13 (Android 13ベース) 、MediaTek Helio G99、6GB LPDDR4Xメモリ、2.4KのLCD液晶、128GB UFS2.2ストレージ、8000 mAhバッテリー、背面 8MPのメインカメラ、前面 8MPのフロントカメラを搭載しています。
また、33W 急速充電、ジェスチャー操作、タスクバー、クアッドスピーカー、Dolby Atmos、ステレオサウンド、リフレッシュレート 90Hz、タッチサンプリングレート 最大180Hz、Widevine L1 対応、デュアルマイク、顔認証、スマートカバー(別売)、Wi-Fi 5、Bluetooth 5.2に対応しています。
価格は、Amazonで34,617円(税込)、楽天市場で36,900円(送料無料)、ヤフーショッピングで37,000円、です。
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Alldocube iPlay 70 Pro
Alldocubeから発売された10.95インチのタブレットです(2025年2月 発売)。
Android 14ベースのALLDOCUBE OS Lite、MediaTek Helio G99、6GB LPDDR4X メモリ、2.5K液晶、256GB UFS 2.2ストレージ、7000 mAhバッテリー、背面5MPカメラ、前面5MPカメラを搭載しています。
また、Widevine L1、最大12GBまでのメモリ拡張、最大1TBまでのストレージ拡張、18W 急速充電、クアッド BOXスピーカー、顔認証、4G通信、Wi-Fi 5、Bluetooth 5.2、GPSに対応しています。
価格は、Amazonで19,948円(税込)、楽天市場で26,999円(送料無料)、です。
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CHUWI AuPad
CHUWIから発売された10.95インチのタブレットです(2024年9月 発売)。
Android 14、Qualcomm Snapdragon 685、8GB LPDDR4メモリ、128GB UFS2.2ストレージ、7000mAhバッテリー、背面13MPのメインカメラ、前面5MPのフロントカメラを搭載しています。
4G LET通信、クアッド スピーカー、最大20GBまでのメモリ拡張、最大512GBまでのストレージ拡張、USB 2.0 Type-C (OTG)、Wi-Fi 5、Bluetooth 5.0、GPSナビゲーション、にも対応しています。
価格は、Amazonで18,899円(税込)、楽天市場で18,399円(送料無料)、AliExpressで18,757円、、です。
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