AI対応のCPUを搭載した8インチのUMPC「GPD Pocket 4」。「いつでもどこでもAIを活用できて便利そう」と評判です。
しかし、その一方で「他の高性能なCPUを搭載したモデルで十分なのでは?」との口コミがあり、購入を迷っている人も多くいるようです。
そこで、今回はその性能や使い勝手をよく知ってもらうために、次の8点を重点的に解説します。
- 外観とデザイン(接続ポート、サイズ・重量)
- ディスプレイ
- プロセッサ性能(CPU、ベンチマーク、発熱量、冷却)
- メモリ・ストレージ
- 操作性(キーボード・マウスの3ボタン、タッチパッド)
- バッテリー・充電
- 拡張モジュール
- ソフトウェア(GPD MotionAssist、おすすめアプリ)
また、前モデル「GPD Pocket 3 W11(7505)」や「GPD DUO」、「GPD WIN Mini 2024」との違いも分かるように紹介!ベンチマークやゲーム性能、スペック、
購入する前に知っておきたいデメリットや評価、詳細な価格情報もあるので、ぜひ参考にしてみてください。
「GPD Pocket 4」が日本で発売!UMPCで最高のスペックか?
2024年12月6日、日本で「GPD Pocket 4」が発売されました。2022年1月に日本で発売された「GPD Pocket 3」から約2年ぶりにリリースされた新モデルで、どのくらい性能が上がっているのか、気になりますね。
「GPD Pocket 4」とは?
中国 GPDから発売された8.8インチのUMPCです。回転ヒンジを搭載してタブレット、スタンド、テント、ノートPCスタイルで使用できる点は従来モデルと同じです。
しかし、今回の目玉はやはりAIに特化したAMD Ryzen AI 9 HX 370 やRyzen AI 9 365 プロセッサを選択できる点です(Ryzen 7 8840U搭載モデルもあり)。
特にRyzen AI 9 HX 370プロセッサの方は、すでにミニPCやノートPCにも採用されており、
50 TOPS(1秒間に50兆回の演算を処理できる)という驚異的なAI性能を発揮することで話題になっています。
また、「GPD Pocket 4」は8.8インチと通常のノートPCよりも小型なので、AIとの相性も良さそうです。
外出先でMicrosoft CopilotなどのAIアシスタントをオンデバイスで使うことで、これまで以上に便利に使えそうです。
小型軽量なだけじゃない!拡張性も凄い!
UMPCといえば、小型軽量で持ち運びやすいというイメージがありますね。たしかに「GPD Pocket 4」も8.8インチで重さ約 770gと携帯性に優れています。
しかし、それだけではありません。なんと、一般的なノートPCにはない優れた拡張性も備えているんです。
例えば、4G LTEモジュールを追加して、スマホのように単体で通信できるようにしたり、
KVMモジュールを追加してHDMI入力とUSB入力を追加したり、EIA-RS232モジュールでシリアルポートを利用したりできます。
もちろん、USB4 Type-C ポート搭載で、「GPD G1」などの外付けのGPUボックスとも接続できますよ。
「GPD Pocket 4」にはその他にもさまざまな魅力がたくさんあります。
早速、どんなUMPCなのか、もっとくわしくその価格や特徴(メリット)を見ていきましょう。
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公式ページ:GPD Pocket 4 – Shenzhen GPD Technology Co., Ltd.
価格をチェック!ライバル機の価格と比較
新モデル「GPD Pocket 4」(日本 国内版)はGPDダイレクトやハイビームオンラインストア、そしてAmazonで購入できます。
価格はRyzen 7 8840Uモデルで143,700円(税込)、Ryzen AI 9 365 モデルは196,700円(税込)、Ryzen AI 9 HX 370 モデルは244,900円(税込)です。
一方、2024年7月に発売された「GPD Pocket 3 W11(7505)」はAmazonで98,000円で発売中です。
こちらはインテル Pentium Gold 7505プロセッサや8インチのフルHD液晶、最大約15時間駆動する38.5Whバッテリーなどを搭載し、筆圧4096段階のスタイラスペンや4K 2画面出力などに対応しています。
また、デュアルスクリーンを搭載した「GPD DUO」は246,700円~で発売されています。こちらのモデルはRyzen7 8840Uモデルの他に、新モデルと同じAMD Ryzen AI 9 HX 370プロッサを採用したモデルも用意しています。2画面を合わせると18インチの大型スクリーンになるというユニークなUMPCです。
そのほか、2024年4月下旬に発売された7インチの「GPD WIN Mini 2024」はAmazonで149,800円で発売中です。
こちらはAMD Ryzen 7 8840U / Ryzen 5 8640Uプロセッサや7インチのフルHD液晶、44.24Wh バッテリー搭載で、カスタムキー (L4 / R4)、デュアルリニアモーター、AAC スーパーリニア・デュアルスピーカーなどを搭載しています。
ライバル機は今いくらなのか?
One-Netbookから発売された10.1インチのUMPC「OneMix5」(国内版)はAmazonで156,500円で発売中です。こちらのモデルはIntel Core i7-1250U、2.5KのLTPS液晶、11000mAh (42.35Wh)バッテリー搭載で、HARMAN社認定 デュアルステレオスピーカーや筆圧4096段階のスタイラスペン入力、65W PD急速充電などに対応しています。
また、同じくOne-Netbookから発売された8.8インチの3in1 UMPC「One-Netbook X1 Mini」は楽天市場で190,400円(税込・送料無料)~で発売されています。
こちらは着脱式のキーボードを搭載し、タブレットとして単体で使用できるユニークなモデルです。AMD Ryzen 7 8840Uプロセッサや解像度 2560 x 1600ドットのLPTS液晶、65.02 Wh バッテリー搭載で、X1 コントローラー(別売)、X1 キーボード(別売)、X1 タッチペン(別売)などのオプション製品も用意されています。
10万円以下の低価格なモデルもある?
そのほか、天空から発売された10.51インチのUMPC「TENKU MOBILE S10」がAmazonで64,500円で発売中。こちらのモデルはインテル N100、フルHD液晶、28.88 Wh バッテリー、ステレオスピーカーなどを搭載しています。
また、CHUWIから発売された10.51型のUMPC「MiniBook X N100」はAmazonで45,505円(セール価格・税込)で発売中です。こちらもIntel N100プロセッサ搭載モデルです。ほかにフルHD+液晶、26.6Whバッテリー搭載で、45W PD2.0急速充電、M.2のストレージ拡張にも対応しています。
外観とデザインを検証・厚さや重さは?耐久性は高いか?
新モデル「GPD Pocket 4」は片手で持てるほどコンパクトなサイズのUMPCです。
厚さは 22.2 mmで、重量は 約 770g。マグネシウム合金製の筐体は、高級感と耐久性を兼ね備えています。
また、回転ヒンジを利用してタブレットモードにすれば、電子書籍リーダーとしても活用できます。
小型軽量デザインのため、カフェや新幹線など、外出先でも快適に作業できます。
カラーはシックで落ち着いたブラックを用意。筐体素材のマグネシウム合金との組み合わせにより、高級感と重厚感を演出。
指紋が目立ちにくいのも嬉しいポイントです。
<サイズ・重量を比較>
- 1.「GPD Pocket 4」・・・約206.8 x 144.5 x 22.2 mm / 約 770g
- 2.「GPD Pocket 3 W11(7505)」・・・約198 x 137 x 20 mm / 725 g
- 3.「GPD DUO」・・・約297 x 209.65 x 23.8mm / 約 2285g
- 4.「GPD WIN Mini 2024」・・・約 168 x 109 x 26 mm / 約520g
接続ポート
小型ながら豊富な接続ポートを備えています。特に注目すべきは、以下の3点です。
- USB4ポート: 40Gbpsの高速データ転送に対応し、外部GPUドック (GPD G1など) を接続してグラフィック性能を強化できます。
- モジュール式ポート: 背面には交換可能なモジュール式ポートがあり、用途に合わせて機能を拡張できます。標準ではmicroSDカードスロットが搭載されていますが、オプションでシリアルポート、KVM、4G LTEモジュールを選択できます。
- 充実の基本ポート:左側面: USB 3.2 Gen 2、HDMI出力、右側面: USB 2.0、3.5mm音声入出力、背面: 2.5Gigabit Ethernet、USB 3.2 Gen 2 Type-C
これらのポートにより、GPD Pocket 4は周辺機器との接続性が高く、様々な用途に対応できます。
例えば、外部ディスプレイに接続して大画面で作業したり、高速な有線LANで安定したネットワーク接続を確保したりできます。
さらに、USB4ポートを利用すれば、GPD G1 などの外付けeGPUを接続することで、GPD Pocket 4をパワフルなゲーミングPCに変身させることも可能です。
ディスプレイを検証・屋外でも見やすいか?リフレッシュレートは?
新モデル「GPD Pocket 4」は8.8インチのIPS液晶ディスプレイを搭載しています。
解像度は2560×1600と高く、16:10のアスペクト比により、Webページやドキュメントが見やすいです。
輝度は最大500nitと高く、屋外の日光下でも画面が見やすいです。
また、DCI-P3 標準 97%をカバーしているため、色の再現性が豊かで、鮮やかな映像を映し出せます。
<下の画像は花の写真を拡大したもの。花びらの多様な色彩が諧調豊かに再現されています。発色も実にすばらしく、色鮮やかです。>
<ディスプレイの仕様>
- 画質・・・フルHD
- アスペクト比・・・16:10
- ピクセル密度・・・343 PPI
- 輝度・・・500nit
- 色域・・・DCI-P3 標準 97%
- 10点マルチタッチ・・・対応
リフレッシュレートは?
リフレッシュレートは144Hzと高く、滑らかな表示で、ゲームや動画視聴に最適です。
10点マルチタッチに対応しており、直感的な操作が可能です。
タブレットモードは?
なお、画面を360度回転させることができ、タブレットモードとしても使用できます。
このモードを利用して、電子書籍を快適に読んだり、手書きメモを取ったりできます。
ノートパソコンとしてもタブレットとしても使えるので便利です。
<ディスプレイを比較>
- 1.「GPD Pocket 4」・・・8.0インチ、解像度2560 x 1600ドットのLCD
- 2.「GPD Pocket 3 W11(7505)」・・・8.0インチ、解像度1920 x 1200ドットのH-IPS
- 3.「GPD DUO」・・・(下)解像度2880 x 1800のAMOLED、セカンドディスプレイ(上)
- 4.「GPD WIN Mini 2024」・・・7インチ、解像度1980 x 1080 ドットのLTPS
プロセッサ性能を検証・最上位 Ryzen AI 9 HX 370のベンチマークは?
新モデル「GPD Pocket 4」はAMD Ryzen AI 9 HX 370プロセッサを搭載しています。
このプロセッサはZen 5アーキテクチャとRDNA 3.5グラフィックスアーキテクチャを採用した、最新のモバイルプロセッサです。
12コア24スレッド、最大ブーストクロック5.1GHzと、デスクトップPCに匹敵する処理能力を備えています。
PassMarkベンチマークでは、前世代のCPUと比較して約2倍のスコアを記録しており、大幅な性能向上を実現しています。
Cinebench R23のマルチコアスコアは15000を超え、動画編集や3Dレンダリングなどの負荷の高い作業も快適に行えます。
<CPUのベンチマーク結果 一覧>
- PassmarkのCPUベンチマークで「35422」
- Geekbench 6のシングルコア「2970」、マルチコア「12750」
- Cinebench R23 シングルコア「1990」、マルチコア「16835」
- Cinebench 2024 シングルコア「110」、マルチコア「940」
この高い性能であれば最新のゲームを快適にプレイできるだけでなく、動画編集や画像処理などのクリエイティブな作業もスムーズに行えます。
グラフィック性能は?
統合グラフィックスのRadeon 890Mは、前世代と比べて36%の性能向上を実現しています。
軽めのゲームであれば、設定次第で快適にプレイできます。さらに、eGPUとの組み合わせで、さらにグラフィックス性能を強化することも可能です。
高性能ながら、発熱を抑えた設計により、安定した動作を実現しています。省電力性能にも優れており、長時間のバッテリー駆動が可能です。
<GPUのベンチマーク結果・グラフィックスコア>
- 1.Fire Strike グラフィックスコアで「7910」(DirectX 11)
- 2.Time Spy グラフィックスコアで「3315」(DirectX 12)
- 3.3DMark Night Raid「30068」
- 4.3DMark Wild Life「20,430」
- 5.3DMark Wild Life Extreme 「6400」
Radeon 890MはグラフィックボードのGTX 1650 シリーズに近い性能を発揮します。GTX 1050 シリーズよりも高いグラフィック性能なので、動画編集も快適に行えます。
<グラフィック性能を比較>
※3DMark Fire Strikeのグラフィックスコアで比較したものです。
- GTX 1650 シリーズ・・・3DMark Fire Strike:9000
- Radeon 890M・・・3DMark Fire Strike:8000 前後
- AMD Radeon 780M・・・3DMark Fire Strike:8000 前後
- Radeon 760M・・・3DMark Fire Strike:7800 前後
- GTX 1050 シリーズ・・・3DMark Fire Strike:7300
- Radeon 680M・・・3DMark Fire Strike:6000 前後
- GTX 950 シリーズ・・・3DMark Fire Strike:6000
AI性能
AMD Ryzen AI 9 HX 370プロセッサはRyzen AIエンジンを搭載した、AI処理に特化したモバイルプロセッサです。CPUに統合されたAIエンジンは、毎秒12兆回のAI演算処理能力を備えています。
具体的にはAIノイズキャンセリング機能により、クリアな音声でオンライン会議に参加できます。AIによる画像処理で、写真の画質を向上させたり、背景をぼかしたりできます。
また、リアルタイム翻訳機能で、外国語の動画やWebサイトをスムーズに理解できます。
そのほか、Windows Studio Effectsに対応しており、背景のぼかしや視線補正、音声ノイズ除去などの機能を利用できます。
また、Microsoft TeamsやZoomなどのオンライン会議ツールで、より快適なコミュニケーションを実現します。
<AI性能を比較>
- AMD Ryzen AI 9 HX 370・・・50 AI TOPS
- Qualcomm Snapdragon X Elite・・・45 AI TOPS
- AMD Ryzen 7 7840HS・・・約40 TOPS
- Apple M2 Max・・・約40 TOPS
- Apple M4 (10 CPU)・・・38TOPS
- Intel Core i9-13900HX・・・約20 TOPS
- AMD Ryzen 7 8840U・・・約16 TOPS
ゲーム性能
ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシーのベンチマークでは、
FHD解像度で最高品質(ノートPC)設定で「3890」(普通)
FHD解像度で標準品質(デスクトップPC)設定で「7557」(やや快適)
を記録しています。
負荷の高いPCゲームにはあまり向いていませんが、
比較的軽いゲームであれば快適に動作する性能です。
以下に、具体的なゲームタイトルと推定FPSを挙げます。
<各ゲームタイトルのFPS>
中程度の重さ (720p 中設定で30-60FPSを想定)
- フォートナイト Fortnite: 40-60 FPS
- Apex Legends: 30-40 FPS
- オーバーウォッチOverwatch 2: 50-60 FPS
- Grand Theft Auto V: 40-50 FPS
- Cyberpunk 2077: 30-40 FPS (低設定)
- エルデンリング Elden Ring: 30-40 FPS (低設定)
- ゴット オブ ウォー God of War: 30-40 FPS (低設定)
- Horizon Zero Dawn: 30-40 FPS (低設定)
- Red Dead Redemption 2: 30-40 FPS (低設定)
重いゲーム (720p 低設定でも30FPSを下回る可能性あり)
- Microsoft Flight Simulator: 20-30 FPS
- Hogwarts Legacy: 20-30 FPS
軽いゲーム (720p 低設定で60FPS以上を想定)
- マインクラフトMinecraft: 100 FPS以上
- League of Legends: 120 FPS以上
- Valorant: 80 FPS以上
- Rocket League: 100 FPS以上
- Among Us: 144 FPS以上 (上限)
- Stardew Valley: 144 FPS以上 (上限)
- Cuphead: 144 FPS以上 (上限)
- Hollow Knight: 144 FPS以上 (上限)
- Hades: 70 FPS以上
- Dead Cells: 90 FPS以上
発熱量は高いか?
「GPD Pocket 4」は高性能なCPUを搭載しているため、発熱量はそれなりに大きいです。特に高負荷時には、筐体がかなり熱くなることがあります。
そのため、高熱にならないように本格的なアクティブ冷却システムを搭載しています。
<冷却システムの特徴>
- 純銅製真空凝縮ヒートパイプ: CPUの熱を効率的にヒートシンクに伝えます。
- 最適化されたフル銅製ヒートシンクフィン: 表面積を大きくすることで、放熱効率を高めています。
- 超静音のスマート油圧ベアリングファン: 静音性と冷却性能を両立したファンです。
GPDによると、前世代と比較してエアフローが23%増加し、温度制御システムが冷却電力をインテリジェントに調整することで、
ファンのノイズを最小限に抑えながら、デバイスを効果的に冷却できるようになっています。
メモリ・ストレージを検証・容量は十分?増設はできるか?
新モデル「GPD Pocket 4」は最大64GBのLPDDR5Xメモリを搭載可能です。
LPDDR5Xメモリは、従来のLPDDR5メモリよりも高速なデータ転送速度と低い消費電力を実現。大容量メモリにより、複数のアプリケーションを同時に起動しても快適に動作します。
ストレージは?
ストレージは、最大2TBのPCIe Gen4 SSDを搭載可能です。
PCIe Gen4 SSDは、従来のPCIe Gen3 SSDよりも高速なデータ読み書き速度を実現しています。
大容量ストレージにより、大量のデータやアプリケーションを保存できます。OSやアプリケーションの起動、ファイルの読み書きが高速に行えます。
また、ストレージは、M.2スロットで交換可能なので、将来的なアップグレードにも対応できます。
<メモリ・ストレージを比較>
- 1.「GPD Pocket 4」・・・16GB/32GB/64GB LPDDR5x / 1TB/2TB M.2 NVMe SSD
- 2.「GPD Pocket 3 W11(7505)」・・・ 16GB LPDDR4x / 512 GB M.2 NVMe SSD
- 3.「GPD DUO」・・・32GB/64GB / 1TB/2TB M.2 NVMe SSD
- 4.「GPD WIN Mini 2024」・・・16GB/32GB LPDDR5 / 512GB / 2TB M.2 NVMe SSD
操作性を検証・キーボードはタイピングしやすいか?タッチパッドは?
新モデル「GPD Pocket 4」はUMPCとして優れた操作性を追求したデバイスです。
コンパクトなボディながら、快適なタイピングとスムーズなポインティング操作を実現しています。
また、人間工学に基づいた設計採用し、長時間の使用でも疲れにくくなっています。
キーボード
「GPD Pocket 4」のキーボードのキーピッチは約16.5mmと、UMPCとしては広く、快適なタイピングが可能です。
キーストロークは約1.5mmと、しっかりとした打鍵感があります。
バックライトを搭載しているので、暗い場所でもタイピングできます。
Fnキーと組み合わせることで、様々なショートカット操作が可能です。
マウスの3ボタン
キーボードの左側にマウスの3ボタンを配置しており、親指で操作できます。左右対称のデザインで、左利きの人でも快適に操作できます。クリック感もしっかりとしており、正確なポインティング操作が可能です。
タッチパッド
キーボードの右側にタッチパッドを配置しており、スムーズな操作が可能です。マルチタッチジェスチャーに対応しており、直感的な操作が可能です。タッチパッドの感度は、設定で調整できます。
バッテリー・充電性能を検証・何時間使える?充電スピードは速いか?
新モデル「GPD Pocket 4」は45Whの大容量バッテリーを搭載し、約9時間の連続ビデオ再生が可能です。
省電力性能に優れたCPUと、高効率なバッテリー管理システムにより、長時間の使用を実現。外出先でも、バッテリー残量を気にせず安心して作業できます。
また、100WのPD急速充電に対応しており、わずか30分で50%まで充電できます。
USB Type-Cポートから充電できるので、モバイルバッテリーやACアダプターなど、様々な充電器を利用できます。
急な外出でも、短時間で充電できるのが非常に便利ですね。
なお、バッテリーは長寿命設計で、繰り返し充放電しても性能が低下しにくい仕様になっています。
<バッテリー・充電性能を比較>
- 1.「GPD Pocket 4」・・・45Wh(約9時間)/100WのPD急速充電
- 2.「GPD Pocket 3 W11(7505)」・・・38.5Wh(最大15時間)/ 45W PD急速充電
- 3.「GPD DUO」・・・80Wh(最大約30.2時間)/ 100WのPD急速充電
- 4.「GPD WIN Mini 2024」・・・44.24Wh(最大10時間)/ 65W PD急速充電
拡張モジュールを検証・どんなものが利用できる?
新モデル「GPD Pocket 4」は背面に交換可能なモジュール式ポートを搭載。
標準のmicroSDカードスロットに加え、シリアルポート、KVM、4G LTEモジュールを用途に合わせて自由に選択できます。
これらのポートを利用することで、サーバー管理、ネットワーク構築、IoT開発など、専門的な作業にも柔軟に対応します。
GPD Pocket 4は、まさに「ポケットに入るパワフルなワークステーション」です。
<利用できる拡張モジュール>
- microSDカードスロット (標準搭載):microSDカードを使用して、ストレージ容量を拡張できます。
- 4G LTEモジュール:Nano-SIMカードを挿入することで、4G LTE回線によるモバイル通信が可能になります。
- KVMモジュール:1組のキーボードとマウスで複数のPCを制御できるKVMスイッチ機能を追加します。
- EIA RS-232モジュール:シリアルポートを追加し、産業機器やネットワーク機器との接続を可能にします。
ソフトウェアを検証・おすすめのアプリは?
新モデル「GPD Pocket 4」はWindows 11 Homeをプリインストールし、GPD Pocket 4専用ユーティリティソフト「GPD MotionAssist」を搭載しています。
GPD MotionAssistを使えば、TDP設定、ジャイロセンサー制御、画面回転ロックなど、GPD Pocket 4の様々な設定をカスタマイズできます。
また、パフォーマンスモード、省電力モード、静音モードなどを簡単に切り替えられるので、使用状況に合わせて最適な設定を選択できます。
そのほか、Microsoft Office、Adobe Creative Cloud、ストリーミングサービス、PCゲームなど、GPD Pocket 4は様々なアプリに対応しています。
<GPD MotionAssistのできること>
- TDP (Thermal Design Power) の調整:CPUの消費電力とパフォーマンスを調整できます。
- CPUコア数の制限:CPUコア数を制限することで、消費電力を抑えられます。
- GPUクロックの調整:GPUのクロック周波数を調整することで、グラフィック性能を調整できます。
- ジャイロセンサーの有効/無効:ジャイロセンサーを有効にすることで、画面の自動回転などを利用できます。
- 画面回転ロック:画面の自動回転を無効にできます。
- Fnキーの機能割り当て:Fnキーと組み合わせることで、様々な機能を呼び出せます。
- キーボードバックライトの制御:キーボードバックライトの明るさや点灯パターンを調整できます。
- 電源ボタンの動作設定:電源ボタンを押した時の動作を設定できます。
- パフォーマンスモード:パフォーマンスを重視した設定に切り替えます。
- 省電力モード:バッテリー駆動時間を延ばすための設定に切り替えます。
- 静音モード:ファンの回転数を抑え、静音性を重視した設定に切り替えます。
- システム情報の表示:CPU温度、バッテリー残量などのシステム情報を確認できます。
- ファームウェアのアップデート:GPD Pocket 4のファームウェアをアップデートできます。
<おすすめのアプリ>
- Microsoft Office: Word、Excel、PowerPointなど、定番のオフィススイート。
- Adobe Creative Cloud: Photoshop、Illustrator、Premiere Proなど、プロ仕様のクリエイティブソフト。
- Clip Studio Paint: イラスト・マンガ制作ソフト。
- Affinity Designer: グラフィックデザインソフト。
- DaVinci Resolve: 動画編集ソフト。
<おすすめのAIサービス>
- Windows Copilot: タスクの自動化、情報の検索、コンテンツ作成などを支援するAIアシスタント。
- Microsoft 365 Copilot: Word、Excel、PowerPointなどのOfficeアプリにAI機能を統合。
- Adobe Sensei: Adobe Creative Cloudアプリに搭載されたAI機能
- NVIDIA Broadcast: AIを使った音声・映像のノイズ除去、背景除去、バーチャル背景などの機能を提供。
- DeepL翻訳: 高精度な翻訳を提供するAI翻訳サービス。Webサイトやドキュメントを翻訳できます。
「GPD Pocket 4」のデメリット
「GPD Pocket 4」は非常に優れたUMPCですが、デメリットもあります。購入前によく確認しておきましょう。
フルサイズのキーボードよりもタイピングしにくい
「GPD Pocket 4」はコンパクトなサイズのため、キーピッチが狭く、タイピングしづらいと感じる人もいるかもしれません。また、英語配列キーボードのみなので、日本語配列に慣れている人は戸惑う可能性があります。
高負荷時は発熱が大きくなる
「GPD Pocket 4」は高負荷時に発熱が大きくなることがあります。特にゲームプレイ時は、ファンのノイズ音 が気になるかもしれません。
国内での修理に対応していない
「GPD Pocket 4」は中国のメーカーの製品で海外に発送して修理するため、通常よりも時間がかかる場合があります。また、日本語でのサポート体制が限定的である点も考慮する必要があります。
「GPD Pocket 4」のスペック
- ディスプレイ 8.0インチ、解像度2560 x 1600ドットのLCD
※FHD/16:10/343 PPI/輝度500nit/DCI-P3 標準 97%/10点マルチタッチ - リフレッシュレート 144Hz
- 180度開閉 対応
- プロセッサ AMD Ryzen AI 9 HX 370 / Ryzen AI 9 365 / Ryzen 7 8840U
- GPU AMD Radeon 890M / Radeon 880M / Radeon 780M
- RAM(メモリ)16GB/32GB/64GB LPDDR5x(7500 MT/s) デュアルチャネル
- ストレージ 1TB/2TB M.2 NVMe 2280 SSDx2(片側コンポーネントレイアウトのみサポート)NVMe 1.3 / 1.4、PCIe 4.0 x 4
- 拡張ストレージ 最大 2TB、M.2 2280 SSD拡張ポート搭載
- バッテリー 45Wh リチウムポリマーバッテリー
- 駆動時間 ビデオ再生で約9時間
- 充電 100W PD急速充電(30分で50%)
- カメラ 5MP(超広角カメラ、解像度:2592×1944)
- ワイヤレス通信 Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3
- 有線LAN 10/100/1000/2500Mbpsの伝送速度に対応
- インターフェース USB4 Type-C (40Gbps/PD充電/DP映像出力) x1、USB 3.2 Gen2 Type-C (10Gbps/PD充電/DP映像出力)x1、USB 3.2 Gen2 Type-A (10Gbps)x1、USB 2.0 Type-A HighSpeed (480Mbps)x1、HDMI 2.1×1、3.5mmヘッドフォン/マイク・コンボ・ジャック(Apple社製イヤホンに対応(米国版))x1、microSDスロット x1
- 拡張モジュール 4G LTE/SIMフリー(別売り)、KVM(別売り)、EIA-RS232(別売り)
- センサー 3軸加速度センサー
- スピーカー 2つのハイパーリニアスピーカー(両サイドに1つずつ搭載)
- オーディオ バーチャル 7.1 サラウンドサウンド、ヘッドフォンとスピーカーの両方がDTS:X Ultraサウンドエフェクトをサポートし、物理的な7.1チャンネルのサウンドエフェクトをシミュレート可能
- マイク デュアルマイク
- スタイラスペン 筆圧4096段階アクティブペン対応(別売)、Surface Pen互換
- キーボード チクレットキーボード、フラットアイランド型、QWERTYフルキーボード、バックライト付き
- タッチパッド 精密タッチパッド(PTPモード)、3本指ジェスチャをサポート
- マウス 左クリック、右クリック、中央ボタン搭載
- 冷却方式 アクティブ冷却機構(純銅製真空凝縮ヒートパイプと最適化されたフル銅製ヒートシンクフィン、超静音のスマート油圧ベアリングファン)
- 生体認証 指紋認証(電源ボタンに指紋センサー内蔵)
- 筐体 6061アルミニウム合金、Appl ユニボディ構造、CNC精密フライス加工技術、36層、ストラップ
- OS Windows 11 Home (64bit)
- サイズ 約206.8 x 144.5 x 22.2 mm
- 重量 約 770g
- カラー ブラック
- 付属品 ACアダプタ x1、充電用USB Type-Cケーブル x1、ストラップ x1、説明書 x1
「GPD Pocket 4」の評価
8つの基準で「GPD Pocket 4」を5段階で評価すると以下のようになります。
- 画面の見やすさ:★★★★
- スペック:★★★★★
- デザイン:★★★★
- 通信:★★★★
- 機能:★★★
- 耐久性:★★★★
- 使いやすさ:★★★★
- 価格:★★★
<総合評価>
GPDから発売されたハイスペックなUMPCで、
Pocketシリーズの4世代目のモデルになります。8.0インチ、重さ約 770gの小型軽量デザインで、
優れたAI処理能力を発揮するAMD Ryzen AI 9 HX 370、Ryzen AI 9 365 プロセッサ搭載モデルを用意し、
4G LTE/SIMフリー(別売り)、KVM(別売り)、EIA-RS232(別売り)などの拡張モジュールも備えています。
「One-Netbook X1 Mini」の方がいいのか?
「One-Netbook X1 Mini」は8.8インチで「GPD Pocket 4」(8インチ)と大きさが似ています。
しかし、その使い方には大きな違いがあるといえます。
例えば、「One-Netbook X1 Mini」はキーボードが着脱可能で、完全にタブレットとして使用できます。
一方、「GPD Pocket 4」はキーボード部分を回転させてタブレットスタイルにする仕様で、
キーボードは取り外すことができません。
そのため、「One-Netbook X1 Mini」の方が軽く、携帯性に優れているといえるでしょう。
しかし、もしも「GPD Pocket 4」でAIプロセッサ搭載モデルを選択したのなら、
外出先でもAI機能が快適に使用できます。
例えば、「Microsoft 365 Copilot」(Word、PowerPoint)はネット接続を必要としないオンデバイスでAIを使用できるため、
通信環境の悪い場所であっても、快適に作業を勧められます。
「One-Netbook X1 Mini」でもAI機能は使えますが、 AMD Ryzen 7 8840Uプロセッサは16TOPSのAI処理能力で、
Ryzen AI 9 HX 370/Ryzen AI 9 365の50TOPSのAI処理能力にはかないません。
外出先でAI機能を使いたいなら、圧倒的に「GPD Pocket 4」の方が有利であるといえます。
「GPD Pocket 4」に最適な人は?
ズバリ、いつでもどこでもAIを使いたいと考えている人に最適です。
例えば、カフェに出かけて、プレゼンの資料を作成したり、
大量のデータを分析して、それをグラフィカルなグラフや文章でまとめる、といった使い方が可能です。
もちろん、5MPの超広角カメラやデュアルマイクも搭載されているため、
突然ビデオ通話で仕事の連絡がきてもスムーズに対応できます。
また、ビデオ再生で約9時間使用できる45Whのバッテリーがあるため、
長時間の使用でもバッテリー切れの心配がありません。
「GPD Pocket 4」があればいつでもどこでもAIを活用して作業できるため、
一般的なノートPCよりも仕事がはかどります。
これからAIを活用してより作業効率を高めていきたい人なら、
ぜひ手に入れておきたいUMPCです。
「GPD Pocket 4」の価格・購入先
「GPD Pocket 4」はGPDダイレクト、ハイビーム オンラインストア、AmazonなどのECサイトで購入できます。
GPDダイレクト
※2025年2月1日発送予定
- 1.Ryzen 7 8840Uで143,700円(税込)、
- 2.Ryzen AI 9 365 で196,700円(税込)、
- 3.Ryzen AI 9 HX 370 で244,900円(税込)、
で販売されています。
GPDダイレクトで「GPD Pocket 4」をチェックする
ハイビーム オンラインストア
※2025年2月1日発送予定
- 1.Ryzen 7 8840Uで143,700円(税込)、
- 2.Ryzen AI 9 365 で196,700円(税込)、
- 3.Ryzen AI 9 HX 370 で244,900円(税込)、
で販売されています。
ハイビーム オンラインストアで「GPD Pocket 4」をチェックする
ECサイト
Amazonで143,700円(税込)、
で販売されています。
Amazonで「GPD Pocket 4」をチェックする
楽天市場で「GPD Pocket 4」をチェックする
ヤフーショッピングで「GPD Pocket」をチェックする
AliExpressで「GPD Pocket 4」をチェックする
米国 Amazon.comで「GPD Pocket 4」をチェックする
おすすめの類似製品を紹介
「GPD Pocket 4」に似た性能をもつUMPCも販売されています。
「OneMix5」(国内版)
One-Netbookから発売された10.1インチのUMPCです(2023年12月20日に発売)。
Intel Core i7-1250U、16GB/32GB LPDDR5メモリ、2.5KのLTPS液晶、1TB/2TB M.2 SSDストレージ、11000mAh (42.35Wh)バッテリー、Windows 11 Homeを搭載しています。
また、HARMAN社認定 デュアルステレオスピーカー、ステレオサウンド2.0、筆圧4096段階のスタイラスペン入力、65W PD急速充電、指紋認証、360度回転、10点マルチタッチ、
最大2TBまでのストレージ拡張(microSDカードスロット)、USB4 Type-C x 1(4K映像出力/PD給電)、UBS3.2 Type-C x1、USB3.2 Type-A x1、UBS3.0 Type-C x1、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2に対応しています。
価格は、Amazonで156,500円(税込・32GB/1TB/日本語キーボード)、AliExpressで166,946円(One-Netbook 5)、米国 Amazon.comで$1,099.99 (One-Netbook 5)、です。
関連記事:「OneMix5」(国内版)は本革の傑作品か? 人気の定番UMPCと徹底 比較!
「One-Netbook X1 Mini」
One-Netbookから発売された8.8インチの3in1 UMPCです(2024年6月27日 予約開始)。
AMD Ryzen 7 8840U、16GB/32GB/64GB LPDDR5X-7500 メモリ、解像度 2560 x 1600ドットのLPTS液晶、512GB/1TB/2TB (M.2 2230/2242 PCle 4.0×4)ストレージ、65.02 Wh (16890mAh)バッテリー、OCuLink ポート、Windows 11を搭載しています。
また、Harman AudioEFX、リフレッシュレート 144 Hz、100WのPD急速充電、6軸ジャイロセンサー、冷却システム、X1 コントローラー(別売)、X1 キーボード(別売)、X1 タッチペン(別売)、
指紋認証、顔認証、OneXConsole (管理用コンソール)、USB4 Type-C (フル機能) x2、USB 3.2 Type-A x1、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2に対応しています。
価格は、楽天市場で190,400円(税込・送料無料)、です。
関連記事:8.8型「One-Netbook X1 Mini」のメリット・デメリット
「GPD Pocket 3 W11(7505)」
GPDから発売された8インチのUMPCです(2024年7月 発売)。
Intel Pentium Gold 7505、16GB LPDDR4x-3733 メモリ、512 GB M.2 2280 NVMe1.3 PCIe3.0 ストレージ、最大約15時間駆動する38.5Whバッテリー、前面200万画素のWebカメラ、デュアルスピーカー、Windows 11 Homeを搭載しています。
また、筆圧4096段階のスタイラスペン、4K 2画面出力、45W PD急速充電、指紋認証、HDMI映像出力、冷却ファン、Thunderbolt 4 x1、USB 3.2 Gen2 Type-A x2、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2、2.5G ギガビット有線LAN通信に対応しています。
価格は、Amazonで98,000円、AliExpressで85,042円、米国 Amazon.comで$679.95、です。
関連記事:新版「GPD Pocket 3 W11(7505)」のメリット・デメリット
「TENKU MOBILE S10」
天空から発売された10.51インチのUMPです(2024年3月22日 発売)。
インテル N100、16GB LPDDR5 メモリ、フルHD液晶、1TB SSDストレージ、28.88 Wh バッテリ、2MPフロントカメラ、Windows 11 Homeを搭載しています。
また、ステレオスピーカー、冷却システム、360度回転、10点マルチタッチ、フルサイズ日本語キーボード、USB3.1 Type-C (フル機能) x 2、Wi-Fi 6 、Bluetooth 5.2 に対応しています。
価格は、Amazonで64,500円(税込)、楽天市場で86,000円(税込・送料無料・ポイント10倍あり)、ヤフーショッピングで86,000円、です。
関連記事:N100で快適「TENKU MOBILE S10」と人気UMPCを比較
他のGPD製品と比較
他にもGPDのパソコンやゲーム機が販売されています。2024モデルもあるのでぜひ比較してみてください。
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