
2024年7月に発売された「Lenovo Tab Plus」は、8基のJBLスピーカーを搭載し、従来の「音質」の常識を覆したタブレットとして評判です。
このレビューでは、Lenovo Tab Plusのオーディオ性能はもちろん、原神などのゲーム性能やWindows PCとの連携機能(サブモニター)などの使い勝手を徹底検証しました。
【先に結論からお伝えしましょう】
Lenovo Tab Plusの長所(Pros):
- 8基のJBLスピーカーによる圧倒的な音質と臨場感
- ケース不要で自立する無段階キックスタンド
- 90Hz駆動の滑らかな2Kディスプレイ(11.5インチ)
- 大容量256GBストレージとmicroSD拡張対応
- 4万円台で購入できる高いコストパフォーマンス
Lenovo Tab Plusの短所(Cons):
- 重い3Dゲーム(原神など)には不向きな性能
- 片手持ちには少し重い約650gの重量
- 屋外では少し暗く感じる画面輝度と映り込み
- 指紋認証非搭載でマスク時のロック解除が手間
総合評価:
Lenovo Tab Plusは、8基のJBLスピーカーと11.5インチの高解像度なディスプレイを搭載した、「エンタメ」に特化したタブレットです。高負荷なゲームには向いていませんが、常識をひるがえすほどの圧倒的な音質と、PCのサブモニターとしても使える連携機能は、その弱点を補って余りあります。自宅で映画や音楽をリッチに楽しみたい方や、デスクワークの効率を上げたい方にとって、価格以上の満足感を得られる一台です。
<この記事で分かること>
- デザイン・外観: ルナグレーの筐体、質感、ボトムバンプ形状、サイズ、重量、キックスタンド、防水、接続ポートの位置、付属品
- オーディオ性能: JBL 8スピーカー、音質(低音・ボーカル)、Dolby Atmos、ハイレゾ、Bluetoothスピーカーモード、イヤホンジャック
- ディスプレイ: 11.5インチ 2K液晶、リフレッシュレート (90Hz)、発色、視野角、ブルーライト低減
- パフォーマンス: MediaTek Helio G99、Antutuベンチマーク、メモリ (8GB)、ストレージ (256GB)、microSD拡張、ゲーム以外の動作感(Office、画像編集)、発熱と冷却
- ゲーム性能: 『原神』、『PUBG MOBILE』、『ウマ娘』など、実測フレームレート (FPS)、発熱、プレイの快適度
- 連携機能:PC連携機能 (Lenovo Freestyle)、ワイヤレスディスプレイ (Miracast)、PCモード、サブモニター化
- バッテリー・充電: 8600mAhバッテリー持ち、45W急速充電、充電時間、スタンバイ消費電力
- カメラ・通信: 8MPカメラ画質、ビデオ通話、Wi-Fi 5、Bluetooth 5.2、GPS精度
- OS・機能: Android 14、読み上げモード、Googleキッズスペース、顔認証、アップデート保証(サポート期間)
- 総評: メリットとデメリットの全まとめ、5段階評価、コストパフォーマンス
- スペック: 全スペック詳細仕様
- 価格・購入先: レノボ公式サイト価格、ECサイト(Amazon、楽天)の価格、中古
この記事を最後まで読むことで、「Lenovo Tab Plus」を購入するべきかどうかがはっきりと分かるはず。購入に悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。
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公式ページ:Lenovo Tab Plus | 迫力のサウンドの大画面タブレット | レノボ・ ジャパン
デザイン:Lenovo Tab Plusの機能美際立つルナグレーのボディとキックスタンド
Lenovo Tab Plusのデザインは、単なるタブレット端末の枠を超え、エンターテインメント体験を最優先に考え抜かれた機能美を感じさせます。ここでは、その独特な形状や質感、そして実用性について詳しくレビューしていきます。
質感と形状:音響のための必然的なフォルム
箱から取り出してまず目を奪われるのは、そのユニークな形状と「ルナグレー」の落ち着いた色合いです。筐体はマットなつや消し仕上げのメタル素材(アルミニウム)が採用されており、さらさらとした手触りが非常に心地よく、指紋も目立ちにくいのが好印象でした。プラスチックのようなチープさは微塵も感じられません。
最大の特徴は、背一下半分が隆起した「ボトムバンプ」デザインです。ここにはJBL製のスピーカーが8基も内蔵されており、デザイン上のアクセントになっているだけでなく、持ち上げた際のグリップ感にも貢献しています。また、この隆起部分には無段階調整が可能なキックスタンドが一体化しており、最大175度まで開くことができます。実際にヒンジを動かしてみると、適度なトルク感があり、ぐらつくことなくしっかりと本体を支えてくれました。金属製のヒンジは耐久性も高そうで、長期間の使用でも安心感があります。
サイズと重量:重厚感と携帯性のバランス
サイズ感については、11.5インチのディスプレイを搭載しており、厚さは最薄部で7.8mm、スピーカーのある最厚部で13.6mmとなっています。重量は約650gと、一般的な同サイズのタブレット(500g前後が多い)と比較すると、手に持った瞬間にずっしりとした重みを感じます。しかし、実際にソファで横になって使ってみると、背面の出っ張りが指に引っかかりやすく、雑誌を折り返して持っているような感覚でホールドできるため、数値ほどの重さは感じませんでした。
カラーバリエーションはルナグレーの1色のみですが、どんなインテリアにも馴染む洗練された色味です。ベゼル幅は昨今のハイエンド機ほど極薄ではありませんが、タブレットを保持する際に親指を置くスペースとして丁度よく、誤タッチを防いでくれます。この「重さ」と「厚み」は、迫力あるサウンドと大容量バッテリー(8600mAh)とのトレードオフですが、自宅でのエンタメ消費を主目的とするならば、むしろ頼もしさを感じるポイントでした。
インターフェースと耐久性:配置の妙と充実の装備
ボタンやポートの配置は、横持ち(ランドスケープモード)での使用が前提とされています。本体右側面には充電やデータ転送に使用するUSB 2.0 Type-Cポートがあり、左側面には電源ボタンと、今では貴重な3.5mmヘッドホンジャック(コンボジャック)が配置されています。有線ヘッドホンでハイレゾ音源を楽しみたい私にとって、このジャックの存在は大きなメリットでした。音量ボタンは本体上部にあり、その隣にはmicroSDカードスロットが備わっています。
最大1TBまでストレージを拡張できるため、映画や音楽を大量に保存する際も安心です。8基のスピーカーは左右の側面に大きく配置されており、横持ちした際に手がスピーカーを塞がないよう配慮されています。カメラは前面のベゼル中央と背面の右上に配置されています。
さらに、IP52の防滴防塵性能を備えているため、キッチンでレシピ動画を見たり、少し水滴がかかる程度のシーンなら気兼ねなく使える点も、生活に寄り添った設計だと感じました。
付属品:45W充電器同梱が嬉しい充実のパッケージ
パッケージには、タブレット本体のほかに、マニュアル類、USB Type-Cケーブル、MicroSDカードスロットを開けるためのピン、そしてACアダプターが同梱されています。注目すべきは、このACアダプターが45Wの急速充電に対応した高出力タイプであることです。
昨今のスマートフォンやタブレット市場では、環境配慮やコスト削減を理由に充電器が別売りとなるケースが増えていますが、Lenovo Tab Plusでは追加購入なしで最初から急速充電のメリットを享受できる点が非常にユーザーフレンドリーだと感じました。箱を開けてすぐにフルスペックで使い始められるのは、製品への満足度を高める重要なポイントです。
まとめ:デザイン
- 第一印象:非対称な形状が個性的で、ルナグレーのマットな仕上げが高級感を演出している
- 形状:下半分が厚いボトムバンプ構造で、持ちやすさと音響性能を両立している
- キックスタンド:背面に完全統合されており、最大175度まで無段階で調整可能で非常に便利
- カラー:ルナグレー1色のみの展開だが、指紋が目立ちにくく質感が高い
- 触り心地:背面のメタル素材は滑らかで、ヒンジ部分もしっかりとした剛性がある
- 重さ:約650gと他機種より重めだが、形状の工夫によりホールド感は良好
- 厚さ:7.8mm~13.6mmと場所によって異なり、スピーカー部の厚みが特徴的
- 接続ポート:右側面にUSB Type-C、左側面に3.5mmイヤホンジャックがあり使い勝手が良い
- ボタン配置:上部に音量ボタン、左側面に電源ボタンがあり、横持ち時に操作しやすい
- SDカード:上部にmicroSDカードスロットがあり、最大1TBまで拡張可能
- 耐久性:IP52等級の防滴防塵性能があり、日常のちょっとした水濡れには安心
ディスプレイ:Lenovo Tab Plus 鮮やかな2K液晶と目に優しい配慮
ここでは、Lenovo Tab Plusの視覚体験の中核を担う、11.5インチ2Kディスプレイの実力について詳しくレビューしていきます。
第一印象:IPS液晶が魅せる自然な発色と光沢感
画面を点灯させた瞬間、その鮮やかさに目を奪われました。本機はOLED(有機EL)ではなくIPS液晶パネルを採用していますが、発色は非常に良好で、色が薄いといった印象は全く受けません。IPSパネル特有の視野角の広さがあり、キックスタンドを使って少し斜めから覗き込んでも色味の変化が少なく、複数人で動画を視聴する際も快適です。
表面は光沢(グレア)処理が施されており、映像のコントラストを引き立てて黒をしっかりと表現してくれます。特にアニメや映画の色彩がパキッと鮮やかに映し出されるため、エンタメ用途には最適だと感じました。ただし、光沢ゆえに照明の映り込みはそれなりにあるため、設置場所には少し気を使う必要がありますが、屋内で映像美を楽しむ分には十分なクオリティを持っています。
サイズと解像度:11.5インチの絶妙なバランス
ディスプレイサイズは11.5インチで、解像度は2K(2000×1200ドット)です。画素密度も十分に高く、ウェブサイトの文字や電子書籍の細かいルビも潰れることなく滑らかに表示されます。アスペクト比は5:3(15:9)となっており、一般的な16:10のタブレットに近いですが、動画視聴時に上下の黒帯が少なくなるため、画面いっぱいに映像が表示される没入感は格別です。
サイズ感としては、Lenovo Tab P12のような12.7インチクラスの大型タブレットと比較すると、画面の迫力では一歩譲るものの、手に持って操作したり、狭いデスクに置いたりする際の取り回しの良さでは本機に軍配が上がります。大きすぎず小さすぎないこのサイズは、動画視聴と携帯性のバランスを重視するユーザーにとって「ちょうどいい」選択肢だと言えるでしょう。
リフレッシュレートと輝度:滑らかな動きと屋外での視認性
本機は最大90Hzのリフレッシュレートに対応しています。一般的な60Hzのタブレットと比較すると、ブラウザのスクロールやシステムUIのアニメーションが明らかに滑らかで、指に吸い付くような操作感が心地よいです。特にニュースフィードを流し読みする際などにその恩恵を感じます。
輝度に関しては最大400nitとなっており、リビングや寝室などの屋内で使用する分には十分な明るさを確保できています。HDRコンテンツの明暗差もしっかりと感じ取れました。一方で、直射日光が当たる屋外で使用した際は、最大輝度にしても画面が少し暗く感じられ、光沢画面の反射も相まって視認性が低下しました。アウトドアで映画を楽しむ際は、日陰を選ぶなどの工夫が必要かもしれません。
ブルーライト低減:長時間の読書も快適に
長時間画面を見続けるタブレットだからこそ、目の疲れにくさは重要です。Lenovo Tab PlusはTUV(テュフ)の低ブルーライト認証を取得しており、目への負担を軽減する設計になっています。実際に「読み上げモード」を試してみたところ、画面がモノクロやクロマチック(色味を抑えた紙のような質感)に切り替わり、まるで電子ペーパー端末を使っているかのような感覚で読書に没頭できました。夜間に電子書籍を読む際も、ギラつきが抑えられるため目が疲れにくく、そのまま寝落ちしてしまうほど快適でした。エンタメだけでなく、デジタルウェルビーイングにも配慮されている点は大きなメリットです。
<ディスプレイの仕様>
- サイズ: 11.5インチ
- 解像度: 2K (2000×1200)
- パネル種類: IPS液晶 (LCD)
- リフレッシュレート: 最大90Hz
- 輝度: 400 nit
- 表面処理: 光沢(グレア)
- その他機能: TUV低ブルーライト認証、マルチタッチ対応(10点)
まとめ:ディスプレイ
- 第一印象:IPS液晶ながら発色が鮮やかで、視野角も広く複数人での視聴にも適している
- 種類:有機ELではないが、コントラスト比も良好な高品質な液晶パネルを採用
- サイズ:12.7インチ級の大型機より取り回しが良く、10インチ級より迫力がある絶妙な11.5インチ
- 解像度:2000×1200の高解像度で、文字や映像の細部までくっきりと表示される
- リフレッシュレート:90Hz対応により、スクロールや画面遷移が60Hz機よりも滑らか
- 輝度:400nitは屋内で十分だが、直射日光下の屋外ではやや暗く感じる場合がある
- ブルーライト:TUV認証取得に加え、読み上げモードが読書体験を飛躍的に向上させる
- 表面処理:光沢仕様のため映像は美しいが、環境によっては映り込みが気になる
オーディオ性能:Lenovo Tab Plus 8基のJBLスピーカーによる圧倒的な臨場感
ここでは、本機の最大の特徴であり、タブレットの常識を覆すオーディオ性能(音質)について、実際の試聴体験を交えてレビューしていきます。
8基のJBLスピーカーが生み出す音響空間
Lenovo Tab Plusの側面には、世界的なオーディオブランド「JBL」がチューニングしたスピーカーが合計8基も搭載されています。具体的な構成は、高音域を担当するマトリックス・ツイーターが4基、低音域を担当するフォース・バランスド・ベース・システム(ウーファー)が4基という、タブレットとしては異例の豪華仕様です。これらが左右に配置されることで、完全なステレオサウンドを実現しています。
前モデルにあたる「Lenovo YOGA Tab 11」などは4スピーカーでしたが、本機では数が倍増し、さらに独自の厚みのある筐体をスピーカーボックスとして活用することで、物理的な音圧と響きを強化しています。手に持った瞬間、ずっしりとした筐体から「音」への本気度が伝わってきます。
圧倒的な音質体験:タブレットを超えた重低音とクリアなボーカル
実際にAmazon MusicやSpotifyなどのストリーミングサービスを使って、いくつかの楽曲を聴き込んでみました。まず驚かされたのは「音質」の厚みです。例えば、Official髭男dismの『Subtitle』を再生した際、イントロのベースラインが空気を震わせるような重低音として響き渡り、薄型タブレットにありがちなスカスカした軽い音とは次元が違うことを実感しました。ボーカルの中音域も非常にクリアで、楽器の音に埋もれることなく、歌詞の一言一句が明瞭に耳に届きます。
また、映画『トップガン マーヴェリック』の戦闘機が飛行するシーンでは、Dolby Atmosの効果も相まって、音が頭上を移動していくような立体的な広がりを感じ、思わず鳥肌が立ちました。最大音量にしても音が割れることはなく、むしろ6畳ほどの部屋ならこれ一台でライブ会場のような音圧で満たすことができます。低音の迫力と高音の伸びやかさが高いレベルで調和しており、音楽鑑賞専用機としても十分に通用するクオリティだと確信しました。
外部出力と拡張機能:ハイレゾとBluetoothスピーカーモード
本機には、近年のハイエンドタブレットやスマホでは廃止されがちな3.5mmイヤホンジャックが搭載されています。これは有線ヘッドホン派にとって非常に嬉しいポイントです。実際にハイレゾ対応の有線ヘッドホンを接続してロスレス音源を聴いてみると、無線では味わえない緻密で繊細な音の粒立ちを楽しむことができました。
さらにユニークなのが「Bluetoothスピーカーモード」です。これは本機をスマートフォンなどの外部スピーカーとして使用できる機能で、スマホに入っている音楽をLenovo Tab Plusの強力なスピーカーで手軽に再生できます。ペアリングもスムーズで遅延も気にならず、友人が来た際にBGMを流す際など、生活の様々なシーンで活躍してくれました。
まとめ:オーディオ性能
- スピーカー構成:JBL製のツイーター4基とウーファー4基の計8基を搭載した贅沢な仕様
- 音質:タブレットの枠を超えた重厚な低音とクリアなボーカルを実現し、音質は極めて高い
- 最大音量:部屋全体を満たすほどの大音量が出せ、最大にしても音割れしない安定感がある
- 音の広がり:Dolby Atmos対応により、映画やライブ映像での没入感が素晴らしい
- イヤホンジャック:3.5mmジャックを搭載しており、有線でのハイレゾ再生や遅延のないゲームプレイが可能
- Bluetoothスピーカーモード:スマホの音楽を高音質な本機で再生できる機能が便利で実用的
連携機能:Lenovo Tab Plus PCとの融合で広がる可能性
Lenovo Tab Plusは、単体でコンテンツを楽しむだけでなく、外部機器と連携することでその真価をさらに発揮するデバイスです。ここでは、テレビへの出力やWindows PCとの連携、そしてデスクトップライクに使えるPCモードについて、実際の使い勝手をレビューしていきます。
ワイヤレスディスプレイ:リビングのテレビが瞬時に大画面シアターに
まず試したのは、Miracast(ワイヤレスディスプレイ)機能を使ったテレビへの画面出力です。設定メニューの「スクリーンキャスト」からリビングのテレビを選択するだけで、驚くほど簡単に接続が完了しました。家族と旅行の写真をスライドショー形式で楽しんだのですが、ケーブルレスで手元のタブレットを操作しながら、大画面で思い出を共有できるのは非常に便利です。
動画コンテンツも再生してみましたが、映像と音声のズレ(遅延)はほとんど気にならず、アクション映画の素早い動きもブロックノイズが出ることなくスムーズに表示されました。長時間の接続でも途切れることなく安定しており、ホームパーティなどで手軽にコンテンツをシェアするツールとして優秀だと感じました。
サブモニター機能:Windows PCの作業効率を劇的に向上
次に、Lenovoの連携アプリ「Lenovo Freestyle」を使用して、普段使っているWindowsノートPCのサブモニターとして活用してみました。接続はワイヤレスで行いましたが、専用アプリを介することで非常に安定した拡張ディスプレイ環境が構築できます。例えば、メインのPC画面で資料作成を行いながら、Lenovo Tab Plus側にチャットツールやリファレンス用のWebサイトを表示させておくといった使い方が可能です。
注目すべきは、タブレット側のタッチパネルがそのまま有効である点です。PDF資料を表示させて指でスクロールしたり、タッチペンで直接注釈を書き込んだりといった直感的な操作ができるため、単なるモニター以上の利便性を感じました。ファイルの転送もドラッグ&ドロップでシームレスに行えるため、タブレットで撮影した画像を即座にPCへ送るなど、データ連携のハブとしても機能します。
PCモード:単体でもノートPCライクな操作感を実現
Androidタブレットでありながら、デスクトップOSのような操作感を提供する「PCモード(プロダクティビティモード)」も搭載されています。クイック設定パネルからワンタップでモードを切り替えると、画面下部にタスクバーが出現し、アプリがウィンドウ形式で表示されるようになります。Bluetoothキーボードとマウスを接続して使ってみましたが、複数のアプリをウィンドウで並べて作業できるため、マルチタスクの効率が格段に上がりました。
例えば、YouTubeで動画を流し「ながら」、ブラウザで調べ物をしつつ、メモアプリで記録を取るといった作業が、PCと同じ感覚で行えます。アプリのウィンドウサイズ変更もスムーズで、SoCの処理能力不足を感じることもなく、出先でのちょっとした事務作業ならこれ一台で完結できるポテンシャルを感じました。
まとめ:連携機能
- 接続の容易さ:Miracastは設定から数タップで接続でき、初心者でも迷わず大画面出力が可能
- 映像出力:テレビへの出力時も遅延や画質の劣化が少なく、動画視聴も快適に行える
- PC連携:Windows PCのサブモニターとしてワイヤレスで接続でき、タッチ操作も有効で実用的
- データ共有:PCとの間でファイル転送がスムーズに行え、作業効率が向上する
- PCモード:ウィンドウ表示やタスクバーにより、マルチタスク作業が快適にこなせる
- 操作性:キーボードやマウス
パフォーマンスとゲーム性能:Lenovo Tab Plusの実力を検証
ここではLenovo Tab Plusのパフォーマンスとゲーム性能について紹介します。
Antutuベンチマーク
Lenovo Tab Plusには、MediaTek Helio G99プロセッサーが採用されています。これは6nmプロセスで製造された8コアCPUで、ミドルレンジ帯では電力効率と性能のバランスに定評があるチップセットです。グラフィック処理を行うGPUにはArm Mali-G57 MC2を搭載し、メモリ(RAM)は大容量の8GB、ストレージには高速なUFS 2.2規格の256GBを採用しています。エントリー機によくあるeMMC規格よりも読み書きが速いため、アプリの起動などでその恩恵を感じられます。
Antutuベンチマーク結果は以下のようになっています。
Antutu V10.3.4 総合で「420413」、CPUで「125691」、GPUで「66744」、MEMで「111822」、UXで「116156」
その他のベンチマーク結果
Geekbench 6
シングルコア「712 ~ 744」、マルチコア「1875 ~ 2056」 日常使用には十分な性能
PCMark Work 3.0
約「11550 ~ 11,922」 Web閲覧、エンタメ、軽めのタスクは快適
3DMark Wild Life
約1,100 ~ 1,257点 3Dゲームには不向きな低いスコア
<ベンチマーク結果からわかること>
Antutu総合スコアが約42万点という結果は、Lenovo Tab Plusがミドルレンジ(中価格帯)のタブレットとして必要十分な実力を持っていることを示しています。しかし、GPUスコアが約6.6万点と控えめであることからも分かるように、グラフィック性能は高くありません。3DMarkのスコアも低く、最新の重い3Dゲームを最高画質で楽しむための端末ではないことは明らかです。あくまで「動画視聴やブラウジング、軽めのゲームを快適に楽しむための性能」です。
CPU性能を比較
ここではLenovo Tab Plusが搭載するMediaTek Helio G99 プロセッサと、他のCPUを比較・検証した結果を紹介します。
<CPUランキング>
※Antutu V10 ベンチマーク総合スコアで比較したものです。
- MediaTek Dimensity 8300 (Lenovo Idea Tab Pro)・・・Antutu:117万
- Snapdragon 870 (Xiaomi Pad 6)・・・80万
- Snapdragon 7s Gen 2 (Redmi Pad Pro/POCO Pad)・・・62万
- MediaTek Kompanio 1300T (Lenovo Tab P11 Pro 2nd Gen)・・・60万
- Exynos 1380 (Galaxy Tab S10 Lite)・・・Antutu:58万
- MediaTek Dimensity 7050 (Lenovo Tab P12)・・・52万
- MediaTek Helio G99 (Lenovo Tab Plus)・・・42万
- Snapdragon 680 (Redmi Pad SE)・・・27万
- MediaTek Helio G88 (Lenovo Tab B11/Lenovo Tab M11)・・・26万
- UNISOC T606 (UNISOC T606)・・・25万
<比較から分かること>
このランキングを見ると、Lenovo Tab Plus(Helio G99)は、性能と価格のバランスが取れた中間地点に位置していることがよく分かります。
2万円台のタブレットによく搭載されているUNISOC T606やSnapdragon 680と比較すると、スコアで15万点以上の大差をつけており、実際の操作感でも「動作のサクサク感」に明確な違いを感じられます。Webページの読み込み速度やアプリの起動速度でストレスを感じたくないなら、このクラス以上の性能を選ぶのが賢明です。
一方で、Snapdragon 870などを搭載した80万点クラスのハイエンド寄りモデルには及びません。もし重いゲームをメインで遊びたいなら上位モデルを選ぶべきですが、「動画を見たり、電子書籍を読んだりするのがメイン」という用途であれば、Lenovo Tab Plusの性能はコストパフォーマンスに優れた最適な選択肢となります。
ゲーム性能をレビュー:Lenovo Tab Plusで原神は快適か?人気5大タイトル徹底検証
ここでは、Lenovo Tab Plusが搭載するMediaTek Helio G99プロセッサーの実力を測るため、実際に人気のゲームタイトルをプレイし、その動作感とフレームレート(FPS)を検証した結果を詳しくレポートします。
原神 (Genshin Impact)
オープンワールドRPGの代表格であり、スマホ・タブレットのベンチマーク代わりにもなる「原神」。正直なところ、Helio G99には荷が重いタイトルです。実際にプレイしてみると、画質設定を「最低」または「低」に落とすことでなんとか遊べるレベルになります。
モンドや璃月のフィールドを探索しているだけであれば30FPS前後を維持してくれますが、ヒルチャールの集団に元素スキルを叩き込んだり、元素爆発のエフェクトが重なったりする場面では、一気に20FPS台まで落ち込み、明確なカクつきを感じました。また、15分ほどプレイしていると背面上部が熱を持ち始め、サーマルスロットリングによるパフォーマンス低下も見られました。デイリークエストをこなす程度なら可能ですが、美しい世界を滑らかに冒険するには力不足です。
崩壊:スターレイル (Honkai: Star Rail)
美麗なグラフィックが魅力のターン制RPG「崩壊:スターレイル」はどうでしょうか。こちらも負荷は高めで、画質を「低」、フレームレートを「30」に設定してようやく安定動作が見込めます。宇宙ステーションや街中での移動、メニュー画面の操作などはスムーズですが、派手なエフェクトが飛び交う戦闘シーン、特にキャラクターの必殺技カットインが入る瞬間には処理落ちが発生し、フレームレートが不安定になります。60FPS設定にすると動作が重くなり、ターン制とはいえテンポが悪くなるためおすすめできません。ストーリーを追う分には問題ありませんが、滑らかなアニメーション演出をフルに楽しむには設定の妥協が必要です。
フォートナイト (Fortnite)
激しい視点移動と建築操作が求められる「フォートナイト」も検証しました。グラフィック設定を「低」にし、3D解像度を極限まで下げて挑みましたが、結果は厳しいものでした。ロビーや降下直後の静かな場面では30FPS近く出ますが、敵プレイヤーと遭遇して撃ち合いになったり、建築合戦が始まったりすると処理が追いつかず、20FPSを下回るシーンが頻発します。一瞬のカクつきが命取りになるゲーム性において、エイムがワンテンポ遅れるような操作感は致命的です。ビクロイ(勝利)を目指す競技的なプレイには向いておらず、あくまでカジュアルに雰囲気楽しむ程度にとどめるのが無難でしょう。
PUBG MOBILE (PUBGモバイル)
リアル志向のバトルロイヤル「PUBG MOBILE」では、うって変わって良好な結果が得られました。グラフィック設定を「スムーズ」、フレームレート設定を「ウルトラ(上限40FPS)」に設定したところ、非常に安定したプレイが可能です。広大なErangelマップを車両で移動しても描画遅延は少なく、激戦区での撃ち合いでも30FPS以上をキープし続けました。スモークグレネードが複数焚かれるような高負荷な状況ではわずかにフレームレートが低下する感覚がありましたが、プレイに支障が出るほどではありません。
画質を「HD」に上げると上限が30FPSに制限されますが、それでも動作は安定しています。このタイトルならドン勝も十分に狙えるでしょう。
ウマ娘 プリティーダービー (Uma Musume Pretty Derby)
最後に、育成シミュレーションの「ウマ娘」です。こちらはHelio G99との相性が良く、非常に快適に遊べました。標準画質設定でプレイしましたが、トレーニングの選択からレース本番、そしてウイニングライブに至るまで、ほぼ全てのシーンで30FPS以上を維持し、ヌルヌルと動きます。特にレース中のカメラワークや、ライブでのキャラクターのダンスも滑らかで、カクつきで没入感が削がれることはありませんでした。
より軽量な「簡易設定」を使えばさらに軽快になりますが、標準設定でも十分すぎるほど快適です。ごく稀に大人数でのライブシーンで一瞬のコマ落ちはありましたが、トレーナー活動に支障はなく、大画面で愛バの活躍を楽しめます。
まとめ:ゲーム性能
検証の結果、MediaTek Helio G99を搭載したLenovo Tab Plusは、ゲーム性能において明確な得意不得意があることが分かりました。「原神」や「フォートナイト」のような重量級3Dアクションゲームでは、画質を最低まで落としても20FPS台に落ち込むなどパワー不足が否めず、快適なプレイは難しいのが現実です。
一方で、「PUBG MOBILE」のような最適化が進んだタイトルや、「ウマ娘」のような2D負荷が中心のタイトルであれば、30FPSから40FPSでの安定したプレイが可能であり、大画面と高音質スピーカーを活かした迫力あるゲーム体験が楽しめます。最新のハイエンドゲームを最高画質で遊ぶには適していませんが、遊ぶタイトルを選べば十分にゲーム機としても活用できるポテンシャルを持っています。
ゲーム以外の動作感:Lenovo Tab Plus ブラウジングから軽作業までの快適性をチェック
ここでは、ゲームプレイ以外の日常的なタスクやクリエイティブな作業において、Lenovo Tab Plusがどのようなパフォーマンスを発揮するのか、実際の使用感を交えてレビューしていきます。
ブラウジングとマルチタスク:90Hzと8GBメモリでストレスフリー
まずは毎日のように使うWebブラウジングとマルチタスク性能です。Google Chromeで画像が多いサイトを閲覧しても、Helio G99と90Hz画面の組み合わせによりスクロールは非常に滑らかで、文字の視認性も抜群でした。注目すべきはメモリが8GBに増量された恩恵で、タブを20個ほど開いて行ったり来たりしても再読み込み(リロード)で待たされることがほぼありません。
また、PCモードを活用して、YouTubeで解説動画を見ながらGoogle Keepでメモを取るといった「ながら作業」も試しましたが、動画がカクつくこともなく安定していました。ウィンドウを3つ並べてもアプリが落ちることなく動作し、情報収集や並行作業においてミドルレンジとは思えない快適さを感じました。
Office文書:キックスタンドとの相性が抜群
Bluetoothキーボードとマウスを接続し、GoogleドキュメントやMicrosoft Officeアプリ(Word、Excel)で文書作成を行ってみました。結論から言えば、この用途には最適です。11.5インチの高解像度画面は、A4書類を表示しても文字が潰れず、視認性が抜群に良いです。Excelで数百行あるシートをスクロールしても動きは滑らかでした。
何より、本体背面のキックスタンドが無段階で調整できるため、カフェの狭いテーブルでも自分の見やすい角度にサッと固定してタイピングに集中できるのが素晴らしい体験でした。外出先でのレポート作成やメール返信用のサブ機としては、ノートPCよりも手軽で優秀かもしれません。
画像・動画編集:SNS投稿レベルなら十分に実用的
クリエイティブな作業として、Lightroomでの写真現像とCapCutでの動画編集を試しました。IPS液晶の発色が良いため、写真の色味調整は信頼して行えます。現像パラメータの反映には一瞬の間がありますが、趣味の写真編集なら許容範囲内です。動画編集に関しても、フルHD(1080p)画質のカット編集やテロップ入れであれば、プレビューが止まることなくサクサク動きました。
ただし、4K動画の編集や重いエフェクトを多用すると処理落ちが見られ、書き出しにも時間がかかります。プロレベルの作業には力不足ですが、Instagramのリール動画やYouTubeショートを作成してアップロードする用途であれば、これ一台で十分に完結できる実用性を持っています。
まとめ:ゲーム以外の動作感
- ブラウザ:90Hz画面でスクロールが滑らか。8GBメモリのおかげで多数のタブを開いても再読み込みが少なく快適
- マルチタスク:画面分割やPCモードでのウィンドウ複数表示でも動作は安定しており、動画を見ながらの作業も余裕
- Office文書:WordやExcelの操作は非常に軽快。キックスタンドのおかげでどこでもPCライクな入力環境が作れる
- 画像編集:Lightroomでの調整は実用的。ディスプレイの発色が良く、SNS用の写真加工やCanvaでのデザイン作成に向いている
- 動画編集:CapCutでのFHD動画編集はスムーズ。4K編集や凝ったエフェクト処理にはパワー不足を感じる
- 全体評価:Helio G99と8GB RAMの組み合わせは、ゲーム以外の日常作業において非常にバランスが良く、ストレスフリーな体験を提供してくれる
発熱と冷却:Lenovo Tab Plus 長時間プレイでも驚くほどクールなボディ
Lenovo Tab Plusを使用していて特に感心したのは、その優れた熱制御です。高い負荷がかかる作業でも不快な熱さを感じることがほとんどなく、安定して使い続けられる安心感がありました。ここでは実際の使用シーンにおける発熱の挙動についてレビューします。
動画視聴や日常使いでは「無熱」に近い快適さ
まず、YouTubeでの動画視聴やWebブラウジング、電子書籍の読書といった日常的なタスクにおいて、本体の発熱を感じることは皆無でした。Netflixで映画を2時間ほど連続再生してみましたが、背面のメタルボディはひんやりとしたままで、手に汗を握るような熱さは一切ありません。特に本機はスピーカー部分に厚みを持たせた独特の形状をしており、これが内部のエアフローや放熱に有利に働いているのか、熱が一点にこもるような感覚がありませんでした。膝の上に置いて長時間使っても快適そのものです。
ゲームプレイ時でも「ほんのり温かい」程度
次に、負荷の高い3Dゲーム「原神」を20分ほどプレイして検証してみました。通常、スマートフォンや薄型のタブレットでこのクラスのゲームを動かすと、数分でカメラ付近が持てないほど熱くなることがありますが、Lenovo Tab Plusは驚くほどクールでした。
もちろん、SoCがあると思われるカメラ横の上部エリアはほんのりと温かくなりますが、「熱い」というよりは「人肌程度」といったレベルです。不快な熱で指先が不快になることもなく、サーマルスロットリング(熱による強制的な性能低下)による急激なフレームレート低下も、熱そのものよりはSoCの処理限界によるものという印象でした。この発熱の少なさは、搭載されているMediaTek Helio G99プロセッサーの電力効率の良さと、筐体の放熱設計がうまく噛み合っている証拠でしょう。
急速充電中の温度管理
付属の45Wアダプターを使用した急速充電中についても確認しました。充電開始直後のバッテリー残量が少ない状態では、充電回路付近が多少温かくなりますが、心配になるような熱さではありません。設定メニューの「バッテリー」項目から温度を確認できるのですが、常に安全圏内で推移していました。充電しながらスタンドで立てて動画を見ても、熱暴走することなく安定して動作するため、据え置き機としての運用も非常に快適です。
まとめ:発熱と冷却
- 日常使用:動画視聴やブラウジング程度では発熱を全く感じず、常にひんやりとしていて快適
- ゲームプレイ:原神などの高負荷ゲームを20分プレイしても、手で触れなくなるような熱さは発生しない
- 体感温度:負荷がかかっても「ほんのり温かい」レベルに留まり、手持ち操作でも不快感がない
- 放熱設計:Helio G99の省電力性と厚みのある筐体設計により、熱が効率よく逃げている印象
- 充電時:45W急速充電中でも過度な発熱はなく、温度管理機能で状態を確認できるため安心
メモリとストレージ:Lenovo Tab Plus 余裕の8GB RAMと大容量256GBでストレスフリー
ここでは、快適な動作とコンテンツ保存の要となる、Lenovo Tab Plusのメモリとストレージ性能についてレビューします。
メモリ容量:物理8GBの安心感
Lenovo Tab Plusは、メインメモリ(RAM)に8GB(LPDDR4x)を搭載しています。実際に使ってみて、この8GBという容量が快適さに直結していると感じました。例えば、ブラウザで調べ物をしながらYouTubeを見たり、SNSを行き来したりするマルチタスク操作でも、アプリが強制終了することなくスムーズに切り替わります。4GBや6GBのメモリを搭載したエントリーモデルを使っていた時は、アプリを切り替えるたびに再読み込み(リロード)が発生して待たされることがありましたが、本機ではそういったストレスが激減しました。
仮想メモリ:RAM拡張機能は非搭載だが問題なし
最近のAndroidタブレットでは、ストレージの一部を仮想的にメモリとして割り当てる「RAM拡張機能」がトレンドになっていますが、本機にはそのような機能は搭載されておらず、メモリの拡張・増設はできません。しかし、実際に使用した感覚としては、物理メモリだけで8GB確保されているため、仮想メモリに頼る必要性を全く感じませんでした。むしろ、低速なストレージをメモリ代わりに使うよりも、高速な物理メモリのみで動作している分、挙動が素直で安定している印象さえ受けました。
ストレージ容量:256GBの大容量でゲームも映画もたっぷり保存
内蔵ストレージ(ROM)は256GBと、この価格帯のタブレットとしては非常に贅沢な容量が確保されています。システム領域を除いても200GB以上の空き領域があり、まさに「余裕」の一言です。 試しに、容量の大きいゲームアプリ「原神」や「崩壊:スターレイル」をインストールし、さらにAmazonプライム・ビデオで映画を5本ほど高画質でダウンロードしてみましたが、それでもストレージバーは半分も埋まりませんでした。容量不足を気にせず、見たいコンテンツを片っ端からオフライン保存できるのは、エンタメ用タブレットとして最大のメリットだと感じました。
ストレージの拡張性:microSDで最大1TBのライブラリを持ち運ぶ
もし256GBでも足りないという場合でも、microSDカードスロットが搭載されているため安心です。最大1TBまでのカードに対応しており、実質的に無限に近いライブラリを持ち運ぶことができます。私は手持ちの512GBのmicroSDカードに、過去に撮りためた写真や自炊した電子書籍データを大量に入れてセットしていますが、読み込みもスムーズで快適です。本体上部にスロットがあり、ピンを使ってトレイを引き出すタイプなので頻繁な出し入れには向きませんが、一度セットしてしまえば強力なデータ倉庫として活躍してくれます。
まとめ:メモリとストレージ
- メモリ容量:8GBの物理メモリを搭載しており、マルチタスクでもアプリの再読み込みが少なく快適に動作する
- 仮想メモリ:昨今流行りのRAM拡張機能は非搭載だが、物理メモリが十分あるため動作に支障はない
- ストレージ容量:標準で256GBの大容量を備えており、大型ゲームや動画ファイルを多数保存しても余裕がある
- 拡張性:microSDカードスロットを装備し、最大1TBまでストレージを追加できるため、大量のメディアデータを持ち運べる
バッテリーと充電:Lenovo Tab Plus 大容量8600mAhと45W急速充電の実力
ここでは、Lenovo Tab Plusのエンタメ体験を支えるバッテリー性能と、使い勝手を左右する充電環境について、スペックと実測値の両面からレビューしていきます。
大容量バッテリーとベンチマーク結果
Lenovo Tab Plusは、このクラスのタブレットとしてはかなり大型となる8600mAhの大容量バッテリーを搭載しています。公称の駆動時間は、ストリーミング動画再生で最大約12時間とされており、長編映画やドラマシリーズを一気見しても十分に耐えられる設計です。 実際に、デバイスのバッテリー性能を客観的に計測するベンチマークアプリ「PCMark Work 3.0 Battery Life」を使用してテストを行いました。
画面輝度を屋内での視聴に適した中程度の設定にし、Wi-Fiに接続した状態で計測した結果、11時間34分という優秀なスコアを記録しました。ハイエンドタブレットでも10時間を切ることが珍しくない中、11時間半を超えて稼働し続けるスタミナは非常に頼もしく、長時間のフライトや電源のないカフェでの作業でも、バッテリー残量を気にせず没頭できる安心感があります。
実際の使用感:1日使い倒しても余裕のスタミナ
ベンチマークだけでなく、日常的な使用シーンでもその持ちの良さを実感しました。休日にNetflixで映画を2本(約4時間)連続で視聴し、その後YouTubeで高画質のミュージックビデオを1時間流し、さらにブラウジングやSNSチェックを断続的に行いましたが、夜になってもまだバッテリーには余裕がありました。体感としては、動画視聴時で1時間あたり約8%〜10%程度の消費に収まっている印象です。
注目すべきはスタンバイ時の消費電力の少なさです。搭載されているMediaTek Helio G99プロセッサの電力効率が良いためか、スリープ状態で24時間放置しても数%しか減っておらず、使いたい時に「充電がない!」と慌てることはありませんでした。なお、ワイヤレス充電には対応していませんが、この大容量バッテリーであれば頻繁に充電台に置く必要もないため、大きなデメリットとは感じませんでした。
45W急速充電とポート仕様
充電に関しては、最大45Wの急速充電に対応しており、さらに嬉しいことに45W対応のACアダプターが標準で付属しています。完全にバッテリーが切れた状態から充電を試みたところ、最初の30分で約50%まで一気に回復し、約90分(1時間30分)で満充電になりました。8600mAhという巨大な容量を考えれば、この速度は非常に高速です。
朝の支度をしている間に、1日使えるだけの電力をサッと確保できるのは非常に便利でした。 充電ポートはUSB Type-Cですが、規格はUSB 2.0となっています。充電やオーディオ出力には問題ありませんが、PCと接続して大容量の動画ファイルを転送する際などは、USB 3.0以上の機種に比べて速度が遅く感じる場面がありました。データ転送速度よりも、充電速度とスタミナに重きを置いた仕様と言えるでしょう。
まとめ:バッテリーと充電
- バッテリー容量:8600mAhの大容量バッテリーを搭載しており、タブレットとしてトップクラスの容量を誇る
- 公称駆動時間:ストリーミング再生で最大約12時間とされており、長時間のエンタメ視聴に最適
- 実測テスト:PCMarkのバッテリーテストで11時間30分を超えるスコアを記録し、スタミナ性能は非常に高い
- 使用感:動画視聴やブラウジングを1日中行ってもバッテリー切れの心配がなく、スタンバイ時の消費も優秀
- 充電速度:付属の45W充電器を使用すれば、約90分で満充電が可能で、短時間での回復も早い
- 充電方式:急速充電には対応しているが、ワイヤレス充電には非対応
- ポート規格:USB Type-CポートはUSB 2.0規格のため、大容量データの有線転送速度は控えめ
カメラと通信性能:Lenovo Tab Plus 必要十分な記録機能と安定した接続性
ここでは、Lenovo Tab Plusの日常の記録用途としてのカメラ性能と、エンタメ体験を支える通信周りの使い勝手についてレビューしていきます。
カメラ性能:メモ代わりやビデオ通話には十分
Lenovo Tab Plusは、背面と前面のそれぞれに800万画素(8MP)のカメラを搭載しています。最近のスマートフォンのような超高画質や多機能さは期待できませんが、タブレットの用途を考えれば「必要十分」な性能です。 実際に背面カメラを使って、ホワイトボードの文字や配布資料を撮影してみましたが、オートフォーカス(AF)がしっかりと機能し、文字もくっきりと視認できました。
明るいオフィスや教室でのドキュメントスキャン用としては十分に役立ちます。ただし、フラッシュが搭載されていないため、薄暗い場所での撮影には向きません。 前面カメラについては、ZoomでのWeb会議や家族とのビデオ通話で使用しました。画質はフルHDクラスで、相手に表情を伝えるには十分なクオリティです。また、顔認証によるロック解除にも対応しており、タブレットを持ち上げるだけでサッと画面が開くのは非常に便利でした。
通信性能:Wi-Fi 5でも4Kストリーミングは快適
通信規格に関しては、Wi-Fi 5 (802.11ac) と Bluetooth 5.2 に対応しています。最新のWi-Fi 6には非対応ですが、実際に自宅のWi-Fi環境でNetflixの4K動画を再生したり、YouTubeを高画質でストリーミングしたりしても、読み込みが止まることはなく非常に安定していました。ルーターから離れた部屋でも電波の掴みは良好で、エンタメ視聴においてストレスを感じる場面はありません。 Bluetooth接続に関しても、ワイヤレスイヤホンとのペアリングはスムーズで、動画視聴時の音ズレ(遅延)も気にならないレベルでした。
携帯性とGPS:モバイル通信非対応だがナビ利用は可能
本機はSIMカードスロットを持たないWi-Fi専用モデルであり、LTEや5Gといったモバイル通信には対応していません。外出先でインターネットに接続する場合は、スマートフォンのテザリングやフリーWi-Fiを利用する必要があります。 一方で、GPS(GLONASS、Galileo、BDS含む)はしっかりと内蔵されています。試しにGoogleマップを開いて車のナビとして使ってみましたが、位置情報は正確で、大画面ナビとして十分に機能しました。オフラインマップをダウンロードしておけば、電波のない場所でも地図を確認できるため、アウトドアや車中泊のお供としても活用できそうです。
まとめ:カメラと通信性能
- 背面カメラ:800万画素のAF対応カメラを搭載。ドキュメント撮影などのメモ用途には十分実用的。
- フラッシュ:非搭載のため、暗所での撮影には適さない。
- 前面カメラ:800万画素でビデオ通話には十分な画質。顔認証によるロック解除が便利。
- Wi-Fi:Wi-Fi 5対応。Wi-Fi 6非対応だが、高画質動画のストリーミングも安定しており実用上の問題はない。
- Bluetooth:バージョン5.2に対応。ワイヤレスイヤホンとの接続も安定している。
- モバイル通信:SIMカード非対応のWi-Fiモデルのみ。屋外ではテザリング等が必要。
- GPS:位置情報測位システムを搭載しており、大画面を活かしたカーナビ代わりとしても利用可能。
OSと機能:Lenovo Tab Plus Android 14の快適さと長期サポートの安心感
Lenovo Tab Plusは、最新のAndroid 14を搭載し、シンプルながらもタブレットの大画面を活かす工夫が随所に施されています。ここではOSの使い勝手や独自の便利機能、そして長く使う上で重要なアップデート保証についてレビューします。
OSとUIデザイン:直感的でPCライクにも使える柔軟性
初期搭載OSはAndroid 14で、インターフェースは非常にクリーンで直感的です。余計なブロートウェア(プリインストールアプリ)も少なく、好感を持ちました。実際に使ってみて便利だったのは、画面下部に表示されるタスクバー(ドック)です。よく使うアプリへ瞬時にアクセスでき、アプリの切り替えもスムーズに行えます。
アップデート保証:2028年まで安心して使える約束
Androidタブレットを購入する際、気になるのがソフトウェアのサポート期間ですが、Lenovo Tab Plusはこの点でも優秀です。メーカーは、Android 16までの2回のメジャーOSアップデートと、2028年までの4年間のセキュリティアップデートを公約しています。安価なタブレットではアップデートが放置されることも珍しくありませんが、本機なら長期間にわたって最新機能やセキュリティ対策を享受できます。
独自機能:読書や見守りに役立つ多彩なモード
Lenovo Tab Plusには、ユーザーの利用シーンに寄り添った便利な機能が多数搭載されています。特に気に入っているのが「読み上げモード」です。これをオンにすると画面がモノクロや彩度を抑えた色調に変わり、まるで電子ペーパーのような質感で電子書籍を楽しめます。長時間読書をしても目が疲れにくく、寝る前の読書タイムに欠かせない機能となりました。
また、Googleキッズスペースにも対応しており、子供向けの良質なコンテンツに安全にアクセスさせることができます。使用時間やアプリの制限も細かく設定できるため、親としても安心して端末を渡せます。さらに、充電中に時計やフォトフレームとして使える「スタンバイモード」も搭載されており、使っていない時でもインテリアとして機能するのがお洒落だと感じました。
生体認証:顔認証はスムーズだが指紋認証は非搭載
セキュリティ機能として、フロントカメラを使用した顔認証に対応しています。実際に試してみると認証速度は十分に速く、タブレットを持ち上げて画面を点灯させるだけで、一瞬でロックが解除されます。特に手が濡れていたり汚れていたりする家事の合間には、画面に触れずに解除できる顔認証が非常に便利でした。
ただし、指紋認証センサーは搭載されていません。暗い部屋で顔認証が通りにくい場合や、マスクをしている時にはPINコードの入力が必要になる点は少し不便に感じました。とはいえ、顔認証の精度自体は良好なので、日常使いでストレスを感じる場面はそれほど多くありません。
まとめ:OSと機能
- OS:最新のAndroid 14を搭載し、クリーンで使いやすいUIを採用している
- PCモード:ウィンドウ表示やタスクバーによる操作が可能で、マルチタスク作業が快適
- アップデート:Android 16までのOS更新と2028年までのセキュリティパッチが保証されており安心
- 読み上げモード:画面をモノクロ調にして目の負担を軽減でき、電子書籍リーダーとしても優秀
- キッズ対応:Googleキッズスペースにより、子供にも安心して使わせることができる
- スタンバイモード:充電時におしゃれな時計やフォトフレームとして活用できる
- 生体認証:顔認証は高速で便利だが、指紋認証は非搭載のためシーンによってはPIN入力が必要
検証してわかったLenovo Tab Plusのメリット・デメリット
実際にLenovo Tab Plusを使い込んでみて感じた、良かった点(メリット)と気になった点(デメリット)を包み隠さずレビューします。スペック表だけでは見えてこない、リアルな使用感をお伝えします。
メリット(長所、利点)
メリット1:タブレットの常識を覆す圧倒的な音質
最大のメリットは、間違いなく「音」です。JBL製のスピーカーを8基も搭載しているだけあり、その音圧と臨場感は他のタブレットとは次元が違いました。特に低音の響きが豊かで、映画の爆発シーンやベースの効いた音楽を再生すると、筐体が振動して迫力が直に伝わってきます。Bluetoothスピーカーモードを使えば、スマホの音楽をこの高音質スピーカーで流せるため、別途ポータブルスピーカーを持ち歩く必要がなくなったのも嬉しい発見でした。
メリット2:どこでもシアター化できる無段階キックスタンド
背面に内蔵されたキックスタンドは、最大175度まで無段階で角度調整が可能です。これが想像以上に便利で、デスクに置いて作業する時は浅く、ソファで寝転がって動画を見る時は深く倒すといった使い分けが自在にできます。別途ケースやスタンドを持ち歩く必要がなく、本体だけで自立するのは非常にスマートです。ヒンジの剛性もしっかりしており、タッチ操作をしてもグラつくことがない安定感も高評価でした。
メリット3:エンタメを長時間楽しめるバッテリーと急速充電
8600mAhの大容量バッテリーは伊達ではありません。休日を利用して映画やアニメを長時間視聴しましたが、バッテリー残量を気にすることなく没頭できました。また、最近の製品では珍しく45Wの急速充電器が同梱されているのも大きなメリットです。万が一バッテリーが切れても、約90分で満充電にできるため、すぐにエンタメ鑑賞を再開できます。
メリット4:最大1TBまで拡張可能なmicroSDカードスロット
ストレージ容量に関して、内蔵の256GBに加えてmicroSDカードスロットが搭載されている点は見逃せません。最大1TBまでのカードに対応しているため、容量不足を心配することなく、高画質な映画や大量の電子書籍、ハイレゾ音源を保存して持ち運ぶことができます。ストリーミング全盛の時代ですが、飛行機の中やキャンプ場などオフライン環境で楽しみたい私にとって、この拡張性は非常に心強い存在でした。
メリット5:有線派に嬉しい3.5mmイヤホンジャック搭載
多くのハイエンドタブレットがイヤホンジャックを廃止する中、本機はしっかりと搭載しています。音ゲーをプレイする際の遅延対策や、お気に入りの有線ヘッドホンで高音質を楽しみたい時に変換アダプタなしで直挿しできるのは大きな利点です。特に本機はハイレゾ再生にも対応しているため、有線接続の価値がさらに高まります。
メリット6:90Hz駆動の滑らかな2Kディスプレイ
11.5インチのディスプレイは2K解像度(2000×1200)で非常に精細です。90Hzのリフレッシュレートに対応しているため、ブラウザのスクロールやシステムのアニメーションがヌルヌルと動き、操作していて気持ちが良いです。発色も鮮やかで、動画コンテンツを美しい映像で楽しむことができました。
デメリット(短所、欠点)
デメリット1:最新の重い3Dゲームには向かない処理性能
搭載されているMediaTek Helio G99プロセッサーは、日常使いには十分ですが、グラフィック性能は高くありません。「原神」のような重量級の3Dゲームをプレイした際、画質を下げてもフレームレートが低下する場面があり、快適とは言えませんでした。ゲームをメインの目的とする場合、特にアクション性の高いタイトルを遊びたいユーザーには物足りなさを感じるでしょう。
デメリット2:片手持ちには厳しい重量と独特な厚み
本体重量は約650gあり、同サイズのタブレットと比較しても重めです。また、スピーカー部分が隆起した独特の形状のため、収納時に少しかさばると感じることもありました。スタンドを使って置いて使う分には全く問題ありませんが、長時間片手で持って電子書籍を読むといったスタイルには不向きだと感じました。
デメリット3:屋外では少し見づらい画面輝度と映り込み
ディスプレイの最大輝度は400nitで、屋内で使う分には十分明るいのですが、直射日光の当たる屋外で使用した際は画面が暗く感じました。また、光沢(グレア)液晶のため、明るい場所では自分自身の顔や背景の映り込みが気になることがあります。アウトドアで映画を見る際は、日陰を確保するなどの工夫が必要でした。
デメリット4:指紋認証非搭載でマスク時のロック解除が手間
セキュリティ機能として顔認証は搭載されていますが、指紋認証センサーはありません。自宅でくつろいでいる時は顔認証でスムーズにロック解除できますが、外出先でマスクをしている時や、暗い寝室で使う時などは顔認証が反応しづらく、PINコードを入力する手間が発生しました。電源ボタンに指紋センサーがあれば完璧だっただけに、惜しいポイントです。
まとめ:メリット・デメリット
Lenovo Tab Plusは、エンターテインメントを楽しむことに特化した、非常に割り切りの良いタブレットです。8つのスピーカーによる圧倒的な音響体験や、どこでも自立するスタンド、microSDカードによる容量拡張といったメリットは、動画や音楽を愛するユーザーにとって最強の強みとなります。一方で、ゲーム性能や携帯性、生体認証の利便性においては妥協が必要な部分もあります。これらを理解した上で、「観る・聴く」をメイン用途として選ぶなら、価格以上の満足度が得られる一台だと確信しました。
Lenovo Tab Plusのスペック(仕様)
- ディスプレイ: 11.5インチ、解像度 2000 x 1200 ドットのワイドパネル ※2K/10点マルチタッチ/Miracast対応/画面分割/マルチウインドウ/リーディングモード/TÜV認証ブルーライト軽減
- リフレッシュレート: 90Hz
- プロセッサ: MediaTek Helio G99 (MT8781) ※6nm/64bit/8コア/最大2.2GHz
- CPU: 2x ARM Cortex-A76 2.2GHz + 6x ARM Cortex-A55 2.0GHz
- GPU: ARM Mali-G57 MC2 + HyperEngine 2.0 Lite
- RAM(メモリ): 8GB LPDDR4x
- ストレージ: 256GB
- 外部ストレージ: microSDカードで最大1TBまで
- バッテリー: 8600 mAh リチウムイオンポリマー
- 駆動時間: ストリーミング再生で約 12時間
- 充電: 45W急速充電(90分でフル充電)
- 背面カメラ: 8MP ※AF
- 前面カメラ: 8MP ※FF
- ワイヤレス通信: Wi-Fi 802.11a/b/g/n/ac(2.4Ghz/5GHz)、Bluetooth 5.2
- インターフェース: USB 2.0 Type-Cポート(OTG機能付き)x1、microSDカードリーター x1、マイクロホン/ヘッドホン・コンボ・ジャック x1、パワーボタン x1、ボリュームボタン x1
- センサー: 加速度センサー、光センサー、ジャイロセンサー、GPS、GLONASS、Galileo、BDS
- スピーカー: JBL スピーカー x8(26Wの出力、22cc、ノイズカット、4つのマトリックス・ツイーター、4つのフォースバランスド・ベース・ウーファー)
- オーディオ: ドルビー・アトモス、ハイレゾオーディオ(ロスレス・ストリーミング対応)
- スタイラスペン: Lenovo Tab Pen Plus(別売) ※筆圧感知4096段階
- キックスタンド: 175度までの角度調整に対応
- 防水防塵: IP52相当
- アプリ: 「Nebo」(手書きでメモ)、「Myscript Calculator 2」(数式の入力が行えるアプリ)、Lenovo Freestyle(PCのセカンドモニタ/タブレットPC間でファイル転送)
- Google キッズスペース: 対応(Family Link アプリのペアレンタル コントロールも利用可)
- 生体認証: 顔認証
- 筐体: アルミニウム、プラスチック
- OS: Android 14
- サイズ: 約 268.3 x 174.3 x 7.8-13.6 mm
- 重量: 約 650 g
- カラー: ルナグレー
- 付属品: マニュアル類、AC アダプター(45W)、USB ケーブル、カードスロットピン
Lenovo Tab Plusの評価
8つの評価基準で「Lenovo Tab Plus」を5段階で評価してみました。
【項目別評価】
画面の見やすさ:★★★★☆
11.5インチの2Kディスプレイは精細で発色も良く、90Hzのリフレッシュレートで動作も滑らかです。屋内の視聴は快適ですが、屋外では輝度不足を感じることがあります。
スペック:★★★☆☆
MediaTek Helio G99と8GBメモリの組み合わせは、動画視聴やブラウジングには十分です。ただし、重い3Dゲームには力不足で、用途を選ぶ性能と言えます。
デザイン:★★★★☆
質感の高いマットなルナグレーの筐体と、一体型の無段階キックスタンドが非常に機能的です。スピーカー部の厚みと重量はあるものの、持ちやすさは工夫されています。
耐久性: ★★★★☆
IP52相当の防滴防塵性能を備えており、水回りでも比較的安心して使えます。金属製のキックスタンドやヒンジ部分の剛性もしっかりとしています。
通信:★★★☆☆
Wi-Fi 5までの対応で最新のWi-Fi 6が使えない点や、モバイル通信モデルがない点は惜しいです。GPSを内蔵しているため、オフラインマップでのナビ利用は可能です。
機能:★★★★★
タブレットの常識を超える8基のJBLスピーカーやBluetoothスピーカーモードは圧巻です。PC連携機能や読み上げモードなど、実用的な独自機能も充実しています。
使いやすさ:★★★★☆
ケースなしで自立するスタンドの利便性は抜群で、顔認証もスムーズです。指紋認証がない点と、片手で持ち続けるには重い点がマイナス要素です。
価格:★★★★★
4万円台からという価格設定ながら、圧倒的な音響性能と256GBの大容量ストレージを備えており、エンタメ用途としてのコストパフォーマンスは極めて高いです。
総評:★★★★☆
圧倒的な音響体験とエンタメ性能
Lenovo Tab Plusの最大の特徴は、何と言ってもJBL製のスピーカーを8基も搭載している点です。その音質はタブレットの域を超えており、音楽鑑賞や動画視聴において、これ以上ない没入感を提供してくれます。ディスプレイも高解像度な2K液晶を採用しており、映像美も申し分ありません。さらに、画面をモノクロ調にして目の負担を軽減する「読み上げモード」も搭載されており、電子書籍リーダーとしても非常に優秀です。「観る・聴く・読む」というエンターテインメント体験においては、価格以上の価値を確実に提供してくれます。
割り切りが必要なゲーム性能と作業の快適性
一方で、ゲーム性能に関しては過度な期待は禁物です。搭載されているMediaTek Helio G99プロセッサーは、Office文書の作成や画像編集といった日常的な作業はサクサクと快適にこなせますが、「原神」のような負荷の高い3Dゲームを高画質設定で滑らかにプレイするには力不足です。ゲームを主目的とする場合は、画質を落とすなどの妥協が必要になります。しかし、この端末の真価は、そうしたスペック上の制約を補って余りある連携機能にあります。
PC連携で広がる可能性と結論
特に注目すべきは、ワイヤレスでの映像出力や、Windows PCとのシームレスな連携機能です。サブモニターとして活用したり、PCとデータを手軽に共有したりすることで、デスクワークの効率を飛躍的に向上させることができます。この強力な連携機能は、ゲーム性能というデメリットを帳消しにするほど魅力的です。単なるエンタメ端末としてだけでなく、Androidタブレットを使って日々の作業効率を高めたいというニーズにもしっかり応えてくれる、非常に優れた一台としておすすめします。
Lenovo Tab Plusの価格・購入先
※価格は2025/11/21に調査したものです。価格は変動します。
レノボ公式サイト
36,800円(税込・送料無料)で販売されています。
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支払い方法は、前払い銀行振込(一括)、クレジットカード、分割払い(JACCSショッピングクレジット)、Amazon Payです。
ECサイト(Amazon、楽天、ヤフーなど)
- Amazonで36,800円、
- 楽天市場で37,980円(送料無料・ほぼ未使用の中古品)、
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おすすめのライバル機種と価格を比較
「Lenovo Tab Plus」に似た性能を持つタブレットも販売されています。
Lenovo Yoga Tab
Lenovoから発売された11.1インチのタブレットです(2025年9月 発売)。
Qualcomm Snapdragon 8 Gen 3、12GB LPDDR5X メモリ、3.2K LTPS液晶、256GB UFS 4.0ストレージ、8860mAhバッテリー、背面13MP+2MPカメラ、前面13MPカメラを搭載しています。
また、AIで最大4K解像度までアップスケーリングする技術「Lenovo AI SuperRes (AISR)」、AI機能「Lenovo AI Now」、正確なスペクトル・色調整を行う「PureSight Pro」アルゴリズム、専用ペン「Lenovo Tab Pen Pro」(付属)、専用キーボード「Lenovo Yoga Tab Keyboard Pack」(別売)、「Smart Connect」、「手書きフィードバック」に対応。
DP映像出力、最大144Hzリフレッシュレート、顔認証、IP53防水防塵、Corning Gorilla Glass 7i、68W 急速充電、4スピーカー、Dolby Atmos、USB 3.2 Gen 2 Type-C (DP-Out対応)、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4にも対応しています。
価格は、Amazonで63,800円、楽天市場で66,980円(送料無料)、ヤフーショッピングで66,980円、レノボ公式サイトで63,800円(税込・送料無料)、です。
関連記事:Lenovo Yoga Tab徹底レビュー!実はPlus版より優秀?欠点もあり
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Lenovo Idea Tab Pro
Lenovoから発売された12.7インチのタブレットです(2025年1月 日本発売)。
Android 14(2回のOSメジャーアップグレード)、MediaTek Dimensity 8300、8GB LPDDR5X メモリ、2944 x 1840 ドットのディスプレイ、256 GB UFS 4.0ストレージ、10200 mAhバッテリー、microSDメディアカードリーダー、背面13MPのメインカメラ、前面8MPのフロントカメラを搭載しています。
また、DP映像出力、4つのJBLスピーカー、Dolby Atmos、Lenovo Tab Pen Plus(付属)、Google GeminiのAI機能(かこって検索、翻訳)、「Easy Jot」、読み上げモード、Lenovo TurboSystem、Lenovo Smart Connect、キーボードパック(別売)、フォリオケース(別売)、USB 3.2 Type-Cポート(DP映像出力に対応)、Wi-Fi 6 、Bluetooth 5.3に対応しています。
価格は、Amazonで46,000円(税込)、楽天市場で57,800円(送料無料)、ヤフーショッピングで57,800円(送料無料)、です。
関連記事:Lenovo Idea Tab Pro レビュー!AI機能付き12.7タブレット
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Lenovo Yoga Tab Plus
Lenovoから発売された12.7インチのタブレットです(2025年1月 発売)。
Android 14(2回のメジャー OS アップグレード)、Qualcomm Snapdragon 8 Gen 3、16GB LPDDR5X メモリ、3K液晶(2944 x 1840)、256 GB UFS 4.0ストレージ、10200 mAhバッテリー、背面13MP + 2MP の2眼カメラ、前面13MP フロントカメラを搭載しています。
また、Lenovo AI Now、共有機能(クロスコントロール、共有ハブ、デバイス連携)、Harman Kardonの6つのスピーカー、ドルビー・アトモス、デュアルマイク、DP映像出力、Miracast、144Hzのリフレッシュレート、45W急速充電、Lenovo Tab Pen Pro(付属)、専用のキーボードパック(別売)、USB 3.2 Type-C ポート、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4に対応しています。
価格は、Amazonで77,980円(税込)、楽天市場で85,920円(送料無料)、ヤフーショッピングで80,000円(ほぼ未使用品)、です。
関連記事:Lenovo Yoga Tab Plusレビュー!AI Now搭載タブレットの驚愕の性能とは?
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OPPO Pad Neo
OPPOから発売された11.4インチのタブレットです(2024年12月12日 発売)。
ColorOS 13 (Android 13ベース) 、MediaTek Helio G99、6GB LPDDR4Xメモリ、2.4KのLCD液晶、128GB UFS2.2ストレージ、8000 mAhバッテリー、背面 8MPのメインカメラ、前面 8MPのフロントカメラを搭載しています。
また、33W 急速充電、ジェスチャー操作、タスクバー、クアッドスピーカー、Dolby Atmos、ステレオサウンド、リフレッシュレート 90Hz、タッチサンプリングレート 最大180Hz、Widevine L1 対応、デュアルマイク、顔認証、スマートカバー(別売)、Wi-Fi 5、Bluetooth 5.2に対応しています。
価格は、Amazonで34,617円(税込)、楽天市場で34,566円(送料無料)、ヤフーショッピングで35,500円、です。
関連記事:OPPO Pad Neo 徹底レビュー!Air比較で分かった電子書籍に強い理由
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LAVIE Tab T11(T1175/JAS)
NEC PCから発売された11.45インチタブレットです(2024年11月15日に発売開始)。
Qualcomm Snapdragon 685、8GB LPDDR4X、256GB ストレージ、8600 mAhバッテリー、背面13MPカメラ、前面8MPカメラを搭載しています。
また、アクションキー、NFC決済、個人認証情報の読み取り機能、リフレッシュレート 90Hz、つながる!LAVIE for Android(PCのセカンドモニター)、クアッド ステレオスピーカー、Dolby Atmos、ステレオマイク、IP52防水防塵、
デジタルペン3(PC-AC-AD042C)、Bluetoothキーボード(PC-AC-AD049C)、タブレットカバー(PC-AC-AD050C)、ガラス保護フィルム(PC-AC-AD051C)、Googleキッズスペース、ペアレンタルコントロール、顔認証、NFC(Type-A/B)、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.3に対応しています。
価格は、Amazonで39,500円(税込)、楽天市場で41,820円(税込)、ヤフーショッピングで47,080円(送料無料)です。
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POCO Pad
シャオミから発売された12.1インチのタブレットです(2024年6月 発売)。
Xiaomi HyperOS (Android 14ベース)、Qualcomm Snapdragon 7s Gen 2、8GB LPDDR4X、2.5KのLCD液晶、256GB/512GB UFS 2.2、10000mAhバッテリー、背面8MPのメインカメラ、前面8MPのフロントカメラを搭載しています。
また、33W急速充電、クアッド スピーカー、Dolby Atmosリフレッシュレート 最大120Hz、タッチサンプリングレート 240Hz、USB Type-C (USB 2.0/OTG)、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2に対応しています。
価格は、Amazonで39,980円、楽天市場で34,800円(送料無料・中古)、ヤフーショッピングで37,500円、です。
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他のレノボ タブレットと比較
他にもレノボのタブレットが販売されています。2025、2024モデルもあるので、ぜひ比較してみてください。
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