2025年8月2日に発売された「ANBERNIC RG 477M」は、MediaTek Dimensity 8300という強力なプロセッサと、CNC加工の美しい金属ボディを採用した高級あふれる高性能な携帯ゲーム機として、大きな注目を集めています。
このレビューでは、RG 477Mがレトロゲーム体験をいかに変革するのか、前モデル「ANBERNIC RG405M」からどれほどの飛躍を遂げたのか、そして他のライバル機と比べてどのような魅力と欠点を持つのか、その実力を徹底的に検証しました。
【先に結論からお伝えしましょう】
ANBERNIC RG 477M の長所 (Pros):
- PS2やWiiも快適に動作する、Dimensity 8300の圧倒的なパフォーマンス
- レトロゲームに最適化された、4.7インチ・120Hzの高精細・高リフレッシュレートディスプレイ
- 所有欲を満たす、高級感あふれるCNC加工のアルミニウム合金ボディ
- Wi-Fi 6Eや27W急速充電など、最新規格に対応した高い利便性
- リアルタイム翻訳など、ゲーム体験を拡張するユニークなAI機能
- タッチ操作のゲームを物理ボタンで遊べる便利なキーマッピング機能
ANBERNIC RG 477M の短所 (Cons):
- 高性能だが、他の携帯ゲーム機と比較して高価な価格設定
- 静かな環境では気になる、操作音の大きいショルダーボタン
- プロセッサは強力だが、GPUドライバの互換性に起因する不安定さの可能性
- 高級感と引き換えに携帯性を少し損なう重さ
総合評価:
ANBERNIC RG 477Mは、価格よりも高性能さとボディの質感を重視し、最高の環境でレトロゲームを楽しみたいと考えるこだわり派のユーザーにとって、満足度の高い選択肢の一つです。特にPlayStation 2やWiiまでのゲームを、これ以上ないほどの高品質な画面と快適な動作でプレイしたい方には強くおすすめできます。
<この記事で分かること>
- 高級感あふれるアルミボディのデザインと、充実した付属品の詳細なレビュー
- 120Hz高リフレッシュレートを誇る4.7インチ高精細ディスプレイの実力
- Dimensity 8300がもたらす、前モデル(RG405M)を圧倒するパフォーマンス
- PlayStation 2やWiiなど、高負荷なエミュレーターの具体的な動作検証
- 高性能を支えるアクティブ冷却システムの性能とファンの静音性
- ゲームの壁を超える、リアルタイム翻訳など独自のAI機能の紹介
- 大容量バッテリーの持続時間と27W急速充電の利便性
- Retroid Pocket 5など、ライバル機種とのメリット・デメリット比較
- 専門家による5段階評価と詳細な総評
- 最新の価格と、お得な購入先
この記事を最後まで読むことで、「ANBERNIC RG 477M」が本当に最適な一台なのか、購入するべきかどうかが、はっきりと分かるはずです。悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
この製品の購入はこちら→ Amazon リンク / AliExpress リンク
公式ページ:ANBERNIC RG 477M
デザイン:ANBERNIC RG 477M 堅牢な金属ボディがもたらす所有感と進化
ここでは、ANBERNICの最新フラッグシップモデル「RG 477M」のデザイン、質感、そして前モデル「ANBERNIC RG405M」からの進化点について、開封した時の感動と共に詳しくレビューしていきます。手に取った瞬間に伝わるその魅力を、余すところなくお伝えします。
ずっしりとした重みが物語るプレミアムな質感
箱を開けてRG 477Mを初めて手にした時、まず感じたのはそのずっしりとした重みです。前モデルのRG405Mもアルミニウム合金製のボディで高級感がありましたが、RG 477Mの重量は約354gと、RG405Mの約260gから大幅に増しており、その存在感は圧倒的です。この重さが安っぽさを微塵も感じさせず、まさに「プレミアムな一台」を手にしたという強い所有欲を満たしてくれました。
航空グレードのアルミ合金からCNC加工で精密に削り出されたボディは、ひんやりとして手に吸い付くような滑らかさがあります。私が試した「チョコレートブロンズ」は、暗い場所では黒く、光が当たると赤みがかって見える非常に深みのあるカラーで、他のデバイスにはない独特の魅力にすぐに引き込まれました。
洗練されたフォルムと優れた携帯性
RG405Mの丸みを帯びた親しみやすいデザインから一転し、RG 477Mはよりシャープで洗練された印象を受けます。しかし、エッジは丁寧に丸く処理されているため、ホールド感は非常に良好です。本体サイズは長さ17.6cm、幅8.94cmと、RG405M(長さ16.3cm、幅7.6cm)よりも一回り大きくなっていますが、その分しっかりとした安定感が得られます。
さすがにポケットに気軽に入れるサイズではありませんが、そのスリムな設計のおかげでバッグへの収まりは良く、外出先へ持ち出すのに最適なパートナーだと感じました。背面の滑り止めストリップは少し位置が外側寄りであまり機能しない印象でしたが、付属のシリコンケースを装着することでグリップ感が格段に向上し、この点は解消できました。
<サイズ・重量の違い>
- ANBERNIC RG 477M:長さ17.6cm、幅8.94cm、高さ1.6cm、重量0.354kg
- ANBERNIC RG405M:長さ16.3cm、幅7.6cm、高さ1.59cm、重量0.260kg
待望の映像出力に対応したインターフェース
ポート類の配置は合理的で、本体下部にUSB Type-Cポート、TFカードスロット、そして3.5mmイヤホンジャックがきれいに並んでいます。注目すべきは、RG405Mでは非対応だった映像出力機能が追加された点です。RG 477MはUSB Type-Cポートから1080pのディスプレイポート出力に対応しており、自宅のモニターに接続して大画面でレトロゲームを楽しむという、まったく新しい体験が可能になりました。これはRG405Mからの最も大きな進化点の一つと言えるでしょう。実際にテレビに繋いでみると、携帯機とは思えない迫力でゲームの世界に没入でき、大きな感動を覚えました。
開封の喜びを倍増させる充実の付属品
開封して驚いたのは、付属品の充実ぶりです。充電用のUSB Type-Cケーブルや説明書はもちろんのこと、高品質なガラス製のスクリーンプロテクターと、なんと専用のシリコン保護ケースまで標準で同梱されていました。RG405Mではケースが別売りだったことを考えると、これは非常に嬉しいサプライズです。特にガラスフィルムは本体にぴったり合うように設計されており、気泡も入らず綺麗に貼り付けることができました。購入してすぐに、追加投資なしで本体をしっかりと保護できるこの配慮は、ユーザーにとって大きなメリットだと感じます。
<ANBERNIC RG 477Mの付属品 一覧>
- RG 477M 本体
- Type-C充電ケーブル
- スクリーンプロテクター
- ユーザーマニュアル
- シリコン保護ケース
まとめ:デザイン
- 第一印象:前モデルを上回る約354gのずっしりとした重量感が、圧倒的な高級感を演出している
- 質感と素材:航空グレードのアルミ合金をCNC加工で仕上げた、指紋が付きにくい滑らかなマットボディ
- 携帯性とサイズ感:ポケットに入れるには大きいが、バッグでの持ち運びには最適なサイズと重量バランス
- インターフェース:待望のUSB-C経由1080pディスプレイポート出力に対応し、RG405Mから大幅に機能が向上
- 付属品:ガラスフィルムやシリコンケースが標準で付属しており、購入後すぐに安心して使用を開始できる
ディスプレイ:ANBERNIC RG 477M レトロゲームを至高の体験へと昇華させるスクリーン
ここでは、ANBERNIC RG 477Mの最も注目すべき進化点であるディスプレイについて、その性能と感動をレビューします。前モデルRG405Mからどれほどの飛躍を遂げたのか、具体的な体験を交えて詳しく解説していきます。
息をのむほどの高精細化と完璧なアスペクト比
RG 477Mの電源を入れて最初に感じたのは、表示される映像の圧倒的な鮮明さでした。前モデルのRG405Mも4インチ・640×480解像度のIPSスクリーンを搭載し、4:3のレトロゲームには最適でしたが、RG 477Mはそれを遥かに凌駕します。4.7インチへと大型化したLTPS液晶ディスプレイは、解像度が1280×960ピクセルへと一気に4倍になりました。この差は歴然で、例えばPlayStationのゲームを4倍にアップスケーリングして表示させると、RG405Mでは少しぼやけて見えたテクスチャが、RG 477Mでは驚くほどシャープに映し出され、黒い帯も表示されません。まるでリマスター版をプレイしているかのような感動がありました。
<ディスプレイのサイズ、タイプ、解像度の違い>
- ANBERNIC RG 477M:4.7インチのLTPSインセル、(解像度)1280×960
- ANBERNIC RG405M:4インチのIPS、(解像度)640×480
120Hzがもたらす、驚異的な滑らかさ
このデバイスの真価は、最大120Hzという高リフレッシュレート対応にあります 。正直なところ、私も最初は「レトロゲームに120Hzは過剰では?」と思っていました。しかし、「ブラックフレーム挿入」機能を有効にしてプレイした瞬間、その考えは完全に覆されました。これは、描画されるフレームの間に黒い画面を挟むことで、残像感を低減し、動きを滑らかに見せる技術です。実際に試してみると、その効果は絶大で、かつてのブラウン管テレビで遊んだ時のような、ぬるぬるとした心地よい映像が再現されるのです。この滑らかさは、一度体験するともう元には戻れません。
鮮やかな発色と快適なタッチ操作
RG 477Mのディスプレイは、ただ高精細で滑らかなだけではありません。発色が非常に豊かで、最大輝度は500nitsと、RG405Mで時折感じた「少し暗い」という印象を払拭するのに十分な明るさを確保しています。日中の明るい室内でも視認性は抜群でした。また、10点マルチタッチ対応のスクリーンは非常に反応が良く、Android OS上の操作やタッチ操作が必須のゲームでもストレスを感じることはありませんでした。表示遅延もほとんど感じられず、快適そのものです。
唯一の注意点とアスペクト比
完璧に見えるこのディスプレイにも、一つだけ考慮すべき点があります。それは、4:3というアスペクト比です。PlayStationやニンテンドー64、セガサターンといった据え置き機のレトロゲームにはまさに「完璧」ですが、PSPのような16:9のワイドスクリーンを採用した携帯機のゲームをプレイする際は、画面の上下に大きな黒帯が表示されてしまいます。また、画面下部のベゼルが上部より少し太いデザインになっていますが、これはゲームに集中しているとほとんど気にならないレベルでした。
<ANBERNIC RG 477Mのディスプレイ仕様>
- ディスプレイの種類: 4.7インチ LTPSインセルディスプレイ
- 解像度: 1280 x 960ピクセル
- アスペクト比: 4:3
- リフレッシュレート: 最大120Hz(60Hz/90Hz/120Hzで切り替え可能)
- タッチスクリーン: マルチタッチ対応
- その他: OCAフルラミネーション
まとめ:ディスプレイ
- 解像度とサイズ:RG405Mの4インチ・640×480から、4.7インチ・1280×960へと大幅に進化し、圧倒的な高精細感を実現
- リフレッシュレート:最大120Hzに対応し、「ブラックフレーム挿入」機能によってレトロゲームを驚くほど滑らかに表示可能
- 品質:最大500nitsの明るいLTPS液晶を採用し、鮮やかな発色と快適なタッチ操作を両立
- アスペクト比:4:3の比率は多くのレトロゲームに最適だが、PSPのような16:9のゲームには不向き
操作性:ANBERNIC RG 477M 伝統と革新が融合したコントロール体験
ここでは、ゲーム機の核となる操作性について、ANBERNIC RG 477Mが提供する極上の体験をレビューします。長年のノウハウが凝縮された伝統的なボタンの感触から、視覚的にも楽しめる革新的な機能まで、前モデルRG405Mとの比較を交えながら、その指先に伝わる魅力を詳細に解説していきます。
十字キーとABXYボタン:まさに「ANBERNICの真骨頂」
RG 477Mを操作して、まず感動したのは十字キーの完成度の高さです。これはまさに「本作の真骨頂」と呼ぶにふさわしい出来栄えで、指に吸い付くような柔らかさを持ちながら、入力は驚くほど正確です。格闘ゲームでコマンド入力を試しても、斜め入力の誤爆は一切なく、意のままにキャラクターを操る喜びに浸れました。ABXYボタンも同様に、非常に静かで心地よい押し心地です。前モデルのRG405Mも優れた操作性でしたが、RG 477Mのボタン類は、ANBERNICが培ってきた技術の集大成とも言える、さらに一つ上のレベルに到達した感触でした。
ホールジョイスティック:ドリフト無縁の安心感とRGBの輝き
アナログスティックには、RG405Mと同様にドリフト現象への耐性が高いホール効果センサー(ホールジョイスティック)が採用されており、長期間安心して使えるという絶大な信頼感があります。RG 477Mのスティックはデッドゾーンがほとんど感じられず、非常にスムーズかつ広範囲に可動するため、繊細な操作が求められる3Dゲームでも快適にプレイできました。
注目すべきは、RG405Mにはなかった「RGBライティング機能」です。1600万色に光るジョイスティックは、設定で虹色に変化させたり、呼吸するように明滅させたりとカスタマイズが可能で、ゲームプレイを華やかに彩ってくれます。これは、性能だけでなく視覚的な満足感も与えてくれる、大きな進化点です。
トリガーとショルダーボタン (L1/L2/R1/R2)
RG 477Mは、前モデルRG405Mと同様に、本体の薄型化に貢献するインライン(横並び)のショルダーボタン配置を採用しています。個人的には指の移動が少ないスタック式(縦積み)が好みですが、この配置は携帯性を考えると合理的な選択だと感じました。L2/R2ボタンには段差が設けられており、手元を見なくても押し分けやすいよう工夫されています。
しかし、実際に操作して最も気になったのは、その操作音です。このボタンには非常に大きな音を立てるマイクロスイッチが使われており、静かな場所でのプレイには全く向きません。その「カチカチ」という音は想像以上に大きく、家族が寝静まった後にリビングで遊ぶのは少し難しいと感じました。
ボタン配置(その他)
スタートボタンやセレクトボタンといったその他のキー配置は、非常に考えられています。本体の側面にはボタンやポート類が一切なく、すべて上部と下部にまとめられているため、ゲームプレイ中に指が干渉することがなく快適でした。スタートボタンとセレクトボタンは右スティックの下にあり、押しやすくしっかりとしたクリック感があります。
ただし、これらのボタンもショルダーボタンと同様にカチカチと大きめの音がするため、ABXYボタンの静音性と比べると少しチープに感じてしまうかもしれません。一方で、特に評価したいのが物理的な「戻るボタン」の存在です。Android OSやエミュレーターのメニュー操作で、いちいち画面をタッチする必要がないため、操作が格段にスムーズになります。この小さな配慮が、全体的な使い心地を大きく向上させていると感じました。
タッチ操作を物理ボタンに割り当てる「Keymapp」機能
RG 477Mは、コントローラー非対応のAndroidゲームでも物理ボタンで遊べるようにするキーマッピング機能「Keymapp」を搭載しています。実際に試してみると、画面上のタッチコントロールに仮想ボタンをドラッグ&ドロップで配置し、十字キーやABXYボタンに割り当てるだけで設定が完了しました。これにより、タッチ操作では遊びにくかったアクションゲームも、家庭用ゲーム機のような快適な操作感で楽しむことができ、遊べるゲームの幅が大きく広がりました。
臨場感を倍増させる振動機能
本体に内蔵された振動モーターは、ゲーム体験をより豊かなものにしてくれます。これは単なるおまけ機能ではなく、リアルな振動フィードバックにより、没入感のある体験を提供してくれるのです。例えば、PlayStationの名作レースゲーム『グランツーリスモ』でコーナーを攻めすぎて壁に激突した際の「ガツン」という衝撃や、アクションゲームで敵からダメージを受けた時の振動は、手にダイレクトに伝わってきます。この確かな手応えが、ゲームとの一体感を格段に高め、プレイ中の緊張感や興奮を倍増させてくれました。
<ANBERNIC RG 477Mの主な操作ボタン 一覧>
- 左ジョイスティック(RGBライティング付き)
- 右ジョイスティック(RGBライティング付き)
- 十字キー (D-Pad)
- ゲームキー (Y, X, B, A)
- 左ショルダーボタン (L1/L2)
- 右ショルダーボタン (R1/R2)
- START (スタートボタン)
- SELECT (セレクトボタン)
- ファンクションキー
- リターンキー
- 電源キー
- 音量 +/- キー
まとめ:操作性
- 十字キー:ANBERNICの技術の粋を集めた、柔らかく正確無比な入力が可能で、操作する楽しさを感じさせる最高の出来栄え
- アナログスティック:ドリフトの心配がないホールジョイスティックを搭載し 、RG405Mにはない華やかなRGBライティング機能を追加
- ABXYボタン:非常に静かで柔らかな押し心地で、長時間のプレイでも快適な操作感を提供
- ショルダーボタン:本体の薄型化に貢献するインライン配置だが、操作音が非常に大きいマイクロスイッチが採用されており、静かな環境での使用には注意が必要
- その他のボタン配置:側面にはボタンがなくホールド感は良好で、物理的な「戻るボタン」の搭載によりAndroid OSの操作性が向上
- キーマッピング: タッチ操作を物理ボタンに割り当てる「Keymapp」機能を搭載
- 振動機能:リアルな振動フィードバックにより、ゲームへの没入感を格段に向上させる
パフォーマンス:ANBERNIC RG 477M 新世代SoCがもたらす圧倒的な処理能力
ここでは、ANBERNIC RG 477Mの性能の核となるプロセッサー、メモリ、ストレージについて、その飛躍的な進化をレビューします。前モデルRG405Mからどれほどのパワーアップを遂げたのか、そしてそれが日常の操作感にどのような感動をもたらすのかを、詳しく解説していきます。
世代が違う、プロセッサの圧倒的進化
ANBERNIC RG 477Mのパフォーマンスを語る上で、まず触れなければならないのが搭載されているSoC(System on a Chip)、MediaTek社の「Dimensity 8300」です。前モデルRG405Mが搭載していたUnisoc Tiger T618が12nmプロセスで製造されていたのに対し、Dimensity 8300は最先端の4nmプロセスを採用。これは電力効率と性能における世代的な大躍進を意味します。CPU構成も、RG405Mの「Cortex-A75 x2 + Cortex-A55 x6」から、RG 477Mでは最新世代の「Cortex-A715 x4 + Cortex-A510 x4」へと刷新され、最大動作周波数は3.35GHzに達します。この差は、単なるスペックシート上の数字以上のものです。
日常操作で体感する、異次元の快適さ
この圧倒的なCPU性能の向上は、ゲーム以外のあらゆる操作で異次元の快適さをもたらしてくれました。例えば、Webブラウザ(Chrome)で複数のタブを開きながら、バックグラウンドでYouTubeの動画を再生するといったマルチタスクも、RG405Mでは時折感じられたわずかなもたつきが、RG 477Mでは一切ありません。アプリの起動、画面の切り替え、そのすべてが驚くほどスムーズで、ストレスフリーな操作感はまさに感動的です。GPUには強力な「Mali-G615 MC6」が統合されており、高解像度の動画再生や画像編集といったグラフィック処理も軽々とこなします。
メモリとストレージも高速規格へ
パフォーマンスを支えるメモリとストレージも、RG405Mから大幅にアップグレードされています。メモリには、より高速で省電力なLPDDR5規格のRAMを最大12GB搭載。ストレージには、従来のeMMC規格よりも読み書き速度が格段に速いUFS規格のものを最大256GB内蔵しています。この恩恵は、アプリのインストールや起動時間の短縮、大容量ファイルの転送速度など、あらゆる場面で体感することができました。もちろん、最大2TBまで対応するTFカードスロットも備えているため、容量不足の心配もありません。
豊富な収録ゲームと注意点
SDカード付きのモデルを選択すれば、128GB版で4000以上、256GB版では8000以上ものゲームがプリインストールされており、購入後すぐに膨大なライブラリを楽しむことができます。ただし、一部のプリインストールされているエミュレーターは最新版ではない場合があるため、最高のパフォーマンスを引き出すためには、自分で最新のエミュレーターを導入することをおすすめします。
<ANBERNIC RG 477Mの主なパフォーマンス仕様>
- CPU: MediaTek Dimensity 8300 (4nmプロセス, オクタコア, 最大3.35GHz)
- GPU: Mali-G615 MC6
- RAM: 12GB LPDDR5 (8GBモデルもあり)
- ストレージ: 256GB UFS (128GBモデルもあり)
- 拡張ストレージ: TFカードスロット (最大2TBまで対応)
まとめ:パフォーマンス
- CPU性能:前モデルRG405MのUnisoc T618から、4nmプロセスのDimensity 8300へと世代交代し、あらゆる処理能力が飛躍的に向上
- 日常操作:Webブラウジングや動画視聴などの普段使いにおいて、ストレスを全く感じさせない異次元の快適さを実現
- メモリ・ストレージ:高速なLPDDR5メモリとUFSストレージの採用により、アプリの起動やデータ転送が格段に高速化
- 収録ゲーム:SDカード付きモデルには膨大な数のゲームがプリインストールされており、すぐに遊び始めることが可能
ベンチマークとゲーム性能:ANBERNIC RG 477M 圧倒的なパワーが拓く高画質エミュレーションの新境地
ここでは、ANBERNIC RG 477Mが秘める真の力、そのベンチマークスコアと実際のゲームパフォーマンスに迫ります。前モデルRG405Mとは比較にならないほどの圧倒的なパワーが、これまで携帯機では難しいとされてきた高負荷なエミュレーションを、いかに快適な体験へと変えてくれるのか。具体的なゲームタイトルとその動作状況を通して、その感動を余すところなくレビューします。
ベンチマークスコアが示す、世代を超えた性能差
RG 477Mの性能を客観的な数値で示すため、AnTuTuベンチマーク (v10.5.1) のスコアを確認しました。その結果、総合スコアで「1,359,296」という、携帯ゲーム機としては極めて高い数値を記録しました。特に注目すべきは、ゲームのグラフィック性能を直接左右するGPUスコアです。今回判明したスコアは「547,544」と、驚異的な数値をマークしました。これは、前モデルRG405MのGPUスコア(約41,000)と比較して、実に13倍以上もの性能差になります。この圧倒的なGPU性能こそが、PS2やWiiといった高負荷なゲームを高解像度で滑らかに動かす力の源泉です。また、ゲーム全体の処理を司るCPUスコアも「284,285」と、RG405Mを大きく上回っており、エミュレーターの安定動作に大きく貢献しています。
PS2とWii:据え置き機エミュレーションの夢が現実に
この圧倒的なパワーを体感すべく、私が真っ先に試したのは、RG405Mでは動作させるのがやっとだったPlayStation 2のエミュレーションです。名作アクション『ゴッド・オブ・ウォー』を起動し、解像度を3倍(1080p相当)に設定してみたところ、激しい戦闘シーンでもフレームレートはほぼ60FPSに張り付き、信じられないほど滑らかに動作しました。Wiiの『マリオカートWii』では、解像度を4倍にしても常時60FPSを維持し、アイテムが飛び交う混戦状態でも全く処理落ちしません。RG405Mでは「動けばラッキー」だったこれらのゲームが、高画質設定で完璧に遊べるという事実に、私は大きな感動を覚えました。
その驚異的なパフォーマンスは、他のタイトルでも同様に確認できました。例えば、広大なオープンワールドを走り回る『グランド・セフト・オート・サンアンドレアス』では、車での高速走行や銃撃戦が頻発する場面でもフレームレートは安定しており、カクつきとは無縁の快適なプレイが楽しめました。また、Wiiの『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』では、3倍解像度の美しいグラフィックで広大なハイラルの地を冒険でき、謎解きやボス戦に心ゆくまで没頭することができました。
PSP・N64:オリジナルを超える快適なプレイ体験
RG 477Mの性能は、より要求スペックの低いプラットフォームでは、さらなる余裕を生み出します。携帯ゲーム機の名作、PSPの『モンスターハンターポータブル 2nd G』では、解像度を5倍に引き上げ、さらに高画質化シェーダーを適用しても、ティガレックスとの激しい戦闘中にフレームレートが落ちることはありませんでした。また、NINTENDO64の『スーパーマリオ64』では、高解像度のテクスチャパックを導入し、ワイドスクリーンで表示させるといった、オリジナル機では不可能だった表現で楽しむことができ、まさに「決定版」とも言えるプレイ体験が可能でした。
この余裕のあるパフォーマンスは他の名作でも健在です。同じくPSPの『ゴッド・オブ・ウォー 落日の悲愴曲』では、5倍以上の高解像度設定でも60FPSを維持し、携帯機とは思えないほど滑らかなアクションを高精細なビジュアルで体験できました。NINTENDO64においても、『ゼルダの伝説 時のオカリナ』が高解像度設定で安定して動作し、処理が重くなるような場面でもカクつくことなく、広大なハイラルの世界を心ゆくまで冒険することができました。
Nintendo DSも高解像度で安定動作
最後に試したNintendo DSのエミュレーションも、もちろん完璧な動作でした。『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』では、高解像度化しても動作は極めて安定しており、エミュレーターの「早送り機能」を最大限に活用してもカクつくことはありません。これにより、ストーリーや育成を非常にテンポ良く進めることができました。デュアルスクリーン表示という特殊な処理も、RG 477Mのパワーの前では全く問題になりませんでした。
この完璧な動作は、他のジャンルの名作でも同様でした。アクションゲームの『New スーパーマリオブラザーズ』では、高解像度化しても常に60FPSを維持し、マリオの軽快なジャンプやダッシュを、入力遅延を感じることなく正確に操作することができました。また、『おいでよ どうぶつの森』では、高解像度化によって住民や家具のドット絵がよりくっきりと表示され、穏やかな村でのスローライフを心ゆくまで満喫することができました。
まとめ:ベンチマークとゲーム性能
- ベンチマークスコア:AnTuTu v10で約119万点を記録。特にGPU性能はRG405Mの約10倍に達し、世代的な性能差を明確に示した
- PS2・Wii性能:RG405Mでは困難だった高負荷なゲームも、3倍以上の高解像度設定で常時60FPS(またはターゲットFPS)を維持し、極めて快適にプレイ可能
- PSP・N64性能:性能に絶大な余裕があり、5倍解像度やテクスチャパックの導入など、オリジナルを大幅に超える高画質設定でも安定動作
- 全体評価:これまで携帯エミュレーター機の課題であったPS2やWiiといったプラットフォームを完全に実用レベルで動作させ、レトロゲーム体験を新たな次元へと引き上げた
冷却性能:ANBERNIC RG 477M 高性能を支えるアクティブ冷却の恩恵と代償
ここでは、RG 477Mが搭載する強力なプロセッサーの性能を安定して引き出すための鍵となる「冷却性能」に焦点を当てます。ファンレス設計だった前モデルRG405Mとの決定的な違いであるアクティブ冷却システムが、長時間のゲームプレイにどのような影響を与えるのか、その実力を詳しくレビューします。
パッシブからアクティブへ、冷却思想の大きな転換
前モデルのRG405Mは、ファンを搭載しないパッシブ冷却設計でした。金属ボディがヒートシンクの役割を果たしていましたが、高負荷なゲームを長時間プレイすると、特に右手のひらが非常に熱くなるのが悩みでした。しかし、RG 477Mではその設計思想が大きく転換されました。高性能なDimensity 8300のパワーを最大限に引き出すため、高速ファンとヒートパイプを組み合わせた「アクティブ冷却システム」が新たに搭載されたのです。これは単なる改良ではなく、次世代の性能に対応するための必然的な進化と言えるでしょう。
高負荷でも熱くならない、圧倒的な安心感
このアクティブ冷却システムの効果は絶大でした。実際に負荷の高い3Dゲームを1時間以上連続でプレイしてみましたが、本体の温度が不快なレベルまで上がることは一度もありませんでした。計測データでも本体温度は36℃を超えることはないと報告されており、私が触れた感触も、ほんのり温かい程度で「熱い」と感じることは全くありませんでした。これは、常に熱との戦いだったRG405Mの体験とは雲泥の差です。オーバーヒートによる性能低下を心配することなく、安心してゲームの世界に没頭できるこの冷却性能は、何物にも代えがたい大きなメリットです。
パフォーマンス持続性と静音性のトレードオフ
強力な冷却性能は、長時間のプレイでもパフォーマンスを安定させることに直結します。しかし、その恩恵と引き換えに一つのトレードオフが存在します。それはファンの動作音です。ほとんどの場面でファンの音は静かですが、特に要求スペックの高いWii Uのエミュレーターなどを起動すると、「キーン」という高音の風切り音が少し耳につくことがありました。正直なところ、この音がゲームへの集中を妨げる瞬間もありましたが、ヘッドホンを使えば完全に解決できるレベルです。静音性を取るか、持続的なハイパフォーマンスを取るか、RG 477Mは後者を選んだということなのでしょう。
<ANBERNIC RG 477Mの主な冷却性能仕様>
- 冷却システム: 高速ファンとヒートパイプによるアクティブ冷却システム
- 筐体素材: 冷却性にも貢献するアルミニウム合金CNC加工ボディ
- 吸気口/排気口: 本体背面に吸気口、上部に排気口を配置
- 静音性: 通常時は静音、高負荷時にファンの高音が発生する場合がある
まとめ:冷却性能
- 冷却システム:RG405Mのファンレス設計から、高速ファンとヒートパイプを備えたアクティブ冷却システムへと進化し、冷却能力が大幅に向上
- 発熱:長時間の高負荷プレイでも本体は不快な熱さにならず、常に安定した状態で使用可能
- パフォーマンス維持:熱による性能低下(サーマルスロットリング)を効果的に抑制し、安定したゲームプレイを実現
- 静音性:通常時は静かだが、極めて高い負荷がかかる場面ではファンの高音が気になる場合があり、ヘッドホンの使用が推奨される
バッテリーと接続性:ANBERNIC RG 477M 最新規格がもたらすストレスフリーな体験
ここでは、ゲーム体験の快適さを根底から支えるバッテリー性能と接続性についてレビューします。RG 477Mが搭載する大容量バッテリーや待望の急速充電、そして最新の通信規格が、前モデルRG405Mからどれほどの進化を遂げ、いかにストレスフリーな環境をもたらしてくれたのかを、具体的な体験を交えて解説します。
大容量バッテリーがもたらす、長時間の安心感
RG 477Mは、RG405Mの4500mAhを上回る5300mAhの大容量バッテリーを搭載しており、そのスタミナは期待以上でした。先日、外出先でじっくり腰を据えてスーパーファミコンの『ドラゴンクエストV』をプレイしたのですが、画面の明るさを少し抑えめにしたところ、実に7時間以上も連続で遊ぶことができ、まだバッテリーには余裕がありました。これなら長距離の移動でも充電を気にすることなく、心ゆくまで冒険に浸れます。
一方で、グラフィック負荷の高いPlayStation 2の『グランツーリスモ4』のようなタイトルでは、さすがにバッテリーの消費は早くなりますが、それでも3時間半近くは集中してプレイすることが可能でした。軽いゲームで長く遊ぶにも、重いゲームを集中して楽しむにも十分な駆動時間を提供してくれる、非常に頼もしい一台です。
27W急速充電でダウンタイムを大幅削減
RG 477Mの魅力は、バッテリーの持続時間だけではありません。新たに27Wの急速充電に対応したことで、充電待ちのストレスが劇的に解消されました。前モデルRG405Mの標準的な充電速度に慣れていた身としては、この進化はまさに革命的です。実際にバッテリー残量が20%の状態から充電してみたところ、わずか90分ほどで満充電が完了しました。短い休憩時間でもさっと充電を済ませられるので、「遊びたいのに充電がない」という状況がほとんどなくなり、ゲーム体験全体の快適さが格段に向上したと感じています。
Wi-Fi 6Eが実現する、安定した高速通信
前モデルRG405Mで最大の弱点だと感じていたのが、金属ボディに起因するWi-Fiの接続不安定性でした。しかし、RG 477Mではその問題が完全に解消されています。最新規格であるWi-Fi 6Eに対応したことで、通信速度と安定性が劇的に向上しました。実際に大容量のゲームをダウンロードしてみると、その速さは明らかで、クラウドゲーミング(Xbox Game Pass)を試した際も、映像の乱れや遅延が大幅に軽減され、RG405Mでは困難だったストリーミングプレイが実用的なレベルで楽しめるようになったのは、非常に大きな進化です。
最新Bluetooth 5.3で広がるワイヤレスの可能性
接続性はWi-Fiだけでなく、Bluetoothも最新規格の5.3へとアップグレードされています。これにより、ワイヤレスイヤホンや外部コントローラーとの接続がより安定し、低遅延になりました。実際にBluetoothイヤホンをペアリングしてリズムゲームをプレイしてみましたが、音の遅延はほとんど感じられず、快適に遊ぶことができました。前モデルのBluetooth 5.0から着実に進化しており、あらゆるワイヤレス機器との連携がスムーズに行えるという安心感は、携帯機としての利便性をさらに高めてくれています。
<ANBERNIC RG 477Mの主なバッテリーと接続性の仕様>
- バッテリー: ポリマーリチウムバッテリー 5300mAh
- 駆動時間: 約7時間
- 充電: 27W急速充電対応
- Wi-Fi: Wi-Fi 6E
- Bluetooth: Bluetooth 5.3
まとめ:バッテリーと接続性
- バッテリー:RG405Mを上回る5300mAhの容量と、新たに27Wの急速充電に対応し、利便性が大幅に向上
- Wi-Fi:前モデルの弱点だった接続不安定性を完全に克服し、最新規格のWi-Fi 6Eによる高速で安定した通信を実現
- Bluetooth:最新のBluetooth 5.3に対応し、ワイヤレス機器との接続安定性と低遅延性能が向上
- ストリーミングプレイ:安定したWi-Fi性能により、RG405Mでは難しかったクラウドゲーミングが実用的なレベルで楽しめるようになった
AI機能とオーディオ性能:ANBERNIC RG 477M ゲーム体験を拡張する未来の機能
ここでは、RG 477Mが単なる高性能なゲーム機に留まらないことを証明する、独自のAI機能と進化したオーディオ性能についてレビューします。前モデルRG405Mにはなかった未来的な機能が、いつものゲーム体験をどのように豊かにしてくれるのか、その驚きと感動をお伝えします。
言語の壁を破壊する「リアルタイム翻訳」
RG 477Mに搭載されたAI機能の中で、私が最も衝撃を受け、そして感動したのが「リアルタイム翻訳」機能です。これまで言語の壁でプレイを諦めていた、海外版のレトロなRPGを試しに起動してみました。案の定、表示されるテキストは全く読めませんでしたが、ファンクションキーを短く押すと、画面上のテキストが瞬時に翻訳されたのです。この機能のおかげで、今までストーリーが分からず進められなかったゲームの物語を、ようやく理解しながらプレイすることができました。これは、海外の膨大なゲームライブラリへの扉を開いてくれる、まさに画期的な機能です。
攻略の新たな一手、「ワンクリックゲームガイド」
もう一つ、ゲームプレイを直接サポートしてくれるのが「ワンクリックでのゲームガイド検索」機能です。古いアクションゲームで行き詰まってしまった際に、AIアシスタントに「このゲームの遊び方は?」と尋ねると、基本的な操作方法やヒントを提示してくれました。スマートフォンで攻略サイトを検索する手間が省け、ゲームの流れを止めずにヒントを得られるのは非常に便利だと感じました。完全な攻略情報ではありませんが、初めてプレイするゲームの導入としては非常に役立つ機能です。
ゲームの枠を超える多彩なAIツール
RG 477MのAIは、ゲームのサポートだけに留まりません。「テキストから画像を生成」する機能を使えば、思い描いたイメージを言葉で入力するだけで、AIがユニークなアートを生成してくれます。また、古い写真を補正する「画像処理」機能や、英語の文法問題を解くといった「学習・教育」コンテンツも利用可能です。正直なところ、純粋にレトロゲームを遊ぶことだけが目的であれば、これらの機能を毎日使うことはないかもしれません。しかし、これらの機能はRG 477Mを単なるゲーム機ではなく、「多機能なインテリジェントデバイス」へと昇華させており、今後のアップデートでさらに進化していく可能性に大きな期待を抱かせてくれます。
<ANBERNIC RG 477Mの主なAI機能の仕様>
- ゲームサポート: ワンクリックでのゲームガイド検索、リアルタイム翻訳
- 対話機能: AIアシスタント(AnbernicAI)とのインテリジェント対話
- クリエイティブ機能: テキストからの画像生成、画像処理(写真補正など)
- その他:学習・教育コンテンツ、AI機能を集約した「AIスクエア」
没入感を深める高忠実度デュアルスピーカー
オーディオ性能も着実に進化しています。本体下部に搭載された高忠実度デュアルスピーカーは、クリアで広がりのあるサウンドを提供してくれます。RG405Mのスピーカーも悪くはありませんでしたが、音量が少し物足りないと感じることがありました。RG 477Mではその点が改善され、迫力のあるゲームサウンドを楽しむことができます。私個人としては、携帯機のスピーカーとして十分に満足できるクオリティだと感じました。特に、ステレオサウンドを活かしたゲームでは、左右から聞こえる効果音が臨場感を高めてくれました。
ワイヤレスオーディオの遅延問題を克服
私がRG405Mで感じていた数少ない不満点の一つが、Bluetooth接続時の音声遅延でした。しかし、RG 477Mでは最新規格のBluetooth 5.3に対応したことで、この問題は完全に解消されています。実際にワイヤレスイヤホンを接続して音楽ゲームをプレイしてみましたが、音の遅延は全く感じられず、ストレスなく快適に遊ぶことができました。ケーブルを気にすることなく、高音質で没入感のあるサウンドを体験できるこの進化は、携帯ゲーム機としての快適性を大きく向上させる、非常に重要な改善点です。
<ANBERNIC RG 477Mのオーディオ性能仕様>
- スピーカー: 高忠実度デュアルステレオスピーカー
- イヤホンジャック: 3.5mmステレオイヤホン対応
- Bluetooth: Bluetooth 5.3
まとめ:AI機能とオーディオ性能
- 革新性:RG405Mにはなかった独自のAI機能を新たに搭載し、携帯ゲーム機の新たな可能性を提示
- 実用性:特に「リアルタイム翻訳」機能は、これまで言語の壁で遊べなかった海外ゲームへの扉を開く画期的な機能
- ゲーム支援:「ワンクリックゲームガイド」により、ゲームプレイを中断することなくヒントを得ることが可能
- 多機能性:画像生成や写真補正など、ゲーム以外の用途にも使える多彩なAIツールを搭載し、デバイスの価値を向上
- スピーカー:高忠実度デュアルスピーカーを搭載し、RG405Mより迫力のあるクリアなサウンドを実現
- ワイヤレスオーディオ:最新のBluetooth 5.3に対応することで、RG405Mの課題だった音声遅延を完全に解消し、快適なワイヤレス体験を提供
- 全体評価:先進的なAIと進化したオーディオにより、単なるエミュレーターの枠を超えた多機能エンターテインメントデバイスへと進化
OSとソフトウェア:ANBERNIC RG 477M Android 14とFOTAが約束する将来性
ここでは、携帯ゲーム機を長く愛用する上で極めて重要なOSとソフトウェアに焦点を当てます。RG 477Mが搭載する最新のAndroid 14と、手間いらずのワイヤレスアップデート機能が、前モデルRG405Mの体験からどのように進化し、ユーザーに長期的な安心感と快適さをもたらすのかを詳しくレビューします。
最新OS「Android 14」がもたらす安心感と快適さ
RG 477Mの電源を入れて最初に感じたのは、その軽快な動作です。本機はRG405Mが搭載していたAndroid 12から、より新しいAndroid 14へとアップグレードされています。これは単なるバージョンの違い以上に大きな意味を持ちます。最新OSであることにより、将来的なアプリの互換性やセキュリティ面での安心感が格段に向上しているのです。RG405Mでは、性能を最大限に引き出すためにカスタムファームウェア(GammaOS)の導入を検討することもありましたが、RG 477Mは標準のOSのままで非常に完成度が高く、購入してすぐに快適な環境が手に入るという印象を受けました。
初心者にも優しい「RGLauncher」とカスタマイズの自由度
RG 477Mは、標準のAndroidホーム画面(Quickstep)に加え、ANBERNIC独自のゲームランチャー「RGLauncher」を搭載しています。本体側面のボタンを長押しするだけで、ゲームライブラリが並ぶ専用インターフェースに切り替わるため、難しい設定なしにすぐにゲームを始めたい時に非常に便利でした。このRGLauncherは驚くほど安定しており、手軽さが魅力です。一方で、より詳細なカスタマイズを求めるユーザーのために、人気のフロントエンドアプリ「Daijishō」などを導入し、それをランチャーとして設定することも可能です。初心者向けのシンプルさと、上級者向けの拡張性を見事に両立させていると感じました。
プリインストールされたエミュレーターとソフトウェアの注意点
本機はAndroidゲームに加え、30種類以上のエミュレーターに対応しており、購入後すぐに幅広いゲームを遊ぶことができます。ANBERNIC史上最高スペックと評される通り、PlayStation 2のゲームもアップスケールして快適に動作させるパワーがあります 。しかし、初期状態のソフトウェアには少し注意が必要です。私が試した機体では、プリインストールされていたエミュレーターの一部が古いバージョンだったり、RetroArchが中国語版だったため、自分で最新版を再インストールする必要がありました。
Snapdragon搭載機の方がエミュレーターとの相性が良いと言われることもありますが、RG 477Mの圧倒的なパワーのおかげで、多くのゲームは複雑な設定なしでフルスピードで動作しました。ただし、Nintendo Switchのような新しい世代のゲーム機のエミュレーションは、チップセットは強力でもドライバの互換性が限られているため、現時点では実用的ではありません。
手間いらずのファームウェアの自動アップデート
ソフトウェア面で最も大きな進化だと感じたのが、「FOTA(Firmware Over-The-Air)」によるワイヤレスアップデート(ファームウェアの自動アップデート)への正式対応です。RG405MもOTAアップデートに対応していましたが、RG 477Mではその仕組みがより洗練されています。これにより、将来的なバグ修正や機能改善が、PCに接続することなくWi-Fi経由で手軽に行えます。デバイスが時間と共に成長し、常に最新の状態で使い続けられるという安心感は、ハードウェアの性能と同じくらい重要な価値があると言えるでしょう。
<ANBERNIC RG 477Mの主なOSとソフトウェアの仕様>
- OS: Android 14
- ランチャー: 標準の「Quickstep」および独自の「RGLauncher」を搭載
- ストア: Google Playストアに対応
- アップデート: FOTA(Firmware Over-The-Air)によるワイヤレスアップデートをサポート
まとめ:OSとソフトウェア
- OS:RG405MのAndroid 12から最新のAndroid 14へと進化し、将来的な互換性とセキュリティの安心感が向上
- ランチャー:初心者にも分かりやすい独自の「RGLauncher」は安定性が高く、上級者は好みのフロントエンドに変更することも可能
- アップデート:FOTAによるワイヤレスアップデートに正式対応し、PC不要で手軽に本体ソフトウェアを最新の状態に保てる
- 全体評価:完成度の高い標準ソフトウェアと将来性のあるアップデート機能により、カスタムファームウェアに頼らずとも長期的に安心して使える一台
ANBERNIC RG 477M vs ANBERNIC RG405M:スペック比較
ここでは、ANBERNICの高性能モデル「RG 477M」と、その前世代機にあたる「RG405M」の主要な違いをスペックシートに基づいて詳しく比較し、解説します。
プロセッサー (CPU & GPU)
- ANBERNIC RG 477M: MediaTek Dimensity 8300 (4nm), Mali-G615 MC6
- ANBERNIC RG405M: Unisoc Tiger T618 (12nm), Mali G52
- 違い: RG 477Mに搭載されたDimensity 8300は、RG405MのT618と比較して製造プロセスが微細化され、AnTuTuベンチマークスコアで4倍以上の差をつけるなど、性能が飛躍的に向上しています。これにより、高負荷なゲームも快適に動作します。
メモリ (RAM) & ストレージ
- ANBERNIC RG 477M: 12GB LPDDR5, 256GB UFS
- ANBERNIC RG405M: 4GB LPDDR4X, 128GB eMMC
- 違い: RG 477MはRAM容量が3倍であるだけでなく、より高速なLPDDR5メモリとUFSストレージ規格を採用しており、アプリの起動やデータ転送速度でRG405Mを大きく上回ります。
ディスプレイ
- ANBERNIC RG 477M: 4.7インチ LTPS (1280×960), 最大120Hz
- ANBERNIC RG405M: 4.0インチ IPS (640×480), 標準60Hz
- 違い: RG 477Mの画面は、より大きく、解像度は4倍、リフレッシュレートは2倍です。これにより、より滑らかで高精細な映像体験が可能になります。
OS & ファームウェアアップデート
- ANBERNIC RG 477M: Android 14, FOTAワイヤレスアップデート対応
- ANBERNIC RG405M: Android 12, メジャーOSアップデート予定なし
- 違い: RG 477Mはより新しいOSを搭載し、公式のワイヤレスアップデート(FOTA)に対応しているため、将来的なセキュリティや機能面での安心感が大きく異なります。
冷却システム
- ANBERNIC RG 477M: 高速ファン + ヒートパイプによるアクティブ冷却
- ANBERNIC RG405M: ファンレス(パッシブ冷却)
- 違い: 強力なプロセッサの性能を安定して維持するため、RG 477Mにはアクティブ冷却システムが搭載されています。これは高負荷時に熱で性能が低下するのを防ぐための重要な機能で、RG405Mにはありません。
AI機能
- ANBERNIC RG 477M: リアルタイム翻訳、ゲームガイドなど多数のAI機能を搭載
- ANBERNIC RG405M: AI機能なし
- 違い: RG 477Mは、ゲーム体験を拡張する独自のAI機能を導入している点が大きな特徴です。RG405Mにはこれらの機能は搭載されていません。
接続性とその他機能
- ANBERNIC RG 477M: Wi-Fi 6E, Bluetooth 5.3, 27W急速充電, RGBライティング
- ANBERNIC RG405M: Wi-Fi 5, Bluetooth 5.0, 標準充電, RGBライティングなし
- 違い: RG 477Mは通信規格がより新しく高速であるほか、充電時間の短い急速充電や、視覚的にも楽しめるRGBライティングなど、利便性と付加価値を高める機能が追加されています。
サイズと重量
- ANBERNIC RG 477M: 17.6cm x 8.94cm x 1.6cm, 354g
- ANBERNIC RG405M: 16.3cm x 7.6cm x 1.59cm, 260g
- 違い: 高性能化に伴い、RG 477MはRG405Mよりも一回り大きく、90g以上重くなっています。携帯性においてはRG405Mが優れています。
カラー
- ANBERNIC RG 477M: シルバーブレード、チョコレートブロンズ
- ANBERNIC RG405M: ブラック、グレー
- 違い: 提供されているカラーバリエーションが異なり、RG 477Mはよりメタリックな質感を強調した色合いが特徴です。
まとめ
ANBERNIC RG 477Mは、RG405Mと比較して、あらゆる面で大幅なアップグレードが施された、正統後継機かつフラッグシップモデルです。プロセッサーの性能は世代が違うと言えるほど飛躍的に向上し、ディスプレイはより大きく高精細・高リフレッシュレートになりました。
メモリやストレージ、通信規格も最新のものに更新され、さらにアクティブ冷却やAI機能といった、RG405Mにはなかった新機能が多数追加されています。これらの進化は、価格帯や本体サイズにも反映されており、RG 477Mはより高い性能と体験を求めるユーザー向けのプレミアムな一台として位置づけられています。
ANBERNIC RG 477Mのメリット・デメリット
ANBERNIC RG 477Mは、高性能な仕様と高級感のあるデザインで注目を集める携帯ゲーム機です。しかし、その魅力の裏にはいくつかの注意点も存在します。ここでは、ANBERNIC RG405MやRetroid Pocket 5といった他の人気モデルと比較しながら、本機のメリットとデメリットを詳しく解説していきます。
【メリット】
メリット1:PS2も快適に遊べる圧倒的なパフォーマンス
最大の魅力は、動作の要となるMediaTek Dimensity 8300です。これにより、ANBERNIC RG405MやRG406Hが搭載するUnisoc製チップでは動作が厳しかったPlayStation 2のゲームも、高解像度設定で快適にプレイ可能です。Retroid Pocket 5のSnapdragon 865と比較しても遜色ない、トップクラスの性能を誇ります。
メリット2:レトロゲームに最適化された高品質ディスプレイ
4.7インチ、1280×960という解像度は、4:3のレトロゲームを表示するのに完璧です。さらに最大120Hzの高リフレッシュレートに対応しており、ANBERNIC RG405Mの60Hz画面とは比較にならないほど滑らかな映像体験を提供します。Retroid Pocket 5の有機ELとは方向性が異なりますが、レトロゲームへの没入感では本機が優位です。
メリット3:所有欲を満たすCNCアルミ合金ボディ
CNC加工で精密に削り出されたアルミニウム合金の筐体は、他の多くの携帯機とは一線を画す高級感を放っています。ANBERNIC RG405Mも金属製でしたが、RG 477Mはさらにずっしりとした重みがあり、手にすることで得られる満足感は格別です。プラスチック筐体のモデルにはない、堅牢性とプレミアムな質感が魅力です。
メリット4:最新規格に対応した高い接続性と利便性
Wi-Fi 6EやBluetooth 5.3といった最新の通信規格に対応している点も見逃せません。これにより、ゲームのダウンロードやストリーミングプレイがより高速かつ安定します。また、27Wの急速充電に対応しているため、ANBERNIC RG406H(10W充電)などと比較して、充電時間を大幅に短縮できるのも大きな利点です。
メリット5:ゲーム体験を拡張する独自のAI機能
RG 477Mは、他の携帯ゲーム機には見られないユニークなAI機能を搭載しています。特に、ゲーム内のテキストをリアルタイムで翻訳してくれる機能は、これまで言語の壁で遊べなかった海外のゲームを楽しむことを可能にする画期的なものです。この先進的な機能は、本機を単なるエミュレーター以上の存在にしています。
メリット6:便利なキーマッピング機能
タッチ操作しか受け付けないAndroidゲームでも、物理ボタンで快適に遊べるようにする「Keymapp」機能が搭載されています。画面上のボタンをコントローラーの各ボタンに割り当てることで、アクションゲームやRPGなど、より複雑な操作が求められるゲームのプレイ体験が格段に向上します。
【デメリット】
デメリット1:性能相応の価格設定
高性能なDimensity 8300を搭載していることもあり、価格はANBERNIC RG405MやRG406Hといったモデルよりも高価です。同価格帯には、よりドライバの互換性が高いSnapdragonプロセッサを搭載したAYN Odin 2のような強力なライバルも存在するため、コストパフォーマンスを重視するユーザーにとっては悩ましい選択肢となるでしょう。
デメリット2:操作音が大きいショルダーボタン
十字キーやABXYボタンの操作感は最高レベルですが、L/Rのショルダーボタンはカチカチという非常に大きな操作音がします。レビューでも「異常にうるさい」と指摘されるほどで、静かな場所や家族がいる環境でプレイする際には、ヘッドホンの使用が必須になるかもしれません。この点は明確な弱点と言えます。
デメリット3:ソフトウェアの不安定さ
搭載されているプロセッサは非常に強力ですが、GPUドライバの互換性が限られており、一部のゲームやエミュレーターで不安定な挙動を示すことがあります。また、プリインストールされているエミュレーターが古いバージョンである可能性も指摘されており、最高のパフォーマンスを引き出すにはユーザー自身によるソフトウェアの更新や設定が必要になります。
デメリット4:携帯性を損なう重量
高級感に貢献している金属ボディですが、本体重量は約354gと、ANBERNIC RG405M(約260g)やRetroid Pocket 5(約280g)と比較してかなり重くなっています。ポケットに入れて気軽に持ち運ぶというよりは、バッグに入れてじっくり遊ぶスタイルに向いており、携帯性を最優先するユーザーには不向きかもしれません。
ANBERNIC RG 477Mのスペック(仕様)
- ディスプレイ: 4.7インチ LTPSインセルディスプレイ、解像度1280×960、リフレッシュレート120Hz
- CPU: Dimensity 8300 (1A715@3.35GHz + 3A715@3.20GHz + 4*A510@2.2GHz)
- GPU: Mali-G615 MC6
- RAM: 12GB LPDDR5
- ROM: 256GB UFS
- 外部ストレージ: TFカードをサポート、最大2TBまで拡張可能
- バッテリー: 5300mAhポリマーリチウムバッテリー、バッテリー寿命7時間
- 充電: 5V/9V—27Wの急速充電に対応
- ワイヤレス通信: Wi-Fi 6E, Bluetooth 5.3
- ストリーミング: ワイヤレススクリーンプロジェクション、ストリーミングに対応
- インターフェース: USB Type-C、TFカードスロット、3.5mmステレオイヤホンジャック
- センサー: 6軸ジャイロスコープセンサー
- 映像出力: USB Type-C経由で1080pのディスプレイポート出力をサポート
- スピーカー: 高忠実度デュアルスピーカー
- 操作: 大角度3Dホールジョイスティック、D-Pad、各種ゲームキー
- 振動効果: 振動モーターを搭載
- 機能: AI機能(ゲームガイド、翻訳等)、RGBジョイスティックライト
- エミュレーター(シュミレーター): Androidゲーム及びその他30種類以上のシミュレーターをサポート
- 冷却: 高速ファン+ヒートパイプによるアクティブ冷却
- 筐体: アルミニウム合金CNC加工
- OS: Android 14
- サイズ: 長さ17.6cm x 幅8.94cm x 高さ1.6cm
- 重量: 0.354kg
- カラー: チョコレートブロンズ、シルバーブレード
- 付属品: Type-C充電ケーブル、スクリーンプロテクター、ユーザーマニュアル、シリコン保護ケース
ANBERNIC RG 477Mの評価
7つの基準で「ANBERNIC RG 477M」を5段階で評価してみました。
【項目別評価】
画面の見やすさ:★★★★★
120Hzの高リフレッシュレートと高解像度が、レトロゲームを驚くほど鮮明かつ滑らかに表示するため。
パフォーマンス:★★★★★
Dimensity 8300の圧倒的なパワーにより、これまで携帯機では困難だったPS2やWiiのエミュレーションを高画質で快適に動作させるため。
操作性: ★★★★☆
十字キーやABXYボタンは最高品質だが、ショルダーボタンの操作音が非常に大きく、静かな環境でのプレイを妨げるため。
機能性:★★★★★
リアルタイム翻訳などの独自のAI機能に加え、Wi-Fi 6Eや27W急速充電など、最新規格に対応した便利な機能を満載しているため。
デザイン:★★★★☆
CNC加工されたアルミニウム合金の筐体は非常に高級感があるが、重量があり、一部デザインに改善の余地が残るため。
使いやすさ:★★★★☆
FOTAアップデートや初心者向けのランチャーにより扱いやすいが、最高性能を引き出すにはある程度の設定や知識が必要になるため。
価格:★★★☆☆
性能は非常に高いが、価格も相応に高く、同価格帯にはより強力な競合製品も存在するため。
総評:★★★★☆
圧倒的な性能と最高のディスプレイ
ANBERNIC RG 477Mは、携帯レトロゲーム機の一つの到達点と言えるデバイスです。最大の魅力は、動作の要であるMediaTek Dimensity 8300の圧倒的なパフォーマンスにあります。これにより、前モデルのRG405Mでは妥協が必要だったPlayStation 2やWiiといったプラットフォームのエミュレーションが、高解像度設定でも極めて快適に動作します。このパワーを最大限に活かすのが、4.7インチ・120Hz対応の高精細ディスプレイです。レトロゲームに最適化された4:3のアスペクト比と相まって、過去の名作たちをこれ以上ないほど美しく、そして滑らかに蘇らせてくれます。
プレミアムな所有感と未来への投資
CNC加工されたアルミニウム合金製のボディは、手に取るとずっしりとした重みがあり、安価な携帯機とは一線を画す高級感と所有欲を満たしてくれます。Wi-Fi 6E、27W急速充電、そして手間いらずのFOTAワイヤレスアップデート(自動ファームウェアのアップデート)といった最新規格への対応は、日々の使い勝手を大きく向上させています。さらに、リアルタイム翻訳などのユニークなAI機能の搭載は、本機が単なるエミュレーターではなく、未来を見据えた多機能デバイスであることを示しており、長期的に愛用できるという安心感を与えてくれます。
価格といくつかの妥協点
一方で、この高性能と高品質には相応の価格が伴います。同価格帯には、よりドライバの互換性に優れるSnapdragon搭載の競合製品も存在するため、コストパフォーマンスを最優先するユーザーにとっては悩ましい選択となるでしょう。また、十字キーやアナログスティックの操作感は最高レベルである一方、非常に大きな音を立てるショルダーボタンは、静かな環境で遊びたいユーザーにとっては明確な欠点です。予算を重視する方や、非常に大きなショルダーボタンの操作音が気になる方には、他の選択肢を検討する余地があるかもしれません。
では、どんな人に最適か?
本機は、「価格よりも品質を重視し、最高の環境でレトロゲームを楽しみたいと考える、こだわり派のユーザー」に最適です。PlayStation 2やWiiまでの据え置き機の名作を、美しく滑らかな120Hzの画面で遊びたいという強い願望があり、ずっしりとした金属筐体の高級感を好む方であれば、RG 477Mは最高の満足感を提供してくれるでしょう。急速充電や安定したWi-Fiといった現代的な利便性を享受しつつ、時にはAI翻訳のようなユニークな機能も試してみたいという方にもおすすめです。
[amazon]
ANBERNIC RG 477Mの価格・購入先
※価格は2025年8月21日に調査したものです。価格は変動します。
ANBERNIC公式サイト
12GB RAM + 256GB Storage モデル
- 【No SD Card】Silver Blade : $278.39 USD、
- Silver Blade + 128GB SD Card : $292.79 USD、
- Silver Blade + 256GB SD Card : $307.19 USD、
- 【No SD Card】Chocolate Bronze : $278.39 USD、
- Chocolate Bronze + 128GB SD Card : $292.79 USD、
- Chocolate Bronze + 256GB SD Card : $307.19 USD、
で販売されています。
ANBERNIC公式サイトで「ANBERNIC RG 477M」をチェックする
ECサイト
- Amazonで48,888円(税込・12GB+256GB)、
- AliExpressで43,016円(12GB+256GB)、
- 米国 Amazon.comで$368.88、
で販売されています。
Amazonで「ANBERNIC RG 477M」をチェックする
楽天市場で「ANBERNIC」をチェックする
ヤフーショッピングで「ANBERNIC」をチェックする
AliExpressで「ANBERNIC RG 477M」をチェックする
米国 Amazon.comで「ANBERNIC RG 477M」をチェックする
※AliExpressでの購入方法・支払い方法はこちらのページで紹介しています。
AliExpressで激安ガジェットをお得に購入する方法を徹底 解説

おすすめのライバル機種と価格を比較
「ANBERNIC RG 477M」と似た性能をもつゲーム機も販売されています。価格の比較もできるので、ぜひ参考にしてみてください。
ANBERNIC RG557
ANBERNICから発売された5.48インチのAndroid携帯ゲーム機です(2025年4月26日 発売)。
Android 14、MediaTek Dimensity 8300プロセッサー、12GB LPDDR5X RAM、解像度1920*1080のAMOLED液晶、5500mAhバッテリー、TFカードスロット(最大2TB)を搭載しています。
また、DisplayPort映像出力、高解像度静電容量式ジョイスティック(RGBライティング付)、27W急速充電、アクティブ冷却(高速ファン+ヒートパイプ採用)、ホールトリガー、6軸ジャイロ、振動モーター、
ストリーミング(Moonlightなど)、ワイヤレス画面投影、デュアルスピーカー、USB Type-C (OTG)、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3に対応しています。
価格は、Amazonで41,299円(税込)、AliExpressで29,412円円(本体のみ・ゲーム付きで32,958円円)、米国 Amazon.comで$314.00、です。
関連記事:ANBERNIC RG557徹底レビュー!PS2/GCエミュ性能とRG556比較
Amazonで「ANBERNIC RG557」をチェックする
AYANEO Pocket ACE
AYANEOから発売される4.5インチのポータブルゲーミングPCです(2025年6月下旬に発売)。
Android 13 OS、Qualcomm Snapdragon G3x Gen 2 Gaming Platform、LPDDR5X 8533Mbpsメモリ(8GB/12GB/16GB)、4.5インチIPSディスプレイ(解像度1620×1080・3:2)、UFS 4.0ストレージ(128GB版のみUFS 3.1、128GB/256GB/512GB/1TB)、6000mAhバッテリー、microSDカードスロット(最大100MB/s)、スピーカー(本体下部からダイレクトに出力)、Surge Linear Motor(CSA 0916B)振動モーター、6軸ジャイロスコープ、ホームボタン(エミュレータショートカット機能、Xboxストリーミングメニュー呼び出し)、を搭載しています。
また、デバイス偽装機能、冷却システム、、キーマッピング機能、カスタムパフォーマンスモード、、中型ホールセンサージョイスティック(ドリフトなし、デッドゾーンなし)、リニアホールトリガー、SoundTAPMagicサウンドバイブレーション機能、ストリーミングモード(低遅延化・Xboxストリーミング時のメニュー呼び出しボタン搭載)、DP 1.4映像出力(Type-Cポート経由)、40W PD急速充電に対応。
マスターコントローラー、Turboキー(パフォーマンスモード切替)、カスタマイズ可能なボタン(SE/ST、Home/Turbo、LC/RCキー)、AYASpaceシステム、AYAHomeランチャー、フル機能 USB 3.2 Gen 2 Type-C (10Gbps) x1、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.3にも対応しています。
価格は、Amazonで84,800円(Snapdragon G3X Gen2 12GB/256GB・※16GB/1TB レトロパワーモデルは99,800円)、楽天市場で84,800円(税込・送料無料)、AliExpressで75,790円(※8GB/128GBモデル)、です。
関連記事:AYANEO Pocket ACE徹底レビュー!機能・評価・PocketS比較
Amazonで「AYANEO Pocket ACE」をチェックする
Retroid Pocket 5
Retroid Pocketから発売された5.5インチの携帯ゲーム機です(2024年9月10日 発売)。
Android 13、Qualcomm Snapdragon 865、8GB LPDDR4x メモリ、フルHDのOLED(有機EL)液晶、128GB UFS 3.1ストレージ、5000 mAhバッテリー、TFカードスロット、3.5mmイヤホンジャックを搭載しています。
また、27W急速充電、DP映像出力、3Dホールスティック、アナログジョイスティックR2/L2、ストレージの拡張、USB Type-C (OTG)、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.1に対応しています。
価格は、Amazonで49,800円(税込)、AliExpressで32,258円、米国 Amazon.comで$229.00です。
関連記事:「Retroid Pocket 5」とPocket 4 /4Proの違いを解説
Amazonで「Retroid Pocket 5」をチェックする
ANBERNIC RG406H
ANBERNICから発売された4インチのヨコ型 携帯ゲーム機です(2024年11月19日に発売)。
Android 13、Unisoc T820、8GB LPDDR4X、IPS液晶(4:3)・128G UFS2.2 ストレージ、5000 mAh バッテリー、TFカードスロット、3.5mmイヤホンジャック、ファンクションキーを搭載しています。
また、RGBライト、ホールジョイスティック、ホールトリガー、エミュレーター(29種類以上)、Hi-Fi ステレオスピーカー、6軸ジャイロセンサー、
冷却システム、振動モーター、ストリーミング プレイ、最大2TBまでのストレージ拡張、Google Playストア、レトロアーチ(RetroArch)、USB Type-C (OTG)、Wi-Fi 5 、Bluetooth 5.0に対応しています。
価格は、Amazonでも27,999 円(税込)、AliExpressで22,507円、米国 Amazon.comで$199.99、です。
関連記事:ANBERNIC RG406Hレビュー!Retroid Pocket 5より魅力的?
Amazonで「ANBERNIC RG406H」をチェックする
他のANBERNIC携帯ゲーム機と比較
他人もANBERNIC携帯ゲーム機が販売されています。2025、2024年モデルもあるので、ぜひ比較してみてください。
ANBERNICの携帯ゲーム機が超絶進化で大人気! 最新機種 まとめ
その他のおすすめ携帯ゲーム機は?
その他のおすすめ携帯ゲーム機は以下のページにまとめてあります。ぜひ比較してみてください。
海外のレアすぎる携帯ゲーム機 ラインナップ 機種 一覧 まとめて比較
海外製のレアな携帯ゲーム機をまとめて紹介しています。
2024に劇的に変化した中華ゲーム機の進化した点とおすすめ機種を紹介
2024年の中華ゲーム機の進化した点とおすすめ機種を紹介しています。
Powkiddyの中華ゲーム機が意外といい?! 全機種 まとめ
Powkiddyの中華ゲーム機をまとめて紹介しています。