
2025年6月20日に発売された「ANBERNIC RG Slide」は、ソニー「PSP Go」を彷彿とさせる「スライド式」を採用したことで注目を集めているAndroid携帯ゲーム機です。
このレビューでは、ANBERNIC RG Slideの最大の特徴であるスライド機構が操作性や携帯性にどう影響するのか、そしてUnisoc T820プロセッサの「PS2ゲーム性能」は果たして実用レベルなのかを、徹底的に検証しました。
【先に結論からお伝えしましょう】
ANBERNIC RG Slide の長所(Pros):
- 「PSP Go」を彷彿とさせる、所有欲を満たすスライド機構
- T618機を圧倒し、PS2ゲームも動作するUnisoc T820のパフォーマンス
- レトロゲーム(4:3)に最適な4.7インチ120Hzの高品質ディスプレイ
- AnTuTu 50万点台の性能と機能で2万円台という高いコストパフォーマンス
- 音がこもらない理想的なフロントステレオスピーカー
- ゲーム体験を変える革新的な「AIリアルタイム翻訳」機能
ANBERNIC RG Slide の短所(Cons):
- 「PSP Go」とは真逆の「重さ(約379g)」と「厚み」
- PS2エミュレーターの性能は万能ではなく、重いゲームはカクつく
- 日本語説明書がなく、Androidやエミュレーターの初期設定ハードルが非常に高い
- スライド式特有のボタン配置(スタート/セレクトが押しにくい)
- 日本国内でのWi-Fi/Bluetooth使用を妨げる「技適」マークの不在
総合評価:
ANBERNIC RG Slideは、「スライド式」という他のAゲーム機にはないユニークなデザインを採用したゲーム機です。負荷の高いPS2ゲームは快適に動作しませんが、スライドで収納してコンパクトに持ち運びたい人や、AndroidゲームとレトロなPSPやPS1、NEOGEO、PCエンジンなどのゲームの両方を楽しみたい人に最適です。
<この記事で分かること>
- 外観・デザイン: スライド機構の感触、PSP Goとのサイズ・重量・厚さの比較、質感、カラー、モニター出力、付属品、TFカードスロットの使いにくさ
- プロセッサ性能: Unisoc T820、Antutu、Geekbenchなどのベンチマークのスコア、他のCPUとの性能比較
- PS2ゲーム性能: 『ゴッド・オブ・ウォー』、『グランツーリスモ4』、『アウトラン2』など、人気タイトルの実測フレームレート(FPS)、動作感、性能の限界
- Androidゲーム性能: 『原神』、『Call of Duty: Warzone Mobile』の推奨グラフィック設定と実測フレームレート(FPS)
- 冷却・発熱: アクティブ冷却(高速ファン+ヒートパイプ)の性能、高負荷時の本体温度、ファンノイズ(静音性)
- メモリ・ストレージ: 8GB RAM(LPDDR4X)のマルチタスク性能、128GB UFS2.2のロード速度、TFカード拡張(最大2TB)、内蔵ゲーム(収録ゲーム)の有無
- ディスプレイ・オーディオ: 4.7インチ(1280×960)、120Hz LTPS液晶の品質、4:3アスペクト比のメリット、フロントステレオスピーカーの音質、3.5mmイヤホン端子
- 操作性: ボタン配置(スタート/セレクトの位置)、スライド式特有のホールド感(重心)、キーマッピング機能、振動モーターの感触
- ソフトウェア・使い方: Android 13、初期設定のハードル、ランチャー、エミュレーター、PS2ソフト吸出し方法、OTA、カスタムファームウェア
- バッテリー・通信: 5000mAhの持続時間、充電時間、技適、ストリーミング(Steam、Moonlight)、クラウドゲーム(Xbox Game Pass)
- AI機能: 「AIリアルタイム翻訳」のレビュー、AIゲーム攻略アシスタント、「AIスクエア」の実用性
- 総評: メリットとデメリットの全まとめ、5段階評価、どんな人におすすめか
- 価格・購入先: ANBERNIC公式サイト、Amazon、AliExpressでの販売価格、セール情報
- ライバル機種との価格・比較: RG 477M,RG CubeXXなど
この記事を最後まで読むことで、「ANBERNIC RG Slide」が本当に最適なAndroidゲーム機なのか、購入するべきかどうかがはっきりと分かるはずです。購入に悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。
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公式ページ:ANBERNIC RG Slide
デザイン:ANBERNIC RG Slide、懐かしさと堅牢性を両立したスライドボディ
ここでは、ANBERNIC RG Slideの最も特徴的な部分であるデザイン、携帯性、そして拡張性について、実際に手に取って感じた点をお伝えします。スライド機構という懐かしいギミックが現代の技術でどう昇華されたのか、その詳細を見ていきます。
所有欲を満たす質感と心地よいスライド機構
ANBERNIC RG Slideを初めて手にしたとき、まず感じたのはその「ずっしりとした重み」です。質感は金属製ではなく、サラサラとした手触りのマットなプラスチック製ですが、安っぽさはなく、ビルドクオリティはしっかりしています。かつての名機「PSP Go」を彷彿とさせるデザインですが、手に取るとその印象は変わります。
このデバイスの真骨頂は、やはりスライド機構にあります。親指でスクリーンを押し上げると、自動スプリングスライドレールが作動し、しっかりとした手応えと共に操作部が現れます。この動きは驚くほどスムーズで、画面のブレやがたつきは一切感じられません。このギミックを操作するだけでも、ガジェット好きの心をくすぐります。
サイズ・重量・カラーで見る携帯性
携帯性を数値で見てみましょう。ANBERNIC RG Slideは長さ15.4cm x 幅9cm x 厚さ2.6cm、重量は約379g(実測値では378g〜380g)です。正直なところ、「PSP Go」のような小型軽量さを想像していたため、手に取ると、予想していたよりもはるかに大きく、ずっしりとした重厚感がありました。
重量バランスもやや上部(画面側)に寄っているように感じられ、快適な持ち方を見つけるまで少し戸惑いました。ポケットに入れて気軽に持ち運ぶというよりは、カバンにしっかり収めて携帯するデバイスだと感じます。
カラーバリエーションは、シックなブラックとホワイトの2色展開です。どちらのカラーもコーティングのないマットな質感で、指紋が目立ちにくい印象です。今回レビューしたブラックは、ボタンやスティックまで含めて黒で統一されており、非常に一体感のあるデザインです。ホワイトも清潔感があり、どちらも安っぽさを感じさせない仕上げになっていると感じました。
ポート類とモニター出力
インターフェースの配置は実用的です。本体下部に3.5mmイヤホンジャックと充電用のUSB Type-Cポートが、右側面に電源ボタンと音量ボタン、そして左側面には最大2TBまで対応するTFカード(MicroSD)スロットが配置されています。
注目すべきは、USB Type-Cポートが1080pのDisplay Port出力(モニター出力)に対応している点です。例えば、外出先で『原神』をプレイし、家に帰ってからはUSB-Cケーブル一本でテレビに接続。Bluetoothでコントローラーを繋げば、すぐに大画面で冒険の続きを楽しめます。この「ホームビデオゲームコンソールに変身」する機能は、本機の大きな魅力です。
ただし、使い勝手で気になった点もあります。左側面のTFカードスロットはカバーがなく、スロットも深いため、カードの抜き差しが非常にしにくいです。爪だけでは難しく、ピンセットなどが必要になる場合もありました。
付属品と注意点
付属品として、Type-C充電ケーブル、スクリーンプロテクター(ガラスフィルム)、スティックキャップ、そして説明書が同梱されています。パッケージはスマートフォンのように凝ったデザインで、スクリーンプロテクターが最初から付いているのは、露出している画面を保護するうえで非常に助かります。
ただし、大きな注意点として、付属の説明書は英語と中国語のみです。日本語には対応していないため、Android端末やエミュレータの初期設定に慣れていない場合は、使い方を別途調べる必要があり、ここで戸惑うかもしれません。
まとめ:デザイン
- デザインと質感: PSP Goを彷彿とさせるが、実際は厚みがあり重厚。質感はマットなプラスチック製でビルドクオリティは高い。
- スライド機構: スプリングアシストによるスムーズな開閉は、触っているだけで楽しいギミック。
- サイズと重量: 約379g、厚さ2.6cm。数値以上にずっしりとした重さを感じ、携帯性より安定感を重視した設計。
- カラーバリエーション: モダンでシックなブラック、ホワイトの2色展開。
- モニター出力: USB Type-C経由での1080p映像出力に対応し、携帯機と据え置き機の2-in-1として活用できる。
- ポートの使い勝手: TFカードスロットはカバーがなく、カードの交換がしにくい。
パフォーマンス:ANBERNIC RG Slide T820チップ性能を検証
ここでは、ANBERNIC RG Slideのパフォーマンスとゲーム性能について紹介します。
Antutuベンチマーク
ANBERNIC RG Slideが搭載するCPUは「Unisoc T820」です。これは2022年11月に発表された6nmプロセス製造のミッドレンジSoC(システムオンチップ)で、CPU構成は1つの高性能Cortex-A76(2.7GHz)、3つのCortex-A76(2.3GHz)、4つの高効率Cortex-A55(2.1GHz)というオクタコア(8コア)構成になっています。GPU(グラフィックス処理)には「Quad-core Mali-G57」を採用しており、最大850MHzで動作します。
Antutuベンチマーク結果は以下のようになっています。
[Antutuバージョン 10]
Antutu V10 総合で「549158」、CPUで「186396」、GPUで「114378」、MEMで「129835」、UXで「118549」
総合スコアは約50~55万、CPU性能は約17~19万、GPU性能は9~11万になることが多いようです。
他のベンチマーク結果
- Geekbench 6のシングルコアで「888」、マルチコアで「2433」
- 3DMark Wild Life Extremeで約「560」
- 3DMark Sling Shotで約「3600〜4700」
- PCMark Work 3.0で約「12700」
<ベンチマーク結果からわかること>
AnTuTu V10の総合スコアが約54万点、GPUスコアが約9万〜11万点台 という結果から、ミッドレンジクラスの性能を持っていることがわかります。特にGeekbench 6のシングルコアスコアが高いのは、Cortex-A76の高クロック動作が効いているためです。PCMark Work 3.0のスコアも約12,700点と高く、日常的な操作やアプリの動作は快適であることを示しています。
一方で、3DMark Wild Life Extremeのスコアは約560点となっており、GPU性能(3D描画性能)はCPU性能に比べると控えめです。総じて、日常使用やレトロゲームのエミュレーションには十分なパワーを持ちつつ、コストパフォーマンスを重視したチップと言えます。
Unisoc T820 性能を比較
ANBERNIC RG Slideが搭載するUnisoc T820 プロセッサは他の携帯ゲーム機と比べて、どのくらいの性能なのでしょうか?ベンチマークで比較してみました。
<CPUランキング>
※Antutu V10 ベンチマーク総合スコアで比較したものです。
- MediaTek Dimensity 8300 (ANBERNIC RG557)・・・Antutu:125万点
- Qualcomm Snapdragon 865 (Retroid Pocket Flip 2)・・・Antutu:84万点
- MediaTek Dimensity D1100 (Retroid Pocket Flip 2)・・・Antutu:69万点
- Unisoc T820 (ANBERNIC RG Slide)・・・Antutu:54万点
- MediaTek Helio G99・・・(AYANEO Pocket MICRO Classic)・・・Antutu:40万
- Unisoc USMS 9230S (KINHANK K56)・・・Antutu:33万点
- UNISOC T618 (ANBERNIC RG405M)・・・Antutu:30万点
<比較から分かること>
この比較から、ANBERNIC RG Slideが搭載するUnisoc T820(AnTuTu約54万点)は、旧世代のミッドレンジ機(例:ANBERNIC RG405M)で採用されていたUNISOC T618(AnTuTu約30万点)と比べて、性能が大きく向上していることが分かります。
また、AYANEO Pocket MICRO ClassicのHelio G99(AnTuTu約40万点)よりも優れています。しかし、Retroid Pocket Flip 2が搭載するMediaTek D1100(AnTuTu約69万点)や、ANBERNIC RG557が搭載するMediaTek Dimensity 8300(AnTuTu約125万点)のようなハイエンド機と比較すると、まだ性能差があります。RG Slideは、T618機からのステップアップとしては魅力的ですが、性能的には「ミッドレンジ」に位置づけられるモデルと言えます。
発熱と冷却性能:ANBERNIC RG Slideのアクティブ冷却の実力
ここでは、ANBERNIC RG Slideの「発熱と冷却性能」について、実際にゲームをプレイして感じた本体の温度やファンの動作音に焦点を当ててレビューします。
ファン+ヒートパイプによるアクティブ冷却
ANBERNIC RG Slideは、Unisoc T820のパフォーマンスを安定させるため、「高速ファン+ヒートパイプによるアクティブ冷却」システムを搭載しています。本体背面には効率的に熱を排出するための吸気口と排気口がデザインされており、この点がファンレスの機種との大きな違いです。
実際に『原神』やPS2の『ゴッド・オブ・ウォー』など、高い負荷がかかるゲームを1時間ほどプレイし続けてみました。すると、本体の背面、特に排気口のあたりがじんわりと温かくなるのを感じましたが、不快に感じるほどの高温にはなりませんでした。これはアクティブ冷却がしっかりと機能している証拠でしょう。ベンチマークテスト中の最高温度も約44℃と、比較的低温に抑えられているようです。
ファンの動作モードはクイック設定パネルから調整可能です。最大設定(Strong)にすると、「シー」という高めの風切り音は聞こえてきます。しかし、50cmも離れれば最大でも34db程度という静音設計のおかげか、ゲームのスピーカー音にかき消されるレベルで、プレイ中にファンの音が気になって集中できない、ということはありませんでした。
まとめ:発熱と冷却性能
- 冷却システム: 高速ファンとヒートパイプによるアクティブ冷却機構を搭載。
- 発熱: 『原神』などの高負荷ゲームを長時間プレイすると本体背面が温かくなるが、低温に抑えられている。
- ファンの音: 最大設定では風切り音がするものの、ゲームプレイを妨げるほどの騒音ではなく静かな印象。
- 性能維持: アクティブ冷却により、長時間のゲームプレイでもパフォーマンスの安定が期待できる。
ゲーム性能
ここではANBERNIC RG Slideのゲーム性能について、PS2エミュレーターゲーム、Androidゲームの2つにわけて詳細に紹介します。
PS2エミュレーターゲーム:ANBERNIC RG Slideで快適に動作するか?
ANBERNIC RG Slideが搭載するUnisoc T820が、PS2ゲームでどのくらい快適にプレイできるのか、特に人気の高いゲームタイトルでの動作感を、具体的なフレームレートを交えて紹介します。
ゴッド・オブ・ウォー
PS2の中でもトップクラスのグラフィック負荷を誇る『ゴッド・オブ・ウォー』は、T820にとっても試金石となるタイトルです。実際にプレイしてみると、レンダリング解像度をネイティブの1xに設定しても、常時安定した動作は難しいという印象でした。
フィールドを移動しているだけなら 45fpsから55fps 程度を維持し、一見スムーズに見えますが、複数の敵と対峙する戦闘シーンになると状況は一変。派手なエフェクトが飛び交うと、フレームレートは 30fps台 まで一気に落ち込み、クレイトスの動きが鈍重になるのを感じました。快適に遊ぶには、グラフィック設定をかなり追い込むか、処理の軽い場面に限定する必要がありそうです。
グランツーリスモ4
美しいグラフィックが魅力の『グランツーリスモ4』も試してみました。まず、車両が自分だけのタイムトライアルでは 50fps前後で安定して走行でき、非常に快適です。しかし、これが本番のレースになると話が変わります。
多くのライバル車と同時に走行すると、スタート直後の混戦時や、複数の車が密集するコーナーでは、処理負荷の増加が顕著です。フレームレートは 35fpsから45fps程度まで低下し、明らかなカクつきが発生。レースゲームとしての緊張感を少し削がれてしまうのが残念でした。
アウトラン2(OutRun2 SP)
アーケードの爽快感をそのまま移植した『アウトラン2』は、常にスムーズな動作が求められるタイトルです。しかし、T820の性能をもってしても、このゲームのエミュレーションはかなり厳しい結果となりました。
ネイティブ解像度(1x)に設定しても、目標となる60fpsを維持することは難しく、多くの場面で40fps前後での動作となりました。状況によっては 30fpsを下回ることもあり、ゲーム本来の圧倒的なスピード感が損なわれ、重さを感じてしまいました。
ストリートファイターIII 3rd STRIKE
次に、滑らかなアニメーションが特徴の2D対戦格闘ゲーム『ストリートファイターIII 3rd STRIKE』です。3Dゲームとは異なり、こちらは非常に快適に動作しました。
レンダリング解像度を2xや3xに引き上げて高画質化しても、対戦中はほぼ常に60fpsを完璧に維持 します。技の入力に対する遅延もほとんど感じられず、ブロッキングなどのシビアな操作も違和感なく行えました。2D格闘ゲームを遊ぶなら、T820の性能は十分以上と言えます。
雷電III
最後に、3Dグラフィックスで構成された縦スクロールシューティング『雷電III』です。このタイトルは、場面によって動作感が大きく変わりました。
ネイティブ解像度(1x)でゲームをスタートすると、序盤の敵や弾が少ない場面では 60fpsに近いスムーズな動作で快適です。しかし、巨大なボスが登場したり、画面が敵の弾幕で埋め尽くされたりする高負荷のシーンでは、45fpsから50fps 程度までフレームレートが低下し、若干の処理落ち(スローダウン)が発生しました。
まとめ:PS2エミュレーターのゲーム性能
Unisoc T820のPS2エミュレーション性能は、「ゲームタイトルと設定次第」というのが正直な結論です。『ストリートファイターIII 3rd STRIKE』のような2Dゲームや、比較的負荷の軽い3Dゲームであれば、解像度を上げる余裕もあり、非常に快適に楽しむことができます。
一方で、『ゴッド・オブ・ウォー』や『アウトラン2』のような重量級の3Dタイトルについては、ネイティブ解像度(1x)でもフレームレートの低下は避けられず、安定した動作のためには詳細な設定の最適化が不可欠です。万能ではありませんが、UNISOC T618搭載機などと比べれば、遊べるタイトルの幅が格段に広がったことは間違いありません。
Androidゲーム:ANBERNIC RG Slideで『原神』はどう動くか?
ANBERNIC RG Slideが搭載するUnisoc T820が、Androidゲームでどのように動作するのかを、具体的なゲームタイトルとフレームレート(FPS)を交えて説明します。
原神 (Genshin Impact)
まずは、Androidゲームの中でも特に人気の高いオープンワールドRPG『原神』です。美しいグラフィックが魅力ですが、その分高いスペックが要求されます。
Unisoc T820でプレイする場合、快適さを求めてグラフィック設定を「低」に調整しました。この設定であれば、テイワットの広大なフィールドを探索している際は、平均して 30FPSから40FPS の範囲で動作します。比較的負荷の低い戦闘では 40FPS 近くを維持することもあり、思ったよりも動くという印象です。
しかし、複数の敵キャラクターが登場し、派手な元素爆発が飛び交うような高負荷の戦闘シーンでは、フレームレートが 30FPS を下回り、一時的に動きが重くなる(もたつく)のを感じました。グラフィック品質を「最低」まで落とせば、30FPS 以上を維持しやすくなり、日課のデイリーミッションをこなす程度であれば、十分に許容できるプレイフィールでした。
Call of Duty: Warzone Mobile
次に、最大120人で戦う要求スペックの非常に高いバトルロイヤルFPS、『Call of Duty: Warzone Mobile』です。
正直なところ、Unisoc T820のGPU性能では、このゲームを快適にプレイするのはかなり厳しいと感じました。グラフィック設定を「最低」にしても、平均フレームレートは 25FPSから35FPS 程度にとどまります。
特に、降下直後の混戦時や、建物が密集した市街地での撃ち合いでは、フレームレートが 20FPS台前半 まで大きく低下し、画面はカクつき、敵の動きを追うエイムも困難でした。競技性の高いFPSタイトルにおいて、この動作感では「厳しい戦いを強いられる」と言わざるを得ません。
レイド: Shadow Legends (Raid: Shadow Legends)
続いて、ターン制のダークファンタジーRPG『レイド: Shadow Legends』です。リッチな3Dモデルが特徴ですが、ゲームの性質上、高いフレームレートは必須ではありません。
このタイトルは非常に相性が良く、グラフィック設定を「中」程度にしても、平均して 45FPSから60FPS という良好なフレームレートで動作しました。ホーム画面やチャンピオンの管理画面では ほぼ常に60FPS で滑らかに動作し、戦闘中の派手なスキル演出でもテンポを損なうことなく楽しめました。RPGをじっくり遊ぶには最適なバランスです。
MORTAL KOMBAT
最後に、激しい表現が特徴の対戦格闘ゲーム『MORTAL KOMBAT』を試しました。格闘ゲームは、入力への応答性が命です。
Unisoc T820では、グラフィック設定を「中」にすることで、おおむね 50FPSから60FPS の範囲で安定して動作しました。キャラクターの細かな動きやコンボも滑らかに繋がり、致命的な遅延を感じることなく技を繰り出せます。
ただし、ステージ背景が複雑であったり、特定の派手な必殺技が発動したりする瞬間には、フレームレートが 50FPS をわずかに下回ることもありましたが、カジュアルに楽しむ分には全く問題ないレベルで、十分なプレイ体験が得られました。
まとめ:Androidゲームの動作感
Unisoc T820のAndroidゲーム性能は、PS2の動作感と似た傾向を示しました。『原神』や『Call of Duty: Warzone Mobile』のような重量級の最新3Dゲームを最高設定で快適に遊ぶのは難しいですが、グラフィック設定を「低」や「中」に調整すれば、多くのゲームが実用的な範囲で動作します。特に『レイド: Shadow Legends』のようなRPGや、比較的負荷の軽いゲームであれば、内蔵コントローラーと4.7インチ画面で快適に楽しむことができました。
メモリとストレージ:ANBERNIC RG SlideのUFS2.2と大容量拡張
ここでは、ANBERNIC RG Slideのメモリ(RAM)とストレージ(ROM)の性能、そしてゲームデータ保存の拡張性について、実際に使用して感じた快適さや注意点をレビューします。
快適動作を支える8GBメモリとUFS2.2ストレージ
ANBERNIC RG Slideは、メモリ(RAM)に8GB LPDDR4Xを搭載しています。OSはAndroid 13で動作しますが、この8GBという容量のおかげで、システム全体の動作は非常にキビキビしています。例えば、『原神』をプレイ中に攻略情報を調べるためにブラウザを開き、またゲームに戻るといったマルチタスクでも、アプリが強制終了されることなくスムーズに切り替えができました。
内蔵ストレージは128GBで、注目すべきはその規格がUFS2.2であることです。安価な中華ゲーム機に多いeMMC規格と比べ、UFS2.2はデータの読み書きが格段に高速です。この恩恵はOSの起動速度やアプリのインストール時、そしてゲームのロード時間短縮で明確に体感できました。特にPS2エミュレーターで容量の大きなゲームを起動する際の待ち時間が短く、快適でした。
2TB対応で安心のTFカード拡張
内蔵ストレージが128GBでも、PS2やセガサターンなどの大容量ゲームイメージをコレクションし始めると、あっという間に容量は逼迫します。その点、本機はTFカード拡張(MicroSDカード)に最大2TBまで対応しているのが大きな強みです。
実際に512GBのMicroSDカードを挿入し、PS2のゲームライブラリを構築してみましたが、容量を気にせず次々とデータを転送できる安心感は絶大です。これだけの容量があれば、遊びたいタイトルを厳選する必要もなく、まさに「全部入り」の環境を構築できます。ただし、前述の通りカードスロットがやや使いにくいため、一度大容量のカードを挿入したら、入れっぱなしにする運用が現実的だと感じました。
「内蔵ゲーム」の有無について
購入時に気になるのが「内蔵ゲーム」(収録ゲーム)の有無です。私が購入したANBERNICの日本公式サイトのモデルは、「ゲームカード無し」の標準版でした。これはOSとエミュレータのみがインストールされたクリーンな状態で、自分で吸い出したゲームデータを転送する前提のモデルであり、非常に好感が持てます。
一方で、AliExpressなどの海外ストアでは、追加オプションとして「スタンダードバージョン+128G (3000以上のゲームに対応)」や「+256G (7000以上のゲームに対応)」といった、あらかじめゲームが収録されたSDカードが付属するモデルも販売されています。どのようなゲームリストかは不明ですが、これらのゲームの出所や合法性には注意が必要です。基本的には、自分で所有するソフトから吸い出したデータを使用して楽しむのが大前提となります。
まとめ:メモリとストレージ
- RAM(メモリ): 8GB LPDDR4X搭載で、Android 13のマルチタスクやアプリ切り替えも快適。
- 内蔵ストレージ: 128GB UFS2.2規格を採用し、OSやゲームのロード時間が高速。
- TFカード拡張: 最大2TBのMicroSDカードに対応、PS2などの大容量ゲームライブラリ構築も安心。
- 内蔵ゲーム: 日本公式サイトモデルは「ゲームカード無し」のクリーンな状態。
- 収録ゲーム(海外): 海外ストアではゲーム入りSDカードのオプションもあるが、利用は自己責任。
ディスプレイとオーディオ:ANBERNIC RG Slideの120Hz液晶と理想的なスピーカー配置
ここでは、ANBERNIC RG Slideの映像体験とサウンド体験について、実際にゲームをプレイして感じたディスプレイの美しさや、スピーカーの配置について詳しくレビューします。
レトロゲームに最適化された4.7インチ・120Hzディスプレイ
このデバイスのディスプレイは非常にユニークです。まず、4.7インチというサイズと1280×960という解像度、そして4:3(に近い)アスペクト比が特徴です。実際にPS1の『ファイナルファンタジーVII』やセガサターンのゲームを起動してみると、画面いっぱいに表示されるレトロゲームは迫力満点。数値以上に「大画面だ」と感じさせてくれます。
また、LTPSインセルディスプレイとOCA全面ラミネーション(液晶とガラスの間の空気層がない)のおかげで、発色はOLED(有機EL)に引けを取らないほど鮮やかです。輝度も500ニットと非常に明るく、日中の室内でもくっきりとゲーム画面が視認できました。
そして最大の体験は最大120Hzのリフレッシュレートです。Androidのホーム画面をスワイプするだけでもその滑らかさは一目瞭然で、対応するAndroidゲームでは非常に快適な視覚体験が得られます。ただ、最近のスマートフォンや狭ベゼルが主流のゲーム機に慣れていると、画面の上下にあるベゼル(額縁)の太さは少し気になるかもしれません。
まさに理想配置、フロントステレオスピーカー
オーディオ面で最も感動したのは、高音質ステレオスピーカーの配置です。スライドを開いた状態の画面両脇、つまり真正面に向けてスピーカーが搭載されています。
これにより、一般的な携帯ゲーム機のように、プレイ中にスピーカーの穴を手で塞いでしまい、音がこもるといったストレスが一切ありません。音質自体は、低音が少し弱めで「高音質」とまではいかないかもしれませんが、音は非常にクリアで、左右のステレオ感もしっかり感じ取れます。
さらに、本体下部には3.5mmステレオイヤホン端子も搭載されています。Bluetoothイヤホンの遅延を気にすることなく、有線で集中してプレイできるのは、特にシューティングゲームやリズムゲームを遊ぶ上で大きなメリットだと感じました。
まとめ:ディスプレイとオーディオ
- ディスプレイ品質: 4.7インチLTPS液晶はOLED並みに鮮やかで、輝度も高く非常に美しい。
- アスペクト比: 1280×960の解像度は4:3のレトロゲームに最適で、予想以上の大画面感を体験できる。
- リフレッシュレート: 最大120Hz対応で、OS操作や対応ゲームが非常に滑らかに動作する。
- ベゼル: 最近の機種と比べると、画面のベゼル(額縁)はやや太めに感じる。
- スピーカー配置: 画面両脇のフロントステレオスピーカーは、音を塞がずダイレクトに耳に届く理想的な配置。
- オーディオ品質: 音質はクリアだが低音はやや弱め。3.5mmイヤホン端子搭載で遅延の心配がない。
操作性:ANBERNIC RG Slideのスライド式レイアウトと独特のホールド感
ここでは、ANBERNIC RG Slideの操作性について、スライド式ならではのボタン配置、独特の持ち心地、キーマッピング機能、そして振動機能まで詳しくレビューします。
スライド式特有のボタン配置と持ち心地
スライドを開くと、左右にアナログスティック、左に十字キー、右にABXYボタンが配置されたコントローラー部が現れます。レイアウト自体は「PSP Go」や「Xperia Play」に近いものがありますが、本体サイズが大きいため、操作感は全くの別物です。
このスライド式ならではの形状が、独特の「持ち方」を要求します。一般的なゲーム機のように手のひらで包み込むのではなく、人差し指と中指で本体の背面と側面を支え、親指をスティックやボタンに置くスタイルになりました。
正直、最初は戸惑いました。本体(約379g)の重心がやや上部(画面側)にあり、後ろに引っ張られるような感覚があるためです。しかし、この持ち方に慣れると、意外にも親指の可動域は広く、窮屈さは感じませんでした。ただし、本体中央下部にあるスタート・セレクトボタンだけは、ゲーム中に押そうとすると親指を大きく動かす必要があり、少し遠く感じました。
各ボタンとスティックの操作感
各ボタンの感触は非常に良好です。ABXYボタンは任天堂配置で、適度な膨らみと硬めのラバーパッドによる「カチッ」とした確実な押し心地があります。十字キーも同様に操作性が高く、PS2エミュレーターで『ストリートファイターIII 3rd STRIKE』のコマンド入力も正確に行えました。
アナログスティックは、高精度・磁気干渉防止機能付きの静電容量式ジョイスティックを採用しています。サイズはVitaに近い小さめですが、デッドゾーン(遊び)も少なく、レースゲームやアクションゲームでの微妙な操作も良好でした。
Androidならではの機能(キーマッピング・振動)
コントローラー非対応のAndroidゲームをプレイする際に、「キーマッピング機能」が非常に役立ちました。画面上部から設定パネルを呼び出すだけで、画面上のタッチアイコンを物理ボタンに簡単に割り当てることができます。『原神』で試したところ、タッチ操作とは比べ物にならない快適さでプレイできました。
また、「振動機能」もしっかり搭載されています。PS1エミュレーターで『メタルギアソリッド』をプレイした際、敵に発見された時やダメージを受けた時のフィードバック(振動)がしっかりと手に伝わり、ゲームへの没入感を高めてくれました。
まとめ:操作性
- ボタン配置: スライド式特有のレイアウト。スタート/セレクトボタンが中央下部にあり、やや押しにくい。
- ホールド感: 重心がやや上部にあり、人差し指と中指で本体を支える独特の持ち方になる。慣れは必要だが操作性は悪くない。
- ボタン品質: 十字キー、ABXYボタン共に押し応えが良く、入力精度も高い。
- スティック: 高精度な静電容量式スティックを搭載し、操作感は良好。
- キーマッピング機能: コントローラー非対応のAndroidゲームも物理ボタンで遊べるため非常に便利。
- 振動機能: 振動モーターを搭載しており、対応ゲームでの没入感が高い。
ソフトウェアと使い方:ANBERNIC RG SlideのAndroid 13と「使いこなし」のハードル
ここでは、ANBERNIC RG Slideのソフトウェアと使い方について、実際に私がセットアップで直面した「壁」と、それを乗り越えて快適な環境を構築するまでの体験をレビューします。このデバイスは、箱を開けてすぐに使えるほど甘くはありませんでした。
最初の関門:日本語非対応の説明書と手探りの初期設定
本機はAndroid 13を搭載し、Google Playストアにも対応しています。しかし、最初に電源を入れた瞬間から、試練が始まりました。付属の説明書は英語と中国語のみで、日本語のガイドは一切ありません。システム言語を日本語に変更する設定から始まり、Wi-Fi接続、Googleアカウントのログインまで、すべて手探りで進める必要がありました。
初回起動時に多数のエミュレーターアプリが自動でインストールされるのは一見親切ですが、その後が問題です。各エミュレーターに対し、ゲームROMを保存したMicroSDカードの場所(ディレクトリ)を個別に設定し、ストレージへのアクセス許可(パーミッション)を与えていく作業は、Androidの知識がなければ確実に戸惑うポイントです。この「自力で環境を構築する」という作業こそが、最初のハードルだと痛感しました。
2種類のランチャーと「最適解」への道
ホーム画面(ランチャー)は、標準で2種類用意されています。一つはAndroid標準の「Quickstep」、もう一つはANBERNIC独自のゲーム機風UI「RGLauncher」です。
正直なところ、どちらも中途半端な印象でした。Quickstepはスマホ的でゲームを探しにくく、RGLauncherは見た目こそゲーム機風ですが、カスタマイズ性に乏しく、私の膨大なゲームライブラリを管理するには不向きです。結局、私はすぐにPlayストアから高機能なフロントエンド『Daijisho』を導入しました。これをメインランチャーに設定し直すことで、ようやくハードの性能に見合った快適なゲーム選択環境が整いました。
真価を引き出す「クイック設定パネル」
RG Slideを使いこなす上で最も重要なのが、画面上部からスワイプして出す「クイック設定パネル」です。ここには、パフォーマンスモード(省電力・標準・高性能)の切り替えや、冷却ファンの設定が集約されています。
PS2エミュレーターを動かす際は「高性能モード」に切り替え、就寝前に静かに遊びたい時はファンを「静音」にする。こうしたハードウェアの制御が手元でできるのは非常に便利です。このパネルの存在を知っているかどうかで、このデバイスの快適性は天と地ほどの差が出ると感じました。
エミュレーター環境と「吸出し」という必須作業
本機は「30種類以上のゲームプラットフォームに対応」を謳っており、そのポテンシャルは非常に高いです。プリインストールされているエミュレーターも多数ありますが、私はPlayストアから信頼性の高いアプリを入れ直して使用しています。
T820チップの性能向上により、動作するエミュレーターの幅が格段に広がりました。PS1やN64、セガサターン、Dreamcastといったクラシックなハードはもちろん、これまでの中華ゲーム機では快適な動作が難しかったPS2、ゲームキューブ(GC)、Wii、PSP、3DS(Citraエミュレーター)、Vita、さらには一部の軽量なSwitchタイトルまで動作の射程圏内に入っています。
当然ながら、これらのエミュレーターで遊ぶには、自分でゲームソフトのイメージデータ(ROM)を準備する必要があります。特にPS2ソフト吸出しは必須作業です。私は、所有しているPS2のゲームディスクをPCのCD/DVDドライブに入れ、『ImgBurn』というソフトウェアを使ってディスクイメージ(ISOファイル)を作成しました。この「吸出し」というひと手間を惜しまないことが、本機で最高のレトロゲーム体験を得るための前提条件となります。
未来への期待:アップデートとカスタムファームウェア
RG Slideは「FOTAワイヤレスアップグレード対応」を謳っており、これは大きな安心材料です。実際にANBERNICはAI機能の追加など、Android機向けのファームウェア・アップデートを配信しており、メーカーのサポートが続いているという安心感は、中華ゲーム機において大きなメリットです。
さらに、このデバイスのポテンシャルを最大限に引き出す鍵が、コミュニティによる「カスタムファームウェア(cfw)」です。RG Slideが搭載するUnisoc T820チップ向けには、パフォーマンスと使い勝手を大幅に向上させる「GammaOS Next」 が既に開発されているとの情報があり、これを導入することで、公式ファームウェア以上の快適さを手に入れられる可能性も秘めています。
まとめ:ソフトウェアと使い方
- 初期設定: 日本語説明書がなく、エミュレーターのディレクトリ設定などを自力で行う必要があり、初心者には非常にハードルが高い。
- ランチャー: 標準搭載の2種 は使いにくく、快適な環境のためには『Daijisho』など外部アプリの導入が推奨される。
- クイック設定パネル: パフォーマンスモードの切り替えなど、本機の性能を引き出すための必須機能が集約されている。
- エミュレーター: PS1、N64、セガサターンなどの定番から、PS2、GC、Wii、3DS、Vita、軽量なSwitchまで、30種類以上のプラットフォームに対応。
- PS2ソフト吸出し: PCとDVDドライブ、『ImgBurn』等のソフトを使い、自身で所有するディスクからゲームイメージを作成する作業が必須。
- ファームウェア: FOTAによるワイヤレス・ファームウェア・アップデートに対応しており、メーカーサポートの継続に安心感がある。
- カスタムファームウェア(cfw): 「GammaOS Next」の導入により、公式以上の性能と快適性を追求できる将来的な楽しみがある。
バッテリーと通信性能:ANBERNIC RG Slideの大容量バッテリーとストリーミング活用
ここでは、ANBERNIC RG Slideのバッテリー持続時間と、Wi-Fiを使った「ストリーミング」性能、そして日本国内での使用における最大の注意点である「技適」について、詳しくレビューします。
5000mAhバッテリーの持続時間と充電
RG Slideは、このサイズの携帯ゲーム機としては大容量の5000mAhバッテリーを搭載しています。公称の持続稼働時間は約6時間とされていますが、これはおそらく低負荷なレトロゲームでの話でしょう。
私が実際に試した体験では、パフォーマンスモードを「高性能」に設定し、PS2の『グランツーリスモ4』やAndroidの『原神』など、高い負荷がかかるゲームを集中的にプレイしたところ、約3時間半から4時間程度でバッテリーが切れました。これはAntutuベンチマークをループさせた際の実測値(約3時間50分)とも近い結果です。
6時間持たないとはいえ、このパフォーマンスでこれだけ持てば十分満足です。充電は5V/2Aと高速充電には対応していませんが、約3時間でフル充電が完了するため、就寝前に充電しておけば翌日たっぷり遊べました。
5G Wi-Fiによる快適なストリーミング体験
本機は2.4Ghz帯だけでなく、高速な5G Wi-Fi(802.11a/b/g/n/ac)とBluetooth 5.0に対応しています。この強力な通信性能が、エミュレーター性能以上に本機の価値を高めていると感じました。
試しに「クラウドゲーム」である『Xbox Game Pass』を起動し、『Forza Horizon 5』をプレイしたところ、5Ghz帯の安定したWi-Fi環境下では、ほとんど遅延を感じさせない美しいグラフィックで快適に動作しました。
また、自宅のゲーミングPCからの「ストリーミング」も試しました。『Steam Link』はもちろん、NVIDIA環境で定番の『Moonlight』を使えば、PC側のパワーで『エルデンリング』のような重量級ゲームを、RG Slideの手元コントローラーで遊ぶという最高の体験が実現します。
最大の問題点:「技適」マークの不在
しかし、この快適な無線体験には、日本国内において重大な問題があります。本機には国内の電波法で定められた「技適」マーク(技術基準適合証明)がありません。そのため、日本国内でRG SlideのWi-FiやBluetoothといった無線通信機能を使用すると、法律に抵触する可能性があります。
この問題は、AI機能やストリーミングといった本機の魅力を根本から損なうものです。対策として、私はUSB Type-Cポートに有線LANアダプターを接続してみました。有線接続であれば法律的な問題はなく、『Moonlight』を使ったPCストリーミングや、AI翻訳機能も問題なく利用できました。このデバイスのポテンシャルをフルに活かしたい場合、有線接続環境を整えるか、法律を遵守した上での運用を心がける必要があります。
まとめ:バッテリーと通信性能
- バッテリー容量: 5000mAhの大容量で、PS2などの高負荷ゲームでも3時間半~4時間程度は動作する安心感がある。
- 充電性能: 約3時間でフル充電が可能。高速充電には非対応。
- 通信規格: 5G Wi-Fi (802.11ac) とBluetooth 5.0に対応しており、通信速度は高速。
- ストリーミング: 『Xbox Game Pass』などのクラウドゲームや、『Steam Link』『Moonlight』によるPCストリーミングが快適に動作するポテンシャルを持つ。
- 技適: 技適マークがないため、日本国内でのWi-Fi・Bluetooth使用は電波法に抵触する恐れがある。
- 技適対策: 有線LANアダプターを使用すれば、法的に問題なくストリーミング機能などを利用可能。
AI機能:ANBERNIC RG Slideの翻訳・攻略アシスタントの実力
ここでは、ANBERNIC RG Slideに搭載された自社開発の「ANBERNIC AI機能」について、実際に各機能を使ってみて、どれほど実用的だったかをレビューします。
ゲーム体験を変える「AI翻訳」
RG Slideが搭載するAI機能の中で、私が最も感動し、実用的だと感じたのが「AI翻訳」機能です。これは、ゲーム中に表示されている画面上のテキストを、いつでもリアルタイムで翻訳できるというものです。
AI機能を試すため、あえて日本語に対応していないPS1のレトロなRPGを起動してみました。英語で表示されたメニューやアイテム説明に対し、クイック設定パネルから翻訳を実行すると、数秒の待機時間(ネットワーク接続が必要)の後、画面上に日本語の翻訳がオーバーレイ表示されました。
これまで意味が分からず読み飛ばしていたストーリーやヒントが理解できるようになり、ゲームの没入感が格段に向上しました。特に便利だと感じたのが、この翻訳機能を「キーマッピング」で物理ボタンに割り当てることです。これにより、ゲームの流れを止めることなく、瞬時に翻訳を呼び出すことができました。ただし、この機能は(当然ながら)インターネット接続が必須です。
攻略の相談相手「AIゲーム攻略アシスタント」
次に試したのが「AIゲーム攻略アシスタント」です。これはチャットボット形式で、ゲームの攻略法などを相談できる機能です。
例えば、「『悪魔城ドラキュラX』のボスの倒し方は?」と日本語で入力してみたところ、いくつかの基本的な攻略法を提示してくれました。「バーチャル相棒 (Soul Partner)」として雑談にも応じてくれましたが、私にとっては「ワンクリックで攻略ガイドをゲット」という謳い文句の通り、ゲームで行き詰まった時に軽いヒントをもらう用途がメインだと感じました。
多機能だがゲーム機では使わない「AIスクエア」
最後が「AIスクエア」です。これには「テキストから画像生成」、「画像処理」(古い写真の修正など)、「問題解決サポート」(学習・教育)といった、多彩な機能が含まれています。
正直なところ、これらの機能をあえてゲーム機であるRG Slideで使う機会は少ないと感じました。例えば「テキストから画像生成」は、スマートフォンやPCで高性能なサービスが多数存在します。あくまで「ANBERNIC AI」の多機能性を示すものと受け止めました。
まとめ:AI機能
- AI翻訳: ゲーム中のテキストをリアルタイムで翻訳。日本語非対応のゲームを遊ぶ際のハードルを劇的に下げ、最も実用的で感動した機能。
- AIゲーム攻略アシスタント: チャット形式で攻略法を相談できる。攻略サイトを見る手間を省きたい時に便利。
- AIスクエア: 画像生成や画像処理など多機能だが、ゲーム機本体での実用性は低いと感じた。
- 必須条件: すべてのAI機能はネットワーク接続が必須であり、その利便性は「技適」の問題(または有線LAN接続)と直結している。
検証してわかったANBERNIC RG Slideのメリットとデメリット
ここでは、ANBERNIC RG Slideを実際に使用し、ゲームのセットアップからPS2エミュレーター、AI機能まで一通り検証した結果わかった、このデバイスの強力なメリットと、購入前に知っておくべき明確なデメリットを包み隠さず解説します。
メリット(長所、利点)
メリット1:唯一無二のスライド機構と所有する喜び
最大のメリットは、やはりこのスライド機構そのものです。親指で画面を押し上げると、スプリングの力で「カチッ」と小気味よく開く感触は、他のどの携帯ゲーム機にもない満足感があります。往年の「PSP Go」や「Xperia Play」を彷彿とさせるこのギミックは、ガジェット好きとしての所有欲を強く満たしてくれました。「ロマン」という言葉がこれほど似合うデバイスは久しぶりです。
メリット2:レトロゲームに最適化された4.7インチ120Hzディスプレイ
ディスプレイの品質は予想をはるかに超えていました。4.7インチ、1280×960という解像度は、PS1やセガサターンといった4:3のレトロゲームを表示させるのにまさに完璧なアスペクト比です。LTPS液晶は発色がOLED並みに鮮やかで、輝度500nitsと非常に明るく、ゲーム画面がくっきりと映えます。さらに最大120Hzのリフレッシュレートに対応しており、Androidのホーム画面操作だけでもその滑らかさを実感できました。
メリット3:T618機を圧倒するT820のパフォーマンス
Unisoc T820チップの搭載により、旧世代機(UNISOC T618搭載機など)とは比較にならないほどパフォーマンスが向上しています。これまでの中華ゲーム機では動作が厳しかったPS2、ゲームキューブ、Wii、3DS、Vitaといったエミュレーターが、実用的な速度で動作するようになったのは大きな進歩です。特にPS1やN64、セガサターンなどは解像度を上げても快適で、遊べるゲームの幅が格段に広がりました。
メリット4:静音かつ強力なアクティブ冷却性能
T820の性能を支えているのが、高速ファンとヒートパイプによるアクティブ冷却システムです。『原神』やPS2の『ゴッド・オブ・ウォー』といった高負荷のゲームを長時間プレイしても、本体はほんのり温かくなる程度で、パフォーマンスの低下も感じられませんでした。ファンの動作音も非常に静かで、ゲームの音を妨げることはありませんでした。
メリット5:音がこもらないフロントステレオスピーカー
スピーカーの配置も、このスライド式デザインの恩恵を受けています。画面の両脇に「高音質ステレオスピーカー」が搭載されており、音が真正面からダイレクトに耳に届きます。一般的な携帯ゲーム機のように、プレイ中にスピーカー穴を手で塞いで音がこもってしまうストレスが一切なく、非常にクリアなサウンドでゲームを楽しめました。
メリット6:ゲーム体験を変える「AIリアルタイム翻訳」
当初はオマケ程度に考えていた「AI機能」ですが、その中の「AI翻訳」は予想以上に強力なメリットでした。日本語に対応していない海外のRPGをプレイ中、意味の分からないテキストが表示された場面でこの機能を呼び出すと、画面上に日本語訳がオーバーレイ表示されます。これにより、これまでストーリーを諦めていたゲームにも再挑戦する意欲が湧きました。
デメリット(短所、欠点)
デメリット1:「PSP Go」とは真逆の「重さ」と「厚み」
最大のデメリットであり、購入前に最も注意すべき点です。「PSP Go」のスライド式という言葉から小型軽量さを想像していると、完全に裏切られます。重量約379g、厚さ2.6cmというスペックは、数値以上に「ずっしり」と感じます。ポケットに入れて気軽に持ち運ぶデバイスではなく、カバンに入れて持ち運ぶ「重厚な携帯機」だと認識する必要がありました。
デメリット2:独特の重心バランスとボタン配置
スライドを開いた状態では、本体の重心がやや上部(画面側)に寄っているように感じます。そのため、手のひらで握るというより、指で本体を支えるような独特の持ち方になり、慣れるまで少し時間がかかりました。また、スタートボタンとセレクトボタンが本体中央の下部に配置されており、ゲーム中に瞬時に押すのは難しいと感じました。
デメリット3:日本国内での使用を妨げる「技適」問題
本機の魅力を半減させる最大の障壁が「技適」マークの不在です。日本国内でWi-FiやBluetoothといった無線通信機能を使用すると、電波法に抵触する可能性があります。AI翻訳、クラウドゲーム、ストリーミング、OTAアップデートといった、本機の魅力的な機能の多くがネットワーク接続を前提としているため、この問題は非常に深刻です。
デメリット4:初心者を突き放す「日本語非対応」と初期設定のハードル
付属の説明書は英語と中国語のみで、日本語には対応していません。Androidやエミュレーターの知識がないと、システムの初期設定から、各エミュレーターへのゲームROMのパス(ディレクトリ)設定まで、すべて自力で解決する必要があり、ハードルが非常に高いです。箱を開けてすぐに遊べる簡単なデバイスではないことを痛感しました。
デメリット5:万能ではないPS2エミュレーション性能
T820はT618より大幅に強力ですが、ハイエンドチップではありません。PS2エミュレーターの動作は完璧ではなく、『ゴッド・オブ・ウォー』や『アウトラン2』といった一部の重量級ゲームでは、ネイティブ解像度でもフレームレートの低下やカクつきが発生しました。PS2が「何でも快適に動く」と期待すると、失望する可能性があります。
デメリット6:高速充電非対応とポートの制約
バッテリー容量は5000mAhと大きいものの、充電は5V/2A(10W)と高速充電には対応していません。フル充電まで約3時間かかるため、急速充電に慣れていると遅く感じます。また、USB-Cポートからのモニター出力(DisplayPort)は便利ですが、充電と同時にビデオ出力ができない仕様になっている点も、据え置き機として使うには不便でした。
まとめ:メリット・デメリット
ANBERNIC RG Slideは、スライド機構という「ロマン」と、4:3の120Hz液晶、T820の性能といった「実用性」を兼ね備えた、非常に魅力的なデバイスです。特にAI翻訳機能は、レトロゲームの遊び方を根本から変える可能性を秘めています。しかしその一方で、国内での使用をためらわせる「技適」問題と、所有者を確実に選ぶ「重量」、そして「初期設定のハードル」という、無視できない大きなデメリットを抱えています。これらのデメリットを理解し、自分で対策・解決できる上級者向けの一台だと感じました。
ANBERNIC RG Slideのスペック(仕様)一覧
- ディスプレイ: 4.7インチ LTPSインセルディスプレイ、OCA全面ラミネーション、1280×960解像度、最大リフレッシュレート120Hz対応、マルチタッチ対応
- CPU: Unisoc T820プロセッサー (6nm EUV 5G SOCチップ、オクタコア: 1A76@2.7GHz + 3A76@2.3GHz + 4*A55@2.1GHz)
- GPU: Quad-core Mali-G57 (850MHz)
- RAM: 8GB LPDDR4X
- ROM: 128G UFS2.2
- 外部ストレージ: TFカード(最大2TBまで対応)
- バッテリー: 5000mAhポリマーリチウムバッテリー、持続稼働時間は約6時間
- 充電: 5V/2A充電に対応し、フル充電には約3時間かかります
- ワイヤレス通信: 2.4/5G WIFI 802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 5.0
- ストリーミング: オンラインマルチプレイヤー、ストリーミング、ワイヤレス画面投影に対応
- インターフェース: USB Type-C、3.5mmステレオイヤホン端子、TFカードスロット
- 映像出力: USB Type-Cで1080p DisplayPort出力対応
- スピーカー: 高音質ステレオスピーカー
- 操作: 高精度・磁気干渉防止機能付き静電容量式ジョイスティック、6軸ジャイロセンサー、振動モーター
- 冷却: 高速ファン+ヒートパイプによるアクティブ冷却
- 筐体: スプリングスライド式 (スプリングスライディングレール)
- OS: Android 13
- サイズ: 15.4cm x 9cm x 2.6cm (コンソール本体)
- 重量: 0.379kg (コンソール本体)
- カラー: ブラック、ホワイト
- 付属品: Type-C充電ケーブル、スクリーンプロテクター、説明書 (ユーザーマニュアル)、スティックキャップ、ギフトボックス (カラーボックス)
ANBERNIC RG Slideの評価
7つの評価基準で「ANBERNIC RG Slide」を5段階で評価してみました。
【項目別評価】
画面の見やすさ:★★★★☆ (4.5)
4.7インチのLTPS液晶は発色が良く、4:3アスペクト比はレトロゲームに最適。120Hz対応も素晴らしいですが、ベゼルの太さが少し気になります。
パフォーマンス:★★★☆☆ (3.5) T820チップによりPS1やセガサターンは快適ですが、期待されたPS2は『ゴッド・オブ・ウォー』など重いゲームではカクつきます。万能ではありません。
操作性: ★★★☆☆ (3.0) 十字キーやABXYボタンの品質は高いです。しかし、スライド式特有の重心の高さと、押しにくいスタート/セレクトボタンの配置がマイナス点です。
機能性:★★★★☆ (4.5) ゲーム中の「AIリアルタイム翻訳」機能は非常に革新的で実用的です。1080pのモニター出力や、静かなアクティブ冷却ファンも優秀です。
デザイン:★★★☆☆ (3.5) スライド機構という「ロマン」は唯一無二です。しかし、その代償として「重く(約379g)」「厚い」ため、携帯性はかなり犠牲になっています。
使いやすさ:★☆☆☆☆ (1.5) 日本国内での使用において「技適」がない点が致命的です。また、日本語説明書がなく、エミュレーターの初期設定も自力で行う必要があり、初心者には非常に困難です。
価格:★★★★☆ (4.5) $179.99~という価格は、T820のAnTuTu 50万点台の性能に加え、スライド機構や120Hz液晶、AI機能を考えると、非常に優れたコストパフォーマンス(価格と性能のバランス)を提供しています。
【総評】 ★★★☆☆ (3.5)
ANBERNIC RG Slideは、スライド機構というノスタルジックな「ロマン」と、強力な「AI翻訳」機能という「革新」を詰め込んだ、非常に意欲的なデバイスです。
「スライド式」がもたらすデザインと操作性の評価
ANBERNIC RG Slideのスライド式デザインは、たんなる「懐かしさ」を追求したものではなく、より高みを目指した本格的な作りでした。この完成度の高さだけで買う価値のあるデバイスです。
ただし、このスライド式を導入したことによって、従来のフラットな形状なゲーム機よりも重く、扱いづらくなったのも事実です。ソニーの傑作ゲーム機「PSP Go」のような軽快さを想像していると、がっかりしてしまうかもしれません。また、スタート・セレクトボタンが中央下部にあり、瞬時に押しにくいなど、操作性においてやや使いづらい点もあります。
PS2ゲーム性能と、快適に遊べる範囲
最も気になっていたPS2の動作は、確かに旧世代機(T618など)よりも快適になっているものの、残念ながら『ゴッド・オブ・ウォー』や『アウトラン2』などのPS2の人気ゲームを快適に動作させるまでには至っていませんでした。あくまでも『ストリートファイターIII 3rd STRIKE』のような2Dゲームや、比較的負荷の軽い3Dゲームがメインで使った方がいいと思います。過度な期待をするべきではない、というのが私の評価です。
一方で、PSP、PS1、NEOGEO、PCエンジン、あるいはセガサターンやドリームキャスト といったプラットフォームがメインであれば、T820の性能は十分すぎるほどです。4:3の美しいディスプレイも相まって、これらのゲーム機としては最高の環境の一つだと感じました。
購入前の注意点
本機には、魅力的な機能と引き換えに、購入前に必ず知っておくべき明確なデメリット(注意点)が3つあります。一つは技適に対応していないこと。二つ目は少し大きめでポケットに入れて持ち運びづらいということ。そして三点目は、十分なネットワーク機能がなければAI機能やストリーミング機能が十分に使えないということです。
付属の説明書が英語・日本語に対応していないこと、Androidやエミュレーターの初期設定(ディレクトリ設定など)がやや面倒であることを考えると、やはり玄人向けであると言わざるを得ません。
どんな人に最適か
ANBERNIC RG Slideは「PSP Go」ようなスライド式ゲーム機を使ってみたい人に最適です。重さを感じるものの、使い終わったら、スライドで収納し、コンパクトに持ち運べるのはやはり便利です。
また、Linux OSでは利用できなかったAndroidゲームとレトロなPSPやPS1、NEOGEO、PCエンジンなどのゲームを楽しみたい人にも最適です。やや玄人向けではありますが、今までとは違ったユニークなゲーム機が欲しいと考えている人におすすめします。
RG Slide ハンドヘルドゲーム機 Unisoc T820 processorシステム 4.7インチIPSスクリーン 1280*960 5000mAh
ANBERNIC RG Slideの価格・購入先
※価格は2025/12/21に調査したものです。価格は変動します。
ANBERNIC日本公式サイト
24,199円(セール価格)で販売されています。
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ECサイト
- Amazonで31,699円、
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※AliExpressでの購入方法・支払い方法はこちらのページで紹介しています。
AliExpressで激安ガジェットをお得に購入する方法を徹底 解説
おすすめのライバル機種と価格を比較
「ANBERNIC RG Slide」に似た性能をもつ携帯ゲーム機も販売されています。価格の比較もできるので、ぜひ参考にしてみてください。
ANBERNIC RG DS
ANBERNICから発売された4インチのAndroid携帯ゲーム機です(2025年12月 発売)。
Android 14(※Google Playに非対応)、Rockchip RK3568、3GB LPDDR4、解像度640 x 480 pxの2画面IPS液晶、4000 mAhバッテリー、microSDカードスロットを搭載しています。
また、20種類以上のエミュレーター、AI機能(「ワンプッシュゲーム認識ガイド」、「デュアルスクリーンリアルタイム翻訳」、「スマートダイアログ」など)、RGボタン(画面の切り替え)、キーマッピング機能、タッチパネル(タッチ操作・タッチペン対応)に対応。
最大2TBまでのTFカード拡張、ストリーミング(クラウドゲーミング)、Wi-Fi、2つのアナログスティック、デュアルスピーカー(前面放射型・ステレオ)、RGランチャー、吸出しゲームROMの追加、Type-Cポート(OTG)、Bluetoothにも対応しています。
価格は、Amazonで16,888円(税込)、AliExpressで15,338円(ゲームROM付き128GBは17,594円、256GBは19,850円)、米国 Amazon.comで$129.99、です。
関連記事:ANBERNIC RG DS徹底レビュー!3DS風2画面で変わるゲーム体験は?
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ANBERNIC RG 476H
ANBERNICから発売された4.7インチのAndroid 13携帯ゲーム機です(2025年9月 発売)。
Android 13、Unisoc T820 (6nm オクタコア)、8GB LPDDR4X メモリ、128GB UFS2.2 ストレージ、解像度 1280×960のLTPS インセルディスプレイ(4:3)、5000mAh ポリマーリチウムバッテリー、micro SDカードスロットを搭載しています。
また、デュアルスクリーン(2画面)表示(NDS・3DS対応)、USB Type-Cによる1080p DisplayPort出力、30種類以上のエミュレーター(Androidゲーム対応)、リフレッシュレート最大120Hz、AI機能「Anbernic AI」(リアルタイム翻訳、ゲーム攻略アシスタント、画像生成など)、大角度3Dホールジョイスティック、ホールトリガー、キーマッピング機能を搭載。
ストリーミング、ワイヤレス画面投影、オンラインマルチプレイヤー、六軸ジャイロセンサー、高音質ステレオスピーカー、振動モーター、高速ファン+ヒートパイプによるアクティブ冷却、USB Type-Cポート、3.5mmステレオイヤホンジャック、2.4/5G WIFI、Bluetooth 5.0にも対応しています。
価格は、Amazonで29,457円(税込)、AliExpressで25,466円、米国 Amazon.comで$189.99、です。
関連記事:ANBERNIC RG 476Hレビュー!フルスクリーンでDSも快適になる
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ANBERNIC RG 477M
ANBERNICから発売された4.7インチのAndroid携帯ゲーム機です(2025年8月 発売)。Android 14、Dimensity 8300、12GB LPDDR5、解像度1280×960 pxのLTPSインセルディスプレイ、5300mAhバッテリーを搭載しています。
また、AI機能(リアルタイム翻訳、ワンクリックゲームガイドなど)、30種類以上のエミュレーター、Androidゲーム、2つの3Dホールジョイスティック、高忠実度デュアルスピーカー、1080pのディスプレイポート映像出力、RGBライト、キーマッピング機能「Keymapp」、アクティブ冷却システム、27W急速充電に対応。
最大2TBまでのTFカード拡張、RGBライト、ゲームの追加、セーブ機能、Type-Cポート、振動モーター、ストリーミングプレイ、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3にも対応しています。
価格は、Amazonで46,888円(税込・12GB+256GB)、AliExpressで47,523円(ROMなし)、米国 Amazon.comで$299.99、です。
関連記事:ANBERNIC RG 477M 徹底レビュー!PS2も余裕で動く性能を評価
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ANBERNIC RG557
ANBERNICから発売された5.48インチのAndroid携帯ゲーム機です(2025年4月26日 発売)。
Android 14、MediaTek Dimensity 8300プロセッサー、12GB LPDDR5X RAM、解像度1920*1080のAMOLED液晶、5500mAhバッテリー、TFカードスロット(最大2TB)を搭載しています。
また、DisplayPort映像出力、高解像度静電容量式ジョイスティック(RGBライティング付)、27W急速充電、アクティブ冷却(高速ファン+ヒートパイプ採用)、ホールトリガー、6軸ジャイロ、振動モーター、
ストリーミング(Moonlightなど)、ワイヤレス画面投影、デュアルスピーカー、USB Type-C (OTG)、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3に対応しています。
価格は、Amazonで40,999円(税込)、AliExpressで39,827円(ROMなし)、米国 Amazon.comで$289.99、です。
関連記事:ANBERNIC RG557徹底レビュー!PS2/GCエミュ性能とRG556比較
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ANBERNIC RG406H
ANBERNICから発売された4インチのヨコ型 携帯ゲーム機です(2024年11月19日に発売)。
Android 13、Unisoc T820、8GB LPDDR4X、IPS液晶(4:3)・128G UFS2.2 ストレージ、5000 mAh バッテリー、TFカードスロット、3.5mmイヤホンジャック、ファンクションキーを搭載しています。
また、RGBライト、ホールジョイスティック、ホールトリガー、エミュレーター(29種類以上)、Hi-Fi ステレオスピーカー、6軸ジャイロセンサー、
冷却システム、振動モーター、ストリーミング プレイ、最大2TBまでのストレージ拡張、Google Playストア、レトロアーチ(RetroArch)、USB Type-C (OTG)、Wi-Fi 5 、Bluetooth 5.0に対応しています。
価格は、Amazonで28,999円(税込)、AliExpressで32,448円、米国 Amazon.comで$199.99、です。
関連記事:ANBERNIC RG406Hレビュー!Retroid Pocket 5より魅力的?
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Retroid Pocket Flip 2
Retroid Pocketから発売された5.5インチのフリップ型携帯ゲーム機です(2025年4月 発売)。
Android 13、Qualcomm Snapdragon 865 / MediaTek Dimensity D1100、8GB LPDDR4x RAM、128GB UFS 3.1 ROM、、AMOLEDディスプレイ(1920×1080、輝度500 Nits)、5000mAhバッテリーを搭載しています。
また、3Dホールスティック、アナログL2/R2トリガー、アクティブ冷却システム、強化されたヒンジデザイン (178°可動域, 150°クリックストップ)、DisplayPort映像出力(1080p)、交換可能なボタンレイアウト、ランヤードループに対応しています。
さらに、27W急速充電、ストレージ拡張(TFカードスロット搭載)、Google Playストア、ストリーミングプレイ、USB-C(OTG)、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.1 (SD865モデル) / 5.2 (D1100モデル)にも対応しています。
価格は、AliExpressで29,197円、です。
関連記事:Retroid Pocket Flip 2徹底レビュー!Pocket 5と比較
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Odin2 Mini
AYNから発売された5インチの携帯ゲーム機です(2024年5月 発売・※AliExpressは10月)。
Android 13、Mini LED ディスプレイ、Qualcomm Snapdragon 8 Gen2、8GB / 12GB LPDDR5x メモリ、128GB / 256GB UFS4.0 ストレージ、5000 mAh バッテリーを搭載しています。
また、HDMI映像出力(microHDMI)、クリスタルボタン、ホール効果採用のアナログジョイスティックとトリガーボタン、冷却システム、最大輝度1100nit、65W 急速充電(Quick Charge 5.0)、ステレオスピーカー、振動効果、USB 3.1 Type-C、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.3に対応しています。
価格は、AliExpressで61,712円、です。
関連記事:Odin2 Mini徹底レビュー!Retroid Pocket 5を超えた?
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ANBERNIC RG CubeXX
ANBERNICから発売された3.95インチのLinux 携帯ゲーム機です(2024年10月23日 発売)。
Allwinner H700 クアッドコア プロセッサ、1GB LPDDR4X メモリ、1:1のIPS液晶(解像度 720 x 720 px)、2つのTFカードスロット(システム、ゲーム用)、3800mAhバッテリー、miniHDMIポートを搭載しています。
また、1600万色のRGBライト、HDMI映像出力、Hi-Fi スピーカー、2つのジョイスティックレバー、トリガーボタン、ストリーミングプレイ、オンライン対戦プレイ、ゲームの追加、レトロアーチ、USB Type-C(充電/OTG)、Wi-Fi 5、Bluetooth 4.2に対応しています。
価格は、Amazonで12,999円、AliExpressで9,875円、米国 Amazon.comで$79.99、です。
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ANBERNIC RG34XX
ANBERNICから発売されたゲームボーイアドバンス風の携帯ゲーム機です(2024年12月16日 発売)。
3.5インチ(解像度 720 x 480 px)のIPS液晶(3:2)、Allwinner H700 クアッドコア プロセッサ、1GB LPDDR4メモリ、2つのTFカードスロット、 3500 mAhバッテリー、miniHDMIポートを搭載しています。
また、30種類以上のエミュレーター、HDMI映像出力、ストリーミングプレイ、外部ゲームパッドとの接続(無線、有線)、動画・音楽プレイヤー機能、ゲームの追加、セーブ機能、USB Type-C (OTG) x1、Wi-Fi 5、Bluetooth 4.2に対応しています。
価格は、Amazonで10,999円(税込)、AliExpressで9,095円、米国 Amazon.comで$79.99、です。
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他のANBERNIC携帯ゲーム機と比較
他にもANBERNIC携帯ゲーム機が販売されています。2025、2024年モデルもあるので、ぜひ比較してみてください。
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