Xiaomi Pad Mini レビュー!iPad mini以上の実力は本物?

Xiaomi Pad Mini 背面の外観
2025年9月26日に発売された「Xiaomi Pad Mini」は、フラッグシップ級の性能をコンパクトな8.8インチの筐体に凝縮した、今最も注目を集めるAndroidタブレットです。

このレビューでは、Xiaomi Pad Miniが誇る圧倒的なパフォーマンスと、iPad mini(第7世代)と比べて何が優れ、何が劣るのかを、実際の使用感に基づいて徹底的に検証しました。

先に結論からお伝えしましょう

Xiaomi Pad Mini の長所 (Pros):

  • フラッグシップ級の性能をもつ「Dimensity 9400+」プロセッサを搭載
  • iPad mini (60Hz) を圧倒する、最大165Hzの非常に滑らかなディスプレイ
  • iPad mini (20W) の3倍以上速い、67Wの超急速充電
  • 充電しながら周辺機器も使える、画期的なデュアルUSB-Cポート
  • Wi-Fi 7や高音質コーデックLDACに対応した、将来性の高い通信性能
  • iPad miniより2倍のストレージ容量を備えた、高いコストパフォーマンス

Xiaomi Pad Mini の短所 (Cons):

  • iPad miniが搭載する指紋認証(Touch ID)がなく、生体認証は顔認証のみ
  • microSDカードスロット非搭載で、ストレージの拡張ができない
  • 防水防塵性能に対応していない
  • ディスプレイが有機ELではなくLCD液晶パネル
  • 純正キーボードカバーの選択肢がない

総合評価:

Xiaomi Pad Miniは、エンターテインメント体験と生産性の両方を高いレベルで求めるユーザーにとって、現在考えられる最高のコンパクトAndroidタブレットです。特に、スペック、ディスプレイの滑らかさ、充電速度を重視するなら、iPad mini(第7世代)を上回る満足感を得られるでしょう。

この記事で分かること

  1. iPad mini(第7世代)との性能比較
  2. 高級感のある金属製ユニボディデザインとデュアルUSB-Cポートの利便性
  3. 165Hzの高リフレッシュレートディスプレイがいかに滑らかか、iPad mini(60Hz)との違い
  4. MediaTek Dimensity 9400+の処理性能と、A17 Proとのベンチマークスコア比較
  5. 『原神』や『Call of Duty: Warzone Mobile』など、人気ゲームのフレームレート(fps)と動作感
  6. AI機能「Xiaomi HyperAI」と「Google AI(かこって検索など)」の実用性
  7. Xiaomi フォーカスペンと専用カバーの使い勝手と、アクセサリーの価格
  8. カメラ性能の正直な評価と、実際のバッテリー持ち、67W急速充電の速さ
  9. Dolby Atmos対応クアッドスピーカーの音質と、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4の通信性能
  10. Xiaomi HyperOS 2の便利な機能(読書モード・デバイス連携など)と映像出力
  11. ライバル機種とのメリット・デメリット比較
  12. 専門家による5段階評価と詳細な総評
  13. 最新の価格とお得な購入先・他機種との価格比較

この記事を最後まで読むことで、「Xiaomi Pad Mini」を購入するべきかどうかが、はっきりと分かるはずです。購入に悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。

この製品の購入はこちら→ Amazon リンクAliExpress リンク

公式ページ:Xiaomi Pad Mini – Xiaomi Japan

このページ内の目次

デザイン:Xiaomi Pad Mini ~高級感と実用性を両立した、考え抜かれた設計~

Xiaomi Pad Miniの背面 グレー

ここでは、Xiaomi Pad Miniのデザインについて、その質感、携帯性、そして他のタブレットにはない画期的な機能性に焦点を当てて詳しくレビューしていきます。特に、最大のライバルであるiPad mini(第7世代)との比較を通じて、その魅力を深く掘り下げていきます。

手に馴染む、上質な質感

Xiaomi Pad Miniを手に取ると、コンパクトでありながらもしっかりとした質感が伝わってきます。本体の形状は一般的なタブレットと同様に角の丸い長方形ですが、アルミニウム製のユニボディセラミックサンドブラスト加工が施された背面は、指紋が目立ちにくいマットな仕上がりで、非常に滑らかな触り心地です。

その質感はiPad miniを彷彿とさせ、「Android版のiPad mini」と呼びたくなるほどの高級感を漂わせています。背面のカメラは角に近い位置に設置されていますが、レンズは横長のバー状に収まる形で配置されており、これが背面デザインのアクセントになっています。

携帯性とサイズの絶妙なバランス

Xiaomi Pad Miniの側面。ボタン。

本体サイズは高さ205.13mm、幅132.03mm、厚さ6.46mmと非常にスリムです。重量は326gで、iPad mini(第7世代)の293gと比較すると33gほど重いですが、その差が気になることはほとんどありませんでした。実際に通勤電車の中で電子書籍を読む際も、片手で楽に持つことができ、カバンへの収まりも抜群です。

サイズ・重量の違い

  • Xiaomi Pad Mini:高さ205.13mm、幅132.03mm、厚さ6.46mm、重量 326g
  • iPad mini(第7世代):高さ195.4mm、幅134.8mm、厚さ6.3mm、重量 Wi-Fiモデル 293g、Wi-Fi + Cellularモデル 297g

カラーバリエーションは「グレー」と「パープル」の2色展開で、落ち着いた色味が高級な質感とマッチしています。ベゼル幅は均一で、特別細いわけではありませんが、ゲームプレイ中に指を置くスペースとして機能するため、誤タッチを防ぐという実用的なメリットを感じました。

考え抜かれたポート、ボタン、スピーカーの配置

Xiaomi Pad Miniの接続ポート1

このタブレットの設計で最も注目すべきは、その物理的なレイアウトです。iPad miniが下部の短辺に1つのUSB-Cポートしか持たないのに対し、Xiaomi Pad Miniは短辺(縦持ち時の下部)と長辺にそれぞれ1つずつ、合計2つのポートを備えています。この配置は、ユーザーの利便性を深く考慮した結果と言えるでしょう。ボタン類は、電源ボタンと音量ボタンが上部の短辺にまとめられており、直感的に操作できます。また、スピーカーは上下の短辺に2基ずつ、合計4基のクアッドスピーカーが配置されており、横向きで持っても音が手で遮られることはありませんでした。

デュアルUSB-Cが実現する、柔軟な接続性

2つのUSB-Cポートがもたらす体験は、まさに画期的です。横向きで「原神」のようなゲームをプレイする際に、その真価を実感しました。長辺側のポートで充電しながら、短辺側のポートに有線イヤホンを接続すれば、ケーブルが両手を邪魔することなくプレイに没頭できたのです。これはiPad miniでは不可能な、非常に快適な体験でした。

Xiaomi Pad Miniの接続ポート1

さらに、それぞれのポートは異なる役割を担っており、長辺側は外部モニターへの映像出力(DisplayPort 1.4)に、短辺側はマウスやUSBメモリなどを接続できるデータ転送(HOSTモード)に対応しています。この柔軟性により、様々なシーンで活躍するでしょう。ただし、iPad mini同様にSDカードスロットはなく、防水防塵性能も非対応な点は注意が必要です。

Xiaomi Pad Miniの付属品

  • タブレット本体
  • AC アダプタ(試供品)
  • USB Type-C ケーブル(試供品)
  • クイックスタートガイド

まとめ:デザイン

  • 第一印象:iPad miniを思わせる高級な質感と、しっかりとしたビルドクオリティ
  • 携帯性:iPad miniよりわずかに重いが、片手で扱えるスリムさと軽さを両立
  • 最大の特徴:充電と周辺機器接続を両立できる画期的なデュアルUSB-Cポート
  • 注意点:防水防塵には非対応で、SDカードスロットも搭載していない

ディスプレイ:Xiaomi Pad Mini ~165Hzがもたらす、異次元の滑らかさ~

Xiaomi Pad Miniの画面。縦向き。

ここではXiaomi Pad Miniのディスプレイ性能に迫ります。3Kという高解像度に加え、最大の武器である165Hzリフレッシュレートが、ライバルであるiPad mini(第7世代)と比べてどのような違いを生み出すのか、実際の使用感をもとに詳しく解説します。

高精細で自然な色表現

電源を入れてまず感じたのは、3K解像度がもたらす圧倒的な精細さです。8.8インチというコンパクトな画面に3008×1880ピクセルという高解像度が凝縮されており、映像のディテールはもちろん、Webサイトの小さな文字まで驚くほど鮮明に見えます。そのリアルさはこれまで使ってきた8インチクラスのタブレットの中で間違いなく最高レベルです。

ディスプレイの種類は液晶(LCD)ですが発色は非常に鮮やかで、DCI-P3の広色域にも対応しているため、写真や動画を忠実な色で楽しむことができました。ただし、有機ELのような色鮮やかさや引き締まった黒の表現はありません。この点は少し残念に感じました。

コンテンツに最適な画面サイズと解像度

Xiaomi Pad Miniで動画を視聴している。

Xiaomi Pad Miniのディスプレイは8.8インチで、iPad miniの8.3インチよりわずかに大きいサイズです。解像度は3008×1880ピクセルで、画素密度は403ppiに達します。これはiPad miniの326ppiを大きく上回る数値であり、よりシャープで高精細な表示が可能です。また、アスペクト比が16:10のため、16:9で制作されることが多い映画やYouTube動画を視聴する際に、3:2のiPad miniよりも上下の黒帯が少なく、より没入感を得ることができました。

ディスプレイサイズ、解像度、タイプの違い

  • Xiaomi Pad Mini:約8.8インチ、解像度 3008×1880 px(3K・403 ppi)のLCD(IPS)
  • iPad mini(第7世代):8.3インチ、解像度 2,266 x 1,488 px(326ppi)のLiquid Retina

165Hzがもたらす異次元の滑らかさ

Xiaomi Pad Miniの画面をスクロールさせている。

このディスプレイ最大の魅力は、最大165Hzという驚異的なリフレッシュレートです。Webサイトをスクロールするだけでも、その滑らかさはiPad miniの60Hzとはまさに別次元。指に吸い付くような操作感は、一度体験すると元には戻れないほどの感動があります。iPad miniと並べて操作すると、その差は歴然でした。動きの速いゲームはもちろん、日常のあらゆる操作がこれほど快適になるのかと、深く感心させられました。

屋外でも見やすい、明るいディスプレイ

輝度は最大700nits(HBM)を誇り、AppleのiPad miniが公称する500nitsよりも明るいスペックです。この違いは、特に屋外での視認性において大きなメリットとなりました。天気の良い日に公園のベンチでWebサイトを閲覧した際も、iPad miniに比べて画面がくっきりと見やすく、日差しの下でもストレスなく情報を確認することができました。この明るさがあれば、外出先での利用が多い方でも安心です。

Xiaomi Pad Miniのディスプレイ。画面にアニメの動画。

長時間利用も安心、目に優しい機能

長時間の利用における目の負担を軽減する機能が充実している点も、見逃せないポイントです。Xiaomi Pad Miniは、TÜV Rheinlandの「低ブルーライト(ハードウェアソリューション)」「フリッカーフリー」「サーカディアンフレンドリー」といった複数の認証を取得しています。夜寝る前に電子書籍を読むことが多い私にとって、ブルーライトをハードウェアレベルで抑制してくれるこの機能は非常にありがたく、目の疲れが明らかに軽減されるのを感じました。

Xiaomi Pad Miniのディスプレイ仕様

  • サイズ: 8.8インチ
  • 解像度: 3008×1880 (3K)、403 ppi
  • アスペクト比: 16:10
  • リフレッシュレート: 最大165Hz
  • 輝度: 700nits (HBM)
  • 色域: DCI-P3
  • その他: HDR10、Dolby Vision対応、TÜV Rheinland各種認証(低ブルーライト、フリッカーフリー等)

まとめ:ディスプレイ

  • 解像度と発色:iPad miniを上回る403ppiの3K解像度と広色域で、映像も文字もシャープで美しい
  • リフレッシュレート:iPad mini(60Hz)を圧倒する165Hzの滑らかさが最大の魅力
  • 実用性:iPad miniより明るい輝度と目に優しい機能を搭載し、屋外や長時間の利用も快適
  • 注意点:有機ELではなく液晶パネルで、画面の縁がわずかに暗くなる現象がある

パフォーマンス:Xiaomi Pad Mini ~フラッグシップの実力、ゲームも編集も快適に~

Xiaomi Pad MiniのCPU。

ここでは、Xiaomi Pad Miniの処理性能について深く掘り下げていきます。「Androidタブレットは性能が低い」という先入観を覆す、MediaTek Dimensity 9400+の実力や、高速なメモリ、独自の冷却機構がもたらす快適な使用感を、iPad mini(第7世代)と比較しながら詳しくレビューします。

MediaTek Dimensity 9400+の実力

Xiaomi Pad Miniのパフォーマンスを支えるのは、MediaTekのフラッグシップSoC「Dimensity 9400+」です。TSMCの最先端3nmプロセスで製造されたこのチップは、高性能なCortex-X925コア(最大3.73GHz)を1基、Cortex-X4コアを3基、そして高効率なCortex-A720コアを4基搭載する複雑な構成を採用しています。このおかげで、あらゆる処理を効率的にこなすことが可能です。

グラフィックスを担当するGPUには、Armの最新世代である「Immortalis-G925 MC12」を搭載し、高度なグラフィック処理にも対応します。Geekbench 6のスコアでは、マルチコア性能で約8,987を記録し、iPad mini(第7世代)に搭載されているA17 Proの約7,235を上回る結果となりました。この数値は、本機が純粋な処理能力において、競合を凌駕するポテンシャルを秘めていることを示しています。

クリエイティブ作業もこなす、実用性能

日常的なWebブラウジングやアプリの切り替えといった操作では、一切のストレスを感じることはありません。HyperOS 2の最適化も相まって、UIは常に滑らかに動作します。注目すべきは、より負荷の高いクリエイティブな作業での性能です。先日、旅行先で撮影したRAW画像を「Adobe Lightroom」で編集してみましたが、読み込みから現像まで非常にスムーズでした。さらに、撮りためた4K動画を「LumaFusion」で繋ぎ合わせ、短いVlogを作成した際の書き出し速度には驚かされました。iPad miniにも引けを取らない速さで処理が完了し、このコンパクトな筐体にこれほどのパワーが秘められていることに感動しました。

革新的な冷却システムと発熱制御

Xiaomi Pad Miniで原神をプレイしている。

高いパフォーマンスを維持する上で重要なのが、冷却性能です。Xiaomi Pad Miniは、SoCを本体の中央に配置するというユニークな熱設計を採用しています。これにより熱が均一に分散され、長時間負荷がかかる場面でも、手で持つ部分の温度上昇が効果的に抑えられます。先ほどの動画書き出しのような重い作業中も、本体中央は温かくなるものの、両サイドは快適な温度が保たれていました。この優れた冷却機構が、サーマルスロットリングによる性能低下を防ぎ、安定したパフォーマンスを持続させる鍵となっているのです。

高速メモリ・ストレージとその拡張性

Xiaomi Pad Miniは、最新規格の高速なメモリとストレージを搭載しており、これが体感速度を大きく向上させています。ストレージ容量256GBまたは512GBから選択可能で、規格はUFS 4.1を採用しています。シーケンシャルリード(連続読み込み)速度は最大4.3GB/sで、大容量の動画ファイルも瞬時にコピーできる速度です。ただし、iPad mini同様にmicroSDカードスロットは非搭載のため、購入時に容量を慎重に選ぶ必要があります。

一方、メモリは最大転送速度10667Mbpsを誇るLPDDR5Xを採用しているため、複数のアプリを同時に開いても動作が重くなることはありませんでした。さらに、12GBモデルではストレージの一部をRAMとして利用し、最大12GB(合計で24GB)のメモリを追加する仮想メモリ機能も利用できます。

Xiaomi Pad Miniのパフォーマンス仕様

  • プロセッサー: MediaTek Dimensity 9400+ (3nmプロセス)
  • CPU: 1x X925@3.73GHz + 3x X4@3.3GHz + 4x A720@2.4GHz
  • GPU: Immortalis-G925 MC12
  • RAM: 8GBまたは12GB (LPDDR5X)
  • ストレージ: 256GBまたは512GB (UFS 4.1)
  • ストレージ拡張: 非対応

まとめ:パフォーマンス

  • プロセッサー性能:Dimensity 9400+を搭載し、マルチコア性能ではiPad miniのA17 Proを上回る実力
  • 実用性能:日常使いはもちろん、動画編集などのクリエイティブな作業も快適にこなせる
  • 冷却性能:中央集約型のSoC配置により、高負荷時でも安定したパフォーマンスを維持
  • メモリとストレージ:最新規格のLPDDR5XとUFS 4.1を採用し高速な動作を実現するが、microSDによる拡張は不可

Antutuベンチマーク

Xiaomi Pad Mini

Xiaomi Pad Miniが搭載するMediaTek Dimensity 9400+ プロセッサは、Antutu V10ベンチマーク総合で約270万点を記録する性能を備えていると言われています。

実際に測定すると、259万点を記録していました。270万点には届きませんでしたが、非常に高いスコアです。

例1: Antutu V10.1.5 総合で「2597490」、CPUで「546042」、GPUで「1164688」、MEMで「435904」、UXで「450856」

例2: Antutu VV10.5.2 総合で「2582256」、CPUで「521021」、GPUで「1166523」、MEMで「440726」、UXで「453986」

一方、比較対象であるiPad mini(第7世代)は、Apple A17 Proチップを搭載し、Antutu V10 ベンチマーク総合で約 148万点を記録していました。

例: Antutu V10 総合で「1480497」、CPUで「395493」、GPUで「482521」、MEMで「249207」、UXで「353276」

以上のことから、Xiaomi Pad MiniiPad mini(第7世代)よりもスコアが111万点も高いことがわかります。

MediaTek Dimensity 9400+性能を比較

Xiaomi Pad Miniが搭載するMediaTek Dimensity 9400+ プロセッサは、他のCPUと比べてどのくらいの性能なのでしょうか?Antutuベンチマークで比較してみました。

Xiaomi Pad Mini

CPUランキング

※Antutu V10 ベンチマーク総合スコアで比較したものです。

  1. Qualcomm Snapdragon 8 Elite (Lenovo Legion Y700 Gen 4)・・・Antutu:274万
  2. MediaTek Dimensity 9400+ (Xiaomi Pad Mini)・・・Antutu:259万
  3. Snapdragon 8 Gen3 (Lenovo Legion Tab 8.8″, 3)・・・Antutu:200万
  4. Apple A17 Pro (iPad mini 第7世代)・・・Antutu:148万
  5. Snapdragon 7+ Gen 3 (ALLDOCUBE iPlay 70 mini Ultra)・・・Antutu:137万
  6. Qualcomm Snapdragon 8+ Gen 1 (LAVIE Tab T9 T0995/HAS)・・・Antutu:135万
  7. Snapdragon 6 Gen 1 (Alldocube iPlay 60 Mini Turbo)・・・Antut:53万
  8. MediaTek Dimensity 7050 MT8791 (ALLDOCUBE iPlay 70 mini Pro)・・・Antutu:52万
  9. Helio G99 (Alldocube iPlay 60 mini Pro)・・・Antutu:40万
  10. MediaTek Helio G85 (Redmi Pad SE 8.7)・・・Antutu:26万

比較から分かること

MediaTek Dimensity 9400+は、タブレット市場において最上位に位置する極めて高性能なプロセッサであると結論付けられます。AnTuTuベンチマークスコア259万点という数値は、Qualcommの最高峰プロセッサであるSnapdragon 8 Eliteに迫る実力を示すと同時に、Snapdragon 8 Gen 3やApple A17 Proといった他の強力なハイエンドプロセッサを大きく引き離すほどの圧倒的なパフォーマンスを証明しています。

この卓越した処理能力は、ユーザーに対して、高負荷なアプリケーションの実行、マルチタスク、そしてリッチなグラフィックスを要求するゲームプレイなど、あらゆる場面で妥協のない快適な操作環境を提供することを可能にします。

ゲーム性能:Xiaomi Pad Miniは究極のポータブルゲーミングマシンになるか?

Xiaomi Pad Miniで原神をプレイ。

Xiaomi Pad Miniが搭載するMediaTek Dimensity 9400+は、果たして最新のモバイルゲームをどれだけ快適に動かせるのでしょうか。ここでは、人気の高負荷ゲームを実際にプレイし、その驚異的なゲーミング性能をフレームレートの数値と共に詳しくレビューしていきます。

原神:常に最高の映像美を滑らかな動きで

まず試したのは、極めて高いマシンパワーを要求されることで知られるオープンワールドRPG『原神』です。グラフィック設定をすべて「最高」、フレームレートを60fpsに設定してプレイしてみましたが、そのパフォーマンスには圧倒されました。プレイヤーで賑わう都市部やエフェクトが飛び交う激しい戦闘シーンですら、フレームレートは驚くほど安定し、ほぼ常に60fpsに張り付いていました。特に負荷が高いとされるフォンテーヌ地方の探索中でも、カクつきやもたつきは一切感じられず、ただただ美しいテイワットの世界に没頭できました。

崩壊:スターレイル:完璧な60fpsで楽しむ銀河の旅

次に試したのは、美麗な3Dグラフィックが魅力のスペースファンタジーRPG『崩壊:スターレイル』です。こちらもグラフィック設定を「最高」、フレームレートを60fpsに設定しましたが、結果は完璧でした。フィールドの移動から、キャラクターの精細なモデルや派手なエフェクトが画面を彩る戦闘中の必殺技演出まで、パフォーマンスが揺らぐ瞬間は一度もなく、常に上限である60fpsでの動作を維持。最高のビジュアル体験をストレスフリーで満喫できました。

Call of Duty: Warzone Mobile:120fpsで戦う、本格バトルロイヤル

続いて、競技性の高いバトルロイヤルシューティング『Call of Duty: Warzone Mobile』に挑戦しました。Dimensity 9400+の強力なGPU性能はここでも遺憾なく発揮され、グラフィック設定を最高の「頂点」にしても、120fpsでのプレイが可能でした。120人ものプレイヤーが入り乱れる終盤の激しい銃撃戦や、空爆などの重いエフェクトが重なる場面でも、フレームレートの大きな落ち込みは感じられません。敵の発見から照準、射撃までの一連の動作が非常に滑らかで、まさにコンマ1秒を争う戦いで大きなアドバンテージになると確信しました。

フォートナイト:90fpsで建築も編集も思いのままに

世界的な人気を誇る『フォートナイト』では、建築や編集といった素早い操作が求められます。グラフィック設定を最高の「エピック」に設定したところ、安定して90fpsでのプレイが実現できました。特に、敵との遭遇時に素早く壁を建築し、視点を切り替えるような場面でもパフォーマンスは安定しており、遅延のない快適な操作感で、自分のスキルを存分に発揮できる環境が整っていると感じました。

ファイナルファンタジーVII エバークライシス:不朽の名作を最高のフレームレートで

最後に、名作RPGの物語を追体験できる『ファイナルファンタジーVII エバークライシス』をプレイしました。グラフィック品質を「最高」、フレームレートを「高(60fps)」に設定したところ、ゲームの冒頭からエンディングまで、常に上限の60fpsで滑らかに動作しました。リミットブレイクや召喚獣といった迫力満点のバトル演出もコマ落ちすることなく描かれ、美しいグラフィックと相まって、物語への没入感を一層深めてくれました。

まとめ:あらゆるゲームを妥協なく楽しむためのパワー

MediaTek Dimensity 9400+が記録した116万点を超えるGPUのベンチマークスコアは、伊達ではありません。それは、現存するあらゆる高負荷なモバイルゲームを、グラフィック設定で一切の妥協をすることなく、最高のフレームレートで安定して動作させる能力の証明です。『原神』の広大な世界を最高の画質で滑らかに探索し、『Call of Duty: Warzone Mobile』のような競技性の高いシューターでプロレベルのフレームレートを維持する。

このプロセッサは、ゲーム開発者が意図した最高の体験をユーザーに届ける、まさに次世代のパワーを秘めています。今後登場する新しいゲームタイトルに対しても十分な余力を持ち、常に最上級のゲーミング環境を提供し続けてくれるでしょう。

AI機能:Xiaomi Pad Mini ~「Xiaomi HyperAI」と「Google Gemini」で生産性が加速する~

Xiaomi Pad MiniのAIライディング機能

ここでは、Xiaomi Pad Miniが搭載する多彩なAI機能についてレビューします。Xiaomi独自の「HyperAI」と、おなじみの「Google AI」。この二つの強力なAIが、日常の作業や創造活動をどのように変えてくれるのか、その実用性に迫ります。

文章作成と会議を革新するAI

Xiaomi HyperAIは、特にビジネスや学習の場面で生産性を大きく向上させます。「AIライティング」機能を使えば、メールの下書きを作成した後、文章のトーンを「フォーマル」や「カジュアル」など4つの異なる文体へ瞬時に変換可能です。これにより、相手に合わせた最適な表現を簡単に見つけることができました。

また、オンライン会議の録音を「AI音声認識」にかけると、話者まで識別しながら高精度にテキスト化してくれるため、誰が何を話したかが一目瞭然です。海外の同僚との通話では「AI通訳」がリアルタイムで会話を補助し、言語の壁を感じさせないコミュニケーションを実現してくれました。これらは、将来の日本語対応アップデートが待たれるiPad mini(第7世代)のAI機能とは異なり、今すぐ実務で活用できる強みだと感じます。

AIが写真と動画編集をプロレベルに

Xiaomi Pad MiniのAI機能で画像の背景を変更している。

旅行の思い出をまとめる際には、AIの画像・映像編集能力に驚かされました。写真に写り込んでしまった窓ガラスの反射を「AI反射除去」で自然に消し、「AI消しゴムPro」で背景の通行人をタップ操作だけで除去。さらに「AI画像拡張」機能で写真の上下に背景を自然に描き足し、よりダイナミックな構図に仕上げることができました。これらの機能を使えば、まるでプロが編集したかのような写真が簡単に完成します。

iPad mini(第7世代)のAIにも背景オブジェクトの消去機能はありますが、「AI画像拡張」のように写真の世界を広げる機能まで備えている点は、本機の大きな魅力です。最後に、編集した写真と動画を「AIフィルム」に読み込ませると、AIが自動でハイライトシーンを選び出し、BGM付きのショートムービーを数タップで作成してくれました。

創造性を刺激するAIアート

Xiaomi Pad MiniのAI機能で画像を生成している。

Xiaomi HyperAIは、簡単なスケッチを本格的なアート作品へと昇華させる「AIアート」機能も搭載しています。ラフに描いたイラストを読み込ませるだけで、AIが数秒で見事な作品に変換してくれます。修正したい部分を丸で囲んで指示を出すだけで、新しい画像を生成してくれるため、試行錯誤しながらスムーズに創作活動に没頭できるのが魅力です。手書きの精度を極めるiPad mini(第7世代)とApple Pencil Proとは対照的に、アイデアの種を瞬時にアートへと昇華させるこの機能は、異なる形の創造性を提供してくれます。

Google Geminiとのシームレスな連携

Xiaomi Pad Miniは、OSレベルでGoogleのAI機能「Gemini」とも深く連携しています。特に感動したのは「Google かこって検索」の利便性です。Webサイトで見かけた気になるスニーカーの画像を指で囲うだけで、すぐに検索が起動し、ブランド名や購入可能なオンラインストアを一覧表示してくれました。スクリーンショットを撮ったり、アプリを切り替えたりする必要が一切なく、情報収集が非常に直感的かつスピーディーに行えます。

アプリを切り替えて検索するのが基本のiPad mini(第7世代)と比べ、このシームレスな体験は一度使うと手放せなくなります。もちろん、より複雑な相談や文章作成、ブレインストーミングには「Google Gemini」が対応しており、Xiaomi HyperAIのツール群と使い分けることで、あらゆる場面でAIのサポートを受けることが可能です。

Xiaomi Pad MiniのGoogle Gemini

Xiaomi Pad MiniのAI機能 一覧

  • Xiaomi HyperAI
  • AI文書作成:文章の要約、ブレインストーミング支援
  • AI音声認識:音声のテキスト化、話者識別、要約
  • AI通訳:リアルタイム翻訳
  • AIアート:スケッチからの画像生成
  • AI計算:手書き数式の計算
  • Google AI
  • Google Gemini:対話型AIアシスタント
  • Google かこって検索:画面上のあらゆる情報を囲って検索

まとめ:AI機能

  • 機能の方向性:日常の生産性を高める「HyperAI」と、汎用性と検索能力に優れた「Google AI」を両搭載
  • クリエイティブ支援:高度な画像・映像編集AIにより、専門的な知識がなくてもプロ並みの作品を手軽に作成可能
  • 実用性:議事録の作成やリアルタイム翻訳など、ビジネスシーンで即戦力となる機能が充実
  • 総合評価:Dimensity 9400+の強力なNPUに支えられ、多彩なAI機能がスムーズかつ高速に動作する

ペンとカバー:Xiaomi Pad Mini ~創造性を刺激し、利便性を高める純正アクセサリー~

Xiaomi Pad Miniのペンで線を描いている。

ここでは、Xiaomi Pad Miniの魅力をさらに引き出す純正アクセサリー、「Xiaomi フォーカスペン」と「Xiaomi Pad Mini カバー」に焦点を当てます。iPad mini(第7世代)とApple Pencil Proの組み合わせと比較しながら、その書き心地や機能性、そしてアクセサリーを含めたトータルコストについて詳しくレビューしていきます。

Xiaomi フォーカスペン:快適な書き心地と便利な機能

Xiaomi フォーカスペンを手に取ってまず感じたのは、普通のペンのような自然な太さと安定感でした。本体側面にマグネットでカチッと装着でき、そのままペアリングと充電が完了する手軽さは、Apple Pencil Proと同様に非常にスマートです。

実際にメモアプリ「Mi Canvas」やイラストアプリ「クリップスタジオ」で描画してみると、ミリ秒レベルという低遅延と8192段階の筆圧検知により、ペン先が画面に吸い付くような滑らかな書き心地を体験できました。線の追従性も高く、SamsungのSペンほどではありませんが、Apple Pencilに勝るとも劣らない快適な操作感です。ペンに搭載されたボタンも実用的で、『Googleスライド』のプレゼン中にスライドを送ったり、描画中にブラシの種類を切り替えたりと、作業を中断することなく直感的に操作できるのが便利でした。

Xiaomi Pad Mini カバー:保護性能とスタンド機能を両立

Xiaomi Pad Miniのカバー

別売りの純正カバーは、ぜひ本体と一緒に手に入れてほしいアクセサリーです。軽量でスリムなハードケースで、本体にぴったりとフィットし、カメラ周りもしっかり保護してくれます。背面の質感はサラサラとしており、高級感があります。注目すべきは、金属リベットで固定されたバンドです。これに手を通せばハンドグリップになり、移動中や立ったままでも安定してタブレットを保持できます。さらに、このバンドはキックスタンドとしても機能し、動画視聴やビデオ会議の際に非常に役立ちました。AppleのSmart Folioのように角度調整はできませんが、軽量さとグリップ機能を兼ね備えた多機能性は、それを補って余りある魅力だと感じました。

トータルコストで見る、圧倒的なコストパフォーマンス

Xiaomi Pad Miniにカバーを装着している

アクセサリーを含めたトータルコストを比較すると、Xiaomi Pad Miniの魅力はさらに際立ちます。iPad mini(第7世代)の場合、本体(128GB/78,800円)、Apple Pencil Pro(21,800円)、Smart Folio(9,800円)を揃えると合計金額は110,400円になります。一方、Xiaomi Pad Miniは本体(256GB/74,980円)に、フォーカスペン(14,980円)、カバー(1,980円)を加えても合計91,940円です。さらに、早期購入キャンペーンを利用すればペンが4,800円になり、合計は81,760円と、約3万円もの価格差が生まれます。iPad miniよりも大容量のストレージで、これだけの価格差があるのは、非常に大きなアドバンテージと言えるでしょう。

Xiaomi Pad Miniのアクセサリー 一覧と価格

  • Xiaomi フォーカスペン: 14,980円(税込)
  • Xiaomi Pad Mini カバー: 1,980円(税込)
  • スクリーンプロテクター: 1,480円(税込)

まとめ:ペンとカバー

  • Xiaomi フォーカスペン:Apple Pencil Proに迫る滑らかな書き心地と便利なボタン機能を搭載
  • Xiaomi Pad Mini カバー:保護性能に加え、実用的なハンドグリップとスタンド機能を兼ね備える
  • コストパフォーマンス:アクセサリーを含めた合計金額でiPad miniを圧倒し、非常に高い価値を提供
  • 総合評価:創造性と生産性を高める純正アクセサリーが、手頃な価格で手に入る

カメラ性能:Xiaomi Pad Mini ~あくまで「記録用」、過度な期待は禁物~

Xiaomi Pad Miniの背面にあるカメラ

ここでは、Xiaomi Pad Miniのカメラ性能について、正直なレビューをお届けします。タブレットのカメラはあくまで補助的な機能です。本機がどのような用途で真価を発揮するのか、iPad mini(第7世代)と比較しながら、その実用性を検証していきます。

カメラ構成と機能

Xiaomi Pad Miniは、背面に1300万画素のメインカメラ前面に800万画素のフロントカメラを搭載しています。この構成は、最近のスマートフォンと比べると非常にシンプルで、「必要最小限」という印象を受けます。カメラ部分のデザインもコストを重視したシンプルなもので、出っ張りも1mm程度と控えめです。撮影モードも基本的なものに限られていますが、背景をぼかすポートレートモードが搭載されているのは少し意外でした。

スキャンやメモに便利な撮影体験

高画質な写真を撮るためのカメラではありませんが、「記録用」としての実用性は十分です。先日、出先で受け取った契約書をすぐにデータ化する必要があったのですが、Xiaomi Pad Miniのカメラは非常に役立ちました。1300万画素の解像度は書類の細かい文字までしっかりと捉えてくれ、後から見返しても判読は容易です。

iPad mini(第7世代)も同様にAIを活用した高度な書類スキャン機能を備えていますが、本機もビジネスシーンでのメモやスキャン用途では十分な性能を持っていると感じました。食事の写真を撮ってみると、色合いは自然で綺麗に写りますが、明るい部分が白飛びしやすい傾向もあり、スマートフォンのような感覚で撮影すると物足りなさを感じるかもしれません。

ビデオ通話と動画撮影について

前面の800万画素カメラは、オンライン会議で実際に使用してみましたが、相手の顔も資料もクリアに表示され、コミュニケーションツールとしては全く問題ありません。ただし、画角が少し広角気味なので、一人で映るには背景が広く入り込みすぎると感じるかもしれません。動画撮影については、背面カメラが4K/30fps、前面カメラが1080p/30fpsに対応しています。簡単な記録用の動画を撮影するには十分ですが、手ブレ補正などの機能は限定的です。より滑らかな4K/60fps撮影が可能なiPad mini(第7世代)と比べると、動画性能に関しては一歩譲る印象は否めません。

Xiaomi Pad Miniのカメラ性能

  • 背面カメラ: 1300万画素、F値2.2、PDAF対応
  • 背面カメラ動画: 4K@30fps、1080P@30fps・60fps
  • 前面カメラ: 800万画素、F値2.28
  • 前面カメラ動画: 1080P@30fps、720P@30fps

まとめ:カメラ性能

  • 基本性能:書類のスキャンやメモ撮りには十分な1300万画素の背面カメラ
  • 画質:スマートフォンのカメラには及ばないものの、ビジネス用途の記録用としては実用的
  • ビデオ通話:コミュニケーションツールとして問題なく使える800万画素の前面カメラ
  • 総合評価:高画質な撮影を求めるべきではないが、タブレットの補助機能としては過不足ない性能

バッテリー持ちと充電:Xiaomi Pad Mini ~一日中使える安心感と、驚異の充電スピード~

Xiaomi Pad Miniの背面

ここでは、タブレットをアクティブに使う上で最も重要な要素の一つである、バッテリー性能と充電機能に焦点を当てます。大容量バッテリーがもたらす長時間の駆動時間と、Xiaomi Pad Miniのライバルを圧倒する充電速度がどのような体験をもたらすのか、iPad mini(第7世代)と比較しながら詳しくレビューします。

大容量7500mAhバッテリーがもたらす安心感

Xiaomi Pad Mini7500mAhという大容量バッテリーを搭載しています。これは、約5177mAh相当であるiPad mini(第7世代)の19.3Whバッテリーを大幅に上回る容量です。この差は、実際の使用時間に明確に表れました。週末に一日中外出する際、朝から充電せずに持ち出しましたが、WebブラウジングやSNS、数時間の動画視聴をしても、夜帰宅する頃にまだバッテリーが残っていました。公称値(動画再生15.5時間)も納得のスタミナで、iPad mini(公称10時間)よりも明らかに長時間使えるという安心感があります。ベンチマークテスト約14時間の駆動時間が記録されているのも、この体感を裏付けています。

67Wハイパーチャージの圧倒的な充電速度

Xiaomi Pad Miniで充電している

このタブレットで最も感動したのが、67Wの「ハイパーチャージ」と名付けられた急速充電機能です。iPad mini(第7世代)が20W充電にとどまるのに対し、その3倍以上の出力は圧倒的です。外出前にバッテリーが少ないことに気づいても慌てる必要はありません。実際に充電してみたところ、公称通りわずか30分でバッテリー残量が58%まで回復し、急な外出にも余裕で対応できました。満充電まで約2時間近くかかるiPad miniと比べ、この充電速度は決定的なアドバンテージと言えるでしょう。また、2つのUSB-Cポートのおかげで、横向きで動画を見ながらでも、充電ケーブルが邪魔にならない長辺側のポートから充電できるのも非常に便利でした。

あると便利な18Wリバース充電機能

さらに、Xiaomi Pad Mini最大18Wの有線リバース充電に対応しており、他のデバイスを充電するモバイルバッテリーとしても機能します。先日、友人のスマートフォンのバッテリーが切れそうになった時、本機からケーブルを繋いで充電してあげることができました。いざという時に非常に役立つ、頼もしい機能です。ただし、このリバース充電機能と引き換えに、一部のゲーミングデバイスに見られるバイパス給電機能は搭載されていないようです。また、ワイヤレス充電には対応していません。

Xiaomi Pad Miniのバッテリー・充電 仕様

  • バッテリー容量: 7500mAh (typ)
  • バッテリー駆動時間 (公称): 動画再生 最大15.5時間、読書 最大19.28時間
  • 充電: 67W ハイパーチャージ対応
  • リバース充電: 18W 有線リバース充電対応
  • 充電ポート: USB Type-C × 2
  • ワイヤレス充電: 非対応

まとめ:バッテリー持ちと充電

  • バッテリー容量:iPad miniを大幅に上回る7500mAhで、一日中使える安心のスタミナ
  • 充電速度:iPad miniの3倍以上となる67Wハイパーチャージで、短時間での急速充電が可能
  • 利便性:2つのUSB-Cポートとリバース充電機能により、柔軟な充電体験を提供
  • 注意点:ワイヤレス充電やバイパス給電には対応していない

オーディオと通信性能:Xiaomi Pad Mini ~最新規格で一歩先を行く接続性~

Xiaomi Pad Miniのオーディオ。スピーカー。

ここでは、エンターテインメント体験の要となるオーディオ品質と、日々の使い勝手を左右する通信性能について深く掘り下げていきます。Xiaomi Pad Miniのクアッドスピーカーが奏でるサウンドや、最新のワイヤレス規格がもたらす快適な接続性を、iPad mini(第7世代)と比較しながらレビューします。

臨場感を高めるクアッドスピーカー

Xiaomi Pad Miniは、本体の上下に2基ずつ、合計4基のスピーカーを搭載しており、Dolby Atmosに対応しています。映画『Dune/デューン 砂の惑星』を視聴したところ、四方から響くサウンドが砂漠の広大さを感じさせ、予想以上の没入感を得ることができました。ボーカルや高音域は非常にクリアで艶があり、セリフが聞き取りやすいです。iPad mini(第7世代)のステレオスピーカーも良好ですが、スピーカーが4基あることによる音の広がりは、本機の明確なアドバンテージです。以前のXiaomi製タブレットで弱点とされていた低音も改善されており、迫力が増しています。ただし、3.5mmイヤホンジャック非搭載です。

Wi-Fi 7対応の高速・安定通信

Xiaomi Pad Miniの設定画面。通信。

本機の通信性能で注目すべきは、最新規格であるWi-Fi 7に対応している点です。これは、Wi-Fi 6E対応のiPad mini(第7世代)よりも一世代進んだ規格であり、将来性という点で大きな魅力となります。自宅のWi-Fi 7対応ルーターに接続したところ、大容量のゲームデータのダウンロードや4K動画のストリーミングが驚くほどスムーズでした。特に、複数のデバイスが同時に接続しているような混雑した環境でも、通信が安定しているのを感じます。この高速通信は、HyperOSの滑らかな操作感とも相まって、非常に快適なブラウジング体験を提供してくれました。

最新Bluetooth 5.4と豊富なコーデック

Bluetoothバージョン5.4に対応しており、iPad mini(第7世代)の5.3よりわずかに新しい規格です。しかし、本機の真の強みは、対応コーデックの豊富さにあります。ワイヤレスイヤホンで音楽を聴く体験は格別でした。iPad miniが基本的なAACコーデックに留まるのに対し、本機はLDACLHDC 5.0といった高音質コーデックに対応しています。LDAC対応のヘッドホンで宇多田ヒカルの「First Love」を聴いてみると、ボーカルの息遣いや楽器の細かなニュアンスまでクリアに再現され、ワイヤレスとは思えないほどの高音質を楽しめました。

Xiaomi Pad Miniのオーディオ・通信性能 仕様

  • スピーカー: クアッドスピーカー、Dolby Atmos対応
  • イヤホンジャック: 非搭載
  • Wi-Fi: Wi-Fi 7 対応
  • Bluetooth: 5.4
  • 対応コーデック: AAC, LDAC, LHDC 5.0, LC3, ASHA, Auracast

まとめ:オーディオと通信性能

  • オーディオ品質:Dolby Atmos対応のクアッドスピーカーで、iPad miniを上回る没入感のあるサウンドを実現
  • Wi-Fi性能:最新規格のWi-Fi 7に対応し、高速で安定した将来性のある通信環境を提供
  • Bluetooth性能:Bluetooth 5.4に加え、LDACなどの高音質コーデックに対応し、ワイヤレスでも高品位な音楽体験が可能
  • 総合評価:エンターテインメントとオンライン体験の質を重視するなら、iPad miniに対する優位性は明らか

OSと機能:Xiaomi Pad Mini ~Androidならではの自由度と、独自の便利機能~

Xiaomi Pad MiniのOS「Xiaomi HyperOS 2」

ここでは、Xiaomi Pad Miniのユーザー体験の中核をなす「Xiaomi HyperOS 2」と、その多彩な機能に迫ります。洗練されたUIデザインから、Xiaomiエコシステムならではの強力な連携機能、そしてiPad mini(第7世代)とは異なるアプローチの便利機能まで、その魅力を詳しくレビューしていきます。

洗練されたUIとAndroidならではの柔軟性

Xiaomi Pad Miniには、Android 15をベースに開発された「Xiaomi HyperOS 2」が搭載されています。実際に2週間ほど使ってみましたが、動作は非常にキビキビとしており、ストレスを感じる場面は一度もありませんでした。アニメーションは滑らかで、iPadOSにも通じる洗練された印象を受けます。しかし、その根幹はAndroidであり、ホーム画面のウィジェット配置の自由度や、PCのようにファイルを管理できる手軽さは、シンプルなiPadOSにはない大きな魅力です。特に気に入ったのが「読書モード」。画面をモノクロに切り替えることで、目に優しく、電子書籍を読む際にはiPad miniよりも明らかに快適でした。

Xiaomi Pad MiniのUI画面。アプリ一覧

外部モニターへの映像出力

Xiaomi Pad Miniは便利な追加機能も備えています。長辺側のUSB-CポートはDisplayPort 1.4に対応しており、外部モニターに接続して大画面でプレゼン資料を共有したり、動画コンテンツを楽しんだりすることが可能です。iPad mini(第7世代)も同様に映像出力はできますが、本機は2つのポートを持つ点が決定的に異なります。プレゼン中にバッテリーが少なくなっても、もう一方のポートから充電できるため、長時間の会議でも安心して使用できました。この柔軟性は、シングルポートのiPad miniにはない大きなアドバンテージです。

強力なデバイス連携機能

Xiaomi Pad Miniのデバイス連携。

もしXiaomiのスマートフォンを使っているなら、本機の連携機能は非常に強力な武器になります。「Home Screen+」機能を使えば、スマートフォンの画面をそのままPad Mini上に表示(ミラーリング)し、操作することが可能です。さらに、「Shared Clipboard」機能を使えば、スマートフォンでコピーしたテキストや画像を、Pad Miniで即座にペーストできます。先日、スマートフォンで調べた住所をPad Miniの地図アプリにペーストする際、この機能のおかげで入力の手間が省け、非常にスムーズでした。Apple製品間の連携と同様に、Xiaomiエコシステム内でのシームレスな体験を提供してくれます。

スピーディーな顔認証

生体認証については、高速で便利な顔認証に対応しています。タブレットを顔に向けるだけで瞬時にロックが解除されるため、パスコードを入力する手間がなく快適です。ただし、iPad mini(第7世代)が搭載する、物理ボタンに指を触れるだけで認証できる指紋認証(Touch ID)は非搭載です。AppleのFace IDが赤外線スキャンを用いるのに対し、本機の顔認証は画像認証がベースとなるため、暗い場所での認証精度やセキュリティ面ではTouch IDに軍配が上がるかもしれません。利便性の顔認証か、信頼性の指紋認証か、ここはユーザーの好みが分かれるポイントでしょう。

Xiaomi Pad MiniのOS・機能 仕様

  • OS: Xiaomi HyperOS 2 (Android 15ベース)
  • UI: フローティングウィンドウ、読書モード、セカンドスペースなどに対応
  • 映像出力: USB Type-C経由でDisplayPort 1.4に対応
  • デバイス連携: Home Screen+(画面共有)、Shared Clipboard(クリップボード共有)、ネットワーク同期
  • 生体認証: 顔認証

まとめ:OSと機能

  • OSとUI:滑らかで洗練されたHyperOS 2と、Androidならではのカスタマイズ性を両立
  • デバイス連携:Xiaomiスマートフォンとのシームレスな連携機能が非常に強力
  • 拡張性:DisplayPort対応のUSB-Cポートにより、外部モニターへの映像出力が可能
  • 生体認証:高速な顔認証に対応する一方、iPad miniが備える指紋認証は非搭載

Xiaomi Pad MiniとiPad mini(第7世代)の違い

Xiaomi Pad Mini 本体 グレーとパープル

ここでは、コンパクトタブレット市場で競合する「Xiaomi Pad Mini」と「iPad mini(第7世代)」の主な違いをスペックや機能面から詳しく比較していきます。

OSとエコシステム

  • Xiaomi Pad Mini: Android 15ベースの「Xiaomi HyperOS 2」を搭載。ウィジェットの自由な配置やファイル管理のしやすさなど、Androidならではの柔軟なカスタマイズ性が魅力です。Xiaomi製スマートフォンとの連携機能も強力です。
  • iPad mini(第7世代): 「iPadOS 18」を搭載。Apple製品間でのシームレスな連携(Handoff、AirDropなど)が強みで、シンプルで直感的な操作性が特徴です。
  • 違い: OSの思想が根本的に異なります。カスタマイズ性を重視するならXiaomi Pad Mini、Appleのエコシステムとシンプルさを求めるならiPad miniが適しています。

AI機能

  • Xiaomi Pad Mini: Xiaomi独自の「HyperAI」とGoogleのAIを両方搭載。「かこって検索」や文章の自動要約など、日本語ですぐに使える実用的な機能が豊富です。
  • iPad mini(第7世代): 「Apple Intelligence」に対応。OSに深く統合されたパーソナルなサポートを目指していますが、日本語への本格対応は2025年以降とされています。
  • 違い: Xiaomi Pad Miniは「今すぐ使えるAIツール」としての完成度が高い一方、iPad miniは将来的なOSの進化に期待する形となります。

プロセッサーとパフォーマンス

  • Xiaomi Pad Mini: MediaTekのフラッグシップ「Dimensity 9400+」を搭載。マルチコア性能ではiPad miniを上回るベンチマークスコアを記録しています。
  • iPad mini(第7世代): Appleの「A17 Pro」チップを搭載。高いシングルコア性能と、最適化されたOSにより、非常にスムーズな動作を実現します。
  • 違い: どちらも非常に高性能ですが、ベンチマーク上はマルチコア性能でXiaomi Pad Miniが優位に立っています。

ディスプレイ

  • Xiaomi Pad Mini: 8.8インチの3K液晶ディスプレイで、リフレッシュレートは最大165Hz。非常に滑らかな表示が可能です。
  • iPad mini(第7世代): 8.3インチのLiquid Retinaディスプレイで、リフレッシュレートは60Hzです。
  • 違い: リフレッシュレートに2.7倍以上の差があり、スクロールやゲームプレイ時の滑らかさではXiaomi Pad Miniが圧倒的に優れています。

サイズと重量

  • Xiaomi Pad Mini: 高さ205.13mm, 幅132.03mm, 厚さ6.46mm、重量は326g。
  • iPad mini(第7世代): 高さ195.4mm, 幅134.8mm, 厚さ6.3mm、重量は293g(Wi-Fiモデル)。
  • 違い: iPad miniの方が高さが低く、約30g軽量で、より携帯性に優れています。

充電とポート

  • Xiaomi Pad Mini: 67Wの急速充電に対応し、2つのUSB-Cポートを搭載。18Wのリバース充電も可能です。
  • iPad mini(第7世代): 20W充電に対応し、USB-Cポートは1つです。
  • 違い: 充電速度とポートの拡張性において、Xiaomi Pad Miniが圧倒的に優位です。充電しながら他の周辺機器を接続できる利便性は大きな差となります。

ストレージ

  • Xiaomi Pad Mini: 256GBまたは512GBのUFS 4.1ストレージ。microSDカードには対応していません。
  • iPad mini(第7世代): 128GB、256GB、512GBのストレージ。microSDカードには対応していません。
  • 違い: どちらもSDカードスロットはありません。Xiaomi Pad Miniはベースモデルのストレージ容量が256GBと、iPad miniの128GBより大きいのが特徴です。

耐久性

  • Xiaomi Pad Mini: 金属製のユニボディで剛性は高いですが、防水防塵性能に関する公式な等級はありません。
  • iPad mini(第7世代): こちらも同様に防水防塵には対応していません。
  • 違い: 両モデルともに防水防塵性能は備えておらず、水回りでの使用には注意が必要です。

カラーバリエーション

  • Xiaomi Pad Mini: グレー、パープルの2色展開です。
  • iPad mini(第7世代): ブルー、パープル、スターライト、スペースグレイの4色展開です。
  • 違い: iPad miniの方が選択肢が豊富です。

サポートと保証

  • Xiaomi Pad Mini: 一般的なAndroidデバイスのサポート期間に準じると考えられます。
  • iPad mini(第7世代): Appleは長期間のOSアップデートを提供することで知られており、一般的にサポート期間が長い傾向にあります。
  • 違い: 長期間にわたって最新のOSを使い続けたい場合は、iPad miniに分があります。

まとめ

Xiaomi Pad MiniとiPad mini(第7世代)は、どちらも非常に魅力的なコンパクトタブレットですが、その強みは大きく異なります。

Xiaomi Pad Miniは、165Hzの高リフレッシュレートディスプレイ、67Wの急速充電、2つのUSB-Cポートといった、スペックと実用性でiPad miniを圧倒する部分が多く見られます。特に、Androidならではのカスタマイズ性と、今すぐ日本語で使える豊富なAI機能は大きな魅力です。

一方、iPad mini(第7世代)は、軽量で洗練されたデザイン、長期間のOSアップデート保証、そしてAppleエコシステムとの強力な連携という、Apple製品ならではの安心感と完成度の高さが強みです。

どちらを選ぶべきかは、あなたの使い方次第です。最高のエンターテインメント体験と最先端のスペックを求めるならXiaomi Pad Mini、Appleのエコシステムの中で、長く安心して使えるデバイスを求めるならiPad mini(第7世代)が最適な選択となるでしょう。

Xiaomi Pad Miniのメリット・デメリット

Xiaomi Pad Miniの画面。

ここでは、Xiaomi Pad Miniの優れた点(メリット)と、購入前に考慮すべき点(デメリット)を、競合タブレットと比較しながら詳しく解説します。iPad mini(第7世代)をはじめ、REDMAGIC AstraやLenovo Legion Y700 Gen 4といった強力なライバルたちと比べることで、本機の真の実力と立ち位置を明らかにします。

【メリット】

メリット1: フラッグシップ級の圧倒的な処理性能

Xiaomi Pad Miniは、MediaTekのハイエンドSoC「Dimensity 9400+」を搭載しており、その処理性能はまさにフラッグシップ級です。マルチコア性能においては、iPad mini(第7世代)が搭載するA17 Proを上回るベンチマーク結果を示しており、動画編集などの重い作業も快適にこなします。これは、REDMAGIC AstraやLenovo Legion Y700 Gen 4といったゲーミングタブレットに匹敵するパワーであり、コンパクトな筐体からは想像できないほどの高いパフォーマンスを秘めています。

メリット2: 165Hz対応の高精細ディスプレイ

本機のディスプレイは、リフレッシュレートが最大165Hzに対応しており、驚くほど滑らかな操作感を実現しています。これは、60HzにとどまるiPad mini(第7世代)に対する明確なアドバンテージです。また、解像度も3Kと非常に高く、画素密度はiPad miniを上回ります。ゲームや動画視聴はもちろん、Webサイトのスクロールといった日常的な操作でさえ、その違いをはっきりと体感できるでしょう。

メリット3: 67W急速充電とデュアルUSB-Cポートの利便性

バッテリー関連の機能も本機の大きな強みです。67Wの急速充電は、20WのiPad mini(第7世代)とは比較にならないほどの速さを誇り、外出前のわずかな時間で十分なバッテリーを確保できます。さらに、Lenovo Legion Y700 Gen 4と同様に2つのUSB-Cポートを搭載。これにより、ゲームをプレイしながら充電したり、外部モニターに映像を出力しながら他の周辺機器を接続したりと、iPad miniやREDMAGIC Astraでは不可能な、非常に柔軟な使い方が可能です。

メリット4: 最新規格に対応した優れた通信性能

Xiaomi Pad Miniは、最新の通信規格であるWi-Fi 7とBluetooth 5.4に対応しています。これは、Wi-Fi 6E対応のiPad mini(第7世代)よりも一世代進んでおり、将来的に通信環境が進化しても長く快適に使えることを意味します。また、LDACのような高音質ワイヤレスオーディオコーデックに対応している点も、音楽好きにとっては見逃せないメリットです。

メリット5: 豊富なAI機能とAndroidの柔軟性

Xiaomi独自の「HyperAI」とGoogleのAI機能が統合されており、「かこって検索」や文章の自動要約など、すぐに使える便利な機能が満載です。また、Android OSならではのカスタマイズ性の高さも魅力。特に、画面をモノクロ表示にできる「読書モード」は、電子書籍を読む際にiPad miniよりも目に優しく、優れた体験を提供してくれます。

【デメリット】

デメリット1: 指紋認証の非搭載

本機の生体認証は顔認証のみで、指紋認証には対応していません。iPad mini(第7世代)のTouch IDや、REDMAGIC Astraの指紋センサーに慣れているユーザーにとっては、マスク着用時や暗い場所でのロック解除に不便を感じる可能性があります。セキュリティと利便性の両面で、指紋認証がない点は大きな弱点と言えるでしょう。

デメリット2: ストレージの拡張ができない

Xiaomi Pad Miniには、microSDカードスロットが搭載されていません。これはiPad mini(第7世代)も同様ですが、Lenovo Legion Y700 Gen 4やALLDOCUBE iPlay 70 mini UltraといったAndroidの競合製品の多くがストレージ拡張に対応していることを考えると、大きなデメリットです。大容量のゲームや動画をたくさん保存したいユーザーは、購入時に内蔵ストレージの容量を慎重に選ぶ必要があります。

デメリット3: 防水防塵性能が非対応

本機には、IP等級で示されるような防水防塵性能が備わっていません。キッチンなどの水回りや、屋外の埃っぽい環境で安心して使いたいユーザーにとっては、不安要素となるでしょう。例えば、REDMAGIC AstraはIP54等級の防塵防滴に対応しており、一定の保護性能が確保されています。

デメリット4: 純正キーボードカバーがない

Xiaomi Pad Miniには、AppleのiPad mini(第7世代)のようにサードパーティ製の選択肢が豊富にあるわけではなく、特に生産性を高めるための純正キーボードカバーが用意されていません。文章作成などでキーボードを多用したいユーザーにとっては、別途Bluetoothキーボードを持ち運ぶ必要があり、一体感に欠ける点がデメリットとなります。

Xiaomi Pad Miniのスペック(仕様)一覧

  • ディスプレイ: 8.8インチ 3K (3008×1880), 403 ppi, Dolby Vision, HDR10, ウェットタッチテクノロジー
  • リフレッシュレート: 最大165Hz
  • プロセッサ: MediaTek Dimensity 9400+ (3nmプロセス)
  • GPU: Immortalis-G925 MC12
  • RAM(メモリ): 8GB / 12GB (LPDDR5X)
  • ストレージ: 256GB / 512GB (UFS 4.1)
  • バッテリー: 7500mAh
  • 駆動時間: 動画再生:最大15.5時間 / 読書:最大19.28時間 / MOBAゲーム:最大9.67時間
  • 充電: 67Wハイパーチャージ (30分で58%充電), 18W有線リバース充電
  • 背面カメラ: 1300万画素 (F値2.2, PDAF対応, 4K/30fps動画撮影対応)
  • 前面カメラ: 800万画素 (F値2.28, 1080p/30fps動画撮影対応)
  • ワイヤレス通信: Wi-Fi 7, Bluetooth 5.4
  • インターフェース: USB Type-C ×2 (USB 3.2 Gen 1対応ポート×1, USB 2.0対応ポート×1)
  • センサー: 加速度, ジャイロ, 環境光(色温度), ホール, 磁気, 近接, X軸リニアモーター
  • 映像出力: 対応 (長辺側USB-CポートよりDP1.4出力)
  • スピーカー: クアッドスピーカー搭載
  • オーディオ: Dolby Atmos対応, オーディオコーデック (AAC / LDAC / LHDC5.0 / LC3 / ASHA / Auracast)対応
  • スタイラスペン: Xiaomi フォーカスペン (別売, 14,980円)
  • 機能: Xiaomi HyperAI (AI文書作成, AI音声認識, AI通訳など), Google Gemini, Google かこって検索
  • 筐体: プレミアムなユニボディ金属デザイン (セラミックサンドブラスト加工)
  • OS: Xiaomi HyperOS 2
  • サイズ: 205.13 × 132.03 × 6.46 mm
  • 重量: 326g
  • カラー: パープル, グレー
  • 付属品: ACアダプタ(試供品), USB Type-Cケーブル(試供品), クイックスタートガイド

Xiaomi Pad Miniの評価

Xiaomi Pad Miniのディスプレイ。縦向き。

8つの評価基準で「Xiaomi Pad Mini」を5段階で評価してみました。

項目別評価

画面の見やすさ:★★★★☆
3Kという高解像度と最大165Hzのリフレッシュレートは圧巻の一言。ただし、液晶であり画面の縁が僅かに暗く見える点が惜しまれます。

スペック:★★★★★
フラッグシップSoC「Dimensity 9400+」に最新規格のメモリとストレージを搭載。このサイズでは最高峰の性能を誇ります。

デザイン:★★★★☆
iPad miniを彷彿とさせる上質な金属ボディは魅力的。特に、実用性を劇的に高める2つのUSB-Cポートの配置は秀逸です。

耐久性: ★★★☆☆
金属製のユニボディは剛性が高いものの、防水防塵性能に関する公式な言及がなく、携帯デバイスとしてはやや不安が残ります。

通信:★★★★★
最新規格のWi-Fi 7に対応している点は将来性が高く、高音質コーデックLDACにも対応しており、ワイヤレス体験は万全です。

機能:★★★★★
デュアルUSB-Cによる映像出力、67Wの急速充電、18Wのリバース充電、AI機能群など、多機能性は競合を圧倒しています。

使いやすさ:★★★★☆
コンパクトな筐体と滑らかなOSで操作感は抜群。モノクロになる読書モードも便利ですが、指紋認証がない点は好みが分かれます。

価格:★★★★☆
iPad miniより安価ながら、ストレージ容量は2倍から。特にアクセサリーが付属するキャンペーンを考慮すると、非常に高いコストパフォーマンスです。

総評:★★★★☆

iPad miniの強力な対抗馬

Xiaomi Pad Miniは、長らくライバル不在だったコンパクトハイエンドタブレット市場において、iPad mini(第7世代)の強力な対抗馬となり得る、極めて完成度の高い一台です。特に「高性能なAndroidの小型タブレットが欲しい」と長年待ち望んでいたユーザーにとっては、まさに理想的な選択肢と言えるでしょう。上質なデザイン、フラッグシップ級の性能、そしてAndroidならではの柔軟性を兼ね備え、多くの点でiPad miniを凌駕する魅力を秘めています。

圧倒的なパフォーマンスと実用性

本機のパフォーマンスは、まさに圧巻です。その中心にあるのは、フラッグシップSoC「MediaTek Dimensity 9400+」で、ベンチマークテストではiPad mini(第7世代)のA17 Proを上回るマルチコア性能を記録しました。この強力なプロセッサーのおかげで、最大165Hzの滑らかなディスプレイでの操作や、動画編集のような重い作業も快適にこなせます。さらに、iPad miniの3倍以上となる67Wの急速充電や、充電しながら周辺機器を使える画期的なデュアルUSB-Cポート外部モニターへの映像出力など、実用面でも競合を圧倒する機能を備えています。

購入前の注意点

もちろん、完璧なデバイスではありません。購入を検討する上での注意点もいくつかあります。まず、ディスプレイは非常に高精細な液晶ですが、有機ELではないため、映像の黒の表現にこだわる方は注意が必要です。また、防水防塵には対応しておらず、携帯性に優れる分、水回りや埃の多い場所での使用には配慮が求められます。そして、生体認証が顔認証のみである点もポイントです。iPad miniが搭載する指紋認証(Touch ID)の物理的な安心感を重視するユーザーにとっては、妥協が必要な部分かもしれません。

まとめ:現時点で最高級のミニAndroidタブレット

これらの注意点を差し引いても、Xiaomi Pad Miniが現状で最高のパフォーマンスと多機能性を持つコンパクトなAndroidタブレットであることは間違いありません。その圧倒的な性能と実用的な機能は、いくつかの妥協点を補って余りある魅力を持っています。エンターテインメントからクリエイティブな作業まで、一台で幅広く、そして快適にこなしたいと考えるユーザーにとって、Xiaomi Pad Miniは現在最も魅力的で、決定的な選択肢の一つです。

[amazon]

Xiaomi Pad Miniの価格・購入先

Xiaomi Pad Mini 本体 グレーの正面 外観

※価格は2025/10/01に調査したものです。価格は変動します。

Xiaomiオンラインストア

  • 8GB/256GBモデルが74,980円(税込)、
  • 12GB/512GBモデルが93,980円(税込)、

で販売されています。

Xiaomiオンラインストアで「Xiaomi Pad Mini」をチェックする

ECサイト

  • Amazonで74,980円(税込)、
  • 楽天市場で74,980円(送料無料)、
  • AliExpressで109,031円、

で販売されています。

Amazonで「Xiaomi Pad Mini」をチェックする

楽天市場で「Xiaomi Pad Mini」をチェックする

ヤフーショッピングで「Xiaomi Pad Mini」をチェックする

AliExpressで「Xiaomi Pad Mini」をチェックする

米国 Amazon.comで「Xiaomi Pad Mini」をチェックする

※AliExpressでの購入方法・支払い方法はこちらのページで紹介しています。
AliExpressで激安ガジェットをお得に購入する方法を徹底 解説

おすすめのライバル機種と価格を比較

Xiaomi Pad Mini」に似た性能をもつタブレットも販売されています。価格の比較もできるので、ぜひ参考にしてみてください。

iPad mini(第7世代)

Appleから発売された8.3インチのタブレットです(2024年10月23日発売)。

Apple A17 Pro チップ、Liquid Retina液晶、128GB/256GB/512GBストレージ、最大10時間駆動する19.3Wh バッテリー、背面12MPのメインカメラ、前面12MPのフロントカメラ、iPadOS 18を搭載しています。

また、Apple Intelligence、Apple Pencil Pro(別売)、ステレオスピーカー、FaceTimeオーディオ、Apple Pay、Touch ID、音声認識 Siri、4Kビデオ撮影、1080pスローモーションビデオ、FaceTimeビデオ、センターフレーム、USB Type-C(10Gbps、DP、PD)、5G通信、eSIM、GPS (Wi-Fi + Cellularモデルのみ)、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3に対応しています。

価格は、Amazonで65,713円(税込・A17 Pro)、楽天市場で75,660円(送料無料)、ヤフーショッピングで71,420円、です。

関連記事:第7世代「iPad mini」と歴代iPad miniシリーズを比較

Amazonで「iPad mini 7」をチェックする

REDMAGIC Astra

REDMAGICから発売された9.06インチのタブレットです(2025年7月 発売)。

REDMAGIC OS 10.5 (Android 15.0ベース) 、Qualcomm Snapdragon 8 Elite、12GB / 16GB / 24GB LPDDR5T メモリ、OLEDディスプレイ、256GB / 512GB / 1TB UFS 4.1 Proストレージ、8,200mAhバッテリー、背面13MPカメラ、前面9MPカメラ、デュアルX軸リニアモーター (4Dバイブレーション)を搭載しています。

また、「マジックキー」、「RGBライト」、「ゲームスペース」、PAD ICE-X 冷却システム、80W 高速充電、充電分離機能(バイパス充電)、「Google Gemini AI」、リフレッシュレート: 最大165Hz、タッチサンプリングレート: 瞬時最大2,000Hz、常時最大240Hz、に対応。

DP映像出力、デュアルスピーカー、DTS:X Ultraサウンドシステム、指紋認証、顔認証、IP54防水防塵、USB Type-C (USB 3.2 Gen 2) x1、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.4にも対応しています。

価格は、楽天市場で87,799円(送料無料)、ヤフーショッピングで87,799円(送料無料)、です。

関連記事:REDMAGIC Astra徹底レビュー!驚異のゲーミング性能をNovaと比較

Amazonで「REDMAGIC Astra」をチェックする

Lenovo Legion Y700 Gen 4

Lenovoから発売された8.8インチのタブレットです(2025年5月 発売)。

Qualcomm Snapdragon 8 Elite (または 8 Ultimate Edition)、12GB / 16GB (LPDDR5X Ultra 9600) メモリ、8.8インチ(3040×1904)液晶、256GB / 512GB / 1TB (UFS 4.1)ストレージ、7600mAhバッテリー、背面13MPカメラ、前面8MPカメラ、microSDカードスロット、ZUI 15 (Android 15ベース) を搭載しています。

また、ゲーム機能(AI声紋ハンター、AIピクセル狙撃の神、超広視野モードなど)、デュアルX軸リニアモーターによる振動フィードバック、AIアシスタント「天禧パーソナルスーパーインテリジェントエージェント」、AI機能(AIライティング、AI翻訳等)、スーパーコネクト(PCや他社製スマホと連携・ファイル共有・サブディスプレイ化)に対応。

DP映像出力、最大2TBまでのストレージ拡張、68W 超高速充電、Dolby Atmos対応のデュアルスピーカー、超低遅延スタイラスペン対応、デュアルUSB-C、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4にも対応しています。

価格は、AliExpressで65,915円、です。

関連記事:Legion Y700 Gen 4徹底レビュー!驚異のAI搭載ゲーミングタブ

Amazonで「Lenovo Legion Y700 Gen 4」をチェックする

ALLDOCUBE iPlay 70 mini Ultra

ALLDOCUBEから発売された8.8インチの高性能タブレットです(2025年4月10日 発売)。

Qualcomm Snapdragon 7+ Gen 3 プロセッサ、12GB LPDDR5X メモリ、8.8インチ 2.5K WQXGA IPSスクリーン (2560×1600, 最大144Hz)、256GB UFS 3.1 ストレージ、7300mAh バッテリー、背面13MPカメラ、前面5MPカメラ、Android 14ベースのALLDOCUBE OS 3.0L、ジャイロスコープセンサーを搭載しています。

また、最大144Hzのアダプティブリフレッシュレート、Qualcomm AI Engine(最大40 AI TOPS)、仮想メモリ拡張、最大1TBまでのmicroSDカードによるストレージ拡張、PD 20W急速充電、6Wリバースチャージ、DP映像出力に対応しています。

さらに、ゲームモード、4Kビデオデコード、Google Gemini連携、音声アシスタント、Googleレンズ、冷却システム、デュアルBOXスピーカー(DTS サウンド、Smart PA対応)、USB Type-C 3.1ポート(DP出力/充電/OTG/データ転送/アナログイヤホン/PD Hub対応)、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.4にも対応しています。

価格は、Amazonで42,999円(税込)、楽天市場で49,999円(送料無料)、ヤフーショッピングで37,800円(未開封品・送料別)、AliExpressで42,826円、です。

関連記事:iPlay 70 mini UltraとMini Turboを徹底比較レビュー!

Amazonで「ALLDOCUBE iPlay 70 mini Ultra」をチェックする

他のシャオミ タブレットと比較

他にもシャオミのタブレットが販売されています。2024モデルもあるので、ぜひ比較してみてください。

【2025最新版】Xiaomiのタブレットを徹底比較!おすすめ機種や選び方を紹介

その他のおすすめAndroidタブレットは?

その他のおすすめAndroidタブレットは以下のページにまとめてあります。

Android 15で使えるタブレット【2025年最新】全機種を徹底比較!

最新のAndroid 15 タブレットをまとめて紹介しています。

Android 14で使えるタブレット 2024 最新 機種 まとめ

最新のAndroid 14 タブレットをまとめて紹介しています。

HDMI出力できるAndroidタブレット ラインナップ 機種 まとめ

有線で映像出力できるAndroidタブレットを紹介しています。

一度は手に入れてみたい超ハイスペックなAndroidタブレット まとめ

超ハイスペックなタブレットをまとめて紹介しています。