ゲームボーイアドバンスそっくりの携帯ゲーム機「ANBERNIC RG34XX」。早くも「3:2の画面でDSゲームも見やすく表示できる」と評判です。
しかし、その一方で「4:3の普通のゲーム機の方が使いやすい。やめておけ」という口コミもあり、購入を迷っている人もいるようです。
そこで今回は、その違いや特徴がよく分かるように、次の6点を重点的に解説します。
- 外観・デザイン(ボタン配置、音量ボタン、接続ポート、サイズ・重量)
- エミュレーターと収録ゲーム
- ディスプレイ(3:2の画面)
- パフォーマンス(CPU、メモリの性能、ベンチマーク)
- ゲームプレイの感想(操作性、画面の見やすさ、処理速度、音質など)
- 機能(ストリーミング、HDMI、動画・音楽プレイヤー)
また、前モデル「ANBERNIC RG CubeXX」や「ANBERNIC RG40XX H」との違いも紹介!実機を使ったゲームプレイの感想やエミュレーター、収録ゲーム、3:2の長所や短所、ベンチマークにいたるまで総合的に評価していきます。
そのほかにも、購入する前に知っておきたいデメリットや評価、詳細な価格情報もあるので、ぜひ参考にしてみてください。
「ANBERNIC RG34XX」が発売開始!ほぼ同じ形状のデザインか?
2024年12月16日、「ANBERNIC RG34XX」が発売されました。任天堂「ゲームボーイアドバンス」にそっくりなデザインでレトロゲームが楽しめます。
「ANBERNIC RG34XX」とは?
「ANBERNIC RG34XX」(アンバーニック アールジー34ダブルエックス)は中国のゲーム機メーカーANBERNICから発売されたLinux携帯ゲーム機です。
画面サイズは3.4インチで、2001年3月21日に発売された任天堂「ゲームボーイアドバンス」に非常によく似たデザインを採用しています。
しかもサイズまでほぼ同じで、ボタン配置やダイヤル式の音量ボタンまでそっくりです。
もちろん、中身は現代の最新技術を取り入れた仕様になっており、ゲームボーイアドバンスだけでなくなく、
PSPやニンテンドー64、ドリームキャストなど、さまざまなレトロゲームが遊べるようになっています(PS2は非対応)。
3:2の高解像度なiPS液晶でR2、L2ボタン付き
ディスプレイのサイズは3.4インチで、本家ゲームボーイアドバンス(2.9インチ)よりも大きく見やすい画面を採用しています。
もちろん、アスペクト比3:2なので、ゲームボーイアドバンスの画面を忠実に映し出せます。
また、本家「ゲームボーイアドバンス」にはなかったR2、L2ボタンも配置。
PSPやドリームキャストなどのゲームも快適に操作できるようになっています。
そのほか、Wi-Fi対応でストリーミングプレイができたり、HDMI映像出力対応で大画面でプレイできたりと魅力的な機能も充実。
複数人で同時にプレイしたり、自分で吸い出したゲームのROMを入れてカスタマイズしたりと楽しみ方もいろいろありますよ。
それでは早速どんなゲーム機なのか、もっと詳しくその価格や特徴(メリット)を見ていきましょう。
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公式ページ:ANBERNIC RG 34XX
価格をチェック!他メーカーの携帯ゲーム機よりもお買い得か?
新モデル「ANBERNIC RG34XX」はAmazonで12,999円(税込)、AliExpressで11,070円(ゲームなしモデル)、米国 Amazon.comで$84.99で販売されています。Linux OSの携帯ゲーム機なのでAndroidの携帯ゲーム機よりも安いです。
「ANBERNIC RG CubeXX」
一方、前モデル「ANBERNIC RG CubeXX」はAmazonで13,999円で販売されていました(AliExpressで9,302円)。
こちらはアスペクト比1:1の真四角なIPSディスプレイを搭載したLinux携帯ゲーム機です。4:3の画面と比べて縦に少し長いので、ニンテンドーDSゲームも見やすく表示できるというメリットがあります。
また、Allwinner H700 クアッドコア プロセッサ、1GB LPDDR4X メモリ搭載で、2つのジョイスティックレバーも搭載。1600万色のRGBライトによる光る演出効果、HDMI映像出力、Wi-Fi 5、ストリーミングプレイにも対応しています。
「ANBERNIC RG40XX H」
また、ANBERNICからはこのほかにも「ANBERNIC RG40XX H」(2024年7月11日発売)が12,999円販売されています(AliExpressは9,960円)。こちらは16:9の画面で、4:3の画面よりも少し横長に見えます。そのため、横にスクロールするアクションゲームやレースゲームなどが見やすくなるという特徴があります。その他のスペックは「ANBERNIC RG CubeXX」とほぼ同じです。
他メーカーのライバル機は今いくらなのか?
新モデル「ANBERNIC RG34XX」のようにヨコ型のLinux携帯ゲーム機はいくらで販売されているのでしょうか?レトロなデザインで、性能が似ているものを探してみました。
「GKD Bubble」
Game Kiddyから発売された3.5インチのLinux 携帯ゲーム機「GKD Bubble」はAmazonで13,480円で販売中です(AliExpressで8,665円)。こちらは今でも人気が高いセガ ゲームギア 風のデザインを採用したモデルです。
RockChip RK3566 クアッドコア プロセッサと1GB メモリ、IPS液晶(解像度640 x 480 px)、4000 mAhバッテリー搭載で、22種類以上のエミュレーター、フローティング ディスク Dパッド、HDMI映像出力、Wi-Fi通信に対応しています。
「Powkiddy RGB10X」
Powkiddyから発売された3.5インチの横型 携帯ゲーム機「Powkiddy RGB10X」はAmazonで9,480円で販売中です(AliExpressで6,401円。こちらはANBERNICの「RG 35XX H」に似たデザインで、LinuxベースのArk OSを採用したモデルです。Rockchip RK3326、1GB DDR3L メモリ、IPS液晶搭載で、12種類以上のエミュレーター、ジョイスティックレバーを搭載しています。
デザインを確認・オリジナルとどこまで似ているか?
ANBERNIC RG34XXは、2001年に発売された任天堂の携帯ゲーム機「ゲームボーイアドバンス」を彷彿とさせるレトロなデザインが最大の魅力ですね。
丸みを帯びた愛らしいフォルムは、オリジナルとほぼ同じサイズ感で、手に取った瞬間に懐かしさがこみ上げてきます。思わず「ポケットモンスター ルビー・サファイア」をプレイしていたあの頃に戻ったかのような感覚になるほどです。
シンプルで飽きのこないデザイン
本体にはプラスチック素材が採用されています。高級感こそありませんが、シンプルで飽きのこないデザインは、どんなシーンにも自然と溶け込みます。また、程よいサイズ感と手に馴染むグリップ感は、「ゼルダの伝説 ふしぎの木の実」のような長編RPGをプレイする場合でも、快適にプレイできます。
さらに、ANBERNIC RG34XXの魅力を引き立てるのが、ポップでカラフルなカラーバリエーションです。
定番のインディゴ、ブラックに加え、透明感のあるレッドとグリーンが用意されています。特にレッドとグリーンは、スケルトン仕様となっており、内部構造が見えるというユニークなデザインが目を引きます。ゲーム機としての機能性だけでなく、所有する喜びをも満たしてくれる、そんなデザインに仕上がっていると言えるでしょう。
<サイズ・重量を比較>
- 1.「ANBERNIC RG34XX」・・・144.6 x 81.8 x 24.8 mm / 188 g
- 2.「ANBERNIC RG CubeXX」・・・157.2 x 89.6 x 17.9 mm / 246 g
- 3.「ANBERNIC RG40XX H」・・・163 x 79 x 16 mm / 208 g
- 4.「ANBERNIC RG 35XX H」・・・145 x 69 x 16 mm / 180 g
ボタン配置や接続ポートは?
ボタン配置はオリジナルを踏襲しつつ、現代風にアレンジされています。
十字キー(Dパッド)の位置はほぼ同じで、本体右側のボタンはA、Bに加えて、X、Yを追加。右上にあるパワーランプ(電源状態を示すライト)はオリジナルとほぼ同じ位置に配置され、右下のスピーカーもオリジナルと同じ位置に配置されています。
また、本体上部のL、Rボタンは忠実に再現しつつ、その背後にL2、R2ボタンを配置。メニューボタンやリセットボタンも配置されています。本体上部にはそのほかに2つのTFカードスロット、映像出力用のminiHDMI端子、OTG対応のUSB-Cポートが配置されています。
側面は上部にあるL1、R1ボタンが、オリジナルと同様にそのままゆるやかに傾斜して配置されています。また、ストラップフックがオリジナルと同じ位置に配置されています。
底面にはオリジナルと同じ位置に電源キー、ヘッドホン端子、音量ボリュームが配置されています。音量ボリュームはダイヤル式で、オリジナルと同じく回転させて、微妙な音の大きさを調節できます。
エミュレーターと収録ゲーム
ANBERNIC RG34XXは、30種類以上のエミュレーターをサポートしており、まさにレトロゲームの宝庫ですね!ゲームボーイアドバンスはもちろんのこと、PSPやプレイステーション、セガサターン、ドリームキャスト、ニンテンドーDS、ニンテンドー64など、往年の名機の数々のゲームをプレイすることができます。
電源をONにすると、Linux OSを搭載したANBERNICの携帯ゲーム機でお馴染みの、グラフィカルなエミュレーター選択画面が表示されます。ずらりと並んだ34個のエミュレーターアイコンは、まるでゲームセンターの筐体を選ぶようなワクワク感を味わわせてくれます。
Threadsで見る
収録ゲーム
各エミュレーターにアクセスすると、内蔵ゲームのタイトルが一覧表示されます。
64GBモデルで5000以上、128GBモデルで8000以上、256GBモデルで11000以上ものゲームタイトルが収録されており、その膨大なライブラリには圧倒されることでしょう。
これらのSDカードには、ファミコンの「ロックマン2 Dr.ワイリーの謎」、スーパーファミコンの「ファイナルファンタジーVI」、ゲームボーイの「テトリス」、メガドライブの「ぷよぷよ」、MSXの「グラディウス2」、アーケードゲームの「メタルスラッグ」など、幅広い世代のゲームが網羅されているので、かつて熱中したあのゲームに再び出会えるかもしれません。
特に、ゲームボーイアドバンス世代にはたまらないGBA、GBC、GBのタイトルも充実しています。当時プレイした懐かしい「メトロイドフュージョン」や「MOTHER3」を、いつでもどこでも楽しめるのは、まさにレトロゲームファンにとって夢のような体験と言えるでしょう。ANBERNIC RG34XXがあれば、もう他の携帯ゲーム機は必要ないかもしれませんね!
ゲームROMの追加に対応
なお、オリジナルと違って、直接ゲームボーイアドバンスのカートリッジを挿しこむことはできません。自分の持っているゲームボーイアドバンスのゲームをプレイする場合は、別売の吸出しツールを使ってROMを取り出し、それを「ANBERNIC RG34XX」本体のフォルダに入れる必要があります。
やり方はそれほど難しくないので、レトロダンバーなどの吸出しツールさえ用意すれば、簡単にゲームをROMを追加できます。ゲームボーイアドバンス以外にもPS1やセガサターン、ファミコン、PCエンジンのゲームなども吸出しできるので、子供の頃に熱中したゲームを、RG34XXの大画面で再びプレイしたい人は挑戦してみるのもいいでしょう。
microSDカードは使える?
2つのmicroSDカードスロット(TFカードスロット)を搭載し、別売のmicroSDカードでストレージ容量を最大512GBまで拡張できます。
2つのmicroSDカードスロットがあるため、システム用(32GB)とゲーム用を分けて使用できます。システムをアップデートしてもゲームのROMが影響を受けないので便利です。
ディスプレイを確認・3:2画面の長所、短所は?
ANBERNIC RG34XXは、3.4インチのIPSディスプレイを搭載し、鮮やかで美しい発色を実現していますね。IPS液晶ならではの広い視野角により、どの角度から見ても画面が見やすく、複数人で「ぷよぷよ」対戦を楽しむ際にも最適です。
解像度は720×480と、Linux採用の携帯ゲーム機の中では比較的高解像度で、高精細な映像を楽しむことができます。ANBERNIC RG40XX HやANBERNIC RG 35XX Hよりも縦の解像度が少し高くなっている点もポイントです。
アスペクト比3:2を採用
アスペクト比は、オリジナルのゲームボーイアドバンスと同じ3:2を採用しています。4:3の画面よりも縦に少し長く表示されるため、「ゼビウス」のような縦スクロールシューティングゲームや「ファイナルファンタジーVI」のようなRPGゲームのマップ表示などが見やすくなっています。
もちろん、ゲームボーイアドバンスのゲームはピッタリの大きさで表示され、「黄金の太陽 開かれし封印」のような往年の名作を快適にプレイできます。
ただし、横に長いゲームの表示はやや窮屈になる点は留意が必要です。「ストリートファイター」や「KOF」シリーズなどでは、左右の幅が狭くなるため、敵との距離が近くなってしまいます。横スクロールのアクションゲーム「メタルスラッグ」などを見づらく感じる場合もあるかもしれません。もし、これらのゲームを頻繁にプレイするのであれば、4:3や16:9の画面のゲーム機を検討した方が良いでしょう。
<下の画像はニンテンドーDSゲームを表示させたところ。3:2で縦に少し長いので、2画面でも見やすく表示できる>
フルラミネーションディスプレイ採用
さらに、RG34XXはフルラミネーションディスプレイを採用しています。空気層をなくすことで光の反射を抑え、鮮明な表示を実現しました。屋外でも画面が見やすく、明るい場所でも快適に「スーパーマリオアドバンス4」をプレイできます。
3倍ピクセル比率
3倍ピクセル比率により、ドット絵が綺麗に表示される点も魅力です。レトロゲーム本来の雰囲気を忠実に再現し、「ロックマンゼロ」のようなアクションゲームも、ドットの粗さを気にすることなくプレイできます。
<ディスプレイを比較>
- 1.「ANBERNIC RG34XX」・・・3.4インチ、解像度 720 x 480 px のIPS
- 2.「ANBERNIC RG CubeXX」・・・3.95インチ、解像度 720 x 720 pxのIPS
- 3.「ANBERNIC RG40XX H」・・・4.0インチ、解像度640 x 480 pxのIPS
- 4.「ANBERNIC RG 35XX H」・・・3.5インチ、解像度640 x 480 pxのIPS
パフォーマンスを確認・CPU性能、メモリ性能は高いか?ベンチマークやFPSは?
新モデル「ANBERNIC RG34XX」はAllwinner H700 クアッドコア プロセッサと1GB LPDDR4 メモリを搭載し、パワフルに動作します。
Antutu V10ベンチマーク総合スコアは約12万点 前後を記録し、多くのエミュレーターや比較的 負荷が高いとされるPSP、N64、ドリームキャストなどのゲームでも動作します。
例えば、PSPの『ゴッド・オブ・ウォー』やN64の『ゼルダの伝説 時のオカリナ』といった、当時としては処理能力を要求するゲームも、RG34XXなら滑らかにプレイできます。
また、ドリームキャスト版『斑鳩 IKARUGA』、『Mavel vs.Capcom 2』、『SoulCalibur』といったゲームもスムーズにプレイ可能です。
PSPの『鉄拳5』などわずかに遅延が生じるゲームもありますが、複雑な3Dグラフィックや、激しいアクションシーンなどを伴うゲームでもほとんど快適にプレイできるので、満足度は高いです。
まだ実際に使ったことのない人は、ぜひ「手のひらの上のゲームセンター」と呼ぶにふさわしい性能を体験してみてください。
前モデルと比較
「ANBERNIC RG CubeXX」、「ANBERNIC RG40XX H」、「ANBERNIC RG 35XX H」もAllwinner H700 クアッドコア プロセッサと1GB LPDDR4 メモリを搭載しています。
実機を使ったゲームのパフォーマンスもほぼ同じです。YouTubeのプレイ動画を見ると、どのゲームがどのくらい快適に動作するのか分かります。
<エミュレーター 推定FPS 一覧>
※Antutu V10 総合で12万、1GB DDR4メモリ搭載の場合の推定FPSをまとめたものです。60FPS以上でプレイできるものは非常に滑らかにプレイできます。
- PSP(プレイステーションポータブル)15-30 FPS 動作が重いタイトルが多い。設定を調整することで改善する場合もある。
- SS(セガサターン) 45-60 FPS 一部の3Dタイトルで処理落ちが発生する可能性がある。
- DC(ドリームキャスト) 30-60 FPS 動作が重いタイトルは、設定を調整する必要がある。
- NDS(ニンテンドーDS)30-60 FPS 3Dゲームは処理落ちしやすい。
- N64(ニンテンドー64)30-60 FPS タイトルによって動作が不安定な場合がある。
※60FPS以上でプレイできるもの
PS1(プレイステーション1)、ARCADE (CPS1/2/3、NEOGEO)、GBA(ゲームボーイアドバンス)、GBC(ゲームボーイカラー)、GB(ゲームボーイ)、SFC(スーパーファミコン)、FC(ファミコン)、MAME(マメ アーケード)、MD(メガドライブ)、GG(ゲームギア)、PCE(PCエンジン)、NGPC(ネオジオポケットカラー)、SMS(セガ・マスターシステム)、WSC(ワンダースワン)
ゲームプレイの感想(操作性、画面の見やすさ、処理速度、音質など)
新モデル「ANBERNIC RG34XX」の実機を使い、ゲームプレイをしてみました。以下、感想を述べていきます。
操作性
十字キー(Dパッド)・・・従来のANBERNICのゲーム機と同じで操作しやすいです。特別に反応が良いなどのメリットはありませんが、斜めの入力もスムーズで特に不満を感じません。
ABXYボタン・・・A、Bのボタンの配置がオリジナルのゲームボーイアドバンスと同じになっており、やはりGBAとの相性がいいなと感じます。ただし、X、Yボタンはその上に平行して搭載されており、一般的なゲームパッドと違う配置です。この点が少し慣れが必要ですが、おおむね操作しやすくて気に入っています。
L1、R1、L2、R2ボタン・・・L1、R1はオリジナルと同様に上部から側面にかけてなだらかに傾斜しており、非常に押しやすいです。その背後にあるL2、R2ボタンはL1、R1ボタンよりも内側に位置しており、ちょうど人差し指にかかりやすい位置です。指をフル活用させると押しやすいですが、やや疲れます。中年以降のゲーマーは使いこなせない可能性があります。
画面の見やすさ
3:2ということでやはりゲームボーイアドバンスに相性が良く、他の携帯ゲーム機よりも大きく見やすく表示できます。ただし、自分がよくプレイする格闘ゲームは横幅が狭くなり、本来の比率ではなくなってしまいます。自分はあまり気にしませんが、この点が4:3や16:9に慣れたユーザーからすると、やや見にくく感じるかもしれません。
処理速度
Allwinner H700の性能はもう十分に分かっているので、特に驚くことがありません。グラフィカルな要素が多いゲームは遅延が生じますが、レトロアーチの設定を駆使することでスムーズにプレイが可能です。PowkiddyのRockChip RK3566とは性能が同じくらいですが、動作の処理速度からもっといいように感じることが多いです。
音質
本体の左下にあるシングル、モノラルスピーカーで、音質はそれほど良くありません。しかし、ゲームをプレイするのにはちょうど良く、ひどい音割れすることもないので、まあまあ満足しています。
機能を確認・動画や音楽ファイルも再生できる?
新モデル「ANBERNIC RG34XX」はレトロゲームだけでなく、マルチメディア機能も充実したデバイスです。
ストリーミングプレイ
WiFi経由でのストリーミングプレイに対応し、プレイステーションやPCゲームをリモートプレイすることができます。
HDMI出力
ミニHDMIポートを搭載し、テレビに接続して大画面でゲームを楽しむことができます。最大1080pの解像度で出力可能なので、クリアで鮮明な映像を楽しむことができます。
動画・音楽プレイヤー・電子書籍リーダー
動画・音楽プレイヤー・電子書籍リーダーとして利用することもできます。
動画の対応ファイルはwmv、avi、rmvb、flv、mp4、3gp、asf、mov、mpg、mkvで、YouTube動画も再生できます。
音楽ファイルはflac、mp3、wav、ape、aif、aiff、ogg、wma、aac、m4a、m4rなどをサポートし、本体から直接再生して聴くことができます。
電子書籍はテキストファイルのみ対応しています。背景が黒で比較的見やすく表示できます。
なお、内蔵のファイルマネージャーで、保存した動画や音楽ファイルを簡単に管理できるようになっています。
WiliWili ライブ配信の自動再生
WiliWili という中国の動画共有サイトで配信されているゲームのライブ配信をゲーム機上で再生できます。WiliWili は、中国版のニコニコ動画やTwitchのようなもので、ゲーム実況やアニメ、音楽など、様々なジャンルの動画が投稿されています。
ゲームパッドの接続
ワイヤレスと有線の両方のゲームパッドを接続できます。ワイヤレスはBluetoothを利用して接続します。有線はUSB-Cポートを利用します。
「ANBERNIC RG34XX」のデメリット
「ANBERNIC RG34XX」は優れたエミュレーターゲーム機ですが、デメリットもあります。購入する前に必ず確認しておきましょう。
1. ゲームボーイアドバンスのカートリッジを直接挿しこめない
RG34XXはエミュレーターでゲームをプレイするため、ゲームボーイアドバンスのカートリッジを直接挿しこんでプレイすることはできません。これは、オリジナルのゲームボーイアドバンスのカートリッジを持っている人にとっては、不便に感じる点かもしれません。ROMファイルを用意する必要があり、著作権に配慮する必要があります。
2. ゲームボーイアドバンスの周辺機器を利用できない
同様に、ゲームボーイアドバンス専用の周辺機器(例えば、通信ケーブルやGBAケーブルなど)も利用できません。これらの周辺機器を使ったゲームプレイを期待している人は注意が必要です。
3. 音質があまり良くない
一部のユーザーレビューでは、RG34XXの音質があまり良くないと指摘されています。特に、内蔵スピーカーの音質は改善の余地があるようです。高音質なサウンドでゲームを楽しみたい場合は、イヤホンや外部スピーカーの使用を検討する必要があるかもしれません。
4. Androidのゲームをプレイできない
RG34XXはAndroid OSを搭載していません。そのため、Androidのゲームアプリをプレイすることはできません。スマートフォンでプレイしているゲームをRG34XXでも楽しみたいと考えている人は、注意が必要です。
5. プラスチック素材で高級感がない
RG34XXは、主にプラスチック素材で構成されています。そのため、一部のユーザーからは高級感に欠けるとの声も上がっています。金属製の筐体を好む人にとっては、物足りないと感じるかもしれません。
「ANBERNIC RG34XX」のスペック
- ディスプレイ 3.4インチ、解像度 720 x 480 px のIPS
※3:2/OCAフルフィット - プロセッサ Allwinner H700 quad-core ARM Cortex-A53, 1.5GHz frequency
- GPU Dual-core G31 MP2
- RAM(メモリ) 1GB LPDDR4
- ストレージ 32GB TFカード(最大512GBまで、FAT32、Micro SD/SDHC/SDXC 対応)、Kカード対応
- バッテリー 3500 mAh
- 駆動時間 7時間
- ワイヤレス通信 Wi-Fi 5 (802.11a/b/g/n/ac、2.4GHz/5GHz)、Bluetooth 4.2
- インターフェース USB Type-C (OTG) x1、TFカードスロット x2、miniHDMI x1、3.5mmイヤホンジャック、ダイヤルスイッチ、メニューボタン
- 映像出力 HDMI出力
- スピーカー Hi-Fiスピーカー
- 振動モーター 対応
- ゲームパッド 2.4GHzワイヤレスコントローラー、有線コントローラー接続
- 機能 動画プレーヤー、音楽プレーヤー、電子書籍リーダー、ファイル マネージャー、WiliWili自動再生機能、Wi-Fi オンライン マルチプレイヤー、ストリーミング
- 言語 日本語を含むマルチ言語に対応
- OS Linux 64bit
- サイズ 144.6 x 81.8 x 24.8 mm
- 重量 188 g
- カラー インディゴ、ブラック、トランスペアレントレッド、トランスペアレントグリーン
- 付属品 USB充電ケーブル、カラーボックス、ユーザーマニュアル、スクリーンプロテクター、ストラップ
- 動画ファイルフォーマット wmv、avi、rmvb、flv、mp4、3gp、asf、mov、mpg、mkv
- 音楽ファイルフォーマット flac、mp3、wav、ape、aif、aiff、ogg、wma、aac、m4a、m4r
- 電子書籍フォーマット txt
「ANBERNIC RG34XX」の評価
7つの基準で「ANBERNIC RG34XX」を5段階で評価してみました。
- 画面の見やすさ:★★★★
- スペック:★★★
- エミュレーター:★★★
- 操作性:★★★
- 機能性:★★★★
- デザイン:★★★★
- 使いやすさ:★★★★
- 価格:★★★★
<総合評価>
ANBERNICから発売されたゲームボーイアドバンス風の携帯ゲーム機です。
オリジナルのデザインから多くを踏襲し、ほぼ同じボタン配置でプレイできます。
「ANBERNIC RG CubeXX」や「ANBERNIC RG40XX H」の方がいいのか?
「ANBERNIC RG CubeXX」や「ANBERNIC RG40XX H」とは画面の比率で大きな差があります。
新モデル「ANBERNIC RG34XX」はアスペクト比3:2を採用しているのに対し、
「ANBERNIC RG CubeXX」は1:1、「ANBERNIC RG40XX H」は4:3の画面を採用しています。
このうち、3:2の画面と1:1の画面は非常によく似ており、4:3よりも縦に少し長いのが特徴です。
一方、4:3の画面は横が少し長くなり、3:2の画面と1:1の画面よりも横スクロールのゲームが見やすくなります。
どちらも一長一短があり、一概にどちらが良いとはいいきれませんが、
基本的には初心者は4:3の「ANBERNIC RG40XX H」を、
4:3の画面にはもう飽き飽きしているベテランユーザーは1:1の「ANBERNIC RG CubeXX」や3:2の「ANBERNIC RG34XX」をおすすめします。
自分の場合、4:3の画面はもうかなり飽きているのであまり使いません。異なるアスペクト比の方が新鮮で楽しく感じます。
「ANBERNIC RG34XX」に最適な人は?
ズバリ、ゲームボーイアドバンスのデザインでレトロゲームをプレイしたい人に最適です。
特に現在もゲームボーイアドバンスの実機を持っており、これからも手放せそうにない人に最適です。
RG34XXはサイズや重量、ボタン配置にいたるまで、オリジナルの多くを受けついているので、
操作性なども違和感なく使用できるはずです。
また、これからゲームボーイアドバンスのゲームを楽しみたいと考えている人にも最適です。
ゲームのROM付きモデルを購入すれば、すぐに数千のゲームタイトルが遊べるので、
手軽にレトロゲームを楽しみたいと考えている人にもおすすめです。
「ANBERNIC RG34XX」の価格・購入先
「ANBERNIC RG34XX」はANBERNIC公式サイトやAmazon、AliExpressなどのECサイトで購入できます。
※12月16日発売
ANBERNIC公式サイト
$63.99 USD(日本円で約9845円)、
で販売されます。
ANBERNIC公式サイトで「ANBERNIC RG34XX」をチェックする
ECサイト
Amazonで12,999円(税込)、
AliExpressで11,070円(ゲームなしモデル)、
米国 Amazon.comで$84.99、
で販売されています。
Amazonで「ANBERNIC RG34XX」をチェックする
楽天市場で「ANBERNIC」をチェックする
ヤフーショッピングで「ANBERNIC RG34XX」をチェックする
AliExpressで「ANBERNIC RG34XX」をチェックする
米国 Amazon.comで「ANBERNIC RG34XX」をチェックする
※AliExpressでの購入方法・支払い方法はこちらのページで紹介しています。
AliExpressで激安ガジェットをお得に購入する方法を徹底 解説

おすすめの類似製品を紹介!
「ANBERNIC RG34XX」に似た性能をもつ携帯ゲーム機も販売されています。
「Powkiddy X35H」
Powkiddyから発売された3.5インチのLinux携帯ゲーム機です(2025年1月 発売)。
Powkiddy OS、Rockchip RK3566、1GB LPDDR4X、解像度640 x 480 pxのIPS液晶、3000 mAhバッテリーを搭載しています。
また、HDMI映像出力、最大2台までのゲームパッド接続、20種類以上のエミュレーター、2つのジョイスティックレバー、デュアルスピーカー、ゲームの追加、セーブ機能、Type-Cポート(OTG)、Bluetoothに対応しています。
価格はAliExpressでゲームROMなしモデルが9,488円、64GBモデルが10,279円、128GBモデルが11,861円、です。
関連記事:Powkiddy X35Hレビュー!独自OSで進化を遂げた3.5インチ携帯ゲーム機
「ANBERNIC RG CubeXX」
ANBERNICから発売された3.95インチのLinux 携帯ゲーム機です(2024年10月23日 発売)。
Allwinner H700 クアッドコア プロセッサ、1GB LPDDR4X メモリ、1:1のIPS液晶(解像度 720 x 720 px)、2つのTFカードスロット(システム、ゲーム用)、3800mAhバッテリー、miniHDMIポートを搭載しています。
また、1600万色のRGBライト、HDMI映像出力、Hi-Fi スピーカー、2つのジョイスティックレバー、トリガーボタン、ストリーミングプレイ、オンライン対戦プレイ、ゲームの追加、レトロアーチ、USB Type-C(充電/OTG)、Wi-Fi 5、Bluetooth 4.2に対応しています。
価格は、Amazonで13,999円、AliExpressで9,302円、米国 Amazon.comで$94.99、です。
関連記事:真四角「ANBERNIC RG CubeXX」とRG Cubeの違いを解説
「GKD Bubble」
Game Kiddyから発売されたセガ ゲームギア 風のデザインを採用した3.5型Linux 携帯ゲーム機です。
IPS液晶(解像度640 x 480 px)、RockChip RK3566 クアッドコア プロセッサと1GB メモリ、4000 mAhバッテリー、2つのTFカードスロット(システムとゲーム用)、miniHDMI端子を搭載しています。
また、22種類以上のエミュレーター、フローティング ディスク Dパッド、HDMI映像出力、オンライン対戦プレイ、ストリーミングプレイ、デュアルスピーカー、ゲームの追加、セーブ機能、USB Type-C (OTG) x1、Wi-Fi、Bluetoothに対応しています。
価格は、Amazonで13,480円(税込)、AliExpressで8,665円(ゲームROMなしモデル・128GBで10,205円、256GBで11,232円)です。
関連記事:セガ ゲームギア風「GKD Bubble」携帯ゲーム機の魅力を解説
「Powkiddy RGB10X」
Powkiddyから発売された3.5インチの横型 携帯ゲーム機です(2024年9月 発売)。
Open Source Linux(Ark OS)、Rockchip RK3326、1GB DDR3L メモリ、IPS液晶、2つのTFカードスロット、2800 mAhバッテリー、3.5mm ヘッドホンジャック、 2Wの前面スピーカーを搭載しています。
また、12種類以上のエミュレーター、ジョイスティックレバー、トリガーボタン(R1/R2/L1/L2)、ゲームの追加、セーブ機能、Type-C(OTG)x1、DC (Type-C/充電用) x1に対応しています。
価格は、Amazonで9,480円、AliExpressで6,401円、米国 Amazon.comで$53.99 ($15% OFFクーポン付き)、です。
関連記事:Powkiddy RGB10Xレビュー!人気機種RG35XX Hとの違いを検証!
新版「ANBERNIC K101 Plus」
ANBERNICから発売されたGBAカートリッジに対応した互換機 兼 エミュレーターゲーム機です。デュアルCPU (AM9+AM7)、32MB SDRAM メモリ、3インチのLCD TFT液晶、TFカードスロット(最大256GB)、6時間駆動できる800 mAhバッテリー、AV出力端子、GBAリンクケーブル ポート、GBA カートリッジ スロット、前面フロントスピーカー搭載で、
GBAゲームROMと完全互換、3つのモード(4:3、3:2、240×160 ドット)、6種類のエミュレーター、対戦プレイ、映像出力、Kカード(TFカードアダプタ)、バックライト(8段階で調整可)に対応しています。
価格は、Amazonで12,999円(税込)、AliExpressで9,888円です。
関連記事:GBA互換「ANBERNIC K101 Plus」の性能が斬新すぎる件
他のANBERNIC ゲーム機と比較
他にもANBERNIC のゲーム機が販売されています。2024モデルもあるので、ぜひチェックしてみてください。
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