「カセットを直接挿しこんでレトロゲームを楽しみたい」と思っている人はいませんか?ANBERNICから発売された新版「K101 Plus」ならゲームボーイのカートリッジを直接挿してプレイできますよ。
もちろん、エミュレーター機としても利用できて、ファミコンやセガ、PCエンジンのゲームもプレイできます。
今回はそのユニークで斬新な携帯ゲーム機 新版「ANBERNIC K101 Plus」(2024)の性能を7つの観点で重点的に検証していきます。
- ディスプレイ
- 対応ゲーム・エミュレーター
- 対戦プレイ
- 接続端子・スロット
- 操作性
- バッテリー
- デザイン(サイズ・重量)
また、他のANBERNIC 超小型ゲーム機との違いも紹介!エミュレーターやスペック、評価、購入する前に知っておきたいデメリットも掲載しているのでぜひ参考にしてみてください。
新版「ANBERNIC K101 Plus」が発売開始!
2024年8月、中国のゲーム機器メーカーANBERNIC(アンバーニック)の新製品「K101 Plus」(ケー101 プラス)が発売されました。
ゲームボーイアドバンスのカートリッジを直接挿し込める携帯ゲーム機(GBA互換機、エミュレーター機)です。
ANBERNICからは2022年に同名の製品が販売されています(※2015年発売の「Revo K101 Plus」を同社で採用したモデル)。
当時はゲームウォッチ風のデザインで、赤とゴールド カラーを組み合わせたデザインを採用していました。
新モデルはブルー カラーを採用し、デザインを一新しています。
もちろん、対戦プレイを可能にするGBAリンクケーブルも使えますよ。
それでは早速どんなゲーム機なのか、その特徴(メリット)を確認してみましょう。
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公式ページ:ANBERNIC K101 PLUS – anbernic
違い1:3インチのLCD液晶・3つのモードに切り替えて使用できる
新モデル「ANBERNIC K101 Plus」は3インチの(解像度 320 x 480 px)のLCD TFT ディスプレイを搭載しています。
このディスプレイはLCDスケーリングエンジン搭載しており、
4:3、3:2、240×160 ドットの3つのモードに切り替えて利用できるようになっています。
アスペクト比 4:3はレトロゲームによく採用されている画面比率です。
一方、3:2はゲームボーイアドバンスに採用されていた画面比率で、
当時の比率と全く同じように画面が表示されます(※「Powkiddy V10」も3:2です)。
240×160 ドットはゲームボーイ アドバンスと全く同じ解像度です。
320 x 480 ドットで表示できるのに、わざわざ画質を落として表示できるようにしているところに、
ゲームボーイアドバンスの映像を忠実に再現しようとする、強いこだわりを感じますね。
なお、こうした解像度を下げる機能は、「ANBERNIC RG28XX」や「ANBERNIC RG35XXSP」にはありません。アスペクト比は設定から変更できます。
<ディスプレイの仕様を比較>
1.「ANBERNIC RG28XX」・・・2.83インチ、解像度640 x 480 px、IPS
2.「ANBERNIC RG35XXSP」・・・3.5インチ、解像度640 x 480 pxのIPS
3.「ANBERNIC RG Nano」・・・1.54インチ、解像度240 x 240 pxのIPS
違い2:GBAカートリッジを直接挿せる・ファミコンやPCエンジンなどにも対応
新モデル「ANBERNIC K101 Plus」はゲームボーイアドバンスのカートリッジ(公式、非公式)に対応し、
本体に挿しこんで直接ゲームを起動できます。
また、付属の Kカード(microSDカードアダプター)を挿しこんで、エミュレーターのゲームをプレイすることもできます。
対応するエミュレーターは、
GBC(ゲームボーイカラー)、GB(ゲームボーイ)、NES(ファミコン)、SMS(セガマスターシステム)、GG(ゲームギア)、PCE(PCエンジン)
です。
microSDカードは最大256GBまで拡張可能で、大量のゲームを保存できます。
ゲームボーイアドバンスのカートリッジを直接挿せる中華ゲーム機は非常に珍しいですね。
2024年に発売された「ANBERNIC RG28XX」、「ANBERNIC RG35XXSP」はもちろんそんなことはできません。
また、Kカード(microSDカードアダプター)からゲームROMを読み込むというのも、アナログチックでいいですね。
古い時代に使われていた仕組みですが、2024年ではかえって斬新に感じてしまいます。
<対応エミュレーターを比較>
1.「ANBERNIC RG28XX」・・・30種類のエミュレーター(PSP、N64、DCを含む)
2.「ANBERNIC RG35XXSP」・・・30種類のエミュレーター(PSP、N64、DCを含む)
3.「ANBERNIC RG Nano」・・・10種類以上のエミュレーター
違い3:GBA リンクケーブルで対戦プレイが楽しめる
新モデル「ANBERNIC K101 Plus」はGBA リンクケーブルで他のゲームボーイアドバンスに有線接続し、
2人で対戦プレイを楽しむことができます。
本体にはちゃんとGBA リンクケーブル用のポートも搭載されています。
なお、公式のゲームボーイアドバンスでは、専用ワイヤレスアダプタ(別売)も発売されており、
これを利用することで最大5台までの通信プレイが可能になるそうです。
K101 Plusでもこのワイヤレスアダプタが使えるのかもしれません。
一方、中華ゲーム機では有線で2台のゲーム機を接続して対戦プレイすることができません。
また、「ANBERNIC RG28XX」と「ANBERNIC RG Nano」は通信機能がなく、オンライン対戦ができませんでした。
「ANBERNIC RG35XXSP」はWi-Fi対応でオンライン対戦プレイを楽しめます。
<対戦プレイの比較>
1.「ANBERNIC RG28XX」・・・利用不可
2.「ANBERNIC RG35XXSP」・・・オンライン対戦に対応
3.「ANBERNIC RG Nano」・・・利用不可
違い4:GBAカートリッジスロットとGBAリンクケーブル ポートを利用できる
新モデル「ANBERNIC K101 Plus」は本体の下部にGBAカートリッジ(Kカード)用のスロット、ヘッドホンジャック、リセットボタンを搭載しています。
また、本体の上部には充電用のminiUSB端子、明るさ調整もできるファンクションキー、映像出力用のAV端子、GBAリンクケーブル ポートを搭載しています。
そのほか、本体の右側面にTFカードスロットを搭載。左側面に電源ボタンを搭載しています。
GBAカートリッジ(Kカード)用のスロットとGBAリンクケーブル ポートは他の一般的な中華ゲーム機には搭載されていません。
充電用のminiUSB端子は最新モデルではType-Cに置き換えられ、今ではかなり珍しいです。
映像出力用のAV端子も最近ではminiHDMI端子に置き換えられ、超低価格なモデルにのみ搭載されています。
<接続端子の仕様を比較>
1.「ANBERNIC RG28XX」・・・Type-C (OTG) x1、miniHDMI x1、TFカードスロット x2、3.5mmイヤホンジャック x1
2.「ANBERNIC RG35XXSP」・・・Type-C x2 (OTG/電源用)、microSDカードスロット x2、miniHDMI、3.5mmイヤホンジャック
3.「ANBERNIC RG Nano」・・・Type-C (OTG/DC)、TFカードスロット
違い5:シンプルな操作性・L1/R1ボタンも利用できる
新モデル「ANBERNIC K101 Plus」は十字キーとABXYボタンを搭載しています。
また、ショルダーボタンとしてR1/L1を搭載しています(R2/L2ボタンはなし)。
ジョイスティックレバーは搭載していません。
ボタンの素材は一般的なプラスチックを使用しているようです。
見た目が「ANBERNIC RG28XX」とそっくりなので、
おそらく操作性もほとんど同じではないかと思われます。
「ANBERNIC RG28XX」は実機で試してみましたが、
小さいサイズのために操作性がイマイチよくありませんでした。
一般的なアクションゲームでは気になりませんが、
シューティングや格闘ゲームなど微妙な操作を必要とするゲームはあまり快適に操作できないかもしれません。
<操作の仕様を比較>
1.「ANBERNIC RG28XX」・・・十字キーとABXYボタン、R1/R2、L1/L2
2.「ANBERNIC RG35XXSP」・・・十字キーとABXYボタン、R1/R2、L1/L2
3.「ANBERNIC RG Nano」・・・十字キーとABXYボタン、R1、L1
違い6:800mAhバッテリーで6時間駆動できる・交換にも対応
新モデル「ANBERNIC K101 Plus」は800 mAhバッテリーを搭載しています。
駆動時間は6時間です。
充電はminiUSB端子を利用して行います。
なお、バッテリーにはNokia互換「BL-5B 3.8v」を使用しています。
本体の裏蓋はネジを外して取り外せる仕様のようで、
バッテリーの交換もできるようです。
<バッテリー・充電の仕様を比較>
1.「ANBERNIC RG28XX」・・・3100mAh / Type-C充電
2.「ANBERNIC RG35XXSP」・・・3300 mAh / Type-C充電
3.「ANBERNIC RG Nano」・・・1050 mAh / Type-C充電
違い7:厚さ 19 mm、重さ143 gの小型軽量デザイン・ブルーカラーを用意
新モデル「ANBERNIC K101 Plus」は長方形でプラスチック素材のボディを採用しています。
サイズはサイズ 145 x 65 x 19 mmで「ANBERNIC RG28XX」よりも少し大きめです。
重量は143 gで.「ANBERNIC RG28XX」や「ANBERNIC RG35XXSP」よりも軽くなっています。
カラーはパープルに近いブルーカラーを採用しています。
2022年に発売された同名のモデルはゲームウォッチ風のデザインで前面がゴールド、背面がレッドカラーでした。
新モデルは「ANBERNIC RG28XX」に似たデザインに変更され、シンプルですっきりした外観になっています。
<サイズ・重量の仕様を比較>
1.「ANBERNIC RG28XX」・・・サイズ 12.5 x 5.65 x 1.65 cm、重量 186 g
2.「ANBERNIC RG35XXSP」・・・サイズ 8.9 x 8.5 x 2.7 cm、重量 192 g
3.「ANBERNIC RG Nano」・・・サイズ 7.1 x 4.3 x 1.7cm、重量 75 g
新版「ANBERNIC K101 Plus」のデメリット
新版「ANBERNIC K101 Plus」のデメリットを紹介します。
デメリット1:対応するエミュレーターが少ない
新版「ANBERNIC K101 Plus」は6種類のエミュレーターに対応しています。
一方、「ANBERNIC RG28XX」や「ANBERNIC RG35XXSP」は30種類以上のエミュレーターに対応しています。
デメリット2:ジョイスティックレバーで操作できない
新版「ANBERNIC K101 Plus」はジョイスティックレバーを搭載していません。
一方、「Miyoo Mini A30」はジョイスティックレバーを搭載しています。
デメリット3:Wi-Fi通信やBluetooth機能が使えない
新版「ANBERNIC K101 Plus」はWi-Fi通信やBluetooth機能を利用できません。
一方、「ANBERNIC RG35XXSP」はWi-Fi 5とBluetooth 4.2に対応しています。
新版「ANBERNIC K101 Plus」のスペック
- ディスプレイ 3インチ、解像度 320 x 480 px のLCD TFT
- 表示モード: 4:3、3:2、240×160 px (LCDスケーリングエンジン搭載)
- バックライト 8段階で調整可
- プロセッサ Dual CPU ARM7 16.78 MHz + AM9 50~100MHz
- RAM(メモリ) 32MB SDRAM 133MHz
- ストレージ TFカード(最大256GBまで、FAT32、Micro SD/SDHC/SDXC 対応)、Kカード対応
- バッテリー 800 mAh、Nokia互換の充電式バッテリー BL-5B 3.8v
- 駆動時間 6時間
- ワイヤレス通信 なし
- インターフェース GBAカートリッジスロット、GBA リンクケーブル ポート、mini USB (電源用)、AV端子(映像出力用)、3.5mmイヤホンジャック
- 映像出力 AV出力
- スピーカー 前面フロントスピーカー(シングル、モノラル)
- ゲーム GBAカセットとその他六種類の主流フラッシュカードに対応
- 機能 AV出力、MP3機能、TXTテキスト読み取り機能、JPG画像閲覧
- 言語 日本語を含むマルチ言語に対応
- システム GBAゲームROMと完全互換、GBAゲームはハードウェアデコードモードで実行; Kカード(TFカードアダプタ)に対応
- OS Linux
- サイズ 145 x 65 x 19 mm
- 重量 143 g
- カラー ブルー、ゴールド(ヴィンテージ)
- 付属品 ミニUSB充電ケーブル、AVケーブル、ドライバー、スクリーンプロテクター、ユーザーマニュアル
新版「ANBERNIC K101 Plus」の評価
6つの基準で新版「ANBERNIC K101 Plus」を5段階で評価してみました。
スペック:★★
エミュレーター:★★
機能性:★★★★
デザイン:★★★
価格:★★★★
使いやすさ:★★★★
<総合評価>
2022年に発売されたK101 Plusのリニューアル版になります。
GBAの互換機であり、なおかつエミュレーター機としても利用できます。
外観のデザインを除いて内部の仕様変更はありませんが、
最新ゲーム機にはない独特な仕様が斬新で新鮮でもあります。
大きなメリットはやはりGBAのカートリッジを直接本体に挿せることです。
すでにGBAのカートリッジを大量に持っている人は、それを吸い出してROMファイルにすることなく、
ゲームボーイアドバンスのゲームをプレイできます。
また、面白いのはKカードというTFカードアダプターにmicroSDカードを挿しこんで、
エミュレーターゲーム機としても利用できる点です。
この点はコロンバスサークルの「ポケットHDアドバンス for GBA」にはできない、K101 Plusの大きなメリットです。
さらにGBAのリンクケーブル ポートを搭載し、対戦プレイもできる点もユニークです。
中華ゲーム機でもオンライン対戦プレイができる機種がありますが、
有線でゲーム機同士をつなげてプレイした方が簡単で便利です。
(まとめ)
スペックは低く、対応エミュレーターが少ないなどの弱点はたくさんありませうが、
「ゲームボーイアドバンス」に関しては他の中華ゲーム機をはるかに超えたメリットがあります。
ROMファイルではなく、カートリッジで直接遊びたいと思っている、こだわりのレトロゲーマーにおすすめします。
新版「ANBERNIC K101 Plus」の価格・販売先
ANBERNIC日本公式サイト
10,599円で販売されています。
ANBERNIC日本公式サイトで「ANBERNIC K101 Plus」をチェックする
※支払い方法はPaypal、クレジットカード、デビットカード、コンビニ/銀行振込です。
ECサイト
Amazonで12,999円(税込)、
AliExpressで10,619円
で販売されています。
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おすすめの類似製品を紹介
「ANBERNIC K101 Plus」に似た性能をもつゲーム機も販売されています。
MagicX「XU Mini M」
MagicXから発売された2.8インチのLinux 携帯ゲーム機です。Rockchip RK3562、1GB LPDDR4 メモリ、解像度 640 x 480 pxのIPS液晶、8GB eMMCストレージ(システム用)、2600 mAhバッテリー搭載で、
デュアル ホール効果ジョイスティック(RGBライト付き)、34種類のエミュレーター、ゲームの追加、振動モーター、Moonlightアプリ、ネットワーク対戦、Wi-Fi (2.4GHz)、Bluetooth 4.2に対応しています。
価格は、AliExpressで7,428円(64GBモデル、128GBモデルで8,308円)です。
関連記事:MagicX「XU Mini M」携帯ゲーム機がRG28XX以上かを検証する
「ANBERNIC RG28XX」
アンバーニックから発売された2.83インチの携帯ゲーム機です。Allwinner H700 プロセッサ、1GB LPDDR4 メモリ、IPS液晶、3100mAh バッテリー搭載で、HDMI映像出力、Hi-Fi スピーカー、振動モーター、Wi-Fi (2.4GHz)に対応しています。
価格は、Amazonで8,999円、ヤフーショッピングで13,014円、AliExpressで7,584円、米国 Amazon.comで$59.99です。
関連記事:超小型「ANBERNIC RG28XX」の使い方と他ゲーム機との比較
「Miyoo Mini A30」
Miyoo Miniから発売された2.8インチの携帯ゲーム機です。Linux (Retro Arch)、Allwinner A33、512 MBメモリ、IPS液晶、2600 mAバッテリー搭載で、26種類以上のエミュレーター、ジョイスティックレバー、振動モーター、Wi-Fi、対戦プレイ、Hi-Fi スピーカー、ファンクションボタンに対応しています。
価格は、Amazonで8,799円(税込)、AliExpressで6,257円(64GB)、米国 Amazon.comで$49.99です。
関連記事:2.8型「Miyoo Mini A30」とライバル ゲーム機を比較する
「Powkiddy V10」
Powkiddyから発売された3.5インチのLinux 携帯ゲーム機です。Rockchip RK3326、1GB DDR3L、解像度 480 x 320 px のIPS液晶、3000 mAh バッテリー搭載で、Wi-Fi通信、大音量のキャビティスピーカー、ゲームの追加、セーブ・ロード機能、最大256GBまでのストレージ拡張、Type-C(OTG)x1に対応しています。
価格は、Amazonで8,999円(税込)、AliExpressで6,067円、米国 Amazon.comで$69.95です。
関連記事:激安でも快適「Powkiddy V10」ゲーム機のメリット・デメリット
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