ACアダプター不要で使える「Beelink EQ6」。早くも「Ryzen採用でコスパも良さそう」と評判です。しかし、その一方で「他との違いがよく分からない」という人も多くいるようです。
そこで今回は、その性能をよく知ってもらうために、次の5つの観点を重点的に解説します。
- プロセッサ(CPU)
- メモリ
- ストレージ
- 接続端子
- デザイン(サイズ・重量)
また、前モデル「Beelink EQ13」、EQ12、SER8の違いも紹介!引き継いだメリットや、
購入する前に知っておきたいデメリット、スペック、評価、詳細な価格情報もあるのでぜひ参考にしてみてください。
「Beelink EQ6」が発売開始!
2024年8月、中国のPCメーカー Beelink(ビーリンク)の新製品「EQ6」(イーキュー6)が発売されました(Amazonで発売中です)。
AMD Ryzen 5 6600H を搭載したWindows ミニPCです(※Ryzen 7 7735HS / Ryzen 9 6900HX モデルもあり)。
Beelinkからは2024年6月、インテル N200 を搭載した「EQ13」が発売されています。
このミニPCは「N100よりも高速に動く」、「ACアダプター不要で使えて便利だ」と評判でした。
新モデルはその性能を強化しつつ、より使いやすいミニPCに進化しているようです。
もちろん、底面の四か所のビスを外して分解でき、メモリとストレージの増設もできますよ。
それでは早速どんなミニPCなのか、その特徴(メリット)を詳しく見ていきましょう。
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公式ページ:Beelink EQR6 6600H/7735HS/6900HX, 16GB/24GB DDR5, 500GB/ITB SSD
プロセッサ性能:Ryzen 5 6600Hの圧倒的なパフォーマンス
Beelink EQ6に搭載されたAMD Ryzen 5 6600Hは、6nmプロセスで製造されたZen 3+アーキテクチャを採用し、6コア12スレッドという強力な構成を持っています。
また、最大4.50GHzのクロック周波数で動作し、マルチタスク処理や負荷の高い処理を必要とするタスクにおいて、優れたパフォーマンスを発揮します。TDPは45Wで、電力効率にも優れています。
内蔵グラフィックスの進化
Ryzen 5 6600Hには、AMD Radeon 660Mという高性能な内蔵グラフィックスが搭載されています。これにより、グラフィック負荷の高いゲームや動画編集などの作業も快適に行うことができます。
最新テクノロジーの搭載
Ryzen 5 6600Hは、PCIe 4.0やDDR5メモリといった最新のテクノロジーに対応しています。これにより、高速なデータ転送やメモリ帯域幅を実現し、システム全体のパフォーマンスを向上させます。
充実した拡張性
Beelink EQ6は、Ryzen 5 6600Hの性能を最大限に引き出すために、豊富な拡張性を備えています。高速なM.2 SSDや大容量のDDR5メモリを搭載できるため、ニーズに合わせて自由にカスタマイズできます。
ベンチマーク
Beelink EQ6が搭載するRyzen 5 6600H プロセッサをベンチマークで測定してみました。
<CPUのベンチマーク結果・Ryzen 5 6600H>
- PassmarkのCPUベンチマークで「18798」
- Geekbench 6のシングルコア「1823」、マルチコア「7256」
- Cinebench R23 シングルコア「1488」、マルチコア「1747」
Passmarkベンチマークの18798というスコアは、デスクトップ向けCPUを含むPassmarkのCPUランキングで上位に位置します。
特に、前世代のRyzen 5 5600Hと比較して約10%、Intel Core i7-11800Hと比較しても約3%高いスコアを記録しています。
これは、日常的な作業から、動画編集、ゲームなど、幅広い用途で快適なパフォーマンスを発揮できることを示しています。
Geekbench 6
シングルコア1823、マルチコア7256というスコアは、前世代のRyzen 5 5600Hと比較してそれぞれ約15%、約10%向上しています。
シングルコア性能の向上は、Webブラウジングやオフィスソフトなど、シングルスレッドで動作するアプリケーションの動作速度向上に貢献します。
マルチコア性能の向上は、動画編集や3Dレンダリングなど、マルチスレッドで動作するアプリケーションの処理速度向上に貢献します。
Cinebench R23
シングルコア1488、マルチコア1747というスコアは、前世代のRyzen 5 5600Hと比較してそれぞれ約10%、約15%向上しています。
CinebenchはCPUのレンダリング性能を測定するベンチマークであり、特に3DCG制作や動画編集などのクリエイティブな作業において、Ryzen 5 6600Hが高いパフォーマンスを発揮できることを示唆しています。
まとめ
これらのベンチマーク結果から、Ryzen 5 6600Hは、前世代のRyzen 5 5600Hから大きく性能が向上しており、モバイル向けCPUとして非常に高いパフォーマンスを持っていることがわかります。
Ryzen 5 6600H性能を比較
Ryzen 5 6600Hの性能を他のCPUと比較してみました。
<CPUランキング>
※PassmarkのCPUベンチマークで比較したもの
- 1.AMD Ryzen 9 8845HS (GEEKOM A8)・・・Passmark:29381
- 2.Ryzen 9 8945HS (MINISFORUM UM890 Pro)・・・Passmark:29246
- 3.Ryzen 7 7840HS (Beelink SER7/MINISFORUM UM780 XTX)・・・Passmark:29937
- 4.Ryzen 7 8845HS (GEEKOM A8/Beelink SER8/GMKtec NucBox K8)・・・Passmark:28708
- 5.● Ryzen 9 6900HX (Beelink EQ6)・・・Passmark:24818
- 6.● Ryzen 7 7735HS (Beelink EQ6/MinisForum UM773/GMKtec NucBox K5)・・・Passmark:24225
- 7.Ryzen 9 PRO 6950H (GMKtec NucBox M7 Pro)・・・Passmark:22447
- 8.Ryzen 7 5800H (GEEKOM A5/Beelink SER5 MAX)・・・Passmark:21080
- 9.Core i9-11900H (Minisforum MS-01)・・・Passmark:20647
- 10.★ Ryzen 5 6600H (Beelink EQ6/NucBox M6)・・・Passmark:18798
- 11.Core i5 11400H (Blackview MP200)・・・Passmark:15904
- 12.Ryzen 7 5700U (Blackview MP100)・・・Passmark:15850
- 13.Intel N97 (GMKtec NucBox G5)・・・Passmark:5877
- 14.Intel N100 (CHUWI LarkBox X)・・・Passmark:5553
- 15.Ryzen 3 3200U (AYANEO AM01)・・・Passmark:3819
<比較から分かること>
Ryzen 5 6600HのPassmarkスコアは「18798」であり、比較対象の中で10番目に位置しています。
上位のCPU
上位には、Ryzen 9 8845HS、Ryzen 9 8945HS、Ryzen 7 7840HS、Ryzen 7 8845HS、Ryzen 9 6900HX、Ryzen 7 7735HS、Ryzen 9 PRO 6950H、Ryzen 7 5800H、Core i9-11900Hなどがランクインしており、これらのCPUはRyzen 5 6600Hよりも高い性能を持つことが分かります。
下位のCPU
下位には、Core i5 11400H、Ryzen 7 5700U、Intel N97、Intel N100などが位置しており、Ryzen 5 6600HはこれらのCPUよりも高い性能を持っていると言えます。
まとめ
Ryzen 5 6600Hは、比較対象のCPUの中では中程度の性能を持つCPUであることが分かります。Passmarkのスコアからは、Ryzen 9やRyzen 7などの上位モデルには及ばないものの、Core i5やRyzen 7の一部モデルよりも高い性能を持っていることが示されています。
この結果から、Ryzen 5 6600Hは、日常的なタスクやビジネス用途に加えて、軽めのゲームやクリエイティブな作業もこなせるCPUであると言えるでしょう。
グラフィック性能
AMD Ryzen 5 6600Hが内蔵するAMD Radeon 660Mのグラフィック性能はどのくらいなのでしょうか?ベンチマークで測定してみました。
GPUのベンチマーク結果・Radeon 660Mのグラフィックスコア
- Fire Strike グラフィックスコアで「4801」
- Fire Strike Extreme グラフィックスコアで「2322」
- Time Spy グラフィックスコアで「1886」
Radeon 660Mは、モバイル向けGPUとしてはミドルレンジに位置するGPUで、上記のベンチマーク結果から、概ね期待通りの性能を持っていると言えます。
Fire Strike
グラフィックスコア4801は、前世代のRadeon Vega 8と比較して約80%、Intel Iris Xe Graphics G7と比較しても約20%高いスコアです。
これは、比較的軽い3Dゲームであれば、中程度の画質設定で快適にプレイできる性能を示しています。
例えば、League of LegendsやFortniteなどのeスポーツタイトルであれば、フルHD解像度で60fps以上でプレイできる可能性があります。
Fire Strike Extreme
グラフィックスコア2322は、Fire Strikeよりも負荷の高いテストですが、それでも前世代のRadeon Vega 8と比較して約60%高いスコアを記録しています。
より高画質でゲームをプレイしたい場合や、少し重めの3Dゲームをプレイする場合でも、ある程度のフレームレートを確保できる性能です。
Time Spy
グラフィックスコア1886は、DirectX 12に対応したゲームの性能を測定するテストです。
最新の3Dゲームをプレイする場合の性能指標となりますが、Radeon 660MはミドルレンジGPUであるため、高画質設定でのプレイは難しい可能性があります。
画質設定を調整することで、快適にプレイできるタイトルも多いでしょう。
これらのベンチマーク結果から、Radeon 660Mは、モバイル向けGPUとしてはバランスの取れた性能を持っていることがわかります。
ゲーム性能
Ryzen 5 6600HとRadeon 660Mの組み合わせは、人気ゲームタイトルを中~高設定で快適にプレイできるミドルレンジのゲーミングPCに最適な構成です。
<人気ゲームタイトルのFPS>
- 原神: 中~高設定で40~50FPSオープンワールドで美しいグラフィックが特徴のRPG。
- タワーオブファンタジー: 中~高設定で50~60FPS。オープンワールドでスタイリッシュなアクションが楽しめるRPG。
- 鳴潮 (Wuthering Waves): 中~高設定で40~50FPS。オープンワールドでスタイリッシュなアクションが楽しめるRPG。
- 崩壊:スターレイル: 中~高設定で50~60FPS。ターン制コマンドバトルRPG。
- パルワールド: 中~高設定で40~50FPS。オープンワールドでモンスター育成が楽しめるゲーム。
- サイバーパンク2077: 低~中設定で30~40FPS。サイバーパンクの世界観が魅力のオープンワールドRPG。
- エルデンリング: 中設定で40~50FPS。アクションRPG。
- アーマード・コアVI: 中設定で40~50FPS。メカアクションゲーム。
- Forza Horizon 5: 中~高設定で40~50FPS。オープンワールドのレーシングゲーム。
- ストリートファイター6: 中~高設定で50~60FPS。対戦格闘ゲーム。
- モンスターハンターワイルズ: 中設定で40~50FPS。アクションゲーム。
<バトルロイヤルゲームタイトルのFPS>
- Apex Legends: 中設定で40~50FPS。バトルロイヤル形式のFPS。
- オーバーウォッチ 2: 中~高設定で50~60FPS。チーム対戦型FPS。
- Call of Duty: Warzone 2.0: 中設定で40~50FPS。バトルロイヤル形式のFPS。
- VALORANT: 高設定で60~70FPS。タクティカルFPS。
- 荒野行動: 高設定で60~70FPSバトルロイヤル形式のFPS。
違い1:AMD Ryzen 5 6600H プロセッサを搭載・Ryzen 7 7735HS、Ryzen 9 6900HXもあり
新モデル「Beelink EQ6」は3つのプロセッサ(AMD Ryzen 5 6600H / AMD Ryzen 7 7735HS / AMD Ryzen 9 6900HX)を搭載したモデルが用意されています。
このうち、現在発売されているのはAMD Ryzen 5 6600Hのみで、他は今後発売される予定です。
AMD Ryzen 5 6600H プロセッサは6nmプロセスで製造された6コア、12スレッド、最大4.5GHzで駆動するCPUを搭載し、
TDP(CPUの発熱量と消費電力の目安は 45Wになります。
内蔵のGPUはRDNA 2 アーキテクチャ ベースのRadeon 660M 1900 MHz で、前世代と比べて最大 2倍のグラフィックス性能を発揮できます。
一方、前モデル「Beelink EQ13」は第12世代の インテル N200 プロセッサを搭載していました。
このプロセッサは10nmプロセスで製造された、4コア、4スレッド、最大3.7GHzのCPUを搭載し、省電力で比較的パワフルに動作するという特徴がありました。
- <プロセッサ・CPUを比較>
- 1.「Beelink EQ13」・・・第12世代の インテル N200
- 2.「Beelink EQ12」・・・第12世代の インテル N100
- 3.「Beelink SER8」・・・AMD Ryzen 7 8845HS
違い2:DDR5規格のメモリを16GB/24GB搭載・最大64GBまで増設できる
新モデル「Beelink EQ6」は16GB / 24GB DDR5 4800MHz メモリを搭載しています。
AMD Ryzen 5 6600Hモデルは16GBで、上位モデルのRyzen 7 7735HS / Ryzen 9 6900HXは24GBです。
LPDDR5規格は最大6.4Gbpsの高速転送が可能で、LPDDR4規格(最大3.2Gbps)よりも2倍 高速です。
メモリスロットはSO DIMMの2つで、合計で最大64GBまで増設できます。
一方、前モデル「Beelink EQ13」は 16GB DDR4 3200MHzメモリを搭載し、
最大16GBまで拡張できました。
新モデルの方が高速なメモリ規格で、増設できる容量も多くなっています。
<メモリの仕様を比較>
- 1.「Beelink EQ13」・・・16GB DDR4 3200MHz / 最大16Gb
- 2.「Beelink EQ12」・・・8/16GB DDR5 4800MHz
- 3.「Beelink SER8」・・・32GB DDR5 5600MHz / 最大64GB
違い3:500GB/1TB M.2ストレージで最大8TBまで増設できる
新モデル「Beelink EQ6」は500GB/1TB M.2 2280 PCle4x4 ストレージを搭載しています。
PCIe 4.0 x4は実効速度が約8,000MB/sで、PCIe 3.0 x4よりも2倍 高速です。
ストレージ用のスロット(M.2 2280 PCle4x4)はもう一つあり、合計で最大8TBまで増設できます。
一方、前モデル「Beelink EQ13」はPCle 3.0 x1接続の500GB M.2 2280 SATA SSD ストレージを搭載し、
最大4TBまで増設できました。
新モデルは1TB搭載モデルも選択できるようになり、増設できるストレージ容量も増えています。
<ストレージの仕様を比較>
- 1.「Beelink EQ13」・・・500GB M.2 2280 SATA SSD PCle 3.0 x1 / 最大4TB
- 2.「Beelink EQ12」・・・500GB M.2 2280 SSD PCle 3.0 / 最大2TB
- 3.「Beelink SER8」・・・1TB M.2 2280 PCle4.0 x4 / 合計で最大8TB
違い4:USB2.0 ポートを追加・USB-C、USB3 ポートも利用できる
新モデル「Beelink EQ6」は1つのUSB-C ポート と2つのUSB3 ポート(10Gbps) 、1つのUSB2.0 ポート(480Mbps) を搭載しています。
USB-Cは10Gbpsのデータ転送の他にDP映像出力(4K対応)も利用できます。
一方、前モデル「Beelink EQ13」は1つのType-C ポートと3つのUSB 3.2 (10Gbps) ポートを搭載していました。
新モデルは新たに1つのUSB2.0 ポート(480Mbps) を追加し、より多くの周辺機器と接続できるように改善されています。
ただし、「Beelink SER8」と違い、USB4 ポートは搭載されていません。
<接続端子・USBポートを比較>
- 1.「Beelink EQ13」・・・USB-C (10Gbps) x1、USB3 (10Gbps) x3、USB2.0 (480Mbps) x1
- 2.「Beelink EQ12」・・・Type-C (10Gbps,DP Alt 4K 60Hz/PD給電) x1、USB 3.2 Gen2 (10Gbps) ×3
- 3.「Beelink SER8」・・・USB4 (40Gbps/PD3.0/DP1.4) x1、Type-C (10Gbps/Data) x1、USB 3.2 (10Gbps) x1、USB 2.0 (480Mbps) x2
違い5:コンパクトサイズのユニボディ設計で省スペースで使える
新モデル「Beelink EQ6」はアルミ合金素材を採用した、継ぎ目のないユニボディ設計になっています。
真上から見た形状は正方形で、左右の側面には排気穴がないデザインになっています。
また、天板はゴムのような柔らかい素材を使い、底面には小さく無数にある空気穴が設けられています。
新モデルのサイズは約 126 x 126 x 44.2 mmです。
前モデル「Beelink EQ13」と比べると、厚さが約5mmほど厚くなっています。
ただし、「Beelink SER8」よりは小さく、薄いボディで、省スペースで使えることに変わりはありません。
<サイズを比較>
- 1.「Beelink EQ13」・・・サイズ 約126 × 126 × 39 mm
- 2.「Beelink EQ12」・・・サイズ 約123.9 × 112 × 38.9mm
- 3.「Beelink SER8」・・・サイズ 135 x 135 x 44.7 mm
「Beelink EQ13」から引き継いだメリット
新モデル「Beelink EQ6」が前モデル「Beelink EQ13」から引き継いだメリットを紹介します。
メリット1:ACアダプターなし・電源ケーブルのみで使用できる
新モデル「Beelink EQ6」は本体内に電源供給ユニットを内蔵していています。
そのため、ACアダプターを必要とせず、電源ケーブルのみで電力を供給できます。
メリット2:静音なMSC2.0」冷却システムで高熱化を防げる
新モデル「Beelink EQ6」は「MSC2.0」冷却システムを採用しています。
このシステムはアクティブ冷却方式で、
ヒートパイプ、ヒートフィンで本体内の熱をよく循環させ、冷却ファンで熱を排出します。
メリット3:4K 3画面出力に対応・3つのモニターに同時に映像出力できる
新モデル「Beelink EQ6」はUSB-C ポートと2つのHDMI 2.0 ポートを搭載し、
3つのモニターに同時に4K画質で映像出力できるようになっています。
メリット4:Wi-Fi 6とBluetooth 5.2、ギガビット有線LAN対応で快適に通信できる
新モデル「Beelink EQ6」は次世代通信規格「Wi-Fi 6」(intel AX101)に対応し、Wi-Fi 5と比べて約1.4倍速い通信を利用できます。
また、Bluetooth 5.2をサポートし、ワイヤレスのキーボード、マウス、ヘッドホン、イヤホン、ゲームパッドなどとスムーズに接続できます。
そのほか、2つの有線LANポートを搭載。1Gbpsのギガビット有線LAN通信を利用できます。
「Beelink EQ6」のデメリット
「Beelink EQ6」のデメリットを紹介します。
デメリット1:USB4ポートを搭載していない
「Beelink EQ6」はUSB4ポートを搭載していません。
一方、「Beelink SER8」はUSB4ポートを搭載し、40Gbpsの転送やDP映像出力、PD給電が一本のケーブルでできるようになっています。
デメリット2: 2.5インチのSSD/HDDで増設できない
新モデル「Beelink EQ6」は安価な2.5インチのSSD/HDDでストレージを増設することができません。
一方、「Beelink EQ12」は.5インチのSSD/HDDでストレージで増設できました。
デメリット3:Oculink ポートがなし・外付けGPUボックスと接続できない
新モデル「Beelink EQ6」はOculink ポートを搭載していません。
ミニPCの中にはOCulink ポートを搭載し、最大64Gbpsの高速転送で外付けGPUと接続できるものがあります。
「Beelink EQ6」のスペック
- プロセッサ AMD Ryzen 5 6600H / AMD Ryzen 7 7735HS / AMD Ryzen 9 6900HX
- GPU AMD Radeon 660M / AMD Radeon 680M
- RAM(メモリ)16GB/24GB DDR5 4800MHz x2
- 拡張メモリ 最大64GB
- ストレージ 500GB/1TB M.2 2280 PCle4x4 4TB MAX
- 拡張ストレージ M.2 2280 PCle4x4 最大4TB(合計で8TBまで)
- 電源 ACケーブルのみ(電源供給ユニット内蔵)、100-240V、50/60Hz; 1.9A
- ワイヤレス通信 Wi-Fi 6 (intel AX200)、Bluetooth 5.2
- 有線LAN デュアル 1000Mbps
- インターフェース USB-C (10Gbps) x1、USB3 (10Gbps) x3、USB2.0 (480Mbps) x1、HDMI 2.0 (最大4K) x2、LAN (1000M) x2、3.5mm オーディオジャック x1、Power LED & Button x1、CLR CMOS x1
- 映像出力 4K 3画面出力に対応
- 動画再生 8K/60fps
- 冷却システム MSC2.0、冷却ファン、ヒートシンク、20W TDP、80度以下、静音
- 防塵設計 底部に新しいフィルターを設置、埃の侵入・蓄積を防ぐ
- 自動電源ON 対応
- VESA 非対応
- 筐体 ユニボディ、トップパネルとサイドパネルに通気口なし、底面にフィルター
- OS Windows 11 Pro プリインストール
- サイズ 約 126 x 126 x 44.2 mm
- 重量 不明
- カラー グレー
- 付属品 ユーザーマニュアル(説明書)、HDMIケーブル(100cm)、ACケーブル 150cm
AMD Ryzen 5 6600Hのゲーム性能
AMD Ryzen 5 6600HとRadeon 660Mの組み合わせは、モバイル向けとしては比較的高性能なため、多くのゲームを快適にプレイできます。ただし、最新AAAタイトルを高画質でプレイするのは難しい場合があり、画質設定を調整する必要があるでしょう。
以下に、具体的なゲームタイトルと予想されるFPSを記載します。
<軽いゲームタイトルのFPS>
- League of Legends: 1080p、高画質設定で144fps以上
- Fortnite: 1080p、中画質設定で100fps以上
- Valorant: 1080p、高画質設定で144fps以上
- Minecraft: 1080p、高画質設定で100fps以上
- Rocket League: 1080p、高画質設定で144fps以上
- Apex Legends: 1080p、低画質設定で60fps以上
- 原神: 1080p、低画質設定で60fps
- タワーオブファンタジー: 1080p、低画質設定で50fps
<中程度の重さゲームタイトルのFPS>
- PUBG: 1080p、中画質設定で60fps
- Grand Theft Auto V: 1080p、中画質設定で60fps
- Dota 2: 1080p、高画質設定で100fps
- Rainbow Six Siege: 1080p、中画質設定で80fps
- Overwatch 2: 1080p、低画質設定で70fps
- サイバーパンク2077: 1080p、低画質設定で40fps
<重いゲームタイトルのFPS>
- エルデンリング: 1080p、最低画質設定で30fps
- アーマード・コアVI: 1080p、最低画質設定で40fps
- Red Dead Redemption 2: 1080p、最低画質設定で30fps
- Microsoft Flight Simulator: 1080p、最低画質設定で30fps
- 鳴潮 (Wuthering Waves): 1080p、低画質設定で45fps
- パルワールド: 1080p、低画質設定で30fps
対応ソフト・アプリ
新モデル「Beelink EQ6」はAdobeのフォトショップ(Photoshop)での画像編集、イラストレーター(Illustrator)によるグラフィック制作、ライトルーム(Lightroom)の写真編集、プレミア ラッシュ(Premiere Rush)による映像制作に対応しています。
また、動画制作では豪Blackmagic Designが開発した高機能な動画編集ソフト「DaVinci Resolve(ダビンチ・リゾルブ)」、
サイバーリンクが開発した動画編集ソフト「PowerDirector」を利用できます。
そのほか、3Dのグラフィック制作として、ルクシオンが開発する3Dレンダリング・アニメーションソフトウエア「Keyshot 11」、
グラフィック ソフトウェア会社 OTOY Inc. によって開発されたレンダリングソフト「Octane Render」、
ドイツのMAXON Computer社によるアニメーション、シミュレーションソフト「Cinema 4D」、
オープンソースの統合型3DCGソフト「Blender」が快適に使えるようになっています。
対応する生成AIサービス
生成AIサービスは有料のものを含めて、ChatGPT、Stable Diffusion(ステーブル ディフュージョン)、Adobe Firefly(アドビ ファイアフライ)、Google Gemini(ジェミニ)Microsoft Copilot(コパイロット)、Meta Llama (ラマ)3など主要なサービスを利用できます。
「Beelink EQ6」の評価
6つの基準で「Beelink EQ6」を5段階で評価してみました。
- スペック:★★★★
- デザイン:★★★★
- 通信:★★★★
- 機能:★★★★
- 使いやすさ:★★★★
- 価格:★★★★
<総合評価>
Beelinkから発売されたAMD Ryzen 5 6600H搭載のミニPCです。
「Beelink EQ13」と同じように電源アダプターなしのACケーブルのみで電源を供給できます。
また、AMD Ryzen 5 6600H搭載モデルのほかに、上位モデルとしてRyzen 7 7735HS、Ryzen 9 6900HXを搭載したモデルも用意されています。
AMD Ryzen 5 6600Hの性能は上位モデルと比べると性能がやや低くなりますが、
それでもAdobeのフォトショップ(Photoshop)での画像編集、イラストレーター(Illustrator)を動かすには十分な性能です。
また、内蔵GPUのRadeon 660M グラフィックスの性能は上位モデルの680Mには劣るものの、その差は大きくなく、
原神などの人気のPCゲームもプレイできます。
負荷の高いPCゲームや作業には向きませんが、一般的な用途であれば非常にサクサクと作業できるでしょう。
そのほか、16GB/24GB DDR5規格のメモリや500GB/1TB M.2 2280 PCle4x4 ストレージなど十分な容量で、
4K 3画面出力やWi-Fi 6、1Gbpsのデュアル ギガビット有線LAN通信などを利用できます。
残念ながらUSB4ポートやOculink ポートががありませんが、
その分、価格が安いので、考えようによっては必要な性能を備えたコスパの高いモデルです。
「Beelink EQ6」の発売時の価格は、47,365円です。
Amazonではクーポン適用で45,732円となり、非常にお買い得です。
5万円以下で買えるRyzen 5 6600H搭載のコスパの高いミニPCを探している人におすすめです。
「Beelink EQ6」の価格・購入先
Beelink公式サイト
AMD Ryzen 5 6600Hモデルで47,365円
で販売されています。
Beelink公式サイトで「Beelink EQ6」をチェックする
※支払い方法はPayPal、クレジットカード、デビットカードです。
ECサイト
- Amazonで49,990円(20%OFFクーポンの適用)、
- 楽天市場で54,800円(送料無料)、
- 米国 Amazon.comで$479.00、
で販売されています。
Amazonで「Beelink EQ6」をチェックする
楽天市場で「Beelink EQ6」をチェックする
ヤフーショッピングで「Beelink EQ6」をチェックする
AliExpressで「Beelink EQ6」をチェックする
米国 Amazon.comで「Beelink EQ6」をチェックする
おすすめの類似製品を紹介
Beelink EQ6に似た性能をもつミニPCも販売されています。
CHUWI UBOX
CHUWIから発売されたAMD Ryzen 5 6600H 搭載のミニPCです(2025年1月 発売)。
16GB DDR5 4800MHzメモリ、512GB PCIe 3.0 M.2 SSDストレージ、Windows 11 Proを搭載しています。
また、フル機能 USB 4.0 Type-Cポート、4K 3画面出力(USB-C/144Hz、HDMI 2.0/120Hz、DisplayPort 1.2/120Hz)、冷却システム、最大64GBまでのメモリ拡張、最大 2TB までのストレージ拡張(M.2 SSD)、VESAマウント、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2、2.5G ギガビット有線LANにも対応しています。
価格は、楽天市場で54,900円(送料無料)、AliExpressで49,315円、です。
関連記事:Ryzen 5 6600H搭載ミニPC CHUWI UBOXをレビュー!USB4で快適
GEEKOM A6
GEEKOMから発売されたAMD Ryzen 6800H 搭載のミニPCです(2025年1月17日 発売)。
32GB DDR5 4800MHzメモリ、1TB M.2 SSDストレージを搭載しています。
また、USB 4 Gen 2 Type-Cポート、4K 4画面出力(USB4,USB 3.2 Gen 2 Type-C,HDMIx2)、冷却システム Ice Blade 2.0、VESAマウント、ストレージ拡張(NVMe x4 Gen 4 or SATA)、2.5インチ SATA HDD 拡張スロット、1 x USB 3.2 Gen 2 Type-C、1 x USB 3.2 Gen 2 Type-A、1 x USB 2.0 Type-A、Wi-Fi 6E, Bluetooth 5.2、2.5G ギガビット有線LANにも対応しています。
価格は、Amazonで64,600円(税込・5%OFFクーポンの適用)、楽天市場で68,000円(送料無料)、米国 Amazon.comで$499.00、です。
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BMAX B5 A Pro
BMAXから発売されたミニPCです(2024年10月発売)。
AMD Ryzen7 5825U、16GB DDR4 メモリ、512GB M.2 NVMe SSDストレージ、拡張スロット(ストレージ用)、Displayport 1.4 x1、HDMI 2.1 x1、Windows 11を搭載しています。
また、4K 3画面出力、最大64GBまでのメモリ拡張、ストレージ拡張(M.2 NVMe、2.5inch HDD)、冷却システム、VESAマウント、Type-C (フル機能) x 1、USB 3.2 x2、USB 2.0 x2、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.0、ギガビット有線LANに対応しています。
価格は、Amazonで50,295円(税込・11000円 OFFクーポン)、ヤフーショッピングで78,868円、米国 Amazon.comで$499.99です。
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GMKtec NucBox M6
GMKtekから発売されたRyzen 5 6600H搭載のミニPCです。USB 4.0 Type-C ポート搭載で、4K 3画面出力、冷却システム 、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2に対応しています。
価格は、Amazonで63,985円(税込・13,000円 OFFクーポン付き・16GB+1TBモデル)、楽天市場で44,910円(送料無料・16GB+1TBモデル)、AliExpressで37,137円(16GB+512GBモデル)、米国 Amazon.comで$399.99 ($100 OFFクーポン付き)、です。
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MinisForum UM773 Lite
MinisForumから発売されたAMD Ryzen 7 7735HS 搭載のミニPCです。Windows 11 Pro、16GB/32GB/64GB DDR5メモリ、512GB/1TB M.2 SSDストレージ搭載で、
8K 3画面出力、USB 4.0ポート(8K映像出力、5V/3A電源出力)、最大64GBまでのメモリ拡張、2.5インチSATA HDD/SSDストレージ拡張、HDMI映像出力、VESAマウント、冷却システム、USB 3.2 Gen2 Type-A x2、USB 2.0 Type-A (Gen2) x2、Wi-Fi、Bluetooth、ギガビット有線LAN通信に対応しています。
価格は、Amazonで89,980円 (税込・17096 OFFクーポン付き)、楽天市場で84,980~89,980円(送料無料)、AliExpressで42,606円(ベアボーン)、米国 Amazon.comで$279.92(ベアボーン)、です。
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Beelink SER6 Max
Beelinkから発売されたAMD Ryzen 7 7735HS搭載のミニPCです。Windows 11 Pro、Radeon 680M グラフィックス、32GB DDR5メモリ、500GB/1TB M.2 SSDストレージ搭載で、
4K 4画面出力 (HDMI+DisplayPort+USB4 x2)、最大64GBまでのメモリ拡張、ストレージ拡張(M.2 SSD PCIe 4.0)、冷却システム、自動電源ON、静音動作、VESAマウント、USB4 (40Gbps、PD3.0、DP1.4) x2、Type-C x1、USB3.2 x1、USB2.0 x2、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2、2.5Gギガビット有線LAN通信に対応しています。
価格は、Amazonで77,800円、楽天市場で92,739円(送料無料)、ヤフーショッピングで102,444円、米国 Amazon.comで$459.00、です。
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他のBeelinkミニPCと比較
他にもBeelinkのミニPCが販売されています。2024モデルもあるので、ぜひ比較してみてください。
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