2023年12月8日に発売された「Xiaomi 13T」は、高い性能と魅力的な価格で、スマートフォン市場において大きな注目を集めています。前モデル「Xiaomi 12T Pro」の強力な性能を引き継ぎつつ、カメラ構成や機能のバランスを見直した本機が、実際の使用でどのような体験をもたらすのか。
このレビューでは、Xiaomi 13Tが日々のタスクやエンターテイメントをどれだけ快適にするのか、そして前モデルと比べて何が進化し、何が変わったのか、その実力を徹底的に比較・検証しました。
【先に結論からお伝えしましょう】
Xiaomi 13Tの長所 (Pros):
- 圧倒的なコストパフォーマンス:ハイエンドに迫る性能と機能を驚きの価格で実現。
- 屋外でも見やすいディスプレイ:ピーク輝度2,600nitの明るい画面と144Hzの滑らかな表示。
- 待望のIP68防水防塵対応:前モデルから飛躍的に向上し、利用シーンが格段に拡大。
- 長期的なOSアップデート保証:最大4回のOSアップデートが期待でき、長く安心して使える。
- 充実した日本仕様:おサイフケータイ(FeliCa)に対応し、キャッシュレス決済も快適。
- 光学2倍望遠カメラ搭載:ポートレートなど、表現の幅が広がるバランスの取れたカメラ構成。
Xiaomi 13Tの短所 (Cons):
- 動画性能:4K/60fpsでの滑らかな動画撮影に対応していない。
- 充電器が別売り:67W急速充電の性能を活かすには、対応充電器の別途購入が必要。
- 通信の不安定さ:一部のユーザーから、混雑した場所で電波を掴みにくいとの報告がある。
- ワイヤレス充電・SDカード非対応:フラッグシップ級の便利機能には一部非対応。
- ピーク性能:Xiaomi 12T Proや13T Proに比べ、プロセッサの絶対的な性能は一歩譲る。
総合評価:
Xiaomi 13Tは、ディスプレイ品質、防水性能、そして長期的なソフトウェアサポートを重視しつつ、価格とのバランスを最大限に考慮した、極めてコストパフォーマンスの高いスマートフォンです。最高のゲーム性能や動画品質を求めるのでなければ、ほとんどのユーザーにとって満足度の高い選択肢となるでしょう。
<この記事で分かること>
- Xiaomi 13T(Pro)と前モデルXiaomi 12T Proのスペック・性能の徹底比較
- プロセッサ「Dimensity 8200-Ultra」のAntutuベンチマークとゲーム性能(『原神』など)
- 光学望遠カメラと2億画素カメラの画質と思想の違い
- IP68防水防塵の実用性と耐久性
- 屋外でのディスプレイの見やすさと144Hzリフレッシュレートの滑らかさ
- 実際のバッテリー持ちと67Wターボチャージの充電速度
- おサイフケータイ(FeliCa)や赤外線リモコンなど便利な機能の使い勝手
- 独自OS「MIUI 14(HyperOS)」の使い勝手と機能
- 購入前に知っておきたいメリット・デメリット
- 専門家による5段階評価と詳細な総評
- 最新の価格とお得な購入先・他機種との価格比較
この記事を最後まで読むことで、「Xiaomi 13T」を購入するべきかどうかがはっきりと分かるはずです。購入を迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
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公式ページ:Xiaomi 13T Pro – Xiaomi Japan
デザインと耐久性:Xiaomi 13T ~質感と防水性能が大幅に進化した実用派デザイン~
ここでは、Xiaomi 13Tのデザインと耐久性について、前モデルXiaomi 12T Proと比較しながら詳しくレビューしていきます。質感の向上や、利用シーンを大きく広げる防水性能の進化に注目です。
手に馴染む質感と洗練されたフォルム
Xiaomi 13Tを初めて手に取ると、直線的なスクリーンと、側面に使われたアルマイト加工によるメタリックな質感が、洗練された印象を与えます。特にカラーによって背面の素材が異なる点は大きな特徴です。「アルパインブルー」に採用されているヴィーガンレザーは、しっとりとした手触りで指紋が付きにくく、滑りにくい実用性を備えています。カフェのテーブルで何気なく操作する際にも、その上質な質感が所有欲を満たしてくれます。
一方で、「ブラック」や「メドウグリーン」は光沢のあるガラス素材で美しいものの、指紋が目立ちやすいという側面もあります。前モデルのXiaomi 12T Proがマット仕上げで指紋に強かっただけに、光沢仕上げを選ぶ場合はこまめな手入れが必要になるかもしれません。カメラユニットは前モデル同様に大きく、SIMカード約5枚分ほどの存在感がありますが、付属のケースを装着すれば一体感が増し、さほど気にならなくなりました。
わずかな軽量化と大画面の両立
本体サイズは高さ約162mm、幅76mmと、前モデルのXiaomi 12T Proとほとんど変わりません。しかし、重量は約197gと、Xiaomi 12T Proの約205gから8gほど軽量化されています。このわずかな差が、通勤電車でYouTubeを長時間視聴するような場面で、腕への負担を少しだけ和らげてくれるように感じました。
とはいえ、約6.7インチの大画面を搭載しているため、全体として「デカくて重い」という印象はあり、ズボンのポケットに入れると確かな存在感があります。背面の緩やかなラウンドフォルムは手のひらにフィットしやすく、特に滑りにくいヴィーガンレザーモデルは、大画面ながらも安心してホールドできました。
待望のIP68防水防塵対応で利用シーンが拡大
注目すべきは耐久性の大幅な向上です。Xiaomi 12T ProがIP53の防滴レベルだったのに対し、Xiaomi 13TはIP68等級の防水・防塵性能へと飛躍的に進化しました。これにより、キッチンでレシピを見ながら料理をしたり、キャンプ中に突然の雨に見舞われたりといったシーンでも、安心して使えるようになったのは最大のメリットと言えるでしょう。
しかし、IP68は完全な防水を保証するものではありません。あくまで特定の条件下での耐性を証明するものであり、プールでの使用や意図的な水没による故障は保証の対象外です。実際に「防水ケースに入れてプールに入ったら水没した」という厳しい報告もあるため、過信は禁物です。
標準的で使いやすいポートとボタン配置
ボタンとポートの配置は標準的で使いやすいです。右側面に電源ボタンと音量ボタンがまとまっており、操作中に自然と指が届きます。本体下部にはUSB Type-Cポート、スピーカー、そしてSIMトレイが配置されています。SIMはnanoSIMとeSIMのデュアルSIMに対応しています。microSDカードスロットはありません。
<Xiaomi 13Tの付属品>
- 本体/画面保護シート(試供品)貼付済み
- クイックスタートガイド
- ソフトケース(試供品)
- SIM取り出し用ピン(試供品)
まとめ:デザインと耐久性
- 第一印象:直線的なフォルムと素材の使い分けで洗練された印象だが、カメラの出っ張りは依然として大きい
- 質感と携帯性:ヴィーガンレザーは指紋が付きにくく実用的、ガラスは美しいが指紋が目立つ。前モデルよりわずかに軽量化
- 耐久性:IP68防水防塵への進化が最大の魅力。利用シーンが格段に広がり、日常使いの安心感が大幅に向上
- ポートとボタン配置:標準的で使いやすく、操作に迷うことはない
ディスプレイ:Xiaomi 13T ~屋外での視認性が劇的進化、144Hz駆動の極上エンタメスクリーン~
ここでは、スマートフォンで最も重要な部分の一つであるXiaomi 13Tのディスプレイについて、前モデルXiaomi 12T Proとの比較を交えながら、その進化した性能を徹底的にレビューします。
息をのむ美しさ、フラットで見やすい有機EL
Xiaomi 13Tの電源を初めて入れると、約6.7インチの有機EL(AMOLED)ディスプレイが映し出す、鮮やかで生命感あふれる色彩に引き込まれます。前モデルXiaomi 12T Proも非常に評価の高いディスプレイを搭載していましたが、Xiaomi 13Tはその高画質をしっかりと受け継いでいます。フラットな画面は端の歪みがなく、写真編集や動画視聴時にコンテンツに集中させてくれます。
特に印象的なのはベゼルの細さです。本体ギリギリまで表示領域が広がっており、まるで映像だけが宙に浮いているかのような没入感を体験できました。Netflixで映画『ブレット・トレイン』を鑑賞した際、鮮やかなネオンの色彩や暗部の階調表現が素晴らしく、10万円を超えるハイエンドモデルに匹敵する表示品質だと感じました。
映画館のような没入感を生む大画面と解像度
ディスプレイの基本スペックを見ると、サイズは約6.7インチ、解像度は2,712×1,220ピクセルの1.5Kとなっており、これは前モデルXiaomi 12T Proと共通の仕様です。フルHD+よりも高精細でありながら、WQHD+ほどバッテリーを消費しないという、画質と電力効率のバランスに優れた解像度です。このおかげで、Webサイトの小さな文字もくっきりと読み取れ、電子書籍を読む際も目の疲れを感じにくいです。アスペクト比も20:9と映画コンテンツに近く、上下の黒帯が少ないため、大画面を最大限に活かした迫力ある映像体験が可能です。
より滑らかに、よりスムーズになった144Hz駆動
Xiaomi 13Tのディスプレイにおける大きな進化の一つが、リフレッシュレートです。Xiaomi 12T Proの最大120Hzから、本機では最大144Hzへと向上しました。この差は、X(旧Twitter)のタイムラインを高速でスクロールした際に明確に体感できます。指の動きに画面が吸い付いてくるような感覚は、一度体験すると元には戻れません。また、人気ゲーム『原神』の戦闘シーンのように動きの激しい場面でも、映像が非常になめらかで、キャラクターの操作がより快適になりました。もちろん、AdaptiveSync技術にも対応しており、静止画の表示中はリフレッシュレートを自動的に下げることで、無駄な電力消費を賢く抑えてくれます。
屋外利用の概念を変える圧倒的な明るさ
ディスプレイ性能で最も劇的な進化を遂げたのが輝度です。前モデルXiaomi 12T Proのピーク輝度900nitに対し、Xiaomi 13TはProモデル級の2,600nitという驚異的な明るさを実現しました。この差は、屋外での使い勝手を根本から変えてくれます。実際に晴れた日の昼間に公園のベンチで地図アプリを確認した際、Xiaomi 12T Proでは画面に自分の顔が反射して見づらいことがありましたが、Xiaomi 13Tは太陽光の下でも驚くほど表示がクリアで、ストレスなく情報を確認できました。この圧倒的な明るさは、Pro HDRディスプレイの性能を最大限に引き出し、HDRコンテンツの明暗差をよりダイナミックに表現。日中の屋外でも最高のエンタメ体験を可能にしてくれます。
<Xiaomi 13Tのディスプレイ仕様>
- ディスプレイタイプ:約6.7インチ 有機EL(AMOLED)フラットディスプレイ
- 解像度:2,712×1,220 (1.5K)
- リフレッシュレート:最大144Hz (AdaptiveSync対応)
- ピーク輝度:2,600nit
- タッチサンプリングレート:最大480Hz
- その他:Pro HDR Display、Dolby Vision®、HDR10+、Corning®️ Gorilla®️ Glass 5、2,880Hz PWM調光
まとめ:ディスプレイ
- 第一印象:前モデルから高画質を受け継ぎ、ベゼルの細さで没入感が増した、非常に美しい有機ELディスプレイ
- 表示性能:1.5K解像度は精細さと省電力性を両立しており、あらゆるコンテンツを高画質で楽しめる
- リフレッシュレート:最大144Hzへの進化で、スクロールやゲームプレイの滑らかさが格段に向上
- 輝度:ピーク輝度が2,600nitへと大幅に向上し、屋外での視認性が劇的に改善。Proモデルに匹敵する性能
パフォーマンス:Xiaomi 13T ~電力効率に優れたDimensity 8200-Ultraの実力~
ここでは、Xiaomi 13Tの頭脳であるプロセッサの性能から、メモリ、ストレージ、そして長時間の利用で重要になる発熱と冷却性能について、前モデルXiaomi 12T Proと比較しながら詳細にレビューします。
電力効率と性能を両立したCPUとGPU
Xiaomi 13Tが搭載するプロセッサは、TSMCの先進的な4nmプロセスで製造された「MediaTek Dimensity 8200-Ultra」です。このチップは、高性能なArm Cortex-A78コアを4基、効率的なCortex-A55コアを4基組み合わせた8コア構成で、高い処理能力と優れた電力効率を両立しています。
一方、前モデルのXiaomi 12T Proは、より高いピーク性能を持つCortex-X2コアを搭載した「Snapdragon 8+ Gen 1」を採用していました。Geekbench 6のスコアで比較すると、12T Pro(マルチコア約4,231点)が純粋な計算能力で上回りますが、13T(マルチコア約3,369点)もiPhone 13 Proに迫る性能を発揮し、日常使いで力不足を感じる場面はまずありません。GPUには「Arm Mali-G610 MC6」を統合しており、3DMark Wild Lifeテストで約6,000点前後のスコアを記録。画像処理や動画再生もスムーズにこなす実力を持っています。
なお、上位モデルのXiaomi 13T Proは、より高性能なDimensity 9200+を搭載しており、さらなる処理能力を求めるユーザーに応える仕様となっています。
日常操作からクリエイティブ作業までの快適な動作感
WebブラウジングやSNSの閲覧、複数のアプリを切り替えるマルチタスクといった日常的な操作は、非常にスムーズでストレスを感じることはありませんでした。画像編集についても、Adobeの『Lightroom』アプリで高画素のRAW画像を編集してみましたが、パラメータの調整や書き出しは快適そのものです。しかし、複数のプリセットを連続で適用するような場面では、Snapdragon 8+ Gen 1を搭載した12T Proに比べて一瞬の間を感じることがありました。
また、動画編集アプリ『CapCut』で4K動画のクリップを複数つなぎ合わせ、エフェクトを追加する作業も試しました。プレビュー再生は滑らかに行えましたが、最終的なファイル書き出しにかかる時間は、やはり12T Proの方が少し速いという印象です。とはいえ、ミドルハイの価格帯でこれだけのクリエイティブ作業をこなせるのは驚きであり、コストパフォーマンスの高さが光ります。
安定したパフォーマンスを支える冷却システムと発熱管理
Xiaomi 13Tは、5,000㎟の大型ステンレス製ベイパーチャンバーと多層グラファイトシートを組み合わせた「LiquidCoolテクノロジー」を搭載しています。これは前モデルXiaomi 12T Proの冷却システム(3,725㎟ベイパーチャンバー)よりも大型化しており、発熱を効率的に抑制する設計です。
実際に、長時間の動画視聴やカメラを連続使用した際も、本体はほんのり温かくなる程度で、不快な熱を持つことはありませんでした。ただし、高負荷な処理を長時間続けると、安定動作のためにパフォーマンスを制御するサーマルスロットリングが作動することがあります。これにより一時的に動作が重くなることがありましたが、これは安定性を保つための重要な機能であり、極端な発熱で動作不能になることを防いでくれます。
高速なメモリとストレージ、ただし拡張性には注意
本機は8GBのLPDDR5メモリを搭載しており、最大6400Mbpsの高速な転送速度でアプリの切り替えやマルチタスクをスムーズにこなします。さらに、ストレージの一部をRAMとして利用する仮想メモリ機能にも対応しており、最大5GBを追加して合計13GBまで拡張可能です。これにより、多くのアプリを同時に起動しても動作が安定し、快適な操作感を維持していました。
ストレージには256GBのUFS 3.1規格を採用。読み込み最大約2100MB/s、書き込み最大約1200MB/sという高速なデータ転送により、アプリの起動やデータの読み込みも非常にスピーディーです。ただし、前モデル同様にmicroSDカードスロットは非搭載のため、ストレージの拡張はできません。高画質な写真や4K動画を頻繁に撮影する場合、内蔵ストレージだけでは心許なくなる可能性があるため、Googleフォトなどのクラウドサービスを併用することが賢明です。
なお、上位モデルのXiaomi 13T Proは、より高速なLPDDR5XメモリとUFS 4.0ストレージを搭載し、データの読み書き速度がさらに向上しています。
<Xiaomi 13Tのパフォーマンス仕様>
- プロセッサ:MediaTek Dimensity 8200-Ultra (TSMC 4nm)
- CPU:Arm Cortex-A78 (最大3.1GHz) ×1 + Arm Cortex-A78 (最大3.0GHz) ×3 + Arm Cortex-A55 (最大2.0GHz) ×4
- GPU:Arm Mali-G610
- RAM:8GB LPDDR5 (+最大5GBの仮想メモリ拡張)
- ストレージ:256GB UFS 3.1
- 外部ストレージ:非対応
まとめ:パフォーマンス
- プロセッサ:Snapdragon 8+ Gen 1搭載の前モデルにピーク性能では譲るものの、電力効率と性能のバランスに優れたDimensity 8200-Ultraを搭載
- 実使用感:日常操作やSNSは極めて快適。高負荷な動画編集などもこなせるが、書き出し速度はハイエンド機に一歩譲る
- 冷却性能:前モデルより大型化したベイパーチャンバーを搭載し、発熱は効果的に抑制されているが、高負荷時の性能維持はハイエンド機に軍配
- メモリとストレージ:高速なLPDDR5とUFS 3.1を搭載し、仮想メモリにも対応。ただしmicroSDカードによる拡張は不可
Antutuベンチマーク
Xiaomi 13Tが搭載するMediaTek Dimensity 8200-Ultra プロセッサは、Antutu V10 ベンチマーク総合で約90万点以上を記録すると言われています。
実際に測定してみると、約89万点を記録していました。90万点に近いスコアです。
- 例: Antutu V10.1.3 総合で「893640」、CPUで「252218」、GPUで「228050」、MEMで「191525」、UXで「221847」
一方、比較対象の「Xiaomi 12T Pro」はQualcomm®Snapdragon 8+ Gen 1 プロセッサを搭載し、Antutu V10 ベンチマーク総合で約127万点を記録していました。
例: Antutu V10.0.3-OB3 総合で「1271033」、CPUで「320704」、GPUで「480041」、MEMで「223985」、UXで「246303」
Xiaomi 13Tは「Xiaomi 12T Pro」よりスコアが38万低くなっています。
なお、上位モデルのXiaomi 13T Proは、MediaTek Dimensity 9200+ プロセッサを搭載し、Antutu V10 ベンチマーク総合で約155万点を記録しています。
例: Antutu V10.1.8 総合で「1556262」、CPUで「408733」、GPUで「554000」、MEMで「294269」、UXで「299260 」
MediaTek Dimensity 8200-Ultra 性能を比較
Xiaomi 13Tが搭載するMediaTek Dimensity 8200-Ultra プロセッサは、他のCPUと比べてどのくらいの性能なのでしょうか?Antutuベンチマークで比較してみました。
<CPUランキング>
※Antutuベンチマーク総合スコアで比較したものです。
- MediaTek Dimensity 9200+ (Xiaomi 13T Pro)・・・Antutu:155万
- Dimensity 8300 Ultra (POCO X6 Pro)・・・・・・Antutu:140万
- Qualcomm Snapdragon 8+ Gen 1 (Xiaomi 12T Pro)・・・・・・Antutu:127万
- Tensor G3 (Pixel 8a)・・・Antutu:約102万
- Snapdragon 8 Gen 1 (Galaxy S23 FE)・・・Antutu:107万
- MediaTek Dimensity 8200-Ultra (Xiaomi 13T)・・・Antutu:89万
- Dimensity 7200 Pro (Nothing Phone 2a)・・・Antutu:74万
- Dimensity 7200-Ultra (Redmi Note 13 Pro+ 5G)・・・Antutu:72万
- Snapdragon 6 Gen 1 (AQUOS sense8)・・・Antutu:60万
- MediaTek Dimensity 7050 (OPPO Reno11 A)・・・Antutu:56万
<比較からわかること>
MediaTek Dimensity 8200-Ultraは、Antutuスコア89万点という結果から、非常にバランスの取れた高性能プロセッサであると評価できます。最上位のフラッグシップモデルであるDimensity 9200+(155万点)やSnapdragon 8+ Gen 1(127万点)には及ばないものの、一般的なミドルレンジスマートフォンに搭載されるDimensity 7000番台やSnapdragon 6 Gen 1(60万〜74万点台)を大きく引き離す実力を持っています。
この性能は、SNSやウェブブラウジング、動画視聴といった日常的な利用では余裕があり、高画質設定での3Dゲームなど、プロセッサに高い負荷がかかる用途においても、多くのユーザーが満足できるレベルのパフォーマンスを提供します。
ゲーム性能:Xiaomi 13T ~人気タイトルを快適に楽しむための実力検証~
Xiaomi 13Tに搭載されている「MediaTek Dimensity 8200-Ultra」が、実際のゲームプレイでどれほどのパフォーマンスを発揮するのか。人気のゲームタイトルをプレイし、その動作感とフレームレート(fps)を詳しくレビューします。
『原神』:画質設定の最適化で美麗な世界を滑らかに冒険
スマートフォンに極めて高い負荷をかけることで知られる『原神』ですが、Xiaomi 13Tでは画質設定を「中」に最適化することで、非常に快適なプレイ体験が得られました。この設定でフレームレートを60fpsに指定したところ、広大なフィールドの探索から複数の敵との激しい戦闘まで、ほとんどの場面でカクつくことなく、平均して54fps前後という滑らかな動作を維持してくれました。
画質を「高」に上げると、キャラクターやエフェクトが密集する都市部などでは45fps前後に落ち込むこともありましたが、操作の快適性が大きく損なわれることはありませんでした。最高画質での常時60fps維持は難しいものの、画質とパフォーマンスのバランスを見つけることで、美しいテイワットの世界を存分に楽しむことができます。
『崩壊:スターレイル』:高画質設定でも安定したパフォーマンスを発揮
同じく高品質なグラフィックが魅力の『崩壊:スターレイル』も試してみました。こちらは『原神』ほどの高負荷ではありませんが、それでも高い性能が求められます。実際にプレイしてみると、画質設定を「高」、フレームレートを60fpsに設定しても、マップ探索から戦闘シーンまで安定して50fps台後半から60fpsを維持。キャラクターが必殺技を繰り出す派手な演出の場面でもフレームレートの大きな落ち込みはほとんどなく、スムーズで迫力満点のバトルをストレスなく体験できました。
『フォートナイト』:安定したフレームレートで対人戦を有利に
勝敗に直結するため安定したフレームレートが不可欠な『フォートナイト』のようなバトルロイヤルゲームでも、Xiaomi 13Tは十分な性能を発揮します。グラフィック設定を「高」に設定しても、安定して60fpsを維持することが可能でした。敵との遭遇時に重要となる素早い視点移動や建築バトルといった場面でも動作は滑らかで、操作の遅延を感じることなくプレイに集中できました。競技性を重視するプレイヤーにとっても、満足のいくパフォーマンスと言えるでしょう。
『Call of Duty: Warzone Mobile』:大規模バトルロイヤルも快適にプレイ
最大120人が参加する『Call of Duty: Warzone Mobile』は、プロセッサに大きな負荷をかけるタイトルの一つです。グラフィック設定を「中」に調整してプレイしたところ、平均して45fpsから60fpsの範囲で動作しました。多くのプレイヤーが密集する降下直後や戦闘が激化する終盤ではフレームレートが変動しやすくなるものの、ゲームのプレイフィールを損なうほどではなく、モバイル環境で本格的な銃撃戦を十分に楽しむことができました。
『ファイナルファンタジーVII エバークライシス』:最高画質で物語に没入
コマンドバトルが中心の『ファイナルファンタジーVII エバークライシス』では、アクションゲームほど高いフレームレートは要求されませんが、美麗なグラフィックを損なわずに楽しみたいところです。Xiaomi 13Tでは、グラフィック品質を最高の「高」に設定しても、戦闘中の派手なエフェクトからムービーシーンまで、常に安定した60fpsで滑らかに動作しました。これにより、物語への没入感を一切妨げることなく、高品質なグラフィックで描かれる世界を心ゆくまで堪能できました。
まとめ:ゲーム性能
MediaTek Dimensity 8200-Ultraは、最上位のフラッグシップチップには一歩譲るものの、非常に優れたゲーム性能を持つことがわかりました。『原神』のような極めて高負荷なゲームでは最高設定での常時60fpsは難しいですが、少し設定を調整すれば快適なプレイが可能です。一方で、『崩壊:スターレイル』や『フォートナイト』といった多くの人気タイトルでは、高画質と高フレームレートを両立させることができました。ほとんどのユーザーにとって、Xiaomi 13Tは価格と性能のバランスが取れた、満足度の高いゲーム体験を提供してくれる一台と言えるでしょう。
カメラ性能:Xiaomi 13T ~望遠レンズ搭載で変わる撮影体験~
ここでは、Xiaomi 13Tのカメラ性能について、前モデルXiaomi 12T Proとの思想の違いに焦点を当てながらレビューします。2億画素の解像感を追求した前モデルに対し、望遠レンズを搭載して表現の幅を広げたXiaomi 13Tの実力を検証します。
思想が異なるカメラ構成:バランスの13Tか、一点特化の12T Proか
Xiaomi 13Tのカメラは、前モデルのXiaomi 12T Proとは根本的に設計思想が異なります。12T Proが「約2億画素のメインカメラ」に性能を集中させ、圧倒的な解像感とトリミング耐性を追求した一点特化型だったのに対し、Xiaomi 13Tは約5000万画素のメインカメラに加え、同画素数の「光学2倍望遠カメラ」を搭載したバランス重視の構成へと舵を切りました。
これにより、遠くの被写体を画質劣化なく撮影したり、ポートレートで自然な背景ボケを活かしたりと、より多彩な撮影シーンに対応できるようになったのが大きな違いです。超広角カメラも約1200万画素へとスペックアップしており、カメラ全体の総合力が向上しています。
進化した光学系とスマートな画像処理エンジン
Xiaomi 13Tの画質の根幹を支えているのが、入念にチューニングされたプログレード光学レンズです。非球面高透過率レンズや赤外線ライトフィルター、ゴーストやフレアを効果的に抑制するALD超低反射テクノロジーなどを採用し、厳しい撮影条件下でも豊かな色彩と高い解像感を実現しています。この優れた光学系と連携するのが、画像処理エンジン「Xiaomi Imaging Engine」です。
このエンジンは、空間や色味を最適に統合する「画質補正」、人間の知覚を模倣して忠実な色彩を作り出す「カラー検知」、AIがシーンを認識して最適化する「インテリジェントなシーン最適化」、そして並列処理で撮影プロセスを高速化する「エンジンの高速化」といったスマートなアルゴリズムで構成されています。ハードウェアとソフトウェアの両面から画質を追求することで、見たままの美しい瞬間を捉えることを可能にしています。
AIが構図を提案するXiaomi ProCutなどの撮影機能
撮影をサポートする機能として、両モデルに共通して「Xiaomi ProCut」が搭載されています。これは高画素で撮影した一枚の写真から、AIが被写体を分析し、複数の魅力的な構図を自動で切り出してくれる便利な機能です。例えば、旅行先で風景と人物を一緒に撮影した際に、後からAIが人物にフォーカスした構図や、風景を強調した構図などを提案してくれます。
また、動き回る被写体を自動で追尾する「モーショントラッキングフォーカス」も搭載。公園で走り回る子供やペットを撮影する際に、ピントを合わせ続ける手助けをしてくれました。ただ、Xiaomi 13Tでは時折カメラアプリの動作が重くなり、処理が追いついていないと感じる場面があった点は、今後のソフトウェアアップデートでの改善に期待したいところです。
望遠レンズがもたらす撮影体験の変化
実際の撮影で最も違いを感じたのは、やはり望遠カメラの存在です。メインの約5000万画素カメラは、光量が十分な日中であればSNS映えする鮮やかでシャープな写真を撮影できます。色味はやや濃いめでコントラストが高く仕上がる傾向があり、好みが分かれるかもしれません。注目すべきは光学2倍望遠カメラで、12T Proではデジタルズームでしか対応できなかった中距離の被写体を、画質劣化なくクリアに捉えることができます。
カフェでテーブルの向かいに座る友人を撮影した際、少し離れた位置からでも自然な表情と美しい背景ボケを両立したポートレートが撮れたのは大きな喜びでした。夜景撮影もメインカメラは非常に優秀で、暗い場所でもノイズを抑えつつ明るく撮影できましたが、超広角カメラは画質が落ち、夜間の撮影は厳しいと感じました。
動画性能は一長一短、4K/60fps非対応がネックに
動画性能に関しては、前モデルと比較して一長一短があり、注意が必要です。Xiaomi 13Tは4K画質での撮影が最大30fpsまでとなっており、Xiaomi 12T Proが対応していた滑らかな4K/60fpsでの撮影はできません。日常の記録やSNS投稿用の動画をより滑らかに撮影したいユーザーにとって、これは大きなデメリットとなるでしょう。
実際に歩きながら撮影すると、メインカメラの光学式手ブレ補正は良好に機能しますが、時折映像がチラついたり、夜間ではディティールの崩れが目立ったりと、安定性には課題を感じました。動画撮影の品質と滑らかさを最優先するなら、4K/60fpsに対応している前モデルのXiaomi 12T Proに軍配が上がります。
なお、上位モデルのXiaomi 13T Proは、さらに高精細な8K/24fpsでの動画撮影にも対応しており、より本格的な映像制作を求めるユーザーの期待にも応える仕様となっています。
<Xiaomi 13Tのカメラ仕様・カメラ機能>
- リアカメラ:
- 約5,000万画素メインカメラ (F値1.9, OIS搭載)
- 約5,000万画素望遠カメラ (F値1.9, 光学2倍ズーム)
- 約1,200万画素超広角カメラ (F値2.2)
- フロントカメラ:約2,000万画素フロントカメラ (F値2.2)
- 主な機能:Xiaomi Imaging Engine, モーショントラッキングフォーカス, Xiaomi ProCut, ナイトモード, ポートレートモード
- 動画撮影:最大4K/30fps
まとめ:カメラ性能
- カメラ構成:2億画素の12T Proに対し、5000万画素のメイン+望遠+超広角というバランスの取れた構成に変化
- 静止画画質:望遠搭載によりポートレートや中距離撮影の表現力が向上。色味は鮮やかだがAIの癖が強く、人肌の表現には課題も
- 撮影体験:AIによる構図提案機能「Xiaomi ProCut」は便利だが、カメラアプリの動作が不安定になる場面があった
- 動画性能:4K/60fps撮影に非対応となり、動画の滑らかさを重視するユーザーには大きなデメリット。手ブレ補正は効くが安定性に欠ける
バッテリー持ちと充電:Xiaomi 13T ~日常使いに十分なスタミナと、朝の準備を支える急速充電~
ここでは、Xiaomi 13Tのバッテリー持続時間と充電性能について、前モデルXiaomi 12T Proの強力な「神ジューデン」と比較しながら、その実用性を詳しくレビューしていきます。
5,000mAhバッテリーと省電力チップがもたらす安心のスタミナ
Xiaomi 13Tは、前モデルのXiaomi 12T Proと同じく5,000mAhの大容量バッテリーを搭載しています。公式スペックでは最大16時間の動画再生が可能とされており、長時間の移動でも安心してコンテンツを楽しめます。注目すべきは、搭載されているプロセッサ「MediaTek Dimensity 8200-Ultra」の省電力性能です。同じバッテリー容量でも、プロセッサの電力効率によって実際のバッテリー持ちは大きく変わります。このチップのおかげで、Xiaomi 13Tは非常に優れたスタミナを発揮してくれました。
丸一日使っても余裕、優れた実使用時間
ベンチマークアプリ「PC Mark for Android」でテストした結果、Xiaomi 13Tは100%から20%まで14時間35分動作し、0%までは約18時間53分も使用できるという素晴らしい結果を記録しました。これは、電力効率に優れたプロセッサの恩恵を明確に示しています。実際に一日中持ち歩き、通勤中にYouTubeを視聴し、日中はSNSやWebブラウジング、そして写真撮影と、普段通りに使用してみましたが、夜寝る前でもバッテリー残量には余裕がありました。体感としては、より高性能なプロセッサを搭載するXiaomi 12T Proよりもバッテリーの減りが緩やかだと感じます。
神ジューデンには及ばずとも、十分すぎる67Wターボチャージ
充電速度は、Xiaomi 12T Proが「神ジューデン」と称される120Wの超急速充電で約19分で満充電できるのに対し、Xiaomi 13Tは67Wのターボチャージに対応し、満充電まで約42分かかります。この差は数字上では大きいですが、67Wでも十分に高速です。朝起きてバッテリーが空に近いことに気づいても、身支度をしている間のわずか15分で約50%まで充電できるため、出かける頃には半日以上使えるだけの電力を確保できます。この速度に慣れてしまうと、標準的な充電速度のスマートフォンには戻れないと感じるほど便利でした。なお、両モデルともにワイヤレス充電には対応していません。
また、上位モデルのXiaomi 13T Proは、前世代のProモデルと同様の120Wハイパーチャージに対応しており、こちらも約19分で満充電が可能な圧倒的な速度を誇ります。
充電器は別売り、バッテリー保証にも違いあり
Xiaomi 13Tを選ぶ上で最も重要な注意点の一つが、急速充電器が同梱されていないことです。67Wのターボチャージ性能を最大限に引き出すには、対応する専用充電器を別途購入する必要があります。これは、120Wの充電器が標準で付属し、さらに24ヶ月の無料バッテリー交換サービスまで付帯していたXiaomi 12T Proとの大きな違いです。購入を検討する際は、この充電器のコストも考慮に入れる必要があります。バッテリーの長期的な安心感という点では、前モデルのProシリーズに軍配が上がると言えるでしょう。
<Xiaomi 13Tのバッテリー・充電 仕様>
- バッテリー容量: 5,000mAh
- 公称駆動時間: 最大16時間の動画再生
- 有線充電: 67W ターボチャージ(約42分で100%充電)
- 充電器: 別売り
- ワイヤレス充電: 非対応
まとめ:バッテリー持ちと充電
- バッテリー持ち:5,000mAhの大容量と省電力なプロセッサの組み合わせで、丸一日使っても安心できる優れたスタミナを実現
- 充電速度:120Wの「神ジューデン」には及ばないものの、67Wターボチャージは非常に高速で、朝の短い時間でも十分な充電が可能
- 充電器の有無:67W急速充電器は別売りであり、性能を最大限に活かすには追加投資が必要な点が最大の注意点
- 総合評価:バッテリー持ちと充電速度のバランスは非常に良いが、充電器の別売りやバッテリー保証の有無が前モデルProとの価値観の違いを生んでいる
オーディオと通信性能:Xiaomi 13T ~エンタメ体験を豊かにするサウンドと、安定した接続性~
ここでは、動画鑑賞や音楽、日々のコミュニケーションを支えるXiaomi 13Tのオーディオと通信性能について、前モデルXiaomi 12T Proと比較しながら、その使い心地を詳しくレビューします。
迫力あるサウンド体験を提供するステレオスピーカー
Xiaomi 13Tは、本体の上部と下部にスピーカーを配置したデュアルスピーカー仕様で、立体音響技術のDolby Atmosにも対応しています。YouTubeでAdoのライブパフォーマンス映像を鑑賞したところ、ボーカルがクリアに聴こえ、スマートフォンとしては十分な迫力と音量で楽しむことができました。ただ、注意深く聴くと音の繊細さや深みはハイエンド機としてもう一歩だと感じ、音源によっては下部スピーカーの出力がやや大きく感じられることもありました。
前モデルのXiaomi 12T Proはオーディオブランド「Harman Kardon」の監修を受けており、音のチューニングに定評がありましたが、13Tは監修が外れたものの、動画鑑賞やゲームプレイといったエンタメ用途では全く不満のないレベルを維持しています。
最新規格に対応したワイヤレス性能と注意点
ワイヤレス性能に目を向けると、Xiaomi 13TはBluetoothのバージョンが5.4へと進化しており、前モデルの12T Pro(Bluetooth 5.2)よりも接続の安定性が向上しています。ソニー製のワイヤレスイヤホンで音楽を聴いた際、高音質コーデックのLDACで問題なく接続でき、クリアで情報量の多いサウンドを楽しめました。
しかし、プロセッサがMediaTek製のため、Qualcommがライセンスを持つaptX系のコーデックには非対応です。aptX Adaptiveを主に使用するイヤホンをお持ちの方は、その性能を最大限に活かせない点に注意が必要です。なお、近年では標準的ですが、3.5mmイヤホンジャックは搭載されていません。
安定したWi-Fiと5G通信、ただし電波の掴みには懸念も
通信性能の基本となるWi-Fiは、高速で安定したWi-Fi 6に対応しており、自宅の光回線の速度を十分に活かした快適なブラウジングや大容量アプリのダウンロードが可能でした。5G通信についても、国内主要キャリアのプラチナバンドを含め、必要な周波数帯を幅広くカバーしています。しかし、一部のユーザーからは「混雑した駅などで一度電波を失うと復帰しにくい」といった、電波の掴みに関する厳しい指摘がある点は留意すべきでしょう。
私の使用範囲では同様の問題は発生しませんでしたが、利用環境によっては通信が不安定になる可能性も考えられます。
なお、上位モデルの13T Proは次世代規格のWi-Fi 6Eに対応しており、対応ルーターがあればさらに高速で安定した通信が期待できます。
正確な位置情報でナビゲーションも安心
GPS性能は非常に優秀で、日本の衛星測位システム「みちびき(QZSS)」にも対応しています。Googleマップを使って車でナビゲーションを利用した際も、自車位置を正確に捉え続け、ルートから外れることはありませんでした。また、位置情報ゲームの『Pokémon GO』をプレイしながら街を歩いた時も、GPSの測位は迅速で、キャラクターが意図しない場所に移動するようなこともなく、快適に楽しむことができました。外出先での地図アプリの利用や、位置情報を活用するゲームを頻繁にプレイするユーザーにとっても、安心できる性能です。
<Xiaomi 13Tのオーディオ・通信性能 仕様>
- スピーカー: デュアルスピーカー, Dolby Atmos®対応
- オーディオ認証: Hi-Res Audio認証
- Bluetooth: Bluetooth 5.4 (AAC/LDAC/LHDC/ASHA対応)
- Wi-Fi: Wi-Fi 6 (IEEE 802.11 a/b/g/n/ac/ax)
- 5G対応バンド: n3/28/41/77/78
- SIM: nanoSIM + eSIM
- 測位システム: GPS, Galileo, GLONASS, Beidou, QZSSなど
まとめ:オーディオと通信性能
- スピーカー性能:Dolby Atmos対応のステレオスピーカーは迫力があり、動画やゲームに最適だが、音のバランスは前モデルに一歩譲る
- ワイヤレスオーディオ:最新のBluetooth 5.4と高音質コーデックLDACに対応する一方、aptX非対応という点はユーザーを選ぶ
- 通信性能:Wi-Fi 6や主要5Gバンドに対応し基本性能は十分だが、一部で電波の掴みに関する不安定さも報告されている
- GPS精度:みちびき(QZSS)にも対応し、ナビゲーションや位置情報ゲームで迅速かつ正確な測位が可能
OSと機能:Xiaomi 13T ~長期的な安心感と便利な日本仕様~
ここでは、Xiaomi 13Tのユーザー体験の核となるOS(MIUI 14)の使い勝手や、おサイフケータイなどの便利な機能、そして長く安心して使えるアップデート保証について、前モデルXiaomi 12T Proと比較しながら詳しくレビューします。
独自の進化を遂げたUIと長期的なアップデート保証
Xiaomi 13Tは、Android 13をベースにした独自のUI「MIUI 14」を搭載しています。鮮やかでカスタマイズ性の高いデザインが特徴ですが、一部の操作が標準的なAndroidとは異なるため、少し慣れが必要かもしれません。注目すべきは、1台のスマートフォンの中に完全に独立した2つ目の領域を作成できる「セカンドスペース」機能です。例えば、ロックを解除する指を変えるだけで、プライベート用と仕事用のアカウントやアプリを完全に分離できます。これは、公私の区別をつけたい方にとって非常に強力な機能です。
さらに、グローバル版で発表された「最大4回のOSアップデートと5年間のセキュリティアップデート」の提供が国内版でも期待されており、これはOSのサポート期間が不透明だった前モデルXiaomi 12T Proと比べて大きなアドバンテージです。長く安心して使えるという信頼感は、本機を選ぶ大きな理由になるでしょう。
日常を豊かにする便利な機能群
Xiaomi 13Tは、日々の生活を便利にする機能が豊富に搭載されています。特に日本国内での利用に不可欠な「おサイフケータイ(FeliCa)」に対応している点は非常に重要です。駅の改札でMobile Suicaをかざしたり、コンビニでQUICPayで支払いを済ませたりと、キャッシュレス決済がスムーズに行えるのは大きな魅力です。
また、本体上部には赤外線ブラスターが搭載されており、付属の「Miリモコン」アプリを使えば、スマートフォンをテレビやエアコンの汎用リモコンとして利用できます。実際に自宅のエアコンのリモコンが見当たらない時にこの機能を使ってみたところ、問題なく操作でき、いざという時に役立つ便利な機能だと実感しました。
質の高い触覚フィードバック
操作感の質を高めるX軸リニアモーターの存在も忘れてはなりません。キーボードをタイピングした時や通知が来た時に、安価なスマートフォンのような「ブーン」という曖昧な振動ではなく、「カツッ」という短くキレのある触覚フィードバックが返ってきます。この質の高い振動は、一つ一つの操作に確かな手応えを与え、スマートフォン全体の上質感を高めてくれます。これは前モデルのXiaomi 12T Proも同様に搭載していましたが、日常的に触れる部分だからこそ、こうした細部へのこだわりが満足度に繋がります。
高速だが配置に惜しさが残る生体認証
セキュリティを担う生体認証は、AI顔認証と画面内指紋認証の両方に対応しています。顔認証は非常に高速で、メガネをかけていても瞬時にロックを解除できました。一方、画面内指認証も精度・速度ともに良好ですが、その配置には改善の余地を感じます。
前モデルのXiaomi 12T Proと同様に、センサーが画面のかなり下部に配置されているため、片手でスマートフォンを持っていると親指を不自然に伸ばさなければならず、少し窮屈に感じました。もう少し上に配置されていれば、より自然で快適な操作ができたでしょう。なお、指紋センサーには心拍数を測定するユニークな機能も搭載されていますが、あくまでおまけの機能と捉えるのが良さそうです。
<Xiaomi 13TのOS・機能 仕様>
- OS: MIUI 14 (Android 13ベース) ※HyperOSへアップデート予定
- 独自機能: デュアルアプリ, セカンドスペース
- アップデート保証: 最大4回のOSアップデート、5年間のセキュリティアップデート(グローバル版に準拠する見込み)
- NFC: おサイフケータイ® (FeliCa) 対応
- センサー類: 赤外線ブラスター, X軸リニア振動モーター
- 生体認証: 画面内指紋認証, AI顔認証
まとめ:OSと機能
- OSとUI:広告が減り快適になったMIUIは、セカンドスペースなど強力な独自機能を備えるが、操作には若干の慣れが必要
- アップデート保証:最大4回のOSアップデートと5年のセキュリティアップデートが期待でき、長期的な安心感は前モデルから大きく向上
- 便利機能:日本市場に必須のおサイフケータイに加え、いざという時に役立つ赤外線ブラスターも搭載し、利便性が高い
- 生体認証:認証速度は高速で快適だが、前モデルから引き続き指紋センサーの配置が低く、片手操作時に惜しさを感じる
Xiaomi 13TとXiaomi 12T Proの主な違い
「Xiaomi 13T」は、前モデルであるXiaomi 12T Proの後継機として登場しましたが、単なるスペックアップモデルではなく、コンセプトや得意分野が大きく異なります。ここでは、プロセッサやカメラ、価格といった主要な項目から、OSのサポート期間や耐久性といった長く使う上で重要なポイントまで、両モデルの違いを詳しく比較していきます。
プロセッサ (SoC)
- Xiaomi 13T: MediaTek Dimensity 8200-Ultra
- Xiaomi 12T Pro: Qualcomm Snapdragon 8+ Gen 1
- 違い: Xiaomi 12T Proは純粋な処理性能、特にゲーム性能で優位なハイエンドチップを搭載。一方、Xiaomi 13Tは電力効率と性能のバランスに優れたミドルハイ向けのチップを採用しており、価格を抑えつつ快適な動作を実現しています。
OSとサポート期間(アップデート保証)
- Xiaomi 13T: Android 13 (MIUI 14)ベース / 最大4回のOSアップデートと5年間のセキュリティアップデートが期待される
- Xiaomi 12T Pro: Android 12 (MIUI 13)ベース / 具体的なアップデート保証期間は公表されていない
- 違い: Xiaomi 13Tはより新しいOSで登場し、長期的なアップデート保証が期待できるため、長く安心して使えるという大きなメリットがあります。
カメラ構成
- Xiaomi 13T: 約5,000万画素(広角) + 約5,000万画素(望遠) + 約1,200万画素(超広角)
- Xiaomi 12T Pro: 約2億画素(広角) + 約800万画素(超広角) + 約200万画素(マクロ)
- 違い: カメラの設計思想が根本的に異なります。12T Proは2億画素の圧倒的な解像感に特化していますが、13Tは光学2倍望遠レンズを搭載し、ポートレート撮影など表現の幅広さで勝ります。
動画撮影
- Xiaomi 13T: 最大4K/30fps
- Xiaomi 12T Pro: 最大8K/24fps、4K/60fps
- 違い: 動画の滑らかさを重視する場合、4K/60fps撮影が可能なXiaomi 12T Proが明らかに優れています。これは13Tの大きな弱点の一つです。
ディスプレイ
- Xiaomi 13T: 最大144Hzリフレッシュレート / ピーク輝度2,600nit
- Xiaomi 12T Pro: 最大120Hzリフレッシュレート / ピーク輝度900nit
- 違い: Xiaomi 13Tのディスプレイは、より滑らかで、特に屋外での視認性を左右する輝度が大幅に向上しています。日中の屋外でも画面が非常によく見えます。
耐久性 (防水・防塵)
- Xiaomi 13T: IP68
- Xiaomi 12T Pro: IPX3/IP5X
- 違い: Xiaomi 13Tは本格的な防水・防塵性能を備えており、水回りや雨天時でも安心して使用できます。12T Proは防滴レベルにとどまるため、耐久性では13Tが大きくリードしています。
充電
- Xiaomi 13T: 67Wターボチャージ(約42分) / 充電器は別売り
- Xiaomi 12T Pro: 120Wハイパーチャージ(約19分) / 充電器は同梱
- 違い: 充電速度ではXiaomi 12T Proが圧倒的です。さらに、13Tは性能を最大限に引き出すための充電器を別途購入する必要がある点も大きな違いです。
ストレージ
- Xiaomi 13T: 256GB
- Xiaomi 12T Pro: 128GB (オープンマーケット版)
- 違い: 後から発売されたXiaomi 13Tの方が、標準のストレージ容量が2倍になっています。どちらもSDカードには非対応なため、この差は重要です。
サイズ・重量・カラー
- Xiaomi 13T: 約162 x 76 x 8.7 mm / 約197g / 3色展開(ヴィーガンレザー素材あり)
- Xiaomi 12T Pro: 約163 x 76 x 8.8 mm / 約205g / 2色展開(ガラス素材のみ)
- 違い: サイズはほぼ同じですが、Xiaomi 13Tの方がわずかに軽く、質感の異なるヴィーガンレザー素材のカラーを選択できます。
まとめ
Xiaomi 13TとXiaomi 12T Proは、単なる新旧モデルの関係ではなく、それぞれに明確な長所と短所を持つ、個性の異なるスマートフォンです。
Xiaomi 12T Proは、最高の処理性能を求めるゲーマーや、19分で充電が完了する圧倒的な充電速度、そして2億画素カメラの解像感に魅力を感じるユーザーに適しています。
一方、Xiaomi 13Tは、より手頃な価格でありながら、屋外でも見やすい明るいディスプレイ、IP68の高い防水性能、そして長期的なOSアップデートの安心感を重視するユーザーに最適です。また、光学望遠レンズの搭載により、カメラの表現力も豊かになっています。どちらを選ぶべきかは、自身のライフスタイルやスマートフォンに何を最も重視するかによって決まるでしょう。
Xiaomi 13Tのメリット・デメリット
「Xiaomi 13T」は、その優れたコストパフォーマンスで注目を集めるスマートフォンです。しかし、魅力的な価格の裏には、いくつかのトレードオフも存在します。ここでは、前モデルのXiaomi 12T Proとの比較を交えながら、Xiaomi 13Tのメリットとデメリットを詳しく解説していきます。
【メリット】
メリット1:圧倒的なコストパフォーマンス
Xiaomi 13T最大の魅力は、その価格設定にあります。Google Pixel 7aなどの競合製品と比較しても遜色のない、あるいは部分的には上回る性能を持ちながら、より手頃な価格で提供されています。高性能なプロセッサ、美しいディスプレイ、そして充実した機能をこの価格で実現している点は、他の追随を許さない大きなアドバンテージです。
メリット2:屋外でも見やすい高輝度ディスプレイ
ディスプレイ性能は前モデルのXiaomi 12T Proから大きく進化しました。特にピーク輝度が900nitから2,600nitへと大幅に向上したことで、直射日光の下でも画面が驚くほどクリアに見えます。これにより、屋外での地図の確認や写真撮影が非常に快適になりました。リフレッシュレートも120Hzから144Hzへと向上し、より滑らかな操作感を実現しています。
メリット3:待望のIP68防水防塵対応
Xiaomi 12T Proの弱点の一つであった防水性能が、IP53の防滴レベルからIP68の本格的な防水・防塵性能へと飛躍的に向上しました。これにより、キッチンなどの水回りや、キャンプ中の突然の雨といった場面でも安心して使用できます。日常生活における信頼性が格段に高まった点は、多くのユーザーにとって大きなメリットとなるでしょう。
メリット4:光学望遠レンズによる表現力の向上
カメラ構成は、約2億画素のメインカメラに特化していたXiaomi 12T Proに対し、Xiaomi 13Tでは約5000万画素のメインカメラと、同画素数の光学2倍望遠カメラを組み合わせたバランス型へと変更されました。これにより、ポートレート撮影で被写体を自然に際立たせたり、少し離れた場所にあるものを画質劣化なく撮影したりと、表現の幅が大きく広がりました。
メリット5:長期的なOSアップデート保証
長く安心して使えるという点も、Xiaomi 13Tの大きな強みです。グローバル版では最大4回のOSアップデートと5年間のセキュリティアップデートが提供されると発表されており、これはOSのサポート期間が明確でなかった前モデルに比べて大きな進歩です。最新の機能やセキュリティを長期間利用できるという安心感は、スマートフォンを選ぶ上で重要な要素となります。
メリット6:充実の便利機能
日本市場で必須とされるおサイフケータイ(FeliCa)にしっかりと対応しているほか、家電のリモコンとして使える赤外線ブラスターも引き続き搭載しています。Dolby Atmos対応のステレオスピーカーや、質の高い触覚フィードバックを生むX軸リニアモーターなど、日々の使い勝手を向上させる機能が惜しみなく盛り込まれています。
【デメリット】
デメリット1:4K/60fps非対応の動画性能
Xiaomi 13Tの動画撮影は最大4K/30fpsとなっており、前モデルのXiaomi 12T Proが対応していた、より滑らかな4K/60fpsでの撮影はできません。日常のVlog撮影や動きの速い被写体を高画質で記録したいユーザーにとって、これは明らかなスペックダウンであり、購入をためらう要因になる可能性があります。
デメリット2:充電器の別売りと充電速度
充電速度は67Wと十分に高速ですが、約19分で満充電が可能だったXiaomi 12T Proの120W「神ジューデン」には及びません。さらに、Xiaomi 13Tは急速充電器が同梱されておらず、その性能を最大限に活かすには別途購入が必要です。充電器が付属していた前モデルと比較すると、この点は実質的なコストアップと言えます。
デメリット3:報告されている通信の不安定さ
一部のユーザーレビューでは、都市部の駅など、人が密集する場所で電波を一度失うとなかなか復帰しないという、通信の安定性に関する厳しい指摘が見られます。スマートフォンの基本的な機能であるだけに、利用環境によっては大きなストレスとなる可能性がある点は無視できません。
デメリット4:SDカードスロットとワイヤレス充電の非搭載
前モデルと同様に、Xiaomi 13TもmicroSDカードによるストレージの拡張には対応していません。高画質な写真や動画を多く撮影する場合、内蔵ストレージの容量管理が重要になります。また、ワイヤレス充電にも対応していないため、充電はUSB Type-Cケーブルで行う必要があります。これらの機能が必要なユーザーにとっては、明確なデメリットとなります。
デメリット5:独特のUIと指紋センサーの位置
Xiaomi独自のUI(MIUI)は多機能な反面、標準的なAndroidとは操作感が異なる部分があり、慣れるまで少し時間が必要かもしれません。また、生体認証のための画面内指紋センサーがディスプレイの下部に配置されているため、片手で操作する際に親指が届きにくく、窮屈に感じることがありました。
Xiaomi 13T / 13T Proのスペック(仕様)一覧
- ディスプレイ: 約6.7インチ 1.5K 有機EL(AMOLED)、最大144Hzリフレッシュレート
- CPU: MediaTek Dimensity 8200-Ultra
※Pro版はMediaTek Dimensity 9200+ - GPU: Mali-G610
- RAM(メモリ): 8GB (LPDDR5)
※Pro版は12GB(LPDDR5X) - ストレージ: 256GB (UFS 3.1)
※Pro版はUFS 4.0 - バッテリー: 5,000mAh
- 駆動時間: 最大16時間の動画再生
- 充電: 67W ターボチャージ(約42分で100%)
※Pro版は120Wハイパーチャージ(約19分で100%) - 背面カメラ: 約5,000万画素(広角) + 約5,000万画素(望遠) + 約1,200万画素(超広角)
- 前面カメラ: 約2,000万画素
- ワイヤレス通信: Wi-Fi 6 (IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax)、Bluetooth 5.4
※Pro版はWi-Fi 6E - GPS: GPS、Galileo、GLONASS、Beidou、NavIC、QZSSに対応
- NFC: 対応(おサイフケータイ®対応)
- インターフェース: USB Type-C
- センサー: 近接センサー、360°周囲光センサー、加速度計、ジャイロスコープ、電子コンパス、リニアモーター、赤外線ブラスター、フリッカーセンサー
- 振動モーター: X軸リニア振動モーター
- 防水防塵: IP68
- 冷却システム: LiquidCoolテクノロジー(5,000m㎡ステンレス製VC + 多層グラファイトシート)
- 生体認証: 画面内指紋センサー、AI顔認証ロック
- OS: Android™ 13 (MIUI 14)
- サイズ: 約76mm × 162mm × 8.7mm
※Pro版アルパインブルー: 約76mm(幅) x 162mm(高さ) x 8.6mm(厚さ)/ メドウグリーン/ブラック: 約76mm(幅) x 162mm(高さ) x 8.5mm(厚さ) - 重量: 約197g
※Pro版アルパインブルー:重さ約200g / メドウグリーン/ブラック:重さ約206g。 - カラー: ブラック、メドウグリーン、アルパインブルー
- 付属品: 本体、画面保護シート(試供品)、クイックスタートガイド、ソフトケース(試供品)、SIM取り出し用ピン(試供品)
- モバイル通信(5G/4G/3G): 5G、4G、3G、2Gに対応
- SIMカード: nanoSIM / eSIM
対応バンド:Xiaomi 13T
Xiaomi 13Tは5G通信に対応しています。
基本的には本体にSIMカードを入れて、APN設定を済ませると、通信できます。
SIMはNanoSIMと物理的なカードを必要としないeSIMに対応しています。
対応バンドは以下の通りです。
- 5G: n3/28/41/77/78
- 4G: LTE FDD: 1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/26/28、LTE TDD: 38/40/41/42
- 3G: WCDMA: 1/2/4/5/6/8/19
- 2G: GSM: 850 900 1800 1900MHz
対応バンドの詳細
ドコモ:
- 5G: n78に対応していますが、ドコモのもう一つの主要バンドであるn79には対応していません。そのため、5Gエリア内でも4G接続となる可能性があります。
- 4G: B1/3/19に対応しているため、都市部から郊外まで広範囲で快適な通信が可能です。
- プラチナバンド: B19に対応しています。
au:
- 5G: n28/41/77/78に対応しており、auが使用する主要な5Gバンドをカバーしています。
- 4G: B1/3/18(B26含む)/28/41に対応しており、主要なバンドで問題なく通信できます。
- プラチナバンド: B18/B26に対応しています。
ソフトバンク:
- 5G: n3/28/77/78に対応しており、ソフトバンクの5Gネットワークで利用できます。
- 4G: B1/3/8/28/41に対応し、主要なバンドをカバーしています。
- プラチナバンド: B8に対応しています。
楽天モバイル:
- 5G: n77に対応しているため、5Gエリアでの通信が可能です。
- 4G: 自社回線のB3とパートナー回線(au)のB18/26に対応しているため、全国で利用できます。
- プラチナバンド: B28に対応しており、楽天モバイルが新たに獲得したプラチナバンドも利用可能です。
結論
この端末(Xiaomi 13T)は、バンド情報に基づくと、
- ドコモ回線では5Gのn79に非対応という点が限定的ですが、4Gでは主要バンドとプラチナバンドをカバーしているため、ほとんどのエリアで問題なく利用できます。
- au、ソフトバンク、楽天モバイルでは、主要な4G/5Gバンドとプラチナバンドにしっかり対応しており、各社のネットワークで快適に利用できる可能性が非常に高いです。
- 3G(WCDMA)にも対応していますが、auは既に3Gサービスを終了しており、他のキャリアも順次サービスを終了する予定です。
- 2G(GSM)には対応していますが、現在日本では利用されていません。
総合的に見て、この端末は日本の4キャリアで広く利用できるスペックを持っています。特にau、ソフトバンク、楽天モバイルでの利用に適していると言えます。
ただし、モバイル通信を利用するには、自分のSIMがスマホ側のバンドに対応している必要があります。
こちらのページで対応しているかどうかを確認できます。
ドコモ、ソフトバンク、au、楽天モバイル回線の「対応バンド」を詳細にチェック!
Xiaomi 13Tの評価
8つの評価基準でXiaomi 13Tを5段階で評価してみました。
【項目別評価】
画面の見やすさ:★★★★★
前モデルから輝度が約3倍に向上し、屋外での視認性が劇的に改善。144Hzの高リフレッシュレートも素晴らしく、あらゆる場面で非常に美しく滑らかな表示を実現しています。
スペック:★★★★☆
価格を考えれば非常に高性能なプロセッサを搭載。日常使いはもちろん、ほとんどの3Dゲームも快適に動作しますが、最高峰の性能を求めるユーザーにはProモデルが適しています。
耐久性:★★★★☆
前モデルの弱点だった防水性能がIP68へと大幅に向上し、日常利用での安心感が格段にアップしました。スマホを長く大切に使いたいユーザーにとって大きなメリットです。
デザイン:★★★★☆
質感の高いヴィーガンレザーの選択肢や、細いベゼルがもたらす高級感は魅力的です。ただし、依然として大きいカメラユニットのデザインは好みが分かれるかもしれません。
通信:★★★☆☆
Wi-Fi 6や主要な5Gバンドに対応するなど基本は押さえていますが、一部のユーザーから報告されている都市部での電波の掴みにくさは、快適さを損なう可能性がある懸念点です。
機能:★★★★★
おサイフケータイ、赤外線リモコン、Dolby Atmos対応ステレオスピーカーなど、日常生活を便利で豊かにする機能が満載。価格以上の充実度を誇ります。
使いやすさ:★★★☆☆
多機能な独自OSは便利な一方、操作に慣れが必要です。また、画面下部に配置された指紋センサーは片手での操作時に少し窮屈に感じることがありました。
価格:★★★★★
これだけの性能と機能を持ちながら、非常に競争力のある価格設定が最大の魅力です。コストパフォーマンスという点では、他の追随を許さないレベルにあります。
【総評】:★★★★☆
「価格」と「機能」の圧倒的なバランス
Xiaomi 13Tは、何よりもまずその驚異的なコストパフォーマンスで評価されるべき一台です。ミドルハイクラスの価格帯でありながら、おサイフケータイ(FeliCa)、IP68防水防塵、赤外線リモコンといった、日本のユーザーが求める便利な機能をほぼ全て網羅しています。スペックも日常使いでは全く不満のないレベルにあり、まさに「価格以上の価値」を提供するスマートフォンと言えるでしょう。
前モデルから進化した「ディスプレイ」と「防水性能」
特に称賛すべきは、前モデルのXiaomi 12T Proから大きく進化したディスプレイと防水性能です。ピーク輝度が2,600nitに達した有機ELディスプレイは、直射日光の下でも驚くほどクリアで、屋外での利用シーンが格段に増えました。また、IP68等級の防水防塵に対応したことで、キッチンなどの水回りや突然の雨でも安心して使えるようになり、日々の利用における精神的な負担が大幅に軽減されたのは大きなメリットです。
無視できない「通信」と「使いやすさ」の懸念点
一方で、完璧なスマートフォンではありません。一部のユーザーから報告されている、都市部の混雑した場所での電波の掴みにくさは、スマートフォンの根幹に関わる部分だけに無視できない懸念点です。また、多機能で便利な反面、独自のカスタマイズが施されたOS(MIUI)は、標準的なAndroidに慣れたユーザーにとっては少し戸惑う場面があるかもしれません。画面内指紋センサーの位置が低い点も、日々の小さなストレスに繋がる可能性があります。
どのようなユーザーにおすすめか
結論として、Xiaomi 13Tは「最高の性能」よりも「最高のコストパフォーマンス」と「充実した機能」を求めるユーザーに最適な選択肢です。特に、屋外でスマートフォンをよく利用する方、おサイフケータイや防水性能を重視する方には強くおすすめできます。いくつかの癖や懸念点はありますが、それを補って余りある魅力と価値を備えた、非常にバランスの取れた一台です。
[amazon]
Xiaomi 13Tの価格・購入先
※価格は2025/10/06に調査したものです。価格は変動します。
ECサイト
- Amazonで49,800円(税込・Pro版は58,717円)、
- 楽天市場で44,980円(送料無料・Pro版は59,980円)、
- ヤフーショッピングで46,160円、
- AliExpressで42,090円、
- 米国 Amazon.comで$470.99、
で販売されています。
Amazonで「Xiaomi 13T」をチェックする
楽天市場で「Xiaomi 13T」をチェックする
ヤフーショッピングで「Xiaomi 13T」をチェックする
AliExpressで「Xiaomi 13T」をチェックする
米国 Amazon.comで「Xiaomi 13T」をチェックする
※AliExpressでの購入方法・支払い方法はこちらのページで紹介しています。
AliExpressで激安ガジェットをお得に購入する方法を徹底 解説

おすすめのライバル機種と価格を比較
「Xiaomi 13T 」に似た性能をもつスマートフォンも販売されています。価格の比較もできるので、ぜひ参考にしてみてください。
Xiaomi 15T
Xiaomiから発売された6.83インチの5Gスマートフォンです(2025年9月26日発売)。
Android 15 (Xiaomi HyperOS 2)、MediaTek Dimensity 8400-Ultra、12GBメモリ、2772×1280 pxの有機EL液晶、256GB / 512GBストレージ、最大13.19時間(連続使用時)駆動する5,500mAhバッテリー、背面50MP+50MP+12MPのライカ監修3眼カメラ、前面32MPのフロントカメラを搭載しています。
また、AI機能(Xiaomi HyperAI、AI文章生成、AI音声認識、AI通訳、AI検索、AIダイナミック壁紙、Google Gemini)、AIディスプレイ機能、リフレッシュレート:最大120Hz、カメラの新センサー「Light Fusion 800」、光学2倍ズーム、動画プロモード(Log撮影、LUTインポート対応)、ShootSteady(動画手ブレ補正)、Xiaomi 3D IceLoop冷却システムに対応しています。
また、67W急速充電、画面内指紋認証、AI顔認証、IP68防水防塵、NFC、X軸リニア振動モーター、USB Type-C、5G通信、Wi-Fi 6E、Bluetooth 6.0、GPS (L1+L5)にも対応しています。
価格は、Amazonで69,980円(税込・15Tモデル・Pro版は109,980円)、楽天市場で64,980円(送料無料・15T)、ヤフーショッピングで109,980円(Pro版)、AliExpressで94,428円(15T・グローバル版)、です。
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Xiaomi 14T
シャオミから発売された約6.7インチの5Gスマートフォンです(2024年12月中旬発売)。
Android 14ベースのXiaomi HyperOS、MediaTek Dimensity 8300-Ultra、12GB LPDDR5X メモリ、1.5KのAMOLED液晶、256GB UFS4.0 ストレージ、5000mAhバッテリー、背面50MP + 50MP + 12MPの3眼カメラ、前面32MPのフロントカメラを搭載しています。
また、AI機能(Advanced AI、Google Gemini)、67Wハイパーチャージ、ステレオスピーカー、IP68防水防塵、冷却システム、リフレッシュレート 最大144Hz、タッチサンプリングレート 最大 480Hz、NFC、おサイフケータイ(Felica)、X軸リニア振動モーター、画面内指紋認証、AI顔認証、USB Type-C 2.0 (OTG)、5G通信、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.4、GPSに対応しています。
価格は、Amazonで64,777円(税込・Pro版は81,777円)、楽天市場で54,780円(送料無料・Pro版は93,840円)、ヤフーショッピングで54,780円(中古・Pro版は100,554円)、AliExpressで115,247円(Pro版)、米国 Amazon.comで$499.99 (14T)、です。
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