2026年2月2日に発売された「GMKtec K13」は、従来のインテル系モデルと違い、最新のIntel Core Ultra 7 256V(シリーズ2)を搭載した次世代のAI特化型ミニPCです。
気になるのはやはり、その性能が従来のミニPCとどう違うのか、という点です。
そこで今回の記事では、CPUやグラフィック性能のベンチマークやAI性能、ゲーム性能に焦点を当てて、その性能の全貌を明らかにしました。
【先に結論からお伝えしましょう】
GMKtec K13 の長所(Pros):
- Intel Core Ultra 7 256V(シリーズ2)による劇的なAI処理能力の向上
- デュアル銅製ヒートパイプと高性能ファンによる静音性と冷却性能の両立
- トリプルディスプレイ環境を構築できる充実したインターフェース
- 高速な5G RJ45イーサネット(有線LAN)を標準搭載
GMKtec K13 の短所(Cons):
- メモリがオンボード仕様のため、購入後の増設・換装が不可能
- M.2スロットはNVMe専用で、安価なSATA接続SSDは非対応
- 外付けGPU接続用のOculinkポートを非搭載
- コンパクトな本体に対して電源アダプターのサイズが大きめ
総合評価:
GMKtec K13は、デスクトップの常識を覆す「超統合コンピューティングハブ」です。わずか186mmの筐体にCore Ultra 7 256Vを搭載し、Copilot+ PC要件を満たす圧倒的なAI性能と高いグラフィック性能を実現。メモリ増設不可などの制約はあるものの、クリエイターやエンジニアにとって「AI時代の新しい標準」となる完成度の高い一台です。
<この記事でわかること>
- 特徴(メリット): 次世代AIミニPC、Core Ultra 7 256V、シリーズ2、静音性、冷却性能、トリプルディスプレイ、5G RJ45イーサネット、Clawdbot
- スペック: 仕様詳細
- プロセッサ: Lunar Lake、TSMC 3nm、Intel Core Ultra 7 256V、8コア8スレッド、Pコア、Eコア、最大4.8GHz、TDP 17W〜37W
- CPUのベンチマーク: Passmark、Geekbench 6、Cinebench R23、PCMark 10、シングルコア性能、マルチコア効率
- GPUのベンチマーク: グラフィック性能、Intel Arc 140V Graphics、Fire Strike、Time Spy、3DMark、DirectX 12、Ryzen 780Mとの比較
- AIの性能: NPU 単体とプラットフォーム全体の比較、Copilot+ PC(対応状況)、ローカルAI、画像生成、Arc 128EU (K9)・Radeon 780M (K8)との比較
- ゲーム性能: モンスターハンターワイルズ、原神、鳴潮、Apex Legends、サイバーパンク2077、Forza Horizon 5、フレームレート(fps)
- デメリット: オンボードメモリ、メモリ増設不可、SATA SSD非対応、Oculink非搭載、電源アダプターのサイズ、サポート体制、ファンノイズ
- 比較:GMKtec K9(Intel Core Ultra 125H)、GMKtec K8(AMD Ryzen 7 8845HS)
- 評価: 5段階評価、総評、最適なユーザー、メリット・デメリット まとめ
- 価格: 購入先、GMKtec 日本公式、Amazon、楽天市場、AliExpress、セール、中古
この記事を最後まで読むことで、「GMKtec K13」を購入するべきかどうかがはっきりと分かるはず。購入に悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。
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公式ページ:GMKtec K13 Intel® Core™ Ultra 7 256V ミニPC – GMKtec JP
特徴と魅力:GMKtec K13 次世代AIミニPCのメリット
ここでは、GMKtec K13の主な特徴について書いていきます。従来のミニPCとは一線を画す「AI特化」というコンセプトや、実際の使い勝手に直結するポイントを深掘りしました。
シリーズ2が生み出す圧倒的なAI処理能力
まず注目すべきは、CPU「Intel Core Ultra 7 256V(シリーズ2)」の搭載です。これまでのモデルと比較しても、AI処理能力が劇的に向上しています。NPU単体で最大47 TOPS、プラットフォーム全体で115 TOPSという数値は伊達ではありません。ローカルでAIエージェント「Clawdbot」(クロウドボット)を使用しても、以前のモデルのようなもたつきを感じさせないレスポンスです。Webブラウジングと並行してAI推論を行っても動作が重くならず、まさに「次世代」のパフォーマンスを感じさせてくれます。
※「Clawdbot」(クロウドボット)の現在の正式名称は「OpenClaw」(オープンクロウ)です。
静音性と冷却性能の両立
GMKtecといえばNucBoxシリーズでおなじみの超小型筐体が有名ですが、このK13は少し趣が異なります。186mm×88mmというサイズ感は、スマートフォンを少し厚くした程度。しかし、その内部にはデュアル銅製ヒートパイプと高性能ファンによる強力な冷却システムが詰め込まれています。高負荷な動画編集作業を「DaVinci Resolve」で行ってもファンノイズが耳障りにならず、静かな書斎で集中力を削がれることがありません。
クリエイターを支える接続性と高速ネットワーク
インターフェースの充実ぶりも見逃せません。背面に配置された2つのUSB4ポートとHDMI 2.1を組み合わせることで、簡単にトリプルディスプレイ環境が構築できます。例えば、中央で作業画面、左右に資料とプレビュー画面を配置して効率的に作業できます。また、標準で5G RJ45イーサネット(有線LAN)を備えている点は、NASとの大容量データ転送において大きなアドバンテージになります。GMKtec公式サイトでもこの接続性が強調されていますが、実際に使うとその利便性を痛感します。
特徴のまとめ
- AI処理能力:Intel Core Ultra 7 256V(シリーズ2)搭載により、前世代と比較してAI処理性能が飛躍的に向上。
- 冷却と静音性:デュアル銅製ヒートパイプとファンの組み合わせによる優れた冷却システムで、高負荷時も静音性を維持。
- 映像出力:NucBoxシリーズのノウハウが活かされたコンパクトな筐体に、最大3画面出力(トリプルディスプレイ)機能を凝縮。
- 通信性能:日本国内の高速回線を活かせる5G RJ45イーサネットポートを標準搭載し、GMKtec公式も推奨する高速データ転送が可能。
- AI最適化:AIエージェント「Clawdbot」などのローカルAIワークフローに最適化された設計。
Intel Core Ultra 7 256V (Series 2) 8C/8T 最大4.8GHz
Intel Arc 140V Graphics (最大1.95GHz)
16GB LPDDR5X 8533 MT/s (オンボード)
512GB / 1TB PCIe 4.0 M.2 2280 SSD
デュアル M.2 2280スロット (最大16TB / SATA非対応)
DC 20V 5A (100Wアダプター)
Wi-Fi 6E (RZ616) + Bluetooth 5.2
1x 5G RJ45 イーサネット (RTL8126)
2x USB 3.2 Gen2, 3.5mmオーディオ, 電源ボタン
2x USB4, 1x USB 2.0, HDMI 2.1, 5G LAN, DC IN
HDMI 2.1 + 2x USB4 (最大3画面 4K@60Hz)
デュアル銅製ヒートパイプ + シングルファン (3Dエアフロー)
15W / 20W / 30W / 37W(ピーク)
対応 (付属品に含まれる)
Windows 11 Pro (Linux/Ubuntu対応)
186 × 88 × 36.6 mm
約523g (本体のみ)
ブラック
ACアダプタ, HDMI, VESA, マニュアル
プロセッサの仕様
GMKtec K13は、CPUにIntel® Core™ Ultra 7 256V(シリーズ2)を採用しています。これはLunar Lakeアーキテクチャに基づき、TSMCの3nmプロセス(N3B)で製造された最新のプロセッサです。
コア構成は、高性能なパフォーマンスコア(Pコア)4つと高効率なエフィシェントコア(Eコア)4つを組み合わせた8コア8スレッドとなり、ハイパースレッディング技術は非採用です。動作周波数はベースクロックが2.2GHz、ターボブースト時の最大周波数はPコアが4.8GHz、Eコアが3.7GHzに設定されています。
また、12MBのIntel® Smart Cacheを搭載し、AI処理能力も強化されています。統合されたNPU(Intel® AI Boost)は最大47 TOPS、GPUなどを含めたプラットフォーム全体では最大115 TOPSのAI演算性能を発揮し、高い電力効率(TDP 17W〜37W)を実現しています。
CPUのベンチマーク結果
GMKtec K13のCPUに関するベンチマークの結果は以下のようになっています。
Passmark (Multi)
Geekbench 6 (Single)
Geekbench 6 (Multi)
Cinebench R23 (Single)
Cinebench R23 (Multi)
Cinebench 2024 (Single)
Cinebench 2024 (Multi)
PCMark 10
CPUベンチマークの結果からわかること
シングルコア性能が極めて優秀: Cinebench R23で2,000超、Geekbench 6で2,400超というスコアは、モバイル向けCPUとしてトップクラスの性能であり、日常的な操作のレスポンスが非常に高速であることを示しています。
効率的なマルチコア処理: ハイパースレッディング非対応の8コア/8スレッド構成ながら、Cinebench R23で12,000を超えるスコアを記録しており、TSMC 3nmプロセスによる高い演算効率が証明されています。
実用シーンでの快適さ: PCMark 10のスコアが6,850と高く、オフィスソフトやビデオ会議、ウェブブラウジングといった一般的なビジネス用途においてストレスのない動作が期待できます。
CPU性能を比較
GMKtec K13のCPU性能をGMKtec K9、GMKtec K8と比較してみました。
GMKtec K13 (Ultra 7 256V)
GMKtec K8 (Ryzen 7 8845HS)
GMKtec K9 (Ultra 7 155H)
GMKtec K8 (Ryzen 7 8845HS)
GMKtec K9 (Ultra 7 155H)
GMKtec K13 (Ultra 7 256V)
CPU性能の比較からわかること
シングル性能で競合を圧倒: K13は前世代のK9や競合のK8を約13〜15%上回るシングル性能を実現しており、アプリの起動やウェブページの読み込み速度において明確な優位性があります。
マルチ性能における驚異的な粘り: スレッド数が大幅に多いK9(22スレッド)に対し、わずか8スレッドのK13がほぼ同等のスコアを記録している点は注目すべき進化です。
用途に応じた最適な選択: マルチコアの絶対的なパワーでは依然としてK8が有利ですが、シングルコア性能の高さと最新のAI処理能力(115 TOPS)を重視するなら、K13が最もバランスの取れた選択となります。
GPU(グラフィック性能)のベンチマーク結果
「GMKtec K13」のGPU(グラフィック性能)のベンチマーク結果は以下のようになっています。
Fire Strike (DX11)
Fire Strike Extreme
Time Spy (DX12)
Night Raid (DX12/低負荷)
Wild Life (Vulkan)
GPUのベンチマーク結果からわかること
内蔵GPUとして極めて高い描画能力: DirectX 12環境のTime Spyで3,700を超えるスコアを記録しており、従来のノートPC向け内蔵GPUの域を大きく超える性能を持っています。
幅広いAPIへの対応と安定性: DirectX 11(Fire Strike)から最新のVulkan(Wild Life)まで、各世代のAPIで高い数値を維持しており、最新ゲームから少し前のタイトルまで幅広く対応できるポテンシャルがあります。
外部GPUに迫るポテンシャル: これらの数値はエントリークラスの単体GPU(GTX 1650等)の性能に迫るものであり、ミニPC単体でも本格的なグラフィック処理やゲームプレイが可能であることを示しています。
グラフィック性能を比較
「GMKtec K13」のグラフィック性能をGMKtec K9、GMKtec K8と比較してみました。
Arc 140V (GMKtec K13)
Arc 128EU (GMKtec K9)
Radeon 780M (GMKtec K8)
GPU(グラフィック性能)の比較からわかること
競合Ryzenを圧倒するグラフィック性能: これまで内蔵GPU最強とされていたRyzen 7 8845HS(Radeon 780M)に対し、約31%もの大差をつけて上回っています。
インテル製GPUの歴史的な進化: 前世代のK9(Arc 128EU)と比較しても約24%の性能向上を果たしており、Lunar Lake世代(シリーズ2)でのアーキテクチャ刷新が劇的な効果を生んでいることがわかります。
超高速メモリによるボトルネックの解消: K13はCPUパッケージにLPDDR5X-8533メモリを統合しており、この圧倒的なメモリ帯域がGPUのパフォーマンスを最大限に引き出す要因となっています。
AI性能
ここではGMKtec K13のAI性能について解説します。
NPU性能が劇的に進化:
K13に搭載された第4世代NPUは、前世代のK9と比較して約4倍以上となる47 TOPSの演算性能を誇ります。これにより、クラウドに頼らないローカル環境でのAI処理が圧倒的に高速化されています。
GMKtec K13 (Ultra 7 256V)
GMKtec K9 (Ultra 7 155H)
GMKtec K8 (Ryzen 7 8845HS)
「Copilot+ PC」基準を唯一クリア:
Microsoftが次世代AI PCの基準とする「40 TOPS以上のNPU」という要件を、この3機種の中で唯一K13だけが満たしています。最新のWindows AI機能をフル活用したい場合、K13が必須の選択肢となります。
プラットフォーム全体での圧倒的なパワー:
CPU、GPU、NPUを合わせた合計性能でも115 TOPSに達しており、K9やK8を3倍以上引き離しています。これは画像生成やAIエージェント「Clawdbot」の並行利用など、高負荷なAIワークフローにおいて決定的な差となります。
GMKtec K13 (Ultra 7 256V)
GMKtec K9 (Ultra 7 155H)
GMKtec K8 (Ryzen 7 8845HS)
次世代AI機能の利用可否を分ける大きな差:
マイクロソフトが「Copilot+ PC」として定義する最新のAI機能(リコールやリアルタイム翻訳など)を、この3機種の中で唯一K13だけが利用できます。K9やK8は、AI処理に不可欠なNPU(AI専用チップ)の性能が基準に達していないため、これらの新機能には対応していません。
GMKtec K13 (Ultra 7 256V)
GMKtec K9 (Ultra 7 155H)
GMKtec K8 (Ryzen 7 8845HS)
ゲーム性能
GMKtec K13が搭載するCPU「インテル® Core™ Ultra 7 256V」のゲーム性能について、具体的なゲームタイトルとフレームレート(FPS)を交えて説明します。
モンスターハンターワイルズ
広大な砂漠や過酷な自然環境を舞台に、群れを成すモンスターを狩猟するハンティングアクションの最新作です。
1080p解像度において、グラフィックスプリセットを「最低」とし、インテルの超解像技術XeSSを「パフォーマンス」設定にすることで、30〜40FPSでのプレイが可能です。最新世代の極めて重いタイトルですが、Xe2アーキテクチャの最適化により、フィールドの探索や基本的なモンスターとの攻防を実用的な速度で処理します。乱戦時やエフェクトが激しい場面ではフレームレートが変動するものの、携帯性を重視したノートPCとしては驚異的な動作性能を見せます。
原神
アニメ調の柔らかな色彩で描かれた広大な世界を、4人のキャラクターを切り替えながら冒険するオープンワールドアクションRPGです。
1080pの「最高設定」において、上限である60FPSをほぼ維持した状態で動作します。描写負荷の高い最新エリアのナタやフォンテーヌにおいても、カクつきを感じることなく滑らかに移動でき、元素反応が激しく発生する戦闘シーンでも安定感があります。内蔵グラフィックスでありながら、据え置き機に近い高精細なビジュアルを維持したまま、ストレスのない快適なプレイを継続できます。
鳴潮 (Wuthering Waves)
ハイスピードなコンボアクションと、敵の攻撃を弾くパリィや回避を駆使するスタイリッシュな戦闘が特徴のオープンワールドRPGです。
1080pの「中〜高設定」において、45〜60FPSをマークします。Unreal Engine 4をベースとした美麗なグラフィックスを損なうことなく、ボス戦での素早い操作にも的確に追従する反応速度を確保しています。街中などのオブジェクトが多い場所では多少の負荷がかかりますが、全体を通してフレームレートの落ち込みが少なく、爽快感のあるアクション体験が可能です。
Apex Legends
個性の異なる「レジェンド」を操り、3人1組のチームで広大なマップから最後の1チームを目指す、スピード感あふれるバトルロイヤルFPSです。
1080pの「低〜中設定」を組み合わせることで、80〜110FPSという高い数値を記録します。近接戦闘が多発する混戦時や、多くのスキルエフェクトが重なる終盤の局面においても、60FPSを下回ることがほとんどありません。ゲーミングモニターを使用した場合でも、その性能を十分に引き出せるほど滑らかな描画が行われ、遠距離の索敵から近距離の精密なエイムまで、競技性の高いプレイを高いレベルで支えます。
サイバーパンク2077
ナイトシティという巨大な近未来都市を舞台に、身体改造を繰り返しながら裏社会を生き抜く、描写の重いオープンワールドRPGです。
1080pの「低〜中設定」ミックスに加え、XeSSを「バランス」に設定することで、35〜50FPSでの動作を実現します。非常に負荷が高いことで知られるタイトルですが、最新のグラフィックスコアにより、都市部の細かなライティングや反射を維持しながら、プレイ可能な速度を保ちます。激しいカーチェイスや銃撃戦においても一貫したパフォーマンスを発揮し、物語への没入感を削ぐことなく、近未来の世界観を堪能できます。
Forza Horizon 5
メキシコの美しい自然を舞台に、数百台のスーパーカーを自由に走らせることができる、最高峰のグラフィックスを誇るオープンワールド・レースゲームです。
1080pの「高設定」という高品質な設定において、50〜70FPSで安定して走行可能です。ハイスピードで変化する景色の描写が非常にスムーズで、車体の光沢や路面の質感、天候の変化などが鮮明に描き出されます。最適化が非常に優秀なタイトルのため、内蔵グラフィックスであることを意識させないほど滑らかなハンドル操作と、圧倒的な視覚体験を両立しています。
まとめ:ゲーム性能
モンスターハンターワイルズ (最低/XeSS)
原神 (最高設定)
鳴潮 (中〜高設定)
Apex Legends (低〜中設定)
サイバーパンク2077 (低中/XeSS)
Forza Horizon 5 (高設定)
Core Ultra 7 256VはTime Spyスコア3745に象徴される通り、従来の薄型ノートPCの常識を覆すゲーム性能を備えています。特にインテルの超解像技術XeSSを活用することで、最新のAAAタイトルから競技用FPSまでを1台でこなせる、極めて汎用性の高いモバイルプロセッサといえます。
購入前に知っておきたいGMKtec K13のデメリット
ここでは、購入前に必ず確認しておきたい「GMKtec K13」の注意点やデメリットについて解説します。高性能で魅力的なモデルですが、用途によっては制約となる仕様も存在するため、自分の使い方に合っているか冷静に判断するための材料にしてください。
デメリット(短所、欠点)
デメリット1:メモリの増設・換装が不可能
もっとも注意すべき点は、メモリがCPUパッケージに統合されたオンボード仕様(LPDDR5X)であるため、購入後の増設や換装が一切できないことです。16GBという容量は現時点では十分ですが、将来的にさらに大容量が必要になった場合でも対応策がありません。用途が明確で16GBで足りるユーザーには問題ありませんが、拡張性を重視するユーザーには大きな制約となります。
デメリット2:SATA接続のM.2 SSDは非対応
ストレージ拡張用のM.2スロットは2つ搭載されていますが、いずれもNVMe(PCIe)専用となっており、安価なSATA接続のM.2 SSDは利用できません。手元に余っているSATA SSDを再利用してデータドライブにしたいと考えている場合は、注意が必要です。ただし、NVMe SSDの価格も下がってきているため、新規購入する場合は大きな問題にはならないかもしれません。
デメリット3:外部接続性の制限(Oculink非搭載)
一部のハイエンドミニPCに搭載されている「Oculink」ポートは備えていません。USB4経由でのeGPU接続は可能ですが、Oculinkほどの帯域幅は確保できません。将来的に外付けGPU(eGPU)を接続して、さらにグラフィック性能を底上げしたいと考えているユーザーにとっては、インターフェースの選択肢が限られる点で不向きと言えます。
デメリット4:メーカーサポート体制の不安
海外メーカー製品全般に言えることですが、不具合が発生した際の修理対応や日本語でのサポート、保証の受けやすさについては、国内大手メーカーと比較すると依然としてハードルが高いという指摘があります。GMKtec公式サイトやAmazonでの販売チャネルはあるものの、万が一のトラブル時に国内メーカーと同等の迅速なサポートを期待するのは難しい側面があります。
デメリット5:電源アダプターのサイズ
100W給電に対応したDCアダプターが付属しますが、本体が非常にコンパクト(186mm)であるため、相対的にアダプターの大きさが目立ちます。デスク周りをすっきりさせたい場合、設置場所によってはアダプターの取り回しに工夫が必要です。本体の小ささに惹かれて購入したものの、電源周りのかさばりが意外な盲点になるかもしれません。
デメリット6:高負荷時の熱と静音性のトレードオフ
3段階のパフォーマンスモードがありますが、最大性能を引き出す「パフォーマンスモード(30W〜37W)」では、必然的に発熱量が増加します。これに伴い冷却ファンの回転数が上がり、動作音が大きくなる可能性があります。静音性を重視する「サイレントモード」とのトレードオフになるため、高負荷な作業を長時間行う際は、ある程度のファンノイズを覚悟する必要があります。
まとめ:デメリット
GMKtec K13は非常に完成度の高いミニPCですが、メモリがオンボードで増設できない点や、SATA SSDおよびOculinkが非搭載である点など、ハードウェア構成上の制約がいくつか存在します。また、海外メーカー特有のサポート面の不安や、小型筐体ゆえのアダプターの存在感なども考慮すべきポイントです。これらのデメリットを許容できるかどうかが、購入を決める上での重要な判断基準となるでしょう。
GMKtec K13の評価
8つの評価基準で「GMKtec K13」を5段階で評価してみました。
【項目別評価】
パフォーマンス:★★★★★
最新のCore Ultra 7 256VとArc 140V GPUを搭載し、CPU処理能力とグラフィック性能の両面で前世代から飛躍的な進化を遂げています。
冷却性能と静音性:★★★★☆
デュアル銅製ヒートパイプと3Dエアフロー構造を採用し、高性能なパーツを効率的に冷却しながら、サイレントモード等で静音性も確保されています。
デザイン:★★★★☆
スマートフォンを少し大きくした程度の186mmという極小サイズは設置場所を選びませんが、相対的に電源アダプターの大きさが目立ちます。
通信:★★★★★
一般的な2.5G LANの2倍の速度を誇る「5G RJ45イーサネット」を標準搭載しており、Wi-Fi 6Eと合わせて最強クラスの通信環境です。
拡張性:★★★☆☆
最大16TBまで対応するデュアルM.2 SSDスロットは優秀ですが、メモリがオンボードで増設不可、Oculink非搭載という点は惜しいポイントです。
機能:★★★★★
背面のUSB4ポートによる拡張性、トリプルディスプレイ対応、そして「Copilot+ PC」要件を満たすAI機能など、先進的な機能が満載です。
使いやすさ:★★★★☆
Windows 11 Proに加え、公式にLinux/Ubuntu環境の構築やAI活用のガイドが提供されており、開発者にとっても非常に扱いやすい一台です。
コストパフォーマンス:★★★★★
次世代のAI性能と強力なiGPUを備えながら、実売価格が約10万円台というのは、競合製品と比較しても極めて高いコストパフォーマンスです。
【総評】★★★★★
次世代基準の性能を凝縮したメリット
GMKtec K13は、単なる小型PCではなく、デスクトップの常識を変える「超統合コンピューティングハブ」です。最大の魅力は、わずか186mmのボディにCore Ultra 7 256Vという強力なCPUを搭載し、前世代を大きく上回る処理能力とグラフィック性能を実現している点です。さらに、家庭用としてはオーバースペックとも言える「5G LAN」や、ケーブル1本で拡張可能なUSB4ポートを2基備えるなど、インターフェース周りも妥協がありません。日本の高速なネット環境や最新の周辺機器をフル活用できる、将来性の高い一台です。
「Copilot+ PC」を実現する圧倒的なAI性能
本機を選ぶ最大の理由は、そのAI性能にあります。NPU単体で47 TOPS、システム全体で115 TOPSという数値は、Microsoftの「Copilot+ PC」要件をクリアするものであり、競合するRyzen機や旧Core Ultra機を圧倒しています。これにより、将来的なWindowsのAI機能に対応できるだけでなく、ローカル環境でのAIチャットボット「Clawdbot」などを高速かつセキュアに動作させることが可能です。クラウドに依存せず、自分の手元でAIを使いこなしたいユーザーにとって、これ以上ない選択肢となるでしょう。
購入前に確認すべき拡張性の制約
購入を検討する際、唯一にして最大の注意点は「メモリの増設ができない」ことです。16GBのメモリはオンボードで実装されているため、後から容量不足を感じても追加することができません。また、SATA接続のSSDが使えない点や、外付けGPUを接続するためのOculinkポートがない点も、一部のハイエンドユーザーには制約となります。16GBで十分な用途であれば問題ありませんが、仮想マシンを多数立ち上げるなど、大量のメモリを消費する作業には不向きであると割り切る必要があります。
クリエイターと開発者に最適な一台
総じて、GMKtec K13は「AI時代の新しい標準」を体現したミニPCです。メモリの制約はあるものの、それを補って余りあるCPU・GPU性能と、圧倒的なAI処理能力を持っています。場所を取らずにトリプルディスプレイ環境を構築したいビジネスマン、ローカルLLMや画像生成AIを試したいエンジニア、そしてフルHDでゲームを楽しみたいライトゲーマーまで、幅広い層に自信を持っておすすめできる完成度の高いモデルです。
GMKtec K13の価格・購入先
※価格は2026/02/10に調査したものです。価格は変動します。
GMKtec 日本公式サイト
- 16GB+512GB SSDモデルで100,498円、
- 16GB+1TB SSDモデルで107,998円、
で販売されています。
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ECサイト(Amazon、楽天、AliExpressなど)
※まだ販売されていません。まもなく入荷する予定です。
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おすすめのライバル機種と価格を比較
GMKtec K13に似た性能をもつミニPCも販売されています。価格の比較もできるので、ぜひ参考にしてみてください。
GMKtec NucBox K9
GMKtecから発売されたIntel Core Ultra 5 125H プロセッサ 搭載のミニPCです(2024年4月 発売)。
NPUのMovidius VPU、インテル AI Boost、32GB DDR5-5600 メモリ、1TB / 2TB M.2 SSD ストレージ、Window 11 Proを搭載しています。
また、最大34TOPS(1秒間に34兆回の演算処理)、4K 3画面出力(HDMI 2.0、Type-C、DP 1.4)、最大96GBまでのメモリ拡張、冷却システム、VESAマウント、USB 4 Type-C (Thunderbolt 4互換/最大40Gbps/PD充電/DP1.4) x1、USB3.2 Gen2 (10Gbps) x4、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2、2.5Gのデュアル ギガビット有線LANに対応しています。
✅価格は、AliExpressで70,727円(ベアボーンモデル)、です。
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GMKtec NucBox K8 Plus
GMKtec から発売されたAMD Ryzen 7 8845HS プロセッサ搭載のミニPCです(2024年10月に発売)。
Windows 11 Pro、32GB DDR5-5600メモリ、1TB/2TB SSD M.2 (2280 PCle Gen 4.0) ストレージ、Oculink ポート、2つのLANポートを搭載しています。
また、3画面出力(USB4、HDMI 2.1、DP2.1)、最大8TBまでのストレージ拡張(M.2 2280)、最大96GBまでのメモリ拡張、冷却システム、VESAマウント、USB 4.0 Type-C (40Gbps/PD充電/DP1.4) x2、USB3.2 (Gen2/10Gbps) x2、USB 2.0 x1、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2、2.5Gbpsのデュアル ギガビット有線LANに対応しています。
✅価格は、Amazonで61,998円(ベアボーン)、楽天市場で147,500円(送料無料)、ヤフーショッピングで145,087円、です。
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GMKtec EVO-T1
GMKtecから発売されたIntel Core Ultra 9 285H 搭載のミニPCです(2025年7月18日 発売)。
64GB DDR5 5600 MT/sメモリ、1TB または 2TB M.2 SSDストレージを搭載しています。
また、Oculinkポート、4画面同時出力(HDMI 2.1, DP 1.4, USB4, Type-C)、VC放熱とインテリジェントファンコントロールを備えたデュアル冷却システム、VESAマウント、メモリ拡張(最大128GBまで・2スロット)、ストレージ拡張(合計で最大12TB・3つのM.2スロット)、USB3.2-C (PD/DP/データ)、USB3.2-A x3、USB2.0-A x2、Wi-Fi 6, Bluetooth 5.2、2つの2.5G LANポートにも対応しています。
✅価格は、Amazonで116,937円(税込・64GB DDR5 3TB)、楽天市場で242,929円(送料無料)、ヤフーショッピングで245,337円、AliExpressで156,184円、です。
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GEEKOM GT1 Mega
GEEKOMから発売されたIntel Core Ultra 9 185H / Core Ultra 7 155H / Core Ultra 5 125H 搭載のミニPCです(2024年10月発売)。
32GB DDR5 5600MHz メモリ、1TB M.2 2280 PCIE Gen4x 4 SSD、Windows 11 Proを搭載しています。
また、高度なAI処理、4画面出力、2つのUSB 4.0ポート、VESAマウント、 ケンジントンロック、冷却システム、USB3.2 Gen2 Type-A x5、USB 2.0 Type-A x1、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4、デュアル 2.5G ギガビット有線LANに対応しています。
✅価格は、Amazonで207,212円(税込)、楽天市場で164,900円(送料無料)、米国 Amazon.comで$1079.00、です。
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この記事を書いた人:秋葉原ぶらり
ガジェットブロガー / 動画クリエイター。2014年からブログを開始。以来、Android端末やWindowsデバイス、ゲーム製品、Apple製品、PC周辺機器などのレビューを発信し続けている。目標は東京「秋葉原」をぶらぶらと探索する楽しさを、そのままネット上で体験できるようにすること。趣味は、写真、プログラミング、読書、小説やエッセイの文筆、デザイン制作など多岐にわたる。最新の更新情報はX:旧Twitter(URL:https://x.com/akiba_burari)やThread(URL:https://www.threads.com/@akibaburari)、でも発信中。
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