
2024年9月26日に発売された完全ワイヤレスイヤホン「Google Pixel Buds Pro 2」は、Google独自の「Tensor A1」チップを初搭載したことで、前モデルから劇的な進化を遂げていると評判です。
このレビューでは、Pixel Buds Pro 2が実際にどれほど快適になったのか、前モデル「Google Pixel Buds Pro」と比較してどう変わったのか、特に音質やAIアシスタント「Gemini連携」機能に焦点を当てて実力を徹底的に検証しました。
【先に結論からお伝えしましょう】
Google Pixel Buds Pro 2 の長所(Pros):
- 固定用アーチの復活による、激しい運動でも外れない抜群のフィット感
- Tensor A1チップが可能にした、前モデル比2倍の強力なノイズキャンセリング
- まるで着けていないかのように自然な外部音取り込みモード
- Gemini(AI)とのシームレスな連携と、スマホ不要の高度な音声操作
- ケース込みで最大30時間(ANCオン)のロングバッテリーとワイヤレス充電
Google Pixel Buds Pro 2 の短所(Cons):
- 36,800円という強気な価格設定(前モデルから値上げ)
- LDACなどのハイレゾコーデックに非対応
- シビアなゲームプレイではわずかな遅延を感じる可能性も
総合評価:
Google Pixel Buds Pro 2は、前モデルの課題だった装着感を「固定用アーチ」で完全に解消し、Tensor A1チップによる圧倒的な静寂と上質なサウンドを実現した、Androidユーザーにとって「最強のAIパートナー」です。ハイレゾ非対応や価格の上昇は惜しい点ですが、Geminiとの対話やケースごと探せる安心感など、スペック表以上の体験価値を提供してくれる傑作だと感じました。
<この記事で分かること>
- デザイン・装着感: 固定用アーチ、フィット感、4.7gの軽量ボディ、カラーバリエーション、ケースのサイズ感、操作方法・使い方、防滴・防水性能(IP54)、付属品
- 音質・サウンド: Tensor A1チップ、11mmドライバー、高音質、低音・中音・高音のバランス、ヘッドトラッキング付き空間オーディオ、イコライザー調整
- ノイズキャンセリング: Silent Seal 2.0、ANC性能(2倍)、外部音取り込み(トランスペアレンシー)、アダプティブオーディオ、耳圧感の軽減
- 連携機能・AI: Gemini連携、Gemini Live(会話機能)、Googleアシスタント、リアルタイム翻訳機能、会話検知機能、Find Hub(デバイスを探す)
- 通話性能: マイク性能、クリア音声通話、ビームフォーミングマイク、風切り音耐性、Web会議品質、Bluetoothスーパーワイドバンド
- バッテリー・充電: 再生時間(ANCオン/オフ)、ケース込みの持ち時間、急速充電、ワイヤレス充電(Qi)、バッテリーシェア
- 接続・互換性: コーデック(SBC, AAC)、マルチポイント接続、ペアリング、対応機種(Pixel, Android, iOS)、遅延(レイテンシー)、Bluetooth 5.4
- 比較・検証: Google Pixel Buds Pro(第1世代)との違い・比較、メリット・デメリット
- 総評: 5段階評価、コストパフォーマンス、おすすめユーザー
- 価格:購入先、Googleストア、Amazon・楽天などのECサイト、中古、ライバル機種との価格比較
この記事を最後まで読むことで、「Google Pixel Buds Pro 2」を購入するべきかどうかがはっきりと分かるはず。購入に悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。
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公式ページ:Google Pixel Buds Pro 2: 快適なフィット感の AI 搭載イヤホン
デザインと装着感:Google Pixel Buds Pro 2の劇的な進化と快適性
ここでは、Google Pixel Buds Pro 2のデザインや装着感、そして前モデルからの劇的な進化について、実際に使用した感想を交えて詳しくレビューしていきます。
驚くほど軽く、ポップなデザイン
ケースを手にした瞬間、そのコロンとした「小石」のような形状とマットな手触りに親しみを感じました。前モデルの「Google Pixel Buds Pro」も同様のデザイン言語でしたが、今回のPixel Buds Pro 2はケースを開けた時の印象が違います。カラーバリエーションは「Porcelain」「Hazel」「Wintergreen」「Peony」の4色展開で、私は落ち着いた色合いの「Hazel」を選びました。ダークトーンのシックな色味はどんな服装にも馴染み、耳元で主張しすぎない大人のガジェットという印象を与えてくれます。
イヤホン本体の表面もマットな仕上げで指紋が目立ちにくく、高級感と実用性を兼ね備えていると感じました。また、ケース底面には新たにスピーカーが搭載されており、「デバイスを探す」機能でケース自体から音を鳴らせるようになったのは、頻繁に物を置き忘れる私にとって嬉しいアップデートです。
「固定用アーチ」がもたらす安心感と装着革命
今回、最も感動したのは装着感の進化です。前モデルのPixel Buds Proは、耳の穴だけで支える形状だったため、ふとした瞬間に「落ちそう」という不安を感じることがありました。しかし、Pixel Buds Pro 2では「固定用アーチ」が復活しました。このアーチを耳のくぼみに合わせて「ひねる」ことで、驚くほどしっかりと固定されます。
実際にこのイヤホンを装着して、近所の公園で5キロほどジョギングをしてみましたが、着地の衝撃でもズレる気配が全くありませんでした。AirPods Pro 2など他社製品と比較しても、この物理的なロック機構による安心感は頭一つ抜けています。
また、重量が前モデルの片耳6.2gから4.7gへと約27%も軽量化されたことには驚かされました。以前は2時間ほど映画を観ていると耳に重さを感じて休憩を挟んでいたのですが、Pixel Buds Pro 2では3時間のWeb会議でつけっぱなしにしていても、耳への圧迫感や痛みをほとんど感じません。4500万種類以上の耳の形を分析して設計されたというだけあり、まるで自分の耳の一部になったかのような自然なフィット感です。
直感的な操作性
操作性に関しては、表面をタッチする感度が良好で、前モデルから引き継がれた「前後のスワイプで音量調整」ができる点はやはり最高の機能だと再確認しました。タッチセンサーの反応も良く、タップで再生・停止、スワイプで音量変更という操作が非常にスムーズに行えます。スマホを取り出さずに耳元だけで直感的に音量を変えられるのは、満員電車の中や手がふさがっている家事の最中などで非常に重宝します。
また、前モデルではケースからイヤホンが取り出しにくいという声もありましたが、Pixel Buds Pro 2ではイヤホンが少し飛び出しているおかげで、指先が乾燥していてもスムーズにつまみ出すことができるようになっており、細かな使い勝手も向上しています。
盤石の耐久性
耐久面でも、イヤホン本体がIP54の防塵・防水、ケースもIPX4の防水に対応し、前モデル(イヤホンIPX4、ケースIPX2)から強化されています。防塵性能が追加されたことで、埃っぽい場所やアウトドアでの使用に対する安心感が増しました。突然の雨や、ジムでの激しいトレーニングで汗だくになっても気にする必要がないのは、毎日使うデバイスとして大きなメリットです。
まとめ:デザインと装着感
- デザイン:マットで指紋がつきにくく、ポップなカラーが耳元のアクセントになる
- 装着感:固定用アーチをひねって固定する仕組みにより、激しい運動でも外れる不安がない
- 軽量性:前モデルから大幅に軽量化され、長時間の使用でも耳が疲れにくい
- 耐久性:IP54の防塵・防水性能により、雨や汗を気にせずアクティブに使用できる
- 操作性:スワイプによる音量調整が直感的で、スマホなしでも快適に操作可能
音質
ここでは、Google Pixel Buds Pro 2の音の特性と調整、ANC(ノイズキャンセリング)と外部音取り込み、通話品質についてレビューします。
音の特性と調整:Google Pixel Buds Pro 2の進化した没入感とクリアな響き
Google Pixel Buds Pro 2は、独自のTensor A1チップと新設計の音響構造により、ノイズキャンセリングを効かせても、音質が劣化せずに、元の音源のクリアな音をそのまま楽しめるようになりました。ここでは、ANC効果を含まない純粋なオーディオ再生能力(音質)と空間オーディオ、そして音質調整機能について詳しくレビューします。
初代「Google Pixel Buds Pro」との音質の違い
初めてPixel Buds Pro 2を耳に装着し、お気に入りのプレイリストを再生した瞬間、前モデル「Google Pixel Buds Pro」との違いにハッとさせられました。前モデルは11mmドライバーによるパワフルな低音が魅力でしたが、時折、音が少しこもって聞こえる場面がありました。しかし、今回のモデルは同じ11mmの大口径ドライバーを搭載しながらも、全く別次元のクリアなサウンドを響かせます。
これは、Tensor A1チップが音楽処理専用のパス(経路)を持っていることや、新開発の高周波チャンバーが効いているのでしょう。音が団子にならず、一つひとつの楽器が独立して鳴っているような分離感があり、全体的に見通しが非常に良くなっています。
試聴レビュー:引き締まった低音とクリアなボーカル
音質は前モデルの「低音重視」という傾向から、Pro 2では全帯域が見渡せる「高解像度バランス型」へと明確にシフトしました。
ビリー・アイリッシュの『Bad Guy』を再生したとき、イントロの重低音が鳴った瞬間、前モデルとの「低音の質」の違いに驚かされました。以前は量感たっぷりで少し膨らみ気味だった低音が、Pro 2では「ドスン」と深く沈み込みながらも、スッと引くキレの良さを持ったタイトな音に変化しています。ベースラインの輪郭がくっきりと浮かび上がり、迫力がありながらも他の音を邪魔しない、非常に洗練された低音です。
次に、宇多田ヒカルの楽曲を聴いてみたところ、以前はバックトラックの迫力に押され気味だったボーカルが、Pro 2では一歩前に出てくるような明確な存在感を放ちます。ブレス(息継ぎ)の微細なニュアンスや声の震え、高音域の表現力までが生々しく伝わり、ピアノやアコースティックギターの音色もクリアに響きました。
さらに、新開発の高周波チャンバーのおかげか、ハイハットやシンバルの金属音が非常に煌びやかに伸びていきます。解像度が高いにもかかわらず、耳に刺さるような不快なシャリつき(歯擦音)が巧みに抑えられており、長時間聴き続けても聴き疲れしない、滑らかで上質なサウンドだと感じました。
ヘッドトラッキング付き空間オーディオで映画館のような体験を
映画鑑賞やライブ映像の視聴において、この機能は圧倒的な没入感をもたらします。Netflixでアクション映画『トップガン マーヴェリック』を視聴した際、戦闘機のエンジン音が頭の後ろから前方へと抜け、さらに自分の顔を右に向けると、音の発生源が左耳側に残るという、極めて正確な定位感を体験できました。
まるで映画館のセンターシートに座っているかのような臨場感です。前モデルも空間オーディオに対応していましたが、Pro 2ではTensor A1チップの高速処理のおかげか、頭を素早く動かした際の音の追従性がより滑らかになり、違和感が解消されているように感じました。この機能は特定のアプリやコンテンツに依存しますが、対応コンテンツを視聴する際の迫力は、単なるステレオ再生とは一線を画す体験です。
自由自在なイコライザーで自分好みの音に
自分好みの音質を追求したいユーザーにとって、5バンドのイコライザー機能は強力なツールです。専用アプリには「低音ブースト」や「ボーカルブースト」といったプリセットが用意されていますが、さらに各帯域を細かくスライダーで調整できるカスタムEQも搭載されています。私はEDMを聴く際に低音を強めに設定してみましたが、音が割れたり全体のバランスが崩れたりすることなく、ベースの迫力だけが綺麗に増幅されました。
逆にポッドキャストを聴く際は中高音を上げて声をクリアにするなど、コンテンツに合わせた柔軟な調整が可能です。調整結果が即座に反映されるレスポンスの良さも、音楽体験を損なわない重要なポイントだと感じました。
まとめ:音質
- 全体の傾向:前モデルの低音重視から、全帯域の解像度が高いバランス型へと進化
- 低音域:量感だけでなく、深みとキレのある引き締まった低音を実現
- 中音・高音域:ボーカルが埋もれずクリアに前に出て、高音も刺さらず滑らか
- 空間オーディオ:ヘッドトラッキング対応により、映画や動画で高い没入感と正確な定位を提供
- 調整機能:5バンドEQにより、音質の劣化を感じさせずに自分好みのサウンドを作れる
ノイズキャンセリングと外部音取り込み:Google Pixel Buds Pro 2が作る圧倒的静寂
ここでは、Google Pixel Buds Pro 2の最大の特徴であるノイズキャンセリング(ANC)と外部音取り込み機能について、前モデルからの進化点や実際の体験談を交えてレビューしていきます。
前モデルからの劇的な進化:2倍の静寂と専用チップ
Google Pixel Buds Pro 2は、ノイズキャンセリング性能において前モデルから劇的な進化を遂げました。最大の違いは、イヤホンとして初搭載されたGoogle独自の「Tensor A1」チップです。このチップが可能にした「Silent Seal 2.0」により、前モデル比で最大2倍のノイズキャンセリング性能を実現しています。
特に400Hz〜2kHzの中間周波数帯域の遮音性が強化され、人の声などの騒音に強くなりました。また、音楽信号とANC処理を別々の経路で処理する「マルチパス処理」を採用したことで、ノイズを消しつつも音質への干渉を防いでいる点も大きな改良点です。
シーン別体験:生活音が「遠くの出来事」に変わる感覚
実際に様々な場所で、その静寂性を詳しくテストしてみました。
まず、休日の混雑したカフェでの作業です。前モデルでは、低音の空調ノイズは消せても、隣の席の話し声や、食器がぶつかる「カチャカチャ」という鋭い音まではカットしきれず、音楽のボリュームを上げて誤魔化すことがありました。しかしPro 2では、ANCをオンにした瞬間、それらがスッと遠ざかり、まるで自分だけが防音ガラスの向こう側にいるような感覚に陥ります。音楽を小音量で流すだけで、周囲の会話内容はほぼ判別不能になり、完全に作業に没頭できる「個室」のような空間を手に入れることができました。
次に、通勤ラッシュ時の地下鉄と徒歩移動です。ホームに入線してくる電車の轟音や、走行中の「ゴオオ」という重低音は、驚くほど綺麗に消え去ります。特に感動したのは、ANC特有の「圧迫感」のなさです。強力なノイズキャンセリング製品でありがちな、耳がツンとするような閉塞感が、内蔵センサーによる自動減圧機能のおかげでほとんどありません。そのため、1時間の移動中ずっとオンにしていても聴き疲れせず、ただ純粋に静かな移動時間を楽しむことができました。
環境に寄り添うアダプティブ オーディオ
今回の実機レビューで特に利便性を感じたのが、周囲の騒音レベルに合わせてノイズキャンセリングの強度を自動調整してくれる「アダプティブ オーディオ」です。例えば、静かな路地裏から交通量の多い大通りに出た際、操作を一切することなく、騒音の増加に合わせて自然にANCが強まりました。逆に静かな場所では強度が緩むため、常に最適な静寂が保たれます。いちいちスマホを取り出してモードを切り替える手間から解放されるシームレスな体験は、一度味わうと戻れない快適さがありました。
驚くほど自然な外部音取り込み
外部音取り込み(トランスペアレンシー)モードの完成度も極めて高いです。マイクで拾ったような機械的な不自然さが解消され、まるでイヤホンを着けていないかのような、クリアで自然な音が聞こえてきます。コンビニのレジで店員さんと話す際も、相手の声がはっきりと聞き取れました。
「会話検知機能」をオンにしておけば、自分が話し始めると自動的に音楽の音量が下がり、外部音取り込みモードに切り替わります。この反応速度も速く、買い物の会計時や知人に会った際など、イヤホンを外さずに会話ができるのは非常に実用的でした。
まとめ:ノイズキャンセリングと外部音取り込み
- 進化点:Tensor A1チップとSilent Seal 2.0により、中高音域のノイズ抑制が前モデル比で2倍に向上
- 体験(屋内):カフェでの人の話し声や食器音を効果的にカットし、集中できる環境を作る
- 体験(屋外):地下鉄の重低音ノイズを消し去りつつ、耳への圧迫感が少ない
- アダプティブ機能:環境に合わせてANC強度を自動調整するため、手動操作が不要で快適
- 外部音取り込み:機械的な音がせず自然で、会話検知機能により着けたままスムーズに会話が可能
通話品質:Google Pixel Buds Pro 2のAI技術が支えるクリアな会話
Google Pixel Buds Pro 2は、GoogleのAI技術を駆使して通話品質を向上させています。ここでは、ビジネスシーンや騒音下での通話テストを通じて感じたマイク性能と、便利な会話検知機能についてレビューします。
AIが実現する「クリア音声通話」の実力
静かな室内でWeb会議に使用した際、通話相手からは「マイクを使って話しているのが分からないほど自然でクリアだ」という評価を得ました。左右それぞれに搭載された3つのマイクとAIによる「クリア音声通話」機能が、私の声を的確に拾ってくれているようです。前モデルのPixel Buds Proも通話品質は及第点でしたが、Pro 2では声の輪郭がよりはっきりとし、こもった感じが軽減されているように感じました。特にBluetoothスーパーワイドバンドに対応しているため、従来の電話音声よりも帯域幅の広い、リッチな音声で通話ができる点は大きなメリットです。
騒音下でのノイズ抑制と課題
カフェや交通量の多い屋外で通話テストを行いました。周囲のガヤガヤとした雑音や車の走行音は、ビームフォーミングマイクとAI処理によってかなり強力に抑制されます。相手には私の声がメインで届いており、背景ノイズは「遠くで鳴っている」程度に抑えられていました。ただ、工事現場の近くなど極端に大きな騒音が発生している場面では、ノイズを消そうとする処理が強く働きすぎて、私の声が一瞬途切れたり、少し機械的に聞こえたりすることがあると指摘されました。この点は、AIによる処理の強度が環境によっては過敏に反応してしまうこともあると感じた部分です。
実用的な「会話検知機能」と風切り音耐性
日常使いで非常に便利だと感じたのが「会話検知機能」です。コンビニのレジなどで自分が話し始めると、AIが声を検知して自動的に音楽を一時停止し、外部音取り込みモードに切り替えてくれます。前モデルよりも反応速度が向上しており、店員さんへの「お願いします」の一言で瞬時に切り替わるため、イヤホンを外す手間が省けました。
会話が終わると自動で音楽が再開されるのもスマートです。風切り音については、風を軽減するメッシュカバーが搭載されていますが、強風の日のランニング中などは「ボウボウ」という音が多少入ります。それでも通話が成立しないほどではなく、十分に実用範囲内には収まっている印象です。
まとめ:通話品質
- マイク性能:静かな環境では非常にクリアで自然な音声を相手に届けることができる
- ノイズ抑制:AIとビームフォーミングにより周囲の雑音を強力にカットするが、極端な騒音下では声質に影響が出ることもある
- 会話検知機能:発話を検知して自動で外音取り込みに切り替わる機能は、反応が速く実用的
- 風切り音:メッシュカバーである程度抑制されるが、強風時には多少のノイズが入る
連携機能:Google Pixel Buds Pro 2とGeminiが拓く新しい対話体験
Google Pixel Buds Pro 2は、単なるイヤホンという枠を超え、GoogleのAI「Gemini」とつながるための強力なインターフェースへと進化しました。ここでは、Pixelスマートフォンとのシームレスな連携や、Gemini Liveによる新しい会話体験、そして地味ながら大きな進化を遂げた「探す」機能についてレビューします。
Geminiとの対話:スマホを出さずにAIと「会話」する
最大の特徴は、Geminiを標準のアシスタントとして統合できる点です。前モデルの「Google Pixel Buds Pro」でもGoogleアシスタントは利用できましたが、あくまで「天気は?」「音楽をかけて」といった一問一答のコマンド操作が中心でした。しかしPro 2では、「OK Google」と話しかけるかイヤホンを長押しするだけで、より文脈を理解した高度な対話が可能になります。
実際に、駅から目的地へ向かう雑踏の中、スマホをポケットに入れたまま「さっき届いたクライアントからのメールを要約して」と頼んでみました。すると、長文のメールから重要なポイントだけをピックアップして読み上げてくれたのです。さらに「その件について、肯定的な返信案を作って」と続けると、即座に下書きを作成してくれました。前モデルでは成し得なかった、複雑なタスクを音声だけで完結できる体験は、まさに「耳の中に秘書がいる」ような未来的感覚です。
Gemini Liveで体験する「リアルな英会話」
特に衝撃を受けたのは、AIとリアルタイムで会話ができる「Gemini Live」機能です。現状では英語設定にする必要がありますが、これをオンにして散歩に出かけると、そこはもう英会話教室でした。
「週末の旅行プランを一緒に考えて」と話しかけると、こちらの発言の意図を汲み取りながら、まるで友人と電話しているかのような自然なテンポで提案が返ってきます。驚くべきは、AIが話している途中でこちらが「あ、やっぱり海じゃなくて山がいい」と割り込んでも、瞬時に話題を切り替えて対応してくれる点です。前モデルのアシスタントのような「機械的な待ち時間」や「定型文っぽさ」は一切なく、感情的なつながりすら感じるほどの没入感がありました。
Google Pixelとの強力な連携と「クリア音声通話」
Google Pixel 9などのPixelスマートフォンとの連携は、やはり群を抜いています。ケースを開けた瞬間に画面にポップアップが表示される「Fast Pair」のおかげで、初回セットアップは数秒で完了しました。
また、Pixelシリーズと組み合わせることで真価を発揮するのが「クリア音声通話」です。駅のホームや風の強い屋外で通話を試みましたが、こちらの周囲の騒音を強力にカットし、相手には私の声だけをクリアに届けてくれました。さらに、タブレットで動画を見ている最中にスマホに着信があると、自動で接続が切り替わる「音声の切り替え」も非常にスムーズで、ストレスを感じさせません。
ケースも鳴らせるようになった「デバイスを探す」機能
地味ですが、前モデルからの最も嬉しい改善点の一つが「デバイスを探す」機能の強化です。前モデルではイヤホン本体からしか音を鳴らせませんでしたが、Pixel Buds Pro 2では充電ケースに「Find Hubスピーカー」が搭載されました。
実際に部屋の中でケースごと見失った際、スマホアプリから操作すると、ケース底面のスピーカーからしっかりとした音量の着信音が鳴り響き、ソファの隙間に落ちていたのをすぐに見つけ出せました。イヤホン単体だけでなくケースも探せるようになったことで、紛失のリスクは大幅に減ったと実感しています。
まとめ:連携機能
- Gemini連携:「OK Google」で即座に起動し、複雑なメール要約や返信作成も音声だけで完結
- Gemini Live:現状は英語のみだが、割り込みも可能な自然な会話テンポで、英会話練習やブレストに最適
- Pixel連携:Fast Pairによる瞬時の接続と、デバイス間のスムーズな音声切り替えを実現
- 通話品質:Pixelスマホとの併用で、騒音下でも声をクリアに届ける強力なノイズ除去が機能する
- 紛失防止:ケースにスピーカーが搭載され、イヤホンだけでなくケース単体でも音を鳴らして探せるようになった
バッテリー:Google Pixel Buds Pro 2は小型化してもスタミナ増強
Google Pixel Buds Pro 2は、本体サイズが大幅に小型・軽量化されたにもかかわらず、バッテリー性能は前モデルから大きく向上しています。ここでは、ANC(ノイズキャンセリング)常時オンでの実使用感や、急速充電の利便性について、前モデル「Google Pixel Buds Pro」との比較を交えてレビューします。
小型化とは裏腹なタフネスバッテリー
前モデルのPixel Buds Proを使っていて不満だったのが、長時間のWeb会議やフライトで「あと少し」バッテリーが持たないことでした。しかし、今回のPro 2はANCオンの状態でも単体で最大8時間の連続再生が可能になり、前モデルの7時間から1時間延びています。
たった1時間の差に見えるかもしれませんが、実際に朝9時から夕方5時過ぎまで、昼休憩を挟んでANCを効かせたままBGMを流して作業を続けてみましたが、終業時までバッテリー切れの警告音が鳴ることはありませんでした。ANCオフなら最大12時間も持つため、静かな自宅での作業ならほぼ半日つけっぱなしでも余裕です。本体が小さく軽くなったのに、スタミナは逆に増している点に、技術の進歩とGoogleの執念を感じました。
旅行でも充電器いらずの総再生時間
ケース込みの総再生時間の伸び幅はさらに劇的です。前モデルのPixel Buds ProではANCオンで最大20時間でしたが、Pro 2では最大30時間へと、なんと1.5倍に延びています。ANCオフなら最大48時間という驚異的なスタミナです。
実際に2泊3日の出張に持ち出してみましたが、移動中の新幹線やホテルでのリラックスタイムに使い倒しても、ケースの充電が必要になることは一度もありませんでした。ケースのLEDインジケーターやスマホのウィジェットで残量を確認しても、まだ余裕がある状態。これなら、短期間の旅行であればUSB-Cケーブルをわざわざ取り出す必要すらないでしょう。
頼りになる急速充電とワイヤレス充電
うっかり充電を忘れてしまった朝にも、進化した急速充電が救ってくれました。イヤホンをケースにわずか5分戻すだけで、ANCオフなら最大1.5時間の再生が可能です。前モデルでは5分で約1時間だったので、ここでも効率がアップしています。
また、前モデル同様にQi規格のワイヤレス充電にも対応しています。帰宅後にデスク上の充電パッドにポンと置くだけで充電される手軽さは、一度慣れると手放せません。Pixelスマートフォンをお持ちなら、スマホの背面で充電できる「バッテリーシェア」機能も使えるため、ケーブルレスな運用がさらに捗ります。
まとめ:バッテリー
- 単体再生時間:ANCオンで最大8時間、オフで最大12時間と、前モデルより長時間化し1日の作業をカバーできる
- 総再生時間:ケース込みでANCオン時最大30時間(前モデル比1.5倍)を実現し、充電頻度が激減した
- 急速充電:5分の充電で最大1.5時間再生(ANCオフ)でき、急なバッテリー切れにも即座に対応可能
- 充電方法:USB-Cに加えQiワイヤレス充電に対応しており、置くだけ充電が快適
接続とコーデック:Google Pixel Buds Pro 2の安定した接続性とマルチポイントの利便性
Google Pixel Buds Pro 2は、最新のBluetooth 5.4に対応し、通信の安定性がさらに向上しました。ここでは、実際に満員電車やオフィスで使用して感じた接続の安定性、コーデックの仕様、そして動画やゲームでの遅延について、前モデル「Google Pixel Buds Pro」と比較しながらレビューします。
途切れない安心感とBluetooth 5.4
接続の安定性は、前モデルのBluetooth 5.0から5.4へと規格が新しくなった恩恵をはっきりと感じます。前モデルを使用していた際は、朝の通勤ラッシュ時など、電波が混雑する場所で稀に音が瞬断することがありました。
しかし、Pixel Buds Pro 2では、渋谷駅のスクランブル交差点や満員電車の中といった過酷な環境でも、音がプツリと途切れることは一度もありませんでした。左右のイヤホン間の同期も完璧で、非常に安定したリスニング環境を提供してくれます。ケースから取り出して耳に装着した瞬間に再接続されるスピードも速く、待たされるストレスがありません。
魔法のように切り替わるマルチポイント接続
複数のデバイスを使いこなす私にとって、最も手放せない機能が「マルチポイント接続」です。これは前モデルから引き続き搭載されていますが、切り替えのスムーズさが洗練されています。例えば、MacBookで作業用BGMを流している最中に、個人のPixelスマートフォンに着信があったとします。この時、特に操作をしなくても自動的にスマホの音声に切り替わり、通話を始めることができます。
通話が終われば、再びMacBookの音楽に戻る。この一連の流れが非常に滑らかで、デバイス間の壁を感じさせません。仕事とプライベートをシームレスに行き来できる、現代のワークスタイルに必須の機能だと感じました。
コーデックの選択と遅延について
音質に関わるコーデックについては、SBCとAACに対応していますが、残念ながらLDACやaptX Adaptiveといったハイレゾ相当の高音質コーデックには非対応です。この点は前モデルと同様で、スペック重視のユーザーには少し物足りない部分かもしれません。しかし、前述の通りドライバーやチップの進化により、AAC接続でも十分に高解像度で満足のいく音質を実現しています。
遅延(レイテンシー)に関しては、用途によって評価が分かれます。YouTubeやNetflixでの動画視聴では、口の動きと声のズレを感じることはなく、快適に楽しめました。一方で、タイミングがシビアな「音ゲー」やFPSなどのアクションゲームをプレイしてみると、タップしてから音が鳴るまでにわずかなラグを感じます。カジュアルなゲームなら問題ありませんが、競技性の高いゲームを本気でプレイする場合は、遅延が気になる可能性があります。
まとめ:接続とコーデック
- 接続安定性:Bluetooth 5.4対応により、満員電車や人混みでも途切れず非常に安定している
- マルチポイント:PCとスマホなど2台同時接続が可能で、音声の切り替えがスムーズで実用的
- コーデック:SBCとAACのみの対応で、LDACなどの高音質コーデックには非対応
- 遅延(動画):YouTubeなどの動画視聴では映像と音声のズレは気にならないレベル
- 遅延(ゲーム):シビアなタイミングが求められる音ゲーなどでは、体感できる遅延がある
検証してわかったGoogle Pixel Buds Pro 2のメリット・デメリット
Google Pixel Buds Pro 2を実際に日常のあらゆるシーンで使用し、前モデル「Google Pixel Buds Pro」と比較しながら徹底的に検証を行いました。独自の「Tensor A1」チップを搭載したことで、性能面でどのような進化を遂げたのか、そして実際に使ってみて感じた「良かった点」と「気になった点」を包み隠さず解説します。
メリット(長所、利点)
メリット1:固定用アーチによる劇的な装着感の改善
最も大きなメリットは、装着感の劇的な向上です。前モデルのPixel Buds Proは、耳の穴の摩擦だけで固定する形状だったため、ふとした拍子に緩んだり、落下しそうになったりする不安がありました。しかし、今回のPixel Buds Pro 2では「固定用アーチ」が復活し、耳のくぼみにひねって固定することで、驚くほど安定します。
実際に装着してジョギングをしてみましたが、着地の衝撃でもビクともせず、運動中も安心して音楽に集中できました。また、本体重量が片耳6.2gから4.7gへと約27%も軽量化されたため、長時間の映画鑑賞やWeb会議でも耳への負担がほとんどなく、着けていることを忘れるほどの快適さを実現しています。
メリット2:Tensor A1チップがもたらす「2倍」のANC性能
ノイズキャンセリング(ANC)性能は、前モデル比で「2倍」という謳い文句通りの進化を感じました。独自のTensor A1チップとSilent Seal 2.0の組み合わせにより、特に人の話し声や食器の音といった中高音域のノイズカット能力が格段に向上しています。
カフェで作業をする際、前モデルでは消しきれなかった隣の席の会話が、Pro 2ではスッと遠くに追いやられ、静寂な空間を作り出してくれました。さらに、ANC特有の耳への圧迫感(ツンとする感じ)が自動減圧機能によって軽減されており、強力な遮音性と快適な着け心地が見事に両立されています。
メリット3:Geminiとの対話と「会話検知」の利便性
AIアシスタント「Gemini」との連携は、スマホを取り出せない移動中などに真価を発揮します。「OK Google」と話しかけるだけで、メールの要約や経路検索、さらにはGemini Live(英語のみ)を使った自然な英会話練習まで、ハンズフリーで高度なタスクをこなせます。
また、地味ながら非常に便利だったのが「会話検知機能」です。コンビニのレジなどで自分が話し始めると、瞬時に音楽が停止して外部音取り込みモードに切り替わるため、イヤホンを外す手間が省けます。この反応速度は前モデルよりもスムーズで、日常生活の中でのストレスを大きく減らしてくれました。
メリット4:ケース込みで最大30時間のスタミナとワイヤレス充電
小型化されたにもかかわらず、バッテリー性能が向上している点も大きなメリットです。ANCオンの状態でもイヤホン単体で最大8時間、ケース込みで最大30時間の再生が可能となり、前モデル(単体7時間、ケース込み20時間)から大幅にスタミナが増強されました。
実際に丸一日外出して使い倒しましたが、バッテリー切れの心配は一切ありませんでした。また、ケースはQi規格のワイヤレス充電に対応しており、帰宅後に充電パッドに置くだけで充電できる手軽さは、毎日の運用において非常に重要です。Pixelスマホからのバッテリーシェアも可能なので、ケーブルレスな環境が整います。
メリット5:ケースからも音が出る「デバイスを探す」機能
紛失対策として、「デバイスを探す」機能が強化された点は見逃せません。前モデルではイヤホン本体からしか音を鳴らせませんでしたが、Pro 2では充電ケースにスピーカーが搭載され、ケース単体でも音を鳴らして探せるようになりました。
実際に部屋の中でケースが見当たらなくなった際、スマホアプリから音を鳴らすと、カバンの奥底からしっかりとした着信音が聞こえ、すぐに見つけ出すことができました。高価なデバイスだけに、この安心感は計り知れません。
デメリット(短所、欠点)
デメリット1:高音質コーデック(LDACなど)に非対応
価格が3万円台後半というハイエンド帯であることを考えると、対応コーデックがSBCとAACのみである点は残念です。前モデル同様、LDACやaptX Adaptiveといったハイレゾ相当の高音質コーデックには対応していません。
もちろん、Tensor A1チップによる処理でAACでも十分高音質に聞こえますが、音源のデータを余すことなく再生したいオーディオファンにとっては、スペック的に物足りなさを感じる要因になるでしょう。同価格帯の競合製品の多くがハイレゾコーデックに対応している中で、ここは明確な弱点と言えます。
デメリット2:前モデルからの大幅な価格上昇
前モデルの発売時価格が23,800円だったのに対し、Pixel Buds Pro 2は36,800円と、1万円以上の値上げとなっています。機能や性能が大幅に向上しているとはいえ、気軽に手を出せる価格ではなくなりました。
競合となるAirPods Pro 2やソニーのWF-1000XM5と同等の価格帯に突入したことで、コストパフォーマンスという点での優位性は薄れています。Googleストアのクレジットやセールを活用しないと、割高に感じるユーザーもいるかもしれません。
デメリット3:シビアなゲームには向かない遅延
動画視聴では遅延を感じることはありませんでしたが、タイミングがシビアなゲームプレイには不向きです。リズムゲームやFPSなどをプレイすると、操作と音の間にわずかなラグを感じることがありました。低遅延モードなどの専用設定が見当たらず、ゲーミング用途を重視するユーザーには、別の選択肢を検討することをおすすめします。
まとめ:メリット・デメリット
Google Pixel Buds Pro 2は、装着感、ノイズキャンセリング、AI連携、バッテリー持ちといった、ワイヤレスイヤホンに求められる基本性能を非常に高いレベルで完成させた製品です。特に前モデルで課題だった「装着の安定性」と「ANCの効き」が劇的に改善されており、Google Pixelユーザーにとっては、これ以上ない最高のパートナーになることは間違いありません。
一方で、ハイレゾコーデックへの非対応や価格の上昇といったデメリットも存在します。音質のスペックよりも、日常の快適さやAIによる先進的な体験を重視する方には、自信を持っておすすめできる一台です。
Google Pixel Buds Pro 2のスペック(仕様)
- プロセッサ: Google Tensor A1
- オーディオ: カスタム設計の 11 mm ダイナミック スピーカー ドライバ搭載、Silent Seal 2.0 を使用したアクティブ ノイズ キャンセリング、外部音取り込みモード、圧力自動調整、会話検知機能、ケース: Find Hub の着信音スピーカー
- 音声: 左右の各イヤホン: Bluetooth スーパー ワイドバンド、クリア音声通話、音声加速度計、風の音を軽減するメッシュカバー
- コーデック: SBC、AAC
- バッテリー: (アクティブ ノイズ キャンセリングがオフの場合)音楽再生可能時間はイヤホンのみで最長 12 時間、充電ケース併用時は合計で最長 48 時間
(アクティブ ノイズ キャンセリングがオンの場合)音楽再生可能時間はイヤホンのみで最長 8 時間、充電ケース併用時は合計で最長 30 時間 - 充電: 充電ケース: USB-C 充電ポート、Qi 認証済みワイヤレス充電(急速充電)充電ケースにイヤホンを入れて 5 分間充電すると、アクティブ ノイズ キャンセリングがオフであれば、最長 1.5 時間の音楽再生が可能
- 通信: Bluetooth 5.4、スーパー ワイドバンド
- マイク: 左右の各イヤホン: 3 つのマイク、風の音を軽減するメッシュカバー
- 防水: イヤホン: IP54、ケース: IPX4
- センサー: 左右の各イヤホン: 3 つのマイク、音楽、通話、音声アシストの操作に対応した静電容量方式タッチセンサー(タップとスワイプ)、IR 近接センサーによりイヤホンの着脱を検知し、自動で再生 / 一時停止、加速度計とジャイロスコープによるモーション検出、ケース: ケースの開閉を検出するホール効果センサー
- サイズ: 左右の各イヤホン(M サイズのイヤーチップ使用時): 22.74 mm x 23.08 mm x 17.03 mm
- 充電ケース: 49.9 mm x 63.3 mm x 25.00 mm
- 重量: 左右の各イヤホン: 4.7 g(M サイズのイヤーチップ使用時)
- 充電ケース: 65.0 g(イヤホンを含む)
- カラー: Moonstone、Porcelain、Hazel、Peony
- 対応OS: Bluetooth 4.0 以降に対応したデバイス(Android デバイス、iOS デバイス、タブレット、ノートパソコンなど)とのペア設定が可能
- 付属品: イヤホン、ワイヤレス充電ケース、4 サイズのイヤーチップ: XS、S、M、L(M サイズはイヤホンに装着済み)、クイック スタートガイド
Google Pixel Buds Pro 2の評価
8つの評価基準で「Google Pixel Buds Pro 2」を5段階で評価してみました。
【項目別評価】
デザインと装着感:★★★★★
固定用アーチの復活と大幅な軽量化(4.7g)により、激しい運動でも外れない抜群のフィット感を実現しています。長時間着けていても耳が痛くなりにくい点も素晴らしいです。
音質(基本性能):★★★★☆
Tensor A1チップと新設計の音響構造により、解像度が高くバランスの取れたクリアなサウンドです。ただし、この価格帯でハイレゾコーデック(LDACなど)に非対応な点は惜しいと感じます。
ANC・外部音取り込み:★★★★★
圧迫感のない自然な静寂を作り出すノイズキャンセリングと、まるで耳に何も着けていないかのように自然な外部音取り込みは、市場でもトップクラスの完成度です。
バッテリー持続時間:★★★★★
本体が小型化されたにもかかわらず、ANCオンで単体8時間、ケース込みで30時間というスタミナは驚異的です。急速充電やワイヤレス充電にも対応し、隙がありません。
接続と遅延:★★★☆☆
Bluetooth 5.4とマルチポイント接続により安定性は抜群ですが、ゲームプレイ時の遅延が気になります。低遅延モードなどの専用設定がないため、ゲーマーには向きません。
機能:★★★★★
「Gemini」との高度な連携、会話検知機能、ヘッドトラッキング付き空間オーディオ、ケースも鳴らせる「デバイスを探す」機能など、Googleならではの先進機能が満載です。
通話品質:★★★★☆
AIによるノイズ抑制とクリア音声通話により、基本的には非常に高品質です。ただ、極端に騒がしい環境では処理が強く働きすぎ、声が機械的になる場面もありました。
コストパフォーマンス:★★★☆☆
前モデルから1万円以上の値上げとなり、36,800円という価格は割高感があります。Pixelユーザー以外にとっては、ハイレゾ非対応などのスペック面で価格に見合うか判断が分かれるところです。
総評:★★★★☆
音楽専用レーンが描く「上質な音質」
Google Pixel Buds Pro 2の最大の進化は、Tensor A1チップが可能にした「音質の向上」にあります。これまでのANCイヤホンは、ノイズを消す処理が音楽信号に干渉し、音が曇ることが課題でした。しかし本機は、音楽処理専用のパス(経路)を設けることで、強力な静寂の中で、アーティストが意図した通りのクリアなサウンドを響かせます。前モデルの「低音重視」から脱却し、繊細なボーカルや高音のきらめきまで表現できるようになったその実力は、まさに「上質」と呼ぶにふさわしいものです。
スマホ不要の「AI連携力」
そしてもう一つの柱が、他社製品を圧倒する「AI連携力」です。「Gemini」を標準アシスタントとして搭載し、イヤホンだけでメールの要約から自然な英会話(Gemini Live)までこなせる体験は、単なるオーディオ機器の枠を超えています。会話を検知して自動で外音を取り込む機能や、Pixelスマホとのシームレスな接続など、AIがユーザーの行動を先回りしてサポートしてくれる感覚は未来そのものです。
36,800円という価格やハイレゾコーデック非対応という弱点はありますが、この「上質な音」と「AIパートナー」が使える体験価値は、それを補って余りある魅力があります。特にPixelユーザーであれば、迷うことなく選ぶべき一台です。
Google Pixel Buds Pro 2の価格・購入先
※価格は2025/11/24に調査したものです。価格は変動します。
Google ストア
- セール価格で27,600円(分割払いは¥2,300/月・12 回払い)、
- 通常価格で36,800円(分割払いは¥3,067/月・12 回払い)、
で販売されています。
Googleストアで「Google Pixel Buds Pro 2」をチェックする
- ※分割払いに追加の金利や手数料はかかりません
- ※支払い方法はクレジットカードまたはデビットカード、Google Play の残高と Google Play ギフトカード、PayPal、現金、PayPay、Edy、メルペイ、キャリア決済です。
ECサイト(Amazon、楽天、ヤフーなど)
- Amazonで24,301円(税込)、
- 楽天市場で24,480円(税込・送料無料)、
- ヤフーショッピングで22,039円、
- AliExpressで26,988円、
- 米国 Amazon.comで$179.99、
で販売されています。
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※AliExpressでの購入方法・支払い方法はこちらのページで紹介しています。
AliExpressで激安ガジェットをお得に購入する方法を徹底 解説
おすすめのライバル機種と価格を比較
「Google Pixel Buds Pro 2」に似た性能をもつ完全ワイヤレスイヤホンも販売されています。価格の比較もできるので、ぜひ参考にしてみてください。
Google Pixel Buds 2a
Googleから発売されたカナル型の完全ワイヤレスイヤホンです(2025年10月9日 発売)。
独自チップのGoogle Tensor A1、11mmダイナミックドライバー、イヤホン単体の音楽再生で最大10時間 (ANCオフ)間 駆動できるバッテリー、ビームフォーミングマイクを搭載しています。
また、ノイズキャンセリング(ANC / Silent Seal 1.5)、空間オーディオ、Gemini連携機能(Gemini Live)、マルチポイント接続、「Fast Pair」、防風メッシュカバー、「Find Hub」に対応。
コーデック(SBC、AAC)、外部音取り込み、、ひねって調整する固定用アーチ、圧力自動調整ベント、イコライザー調整、クリア音声通話、IP54相当の防滴・防塵、Google Pixel Budsアプリ、Bluetooth 5.4にも対応しています。
価格は、Amazonで19,188円(税込・Hazel GA06155-JP)、楽天市場で19,980円(送料無料・Hazel)、ヤフーショッピングで23,500円、AliExpressで17,245円、です。
関連記事:Google Pixel Buds 2aレビュー!革新の音質とGemini連携
Amazonで「Google Pixel Buds 2a」をチェックする
HUAWEI FreeBuds Pro 4
HUAWEIから発売されたカナル型の完全ワイヤレスイヤホンです(2025年2月7日発売)。
11mmのクアッドマグネットダイナミックドライバーと平面振動板ドライバー、新開発の3層構造形状記憶フォームイヤーチップ、充電ケース込みで約33時間駆動できるバッテリー、3つのマイク(AIノイズキャンセリング対応)を搭載しています。
また、30%向上したノイズキャンセリング、外部音取り込み機能、ヘッドコントロール機能、マルチポイント接続、ポップアップペアリング、コーデック(L2HC、LDAC、AAC、SBC)、ハイレゾワイヤレス認証、パーソナライズされたサウンド、IP54防水防塵、HUAWEI AI Life アプリ、S、M、Lの3サイズのイヤーチップ(付属)、Bluetooth 5.2に対応しています。
価格は、Amazonで19,760円(税込)、楽天市場で20,800円(送料無料)、ヤフーショッピングで28,800円(送料無料)、です。
関連記事:HUAWEI FreeBuds Pro 4 レビュー!音質、ノイキャン、装着性は最強か?
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LinkBuds Fit
ソニーから発売されたカナル型の完全ワイヤレスイヤホンです(2024年11月15日発売)。
統合プロセッサーV2、ダイナミックドライバーX、イヤホン単体の音楽再生で最大8時間 (NCオフ)間 駆動できるバッテリーを搭載しています。
また、ノイズキャンセリング(ANC)、外音取り込み、フィッティングサポーター、浅めのイヤーピース、DSEE Extreme、コーデック(LDAC、LC3、SBC、AAC)、
ワイドエリアタップ、Speak-to-Chat、IPX4相当の防滴、マルチポイント接続、Sony Sound Connect アプリ、Bluetooth 5.3、LE Audioにも対応しています。
価格は、Amazonで22,187円(税込)、楽天市場で21,199円(送料無料)、ヤフーショッピングで21,779円(送料無料)、です。
関連記事:Sony「LinkBuds Fit」とLinkBuds Open、Sを比較
Amazonで「LinkBuds Fit」をチェックする
Xiaomi Buds 5
シャオミから発売されたANC対応の完全ワイヤレスイヤホンです(2024年10月10日発売)。11mm デュアルマグネット型ダイナミックドライバー、単体で最大6.5時間駆動できるバッテリー(充電ケース併用で39時間)、3つのマイクを搭載しています。
最大46dBのANC機能、3種類の外部音取り込みモード、Harman AudioEFX チューニング、16ビット/44.1kHz HDロスレスオーディオ、Qualcomm aptX Losslessオーディオ、3Dオーディオ、5種類のプリセットEQ、
5つのコーデック(aptX Lossless、aptX Adaptive、LC3、AAC、SBC)、AIノイズキャンセリング機能(通話)、最大風速12m/秒のノイズ低減、録音機能、リモート撮影、 IP54防滴防塵、マルチポイント接続、Google Fast Pairに対応しています。
価格は、Amazonで9,780円(税込)、楽天市場で9,780円(送料無料)、ヤフーショッピングで5,060円(中古)、です。
関連記事:ハイレゾでも安い「Xiaomi Buds 5」の音質、機能、評価
Amazonで「Xiaomi Buds 5」をチェックする
JBL TOUR PRO 3
ハーマンインターナショナルから発売された高性能な完全ワイヤレスイヤホンです(ディスプレイ付きスマート充電ケース 付属・2024年10月3日発売)。
ハイブリッドドライバー、6つのマイク、最大44時間 駆動するバッテリーを搭載しています。
また、LDACコーデック、パーソナルサウンド3.0、空間サウンド、ハイブリッドノイズキャンセリング2.0、2種の外音取り込み機能、AIノイズ低減アルゴリズム、
トランスミッター機能、音声コントロール、Bluetooth 5.3 LE オーディオ、JBL Headphone アプリ、防滴IPX55、Qi対応のワイヤレス充電、Bluetooth 5.3、LE オーディオに対応しています。
価格は、Amazonで39,000円(税込)、楽天市場で42,900円(送料無料・ポイント10倍あり)、ヤフーショッピングで39,250円、米国 Amazon.comで$299.95、です。
関連記事:液晶付き「JBL TOUR PRO 3」とTOUR PRO 2を比較
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AirPods 4
Appleから発売された完全ワイヤレスイヤホンです(2024年9月20日 発売)。
通常モデルのほかにアクティブノイズキャンセリング(ANC)搭載モデルも用意しています。
アップル製ドライバー、「H2」チップ、最大5時間、充電ケース併用時は最大30時間 駆動するバッテリー、新しい音響アーキテクチャ、歪みを低減するドライバ、ハイダイナミックレンジアンプ、新しい感圧センサー、アップグレードされたマイクを搭載しています。
また、空間オーディオ、ダイナミックヘッドトラッキング、48kHz/16bitでの音楽再生、IP54相当の防水・防塵性能、外部音取り込みモード、Siri音声操作、USB-Cポート(充電ケース)、Apple Watchの充電器・Qi規格の充電器(※ANC搭載モデルの充電ケースのみ)、「探す」アプリのスピーカー(※ANC搭載モデルの充電ケースのみ)、Bluetooth 5.3に対応しています。
価格は、Amazonで17,700円、楽天市場で19,800円(送料無料)、ヤフーショッピングで18,865円、です。
関連記事:AirPods 4を徹底レビュー!AirPods 3やProとの違いは?
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Google Pixel Buds Pro
Googleから発売されたANC対応の完全ワイヤレスイヤホンです。
機械学習ニューラルプロセッサーを取り入れた6コア構成のSoC、11mmスピーカードライバー、合計6つのマイク、最大31時間(※ケース利用)の駆動が可能なバッテリーを搭載しています。
また、アクティブノイズキャンセリング(ANC)機能、「Silent Seal」テクノロジー、外音取り込み機能、空間オーディオ(2022年内に対応予定)、Googleアシスタント、リアルタイム翻訳、「ボリューム EQ」、タッチ操作(スワイプ、長押しでモード切り替え)、「ファストペアリング」、「マルチポイント接続」、デバイスの「自動切り替え」、「ビームフォーミング」、ワイヤレス充電、IPX4防水、Bluetooth 5.0に対応しています。
価格は、Amazonで18,290円(税込)、楽天市場で18,500円(送料無料)、ヤフーショッピングで17,139円(送料無料)、AliExpressで17,542円、です。
関連記事:Google「Pixel Buds Pro」とA-Seriesの違いを解説
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BOSE QuietComfort Earbuds(第2世代)
ボーズから発売されたアクティブノイズキャンセリング (ANC) 対応の完全ワイヤレスイヤホンです(カナル型・密閉タイプ)。
3つのマイク(各イヤホン)、最長8.5時間駆動するバッテリーを搭載しています。
また、ノイズキャンセリング機能(クワイエットモード、アウェアモード)、5バンドの調整可能なイコライザー、低遅延モード、マルチポイント機能、Fast Mute 機能、音声コントロール、PX4規格準拠の防水性能、ワイヤレス充電(ケース)、クイック充電、Bose QCEアプリ(タッチコントロール、リモートセルフィー機能など)、Bluetooth 5.3に対応しています。
価格は、Amazonで19,800円(税込)、楽天市場で25,147円(税込)、ヤフーショッピングで34,480円、です。
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