2019年4月24日に日本で発売された「Palm Phone」のスペック、Antutuベンチマーク、カメラ、性能、比較、価格を紹介します。
※「Palm Phone」は日本の技適認証に対応しています。
「Palm Phone」は価格に見合うだけの価値があるか?
「Palm Phone」を見て驚いたのは、サイズや機能などではなく、非常に高額に設定された価格だ。その価格はガジェット好きのギークな製品としてはあり得ないほど高く、かなりハイスペックなスマートフォンを購入できる価格となっている。
「Palm Phone」はなぜそれほど価格が高いのだろうか?
確かに詳しく調べてみると、1万3千円ほどで購入できる3インチの「SOYES XS」よりははるかにスペックが高く、機能性も高い。極小サイズのスマホをメインで使いたいと考えている人からすると、かなり実用的な性能を持っているといえる。
しかし、「Palm Phone」には「デザリングが使えない」、「NFCが使えない」、「バッテリー容量が少ない」(※駆動時間が短いわけではない)といった弱点もあり、価格に見合うだけの性能があるとはとても思えない。
そこで今回は改めて3インチの「SOYES XS」や2.45インチの「Unihertz Atom」と比較し、その性能が価格に見合うだけのものがあるのかどうかを検証してみた。
結論から言うと「Palm Phone」には他の極小スマホにはない魅力があり、手に入れるだけの価値は十分にある。その詳細な内容はこの後で詳しく説明しよう。
「Palm Phone」の特徴 まとめ
「Palm Phone」はAndroid 8.1を搭載した3.3型のスマートフォン。IP68の防水・防塵ボディにQualcomm Snapdragon 435(MSM8940) オクタコアCPUと3GB RAMを搭載。ピクセル密度 445ppi の高精細なHD液晶、8時間ほど駆動する800mAhバッテリー、32GBストレージ、1200万画素 、前面800万画素カメラ、ジャイロセンサーを備えるほか、2D 顔認証、Googleアシスタント(側面ボタンで起動)、ライフモード(通知オフで節電)、Gorilla Glass 3、Bluetooth4.2に対応している。
公式製品紹介ページはこちら
https://www.palm.com/product
「Palm Phone」のスペック
- ディスプレイ 3.3インチ、解像度1280×720のIPS液晶
※ 445ppi / 画面比率 61.6% / 16:9 / Corning Gorilla Glass 3 - プロセッサ Qualcomm Snapdragon 435(MSM8940) オクタコア 1.4GHz
- GPU Adreno 505
- RAM(メモリ) 3GB
- ストレージ 32 GB(
- 外部ストレージ microSDカードで最大256GBまで
- バッテリー容量 800mAh(取り外し不可)
- 駆動時間 通常使用時で 8時間ほど。連続待受時間は3日間以上
- 充電 PD充電に対応
- 背面カメラ 1200万画素
- 前面カメラ 800万画素
- 動画撮影 1080p@30fpsをサポート
- ワイヤレス通信 Wi-Fi 802.11 b/g/n (2.4GHz)、Bluetooth 4.2 Low Energy、GPS(A-GPS)
- NFC&Google Pay 非対応・利用できません
- インターフェース USB Type-C、3.5mmジャック
- センサー Gセンサー、ジャイロスコープ、GPS、接近センサー、光センサー、 デジタルコンパス
- 機能 ジェスチャーパッド」機能、「Life Mode」機能、Googleアシスタント 起動ボタン
- 防水 IP68の防水・防塵に対応
- OS Android 8.1
- サイズ 約 56.0(W)×96.6(D)×7.4(H)mm
- 重量 62.5g
- カラー ブラック
- SIMカード Nano SIM(シングル仕様)
- 対応バンド 4G LET B1 / 3 / 7 / 8 / 20、3G B1 / 2 / 5 / 8
「Palm Phone」のAntutuベンチマーク
「Palm Phone」のAntutuベンチマークスコアを紹介します。
Antutu総合で「59333」、CPUで「28040」、GPUで「8958」、UXで「17630」、MEMで「4705」。
<CPU> Qualcomm Snapdragon 435(MSM8940)
「Palm Phone」のカメラ性能
「Palm Phone」のカメラ性能を紹介します。
背面カメラ 12MP
前面カメラ 8MP
超広角 非対応
望遠 非対応・ズームはあり
マクロ撮影 非対応
機能 オートフォーカス、LEDフラッシュ、タッチフォーカス、HDR、顔認識、パノラマ、ジオタグなど
「Palm Phone」の機能
「Palm Phone」の機能を紹介します。
ジェスチャーパッド」機能
アプリの最初の文字を書くことで素早くアプリにアクセスできる「ジェスチャーパッド」機能を搭載。アイコンをタップして、携帯電話、カメラ、音楽、メッセージなどをよりすばやく起動できる。
「Life Mode」機能
また、画面がオフの時に通知を非表示設定できる「Life Mode」を搭載。画面がオフになるたびに着信通話と通知を無音にすることができる。
Googleアシスタント 起動ボタン
そのほか、サイドのボタンを押すだけでGoogleアシスタントを起動させることが可能。音声で、音楽再生、イベント作成、テキストへ返信、道順取得などの操作を行える。セキュリティ機能として顔認識にも対応。カメラに自分の顔を写すだけですばやくロック解除できる。
「Palm Phone」の性能
「Palm Phone」の性能を紹介します。
ディスプレイの性能
「Palm Phone」のディスプレイは3.3インチ、解像度1280×720のIPS液晶を搭載。アスペクト比16:9のHD液晶で、ピクセル密度 445ppi の高精細で色鮮やかな映像を実現。画面比率は61.6%で、小型ながらWebページなどの細かい字もはっきりと映し出す。また、液晶表面は堅牢な Gorilla Glass 3で保護。傷や破損から守るようになっている。
プロセッサ・メモリ・グラフィックの性能
「Palm Phone」のプロセッサはQualcomm Snapdragon 435(MSM8940) オクタコア 1.4GHz、RAM(メモリ)は 3GB を搭載。28 nmプロセスで製造された64ビット対応の8コアプロセッサで、最大1.4GHzの周波数で駆動。グラフィック(GPU)は Adreno 505 を採用し、動画やゲームを滑らかに再生する。
バッテリーの性能
「Palm Phone」のバッテリー容量は 800mAh(取り外し不可)。駆動時間は通常使用時で 8時間ほど。連続待受時間は3日間以上。ライフモード搭載でバッテリーの寿命を延ばすことができる。そのほか、連続通話時間は最長で3時間20分。GPSトレーニング使用時で、最大4時間45分。音楽再生(LTEストリーミング)時で、最長5時間30分、Wi-Fiストリーミング時で最大6時間、ローカルミュージックの再生時で最大9時間30分となっている。充電時間は31分で50%、68分で100%となっている。
ストレージの性能
「Palm Phone」のストレージ容量は 32 GBで、micro SDカードで最大256GBまで増設できる。
通信の性能
「Palm Phone」は4G、3Gに対応。
対応バンド・ネットワーク(周波数)は 4G LET B1 / 3 / 7 / 8 / 20、3G B1 / 2 / 5 / 8(※3キャリア全てで利用できるが、auの対応バンドが少ない。ドコモは平均的な対応バンド数だが、プラチナバンド19には対応していない。ソフトバンクは対応バンド数が多く、通信感度が高いと予想される)。
SIMカードサイズは Nano SIM(シングル仕様)。
Wi-Fi 802.11 b/g/n (2.4GHz)、Bluetooth 4.2 Low Energy、GPS(A-GPS)もサポートする。
格安SIMも使えるの?
ドコモ、ソフトバンク、ワイモバイルの通信網に対応。楽天モバイル、LINEモバイル、BIGLOBE、DMMモバイル、OCNモバイル、IIJmio、イオンモバイルなどの格安SIMも利用できる。
auの通信網には対応しているが対応バンド数が少ないため、mineoなどのau対応の格安SIMでうまく通信できないことがある。
インターフェースの性能
「Palm Phone」のインターフェースは USB Type-C、3.5mmジャック。搭載センサーはGセンサー、ジャイロスコープ、GPS、接近センサー、光センサー、 デジタルコンパス。
ボディ・筐体・防水の性能
「Palm Phone」のボディはIP68の防水・防塵に対応。ランニング、水泳、サイクリング、ハイキングなどでも安心して使用できる。また、ボディの素材にはアルミフレームとガラスを採用。四隅に角がない丸みのあるデザインで、握りやすく手にもフィットしやすくなっている。
サイズは約 56.0(W)×96.6(D)×7.4(H)mmで、重量は62.5g。カラーはブラックをラインナップする。
「Palm Phone」と 「SOYES XS」の違い
「Palm Phone」は3インチの極小スマホ 「SOYES XS」とどのように違っているのだろうか? スペックや機能を比較し、その違いを明らかにしてみよう。価格は「Palm Phone」が44,800円。「SOYES XS」が11,900円。約3万3千円ほどの差があるが、果たして「Palm Phone」にその価値があるのだろうか?
動作スピードが速い
「Palm Phone」はQualcomm Snapdragon 435(MSM8940) オクタコア CPUと3GB RAMを搭載しており、ベンチマークスコアは「43500」(CPU)となっている。それに対し、「SOYES XS」はMediaTek MTK6737 クアッドコア CPUと2 GB RAMを搭載しており、ベンチマークスコは約29000ほど。8コアと4コアのパワーの差、そして3GB RAMと2GB RAMの差が明確に出ており、「Palm Phone」は「SOYES XS」よりも約1.5〜2倍近く高速に動作すると考えられる。
液晶ディスプレイが高精細で見やすい
「Palm Phone」は3.3インチで解像度1280×720のIPS液晶を搭載し、ピクセル密度は445ppi と非常に高精細な映像が見られるようになっている。一方、「SOYES XS」は3.0インチで解像度480×854 ピクセルの液晶になっており、「Palm Phone」よりもやや見づらい液晶になっている。この差はWebページなどの小さな文字を表示するときに明確で出る傾向があり、「Palm Phone」の場合は細かい字でもはっきり見える。
防水防塵に対応 液晶も堅牢
「Palm Phone」はIP68の防水・防塵に対応しており、液晶ディスプレイも堅牢な Gorilla Glass 3で保護されている。一方、「SOYES XS」は防水・防塵に対応しておらず、液晶ディスプレイもGorilla Glassで保護されていない。このため、「Palm Phone」は「SOYES XS」よりもタフで故障しづらい性質があるといえる。「Palm Phone」は雨に濡れても平気で、ちょっと落としたぐらいで液晶パネルが割れてしまうことにはならない。
高画質な写真が撮れる
「Palm Phone」は背面に1200万画素 、前面に800万画素カメラを搭載しており、実用に耐えられる高画質な写真が撮影できる。一方、「SOYES XS」は背面500万画素、前面500万画素カメラ搭載で、あまり高画質な写真が撮れない。「Palm Phone」はオートフォーカスやLEDフラッシュ、HDRなどの機能が使えるようになっており、デジカメと同レベルの使い勝手で快適に撮影できる。
Android 8.1の機能が使える
「Palm Phone」はAndroid 8.1 OSを搭載し、通知のスヌーズ機能やグーグルのファイル管理アプリなど最新の機能が利用できる。また、Wi-Fiネットワークのスピードの推測、バッテリーの省電力性の向上、オーディオ機能やBluetoothコーデックも強化されており、使い勝手が大幅に向上している。一方、「Palm Phone」はAndroid 6.0を搭載しており、それらの機能を使用することができない。
「Palm Phone」のメリット
「Palm Phone」のメリットはどこにあるのだろうか? スペックや機能、2.45インチのタフネススマホ「Unihertz Atom」、3インチの極小スマホ 「SOYES XS」との比較を参考にしながら、その実力と魅力を明らかにしてみよう。
動作スピードは十分 メイン使用もあり
「Palm Phone」にはQualcomm Snapdragon 435(MSM8940) オクタコア CPUと3GB RAMが搭載されており、「SOYES XS」(MediaTek MTK6737 クアッドコア CPUと2 GB RAM)よりも約1.5〜2倍近く高速に動作する。
「Palm Phone」のベンチマークスコアは「43500」(CPU)は、2.45インチのタフネススマホ「Unihertz Atom」のベンチマークスコア「35926」(CPU)を上回っている。他の極小スマホはあくまでもサブ的に使う必要があるが、「Palm Phone」はメインでも十分に使用できる。
Webサイトの字もくっきり・画面も大きめ
「Palm Phone」には3.3インチで、ピクセル密度445ppi の高精細なIPS液晶(解像度1280×720)が搭載されており、3.0インチで解像度480×854 ピクセルの「SOYES XS」よりも画面が見やすく、小さい文字もくっきりと見える。また、2.45インチで解像度240 x 432ピクセルの液晶の「Unihertz Atom」よりも画面が1.1インチほど大きく、その分Webサイトの文字も比較的 見やすい。
実用的なカメラ 大量保存もOK
「Palm Phone」は背面に1200万画素 、前面に800万画素カメラを搭載しており、背面500万画素、前面500万画素カメラの「SOYES XS」よりも高画質な写真が撮影できる。「Unihertz Atom」は背面1600万画素、前面800万画素で、「Palm Phone」よりも高画質だが、その差はあまり大きくはない。
また、「Palm Phone」は32GB ストレージを内蔵しており、大量の写真も保存できる。「SOYES XS」は16GBで、大量の写真を保存するには外部のmicroSDカードを利用する必要がある。
ボディの質感が高い・オシャレ感もあり
「Palm Phone」はアルミフレームとガラスを採用しており、質感の高いボディに仕上がっている。「SOYES XS」はプラスチック製なため質感が劣る。「Unihertz Atom」はIP68の防水防塵、耐衝撃に対応しているものの、ラバー素材で覆われており、オシャレな感じは全くない。「Palm Phone」はファッションアイテムとしても使えるほどデザインが優れている。
通信面も安心 ソフトバンクに相性よし
「Palm Phone」は3大キャリアに対応しており、ドコモやau、ソフトバンクの通信網(※格安SIMも含む)が利用できる。特にソフトバンクとの相性がよく、対応バンドの数がドコモやau(※対応バンドが少ない)よりも多い。また、Amazon.co.jpでの説明によると技適も取得しており、日本でも問題なく使用できる。そのほか、NFCには対応していないが、GPS通信(ジャイロセンサー搭載)や省電力なBluetooth4.2も利用できる。
総合 評価
「Palm Phone」の価格はたしかに高い。、2.45インチのタフネススマホ「Unihertz Atom」と比べても約1万5千円高い。しかし、「SOYES XS」よりもはるかに性能が高く実用的で、「Unihertz Atom」よりもスタイリッシュでオシャレであるという点はやはり魅力的だ。中古で値下げされるのを待ってから買った方がいいが、それまでかなり時間がかかりそうだ。
「Palm Phone」の価格は?
「Palm Phone」は、
Amazonで35,700円、
楽天市場で25,800円 (税込) (税込・中古Aランク)、
ヤフーショッピングで31,946 円 (税込)、
米国 Amazon.comで$249.00 (日本発送は+ $31.21)、
で販売されています。
Amazonで「Palm Phone」をチェックする
楽天市場で「Palm Phone」をチェックする
ヤフーショッピングで「Palm Phone」をチェックする
米国 Amazon.comで「Palm Phone」をチェックする
他の小型スマホと比較する
リンク先からさらに詳しいスペック情報やベンチマーク、性能、価格などが分かるようになっています。
★「Unihertz Jelly 2」(3.0インチ)
★「SOYES S10-H」(3.46インチ)
「SOYES S10」(3.0インチ・防水防塵)
「iPhone SE 2」(2020・4.7インチ)
「K-touch i10」(3.46インチ)
「Ulefone Armor X7 Pro」(5インチ・タフネス)
「Unihertz Titan」(4.6インチ)
「Unihertz Atom」(2.45インチ)
「SOYES XS11」(2.5インチ)
他の小さいスマホと比較
他にも小さいスマホが販売されています。ぜひ比較してみてください。
その他のおすすめAndroidスマホは?
その他のおすすめAndroidスマホは以下のページにまとめてあります。ぜひ比較してみてください。
1万5千円前後のスマホをまとめて紹介しています。
2万円台のAndroidスマホをまとめて紹介しています。
注文殺到で売れまくり! 3万円台で買えるハイスペックスマホ まとめ
3万円台のAndroidスマホをまとめて紹介しています。
5万円前後のスマホをまとめt紹介しています。
超ハイスペックなスマホをまとめて紹介しています。
格安スマホ・SIMをまとめて紹介しています。
<コントローラー>
挟んで使うスマホ用ゲームコントローラーが超快適! おすすめモデルと選び方を紹介