
2025年12月に発売された「ANBERNIC RG DS」は、2画面携帯ゲーム機『ニンテンドー3DS』を彷彿とさせるデザインで大きな話題を呼んでいる中華ゲーム機です。
このレビューでは、ANBERNIC RG DSが単なる「パクリ」製品ではなく、実用的なエミュ機としてどれほどの完成度を持っているのか、ライバル機「ANBERNIC RG Slide」や実機「3DS」との比較を交えながら徹底検証しました。
【先に結論からお伝えしましょう】
ANBERNIC RG DS の長所(Pros):
- 3DS LLそっくりの2画面筐体による圧倒的な没入感と携帯性
- 約321gと軽量で、RG Slide(約379g)よりも疲れにくい
- フリーストップ式ヒンジのビルドクオリティが高く、角度調整が自在
- AI機能(翻訳・攻略ガイド)を2画面で利用することで、レトロゲームがより遊びやすくなる
- 約1.5万円という非常に手頃な価格設定
ANBERNIC RG DS の短所(Cons):
- SoC(RK3568)のパワー不足で、3DSやPS2の動作は厳しい
- 映像出力(HDMI等)に非対応で、テレビの大画面では遊べない
- 充電速度が遅く、フル充電に時間がかかる
- Google Playストア非対応のため、アプリ導入に手間がかかる
総合評価:
ANBERNIC RG DSは、「DSみたいなゲーム機で、DSソフトを最高に快適に遊びたい」というユーザーにとって夢のようなデバイスです。SoCの限界により3DSソフト自体の動作には難がありますが、DSやGBA、PSPまでのレトロゲームを2画面で遊ぶ体験は実機以上です。約1.5万円という価格でこのギミックを実現した完成度は高く、カバンに忍ばせるサブ機として強くおすすめできます。
<この記事で分かること>
- デザイン: 3DS LLとのサイズ・重量比較、フリーストップヒンジ、カラーバリエーション、ビルドクオリティ、付属品
- ディスプレイ: 2画面構成(4インチIPS)、解像度、リフレッシュレート(画面同期)、タッチパネル感度
- 操作性: ボタン配置、アナログスティックの操作感、RGボタン(画面切替)、キーマッピング
- AI機能: リアルタイム翻訳、ゲーム認識ガイド、スマートダイアログ、画像生成、壁紙カスタマイズ
- パフォーマンス: Antutuベンチマークスコア、Rockchip RK3568、CPU性能比較、RG Slideとの違い
- メモリとストレージ: 内蔵32GB(システム容量)、TFカード拡張(microSD)、ファイル管理、収録ゲーム、ゲームリスト、ゲームROMの追加
- エミュレーターゲーム性能: DS(Drastic)、3DS(Citra)、PSP、PS2、サターン、実測フレームレート検証
- Androidゲーム性能: 原神、PUBG、マイクラ、アスファルト、オクトパストラベラー、動作感とfps計測
- バッテリー: 実測駆動時間(4〜5時間)、充電速度、スリープ時の消費電力、省電力設定
- オーディオ: 前面ステレオスピーカー音質、マイク感度、ホワイトノイズ、Bluetooth遅延
- 通信性能: Wi-Fi 5(5GHz帯)、ストリーミング(Moonlight、Steam Link)、クラウドゲーム、ワイヤレス投影
- ソフトウェアと設定: Android 14(Google Play非対応)、ゲームの追加、APKインストール、マルチタスク機能、ファームウェア、CFW(GammaOS)
- 比較:ANBERNIC RG Slide、3DS LL
- スペック: 仕様詳細(specs)、RK3568、RAM 3GB
- 評価: 5段階評価、メリット・デメリットまとめ、実機との比較、おすすめユーザー
- 価格: 購入先、Amazon、AliExpress、セール
この記事を最後まで読むことで、「ANBERNIC RG DS」を購入するべきかどうかがはっきりと分かるはず。購入に悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。
この製品の購入はこちら→ Amazon リンク / AliExpress リンク
公式ページ:ANBERNIC RG DS – anbernic
デザイン:ANBERNIC RG DSの完成度と3DS LLを彷彿とさせる使用感
ここでは、ANBERNIC RG DSのデザインと外観、そして実際の使用感について書いていきます。任天堂の携帯ゲーム機をリスペクトしつつ、独自の進化を遂げたそのボディの魅力を深掘りしていきましょう。
質感とファーストインプレッション
箱を開けてまず目に飛び込んでくるのは、どこか懐かしさを感じるクラムシェル(折りたたみ)型のボディです。今回私が手にした「レッド&ブラック」モデルは、天板が美しい光沢仕上げになっており、所有欲を強く刺激されました。ただ、光沢があるぶん指紋は少し目立ちやすいので、気になる方はこまめに拭くか、マットな質感の「ターコイズブルー」や「ポーラーホワイト」を選ぶのが良いかもしれません。先行モデルのRG Slideは「ブラック」「ホワイト」の2色展開でしたが、今作のRG DSは全3色とカラーバリエーションがより充実しています。
素材はABS樹脂製ですが、1万円台という価格帯から想像するような安っぽさはなく、成形精度も非常に高いと感じました。ヒンジ部分のガタつきもなく、全体的に「かっちり」としたビルドクオリティに仕上がっています。
3DS LLやRG Slideとのサイズ・重量比較
実際に手に持ってみると、そのサイズ感は「Newニンテンドー3DS LL」や「DSi LL」と瓜二つです。閉じた状態でも開いた状態でも、LL系サイズ特有のボリューム感があり、大人の手にもしっくりと馴染みます。重量は約321gと、実機の3DS LL(約329g)とほぼ同じ。長時間のRPGプレイでも手首への負担を感じることなく、非常にバランスが良いと感じました。
一方で、同じANBERNICから発売されるスライド式端末「RG Slide」と比較すると、違いは歴然です。RG Slideのサイズは「154 × 90 × 26mm」で重量は約379g。対してRG DSは「160 × 90 × 21.5mm」で重量は約321gです。
具体的な数値で見ると、幅(90mm)は全く同じですが、RG DSの方が長辺が6mm長く、逆に厚みはRG Slideの方が4.5mmも分厚くなっています。約60gという重量差も大きく、RG DSの方が薄くて軽いため、携帯性と持ちやすさの面ではRG DSの方に軍配が上がると感じました。寝転がりながらプレイするようなリラックスした姿勢でも、RG DSなら腕が疲れにくいのは大きなメリットです。
自由度の高いヒンジと開閉ギミック
注目すべきは、ヒンジの構造が実機とは異なる「フリーストップ式(無段階ホバー)」を採用している点です。3DSのように「カチッ」と決まった角度で止まるのではなく、ノートパソコンのように180度まで好きな角度でピタッと止めることができます。実際に電車の中で座ってプレイした際、照明の反射を避けるために微妙な角度調整ができたのは感動的でした。テンション(硬さ)も強固で、プレイ中に画面が揺れることもありません。
さらに、閉じ際(約15度)にはマグネットが効いており、カチッと吸い付くように閉まる感触が非常に心地よいです。ホールスイッチチップも内蔵されており、蓋を閉じると瞬時にスリープし、開くと即座に復帰します。エミュレータ実行時でもこの挙動はスムーズで、隙間時間に少しだけ遊ぶといったスタイルに最適でした。
インターフェースとタッチペンの課題
接続ポート類は上側面に集中しており、充電用のUSB-Cポートと、周辺機器接続用のOTG対応USB-Cポートが並んでいます。ケーブルを繋ぎながらプレイしても、ケーブルが手元で邪魔にならない配置は評価できます。ただし、残念ながらUSB-Cからの映像出力(HDMI出力)には非対応です。外部モニターに映して遊びたいと考えている方は注意が必要です。
また、デザイン面で最も惜しいと感じたのが「タッチペンが本体に収納できない」点です。3DSには本体に収納スロットがありましたが、RG DSにはありません。付属のストラップで本体にぶら下げるか、別途持ち歩く必要があります。タッチ操作がメインのDSゲームを遊ぶ際、サッとペンを取り出せないのは少々ストレスを感じました。
充実した付属品
パッケージを開封すると、本体の下には必要なアクセサリーが一通り揃っていました。充電用の「USB Type-Cケーブル」や簡易的な「説明書」はもちろん、専用の「静電容量式タッチペン」も同梱されています。このペンはペン先が透明な円盤状になっているタイプで、視認性は良いものの、書き味は実機と少し異なるため慣れが必要です。
さらに、上下画面専用の「ガラスフィルム」と貼り付け用の「クリーニングシート」も最初から付いていました。特殊な2画面サイズの保護フィルムを別途探して購入する手間が省けるため、届いてすぐに安心して遊び始められるのは非常にユーザーフレンドリーなポイントだと感じました。
まとめ:デザイン
- サイズ感:Newニンテンドー3DS LLやDSi LLとほぼ同等のボリュームで手に馴染む
- RG Slideとの比較:幅は同じ90mmだが、厚みはRG Slide(26mm)より4.5mm薄い21.5mmを実現
- 重量バランス:RG Slide(約379g)より約60g軽い約321gで、長時間のプレイでも疲れにくい
- カラー展開:3色展開で、光沢仕上げのレッド&ブラックは指紋が目立つが高級感あり
- ヒンジ:フリーストップ式で角度調整が自在、マグネットによる閉口がスムーズ
- スリープ機能:ホールスイッチチップにより、蓋の開閉と連動したスリープ・復帰が快適
- ポート配置:上側面にUSB-Cが集約され操作を邪魔しないが、映像出力には非対応
- タッチペン:本体への収納不可、持ち運びに工夫が必要
- ビルドクオリティ:ABS樹脂製だが成形精度が高く、ガタつきを感じさせない仕上がり
ディスプレイ:ANBERNIC RG DS 3DS LLを彷彿とさせる2画面の没入感
ここでは、ANBERNIC RG DSの最大の特徴である2画面ディスプレイの仕様や、実機3DS LLとの見え方の違い、そしてタッチ操作の感触について紹介します。
鮮やかな2画面の第一印象
ANBERNIC RG DSの蓋を開け、電源を入れた瞬間に広がる光景は、かつてニンテンドーDSシリーズに熱中した世代にとって特別な感動を与えてくれます。上下に搭載された2枚のディスプレイは、どちらも4インチのIPS液晶パネル(OCAフルラミネーション加工)を採用しており、実測値で約419nit という十分な明るさと、鮮やかな発色を実現しています。
統一された2画面の美しさと実機との違い
注目すべきは、上下の画面が全く同じサイズと品質で統一されている点です。実機では上下でサイズや質感が異なることがありましたが、RG DSでは視線を移動させても色味や明るさの違和感が一切なく、非常に没入感の高いゲーム体験が得られました。
このディスプレイを、手元の「ニンテンドー3DS LL」と比較してみるとその特性がより鮮明になります。3DS LLは上画面が4.88インチ、下画面が4.18インチとサイズが異なりますが、RG DSは上下ともに4インチで統一されています。
解像度は640×480(4:3)あり、実機よりも画素密度が高くドット感が目立たないため、非常にシャープな映像を楽しめます。ただし、DS実機の解像度(256×192)に対してRG DSは2.5倍という非整数スケーリングになるため、そのままではピクセルが少しボケて見えることがあります。これについては、エミュレーター側のシェーダー(高画質化フィルター)を適用することで、くっきりとした美しい表示に補正できるため、実機以上の画質で遊べると感じました。
RG Slideとの決定的な違いと没入感
一方、同じANBERNICの「RG Slide」と比較すると、体験の質は大きく異なります。RG Slideは4.7インチの1画面で解像度は1280×960とさらに高精細ですが、DSのような2画面ゲームを遊ぶ際は、1つの画面の中に無理やり2画面を表示するか、ボタンで画面を切り替える必要があります。これに対し、RG DSは物理的に画面が分かれているため、マップを見ながらフィールドを移動するといった操作が圧倒的に自然で快適です。
また、RG Slideは最大120Hzの高リフレッシュレートに対応しており、スクロールの滑らかさではSlideに軍配が上がりますが、RG DSの60Hz駆動でもレトロゲーム用途であれば不足を感じることは全くありませんでした。
スマホライクなタッチ操作
タッチ操作の感触についても触れておきましょう。RG DSはスマートフォンと同じ「静電容量式」のタッチパネルを採用しており、5点マルチタッチに対応しています。DS実機や3DSで採用されていた「抵抗膜方式(感圧式)」とは異なり、軽く触れるだけで反応するため、メニュー操作やブラウジングは非常に快適です。しかし、付属のスタイラスペンや指での操作は、実機のような「画面にペン先をグッと押し込む」感覚とは異なります。そのため、細かい文字を書く際や、タイミングがシビアなリズムゲームでは、わずかな入力遅延や感覚のズレを感じることがありました。
まとめ:ディスプレイ
- 2画面構成:上下ともに4インチ・640×480のIPS液晶を採用し、統一感のある美しい表示を実現
- 3DS LLとの比較:実機よりも高精細だが、DSソフトは2.5倍表示となるためシェーダー設定が推奨される
- RG Slideとの比較:Slide(1画面)の方がスペックは高いが、2画面ゲームの没入感と遊びやすさはRG DSが圧倒的
- リフレッシュレート:RG Slideの120Hzに対しRG DSは60Hzだが、レトロゲームには十分な性能
- タッチ操作:静電容量式でスマホライクな操作感だが、抵抗膜方式の実機とはプレイ感覚が異なる
- 輝度設定:最大約419nitと十分な明るさを持ち、上下画面の輝度を個別に調整可能
操作性:ANBERNIC RG DS 3DSライクな操作感と現代的な機能の融合
ここでは、ANBERNIC RG DSの操作性に焦点を当て、ボタンの感触から独自の画面切り替え機能まで、実際にゲームをプレイして感じた細かな挙動について解説していきます。
馴染み深いレイアウトと独自のスティック配置
本体を開くと現れる操作部は、右側にABXYボタン、左側に十字キーという任天堂ハードでおなじみの配置です。特徴的なのは、左右のアナログスティックがいずれもボタン類の下部に配置されている点でしょう。実機の3DSは左上にスライドパッドがありましたが、RG DSはPlayStation系に近いレイアウトを採用しています。実際に持ってみると、十字キーがメインポジションに来るため、レトロゲームやDSタイトルを遊ぶ際には親指が自然な位置に収まり、非常に快適でした。
アナログスティックの精度と課題
搭載されているアナログスティックは、PS Vitaに似た小ぶりな埋め込みタイプです。3DSのようなスライドパッドではなく、しっかりと傾き検知をするスティックで、デッドゾーンも少なく反応は良好です。ただ、指を置く表面部分が少し滑りやすく感じました。激しいアクション操作をすると指が抜けることがあったので、市販のグリップカバーなどで対策したくなりました。一方、競合の「ANBERNIC RG Slide」も同様に小型スティックを採用していますが、RG DSの方が筐体の厚みが薄い分、指の運びはスムーズに感じます。
3DSを再現したボタンの「プチプチ」感
ABXYボタンや十字キーを押した瞬間の感触は、まさに3DSそのものです。「ドームスイッチ」を採用しており、ストロークは約0.4mmと非常に浅く、「プチプチ」としたクリック感が指に伝わります。これは、ストロークが約1.4mmと深くメンブレン方式を採用している「RG Slide」のふにゃっとした感触とは対照的で、連打を多用するアクションゲームでも指が疲れにくいのがメリットです。
ただし、スタート・セレクトボタンや、本体上部のショルダーボタン(L1/L2・R1/R2)は「マイクロスイッチ」を採用しており、押すたびにマウスのクリック音のような「カチカチ」という大きめの音が響きます。特にショルダーボタンは横並びながら段差が設けられており、指先だけでL1とL2を明確に押し分けられる形状は素晴らしいのですが、静かな寝室やカフェで遊ぶ際には、この操作音が少し気になりました。
2画面を支配する「RGボタン」の利便性
2画面Android機ならではの機能として感動したのが、本体左下に配置された「RGボタン(ファンクションキー)」です。これを短押しするだけで、コントローラーの操作対象を「上画面」と「下画面」で瞬時に切り替えることができます。切り替え時には画面に「白い丸」の通知が一瞬表示されるため、今どちらを操作しているか迷うこともありません。例えば、上画面でゲームをしながら下画面で攻略サイトをスクロールするといったマルチタスク操作が、このボタン一つでシームレスに行えるのは非常に便利でした。
キーマッピングと振動機能による没入感
Android 14を搭載しているため、画面上のタッチ位置に物理ボタンを割り当てる「キーマッピング機能」も標準装備されています。これにより、コントローラー非対応のスマホゲームでも、物理キーを使って快適に遊ぶことができました。また、内蔵の振動モーターも意外と強力で、対応するゲームやエミュレーター設定で振動をオンにすると、アクションに合わせて手にブルっとくるフィードバックがあり、携帯機ながら高い没入感を味わえます。
まとめ:操作性
- ボタンの打鍵感:3DSに近いドームスイッチを採用し、浅いストロークで「プチプチ」とした心地よい感触
- 操作音:スタート・セレクトやショルダーボタンはマイクロスイッチ特有の「カチカチ」音が大きく、静かな場所では目立つ
- アナログスティック:Vitaライクな形状でデッドゾーンは少ないが、表面が滑りやすく感じる場合がある
- ショルダーボタン:横並び配置だが段差構造により指先での押し分けが容易
- 画面切り替え:RGボタンの短押しで操作画面を瞬時に切り替えられ、白丸の通知で視認性も高い
- カスタマイズ:キーマッピング機能によりタッチ専用ゲームも物理キーで操作可能
- 振動機能:内蔵モーターによるフィードバックがあり、ゲームの没入感を高める
AI機能:ANBERNIC RG DS 2画面を活かした革新的なAIアシスタント
ここでは、ANBERNIC RG DSに搭載された独自の「Anbernic AI」について、2画面構成を最大限に活用した翻訳機能や攻略ガイドなど、実際のプレイで感じた利便性と未来的な体験を紹介します。
迷ったら即解決「ワンプッシュゲーム認識ガイド」
レトロゲームを遊んでいて、次はどこへ行けばいいのか分からず立ち往生してしまった経験は誰にでもあるでしょう。そんな時、RG DSの「ワンプッシュゲーム認識ガイド」は画期的でした。プレイ中の画面をAIが認識し、ボタン一つでその場面に最適な攻略情報を呼び出すことができます。
例えば、ダンジョンの謎解きで詰まった際、これまではスマホを取り出して検索するか、3DSであれば重いブラウザを起動するためにゲームを中断する必要がありました。しかし、RG DSならゲームを中断することなく、下画面やオーバーレイ表示でサッとヒントを得られます。この「ゲームを止めずに情報を得る」という体験は、攻略本を膝の上に置いて遊んでいた頃の感覚を、最新技術でスマートに再現してくれたような感動がありました。
没入感を削がない「デュアルスクリーンリアルタイム翻訳」
個人的に最も恩恵を感じたのが「デュアルスクリーンリアルタイム翻訳」です。海外版のRPGや、日本語化されていない名作を遊ぶ際、上画面に表示された外国語のテキストを、AIがリアルタイムで翻訳し、下画面に日本語(または英語)で表示してくれます。競合機である「ANBERNIC RG Slide」にも同様のAI翻訳機能はありますが、1画面しかないため、翻訳テキストがゲーム画面に被ってしまい、視認性が悪くなることがありました。
対してRG DSは、翻訳結果をサブ画面に逃がすことができるため、メイン画面の美しいグラフィックを一切損なうことなくストーリーを追うことができます。リマッピング機能を活用して翻訳の実行を物理ボタンに割り当てれば、まるでページをめくるように翻訳を表示でき、言葉の壁をストレスなく超えることができました。
ゲームライフを支える「スマートダイアログ」
AIとの対話機能「スマートダイアログ」もユニークな存在です。「次は何を遊ぼうかな?」と迷った時にチャット形式で相談すると、好みに合わせたゲームを推薦してくれたり、ゲームに関する素朴な質問に答えてくれたりします。3DSなどの従来のゲーム機にはもちろん搭載されていない機能ですし、孤独になりがちなレトロゲームプレイにおいて、ちょっとした話し相手がいるような感覚は新鮮でした。
遊び心を広げる「画像生成」
その他のAI機能として、専用アプリ「ANBERNIC AI」を通じた「画像生成」機能も搭載されています。テキストを入力して生成した自分だけのオリジナル画像を、そのまま壁紙として保存・利用できるのは、クリエイティブな遊び心を刺激してくれます。実用性だけでなく、こうした独自の機能で所有欲を満たしてくれるのも本機の魅力の一つです。
まとめ:AI機能
- ゲーム認識ガイド:プレイ中の画面を解析し、ボタン一つで攻略情報を呼び出せるため、スマホで検索する手間が省ける
- 翻訳の利便性:上画面のテキストを翻訳して下画面に表示できるため、RG Slideのような1画面機とは異なりゲーム画面を隠さない
- 3DSとの違い:実機にはないAIアシスタントにより、攻略本なしでもスムーズにゲームを進められる
- スマートダイアログ:チャット形式でゲームの推薦や質問への回答が得られ、コンシェルジュのような役割を果たす
- 操作性:リマッピング機能で翻訳を物理ボタンに割り当てれば、テンポを崩さずに海外ゲームを楽しめる
- 画像生成:テキスト入力でオリジナル画像を生成し、壁紙として利用できる
パフォーマンス
ここではANBERNIC RG DSのパフォーマンスについて、Antutuベンチマーク、メモリとストレージ、アプリの動作感の3つに分けて詳細に紹介します。
Antutuベンチマーク
ANBERNIC RG DSにはプロセッサ(SoC)として「Rockchip RK3568」が搭載されています。これは、最大2.0GHzで駆動するクアッドコアCPU(Cortex-A55)と、Mali-G52 GPUを組み合わせたチップセットです。主に産業機器やシングルボードPC、業務用のエントリータブレットで採用されることが多く、絶対的な処理速度よりも、省電力性とコストのバランスを重視した構成となっています。
同じプロセッサは、ANBERNIC RG ARC-DやRG ARC-Sにも搭載されています。
Antutuベンチマークの結果は以下のようになっています。
[Antutuバージョン10]
例: Antutu V10 総合で「160000」、CPUで「55000」、GPUで「25000」、MEMで「45000」、UXで「50000」
Antutu総合スコアは約16万点、CPU性能は約5万5千点、GPU性能は2万5千点になります。
CPU性能を比較
ANBERNIC RG DSが搭載するRockchip RK3568 プロセッサの性能を他のCPUと比較してみました。
<CPUランキング>
※Antutu V10 ベンチマーク総合で比較したものです。
- Snapdragon G3x Gen 1 (Razer Edge)・・・Antutu:100万
- Snapdragon XR2(Pimax Portal)・・・Antutu:85万
- Qualcomm Snapdragon 865 (Retroid Pocket 5)・・・Antutu:84万
- MediaTek Dimensity 1100 (Retroid Pocket 4 Pro)・・・Antutu:75万
- MediaTek Dimensity 900 (Retroid Pocket 4)・・・Antutu:50万
- Unisoc T820 (ANBERNIC RG Slide / RG406H)・・・Antutu:55万
- Unisoc T618 (Retroid Pocket 3+)・・・Antutu:30万
- UNISOC T610 (Retroid Pocket 2S)・・・Antutu:20万
- Rockchip RK3568 (ANBERNIC RG DS)・・・Antutu:16万
- Allwinner H700 (ANBERNIC RG28XX)・・・Antutu:15万
<ANBERNIC RG Slideとの比較でわかること>
両機種のスコアを比較すると、Unisoc T820を搭載する「ANBERNIC RG Slide」は約55万点を記録しているのに対し、Rockchip RK3568搭載の「ANBERNIC RG DS」は約16万点に留まっています。
数値上で約3.5倍近い性能差があり、RG Slideがミドルレンジ帯の処理能力を持つのに対し、RG DSはエントリー(入門)クラスの性能であることが明確です。同じ2025年にANBERNICから発売されるAndroid機ですが、処理能力の基礎体力(ポテンシャル)には決定的なクラスの違いがあることが数値として表れています。
<他の機種との比較からわかること>
ランキング全体で見ると、RG DSの性能は現行のAndroidゲーム機の中で下位グループに位置しています。一世代前の中華ゲーム機で標準的だったUnisoc T618(Retroid Pocket 3+など)の約30万点と比較しても、約半分のスコアしかありません。数値的にはLinuxベースの安価な携帯機(RG28XXなど)で採用されるAllwinner H700と近い水準であり、高負荷な3D処理を行うチップセットではなく、あくまで軽量な処理を想定した設計であることが読み取れます。
メモリとストレージ:ANBERNIC RG DS 容量の制約と拡張性のリアル
ここでは、ANBERNIC RG DSの内蔵メモリとストレージの実用性、そして必須となるMicroSDカードによる拡張運用について、実際に使用した感触を交えて紹介します。
内蔵ストレージの速度と実質容量
本機には32GBの内蔵ストレージが搭載されています。カタログスペック上はUFS 2.2などの高速規格を採用する上位機種(RG Slideなど)と比較すると、RG DSはコストダウンのために一般的なeMMC 5.1規格を採用していると思われます。そのため、GB単位の大容量ゲームをロードする際は、RG Slideのような爆速とはいきませんが、DSやN64程度のレトロゲームであれば、実機以上のロード速度が出ておりストレスは感じませんでした。
問題は速度よりも容量です。32GBのうち、Android 14のシステム領域だけで10GB以上が占有されており、ユーザーが自由に使える空き容量は初期状態で20GB弱しかありません。ここに重いAndroidアプリを数本入れるとすぐに一杯になってしまうため、内蔵ストレージだけで運用するのは現実的ではありませんでした。
必須となるTFカード拡張とファイル管理
そこで重要になるのが、本体右側面に備えられたTFカード(microSD)スロットです。公式には最大2TBまでの拡張に対応しており、私は手持ちの512GBのカードを挿入して使用しました。認識精度は良好で、Androidの設定から「外部ストレージ」としてフォーマットすることで、エミュレーターのROMデータやセーブデータの保存先としてフル活用できます。
標準搭載のファイルマネージャーも使いやすく、PCとUSB接続してROMデータを転送する際もスムーズでした。ただし、Android 14の仕様上、一部のエミュレーターアプリでSDカードへの書き込み権限(パス指定)を手動で許可する必要がある点は、初心者には少し手間かもしれません。
3GBメモリでのマルチタスク運用
メモリ(RAM)は3GB LPDDR4を搭載しています。これは最新のAndroid端末としては最小限のスペックです。比較対象の「ANBERNIC RG Slide」が8GBもの大容量メモリを積んでいるのに対し、RG DSはかなりカツカツです。実際に、上画面で重めのゲーム(PSPなど)を動かしながら、下画面でChromeブラウザを開いて攻略サイトを見ようとしたところ、メモリ不足でブラウザの動作が重くなったり、裏に回ったアプリがタスクキル(強制終了)されたりすることがありました。2画面同時起動を快適に行うには、こまめなタスク消去が必要だと感じました。
内蔵ゲームとAliExpress等の販売状況
今回レビューに使用した「Standard(No Games)」モデルは、著作権に配慮してゲームROMが一切入っていないクリーンな状態で出荷されています。これが本来あるべき姿ですが、AliExpressなどの販売店によっては、128G(4K Games)や256G(8K Games)といったゲームROM入りSDカードをセットにしたモデルも販売されています。
私はROMなしモデルを購入したので、内蔵ゲームは入っていませんでしたが、以下のようなタイトルが含まれているという情報もあります。詳細は不明ですが、著作権などを考慮してROMなしモデルを選んだ方がいいでしょう。
3DS
- 牧場物語 はじまりの大地 (Harvest Moon 3D-The Tale of Two Towns)
- メイプルストーリー 運命の少女 (MapleStory:Girl of Destiny)
NDS
- ラブプラス+ (Love Plus+)
- 黄金の太陽 漆黒なる夜明け (Golden Sun:Dark Dawn)
- New スーパーマリオブラザーズ (New Super Mario Bros)
- 悪魔城ドラキュラ 蒼月の十字架 (Castlevania:Dawn of Sorrow)
本機にはゲームリストを管理するフロントエンドも内蔵されていますが、自身で所有するソフトから吸い出したクリーンなROMを追加して遊ぶのが、最も安全で正しい楽しみ方です。
ゲームROMの追加手順
PCでmicroSDカードのルート直下に「Roms」フォルダを作り、機種別フォルダ(NDSなど)へ吸い出したデータをコピーします。本体に戻した後、各エミュレータの設定でそのフォルダを指定し、最後にRGランチャーで「ゲームリストの更新(Scan)」を実行すれば完了です。
なお、ROMは必ず自身が所有するソフトから合法的に作成してください。この手順で進めれば、日本語名も文字化けせずスムーズに反映されます。
まとめ:メモリとストレージ
- 内蔵ストレージ:32GBしかなく、OS領域を除くと空きは少ないため、ゲーム保存には向かない
- 速度規格:上位機のUFS 2.2と比較するとeMMC 5.1は遅いが、レトロゲームのロードには十分な速度
- TFカード拡張:最大2TBまで対応し、ROMデータのメイン保存先として必須
- メモリ性能:3GB RAMはAndroid 14には少なめで、2画面マルチタスク時はメモリ不足に注意が必要
- RG Slideとの比較:Slide(8GB RAM/128GB)に比べて基礎体力が低く、アプリの同時起動に弱い
- 内蔵ゲーム:標準版は空だが、販売店によっては違法ROM入りモデルも存在するため注意
- ファイル管理:SDカードへのアクセス権限設定が必要だが、PCからのデータ転送は容易
- ROM追加方法:PCで「Roms」フォルダを作成し、吸い出したデータをコピーしてスキャンするだけで完了
アプリの動作感:ANBERNIC RG DS マルチタスクの可能性と限界
ここでは、ANBERNIC RG DSの基本性能(SoC)が実際のアプリ操作にどこまで追従できるのか、ブラウジングや動画再生、そして独自の2画面マルチタスクの挙動について検証します。
ブラウザの動作とメモリの制約
まず、Chromeブラウザを使用してWebサイトを閲覧してみましたが、SoCに搭載された「RK3568」と「3GB」というメモリ容量なりの挙動です。テキスト主体の攻略サイト程度であれば問題なく表示されますが、広告や画像の多い現代的なWebサイトを開くと、読み込みに時間がかかり、スクロール時に若干のカクつきを感じました。
比較対象の「ANBERNIC RG Slide」は、より強力なSoC(Unisoc T820)と8GBの大容量メモリを搭載しているため、ブラウジングはスマートフォンのように快適です。「RG DS」はあくまでゲーム機であり、ブラウジング性能には明確な限界があることを感じさせられました。
2画面マルチタスクの実用性
このデバイスの醍醐味である「上画面でゲーム、下画面で別アプリ」というマルチタスクを試してみました。上画面でゲームボーイアドバンスなどの軽量なエミュレーターを動かしつつ、下画面でWikiを開いてマップを確認する程度なら、非常に便利に使えます。これは「ニンテンドー3DS」の実機では不可能な、Android搭載2画面機ならではの強みです。
しかし、下画面でYouTube動画を再生しながらゲームをしようとすると、処理落ちが顕著になります。動画がカクつくだけでなく、上画面のゲーム側のフレームレートも低下してしまいました。RK3568の処理能力では、高負荷なアプリの同時起動は厳しいのが現実です。1画面でパワフルに動くRG Slideとは対照的に、RG DSでは「軽い作業」を組み合わせる工夫が必要です。
「上画面の同期・遅延」問題の現状
発売初期に一部で話題となった「上画面のリフレッシュレートが40Hzに低下し、表示がカクつく」という同期ズレの問題についても検証しました。私の個体で最新のファームウェア(V1.14以降)にアップデートしたところ、この不具合は完全に解消されており、アクションゲームをプレイしても上下画面ともに60Hzで滑らかに同期しています。
以前は『スーパーマリオ』などでタイミングのズレを感じることがあったようですが、現在は違和感なくプレイに集中できました。購入後は必ずシステムアップデートを行うことを強くお勧めします。
ファンレス設計による発熱と冷却
RG DSは、冷却ファンを持たない「ファンレス設計」です。静音性においては、ファンが回転して風切り音がする「RG Slide」よりも優れており、静かな場所でも気兼ねなく遊べます。
気になる発熱についてですが、2画面をフル稼働させて1時間ほどプレイすると、本体背面の中央付近がじんわりと温かくなります。しかし、持っていられないほどの熱さにはならず、プラスチック筐体がうまく熱を逃がしている印象でした。ただし、充電しながら高負荷なゲーム(PSPの解像度アップなど)を長時間遊ぶと、熱によるパフォーマンス制御(サーマルスロットリング)がかかり、動作が重くなる場面があったため、夏場の長時間プレイなどは少し休憩を挟んだ方が良いかもしれません。
まとめ:アプリの動作感
- ブラウザの動作:RK3568と3GBメモリのため、重いサイトの閲覧やスクロールには引っかかりがある
- マルチタスクの限界:攻略Wikiの表示は快適だが、YouTube等の動画同時再生は処理落ちの原因となる
- RG Slideとの比較:SlideはT820/8GBメモリで動作が軽快だが、RG DSのような物理2画面の利便性はない
- 同期問題:初期の40Hzバグは最新ファームウェアで修正済み、現在は60Hzで安定している
- 発熱:ファンレスのため静音性は高いが、高負荷時は背面が温かくなる
- 冷却性能:充電しながらの重い処理では熱ダレの可能性があるため、適度な休憩が推奨される
ゲーム性能
ここではANBERNIC RG DSのゲーム性能について、エミュレーターゲームとAndroidゲームにわけて詳細に紹介します。
エミュレーターゲーム
ここでは、ANBERNIC RG DSの心臓部である「Rockchip RK3568」プロセッサが、実際のエミュレーター環境でどこまで通用するのかを検証します。具体的なゲームタイトルをプレイし、実測したフレームレート(FPS)とともに、その挙動を詳細にお伝えします。
3DS『牧場物語 はじまりの大地』
まずは、本機の見た目から最も期待される3DSタイトルです。エミュレーターにはCitraを使用し、解像度を1倍(400×240)に抑えてプレイしましたが、フレームレートは15〜25 FPSを行ったり来たりという厳しい結果でした。3DSのエミュレーションはこのチップセットには荷が重く、特にたくさんの家畜が画面に映る場面や、町の中を走り回るシーンでは処理落ちが顕著です。キャラクターの動きがスローモーションのように重くなり、快適な牧場生活を送るにはスペック不足を痛感しました。
NDS『New スーパーマリオブラザーズ』
次に、本機の本領発揮となるニンテンドーDSタイトルです。DraSticエミュレーターを使用し、標準設定でプレイしたところ、常に60 FPSをキープする完璧な動作を見せました。巨大化マリオがブロックを破壊しまくる負荷の高いシーンや、ボス戦で激しいエフェクト飛び交う場面でも、カクつきは一切ありません。さらに高解像度レンダリングを適用して画質を上げてもこの滑らかさは維持され、実機以上に美しい画面でヌルヌル動くマリオを楽しめます。
PSP『ゴッド・オブ・ウォー 降誕の刻印』
PSP屈指のグラフィックを誇る本作で、3D性能の限界を試しました。PPSSPPを使用し、解像度1倍、オートフレームスキップを1に設定した状態で、平均25〜30 FPSとなりました。RK3568のGPU性能が限界に近く、クレイトスが鎖を振り回して多数の敵をなぎ倒すようなエフェクト過多のシーンでは、20 FPS前半まで落ち込み、明らかな重さを感じます。解像度を2倍にすると紙芝居状態になるため、等倍設定でのプレイが必須となります。
サターン『ヴァンパイアハンター』
セガサターンの名作格闘ゲームをYaba Sanshiro 2で検証しました。こちらは非常に快適で、張り付くような60 FPSで動作します。サターンのエミュレーションは本来処理が複雑ですが、2D主体のこのタイトルであればRK3568でも余裕があります。モリガンの滑らかなアニメーションや、必殺技発動時の派手な演出もラグなく描写され、入力遅延も感じません。アーケードの興奮そのままに、シビアなコンボ入力も問題なく行えました。
PS2『雷電III』
最後に、最もハードルの高いPS2タイトルです。AetherSX2を使用し、解像度1倍に加え、EEサイクルレートを下げて負荷を軽減しましたが、フレームレートは20〜40 FPSと激しく変動します。敵機が少ない場面では動きますが、画面を覆い尽くすような弾幕や爆発エフェクトが重なると一気に処理落ちし、ゲームスピードがガクンと落ちます。シューティングゲームで重要な「避け」のタイミングが掴みづらく、このチップセットでPS2の3Dゲームを遊ぶのはかなり厳しいと言わざるを得ません。
まとめ:エミュレーターゲーム
検証の結果、Rockchip RK3568は、DSやサターン、そして2D主体のPSPタイトルまでは非常に快適に、実機以上の体験を提供してくれることがわかりました。しかし、GPU性能が25,000点前後ということもあり、3DSやPS2といった高い描画能力を求める世代のゲームについては、解像度を極限まで下げてもフルスピードでの動作は困難です。ライトなレトロゲームを楽しむには最高のパートナーですが、3Dグラフィックを多用する後期世代のゲームを動かすには、多くの妥協と設定の工夫が必要になるプロセッサです。
Androidゲーム
続いて、Androidネイティブアプリのゲーム性能について検証します。Google Play非対応のためAPK導入となりますが、人気タイトルがこのスペックでどこまで動くのか、実測フレームレート(FPS)を交えてレビューします。
原神
重量級ゲームの代名詞である本作は、やはり厳しい結果となりました。画質を「最低」まで落とし、フレームレート上限を30に設定しても、実際の動作は15〜25 FPS程度です。ただフィールドを歩いているだけでも処理が追いつかずにカクつきが発生し、元素スキルを使って派手なエフェクトが出ると10 FPS台まで低下してスローモーション状態になります。日課をこなすのもストレスが溜まるレベルで、快適なプレイは不可能です。
PUBG MOBILE (PUBGモバイル)
バトルロイヤルの定番タイトルです。グラフィック設定を「スムーズ」、フレーム設定を「高」にした状態で、25〜30 FPSで動作しました。屋内探索などは比較的安定していますが、負荷のかかるパラシュート降下時や、車両でマップを高速移動する際、またスモークが焚かれた激戦時にはフレームレートがガクッと落ちます。遠くの敵の描画も荒く、一瞬の判断が生死を分けるこのゲームにおいて、この動作感はハンデになると感じました。
アスファルト:Legends Unite
アーケードレーシングの爽快感を試しました。画質設定を「パフォーマンス重視」に下げてプレイしましたが、フレームレートは25〜30 FPSで推移します。スピード感は何とか味わえますが、スタート直後の車が密集する場面や、クラッシュ演出(テイクダウン)が入る瞬間に画面が一瞬止まるような「プチフリーズ」が発生することがあります。ドリフトの操作にも独特の重さを感じ、キビキビとした操作感には一歩届きません。
オクトパストラベラー 大陸の覇者
ドット絵と3DCGを融合させた「HD-2D」グラフィックが美しいRPGです。こちらは標準画質設定でも45〜60 FPSが出ており、非常に軽快に動作します。2Dベースのアセットが多いためRK3568とも相性が良く、街の探索やメニュー画面の操作も滑らかです。8人パーティでの戦闘でエフェクトが重なっても致命的な処理落ちは見られず、この端末でじっくり遊ぶのに適したタイトルだと感じました。
マインクラフト
最後にサンドボックスの定番です。描画距離(チャンク数)を8〜10程度に抑えた初期設定で、40〜60 FPSを記録しました。サバイバルモードで家を建てたり洞窟を探検したりする分には、かなりスムーズに遊べます。ただし、大量のTNTを一気に爆発させたり、複雑なレッドストーン回路が密集している場所に行くとCPU負荷が急増し、一時的に画面が固まることがあります。無茶な遊び方をしなければ、十分実用的な範囲です。
まとめ:ゲーム性能
AndroidゲームにおけるRockchip RK3568の実力は、2D主体のRPGや軽量なパズルゲームであれば60 FPSに近い滑らかさで快適に動作します。しかし、GPU性能の限界により、『原神』のようなハイエンド3Dゲームや、激しい動きを伴う最新のレース・シューティングゲームを動かすには力不足が否めません。最低画質に落としても30 FPSの維持がやっとというケースが多く、リッチな3Dゲーム体験を求めるのではなく、カジュアルなゲームや2Dの名作を楽しむためのデバイスと割り切る必要があります。
バッテリー持ちと充電:ANBERNIC RG DS 2画面消費のリアルと充電速度
ここでは、ANBERNIC RG DSのバッテリー性能について紹介します。2枚の画面を駆動させる電力消費の実態や、日々の使い勝手を左右する充電速度について検証しました。
2画面駆動の宿命と実働時間
ANBERNIC RG DSは「4000mAh」のバッテリーを搭載しており、公称の持続時間は約6時間とされています。しかし、実際に輝度を調整し、2枚の4インチIPS液晶をフルに点灯させてニンテンドーDSのタイトルを遊んでみたところ、私の環境では約4〜5時間でバッテリー切れとなりました。これは、単純に画面が2枚あることによる電力消費の早さが影響しています。
比較として、兄弟機である「ANBERNIC RG Slide」は5000mAhの大容量バッテリーを搭載しており、画面が1枚であるため、スタミナ面ではSlideの方が有利です。また、実機の「ニンテンドー3DS LL」と比較すると、Android OSを動かしながら2画面を描画するRG DSは燃費が悪く、頻繁な充電が必要だと感じました。長時間の外出に持ち出す際は、モバイルバッテリーが必須アイテムになるでしょう。
待ち時間がもどかしい充電速度
バッテリー持ち以上に気になったのが、充電速度です。RG DSは急速充電に対応しておらず、空の状態からフル充電まで実測で約2.5〜3.5時間かかります。入力は5V/1.6A程度に留まるため、最近のスマートフォンのような爆速充電に慣れていると、非常に遅く感じます。
遊べる時間が4時間程度であるのに対し、充電に3時間近くかかるというのは、プレイ時間と充電時間がほぼ同じになってしまうことを意味します。この点は、バッテリー運用において最大のネックだと感じました。就寝前に必ず充電器に繋ぐ習慣をつける必要があります。
スリープ性能と節電の工夫
一方で、スリープ機能は優秀です。ホールスイッチ(磁気センサー)を内蔵しているため、カバーを閉じるだけで確実にスリープモードへ移行します。一晩(約8時間)放置してもバッテリー消費は約2%程度に抑えられており、実機に近い感覚でパタンと閉じて中断できるのは便利でした。ただし、数日間放置すると放電しきる可能性があるため過信は禁物です。
また、バッテリー寿命を延ばすための「充電上限設定(80%で停止など)」機能は搭載されていません。その代わり、ゲームボーイアドバンスなど1画面しか使わないゲームを遊ぶ際には、設定で上画面のバックライトをオフにする機能があり、これを活用することで多少のバッテリー節約が可能でした。熱に関しては、充電しながらのプレイや高負荷時に背面が温かくなりますが、不快なほどの熱を持つことはありませんでした。
まとめ:バッテリー持ちと充電
- 実際の稼働時間:2画面同時使用時は消費が早く、実測で約4〜5時間程度
- RG Slideとの比較:Slide(5000mAh)より容量が少なく、画面数も多いためスタミナは劣る
- 充電速度:フル充電に約2.5〜3.5時間かかり、現代の機器としては非常に遅い
- スリープ消費:ホールスイッチによりカバーを閉じるだけでスリープし、一晩で約2%減と優秀
- 熱管理:使用中に温かくなるが許容範囲であり、過充電保護設定はない
- 節電機能:1画面ゲームプレイ時は上画面を消灯することでバッテリーを節約可能
オーディオ性能:ANBERNIC RG DS 実機に迫る前面スピーカーとマイク機能
ここでは、2画面筐体を活かしたスピーカー配置による没入感や、音質、そしてDSソフトのプレイに不可欠なマイク機能の実用性について解説します。
没入感を高める前面ステレオスピーカーと音質
本体を開いてゲームを起動すると、上画面の両サイドに配置された「前面放射型」のステレオスピーカーから、音がダイレクトに飛び込んできます。このスピーカー配置は、実機の「ニンテンドー3DS LL」や「DSi LL」と全く同じであり、音がプレイヤーに向かって真っ直ぐ届くため、非常に高い没入感を得られました。比較対象の「ANBERNIC RG Slide」もディスプレイ横に前面スピーカーを備えていますが、RG DSはクラムシェル(折りたたみ)構造によって画面とスピーカーが適切な距離と角度で顔の前に来るため、携帯機としての音場の作り方はRG DSの方が実機に近い感覚です。
音質に関しては、公式が謳う「高音質ステレオ」に対し、正直なところ低音の弱さを感じました。重厚なBGMを楽しむには少々物足りないものの、中高音はクリアで、レトロゲームのピコピコ音やセリフは聞き取りやすいです。音量は実機のDSi LLよりも大きく出力できますが、最大音量付近まで上げると音がシャカシャカと軽く割れる傾向がありました。室内で遊ぶ分には40〜50%程度の音量で十分満足できるでしょう。
気になった点として、通常プレイ時には問題ありませんが、音声出力のあるアプリを起動中に音量をミュート(消音)にすると、稀に「ブーン」という微細なホワイトノイズが混じることがありました。ゲームプレイ中はBGMにかき消されて気になりませんが、静かな環境で無音プレイをする際には気になる人がいるかもしれません。また、エミュレーターの仕様上、『リズム天国』のようなシビアなリズムゲームでは、映像と音のわずかなズレ(遅延)によりタイミングを合わせるのが難しい場面もありました。
イヤホンジャックの配置とBluetooth接続
底面には3.5mmステレオイヤホンジャックが配置されており、有線イヤホンを使用することで上記のノイズや音質の問題をカバーできます。底面配置なので、プレイ中にイヤホンのケーブルが手に干渉しにくいのは良い設計です。
ワイヤレスオーディオに関しては、RG DSは「Bluetooth 4.2」を採用しています。対して、競合の「RG Slide」はより新しい「Bluetooth 5.0」に対応しており、接続安定性や遅延の面ではRG Slideの方がスペック的に有利です。RG DSで音ゲーなどをワイヤレスイヤホンで遊ぶ際は、遅延の少ない有線接続を選ぶのが無難だと感じました。
実機体験を再現する内蔵マイク
ニンテンドーDSのゲームには音声入力を必須とするタイトルが多く存在しますが、RG DSは本体中央のヒンジ付近にマイクを内蔵しており、これらにしっかり対応しています。実際に『脳を鍛える大人のDSトレーニング』をプレイした際、最初にAndroidの権限設定でマイクの使用を「許可」する必要がありましたが、設定後は実機と同じように声で回答することができました。マイク非搭載のエミュレーター機では遊べないタイトルも、RG DSなら諦めることなく楽しめるのは大きなメリットです。
まとめ:オーディオ性能
- スピーカー配置:上画面左右の前面放射型で、実機(3DS LL等)同様に音がダイレクトに届き没入感が高い
- 音質と音量:中高音はクリアだが低音は弱め。最大音量は実機より大きいが、上げすぎると音が割れる
- ホワイトノイズ:アプリ起動中のミュート時に、微細なノイズ(ブーン音)が発生する場合がある
- 音声遅延:リズムゲーム等ではエミュレーター依存の遅延により、タイミング調整が必要な場合がある
- イヤホンジャック:底面に配置されており、ケーブルが操作の邪魔にならず快適
- Bluetooth比較:RG Slide(Ver 5.0)に対しRG DSはVer 4.2のため、ワイヤレス性能はSlideが有利
- マイク機能:中央にマイクを内蔵。権限設定を行えば『脳トレ』等の音声入力ゲームも実機通りに遊べる
通信性能:ANBERNIC RG DS リモートプレイで広がる新たな可能性
ここでは、ANBERNIC RG DSの通信機能に焦点を当て、Wi-Fi 5を用いたPCゲームのストリーミング体験や、2画面筐体ならではのマルチタスク活用法、そして周辺機器との接続性について紹介します。
安定したWi-Fi 5と実機との決定的な差
ANBERNIC RG DSは「Wi-Fi 5(802.11ac)」を搭載しており、2.4GHz帯だけでなく、干渉の少ない5GHz帯にも対応しています。実際に自宅のWi-Fiルーターに5GHz帯で接続してみたところ、ルーターから離れた部屋でもアンテナピクトが安定しており、通信が途切れることはありませんでした。
これを「ニンテンドー3DS」と比較すると、隔世の感があります。3DSは古いWi-Fi規格(802.11b/g)にしか対応しておらず、通信速度も遅いため、現代のようなリッチなストリーミングプレイは不可能でした。RG DSであれば、携帯機でありながら大容量のデータを高速にやり取りできるため、活用の幅が大きく広がっています。一方、兄弟機の「ANBERNIC RG Slide」と比較すると、Wi-Fi規格自体は同じWi-Fi 5ですが、SoCの処理能力に差があるため、Webブラウジングなどのページの読み込み速度はRG Slideの方がワンテンポ速く感じました。
2画面で変わるストリーミングとクラウドゲーム体験
このデバイスの真骨頂は、MoonlightやSteam Linkを使ったPCゲームのストリーミングプレイにおいて発揮されます。実際にMoonlightを使用して、母艦PCから『サイバーパンク2077』のようなAAAタイトルを転送して遊んでみましたが、入力遅延(レイテンシ)はほとんど気にならず、アクションゲームでも十分に楽しめました。
ここで感動したのが、RG DS独自の「2画面活用」です。上画面でPCゲームをストリーミング表示させながら、下画面でWebブラウザを開き、攻略Wikiやマップを表示するという使い方ができました。これは1画面しかない「RG Slide」や他の携帯機では不可能な芸当です。ただし、SoC(RK3568)のパワーには限界があるため、下画面でYouTube動画などの重いコンテンツを再生すると、上画面のストリーミング映像までカクつくことがありました。テキストベースの攻略サイトを表示する程度に留めるのが、快適に遊ぶコツだと感じました。
「Xbox Cloud Gaming」などのクラウドゲームサービスもAndroidアプリとして正常に起動し、本体のABXYボタンやアナログスティックも標準コントローラーとして問題なく認識されました。しかし、常にWi-Fi通信を行いながら映像をデコードし続けるため、バッテリーへの負荷は大きいです。公称の約6時間よりも早く、体感では3時間半〜4時間程度でバッテリー残量が厳しくなる印象でした。
プレイ中は背面がじんわりと熱を持ちますが、持っていられないほどではありません。また、ワイヤレススクリーン投影機能を使えばテレビに映像を飛ばすこともできますが、こちらは若干の遅延を感じたため、RPGなどのゆったりしたゲーム向けだと感じました。
Bluetooth接続と世代の違い
周辺機器との接続には「Bluetooth 4.2」を使用します。ワイヤレスイヤホンを接続して音楽ゲームを試してみましたが、Bluetooth 4.2という少し古い規格のせいか、あるいはAndroidの仕様か、わずかな音声遅延を感じました。タイミング調整機能がないゲームでは、有線イヤホンを使ったほうが無難です。
この点に関しては、より新しい「Bluetooth 5.0」を搭載している「ANBERNIC RG Slide」の方が有利です。Slideの方が接続の安定性が高く、対応するイヤホンであれば遅延も抑えられている印象を受けました。とはいえ、RPGやシミュレーションゲームを遊ぶ分にはRG DSのBluetooth接続でも途切れることなく安定して使えており、大きな不満はありません。
まとめ:通信性能
- Wi-Fi規格:Wi-Fi 5(ac規格)に対応し、5GHz帯での高速・安定通信が可能
- 3DSとの比較:ストリーミング不可だった実機と異なり、PCゲームやクラウドゲームが遊べる端末へと進化
- RG Slideとの比較:同じWi-Fi 5だが、ブラウジング等の処理速度はSoCの強いSlideが上手
- ストリーミング体験:Moonlight等での遅延は少なく、アクションゲームも実用レベルで動作
- 2画面マルチタスク:上画面でゲーム、下画面で攻略サイトという独自のプレイスタイルが可能だが、動画同時再生は重い
- クラウドゲーム:コントローラーも正常に認識されるが、バッテリー消費は早くなる傾向
- Bluetooth接続:Ver 4.2のため、Ver 5.0搭載のRG Slideに比べてワイヤレスイヤホンの遅延が起きやすい
- 外部出力:ワイヤレス投影に対応しているが、遅延があるためアクションゲームには不向き
ソフトウェアと設定:ANBERNIC RG DS 2画面を活かす独自機能とアップデート事情
ここでは、ANBERNIC RG DSのシステムソフトウェア、独自のランチャー機能、そしてファームウェアの更新状況について紹介します。
Android 14ベースの操作感とGoogle Play非対応の壁
システムには最新の「Android 14」が採用されており、ベースの操作感はスマートフォンと同様に非常に滑らかです。ただし、最も注意すべき点は「Google Playストア」が標準搭載されていないことです。アプリを追加したい場合は、APKファイルを直接インストールするか、プリインストールされている「APKPure」などのサードパーティストアを利用する必要があります。この点、一般的なAndroidタブレットや、Google Playが利用可能な他のAndroidゲーム機と比べると、セットアップのハードルは少し高く感じました。
RGランチャーと20種類以上の対応エミュレーター
独自フロントエンドの「RGランチャー」は、左下のRGボタンを長押しするだけで呼び出すことができ、エミュレーターのリストをゲーム機らしいインターフェースで管理できます。Android標準のホーム画面とRGランチャーを物理ボタン一つで往復できる仕様は、ゲームプレイと設定の行き来をスムーズにしてくれます。
対応エミュレーターは20種類以上あります。主要なところではAndroidゲームに加え、ニンテンドーDS、PSP、プレイステーション1(PS1)、N64、ドリームキャスト、ゲームボーイアドバンス(GBA)、ゲームボーイカラー(GBC)、ゲームボーイ(GB)、スーパーファミコン(SFC)、ファミコン(FC)、メガドライブ(MD)、セガ・マスターシステム(SMS)、ゲームギア(GG)、MSX、PCエンジン(PCE)、ワンダースワンカラー(WSC)、ネオジオポケット(NGP)などが動作します。
ニンテンドーDSのエミュレーションで、プリインストールされた「Drastic」により、設定不要で起動直後から2画面表示で快適に遊ぶことができました。一方で、同じ2画面機である「ニンテンドー3DS」のエミュレーションに関しては、SoCのパワー不足により動作は非常に厳しく、多くのタイトルで実用的な速度が出ませんでした。この点は、実機の3DSや、より高性能なSoCを積んだ「ANBERNIC RG Slide」の方が、高負荷なエミュレーター(PS2やGCなど)を動かす余力がある点で勝っています。RG DSはあくまで「DS」と「レトロゲーム」に特化したマシンだと割り切る必要があります。
2画面をフル活用する独自機能とカスタマイズ
2画面筐体を活かすための独自機能は、本機の大きな魅力です。例えば、上画面でレトロゲームをプレイしながら、下画面でブラウザを立ち上げて攻略サイトを表示するといった「マルチタスク」が可能です。実際にRPGを遊んだ際、マップを常時確認しながら進められるのは非常に便利でした。ただし、YouTube動画など負荷の高いアプリを下画面で再生すると、全体の動作が重くなる場合があるため注意が必要です。
また、アプリを起動する画面を任意に指定できる機能もあり、設定で「Start Screen Choose」を変更すれば、特定のアプリを最初から下画面で起動させることも可能です。さらに「デュアルスクリーン独立壁紙」機能により、上下それぞれの画面に異なる壁紙を設定できるため、自分好みのデスクトップ環境を構築する楽しさもありました。最新のファームウェアでは、上下画面の輝度を個別に調整できる機能も追加されており、省電力化や没入感の向上に役立っています。
ファームウェアの更新とカスタムOSの可能性
発売初期に報告されていた「上画面の同期ズレ(リフレッシュレート低下)」の問題については、最新のファームウェア(V1.14等)へのアップデートによって解消されており、現在は快適に動作します。購入後はまずアップデートを確認することをお勧めします。また、有志によるカスタムファームウェア「GammaOS」の開発も進んでおり、導入することでパフォーマンスの向上や、さらなる機能改善が期待されています。コミュニティによるサポートが活発な点も、このデバイスの将来性を感じる要素の一つです。
まとめ:ソフトウェアと設定
- OS:Android 14を搭載し動作は軽快だが、Google Playストア非対応のためアプリ追加には工夫が必要
- ランチャー:RGボタンで「RGランチャー」とAndroidホームを瞬時に切り替えられ、操作性は良好
- ストレージ:内蔵32GBはシステムで圧迫されるため、ゲームデータ保存にはTFカード(microSD)拡張が必須
- 対応エミュレーター:DS、PSP、PS1、N64、DC、GBA、SFCなど20種類以上に対応するが、3DSはスペック不足で厳しい
- RG Slideとの比較:SlideはPS2等も動くパワーがあるが、RG DSはDSエミュレーションへの特化と2画面UIが強み
- マルチタスク:上画面でゲーム、下画面で攻略サイト表示が可能だが、動画同時再生は重くなる場合がある
- 画面設定:上下個別の壁紙設定や輝度調整が可能で、アプリの起動画面(上下)も指定できる
- アップデート:最新FWで同期ズレ問題は解決済み。GammaOS(カスタムファームウェア:CFW)による機能拡張も期待できる
検証してわかったANBERNIC RG DSのメリット・デメリット
ここでは、ANBERNIC RG DSを実際に使用し、ライバル機である「ANBERNIC RG Slide」や実機の「ニンテンドー3DS」と比較検証して見えてきた、具体的なメリットとデメリットについて解説していきます。
魅力的なギミックの裏に隠された、購入前に知っておくべきハードウェアの制約や、実際の使い勝手を包み隠さずお伝えします。
メリット(長所、利点)
メリット1:2画面筐体による圧倒的なDS没入感(RG Slideは1画面)
最大のメリットは、やはり「物理的な2画面」を持っていることです。DSや3DSのゲームを遊ぶ際、1画面しかない「RG Slide」では画面を切り替えるか、小さな画面に2つを並べる必要がありましたが、RG DSはそのストレスが一切ありません。
実機と同じ感覚でマップやステータス画面を常時表示できるため、RPGやアドベンチャーゲームの没入感が段違いです。特に「Drastic」エミュレーターとの相性は抜群で、設定不要で完璧なレイアウトで起動するのは感動的でした。
メリット2:RG Slideより約60g軽量で疲れにくい(3DS LL同等)
携帯ゲーム機において重量は正義です。RG DSは約321gと、実機の「Newニンテンドー3DS LL(約329g)」とほぼ同じ重量に抑えられています。
一方で、スライド機構を持つ「RG Slide」は約379gもあり、手に持つとずっしりとした重さを感じます。寝転がってプレイしたり、長時間のRPGを遊んだりする場合、この約60gの差は手首への負担として大きく現れます。RG DSは長時間プレイでも疲れにくいバランスの良さが光りました。
メリット3:MicroSDカードスロット搭載による容量拡張(内蔵は32GBのみ)
Android搭載機ですが、しっかりとMicroSDカード(TFカード)スロットを搭載しています。内蔵ストレージは32GBしかなく、システム領域で一部が使われているため、重いゲームデータを入れるとすぐに一杯になってしまいます。
安価な大容量MicroSDカードに大量のROMデータを保存し、簡単に入れ替えや管理ができる点は、レトロゲーム機として必須かつ安心できる仕様です。スロットへのアクセスも容易で、実機のような利便性を確保しています。
メリット4:フリーストップヒンジの自由度(3DSは段階固定)
ヒンジの出来は期待以上でした。実機の3DSは「カチッ、カチッ」と決まった角度でしか止まりませんが、RG DSは無段階のフリーストップ式を採用しています。
電車の中やデスクの上など、プレイ環境の照明に合わせて、画面の反射を避ける最適な角度に微調整できるのは大きな利点です。ヒンジの保持力もしっかりしており、プレイ中に画面が勝手に揺れることもありませんでした。
デメリット(短所、欠点)
デメリット1:SoC性能不足で3DS動作は厳しい(RG Slideは快適)
ここが最も痛いデメリットです。形状は3DSそのものですが、搭載しているSoC(RK3568)のパワー不足により、肝心の3DSエミュレーションは快適とは言えません。多くの3DSタイトルで処理落ちや音割れが発生します。
対して、SoCに「Unisoc T820」を搭載している「RG Slide」は、3DSはもちろん、PS2やゲームキューブまで快適に動作します。「3DSの形をしているのに3DSがまともに動かない」という矛盾は、購入前に覚悟しておく必要があります。
デメリット2:映像出力機能は非対応(RG SlideはDP対応)
RG DSのUSB-Cポートは、残念ながらHDMIなどの映像出力(DisplayPort Alt Mode)に対応していません。そのため、テレビの大画面にゲームを映して遊ぶという使い方は不可能です。
「RG Slide」や他の多くの中華ゲーム機が映像出力に対応している中、この機能が省かれているのは残念なポイントです。ワイヤレス投影機能はありますが、遅延が発生するためアクションゲームには向きません。
デメリット3:充電速度が遅い
4000mAhのバッテリーを搭載していますが、急速充電には対応しておらず、フル充電までに実測で約2.5〜3.5時間かかります。現代のスマートフォンや急速充電対応のゲーム機に慣れていると、この充電の遅さはストレスに感じました。
デメリット4:タッチパネルが静電容量式(実機は抵抗膜方式)
一見メリットのように思えますが、DSのゲームにおいてはデメリットになる場合があります。実機の「抵抗膜方式」はペン先で画面を押し込むため、細かい文字や図形を書くのが得意でした。
しかし、RG DSの「静電容量式」は指での操作には最適ですが、付属のディスク型タッチペンを使っても、細かい描画の追従性や書き心地は実機に劣ります。『脳トレ』の文字認識や、精密なタッチ操作が求められるゲームでは、違和感を覚えることがありました。
まとめ:ゲーム性能
検証の結果、ANBERNIC RG DSは「DSおよびレトロゲーム専用機」として割り切れば、非常に完成度の高いデバイスであることがわかりました。特に2画面の利便性と筐体のビルドクオリティ、そして軽量さは、ライバルのRG Slideにはない大きな魅力です。
しかし、3DSのような見た目に反して3DSソフトの動作が厳しい点や、映像出力非対応、充電の遅さといったハードウェア的な制約も明確です。高グラフィックなゲームやテレビ出力を求めるなら「RG Slide」を、あくまでDS時代の資産を快適な2画面で遊び直したいなら「RG DS」を選ぶのが正解だと言えるでしょう。
ANBERNIC RG DSのスペック(仕様)
- ディスプレイ(上画面): 4インチ IPS液晶 (640×480) OCA全貼合
- 下画面: 4インチ IPS液晶 (640×480) マルチタッチ対応
- CPU: RK3568 (クアッドコア 64bit Cortex-A55 最大2.0GHz)
- GPU: Mali-G52
- RAM: 3GB LPDDR4
- ROM: 32GB eMMC 5.1
- 外部ストレージ: microSD (TF) カード対応 (最大512GB)
- バッテリー: リチウムポリマー 4000mAh (駆動時間:約6時間)
- 充電: USB Type-C (5V/2A入力対応、C2C充電器対応)
- ワイヤレス通信: Wi-Fi 2.4/5G (802.11a/b/g/n/ac)、Bluetooth 4.2
- ストリーミング: Moonlight、Steam Link、ワイヤレス投影対応
- インターフェース: USB Type-C x2 (充電用/OTG用)、3.5mmイヤホンジャック、マイク
- センサー: ホールスイッチ(マグネット開閉検知)
- 映像出力: 非対応 (HDMI等の有線出力機能なし)
- スピーカー: 高音質デュアルスピーカー (前面配置)
- 操作: 十字キー、ABXY、アナログスティックx2、静電容量式タッチパネル
- 振動効果: バイブレーションモーター搭載
- 機能: 独自のAI機能 (翻訳、検索)、RGボタン (画面切替)、デュアルスクリーン独立壁紙
- エミュレーター(シュミレーター): DS, PSP, N64, DC, PS1, GBAなど20種類以上
- 筐体: ABS樹脂素材、フリーストップヒンジ構造
- OS: Android 14
- サイズ: 長さ 160.0mm × 幅 90.0mm × 厚さ 21.5mm
- 重量: 321g
- カラー: ターコイズブルー、レッド&ブラック、ポーラーホワイト
- 付属品: USB充電ケーブル、スクリーンプロテクター、静電容量式タッチペン、説明書、箱
ANBERNIC RG DSの評価
7つの基準で「ANBERNIC RG DS」を5段階で評価してみました。
【項目別評価】
画面の見やすさ:★★★★★
上下ともに4インチの高品質なIPS液晶を搭載し、発色や視野角は良好です。2画面が同じサイズで統一されており、DSソフトを表示した際の一体感と没入感は実機以上です。
パフォーマンス:★★★☆☆
DSやPSP、N64までのレトロゲームは快適ですが、SoCの性能不足により、形状から期待される3DSやPS2の動作は厳しいため、遊べるタイトルには限りがあります。
操作性:★★★★☆
3DSライクなドームスイッチのクリック感が心地よく、十字キーの配置も絶妙です。ただ、タッチパネルが静電容量式のため、細かいペンの操作感は実機と異なります。
機能性・システム:★★★★☆
Android 14を搭載し、2画面を活用したマルチタスクや壁紙設定などの独自機能が充実しています。Google Play非対応な点と映像出力がない点が惜しまれます。
携帯性・デザイン:★★★★★
画面を保護するクラムシェル(折りたたみ)構造と、実機のLLサイズと同等の重量(約321g)は携帯機として理想的です。ヒンジの無段階調整も非常に便利です。
バッテリーと充電:★★★☆☆
2画面駆動のため消費が早く、実働は4〜5時間程度です。また、急速充電に非対応でフル充電に時間がかかる点は、現代のデバイスとして少しストレスを感じます。
価格(コスパ):★★★★★
約1.5万円という価格で、これだけのビルドクオリティと2画面ギミックを実現しているのは驚異的です。サブ機としても手を出しやすい価格設定です。
総評:★★★★☆
3DSの正統進化を感じさせる2画面の魅力
まず最大のメリットは、ニンテンドー3DS LLを彷彿とさせる、完成された2画面筐体です。実機と比較すると、画面の解像度が大幅に向上しており、エミュレーターの高画質化機能を使えば、思い出のDSソフトを美しく蘇らせることができます。また、実機にはない「どこでもセーブ」や「倍速機能」が使えるため、忙しい現代人でもRPGなどをサクサク進められるのは大きな利点です。重量も約321gと、ずっしり重いライバル機の「ANBERNIC RG Slide(約379g)」に比べて約60gも軽く、長時間持っていても疲れにくいバランスの良さは、携帯ゲーム機として非常に優秀だと感じました。
遊びの幅を広げるAIアシスタントの利便性
本機独自のAI機能は、単なるギミックに留まらない実用性を持っています。特に「リアルタイム翻訳」は、2画面構成を活かし、翻訳テキストを下画面に表示することで、ゲームの世界観を壊さずに海外の未翻訳タイトルを楽しむことができます。また、詰まった時にボタン一つで攻略情報を呼び出せる「ゲーム認識ガイド」や、対話型の「スマートダイアログ」は、攻略本やスマホを持ち替える手間を省き、ゲームプレイへの集中を持続させてくれる新しい体験でした。
RG Slideと比較して見えたスペックの限界
一方で、デメリットも明確です。同世代の「ANBERNIC RG Slide」がUnisoc T820を搭載し、PS2や3DS、ゲームキューブまで快適に動作するのに対し、RG DSのRK3568チップはパワー不足が否めません。「3DSの形をしているのに3DSがまともに動かない」という点は、購入前に理解しておくべき最大の妥協点です。また、Slideにはある映像出力機能や急速充電機能が省かれており、テレビの大画面で遊んだり、短時間で充電を済ませたりといった使い方ができない点も、ハードウェアとしての基本性能の差を感じさせられました。
最適なユーザー:DS世代への贈り物
結論として、ANBERNIC RG DSは「DS、GBA、PSPまでのレトロゲームを、最高の携帯性と2画面環境で遊びたい人」にとっての最適解です。高グラフィックな最新ゲームや3DSエミュレーションを求めるならRG Slideを選ぶべきですが、約1.5万円という手頃な価格で、パカっと開いてすぐに遊べるこのノスタルジックな体験は、他には代えがたい魅力があります。かつてDSに夢中になった世代であれば、間違いなく満足できる一台です。
ANBERNIC RG DSの価格・購入先
※価格は2025/12/20に調査したものです。価格は変動します。
ANBERNIC日本公式サイト
15,299円で販売されています。
ANBERNIC日本公式サイトで「ANBERNIC RG DS」をチェックする
ECサイト(Amazon、AliExpressなど)
- Amazonで16,888円(税込)、
- AliExpressで15,338円(ゲームROM付き128GBは17,594円、256GBは19,850円)、
- 米国 Amazon.comで$129.99、
で販売されています。
Amazonで「ANBERNIC RG DS」をチェックする
楽天市場で「ANBERNIC」をチェックする
ヤフーショッピングで「ANBERNIC」をチェックする
AliExpressで「ANBERNIC RG DS」をチェックする
米国 Amazon.comで「ANBERNIC RG DS」をチェックする
※AliExpressでの購入方法・支払い方法はこちらのページで紹介しています。
AliExpressで激安ガジェットをお得に購入する方法を徹底 解説
おすすめのライバル機種と価格を比較
「ANBERNIC RG DS」に似た性能をもつ携帯ゲーム機(エミュ機)も販売されています。価格の比較もできるので、ぜひ参考にしてみてください。
ANBERNIC RG Slide
ANBERNICから発売されたスライド式のAndroid携帯ゲーム機です(2025年6月20日 発売)。
Android 13、Unisoc T820、8GB LPDDR4Xメモリ、4.7インチで解像度1280 x 960 pxのLTPS液晶、128GB UFS2.2ストレージ、5000 mAhバッテリー、microSDカードスロットを搭載しています。
また、AI機能(ゲーム戦略アシスタント、リアルタイム翻訳など)、30種類以上のエミュレーター、最大120Hzの高リフレッシュレート、DisplayPort映像出力、ゲームパッド接続、ゲームストリーミング、静電容量式ジョイスティック、トリガーボタン、Hi-Fi ステレオスピーカー、冷却システム、ゲームの追加、セーブ機能、Type-Cポート、Wi-Fi 5、Bluetooth 5.0に対応しています。
価格は、Amazonで31,699円、AliExpressで24,301円、米国 Amazon.comで$174.99、です。
関連記事:ANBERNIC RG Slide徹底レビュー!PSP Goより優秀な性能?
Amazonで「ANBERNIC RG Slide」をチェックする
ANBERNIC RG 476H
ANBERNICから発売された4.7インチのAndroid 13携帯ゲーム機です(2025年9月 発売)。
Android 13、Unisoc T820 (6nm オクタコア)、8GB LPDDR4X メモリ、128GB UFS2.2 ストレージ、解像度 1280×960のLTPS インセルディスプレイ(4:3)、5000mAh ポリマーリチウムバッテリー、micro SDカードスロットを搭載しています。
また、デュアルスクリーン(2画面)表示(NDS・3DS対応)、USB Type-Cによる1080p DisplayPort出力、30種類以上のエミュレーター(Androidゲーム対応)、リフレッシュレート最大120Hz、AI機能「Anbernic AI」(リアルタイム翻訳、ゲーム攻略アシスタント、画像生成など)、大角度3Dホールジョイスティック、ホールトリガー、キーマッピング機能を搭載。
ストリーミング、ワイヤレス画面投影、オンラインマルチプレイヤー、六軸ジャイロセンサー、高音質ステレオスピーカー、振動モーター、高速ファン+ヒートパイプによるアクティブ冷却、USB Type-Cポート、3.5mmステレオイヤホンジャック、2.4/5G WIFI、Bluetooth 5.0にも対応しています。
価格は、Amazonで29,457円(税込)、AliExpressで25,466円、米国 Amazon.comで$189.99、です。
関連記事:ANBERNIC RG 476Hレビュー!フルスクリーンでDSも快適になる?
Amazonで「ANBERNIC RG 476H」をチェックする
Retroid Pocket Flip 2
Retroid Pocketから発売された5.5インチのフリップ型携帯ゲーム機です(2025年4月 発売)。
Android 13、Qualcomm Snapdragon 865 / MediaTek Dimensity D1100、8GB LPDDR4x RAM、128GB UFS 3.1 ROM、、AMOLEDディスプレイ(1920×1080、輝度500 Nits)、5000mAhバッテリーを搭載しています。
また、3Dホールスティック、アナログL2/R2トリガー、アクティブ冷却システム、強化されたヒンジデザイン (178°可動域, 150°クリックストップ)、DisplayPort映像出力(1080p)、交換可能なボタンレイアウト、ランヤードループに対応しています。
さらに、27W急速充電、ストレージ拡張(TFカードスロット搭載)、Google Playストア、ストリーミングプレイ、USB-C(OTG)、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.1 (SD865モデル) / 5.2 (D1100モデル)にも対応しています。
価格は、AliExpressで29,197円、です。
関連記事:Retroid Pocket Flip 2徹底レビュー!Pocket 5と比較
ANBERNIC RG34XX
ANBERNICから発売されたゲームボーイアドバンス風の携帯ゲーム機です(2024年12月16日 発売)。
3.5インチ(解像度 720 x 480 px)のIPS液晶(3:2)、Allwinner H700 クアッドコア プロセッサ、1GB LPDDR4メモリ、2つのTFカードスロット、 3500 mAhバッテリー、miniHDMIポートを搭載しています。
また、30種類以上のエミュレーター、HDMI映像出力、ストリーミングプレイ、外部ゲームパッドとの接続(無線、有線)、動画・音楽プレイヤー機能、ゲームの追加、セーブ機能、USB Type-C (OTG) x1、Wi-Fi 5、Bluetooth 4.2に対応しています。
価格は、Amazonで10,999円(税込)、AliExpressで9,095円、米国 Amazon.comで$79.99、です。
関連記事:GBAを超えた!3:2画面の「ANBERNIC RG34XX」を徹底レビュー!
Amazonで「ANBERNIC RG34XX」をチェックする
他のANBERNIC携帯ゲーム機と比較
他人もANBERNIC携帯ゲーム機が販売されています。2025、2024年モデルもあるので、ぜひ比較してみてください。
ANBERNICの携帯ゲーム機が超絶進化で大人気! 最新機種 まとめ
その他のおすすめ携帯ゲーム機は?
その他のおすすめ携帯ゲーム機は以下のページにまとめてあります。ぜひ比較してみてください。
海外のレアすぎる携帯ゲーム機 ラインナップ 機種 一覧 まとめて比較
海外製のレアな携帯ゲーム機をまとめて紹介しています。
Androidゲーム機 おすすめはコレだ!最新コントローラ一体型の選び方
コントローラー付きAndroidゲーム機をまとめて紹介しています。
2024に劇的に変化した中華ゲーム機の進化した点とおすすめ機種を紹介
2024年の中華ゲーム機の進化した点とおすすめ機種を紹介しています。
Powkiddyの中華ゲーム機が意外といい?! 全機種 まとめ
Powkiddyの中華ゲーム機をまとめて紹介しています。











































