
2025年9月19日に発売された「Apple Watch SE 3(第三世代)」は、エントリーモデルでありながら、S10チップと常時表示に対応した高性能なスマートウォッチとして注目を集めています。
このレビューでは、Apple Watch SE 3が前モデル「Apple Watch SE 2」からどのように進化を遂げたのか、上位モデル「Series 11」と何が違うのか、その実力と使い勝手を徹底比較・検証しました。
【先に結論からお伝えしましょう】
Apple Watch SE 3 の長所(Pros):
- 待望の「常時表示ディスプレイ」についに対応
- 最新「S10チップ」によるサクサク動作と「ダブルタップ」操作
- 睡眠記録を現実的にする「急速充電」機能
- 手首皮膚温センサーによる健康管理の強化
- Series 11より大幅に安い圧倒的なコストパフォーマンス
Apple Watch SE 3 の短所(Cons):
- バッテリー駆動時間は「最大18時間」で据え置き
- 心電図と血中酸素ウェルネスアプリは非対応
- 画面の黒い縁(ベゼル)のデザインは変化なし
総合評価:
Apple Watch SE 3は、SE 2ユーザーが待ち望んだ「常時表示」と「急速充電」についに対応した、弱点のないエントリーモデルです。最新のS10チップ搭載により「ダブルタップ」ジェスチャーも可能になり、操作性は前モデルから劇的に進化しました。
また、新たに「手首皮膚温センサー」や「睡眠時無呼吸の兆候」の検知機能も加わり、健康管理の充実度は上位モデルのSeries 11に迫る勢いです。「心電図」や「血中酸素ウェルネス」には非対応ですが、それらが不要であれば、前モデルの課題をすべて解消した「一つの完成形」と言える一台。初めての方にも買い替えの方にも、自信を持っておすすめできます。
<この記事で分かること>
- デザインと耐久性: 40mmと44mmのサイズ比較、重量、色の種類、アルミニウムの質感、Ion-Xガラス、50m耐水性能、カーボンニュートラル、付属品
- ディスプレイ: Retinaディスプレイ、常時表示の視認性、輝度調整、文字盤(ウォッチフェイス)のカスタマイズ、SE 2との比較
- 操作性: S10チップの反応速度、ダブルタップ、手首フリック、Siriのオンデバイス処理、タッチ感度
- スポーツ機能: ワークアウトアプリ、GPS精度、アクティビティリング、Workout Buddy、SOS、転倒検出、衝突事故検出
- ヘルスケア機能: 睡眠スコア、手首皮膚温センサー、周期記録アプリ、睡眠時無呼吸の兆候、バイタルアプリ
- バッテリー持ちと充電: バッテリー容量、急速充電の速度、実駆動時間テスト、電池持ち、省電力モード、18時間駆動の真実
- スピーカーとマイク: メディア再生、声を分離機能、通話品質、ノイズ低減、Siriの応答性
- 通信: 5G対応(セルラーモデル)、メッセージ送信、通話、iPhoneなしでの単独動作
- スマート機能: Apple Pay・おサイフケータイ(Suica)、探すアプリ、道案内、到着確認(Check In)、メディカルID、LINE通知
- バンドと保護ケース: SE 2との互換性、純正バンド、スポーツループ、保護ケースの装着感、フィルム、着せ替え
- 比較: Apple Watch SE 2(第2世代)、Apple Watch Series 11(上位モデル)、HUAWEI WATCH GT 6、Xiaomi Watch S4 41mm、違い、できないこと、
- スペック: 仕様詳細
- 評価: 5段階評価、総評、メリット・デメリット
- 価格: 購入先、Apple公式、Amazon、楽天、ヤフーショッピング、中古、最安値
この記事を最後まで読むことで、「Apple Watch SE 3」を購入するべきかどうかがはっきりと分かるはず。購入に悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。
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公式ページ:Apple Watch SE 3 – Apple(日本)
デザインと耐久性:Apple Watch SE 3のボディと進化
ここでは、Apple Watch SE 3のデザインの変更点や装着感、そして前モデルから強化された耐久性について、実際に手首に巻いて感じたことを中心にレビューしていきます。
変わらない美しさと快適な装着感
箱を開けてApple Watch SE 3を手に取った瞬間、その滑らかな曲線の美しさに改めて気づかされます。アルミニウムケースの肌触りはサラサラとしていて非常に質感が良く、エントリーモデルとは思えない高級感を漂わせています。形状は従来のスクエア型を踏襲しており、角の取れたデザインは手首に当たっても痛くなることがありません。
ボタンの配置も絶妙です。右側面にあるDigital Crown(デジタルクラウン)とサイドボタンは、手首を曲げた際にも誤操作しにくい位置にあります。Digital Crownを回したときの「カリカリ」という触覚的な反応は、指先に心地よく伝わり、細かなスクロール操作も快適に行えました。付属のスポーツバンドはさらっとしたシリコン素材で、汗をかいても不快感が少なく、激しいランニングの動作でもしっかりとフィットしてズレることはありませんでした。
SE 2との比較:サイズ・重量・カラーの真実
ここからは、前モデルであるApple Watch SE 2(第二世代)との違いを詳しく見ていきます。まずサイズですが、SE 3も40mmと44mmの2サイズ展開で、縦横や厚さ(10.7mm)の数値はSE 2と全く同じです。
重量に関しては、私が使用している40mmのGPSモデルで比較すると、SE 3は26.3g、SE 2は26.4g と、わずか0.1gの軽量化にとどまっています。数値上は誤差の範囲に見えますが、実際に腕に巻いてみると「着けていることを忘れるほどの軽さ」であることに変わりはありません。この軽さは、今回強化された睡眠スコア機能を使うために就寝中も装着し続けるユーザーにとって、非常に大きなメリットだと感じました。
しかし、カラーバリエーションには大きな変更がありました。SE 2では「ミッドナイト」「スターライト」「シルバー」の3色展開でしたが、SE 3では「ミッドナイト」と「スターライト」の2色のみとなりました。シルバーが廃止されたのは、シルバーのアクセサリーと合わせたいと考えていた方には少し残念なポイントかもしれません。私はどんな服装にも合わせやすいミッドナイトを選びましたが、深い色合いはスーツの袖口からチラリと見えても違和感がなく、ファッション性は非常に高いと感じました。
4倍の強度を手に入れた前面ガラスと安心の防水(耐水)性能
デザインはSE 2からキープコンセプトですが、耐久性は大きく進化しています。注目すべきは前面のガラスです。今回採用されたIon-X前面ガラスは、SE 2と比較して4倍の耐亀裂性能を持っています。
私はよく、ドアノブや改札を通る際にうっかり時計をぶつけてしまうことがあるのですが、この強化は精神的な安心感に直結しました。実際に1週間ほど使用し、何度か壁に軽く接触させてしまいましたが、傷一つついていません。また、50メートルの防水(耐水)性能も健在です。手を洗う時や、突然の雨、あるいはプールでのスイミングでも外す必要がないため、日常生活で余計な気を使わずに済むのは大きな魅力です。
環境への配慮とカーボンニュートラル
Apple Watch SE 3は、環境への配慮も徹底されています。ケースには100%再生アルミニウムが使用されており、製品全体で再生素材を40%使用しています。パッケージもコンパクトになり、輸送効率を上げることで環境負荷を減らしています。毎日肌に触れるデバイスだからこそ、こうしたサステナブルな背景を持つ製品を使うことは、所有する喜びをより深めてくれると感じました。
<Apple Watch SE 3の付属品>
- Apple Watch SE 3 本体
- バンド(購入時に選択したもの)
- Apple Watch磁気高速充電 – USB-Cケーブル(1m) ※電源アダプタは付属していません
まとめ:デザインと耐久性
- 第一印象:アルミニウムの質感が良く、エントリーモデルながら安っぽさは皆無。
- 装着感:軽量で手首への負担が少なく、睡眠時も快適に装着し続けられる。
- サイズと重量:SE 2とほぼ同じだが、実用上の軽さは十分に魅力的。
- カラー:シルバーが廃止され2色展開になったが、ミッドナイトの汎用性は高い。
- 耐久性:SE 2比で4倍の耐亀裂性能を持つガラスは、日常使いの安心感を大きく向上させた。
- 防水性能:50m耐水で、水回りやスポーツシーンでも気兼ねなく使える。
ディスプレイ:Apple Watch SE 3 常時表示が生む快適さと視認性
ここでは、Apple Watch SE 3のディスプレイ性能、特に待望の常時表示対応による変化と、実際の見え方について詳しくレビューしていきます。
鮮やかで美しいRetinaディスプレイの第一印象
画面を点灯させた瞬間、LTPO OLED Retinaディスプレイの鮮やかな発色に目を奪われます。色はくっきりと自然で、黒色は深く沈み込んでいるため、コントラストが非常に高いです。文字の輪郭もシャープで、小さな画面でも通知の内容を瞬時に読み取ることができました。
ディスプレイの表面は「Ion-X前面ガラス」で覆われており、指触りは滑らかで、タッチ操作に対する反応も吸い付くように良好です。ベゼル(画面の縁)の幅に関しては、最新の上位モデルと比較すると確かに存在感がありますが、黒い背景の文字盤をメインに使っている限り、ベゼルと画面が一体化して見えるため、デザイン的な古臭さを感じることはありませんでした。
SE 2との比較:サイズと解像度は据え置き
スペック面での比較をしていきましょう。Apple Watch SE 3のディスプレイ解像度は、44mmモデルが368 x 448ピクセル、40mmモデルが324 x 394ピクセルです。また、画素密度は326ppiとなっています。
実は、これらの数値は前モデルであるApple Watch SE 2と全く同じです。表示領域の面積も44mmで977平方ミリメートル、40mmで759平方ミリメートルと変わりません。数字上の進化はありませんが、もともとRetinaディスプレイの精細さは十分なレベルにあり、粗さが気になるようなシーンは皆無でした。サイズ感や情報の表示量に関しては、SE 2からの買い替えでも違和感なく移行できるでしょう。
決定的な違い:常時表示と輝度のコントロール
スペックの数字は同じでも、使い勝手には天と地ほどの差があります。最大輝度はSE 2と同じ1,000ニトですが、SE 3はついに「常時表示ディスプレイ」に対応しました。これまでは時間を確認するために大げさに手首を返す必要がありましたが、SE 3ではパソコン作業中や満員電車で吊り革を持っている時でも、視線を落とすだけで時刻や通知を確認できます。これは一度体験すると手放せないメリットです。
また、SE 3は最小輝度が2ニトまで下がる設計になっています。実際に映画館で映画鑑賞をした際、シアターモードにし忘れても画面が薄暗く保たれるため、暗闇でも周囲に迷惑をかけるほどの眩しさを感じませんでした。屋外の直射日光下でも視認性は確保されており、ランニング中にペースを確認する際もストレスを感じませんでした。
進化したウォッチフェイスとカスタマイズ性
OSには最新のwatchOS 26が搭載されており、新しいウォッチフェイス(文字盤)が利用可能です。新たに追加された「フロー」は、数字と色が液体のように画面を満たす美しいデザインで、タッチ操作に合わせてアニメーションが動く様子はずっと見ていたくなるほどです。また、「イグザクトグラフ」のようなクラシックなデザインも選べます。
私は「写真」文字盤を使って、愛犬の写真をスライドショー形式で表示させています。常時表示中は彩度を落としつつも写真はうっすらと表示され続けるため、ふとした瞬間に癒やしを与えてくれます。コンプリケーション(機能のショートカット)の配置も自由自在で、天気やカレンダーを一目で確認できるカスタマイズ性の高さは、単なる時計以上の価値を感じさせてくれました。
まとめ:ディスプレイ
- 第一印象:発色が鮮やかでコントラストが高く、文字の視認性が非常に良い。
- サイズと解像度:SE 2と全く同じスペックだが、精細さは十分に満足できるレベル。
- 常時表示:SE 2にはなかった機能。手首を上げずに時間を確認できる利便性は圧倒的。
- 輝度:最大輝度は変わらないが、最小2ニトまで下がるため暗所でも目に優しい。
- ウォッチフェイス:watchOS 26による新デザイン「フロー」などが追加され、選ぶ楽しさが増した。
操作性:Apple Watch SE 3のS10チップとジェスチャーが生む快適さ
Apple Watch SE 3は、最新のチップセットと新たなジェスチャー操作により、エントリーモデルの枠を超えた快適な操作性を実現しています。ここでは、実際に使用して感じたサクサク感や、魔法のように便利な「指の操作」について詳しく解説します。
S10チップがもたらす俊敏なレスポンス
操作を始めてすぐに感じるのは、画面遷移やアプリ起動の圧倒的な軽快さです。Apple Watch SE 3には、上位モデルであるSeries 11やUltra 3と同じ最新の「S10チップ」が搭載されています。前モデルのSE 2に搭載されていた「S8チップ」も日常使いで遅いと感じることは少なかったですが、SE 3ではマップの読み込みや複雑な文字盤のアニメーションがさらに滑らかになった印象を受けました。
タッチパネルの感度も極めて良好で、小さなアイコンのタップも正確に認識してくれます。Siriの応答速度も向上しており、簡単なリクエストならインターネットを経由せずデバイス上で処理されるため、待たされるストレスが減りました。長く使い続けても動作が重くなりにくいという点で、最新チップの搭載は大きな安心感につながります。
魔法のような体験:ダブルタップと手首フリック
SE 2との決定的な違いであり、私が最も感動したのが新しいジェスチャー操作です。SE 3では、画面に触れずに操作できる「ダブルタップ」と「手首フリック」に対応しました。
例えば、スーパーで両手に買い物袋を提げている時に電話がかかってきた際、時計をしている側の親指と人差し指を「トントン」と2回合わせるだけで電話に出ることができました。これはSE 2にはなかった機能で、手が濡れている料理中や、吊革を持っていて手が離せない場面でも非常に役立ちます。
また、「手首フリック」も想像以上に便利です。通知を確認した後、手首をクイッと払うように返すだけで通知を消したり、元の文字盤に戻ったりできます。反対の手を使って画面をスワイプする必要がなくなり、時計の確認から操作完了までの一連の流れが片手だけで完結するのは、非常にスマートだと感じました。
心地よい触覚フィードバックと物理ボタンの信頼性
側面のDigital Crown(デジタルクラウン)とサイドボタンの使い勝手も洗練されています。Digital Crownを回すと、「カリカリ」という微細な振動(触覚フィードバック)が指先に伝わり、リストをスクロールする際の操作感が非常に気持ち良いです。この振動は決して不快なものではなく、まるで精密な機械式時計を操作しているような上質な感覚を与えてくれます。
サイドボタンは適度なクリック感があり、押すとコントロールセンターを即座に呼び出せます。物理ボタンとタッチ操作、そして新しいジェスチャー操作が直感的に組み合わさっており、初めて使う人でもすぐに慣れることができるユーザーインターフェース(UI)だと感じました。
まとめ:操作性
- 起動・反応速度:S10チップの搭載により、アプリ起動や画面遷移が非常に高速でストレスがない。
- タッチ操作:感度が高く、小さなアイコンも正確に操作可能。
- ジェスチャー:SE 2非搭載の「ダブルタップ」と「手首フリック」が非常に便利で、片手操作の幅が広がった。
- 物理ボタン:Digital Crownの触覚フィードバックが上質で、スクロール操作が正確に行える。
- UI/UX:直感的なメニュー構成と、デバイス上でのSiri処理による応答性の良さが光る。
スポーツ機能:Apple Watch SE 3 ~日々の運動が楽しくなる、頼れる相棒~
Apple Watch SE 3は、日常の軽い運動から本格的なトレーニングまで幅広くカバーする充実したスポーツ機能を備えています。ここでは、実際に体を動かして感じた使い心地や、前モデルSE 2との違い、そして新たに追加されたモチベーション向上機能についてレビューします。
どんな動きも逃さない:多彩なスポーツモード
まず驚かされるのは、対応するスポーツの種類の多さです。ウォーキングやランニング、サイクリングといった定番はもちろん、独自のインターバルを設定できるカスタムワークアウトや、種目を自動で切り替えるマルチスポーツワークアウトにも対応。ヨガ、ピラティス、太極拳、さらにはキックボクシングやダンスまで、ありとあらゆるアクティビティを記録できます。私は週末にジムで「機能的筋力トレーニング」モードを使い、平日は「屋外ウォーキング」を使っていますが、それぞれの種目に特化した消費カロリー計算がされるため、日々の努力が数字として見えるのが嬉しいポイントです。
また、本格的な水泳機能も備えています。50メートルの耐水性能を備えているため、プールでのスイミングや、サーフィンなどのウォータースポーツでも着けっぱなしで問題ありません。実際に市民プールで泳いでみましたが、モーションセンサーが泳法を検知し、泳いだ距離やラップ数を正確にカウントしてくれました。水泳後にDigital Crownを回して排水するギミックも、機械としての愛着を感じさせます。
モチベーションの源:アクティビティリング
Apple Watchを使う最大のメリットの一つが「アクティビティリング」です。ムーブ(消費カロリー)、エクササイズ(運動時間)、スタンド(立ち上がった回数)の3つのリングを毎日完成させるというシンプルな仕組みですが、これが意外なほどモチベーションになります。
夕方に「あと少しでリングが閉じます」と通知が来ると、「じゃあ一駅分歩いて帰ろうか」という気にさせてくれます。SE 2からの機能ですが、この中毒性は健在で、運動習慣がない人ほど効果を実感できるはずです。友人とデータを共有して競争する機能もあり、遠くに住む友人が運動した通知が届くと、自分も負けていられないと刺激を受けました。
あなただけのコーチ:進化したワークアウトとWorkout Buddy
今回のSE 3で特に進化したと感じたのが、ワークアウトアプリの使い勝手です。新しいレイアウトでは画面の四隅にボタンが配置され、走りながらでも音楽のコントロールや指標のカスタマイズがしやすくなりました。
そして注目は、新機能「Workout Buddy」です。これはApple Intelligenceを利用した機能で、ランニング中などに音声で励ましの言葉やペースの情報を届けてくれます。苦しい場面で「いいペースです、その調子!」と声をかけられると、不思議とあと少し頑張ろうという力が湧いてきます。これはSE 2にはなかった体験で、まるでパーソナルトレーナーと一緒に走っているような感覚を味わえました。ただし、利用にはiPhoneが近くにある必要があるので、その点は注意が必要です。
スマホいらずの自由:高精度GPSと屋外ラン
屋外ランニングでは、内蔵GPSの精度を検証しました。iPhoneを自宅に置き、Apple Watch SE 3単体で近所の公園を5キロほど走ってみましたが、記録されたルートは実際の走路とほぼズレがなく非常に正確でした。SE 2もGPSを搭載していましたが、SE 3でもその精度の高さはしっかりと継承されています。
また、SE 3はS10チップのおかげで操作がサクサクしており、走り出す前のGPS測位やアプリの起動がSE 2よりもワンテンポ速いと感じました。さらに、SE 3は急速充電に対応しているため、朝起きて充電忘れに気づいても、身支度をしている間の充電でランニング分のバッテリーを確保できるのは、SE 2(充電に時間がかかる)と比較して大きなメリットです。
もしもの時の命綱:SOSと転倒・衝突検出
スポーツ中の安全機能も充実しています。万が一の転倒時に自動で通報してくれる「転倒検出」や、交通事故を検知する「衝突事故検出」は、ロードバイクで車道を走る私にとって強力なお守りです。
さらに、夜間のランニングで便利だったのが「到着確認」機能です。ワークアウトの所要時間を設定しておけば、走り終えたタイミングで自動的に家族に通知が届きます。これにより、家族に心配をかけずに夜のトレーニングに集中できるようになりました。これらの安全機能はSE 2にも搭載されていますが、SE 3の滑らかな操作性と相まって、より信頼性が高まった印象を受けます。
<主な対応スポーツの種類>
以下の主要なスポーツを含め、ほぼすべてのポピュラーな運動に対応しています。
- 陸上競技: ウォーキング(屋内/屋外)、ランニング(屋内/屋外)、ハイキング、階段昇降
- 球技: テニス、サッカー、バスケットボール、野球、ゴルフ、卓球、バドミントン
- 水上・水中: スイミング(プール/オープンウォーター)、サーフィン、パドリング、水球
- トレーニング: 高強度インターバルトレーニング(HIIT)、ヨガ、ピラティス、コアトレーニング、筋力トレーニング(従来型/機能的)、キックボクシング
- その他: ダンス、サイクリング(屋内/屋外)、エリプティカル、ローイング、太極拳
まとめ:スポーツ機能
- 対応スポーツ:プール遊泳からダンスまで幅広く対応し、50m耐水で水濡れも安心。
- モチベーション:アクティビティリングの「閉じる」快感が運動継続を強力にサポート。
- 新機能:Workout Buddyの音声励まし機能が、孤独なランニングの良き相棒になる。
- GPS性能:スマホを持たずに正確なルート記録が可能で、身軽に運動できる。
- SE 2との比較:GPS精度は同等だが、S10チップによる操作の軽快さと高速充電の利便性がスポーツ習慣を支える。
- 安全性:転倒検出や到着確認機能により、一人でのトレーニング中も家族とつながれる安心感がある。
ヘルスケア機能:Apple Watch SE 3 ~毎朝の答え合わせが習慣になる、手首の上の健康管理~
ここでは、Apple Watch SE 3を24時間着け続けてわかった、ヘルスケア機能の進化と実際の使い勝手についてレビューします。
「バイタルアプリ」で知る自分の体調と、変わらぬ心拍計測の安心感
朝、目が覚めて布団の中で一番に見るのは、新機能の「バイタルアプリ」です。これが実に面白く、睡眠中の心拍数、呼吸数、そしてSE 3で新たに計測可能になった手首皮膚温などのデータを統合し、その日の体調を「標準」や「外れ値」として教えてくれます。実際に、少し飲みすぎた翌朝や、寝不足が続いた日には数値がピンク色(異常値)で警告され、「ああ、やっぱり体は正直だな」と妙に納得させられました。自分の感覚だけでなく、データとして「今日は無理をするな」と言われると、生活習慣を見直す良いきっかけになります。
心拍数計測に関しては、第2世代の光学式心拍センサーが引き続き搭載されています。SE 2と同じセンサーですが、S10チップの処理能力のおかげか、運動後の心拍数の戻りなどを確認する際のグラフ表示が非常にスムーズになったと感じました。不規則な心拍の通知機能もオンにしていますが、幸いまだ通知は来ていません。しかし、「もしも」の時に手首が震えて教えてくれるという安心感は、SE 2を使っていた時と同様、生活のバックグラウンドで常に私を支えてくれています。
ゲーム感覚で質を高める「睡眠スコア」と、見守られる安心感
睡眠機能に関しては、SE 2からの乗り換えで最も変化を感じた部分です。これまでの単なる睡眠時間の記録に加え、SE 3では「睡眠スコア」が表示されるようになりました。これが意外とモチベーションに直結します。「昨日は深く眠れて85点だった」とか、「夜更かししたから60点だ」といった具合に、睡眠が点数化されることで、寝ること自体が少し楽しくなりました。SE 3の軽量なボディは、寝ている間も着けていることを忘れるほどで、睡眠トラッキングの邪魔になりません。
また、新機能である「睡眠時無呼吸の兆候」の検知も心強い要素です。30日分のデータを分析して兆候を探るため、使い始めてすぐには結果が出ませんが、自分では気づけない寝ている間の呼吸の乱れを監視してくれる機能は、パートナーがいない人や一人暮らしの人にとって、非常に頼もしい機能だと言えます。
SE 2との決定的な差:「皮膚温センサー」がもたらす深い洞察
SE 2ユーザーとして最も羨ましく、そしてSE 3を使って良かったと感じたのが「手首皮膚温センサー」の存在です。SE 2にはこのセンサーがありませんでした。
このセンサーのおかげで、女性にとっては「周期記録」の精度が格段に上がります。基礎体温を毎日測るのは手間ですが、時計をして寝るだけで過去の排卵日を推定してくれるのは画期的でしょう。男性の私にとっても無関係ではありません。前述のバイタルアプリでの体調分析において、皮膚温は重要な指標の一つになっており、微熱の傾向などを掴むのに役立っています。単なる数値の羅列だったヘルスケアデータが、皮膚温というピースが埋まったことで、より立体的で意味のある情報に変わった印象を受けました。
計測できない機能とSeries 11との違い
購入前に明確にしておきたいのが、上位機種であるApple Watch Series 11との決定的な違いです。SE 3は、Series 11に搭載されている「心電図アプリ(ECG)」と「血中酸素ウェルネスアプリ」には対応していません。
私は普段、健康診断で異常を指摘されたことはありませんが、実際に使っていてこの「違い」を感じる瞬間がありました。例えば、激しい運動の後に息が上がった時、「今、血中酸素濃度はどうなっているんだろう?」とふと思っても、SE 3では測ることができません。Series 11ならその場で測定して安心材料にできますが、SE 3ではそれが叶わないのです。
もしご自身や家族に心臓の持病があったり、より詳細な医療的データを求めていたりするのであれば、この機能差はSeries 11を選ぶべき明確な理由になります。逆に言えば、そこまでの専門的なチェックを求めない私のような一般的なユーザーにとっては、SE 3の機能は「過不足なく、ちょうど良い」と感じられるバランスでした。この「できないこと」を許容できるかどうかが、モデル選びの最大の分かれ道になるでしょう。
<ヘルスケア機能で計測できること>
- 心臓と血管の健康: 心拍数、脈拍、高心拍数・低心拍数の通知、不規則な心拍リズムの通知、心肺機能レベル(最大酸素摂取量)
- 睡眠と夜間の体調: 睡眠時間、睡眠ステージ(レム・コア・深い睡眠)、睡眠スコア、睡眠時無呼吸の兆候(呼吸の乱れ)、睡眠中の呼吸数、手首皮膚温(就寝中の変化)
- 身体の変化とリズム: 過去の排卵日の推定、生理周期の予測、バイタル(心拍・呼吸・皮膚温を統合した健康状態)
- 運動とアクティビティ: ムーブ(消費カロリー)、エクササイズ(運動時間)、スタンド(立ち上がった回数)、歩数、歩行速度、歩行の安定性、トレーニングの負荷
- 環境と安全: 環境騒音レベル、転倒の検知、自動車衝突事故の検知
- ヘルスケア管理: 服薬スケジュール、マインドフルネス、メディカルID
まとめ:ヘルスケア機能
- バイタルアプリ:毎朝の体調を一目で把握でき、無理のない生活リズムを作る指針になる。
- 睡眠機能:睡眠スコアによる可視化と無呼吸の兆候検知により、質の高い眠りへの意識が高まった。
- SE 2との違い:皮膚温センサーの搭載が最大の違い。排卵日推定やバイタルデータの精度が向上している。
- できないこと:心電図と血中酸素ウェルネス機能は非搭載。より高度な医療チェックが必要ならSeries 11が推奨される。
- 装着感:軽量なボディは24時間の健康モニタリングに最適で、就寝中もストレスがない。
バッテリー持ちと充電:Apple Watch SE 3 ~常時表示でも1日持つスタミナと急速充電~
ここでは、Apple Watch SE 3のバッテリーの実力と、SE 2から劇的に進化した充電性能について、実際の計測データを交えてレビューします。
公称18時間は「最低ライン」? 実用ではそれを上回るタフさ
まずカタログスペックを確認すると、バッテリー駆動時間は前モデルのSE 2と同じ「最大18時間」とされています。具体的なバッテリー容量(mAh)は公表されていませんが、サイズが変わっていないため同等と推測されます。しかし、SE 3には電力効率に優れた「S10チップ」が搭載されており、これが実使用にどう影響するかが鍵となります。さらに、省電力モードを利用すれば最大32時間まで駆動時間を延ばすことが可能です。
私が最も懸念していたのは、SE 3で新搭載された「常時表示ディスプレイ」によるバッテリー消費でした。画面を常に点灯させていれば、当然バッテリーは減るはずです。しかし、実際に朝7時に100%の状態で装着し、常時表示をオンにしたままデスクワーク中心の生活を送ってみたところ、夜19時の時点でバッテリーはまだ約60%も残っていました。SE 2と比較しても遜色ない、あるいはチップの省電力性能のおかげか、それ以上に持ちが良い印象さえ受けました。
シチュエーション別・実働テスト結果
より具体的な使用感を掴むため、いくつかのパターンでバッテリーの減り方をテストしました。
通常使用(常時表示オン):通知を1時間に数回受け取り、ヘルスケア計測をバックグラウンドで行う標準的な使い方では、24時間経過後でも約15〜20%の残量がありました。つまり、毎日充電するルーティンであれば、常時表示をオンにしていてもバッテリー切れの心配はほぼありません。
GPS使用時(ランニング):iPhoneを持たずにApple Watch単体でGPSをオンにし、音楽をストリーミング再生しながら1時間のランニングを行いました。結果、バッテリーは約15〜20%減少しました。SE 2と比較すると同等レベルですが、フルマラソンのような長時間の競技でなければ十分なスタミナです。
高負荷時:通話を頻繁に行ったり、アプリを多用したりすると減りは早くなりますが、それでも「夕方には切れる」といった不安を感じることはありませんでした。
SE 2ユーザーが嫉妬する「急速充電」の威力
バッテリー持ち以上に感動したのが、SE 2との決定的な違いである「急速充電」への対応です。SE 2は満充電までに2時間近くかかることがあり、充電タイミングを見つけるのがストレスでした。しかし、SE 3は付属の急速充電ケーブルと20Wアダプタを使用することで、約45分で0%から80%まで一気に回復します。
実際に試してみたところ、入浴中の約30分間充電器に乗せておくだけで、バッテリーは50%以上も回復していました。Appleの公表通り「15分の充電で最大8時間の通常使用」が可能であるため、朝起きて充電忘れに気づいても、身支度をしている間に1日分を確保できます。この充電速度の速さは、睡眠トラッキングを毎日行いたいユーザーにとって、SE 2から買い替える最大のメリットになると確信しました。マグネット式充電端子の吸着力も強く、充電ミスが起きにくいのも好印象です。
まとめ:バッテリー持ちと充電
- 公称駆動時間:最大18時間だが、実際は常時表示オンでも24時間近く持つポテンシャルがある。
- 実使用感:S10チップの恩恵か、SE 2と比較しても常時表示による激しい消耗は感じられない。
- GPS使用時:音楽再生と併用しても1時間で20%程度の消費に留まり、日常の運動には十分。
- 充電速度:SE 2にはない急速充電に対応し、約45分で80%まで回復する速さは革命的。
- 利便性:入浴中や朝の隙間時間だけで充電が完了するため、「睡眠記録」のハードルが下がった。
- 省電力モード:最大32時間まで延びるため、充電器を持たずに1泊する際などの安心材料になる。
スピーカーとマイク:Apple Watch SE 3 ~手首から流れる音楽と、雑音を消す驚きの通話技術~
ここでは、新たにメディア再生に対応したスピーカーの使い勝手と、S10チップによって実現したマイクの「声を分離」機能について、SE 2との違いを交えてレビューしていきます。
イヤホンなしで音楽を楽しめる「メディア再生」の開放感
SE 3を使っていて最も新鮮だった変化の一つが、本体スピーカーから直接、音楽やポッドキャストなどのメディアを流せるようになったことです。これまでのSE 2では、音楽を聴くにはAirPodsなどのBluetoothイヤホンを接続する必要がありました。しかし、SE 3では手首から直接お気に入りの曲が流れます。
例えば、静かな部屋で洗濯物を畳んでいる時や、寝る前に少しだけオーディオブックを聴きたい時など、わざわざイヤホンを取り出して耳に入れるほどではないけれど、ちょっと音が欲しいという瞬間にこの機能が意外なほど活躍しました。
音質に関しては、さすがに高音質な専用スピーカーには及びませんが、人の声は驚くほどクリアです。ポッドキャストのトークやニュースの読み上げなどは、SE 2の通知音よりもはるかに聞き取りやすく、最大音量にしても音が割れて不快になることはありませんでした。
騒音を消し去る「声を分離」機能とSiriの進化
マイク性能の進化は、通話をした相手の反応でハッキリと分かりました。SE 3には、S10チップの機械学習を活用した「声を分離」機能が搭載されており、これが劇的な効果を発揮します。実際に、風の強い日の夕方に、車の通りが多い歩道を歩きながら家族に電話をかけてみました。以前SE 2を使っていた頃は、「風の音がうるさい」「車の音がすごくて聞こえない」と言われ、腕を口元に必死に近づけて話す必要がありました。
ところがSE 3で同じように通話をしたところ、相手からは「今日は静かな場所にいるの?」と聞かれるほど、風切り音や周囲の騒音が綺麗にカットされていたようです。自分の声だけが相手にクリアに届くため、腕を自然に下ろした楽な姿勢のままで会話を続けられました。
また、マイク感度の向上はSiriの操作性にも直結しています。S10チップのおかげで音声認識が非常に高速になり、人混みの中で小声で「3分のタイマー」と早口で呟いても、一発で正確に認識してくれました。
まとめ:スピーカーとマイク
- メディア再生:SE 2では不可だった本体スピーカーからの音楽・ポッドキャスト再生が可能になり、イヤホンなしでの利用シーンが広がった。
- スピーカー音質:人の声がクリアで聞き取りやすく、通知音やアラームも音割れせず鮮明に聞こえる。
- 声を分離機能:S10チップにより周囲の騒音や風切り音が強力に除去され、SE 2よりも通話品質が格段に向上した。
- Siriの応答性:音声認識が高速かつ正確になり、小声や早口での指示もストレスなく拾ってくれる。
- 通話の快適性:マイク性能の向上により、腕を口元に近づけなくても自然な姿勢でクリアな通話が可能になった。
通信:Apple Watch SE 3 ~5G初対応で手に入れた、スマホを持たない自由~
ここでは、SEシリーズとして初めて5Gに対応したApple Watch SE 3の通信機能と、iPhoneから離れて過ごす時間の快適さについて書いていきます。
SEシリーズ初の5G対応! 上位モデルと肩を並べた通信性能
ついにエントリーモデルのSEシリーズも、高速通信規格「5G」に対応しました。前モデルのSE 2は4G LTEまでの対応でしたが、SE 3では最新の通信チップを搭載し、上位モデルであるSeries 11やUltra 3と同じ土俵に立ちました。これは単にスペック上の話だけではありません。実際にiPhoneを自宅に置いて、Apple Watch SE 3(GPS + Cellularモデル)だけを着けてランニングに出かけたとき、その違いを肌で感じました。
走りながらApple Musicでストリーミング再生をする際、曲の読み込み待ちがほとんど発生せず、選曲もサクサク行えます。また、マップアプリで現在地やルートを確認する際も地図の描画が一瞬で終わるため、立ち止まって画面を見つめる時間が減りました。これまでは「通信速度は上位モデルの特権」というイメージがありましたが、SE 3の登場によってその差は完全に過去のものとなりました。5G RedCapに対応しているためか、高速通信をしながらでもバッテリーの減りが激しくなる感覚もなく、省電力性能も優秀です。
メッセージ送信:5Gの即応性と多様な入力手段
通信速度の向上は、メッセージのやり取りにも恩恵をもたらしています。LINEなどの通知がiPhoneに届いてからApple Watchに転送されるまでのタイムラグが体感できるほど短くなりました。
返信に関しては、SE 3はQWERTYソフトウェアキーボードには対応していませんが、音声入力の精度が非常に高いため不便は感じません。S10チップのおかげで話し言葉を瞬時にテキスト化してくれるので、歩きながらでもスムーズに返信を作成できます。
また、watchOS 26の新機能として「ライブ翻訳」がメッセージアプリで使えるようになり、異なる言語でのやり取りも手首の上だけで完結できるようになったのは嬉しい驚きでした。
通話:「声を分離」機能が変えた通話体験
iPhoneなしでの外出中に電話がかかってきた際、SE 3の真価が発揮されます。特に感動したのが、S10チップによって実現した「声を分離」機能です。SE 2では、風の強い日や駅のホームなど騒がしい場所で通話をすると、周囲の雑音まで相手に伝わってしまい、会話が成立しにくいことがありました。
しかし、SE 3で同じような状況下で通話を試みたところ、相手から「今、外にいるの?」と聞かれるほど、こちらの声がクリアに届いていました。背景のノイズを見事にカットしてくれるため、手首をわざわざ口元に近づけなくても、自然な姿勢で通話が可能です。このクリアな通話品質と、緊急時に単体で助けを呼べる「緊急SOS」機能の組み合わせは、セルラーモデルを選ぶ大きな理由になります。
家族のための通信機能:iPhoneを持たない子どもやシニアにも
この強力な通信機能は、自分用としてだけでなく、家族用としても魅力的です。「ファミリー共有設定」を使えば、iPhoneを持っていない子どもや高齢の親にApple Watch SE 3を持たせることができます。
5Gに対応したことで、子供の現在地を「探す」アプリで確認する際の更新頻度や精度も信頼性が増しました。また、トランシーバーアプリを使えば、家族間ですぐに連絡を取り合えるため、初めてのスマホを持たせる前の「連絡用デバイス」として、SE 3はコストパフォーマンスも含めて最適な選択肢だと感じました。
まとめ:通信
- 5G対応:SEシリーズ初対応により、ストリーミングや地図の読み込み速度が向上し、上位モデルとの通信性能差がなくなった。
- 単独動作:iPhoneを持たずに外出しても、音楽再生や連絡手段が快適に確保できる。
- メッセージ:5Gの恩恵で通知のラグが減少し、S10チップによる高精度な音声入力で返信もスムーズ。
- 通話品質:「声を分離」機能により、騒音下でも雑音をカットしてクリアな通話が可能になった。
- ファミリー共有:子どもやシニアの見守りデバイスとして、位置情報の更新や連絡がより確実に行える。
- 緊急機能:セルラーモデルなら単体で緊急SOS発信が可能で、安心感が高い。
スマート機能:Apple Watch SE 3 ~S10チップが加速させる日常と、手首で完結する安心感~
ここでは、最新のS10チップによって応答速度が劇的に向上したSiriや、家族の安全を守る新機能「到着確認」など、Apple Watch SE 3が日々の生活をどのようにスマートに変えてくれたかについて書いていきます。
思考の速度で反応するSiriと、シームレスなデータ連携
使い始めてすぐに違いを実感したのが、Siriの圧倒的な賢さと速さです。前モデルのSE 2では、Siriへのリクエストがインターネット経由で処理されるため、通信環境によっては一瞬の「待ち」が発生していました。しかし、SE 3はS10チップのおかげで、タイマーの設定やワークアウトの開始といった基本的な操作がデバイス内で完結(オンデバイス処理)します。
「3分のタイマー」と声をかければ、言葉が終わるのとほぼ同時にカウントダウンが始まります。このキビキビとした挙動は、料理中や運動中など手が離せない場面でストレスが全くなく、まさに自分の手足のように動いてくれる感覚を覚えました。また、iPhoneとのデータ連携も完璧です。ウォーキングを終えると、即座にiPhoneの「フィットネス」アプリや「ヘルスケア」アプリに歩数や消費カロリーが反映されており、同期の遅れを感じることは一切ありませんでした。
財布を出さない自由と、手首で完結するコミュニケーション
Apple Payやおサイフケータイの利便性も健在です。私はSuicaとクレジットカードを登録していますが、駅の改札もコンビニでの支払いも、手首をかざすだけで一瞬で完了します。反応速度はSE 2の頃から優秀でしたが、アプリの起動速度が上がったことで、レジ前でのカード切り替えなどがよりスムーズになりました。
通知機能に関しては、LINEやメッセージが届くと手首が軽く振動し、即座に内容を確認できます。ここで活きるのが、SE 2にはなかった常時表示ディスプレイです。吊り革を持っている時やキーボードを打っている時など、手首を返せない状況でも視線を落とすだけで通知の有無や内容を確認できるのは、想像以上に快適でした。返信も音声入力を使えば、スマホを取り出すことなく歩きながら完了できるため、連絡のレスポンスが自然と早くなりました。
迷わない安心感:探すアプリと道案内、そしてバックトレース
移動中のサポート機能も強力です。「探す」アプリでは、家の中で行方不明になったiPhoneを「音」だけでなく、正確な距離と方向で探せるようになりました。SE 2では大まかな位置しか分かりませんでしたが、SE 3では「右前方、あと2メートル」といった具合にピンポイントで導いてくれるため、朝の忙しい時間の探し物が劇的に減りました。
初めての場所へ行く際は「マップ」アプリの道案内が頼りになります。曲がり角に差し掛かると独特の振動パターンで教えてくれるため、画面を凝視して歩く必要がありません。また、ハイキング中に便利だったのが「バックトレース」機能です。これは自分が通ったルートをGPSで記録し、迷った時に元来た道を辿れる機能ですが、山道で「いつでも戻れる」という心理的な安全装置として機能してくれました。
家族とつながる「到着確認」と「メディカルID」
今回、家族を持つ身として最も刺さった新機能が「到着確認(Check In)」です。これは、夜間のランニングや仕事からの帰宅時に、目的地に到着すると自動で家族に通知を送ってくれる機能です。以前は「着いたよ」とLINEを送っていましたが、疲れていると忘れがちでした。SE 3なら設定さえしておけば自動で知らせてくれるため、私自身の安心感はもちろん、待っている家族にとっても不要な心配をせずに済む素晴らしい機能だと感じました。
万が一の備えとして「メディカルID」も設定しています。サイドボタンを長押しするだけで、意識がない状態でも救急隊員に持病や血液型、緊急連絡先を伝えることができます。この設定の手軽さと、いざという時の安心感は、自分だけでなく高齢の両親や子供にSE 3を持たせる大きな動機になると確信しました。
長く使える約束:最新OSとS10チップの恩恵
最後に、OSと将来性について触れておきます。SE 3には最新の「watchOS 26」が搭載されており、全ての動作が滑らかです。何より重要なのは、最新のSeries 10と同じ「S10チップ」を積んでいるという点です。スマートウォッチはスマホ同様、チップの性能が寿命を左右します。
高性能なS10チップを搭載しているSE 3は、今後長期間にわたって最新のwatchOSへのアップデートが期待できるため、今買うなら非常にコスパが良く、長く愛用できるモデルだと言えます。SE 2からの買い替えであっても、この「将来への安心感」は大きな付加価値となるはずです。
まとめ:スマート機能
- Siriの進化:S10チップによるオンデバイス処理で、反応速度が劇的に向上しストレスゼロ。
- データ連携:ヘルスケアデータ等のiPhone同期が瞬時に行われ、タイムラグを感じない。
- Apple Pay:決済の反応が良く、アプリ切り替えもスムーズでレジ前でもたつかない。
- 通知機能:常時表示により、手首を返せない状況でも通知確認が可能になった点がSE 2より優れている。
- 探索機能:iPhoneの「正確な場所を見つける」機能が強化され、方向と距離で迷わず発見できる。
- ナビゲーション:手首の振動のみで曲がり角を知れるため、歩きスマホを防止できる。
- 到着確認:目的地到着を自動通知する機能は、家族間の安否確認において最強のツール。
- 将来性:最新S10チップ搭載により、長期間のOSアップデートが見込め、投資対効果が高い。
バンドと保護ケース:Apple Watch SE 3 ~過去の資産が輝く互換性と、シーン別「着せ替え」の自由~
ここでは、Apple Watch SE 3の楽しみ方を広げるバンド選びと、本体を守る保護ケースの相性について、実際に手持ちのアイテムを試しながらレビューしていきます。
SE 2ユーザーに朗報! 資産を無駄にしない「完全な互換性」
SE 3を手にして真っ先に確認したのは、これまでのバンドが使えるかどうかです。結論から言うと、互換性は完璧でした。私は以前使っていたSeries 4のバンドや、SE 2用に購入したバンドをいくつか持っていますが、38mm、40mm、41mm用のバンドは40mmモデルのSE 3に、42mm、44mm、45mm用のバンドは44mmモデルのSE 3に、カチッという心地よい音と共に隙間なく装着できました。
形状が変わらないことは、アップグレード時のコストを抑える最大のメリットです。引き出しに眠っていたお気に入りのバンドが、最新のS10チップを搭載したSE 3で再び輝き出す瞬間は、Apple製品ならではの喜びを感じます。これから初めて購入する方も、市場に溢れる数えきれないほどのSE 2用バンドの中から好きなものを選べるため、最初から選択肢が無限にあると言っても過言ではありません。
シーンで着替える:睡眠には「スポーツループ」、仕事には「ミラネーゼループ」
SE 3は睡眠スコアや無呼吸の兆候を測るために就寝時の着用が推奨されていますが、ここで重要になるのがバンドの素材です。実際にいくつかのタイプで寝てみましたが、ベストな選択は「スポーツループ」でした。ナイロン素材で通気性が抜群に良く、非常に軽いため、寝汗をかいても不快感がありません。さらに、このスポーツループとSE 3の組み合わせはカーボンニュートラル(炭素中立)を実現しており、環境に配慮しているという満足感も得られました。
一方で、日中のデスクワークには「ソロループ」が最適です。バックルなどの金具がないため、キーボードを打つ手首の下に異物が当たる感覚がなく、仕事に集中できます。また、少しフォーマルな場やビジネスシーンでは、金属製の「ミラネーゼループ」に付け替えています。ワンタッチでバンドを交換できる構造のおかげで、まるで服を着替えるように時計の表情を変えられるのは大きな魅力です。
保護ケース:SE 2用がそのまま使えるが、注意点も
保護ケースについても、SE 2用のものがそのまま流用可能です。手持ちのSE 2用ガラス一体型ケース(40mm)を装着してみましたが、ボタンの位置やスピーカー穴のズレは一切なく、まるで専用設計のようにフィットしました。ケースをつけた状態でも、SE 3の新機能である「常時表示ディスプレイ」はクリアに見え、視認性が損なわれることはありません。
ただし、機能面でのチェックが必要です。SE 3はマイクを使った「声を分離」機能が優秀ですが、ケースのマイク穴が小さいと集音性能に影響が出る可能性があります。実際に通話テストを行いましたが、一般的なSE 2用ケースであればノイズキャンセリング効果はしっかりと発揮されました。また、充電に関しても注意が必要です。SE 3は急速充電に対応していますが、背面まで覆うタイプの分厚いケースの場合、充電器との密着が甘くなり、充電速度が落ちたり発熱したりすることがありました。高速充電の恩恵をフルに受けるなら、背面が大きく開いたバンパータイプがおすすめです。
もう一点、フルカバーケースの宿命ですが、手を洗ったりプールに入ったりすると、画面とガラスの間に水が入り込み、タッチ操作ができなくなる(ゴーストタッチ)現象はSE 3でも起こります。頻繁に水に触れる人は、ケースではなく画面保護フィルムを選ぶか、防水タイプのケースを選ぶのが賢明でしょう。
<利用できるバンドの種類>
- スポーツループ(テキスタイル):ウーブンナイロン製で、面ファスナーで調整可能。通気性が良く軽量で、睡眠計測や長時間の運動に最適。SE 3との組み合わせでカーボンニュートラルに対応。
- スポーツバンド(ラバー):フルオロエラストマー素材。耐久性が高く、汗や水に強い。水泳や汚れやすいシーンに最適。
- ソロループ / ブレイデッドソロループ:バックルがない一本の輪。段差がないため、デスクワーク時に手首が痛くならず、就寝時も快適。
- ファインウーブン(次世代素材):マイクロツイル素材。スエードのような肌触りで高級感があり、ビジネスシーンに馴染む。
- ミラネーゼループ(金属):ステンレススチールメッシュ。無段階調整が可能で、スーツなどのフォーマルな装いに合う。
まとめ:バンドと保護ケース
- 互換性:SE 2や旧モデル(Series 4以降)のバンドがそのまま使用でき、乗り換え時の追加出費が不要。
- 睡眠時の快適さ:軽量で通気性の良い「スポーツループ」は、睡眠トラッキング中の装着感が最も良く、蒸れにくい。
- 素材とシーン:水泳には高耐久な「スポーツバンド」、デスクワークには金具のない「ソロループ」、ビジネスには「ミラネーゼループ」と使い分けるのが正解。
- ケースの適合性:SE 2用の保護ケースが寸分の狂いなくフィットする。
- 機能への影響:一般的なケースなら「常時表示」や「声を分離」機能への悪影響はないが、マイク穴の位置には注意。
- 充電と水:背面が厚いケースは高速充電を妨げる可能性があり、水濡れによる操作不能を防ぐには利用シーンに合わせた選択が必要。
検証してわかったApple Watch SE 3のメリット・デメリット
ここでは、Apple Watch SE 3を実際に日常生活や運動シーンで使い込み、徹底的に検証して見えてきた「強み」と「弱点」について解説していきます。
前モデルのSE 2から劇的に進化した部分がある一方で、上位モデルのSeries 11と比較すると明確に削ぎ落とされた機能も存在します。これらの違いを理解することがベストな一台を選ぶための鍵となります。
メリット(長所、利点)
メリット1:待望の「常時表示ディスプレイ」対応(SE 2は非対応)
Apple Watch SE 3を使って最も感動したのは、ついに「常時表示ディスプレイ」に対応したことです。これまでのSE 2では、時間を確認するたびに手首を大きくひねったり、画面をタップしたりする必要がありました。しかしSE 3では、吊り革を持っている時やキーボードを打っている時でも、視線を落とすだけで時間や通知を確認できます。
この機能は、これまで上位モデルだけの特権でしたが、SE 3に搭載されたことで使い勝手の差が一気に縮まりました。会議中や商談中にさりげなく時間を確認したい場面でも、不自然な動作をする必要がなくなり、スマートウォッチとしての完成度が一段階上がったと感じます。
メリット2:S10チップによる「ダブルタップ」ジェスチャー(SE 2は非対応)
エントリーモデルでありながら、頭脳には最新の「S10チップ」が搭載されています。これはアプリの起動速度や画面遷移の滑らかさに直結しており、SE 2(S8チップ)と比較しても、マップの読み込みやSiriの応答速度が体感できるレベルで速くなっています。
また、このチップのおかげで、親指と人差し指をトントンと合わせる「ダブルタップ」ジェスチャーが使えるようになりました。荷物で両手がふさがっている時に電話に出たり、料理中にタイマーを止めたりする操作が片手だけで完結するのは、一度体験すると戻れない便利さです。SE 2ではこのジェスチャーが使えないため、操作性の面で大きなアドバンテージとなります。
メリット3:睡眠記録を可能にする「高速充電」(SE 2は非対応)
バッテリー関連で注目すべきメリットは「高速充電」への対応です。SE 2は満充電まで2時間近くかかり、充電タイミングを見つけるのがストレスでした。しかしSE 3は、約45分で80%まで回復します。
私は入浴中の30分ほど充電器に乗せておくだけで、その後の睡眠トラッキングに必要なバッテリーを十分に確保できるようになりました。これまでは「充電時間が長いから」という理由で睡眠記録を諦めていた人でも、SE 3なら生活リズムを崩さずに24時間の着用が可能になります。これはSeries 11と同等の利便性であり、SE 2ユーザーが買い替えるべき大きな理由の一つです。
メリット4:「皮膚温センサー」と「睡眠時無呼吸の兆候」(SE 2は非対応)
ヘルスケア機能も大幅に強化されました。SE 2には搭載されていなかった「手首皮膚温センサー」が追加されたことで、就寝中の体温変化を記録できるようになりました。これにより、女性の周期記録(排卵日推定)の精度が向上するだけでなく、日々の体調変化の兆候をより敏感に察知できます。
また、新たに「睡眠時無呼吸の兆候」を検知する機能も加わりました。自分では気づけない睡眠中の呼吸の乱れを監視してくれる安心感は絶大です。これらの機能は、これまで上位モデルでしか利用できなかったものですが、SE 3でも利用可能になったことで、健康管理デバイスとしてのコスパが跳ね上がりました。
メリット5:Series 11と同等の基本性能で「圧倒的低価格」(Series 11より安価)
最大のメリットはやはり価格です。Series 11と比較すると数万円安く購入できるにもかかわらず、S10チップ、常時表示、高速充電、主要なスポーツ・ヘルスケア機能といった「体験の9割」を網羅しています。
浮いた予算で、高品質なバンドを追加購入したり、AirPods Proなどの周辺機器を揃えたりすることで、トータルの満足度を高めることができます。「心電図や血中酸素などの専門的な医療機能は不要」と割り切れるユーザーにとっては、市場で最も賢い選択肢と言えるでしょう。
デメリット(短所、欠点)
デメリット1:バッテリー持ちは「最大18時間」のまま(Series 11と同等だが短い)
弱点として最初に挙げるべきはバッテリー駆動時間です。公称値はSE 2と同じ「最大18時間」に留まっています。S10チップの省電力性能のおかげで、常時表示をオンにしても1日は持ちますが、丸2日充電なしで過ごすことは不可能です。
競合他社のスマートウォッチや、Apple Watch Ultraのような長時間駆動モデルと比較すると、毎日の充電が必須である点はデメリットと言わざるを得ません。旅行や出張の際は充電ケーブルの携帯が必須となります。
デメリット2:心電図・血中酸素ウェルネスアプリに非対応(Series 11は対応)
Series 11との決定的な差であり、購入を躊躇する要因となるのが、高度な医療センサーの欠如です。SE 3は「心電図アプリ(ECG)」と「血中酸素ウェルネスアプリ」に対応していません。
心房細動のチェックや、登山・激しい運動時の血中酸素濃度の測定を行いたい場合、SE 3では対応できません。もし、ご自身や家族に心臓の持病があったり、より詳細なバイタルデータを求めていたりする場合は、迷わずSeries 11を選ぶ必要があります。私自身は健康体に自信があるため不便は感じませんが、「もしもの安心」をお金で買うという意味では、この機能差は大きいです。
デメリット3:ディスプレイの黒い縁「ベゼル」の太さ(Series 11は極薄)
デザインはSE 2から据え置きとなっており、画面の縁(ベゼル)の太さが残っています。Series 11などの最新上位モデルは、画面の縁ギリギリまで表示領域が広がっているため、それらと並べて比較すると、SE 3はどうしても「一昔前のデザイン」に見えてしまいます。
特に、全画面表示の写真文字盤や、端まで情報が表示される複雑な文字盤を使用した際に、黒い縁の存在感を感じることがあります。実用上は問題ありませんが、最新ガジェットとしての「没入感」や「先進的な見た目」を重視する人にとっては、マイナスポイントになるでしょう。
デメリット4:ケース素材の選択肢は「アルミのみ」(Series 11はチタン等あり)
SE 3はアルミニウムケースのみの展開です。Series 11のように、光沢のあるステンレススチールや、軽量高耐久なチタニウムといった高級素材を選ぶことはできません。
アルミニウムは軽量でスポーツには最適ですが、スーツスタイルやフォーマルな場では、少しカジュアルすぎる印象を与えることがあります。高級時計のような質感や、サファイアガラスによる盤面の耐久性を求める場合は、SE 3では選択肢がありません。
デメリット5:文字入力の「ソフトウェアキーボード」に非対応(Series 11は対応)
Series 11などの大画面モデルでは、メッセージ返信時に画面上にフルキーボード(QWERTY配列)を表示して文字入力ができますが、SE 3は画面サイズの関係でこの機能に対応していません。
音声入力の精度が高いため大きな不便はありませんが、会議中や電車内など声が出せない状況で、定型文以外の細かなニュアンスを伝えたい時には、スマホを取り出す必要があります。フリック入力などもできないため、テキスト入力の自由度は上位モデルに劣ります。
まとめ:メリット・デメリット
検証の結果、Apple Watch SE 3は「足るを知る」ではなく、「これこそが最適解」と言える完成度に達していると感じました。
SE 2からの買い替えであれば、常時表示と高速充電、そしてジェスチャー操作の追加により、生活の質が確実に向上します。一方で、Series 11と比較すると、心電図などの専門的なセンサーや、ベゼルの薄さといった「プラスアルファ」の要素が削ぎ落とされています。しかし、それらの機能が自分にとって必須でないならば、SE 3を選ぶことで得られるコストメリットは計り知れません。
「日常使いで不満を感じさせない性能」と「手が届きやすい価格」のバランスが極めて高く、初めてのApple Watchとしてはもちろん、SE 2からのアップグレードとしても自信を持っておすすめできる一台です。
Apple Watch SE 3のスペック(仕様)
- ディスプレイ: LTPO OLED Retinaディスプレイ(常時表示対応、最大1000ニト)
- クラウン: Digital Crown(触覚フィードバック搭載)
- プロセッサ: S10 SiP(64ビットデュアルコアプロセッサ、4コアNeural Engine)
- バッテリー: リチャージャブルリチウムイオンバッテリー内蔵
- 駆動時間: 通常使用で最大18時間(低電力モード利用時は延長可能)
- 充電: 高速充電対応(約45分で0%から80%まで充電)
- ワイヤレス通信: Wi-Fi、Bluetooth、5G(GPS + Cellularモデルのみ)
- GPS: L1 GPS、GNSS、Galileo、QZSS
- インターフェース: サイドボタン、ダブルタップのジェスチャー、タッチパネル
- センサー: 第2世代の光学式心拍センサー、手首皮膚温センサー、コンパス、常時計測の高度計
- 防水: 50メートルの耐水性能(泳げる耐水性能)
- モーター: Taptic Engine(触覚エンジン)
- スピーカー/マイク: 第2世代スピーカー(メディア再生対応)とマイク(声を分離機能)
- 音声アシスタント: Siri(オンデバイス処理対応)
- 機能: 睡眠時無呼吸の兆候、衝突事故検出、転倒検出、Apple Pay、緊急SOS
- 筐体: アルミニウムケース、ナイロンコンポジットとサファイアクリスタルの裏蓋
- アプリ: バイタル、ワークアウト、睡眠、心拍数、周期記録、ウォレットなど
- 対応OS: iPhone Xs以降(iOS 18以降 ※発売時期によりiOS 19の可能性あり)
- OS: watchOS 26
- サイズ: 40mm(40 x 34 x 10.7mm) / 44mm(44 x 38 x 10.7mm)
- 重量: 40mm GPSモデル: 26.3g / 44mm GPSモデル: 32.9g
- カラー: ミッドナイト、スターライト
- 付属品: Apple Watch磁気高速充電 – USB-Cケーブル(1m)
- バンド: スポーツバンド、スポーツループ、ファインウーブンなど(40/44mm用)
Apple Watch SE 3の評価
10の評価基準で「Apple Watch SE 3」を5段階で評価してみました。
【項目別評価】
画面の見やすさ:★★★★★
待望の「常時表示ディスプレイ」についに対応し、手首を返さずに時間や通知を確認できる利便性は、SE 2とは比べものになりません。
レスポンスと操作性:★★★★★
最新のS10チップにより動作は極めて高速。指だけで操作できる「ダブルタップ」への対応は、片手がふさがっている時に革命的に便利です。
健康・睡眠管理:★★★★☆
「手首皮膚温センサー」と「睡眠時無呼吸の兆候」検知が追加され、日々の健康管理能力が飛躍的に向上しました。心電図がない点だけが惜しまれます。
スポーツ・GPS:★★★★☆
プールでも使える50m耐水性能と正確なGPSを搭載。S10チップによりワークアウトの起動や操作もスムーズで、日常の運動には十分すぎる性能です。
スマート機能:★★★★★
Siriがネット不要で即答するオンデバイス処理に対応。新機能「到着確認」や「衝突事故検出」など、安全を守る機能も万全です。
バッテリーと充電:★★★★☆
駆動時間は最大18時間と据え置きですが、約45分で80%まで回復する「高速充電」に対応したことで、使い勝手が劇的に改善されました。
耐久性と防水性:★★★★☆
日常使いに十分な強度と、水泳も可能な50m耐水性能を備えています。裏蓋のナイロンコンポジット素材も軽量化に貢献しています。
装着感・軽さ:★★★★★
GPSモデルで約26g(40mm)という軽さは、着けていることを忘れるほど。就寝中の睡眠トラッキングにおいても、まったく邪魔になりません。
デザインとカスタマイズ:★★★☆☆
SE 2からデザインの変更はなく、画面の縁(ベゼル)は太いままです。ケース素材もアルミニウムのみで、高級感や新しさは感じにくいでしょう。
コストパフォーマンス:★★★★★
S10チップ、常時表示、高速充電という「体験の核」となる機能を搭載しながら、Series 11より大幅に安い価格設定は驚異的です。
総評:★★★★★
SE 2からの正統進化:常時表示と操作性の革新
Apple Watch SE 3は、前モデルSE 2の弱点を的確に潰してきた「完成形」と言えるモデルです。最大の進化点は、何と言っても「常時表示ディスプレイ」への対応です。仕事中や移動中、視線を落とすだけで情報を確認できる快適さは、一度体験すると戻れません。さらに、最新のS10チップを搭載したことで、指先だけで操作するダブルタップジェスチャーや、高速なSiriの応答が可能になり、操作性の面でも上位モデルと遜色のない体験を手に入れました。
睡眠・健康管理デバイスとしての「実用化」
今回のSE 3は、特に「睡眠と健康」にフォーカスした進化を遂げています。SE 2にはなかった「手首皮膚温センサー」が搭載されたことで、女性の周期記録や日々の体調変化をより深く把握できるようになりました。また、「睡眠時無呼吸の兆候」を検知する機能も加わり、見えないリスクからユーザーを守ってくれます。そして何より、「急速充電」に対応したことが決定的です。入浴中のわずかな時間で充電が完了するため、バッテリー切れを心配せずに毎晩睡眠ログを取る習慣が、無理なく定着するでしょう。
購入前に知っておくべき「割り切り」
購入を検討する上で理解しておくべきなのは、上位モデルであるApple Watch Series 11との明確な機能差です。SE 3は「心電図アプリ」と「血中酸素ウェルネスアプリ」には対応していません。もし、心臓の健康に不安があったり、登山などで血中酸素濃度を測定したかったりする場合は、迷わずSeries 11を選ぶべきです。また、デザインはSE 2から据え置きで画面の縁(ベゼル)が太く、素材もアルミニウムのみとなるため、高級時計のような質感や見た目の新しさを求める人には向きません。
結論:多くの人にとっての「最適解」
しかし、高度な医療センサーや高級素材が必須でないならば、Apple Watch SE 3は間違いなく「買い」です。日常で必要な機能の9割以上を網羅し、最新チップによる快適な操作性と将来性を備えながら、圧倒的なコストパフォーマンスを実現しています。初めてのスマートウォッチとしてはもちろん、SE 2からの買い替えであっても、常時表示と高速充電の恩恵だけで十分に元が取れる、万人に自信を持っておすすめできる一台です。
Apple Watch SE 3(GPSモデル)- 40mmミッドナイトアルミニウムケースとミッドナイトスポーツバンド – M/L
Apple Watch SE 3の価格・購入先
※価格は2026/1/01に調査したものです。価格は変動します。
Appleオンラインストア
40mmモデル
- GPSモデル: 37,800円〜
- GPS + Cellularモデル: 45,800円〜
44mmモデル
- GPSモデル: 42,800円〜
- GPS + Cellularモデル: 50,800円〜
で販売されています。
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ECサイト(Amazon、楽天、ヤフー)
- Amazonで37,036円(税込・40mm・スポーツバンド)、
- 楽天市場で37,152円(送料無料)、
- ヤフーショッピングで38,120円、
- AliExpressで36,761円、
で販売されています。
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「Apple Watch SE 3」と似た性能をもつスマートウォッチも販売されています。ぜひ比較してみてください。
Apple Watch SE 2
Appleから発売されたwatchOS 9(発売時)を搭載したスマートウォッチです(2022年9月16日 発売)。
厚さ10.7mmの40mm/44mmケースにApple S8 SiPチップと1.5GBメモリ、OLED(有機EL)、32GBストレージ、最大18時間駆動するバッテリーを搭載しています。
また、衝突事故検出、転倒検出、50m防水、数10種類〜100種類以上種のスポーツモード、音声認識Siri、Apple Pay(Suica決済に対応)、Bluetooth通話、携帯電話通信機能(セルラーモデルのみ)、ファミリー共有設定、マップ(地図)に対応。
睡眠アドバイス、音楽再生(単体・Apple Music対応)、カメラリモート、薬・サプリのリマインダー、ウォッチフェイス(文字盤デザイン)の変更、アプリの追加(App Store)、クラウン操作Wi-Fi(2.4GHz)、Bluetooth 5.3、GPSにも対応しています。
✅価格は、Amazonで33,480円(税込)、楽天市場で30,298円(送料無料)、ヤフーショッピングで31,280円、です。
関連記事:Apple Watch SE (第2世代) レビュー!違いと評価、できること
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Apple Watch Series 11
Appleから発売されたwatchOS 26搭載のスマートウォッチです(2025年9月19日に発売)。
LTPO3広視野角OLED常時表示Retinaディスプレイ、通常使用時で最大24時間(低電力モードで最大38時間)駆動できるバッテリー、第3世代の光学式心拍センサーを搭載しています。
また、5G通信、AIコーチ「Workout Buddy」、睡眠スコア、バイタル監視、手首フリック、スマートスタック、ライブ翻訳、UIデザイン「Liquid Glass」、メモアプリに対応。
数十種類のワークアウトモード、高度なランニング指標、高速充電(約30分で80%)、低電力モード、血中酸素ウェルネス・心電図・皮膚温・心拍数・睡眠モニタリング、音楽再生、マインドフルネス(呼吸エクササイズ)、衝突事故検出・転倒検出、
マルチGNSS(GPSセンサー内蔵)、Taptic Engine、LTE通話、50メートルの耐水性能、IP6X等級の防塵性能、Apple Pay、通知の受信(LINE対応)、カメラのリモート操作、iPhoneの検索、懐中電灯、天気予報、文字盤デザインのカスタマイズ、クイックリリースバンド、Bluetooth 5.3にも対応しています。
✅価格は、Amazonで63,491円(42mm・GPSモデル・税込)、楽天市場で62,000円(送料無料)、ヤフーショッピングで62,430円、Appleオンラインストアで64,800円(税込)~、です。
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HUAWEI WATCH GT 6
ファーウェイから発売されたHarmonyOS 6.0搭載のスマートウォッチです(2025年10月14日に発売)。
1.47/1.32インチのAMOLED タッチスクリーン(最大3,000ニトの輝度)、通常使用で約21日間/14日間駆動できるバッテリー、クラウン、スピーカー、マイクを搭載しています。
また、「サイクリングパワーシミュレーション」機能、外部機器との接続、「ヒマワリ型アンテナシステム 2.0」、ランニング機能(フォーム分析、ペース補正)、「転倒検知」、「情緒モニタリング2.0」、「24時間HRV(心拍変動)モニタリング」、スクリーンショット、録音メモに対応。
100種類以上のワークアウトモード(ゴルフ/スキー、自動検出機能を含む)、健康管理(心拍/血中酸素/睡眠/皮膚温度)、音楽再生(64GBストレージ搭載)、Bluetooth通話、文字盤のカスタマイズ、アシスタント機能、LINEなどの通知受信、デュアルバンドGNSS (L1+L5) 対応、NFC、ワイヤレス充電、Bluetooth 6.0、5ATM + IP69防水にも対応しています。
✅価格は、Amazonで30,800円~(税込)、楽天市場で30,800円~(送料無料)、ヤフーショッピングで30,800円~、AliExpressで37,613円、です。
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Xiaomi Watch S4 41mm
シャオミから発売されたXiaomi HyperOS 3搭載のスマートウォッチです(2025年9月26日に発売)。
1.32インチのAMOLED タッチスクリーン、通常使用で最大8日間駆動できる320mAhバッテリー、回転式リューズを搭載しています。
また、皮膚温度測定、ワンタップヘルス情報(Checkup機能)、スキーモードと転倒検知機能、Bluetooth心拍データ送信、スポーツVlog機能(スマートフォン連携)、安全機能(緊急SOS機能、緊急サイレン機能)、フィットネスのデータ連携(Suuntoアプリ)、デバイス連携(「Xiaomi Smart Hub」)に対応。
150種類以上のスポーツモード、睡眠・血中酸素・心拍・ストレスのモニタリング、音楽保存、Bluetooth通話、マルチGNSS(GPSセンサー内蔵)、200種類以上のウォッチフェイス(文字盤)、リニアモーター、通知の受信、5気圧防水、Mi Fitnessアプリにも対応しています。
✅価格は、Amazonで19,980円(税込)、楽天市場で19,980円(送料無料)、ヤフーショッピングで21,367円、AliExpressで31,248円、です。
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この記事を書いた人:秋葉原ぶらり
ガジェットブロガー / 動画クリエイター。2014年からブログを開始。以来、Android端末やWindowsデバイス、ゲーム製品、Apple製品、PC周辺機器などのレビューを発信し続けている。目標は東京「秋葉原」をぶらぶらと探索する楽しさを、そのままネット上で体験できるようにすること。趣味は、写真、プログラミング、読書、小説やエッセイの文筆、デザイン制作など多岐にわたる。最新の更新情報はX:旧Twitter(URL:https://x.com/akiba_burari)やThread(URL:https://www.threads.com/@akibaburari)、でも発信中。
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