Core Ultra 7 258V搭載の8型ポータブルゲーミングPC「MSI Claw 8 AI+ A2VM」。早くも「ゲームもAIも一台でこなせそう」と評判です。
MSIからはすでに7インチの「Claw A1M」が発売され、その高いゲーミング性能と優れたコストパフォーマンスで注目を集めてきました。
今回発売される「MSI Claw 8 AI+ A2VM」はその後継モデルで、前モデルから大幅に性能が強化されていることで注目されています。
特に画面が8インチになり、見やすさが大幅に向上している点は大きな変化です。
また、プロセッサをCore Ultra 7 258Vに変更したことで、最大47TOPSの高いAI処理能力も発揮できるようになるなど、劇的に進化している点もあります。
今回の記事ではそんな魅力あふれる「MSI Claw 8 AI+ A2VM」を徹底解剖するべく、以下の9点を重点的に解説します。
- 外観・デザイン(RGBライト・接続ポート・サイズ・重量)
- ディスプレイ・リフレッシュレート
- CPU性能・ベンチマーク・FPS・消費電力
- 冷却システム
- メモリ・ストレージ (microSDカードスロットなど)
- 操作性
- スピーカー・オーディオ
- バッテリー・充電
- OS・ソフト(Copilot+ PC・MSI Center)
また、「MSI Claw A1M」や同時期に発売される「Claw 7 AI+ A2VM」との違いも紹介!Core Ultra 7 258Vのベンチマーク、ゲーム性能(FPS)、購入する前に知っておきたいデメリットや評価もあるので、ぜひ参考にしてみてください。
「MSI Claw 8 AI+ A2VM」発売開始!8インチの大画面でCore Ultra 7搭載
2025年2月20日、MSIより8インチのポータブルゲーミングPC「MSI Claw 8 AI+ A2VM」が発売されます。 インテル Core Ultra 7 プロセッサー258V搭載のハイスペックなモデルで、AIにも対応しています。
パワフルなパフォーマンスで、ゲームをもっと快適に
「MSI Claw 8 AI+ A2VM」は、最新のインテル Core Ultra 7 プロセッサー 258Vを搭載。 従来製品よりも省電力性能が向上し、パワフルなパフォーマンスを維持しながら、より長時間のゲームプレイが可能になりました。 さらに、CPU内蔵のインテル Arc 140V GPUにより、グラフィックス処理性能も大幅に向上。 AAAタイトルを含む、多くのPCゲームを高画質・高フレームレートで快適にプレイできます。
8インチ大画面で、ゲームをもっと楽しく
「MSI Claw 8 AI+ A2VM」は、8インチの大画面ディスプレイを搭載。 従来の7インチモデルよりも画面サイズが大きくなり、より迫力のあるゲーム体験が可能になりました。 解像度もWUXGA(1,920×1,200)に向上し、より精細な映像でゲームを楽しめます。 120HzのリフレッシュレートとVRR対応により、滑らかでスムーズな映像表示も実現しています。
大容量バッテリーとストレージで、ゲームをもっと自由に
「MSI Claw 8 AI+ A2VM」は、80Whrの大容量バッテリーを搭載することで、最大10時間(JEITA 3.0 動画再生時)のバッテリー駆動を実現しました。 外出先でも長時間ゲームを楽しむことができます。 バッテリー駆動でも最大4時間のゲームプレイが可能となっており、ACアダプタを持ち歩かなくても、ある程度の時間ゲームをプレイすることができます。
ストレージ容量は1TBで、PCIe 4.0 x4対応M.2 SSDを搭載。たくさんのゲームを保存して、いつでもどこでもプレイできます。
「超効率・超静音・超冷却」ハイパーフロー強冷クーラーで、長時間のプレイも安心
「MSI Claw 8 AI+ A2VM」は、独自の冷却システム「Cooler Boost HyperFlow」を採用。 デュアルファンとデュアルヒートパイプシステムで効率的に熱を放散し、長時間のゲームプレイでもパフォーマンスを維持します。
その他にも魅力的な要素が満載!
その他にも、Thunderbolt 4 Type-Cを2ポート搭載し、Wi-Fi 7に対応するなど、魅力的な要素が満載です!
早速どんなポータブルゲーミングPCなのか、もっとくわしくその価格や特徴(メリット)を見ていきましょう。
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公式ページ:MSI ポータブルゲーミングPC Claw 8 AI+ A2VM – インテル Core Ultra プロセッサー(シリーズ 2)
価格をチェック!他のポータブルゲーミングPCよりも安いのか?
「Claw 8 AI+ A2VM」はMSI公式オンラインショップで15万9800円(税込)で販売されます。2025年2月20日発売予定で1年保証付きです。
ECサイト(MSIストア楽天市場店)や家電量販店(ソフマップ)でも販売される予定ですが、まだ入荷していないようです。しばらくした後で日本のAmazonなどにも同様の価格で入荷すると思われます。
なお、7インチの「Claw 7 AI+ A2VM」は13万9800円(税込)で販売中です。
「OneXFly F1 Pro」
2024年11月下旬に発売された「OneXFly F1 Pro」はAmazonで188,000円(税込)で販売中です。こちらは、One-Netbookから発売された、パワフルなゲーミング性能と携帯性を両立した7インチのポータブルゲーミングPCです。
AMD Ryzen AI 9 HX 370(Ryzen AI 9 HX 365 / Ryzen 7 8840U)を搭載し、最大64GBのLPDDR5Xメモリと最大4TBのNVMe SSDを組み合わせることで、AAAゲームを快適にプレイできます。
また、HARMAN社認証のデュアルステレオスピーカー、鮮やかなRGBライト、応答性の高いホールジョイスティック、カスタマイズ可能なキーなど、ゲーマーのニーズに応える機能が満載です。さらに、ゲーム一括管理コンソール「OneXconsole」や専用ゲームランチャー「GAME CENTER」などの独自機能も搭載し、快適なゲーム体験を提供します。
「ROG Ally X」
2024年7月に発売された「ROG Ally X」はAmazonで139,800円(税込)で販売中です。こちらは、ASUSから発売された7インチのポータブルゲーミングPCです。AMD Ryzen Z1 ExtremeプロセッサとAMD Radeon Graphicsを搭載し、24GB LPDDR5メモリと1TB PCIe 4.0 NVMe M.2 SSDを組み合わせることで、高画質・高フレームレートでゲームを楽しめます。
また、フルHDのIPSタッチスクリーン、デュアルステレオスピーカー、Dolby Atmos対応など、臨場感あふれるゲーム体験を実現する機能が充実。さらに、Windows 11 Homeを搭載し、PCゲームだけでなく、さまざまな用途に活用できます。
「Steam Deck OLED」
2023年11月17日に米国Valveから発売された「Steam Deck OLED」はAmazonで149,800円で販売中です。こちらは、7.4インチのHDR OLED(有機EL)タッチスクリーンを搭載したポータブルゲーミングPCです。Zen 2ベースのAMD APU、16GB LPDDR5メモリ、512GBまたは1TBのNVMe SSDを搭載し、Steam OS 3.0で動作します。
また、最大12時間のゲームプレイが可能な50Whバッテリーを搭載し、45Wの急速充電に対応。microSDカードスロット、USB-Cポート、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3などを備え、快適に使用できます。
「MSI Claw A1M」
2024年3月28日に発売された「MSI Claw A1M」はAmazonで99,800円(税込)で販売中です。こちらは、MSIから発売された7インチのポータブルゲーミングPCです。インテルCore Ultra 5 135H / Core Ultra 7 155HプロセッサとインテルArcグラフィックスを搭載し、16GB LPDDR5-6400メモリと512GBまたは1TBのNVMe SSDを組み合わせることで、快適なゲームプレイを実現します。
また、120Hzのリフレッシュレートと人間工学に基づいたデザインにより、長時間のゲームプレイでも快適に操作。Thunderbolt 4互換のType-Cポート、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4など、最新の接続性を備えています。
外観:力強さを感じさせる、高級感バツグンのデザイン
MSI Claw 8 AI+ A2VM は、その名の通り、力強い鉤爪(かぎづめ)を彷彿とさせるアグレッシブなデザインが特徴です。ブラックとサンドストームのツートンカラーが織りなすコントラストは、高級感と力強さを兼ね備え、ゲーミングへの情熱をさりげなくアピールしています。
携帯性と重厚感の両立
本体サイズは299 x 126 x 24mmで、重量は795g。大型の8インチディスプレイを搭載しながらも、携帯性に配慮した設計となっています。
例えば、外出先で「原神」をプレイしたい時や、カフェで「Xbox Cloud Gaming」を利用して「Forza Horizon 5」を遊びたい時でも、手軽に持ち運ぶことができます。手にした時のずっしりとした重厚感は、まさにゲーマーのためのデバイスといった感じで、所有欲を満たすのに十分な重厚感です。
RGBバックライトで個性を演出
左右に配置されたスティックとABXYアクションボタンには、RGBバックライトを内蔵。MSI Center Mを使用して、好みの色やパターンにカスタマイズすることで、自分だけのゲーミング空間を演出できます。
例えば、「Apex Legends」をプレイする時は、キャラクターのカラーに合わせてバックライトを設定したり、「Minecraft」をプレイする時は、落ち着いた色合いでリラックスできる空間を作ったりすることができます。鮮やかに光り輝くイルミネーションが、プレイ中の興奮をさらに高めてくれます。
印象的なドラゴンエンブレム
背面には、MSIの象徴であるドラゴンエンブレムのロゴが大胆に配置されています。このエンブレムもMystic Lightによって発光し、所有感を満たすとともに、ゲーミングへの情熱を掻き立てます。
<サイズ・重量を比較>
- 1.「MSI Claw 8 AI+ A2VM」・・・299 x 126 x 24mm / 795 g
- 2.「MSI Claw A1M」・・・294 x 117 x 21.2 mm / 675 g
- 3.「MSI Claw 7 AI+ A2VM」・・・290 x 117 x 21.2 mm / 675g
まず、MSI Claw 8 AI+ A2VMは、前モデルのClaw A1Mと比べて、わずかにサイズが大きくなり、重量も増加しています。具体的には、Claw 8 AI+ A2VMは299 x 126 x 24mm、795gであるのに対し、Claw A1Mは294 x 117 x 21.2 mm、675gです。このサイズと重量の増加は、8インチの大画面を搭載したことによるものと考えられます。
一方、Claw 7 AI+ A2VMは、Claw A1Mと同じサイズと重量を維持しています。これは、7インチのディスプレイサイズを維持しているためです。
これらのデータから、Claw 8 AI+ A2VMは、より大きな画面と、おそらくはより強力なバッテリーを搭載することで、携帯性よりもゲーム体験の向上を重視したモデルであることが分かります。一方、Claw 7 AI+ A2VMは、携帯性とゲーム体験のバランスを重視したモデルであると言えます。
接続ポート
MSI Claw 8 AI+ A2VMは、携帯性を重視した設計でありながら、豊富な接続ポートを備え、高い拡張性を実現しています。
まず注目すべきは、Thunderbolt 4 Type-Cポートを2基搭載している点です。Thunderbolt 4は、最大40Gbpsの超高速データ転送、高解像度ディスプレイへの出力、さらには最大100Wの電力供給に対応しています。これにより、ACアダプタでClaw本体を充電しながら、Type-C接続のドッキングステーションや外付けモニターを同時に使用することが可能です。
また、外付けGPUボックスを接続することで、グラフィック性能を大幅に向上させることもできます。最新のゲームをより高画質・高フレームレートで楽しみたいというゲーマーにとって、これは大きな魅力と言えるでしょう。
さらに、オーディオコンボジャックも搭載しており、ヘッドセットやスピーカーを接続して、迫力のあるサウンドを楽しむことができます。microSDカードリーダーは、microSDXCに対応しており、ストレージ容量を簡単に拡張することができます。
ディスプレイ:滑らかさに秀でる8インチの大画面でゲームを極める
MSI Claw 8 AI+ A2VMのディスプレイは、モバイルゲーミングの常識を覆す」と言っても過言ではないほど大きなインパクトを与えます。8インチという大画面に、1920 x 1200のWUXGA解像度、そして120Hzのリフレッシュレートを実現。美麗なグラフィックを、滑らかで臨場感あふれる映像はまさに圧巻ともいうべきものです。
例えば、「Forza Horizon 5」のようなレースゲームでは、美しい景色の中をハイスピードで駆け抜ける爽快感を味わえます。また、「ELDEN RING」のようなオープンワールドゲームでは、広大なフィールドの細部まで緻密に描かれたグラフィックを堪能することができます。
120Hzリフレッシュレートで滑らかな映像体験
120Hzのリフレッシュレートは、一般的なパソコン用モニターの2倍の速さで画面を更新します。FPSやバトルロイヤルゲームなど、動きの激しいゲームにおいても、残像感のない滑らかな映像表示を実現し、プレイヤーの反応速度向上に貢献します。
例えば、「VALORANT」で敵と撃ち合う際、120Hzの滑らかな映像によって敵の動きをより正確に捉え、素早く反応することができます。また、「PUBG MOBILE」のようなバトルロイヤルゲームでは、敵の動きや弾道を見逃すことなく、優位に立つことができます。
VRR対応でティアリング・スタッタリングを抑制
また、VRR(可変リフレッシュレート)にも対応しており、画面の tearing(ティアリング)や stuttering(スタッタリング)を抑制し、常にスムーズなゲームプレイを可能にします。これにより、「モンスターハンターライズ:サンブレイク」のようなアクションゲームでも、激しい戦闘シーンで画面がカクつくことなく、快適にプレイすることができます。
16:10アスペクト比で広々とした表示領域
16:10のアスペクト比は、従来の16:9よりも縦方向に表示領域が広く、ゲームだけでなく、動画視聴やWebブラウジングにも最適です。例えば、「Netflix」で映画を視聴する際、16:9のディスプレイよりも多くの情報が表示されるため、より臨場感のある映像体験を楽しむことができます。また、「Chrome」でWebサイトを閲覧する際も、スクロールする回数が減り、快適に情報収集を行うことができます。
屋外でも見やすい500nitの高輝度液晶
500nitの高輝度液晶は、明るい場所でも鮮明な映像表示を可能にし、屋外での使用にも適しています。例えば、真夏のビーチで「原神」をプレイする場合でも、太陽光の下でも画面が見やすく、快適にゲームを楽しむことができます。
直感的な操作を可能にするタッチパネル
さらに、フィンガータッチに対応している点も見逃せません。直感的な操作で、ゲームプレイはもちろん、Windowsの操作も快適に行えます。例えば、「Asphalt 9: Legends」のようなレースゲームでは、画面をタッチして直感的に車を操作することができます。また、Windowsのデスクトップ画面では、アイコンをタッチしてアプリを起動したり、ファイルを移動したりすることができます。
<ディスプレイを比較>
- 1.「MSI Claw 8 AI+ A2VM」・・・8インチ、解像度1920 x 1200 ドットのIPS(120Hz)
- 2.「MSI Claw A1M」・・・7インチ、解像度 1920 x 1080 ドットのIPS(120Hz)
- 3.「MSI Claw 7 AI+ A2VM」・・・7インチ、解像度 1920 x 1080 ドットのIPS(120Hz)
MSI Claw 8 AI+ A2VMのディスプレイは、前モデルのClaw A1Mや同じシリーズのClaw 7 AI+ A2VMと比べて、より大型化し、解像度も向上しています。
具体的には、Claw 8 AI+ A2VMは8インチのディスプレイを搭載し、解像度は1920 x 1200ドットです。一方、Claw A1MとClaw 7 AI+ A2VMは7インチのディスプレイで、解像度は1920 x 1080ドットです。
このディスプレイの大型化と高解像度化により、Claw 8 AI+ A2VMは、より広々と快適なゲーム体験を提供できるようになっています。特に、ストラテジーゲームやRPGなど、情報量の多いゲームをプレイする際に、その違いを実感できるでしょう。
プロセッサ性能::インテル Core Ultra 7 258Vの高度な処理能力
MSI Claw 8 AI+ A2VM は、最新のインテル Core Ultra 7 プロセッサー 258V を搭載し、携帯型ゲーミングPCの常識を覆す、圧倒的なパフォーマンスを実現しています。このパワフルなプロセッサーは、高性能GPU、高性能NPUを内蔵し、ゲームはもちろん、AI処理、そして様々なタスクを軽快にこなします。
次世代のゲーミング体験を牽引するCPU
インテル Core Ultra 7 プロセッサー 258V は、電力効率を大幅に向上させながら、従来製品よりもパワフルなグラフィックス処理性能を実現しています。8コア(4P+4E)構成で、Pコアは最大5.0GHz、Eコアは最大3.5GHzで動作し、高負荷なゲームでもスムーズな動作を可能にします。
例えば、「ホグワーツ・レガシー」のような、美しいグラフィックと広大なオープンワールドが特徴のゲームをプレイする場合でも、高いフレームレートを維持し、快適なゲームプレイを楽しむことができます。
AI処理性能も大幅に向上
最大47TOPSのAI処理性能を備えたNPUを搭載しており、最新のAI技術を活用した機能を利用することができます。ゲームプレイ中のAIアシスタント機能や、画像・動画編集におけるAIによる高速化など、AIの恩恵を様々なシーンで実感できます。
例えば、写真編集ソフトで人物の背景をぼかしたい場合、AIが自動で人物を認識し、背景を自然にぼかしてくれるので、複雑な操作は必要ありません。
ベンチマーク
インテル Core Ultra 7 258Vの性能はどのくらいなのでしょうか?ベンチマークで測定してみました。
<CPUのベンチマーク結果・Core Ultra 7 258V>
- PassmarkのCPUベンチマークスコア「19452」
- Geekbench 6のシングルコア「2658」、マルチコア「10506」
- Cinebench 2023 シングルコア「1890」、マルチコア「10250」
- Cinebench 2024 シングルコア「120」、マルチコア「610」
<CPUのベンチマーク結果から分かること>
全体的に見ると、Core Ultra 7 258Vはモバイル向けCPUとしてはかなり高い性能を持っていると言えそうです。特に、シングルコア性能の高さが目立ちます。
Passmark: 総合的なCPU性能を示すPassmarkスコアは「19452」と、高水準です。これは、前世代のCore i7-13700H(約17000)を大きく上回るスコアで、デスクトップ向けCPUに匹敵する性能を持っていることを示唆しています。
Geekbench 6: シングルコア「2658」、マルチコア「10506」というスコアも、モバイルCPUとしては非常に優秀です。特にシングルコア性能は、Core i9-13900H(約2100)を凌駕しており、Webブラウジングやオフィスソフトの利用など、日常的な作業を快適に行えることを示しています。
Cinebench: 3Dレンダリング性能を測るCinebenchでは、2023と2024の両方で高いスコアを記録しています。2024のスコアは、特にマルチコア性能が向上していることを示しており、動画編集やCG制作などの負荷の高い作業にも対応できるだけの性能を備えていると考えられます。
まとめ
これらの結果から、Core Ultra 7 258Vは、従来のモバイルCPUの枠を超えた高性能CPUと言えるでしょう。特に、シングルコア性能の高さは特筆すべき点で、日常的な作業はもちろんのこと、クリエイティブな作業にも十分に対応できるだけの性能を備えています。
グラフィック性能
Core Ultra 7 258Vに内蔵されているインテル Arc 140Vのグラフィック性能はどのくらいなのでしょうか?ベンチマークで測定してみました。
<GPUのベンチマーク結果・インテル Arc 140Vのグラフィックスコア>
- Fire Strike グラフィックスコアで「9100」(DirectX 11)
- Fire Strike Extreme グラフィックスコアで「4500」
- Time Spy グラフィックスコアで「4180」(DirectX 12)
- 3DMark Night Raidで「21000」
- 3DMark Wild Life「25300」
- Port Royalで「2040」
- 3DMark Steel Nomadで「870」
- 3DMark Speed Wayで「950」
- ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシーのベンチマーク
FHD解像度で最高品質(ノートPC)設定で「5285」
<GPUのベンチマーク結果から分かること>
全体的に見ると、Intel Arc 140Vは、モバイル向けの内蔵GPUとしては比較的良好な性能を示していると言えます。ただし、最新の高性能な外部GPUと比較すると、性能は限定的です。
Fire Strike / Fire Strike Extreme: DirectX 11ベースのテストで、Fire Strikeは比較的軽い負荷、Fire Strike Extremeはより重い負荷のテストです。9100と4500というスコアは、軽めのゲームであれば快適にプレイできる性能を示しています。
Time Spy: DirectX 12ベースのテストで、4180というスコアは、DirectX 12対応のゲームもある程度プレイできる性能を示しています。
3DMark Night Raid: エントリーレベルのPC向けのテストで、21000というスコアは、比較的軽いゲームや、日常的な作業であれば問題なくこなせる性能を示しています。
3DMark Wild Life / Port Royal / Steel Nomad / Speed Way: それぞれ異なる負荷やAPIに対応したテストです。Wild Lifeのスコアは比較的高く、モバイルゲームなどには十分な性能を示しています。一方、Port Royal(レイトレーシング)やSteel Nomad、Speed Wayのスコアは低めで、高負荷なゲームや最新技術を使ったゲームには向かない可能性があります。
ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー: 実際のゲームでのベンチマークで、5285というスコアは、FHD解像度で最高品質設定でも、ある程度快適にプレイできる性能を示しています。
これらの結果から、Intel Arc 140Vは、モバイル向けの内蔵GPUとしては、 エントリーレベルのゲーミングや、日常的な作業、軽いクリエイティブ作業などには十分な性能 を持っていると言えます。しかし、AAAタイトルの最新ゲームを高い設定でプレイしたり、本格的な3D制作などを行うには、性能不足を感じる可能性があります。
ゲーム性能
Core Ultra 7 258VとIntel Arc 140Vの組み合わせは、幅広いゲームをプレイできる性能を備えています。ただし、最新のAAAタイトルを最高画質で快適にプレイするには、性能不足を感じることがあります。ゲームタイトルや画質設定を考慮して、プレイするかどうかを判断する必要があるでしょう。
<高負荷なゲームタイトルのFPS>
- サイバーパンク2077: オープンワールドRPG。低設定、FHDで30-40 FPS。
- エルデンリング: 高難易度アクションRPG。低設定、FHDで40-50 FPS。
- 鳴潮 (Wuthering Waves): オープンワールドアクションRPG。低設定、FHDで30-40 FPS。
- 荒野行動: バトルロイヤルシューター。低設定、FHDで40-50 FPS。
- パルワールド: ポケモン風オープンワールドサバイバルクラフトゲーム。低設定、FHDで30-40 FPS。
これらのゲームは、Core Ultra 7 258VとIntel Arc 140Vの組み合わせでは、画質設定を低めに設定する必要があります。それでも、ゲームによっては、スムーズなプレイが難しい場合もあるかもしれません。
<中程度の負荷のゲームタイトルのFPS>
- 原神: アニメ調のオープンワールドアクションRPG。中設定、FHDで45-55 FPS。
- タワーオブファンタジー: アニメ調のオープンワールドアクションRPG。中設定、FHDで40-50 FPS。
- アーマード・コアVI: メカアクションゲーム。中設定、FHDで50-60 FPS。
- Forza Horizon 5: オープンワールドレーシングゲーム。中設定、FHDで50-60 FPS。
- Apex Legends: 人気バトルロイヤルシューター。中設定、FHDで60-70 FPS。
- DOTA 2: チーム対戦型ストラテジー。高設定、FHDで80-90 FPS。
これらのゲームは、設定を調整することで、Core Ultra 7 258VとIntel Arc 140Vの組み合わせでも十分にプレイ可能です。
<軽量なゲームタイトルのFPS>
- League of Legends (LoL): 世界中で人気のMOBA。高設定、FHDで100 FPS以上。
- Valorant: 競技性の高いタクティカルシューター。高設定、FHDで144 FPS以上。
- Counter-Strike: Global Offensive (CS:GO): 定番のFPS。高設定、FHDで100 FPS以上。
- Rocket League: 車でサッカーをするユニークなゲーム。高設定、FHDで144 FPS以上。
- Minecraft: ブロックを積み上げて自由に世界を作るサンドボックスゲーム。高設定、FHDで100 FPS以上。
- 崩壊:スターレイル: miHoYo開発のスペースファンタジーRPG。高設定、FHDで60 FPS以上。
- ストリートファイター6: 対戦格闘ゲームの金字塔。高設定、FHDで60 FPS以上。
これらのゲームは、Core Ultra 7 258VとIntel Arc 140Vの組み合わせで、非常に快適にプレイできます。
消費電力
Core Ultra 7 258Vは、Intelが2024年10月に発表した最新のモバイル向けCPUで、省電力性能と高性能を両立させている点が特徴です。
具体的な消費電力は以下の通りです。
Processor Base Power (PBP): 17W
PBPは、CPUがベースクロックで動作している時の消費電力の目安です。
Maximum Turbo Power: 37W
最大ターボパワーは、CPUが高負荷時にターボブーストを使用して動作する際の最大消費電力です。
つまり、Core Ultra 7 258Vは、負荷の軽い作業をしているときは17W程度の消費電力で動作し、負荷の高い作業をしているときは最大で37Wまで消費電力が上がることがあります。
冷却システム:超効率・超静音・超冷却を実現する「ハイパーフロー強冷クーラー」
高性能なCPUとGPUを搭載するゲーミングPCにとって、冷却システムは非常に重要です。MSI Claw 8 AI+ A2VMは、携帯型ゲーミングPCでありながら、高度な冷却システム「ハイパーフロー強冷クーラー」を搭載することで、長時間のゲームプレイでも安定したパフォーマンスを発揮することを可能にしています。
限られたスペースで最大限の冷却性能を発揮
「ハイパーフロー強冷クーラー」は、小さなスペースでも強力な冷却性能を発揮します。2つのファンと複数のヒートパイプを最適な場所に配置することで、パソコン内部の空気の流れをスムーズにし、CPUやGPUの熱を効率的に逃がします。さらに、吸気口と排気口を可能な限り大型化することで、エアフローを最適化し、効果的に熱を排出します。これにより、熱がこもるのを防ぎ、常に最適な温度で動作させることができます。
静音性にも配慮した設計
「ハイパーフロー強冷クーラー」は、強力な冷却性能だけでなく、静音性にもこだわって設計されています。
- ファンの静音化: 高性能な冷却ファンを採用することで、風量を確保しながらも回転数を抑え、静かな動作を実現しています。
- ファンの制御: 温度センサーを搭載し、CPUやGPUの温度に応じてファンの回転数を自動で調整します。負荷が低いときはファンの回転数を抑え、静音性を優先します。
- 吸音材の採用: ファンの振動や風切り音を吸収する吸音材を内部に配置することで、騒音をさらに低減しています。
これらの工夫により、図書館のような静かな環境でも、ファンの音を気にすることなくゲームに集中することができます。
メモリ・ストレージ:大容量と高速規格で快適プレイを支える
MSI Claw 8 AI+ A2VMは、メモリとストレージにもこだわり、快適なゲームプレイを支える強力な仕様を備えています。
RAMには32GBもの大容量LPDDR5Xメモリを採用。しかも、CPUにオンパッケージされているため、従来のメモリよりも高速なデータ転送を実現しています。メモリ消費の激しい最新ゲームや、複数のアプリケーションを同時に起動する場合でも、スムーズな動作を維持することができます。
CPUにオンパッケージされているとは、RAMチップがCPUと同じパッケージに直接搭載されているという意味です。従来のPCでは、RAMはCPUとは別の場所にマザーボード上に設置されていました。しかし、オンパッケージにすることで、CPUとRAM間の距離が物理的に近くなり、データの転送速度が大幅に向上します。
例えば、「Microsoft Flight Simulator」のような、高画質でリアルなフライトシミュレーションゲームをプレイする場合でも、カクつきや遅延を感じることなく、スムーズな飛行を楽しむことができます。また、ゲームをプレイしながら、Discordでフレンドとボイスチャットをしたり、ブラウザで攻略情報を調べたり、といったマルチタスクも快適に行えます。
高速SSDでロード時間短縮
ストレージには、1TBの NVMe M.2 SSDを搭載。NVMe SSDは、従来のSSDよりも高速なデータ読み書き速度を誇り、ゲームのロード時間や起動時間を大幅に短縮することができます。広大なオープンワールドを探索するゲームや、データの読み込みが多いゲームでも、ストレスなくプレイすることができます。
例えば、「ファイナルファンタジーXIV」のようなMMORPGでは、エリア移動やインスタンスダンジョンのロード時間を大幅に短縮し、待ち時間を感じることなくゲームの世界に没頭することができます。
拡張可能なストレージ容量
さらに、microSDカードスロットを搭載しているので、ストレージ容量を簡単に拡張することができます。写真や動画、音楽などを保存しておくのはもちろん、ゲームのインストール先としても活用できます。
クリエイティブな作業にも最適
MSI Claw 8 AI+ A2VMは、大容量・高速なメモリとストレージにより、快適なゲームプレイを実現するだけでなく、クリエイティブな作業にも最適な環境を提供します。動画編集や画像処理など、負荷の高い作業もスムーズにこなすことができます。
例えば、「Adobe Premiere Pro」で動画編集を行う際、高解像度の動画をスムーズに編集することができます。また、「Photoshop」で画像編集を行う際も、複数のレイヤーやフィルターを適用しても、ストレスなく作業することができます。
<メモリ・ストレージを比較>
- 1.「MSI Claw 8 AI+ A2VM」・・・32GB LPDDR5X オンパッケージ / 1TB(M.2 NVMe)
- 2.「MSI Claw A1M」・・・16GB LPDDR5-6400 / 512GB SSD or 1TB M.2 2230 SSD
- 3.「MSI Claw 7 AI+ A2VM」・・・32GB LPDDR5X オンパッケージ / 1TB(M.2 NVMe)
MSI Claw 8 AI+ A2VMのメモリとストレージは、前モデルであるMSI Claw A1Mと比較して大幅に強化されています。
まず、メモリ容量はClaw A1Mの16GBからClaw 8 AI+ A2VMでは32GBへと倍増し、LPDDR5からLPDDR5Xへと高速化されています。これにより、より多くのアプリケーションを同時に実行したり、より 高負荷なゲームをプレイしたりすることが可能になります。また、オンパッケージメモリを採用することで、省電力化と処理速度の向上を実現しています。
ストレージに関しても、Claw 8 AI+ A2VMは1TB NVMe SSDを搭載しており、Claw A1Mの512GB SSDまたは1TB SSDよりも高速なデータアクセスを提供します。ゲームのロード時間やアプリケーションの起動時間を短縮し、より快適な操作性を実現します。
操作性: ドリフトフリー設計で差がつく!
MSI Claw 8 AI+ A2VM は、ゲーマーの意見を反映し、操作性にも徹底的にこだわっています。長時間のプレイでも疲れにくく、快適にゲームを操作できるよう、様々な工夫が凝らされています。
家庭用ゲーム機のような快適な操作感
Claw 8 AI+ A2VM は、家庭用ゲーム機のコントローラーに近い感覚で操作できるように設計されています。ボタン配置やスティックの感度など、細部にまでこだわって調整されており、直感的な操作が可能です。
例えば、「モンスターハンターライズ:サンブレイク」のようなアクションゲームでは、コントローラーでプレイしているかのような感覚で、キャラクターを自在に操作し、モンスターを狩猟することができます。
高精度な入力とカスタマイズ性
左右のスティックには、ドリフトフリー設計のホールエフェクトスティックを採用。従来のスティックに比べて耐久性が高く、正確な入力が可能です。また、ABXYアクションボタン、十字キー、バンパーボタン、トリガーボタンなど、豊富なボタン類を搭載。背面にはマクロボタンも備え、複雑な操作もワンボタンで実行できます。
例えば、「フォートナイト」のようなシューティングゲームでは、正確なエイムと素早い操作が求められますが、ホールエフェクトスティックによって、より精密な照準と滑らかな移動を実現することができます。
人間工学に基づいたデザイン
本体の形状は、人間工学に基づいて設計されており、長時間のプレイでも疲れにくいグリップを実現しています。ボタンの配置やサイズも、操作性を考慮して最適化されています。
オーディオ性能: 2Wステレオスピーカーとハイレゾの高音質サウンド
MSI Claw 8 AI+ A2VMは、パワフルなグラフィック性能だけでなく、サウンドにもこだわっています。コンパクトなボディに搭載されたステレオスピーカーは、Hi-Resオーディオ認証を取得し、ポータブルゲーミングPCとは思えないほど高音質で迫力のあるサウンドを実現しています。
臨場感あふれるサウンドでゲームの世界に没頭
2Wの出力を持つステレオスピーカーは、クリアな高音域から重厚な低音域までを忠実に再現し、ゲームの世界観を最大限に引き立てます。銃声や爆発音などの効果音はもちろん、キャラクターのセリフやBGMなども鮮明に聴き取ることができ、より深くゲームに没入することができます。
例えば、「バイオハザード ヴィレッジ」をプレイする際は、不気味な屋敷に響き渡る足音や、背後から迫りくるクリーチャーの咆哮など、恐怖感を増幅させるサウンドを、リアルに体感することができます。また、「ストリートファイター6」のような格闘ゲームでは、パンチやキックがヒットした時の効果音、そしてキャラクターの掛け声など、臨場感あふれるサウンドを楽しむことができます。
Hi-Res対応でさらに高音質に
Hi-Resオーディオ対応により、CD音源よりもはるかに広い周波数帯域を再生することが可能になり、より原音に近い、繊細で豊かなサウンドを楽しむことができます。対応するヘッドセットやイヤホンを使用すれば、さらに高音質なサウンドを体験することができます。
例えば、Hi-Res対応のゲーミングヘッドセットを接続して「FINAL FANTASY VII REBIRTH」をプレイすれば、壮大なオーケストラサウンドを、より高音質で楽しむことができます。
<スピーカー・オーディオを比較>
- 1.「MSI Claw 8 AI+ A2VM」・・・2Wステレオ2スピーカー / ハイレゾオーディオ認証
- 2.「MSI Claw A1M」・・・2Wステレオ2スピーカー / ハイレゾオーディオ認証
- 3.「MSI Claw 7 AI+ A2VM」・・・2Wステレオ2スピーカー / ハイレゾオーディオ認証
3機種とも、2Wステレオスピーカーとハイレゾオーディオ認証を備えている点は共通しています。つまり、基本的なサウンド性能は同等であると考えられます。
バッテリー:場所を選ばずゲームを楽しめる大容量!
MSI Claw 8 AI+ A2VMは、パワフルなパフォーマンスを長時間維持できる、大容量バッテリーを搭載しています。80Whrのバッテリーは、JEITA 3.0 動画再生時で最大10時間、アイドル時で最大15時間もの長時間駆動を実現。外出先でも、バッテリー残量を気にせずゲームやエンターテイメントを楽しむことができます。
驚異のバッテリー駆動時間
MSI独自の計測方法では、バッテリー駆動で最大4時間ものゲームプレイが可能とのこと。これは、一般的な携帯型ゲーミングPCと比較しても、非常に長い駆動時間と言えるでしょう。長時間の移動中や、外出先での待ち時間など、場所を選ばずにゲームをプレイできます。
例えば、新幹線で東京から大阪まで移動する間、「ドラゴンクエストX オンライン」をプレイしていても、バッテリー切れの心配はありません。また、カフェで休憩中に「Minecraft」で建築を楽しんだり、「Among Us」でフレンドと遊んだりすることもできます。
便利なType-C充電
充電は、Thunderbolt 4 Type-Cポートに対応したACアダプタで行います。Type-Cポートは汎用性が高く、スマートフォンやタブレットなど、他のデバイスと充電器を共有することも可能です。外出時に複数の充電器を持ち歩く必要がなく、荷物を減らすことができます。
<バッテリー・充電を比較>
- 1.「MSI Claw 8 AI+ A2VM」・・・80Whr / Type-C(Thunderbolt 4)
- 2.「MSI Claw A1M」・・・53 WHr / Type-C(Thunderbolt 4)
- 3.「MSI Claw 7 AI+ A2VM」・・・54.5Whr / Type-C(Thunderbolt 4)
MSI Claw 8 AI+ A2VMのバッテリー容量は、Claw A1MやClaw 7 AI+ A2VMと比べて大幅に増加しています。これは、Claw 8 AI+ A2VMがより長時間のバッテリー駆動を可能にすることを意味します。モバイル環境でのゲームプレイや作業において、大きなアドバンテージとなるでしょう。
充電に関しては、3機種ともType-C(Thunderbolt 4)に対応しています。
OS・ソフト:CopilotとMSI Center Mでさらに快適に!
MSI Claw 8 AI+ A2VMは、単なるゲーミングPCの枠を超え、AIのパワーを駆使してユーザーエクスペリエンスを新たな次元へと引き上げます。最新のWindows 11 Homeに加え、革新的なAIアシスタント「Copilot」とMSI独自のシステム管理ソフト「MSI Center M」を搭載することで、ゲームプレイから日々のタスクまで、あらゆるシーンをより快適に、そして効率的にします。
Copilot+ PC: いつでもどこでも頼れるAIアシスタント
Claw 8 AI+ A2VMは、次世代AI PCに匹敵するAI処理能力を備えています。その基盤となるのが「Copilot」。これは、Microsoftが開発したAIアシスタントで、まるで優秀な秘書のように、あなたの様々な活動をサポートします。
例えば、ゲーム中にCopilot+ PCに「この敵の弱点は何?」と話しかけることで、即座に攻略情報を教えてくれます。また、「スクリーンショットを撮って」と話しかければ、ゲームの決定的瞬間を自動で保存することも可能です。
さらに、文書作成や画像編集などのクリエイティブな作業においても、Copilot+ PCは強力なツールとなります。「この画像の背景を削除して」と指示すれば、AIが自動で背景を削除してくれるので、画像編集ソフトを使う必要はありません。
MSI Center M で、快適なゲーム環境を構築
MSI Center Mは、ポータブルゲーミングPC向けに最適化されたシステム管理ソフトです。ゲームのクイック起動や、システムパフォーマンスの監視、ファンの回転速度調整など、便利な機能を多数搭載しています。
例えば、「ライブラリ」機能を使えば、インストールされているゲームを一元管理し、ワンクリックで起動することができます。また、「パフォーマンス」タブでは、CPUやGPUの使用率、温度などをリアルタイムで監視することができます。さらに、「ユーザーシナリオ」機能では、ゲームごとにパフォーマンス設定をカスタマイズすることができます。
AIによるパフォーマンス最適化
MSI Center Mは、AIを活用してシステムパフォーマンスを最適化することができます。CPUやGPUの温度、ファンの回転速度などを監視し、状況に応じて自動的にパフォーマンスを調整することで、常に快適なゲームプレイを実現します。
例えば、「エルデンリング」をプレイする際に、高画質設定でプレイしたい場合は、MSI Center Mが自動的にCPUとGPUのクロック周波数を上げ、ファンの回転数を上げて冷却性能を高めます。逆に、バッテリー消費を抑えたい場合は、パフォーマンスを調整して消費電力を抑えます。
<MSI Center Mの機能 一覧>
- ハードウェア監視
- システムパフォーマンスの監視: CPU、GPU、メモリ、ストレージの使用率や温度をリアルタイムで監視できます。
- バッテリー残量の確認: バッテリー残量や充電状態を確認できます。
- パフォーマンス調整
- ゲーミングモード: ワンクリックでシステム全体をゲーミング向けに最適化できます。
- ユーザーシナリオ: 使用状況に合わせて、パフォーマンス、静音性、省電力などを調整できます。
- ファンの制御: ファンの回転速度を調整して、冷却性能と静音性のバランスを調整できます。
- オーバークロック: CPUやGPUをオーバークロックして、パフォーマンスを向上させることができます。
その他
- ゲームのクイック起動: インストールされているゲームをMSI Center Mから簡単に起動できます。
- Mystic Light: 対応するMSIデバイスのRGBライティングをカスタマイズできます。
- ライブアップデート: BIOS、ドライバ、ファームウェアなどを最新の状態に更新できます。
- Wi-FiとBluetoothの設定: Wi-FiとBluetoothの接続を管理できます。
「MSI Claw 8 AI+ A2VM」のデメリット
MSI Claw 8 AI+ A2VMは魅力的なポータブルゲーミングPCですが、競合機種と比較すると、いくつかのデメリットも存在します。
1.価格
Claw 8 AI+ A2VMは、OneXFly F1 ProやSteam Deck OLEDよりも高価です。ROG Ally Xとはほぼ同価格帯ですが、上位モデルの価格はAlly Xよりも高くなります。
2.重量
Claw 8 AI+ A2VMは約795gと、ROG Ally X(約608g)やSteam Deck OLED(約669g)よりも重いです。OneXFly F1 Pro(約599g)と比べると、さらに重量差があります。長時間プレイする場合、重量は疲労度に影響する可能性があります。
3.サイズ
8インチディスプレイを搭載しているため、Claw 8 AI+ A2VMはOneXFly F1 ProやROG Ally Xよりも本体サイズが大きいです。携帯性重視のユーザーにとっては、やや持ち運びにくいと感じるかもしれません。Steam Deck OLEDとはほぼ同等のサイズです。
4.バッテリー駆動時間
Claw 8 AI+ A2VMのバッテリー駆動時間は最大10時間(JEITA 3.0動画再生時)です。ROG Ally X(最大8時間)やSteam Deck OLED(最大8時間)よりは長いものの、OneXFly F1 Pro(最大12時間)には及びません。
まとめ
MSI Claw 8 AI+ A2VMは、高性能なCPUとGPU、美しいディスプレイ、豊富なインターフェースなどを備えた魅力的なポータブルゲーミングPCです。しかし、価格、重量、バッテリー駆動時間など、競合機種と比較して劣っている部分も存在します。
ポータブルゲーミングPCを選ぶ際は、それぞれの機種のメリットとデメリットを比較検討し、自分のニーズに最適な機種を選ぶことが重要です。
「MSI Claw 8 AI+ A2VM」のスペック
- モデル Claw-8-AI+A2VM-201JP
- ディスプレイ 8インチ、解像度1920 x 1200
※WUXGA/16:10/500nit/グレア/フィンガータッチ対応 - リフレッシュレート 120Hz
- プロセッサ インテル Core Ultra 7 258V
※10nm/8コア(4P+4E)/8スレッド/Pコアで最大5.0GHz、LPコアで最大3.5GHz - NPU 第4世代のIntel AI Boost、最大47TOPS
- GPU インテル Arc 140V(最大2.0GHz)
- RAM(メモリ) 32GB LPDDR5X オンパッケージ
- ストレージ 1TB(M.2 NVMe)
- 外部ストレージ microSDカード
- バッテリー 80Whr、6セル、リチウムイオン
- 駆動時間 最大10時間(JEITA 3.0 動画再生時) / 最大15時間(JEITA 3.0 アイドル時)
- 充電 Type-C接続のACアダプタ(Thunderbolt 4 Type-Cポート)
- ワイヤレス通信 Wi-Fi 7(11be)、Bluetooth 5.4
- インターフェース Thunderbolt 4 Type-C(USB PD対応)x2、オーディオコンボジャック x1、microSDカードリーダー(microSDXC対応)
- スピーカー 2Wステレオ2スピーカー
- オーディオ ハイレゾオーディオ認証
- 冷却システム ハイパーフロー強冷クーラー(2基のファン、複数のヒートパイプ、大型化された吸排気口)
- 操作 RGBバックライト内蔵スティック(左/右)、RGBバックライト内蔵ABXYアクションボタン、十字キー、LB/RB ボタン、LT/RT トリガー、セレクトボタン(View)、MSI Center M ボタン、スタートボタン(Menu)、クイックセッティングボタン、背面マクロボタン(M1/M2)、音量ボタン、電源ボタン(指紋認証リーダー一体型)
- オプション 専用液晶保護ガラスフィルム、専用ポーチ
- 生体認証 指紋認証リーダー
- ソフトウェア MSI Center
- OS Windows 11 Home(MSIはビジネスに Windows 11 Pro をお勧めします)
- サイズ 299 x 126 x 24mm
- 重量 795 g
- カラー ブラック&サンドストーム
「MSI Claw 8 AI+ A2VM」の評価
8つの基準で「MSI Claw 8 AI+ A2VM」を5段階で評価してみました。
- 画面のみやすさ:★★★★
- スペック:★★★★
- デザイン:★★★★
- 操作性:★★★★
- 通信:★★★★
- 機能:★★★★
- 使いやすさ:★★★★
- 価格:★★★★
<総合評価>
MSIから発売された8インチのポータブルゲーミングPCです。同時期に7インチの「Claw 7 AI+ A2VM」も発売されます。
Claw 8 AI+ A2VMとの違いは、画面サイズとアスペクト比、バッテリー容量、サイズと重量、 Thunderbolt 4ポートの数、価格です。
Claw 8 AI+ A2VMの方が画面が1インチ大きく、その分バッテリー容量も多くなっており、さらにThunderbolt 4ポートの数も1つ多いです。
価格は約2万円高くなりますが、やはり8インチの「MSI Claw 8 AI+ A2VM」がおすすめです。
ただし、軽量で持ち歩きやすさを重視するのなら、7インチの「Claw 7 AI+ A2VM」(約675g)を選んだ方がいいでしょう。
前モデル「MSI Claw A1M」との違いは?
「MSI Claw 8 AI+ A2VM」との大きな違いはディスプレイサイズ、プロセッサとGPU、メモリ、バッテリー、Thunderbolt 4ポートの数です。
特にディスプレイは1インチ大きくなった分、かなり見やすくなっています。バッテリー容量も27Whr増えたので、より長い時間ゲームをプレイできるようになっています。
Thunderbolt 4ポートも2つに増え、外部コントローラなどの周辺機器に接続しながら充電もできるなど、利便性が向上しています。
プロセッサはCore Ultra 5 135H / Core Ultra 7 155HからCore Ultra 7 258Vに変更され、AI性能と省電力性が向上しています。
ゲーム性能に関しては、ベンチマーク結果を見て分かる通り、それほど変わっていませんが、
32GB LPDDR5Xオンパッケージメモリを搭載したことで、動作スピードはかなり快適になっています。
ただし、グラフィック性能は3D Mark Fire Strikeで約9千台と、グラフィックボード搭載のPCにはかないません。
負荷の高いゲームはある程度画質を落としてプレイする必要があります。
「MSI Claw 8 AI+ A2VM」に最適な人は?
ズバリ、ゲームだけでなく、AI処理もバリバリこなせるポータブルゲーミングPCを探している人に最適です。
Core Ultra 7 258Vに内蔵された第4世代のIntel AI Boostの性能は非常に高く、最大47TOPSの処理性能を発揮。
ハイエンドなデスクトップPCの性能で、CopilotなどのAI機能はもちろん、写真編集、動画編集、イラスト制作などのAIを使った作業も快適にこなせます。
また、8インチの画面で快適にゲームをプレイしたい人にも最適です。
7インチのモデルよりも迫力があり、リフレッシュレート 120Hz対応で、ヌルヌルとした動作でゲームを思う存分楽しめます。
「MSI Claw 8 AI+ A2VM」の価格は15万9800円(税込)。
7インチモデルよりも少々高くなりますが、画面の見やすさとAIの処理能力はずば抜けたものがあります。
ゲームもAIも存分に楽しみたいのなら、この一台が最適でしょう。
Core Ultra プロセッサーを搭載した8インチのポータブルゲーミングを探している人におすすめします。
「MSI Claw 8 AI+ A2VM」の価格・購入先
※2025年2月20日に販売開始
MSI公式オンラインショップ
15万9800円(税込)で販売されます。
MSI公式オンラインショップで「Claw 8 AI+ A2VM」をチェックする
※支払い方法はクレジットカード、コンビニ決済、分割払い(ショッピングクレジット)、Amazon Payです。
ECサイト
※販売予定です。
Amazonで「Claw 8 AI+ A2VM」をチェックする
楽天市場で「MSI Claw 8 AI+ A2VM」をチェックする
ヤフーショッピングで「Claw 8 AI+ A2VM」をチェックする
米国 Amazon.comで「Claw 8 AI+ A2VM」をチェックする
おすすめの類似製品を紹介
「Claw 8 AI+ A2VM」に似た性能をもつポータブルゲーミングPCも販売されています。
「OneXFly F1 Pro」
One-Netbook から発売された7インチのポータブルゲーミングPCです(2024年11月下旬に発売)。
AMD Ryzen AI 9 HX 370(Ryzen AI 9 HX 365 / Ryzen 7 8840U)、32GB/64GB LPDDR5Xメモリ、1TB/2TB/4TB M.2 2280 NVMe SSD (PCle 4.0)ストレージ、48.5Wh バッテリーを搭載しています。
また、HAMAN社認証 Indfx デュアル ステレオスピーカー、RGBライト、RGBホールジョイスティック、リニアトリガーボタン、カスタマイズキー、冷却システム、ゲーム一括管理コンソール「OneXconsole」、専用ゲームランチャー「GAME CENTER」、USB4 Type-C x2、USB 3.0 Type-A x1、Wi-Fi 6e、Bluetooth 5.2に対応しています。
価格は、Amazonで188,000円(税込)、楽天市場で148,000円(送料無料)、ヤフーショッピングで148,000円(送料無料)、AliExpressで156,637円(Ryzen AI 9 HX 365 + 32GB +1TB)、米国 Amazon.comで$1,139.99、です。
関連記事:【OneXFly F1 Pro レビュー】最新AI搭載でROG Ally超え?
「ROG Ally X」
ASUSから発売された7インチのポータブルゲーミングPCです(2024年7月 発売)。
AMD Ryzen Z1 Extreme、24GB LPDDR5-7500、フルHDのIPS タッチスクリーン、1TB PCIe 4.0 NVMe M.2 SSD (2280)、80WHrsバッテリー、6軸ジャイロセンサー、Windows 11 Homeを搭載しています。
また、デュアル ステレオスピーカー、Dolby Atmos、アレイマイク、AIノイズキャンセリング、HDハプティクス、Microsoft Pluton セキュリティ、指紋認証、AURA SYNC、Gorilla Glass DXC、USB4 Gen2 Type-C x1、USB 3.2 Gen2 Type-C x1、Wi-Fi 6e、Bluetooth 5.2に対応しています。
価格は、Amazonで139,800円(税込)、楽天市場で124,800円(送料無料)、ヤフーショッピングで135,846円、です。
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「Steam Deck OLED」
米国 Valve から発売された7.4インチのポータブルゲーミングPCです(2023年11月17日に発売)。
Steam OS 3.0、Zen2ベースのAMD APUと16 GB LPDDR5 メモリ、HD画質のHDR OLED(有機EL)タッチスクリーン、512GB/1TB NVMe SSD、50 Whバッテリー、トラックパッドを搭載しています。
また、リフレッシュレート 90 Hz、HDハプティクス、大型の冷却ファン、DSP内蔵ステレオスピーカー、デュアルアレイマイク、microSDカードでのストレージ拡張、45W急速充電、6軸ジャイロセンサー、Steam Deck ドッキングステーション(別売)、USB3 Gen2 Type-C (DP映像出力/PD充電/データ転送)x1、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3に対応しています。
価格は、Amazonで149,800円、楽天市場で113,665円(送料無料)、ヤフーショッピングで96,000円、米国Amazon.comで$649.99、です(※KOMODO公式サイトはすべて売り切れ中)。
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「MSI Claw A1M」
MSIから発売された7インチのポータブルゲーミングPCです(2024年3月28日 発売)。
インテル Core Ultra 5 135H / Core Ultra 7 155H、インテル Arc グラフィックス、16GB LPDDR5-6400メモリ、フルHDのIPS液晶、512GB SSD / 1TB SSD ストレージ (NVMe PCIe Gen4)、53 WHrバッテリ、Windows 11 Homeを搭載しています。
また、リフレッシュレート 120Hz、65W PD急速充電、2x 2W スピーカー、ハイレゾオーディオ認定、HD ハプティクス、指紋認証、人間工学に基づいたデザイン、管理ソフト「MSI Center M」、ゲームライブラリ「App Player」、Thunderbolt 4 互換のType-Cポート、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4 に対応しています。
価格は、Amazonで99,800円(税込)、楽天市場で73,800円(送料無料)、ヤフーショッピングで66,400円(送料無料)、米国 Amazon.comで$592.51、です。
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