フルカラー表示に対応した電子ペーパー端末「QUADERNO Gen.3C」。早くも「カラー対応で利用できるシーンが多くなった」と評判です。しかし、その一方で「前モデルのモノクロの方が安くていいのでは?」という意見もあり、購入を迷っている人も多くいるようです。
そこで今回は前モデル「QUADERNO(Gen.2)」との違いを明らかにするために、以下の6点を重点的に解説します。
- デザイン(サイズ・重量)
- ディスプレイ(カラー表示、eink、kaleido 3)
- スタイラスペン
- ノート機能(テンプレート・クラウド連携・お気に入り登録)
- バッテリー・充電
- オプション製品(カバー、Bluetoothフットペダル)
<使い方>
- セットアップ方法(メニュー画面)
- ファイルの共有方法(アプリ、外部機器との連携)
- 暗記モードを利用する方法
また、初めて使う人にも分かるように「使い方」も紹介!できることや新機能、スペック、
購入する前に知っておきたいデメリットや評価、詳細な価格情報もあるので、ぜひ参考にしてみてください。
「QUADERNO Gen.3C」とは?
「QUADERNO Gen.3C」(クアデルノ ジェン 3シー)は富士通クライアントコンピューティング(FCCL)から発売されたカラー表示対応の電子ペーパー端末(電子ノート)です。
「第3世代」となるモデルで、A5サイズの「QUADERNO A5(Gen.3C)」とA4サイズの「QUADERNO A4(Gen.3C)」の2種類が用意されています。
前モデルは2021年7月8日に発売された第2世代 「QUADERNO(Gen.2)」 (FMVDP51/FMVDP41)」です。
このモデルは「紙のノートに近い書き心地でメモやイラストを描ける」、「薄型軽量で持ち運びがラクで、バッテリーも長持ちする」と評判でした。
富士通クライアントコンピューティング(FCCL)からはこのほかにも
2018年12月18日に第1世代 「QUADERNO(Gen.1)」 (FMV-DPP04/FMV-DPP03)が発売され、
いずれも高い評価を受けてロングセラーになっています。
新モデルは初めて4,096色のフルカラー表示に対応し、カラーのペンで手書き入力できることで話題になっています。
もちろん、紙の楽譜代わりに使ったり、PCやスマホアプリと連携して利用したりすることもできますよ。
それでは早速どんな電子ペーパー端末(電子ノート)なのか、その価格や特徴(メリット)をくわしく見ていきましょう。
公式ページ:製品情報| 富士通クライアントコンピューティング「電子ペーパー QUADERNO(クアデルノ)」
価格は約6~8万円・最新のカラー対応E inkタブレットよりもお買い得なのか?
新モデル「QUADERNO Gen.3C」のくわしい特徴(メリット)を見ていく前に、関連した製品の価格を全体的に抑えておきましょう。
まず、新モデル「QUADERNO Gen.3C」は富士通WEB MARTでA5サイズの「QUADERNO A5(Gen.3C)」が59,800円、A4サイズの「QUADERNO A4(Gen.3C)」が79,800円で販売されています。
楽天市場やヤフーショッピングでも同様の価格で販売されています。
一方、第2世代で前モデルの「QUADERNO(Gen.2)」はAmazonでA5サイズが40,780円(税込)、A4サイズが60,947円で販売されていました。
新モデルと比べると、約2万円ほど安いようです。※第1世代の「QUADERNO(Gen.1)」はもう販売されていませんでした。
他メーカーの電子ノートでは、手書き機能の評価が高い第2世代「Supernote A6 X2」が52,980円(公式サイトのみ販売)で発売されています。
また、台湾のHANNspree社が開発したデジタルノート「Hannsnote」(ハンズノート)が39,980円で発売中です(公式サイトのみ販売)。
そのほか、カラー対応のE inkタブレットとして10.3型「BOOX Note Air4 C」がAmazonで87,800円で販売中。
7.8インチの E inkタブレット「BOOX Tab Mini C」はAmazonで69,800円(税込)で販売中です。
そのほか、7インチのカラー対応の電子書籍リーダー「Kobo Libra Colour」は楽天市場で31,042円で発売中です。こちらの製品は別売のKoboスタイラス2を利用することで手書き入力も可能です。
まとめると、手書きに特化した電子ノートは約4万~5万円前後で販売されていることが多いようです。ただし、販売先が公式サイトのみで入手しづらいのが難点です。
カラー対応のEinkタブレットは8万円台ですが、新モデルのA4サイズとは価格差が約8千円ほどでそれほど大きくはありません。
果たして新モデル「QUADERNO Gen.3C」はこれらの電子ノートやE inkタブレットよりもお買い得なのでしょうか?
くわしい特徴(メリット)を見てみましょう。
違い1:超薄型軽量デザインで紙のノートに限りなく近い感覚で使える
新モデル「QUADERNO Gen.3C」は従来機種からシンプルで洗練されたデザインを継承しています。
A5サイズの厚さは約5.9mm、A4サイズの厚さは約5.7mmで、第10世代「iPad」(厚さ7mm)よりも薄いです。
「BOOX Note Air4 C」(厚さ5.8 mmで重さ420 g)とはほぼ同じ厚さになりますが、
重さはA5サイズで約261g、A4サイズで約368gと、重さに関しては「QUADERNO Gen.3C」が圧倒的に軽いです。
この圧倒的な薄さと軽さにより、通常のタブレットとは違う、「紙のノートに近い感覚」で使用できるようになっています。
また、筐体はマグネシウム合金でできており、衝撃や耐久性にも強いというメリットもあります。
カラーバリエーションはホワイト1色のみを用意しています。
余計な装飾を省いたシンプルなデザインで、ビジネスシーンでも違和感なく使用できます。
<サイズ・重量を比較>
- 1.「QUADERNO A5(Gen.3C)」・・・約173.2mm✕約242.5mm✕約5.9mm / 約261g
- 2.「QUADERNO A4(Gen.3C)」・・・約222.8mm✕約301.1mm✕約5.7mm / 約368g
- 3.「QUADERNO(Gen.2)」・・・A4:222.8mm x 301.1mm x 5.9mm / 約368g
- 4.「QUADERNO(Gen.1)」・・・A4:224mm x 302.6mm x 5.7mm / 約350g
違い2:4096色のフルカラー表示に対応・kaleido 3採用で色鮮やかなに表示できる
新モデル「QUADERNO Gen.3C」はE Ink社の最新カラー電子ペーパー「kaleido 3」を採用し、4,096色表示に対応しています。
これにより、従来機種ではできなかった手書きのメモやPDFへの書き込みにカラーが使えるようになり、より視覚的にわかりやすく、表現力豊かな資料作成が可能になりました。
また、PDF内にある写真や画像をカラーで表示できるようになり、情報整理や理解が容易になっています。
<カラー表示の活用例>
- 資料作成・プレゼン資料・・・図表やグラフをカラーで作成し、視覚的にわかりやすく表現できます。
- 議事録・メモ・・・重要な箇所を色分けしたり、ToDoを色分けして管理したりすることで、効率的に情報整理ができます。
- アイデア出し・・・マインドマップやスケッチをカラーで作成し、思考を整理したり、創造性を刺激したりすることができます。
- PDFへの書き込み・・・契約書や報告書などのPDF資料に、カラーで注釈や修正を加えることができます。
- ノート・・・教科書の内容を色分けして書き込んだり、重要な箇所をマーカーで強調したりすることで、学習内容の理解を深めることができます。
- 語学学習・・・単語帳や例文を色分けして記憶したり、発音記号を色分けして覚えたりすることで、効率的に学習できます。
kaleido 3について
kaleido 3(カレイド 3)はE Ink 社が開発したカラー電子ペーパー技術で、前世代の Kaleido Plus よりも彩度が30%向上し、
より色鮮やかな表示が可能になっています。
同じ電子ペーパー技術は「BOOX Note Air4 C」などの「BOOX」E inkタブレットや楽天のカラー対応 電子書籍リーダー「Kobo Libra Colour」にも採用されており、
発色やカラーの見え方はほぼ同じです。
すでに公開されているレビューでは、「従来のカラー電子ペーパーよりも、色表現力と解像度が向上して、漫画や雑誌なども自然な色合いで楽しめる」と評判になっています。
ただし、カラー表示時の解像度は、白黒表示時に比べてまだ低く、文字がぼやけて見えるなど、改善の余地があります。過度な期待はしすぎない方がいいでしょう。
<カラー表示対応を比較>
- 1.「QUADERNO A5(Gen.3C)」・・・対応する
- 2.「QUADERNO A4(Gen.3C)」・・・対応する
- 3.「QUADERNO(Gen.2)」・・・対応しない
- 4.「QUADERNO(Gen.1)」・・・対応しない
違い3:ワコムのデジタイザペンを採用・筆圧4096段階で8色のペンも使える
新モデル「QUADERNO Gen.3C」は付属のWacomデジタイザを搭載した充電不要のペンで、
まるで紙に書くのと同じように快適に手書き入力できるようになっています。
筆圧感知は4096段階に対応し、傾き検知にも対応。
繊細なタッチで線の濃淡もしっかりと表現できるため、お絵かきはもちろん、本格的なイラスト制作も可能です。
また、ペンの種類や色、太さ(細・中・太)を変更することで、表現の幅を広げることが可能です。
ペンは万年筆、ボールペン、鉛筆、筆ペン、蛍光ペンの5種類から選択できます。
色はブラック、ホワイト、レッド、グリーン、ブルー、イエロー、シアン、マゼンタの8色から選択可能です。
すばやく設定を変更できるようにツールパレット(ペン、消しゴム、図形、選択、移動、拡大/縮小、取り消し/やり直し)も用意されています。
なお、ペンは電磁誘導方式を採用しているため、バッテリーや充電が不要で、紙のノートに書くような感覚でスムーズに書き込むことができます。
ボタンの割り当てについて
また、側面にはサイドボタンを搭載し、消しゴムなどの機能を割り当てることが可能です。
ペンの後ろにあるテールスイッチにさまざまな機能を割り当てることもできます(初期設定は消しゴム機能)。
サイドボタンやテールスイッチに機能を割り当てるには、設定アイコン→ペン→サイドボタン設定を選択します。
<割り当て可能な機能>
消しゴム、元に戻す、やり直し、コピー(選択範囲)、切り取り、貼り付け、全選択(ページ全体)、
取り消し線、蛍光ペン、図形、拡大、縮小、ページめくり、ペン(ペンの種類や色、太さを変更)、
ツールパレット、お気に入り(登録したノートを開く)
<スタイラスペンを比較>
- 1.「QUADERNO A5(Gen.3C)」・・・ワコムのデジタイザペン(充電不要)
- 2.「QUADERNO A4(Gen.3C)」・・・ワコムのデジタイザペン(充電不要)
- 3.「QUADERNO(Gen.2)」・・・ワコムのデジタイザペン(充電不要)
- 4.「QUADERNO(Gen.1)」・・・スタイラスペン FMV-SPP01(単6電池)
違い4:充実のノート機能を搭載・新たに「お気に入り登録」も利用できるように
新モデル「QUADERNO Gen.3C」は紙のノートのように使えるように充実したノート機能を利用できるようになっています。
具体的には方眼紙、横罫線、白紙など、様々なテンプレートを用意。
ページの追加や移動(ドラッグ&ドロップ操作対応)が可能なほか、
ページの削除、複製、結合、分割やフォルダ管理、タグ付けも利用できます。
そのほか、ノート内の文字を検索できる「検索機能」や、手書き文字をテキストに変換する「手書き文字認識」機能(※My Note Cloudに保存する必要あり)を利用可能。
PDFファイルをQUADERNOに取り込んで、書き込みや注釈を加えることができる「PDF取り込み」機能や、
Dropbox、Google Drive、OneDriveなどのクラウドストレージサービスと連携する「クラウド連携」機能も利用できます。
前モデル「QUADERNO(Gen.2)」と比較
一方、前モデル「QUADERNO(Gen.2)」はほぼ同様の機能が利用できますが、
よく使うノートやファイルを「お気に入り」に登録できる「お気に入り登録」機能は利用できません。
また、別売りのBluetoothフットペダルを使ってページめくりをすることもできません。
違い5:2000mAhバッテリー搭載で最大2週間使用できる
新モデル「QUADERNO Gen.3C」は容量 2000mAh の内蔵型 リチウムイオン充電池を搭載しています。
駆動時間はWi-Fi機能オフ時で最長2週間、Wi-Fi機能オン時で最長5日間になります。
なお、一定時間操作がないと、自動的にスリープモードに移行し、バッテリー消費を抑えることができます。
充電は付属のUSB Type-Cケーブルを使用し、パソコンやUSB ACアダプターから充電できます。
フルチャージまでは、電源オフUSB充電機能使用時またはUSB PD充電器接続時などで約2.5時間かかります。
一方、前モデル「QUADERNO(Gen.2)」は3,950mAhバッテリー搭載で、
Wi-Fiオフ時で最大約2週間、Wi-Fiオン時で最大約5日間 使用できました。
「QUADERNO(Gen.1)」は 2,800mAhバッテリー搭載で、最大約3週間 使用できるようになっていました。
新モデルは前モデルよりもバッテリー容量が少ないものの、第2世代モデルと同じくらいの駆動時間を実現しています。
<バッテリーを比較>
- 1.「QUADERNO A5(Gen.3C)」・・・2000mAh(最長2週間)
- 2.「QUADERNO A4(Gen.3C)」・・・2000mAh(最長2週間)
- 3.「QUADERNO(Gen.2)」・・・3950mAh(最長2週間)
- 4.「QUADERNO(Gen.1)」・・・ 2800mAh(最大約3週間)
違い6:新たに純正スリムカバーを用意・Bluetoothフットペダルも使えるように
新モデル「QUADERNO Gen.3C」はより快適に使えるように豊富な純正オプション製品を用意しています。
純正カバー
A4サイズ、A5サイズそれぞれに対応した専用カバーです。素材はポリウレタン製で、手触りが良く、耐久性にも優れています。
また、カバーを装着したまま充電や各種操作が可能です。カラーバリエーションは、ブラック、ネイビー、レッドの3色を用意。スタイラスペンを収納できるペンホルダー付きです。
純正スリムカバー
A4サイズ専用のスリムなカバーです。軽量でかさばらないため、持ち運びに便利です。素材はポリカーボネート製で、耐久性に優れています。カバーを装着したまま充電や各種操作が可能です。カラーバリエーションは、ブラックのみを用意しています。スタイラスペンを収納できるペンホルダー付きです。
Bluetoothフットペダル
ペダルを踏むことでページめくりができるため、ハンズフリーでQUADERNOを操作できます。プレゼンテーションや資料作成時などに便利です。ただし、「QUADERNO(Gen.2)」、「QUADERNO(Gen.1)」では使用できません。
スタイラスペン
万が一紛失した場合や、予備として持っておきたい場合に便利です。Gen.2、Gen.3、Gen.3Cのスタイラスペンは互換性があります。
替え芯
スタイラスペンのペン先が摩耗した際に交換できます。5本入りと10本入りがあります。
液晶保護フィルム
ディスプレイを傷や汚れから守る保護フィルムです。反射防止タイプと紙のような書き心地のペーパーライクタイプがあります。
なお、純正オプション製品は、富士通クライアントコンピューティングの公式サイトや家電量販店、ECサイトなどで購入できます。
前モデルと比較
一方、前モデル「QUADERNO(Gen.2)」はカバーに純正カバーと純正フリップケースが用意されていました。
新モデルは純正フリップケースがなくなり、新たに純正スリムカバーが追加されています。
<純正のカバーを比較>
- 1.「QUADERNO A5(Gen.3C)」・・・純正カバーと純正スリムカバー
- 2.「QUADERNO A4(Gen.3C)」・・・純正カバーと純正スリムカバー
- 3.「QUADERNO(Gen.2)」・・・純正カバーと純正フリップケース
- 4.「QUADERNO(Gen.1)」・・・純正カバーのみ
「QUADERNO Gen.3C」のデメリット
「QUADERNO Gen.3C」のデメリットを紹介します。
デメリット1:PDFファイルのみ対応で、電子書籍ファイルを読み込めない
新モデル「QUADERNO Gen.3C」は対応ファイルフォーマットがPDFにしか対応していません。
そのため、ePubなどの電子書籍ファイルが読み込めず、電子書籍リーダーとして使用することはできません。
PDFで作成した自炊ファイルは利用できますが、画像やテキスト、動画のファイル形式にも対応せず、利用範囲が狭いといえます。
デメリット2:スピーカーなしで音楽や音声ファイルを再生できない
新モデル「QUADERNO Gen.3C」はスピーカーを搭載せず、MP3などの音楽ファイルフォーマットにも対応していないため、
音楽や音声を再生することはできません。
デメリット3:重いファイルを開くと遅延が生じる
新モデル「QUADERNO Gen.3C」は軽いPDFファイルなら軽快に動作しますが、
何百ページもあるような重いPDFファイルを開くと、動作が重くなって遅延が生じ、快適に使用することができません。
「QUADERNO Gen.3C」のスペック
- モデル QUADERNO A5 / QUADERNO A4
- ディスプレイ 10.3インチ、解像度 1404✕1872ドットのフレキシブル電子ペーパー、227dpi、16階調、4096色カラー 113dpi
13.3インチ、解像度 1650✕2200ドットのフレキシブル電子ペーパー、207dpi、16階調、4096色カラー 103dpi - タッチパネル 静電容量方式指入力対応タッチパネル、電磁誘導方式デジタイザ対応(スタイラスペン)
- 筆圧感知 4,096段階
- 内蔵メモリー容量 32GB/約22GB以上
- 保存できるPDFの数 約10,000ファイル(1ファイルあたり約2.2MBのPDFファイル)
- 外部ストレージ 接続不可
- ファイルフォーマット PDF (.pdf)
- バッテリー 2000mAh 内蔵型リチウムイオン充電池
- 駆動時間 Wi-Fi機能オフ時:最長2週間/Wi-Fi機能オン時:最長5日間
- 充電 約2.5時間(USB PD充電器接続時または電源オフUSB充電機能使用時)/約7時間(USB充電)
- カメラ なし
- ワイヤレス通信 IEEE 802.11a/b/g/n/ac(2.4GHz帯、5GHz帯)、MIMO、Bluetooth 5.1(Bluetooth Low Energy対応)
- NFC 13.56MHz帯/FeliCa(画面のロック解除)、NFC Forum Type 4 Tag (QUADERNO Mobile Appとの簡単接続)
- インターフェース USB2.0 Type-Cコネクタ
- 動作温度 5°C~35°C
- OS 独自OS
- サイズ A5:約173.2mm✕約242.5mm✕約5.9mm / A4:約222.8mm✕約301.1mm✕約5.7mm
- 重量 A5:約261g / A4:約368g
- カラー ホワイト
- アプリ QUADERNO PC App(PC用) / QUADERNO Mobile App(モバイル用)
- PC用アプリの対応OS macOS 13 (Ventura)以上、Windows 10(64ビット)以上
- モバイル用アプリの対応OS Android 13以上、iOS 16以上(※iPad非対応)
「QUADERNO Gen.3C」の使い方
「QUADERNO Gen.3C」の使い方を紹介します。
セットアップ方法
新モデル「QUADERNO Gen.3C」を初めて使う際には、以下の手順でセットアップをする必要があります。
※Wi-Fi接続のパスワードや富士通のアカウントが必要です。
<セットアップの手順>
- 電源を入れる・・・電源ボタンを長押しして、QUADERNOの電源を入れます。
- 言語設定・・・画面の指示に従って、言語を選択します。
- Wi-Fi設定・・・Wi-Fiネットワークに接続します。Wi-Fiに接続することで、ソフトウェアのアップデートやクラウドストレージとの連携などが可能になります。
- アカウント設定・・・富士通のアカウントでログインするか、新規アカウントを作成します。アカウントを作成することで、QUADERNOの様々な機能を利用できるようになります。
メニュー画面について
QUADERNOの基本的な使い方を学ぶチュートリアルが表示され、それが終わるとメニュー画面が表示されます。
メニュー画面で表示されるのは、以下の7点のみです。
- ホーム・・・ホーム画面に戻ります。
- ノート・・・ノートを作成する際に使用。作成したノートの一覧も表示されます。
- ライブラリ・・・PDFを閲覧したいときに使用。保存されているPDFファイルなどがすべて表示されます。
- ストア・・・QUADERNOのアプリやテンプレートなどをダウンロードできます。
- スケジュール・・・スケジュール帳を表示します。
- 設定・・・QUADERNOの設定を変更できます。
- 通知・・・QUADERNOからの通知が表示されます。
iPadやAndroidタブレットのようにアプリのアイコンがずらりと並んでいるわけではないので、少々慣れが必要です。
ファイルを共有する方法(アプリ・外部機器との連携)
新モデル「QUADERNO Gen.3C」はアプリを利用して、外部の機器と連携し、作成したPDFファイルを共有することができます。
アプリにはスマートフォン用の「QUADERNO Mobile App」とPC用の「QUADERNO PC App」の2種類があります。
いずれもインストールする必要があります。
- QUADERNO Mobile App・・・アプリ上でファイルを選択し、QUADERNO Gen.3C に転送したり、QUADERNO Gen.3C からファイルを受信したりできます。Android の場合は、複数ファイルをまとめて転送できます。
- QUADERNO PC App・・・アプリ上でファイルをドラッグ&ドロップして、QUADERNO Gen.3C とパソコン間でファイルを転送できます。
そのほか、クラウドストレージサービスを利用してファイルを共有することもできます。
利用できるサービスは富士通のMy Note Cloud、Dropbox、Google Drive、OneDrive などのクラウドストレージサービスです。
QUADERNO Gen.3C 上でクラウドストレージサービスにファイルをアップロードしたり、ダウンロードしたりできます。
暗記モードを利用する方法
新モデル「QUADERNO Gen.3C」は暗記モードを搭載し、効率的に暗記学習を進めることができます。
具体的には暗記したい範囲をスタイラスペンまたは指で、暗記したい範囲をドラッグして選択。
ツールバーから「暗記モード」アイコンをタップすると、選択した範囲が黒く塗りつぶされ、隠されます。
暗記した内容が合っているかを確認した後、隠された範囲をタップすると、内容が表示され、答え合わせができます。
「QUADERNO Gen.3C」の評価
7つの基準で「QUADERNO Gen.3C」を5段階で評価してみました。
- 画面の見やすさ:★★★★★
- 動作速度:★★★
- 手書き性能:★★★★
- 機能:★★★
- バッテリーのもち:★★★★
- 使いやすさ:★★★★
- 価格:★★★
<総合評価>
富士通クライアントコンピューティングから発売された第3世代目となる電子ペーパー端末(電子ノート)です。
新たにカラー表示に対応したほか、よく使うファイルやノートの「お気に入り登録」に対応。
オプション製品として純正スリムカバーや足でページめくりができるBluetoothフットペダルも用意しています。
注目はやはりカラー表示に対応し、利用できるシーンが劇的に増えたことです。
前モデル「QUADERNO(Gen.2)」や「QUADERNO(Gen.1)」はモノクロ表示だったため、
どちらというと「資料の閲覧」がメインの使用方法だったように思います。
しかし、新モデルでは、例えばカラフルな資料や学習ノートの作成、PDFへの添削などにも利用できるようになり、
見るだけでなく、「作る」をメインとした使い方ができるようになっています。
また、イラスト制作においてもカラーのペンで描けるようになり、
モノクロでの下書きだけでなく、いっきに色付けして完成させるといった使い方も可能です。
カラー表示に関しては評価の高い「kaleido 3」を採用し、BOOXやKoboなどと同等の色再現が可能です。
スキャンスナップなどでカラーの自炊本を読み込み、閲覧するといった使い方も可能です。
豊富なテンプレートや充実したノート機能もあるので、
PDFの「閲覧」、「添削」、「新規作成」などの作業もスムーズに行えます。
ただし、基本的には「電子ノート」なので、
BOOXタブレットのように電子書籍リーダーとして使うことはできません。
あくまで「閲覧」と「書く(描く)」ことに特化した製品であり、
それ以外との用途には使えないことを前提にして購入する必要があります。
(まとめ)
新モデル「QUADERNO Gen.3C」はカラー表示に対応したことで、
利用範囲が劇的に増えて、従来よりもさまざまな方法で活用できるようになっています。
電子書籍リーダーとしては使えませんが、紙に近い感覚で使える電子ノートとして、
これほど完成の高い製品は他にないでしょう。
カラー対応の電子ペーパーディスプレイを採用した電子ノートを探している人におすすめします。
[amazon]
「QUADERNO Gen.3C」の価格・販売先
※2024年11月22日に発売開始。予約はすでに始まっています。
富士通WEB MART
「QUADERNO A5(Gen.3C)」が59,800円、
「QUADERNO A4(Gen.3C)」が79,800円、
で販売されています。
富士通WEB MARTで「QUADERNO A5(Gen.3C)」をチェックする
富士通WEB MARTで「QUADERNO A4(Gen.3C)」をチェックする
※支払い方法はクレジットカード、銀行振り込み、Pay-easy、コンビニ振込、楽天ペイ、代引き、です。
ECサイト
楽天市場で59,800円(送料無料・A5・A4モデルは79,800円)、
ヤフーショッピングで59,800円(A5・A4モデルは79,800円)、
で販売されています。
楽天市場で「QUADERNO Gen.3C」をチェックする
ヤフーショッピングで「QUADERNO Gen.3C」をチェックする
おすすめの類似製品
「QUADERNO Gen.3C」に似た性能をもつE inkタブレット、電子書籍リーダーも販売されています。
「BOOX Note Air4 C」
ONYXから発売されたカラー表示対応の10.3型 E inkタブレットです(2024年10月24日に発売)。
Android 13、オクタコアプロセッサ、6GBメモリ、10.3インチのKaleido 3 スクリーン、64GB ストレージ、3700 mAhバッテリーを搭載しています。
また、150 ppiのカラー表示、300 ppiの高精細なモノクロ表示、筆圧4096段階のBOOX Pen Plus (別売) 、デュアルスピーカー(オーディオブック、音楽再生)、マイク(録音)、ストレージ拡張(microSDカード)、BOOXスーパーリフレッシュ、「BOOX Drop」、
マグネットケース(別売)、2色フロントライト(寒色、暖色)、自動回転(Gセンサー)、アートマジック、スマート スクライブ機能、指紋認証(電源ボタンにセンサー内蔵)、Google Playストア、USB-Cポート (OTG)、Wi-Fi 5、Bluetooth 5.1に対応しています。
価格は、Amazonで87,800円(税込)、楽天市場で87,800円(送料無料)、米国 Amazon.comで$499.99、です。
関連記事:「BOOX Note Air4 C」とAir3 C、Ultra Cを比較
「Meebook M103」
Boyueから発売されたカラー表示対応の10型 E inkタブレットです(2024年5月発売)。
Android 11、Cortex A55 クアッドコア 1.8GHz、4GBメモリ、10インチの(解像度 1404 x 1872 ドット)のE-ink Carta 1200 スクリーン、64GBストレージ、4600 mAh バッテリー、microSDカードスロットを搭載しています。
また、筆圧タッチペン、デュアル スピーカー、デュアル マイク、最大1TBまでのストレージ拡張、寒色・暖色の2色フロントライト(色温度調整)、専用 レザーケース(付属)、PDFファイルの拡大・縮小、EPUBファイルの読み込み、画面分割(現在のドキュメント、異なるドキュメント、翻訳)、フォント変更(無制限、インストール可)、クラウド保存、ノート機能(テンプレート)、Google Playストア、USB Type-C (OTG対応)、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2に対応しています。
関連記事:10型で最強コスパ「Meebook M103」とP10 PROの違いを解説
「BOOX Tab Mini C」
ONYXから発売されたカラー対応の7.8型 E inkタブレットです(2023年6月25日に発売)。
Android 11、Qualcomm Advanced、4GB LPDDR4Xメモリ、カラー対応の電子ペーパーディスプレイ「Kaleido 3」、64GB UFS2.1ストレージ、5000mAhバッテリーを搭載しています。
また、カラー表示(4096色・150 ppi)、モノクロ表示 (300ppi)、筆圧検知4096段階の「BOOX Pen Plus」、磁気 保護ケース(ペン収納可・別売)、デュアルスピーカー(オーディオ再生)、フロントライト(寒色・暖色)、Gセンサー(自動回転)、TUSB-C ポート (OTG/オーディオ ジャック用) 、Wi-Fi 5のデュアルバンド、Bluetooth 5.0に対応しています。
価格は、Amazonで69,800円(税込)、楽天市場で69,800円(税込・ポイント10倍)、ヤフーショッピングで69,800円、米国 Amazon.comで$399.99、です。
関連記事:カラーで高速「BOOX Tab Mini C」とミニE inkタブレットを比較
「Kobo Libra Colour」
楽天から発売されたカラー表示対応の電子書籍リーダーです(2024年5月1日 発売)。
7.0 インチのE Ink Kaleido 3 タッチスクリーン、フロントライト「ComfortLight PRO」、デュアル 2.0 GHz プロセッサ、約32GBストレージ、数週間駆動できる2050 mAhバッテリーを搭載しています。
また、150 ppiのカラー表示、ページめくりボタン、300 ppiのモノクロ表示、Koboスタイラス2(別売)、ノート機能、IPX8防水、USB Type-C ポート、Wi-Fi 5のデュアルバンド、Bluetooth、楽天Kobo 電子書籍 ストアに対応しています。
価格は、楽天市場で31,042円(本体のみ)、ヤフーショッピングで34,800円(本体のみ)、米国 Amazon.comで$219.99 です。
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