Kobo Libra Colourレビュー!ペンとノート機能、Libra2比較

Kobo Libra Colour 本体 ホワイト 画面 見開き
2024年5月1日に発売された「Kobo Libra Colour」は、楽天Koboとして初めてカラー表示とスタイラスペンに対応した、まさに次世代の電子書籍リーダーです 。白黒が当たり前だった読書の世界に「彩り」と「手書き」という新たな価値をもたらしたこの一台は、今なお多くの本好きから注目を集めています。

このレビューでは、Kobo Libra Colourが私たちの読書体験をどれだけ豊かにしてくれるのか、そして前モデル「Kobo Libra 2」から何がどう進化したのか、その実力と使い勝手を徹底的に比較・検証しました。

先に結論からお伝えしましょう

Kobo Libra Colour の長所(Pros):

  • 雑誌や漫画の魅力が格段に向上する、目に優しいカラー表示
  • 前モデルを圧倒する、紙のようなページめくり速度
  • 電子書籍への直接の書き込みを可能にするスタイラスペン対応
  • 充電のストレスから解放される、驚異的なバッテリー性能
  • Kobo Libra 2より軽量化され、長時間の読書でも疲れにくい
  • Dropbox/Google Drive連携による、ワイヤレスでの手軽なファイル管理

Kobo Libra Colour の短所(Cons):

  • 液晶ほどの鮮やかさはなく、人によっては物足りなく感じるカラー品質
  • Kobo Libra 2から1万円以上高くなった価格設定
  • 別売りで高価なスタイラスペンと、発展途上のノート機能
  • 外部ストレージ(SDカード)に非対応
  • Kobo Libra 2から引き継がれた、一部のハードウェアデザインの課題

総合評価:

Kobo Libra Colourは、読書体験を根底から変えるカラー表示と、ストレスフリーな高速パフォーマンスを実現した、現行最高峰の電子書籍リーダーの一つです。特に、漫画や雑誌を多く読むユーザーや、より能動的な読書を求める方にとって、価格以上の価値を提供してくれるでしょう。

この記事で分かること

  1. Kobo Libra Colourの美しいデザインと、Kobo Libra 2からの進化した質感
  2. カラーE Inkディスプレイの実際の見え方と、モノクロ表示との比較
  3. 圧倒的なページめくり速度と、全体的なパフォーマンスの実力
  4. 別売りスタイラスペン「Koboスタイラス2」の書き心地とノート機能の使い勝手
  5. 前モデルを凌駕する、驚異的なバッテリー性能の検証結果
  6. 楽天Koboエコシステムと、OverDrive(図書館連携)やクラウド連携の利便性
  7. Kobo Libra 2との詳細なスペック比較と、どちらを選ぶべきかの判断基準
  8. メリット・デメリットの総まとめと、各項目の5段階評価
  9. 最新の価格と、お得に購入するための情報

この記事を最後まで読むことで、「Kobo Libra Colour」が本当に必要なのか、購入するべきかどうかがはっきりと分かるはずです。購入で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

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ニュースリリース:Rakuten Kobo社、新型電子書籍リーダー「Kobo Libra Colour」「Kobo Clara Colour」「Kobo Clara BW」の予約受付を開始 | 楽天グループ株式会社

デザイン:Kobo Libra Colour 手に馴染む軽さと進化した質感

Kobo Libra Colour ブラック 本体 縦向き

ここでは、楽天Kobo初のカラー対応電子書籍リーダー「Kobo Libra Colour」のデザインについて、前モデル「Kobo Libra 2」と比較しながら、その持ちやすさや質感、各ポートの配置といった物理的な特徴を、実際に使ってみた感想を交えて詳しくレビューしていきます。

手にした瞬間にわかる、驚きの軽さ

まず、Kobo Libra Colourを箱から出して手に取った瞬間、その軽さに思わず声が出ました。スペック上では199.5gと、前モデルのKobo Libra 2(215g)から約15.5gの軽量化ですが、この差は想像以上に大きいものでした 。毎日持ち歩くものだからこそ、このわずかな差が日々の快適さに直結します。例えば、通勤電車でつり革に掴まりながら『ONE PIECE カラー版』を読む際、この軽さが腕への負担を明らかに軽減してくれました 。長時間でも疲れにくいこの重量は、まさに読書好きのための改良点だと感じます 。

Kobo Libra 2も決して重いわけではありませんでしたが、Colourに持ち替えると、その進化をはっきりと体感できます。片手で軽々と扱えるため、ソファで寝転がりながらでも、どんな体勢でもストレスなく読書に没頭できるのは嬉しいポイントです。

進化した質感と手に馴染む形状

Kobo Libraシリーズの魅力である、片手で持ちやすい非対称デザインと物理的なページめくりボタンは、Kobo Libra Colourでも健在です 。グリップ部分の絶妙なカーブは親指に自然にフィットし、安定したホールド感をもたらしてくれます 。この点に関しては、Kobo Libra 2の時点で完成度が高く、素晴らしい使い心地でした 。

大きな違いを感じたのは、背面の質感です。Kobo Libra 2のマットなラバー調の仕上げも悪くありませんでしたが、指紋や皮脂がやや目立つのが気になっていました 。しかし、Kobo Libra Colourではお洒落な凹凸が施された「デボス加工」が採用されており、これが非常に秀逸です 。指紋が全くと言っていいほど付かず、サラサラとした手触りが心地よいのです 。一部ではプラスチック製であることから安っぽさを指摘する声もありますが 、実際に使ってみると、この加工のおかげでむしろ高級感すら感じられました 。カラーホワイト、ブラックの2種類で共通しています。

サイズと重量の比較:携帯性の向上

Kobo Libra Colour 本体ホワイトが置かれている。

両機種のサイズを比較すると、Kobo Libra Colour横161mm×縦144.6mm×厚さ8.3mmKobo Libra 2は横144.6mm×縦161.6mm×厚さ9.0mm となっています。Kobo Libra Colourは横幅がやや広くなったものの、縦は短く、厚みもスリムになりました。

サイズ・重量の違い

  • Kobo Libra Colour:(サイズ): 横161mm×縦144.6mm×厚さ8.3mm、(重さ): 199.5g
  • Kobo Libra 2:(サイズ): 横144.6mm×縦161.6mm×厚さ9.0mm、(重さ): 215g

防水性能と少し気になるポートやボタンの配置

IPX8準拠の防水性能Kobo Libra 2から引き継がれており、お風呂でのリラックスタイムには欠かせない機能です 。半身浴をしながらお気に入りの雑誌を読む際も、水濡れを心配する必要がないのは大きな安心感につながります。この防水性能は、カラーE Ink端末としては唯一無二の魅力です 。

一方で、ハードウェアの配置には改善を期待したい点もいくつか残っています。充電用のUSB-Cポートが側面にあるため、充電ケーブルを挿したまま読書をしようとすると、少し邪魔に感じることがあります 。また、電源ボタンがグリップ側とは逆の背面にあるため、片手で持っている状態からスリープを解除する際に、一度持ち直すか両手を使う必要があり、これが少し煩わしく感じました 。

なお、Kobo Libra ColourにはKobo Libra 2同様にSDカードスロットは搭載されていません。大量にPDFファイルを保存したい人は注意が必要です。

Kobo Libra Colourの付属品

  • USB Type-Cケーブル
  • クイックスタートガイド

まとめ:デザイン

  • 軽さ:前モデルKobo Libra 2より約15.5g軽量化され、長時間の片手読書でも疲れにくい感動的な軽さを実現 。
  • 質感:背面に施されたデボス加工が秀逸で、指紋が付きにくく高級感のある手触りを提供 。
  • 持ちやすさ:シリーズ伝統の非対称デザインと物理ボタンは健在で、グリップ感と操作性は非常に高い 。
  • 防水性能:IPX8準拠の防水機能により、お風呂やキッチンなど場所を選ばずに安心して使える 。
  • 課題点:側面のUSB-Cポート、操作しにくい位置にある背面の電源ボタンは、今後の改善に期待したい 。SDカードスロットは非搭載。

ディスプレイ:Kobo Libra Colour 読書の世界に「彩り」をもたらす革命

Kobo Libra Colourのディスプレイ。カラーの漫画を表示。

ここでは、Kobo Libra Colourの最大の魅力であるカラーE Inkディスプレイについて、その表示品質や見やすさを、前モデル「Kobo Libra 2」との比較を交えながら、実際に様々なジャンルの本を読んで感じた感動や、正直な感想を詳しくレビューしていきます。

ついに訪れた「カラー」という感動体験

Kobo Libra Colourを手にして、まず試したのはもちろんカラー表示です。これまでモノクロの世界だった電子書籍の表紙が、ずらりと色鮮やかに並んだホーム画面を見た瞬間、思わず「おおっ」と声が漏れました。これは、Kobo Libra 2では決して味わえなかった、新しい読書体験の幕開けを予感させる感動的な光景でした。

実際に、『オレンジページ』などの雑誌や『ONE PIECE』などのカラー版コミックを開いてみると、その表現力に驚かされます。iPadのような液晶ディスプレイの鮮やかさとは異なり、新聞のカラー印刷のような、淡く落ち着いた色合いです。しかし、これが電子ペーパーの大きな利点。ギラギラした光沢感がなく、目に優しいので、長時間読んでいても全く疲れません。例えば、料理雑誌の鮮やかな料理写真や、ファッション誌のコーディネートも、色の情報が加わるだけで、内容の理解度が格段に上がります。これは、モノクロ表示のKobo Libra 2では得られなかった、明らかな進化です。

モノクロ表示の品質とカラー化のトレードオフ

では、小説やビジネス書など、文字が中心のコンテンツはどうでしょうか。Kobo Libra Colourは、モノクロ表示ではKobo Libra 2と同じ300ppiの解像度を維持しており、文字の精細さは折り紙付きです。小さな文字もくっきりと表示され、非常に読みやすいです。

ただし、Kobo Libra 2のディスプレイと比較すると、背景の「白」に若干の違いを感じました。Kobo Libra 2のほうがより純粋な白に近い印象で、Kobo Libra Colourはわずかにグレーがかっており、画面全体にざらつきを感じることがあります。これはカラーフィルター層の影響と思われますが、カラー表示という大きなメリットを得るための、許容範囲内のトレードオフだと感じました。

解像度の変化と文字の見やすさ

カラー表示時の解像度は150ppiに下がります。購入前は、これで文字が読みにくくなるのではないかと心配していました。しかし、実際に漫画のセリフなどを読んでみると、心配は杞憂に終わりました。多少の滲みを感じることはあっても、読書を妨げるほどではありません。むしろ、キャラクターの髪の色や服の色がわかることで、作品への没入感は格段に高まります。

もちろん、非常に細かい文字が色付きで表現されている場合、Kobo Libra 2の300ppiモノクロ表示に比べると、鮮明さでは一歩譲ります。しかし、ほとんどのコンテンツにおいて、カラーがもたらす情報の豊かさは、そのわずかな差を補って余りあるものでした。

環境に合わせて調整できるComfortLight PRO

周囲の明るさに合わせて色温度を調整できる「ComfortLight PRO」は、Kobo Libra 2から引き続き搭載されています。昼間の屋外では白い光で、夜ベッドに入ってからは暖色系の光でと、目に優しい環境を自分で作れるのは非常に便利です。

ただ、Kobo Libra Colourでカラーコンテンツを読む際は注意が必要です。暖色系の設定を強くすると、せっかくのカラーが黄みがかってしまい、本来の色合いが損なわれてしまいます。カラーの魅力を最大限に活かすなら、フロントライトは寒色系(白色)で使うのがおすすめです。この寒色系の光は、Kobo Libra 2よりも青白さがなく、非常に自然な白を再現してくれるように感じました。明るさの自動調整機能がない点は少し残念ですが、手動での調整でも十分に快適な読書環境を構築できます。

Kobo Libra Colourのディスプレイ仕様

  • ディスプレイ:7.0 インチ E Ink Kaleido™ 3 タッチスクリーン
  • 解像度:1680 x 1264
  • ppi:カラー表示時 150ppi / 白黒表示時 300ppi
  • ライト:ComfortLight PRO (フロントライト内蔵、ナチュラルライト機能)

まとめ:ディスプレイ

  • カラー表示:雑誌やコミックのカラーページに彩りを与え、読書体験を根底から変える革命的な進化。
  • 発色:液晶のような鮮やかさはないが、目に優しく落ち着いた色合いで、長時間の読書でも疲れにくい。
  • モノクロ表示:300ppiの高解像度で文字は鮮明だが、背景の白さはKobo Libra 2に一歩譲る。
  • 解像度のトレードオフ:カラー表示時の150ppiは、一般的な読書では問題ないレベル。
  • フロントライト:ComfortLight PROは健在だが、カラー表示を楽しむ際は寒色系の設定が推奨される。

パフォーマンスと読書体験:Kobo Libra Colour 紙を超えるページめくりと快適なUI

Kobo Libra Colour ホワイト 本体 縦向き

ここでは、Kobo Libra Colourのパフォーマンスと、それによって向上した読書体験に焦点を当てます。カラー化によって動作は重くなっていないか、前モデルの「Kobo Libra 2」と比べて何がどう変わったのか、実際の使用感を基にその実力を徹底的にレビューします。

カラー化を感じさせない、驚異的なレスポンス

電子書籍リーダーで最も重要なのは、読書の没入感を妨げない軽快な動作です。Kobo Libra Colourは、この点で期待を遥かに上回る性能を見せてくれました。カラー表示に対応したことで動作が鈍くなるのでは、という懸念は一瞬で吹き飛びました。実際にページをめくってみると、小説では平均0.06秒、漫画では平均0.11秒という、もはや「タイムラグがない」と言っても過言ではないほどの速度を叩き出します。

これは、前モデルのKobo Libra 2(小説:0.44秒、漫画:0.89秒)と比較すると、まさに圧倒的です。 例えば、お気に入りの漫画『呪術廻戦』を読んでいる時、Kobo Libra 2では感じていたコンマ数秒の待ち時間が、Kobo Libra Colourでは完全に消え去りました。指をスワイプした瞬間に次のページが表示される様は、まるで紙のページをめくっているかのような自然さで、物語への集中を一切妨げません。このストレスフリーな体験は、一度味わうと元には戻れないほどの魅力です。

読書を深化させる物理ボタンと文字設定

Kobo Libraシリーズの伝統である物理的なページめくりボタンの存在は、読書体験の質を大きく左右します。Kobo Libra Colourでもこのボタンは健在で、その快適さは折り紙付きです。濡れた手でも、片手で端末をしっかりホールドしたままでも、親指で軽くクリックするだけでページをめくれる手軽さは、タッチ操作だけでは得られません 。特に、満員電車の中で吊革に掴まりながら読むような場面では、この機能のありがたみを心から実感します。

また、Koboの真骨頂とも言えるのが、詳細な文字設定機能です。10種類以上の日本語フォントに加え、文字サイズ、太さ、行間、余白をスライダーで自由に調整できます 。これにより、自分の視力や好みに合わせて、最も読みやすいレイアウトを徹底的に追求することが可能です。例えば、文字が密集したビジネス書を読む際には行間を少し広げるだけで、驚くほど内容が頭に入りやすくなります。これらの機能はKobo Libra 2にも搭載されていましたが、Kobo Libra Colourの高速なパフォーマンスのおかげで、設定変更時の反映もよりスムーズに感じられました。

クラウド連携と十分なストレージ

読書体験を大きく向上させたのが、UIの細かな改善点です。特に感動したのは、DropboxやGoogle Driveとの連携機能です 。 これまで自炊したPDFファイルなどを端末に入れるには、PCとUSBケーブルで接続する必要がありましたが、Kobo Libra Colourではクラウドの専用フォルダにファイルを入れるだけで、ワイヤレスで同期が完了します 。この手軽さのおかげで、仕事の資料や論文PDFを読むためのデバイスとしても、格段に使いやすくなりました。

ストレージ容量はKobo Libra 2と同じく、安心の32GBを搭載 。 これだけあれば、小説なら約27,000冊、漫画でも約540冊を保存できる計算になり、ライブラリの容量を気にする必要はほぼないでしょう 。

まとめ:パフォーマンスと読書体験

  • ページめくり速度:前モデルKobo Libra 2を圧倒する驚異的な速さで、紙の本のようなストレスフリーな体験を実現 。
  • 物理ボタンと文字設定:読書に集中できる物理ボタンの快適さは健在 。詳細な文字設定と組み合わせることで、自分だけの最高の読書環境を構築可能 。
  • UIとクラウド連携:直感的な操作性に加え、クラウド連携の強化で自炊データの取り込みが格段に便利に 。
  • ストレージと体験の向上:32GBの大容量ストレージとカラーのスリープ画面が、所有する喜びと読書への期待感を高めてくれる 。

スタイラスペン:Kobo Libra Colour 読書を「書く」体験へと進化させる新機能

Kobo Libra Colourのノート機能

ここでは、Kobo Libra Colourで新たに追加された最大の目玉機能、「Koboスタイラス2」(別売・9,180円)を使った手書き機能とノート機能についてレビューします。前モデルのKobo Libra 2にはなかったこの機能が、読書スタイルをどのように変えるのか、その書き心地や機能性、そして正直に感じた課題点まで、詳しく掘り下げていきます。

読書に「書き込む」という新しい喜び

Kobo Libra 2では公式にはサポートされていなかったスタイラスペン機能が、Kobo Libra Colourでついに解禁されました。これは単なる機能追加ではなく、読書を「読む」だけの行為から、「書き込み、考える」双方向の体験へと進化させる大きな一歩です。実際にKoboスタイラス2を手に取り、電子書籍のページに直接書き込んでみると、その便利さに感動しました。

例えば、ビジネス書を読みながら重要だと感じた箇所に、さっとマーカーを引いたり、自分の考えをメモしたり。これまでは付箋を貼ったり、別のノートに書き写したりしていましたが、その手間が一切なくなりました。特に、10色のペンと4色のマーカーが使えるようになったのは、カラーディスプレイの恩恵を最大限に活かした素晴らしい進化です。赤は「最重要」、青は「要確認」といった具合に色を使い分けることで、後から見返したときの情報の整理しやすさが格段に向上しました。

書き心地とノート機能の実力

書き心地については、E Inkディスプレイ特有のわずかな遅延は感じられます。iPadとApple Pencilのような、紙とペンの完全な代替とまではいきません。しかし、簡単なメモやマーキングといった用途であれば、そのレスポンスは十分に実用的です。筆圧もきちんと感知してくれるので、線の強弱をつけた文字も書くことができました。

専用の「ノート」機能も搭載されており、30種類以上の豊富なテンプレートから好きな背景を選んで、自由にメモを取ることができます。会議の議事録を取ったり、アイデアをスケッチしたりと、読書以外の場面でも活躍してくれます。作成したノートはDropboxやGoogle Driveにエクスポートできるため、他のデバイスとの連携もスムーズです。

ポテンシャルを秘めた機能と、その課題

これほど便利なスタイラス機能ですが、手放しで絶賛できるわけではありません。まず、Koboスタイラス2が別売りで、価格が9,180円(税込)と非常に高価な点です。この価格に見合うだけの体験が得られるかというと、正直なところ、まだ改善の余地が多いと感じました。

ソフトウェアの制約も気になります。例えば、ペンで直接テキストをなぞってハイライトを開始することができず、一度指で範囲選択する必要があるのは不便です。また、ノート機能では大きな図形を描こうとすると消えてしまうなど、直感的ではない挙動も見られました。本体にマグネットでペンを固定できますが、斜めにくっついてしまい収まりが悪いのも、細かいながらストレスを感じる点です。

これらの点から、Kobo Libra Colourのスタイラス機能は、本格的なイラスト制作や長文のノート取りを目的とするには力不足ですが、「読書体験を拡張する補助ツール」としては非常に魅力的です。今後のソフトウェアアップデートで、これらの課題が解消され、秘められたポテンシャルが完全に引き出されることを強く期待します。

まとめ:スタイラスペン

  • 新機能:Kobo Libra 2にはなかったスタイラスペンに新たに対応し、電子書籍に直接書き込める読書体験を実現。
  • 書き心地:E Ink特有の遅延はあるものの、メモや簡単なマーキングには十分実用的なレベル。
  • カラー対応:10色のペンと4色のマーカーが使え、色分けによるノート整理が非常に便利。
  • 機能の課題:スタイラスでのハイライト開始ができない、ペンの種類が選べないなど、ソフトウェア面の制約が多い。
  • コストパフォーマンス:スタイラスペンが別売りで高価なため、本格的な手書き機能を求めるユーザーにとっては物足りなさが残る。

バッテリー:Kobo Libra Colour 頻繁な充電から解放される、驚異のスタミナ

Kobo Libra Colour 本体ブラック。カバー装着。

ここでは、電子書籍リーダーの生命線ともいえるKobo Libra Colourのバッテリー性能と充電について、その実力を徹底的にレビューします。カラー表示になったことでバッテリー消費は増えたのか、前モデルの「Kobo Libra 2」と比較してどれほどの進化を遂げたのか、実際の使用感を交えながら詳しく解説していきます。

異次元のバッテリー性能、Kobo Libra 2を圧倒

結論から言うと、Kobo Libra Colourのバッテリー性能は、前モデルのKobo Libra 2とは比較にならないほど進化しています。Kobo Libra Colourの公称バッテリー持続時間は数週間ですが、その真の実力は、前モデルとの比較テストで明らかになりました。

画面の明るさを最大にした状態で6時間放置するというテストを行ったところ、Kobo Libra 2のバッテリーが68%まで減少したのに対し、Kobo Libra Colourはなんと100%を維持していたのです 。また、試しに4日間充電せずに読書をし続けたところ、驚くべきことにバッテリー残量はわずか15%しか減りませんでした。これは単なる改善ではなく、もはや「革命」と呼ぶべき進化です。

この驚異的なスタミナのおかげで、読書スタイルそのものが変わりました。以前は、週末に旅行へ行く際には必ず充電器を持って行っていましたが、今ではその必要性を感じません。例えば、キャンプに持って行き、夜通し読書にふけっても、バッテリー残量を気にする「充電ストレス」から完全に解放されました。これは、カラー化による楽しさの向上と同じくらい、価値のある進化だと断言できます。

普段使いとスリープモードの安心感

このトップクラスのバッテリー性能は、テスト環境だけでなく、日々の使用でもはっきりと体感できます。実際に1ヶ月ほど使ってみましたが、休日に一日中漫画を読んでいても、バッテリーが半分以上残っていることに何度も驚かされました 。Kobo Libra 2を使っていた頃は、同じような使い方をすると夕方には充電が必要になることもあったため、この差は歴然です。

また、スリープモードの電力消費が非常に少ないのも特筆すべき点です。数日間、端末に触らずに放置していても、バッテリーがほとんど減っている様子はありません 。純正のスリープカバーを閉じれば自動でスリープ状態に入るため、無駄な電力消費を賢く防いでくれます 。読みたいと思った時にいつでも手に取れる、この安心感は非常に大きいものです。

変わらぬ利便性のUSB-C充電

充電ポートは、Kobo Libra 2から引き続き、汎用性の高いUSB-Cが採用されています 。これにより、スマートフォンやノートパソコンなど、他の多くのデバイスと充電ケーブルを共有できるため、持ち運ぶケーブルを減らせるのが地味に嬉しいポイントです。

フル充電にかかる時間は、バッテリーが大きくなった分、Kobo Libra 2より少し長く感じるかもしれませんが、そもそも充電する頻度が劇的に減ったため、全く気になりません。なお、充電器(ACアダプター)は同梱されていないので、手持ちのものを使用する必要があります 。

Kobo Libra Colourのバッテリー仕様

  • バッテリー持続時間の目安:数週間
  • バッテリー容量:2,050mAh
  • 充電ポート:USB-C

まとめ:バッテリー

  • 驚異的な持続力:明るさ最大で6時間使用しても残量100%を維持し、Kobo Libra 2を圧倒するスタミナ 。
  • 日常での安心感:毎日の通勤や休日の長時間読書でも、バッテリー残量を気にすることなく使える 。
  • 充電の利便性:汎用性の高いUSB-Cポートを採用し、他のデバイスとケーブルを共用できる 。
  • スリープ機能:専用カバーを閉じると自動でスリープに入り、無駄な電力消費を賢く防ぐ 。

エコシステムと機能:Kobo Libra Colour 読書体験を広げる多彩な連携

Kobo Libra Colourでペンを使用。

ここでは、Kobo Libra Colourを支えるエコシステムと、読書体験をより豊かにするワイヤレス通信やオーディオブックといった機能面に焦点を当てます。楽天Koboストアの魅力から、クラウドサービスとの連携、そして新たに対応した機能まで、前モデル「Kobo Libra 2」との比較を交えながら、その利便性と可能性をレビューします。

楽天経済圏の強みと、シームレスな図書館連携

Kobo Libra Colourの心臓部となるのは、400万冊以上の膨大な蔵書を誇る楽天Kobo電子書籍ストアです。普段から楽天市場を利用している私にとって、本の購入で楽天ポイントが貯まり、セールやキャンペーンでさらにお得に購入できる点は大きな魅力です。楽天経済圏にいるユーザーであれば、この恩恵を最大限に享受できるでしょう。

しかし、Koboの真価はそれだけではありません。特筆すべきは、公共図書館の電子書籍貸出サービス「OverDrive」との見事な連携です。これはKobo Libra 2でも非常に便利な機能でしたが、Kobo Libra Colourでも健在。端末上で図書館カードの情報を入力するだけで、近所の図書館の蔵書を検索し、直接借りることができます。わざわざPCやスマートフォンを開く必要なく、読みたい本をすぐに見つけて読み始められるこの手軽さは、他の電子書籍リーダーにはない大きなアドバンテージです。

ワイヤレスで実現する、自由なブックライフ

Kobo Libra Colourは、ワイヤレス機能が大幅に強化され、読書の自由度を格段に向上させてくれました。特に感動したのは、DropboxとGoogle Driveとの連携です。これまでのKobo Libra 2でもPDFの取り込みは可能でしたが、PCとUSBケーブルで接続する必要がありました。しかし、Kobo Libra Colourでは、自炊した漫画や仕事の資料などをクラウドの指定フォルダに入れるだけで、Wi-Fi経由で自動的に端末に同期されます。

例えば、ファイルサイズが300MBを超えるような大きな自炊データも、ファイルサイズ制限を気にすることなくワイヤレスで転送でき、非常に快適でした。これは、Kindleのサービスでは難しい芸当です。この機能のおかげで、Kobo Libra Colourは単なる電子書籍リーダーとしてだけでなく、強力な「自炊データビューア」としても活躍してくれます。ただし、セットアップや同期がWi-Fi経由のみとなり、Kobo Libra 2の時代には使えたデスクトップアプリに非対応となった点は、一部のユーザーにとっては注意が必要かもしれません。

Bluetoothで楽しむ「聴く読書」オーディオブック

Kobo Libra Colourは、Kobo Libra 2と同様にBluetoothを搭載しており、オーディオブックに対応しています。手持ちのワイヤレスイヤホンをペアリングするだけで、家事をしながら、あるいは通勤中に、プロのナレーターによる朗読を楽しむことができます。満員電車で本を開くスペースがない時でも、耳から物語の世界に浸れるのは素晴らしい体験です。

ただし、この機能には一つ大きな制約があります。再生できるのは楽天Koboストアで購入したオーディオブックのみで、OverDriveで借りたオーディオブックなどには対応していません。せっかくのBluetooth機能なので、今後のアップデートで対応範囲が広がることを期待したいところです。また、本体にイヤホンジャックやスピーカーは搭載されていないため、オーディオブックを楽しむにはBluetoothイヤホンが必須となります。

まとめ:エコシステムと機能

  • 楽天Koboストア:楽天ポイントが貯まるお得なストアと、公共図書館とシームレスに連携できるOverDrive機能が強力。
  • クラウド連携:Dropbox・Google Driveとの連携で、PCレスで自炊データなどを手軽に管理・閲覧できる。
  • オーディオブック:Bluetooth経由で「聴く読書」に対応するが、再生はKoboストアで購入したコンテンツに限定される。
  • プラットフォーム:アプリの追加はできず楽天Koboのエコシステムが中心だが、外部ファイルの取り込み自由度は高い。

Kobo Libra ColourとKobo Libra 2の主な違い

Kobo Libra Colourは、人気の電子書籍リーダーKobo Libra 2の単なる後継機ではありません。カラー表示やスタイラス対応といった新たな機能を搭載し、読書体験そのものを大きく進化させたモデルです。ここでは、Kobo Libra ColourとKobo Libra 2の主な違いを、スペックと機能の両面から詳しく比較します。

ディスプレイ

  • Kobo Libra 2: 7インチのモノクロCarta E Ink HD 1200タッチスクリーン(300 ppi)を搭載しています。
  • Kobo Libra Colour: 7インチのE Ink Kaleido™ 3タッチスクリーンを搭載し、カラー表示に対応しています。 解像度は白黒表示時が300 ppi、カラー表示時は150 ppiです。
  • 違い:最大の相違点であり、Kobo Libra Colourは雑誌や漫画のカラーページを色付きで楽しめます。 ただし、カラー表示の解像度はモノクロより低くなります。

スタイラス対応

  • Kobo Libra 2: スタイラスペンには対応していません。
  • Kobo Libra Colour: 別売りの「Koboスタイラス2」に対応し、電子書籍への手書きメモやノート機能が利用可能です。
  • 違い:Kobo Libra Colourは「読む」だけでなく「書く」という能動的な使い方が可能になり、学習や仕事での活用幅が大きく広がりました。

サイズと重さ

  • Kobo Libra 2: 215g
  • Kobo Libra Colour: 199.5g
  • 違い:Kobo Libra Colourの方が約15.5g軽量化されており、長時間の読書でもより疲れにくくなっています。

パフォーマンス/処理速度

  • Kobo Libra 2: スマートフォンなどと比較すると、動作がもっさりしていると感じる場合があります。
  • Kobo Libra Colour: ページ切り替え速度が非常に速く、ほとんどタイムラグがないと評価されています。
  • 違い:Kobo Libra Colourは処理速度が飛躍的に向上しており、ストレスのない快適な操作感を実現しています。

PCデスクトップアプリ対応

  • Kobo Libra 2: Koboデスクトップアプリに対応しています。
  • Kobo Libra Colour: Koboデスクトップアプリには対応しておらず、セットアップや同期にはWi-Fi環境が必須です。
  • 違い:Kobo Libra ColourはWi-Fiでの利用が前提となっており、運用方法が異なります。

ファイルインポート方法

  • Kobo Libra 2: USB接続や楽天Koboストアからのダウンロードが主な方法です。
  • Kobo Libra Colour: 上記に加え、DropboxやGoogle Driveからの直接ダウンロードに対応しています。
  • 違い:Kobo Libra Colourは自炊した電子書籍などの外部ファイルも、ワイヤレスで手軽に取り込めるようになりました。

内蔵メモリ容量のコミック換算冊数

  • Kobo Libra 2: 約32GBの容量で、コミックを約700冊分保存可能です。
  • Kobo Libra Colour: 同じく約32GBの容量ですが、コミックは約540冊分の保存となります。
  • 違い:カラーのデータはモノクロより容量が大きいため、同じ32GBでもKobo Libra Colourの方が保存できるコミックの冊数は少なくなります。

専用カバー

  • Kobo Libra 2: 自立可能なスリープカバーなど2種類が用意されています。
  • Kobo Libra Colour: 上記に加え、Koboスタイラス2を収納できる「ノートブックスリープカバー」やクリアケースも選択可能です。
  • 違い:Kobo Libra Colourはスタイラスペンの利用を想定した、より多機能なアクセサリーがラインナップされています。

発売日と価格

  • Kobo Libra 2: 2021年10月20日発売、価格は23,980円(税込)でした。
  • Kobo Libra Colour: 2024年5月1日発売、価格は34,800円(税込)です。
  • 違い:Kobo Libra Colourは新機能が搭載された分、Kobo Libra 2よりも約1万円高価な設定となっています。

まとめ:Kobo Libra ColourとKobo Libra 2の違い

Kobo Libra Colourは、Kobo Libra 2の基本的な使いやすさを継承しつつ、「カラー表示」と「スタイラス対応」という二つの大きな進化を遂げたモデルです。パフォーマンスも大幅に向上しており、より快適な読書体験を提供します。

一方で、価格が上昇し、一部の機能(PCデスクトップアプリ対応など)が変更されています。どちらのモデルを選ぶかは、カラー表示や手書き機能に価値を見出すか、あるいはコストパフォーマンスに優れたモノクロ読書を求めるか、ユーザーの読書スタイルによって決まると言えるでしょう。

Kobo Libra Colourのメリット・デメリット

Kobo Libra Colour 本体の側面。

Kobo Libra Colourは、楽天Koboとして初めてカラー表示に対応した画期的な電子書籍リーダーです。その魅力は多岐にわたりますが、一方でトレードオフとなる点も存在します。ここでは、前モデル「Kobo Libra 2」との比較も交えながら、Kobo Libra Colourのメリットとデメリットを詳しく解説します。

【メリット】

メリット1:待望のカラー表示で読書体験が向上

最大のメリットは、何と言ってもE Ink Kaleido™ 3スクリーンによるカラー表示です 。これまで白黒でしか楽しめなかった漫画の表紙や雑誌の挿絵、学習参考書のマーカーなどが色付きで表示されることで、情報の理解度や読書への没入感が格段に向上します 。液晶のような鮮やかさとは異なりますが、紙のような落ち着いた発色は目に優しく、長時間の読書でも疲れにくいのが特長です 。

メリット2:圧倒的なパフォーマンスとページめくり速度

Kobo Libra Colourは、カラー化されたにもかかわらず、その動作速度は非常に高速です。特にページめくり速度は、漫画で平均0.11秒と、Kobo Libra 2の平均0.89秒を圧倒しており、タイムラグをほとんど感じさせません 。このストレスフリーな操作性により、物語に深く集中することができます 。

メリット3:スタイラスペン対応とノート機能の追加

Kobo Libra 2が非対応だった、別売りの「Koboスタイラス2」を公式にサポートした点は大きな進化です 。電子書籍に直接メモを書き込んだり、10色のペンと4色のマーカーでハイライトを引いたりできます 。専用の「ノート機能」も搭載されており、思考の整理やアイデアの記録に役立ちます。読書をより能動的な活動に変えてくれる、待望の機能と言えるでしょう 。

メリット4:向上したバッテリー性能と軽量なボディ

カラー化はバッテリー消費を増やすと思われがちですが、Kobo Libra Colourのバッテリー性能はKobo Libra 2よりも向上しています 。あるテストでは、画面の明るさ最大で6時間使用してもバッテリー残量は100%を維持しました(Kobo Libra 2は同条件で68%に減少) 。また、本体重量も約199.5gと、Kobo Libra 2(215g)より軽量化されており、長時間の読書でも疲れにくくなっています 。

メリット5:便利なクラウド連携と大容量ストレージ

DropboxやGoogle Driveとの連携機能により、自炊したPDFや漫画などのファイルをワイヤレスで手軽に取り込めるようになりました 。32GBという大容量の内蔵ストレージと合わせることで、数千冊の書籍をいつでもどこでも楽しむことができます 。

【デメリット】

デメリット1:カラー表示の品質と解像度のトレードオフ

カラー表示は魅力的ですが、その品質は万能ではありません。発色は液晶ディスプレイほど鮮やかではなく、「新聞のカラー印刷のよう」と表現されることもあり、写真集などの閲覧には不向きな場合があります 。また、モノクロ表示は300ppiと高精細ですが、カラー表示では解像度が150ppiに低下するため、表示内容によっては文字がやや読みにくく感じられる可能性があります 。

デメリット2:高価な本体と別売りのスタイラスペン

発売時価格は34,800円と、Kobo Libra 2(23,980円)から1万円以上高価になっています 。さらに、魅力的な機能である「スタイラスペン」は別売りで、9,180円という追加投資が必要です 。ノート機能にはまだ改善点も多いため、この合計金額に見合う価値があるかは慎重に判断する必要があります 。

デメリット3:ソフトウェアやUIの改善点

スタイラスペンを使ったノート機能は、大きな図形が描けない、ペンで直接ハイライトが開始できないなど、ソフトウェア面にまだ制約が見られます 。また、電源ボタンやUSBポートの位置が操作しにくいといった、Kobo Libra 2から引き継がれたハードウェアデザインの課題も残っています 。

デメリット4:外部ストレージ非対応とKoboエコシステムへの依存

Kobo Libra 2と同様に、「SDカード」スロットは搭載されておらず、内蔵ストレージの拡張はできません 。また、Kobo独自のOSを採用しているため、他の電子書籍ストアのアプリを追加することはできず、楽天Koboのエコシステムに依存する形となります。複数のストアを使い分けたいユーザーにとってはデメリットとなるでしょう 。

Kobo Libra Colourのスペック(仕様)一覧

  • ディスプレイ: 7.0 インチ E Ink Kaleido™ 3 タッチスクリーン
  • 解像度: 1680 x 1264
  • カラー表示: 150 ppi / 白黒表示: 300 ppi
  • フロントライト: ComfortLight PRO (フロントライト内蔵、ナチュラルライト機能、明るさ・色温度調整機能)
  • ページめくり: 画面のタップ / スワイプ操作、ページめくりボタン付き
  • プロセッサ: デュアルコア 2.0 GHz
  • ストレージ: 約32GB (テキストベースの本:約 27,000 点分 / コミック:約 540 点分)
  • バッテリー: 2,050mAh
  • 駆動時間: 数週間(ライトおよびWi-Fiをオフにした状態で、1日30ページを約1分/ページで読書した場合)
  • ワイヤレス通信: Wi-Fi 802.11 ac/b/g/n 、Bluetooth
  • インターフェース: USB Type-C
  • スタイラスペン: Koboスタイラス2対応(別売り) 、機能: 消しゴム機能 、ペン10色、マーカー4色に対応
  • 機能: ノート機能
  • 防水: IPX8 規格準拠 (水深 2 m / 最大 60 分耐久)
  • OS: Koboの独自OS
  • サイズ: 161.0 x 144.6 x 8.3 mm
  • 重量: 199.5 g
  • カラー: ホワイト、ブラック
  • アクセサリー: ベーシックスリープカバー、クリアケース、スリープカバー、ノートブックスリープカバー(別売り)
  • 対応ファイルフォーマット: EPUB / EPUB3 / PDF / JPEG / GIF / PNG / BMP / TIFF / TXT / HTML / RTF / CBZ / CBR / MOBI / FlePub (インポートのみサポート)
  • フォント: 日本語フォント、欧文フォント、サイズ調整可

Kobo Libra Colourの評価

10の基準で「Kobo Libra Colour」を5段階で評価してみました。

項目別評価

ディスプレイの見やすさ: ★★★★☆
待望のカラー表示は雑誌や漫画の魅力を格段に引き上げますが、彩度は控えめです。モノクロテキストは300ppiで非常に鮮明な一方、背景の白さに僅かなざらつきを感じるため、星4つとしました。

パフォーマンス: ★★★★★
前モデルを圧倒するページめくり速度は、ほぼタイムラグを感じさせません。カラー化による動作のもたつきもなく、電子書籍リーダーとして最高レベルの快適なパフォーマンスを実現しています。

機能: ★★★★☆
Kobo Libra 2にはなかったスタイラスペン対応とノート機能が追加され、用途が大きく広がりました。ただし、スタイラスのソフトウェアにはまだ改善の余地があるため、星4つとします。

接続性: ★★★★☆
DropboxやGoogle Driveとのクラウド連携が非常に便利で、自炊データの管理が容易になりました。Wi-Fi接続も安定していますが、デスクトップアプリに非対応となった点は注意が必要です。

バッテリー: ★★★★★
驚異的な持続力を誇り、前モデルから飛躍的に向上しました。明るさ最大での長時間使用にも耐え、数日間の旅行でも充電の心配が不要な点は、他の追随を許しません。

デザイン: ★★★☆☆
前モデルより軽量化され、持ちやすさは向上しました。しかし、プラスチック製の筐体や画面の凹みは価格に見合わないと感じる可能性があり、電源ボタンの位置など細かな点も改善が望まれます。

オーディオ: ★★☆☆☆
Bluetoothによるオーディオブック対応は嬉しい機能ですが、Koboストアで購入したものに限定されます。イヤホンジャックやスピーカーがなく、機能が制限的であるため評価は低めです。

エコシステム: ★★★★☆
楽天Koboストアに加え、公共図書館(OverDrive)との連携が強力です。ただし、アプリの追加はできず、楽天のエコシステムに依存する形となります。

読書のしやすさ: ★★★★★
高速なパフォーマンス、物理ボタン、軽量な本体、目に優しいディスプレイの組み合わせは、最高の読書体験を提供します。カラー表示が加わったことで、あらゆるジャンルの本がより楽しく読めます。

価格: ★★★☆☆
カラー対応やスタイラス機能など、最新技術を搭載している分、価格は高めです。特にスタイラスペンが別売りな点を考慮すると、コストパフォーマンスの面では厳しい評価となります。

総評: ★★★★☆

カラーがもたらした読書体験の革命

Kobo Libra Colourは、単なる「カラー化された電子書籍リーダー」ではありません。パフォーマンス、バッテリー、そして読書体験そのものを根本から見直し、次世代のスタンダードを提示する意欲作です。いくつかの課題は残すものの、その価値は十分に価格に見合うものだと感じました。

最大の魅力は、やはりE Ink Kaleido™ 3によるカラー表示です。これまでモノクロでしか表現できなかった雑誌の鮮やかな写真や、漫画のカラーページが色付きで読める感動は、一度体験すると元には戻れません。iPadのような鮮やかさはありませんが、紙のように目に優しく落ち着いた色合いは、長時間の読書でも疲れを感じさせず、まさに「読書のためのカラー」と言えるでしょう。

パフォーマンスの飛躍的向上

カラー化に伴う動作の遅延を心配していましたが、実際はその逆でした。ページめくり速度は前モデルのKobo Libra 2を圧倒し、紙のページをめくるような感覚でサクサクと読み進めることができます。このストレスフリーな動作が、物語への没入感を一層深めてくれます。

また、4日間充電しなくても残量がわずか15%しか減らないなど、バッテリー持ちの良さも魅力です。頻繁に充電する手間がないというメリットは、Androidタブレットとは比べものにならないくらいの快適さをもたらします。

スタイラス機能の可能性と課題

新たに追加されたスタイラスペンによる手書き機能は、読書に「書き込む」という新しい価値をもたらしました。電子書籍に直接メモを取ったり、ハイライトを引いたりできるのは非常に便利です。しかし、スタイラスが高価な別売りであることや、ノート機能のソフトウェアにまだ改善の余地がある点は、今後の課題と言えるでしょう。

こんな人におすすめ

Kobo Libra Colourは、特に様々な読書スタイルを持つ方に最適なデバイスです。これまでモノクロで我慢していた漫画のカラーページや、雑誌の美しいレイアウトを存分に楽しみたい方には、最高の選択肢となるでしょう。色の情報が加わることで、作品への理解度や満足度が格段に向上します。

また、電子書籍リーダー特有のページの切り替わりの遅さにストレスを感じていた方なら、その圧倒的な速さに感動するはずです。さらに、DropboxやGoogle Driveとの強力な連携により、自炊したPDFや蔵書をワイヤレスで手軽に管理したいと考えている方にとっても、この上ないパートナーとなるでしょう。

まとめ

価格は決して安価ではありませんが、それに見合うだけの価値は十分にあります。特に、漫画や雑誌を頻繁に読むユーザーや、最高のバッテリー性能を求めるユーザーにとって、Kobo Libra Colourがもたらす快適な読書体験は、何物にも代えがたい魅力となるはずです。この機会にぜひ購入を検討してみてください。

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Kobo Libra Colourの価格・購入先

※価格は2025/07/25に調査委したものです。

ECサイト

Amazonで34,790円(税込)、

楽天市場で34,176円(本体のみ)、

ヤフーショッピングで36,800円(本体のみ)、

で販売されています。

Amazonで「Kobo Libra Colour」をチェックする

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ヤフーショッピングで「Kobo Libra Colour」をチェックする

米国 Amazon.comで「Kobo Libra Colour」をチェックする

おすすめのライバル機種と価格を比較

Kobo Libra Colour」と似た性能を持つ電子書籍リーダーも販売されています。価格の比較もできるので、ぜひ参考にしてみてください。

Kindle Colorsoft (第1世代)

Amazonから発売されたカラー表示対応の7インチ 電子書籍リーダーです(2025年7月24日 発売)。

解像度300ppi(白黒)/150ppi(カラー)のAmazon Colorsoftディスプレイ、16GBストレージ、一度のフル充電で最大8週間利用できるバッテリー、フロントライト(色調調節に対応)を搭載しています。

また、カラーハイライト機能、ワイヤレス充電、オーディオブックの再生(Bluetooth経由/スピーカーは非搭載)、「Whispersync for Voice」機能に対応。

IPX8等級の防水(お風呂 対応)、クラウドストレージへの保存、ページの色の反転機能、USB Type-C、Wi-Fi通信、Amazon Kindleストアにも対応しています。

価格は、Amazonで39,980円(税込)、です。

関連記事:Kindle Colorsoft徹底レビュー!Kobo以上に優秀な点と欠点は?

Amazonで「Kindle Colorsoft」をチェックする

BOOX Go 7 Color (Gen II)

Onyxから発売されたAndroid 13搭載のカラー対応 7型 E Inkタブレットです(2025年5月発売)。2.4GHzオクタコア プロセッサ、4GB LPDDR4X メモリ、Kaleido 3 (Carta 1200)液晶、64GB UFS2.2 ストレージ、2300 mAhバッテリー、microSDカードスロットを搭載しています。

ページめくりボタン、ストレージ拡張、スピーカー、マイク、画面リフレッシュのカスタマイズ機能、Gセンサー(自動回転)、撥水設計(水をはじく加工)、2色フロントライト、BOOX InkSenseスタイラス対応、磁気ケース「Go Color 7 マグネットケース」(別売)、サードパーティ製アプリの追加、Wi-Fi 5、Bluetooth 5.1に対応しています。

価格は、楽天市場で44,800円(送料無料)、ヤフーショッピングで44,800円(送料無料)、米国 Amazon.comで$279.99、です。

関連記事:「BOOX Go Color 7」はKoboよりも高評価か? 性能を解説

Amazonで「BOOX Go 7 Color」をチェックする

Meebook M8C

Boyueから発売された7.8インチのカラー対応E inkタブレットです(2025年1月 発売)。

Android 14、オクタコア 2.2GHz、4GBメモリ、64GBストレージ、3200 mAhバッテリー、microSDカードスロット、フロントライト(2色)、を搭載しています。

また、専用デジタルペン(筆圧感知)、デュアル スピーカー、デュアル マイク、5つのリフレッシュモード、ノート機能、アプリケーション管理機能、フォントの変更、色調整機能、EPUBドキュメントの表示最適化機能、メモ帳機能、ジェスチャーコントロール機能、Google Playストア、USB Type-C (OTG対応)、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2に対応しています。

価格は、Amazonで51,899円(税込)、AliExpressで65,506円、米国 Amazon.comで$359.00、です。

関連記事:7.8インチでカラー対応!Meebook M8Cをレビュー!手書き機能も凄い

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Kobo Clara Colour

楽天から発売されたカラー表示対応の6型 電子書籍リーダーです(2024年5月1日発売)。

6インチのE Ink Kaleido 3 タッチスクリーン、デュアル 2.0 GHz プロセッサ、約 16GBの内蔵メモリ(ストレージ)、最大 42日間 駆動できる1500 mAhバッテリーを搭載しています。

また、150 ppiのカラー表示、300 ppiのモノクロ表示、IPX8防水、フロントライト技術「ComfortLight PRO」、ダークモード、USB Type-C ポート、ブラウザ、Pocket、3種類の専用カバー(スリープカバー、ベーシックスリープカバー、クリアケース)、テクスチャー加工(背面)、Wi-Fi 5のac デュアルバンド、楽天Kobo 電子書籍 ストアに対応しています。

価格は、Amazonで26,800円(税込)、楽天市場で27,074円(送料無料)、ヤフーショッピングで26,800円、です。

関連記事:フルカラー「Kobo Clara Colour」のメリット・デメリットを解説

Amazonで「Kobo Clara Colour」をチェックする

他のKobo電子書籍リーダーと比較

他にもKobo電子書籍リーダーが販売されています。カラーモデルはまだ少ないので、ほとんどがモノクロ液晶です。カラーでなくてもいい人はぜひ比較してみてください。

楽天Koboが予想外に大ヒット! 電子書籍リーダー ラインナップ 機種 まとめ

その他の電子書籍リーダーは?

その他のおすすめ電子書籍リーダー(E ink タブレット)は以下のページにまとめてあります。ぜひ比較してみてください。

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