Osmo Action 5 Pro 徹底レビュー!Action 4比較と欠点

Osmo Action 5 Pro top
2024年9月19日に発売されたDJI「Osmo Action 5 Pro」は、アクションカメラの伝統的な弱点であった「バッテリー持ち」「熱問題」「夜間での撮影性能」を克服し、新たなスタンダードを打ち立てたことで評判になっています。

このレビューでは、Osmo Action 5 Proが前モデル「Osmo Action 4」からどのように進化したのかを、特に画質撮影モードなどの機能に着目して、その実力を徹底的に検証しました。

先に結論からお伝えしましょう

Osmo Action 5 Pro の長所(Pros):

  • 驚異的なバッテリー性能: 実測で4時間に迫る長時間撮影が可能
  • 圧倒的な暗所性能: スーパーナイトモードで夜間もノイズレス
  • 信頼性の高いタフネス: 水深20m防水と熱暴走知らずの安定性
  • 内蔵ストレージ: 47GB搭載でSDカード忘れの際も安心
  • 人物トラッキング: ジンバル不要で被写体を中央に維持

Osmo Action 5 Pro の短所(Cons):

  • 最大動画解像度が4Kであり、競合の8Kや5.3Kには及ばない
  • デジタルズーム使用時の画質劣化が目立つ
  • 標準のカラープロファイルは、人によっては鮮やかすぎると感じる可能性がある
  • アプリの自動編集テンプレートは、GoProのQuikほど豊富ではない

総合評価:

Osmo Action 5 Proは、「バッテリー切れ」「熱停止」「夜間のノイズ」というアクションカメラの三大ストレスを完全に過去のものにしました。解像度こそ4Kに留まりますが、13.5ストップのダイナミックレンジによる映像美と、撮りたい瞬間を逃さない圧倒的な信頼性は、Vloggerから過酷な環境に挑む冒険家まで、あらゆるユーザーにとって「最適解」と言える完成度です。

この記事で分かること

  1. デザイン・操作性:サイズ・重量、防水性能、タッチスクリーン、操作方法・使い方、音声読み上げ機能、SDカード、内蔵ストレージ
  2. 画質【基本性能】:次世代センサー、解像度とフレームレート、視野角、13.5ストップのダイナミックレンジ、4K/120fps、10-bit D-Log M、標準カラー
  3. 撮影モード:スーパーナイトモード(低照度)、AI被写体トラッキング、手ぶれ補正と水平維持、ズーム(最大2倍)、スローモーション、水中撮影、星空
  4. 静止画:約4000万画素の高解像度、RAW撮影、日中・夜間の撮影
  5. バッテリーと充電:撮影時間の実測、急速充電、多機能バッテリー収納ボックス 2、熱暴走への耐性
  6. ソフトウェアと編集:DJI Mimoアプリ、AI被写体トラッキング、プリ録画、ハイライト、高速データ転送
  7. 音声品質とマイク:内蔵マイク性能、DJI Mic 2との直接接続、高音質収録、音声バックアップ
  8. アクセサリーと拡張性:純正オプション、クイックリリース、拡張レンズ、縦向き撮影、コンボ製品の比較(スタンダード vs アドベンチャー)
  9. 比較・検証:Osmo Action 4との違い、GoPro比較、Insta360 Ace Pro 2、DJI アクションカメラ比較
  10. 評価:5段階評価、詳細な総評、メリット・デメリット
  11. 価格:購入先、DJI公式、Amazon、楽天など、安く買う方法、セール情報、中古市場

この記事を最後まで読むことで、「Osmo Action 5 Pro」を購入するべきかどうかがはっきりと分かるはずです。購入に悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。

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公式ページ:Osmo Action 5 Pro – すべてに対応 – DJI

デザインと操作性:Osmo Action 5 Proの進化と実用性

Osmo Action 5 Proの前面と側面

ここでは、Osmo Action 5 Proを実際に手に取り、フィールドで使い倒して感じたデザインの進化と操作性のリアルな感触について書いていきます。

変わらないサイズ感と洗練された外観

箱から取り出した瞬間、手になじむ感覚を覚えました。サイズは長さ70.5mm、幅44.2mm、高さ32.8mm、重量は146gと、前モデルのOsmo Action 4(145g)と比較してもサイズは全く同じで、重さはわずか1gしか変わりません。このキープコンセプトは、既存のケージやマウントアクセサリーをそのまま流用できるという点で、乗り換えユーザーにとって非常にありがたいポイントです。

Osmo Action 5 Proの右側面と左側面。

カラーは「ディープブラック」の1色展開で、マットな質感は指紋が目立ちにくく、アウトドアギアとしてのタフさを漂わせています。Action 4と同様に、底面のマグネット式クイックリリース機構は健在で、強力な磁力とクリップで「カチッ」と固定される感触は、激しいアクション中でも外れる不安を微塵も感じさせません。

鮮烈なOLEDデュアルスクリーンと快適な操作

Osmo Action 5 Proの本体 背面 外観

電源を入れて驚かされたのは、ディスプレイの進化です。Action 4では液晶だった画面が、Osmo Action 5 Proではフロント・リア共に高輝度OLED(有機EL)タッチスクリーンに刷新されました。特にリアスクリーンは2.5インチへと大型化し、ベゼルが削ぎ落とされたことで画面占有率が16%も向上しています。

沖縄の強い日差しの下で撮影テストを行いましたが、ピーク輝度1000cd/㎡を誇るリア画面は視認性が抜群で、構図の確認にストレスを感じませんでした。Action 4の液晶も見やすかったですが、OLED特有の引き締まった黒と鮮やかな発色は、撮影中のテンションを一段上げてくれます。タッチ操作のレスポンスも非常に良好で、濡れた手で画面をスワイプしても誤動作することなく、設定変更がスムーズに行えました。

直感的な操作系と音声ガイドの追加

Osmo Action 5 Proのフロントスクリーン

物理ボタン録画ボタンとクイックスイッチ(QS)ボタンの2つのみというシンプルな構成で、グローブをしていても押し間違いが起きにくい配置です。今回追加された機能で面白いと感じたのが、QSボタンでモードを切り替える際に、現在のモードを音声で読み上げてくれる機能です。ヘルメットにカメラをマウントしていて画面が見えない状況でも、「ビデオ」「写真」と声で教えてくれるため、設定ミスを防ぐことができます。これは地味ながらも、現場の声を反映した素晴らしい改善点だと感じました。

救世主となる47GBの内蔵ストレージとSDカード

撮影現場で最も冷や汗をかく瞬間、それは「SDカード忘れ」や「カードエラー」ですが、Osmo Action 5 Proには47GBの内蔵ストレージが搭載されました。Action 4には内蔵ストレージがなかったため、この進化は革命的です。

実際に、うっかりSDカードをPCに挿したまま登山に出かけてしまった際、この内蔵ストレージのおかげで4K動画を約1時間以上も記録でき、難を逃れることができました。予備のストレージとしてだけでなく、メインの記録媒体としても十分に機能する容量があり、バックアップの安心感が段違いです。SDカードスロットの位置(バッテリー収納部カバーとUSB-Cポートカバーがある部分もアクセスしやすく、最大1TBのmicroSDカードに対応しているため、長旅でも容量不足に悩むことはないでしょう。

深化したタフネス性能と水圧計

Osmo Action 5 Proのケースを装着

耐久性に関しても、カタログスペック以上の頼もしさを感じます。防水性能はAction 4の18mから、ケースなしで水深20mまで潜れるように強化されました。さらに、業界初となるプロ仕様の気圧計と水圧計が内蔵されており、入水・出水を検知して自動で録画を開始・停止する機能まで備えています。

シュノーケリングで海に潜った際、水深や潜水時間がリアルタイムで記録されるのはダイコン(ダイブコンピュータ)のようで非常に便利でした。また、耐寒性能も-20℃まで対応しており、冬のスキー場での撮影でもバッテリー低下を気にせずガンガン使えます。あらゆる過酷な環境に、裸のままで飛び込んでいけるこのタフさこそ、Osmo Action 5 Proの真骨頂と言えるでしょう。

まとめ:デザインと操作性

  • サイズと重量:Action 4とほぼ同じサイズでアクセサリーの互換性を維持しており、重量増もわずか1gに抑えられている。
  • ディスプレイ:OLED化により輝度とコントラストが向上し、画面サイズも拡大したことで視認性が格段に良くなった。
  • 操作性:音声読み上げ機能の追加により、画面が見えない状況での操作ミスが減った。
  • ストレージ:47GBの内蔵ストレージ搭載により、SDカード忘れやエラー時のバックアップとして絶大な安心感がある。
  • 耐久性:防水性能が20mに向上し、水圧計の内蔵により水中撮影の利便性が高まった。

画質と映像性能

ここでは、Osmo Action 5 Proの画質と映像性能について、基本性能、特殊・応用性能、静止画の3つのセクションに分けて詳細にレビューします。

基本性能:Osmo Action 5 Proのセンサー進化と映像美

Osmo Action 5 Pro センサー

Osmo Action 5 Proの映像性能における最大のトピックは、「次世代」へと進化した1/1.3インチセンサーの搭載です。センサーサイズこそOsmo Action 4と同じですが、新たに採用された4nmプロセッサと連携するこの新型センサーは、映像の基礎体力を底上げしています。ここでは、センサーの進化、ダイナミックレンジ、色再現性といった基本スペックが実際の撮影でどう活きるのか、前モデルとの比較を交えてレビューしていきます。

「次世代」センサーと13.5ストップの衝撃

使い始めてすぐに違いを実感したのは、明暗差の激しいシーンでの粘り強さです。本機は最大13.5ストップという、プロ用シネマカメラに匹敵するダイナミックレンジを実現しています。実際に、日差しの強い海岸線で逆光気味のアングルから撮影してみましたが、その進化は一目瞭然でした。

Osmo Action 4では太陽周辺の空が白く飛んでしまいがちだったシーンでも、Osmo Action 5 Proはハイライトの階調を粘り強く残し、同時に影になった岩場のディテールも黒つぶれすることなく描写します。この広いダイナミックレンジにより、アクションカメラ特有の「塗り絵」のような平坦な映像ではなく、奥行きと質感のあるシネマティックな映像を記録できるようになりました。

4K/120fps (4:3) が変える編集の常識

Osmo Action 5 Proで撮影した自転車。空中でジャンプしている様子。

動画スペックにおいては、最大4K/120fpsのハイフレームレート撮影に対応しており、スピード感あふれるアクションも滑らかに捉えることができます。ここで注目したいのは、4:3のアスペクト比(3840×2880)でも4K/120fps記録が可能になった点です。

Osmo Action 4では、4:3比率での4K撮影は60fpsまでという制限がありました。しかし、Action 5 Proでは120fpsまで解放されたことで、編集時に「上下をクロップして16:9の横動画にする」か、「左右をクロップして9:16の縦動画にする」かを後から自由に選べるようになりました。これは、YouTubeとInstagramやTikTokの両方でコンテンツを発信したい私のようなクリエイターにとって、撮影時の構図決めの迷いを消してくれる革新的なアップデートです。

没入感を生む155°の超広角

視野角(FOV)は引き続き155°の超広角を誇ります。バイクのヘルメットマウントや、自撮り棒を使ってスキー滑走を撮影するようなシーン(POV)では、この広さがスピード感と没入感を際立たせてくれます。

もちろん、歪みが気になるVlogなどのシーンでは、設定で補正を効かせることが可能です。歪み補正後の画角(約15mm相当)は、背景を広く取り込みつつも不自然な湾曲が抑えられており、自撮りでも風景と人物のバランスが良い自然な映像が得られます。

10-bit D-Log Mと忠実な色再現

Osmo Action 5 Pro 登山ランニング なだらかな諧調の映像 夕暮れに走る様子

色彩表現の面でも、プロフェッショナルなワークフローに対応する深みを備えています。10-bit D-Log Mおよび10-bit HLGモードを搭載しており、10億色以上の情報を記録可能です。実際にD-Log Mで撮影した素材を編集ソフトでカラーグレーディングしてみましたが、空の青を濃くしたり肌のトーンを持ち上げたりしてもトーンジャンプ(色の縞模様)が起きにくく、非常に高い編集耐性を感じました。

また、撮って出しの「標準カラー」も優秀です。内蔵の色温度センサーが環境光を正確に読み取るため、屋内から屋外への移動や水中など、ホワイトバランスが崩れやすい状況でも、見たままに近い自然な色味を再現してくれます。派手すぎず地味すぎないこの絶妙なチューニングは、編集時間を短縮したい時に非常に頼りになります。

まとめ:基本性能

  • センサー性能:次世代1/1.3インチセンサーと4nmチップにより、最大13.5ストップのダイナミックレンジを実現し、Action 4と比較して逆光や明暗差への耐性が向上した。
  • 解像度とフレームレート:4K/120fps(4:3)での撮影に対応し、高画質なスローモーション素材としての利用や、ポストプロダクションでのクロップ自由度が高まった。
  • 視野角:155°の超広角FOVにより、アクションシーンでの高い没入感と迫力を提供する。
  • 色再現性:10-bit D-Log MおよびHLGモードに対応し、豊富な色情報による高いカラーグレーディング耐性を確保している。
  • 標準カラー:色温度センサーによる正確なホワイトバランス制御により、複雑な光源下でも自然で忠実な色味がオートで得られる。

特殊・応用性能:Osmo Action 5 Proの暗所撮影と水中性能

Osmo Action 5 Pro 暗所撮影 スーパーナイトモード

基本画質の高さに加え、本機は特定の過酷な環境下で真価を発揮する応用機能を多数搭載しています。ここでは、劇的な進化を遂げた暗所性能や、ワンオペ撮影の常識を変えるAIトラッキング、ダイバー必見の水中機能など、一歩進んだ撮影体験について深掘りします。

闇夜をクリアに描くスーパーナイトモード

Osmo Action 5 Proを使ってみて最も驚かされたのは、やはり低照度環境での撮影能力です。Osmo Action 4も暗所には強かったですが、ISO感度の上限は12800でした。対して本機は、動画撮影時のISO感度最大51200まで拡張され、さらにAIノイズ低減アルゴリズムを駆使した「スーパーナイトモード」が搭載されています。

街灯の少ないキャンプ場の夜、焚き火の明かりだけで撮影を試みましたが、その差は歴然でした。Action 4ではどうしても全体的にノイズが乗り、背景の木々が黒く潰れてしまう場面でも、スーパーナイトモードをオンにしたAction 5 Proは、驚くほどノイズレスです。建物の窓枠や夜空の濃淡といったディテールがしっかりと維持されており、肉眼よりも明るく、クリアな映像として記録できました。

ただし、このモードを使用すると画角が若干狭くなり、フレームレートも制限される点には注意が必要です。また、極端に暗い場所で歩きながら撮影すると、電子手ブレ補正特有の映像の滲み(ブレ)がわずかに発生することがありましたが、定点撮影やゆっくりとした移動であれば実用レベルは非常に高いと感じました。

ジンバル不要で使える衝撃のAI被写体トラッキング

Osmo Action 5 Proの人物追尾機能

今回新たに追加された機能の中で、ソロクリエイターにとって最も革新的なのが「被写体トラッキング」機能です。これは、ジンバルなどの機械的なスタビライザーを使わずに、カメラが自動で人物の位置を検出し、常に画面の中央に収まるように構図を調整し続ける機能です。

実際に自撮り棒を持って歩きながら、少し雑にカメラを左右に振ってみましたが、映像の中の私は常にセンターに維持されていました。まるで専属のカメラマンが追従してくれているような自然な構図調整で、機械的な違和感もほとんどありません。この機能は横位置だけでなく縦位置の動画撮影にも対応しているため、TikTokやInstagramリール用の素材撮影でも威力を発揮します。ワンオペ撮影において「自分がフレームアウトしていないか」を気にするストレスから解放されるのは、想像以上に快適でした。

盤石の手ブレ補正と水平維持機能

手ブレ補正機能は「RockSteady 3.0」を筆頭に、複数のモードが用意されています。激しく動くランニングや、バイクでのオフロード走行で試しましたが、RockSteadyは安定感が抜群で、振動を効果的に吸収してくれます。さらに強力な「RockSteady+」もありますが、画角がクロップされるため、個人的には広角の迫力を活かせる標準のRockSteadyで十分だと感じました。

特に注目したいのは水平維持機能です。「HorizonBalancing」は±45度までの傾きを補正し、「HorizonSteady」ならカメラが360度回転しても映像の水平を保ち続けます。手持ちでラフにカメラを振り回しても、映像の中の世界は水平が保たれているため、見ていて酔わない安定した映像が撮れます。ただし、これらの強力な補正モードを使うほど画角は狭くなるため、シーンに応じた使い分けが重要です。

ドラマを生むスローモーションとズーム

Osmo Action 5 Proで撮影したスローモーション動画。雪山を滑る様子。

何気ない一瞬を、息をのむようなドラマチックな映像に変えてくれるのが、新たに進化したスローモーション機能です。Osmo Action 5 Proは、120fpsで撮影した動画を、カメラ内でAIによるフレーム補間技術を用いて、最大960fps相当の滑らかなスーパースロー映像に変換できます。水たまりに飛び込む子供の足元を撮影した映像でこの機能を試したところ、飛び散る水しぶきの一粒一粒が、まるで時間が止まったかのように美しく宙を舞う、感動的な映像が生まれました。しかも、スローにしたい部分を映像再生中にピンポイントで指定できるため、編集の手間がほとんどかかりません。

2倍デジタルズームの画質と使いどころ

一方、ズーム機能に関しては「割り切り」が必要だと感じました。Osmo Action 5 Proは写真・動画ともに最大2倍のデジタルズームに対応しています。実際に遠くの景色を引き寄せて撮影してみましたが、光学ズームではないため、2倍まで拡大するとどうしても解像感が失われ、細部がぼやけた「眠い」画質になってしまいます。

特に光量の少ない夕暮れ時などにズームを使用すると、ノイズや粗さが顕著に現れるため、作品撮りとしての常用は厳しいというのが正直な感想です。しかし、野生動物に遭遇した際や、足場が悪く被写体に近づけない状況など、「画質よりも記録すること」が優先される場面では、この2倍ズームが強力な武器になります。タップ操作で素早く画角を変えられる利便性は高く、あくまで「緊急用の望遠鏡」として捉えれば、十分に実用的な機能だと言えるでしょう。

進化した水中撮影と星空の記録

水中撮影における信頼性も向上しています。防水ケースなしでの防水性能は、Action 418mから20mへと強化されました。たかが2mの差ですが、限界付近での安心感は違います。さらに感動したのは、新たに内蔵されたプロ仕様の圧力計(水圧計)です。水に入ると自動で検知して録画を開始し、水から上がると停止するように設定できるため、録画ボタンを押し忘れるミスがなくなりました。

色温度センサーも優秀で、深く潜った際の「青被り」を自動で補正し、サンゴや熱帯魚の鮮やかな色を忠実に再現してくれます。

また、写真モードでの長時間露光(シャッター速度最大30秒)を使えば、星空撮影も可能です。スーパーナイトモードの応用で、低照度環境でも星の輝きを捉えることができ、キャンプの夜にテントと一緒に満天の星空を記録するといった幻想的な映像も手軽に残せるようになりました。

Osmo Action 5 Proの主な撮影モード

  • 通常録画: 最大4K/120fpsでの高精細な動画撮影。
  • SuperNightモード: AIノイズリダクションを活用し、夜間や低照度環境でもクリアな映像を実現。
  • キャラクターフォロー: ジンバルなしで人物を自動追尾し、常にフレームの中央に捉える。
  • スローモーション: 最大1080p/240fps、さらに120fpsの映像から960fps相当のスーパースロー映像を生成可能。
  • タイムラプス/ハイパーラプス: 時間の経過を圧縮したダイナミックな映像を作成。
  • 写真モード: 最大40MPの高解像度静止画。RAW形式での撮影や連続撮影にも対応。
  • 拡張レンズモード: 別売りのレンズ装着で182°の超広角撮影が可能。
  • その他: タイムドシューティング、ライブ写真、プリ録画、ハイライトの瞬間など、多彩な機能を搭載。

まとめ:特殊・応用性能

  • スーパーナイトモード:AIノイズ低減と最大ISO 51200により、極低照度下でもノイズの少ないクリアな映像を実現するが、画角やFPSに制限がある。
  • AI被写体トラッキング:ジンバルなしで被写体を中央に捉え続ける機能が追加され、縦・横位置どちらでもワンオペ撮影の失敗が激減した。
  • 手ぶれ補正:RockSteady 3.0とHorizonSteadyにより、激しいアクションでも水平を維持した安定した映像を提供し、Action 4同等の高い信頼性がある。
  • スローモーション:最大960fps相当のフレーム補間機能により、肉眼では捉えられない瞬間をドラマチックに表現可能。
  • ズーム機能:最大2倍のデジタルズームが可能だが、画質劣化を伴うため、近づけない被写体を記録する際の緊急用として活用するのが最適。
  • 水中撮影:防水性能が20mに向上し、圧力計による自動録画機能や水深表示が追加され、ダイバーの利便性が大幅にアップした。
  • 星空撮影:最大30秒の長時間露光や広角FOVを活かし、スケール感のある星空写真を撮影できる。

静止画:Osmo Action 5 Proは「撮れる」アクションカメラへ

Osmo Action 5 Proで撮影した山頂の写真。

アクションカメラと言えば動画性能ばかりが注目されがちですが、Osmo Action 5 Proは静止画性能においても劇的な進化を遂げ、単なる記録用ではない「作品」として残せるレベルに到達しました。ここでは、前モデルOsmo Action 4から約4倍の画素数アップを果たした静止画の実力を、実際の撮影シーンを交えてレビューします。

4000万画素の衝撃とRAW現像の楽しみ

まず驚かされるのは、最大解像度がOsmo Action 4の約1000万画素(3648×2736)から、一気に約4000万画素(7296×5472)へと跳ね上がったことです。実際に旅先の展望台から広大な風景を撮影してみましたが、PCの大画面で拡大しても細部のディテールが崩れておらず、遠くの建物の輪郭や木々の葉まで鮮明に描写されていました。Action 4では拡大するとどうしても粗さが目立ちましたが、Action 5 Proなら大胆なトリミングを行っても十分な解像感を維持できます。

画像フォーマットはJPEGに加え、RAW(DNG)形式での記録も可能です。明暗差の激しいシーンで撮影したRAWデータを現像ソフトで調整してみましたが、シャドウを持ち上げてもノイズが浮きにくく、トーン調整の許容範囲が広いことに感心しました。13.5ストップのダイナミックレンジを持つセンサーのおかげで、ハイライトの粘りも強く、白飛びしそうな雲の階調もしっかりと復元できます。

寄れるレンズと使い勝手の良い撮影モード

Osmo Action 5 Proで撮影した動画。山道を走るバイク。

レンズの焦点範囲が最短0.35mからとなった点も、地味ながら嬉しい改良点です。Action 4の0.4mよりも被写体に一歩近づけるようになり、テーブルフォトや花などの近接撮影でピントが合わせやすくなりました。

撮影機能としては、最大30枚/3秒の高速連写に対応しており、動きの速いスポーツシーンやペットの一瞬の表情を逃さず捉えることができます。電子シャッタースピードは1/8000秒から最大30秒まで設定可能です。デジタルズームは写真モードで最大2倍まで使用できますが、画質の劣化は避けられないため、4000万画素の高解像度を活かして、撮影後にトリミングするほうが綺麗な結果が得られると感じました。

シーン別実写レビュー:日中から夕暮れ時、夜間まで

Osmo Action 5 Proで撮影した4K動画。マリンスポーツを楽しむ様子。

日中の明るいシーン: 晴天の海岸線で撮影を行いましたが、155°の超広角FOVが捉える景色は圧巻です。空の青さと雲の白さ、そして海面のグラデーションが、見たままの鮮やかさで記録されます。特に逆光気味のシーンでも、広いダイナミックレンジのおかげで手前の岩場が黒く潰れきらず、質感が残っているのには驚きました。

夕暮れ時: 日が沈むマジックアワーの時間帯では、内蔵の色温度センサーが良い仕事をします。空がオレンジから紫へと変わる繊細なグラデーションを、不自然な色被りなく忠実に再現してくれました。コントラストが強い場面でも、ハイライトとシャドウのバランスが良く、エモーショナルな一枚が簡単に撮れます。

夜間の撮影: 夜の街中でのスナップ撮影では、高感度設定時のノイズの少なさが際立ちます。ISO感度を上げて手持ちで撮影しても、以前のモデルのような「塗り絵」のようなノッペリした画質にならず、街灯に照らされた路面の質感や建物のディテールがしっかりと残ります。Action 4では躊躇した暗さでも、Action 5 Proなら積極的にシャッターを切れる安心感があり、夜のスナップショット機としても十分に楽しめるポテンシャルを感じました。

まとめ:静止画

  • 解像度:Osmo Action 4の約1000万画素から約4000万画素へ進化し、トリミング耐性と精細感が劇的に向上した。
  • RAW撮影:DNG形式での記録が可能で、広いダイナミックレンジを活かした柔軟なポストプロダクションが可能。
  • 近接撮影:最短撮影距離が0.35mに短縮され、被写体により近づいて撮影できるようになった。
  • シーン対応力:日中の風景から夜間の長時間露光まで、幅広いシーンで高画質な写真撮影が楽しめる。

バッテリーと充電:Osmo Action 5 Proの驚異的なスタミナと信頼性

Osmo Action 5 Pro バッテリー

ここでは、Osmo Action 5 Proの最大の進化点の一つであるバッテリー性能について、持続時間の実測や急速充電の利便性、そしてアクションカメラの宿命である「熱問題」への耐性を中心に書いていきます。

業界を震撼させる「4時間」のバッテリー寿命

Osmo Action 5 Proを使っていて最も感動したのは、バッテリー交換の頻度が激減したことです。バッテリー容量は1950mAhに増量され、省電力な4nmチップとの組み合わせにより、公称値で最大4時間(240分)という驚異的な連続撮影時間を実現しています。前モデルのOsmo Action 4が最大160分だったことを考えると、実に50%もの性能向上です。

実際に4K/60fpsの高画質設定で長回しをしてみましたが、2時間近く撮影し続けてもまだバッテリーが残っており、予備バッテリーに手を伸ばす回数が明らかに減りました。1日中撮影するVlogやツーリングでも、バッテリー1本で午前中の撮影を乗り切れるほどのスタミナがあり、これまでのアクションカメラ運用を変えるほどのインパクトがあります。

爆速の充電スピードと待機電力の注意点

充電速度も非常に優秀です。30Wの急速充電器を使用すれば、わずか15分の充電で約2時間分の撮影が可能になります。ランチ休憩の合間にモバイルバッテリーで少し充電しておくだけで、午後の撮影分を十分に確保できるため、バッテリー切れの恐怖から解放されました。

一方で、使用していて少し気になったのが待機電力の消費です。電源オフの状態でも数日放置するとバッテリーが数パーセント減っていることがありました。ファームウェアの更新で改善される可能性はありますが、長期間使わない場合はバッテリーを抜いておくか、撮影前日の充電確認を習慣にすることをおすすめします。

モバイルバッテリーにもなる「多機能バッテリー収納ボックス 2」

Osmo Action 5 Proをバッテリーケースに入れて充電している様子。

充電環境において、絶対に手放せないと感じたのが「Osmo Action 多機能バッテリー収納ボックス 2」です。これはアドベンチャーコンボに同梱されているアクセサリーですが、単なる充電器ではありません。バッテリーを3個同時に収納してインテリジェントに急速充電できるだけでなく、microSDカードを2枚収納するスペースも確保されています。

さらに便利なのが、このケース自体がモバイルバッテリーとして機能する点です。撮影の休憩中に、ケースからスマートフォンへ給電してスマホのバッテリーを回復させるという使い方ができるため、荷物を減らしたいアウトドアシーンでは「魔法のケース」のように感じました 。本体への充電速度も優秀で、30Wの急速充電器を使用すれば、わずか15分の充電で約2時間分の撮影が可能になります。

「熱暴走」とは無縁の安定性

アクションカメラの天敵である「熱暴走による録画停止」に関しても、Osmo Action 5 Proは極めて優秀です。真夏の炎天下を想定した環境で4K/30fpsの連続撮影テストを行いましたが、本体はかなり熱くなるものの、バッテリーが空になるまで一度も止まることなく完走しました。

Action 4も熱には強かったですが、Action 5 Proはさらに信頼性が増しています。また、-20℃の極寒環境でも最大3.6時間の録画が可能とされており、冬の雪山でスキーやスノーボードの撮影をする際も、寒さで突然電源が落ちるようなトラブルに見舞われることはありませんでした。この圧倒的なタフネスさは、過酷な環境に挑むクリエイターにとって最強の武器となるでしょう。

まとめ:バッテリーと充電

  • バッテリー持続時間:Osmo Action 4(160分)と比較して50%向上し、最大4時間の連続撮影が可能になったことで、バッテリー交換の手間が激減した。
  • 実用的なスタミナ:4K/60fpsなどの高負荷設定でも2時間近い撮影ができ、長時間のVlog撮影でも安心感がある。
  • 急速充電:15分の充電で2時間撮影可能になるため、休憩時間の継ぎ足し充電だけで一日中運用できる。
  • 多機能バッテリー収納ボックス 2:バッテリー3個とmicroSDカード2枚を収納・充電できるだけでなく、スマホへの給電も可能なため、荷物を減らすのに貢献する
  • 耐熱・耐寒性能:炎天下での4K長回しでも熱停止せず、-20℃の低温下でも安定動作するため、環境を選ばず信頼できる。
  • 待機電力:電源オフ時でもバッテリーが自然放電する傾向が見られるため、長期保管時は注意が必要。

ソフトウェア連携と編集機能:Osmo Action 5 ProのAI進化とMimoアプリ

Osmo Action 5 Proのアプリ。編集画面。

Osmo Action 5 Proはハードウェアの進化だけでなく、ソフトウェア面でも大きな飛躍を遂げています。特に専用アプリ「DJI Mimo」との連携や、新たに追加されたAI機能は、撮影から編集までのフローを劇的にスムーズにしてくれました。ここでは、実際にアプリを使い込んで感じた利便性と、驚きのAIトラッキング機能について書いていきます。

編集時間を劇的に短縮する「AI被写体トラッキング」の恩恵

「特殊・応用性能」でも触れたAI被写体トラッキング機能ですが、この機能の真価は「編集作業の簡略化」にあると感じました。Osmo Action 4のような従来のアクションカメラで広角撮影した映像を、後からスマートフォン用の縦動画(9:16)に切り出そうとすると、被写体がフレームの端に行かないように編集ソフトでキーフレームを打って画角を調整する手間が必要でした。

しかし、Osmo Action 5 Proのトラッキング機能を使って撮影した素材は、最初から被写体が中央に維持されています。そのため、アプリで縦型にクロップする際も、位置調整を一切することなく、ただ切り抜くだけで完璧な構図のショート動画が完成します。また、撮影中に重要な瞬間をマークできる「ハイライト」機能と組み合わせることで、膨大な素材の中から見どころだけを素早く抽出し、自動編集機能にかけるだけで一本の動画が仕上がってしまいます。この「撮った時点で編集の半分が終わっている」感覚は、毎日の投稿を行うクリエイターにとって最強の時短ツールです。

編集時間を短縮する「ハイライトの瞬間」と「プリ録画」

Osmo Action 5 Proでプリ録画を利用している様子。

Osmo Action 5 Proは、決定的な瞬間を逃さず、かつ編集作業を効率化する実用的な機能を備えています。「プリ録画」は、録画ボタンを押す最大5分前から映像を記録し続けてくれる機能です。これにより、例えば子供がゴールを決めた瞬間など、予測不能な場面でも「録画ボタンを押し遅れた」という失敗を防ぐことができます。

ハイライトの瞬間」は、撮影中や再生中に重要なシーンに印を付けられる機能です。後でMimoアプリで編集する際に、その印を付けた場面だけをすぐに見つけ出せるため、長時間の映像からベストショットを探す手間を劇的に削減してくれます。

D-Log Mの色再現と高画質スクリーンショット

Mimoアプリの編集機能も進化しています。特に便利だったのが、D-Log Mで撮影した映像の色味をアプリ上でワンタップで復元できる機能です。これまではPCに取り込んでLUTを当てるまで完成形の色がイメージしづらかったのですが、スマホ上で即座に正しい色味を確認できるため、撮影現場での安心感があります。

また、動画からの静止画切り出し(スクリーンショット)も高解像度化しました。Action 4では動画解像度なり(FHDや4K)の切り出しでしたが、Action 5 Proでは最大4Kの高精細な写真をキャプチャできます。さらに、3秒間の動画を動く写真として保存できる「ライブフォト」機能も追加され、SNSでのシェアの幅が広がりました。スポーツダッシュボード機能を使えば、GPSリモコン等で取得した速度や高度データを映像にオーバーレイでき、臨場感あふれる映像が簡単に作成できます。

爆速のWi-Fi 6.0転送とバックグラウンドダウンロード

Osmo Action 5 Proのセッティング。スマホとワイヤレス接続。

非常に感心したのは、スマートフォンとの接続速度と安定性です。Wi-Fi 6.0に対応したことで、最大80MB/sという高速転送が可能になりました。Osmo Action 4も十分に速かったですが、4K/120fpsのような重い動画ファイルを転送する際の待ち時間が体感できるレベルで短縮されています。USB 3.0接続にも対応しているため、有線での取り込みも爆速です。

さらに便利だと感じたのが、バックグラウンドダウンロード機能です。これまでは転送中にアプリを閉じるとダウンロードが中断されてしまい、転送が終わるまでスマホを操作できないというストレスがありました。しかし、本機ではダウンロード中にTwitter(X)を見たり、メッセージを返したりしてもバックグラウンドで処理が継続されます。撮影の合間にデータを逃がす作業がストレスフリーになり、現場でのワークフローが非常に快適になりました。

Osmo Action 5 Proの主な編集アシスト機能

カメラ本体の機能

  • プリ録画: 録画ボタンを押す数秒前から記録を開始し、決定的な瞬間を逃さない。
  • ハイライトの瞬間: 撮影中に重要なシーンをマークし、編集時の検索性を高める。
  • AIスローモーション: 120fpsの動画から、AIが滑らかなスーパースロー映像を生成。

DJI Mimoアプリの主な機能

  • HDスクリーンショット: 4K動画から高精細な静止画を切り出せる。
  • AI編集: 豊富なテンプレートを使い、AIが自動で動画を生成。
  • バックグラウンドダウンロード: アプリを閉じても映像の転送が継続。
  • D-Log M カラー再現: スマホ上でLog映像を手軽にカラーグレーディング可能。

まとめ:ソフトウェアと編集

  • 編集効率の向上:AIトラッキングにより被写体が中央に維持されるため、縦動画へのクロップや構図調整の手間が不要になった。
  • D-Log M色再現:アプリ上でフラットなログ映像を標準カラーに復元表示でき、現場での色確認が容易になった。
  • 高画質切り出し:動画から最大4Kの高解像度写真を切り出せるようになり、サムネイル作成などに役立つ。
  • プリ録画の強化:Osmo Action 4の最大60秒から、最大5分へと大幅に時間が延長され、決定的瞬間を逃すリスクが激減した。
  • 高速データ転送:Wi-Fi 6.0対応により最大80MB/sの転送速度を実現し、Action 4よりも大容量ファイルの取り込みがスムーズになった。
  • バックグラウンドダウンロード:転送中に他のアプリを使用してもダウンロードが継続されるため、待ち時間のストレスが解消された。

音声品質とマイク:Osmo Action 5 Proのワイヤレス革命とDJI Mic 2連携

Osmo Action 5 Proのマイクを装着している様子。

Osmo Action 5 Proは、映像だけでなく「音」の収録に関しても、Vloggerやモトブロガーにとって理想的な進化を遂げました。ここでは、内蔵マイクの基本性能に加え、特に利便性が向上した外部マイク「DJI Mic 2」との連携機能について、Osmo Action 4との違いを交えながらその実力を確認していきます。

内蔵マイクでも十分なステレオ感と風切り音対策

本体には3つのマイクが搭載されており、単体でも臨場感のあるステレオ録音が可能です。実際に風の強い海岸沿いで手持ち撮影を行いましたが、内蔵の風ノイズ低減機能が効果的に働き、私の声は波の音にかき消されることなくクリアに収録されていました。Osmo Action 4も風切り音低減は優秀でしたが、Action 5 Proでは人の声の帯域がより明瞭に分離されている印象を受け、日常のVlog程度なら外部マイクなしでも十分に成立するクオリティです。

レシーバー不要!DJI Mic 2との「デュアル」直結

Osmo Action 5 Pro PD充電

音声収録における最大の革新は、「DJI OsmoAudio™ 接続エコシステム」への対応です。これは、別売りのワイヤレスマイク「DJI Mic 2」のトランスミッター(送信機)を、Bluetooth経由でカメラに直接接続できる機能です。

Osmo Action 4もファームウェアアップデートでDJI Mic 2との直結に対応しましたが、Osmo Action 5 Proは「2台のトランスミッター」を同時に直接接続できる点が決定的に違います。これにより、対談動画や二人でのツーリング動画を撮影する際、かさばるレシーバー(受信機)をカメラのUSBポートに挿す必要がなくなりました。レシーバーが不要になることで、カメラの防水カバーを閉じたまま運用できるため、水辺や雨天でも高音質なワイヤレス収録が可能になるのは、アウトドア撮影において計り知れないメリットです。

48kHzの高音質収録と音声バックアップ

音質面でも妥協はありません。DJI Mic 2接続時は48kHz/16bitの高音質録音が可能で、まるでスタジオで収録したかのようなクリアな音声をケーブルレスで実現します。

さらに気が利いているのが「音声バックアップ機能」です。これは外部マイクで声を収録しながら、同時にカメラの内蔵マイクで環境音(アンビエント)を別トラックに記録できる機能です。以前、外部マイクを使った際に声だけがクリアすぎて「周囲の音が聞こえない不自然な映像」になってしまった経験がありますが、この機能を使えば、編集時に環境音をミックスして臨場感を調整できます。この細やかな配慮こそ、クリエイターの現場を知り尽くしたDJIならではの強みだと感じました。

有線接続と音声コマンドの利便性

もちろん、別売りの3.5mmオーディオ拡張アクセサリーを使えば、従来の有線マイクも使用可能です。バッテリー切れの心配がない有線接続は長時間の定点撮影などで重宝しますが、防水カバーを開ける必要があるため、アクティブなシーンではやはりワイヤレス接続の恩恵が大きいです。また、手がふさがっている状況でも「録画開始」などの声掛けで操作できる音声コマンドの認識精度も高く、ソロ撮影の強い味方となってくれます。

まとめ:音声品質とマイク

  • 内蔵マイク:3つのマイクによるステレオ録音と風ノイズ低減機能により、単体でもクリアな音声収録が可能。
  • DJI Mic 2連携:レシーバー不要で「2台」のトランスミッターをBluetooth直結できるため、Action 4よりも複数人での撮影セットアップが簡素化された。
  • 防水性の維持:USBポートにレシーバーを挿す必要がないため、カバーを閉じたまま防水性能を維持してワイヤレスマイクが使える。
  • 高音質収録:48kHz/16bitの収録に対応し、プロレベルのクリアな音声を実現。
  • 音声バックアップ:外部マイク使用時も内蔵マイクで環境音を記録でき、編集時の臨場感演出に役立つ。

アクセサリーと拡張性:Osmo Action 5 Proのポテンシャルを引き出す装備

Osmo Action 5 Proで撮影している様子。自転車にマウント。

Osmo Action 5 Proは単体でも強力なカメラですが、豊富な純正アクセサリーや計算されたマウントシステムを駆使することで、その真価を発揮します。ここでは、撮影の効率を劇的に変えるクイックリリースシステムや、実際に使って便利だったアクセサリー、そして迷いがちな「コンボ選び」の正解について、Osmo Action 4との互換性にも触れながらレビューしていきます。

信頼と実績のマグネット式クイックリリース

Osmo Actionシリーズの代名詞とも言える「マグネット式クイックリリース設計」は、本機でも健在です。カメラ底面の強力な磁石と両サイドの爪で固定するこのシステムは、近づけるだけで「カチッ」と吸い付くように装着され、取り外しは両側のクリップをつまむだけという手軽さです。

実際にサイクリングの撮影で使用しましたが、ハンドルバーのマウントからヘルメットのマウントへ、そして休憩中は自撮り棒へと、数秒でカメラを移動できる快適さは一度味わうと戻れません。ねじ込み式のマウントで感じていたストレスが嘘のようです。

Osmo Action 5 Proのクイックリリースで自撮り棒を装着している様子。

また、付属の「保護フレーム」を装着すれば、カメラを縦向きにしてマウントに固定できるため、Instagramのリール動画やTikTok用の縦動画撮影への切り替えも一瞬です。このシステムはOsmo Action 4と共通規格であり、旧モデルで揃えたマウント資産が無駄にならない点も、乗り換えユーザーにとっては大きなメリットと言えるでしょう。

182°の超・超広角「Osmo Action 拡張レンズ」

さらに迫力ある映像を求めるなら、オプションの「Osmo Action 拡張レンズ」は見逃せません。標準でも155°と十分広い視野角を持っていますが、このレンズを装着すると視野角は驚異の182°まで広がります。

マウンテンバイクで林道を駆け抜けるシーンで試してみましたが、視界の両端がギュンと引き伸ばされることでスピード感が段違いに増し、まるで自分が弾丸になって飛んでいるかのような疾走感ある映像が撮れました。標準レンズでは収まりきらない雄大な風景や、狭い室内での集合写真などでも威力を発揮します。

Osmo Action 5 Proのアクセサリーを自転車に装着している。

撮影を快適にするおすすめ純正アクセサリー

数あるアクセサリーの中で、特に実用的だと感じた3点を紹介します。

まず、長時間のVlog撮影で重宝したのが「Osmo Action 多機能チャージングハンドル」です。これは単なるグリップではなく、大容量バッテリーを内蔵しており、カメラに給電しながら撮影を続けられます。手元のボタンで録画操作ができるほか、三脚としても使えるため、定点撮影から歩き撮りまでこれ一本で完結します。

Osmo Action 5 Proのアクセサリー2種類。胸に装着するものとヘルメットに装着するもの。

次に、手軽なPOV(一人称視点)撮影に欠かせないのが「Osmo Action ネックブラケット」です。首にかけるだけで両手がフリーになり、料理動画や開封動画、あるいは街歩きの視点を簡単に記録できます。シリコン素材で肌触りも良く、自由な形に変形できるので、自分の体格に合わせてフィットさせられました。

そして、プロ品質の映像を目指すなら「Osmo Action NDフィルターキット」も外せません。日中の明るすぎる環境でも、NDフィルターで光量を落とすことで適切なシャッタースピードを維持でき、自然なモーションブラーのかかったシネマティックな映像が撮れます。

結論:買うなら絶対に「アドベンチャーコンボ」

購入時に迷うのが、基本セットの「スタンダードコンボ(55,000円)」にするか、付属品が充実した「アドベンチャーコンボ(69,300円)」にするかです。結論から言えば、予算が許す限り「アドベンチャーコンボ」を強くおすすめします。

理由は明確で、プラス約14,000円の差額で「予備バッテリー2個」「多機能バッテリーケース 2」「1.5m延長ロッド」が付いてくるからです。特に「多機能バッテリーケース 2」は優秀で、3つのバッテリーをまとめて急速充電できるだけでなく、モバイルバッテリーとしてスマホへの給電も可能です。バッテリー単体やロッドを後から個別に買い足すと割高になるため、長時間撮影を少しでも考えているなら、最初からアドベンチャーコンボを選んでおけば間違いありません。

まとめ:アクセサリーと拡張性

  • クイックリリース設計:マグネットと爪による固定は着脱が極めて速く、Action 4と互換性があるため既存の資産を活かせる。
  • 縦向き撮影:付属の保護フレームを使用することで、マウントを変更せずにスムーズに縦動画の撮影へ移行できる。
  • 拡張レンズ:別売りのレンズを装着することで視野角が182°まで広がり、スピード感と没入感が劇的に向上する。
  • おすすめアクセサリー:給電可能な「多機能チャージングハンドル」や、手軽にPOV撮影ができる「ネックブラケット」、映像表現を高める「NDフィルター」が実用的。
  • コンボの比較:予備バッテリーや充電ケース、延長ロッドがセットになった「アドベンチャーコンボ」の方が、後から買い足すよりも圧倒的にコストパフォーマンスが高い。

Osmo Action 5 Proのメリット・デメリット

Osmo Action 5 Pro 実機 本体 正面。

Osmo Action 5 Proは、多くのアクションカメラが抱える弱点を克服し、非常に高い完成度を誇るモデルです。しかし、万能というわけではなく、他の最新アクションカメラと比較することで、その真の長所と、購入前に考慮すべき短所が見えてきます。ここでは、前モデルOsmo Action 4や競合製品との比較を交えながら、メリットとデメリットを詳しく解説します。

【メリット】

メリット1:圧倒的なバッテリー性能と熱耐性

Osmo Action 5 Pro最大のメリットは、アクションカメラの常識を覆すほどのバッテリー持続時間と熱耐性です。4K/30fpsで約154分という長時間の連続撮影が可能で、これはOsmo Action 4を大幅に上回ります。GoPro HERO13 Blackなどが長年課題としてきた熱暴走の問題もほぼ解消されており、炎天下での撮影でも熱で停止することなく、安心して撮影を続けられる絶大な信頼感があります。

メリット2:クラス最高レベルの耐久性と防水性能

本体だけで水深20mまで対応する防水性能は、他の追随を許しません。これはGoPro HERO13 BlackやOsmo 360(それぞれ10m)、Insta360 Ace Pro 2(12m)といった競合製品の数値を大きく上回ります。潜水ケースなしで、より深く、より安心して水中撮影に臨めることは、ダイビングやシュノーケリングを楽しむユーザーにとって大きなアドバンテージです。-20℃の低温環境でも長時間動作するため、季節を問わずあらゆるアウトドアシーンで活躍します。

メリット3:「カード忘れ」を過去にする内蔵ストレージ

47GBの内蔵ストレージを搭載している点も、非常に実用的なメリットです。これにより、万が一microSDカードを忘れたり、カードがエラーを起こしたりしても、撮影を続行できます。Osmo 360を除く、GoPro HERO13 BlackやInsta360 Ace Pro 2、Insta360 X5といった主要な競合製品にはない大きな特徴であり、撮りたい瞬間を逃さないという安心感につながります。もちろん、最大1TBまでのmicroSDカードにも対応しており、容量の心配は皆無です。

メリット4:独自のインテリジェント機能と高い操作性

Osmo Action 5 Proは、ジンバルなしで被写体を自動追尾する「人物追尾機能」や、ワイヤレスマイク「DJI Mic 2」とレシーバーなしで直接接続できる機能など、独自のインテリジェント機能を搭載しています。これらはVlog撮影の質と手軽さを劇的に向上させるもので、GoPro HERO13 BlackやInsta360シリーズにはない大きな魅力です。定評のあるマグネット式クイックリリースと合わせ、撮影の自由度を大きく広げてくれます。

【デメリット】

デメリット1:最大解像度とセンサーサイズ

Osmo Action 5 Proの最大の弱点は、最大動画解像度が4Kである点です。Insta360 Ace Pro 2や360度カメラのInsta360 X5、Osmo 360が8K撮影に対応し、GoPro HERO13 Blackも5.3Kでの撮影が可能な中、解像度のスペックでは一歩譲ります。より高精細な映像からのトリミングや、大画面での視聴を重視するユーザーにとっては、物足りなさを感じる可能性があります。また、センサーサイズも1/1.3インチと優秀ですが、Osmo 360(1/1.1インチ)やInsta360 X5(1/1.28インチ)よりは小さいです。

デメリット2:限定的なズーム機能

本機のズームは最大2倍のデジタルズームのみで、使用すると画質が明らかに劣化します。光学的なズーム機能はなく、クリアな画質のまま被写体に寄ることはできません。対照的に、GoPro HERO13 Blackは別売りの交換レンズシステムに対応しており、マクロレンズなどを使えば、画質を損なうことなく撮影の幅を広げることが可能です。遠くの被写体を撮りたいシーンが多いユーザーには不向きかもしれません。

デメリット3:標準カラーの味付けと一部の機能

撮影してそのままの色味を楽しむ場合、標準のカラープロファイルがやや鮮やかすぎる(ビビッド気味)と感じることがあります。より自然な色合いを求める場合は、D-Log Mモードで撮影し、後から編集で色を調整する一手間が必要になるかもしれません。また、アプリの編集テンプレートはGoProのQuikほど豊富ではなく、一部の物理ボタンが硬いと感じるなど、細かな点で好みが分かれる部分も存在します。

Osmo Action 5 Pro スペック(仕様)一覧

  • モニター: フロント1.46インチ、リア2.5インチのデュアルOLED高輝度タッチスクリーン
  • ストレージ: 64GBの内蔵ストレージ (使用可能領域47GB)
  • 対応SDカード: microSDカード (最大1TB)
  • バッテリー: 1950mAh リチウムイオン 1Sバッテリー
  • 撮影時間: 最大240分 (1080p/24fps、安定化オン、画面オフ時)
  • 充電 時間: 約50分で100% 、15分の充電で2時間の撮影が可能
  • インターフェース: USB-C (USB 3.0対応)
  • 通信(接続性): Wi-Fi 6.0 、Bluetooth 5.1
  • センサー: 1/1.3インチCMOSセンサー
  • ジャイロスコープ: 搭載
  • 画質: 動画:最大4K/120fps 、静止画:最大40MP (7296×5472)
  • 手ブレ補正: 電子式手ブレ補正 RockSteady 3.0 (360° HorizonSteady機能付き)
  • 耐久性: 本体のみで水深20m防水 、-20℃の耐寒性
  • レンズ: 絞り f/2.8 、焦点範囲 0.35m~無限遠
  • 画角: 最大155° (別売りの拡張レンズで182°まで拡張可能)
  • ISO感度: 写真: 100~25600 、ビデオ: 100~51200
  • マイク: 3つの内蔵マイク 、DJI Mic 2トランスミッターに直接接続対応
  • 操作性: デュアルタッチスクリーン 、音声コントロール 、被写体トラッキング機能
  • 動作温度: -20℃~45℃
  • サイズ: 70.5 × 44.2 × 32.8 mm
  • 重量: 146g
  • カラー: ディープブラック
  • マウント(アクセサリー): マグネット式クイックリリース設計 、Osmo Actionシリーズのアクセサリーと互換
  • 付属品: (スタンダードコンボ) カメラ本体、バッテリー、保護フレーム、マウント2種、止めねじ、ケーブル、プロテクター類

スタンダードコンボとアドベンチャーコンボの付属品

Osmo Action 5 Pro」には標準のスタンダードコンボと豊富な付属品を備えたアドベンチャーコンボの2セットを用意しています。

スタンダードコンボの付属品(同梱品)

  • 1.Osmo ActionエクストリームバッテリーPlus(1950 mAh)
  • 2.Osmo Action保護フレーム(水平&垂直取り付け)
  • 3.Osmo Actionクイックリリース式アダプターマウント
  • 4.Osmo Action接着式カーブベース
  • 5.Osmo止めねじ
  • 6.Type-C – Type-C PD規格対応ケーブル
  • 7.Osmo Action 5 Proゴム製レンズプロテクター
  • 8.Osmo Action 5 Proガラスレンズカバー
  • 9.Osmo Action滑り止めパッド

アドベンチャーコンボの付属品(同梱品)

  • 1.スタンダードコンボの付属品すべて
  • 2.Osmo Actionクイックリリース式アダプターマウント(ミニ)
  • 3.Osmo Action多機能バッテリーケース
  • 4.Osmo 1.5 m延長ロッド

Osmo Action 5 Proの評価

Osmo Action 5 Proの本体。アクセサリー装着。

9つの基準で「Osmo Action 5 Pro」を5段階で評価してみました。

項目別評価

画質: ★★★★★
新世代センサーによる昼夜を問わない高い描写力は、アクションカメラの常識を覆します。特に13.5ストップのダイナミックレンジは、明暗差の激しい場面でも自然な階調を維持します。

手ぶれ補正: ★★★★★
強力な手ブレ補正「RockSteady 3.0」は、激しい動きの中でも、まるでジンバルを使ったかのような滑らかな映像を実現します。ファームウェアアップデートでさらに挙動が改善されました。

耐久性・防水性: ★★★★★
ケースなしで水深20mというトップクラスの防水性能に加え、-20℃でも動作する優れた耐寒性を備え、あらゆる過酷な環境下で安心して使えます。

バッテリー性能: ★★★★★
前モデル比で50%向上した圧倒的な持続時間と、15分の充電で2時間撮影できる急速充電は、バッテリーに関するあらゆる不安を解消してくれます。

携帯性: ★★★★☆
アクションカメラとして標準的なサイズと重量で、持ち運びに不便はありません。ただし、携帯性において他を圧倒するほどの革新的なコンパクトさではありません。

操作性: ★★★★☆
明るく見やすいデュアルOLEDタッチスクリーンと、マグネット式クイックリリースの利便性は秀逸です。一部ボタンが硬いという声もありますが、全体的に直感的でスピーディーな操作が可能です。

機能性: ★★★★★
ジンバルなしの「人物追尾機能」や47GBの内蔵ストレージ、DJI Mic 2とのダイレクト接続など、競合にはない革新的で実用的な機能が満載です。

価格: ★★★★★
最新のGoProよりも安価な価格設定でありながら、多くの点で性能が上回っており、コストパフォーマンスは非常に高いと言えます。

使いやすさ: ★★★★★
高速起動、バッテリーやストレージの不安解消、AIによるアシスト機能など、撮影から編集までのあらゆる手間を削減し、誰でもストレスフリーな撮影体験ができます。

総評】 ★★★★★

アクションカメラの「弱点」を克服した一台

Osmo Action 5 Proは、これまで多くのアクションカメラユーザーが抱えていた共通の悩み、すなわち「暗所性能の低さ」「バッテリーの短さ」「熱暴走」という3つの大きな弱点を、見事に克服した一台です。新世代1/1.3インチセンサーと「SuperNightモード」は、これまでノイズに埋もれがちだった夜のシーンを驚くほどクリアに描き出します。

また、前モデル「Osmo Action 4」を遥かに凌駕するバッテリー性能は、一日中撮影しても尽きないほどのスタミナを誇り、「バッテリー切れ」という言葉を忘れさせてくれるほどです。そして、最も重要なのが、高画質で長時間の撮影を続けても熱で停止することのない、圧倒的な信頼性。これらの進化により、Osmo Action 5 Proは、撮りたいと思った瞬間を、どんな環境でも確実に記録できる、真のオールラウンドカメラへと昇華しました。

撮影から共有まで、あらゆる体験がストレスフリー

本機の真の価値は、単なるスペックの向上だけではありません。撮影の準備から映像の共有に至るまで、ユーザーが感じるあらゆるストレスを徹底的に排除している点にあります。47GBの内蔵ストレージは、microSDカードを忘れたり、容量が一杯になったりする不意のアクシデントから撮影者を守ってくれます。

DJIが誇るマグネット式クイックリリースは、面倒なネジの付け外しから解放し、マウントの変更をわずか数秒で可能にします。さらに、Vlog撮影の質を劇的に向上させるDJI Mic 2とのダイレクト接続機能は、これまで外部レコーダーや複雑な配線が必要だった高品質な音声収録を、驚くほど手軽なものに変えてくれました。これらの機能が組み合わさることで、ユーザーは機材のセッティングに悩むことなく、目の前の「撮りたいモノ」に完全に集中することができるのです。

競合を凌駕する圧倒的なコストパフォーマンス

これだけの革新的な機能と、プロの現場でも通用するほどの高い性能を備えながら、Osmo Action 5 Proは主要な競合製品であるGoProの最新モデルよりも安価に設定されています。水深20m防水、47GB内蔵ストレージ、DJI Mic 2ダイレクト接続といった独自の強みを持ちながら、この価格を実現している点は驚異的です。

初めてアクションカメラを手にする人にとっては、これ以上ないほど完成度の高い入門機であり、長年GoProを使い続けてきたベテランユーザーにとっても、そのストレスフリーな使い心地と高い信頼性は、乗り換える十分な動機となるでしょう。Osmo Action 5 Proは、間違いなく現在のアクションカメラ市場において、最も賢く、そして満足度の高い選択肢の一つです。

購入前の注意点

完璧に見える本機ですが、いくつか留意点があります。標準のカラープロファイルはやや鮮やかな味付けのため、見たままの自然な色味を好む方はD-Log Mでの撮影が基本となるでしょう。また、電源オフ時でもバッテリーが少量消耗する場合があるとの報告があり、数日間の旅行などで使用しない場合は、直前に充電するかバッテリーを抜いておくと安心です。

さらに、一部の物理ボタンが硬めに感じる点や、アプリの編集テンプレートがGoProのQuikほど豊富ではない点など、些細ながらも好みが分かれる部分も存在します。これらの特性を理解した上で購入を検討することが、満足度を高める鍵となります。

どんな人に最適か

本機は、Vlog撮影でクリアな音声を届けたいコンテンツクリエイターに最適です。DJI Mic 2とのダイレクト接続機能は、他のアクションカメラにはない大きな利点です。また、過酷な環境に挑むアスリートやアウトドア愛好家にも最高の選択肢となるでしょう。水深20mの防水性能や圧倒的な熱耐性、長時間のバッテリーは、どんな状況でも撮影を続けられるという絶対的な信頼感をもたらします。さらに、GoProなどの既存のアクションカメラが抱えるバッテリーや熱問題に不満を感じているユーザーにとって、そのストレスから解放してくれる決定的な一台となるはずです。

Osmo Action 5 Proの価格・購入先

Osmo Action 5 Pro 正面

※価格は2025/11/27に調査したものです。価格は変動します。

DJIストア

  • スタンダードコンボ: 55,000円(税込)、
  • アドベンチャーコンボ: 69,300円(税込)、

で販売されています。

DJIストアで「Osmo Action 5 Pro」をチェックする

ECサイト(Amazon、楽天、ヤフーなど)

  • Amazonで45,000円(税込)、
  • 楽天市場で45,000円(送料無料)、
  • ヤフーショッピングで49,070円、
  • AliExpressで52,051円、
  • 米国 Amazon.comで$259.00、

で販売されています。

で販売されています。

Amazonで「Osmo Action 5 Pro」をチェックする

楽天市場で「Osmo Action 5 Pro」をチェックする

ヤフーショッピングで「Osmo Action 5 Pro」をチェックする

AliExpressで「Osmo Action 5 Pro」をチェックする

米国 Amazon.comで「Osmo Action 5 Pro」をチェックする

※AliExpressでの購入方法・支払い方法はこちらのページで紹介しています。
AliExpressで激安ガジェットをお得に購入する方法を徹底 解説

おすすめのライバル機種と価格を比較

Osmo Action 5 Pro」に似た性能をもつアクションカメラも販売されています。価格の比較もできるので、ぜひチェックしてみてください。

Osmo Action 6

DJIから発売された1/1.1インチCMOSセンサー搭載のアクションカメラです(2025年11月18日 発売)。

内蔵50GBストレージ、1/1.1インチCMOS(正方形センサー)、155度の広角レンズ(f/2.0-f/4.0可変絞り)、フロント1.46インチ・リア2.5インチのOLEDタッチスクリーン、最大240分の撮影が可能な1950mAhバッテリー、SDカードスロットを搭載しています。

また、可変絞り(f/2.0〜f/4.0)、「4Kフリークロップモード」、「フィルムトーン」機能、「2倍ロスレスズーム」、FOVブーストレンズ(別売)、マクロレンズ(別売)、約38MP静止画、RockSteady 3.0 / 3.0+およびHorizonSteadyによる手ブレ補正、「OsmoAudio」(Bluetoothマイク直接接続)、マグネット式のクイックリリースシステム(両方向対応)、タイムコードに対応。

ジェスチャー操作、音声操作、スーパーナイトモード(動画ISO最大51200)、最大4K120fpsのフレームレート動画、スローモーション撮影(4K120fps)、10-bit D-Log Mカラーシステム、水深20m防水(ケースなし)、60m防水(ケースあり)、IP68等級の耐久性、-20℃の耐寒性(ケースなし)にも対応しています。

販売形態は、スタンダードコンボ、アドベンチャーコンボ(バッテリー3個、充電ケース、延長ロッド等付属)が用意されています。

価格は、Amazonで59,730円(税込)、楽天市場で61,270円(税込・送料無料)、ヤフーショッピングで61,270円、AliExpressで79,046円、米国 Amazon.comで$369.00、です。

関連記事:Osmo Action 6徹底レビュー!5 Proとの決定的な違いと進化点は?

Amazonで「Osmo Action 6」をチェックする

Insta360 GO Ultra

Insta360から発売されたアクションカメラです(2025年8月21日 発売)。

1/1.28インチセンサー、156°の超広角レンズ(F2.85)、アクションポッドに搭載された2.5インチのフリップ式タッチスクリーン、カメラ単体で70分、アクションポッドとの併用で200分の撮影が可能なバッテリー(カメラ: 500mAh, アクションポッド: 1450mAh)を搭載しています。

また、AI編集(FlashCut)、豊富なテンプレートを使った編集、最高4K60fpsの動画撮影、PureVideoモード、FlowState手ブレ補正技術と360度水平維持、スローモーション撮影、クリエイティブモード、AIによるノイズリダクション機能付きマイク、ジェスチャー操作、音声制御2.0、最大50MPの写真解像度、防水(カメラ本体は水深10mまで)、IPX4防滴のアクションポッド、マグネット式のマウントシステムに対応しています。

価格は、Amazonで55,000円、楽天市場で55,000円(送料無料)、ヤフーショッピングで64,800円、です。

関連記事:Insta360 GO Ultra 徹底レビュー!GO 3Sからの進化点と欠点

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Insta360 Ace Pro 2

Insta360から発売されたライカレンズ搭載のアクションカメラです(2024年10月22日に 発売)。

デュアルチップ、1/1.3インチ8Kセンサー、157度のライカ・ズマリットレンズ、2.5インチのタッチスクリーン(フリップ式)、180分の撮影が可能な1800mAhバッテリーを搭載しています。

また、「ポーズ録画」(録画の一時停止やキャンセル)、ジェスチャー操作、音声制御2.0(音声による操作)、AIハイライト・アシスタント、自動編集、8K30fps動画、4K60fpsアクティブHDR、PureVideoによる低照度性能、4K120fpsスローモーション、FlowState手ブレ補正技術、

風切り音を軽減するためのウィンドガード(付属)、防水(潜水ケースなしで12m、潜水ケースに入れた状態で60mまで)、マグネット式のマウントシステムに対応しています。

価格は、Amazonで51,800、楽天市場で51,800円(税込)、ヤフーショッピングで51,800円(送料無料)、です。

関連記事:Insta360 Ace Pro 2を徹底レビュー!初代からの進化点と欠点は?

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GoPro HERO13 Black

GoProから発売されたアクションカメラです(2024年9月11日に発売)。1/1.9型CMOSセンサー、1900mAhの「Enduroバッテリー」、GP2 プロセッサを搭載しています。

また、デオブレ補正「HyperSmooth 6.0」、最大5.3K/60fpsの動画記録、「HERO Black (HB)シリーズレンズ」(別売・超広角レンズ、マクロレンズ、アナモフィックレンズ)、「バーストスローモーション」、「Contactoマグネット式ドア(別売)」、「マグネット式ラッチ機能」、GPS機能(速度、経路、地形、高度、重力、加速度を記録)、NDフィルター(ND4、8、16、32の4枚1セット・別売)に対応しています。

価格は、Amazonで55,800円(税込)、楽天市場で54,450円、ヤフーショッピングで54,450円、です。

関連記事:GoPro HERO13 Blackレビュー!HERO12との比較でわかる違い

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Osmo 360

DJIから発売される360度撮影に対応したアクションカメラです(2025年8月1日 発売)。

1/1.1インチ角型CMOSセンサー、f/1.9レンズ(シングルレンズモードで最大170°)、2.0インチモニター、最大190分(6K/24fps時)の撮影が可能な1950mAhバッテリー、128GBの内蔵ストレージを搭載しています。

また、スマートトラッキング、体性感覚フレーミング、ジェスチャーコントロールや音声操作、最大8K/50fpsのパノラマ動画、1億2000万画素のパノラマ写真撮影、手ブレ補正技術「RockSteady 3.0」および「HorizonSteady」に対応。

水深10mまでの防水性能と-20℃の耐寒性、4マイク搭載による高音質録音、Osmo Actionシリーズのアクセサリーと互換性のある磁気クイックリリースマウント、PC用編集ソフト「DJI Studio」、急速充電にも対応しています。

価格は、Amazonで50,380円(税込)、楽天市場で50,380円(送料無料)、ヤフーショッピングで56,880円、です。

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Insta360 X5

Insta360から発売された8K 360度動画撮影に対応したアクションカメラです(2025年4月22日に 発売)。

デュアル1/1.28インチセンサー(X4比144%拡大)、Corning Gorilla Glass採用の2.5インチ大型タッチスクリーン、2400mAhバッテリー(5.7K24fps・耐久モードで最長185分の撮影が可能)、microSDカードスロット(UHS-I V30以上のmicroSDカード対応)、4基の内蔵マイクを搭載しています。

また、最高8K@30fpsの360度動画撮影、交換式レンズシステム、超高速トリプルAIチップシステム、新ウインドガードによる風切り音の低減、マグネット式マウント、「ツイスト撮影」、ジェスチャー操作、音声制御 2.0に対応。

約72MP写真撮影、低照度性能を高めるPureVideoモード、アクティブHDR(5.7K 60fps)、強力なFlowState手ブレ補正と360度水平維持機能、光学式ウルトラハードフィルム、単体で15mの防水性能、急速充電(30W PD充電器使用時、35分で100%、20分で80%まで)、USB-C 3.0ポート、Wi-Fi 5、Bluetooth 5.2にも対応しています。

価格は、Amazonで67,800円(税込)、楽天市場で67,800円(送料無料)、ヤフーショッピングで70,950円、です。

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