2023年9月に登場した「GoPro HERO12 Black」は、アクションカメラの代名詞として知られるGoProシリーズの最新フラッグシップモデルです 。定評のあった性能をさらに引き上げ、新たに5.3K HDRビデオ撮影やBluetoothオーディオ接続などの多彩な機能を追加したことで、プロのクリエイターから週末のアクティビティを楽しむ方まで、多くの注目を集めています。
このレビューでは、前モデル「HERO11 Black」との比較を交えながら、HERO12 Blackがあなたのアクティビティや日常をどれだけ豊かに彩るのか、その実力を徹底的に検証しました。
【先に結論からお伝えしましょう】
GoPro HERO12 Black の長所(Pros):
- 5.3K HDRビデオによる、逆光にも強い圧倒的な高画質
- HyperSmooth 6.0による、ジンバル不要の強力な手ブレ補正
- Bluetoothオーディオ接続に対応し、ワイヤレスマイクでのクリアな音声収録が可能に
- 改善された電源管理による、撮影時間の向上と優れた耐寒性能
- 本体に1/4インチネジ穴が搭載され、一般的な三脚への取り付けが容易に
- Log撮影やタイムコード同期など、プロ向けの高度な機能が満載
GoPro HERO12 Black の短所(Cons):
- センサーサイズの限界から、暗所での撮影はノイズが目立ちやすい
- 高画質での長時間撮影時に、本体の発熱で録画が停止するリスクがある
- バッテリー持ちは改善されたものの、多くのユーザーは予備バッテリーが必須と感じている
- HERO11まで搭載されていたGPS機能が廃止された
- 内蔵マイクの音質は限定的で、高音質を求めるなら外部マイクが必要
総合評価:
GoPro HERO12 Blackは、日中の屋外アクティビティにおいて最高の映像品質と安定性を求めるクリエイターやVloggerにとって、これ以上ない選択肢です。一方で、暗所撮影や長時間の連続撮影には課題も残るため、自身の用途を明確にした上で選ぶべき、使う人を選ぶ高性能モデルと言えるでしょう。
<この記事で分かること>
- GoPro HERO12 Blackの画質レビュー(HDRビデオ、10-bitカラーの実力)
- 進化した機能の徹底解説(Bluetoothオーディオ、Maxレンズモジュラー2.0の活用法)
- ハードウェアの進化点(バッテリー性能、防水性、アクセサリー互換性)
- 前モデルHERO11 Blackとの詳細な比較と、買い替えるべきかの判断基準
- リアルなメリット・デメリットと、実際に使ったユーザーの口コミ・評判のまとめ
- 気になる熱問題(熱暴走)とその具体的な対策
- GPS機能廃止など、購入前に知っておくべき重要な変更点
- 詳しいスペック(仕様)一覧と、最新の価格・お得な購入先情報
- DJI Osmo Action 4など、ライバルとなる類似製品との違い
- 初心者からプロまで、本当にこのカメラがおすすめなのはどんな人か
この記事を最後まで読むことで、あなたが「GoPro HERO12 Black」を購入するべきかどうかが、はっきりと分かるはずです。購入で後悔したくない方は、ぜひ参考にしてみてください。
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公式ページ:GoPro HERO12 Blackアクションカメラ (防水 + ブレ補正) | GoPro
画質:GoPro HERO12 Blackは「光」と「色」を制する映像革命
アクションカメラの画質は、もはや「記録」するだけの時代ではない。GoPro HERO12 Blackを手にして、私はその事実を痛感しました。前モデルのHERO11 Blackも十分すぎるほど高画質でしたが、HERO12 Blackが描き出す映像は、撮影した瞬間を「追体験」させるほどのリアリティと感動を与えてくれます。これは単なるスペックの向上ではなく、映像表現における一つの到達点と言えるかもしれません。
逆光さえも味方につける「5.3K HDRビデオ」の衝撃
私がHERO12 Blackの真価を最も感じたのは、逆光シーンでの撮影でした。先日、友人と山頂から夕日を眺めていた時のことです。沈みゆく太陽の眩い光と、影になり始める山々の稜線を一つのフレームに収めようとしました。HERO11 Blackであれば、空のオレンジ色は白く飛び、山のディテールは黒く潰れてしまっていたでしょう。
しかし、HERO12 Blackの「5.3K HDRビデオ」は、その両方を驚くほど忠実に描き出してくれたのです。太陽の輪郭はくっきりと保たれ、夕日に染まる雲のグラデーション、そして影の中にある木々の質感までもしっかりと記録されていました。これまでなら撮影を諦めていたような明暗差の激しい環境でも、迷わずシャッターを押せる。この安心感は、撮影の自由度を格段に引き上げてくれました。
空の青、森の緑。グラデーションが織りなす「10-bitカラー」の深み
HERO12 Blackは、10億色以上を表現できる「10-bitカラー」に対応しています。これにより、映像の色彩表現が飛躍的に豊かになりました。特に感動したのは、雨上がりのハイキングで撮影した映像です。しっとりと濡れた苔の深い緑、木々の間から差し込む光、そして霧を含んだ空の淡い青。それらの色が織りなす繊細なグラデーションが、目で見たままの美しさで再現されていました。
従来の8-bitカラー(約1600万色)では、色の移り変わりが帯状に見えてしまう「カラーバンディング」が起こりがちでしたが、HERO12 Blackの映像にはそれがありません。後から編集で色味を調整する際にも、階調が豊かで破綻しにくく、クリエイティブな表現の幅が大きく広がったことを実感しています。
動画だけじゃない。一瞬を永遠にする「27MP写真」の実力
動画性能に注目が集まりがちですが、静止画の実力も忘れてはなりません。27メガピクセルという高解像度は、まさに「撮りたい放題」の自由をもたらしてくれます。先日、カヤックを楽しんでいる際に広角で動画を撮影していたのですが、後から映像を見返すと、水面に映る雲の形がとても美しい一瞬がありました。
そのフレームを静止画として切り出したところ、まるで最初から写真として撮影したかのような、シャープで高精細な画像が得られたのです。さらに、その一部をSNS投稿用にトリミングしても画質の劣化はほとんど感じられません。動画撮影の副産物としてではなく、作品レベルの写真を気軽に手に入れられる。これもHERO12 Blackの大きな魅力の一つです。
まとめ:画質
- HERO11 Blackとの比較:HDRビデオの有無が最も大きな違い。逆光耐性とダイナミックレンジの広がりで表現力に明確な差が出ます。
- 5.3K HDRビデオ:これまで諦めていた明暗差の激しいシーンでも、見たままの感動を映像に残せる最強の武器です。
- 10-bitカラー:繊細な色の階調を滑らかに表現し、映像に深みとリアリティを与えてくれます。
- 27MP写真:動画からの切り出しでも全く妥協のない高画質。一瞬のチャンスを逃さず、最高の写真を手に入れることができます。
- 総評:HERO12 Blackの画質は、撮影の常識を変える力を持っています。あらゆる光の状況に対応し、豊かな色彩で世界を切り取る。まさに「記憶をより鮮やかに記録する」ための最高のツールです。
機能:GoPro HERO12 Blackは撮影の「枠」を超えるクリエイティブツール
GoPro HERO12 Blackは、単に美しい映像を撮るだけのカメラではありません。その真価は、撮影者の創造力を刺激し、これまでの常識を覆す多彩な機能にこそあります。
前モデルのHERO11 Blackも非常に高機能でしたが、HERO12 Blackは特に「音声収録の自由度」「圧倒的な視野角」「SNS時代への最適化」といった点で、撮影体験そのものを別次元へと引き上げてくれました。これはもはやアクションカメラではなく、ポケットに入る映像制作スタジオです。
音声もワイヤレスの時代へ。Bluetoothオーディオ接続の革命
私がHERO12 Blackの機能で最も衝撃を受けたのが、Bluetoothオーディオへの対応です。先日、バイクツーリングの際にヘルメットへマウントして使用したのですが、これまでは風切り音との戦いでした。しかしHERO12 Blackでは、ヘルメット内のインカム(ワイヤレスイヤホン)と直接ペアリングすることで、走行中の自分のナレーションや息づかいまでもクリアに録音できたのです。
まるで自分のラジオ番組を収録しているかのような感覚で、映像にリアルな臨場感を加えることができました。HERO11 Blackでは外部マイクの接続に有線のアダプターが必要でしたが、ケーブルの煩わしさから解放されたことで、活用の幅は無限に広がります。「GoPro、録画開始」と声をかけるだけで録画が始まる音声コマンドも、グローブを外せない状況で非常に重宝しました。
視界のすべてを写し撮る。Maxレンズモジュラー2.0との出会い
別売の「Maxレンズモジュラー2.0」は、HERO12 Blackの可能性を最大限に引き出すための必須アクセサリーと言えるでしょう。先日、広大な丘陵地帯でこのレンズを装着して撮影したのですが、目の前に広がる地平線の端から端まで、人間の視界を超えるほどの光景が1フレームに収まる様に圧倒されました。
最大177度という超広角の世界は、まるで自分が鳥になって大空から見下ろしているかのような、ダイナミックで没入感のある映像を生み出します。HERO11でもMaxレンズは使用できましたが、2.0に進化したことで4K画質での撮影が可能になり、広大な景色をより高精細に記録できるようになった点は大きな進化です。強力な手ブレ補正も健在で、まさに鬼に金棒です。
SNS時代の最適解。カメラは横向きのまま「縦長ビデオ」を撮る
SNSへの投稿が当たり前になった今、縦長動画の需要はますます高まっています。HERO12 Blackは、このニーズに完璧に応えてくれました。友人とカフェで話している様子をテーブルに置いて撮影した際、カメラは横向きのまま、設定から「縦長モード」を選ぶだけで、スマートフォンで見やすい縦長の映像が記録できたのです。
HERO11でもアスペクト比8:7で撮影し、後から編集で切り出すことは可能でしたが、撮影の段階で最終的な構図を確認しながら撮れる手軽さは、HERO12ならではのメリットです。カメラの向きを変えたり、専用のマウントを用意したりする手間が一切なく、撮りたいと思った瞬間に最適なフォーマットで撮影できるこのスマートさは、日常のVlog撮影などで絶大な効果を発揮します。
マルチカメラ編集が驚くほど簡単に。プロの現場が身近になるタイムコード同期
複数のカメラを使って多角的に撮影した映像を編集するのは、プロでも時間のかかる作業でした。その常識を覆したのが、HERO12 Blackで新たに搭載された「タイムコード同期」機能です。先日、友人と2台のHERO12 Blackを使ってライブイベントを撮影した際、スマホアプリ「Quik」でQRコードを読み込ませるだけで、2台のカメラの時間がピタリと同期されました。
以前なら映像の音声を頼りに手作業で位置合わせをしていた編集作業が、ほんの数クリックで完了したのです。この機能により、編集にかかる時間が劇的に短縮され、よりクリエイティブな作業に集中できるようになりました。これはHERO11にはない画期的な機能であり、映像制作のハードルを大きく下げてくれることは間違いありません。
まとめ:機能
- Bluetoothオーディオ:ケーブルから解放され、クリアな音声収録とハンズフリー操作を実現する、待望の神機能です。
- Maxレンズモジュラー2.0:人間の視界を超えた圧倒的な超広角映像を4Kの高画質で撮影でき、表現の限界を突破させてくれます。
- 縦長ビデオモード:カメラを横置きしたままSNSに最適な動画が撮れる、スマートで効率的な現代の撮影スタイルです。
- タイムコード同期:マルチカメラ編集の概念を変えるプロレベルの機能。映像制作の効率を劇的に向上させます。
- 総評:HERO12 Blackは、撮影者が思い描くアイデアを形にするための機能が満載された、まさに次世代のクリエイティブツールです。
ハードウェア:GoPro HERO12 Blackは“信頼性”で選ぶタフな相棒
一見すると、GoPro HERO12 Blackは前モデルのHERO11 Blackと瓜二つに見えるかもしれません。しかし、そのボディに秘められたハードウェアの進化は、フィールドでの撮影体験を根本から変えるほどのインパクトを持っていました。
私が感じたのは、スペックシートの数字だけでは伝わらない「信頼性」の大幅な向上です。見た目は同じでも、中身は別物。HERO12 Blackは、より長く、より過酷な環境で撮影に集中させてくれる、まさに頼れる相棒でした。
見えない進化点:バッテリー駆動時間と極寒での安心感
私がHERO12 Blackのハードウェアで最大の恩恵を感じたのは、間違いなくバッテリー性能です。先日、丸一日かけて冬の雪山をスノーボードで滑り降りる際に使用したのですが、その差は歴然でした。HERO11 Blackを使っていた昨年は、低温によるバッテリー消費の速さに悩まされ、昼過ぎには予備バッテリーに交換するのが常でした。
しかし、同じ1720mAhのEnduroバッテリーを搭載しているにも関わらず、HERO12 Blackは夕方のラスト一本まで一度も交換することなく撮影を続けられたのです。これは、内部の電源管理システムが大幅に改善されたおかげでしょう。特に、気温が氷点下になる環境でもパフォーマンスが落ちにくい耐寒性能は、ウィンタースポーツを楽しむ私にとって、何物にも代えがたい安心感を与えてくれました。
ただし、、一日中安心して撮影を楽しむためには、やはり予備のバッテリーを1つ持っておくと万全でしょう。万が一の備えは、いざというときに役立ちます。
変わらぬタフネス:ためらいを消し去る10m防水
GoProの伝統ともいえる堅牢なボディと防水性能は、HERO12 Blackにもしっかりと受け継がれています。特別な防水ハウジングなしで水深10mまで対応するこの性能は、撮影の自由度を大きく広げてくれます。夏の日にカヌーを楽しんでいた最中、思わず川に飛び込みたくなった時がありました。
以前なら「カメラをどこかに置いてから…」と考えていた場面ですが、HERO12 Blackなら何もためらう必要はありません。そのままの状態で水に飛び込み、水中の美しい光景まで撮影することができました。突然の豪雨に見舞われても、まったく心配無用です。この「いつでもどこでも撮れる」という信頼感が、予期せぬシャッターチャンスを逃さないための重要な要素だと改めて実感しました。
創造性を解き放つ:広大なアクセサリーとの互換性
GoProの魅力は、その広大なアクセサリーのエコシステムにもあります。HERO12 Blackは、ヘッドストラップやチェストマウント、三脚、マイクなど、数えきれないほどのアクセサリーに対応しており、あらゆる視点からの撮影を可能にしてくれます。私が特に評価したいのは、本体サイズがHERO11 Blackから変わっていない点です。
これにより、私がこれまで集めてきたマウントやフィルター、ケースといった全てのアクセサリー資産を、そのままHERO12 Blackで活用することができました。
新しいモデルに買い替えるたびにアクセサリーまで一新しなければならない、というストレスや出費から解放されるのは、長年のユーザーにとって非常に大きなメリットです。この互換性があるからこそ、私たちは安心して最新モデルへとステップアップできるのです。
<GoPro HERO12 Blackで利用できる主なアクセサリー>
ヘッドストラップ、チェストマウント、ハンドグリップ、三脚マウント、サクションカップマウント、ハウジング、レンズ保護フィルター、シリコンケース、延長アーム、ライト、マイク
まとめ:ハードウェア
- HERO11 Blackとの比較:見た目は同じでも、内部の電源管理の進化によるバッテリー持続時間の差が最大の違いです。
- バッテリー性能:特に低温環境下での信頼性が増し、一日中交換を気にせず撮影に集中できる安心感があります。
- 防水・耐久性:従来通りのタフネスを維持しており、水辺や悪天候でも躊躇なく使える信頼性は健在です。
- アクセサリー互換性:これまでの資産を無駄にしないユーザーフレンドリーな設計で、スムーズな移行が可能です。
- 総評:HERO12 Blackのハードウェアは、撮影の持続力と拡張性という、カメラとして最も重要な信頼性を向上させた、真の進化形です。
GoPro HERO12 Blackのメリット・デメリット
GoPro HERO12 Blackは、定評のあるアクションカメラの性能をさらに引き上げた最新モデルです。5.3KのHDRビデオ撮影や進化した手ブレ補正など、多くの魅力的な機能が追加されました。一方で、旧モデルからの変更点や、特定の条件下での性能については注意すべき点も存在します。ここでは、公式情報やユーザーレビューを基に、そのメリットとデメリットを詳しく解説します。
【メリット】
メリット1:クラス最高レベルの画質とHDRビデオ対応
HERO12 Blackは、最大5.3Kのビデオ解像度に対応しており、4Kよりも91%高解像度な驚異的な映像を撮影できます 。新たに搭載されたHDR(ハイダイナミックレンジ)ビデオ機能により、逆光や明暗差の激しいシーンでも、白飛びや黒つぶれを抑え、より現実に近い色彩豊かで鮮やかな映像記録が可能になりました 。また、27メガピクセルの高精細な静止画撮影や、5.3Kビデオから24.7メガピクセルの写真を切り出すことも可能です 。
メリット2:進化した手ブレ補正「HyperSmooth 6.0」
エミー賞を受賞したGoProのビデオブレ補正機能は「HyperSmooth 6.0」へと進化しました 。この機能は、バイクや自転車での走行中や、大きな段差の衝撃もほとんど感じさせないほど強力で、ジンバル(外部の手ブレ補正装置)を使ったかのような滑らかな映像を実現します 。また、カメラが360度回転しても映像の水平を維持する「水平ロック機能」も搭載されており、激しいアクティビティでも安定した映像を撮影できます 。
メリット3:撮影可能時間の向上と熱制御性能
電源管理システムが大幅に改善され、HERO11 Blackと比較して撮影可能時間が最大2倍に向上しました 。例えば、最高のパフォーマンス設定である5.3K60fpsでの連続撮影時間は、従来の35分から70分へと大幅に延長されています 。この改善により、バッテリー交換の頻度を減らし、長時間の撮影に集中できます。また、熱制御性能も向上しており、熱暴走による撮影停止のリスクが低減したとの報告もあります 。
メリット4:プロ向けの多彩な機能と拡張性
HERO12 Blackは、プロのクリエイター向けに、カラーグレーディングの自由度を高める「GP-Log」撮影やLUT(ルックアップテーブル)に対応しました 。さらに、複数のHERO12 Blackカメラをワイヤレスで同期させる「タイムコード同期」機能も搭載し、マルチカメラ編集を容易にします 。星空の光跡を撮影できる「スタートレイル」などのナイトエフェクトも、ボタン一つでプロレベルの撮影を可能にします 。
メリット5:利便性を高めるデザインと接続性
本体底面に、従来のGoProマウントに加えて標準的な1/4-20ネジ穴が追加されました 。これにより、GoPro専用アクセサリーだけでなく、一般的なカメラ用の三脚やマウントも直接取り付け可能になり、利便性が大きく向上しています 。さらに、Apple AirPodsなどのBluetoothオーディオデバイスに新たに対応し、ワイヤレスマイクとして使用したり、音声コマンドで遠隔操作したりすることが可能になりました 。
【デメリット】
デメリット1:暗所での撮影品質
多くのレビューで指摘されているのが、暗所撮影時の画質です 。センサーサイズがスマートフォンなどと比較して小さいこともあり、夕方から夜間にかけての撮影や、室内など光量が少ない環境ではノイズやざらつきが目立ちやすい傾向にあります 。日中の明るい屋外での撮影には非常に強い一方で、夜景や暗い場所での撮影を主目的とする場合は、他のカメラと比較検討する必要があります 。
デメリット2:高画質撮影時の熱問題
性能向上の一方で、特に高画質の動画を長時間撮影する際の「熱暴走(熱停止)」は依然として課題として残っています 。あるレビューでは、夏場のドライブ撮影で15分程度で停止したという報告もあります 。5.3Kなどの高負荷モードで連続撮影を行う際は、熱による停止リスクを考慮する必要があります。ただし、こまめに撮影を止めたり、解像度を下げたりすることで、この問題は回避しやすくなります 。
デメリット3:GPS機能の廃止
HERO11 Blackまでは搭載されていたGPS機能が、HERO12 Blackでは廃止されました 。GoProによると、この機能を使用するユーザーが少なかったためとされていますが、撮影場所の位置情報を記録し、後から映像に速度や高度などのデータを重ねて表示したいユーザーにとっては大きなデメリットとなります 。この変更が、バッテリー持続時間向上の一因とも考えられています 。
デメリット4:ソフトウェアの不安定さとサポート体制
一部のユーザーからは、スマートフォンアプリ「Quik」との接続が不安定になる、充電中にフリーズするといったソフトウェアやハードウェアの不具合が報告されています 。また、サポートへの問い合わせに関して、特に日本向けの電話サポートが繋がりにくいという厳しい意見も見られます 。GoProサブスクリプション加入者への優先的な対応が利用条件に記載されているものの、その恩恵を感じにくいという声もありました 。
デメリット5:一部のユーザーが指摘する操作性の課題
バッテリーを格納するカバーが硬く、開けにくいという物理的な操作性に関する指摘があります 。また、タッチパネルの反応が遅いと感じるユーザーもいるようです 。メニューシステムに関しても、競合他社の製品と比較して設定変更に手間がかかるといった意見があり、改善の余地が指摘されています 。
デメリット6:HERO11からの進化点とバッテリーへの不満
HERO12 BlackはイメージセンサーやプロセッサーがHERO11 Blackと同じであるため、画質面での劇的な進化は限定的であり、旧モデルのユーザーが買い替えるメリットは少ないという意見が複数のレビューで見られます 。また、公式にはバッテリー性能の向上が謳われていますが、「バッテリーが長持ちしない」「4K撮影では1時間持たない」といったレビューもあり、泊りがけの旅行などでは依然として予備バッテリーが必須と感じるユーザーも少なくありません 。
GoPro HERO12 Blackの口コミ情報・評判 まとめ
ここでは「GoPro HERO12 Black」の口コミ情報・評判について紹介します。
高評価な点
画質
- HDR機能の効果が高く、夕焼けや夜景など明暗差の大きい場面でも白飛びや黒つぶれを抑えた綺麗な映像を撮影できます。
- 5.3Kの高画質や、バランスの取れた自然な色合いに満足しているとの声があります。
手ブレ補正
- 手ブレ補正機能「HyperSmooth」が非常に強力で、ジンバルが不要になるほど安定した滑らかな映像が撮影可能です。
- 歩きながらはもちろん、走りながらの撮影でもブレが少ないと評価されています。
機能性・利便性
- スマホ向けの縦長動画が撮影しやすくなり、SNSへの投稿に便利です。
- 本体底面に三脚用の1/4インチネジ穴が新設され、様々な三脚に直接取り付けられるようになりました。
- Bluetoothイヤホンと接続し、ワイヤレスで録音や音声コントロールができるようになりました。
耐久性・携帯性
- 頑丈な作りで、10mの防水性能があるため、雨天でも安心して使用できます。
- 小型・軽量で持ち運びやすく、登山などのアクティビティでも負担になりません。
低評価・懸念点
バッテリー
- バッテリーの持ちが悪いという意見が多数あり、特に4Kなど高画質での撮影は1時間~1時間半程度で交換が必要になる場合があります。
- 長時間の撮影には予備バッテリーが複数必要になるとの声が多く見られます。
- 充電中にフリーズしたり、正常に充電されなかったりすることがあるとの指摘があります。
操作性・ソフトウェア
- タッチパネルの反応が遅いと感じることがあるようです。
- バッテリーの蓋や電源ボタンが固く、開け閉めや操作がしづらいという意見があります。
- スマートフォンアプリ「Quik」との接続が不安定になったり、途切れたりすることがあるとの声が上がっています。
画質・撮影性能
- センサーサイズが比較的小さいため、暗い場所での撮影はノイズが出やすく苦手とされています。
- 夏場の長時間の撮影では、本体が熱を持ち熱暴走で録画が停止することがあるとの指摘があります。
機能
HERO12 BlackではGPS機能が廃止されたため、撮影場所の位置情報を記録できなくなった点を残念に思う声があります。
音質
内蔵マイクの音質はあまり良くないという評価があり、クリアな音声を求める場合は外部マイクの使用が推奨されています。
サポート体制
GoProの日本向け電話サポートに繋がらないという問題が指摘されています。チャットサポートを利用するには、公式サイトの言語を英語に切り替える必要があるとのことです。
GoPro HERO12 Blackのスペック(仕様)一覧
- フロント画面:1.4インチのカラーディスプレイ
- リア画面:2.27インチのタッチディスプレイ
- 対応SDカード A2 V30以上のmicroSDカード1枚
- バッテリー 取り外し可能な1720mAh Enduroバッテリー
- インターフェース USB-C
- 通信 Wi-Fi 6、Bluetooth 5.1
- センサー 1/1.9インチCMOS イメージセンサー、27.6MPの有効画素数 (5599×4927)
- レンズ 口径:F2.5、35mm相当の焦点距離 最小=12mm 最大=39mm
- ISO感度 100から6400まで
- マイクの数 3つのマイク(進化したノイズ低減)※3.5オーディオマイク入力、ワイヤレスマイク接続が可能
- 防水性 保護ハウジングなしで10m、保護ハウジングありで60m
- 取り外し可能な撥水カバーガラス あり
- 動作温度 -10º C – 35º C
- サイズ 71.8 x 50.8 x 33.6 mm
- 重量 154g (カメラ本体とマウントフィンガー + バッテリー)、121g (バッテリーを除く)
- マウント フォールディングフィンガーによるビルトインマウント ¼-20マウント
- 外付けアクセサリー HDMI:メディアモッド (H9B/H10B/H11B/H12B)、Maxレンズモッド2.0、リモートコントロール、互換性のあるハウジング / アクセサリー 保護ハウジング (H9B/H10B/H11B/H12B)
GoPro HERO12 Blackの評価
9つの基準で「GoPro HERO12 Black」を5段階で評価してみました。
【項目別評価】
画質: ★★★★☆
日中の5.3K HDRビデオは、白飛びや黒つぶれを抑えた鮮やかさで最高クラスの画質です。ただし、複数のレビューで指摘されている通り、暗所での撮影ではノイズが目立ちやすく、この点がマイナスとなります。
手ぶれ補正: ★★★★★
進化した「HyperSmooth 6.0」は、ジンバルが不要なほど強力で滑らかな映像を実現します。激しい動きや段差の衝撃も見事に吸収し、現行アクションカメラではトップクラスの性能です。
耐久性・防水性: ★★★★★
ハウジングなしで水深10mまで対応する防水性能と、GoProならではの堅牢な作りは健在です。アウトドアの過酷な環境でも安心して使えるタフさは、高く評価できます。
バッテリー性能: ★★★☆☆
電源管理システムの改善で撮影時間は向上しましたが、高画質での撮影では依然としてバッテリーの消耗が早いという声が多く聞かれます。長時間の撮影には予備バッテリーが必須となるでしょう。
携帯性: ★★★★★
軽量・コンパクトなボディはアクションカメラの大きな魅力です。どこへでも気軽に持ち運べ、ヘルメットや体、乗り物など様々な場所に装着できる携帯性は完璧です。
操作性: ★★★☆☆
タッチパネルの反応やアプリとの接続安定性、物理的なバッテリーカバーの硬さなど、いくつかの点で改善の余地があるという指摘が見られます。1/4インチネジ穴の追加は大きなメリットです。
機能性: ★★★★★
Bluetoothオーディオ対応やプロ向けのGP-Log撮影、タイムコード同期など、クリエイティブな撮影を可能にする機能が満載です。GPS機能が廃止された点は残念ですが、機能の豊富さは圧倒的です。
価格: ★★★☆☆
本体価格は62,800円(発売時)と高価であり、性能を考えると妥当な部分もありますが、多くのアクセサリーを追加購入するとコストがかさみます。誰にでも手軽に勧められる価格とは言えません。
使いやすさ: ★★★★★
音声コントロールやクイックキャプチャー機能により、誰でも簡単に撮影を始められます。新設された三脚ネジ穴や豊富なアクセサリーにより、様々なシーンで直感的に使用できる点も魅力です。
総評: ★★★★☆
アクションカメラの王者が示す「正常進化」
GoPro HERO12 Blackは、アクションカメラの頂点に君臨し続けるにふさわしい、非常に高性能なモデルです。特に、日中の明るい環境下で撮影される5.3K HDRビデオの品質は圧巻の一言。逆光のような厳しい条件下でも、明暗差を巧みにコントロールし、肉眼で見た景色に近い、あるいはそれ以上に感動的な映像を記録してくれます。
これに、業界最高峰と評される手ぶれ補正「HyperSmooth 6.0」が組み合わさることで、プロが撮影したかのような滑らかで安定した映像が誰でも手軽に得られます。
全てのユーザーに最適とは言えない「トレードオフ」
しかし、このカメラが万能というわけではありません。最大の課題は、以前からの弱点でもある暗所での撮影性能です。光量が不足する場面では、画質にざらつきやノイズが生じやすく、この点は明確な弱点と言えます。
また、性能向上に伴う熱問題も依然として存在し、特に高画質での長回し撮影では熱による停止のリスクが伴います。さらに、撮影可能時間が向上したとはいえ、多くのユーザーがバッテリー持ちに不満を感じており、GPS機能が廃止されたことも、特定のユーザーにとっては大きなデメリットとなるでしょう。
HERO12 Blackを選ぶべき人
結論として、GoPro HERO12 Blackは「日中の屋外アクティビティで、最高の画質と安定性を求めるクリエイターやVlogger」にとって、これ以上ない選択肢です。Bluetoothオーディオ接続やLog撮影といったプロ向け機能は、映像表現の幅を大きく広げてくれます。
一方で、HERO11 Blackからの買い替えを検討している場合は、HDRビデオや各種新機能にどれだけ魅力を感じるかが判断の分かれ目となります。暗所での撮影や長時間の連続撮影を重視するならば、他の選択肢を検討する余地も残されています。多くの長所といくつかの短所を併せ持った、まさに「使う人を選ぶ」正常進化を遂げた一台と言えるでしょう。
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GoPro HERO12 Blackの価格・購入先
※価格は2025/07/12調査のものです。
GoPro公式サイト
- 標準モデルで48,800円、
- HERO12 Black + Max レンズモジュラー2.0で61,800円、
で販売されています。
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ECサイト
- Amazonで53,550円(税込・セール価格)、
- 楽天市場で59,800円(送料無料)、
- ヤフーショッピングで60,800円(送料無料)、
- 米国 Amazon.comで$279.00、
で販売されています。
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おすすめの類似製品を紹介
「GoPro HERO12 Black」に似た性能をもつアクションカメラも販売されています。
GoPro HERO13 Black
GoProから発売されたアクションカメラです。
1/1.9インチCMOS イメージセンサー、前面1.4インチのカラーディスプレイ、背面2.27インチのタッチディスプレイ、 取り外し可能な1900mAh Enduroバッテリー、3つのマイクを搭載しています。
また、交換用レンズ(超広角・マクロ・NDフィルター・アナモフィックレンズ ※別売)、スローモーション撮影(バーストスローモーション)、QuikCapture機能、
マグネット式ラッチマウント、GPS機能、最大5.3K/60FPSの動画撮影、手ブレ補正機能「HYPERSMOOTH 6.0」、10mの防水性能、USB-C、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.1に対応しています。
価格は、Amazonで54,300円(税込・セール価格)、楽天市場で68,800円(送料無料)、ヤフーショッピングで69,800円、米国 Amazon.comで$329.00
、です。
関連記事:「GoPro HERO13 Black」とHERO12、HEROを比較
Insta360 Ace Pro 2
Insta360から発売されたライカレンズ搭載のアクションカメラです(2024年10月22日 発売)。
デュアルチップ、1/1.3インチ8Kセンサー、157度のライカ・ズマリットレンズ、2.5インチのタッチスクリーン(フリップ式)、180分の撮影が可能な1800mAhバッテリーを搭載しています。
また、「ポーズ録画」(録画の一時停止やキャンセル)、ジェスチャー操作、音声制御2.0(音声による操作)、AIハイライト・アシスタント、自動編集、8K30fps動画、4K60fpsアクティブHDR、PureVideoによる低照度性能、4K120fpsスローモーション、FlowState手ブレ補正技術、
風切り音を軽減するためのウィンドガード(付属)、防水(潜水ケースなしで12m、潜水ケースに入れた状態で60mまで)、マグネット式のマウントシステムに対応しています。
価格は、Amazonで35,900円(税込)、楽天市場で35,900円(送料無料)、ヤフーショッピングで35,900円、AliExpressで44,332円、米国 Amazon.comで$239.99、です。
関連記事:「Insta360 Ace Pro 2」と前モデルAce Proを比較
Osmo Action 5 Pro
DJIから発売されたデュアルOLEDタッチスクリーンを搭載したアクションカメラです。
1/1.3インチCMOSセンサー、新型のチップセット、47GBのストレージ、1950 mAhバッテリー、3つのマイク、SDカードスロットを搭載しています。
また、スーパーナイトモード、4:3の4K動画撮影、プリ録画機能、960fpsの超スローモーション撮影、10-bit D-Log M/HLGに対応した高画質な撮影、被写体センタリング/トラッキング機能、360°HorizonSteadyの手ブレ補正機能、
防水ケースなしで20mの防水性能、ホワイトバランス精度の向上、30WのUSB PD充電、DJI製ワイヤレスマイク「DJI Mic 2」の接続、155°の超広角撮影、4000万画素の静止画撮影、microSDカード(最大1TBまで)、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.1に対応しています。
価格は、Amazonで41,250円(税込・セール価格)、楽天市場で42,350円(送料無料)、ヤフーショッピングで42,350円、AliExpressで67,643円、米国 Amazon.comで$349.00、です。
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GoPro HERO
GoProから発売されたエントリー向けの4K アクションカメラです(2024年9月22日発売)。
背面1.76型タッチスクリーン、1255mAhの「Enduroバッテリー」、microSDメモリーカードスロット、ヒートシンク(熱対策)、マウントフィンガー(アクセサリー接続用)を搭載しています。
また、最大4K/30fps(16:9)の4K動画記録、最大2.7K/60fpsでのスローモーション撮影、12MPの静止画撮影、手ブレ補正、「Quik」アプリ、「HyperSmoothビデオブレ補正」、水深5mまでの防水性能、アクセサリー「Floaty」(別売)、「保護スリーブ」(別売)に対応しています。
価格は、Amazonで22,500円(税込)、楽天市場で26,856円、ヤフーショッピングで35,800円、米国 Amazon.comで$199.00、 です。
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Osmo Action 4
DJIから発売されたアクションカメラです(2023年8月2日発売)。
1/1.3インチCMOSセンサー、フロント1.4型スクリーン(320×320ドット)、リア画2.25型スクリーン(360×640ドット)、1770mAhバッテリー、microSDメモリーカードスロット(最大512GB)を搭載しています。
また、低照度での明るい撮影、10-bit色深度、4K/120fps動画記録、155度の超広角撮影、映像ブレ補正機能「360°HorizonSteady」、D-Log Mモード(シネマティックな仕上げ)、防水18m(防水ケースなし)/60m(防水ケース使用時)、急速充電(18分で80%まで)に対応しています。
価格は、Amazonで27,170円(税込)、楽天市場で28,160円(送料無料)、ヤフーショッピングで28,160円、AliExpressで44,515円、です。
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他にもアクションカメラが販売されています。2025、2024年の最新モデルもあるので、ぜひチェックしてみてください。
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