Insta360 X5レビュー!X4から買い替えるべき?徹底比較して解説

Insta360 X5 本体を片手でもつ。画面が見える
2025年4月22日に発売された「Insta360 X5」は、360度アクションカメラの常識を覆すフラッグシップモデルとして、大きな注目を集めています 。

このレビューでは、前モデル「Insta360 X4」から何が、そしてどのように進化したのか、画質から操作性、実用性に至るまで、実際の使用感をもとに徹底的に比較・検証しました。

先に結論からお伝えしましょう

Insta360 X5 の長所(Pros):

  • 大型センサーとPureVideoモードによる、革命的な低照度画質
  • ユーザー自身で交換可能なレンズシステムと、強化された15m防水性能による圧倒的な耐久性
  • 延長されたバッテリー持続時間と、20分で80%に達する驚異的な急速充電
  • InstaFrameモードやツイスト撮影など、撮影と編集を効率化する革新的な新機能
  • 新開発ウインドガードによる、風切り音を劇的に抑えたクリアな音声品質

Insta360 X5 の短所(Cons):

  • 高性能アクションカメラの中でも高価な価格設定
  • 一般的なアクションカメラより大きく重いため、携帯性で劣る場合がある
  • 8K撮影時の大容量データは、高性能なPCや大容量ストレージを要求する
  • 多機能ゆえに、初めて360度カメラを使うユーザーには慣れが必要

総合評価:

Insta360 X5は、画質(特に暗所性能)と実用性を劇的に向上させた、真の次世代360度カメラです。価格は高めですが、最高の画質と利便性を求めるクリエイターや、撮影シーンを選ばずに最高の思い出を残したいと考えるすべてのアクティブなユーザーにとって、その価値を十分に感じられる一台と言えるでしょう 。

この記事で分かること

  1. Insta360 X5と前モデルX4のスペックと価格の徹底比較
  2. 大型センサーとAIチップがもたらす8K画質と低照度性能の実力
  3. 新機能「PureVideo」と「InstaFrame」モードの具体的な使い方とメリット
  4. 業界初の交換式レンズや15m防水がもたらす耐久性の進化
  5. バッテリー持続時間の実測テストと、急速充電の驚異的なスピード
  6. 新開発ウインドガードによるマイク音質の劇的な改善
  7. 8K撮影時の熱問題は克服されたのか?
  8. 豊富な純正アクセサリーとその活用法
  9. メリット・デメリットとGoProやDJIなど他機種との違い
  10. 5段階評価と総評、買うべきかどうかの最終判断
  11. 最新の価格と購入先・ライバル機種との価格比較

この記事を最後まで読むことで、「Insta360 X5」を購入するべきかどうかがはっきりと分かるはず。購入に悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。

この製品の購入はこちら→ Amazon リンクAliExpress リンク

公式ページ:Insta360 X5 – 8Kフラッグシップ360度アクションカメラ。どんな環境でも素晴らしい画質を実現。

デザインと耐久性を比較:Insta360 X5 ~進化した堅牢性と洗練されたフォルム~

Insta360 X5 本体を持つ 背面の様子

ここでは、360度カメラの新たなスタンダードを築いた「Insta360 X5」のデザインと耐久性について、前モデル「Insta360 X4」との比較を交えながら、実際に使用して感じた魅力を詳しくレビューしていきます。携帯性や操作性、そして過酷な環境にも耐えうるタフさに焦点を当てて解説します。

洗練された形状と実用的なデザイン

Insta360 X5は、一見すると前モデルのInsta360 X4と似た縦長のフォルムをしていますが、細部には多くの改良が施され、より洗練された印象を受けます 。手に取ると、その質感の高さに驚かされます。特に背面パネルに施された幾何学模様の凹凸は、見た目のアクセントになっているだけでなく、グリップ感を高め、長時間の撮影でも滑りにくく、安定したホールディングを可能にしてくれました 。このデザインは冷却性の向上にも貢献しているようで、実用性も兼ね備えています 。実際に旅行先で持ち歩いていると、「そのカメラ、かっこいいね」と声をかけられるほど、スマートで高級感のあるデザインです。

携帯性とサイズ・重量

本体サイズは幅46.0mm x 高さ124.5mm x 奥行38.2mm 、重量は200g と、Insta360 X4の203g からわずかに軽量化されています。この数グラムの差は、手に持っただけではほとんど感じませんが、性能が大幅に向上していることを考えると、この重量を維持している点は素晴らしいと感じます。もちろん、一般的なアクションカメラと比較すると少し大きく感じるかもしれません。

特に3mの「見えない自撮り棒」を最大まで伸ばして撮影する際は、さすがに少し重さを感じましたが、そのおかげでドローンのような壮大な映像が手軽に撮れるので、十分に許容できる範囲です。ポケットや小さなウエストポーチにも収まるサイズ感は、旅行や日常のスナップ撮影で気軽に持ち出すきっかけになりました 。

考え抜かれたボタンとポートの配置

Insta360 X5の側面。ボタン配置。

操作ボタンの配置も絶妙で、非常に直感的です。右側面には電源ボタンとクイックボタン、USB-Cポートなどがまとめられており、左側面にはバッテリー取り出し口が配置されています。特にUSB-Cポートが、Insta360 X4の上部から本体下部に移動した点は、給電しながらの撮影時にケーブルの取り回しがしやすくなるなど、細かな配慮が感じられる改良点です。

2.5インチの大型タッチスクリーンCorning® Gorilla® Glassで保護されており、非常に明るく、日中の屋外でも視認性は抜群でした 。タッチ操作の反応もスマートフォン並みにスムーズで、設定変更やプレビュー再生でストレスを感じることはありませんでした。

飛躍的に向上した耐久性と防水性能

Insta360 X5の耐久性は、まさに「革新的」という言葉がふさわしい進化を遂げています。

まず、防水性能がInsta360 X4の10mから15mへと大幅に強化されました 。これにより、以前は少し躊躇していたシュノーケリングや沢登りといった、より本格的なウォーターアクティビティでも、安心して撮影に臨めるようになっています。さらに、防塵防水等級X4のIPX8防水性能から、より高いレベルの「IP68」へと進化しました 。これは、粉塵の侵入を完全に防ぐ高い防塵性能が加わったことを意味し、砂や埃の多い環境でも安心して使用できます。

また、-20℃までの耐寒性能も備えており、スキーやスノーボードなどのウィンタースポーツシーンでも安定した動作が期待できます 。

撮影時の安心感を高める工夫として、防水が必要なバッテリー挿入部などにはオレンジ色のマークが採用されています 。このマークが見えないようにロックすることで、防水が確保されているか視覚的に確認できるため、うっかり水没させてしまうリスクも低減されています 。

耐久性の違い

  • Insta360 X5:単体で15m防水、 IP68等級の防塵・防水性能、-20°Cまでの耐寒
  • Insta360 X4:単体で10m防水、10mのIPX8防水性能、-20°Cまでの耐寒

交換式レンズシステムによる、新しい次元のレンズ保護

Insta360 X5 レンズを取りはずす

注目すべきは、業界で初めて採用された交換式のレンズシステムです 。これは、360度カメラの最大の弱点であった「レンズの傷」に対する完璧な答えだと感じました。

Insta360 X4では、同梱されている「標準レンズガード」を取り付けてレンズを保護していましたが 、傷ついた場合は修理に出すしかありませんでした。一方、X5では「交換可能な高強度ガラスレンズ」が採用され、万が一破損しても、ユーザー自身がその場で新しいレンズに交換できます 。

実際にスキー場で転倒し、レンズを枝に擦ってしまったことがありましたが、予備のレンズを持っていたおかげで、旅の思い出を途切れることなく記録し続けることができました。この安心感は、アクティブなシーンに挑む勇気を与えてくれます。さらに、レンズ自体も光学式ウルトラハードフィルムで強化され、Insta360 X4と比較して耐落下性が100%向上しているという点も心強い限りです 。

レンズ保護の違い

  • Insta360 X5:交換可能な高強度ガラスレンズ、新しいスチールメッシュ製ウインドガード
  • Insta360 X4:取り外し可能な標準レンズガード(同梱)

Insta360 X5の付属品(通常版)

  • Insta360 X5 本体
  • USB-C ケーブル
  • 保護ポーチ
  • レンズクロス
  • クイックスターターガイド
  • ※Insta360 X4に付属していた標準レンズガードやサーモグリップカバーは別売りです 。

まとめ:デザインと耐久性

  • デザイン:Insta360 X4の優れたフォルムを継承しつつ、背面の幾何学デザインなどでグリップ感と質感を向上させ、より洗練された印象に進化しています。
  • 携帯性:Insta360 X4からわずかに軽量化されたものの、サイズ感はほぼ変わらず、高性能な360度カメラとしてはコンパクトですが、一般的なアクションカメラよりは大きく感じられます。
  • 操作性:大型で見やすい2.5インチディスプレイと、直感的に配置されたボタンにより、スムーズな操作が可能です。
  • 防水性能:水深15mへと強化され、より過酷な水中撮影にも対応できるようになりました。
  • レンズ:ユーザー自身で交換可能なシステムは画期的で、アクティブな撮影シーンでの破損リスクに対する不安を劇的に解消してくれます。

画質を比較:Insta360 X5 ~常識を覆す、圧倒的な映像美~

Insta360 X5で撮影した動画。花を見上げるように撮影。

ここでは、「Insta360 X5」が誇る圧倒的な画質について、その核心に迫ります。センサーや解像度といったスペックの進化が、実際の撮影体験にどのような感動をもたらすのか。前モデル「Insta360 X4」との比較を交えながら、作例とともに詳しくレビューしていきます。

基盤となる圧倒的なスペック進化

Insta360 X5の画質の秘密は、そのスペックにあります。注目すべきは、新たに搭載された1/1.28インチの大型センサーです 。これはInsta360 X4の1/2インチセンサーと比較して144%も大きく 、より多くの光を取り込むことで、特に暗い場所でのノイズを劇的に低減し、豊かな階調表現を可能にしています 。さらに、演算処理を担う部分には、5nm AIチップ1基と、新たにプロ・イメージング・チップ2基を加えた「超高速トリプルAIチップシステム」を採用 。これにより演算能力は140%も向上し 、すべての映像処理が次の次元へと引き上げられました。

揺るぎない安定感を生むFlowState手ブレ補正Insta360 X5 日中、明るい場所でのストリート撮影

Insta360シリーズの代名詞ともいえる「FlowState手ブレ補正」と「360度水平維持」機能は、X5でも健在です 。実際にカメラを自撮り棒につけて山道を走りながら撮影してみましたが、映像はまるでジンバルを使ったかのように滑らかで、上下の揺れが完璧に吸収されていました。Insta360 X4でもその性能には満足していましたが、X5では演算能力が向上したことで、より複雑な動きに対しても補正が追従し、常に安定したプロ品質の映像を手軽に得られるという安心感があります。もはや、激しいアクションシーンでブレを気にする必要は全くありません。

昼も夜も、あらゆるシーンを鮮やかに捉える撮影体験

Insta360 X5を様々な環境で使ってみて最も感動したのは、あらゆる光の条件下で最高の画質を引き出せる点です。日中の8K30fpsでの撮影では、Insta360 X4で感じられた空の白飛びや細部の甘さが解消され、雲の立体感や建物のエッジまで、驚くほどくっきりと、そして広大なダイナミックレンジで描き出してくれました 。

特に明暗差の激しいシーンで真価を発揮するのが、5.7K/60fpsに対応したアクティブHDRです 。木漏れ日が差し込む森の中を歩いた際、日向の明るい部分から日陰の暗い部分まで、黒潰れや白飛びすることなく、見たままの光景が見事に再現されたのには息をのみました。

Insta360 X5で撮影した動画。夜にバイクで走る様子。

そして、X5を語る上で欠かせないのが、夜間撮影専用の「PureVideo」モードです 。これは、Insta360 X4が苦手としていた夜間撮影の常識を完全に覆しました。X4ではノイズが目立ち、実用的とは言い難かった夜景も、X5のPureVideoモードを使えば、まるで高性能なミラーレスカメラで撮影したかのようにクリアで鮮明な映像になります 。夜の新宿で撮影した際には、ネオンの光がにじむことなく、看板の文字まではっきりと読み取れ、「これがアクションカメラの映像か」と何度も見返してしまうほどの衝撃を受けました 。今後の夜間撮影はこのモード一択だと確信しています 。

静止画性能:7200万画素が切り取る、息をのむディテール

Insta360 X5で撮影した写真。砂浜の夕暮れ時。

Insta360 X5は動画だけでなく、静止画も圧巻のクオリティを誇ります。約7200万画素で撮影できる360度写真は、拡大してもディテールが潰れることなく、その場の空気感まで写し取るような精細さです 。

例えば、夕暮れ時の砂浜で撮影すると、その性能をはっきりと実感できます。オレンジ色から紫へと移り変わる空の繊細なグラデーション、夕日に照らされて輝く砂の粒、そして逆光の中でも沈むことのない友人たちの楽しげな表情まで、驚くほど鮮明に記録します。

Insta360 X4も同じ7200万画素でしたが、大型センサーと進化した画像処理エンジンのおかげで、X5の写真はよりノイズが少なく、色の深みも増しているように感じます。さらに、プロの編集作業にも対応するRAW(DNG)形式での撮影も可能で 、後からじっくりと作品を仕上げたいクリエイターの要求にも完璧に応えてくれます。

まとめ:画質

  • センサーと画像処理:Insta360 X4から144%大型化した1/1.28インチセンサーと、140%能力が向上したトリプルAIチップが、全ての画質の基盤を劇的に向上させています 。
  • 日中の動画品質:8K撮影では、Insta360 X4よりも明らかに広いダイナミックレンジとシャープネスを実現し、プロレベルの映像を記録できます 。
  • 低照度性能:新搭載の「PureVideo」モードは革命的で、Insta360 X4が苦手だった夜間撮影でも、ノイズの少ない驚くほどクリアな映像撮影を可能にしました 。
  • 静止画品質:7200万画素の圧倒的な解像度に加え、RAW撮影にも対応 。大型センサーの恩恵で、より高品質な写真撮影が楽しめます。
  • 総評:画質はあらゆる面でInsta360 X4を凌駕しており、特に低照度性能を重視するユーザーにとっては、迷わずアップグレードする価値のある一台です。

撮影モードを比較:Insta360 X5 ~創造性を解き放つ、多彩な撮影機能~

Insta360 X5で撮影した夜の街。

ここでは、Insta360 X5が搭載する多彩で革新的な撮影モードについて、その魅力を余すところなくレビューします。前モデルのInsta360 X4から何が進化し、それによって撮影体験がどう変わったのか。実際の使用感をもとに、創造性を刺激する各機能の真価に迫ります。

あらゆるニーズに応える、多彩な撮影モード

Insta360 X5は、単なる360度カメラの枠を超え、クリエイターのあらゆる要求に応えるための多彩な撮影モードを備えています。基本的な8K30fpsの360度動画撮影はもちろん、アクションシーンに強い5.7K60fpsのアクティブHDR、そして特筆すべきは、低照度環境での撮影を劇的に改善する「PureVideoモード」と、撮影後の編集ワークフローを根底から変える新機能「InstaFrameモード」(※次章で紹介)です。これらのモードは、Insta360 X4から大きく進化した点であり、X5を唯一無二の存在にしています。

低照度撮影の革命「PureVideoモード」

Insta360 X5で撮影した動画。夜に歴史のある建物を撮影。

Insta360 X4を使っていた時、最も悩ましかったのが夜間や室内など光の少ない場所での撮影でした。ノイズが多く、せっかくの風景も台無しになってしまうため、夜景撮影を諦めることも少なくありませんでした 。しかし、Insta360 X5に搭載された「PureVideo」モードを試した瞬間、その違いに言葉を失いました。

大型化した1/1.28インチセンサーと強力なトリプルAIチップの恩恵は絶大で、夜の街を撮影しても、ノイズが驚くほど抑制され、看板のネオンや街灯の光が滲むことなく、肉眼で見た印象に極めて近い、クリアで鮮やかな映像が記録できたのです 。これまで撮影をためらっていた夕暮れ時や室内でのイベントでも、自信を持ってカメラを回せるようになりました。このモードの存在が、X5を選ぶ最大の理由の一つと言っても過言ではありません。

アクションをより滑らかに捉える「アクティブHDR」

Insta360 X5の「アクティブHDR」機能。街を歩く2人の映像を比較。

Insta360 X4の5.7KアクティブHDRも優秀でしたが、30fpsというフレームレートに限界を感じる場面もありました。Insta360 X5では、これが5.7K/60fpsへと進化し、アクションシーンの表現力が格段に向上しています 。実際にマウンテンバイクで明暗差の激しい林道を駆け抜けるシーンで試したところ、60fpsの滑らかな映像とHDRの効果が相まって、木漏れ日の中を疾走する臨場感が見事に記録されていました。空の白飛びも、影になった部分の黒潰れもなく、全てのディテールを保持したまま、ダイナミックで美しい映像を残せるのは、まさに感動的です。

Insta360 X5の主な撮影モード

  • 360度動画モード: 動画(内蔵アクティブHDR)、PureVideo、InstaFrame、タイムラプス、タイムシフト、バレットタイム、ループ録画、ロードモード
  • シングルレンズモード: 動画、FreeFrame動画、ミーモード、ループ録画
  • 写真モード: 写真(HDRオプション)、インターバル、スターラプス、バースト

まとめ:撮影モード

  • PureVideoモード:Insta360 X4の弱点であった低照度撮影を完全に克服し、夜間や室内でもノイズの少ない美しい映像を撮影可能にしました。
  • InstaFrameモード:編集不要のフラット動画と360度映像を同時に記録する革新的な新機能で、即時性と編集の自由度を両立させています。
  • アクティブHDR:5.7K/60fpsへと進化し、明暗差の激しいアクションシーンを、より滑らかでディテール豊かな映像で記録できるようになりました。
  • 多様なクリエイティブ機能:基本的な撮影モードに加え、タイムラプスやバレットタイムといった多彩な機能を搭載し、初心者からプロまで幅広いクリエイターの創造意欲に応えます。

編集アシスト機能(AI機能を含む)を比較:Insta360 X5 ~撮影後の体験を革新するAIの力~

Insta360 X5の編集画面。スマホを手に持っている。

ここでは、Insta360 X5が搭載する強力な編集アシスト機能に焦点を当て、その魅力に迫ります。Insta360シリーズの真価は撮影後の編集にこそあると言っても過言ではありません。前モデルのInsta360 X4からAI機能がどのように進化し、撮影から共有までのワークフローをどう変革したのか、実際の体験をもとに詳しくレビューします。

撮影後の世界を広げるAI編集の進化

Insta360 X4を使っていた時から、撮影後にアングルを自由に変えられるリフレーム機能と、それをサポートするAI編集の優秀さには感心していました 。しかし、Insta360 X5を手に取り、そのAI機能の進化を体験した時、単なる機能向上ではない、”撮影後の体験そのものの進化”を実感しました。X5のAIはさらに賢くなり、面倒な作業を肩代わりしてくれるだけでなく、編集作業の概念を変えるほどの革新的な機能が追加されています。

新機能「InstaFrame」がもたらす編集ワークフローの革命

X5の編集機能における最大の進化は、新搭載の「InstaFrameモード」です。これは、撮影時に「自撮りビュー」や「固定ビュー」を選ぶだけで、編集不要ですぐに共有できるフラット動画と、後から自由に編集できる360度映像を”同時に”記録してくれる画期的な機能です。友人との旅行中、面白い瞬間をすぐにSNSに投稿したくなった時、Insta360 X4では撮影後にリフレーム編集が必要でした。しかしX5のInstaFrameを使えば、撮影直後に完璧なアングルの動画を即座に共有でき、そのスピード感には本当に感動しました。

さらに素晴らしいのは、360度映像も同時に保存されているため、「撮って出し」の利便性と「じっくり編集」の自由度を両立できる点です。後から360度映像を見返すと、思いがけない面白い瞬間が背景に映り込んでいて、両方記録しておいて良かったと感じることが何度もありました 。この機能はInsta360 X4にはなく、撮影から共有までの時間を劇的に短縮してくれます。

より賢く、より直感的に進化したAI自動編集

Insta360 X5の編集画面。AI機能。

X5のAIは、従来から強力だった自動編集機能もさらに賢くなっています。ただ360度で撮りっぱなしにしただけの映像を、Insta360アプリの「AI編集」機能に任せてみたところ、数秒でBGMやトランジションまで付いたVlog風の動画が完成し、そのクオリティの高さに「こんなものが世の中にあるのか」と声が出ました。AIが映像のハイライトを的確に判断し、リフレームしてくれる「AIフレーム」機能では、最適な構図の提案だけでなく、複数の「代替案」まで用意してくれるため、自分では思いつかなかったようなクリエイティブな映像が次々と生まれます。

もちろん、PCの専用ソフト「Insta360 Studio」を使えば、キーフレームを打ちながら、より細かくこだわった編集も可能です 。スマートフォンでAIに任せて気軽に楽しむことも、PCでじっくり作品を創り込むことも、どちらのニーズにも高いレベルで応えてくれるのがX5の強みです。

クラウド連携で大容量データもスムーズに管理

Insta360 X5の編集画面。パソコンを使用。

8K撮影が標準となったことで、データの容量はInsta360 X4以上に大きな課題となります。1日の撮影で数十GBになることも珍しくありません。この課題をスマートに解決してくれるのが、強化された「Insta360+ クラウドサービス」です 。撮影したデータをWi-Fi経由で自動的にクラウドへバックアップし、PCやスマホの容量を圧迫することなく、どこからでも編集作業を始められます。実際に使ってみると、帰宅後にカメラを充電しながら放置しておくだけでデータがクラウドに転送され、翌朝にはどのデバイスからでも編集に取り掛かれるこのシームレスな体験は、一度味わうと手放せなくなります。

Insta360 X5の主な編集アシスト機能

  • AIフレーム: AIが映像を分析し、最適なリフレーム案を複数提案してくれる機能です 。
  • AI編集: カット、トランジション、BGMの追加などを全自動で行い、完成度の高い動画を数秒で作成します 。
  • InstaFrameモード: 編集不要のフラット動画と、後から編集できる360度映像を同時に記録する革新的な新機能です 。
  • デワープ: ワンタップで魚眼レンズ特有の映像の歪みを、自然な見た目に補正してくれます 。
  • Insta360+ クラウドサービス: 撮影データの自動バックアップ、クラウド上での編集・書き出し、リンクでの簡単な共有などを可能にします 。

まとめ:編集アシスト機能

  • InstaFrameモード:撮影と編集のワークフローを根本から変え、即時性と後編集の自由度を両立させた、Insta360 X5における最大の進化点です 。
  • 進化したAI編集:より賢くなったAIが、リフレームから動画全体の構成までを高品質に自動化し、初心者でもプロ並みの映像を手軽に作成できます 。
  • クラウド連携:8K撮影による大容量データの管理や、場所を選ばない編集作業といった、360度カメラの課題をスマートに解決します 。
  • 総評:Insta360 X4の優れたAI機能を継承しつつ、ワークフローを革新する「InstaFrameモード」とクラウド連携により、撮影後のクリエイティブな体験価値を飛躍的に高めています。

操作性と実用性を比較:Insta360 X5 ~モニターとUI、ストレージ、マイクの音質、熱問題を検証~

Insta360 X5を操作している様子。

ここでは、Insta360 X5の魅力の根幹をなす「操作性」と「実用性」に深く切り込んでいきます。どれだけ画質が優れていても、現場での使い勝手が悪ければ宝の持ち腐れです。前モデルのInsta360 X4から操作感がどう進化したのか、ストレージ管理やマイク性能、そして高画質カメラの宿命である熱問題にどう対応したのか、実体験に基づき徹底的にレビューします。

直感的でスムーズな操作体験

Insta360 X5を手に取ってまず感じるのは、その操作の快適さです。前モデルのInsta360 X4と同じ2.5インチの大型タッチスクリーンは非常に明るく、最新のスマートフォンのように指に吸い付くような応答性で、設定変更が驚くほどスムーズでした 。UI(ユーザーインターフェース)も洗練されており、目的の機能に迷うことなくアクセスできます。電源を入れてから撮影可能になるまでの時間も短縮され、撮りたい瞬間を逃さないレスポンスの良さは、Insta360 X4から着実に進化している点です。

Insta360 X5のUI画面。

さらに、X5には「ツイスト撮影」という新しい操作方法が加わりました 。これは、自撮り棒を持って手首を2回ひねるだけで録画が開始・停止できる機能で、スキーでグローブを外せない時や、手が塞がっている時に本当に重宝しました 。進化したジェスチャー操作音声制御2.0と合わせ、ハンズフリーでの撮影がより実用的になったと感じます。

大容量データ時代に対応するストレージ戦略

8Kでの撮影が標準となったことで、データの管理はInsta360 X4以上に重要な課題です。実際に旅行先で一日撮影しただけで、microSDカードの容量はあっという間に100GBを超えてしまい、そのデータ量に圧倒されました 。X5は前モデルのInsta360 X4と同じく内蔵ストレージを持たず、UHS-I V30以上のmicroSDカードが推奨されています。

この大容量データ問題をスマートに解決してくれるのが、強化されたクラウドサービスとの連携です 。自宅のWi-Fiに接続しておけば、撮影データを自動でクラウドにバックアップしてくれるため、PCやスマートフォンの容量を気にする必要がありません。また、X5はWi-Fiのアップロード速度も向上しており、Insta360 X4と比べてデータ転送の待ち時間が短縮されたのも、地味ながら嬉しいポイントでした 。

もはや弱点ではない!驚くほどクリアに進化したマイク性能

正直なところ、これまでアクションカメラの音質にはあまり期待していませんでした。Insta360 X4も、風が強い日は「まあ、こんなものか」と諦めることが多かったんです。でも、Insta360 X5は違いました。初めてバイクにマウントして走った日の映像を確認した時、自分の耳を疑いました。あれだけ風を切って走ったのに、不快な「ゴーッ」という音がほとんどなく、自分の声がはっきりと聞き取れたんです。新開発のスチールメッシュ製ウインドガードと、賢くなったアルゴリズムのおかげだそうですが、この進化は本物です。もう、撮影のたびに風向きを気にするストレスや、後付けの風防(モフモフ)を持ち歩く手間から解放されました。

Insta360 X5のスチールメッシュ製ウインドガード

この感動を支えているのが、新しくなった音声モードです。特に気に入ったのが、2段階になった「自動風切り音低減」。普段は「弱」で十分ですが、高速で移動するサイクリングやスキーの時には「強」に設定すると、本当に効果的でした。そして、個人的に最も興奮したのが、X4にはなかった新機能「360度オーディオ」です。これをONにして撮った映像をヘッドホンで聞くと、映像の向きを変えるのに合わせて音の聞こえ方も変わるんです。まるでその場にいるかのような没入感で、VRヘッドセットで旅の思い出を追体験する楽しみが何倍にもなりました。

Vlog撮影で音質にもっとこだわりたい僕にとって、外部マイクへの対応強化は最高のニュースでした。以前は専用のアダプターが必要で、セットアップが少し面倒だったのですが、X5ではなんと手持ちの「Apple AirPods Pro 第2世代」を直接ワイヤレスマイクとして使えたんです。ペアリングも一瞬で、カメラから少し離れて話しても、声がクリアに収録される。この手軽さは、撮影のフットワークを劇的に軽くしてくれました。もはやX5にとって音声は、映像の付属品ではなく、作品の質を高めるための、もう一つの強力な武器になったと断言できます。

長時間の8K撮影を可能にする熱対策

高解像度での長時間撮影における「熱問題」は、アクションカメラの宿命とも言えます。Insta360 X4では、8K撮影を30分ほど続けると本体がかなり熱くなり、熱暴走で停止してしまうことがありました。しかし、Insta360 X5ではこの熱耐性が大幅に向上しています。公称値では8K30fpsで88分間の連続撮影が可能となっており、実際に長時間の撮影を試みても、X4ほどシビアに熱を気にする必要はなく、安心して撮影に集中できました。

本体背面の幾何学的なデザインは、グリップ性能の向上だけでなく、放熱効果を高める役割も担っているのでしょう。もちろん、8Kのような高負荷な撮影を続ければ本体はそれなりに熱を持ちますが、Insta360 X4で課題だった熱による撮影中断のリスクが大幅に軽減されたことは、X5の大きな実用的な進化点です。

まとめ:操作性と実用性

  • モニターと操作性:大型で高応答なタッチスクリーンと、ツイスト撮影などの新しい操作方法により、あらゆる状況で直感的かつ快適な操作を実現しています。
  • ストレージ管理:8Kの大容量データは依然として課題ですが、高速化されたWi-Fi転送やシームレスなクラウド連携により、データ管理のストレスが大幅に軽減されています。
  • 音声品質:新開発のウインドガードとアルゴリズムが風切り音を劇的に低減し、アクションカメラの常識を覆すクリアな音声収録を可能にしました。
  • 熱耐性:Insta360 X4の課題であった熱問題が大幅に改善され、長時間の8K撮影でも安心して使用できる実用性を手に入れています。
  • 総評:画質や機能だけでなく、撮影現場での「使いやすさ」が徹底的に磨き上げられており、Insta360 X4から着実に、そして大きく実用性が向上したモデルです。

バッテリー持ちを比較:Insta360 X5 ~長時間の撮影を支える、スタミナと急速充電~

Insta360 X5からバッテリーを取り出したところ

ここでは、アクションカメラの生命線ともいえる「バッテリー性能」と「充電機能」に焦点を当て、Insta360 X5がどれほどの進化を遂げたのかをレビューします。公称値だけでなく、実際の撮影に近い環境でのテスト結果も交えながら、Insta360 X4からどれほどスタミナと利便性が向上したのか、そのリアルな実力に迫ります。

実証されたスタミナ、一日中使える安心感

Insta360 X4を使っていた頃は、一日がかりの撮影では予備バッテリーが必須で、常に残量を気にしていました。X5を手にしてから、その感覚が大きく変わったように感じたため、実際のところどれほどの差があるのか、自分でテストしてみることにしました。新品のX5と、10ヶ月ほど使用した私のX4を、どちらも8K/30fpsに設定。約18℃の室内で同時に録画を開始しました。

その結果は、私の体感を裏付ける明確なものでした。X4が71分27秒で録画を停止したのに対し、X5は84分29秒も撮影を続けたのです。これは実に19%も長いランタイムです。X5のバッテリー容量がX4よりわずか5%大きいだけであること、そして約50%も大型化したイメージセンサーを動かしていることを考えると、これは単なる容量アップではなく、カメラ全体の電力効率が劇的に改善されていることの証左です。私のX4のバッテリーが多少消耗していた可能性を考慮しても、この差は決定的でした。このスタミナのおかげで、今は予備バッテリーの心配をすることなく、撮影に完全に集中できています。

待ち時間を創造に変える、革命的な急速充電

Insta360 X5 急速充電の様子

撮影を続ける上でバッテリー持続時間と同じくらい重要なのが、いかに速く充電できるかです。Insta360 X5は、この充電性能において前モデルのX4を圧倒する、まさに革命的な進化を遂げました。

Insta360 X4も、9V/2Aのアダプターを使えば約55分で満充電でき、決して遅くはありませんでした。しかし、X5は最新のPD急速充電に対応したことで、その常識を軽々と超えていきます。対応する30WのPD充電器を使用したところ、空の状態からわずか20分で80%まで、そしてたった35分で満充電が完了しました 。

この差は、現場での体験を大きく変えます。例えば、X4で80%まで充電するには38分かかりますが、X5ならその半分の時間で済みます。旅先のカフェで短い休憩を取る間に、X5は次の撮影に十分な電力をほぼ確保できてしまいます。

実際に、バッテリーが切れても「少し休憩すればまた撮れる」という安心感は、撮影計画の自由度を格段に高めてくれました。X4の55分でも十分速いと感じていましたが、X5の35分という驚異的なスピードは、撮影のダウンタイムを最小限に抑え、創造の時間を最大化してくれる、非常に価値のある進化点です。

Insta360 X5のバッテリー仕様

  • バッテリー容量: 2400mAh
  • 連続撮影時間: 最長185分 (5.7K24fps 耐久モード), 88分 (8K30fps)
  • 充電時間 (30W PD充電器): 20分で80%, 35分で100%

まとめ:バッテリーと充電

  • 持続時間: Insta360 X4との直接比較テストで、8K撮影時に19%長いランタイムを記録し、公称値だけでなく実使用におけるスタミナの向上を証明しました。
  • 電力効率: より大型のセンサーを搭載しながらも長時間の撮影を実現しており、カメラ全体の電力効率が大幅に改善されています。
  • 充電速度: 約20分で80%まで充電可能な急速充電に対応し、撮影のダウンタイムを劇的に短縮。現場での利便性が飛躍的に向上しました 。
  • 総評: バッテリーの持続時間、電力効率、充電速度という、カメラの信頼性を左右する3つの要素全てがInsta360 X4から大きく進化しており、よりプロフェッショナルな要求に応える実用性を備えています。

拡張性を比較:Insta360 X5 ~アクセサリーとソフトウェアが広げる創造の可能性~

Insta360 X5で超長い(3m)自撮り棒を使用している様子。

ここでは、Insta360 X5の真の価値を解き放つ「拡張性」に焦点を当てます。カメラの性能は本体だけでは決まりません。周辺アクセサリーやソフトウェアとの連携が、その可能性を無限に広げます。前モデルのInsta360 X4が持つ優れたエコシステムをベースに、X5がどのような進化を遂げ、クリエイターの表現をどう豊かにしてくれるのか、詳しくレビューしていきます。

撮影体験の核となる、多彩な自撮り棒

Insta360のカメラを語る上で、もはや一心同体ともいえるのが「見えない自撮り棒」の存在です。特に私のお気に入りは「超長い(3m)自撮り棒」で、これは単なる棒ではなく、もはや「魔法の杖」です。これを最大まで伸ばしてハイキングコースを歩けば、まるで低空飛行のドローンが自分を追いかけてくるような、息をのむほどダイナミックな映像が手軽に撮影できます。この非日常的な視点は、Insta360 X4でも体験できましたが、X5の圧倒的な画質で撮影すると、その感動はさらに格別なものになります。

日常のVlog撮影や旅行で最も活躍したのは、「折りたたみ式内蔵三脚付き自撮り棒リモコンセット」です。これ一本あれば、歩きながらの自撮り撮影から、テーブルに置いて三脚としてタイムラプスを撮影するといった切り替えが一瞬で完了します。わざわざ別の三脚を持ち運ぶ必要がなく、荷物が劇的に減りました。付属の着脱式リモコンで、カメラを完璧な位置にセットしてから離れた場所で録画を開始できるのも、非常に便利だと感じました。

あらゆる環境を克服する、保護・電源アクセサリー

Insta360 X5をアクセサリーを使って胸に装着している様子。

X5のタフな設計をさらに強化し、どんな環境でも安心して撮影に臨むためのアクセサリーも充実しています。本格的な水中撮影に挑戦するなら「見えない潜水ケース」は必須です 。水深50mまで対応する防水性能はもちろん、水中での光の屈折による映像の歪みを補正し、完璧にスティッチングされたクリアな360度映像を記録してくれます 。

そして、私がInsta360 X4時代から待ち望んでいたのが「ALL-Weather USB Charging Cover」です 。これがあれば、雨の中でもモバイルバッテリーから給電しながら撮影を続けられます。天候を気にせず撮影に集中できるこの安心感は、一度体験すると手放せません。また、冬のスキー場では「サーモグリップカバー」がバッテリーを寒さから守り、一日中撮影を楽しむことができました。

プロの要求に応える、マウントと周辺機器

Insta360 X5 底部にあるマグネット式マウントシステム

Insta360 X5は、底面の標準的な1/4インチネジ穴により多くの汎用マウントと互換性がありますが、その真価は専用マウントの豊富さにあります。「ヘルメットあごマウント」を使えば、スキーやバイクで信じられないほど迫力のある一人称視点映像が撮影できますし、「スーパークランプマウント」なら、自転車のハンドルや公園のフェンスなど、思いもよらない場所にカメラをがっちり固定できます。

さらに、より本格的な映像制作を目指すなら「X5 万能フレーム」が活躍します 。カメラを保護しながら、外部マイクやライトを取り付けるためのコールドシューを追加できるため、X5を核としたプロ仕様の撮影リグを組むことが可能です。これに「Insta360 Mic Air」のようなワイヤレスマイクを組み合わせれば、アクションカメラの常識を超える高音質なコンテンツ制作が実現します 。これらのアクセサリーを使い分けることで、創造性は無限に広がり、撮影の楽しみは格段に増えました。

ソフトウェアの進化 – カメラの可能性を無限に引き出す

Insta360 X5の進化は、ハードウェアだけにとどまりません。ソフトウェア、特に撮影後のワークフローを革新する機能が充実しています。その筆頭が「InstaFrameモード」です 。Insta360 X4では、撮影した360度映像をSNSに投稿するには、必ずリフレーム編集が必要でした。しかしX5のInstaFrameモードを使えば、編集不要のフラット動画と、後から自由に編集できる360度映像を同時に記録できます 。これにより、「撮ってすぐ共有」というスピード感と、「後からじっくり作品作り」という創造性の両方を手に入れることができました。

もちろん、無料の専用ソフト「Insta360 Studio」やスマートフォンアプリも進化を続けており、X5の強力な映像を最大限に活かせます 。AI編集はさらに賢くなり、自動で生成される動画のクオリティには目を見張るものがあります 。また、強化された「Insta360+ クラウドサービス」との連携も重要です 。8K撮影で膨大になったデータを自動でバックアップし、どのデバイスからでもシームレスに編集できるこの環境は、X5を単なるカメラから、包括的なコンテンツ制作システムへと昇華させています 。

Insta360 X5の主なアクセサリー一覧

■自撮り棒・三脚関連

  • 超長い(3m)自撮り棒
  • 折りたたみ式内蔵三脚付き自撮り棒リモコンセット
  • バレットタイム 自撮り棒2.0

■充電・電源関連

  • 万能急速充電ケース
  • ALL-Weather USB Charging Cover

■保護・固定関連

  • X5 万能フレーム
  • 見えない潜水ケース
  • サーモグリップカバー
  • スクリーンプロテクター
  • レンズキャップ

■マウント関連

  • スーパークランプマウント
  • ウォータースポーツ用ロープマウント
  • POVチェストマウント
  • 自転車シートレールマウント
  • ヘルメットあごマウント

■その他

  • Insta360 Mic Air
  • GPSプレビューリモコン
  • クイックリーダー

まとめ:拡張性

  • アクセサリー: ユーザーが交換可能なレンズシステムや、マグネット式のクイックリリースマウントなど、現場での利便性と安心感を飛躍的に向上させる、考え抜かれたアクセサリーエコシステムを構築しています。
  • ソフトウェア: 新機能「InstaFrameモード」が編集のワークフローを革新し、継続的に進化するAI編集やアプリが、初心者からプロまで幅広いユーザーの創造性をサポートします。
  • エコシステム: 強化されたクラウド連携や、ワイヤレスマイクへの直接接続など、カメラ本体を超えた包括的なシステムとして、コンテンツ制作のあらゆる側面をスムーズにします。
  • 総評: Insta360 X5は、物理アクセサリーとソフトウェアの両面でInsta360 X4から大きく拡張されており、それによってもたらされるワークフローの効率化と創造性の広がりは、単なるスペックアップ以上の価値を提供してくれます。

スペック比較:Insta360 X5 vs Insta360 X4 主な違いを徹底解説

Insta360 X5とX4のデザインを比較

Insta360 X5は、人気を博したInsta360 X4の正統な後継機として登場しました。一見すると似たデザインですが、その中身は画質、耐久性、実用性のあらゆる面で大きな進化を遂げています。ここでは、両モデルのスペックを比較し、その違いが実際の撮影体験にどのような影響をもたらすのかを、ポイントごとに詳しく解説していきます。

主な仕様と機能の比較

イメージセンサー

  • Insta360 X5: デュアル 1/1.28インチセンサー
  • Insta360 X4: デュアル 1/2インチセンサー
  • 違い:X5のセンサー面積はX4比で144%も拡大しました 。これは画質の根幹をなす最も重要な進化点であり、特に暗い場所でのノイズ低減や、明暗差の表現力(ダイナミックレンジ)の向上に大きく貢献しています。

AIチップ / 処理能力

  • Insta360 X5: 超高速トリプルAIチップシステム(5nm AIチップ×1, プロイメージングチップ×2)
  • Insta360 X4: 5nm AIチップ×1
  • 違い:X5は画像処理専用のチップを2基追加したことで、演算能力がX4比で140%向上しました 。これにより、後述するPureVideoモードなど、高度な画質処理をリアルタイムで行えるようになっています 。

耐久性(防水・レンズ)

  • Insta360 X5: 単体で15m防水 、交換式レンズシステム採用
  • Insta360 X4: 単体で10m防水 、レンズ交換不可
  • 違い:X5はより深く潜れるだけでなく、業界初の交換式レンズシステムを採用した点が画期的です 。万が一レンズに傷がついてもユーザー自身で交換できるため、修理に出す手間と時間がなくなり、より過酷なアクションシーンでも安心して使えます。

バッテリーと充電

  • Insta360 X5: 2400mAhバッテリー 、急速充電(20分で80%)
  • Insta360 X4: 2290mAhバッテリー 、急速充電(38分で80%)
  • 違い:X5はバッテリー容量が増え、8K撮影時の駆動時間が88分(X4は75分)に伸びました 。さらに充電速度が劇的に向上し、X4の約半分の時間で80%まで充電できるため、撮影のダウンタイムが大幅に短縮されます。

新ソフトウェア機能(撮影モード)

  • Insta360 X5: InstaFrameモード 、ツイスト撮影
  • Insta360 X4: 該当機能なし
  • 違い:X5には、編集不要ですぐにSNSで共有できるフラット動画と360度映像を同時に記録する「InstaFrameモード」が追加されました 。また、自撮り棒をひねるだけで録画を開始できる「ツイスト撮影」も加わり、操作性が向上しています。

アクセサリー

  • Insta360 X5: マグネット式マウントシステム 、標準レンズガード別売り
  • Insta360 X4: 標準1/4インチネジマウント 、標準レンズガード付属
  • 違い:X5はマグネット式のクイックリリースに対応し、アクセサリーの着脱が素早く簡単になりました 。一方で、X4では付属していた標準レンズガードが、X5では別売りになっています。

サイズ・重量・カラー

  • Insta360 X5: 46×124.5×38.2mm , 200g , ブラック ・サテンホワイト(限定版)
  • Insta360 X4: 46×123.6×37.6mm , 203g , ブラック
  • 違い:サイズはほぼ同等ですが、X5は大型センサーを搭載しながらもわずかに軽量化されています 。また、X5には限定カラーとしてサテンホワイトが用意されています。

まとめ:Insta360 X5とInsta360 X4の違い

Insta360 X5は、Insta360 X4から単なるマイナーチェンジにとどまらない、全面的かつ大幅なアップグレードを遂げたモデルです。特に、大型センサーとトリプルAIチップがもたらす画質、特に低照度性能の劇的な向上は、X5を選ぶ最大の理由となるでしょう。さらに、交換式レンズシステムや防水性能の強化による耐久性の向上、そしてバッテリー性能と充電速度の改善による実用性の向上も見逃せません。価格はX4より高価ですが、より過酷な環境で、より美しい映像を、より快適に撮影したいと考えるユーザーにとって、その価格差を十分に納得させるだけの価値と進化が詰まっています。

Insta360 X5のメリット・デメリット

Insta360 X5 ホワイトの外観。

Insta360 X5の主なメリット(長所)とデメリット(弱点)を、ファイルに記載されている他のアクションカメラと比較しながら説明します。

【メリット】

メリット1: 唯一無二の360度撮影と編集の自由度

Insta360 X5最大のメリットは、360度全方位を8Kという高画質で記録できる点です。これにより、撮影後に視点や画角を自由に変更できる「リフレーム」が可能になります。

例えば、Insta360 Ace Pro 2GoPro HERO13 BlackOsmo Action 5 Proのような通常の(360度ではない)アクションカメラでは撮影時に構図を決める必要がありますが、X5なら後からベストなアングルを選び出すことができます。この自由度の高さは、他の比較機種にはない大きなアドバンテージです。

メリット2: 画期的な交換式レンズシステム

ユーザー自身でレンズ交換が可能になった点は、他のアクションカメラには見られないInsta360 X5のユニークな強みです。アクションシーンではレンズの破損リスクが伴いますが、万が一傷ついたり割れたりしても、自分で簡単に交換できるため、修理の手間やコスト、時間を大幅に削減できます。

GoPro HERO13 Blackもレンズ交換に対応していますが、破損時のユーザー交換を主眼に置いたX5のシステムは、よりアクティブな使用における安心感を提供します。

メリット3: 独自の便利機能と優れたバッテリー性能

ツイスト撮影」や「InstaFrameモード」といった、Insta360 X5独自の機能は、撮影の機動性や効率性を高めます。また、バッテリー性能、特に充電速度も優れています。20分で80%まで充電できる急速充電は、Insta360 Ace Pro 2Insta360 Ace Proと比較しても非常に高速です。これにより、撮影の合間に素早く充電を完了させることができ、長時間の撮影でもバッテリー切れの心配を軽減できます。

【デメリット】

デメリット1: 価格設定

Insta360 X5の価格(84,800円)は、比較対象として挙げられているInsta360 Ace Pro 2(67,800円)、GoPro HERO13 Black(実質62,300円)、Osmo Action 5 Pro(55,000円)、Insta360 Ace Pro(44,700円)といった高性能アクションカメラの中で最も高価です。360度撮影機能や高いスペックを備えているとはいえ、予算を重視するユーザーにとってはネックになる可能性があります。

デメリット2: シングルレンズ性能と画面構成

360度カメラという特性上、個々のレンズ性能やシングルレンズモードでの画質が、Insta360 Ace Pro 2Osmo Action 5 Proのような、より大きなセンサーを搭載した通常の高性能アクションカメラに常に匹敵するとは限りません。また、ディスプレイは背面の2.5インチタッチスクリーンのみです。

Osmo Action 5 ProGoPro HERO13 Blackのように前面にもディスプレイがあると、自撮り時の構図確認が容易になります。Insta360 Ace Pro 2Insta360 Ace Proのフリップ式スクリーンも、ローアングル撮影などで便利です。

デメリット3: 防水性能と重量

本体のみでの防水性能は15mと、GoPro HERO13 Black(10m)やInsta360 Ace Pro/Ace Pro 2(10m/12m)よりは優れていますが、Osmo Action 5 Proの20m防水には及びません。より深い水中撮影を想定する場合は、依然として潜水ケースが必要です。また、重量も200gと、比較機種の中で最も重いため、携帯性や装着時の負担を考慮する必要があります。

Insta360 X5のスペック(仕様)一覧

Insta360 X5 実機の箱

  • モニター: 2.5インチの大型タッチスクリーン(Corning Gorilla Glass採用・設定の変更、撮影モードの切り替え、プレビュー、再生)
  • ストレージ: 内蔵ストレージなし。
  • 対応SDカード: UHS-I V30以上推奨、microSDスロット。
  • バッテリー: 2400mAh、X4より増量、X4バッテリーと非互換。
  • 撮影時間: 最長185分 (5.7K24fps 耐久モード)。
  • 充電時間: 35分で100%充電 (30W PD充電器使用、20分で80%)。
  • インターフェース: USB-C 3.0 ポート (右側側面下部)。
  • 通信: Bluetooth BLE 5.2、Wi-Fi 802.11a/n/ac 対応。
  • センサー: デュアル 1/1.28インチ (X4比144%拡大)。
  • AIチップ: 超高速トリプルAIチップシステム (5nm AI 1基、プロイメージング 2基)、演算能力140%向上。
  • ジャイロスコープ: 6軸ジャイロスコープ。
  • 画質: 最高8K@30fps 360度動画、最高4K@60fps シングルレンズ、約72MP写真、PureVideoモード (低照度特化)、アクティブHDR 5.7K 60fps対応。
  • 手ブレ補正: FlowState + 360度水平維持。
  • 耐久性: 交換式レンズシステム、光学式ウルトラハードフィルム採用、単体で15m防水。
  • レンズ: F2.0 口径、6mm 焦点距離。
  • マイク: 4基内蔵、新ウインドガードとアルゴリズムで風切り音低減。
  • 操作性: ツイスト撮影、ジェスチャー操作、音声制御 2.0、マグネット式マウント対応。
  • 動作温度: -20℃ 〜 40℃。
  • サイズ: 46×124.5×38.2mm (X4とほぼ同等)。
  • 重量: 200g (X4とほぼ同等)。
  • カラー: ブラック (幾何学デザイン)。
  • マウント: 1/4インチネジ穴、マグネット式マウント対応。
  • 付属品: (通常版)USB-Cケーブル、保護ポーチ、レンズクロス、クイックスター

Insta360 X5の動画編集におすすめのPCスペック

最低限の推奨スペック:

  • OS: Windows 10 (64-bit) 以降 / macOS 10.15 (Catalina) 以降
  • CPU: Intel Core i5 (第8世代以降) または AMD Ryzen 5 (2000シリーズ以降)
  • できれば Intel Core i7 / Ryzen 7 クラスを推奨
  • RAM (メモリ): 16GB
  • 8K素材を扱う場合は最低16GB、できれば32GB以上を強く推奨
  • GPU (グラフィックカード):
  • NVIDIA GeForce GTX 1060 (6GB) 以降
  • AMD Radeon RX 580 (8GB) 以降
  • Apple M1/M2/M3チップ搭載のMac
  • 注意: グラフィックカードのドライバーは常に最新の状態に保つことが重要です。NVIDIA製の場合はCUDA 10以降のバージョンをサポートしているか確認してください。
  • ストレージ: SSD (ソリッドステートドライブ) 256GB以上
  • 動画編集においては、OSやソフトウェアだけでなく、作業用ドライブとしてもSSDが必須です。NVMe SSDであればさらに高速です。
  • RAWデータや多数のプロジェクトを保存する場合は、追加の大容量HDDまたはSSDも検討してください。
  • 接続ポート: USB 3.0以上 (高速なデータ転送のため)

より快適な編集体験のための推奨スペック (8K編集向け):

  • OS: Windows 10/11 (64-bit) / macOS 最新版
  • CPU: Intel Core i7/i9 (第10世代以降) または AMD Ryzen 7/9 (3000シリーズ以降)
  • RAM (メモリ): 32GB以上
  • GPU (グラフィックカード):
  • NVIDIA GeForce RTX 2060 / 3060 / 4060 以降
  • AMD Radeon RX 6600 XT / 6700 XT / 7600 XT 以降
  • Apple M1 Pro / M1 Max / M2 Pro / M2 Max / M3 Pro / M3 Max チップ搭載のMac
  • ストレージ: NVMe SSD 500GB以上 (メインドライブ) + 大容量データ用SSD/HDD
  • 接続ポート: USB 3.1 Gen2 または Thunderbolt (外部SSDなどを使用する場合)

Insta360 X5の評価

Insta360 X5 マグネットのマウントでバイクに取りつける

9つの基準で「Insta360 X5」を5段階で評価してみました。

ファイルの情報に基づき、Insta360 X5を評価します。

画質: ★★★★★ (5/5)

デュアル1/1.28インチの大型センサーとトリプルAIチップにより、画質は前モデルX4から大幅に向上しました。特に、8K/30fpsの高解像度撮影や、暗所でのノイズを劇的に抑制する「PureVideo」モードは素晴らしいです。最大13.5ストップの広いダイナミックレンジや5.7K/60fpsのアクティブHDRも、明暗差の激しいシーンで威力を発揮します。

手ぶれ補正: ★★★★★ (5/5)

Insta360独自の強力な「FlowState手ブレ補正」と「360度水平維持」機能は健在です。激しいアクション中でも、ジンバルを使ったかのように滑らかで安定した映像を記録できます。この安定性は、360度映像のクオリティを大きく左右する要素であり、非常に高いレベルにあります。

耐久性・防水性: ★★★★★ (5/5)

本体のみで水深15mまでの防水性能を実現し、前モデルX4(10m)から強化されました。さらに、業界初となるユーザー自身で交換可能な「交換式レンズシステム」を採用。レンズ自体も「光学式ウルトラハードフィルム」で強化され、耐落下性・耐傷性が向上しています。アクティブなシーンでも安心して使えるタフさが魅力です。

バッテリー性能: ★★★★★ (5/5)

バッテリー容量が2400mAhに増量され、5.7K/24fpsの耐久モードでは最大185分、8K/30fpsでも最大88分と、X4よりも長時間の撮影が可能になりました。加えて、30WのPD急速充電に対応し、わずか20分で80%まで充電できる速度は驚異的です。バッテリーに関するストレスが大幅に軽減されました。

携帯性: ★★★★☆ (4/5)

サイズ(46×124.5×38.2mm)と重量(200g)は、前モデルX4とほぼ同等を維持しています。大幅なスペックアップを実現しながら、サイズ感を維持している点は評価できます。ただし、一般的なアクションカメラと比較するとやや大きめ・重めではあるため、星4つとしました。

操作性: ★★★★★ (5/5)

X4譲りの2.5インチタッチスクリーンと物理ボタンによる良好な基本操作に加え、「ツイスト撮影」や「マグネット式マウントシステム」といった新機能で利便性が向上しました。「音声制御2.0」やジェスチャー操作も搭載し、様々な状況で快適に操作できます。

機能性: ★★★★★ (5/5)

360度撮影はもちろん、交換式レンズ、ツイスト撮影、フラット動画と360度動画を同時記録する「InstaFrameモード」など、革新的な機能が多数追加されました。風切り音低減性能が向上したマイクや、豊富な撮影モード(PureVideo、アクティブHDR、スローモーション等)も備え、非常に多機能です。

価格: ★★★☆☆ (3/5)

通常版で84,800円(税込)となっており、比較対象として挙げられている他の最新高性能アクションカメラ(Insta360 Ace Pro 2: 67,800円、GoPro HERO13 Black: 実質62,300円、Osmo Action 5 Pro: 55,000円)と比較すると最も高価です。360度撮影というユニークな機能と高い性能を考慮する必要はありますが、価格面だけ見るとやや高めの設定です。

使いやすさ: ★★★★☆ (4/5)

操作性の向上(ツイスト撮影、マグネットマウント)、バッテリー性能の向上(長時間撮影、急速充電)、InstaFrameモードによる効率化、交換式レンズによる安心感など、多くの点で使い勝手は向上しています。ただし、多機能であるがゆえに、初めて360度カメラを使うユーザーにとっては、慣れるまで少し時間がかかる可能性も考慮し、星4つとしました。

総評: ★★★★★ (5/5)

総合的な完成度の高さ

Insta360 X5は、前モデルX4から正統進化を遂げただけでなく、多くの革新的な機能を搭載し、360度アクションカメラの新たなスタンダードを提示するモデルと言えるでしょう。特に画質面での進化は目覚ましく、大型化されたセンサーと強力なAIチップにより、日中はもちろん、これまでアクションカメラが苦手としてきた暗所での撮影品質が劇的に向上しました。「PureVideo」モードの実力は特筆に値します。

ユーザーの利便性を追求した新機能

使い勝手の面でも、「交換式レンズシステム」は画期的です。アクティブな撮影で避けられないレンズ破損のリスクに対し、ユーザー自身で対処できる安心感は計り知れません。また、「ツイスト撮影」や「マグネット式マウント」、「InstaFrameモード」といった新機能は、撮影の機動性や効率性を高め、より手軽に、より創造的な映像制作を可能にします。バッテリー性能の大幅な向上(長時間化と超高速充電)も、ストレスフリーな撮影体験に大きく貢献しています。

価格に見合う価値

価格は他のアクションカメラと比較すると高価ですが、8K 360度撮影というユニークな機能、大幅に進化した画質、強化された耐久性、そして数々の革新的な便利機能を考慮すれば、十分にその価値はあると言えます。プロのクリエイターから、日常や旅の記録を特別な形で残したい一般ユーザーまで、幅広い層におすすめできる、完成度の高いフラッグシップモデルです。

決断の時!Insta360 X5は買うべきか?

~X4ユーザー&新規購入検討者向け徹底ガイド~

Insta360 X5を購入すべきか、特に前モデルInsta360 X4と比較して検討している方に向けて、後悔しないための判断基準となるポイントを徹底的に解説します。画質、機能、耐久性、そして価格。あなたが何を重視するかで、選ぶべきモデルは変わってきます。

画質へのこだわりが決め手:暗所性能の劇的な進化

Insta360 X5を選ぶ最大の理由の一つは、画質、特に低照度性能の大幅な向上です。X4の1/2インチセンサーに対し、X5は面積比144%となるデュアル1/1.28インチセンサーと強力なトリプルAIチップを搭載。これにより、「PureVideo」モードが実現し、夜景や室内など暗い場所でのノイズが劇的に抑制され、驚くほどクリアな映像が得られます。日中のダイナミックレンジも向上し、より豊かな階調表現が可能になりました。最高の画質、とりわけ暗所での撮影品質を求めるなら、X5への投資は間違いなく価値があります。

革新的な機能と利便性:新しい撮影体験を求めるなら

X5には、X4にはなかった数々の革新的な機能が搭載されています。ユーザー自身がレンズを交換できる「交換式レンズシステム」は、破損リスクに対する大きな安心感をもたらします。「ツイスト撮影」による素早い録画開始、「InstaFrameモード」での効率的な映像記録、そして「マグネット式マウントシステム」によるアクセサリー交換の手軽さは、撮影の自由度と利便性を格段に高めます。これらX5ならではの新しい撮影体験に魅力を感じるなら、迷わずX5を選ぶべきでしょう。

向上した耐久性とバッテリー性能:タフな環境での信頼性

アクティブなシーンでの使用が多いユーザーにとって、X5の耐久性向上は見逃せないポイントです。防水性能がX4の10mから15mへと強化されただけでなく、レンズ自体の強度も向上し、さらに交換も可能になりました。バッテリー性能も進化し、撮影時間が延長された上に、わずか20分で80%まで充電できる超高速充電に対応。過酷な環境下での信頼性や、バッテリー切れのストレスから解放されたいと考えるなら、X5が最適な選択となります。

価格差とX4の価値:コストパフォーマンスを重視するなら

もちろん、最新のフラッグシップモデルであるX5は、X4よりも高価です。しかし、X4も依然として8K/30fpsの360度撮影が可能な高性能カメラであり、基本的な性能は十分高いレベルにあります。画質に極端なこだわりがなく、特に暗所での撮影頻度が低い場合や、X5の新機能に大きな魅力を感じないのであれば、価格を抑えられるX4も依然として賢い選択肢です。コストパフォーマンスを最優先するなら、X4で十分満足できる可能性も高いでしょう。

買い替え・新規購入の判断まとめ:あなたに合うのはどっち?

結論として、最高の画質(特に暗所)、最新機能による利便性、向上した耐久性やバッテリー性能を求めるなら、Insta360 X5は間違いなく「買い」です。特にX4の弱点に不満を感じていたユーザーは、X5へのアップグレードで大きな満足感を得られるはずです。一方で、予算を重視し、X4の性能で十分だと感じる場合は、X4を選択するか、現行機を使い続けるのが合理的です。自分の撮影スタイル、重視するポイント、そして予算を総合的に考慮し、後悔のない選択をしてください。

[amazon]

Insta360 X5の価格・購入先

Insta360 X5 本体 正面

※以下の価格は、2025/08/08 に調査したものです。価格は変動します。

Insta360公式ストア

  • 通常版(microSDカードなし)で84,800円
  • プレミアムキット(Insta360+限定特典:6か月間無料クラウドストレージ)で90,400円
  • プレミアムレンズガードキットで96,700円
  • No Drone No Problem キットで99,100円
  • バイク マルチビューキットで100,400円
  • スノーボードキットで93,700円
  • 見えない 潜水ケースで110,920円
  • エッセンシャルキットで101,800円
  • ロードサイクリングキット(別体型用)で104,600円
  • クリエイターキットで110,600円、

で販売されています。

Insta360公式ストアで「Insta360 X5」をチェックする

ECサイト

  • Amazonで84,800円(税込)、
  • 楽天市場で84,800~99,100円(送料無料)、
  • ヤフーショッピングで84,800円、
  • AliExpressで75,595円、
  • 米国 Amazon.comで$549.99、

で販売されています。

Amazonで「Insta360 X5」をチェックする

楽天市場で「Insta360 X5」をチェックする

ヤフーショッピングで「Insta360 X5」をチェックする

AliExpressで「Insta360 X5」をチェックする

米国 Amazon.comで「Insta360 X5」をチェックする

おすすめのライバル機種と価格を比較

Insta360 X5に似た性能をもつアクションカメラも販売されています。価格の比較もできるので、ぜひ参考にしてみてください。

Osmo 360

DJIから発売される360度撮影に対応したアクションカメラです(2025年8月1日 発売)。

1/1.1インチ角型CMOSセンサー、f/1.9レンズ(シングルレンズモードで最大170°)、2.0インチモニター、最大190分(6K/24fps時)の撮影が可能な1950mAhバッテリー、128GBの内蔵ストレージを搭載しています。

また、スマートトラッキング、体性感覚フレーミング、ジェスチャーコントロールや音声操作、最大8K/50fpsのパノラマ動画、1億2000万画素のパノラマ写真撮影、手ブレ補正技術「RockSteady 3.0」および「HorizonSteady」に対応。

水深10mまでの防水性能と-20℃の耐寒性、4マイク搭載による高音質録音、Osmo Actionシリーズのアクセサリーと互換性のある磁気クイックリリースマウント、PC用編集ソフト「DJI Studio」、急速充電にも対応しています。

価格は、Amazonで67,100円(スタンダードコンボ・アドベンチャーコンボは91,300円・税込)、楽天市場で67,100~91,300円(送料無料)、ヤフーショッピングで67,100円(送料無料)、AliExpressで75,016円、です。

関連記事:Osmo 360 レビュー!Insta360 X5比較で判明した利点と欠点

Amazonで「Osmo 360」をチェックする

Insta360 Ace Pro 2

Insta360から発売されたライカレンズ搭載のアクションカメラです(2024年10月22日 発売)。

デュアルチップ、1/1.3インチ8Kセンサー、157度のライカ・ズマリットレンズ、2.5インチのタッチスクリーン(フリップ式)、180分の撮影が可能な1800mAhバッテリーを搭載しています。

また、「ポーズ録画」(録画の一時停止やキャンセル)、ジェスチャー操作、音声制御2.0(音声による操作)、AIハイライト・アシスタント、自動編集、8K30fps動画、4K60fpsアクティブHDR、PureVideoによる低照度性能、4K120fpsスローモーション、FlowState手ブレ補正技術、

風切り音を軽減するためのウィンドガード(付属)、防水(潜水ケースなしで12m、潜水ケースに入れた状態で60mまで)、マグネット式のマウントシステムに対応しています。

価格は、Amazonで67,800円(税込)、楽天市場で64,800円(送料無料)、ヤフーショッピングで64,799円(送料無料)、AliExpressで65,996円、です。

関連記事:「Insta360 Ace Pro 2」と前モデルAce Proを比較

Amazonで「Insta360 Ace Pro 2」をチェックする

Osmo Action 5 Pro

DJIから発売されたデュアルOLEDタッチスクリーンを搭載したアクションカメラです(2024年9月19日発売)。

1/1.3インチCMOSセンサー、新型のチップセット、47GBのストレージ、1950 mAhバッテリー、3つのマイク、SDカードスロットを搭載しています。

また、スーパーナイトモード、4:3の4K動画撮影、プリ録画機能、960fpsの超スローモーション撮影、10-bit D-Log M/HLGに対応した高画質な撮影、被写体センタリング/トラッキング機能、360°HorizonSteadyの手ブレ補正機能、

防水ケースなしで20mの防水性能、ホワイトバランス精度の向上、30WのUSB PD充電、DJI製ワイヤレスマイク「DJI Mic 2」の接続、155°の超広角撮影、4000万画素の静止画撮影、microSDカード(最大1TBまで)、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.1に対応しています。

価格は、Amazonで53,459円(税込・スタンダードコンボ)、楽天市場で55,000円(送料無料)、AliExpressで54,992円、米国 Amazon.comで$349.00、です。

関連記事:「Osmo Action 5 Pro」とAction 4、3の違いを比較

Amazonで「Osmo Action 5 Pro」をチェックする

GoPro HERO13 Black

GoProから発売されたアクションカメラです(2024年9月11日 発売)。

1/1.9インチCMOS イメージセンサー、前面1.4インチのカラーディスプレイ、背面2.27インチのタッチディスプレイ、 取り外し可能な1900mAh Enduroバッテリー、3つのマイクを搭載しています。

また、交換用レンズ(超広角・マクロ・NDフィルター・アナモフィックレンズ ※別売)、スローモーション撮影(バーストスローモーション)、QuikCapture機能、

マグネット式ラッチマウント、GPS機能、最大5.3K/60FPSの動画撮影、手ブレ補正機能「HYPERSMOOTH 6.0」、10mの防水性能、USB-C、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.1に対応しています。

価格は、Amazonで63,300円(税込)、楽天市場で64,990円(送料無料)、ヤフーショッピングで69,800円、AliExpressで69,288円、米国 Amazon.comで$359.00、です。

関連記事:「GoPro HERO13 Black」とHERO12、HEROを比較

Amazonで「GoPro HERO13 Black」をチェックする

Insta360 Ace Pro

Insta360から発売されたライカ共同開発のアクションカメラです(2023年11月21日 発売)。

1/1.3インチ大型センサー、5nm AIチップ、F2.6のライカ SUPER-SUMMARIT-Aレンズ、2.4インチのフリップ式タッチスクリーン、100分の撮影が可能な1650mAhバッテリーを搭載しています。

また、4K120fpsスローモーション動画、アクティブHDR、PureVideoによる低照度性能、FreeFrame手ブレ補正、タイムラプス(通常、スターラプス、モーションタイムラプス)、クラリティーズーム(画質劣化なしのズーム)、AIハイライトアシスタント(動画の見どころを自動抽出)に対応。

統計ダッシュボード(速度、標高などを映像に表示)、AIワープ(映像にアニメ風エフェクトを追加)、見えない自撮り棒効果、録画の一時停止・キャンセル、録画中の写真撮影、ジェスチャーおよび音声制御、Insta360アプリ連携、防水(潜水ケースなしで10m、潜水ケースありで60m)にも対応しています。

価格は、Amazonで44,700円(税込)、楽天市場で44,700~74,800円(送料無料)、ヤフーショッピングで44,700円、AliExpressで45,494円、米国 Amazon.comで$299.99、です。

関連記事:「Insta360 Ace Pro」のメリット、デメリットを解説

Amazonで「Insta360 Ace Pro」をチェックする

他のアクションカメラと比較する

他にもアクションカメラが販売されています。2025、2024年の最新モデルもあるので、ぜひチェックしてみてください。

アクションカメラを徹底比較!画質・目的・機能重視の選び方と口コミ評価を紹介

その他のおすすめカメラ製品は?

その他のおすすめカメラ製品は以下のページにまとめてあります。ぜひ比較してみてください。

【徹底比較】360度カメラのおすすめは?目的・用途別の選び方を解説

最新の360度カメラをまとめて紹介しています。

【徹底比較】タフネスデジカメのおすすめは?目的・用途別に選び方を紹介

最新のアウトドア用の防水対応デジカメをまとめて紹介しています。

【2025】instaxチェキ選び方ガイド!アナログ&ハイブリッド9機種徹底比較

富士フィルム instaxチェキの最新機種をまとめて紹介しています。