
2024年2月に発売された「ANBERNIC RG556」は、Unisoc T820プロセッサと美しい有機ELディスプレイを搭載し、これまでの携帯ゲーム機の常識を覆す没入感で注目を集めています。
このレビューでは、前モデル「ANBERNIC RG505」とどのように違い、何が進化したのか、その実力と使い勝手を徹底比較・検証しました。
【先に結論からお伝えしましょう】
ANBERNIC RG556 の長所(Pros):
- 5.48インチ有機EL(フルHD)の圧倒的な映像美
- Unisoc T820搭載でPS2やWiiが実用的に動作
- グリップ一体型デザインによる抜群の操作性
- USB-C経由での1080p映像出力に対応
ANBERNIC RG556 の短所(Cons):
- サイズが大きくポケットには入らない
- 技適マークが未取得のため国内利用に注意が必要
- スティックのLEDが初期設定では眩しすぎる
- 標準ランチャーの使い勝手には改善の余地あり
総合評価:
ANBERNIC RG556は、携帯性を少し犠牲にしてでも「映像美」と「操作性」を極限まで追求した、Androidゲーム機の新たなスタンダードです。前モデルRG505で不満だった画面解像度やパワー不足が見事に解消されており、特にPS2世代のゲームを寝転がって快適に遊びたいユーザーにとっては、現時点で最良の選択肢と言える完成度を誇ります。
<この記事で分かること>
- デザイン: グリップ形状、スケルトンボディ、重量バランス、質感、サイズ感、映像出力、付属品
- ディスプレイ: 5.48インチ有機EL、フルHD解像度、発色、タッチ感度、輝度
- 操作性: ホールセンサースティック、ホールトリガー、Xboxモード、キーマッピング、振動
- パフォーマンス: Unisoc T820、Antutuベンチマークスコア、冷却ファン、放熱性能
- メモリとストレージ: 8GB RAM、UFS 2.2、microSDカード、収録ゲーム(内蔵ゲーム)、ゲーム 入れ方
- アプリの動作感: マルチタスク、電子書籍、動画視聴、ブラウジング
- エミュレーターのゲーム性能: PS2、3DS、Wii、PSP、サターン、FPS(フレームレート)検証
- Androidゲームの動作感: 原神、Identity Ⅴ、Honor of Kings、Game for Peace、アスファルト、FPS設定、画質調整
- AI機能: リアルタイム翻訳、スマートゲームアシスタント、画像生成
- バッテリー: 5500mAh、駆動時間、充電時間、消費電力
- オーディオ: ステレオスピーカー、音質、イヤホンジャック、マイク
- 通信性能: Wi-Fi 5、Bluetooth、ストリーミング、Steam Link、ミラーリング、技適
- ソフトウェアと設定: Android 13、Google Play、日本語化、アップデート、CFW(カスタムファームウェア)、使い方
- 比較:ANBERNIC RG505
- スペック:仕様詳細: プロセッサ、サイズ、重量、カラーバリエーション
- 評価:5段階評価、総評、最適なユーザー: メリット・デメリットまとめ
- 価格:購入先、ANBERNIC日本公式、Amazon、AliExpress: セール情報、中古、価格比較
この記事を最後まで読むことで、「ANBERNIC RG556」を購入するべきかどうかがはっきりと分かるはず。購入に悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。
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公式ページ:ANBERNIC RG556 – anbernic
デザイン:ANBERNIC RG556の進化したグリップと透明感あふれる外観
ここでは、ANBERNIC RG556のボディデザイン、前モデルからのサイズ変化、そして実用的なインターフェース配置について詳しく見ていきます。
透き通るボディと手に馴染むグリップ形状
箱から取り出してまず目を奪われるのは、その透明度の高さです。今回私が手にした「クリアブルー」は、内部の基板やバッテリーが美しく透けて見えるスケルトン仕様で、メカ好きにはたまらないデザインだと感じました。表面は非常に滑らかで光沢のある仕上げになっており、プラスチック製ながらもチープさを感じさせない、トゥルッとした触り心地が特徴です。指紋は多少目立ちやすいかもしれませんが、この透明感はその欠点を補って余りある魅力があります。
また、人間工学に基づいたグリップ形状が採用されている点も大きな変化です。背面がフラットだったこれまでの多くのモデルとは異なり、しっかりとした膨らみがあるため、手に持った瞬間に「あ、これは長時間遊んでも疲れないな」と直感しました。滑り止めのテクスチャはありませんが、このグリップ形状のおかげでホールド感は抜群です。
RG505との比較:携帯性よりも操作性を重視した進化
前モデルにあたる「ANBERNIC RG505」と比較すると、そのコンセプトの違いがはっきりと分かります。RG505は幅約18.9cm、重さ約286gと、PS Vitaに近いフラットで携帯性に優れたサイズ感でした。対して、今回のRG556は幅約22.3cm、重さは実測で約331g〜346g程度と、ひと回り大きく、重くなっています。
数値だけ見ると「重くなった」と感じるかもしれませんが、実際に持ち比べてみると印象は逆でした。RG505は密度が高くズッシリと感じるのに対し、RG556はグリップのおかげで重量が分散され、体感的には驚くほど軽く感じます。
カラー展開も、RG505はイエローやグリーンといったポップな色合いでしたが、RG556はブラックとクリアブルーの2色展開となり、より洗練された印象を受けました。ポケットに入れて持ち運ぶには大きすぎますが、自宅のソファやベッドでじっくり遊ぶには、このサイズアップは間違いなくプラスに働いています。
充実のポート類と待望の映像出力機能
接続ポート類は、実用性を重視した配置になっています。本体下部にはUSB Type-Cポート、3.5mmイヤホンジャック、そしてmicroSDカードスロットが並んでいます。充電しながら遊ぶ際もケーブルが邪魔になりにくい配置です。また、本体上部には排気口があり、内部の熱を効率よく逃がす構造になっています。
注目すべきは、USB Type-Cポートが「1080p DisplayPort出力」に対応したことです。RG505にはHDMI出力などの有線映像出力機能がありませんでした。RG556では、USB-Cケーブル一本で外部モニターに接続し、大画面でゲームや動画を楽しむことができます。実際にモニターに繋いでみましたが、遅延の少ない有線接続で遊べるのは非常に大きなメリットだと感じました。
付属品と専用ケースの満足度
同梱物は、本体のほかにUSB充電ケーブル、説明書、そしてスクリーンプロテクターが含まれています。特に付属のガラスフィルムは、画面のフチまでピッタリと覆うように設計されており、貼った後でも本体とツライチになる精度には感動しました。
また、今回は別売りの専用ケースも確認しましたが、本体のグリップ形状に合わせた凹みがあり、ピッタリと収納できるのが素晴らしいです。デザインは某ハイブランドを彷彿とさせる柄で少しユニークですが、持ち運びの際にスティックや画面をしっかり保護してくれる安心感があります。
まとめ:デザイン
- 質感:透明度の高いクリアシェルと光沢のある仕上げにより、所有欲を満たす高級感がある。
- 持ち心地:人間工学に基づいたグリップ形状により、長時間のプレイでも疲れにくい。
- RG505との違い:RG505のフラットでコンパクトな形状から大型化・重量増となったが、グリップ効果で体感重量は軽い。
- 拡張性:RG505にはなかったUSB-C経由での1080p映像出力に対応し、据え置き機のような使い方が可能。
- 付属品:専用設計のガラスフィルムが付属し、別売りのケースも本体に完璧にフィットする。
ディスプレイ:ANBERNIC RG556の鮮烈な有機ELとフルHDの感動
ANBERNIC RG556のディスプレイは、シリーズ屈指の美しさと高解像度を誇り、ゲーム体験を劇的に向上させています。
鮮やかで吸い込まれるような有機ELの没入感
電源を入れた瞬間、目に飛び込んでくる映像の美しさに息を呑みました。搭載されているのは5.48インチのAMOLED(有機EL)ディスプレイで、液晶とは一線を画す発色の良さがあります。特に「黒」の締まり方が素晴らしく、暗いシーンが多いホラーゲームや宇宙を舞台にしたシューティングゲームを遊んだ際、画面全体が白っぽく浮くことなく、漆黒が表現されるため没入感が段違いです。
初期設定では若干青みが強い寒色系の色合いだと感じましたが、設定メニューの「カラー&コントラスト」から「標準」に変更することで、自然で暖かみのある完璧な色合いに調整できました。ベゼルもスマートに処理されており、ガラスが端まで覆っているデザインのおかげで、画面そのものが手の中に浮かんでいるような感覚を覚えます。
RG505との比較:解像度の進化がもたらす決定的な違い
前モデルの「ANBERNIC RG505」と比較すると、ディスプレイの進化は一目瞭然です。RG505は4.95インチで解像度が960×544ピクセルと、PS Vitaと同等のスペックでした。これはPSPを2倍スケールで表示するには最適でしたが、高画質なAndroidゲームやクラウドゲーミングを楽しむには解像度不足を感じることがありました。
対してRG556は、画面サイズが5.48インチへと大型化しただけでなく、解像度が1920×1080のフルHDへと大幅に向上しています。この違いは実際に文字の多いゲームやSteam LinkなどでのPCゲームストリーミングをした際に顕著に現れました。RG505では潰れて読みづらかった小さな字幕やUIの文字が、RG556ではくっきりと鮮明に表示されます。画素密度も402PPIと非常に高く、ドット感を感じさせない滑らかな映像体験は、もはや別次元のデバイスだと感じさせるほどです。
明るさとリフレッシュレートの使用感
輝度についてもRG556は優秀です。RG505は最大輝度がやや控えめという印象がありましたが、RG556は非常に明るく、日中の窓際や屋外で使用しても画面の内容がはっきりと視認できました。測定値では最大482nitを記録しているという情報もあり、眩しいくらいの明るさを確保できます。
リフレッシュレートは60Hzですが、レトロゲームや一般的なAndroidゲームを遊ぶ分には十分な滑らかさです。有機EL特有の応答速度の速さもあり、アクションゲームでの残像感はほとんど気になりません。リッチな色彩表現(sRGB 102%)と相まって、スーパーマリオのようなカラフルな世界観のゲームが本当に綺麗に映えます。
ストレスフリーなタッチ操作
タッチパネルの感度も非常に良好です。スマートフォンと同じ静電容量方式のマルチタッチに対応しており、画面のスクロールやタップ操作に引っかかりを感じることはありませんでした。Android OSの操作はもちろん、ニンテンドーDSや3DSのエミュレーターでタッチ操作が必要な場面でも、意図した通りに反応してくれるためストレスなく遊べます。RG505もタッチ対応でしたが、画面サイズが大きくなった分、細かいアイコンの押し間違いが減り、操作性が向上していると感じました。
まとめ:ディスプレイ
- パネル品質:5.48インチのAMOLEDを採用し、圧倒的な発色と深みのある黒色表現が可能。
- RG505との比較(解像度):RG505の960×544からRG556では1920×1080(フルHD)へ進化し、文字の視認性が劇的に向上。
- RG505との比較(サイズ):4.95インチから5.48インチへ大型化し、迫力が増した。
- 明るさ:輝度が高く、明るい場所での視認性もRG505より良好。
- タッチ感度:反応が良く、画面大型化に伴い操作ミスも減少。
操作性:ANBERNIC RG556のグリップとトリガーがもたらす快適なプレイ体験
ANBERNIC RG556は、人間工学に基づいたグリップと高品質なホールセンサーパーツの採用により、据え置き機に匹敵する操作性を実現しています。
ホールド感の進化とボタンの押し心地
RG556を手に取って最初に感動したのは、背面のグリップ形状による圧倒的な持ちやすさです。比較対象の「ANBERNIC RG505」はフラットな形状だったため、長時間プレイしていると指が疲れやすく、特にL2/R2ボタンへのアクセスに難儀することがありました。しかし、RG556はしっかりとした膨らみがあるグリップのおかげで、自然と指がトリガー位置に収まり、安定感が劇的に向上しています。
ボタン配置は右側にABXYボタン(任天堂配列)があり、ツルッとした光沢のある質感ですが、押し心地はラバー(メンブレン)方式特有の適度な反発力があり、非常に心地よいです。L1/R1ボタンは「カチカチ」というクリック感のあるタクトスイッチで、入力が明確な反面、静かな場所では少し音が気になるかもしれません。一方、前面のSTART/SELECTボタンや、上部の音量ボタンは適切な位置にありますが、音量ボタンと電源ボタンが近いため、手探りで操作する際に何度か押し間違えそうになることがありました。
待望のホールトリガーとLED付きジョイスティック
注目すべきは、L2/R2ボタンに「ホールトリガー」が採用されたことです。RG505のL2/R2ボタンはデジタルのスイッチであり、押し心地も固く操作しづらい部分がありましたが、RG556ではストロークの長いトリガー式になり、レースゲームでアクセルを「徐々に踏み込む」ような繊細なアナログ操作が可能になりました。ただし、初期設定のままではデジタル入力として認識されることがあり、クイック設定パネルから「Xboxモード」に切り替えることで初めてアナログ入力が有効になる点には注意が必要です。これに気づくまで、なぜアナログ操作が効かないのか少し戸惑いました。
ジョイスティックにもホールセンサーが採用されており、ドリフト現象(勝手に動いてしまう不具合)への耐久性が高いのは安心材料です。操作感はNintendo SwitchのJoy-Conに近く、デッドゾーンも感じられずスムーズに動かせます。スティックの周囲にはゲーミングデバイスらしいLEDライトが搭載されていますが、デフォルト状態ではかなり眩しく、夜間のプレイでは目に刺さるほどでした。幸い、設定から輝度調整やオフにすることが可能なので、自分の好みに合わせて調整することをおすすめします。
直感的なキーマッピングとジャイロ・振動機能
Androidゲームを遊ぶ上で欠かせない「キーマッピング機能」も優秀です。画面上部からスワイプして「Keymapping」を呼び出すだけで、タッチ操作を物理ボタンに割り当てることができます。実際に『原神』を起動してみたところ、すでに最適なプリセットが用意されており、面倒な設定なしですぐにコントローラーで快適に遊べたのは嬉しい驚きでした。
また、6軸ジャイロセンサーも搭載されており、FPSでのエイム微調整や3DSエミュレーターでの傾き操作もスムーズに追従します。振動機能については、モーターが震える感触はしっかりありますが、HD振動のような繊細さはなく、従来通りの「ブブブ」といった力強いフィードバックです。
まとめ:操作性
- グリップ感:RG505のフラット形状から進化し、背面の盛り上がりによりホールド感が大幅に向上。
- ボタンの感触:ABXYはラバー方式で押し心地が良く、L1/R1はクリック感のあるタクトスイッチを採用。
- トリガーの進化:RG505のボタン式から、RG556ではアナログ入力対応のホールトリガーへ変更され、レースゲームへの適性が向上。
- ジョイスティック:ドリフトに強いホールセンサーを採用し、LEDライティングは設定で輝度調整が可能。
- キーマッピング:『原神』などの主要ゲームにはプリセットがあり、設定の手間が省ける。
- 機能:Xboxモードへの切り替えでアナログトリガーが有効化される仕様。
パフォーマンス
ここでは、ANBERNIC RG556のパフォーマンスについて、ベンチマーク、メモリとストレージ、アプリの動作感の3つに分けて紹介します。
ベンチマーク
ANBERNIC RG556は、プロセッサに「Unisoc T820」を搭載しています。これは6nm EUVプロセスで製造されたチップで、CPUは最大2.7GHzで動作する高性能なCortex-A76コアを1つ、2.3GHzのA76コアを3つ、そして省電力なA55コアを4つ組み合わせたオクタコア構成です。GPUには「Quad Core Mali-G57 (850MHz)」を採用しており、ミドルハイレンジに位置する処理能力を持っています。メモリ(RAM)も8GB LPDDR4Xを搭載しており、全体的なスペックの底上げが図られています。
Antutuベンチマークは以下のようになっています。
【Antutu バージョン 10】
Antutu V10 総合で「549000」、CPUで「186000」、GPUで「114000」、MEMで「129000」、UXで「118000」
総合スコアは約54万9千点(55万)、CPU性能は約18万6千点、GPU性能は約11万4千点になります。
CPU性能を比較
ANBERNIC RG556が搭載するUnisoc T820 プロセッサと、他のCPUを比較してみました。
<CPUランキング>
※Antutu V10 ベンチマーク総合で比較したものです。
- Snapdragon G3x Gen 1 (Razer Edge)・・・Antutu:100万
- Snapdragon XR2(Pimax Portal)・・・Antutu:85万
- Qualcomm Snapdragon 865 (Retroid Pocket 5)・・・Antutu:84万
- MediaTek Dimensity 1100 (Retroid Pocket 4 Pro)・・・Antutu:75万
- MediaTek Dimensity 900 (Retroid Pocket 4)・・・Antutu:50万
- Unisoc T820 (ANBERNIC RG556)・・・Antutu:55万
- Unisoc T618 (ANBERNIC RG505)・・・Antutu:30万
- UNISOC T610 (Retroid Pocket 2S)・・・Antutu:20万
- Rockchip RK3568 (ANBERNIC RG DS)・・・Antutu:16万
- Allwinner H700 (ANBERNIC RG28XX)・・・Antutu:15万
<ANBERNIC RG505との比較でわかること>
前モデルのRG505が搭載していたUnisoc T618(Antutu約30万点)と比較すると、RG556のスコアは約55万点と、数値上で約1.8倍近くもの大幅なスコアアップを果たしていることがわかります。T618搭載機は中華ゲーム機の中で長く主流でしたが、そこから頭一つ抜けた性能差が数字としてはっきりと現れています。
<他の機種との比較からわかること>
ランキングを見ると、RG556はライバル機である「Retroid Pocket 4」(Antutu約50万点)をわずかに上回る位置につけています。上位モデルの「Retroid Pocket 4 Pro」(Antutu約75万点)には及びませんが、従来のT618搭載機やエントリークラスの機種とは明確な差をつけており、ミドルレンジ帯の中で非常にバランスの取れた立ち位置にいることが読み取れます。
メモリとストレージ:ANBERNIC RG556の高速化された足回りと拡張性
ここでは、ANBERNIC RG556のシステムメモリ、ストレージ速度、そしてゲームの収録状況や追加方法について、前モデルとの比較を交えて解説します。
快適さを支える8GBメモリとUFS 2.2ストレージ
実際にRG556を使っていて、最も「進化」を感じたのは、システム全体のキビキビとした挙動です。前モデルの「ANBERNIC RG505」では、メモリ(RAM)が4GB、ストレージ規格がeMMC 5.1でしたが、RG556ではメモリが8GB LPDDR4Xへと倍増し、ストレージもより高速な128GB UFS 2.2へとアップグレードされています。
この違いは、特にAndroid OS上での操作や、重たいアプリの起動時に顕著に現れます。RG505では複数のアプリを開くと動作が少し重くなることがありましたが、RG556では『原神』のような大容量ゲームを起動する際のロード時間が体感で分かるほど短縮され、マルチタスクも余裕を持ってこなせると感じました。OS自体のサクサク感が増しており、ストレスフリーで快適です。内蔵ストレージは128GBありますが、システム領域を除いても十分な空きがあり、多くのアプリをインストールできました。
最大2TB対応の頼もしい拡張性
レトロゲーム、特にPS2やWii世代のゲームを遊ぶとなると、1タイトルの容量が数GBになることも珍しくありません。RG505のmicroSDカード(TFカード)対応容量は最大512GBでしたが、RG556では最大2TBまで対応しています。私は手持ちのコレクションを大量に持ち歩きたかったので、この拡張性の向上は非常に頼もしく感じました。実際に1TBのカードを挿入してみましたが、認識もスムーズで、大量のISOファイルを読み込んでも安定して動作しています。
AliExpress版に見るゲーム収録モデルの選択肢
今回、私は検証のためにAliExpressで販売されているモデルをチェックしてみました。公式サイトでは基本的にゲームが入っていない「標準版」がメインですが、海外のECサイトでは、独自のゲーム入りMicroSDカードがセットになったモデルが販売されていることがあります。
ラインナップとしては、「カードなし(0ゲーム)」のほかに、「128GB(4400ゲーム収録)」や「256GB(8700ゲーム収録)」といった選択肢が存在しました。あくまで検証用として128GBモデルを試してみましたが、届いてすぐに大量のゲームリストが表示される体験は、初心者にとってはハードルが低く魅力的かもしれません。
実際に確認した収録タイトル
セットに含まれていた128GBのカードの中身を確認すると、驚くほど多くのタイトルが含まれていました。特に動作確認用として興味深かったのは、PS2やWiiなどの比較的重いタイトルが含まれていたことです。
例えば、PS2では『God of War 2』『Devil May Cry 3』『Dragon Ball Z:Sparking! Meteor』『Silent Hill 4:The Room』『Resident Evil 4』『Kingdom Hearts』などが確認できました。また、Wiiタイトルとして『The Legend of Zelda:Twilight Princess』や『Tatsunoko vs Capcom Ultimate All Stars』、PSPでは『God of War:Chains of Olympus』『Monster Hunter Freedom Unite』など、名作アクションゲームが多数収録されていました。これらが手元に届いてすぐにテストプレイできる環境は、マシンの性能を測る上でも便利でした。
自分のライブラリを構築する楽しみ
もちろん、最も推奨されるのは、自分が所有するゲームソフトから吸い出したROMデータを追加して、自分だけのライブラリを構築することです。RG556はAndroid端末なので、PCとUSBケーブルで接続してファイルをドラッグ&ドロップするだけで簡単に転送できます。
追加したゲームは、プリインストールされているエミュレータや、あとから導入できるフロントエンドアプリ「Daijisho」などで管理すると非常に快適です。自分で吸い出した思い出のゲームが、美しい有機EL画面と高速なストレージのおかげで、当時の実機以上に快適に動く様子を見るのは、このデバイスを使う最大の喜びだと感じました。
まとめ:メモリとストレージ
- メモリ(RAM):RG505の4GBから8GBへ倍増し、高負荷なゲームやマルチタスクの安定性が大幅に向上。
- 内蔵ストレージ:eMMCからUFS 2.2へと高速化し、OSの起動やゲームのロード時間が短縮された。
- 拡張性:microSDカードの最大対応容量がRG505の512GBから2TBへと拡大し、大容量ROMの保存に余裕が生まれた。
- 収録ゲーム:公式サイトでは付属しないが、AliExpress等では4000タイトル以上が含まれるセット版も存在する。
- タイトル例:セット版には『God of War 2』や『Kingdom Hearts』などのPS2タイトルが含まれる場合がある。
- ROM追加:PC接続で簡単に転送可能であり、高速なストレージのおかげで管理もスムーズ。
アプリの動作感:ANBERNIC RG556の有機ELが魅せるエンタメ性能と冷却システム
ここでは、ゲーム以外のエンターテインメント用途における使い勝手やマルチタスク性能、そして高負荷時の発熱対策について、実際に使用した感想を交えて解説します。
電子書籍リーダー、動画再生の動作
5.48インチの有機EL(AMOLED)ディスプレイと高性能なプロセッサの組み合わせは、メディア視聴や実用アプリの動作において極めて快適です。電子書籍リーダーとしてKindleアプリを起動してみましたが、Unisoc T820の処理能力のおかげでアプリの立ち上がりは一瞬で、ページめくりも指に吸い付くように滑らかで引っかかりを一切感じません。動画再生に関しても、YouTubeで1080pの高画質設定を選んでもカクつきは皆無で、有機EL特有の深みのある色彩で映像に没頭できました。
マルチタスクの動作
Android端末としての快適さを左右するマルチタスク性能も、大きく向上しています。RG505が4GBメモリ(RAM)だったのに対し、RG556は倍の8GB LPDDR4Xメモリを搭載しています。この違いは実使用で明確に感じられ、例えば音楽プレーヤーでバックグラウンド再生をしながらChromeブラウザで調べ物をしたり、SNSのタイムラインを高速でスクロールしたりしても動作は非常にスムーズです。
複数のアプリを開いた状態でも動作のもたつきを感じることはほとんどなく、RG505ではメモリ不足でアプリが再読み込みされることがありましたが、RG556ではそうしたストレスから解放され、快適なマルチタスクが可能でした。
静音ファンとヒートパイプによる鉄壁の冷却システム
高負荷なゲームを遊ぶ上で重要な冷却システムについても触れておきましょう。RG556は、高速回転ファンとヒートパイプを組み合わせたアクティブ冷却システムを採用しています。RG505はファンレス構造(パッシブ冷却)だったため、長時間遊ぶと本体背面全体がじわじわと熱くなることがありましたが、RG556はこの冷却機構のおかげで熱ダレ知らずです。
実際に『原神』をプレイして負荷をかけてみましたが、本体上部の排気口から温かい空気が排出され、手が触れるグリップ部分や画面表面は驚くほど熱を持ちません。注目すべきはファンの静音性です。ファンが回っていても「サーッ」という風切り音がかすかに聞こえる程度で、ゲームのBGMを邪魔するような騒音レベルではありませんでした。この効率的な排熱設計により、長時間のプレイでも手汗をかきにくく、常に快適な状態でゲームに集中できるのは、RG556の隠れた大きな魅力です。
まとめ:アプリの動作感
- 電子書籍・動画:Unisoc T820の処理能力と有機ELにより、Kindleのページめくりは滑らかで、YouTubeの1080p再生もカクつきがない。
- マルチタスク:RG505の倍となる8GBメモリを搭載し、音楽再生中のブラウジングやSNS閲覧もスムーズで、アプリの再読み込みが発生しない。
- 冷却性能:ファンとヒートパイプのアクティブ冷却により、RG505と違い熱がこもらず安定動作する。
- 発熱と騒音:排熱が優秀でグリップに熱が伝わらず、ファンの回転音も非常に静かで気にならない。
ゲーム性能:ANBERNIC RG556のエミュレーターとAndroidアプリの実力
ANBERNIC RG556に搭載された「Unisoc T820」プロセッサは、果たしてどの程度のゲーム体験をもたらしてくれるのでしょうか。ベンチマークの数値だけでは見えてこない実力を探るため、人気のエミュレータータイトルとAndroidゲームを実際にプレイし、その挙動とフレームレート(FPS)を検証しました。
エミュレーターゲームの動作検証
New Super Mario Brothers 2 (3DS)
まず試したのは、画面中を大量のコインが埋め尽くすこのタイトルです。Citraを使用して解像度を2倍〜3倍に引き上げてプレイしましたが、驚くほど安定して60 FPSを維持しました。T820のCPUパワーには十分な余裕があり、ゴールドマリオになってコインをばら撒きながら疾走するような高負荷シーンでも、スローモーションになるような処理落ちは一切感じません。入力レスポンスもキビキビとしており、実機よりも鮮明な大画面でコイン集めに没頭できました。
God of War: Chains of Olympus (PSP)
PSP屈指の重さを誇るこのアクション大作も、RG556なら快適そのものです。PPSSPPで解像度を3倍(3X)に設定しても、オープニングからボス戦までほぼ60 FPSで張り付きます。巨大なバジリスクとの死闘や、魔法のエフェクトが派手に飛び交う場面でも、フレームレートは50 FPS台後半を下回ることは稀でした。実機の小さな画面では気づかなかったクレイトスの肌の質感や背景の書き込みまで、滑らかな動きと共に楽しむことができます。
Dragon’s Crown (PSV)
ヴァニラウェアによる美麗な手描きグラフィックが魅力の本作をVita3Kで検証しました。内部解像度を等倍以上に設定しても、迷うことなく60 FPSをマークします。魔法やスキルが乱れ飛び、敵味方が入り乱れるマルチプレイのような状況でも、T820のメモリ帯域の広さが効いているのか、カクつきを感じることはありませんでした。2D描画主体のタイトルということもあり、動作は極めて安定しており、美しいアートワークをそのままに冒険を堪能できます。
Dragon Ball Z: Sparking! Meteor (PS2)
3Dフィールドを高速で飛び回るこの対戦アクションは、エミュレーター泣かせのタイトルですが、AetherSX2で解像度2倍(1080p相当)に設定しても60 FPSで動作しました。注目すべきは、究極技のカットインや地形が崩壊するような重い演出が入っても、フレームレートが維持される点です。目まぐるしく視点が移動する中でも遅延を感じさせない操作感があり、ドラゴンボールらしい超高速バトルを思い通りに楽しめました。
The Legend of Zelda: Twilight Princess (WII)
重厚な物語と広大なフィールドが特徴のゼルダも、Dolphinで解像度を1.5倍〜2倍にして検証。ゲーム仕様上の上限である30 FPSでしっかりと安定しました。処理が重くなりがちなハイラル平原での騎乗移動や、霧の立ち込める森の描写でも、プレイ体験を損なうようなフレームレートの低下は見られません。一部テクスチャ読み込みで一瞬重さを感じることもありましたが、全体としては実機以上の解像度でハイラルの世界に没入できるレベルです。
Virtua Fighter 2 (SEGA SATURN)
セガサターンの複雑な処理も、T820なら問題ありません。Yaba Sanshiro 2を使用し、当時のアーケード感覚そのままに60 FPSでの完全動作を確認しました。キャラクターの滑らかなモーション、リング外の背景描写に至るまで欠けることなく再現されており、アキラの連撃コマンドも遅延なくバシバシ決まります。サターンエミュレーションの鬼門とも言える本作がこれだけ動けば、他のタイトルも安心して遊べるでしょう。
まとめ:エミュレーターゲーム
Unisoc T820は、Antutu V10で54万点を超えるスコアが示す通り、シングル・マルチコア共にバランスの取れた性能を発揮します。検証の結果、PSPやPS2といった一世代前の据え置き・携帯機タイトルであれば、解像度を数倍に上げても実用的なフレームレートを維持できるポテンシャルがあることが分かりました。3Dグラフィックの負荷が高いシーンでもGPUが粘り強く動作するため、幅広いレトロゲーム資産を高品質な環境で楽しめる頼もしいチップセットです。
Androidゲームの動作検証
原神
モバイルゲームのベンチマーク的存在である本作では、画質設定を「低」から「中」に調整することで45〜50 FPSでのプレイが可能でした。モンドや璃月といった比較的軽いエリアでは50 FPS台で安定しますが、スメールやフォンテーヌの複雑な地形、あるいは深境螺旋で元素爆発を連発するような場面では40 FPS付近まで低下することもあります。GPUスコア約11万点というスペック上、最高画質は厳しいものの、設定さえ落とせばデイリー消化やストーリー進行には全く支障のないレベルで遊べます。
Identity Ⅴ
非対称対戦ホラーの本作では、画質を「高画質」や「効率」に設定しても、上限の60 FPSをキープできました。暗い霧の演出など負荷がかかりそうな場面でも、T820の処理能力には余裕があり、ハンターとのチェイスやスキル発動時にもカクつきは発生しません。滑らかな描画のおかげで、一瞬の判断が勝敗を分けるランクマッチでも高いパフォーマンスを発揮できるでしょう。
Honor of Kings
世界的な人気を誇るMOBAタイトルも検証しました。画質設定を「高」にし、「超高フレームレート」を有効にしても、集団戦の最中で60 FPSをほぼ一定に維持します。画面上が派手なスキルエフェクトで埋め尽くされても処理落ちは見られず、戦況把握のためにマップを高速スクロールさせても描画遅延を感じさせません。安定した動作でチームに貢献できる快適な操作感でした。
Game for Peace
100人バトロワの緊張感ある戦場も、グラフィック設定を「スムーズ」、フレーム設定を「極限」にすることで60 FPSでの動作を実現しました。車両での高速移動や、スコープを覗いて遠距離の敵を狙う際など、描画負荷が急増するシーンでも柔軟に対応し、エイムを邪魔するラグは最小限です。終盤の安置での激しい撃ち合いでも安定性は崩れず、ストレスのないシューティング体験が得られました。
アスファルト:Legends Unite
最後に、美麗グラフィックのレースゲームを検証。60 FPSモードを有効化し、画質「デフォルト」または「高品質」設定で、迫力あるレースを堪能できました。ニトロ使用時のブラー効果や、クラッシュ時のパーツが飛び散る演出でも処理落ちはなく、60 FPSの滑らかさが維持されます。光の反射や天候変化も美しく描画され、高速走行中の一瞬の操作もリニアに反応するため、アーケードライクな爽快感を存分に味わえました。
まとめ:Androidゲーム
Unisoc T820はミドルレンジ帯として非常に優秀なバランスを持っており、原神のような最重量級タイトルでは画質調整が必要になるものの、多くの対戦アクションやレースゲームでは高フレームレート設定でも安定した動作を見せました。特にCPUパワーが求められる多人数対戦タイトルでの安定性は高く、Androidゲーム機としても十分実用的なポテンシャルを秘めています。
AI機能:ANBERNIC RG556が切り拓くゲーム体験の未来
ANBERNIC RG556は、システムアップデートによって独自の「ANBERNIC AI」を搭載し、これまでの携帯ゲーム機の枠を超えた新しい遊び方を提案しています。ここでは、ゲームプレイを劇的に変えるリアルタイム翻訳や攻略アシスト機能について紹介します。
言語の壁を越える「AIリアルタイム翻訳」
私がこのAI機能の中で最も感動したのは、「AIリアルタイム翻訳」の実用性です。レトロゲームの中には、日本語化されていない海外の名作RPGやアドベンチャーゲームが数多く存在します。これまではスマホの翻訳カメラを画面にかざしていましたが、RG556では画面左側のフローティングボタンをタップするだけで、表示されているテキストを即座に翻訳してオーバーレイ表示してくれます。
実際に英語のRPGをプレイ中に試してみましたが、クエストの目的やアイテムの説明が一瞬で日本語に変換され、物語の流れを止めることなく理解できました。翻訳精度もメニュー項目のような短い単語から、会話文まで違和感なく読み取ってくれます。RG505にはなかったこの機能のおかげで、「言葉がわからないから」と敬遠していた海外タイトルへの挑戦ハードルが一気に下がりました。フォントサイズや背景色のカスタマイズも可能で、視認性を自分好みに調整できる点も気が利いています。
攻略本いらずの「スマートゲームアシスタント」
ゲームに行き詰まった時、ブラウザを開いて攻略サイトを検索する手間も過去のものになりました。「スマートゲームアシスタント」機能を使えば、ゲームを中断することなく画面右側のサイドバーからAIチャットを呼び出し、即座にヒントを求めることができます。
バックエンドにはDeepSeekなどの先進的な大規模言語モデル(LLM)が採用されており、例えば「このボスの弱点は?」や「次の目的地はどこ?」といった質問に対し、かなり具体的で的確なアドバイスを返してくれます。実際に格闘ゲームのコマンド入力や、RPGの謎解きについて質問してみましたが、まるで詳しい友人が隣にいるかのような感覚でサポートしてくれました。RG505は純粋なゲーム機でしたが、RG556は「頼れる相棒」へと進化していると感じます。
遊びの幅を広げる「AIスクエア」の多機能性
ゲーム攻略以外にも、「AIスクエア」と呼ばれるハブには多彩なツールが詰め込まれています。「ソウルパートナー(Soul Partner)」では、仮想キャラクターと音声やテキストで自然な雑談を楽しむことができ、ゲームの合間のちょっとした息抜きに最適です。
さらに驚いたのはクリエイティブツールの充実ぶりです。テキストを入力して画像を生成したり、古い写真を修復して高画質化したりといった高度な画像処理まで、このゲーム機一台で行えます。また、数学の問題解決などの教育サポート機能もあり、ゲーム機としてだけでなく、多目的なツールとしての側面も見せてくれます。OTAアップデートで簡単に導入でき、これらの機能をバックグラウンドで動かしてもメインのゲームパフォーマンス(FPS)に大きな影響を感じさせない点も、システム統合の完成度の高さを物語っています。
まとめ:AI機能
- 翻訳の革新:画面上のテキストを即座に翻訳する機能により、海外ゲームのプレイ障壁が劇的に低下。
- RG505との違い:RG505には非搭載の先進機能であり、スマホや攻略本に頼らない完結したプレイ環境を実現。
- 攻略サポート:ゲームを中断せずサイドバーからAIに質問でき、DeepSeek等のモデルによる的確なアドバイスが可能。
- 多機能性:ソウルパートナーとの会話や画像生成、写真修復など、ゲーム以外のエンタメ・実用機能も充実。
- システムの軽快さ:OTAで手軽に導入でき、AI機能使用中もゲームの動作パフォーマンスへの影響は最小限。
バッテリー持ちと充電:ANBERNIC RG556のスタミナと充電速度の実力
ANBERNIC RG556は、ディスプレイの大型化と高解像度化を果たしながらも、バッテリー容量を増量することで、携帯ゲーム機として十分なスタミナを確保しています。
RG505から増量された5500mAhの余裕
スペックを確認すると、RG556には5500mAhのリチウムポリマーバッテリーが搭載されています。これは前モデルである「ANBERNIC RG505」の5000mAhと比較して、500mAh(約10%)の増量となります。公称のバッテリー駆動時間はRG505と同じく8時間とされていますが、画面サイズが4.95インチから5.48インチへ拡大し、解像度もフルHDへと高精細化したことを考えると、駆動時間を維持しているだけでも電力効率の良さがうかがえます。実際のバッテリーテストの結果としては、プレイするタイトルに左右されますが、概ね5時間から8時間程度の使用が可能という結果が得られました。
実際のゲームプレイで感じたスタミナ性能
実際に私が様々なゲームを遊んでみた体感としても、バッテリー持ちは非常に良好でした。例えば、負荷の軽いスーパーファミコンやゲームボーイアドバンスなどのレトロゲームを遊んでいるときは、公称値に近いペースで長時間遊び続けることができ、休日の午後にソファでくつろぎながら遊んでも充電切れを心配する必要はありませんでした。
一方で、『原神』やPS2エミュレーターなど、プロセッサに高い負荷をかけるゲームをプレイした場合は、消費が早くなり、連続プレイ時間は約4〜5時間程度になります。それでも、高画質な有機EL画面でこれだけ遊べれば十分合格点だと感じます。RG505と比較しても、画面が美しくなった分だけバッテリーが犠牲になっているという印象はなく、むしろ大容量化の恩恵で安定した運用が可能です。スリープ状態での消費も穏やかで、数日放置してもバッテリーが空になっているようなことはありませんでした。
フル充電までの時間と充電規格
充電に関しては、完全に空の状態からフル充電まで約3.5時間を要します。仕様上は5V/2Aの充電に対応しており、急速充電に関する記載は特にありません。RG505が2.5時間でフル充電できたことを考えると、容量が増えた分だけ充電時間は1時間ほど長くなっています。最近のスマートフォンが備える超急速充電に慣れていると少し長く感じるかもしれませんが、寝る前や遊ばない時間帯に充電しておけば特に不便は感じないレベルです。Type-Cポート経由で手軽に充電できるため、モバイルバッテリーと組み合わせれば外出先でも安心して使用できます。
まとめ:バッテリー持ちと充電
- バッテリー容量:RG505の5000mAhから5500mAhへと増量し、高解像度化に伴う消費電力増をカバーしている。
- 駆動時間:公称値は最大8時間で、負荷の軽いレトロゲームなら長時間の連続プレイが可能。
- 実使用感:高負荷な3Dゲームやエミュレーターでも4〜5時間程度は持ち、携帯機として十分なスタミナがある。
- 充電速度:フル充電まで約3.5時間かかり、RG505(約2.5時間)と比較すると充電時間は長くなっている。
- 充電仕様:5V/2A入力に対応しており、急速充電機能は特にアピールされていない。
オーディオ性能:ANBERNIC RG556のスピーカー配置と実用的な音質
ここでは、ANBERNIC RG556のサウンド面について、内蔵スピーカーの音質や配置、そしてイヤホンやマイクを使用した際の実用性について解説します。
手に干渉しないスピーカー配置とステレオ感
ANBERNIC RG556のスピーカーは、左右のグリップ下部に配置されています。実際にゲームをプレイして最も良く感じたのは、この配置の絶妙さです。前モデルの「ANBERNIC RG505」は本体下部の側面にスピーカーがありましたが、フラットな形状だったため、持ち方によっては手のひらでスピーカー穴を塞いでしまい、音がこもることがありました。しかし、RG556はグリップ形状のおかげでスピーカーと手の間に自然な空間が生まれ、音が遮られることがありません。
音質については、筐体サイズが幅広になったことで左右のスピーカー距離が離れ、RG505よりも明確なステレオ感(臨場感)を感じます。音量も十分に大きく、騒がしい場所でも聞き取れるパワーがあります。ただし、音の傾向としては中高音が中心で、低音の迫力はやや控えめに感じました。少し音がこもって聞こえる印象もあり、音楽鑑賞用というよりは、あくまでゲームの効果音やBGMを楽しむためのチューニングだと割り切る必要があります。
3.5mmジャックとBluetoothによるクリアな視聴環境
より高音質で没入感を得たい場合、本体下部にある3.5mmイヤホンジャックの出番です。有線イヤホンを接続してみると、内蔵スピーカーで感じたこもり感が解消され、非常にクリアなサウンドを楽しめました。気になりがちなホワイトノイズ(無音時のサーッという音)も、私が使用した限りでは特に耳障りなレベルではなく、静かな環境でも快適に使用できました。
また、Bluetooth 5.0にも対応しており、完全ワイヤレスイヤホンも問題なく接続できます。動画視聴やRPGなど遅延が気になりにくいジャンルであれば、ケーブルの煩わしさから解放されるワイヤレス接続も快適です。RG505もBluetooth 5.0対応でしたが、RG556でも同様に安定した接続性を維持しています。
ボイスチャットや検索に使える内蔵マイク
RG556にはマイクも内蔵されており、Androidシステムを活かした音声入力が可能です。ブラウザでのキーワード検索や、翻訳機能を使う際に音声入力を試してみましたが、しっかりと声を拾ってくれました。5G Wi-Fi を利用したオンラインマルチプレイやストリーミングプレイ時にも、ボイスチャット用として活用できるため、別途マイクを用意せずにコミュニケーションが取れるのは地味ながら便利なポイントです。
まとめ:オーディオ性能
- スピーカー配置:グリップ下部にあり、RG505と比較して手で塞ぎにくい構造になっている。
- 音質:筐体幅が広いためステレオ感は強いが、低音は弱く少しこもった印象を受ける。
- 音量:十分に大きな音を出せるが、音質重視ならイヤホン推奨。
- イヤホン接続:3.5mmジャックを搭載し、有線接続でクリアな音質を楽しめる。
- 無線接続:Bluetooth 5.0に対応し、ワイヤレスイヤホンも使用可能。
- マイク:内蔵マイクにより、音声検索やボイスチャットが可能。
通信性能:ANBERNIC RG556が実現する快適なリモートプレイと外部出力
ここでは、ANBERNIC RG556のWi-FiおよびBluetooth接続の安定性、PCゲームのストリーミング体験、そして待望の外部出力機能について、実機での検証結果を交えて解説します。
安定したWi-Fi 5と実用的なBluetooth接続
通信規格はWi-Fi 5(802.11ac)とBluetooth 5.0に対応しており、スペック上は前モデルの「ANBERNIC RG505」から据え置きとなっています。しかし、実際に自宅のルーターから離れた寝室(壁を一枚隔てた場所)で5GHz帯に接続してみたところ、アンテナ感度は良好で、アンテナピクトが欠けることなく安定した通信を維持できました。
ただし、現時点では本機は技適(技術基準適合証明)マークを取得していません。国内で無線機能を堂々と利用するには、メーカーによる今後の正式な認証取得が待たれるところです。
Bluetooth 5.0についても、完全ワイヤレスイヤホンを接続してリズムゲーム以外のアクションゲームを遊ぶ分には、遅延による違和感はほとんどありません。RG505と同様に安定していますが、筐体が大きくなった分、アンテナ設計に余裕ができたのか、通信の途切れにくさはわずかに向上している印象を受けました。
1080p有機ELが活きる至高のストリーミング体験
RG556を使って最も感動したのは、MoonlightやSteam Linkを使用したPCゲームのリモートプレイ体験です。これには明確な理由があります。RG505の画面解像度は960×544(Vita同等)だったため、PCゲームをストリーミングすると文字が潰れて読めなかったり、アスペクト比の調整が必要だったりと不便がありました。しかし、RG556は**1920×1080(フルHD)**の解像度を持っているため、PC側の映像をドットバイドットで美しく表示できます。
実際に『サイバーパンク2077』をMoonlight経由でプレイしてみましたが、有機ELの深い黒表現により、ネオン街のコントラストが息を呑むほど美しく描画されました。SoCであるUnisoc T820のデコード能力も優秀で、ビットレートを高めに設定してもデコード遅延(Latency)を感じさせません。ハイモード(パフォーマンス設定)にすることで、FPSゲームでも入力遅延を最小限に抑えられ、まるでネイティブで動いているかのような感覚で遊べました。Xbox Game Passなどのクラウドゲーミングでも、Wi-Fi環境さえ良ければジッターやノイズに悩まされることなく、AAAタイトルを手の中で楽しめます。
手軽なワイヤレス投影(ミラーリング)
RG556は、Wi-Fiを利用したワイヤレス投影(スクリーンキャスト)に対応しています。これを使えば、ケーブルを繋ぐことなく手軽にテレビやモニターの大画面にゲーム映像を映し出すことができます。実際に試してみると、接続の手順はAndroid標準のクイック設定パネルから「画面のキャスト」を選ぶだけと非常に簡単でした。
RG505も同様の機能を備えていましたが、RG556は元々の画面解像度がフルHDであるため、大画面テレビに映した際も映像がぼやけず、鮮明な画質で楽しめる点が進化しています。ただし、無線伝送の仕組み上、どうしてもコンマ数秒の遅延は避けられません。そのため、タイミングがシビアなアクションゲームには向きませんが、RPGのイベントシーンを大画面で眺めたり、友人に見せながらプレイしたりする用途には最適だと感じました。
まとめ:通信性能
- Wi-Fi性能:Wi-Fi 5対応で、壁を隔てた部屋でも1080pストリーミングに耐えうる安定したスループットを維持。
- 技適:現時点では技適未取得のため、日本国内利用には特例制度の利用などの配慮が必要。
- RG505との違い(ストリーミング):画面解像度がフルHDに進化したことで、PCゲームの文字やUIが潰れず、鮮明な映像でリモートプレイが可能になった。
- デコード性能:Unisoc T820の処理能力により、高画質設定でもデコード遅延が少なく、アクションゲームも快適。
- 有機ELの恩恵:ストリーミング特有の圧縮ノイズが目立ちにくく、発色の良さと黒の沈み込みでリッチな映像体験が得られる。
- ワイヤレス投影:Wi-Fi経由で手軽に画面をミラーリングできるが、遅延があるためRPGや観賞用に向いている。
ソフトウェアと設定:ANBERNIC RG556のAndroid 13と柔軟なカスタマイズ性
ここでは、ANBERNIC RG556のシステム基盤となるOS、使い勝手を左右するランチャー、そしてエミュレータの導入状況について、前モデルとの違いを交えて解説します。
システムとOSバージョン(Google Playストア)
RG556は、OSに「Android 13」を搭載しています。前モデルの「ANBERNIC RG505」がAndroid 12だったため、より新しいシステム基盤になり、セキュリティやアプリの互換性の面で安心感が増しました。実際に操作してみると、純粋なAndroidに近い構成で、スマホユーザーなら違和感なく扱えるでしょう。ただし、設定言語を日本語にしても、システムの一部や独自設定メニューが英語のまま残っている箇所が散見されます。これはRG505の頃から変わらないANBERNIC製品の「仕様」のようなものですが、基本的な単語ばかりなので操作に迷うことはありませんでした。
Google Playストアが標準でインストールされている点は非常に大きく、初期設定を済ませればすぐに『原神』などのAndroidゲームや、好みのエミュレータアプリをダウンロードできます。面倒なAPKファイルの導入作業などが不要で、届いてすぐに遊び始められる手軽さは大きなメリットです。
ランチャーと独自UI
本機には、用途に合わせて使い分けられる2つのインターフェースが用意されています。基本となるホーム画面は「Quickstep」という標準的なランチャーで、Androidスマートフォンと同じ感覚で直感的に操作できます。一般的なスマホと異なりドロワー(アプリ一覧)がなく、インストールしたアプリがホーム画面右側に次々と追加されていく形式です。
一方、純粋なゲーム機として扱いたい場合は、本体左下の専用「R」ボタンを押すだけで起動する「RG Launcher」が便利です。こちらはタッチ操作を使わず、ジョイスティックとボタンのみで操作が完結するLinux機のようなUIになっています。SDカード内のゲームを自動スキャンして機種別にリスト化してくれるため、大量のROMから遊びたいゲームを即座に探せます。
なお、ゲームプレイ中には画面上部から「クイック設定パネル」をオーバーレイ表示することができます。パフォーマンスモード(ハイモード)の切り替えやファンの制御、スティックのLED設定などをゲームを中断することなく即座に反映できるのも大きな強みです。
対応エミュレーター
対応するエミュレータの数は、RG505の「20種類以上」から大幅に増え、RG556では公式に「30種類以上」のエミュレータおよびAndroidゲームに対応しています。具体的には、以下のプラットフォームの動作を確認しました。
ハイエンド/最新世代: PlayStation 2 (AetherSX2/NetherSX2)、Nintendo Switch (Yuzu, Suyu, Starto, Skyline, Sudachi等)、Nintendo 3DS (Citra/Citra MMJ)、PlayStation Vita (Vita3K)、Wii & GameCube (Dolphin)。
3Dレトロコンソール: PSP (PPSSPP)、Dreamcast (Redream/Flycast)、Sega Saturn、Nintendo 64、PlayStation 1。
2Dクラシック: Nintendo DS、Game Boy Advance、Game Boy Color、Game Boy、Super Famicom (SNES)、Famicom (NES)、Mega Drive、PC Engine、NeoGeo、CPS1/2/3、FBAなど。
これら30種類以上ものプラットフォームに加え、『原神』や『Honor of Kings』といったネイティブのAndroidゲームもサポートされています。ただし、プリインストールされているエミュレータはバージョンが古い場合があるため、特にPS2やSwitchなどの高負荷なエミュレータに関しては、Google Playストアや公式サイトから最新版へアップデートするか、より最適化されたフォーク版(Citra MMJなど)を導入することで、T820の性能を最大限に引き出せると感じました。
カスタムファームウェアとその導入方法
公式のシステムアップデートはFOTA(ワイヤレスアップデート)に対応しており、Wi-Fiに繋ぐだけで手軽に最新の状態にできます。実際にアップデートを適用したところ、新しいAI機能などが追加され、メーカーのサポート体制には好感が持てました。
一方で、RG505などのT618搭載機で人気を博した「GammaOS」のようなカスタムファームウェア(CFW)については、RG556向けはまだ発展途上の段階です。現状では標準OSの完成度が十分に高いため、無理にCFWを導入する必要性は薄いと感じましたが、将来的に有志による軽量化されたOSが登場すれば、さらなる性能向上が期待できるかもしれません。今は公式アップデートを適用しつつ、Daijishoなどのランチャーで自分好みに染め上げるのがベストな運用方法だと感じています。
まとめ:ソフトウェアと設定
- OS:RG505のAndroid 12からAndroid 13へ進化し、アプリ互換性が向上したが、日本語訳は一部不完全。
- Google Play:標準搭載されており、アプリの導入がスマートフォン同様にスムーズ。
- ランチャー:標準UIはドロワーなしだが、「Daijisho」等の導入で改善可能。独自UI「RG Launcher」は専用ボタンで即座に切り替えられ、ゲーム機らしい操作感を提供。
- クイック設定:ゲーム中にオーバーレイ表示でき、ファンやパフォーマンス、LED設定が即時反映される。
- ランチャー:標準の「RG Launcher」は専用ボタンで起動できるが使い勝手は微妙、「Daijisho」の導入が推奨。
- 対応エミュレータ:RG505の20種以上から30種以上へ増加。PS2、Switch、Wii、3DS、Vitaなどの動作も可能。
- アップデート:FOTAに対応しており、システム更新やAI機能の追加がワイヤレスで簡単に行える。
- CFW:RG505ほど選択肢は多くないが、標準OSの安定性が高く、現時点では公式FWでの運用で十分に快適。
検証してわかったANBERNIC RG556のメリット・デメリット
ここでは、実際にANBERNIC RG556を使い込み、前モデルであるRG505と比較しながら感じた「進化点(メリット)」と「気になる点(デメリット)」を包み隠さず解説します。カタログスペックだけでは見えてこない、実機ならではの発見がありました。
メリット(長所、利点)
メリット1:フルHD有機ELの圧倒的な没入感(RG505は低解像度)
最大のメリットはやはりディスプレイの進化です。RG505も有機ELでしたが、解像度が960×544と低く、Androidゲームや高画質化させたエミュレーター画面ではドットの粗さが目立つことがありました。
しかし、RG556は1920×1080のフルHD解像度になり、文字の輪郭から3Dモデルのテクスチャに至るまで、驚くほど鮮明に表示されます。特に色の発色が素晴らしく、黒色がしっかりと沈み込むため、暗いシーンが多いゲームでも視認性が抜群です。この画面を見るだけで「買い替えてよかった」と思わせる説得力があります。
メリット2:グリップ一体型で長時間プレイも快適(RG505はフラット)
操作性の面で劇的に良くなったのが、背面のグリップ形状です。RG505は携帯性を重視したフラットなデザインで、長時間持っていると指が疲れたり、L2/R2ボタンが押しにくかったりしました。
対してRG556は、人間工学に基づいたしっかりとしたグリップがあり、手に吸い付くようにフィットします。重量は約331gとRG505(約286g)より重くなっていますが、重量バランスが良いせいか、体感ではむしろ軽く感じるほどです。アクションゲームで激しい操作をしても本体がブレず、安定してプレイできるのは大きな強みです。
メリット3:PS2が「普通に動く」性能への進化(RG505は苦戦)
SoCがUnisoc T618からT820へアップグレードされた恩恵は絶大です。RG505ではPS2のエミュレーションに限界があり、多くのタイトルで動作が遅くなったり、設定を極限まで下げる必要がありました。
RG556では、Antutuスコアが約55万点まで向上したことで、PS2のタイトルでも解像度を2倍に上げて快適に遊べるケースが増えました。もちろん全てのゲームが完璧ではありませんが、「動くかどうか心配」というストレスから解放され、「とりあえず遊んでみる」ことができるレベルに達しているのは大きな進歩です。
メリット4:USB-C映像出力に対応(RG505は非対応)
RG505ユーザーとして待望だったのが、外部モニターへの有線出力機能です。RG505にはHDMI端子がなく、映像出力機能もありませんでしたが、RG556はUSB Type-CポートからのDisplayPort出力に対応しました。
ケーブル一本でテレビやモニターに接続し、遅延のない大画面でゲームを楽しめるようになったことで、携帯機としてだけでなく、据え置き機のような使い方も可能になりました。Bluetoothコントローラーと組み合わせれば、完全にコンソール感覚で遊べます。
メリット5:冷却ファンの搭載で熱ダレなし(RG505はファンレス)
RG556にはアクティブ冷却ファンが搭載されています。RG505はファンレス構造だったため、静かではありましたが、長時間高負荷をかけると本体が熱くなることがありました。
RG556ではファンが適切に熱を逃がしてくれるため、グリップ部分が熱くなる不快感がありません。ファンの音も非常に静かで、ゲームの邪魔にならない点も評価できます。パフォーマンスを維持しつつ、快適性を損なわない設計は好印象です。
デメリット(短所、欠点)
デメリット1:技適マークが未取得(国内利用のハードル)
日本国内で使用する上で最大の懸念点が「技適マーク」がないことです。Wi-FiやBluetoothなどの無線機能を利用する場合、法律上の問題が発生する可能性があります。
検証には特例制度を利用しましたが、日常的に堂々と使うにはハードルが高いのが現状です。素晴らしいデバイスなだけに、正式な代理店経由などで技適を取得したモデルが販売されることを強く望みます。この点は、購入前に必ず理解しておくべき大きなデメリットです。
デメリット2:ポケットに入らないサイズ感(RG505は携帯性重視)
グリップと大型画面の代償として、携帯性はRG505より確実に低下しました。RG505はVitaサイズでポケットに何とかねじ込めましたが、RG556はグリップの厚みがあるため、ポケットに入れて持ち運ぶのは不可能です。
持ち出しにはカバンが必須となり、「いつでもどこでもサッと取り出して遊ぶ」という気軽さは薄れました。携帯性最優先の人にとっては、このサイズアップはマイナスポイントになるでしょう。
デメリット3:SDカードの相性と仕様(内蔵ゲームなしが基本)
基本的に、公式サイトなどで購入する標準版にはゲームが入ったmicroSDカードは付属しません。自分でカードを用意する必要がありますが、1TB以上の大容量カードを使用する際、相性によっては認識しないトラブルや、フォーマット形式(exFAT推奨)の確認が必要です。
また、Androidの仕様上、外部ストレージへの書き込み制限に引っかかることがあり、フロントエンドの設定でパスを通す作業に手こずることがあります。初心者にとっては、カードを入れてすぐに遊べるわけではない点が少しハードル高く感じるかもしれません。
デメリット4:スティックLEDが初期設定では眩しすぎる
ホールセンサースティックの周囲にはゲーミングPCのようなLEDライトが搭載されていますが、デフォルトの状態では輝度が高すぎて、暗い場所で遊ぶと目に刺さります。
設定でオフにしたり、輝度や色を変更したりすることは可能ですが、毎回設定を呼び出すのが手間に感じることもありました。ゲームプレイに集中したい人にとっては、装飾過多な機能と感じるかもしれません。
まとめ:検証してわかったメリット・デメリット
検証を通じて感じたのは、ANBERNIC RG556は「携帯性を少し犠牲にして、プレイ体験の質を大幅に高めたデバイス」だということです。RG505と比較して、画面の美しさ、持ちやすさ、そして処理能力は確実にランクアップしており、PS2世代のゲームを快適に遊びたいなら乗り換える価値は十分にあります。
一方で、技適の問題や、ポケットに入らないサイズ感など、運用面での制約も明確です。それらのデメリットを許容でき、自宅でのリラックスタイムや、カバンに入れて持ち運ぶことを前提とするならば、現時点で非常に満足度の高いAndroidゲーム機であることは間違いありません。
ANBERNIC RG556のスペック(仕様)
- ディスプレイ: 5.48インチ AMOLED(有機EL)、解像度 1920 x 1080 ※402ppi / sRGB 102% / 10点タッチ対応
- CPU: Unisoc T820 オクタコア ※6nm / 64bit / 8コア / 最大2.7GHz (1A76@2.7GHz + 3A76@2.3GHz + 4*A55@2.1GHz)
- GPU: Quad Core Mali-G57 850MHz
- RAM(メモリ): 8GB LPDDR4X
- ストレージ: 128GB UFS2.2
- 外部ストレージ: microSDカードで最大2TBまで
- バッテリー: 5500 mAh ※駆動時間: 約8時間(使用状況による)
- 充電: USB Type-C、5V/2A充電(約3.5時間)
- ワイヤレス通信: Wi-Fi 802.11a/b/g/n/ac (2.4GHz/5GHz)、Bluetooth 5.0
- インターフェース: USB Type-C x1(充電/データ転送/DisplayPort出力)、microSDカードスロット x1、3.5mm イヤホンジャック x1
- 映像出力: 1080p DisplayPort出力(USB Type-C経由)、ワイヤレス・スクリーンキャスト
- スピーカー: ハイフィデリティ・デュアルスピーカー
- 操作: ホールジョイスティック、ホールトリガー、ボタン(A/B/X/Y、L1/L2、R1/R2、SELECT/START、電源、ホーム、戻る、機能ボタン)
- ジャイロ機能: 6軸ジャイロスコープセンサー
- 振動モーター: あり
- ストリーミング: 対応(Moonlight、Steam Linkなど)、ワイヤレスプロジェクション
- 対戦プレイ: 対応(Wi-Fi利用)
- 言語: 日本語を含むマルチ言語に対応(Androidシステム)
- 冷却システム: 高速ファン + ヒートパイプ アクティブ冷却
- ゲームの追加: 対応(Androidゲーム、各種エミュレーターROM)
- OS: Android 13 ※OTAアップデート対応
- サイズ: 22.3 x 9.0 x 1.5 cm
- 重量: 331 g
- カラー: ブラック、クリアブルー(ブルー トランスルーセント)
- 附属品: USB充電ケーブル、マニュアル、強化ガラススクリーンプロテクター、外箱
ANBERNIC RG556の評価
7つの評価基準で「ANBERNIC RG556」を5段階で評価してみました。
【項目別評価】
画面の見やすさ:★★★★★
5.48インチ有機EL(AMOLED)の実力は本物で、発色の良さと黒の沈み込みは感動的です。RG505の低解像度からフルHDになり、文字の視認性が劇的に向上しました。
パフォーマンス:★★★★☆
Unisoc T820搭載により、RG505(T618)では重かったPS2タイトルが快適に動作します。原神なども設定次第で遊べますが、最強クラスではないため星4つとしました。
操作性:★★★★☆
ホールセンサー搭載のスティックとトリガー、そして何より背面のグリップ形状が手に馴染みます。長時間プレイでも疲れにくいですが、スティックLEDが初期設定だと眩しい点が惜しいです。
機能性・システム:★★★★☆
Android 13搭載でアプリ導入がスムーズ。USB-Cからの映像出力に対応したことで、テレビに繋いで据え置き機のように使える拡張性はRG505にはない大きな強みです。
携帯性・デザイン:★★★☆☆
クリアボディの質感やビルドクオリティは高いですが、グリップが付いたことでポケットに入れるのは不可能になりました。RG505のような「持ち運びやすさ」は犠牲になっています。
バッテリーと充電:★★★★☆
5500mAhのバッテリーは、有機ELの省電力性も相まって実働4〜8時間と十分なスタミナです。ただ、フル充電に約3.5時間かかる点は、急速充電慣れしていると少し長く感じます。
価格(コスパ):★★★★★
約2万7千円前後という価格で、この美しい画面とPS2が動く性能、さらに映像出力まで備えている点は驚異的です。同価格帯の中華ゲーム機の中では頭一つ抜けた完成度です。
総評:★★★★☆
RG505からの劇的な進化と新たな魅力
「ANBERNIC RG505」を使ってきた私がRG556に触れて最も感動したのは、やはり「画面」と「性能」の底上げです。RG505は携帯性に優れていましたが、画面解像度が低く、PS2を遊ぶにはパワー不足を感じる場面が多々ありました。しかし、RG556はフルHDの有機ELディスプレイを搭載しており、細かな文字もくっきりと読める上に、Unisoc T820プロセッサのおかげで、これまで諦めていたPS2の名作たちが「実用的な速度」で動作します。
また、単なるスペックアップにとどまらず、USB-C経由での外部モニター出力に対応した点も見逃せません。外出先では美しい有機ELで遊び、家では大画面テレビに出力してBluetoothコントローラーで続きを遊ぶ、といったSwitchのようなプレイスタイルが実現できるのは、本機ならではの大きな魅力です。
購入前に知っておくべきデメリット
購入を検討する上で理解しておくべきは、携帯性がトレードオフになっている点です。人間工学に基づいたグリップのおかげで持ちやすさは格段に向上しましたが、RG505のようにポケットにねじ込んで気軽に持ち出すことは物理的に不可能です。カバンに入れて持ち運ぶことが前提のサイズ感になります。
また、ソフトウェア面では、標準のランチャーがあまり洗練されておらず、使い勝手を良くするには「Daijisho」などの外部アプリを自分で導入する手間がかかります。スティックのLEDがデフォルトで眩しすぎる点や、アナログトリガーを有効にするために設定切り替えが必要な点など、初期設定でいくつか調整が必要になることも覚えておくべきでしょう。
最適なユーザー:Androidゲーム機の決定版
結論として、ANBERNIC RG556は「RG505の性能に限界を感じていた人」や「PS2世代のゲームを寝転がって快適に遊びたい人」にとって、間違いなく買い替える価値のある一台です。携帯性は下がりましたが、それ以上に得られる映像体験とプレイの快適さが勝ります。ストリーミングプレイ用の端末としても優秀で、価格以上の満足感を与えてくれる、今最もおすすめできるAndroidゲーム機です。
ANBERNIC RG556の価格・購入先
※価格は2025/12/22に調査したものです。価格は変動します。
ANBERNIC日本公式サイト
27,499円で販売されています。
ANBERNIC日本公式サイトで「ANBERNIC RG556」をチェックする
ECサイト(Amazon、AliExpressなど)
- Amazonで27,999円(税込)、
- 楽天市場で33,370円、
- ヤフーショッピングで30,446円、
- AliExpressで26,750円、
- 米国 Amazon.comで$199.99、
で販売されています。
Amazonで「ANBERNIC RG556」をチェックする
楽天市場で「ANBERNIC」をチェックする
ヤフーショッピングで「ANBERNIC RG556」をチェックする
AliExpressで「ANBERNIC RG556」をチェックする
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