
2024年5月に登場した新しい「iPad Pro M4」は、M3チップを飛び越えて最新のM4チップを搭載し、Apple史上最薄のデザインと全モデルへのOLED(Ultra Retina XDR)ディスプレイ採用で大きな注目を集めています。
このレビューでは、iPad Pro M4が前モデル「iPad Pro M2」からどのように進化し、その圧倒的なパフォーマンスと洗練されたデザインが、実際のクリエイティブ作業や日常使いでどのような体験をもたらすのかを徹底的に掘り下げ、検証しました。
【先に結論からお伝えしましょう】
iPad Pro M4 の長所(Pros):
- 全モデルに搭載されたタンデムOLEDディスプレイの圧倒的な画質と輝度
- Apple史上最薄・最軽量デザインによる衝撃的な携帯性(特に13インチ)
- M2を凌駕するM4チップのパフォーマンス、特にAI処理能力と電力効率
- ビデオ会議が快適になった横向きフロントカメラ(Face ID)
- 待望のファンクションキーを搭載した新しいMagic Keyboard
- 直感的な操作が可能な新機能(スクイーズ、触覚フィードバック)を備えたApple Pencil Pro
- 高負荷時でも発熱が少なく安定した動作
iPad Pro M4 の短所(Cons):
- M2以前のアクセサリ(Pencil 2, Magic Keyboard)との互換性が一切ない
- 背面カメラから超広角レンズが廃止された
- M2モデルからの価格上昇と、アクセサリ買い替えによる総コストの高さ
- 充電速度が遅いまま、かつ充電器が別売りに変更された
- 拡張性の限界(Thunderbolt/USB 4ポートが1基のみ、SDカードスロット無し)
総合評価:
iPad Pro M4は、現時点で最高のディスプレイ、圧倒的なパフォーマンス、そして驚異的な薄さと軽さを備えた、まさに究極のタブレットです。M2モデルの不満点を解消し、将来のAI機能への対応も見据えた、プロフェッショナルや最高の体験を求めるユーザーにとって理想的なデバイスですが、アクセサリの互換性問題と高価格が大きなハードルとなります。
<この記事で分かること>
- iPad Pro M4の「Apple史上最薄」デザインとM2モデルとのサイズ・重量比較
- タンデムOLED(Ultra Retina XDR)ディスプレイの画質、輝度、M2(液晶/ミニLED)との違い
- M4チップのCPU/GPU/AI性能(Neural Engine)のベンチマークと実使用レビュー
- 『原神』『鳴潮』など人気ゲームでの最高画質・120fps動作検証
- M2から改善された「横向きフロントカメラ」と、ダウングレードされた「背面カメラ」の詳細
- バッテリー持続時間(M4の電力効率)と充電速度(M2比較、充電器別売り)の実測レビュー
- オーディオ(4スピーカー音質)、通信性能(Wi-Fi 6E, Bluetooth 5.3)、Cellular(eSIM専用化)の詳細
- Apple Pencil Proと新Magic Keyboardの新機能(スクイーズ、触覚、ファンクションキー)の使い勝手
- M2から改善されたOSのUI(音量ボタン、Face ID)とデバイス連携機能
- iPad Pro M2からの進化点・変更点の詳細なまとめ
- 購入前に知りたいメリット・デメリット
- 専門家による5段階評価と詳細な総評
- 最新の価格とお得な購入先・他機種との価格比較
この記事を最後まで読むことで、「iPad Pro M4」を購入するべきかどうかがはっきりと分かるはずです。購入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
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公式プレスリリース:Apple、M4チップを搭載した美しく新しいiPad ProとApple Pencil Proを発表 – Apple (日本)
デザインと耐久性:iPad Pro M4 史上最薄の衝撃とProの剛性
ここでは、M4チップを搭載した新しいiPad Proのデザイン、耐久性、そして各ボタンやポートの配置について、M2モデルと比較しながら詳しくレビューしていきます。
まさに「一枚の板」、完成されたアルミニウムボディ
新しいiPad Pro M4を箱から取り出した瞬間の感覚は、M2モデルの時とはまったく異なりました。これはもはやタブレットではなく、まるでガラスとアルミニウムの薄板を貼り合わせたモックアップなのではないかと疑いたくなるほどの存在感です。筐体(きょうたい)は触り心地の良い100%再生アルミニウム製で、M2モデルから続く親しみのあるフォルムを継承しつつ、そのすべてを極限まで研ぎ澄ませた、まさに「完成の領域」に達したデザインだと感じさせます。
カラーはシルバーと、M2モデルの「スペースグレイ」から変更された「スペースブラック」の2色展開です。私が選んだスペースブラックは、単なる黒ではなく角度によって白っぽく光る非常に美しい仕上げです。M2モデルでは指紋の付着が気になりましたが、M4モデルはコーティングが向上したのか、画面や本体をきれいに保つのが容易になった印象を受けます。
驚異的な薄さと、M2モデルを圧倒する携帯性
このモデル最大の衝撃は、その驚異的な薄さと軽さにあります。13インチモデルは5.1mm、11インチモデルは5.3mmという薄さを実現しています。これは「iPod nanoより薄い、Apple史上最薄の製品」という謳い文句通りで、M2 12.9インチモデルの6.4mmや11インチモデルの5.9mmと並べると、その進化は一目瞭然です。あまりの薄さに「力を加えたら折れてしまうのでは?」と不安がよぎりましたが、実際に軽く力を加えてみてもびくともせず、M2モデルと同等の強度と剛性を維持していることが分かりました。
この薄さに加え、重量も劇的に進化しています。特に13インチモデルは、M2 12.9インチ(Wi-Fiモデル)の682gから、579gへと約100gも軽量化されました。M2モデルで常に感じていた、Magic Keyboard装着時の「ずっしりとした重さ」が大幅に軽減され、カバンに入れての持ち運びがまったく苦にならなくなりました。
ユーザー体験を向上させる、合理的なボタンとポート配置
トップボタンや音量ボタンの位置はM2モデルから大きく変わっていませんが、注目すべきは音量ボタンの動作です。iPadを横向きに持つと、音量ボタンの機能がUI(ユーザーインターフェース)と連動して反転するようになりました。画面上の音量バーが増減する方向とボタンの向きが一致するため、M2モデルよりも格段に直感的な操作が可能です。
接続ポートは短辺側にThunderbolt / USB 4対応のUSB-Cが1つ搭載されています。ここはM2モデル同様に1つのままで、データ転送と充電を同時に行いたい場面も多いため、そろそろ2つ搭載してほしいところです。SDカードスロットはM2モデル同様、搭載されていません。
実用性を追求したカメラ周りの改善点
そして、M2モデルユーザーとして最も歓迎すべき変更点が、フロントカメラの位置です。M2モデルでは短辺側にカメラがあったため、横向き(Magic Keyboard装着時)でビデオ会議を行うと、どうしても視線が中心からズレて見栄えが悪いのが悩みでした。M4モデルではついに長辺側(横向きの上部)に移動し、ZoomやTeamsでの会議が非常に自然になりました。
横向きでのFace IDの認識もスムーズです。一方、背面カメラはM2モデルの広角・超広角のデュアル構成から広角のみのシングル構成に変更されましたが、そのおかげでカメラ部分の出っ張りが小さくなり、デスクに置いた際のぐらつきが軽減されたのは実用的なメリットだと感じます。
<iPad Pro M4の付属品>
- iPad Pro本体
- USB-C充電ケーブル(1m)
- (20W USB-C電源アダプタは別売り)
まとめ:デザイン
- 第一印象:ガラスとアルミニウムの薄板を貼り合わせたかのような、まさに「一枚の板」という印象
- 薄さ:13インチは5.1mm、11インチは5.3mmと、iPod nanoをも凌駕するApple史上最薄のデザイン
- 軽さ:13インチモデルはM2 12.9インチから約100g軽量化され、携帯性が劇的に向上
- 質感:100%再生アルミニウム筐体を採用し、スペースブラックは角度によって表情を変える美しい仕上げ
- 耐久性:驚異的な薄さにもかかわらず、M2モデルと同等の強度と剛性を維持しており、力を入れてもびくともしない
- フロントカメラ:ついに長辺側に移動し、ビデオ会議での視線が自然になった
- 背面カメラ:シングル構成になり出っ張りが減少、デスク上でのぐらつきが軽減された
- ボタン:横向き時に音量ボタンの機能が反転し、操作がより直感的になった
- ポート:Thunderbolt / USB 4対応のUSB-Cを1基搭載するが、SDカードスロットは非搭載
ディスプレイ:iPad Pro M4 圧巻のOLEDとM2 11インチからの飛躍
ここでは、iPad Pro M4の最大の進化点である「Ultra Retina XDR」、すなわちタンデムOLEDディスプレイについて、M2モデルと比較しながらその体験を詳しくレビューしていきます。
圧巻のコントラストと「ディスプレイ格差」の解消
M4モデルで電源を入れた瞬間、まず気づくのは有機EL(OLED)ならではの「黒」の締まりです。M2 12.9インチモデルのミニLEDディスプレイも非常に美しいものでしたが、M4のOLEDは別次元だと感じます。iPhoneで撮影した夜景の写真を表示させると、明るい街灯と暗い空のコントラストがはっきりと表現され、M2 11インチの液晶ディスプレイで感じた黒浮きが一切ありません。NetflixでDolby Vision対応の映画を鑑賞した際も、暗いシーンでの階調表現がM2モデルより豊かに感じられました。
注目すべきは、M2時代に存在した11インチと12.9インチの明確な「ディスプレイ格差」が完全になくなった点です。M2モデルは11インチがLED液晶、12.9インチがミニLEDという仕様差がありましたが、M4では11インチモデルも13インチモデルと全く同じタンデムOLEDを搭載しました。M2 11インチユーザーだった私にとって、この進化はまさに飛躍的です。
緻密な解像度と伝統のアスペクト比
ディスプレイサイズは、M2の11インチと12.9インチに対し、M4は11インチと13インチ となり、大型モデルがわずかに大きくなりました。アスペクト比はM2モデルから続く伝統の約4:3を維持しており、動画視聴時には上下に黒帯が出ますが、電子書籍やウェブサイトの閲覧、Apple Pencilを使ったノートテイキングには最適な比率だと改めて感じます。
解像度はM4 11インチが2,420 x 1,668ピクセル、M4 13インチが2,752 x 2,048ピクセルとなり、M2モデル(11インチ: 2,388 x 1,668 、12.9インチ: 2,732 x 2,048)からわずかに向上しています。画素密度は両モデルとも264ppiでM2モデルから変わっていませんが、緻密な描写は相変わらず素晴らしく、テキストも画像も非常にシャープです。
M2を圧倒する輝度とProMotionの滑らかさ
M4のタンデムOLEDは、OLEDパネルを2層に重ねる技術により、SDRコンテンツの最大輝度が1,000ニトに達しました。これはM2モデルのSDR最大輝度600ニト(11インチ・12.9インチ共通) からの大幅な向上です。この恩恵は絶大で、日中の明るい部屋での視認性が格段に上がり、画面全体がiPhoneのように明るく見やすくなったと実感しています。
HDRコンテンツのピーク輝度は1,600ニトでM2 12.9インチと同等ですが、コントラスト比は2,000,000:1と、M2 12.9インチ(1,000,000:1)のミニLEDを上回っています。リフレッシュレート120HzのProMotionテクノロジーも健在で、M2 Proモデルと同様にウェブサイトのスクロールは非常に滑らかです。一度この「ヌルサク」感を体験すると、60Hzのディスプレイには戻れないと感じさせます。
プロ向けオプションとリファレンスモード
プロ向けの機能も強化されています。M2では12.9インチ限定だった「リファレンスモード」が、M4では11インチモデルでも使用可能になりました。印刷物の色校正など、色の正確性が求められる作業を、11インチの携帯性を活かしながら行えるようになり、クリエイターにとって大きなメリットとなります。
さらに、1TBと2TBモデルでは、照明などの映り込みを劇的に低減する「Nano-textureディスプレイガラス」もオプションで選べるようになり、プロの制作環境への対応力が一層高まっています。
<iPad Pro M4のディスプレイ仕様>
- 種類: タンデムOLED(Ultra Retina XDRディスプレイ)
- 輝度: SDR最大1,000ニト、HDRピーク輝度1,600ニト
- コントラスト比: 2,000,000:1
- リフレッシュレート: ProMotionテクノロジー(10Hz〜120Hzのアダプティブリフレッシュレート)
- 色域: 広色域(P3)
- その他: True Tone、フルラミネーション、反射防止コーティング
- オプション(1TB/2TB): Nano-textureディスプレイガラス
まとめ:ディスプレイ
- 第一印象:OLEDならではの「真の黒」が圧巻で、コントラストが際立つ
- M2との格差解消:M2 11インチ(液晶)から飛躍的に進化し、11インチと13インチが同等のOLED体験を提供
- 輝度の向上:SDR輝度がM2の600ニトから1,000ニトに向上し、明るい場所でも見やすくなった
- コントラスト:2,000,000:1のコントラスト比により、夜景や映画の暗いシーンの表現力が向上
- ProMotion:120Hzの滑らかなスクロールは健在で、60Hzモデルには戻れない快適さ
- プロ向け機能:Nano-textureガラスのオプションや、リファレンスモードの11インチ対応が追加された
- サイズと解像度:画素密度264ppiの緻密さは維持しつつ、大型モデルは13インチへとわずかに大型化
パフォーマンス:iPad Pro M4 M2の半分の電力と圧倒的なAI性能
ここでは、iPad Pro M4がM3を飛び越えて搭載したM4チップのパフォーマンスについて、M2モデルと比較しながら、CPU、GPU、発熱、メモリ、ストレージの観点から詳しくレビューしていきます。
M2から飛躍したCPUパフォーマンス
M4チップは、M2モデルからM3をスキップして搭載されただけに、その進化は衝撃的です。M2が第1世代の5nmプロセスだったのに対し、M4は第2世代の3nmプロセス技術で製造されています。CPUコア構成も、M2の8コア(高性能4+高効率4)から、M4では最大10コア(モデルにより高性能4+高効率6、または高性能3+高効率6)へと進化しました。
この進化はベンチマークスコアにも如実に表れており、M2モデルからの買い替えでもはっきりと差が分かります。Geekbench 6のスコアは、M2を大きく引き離すシングルコア約3,700、マルチコア約14,000台という驚異的な数値を記録しました。これはM1からM2への進化幅よりも大きく、M2比で最大1.5倍高速というAppleの発表も納得のいく結果です。
レイトレーシングに対応した新世代GPU
GPU性能も大きく進化しました。M2と同じ10コアGPUですが、M4ではアーキテクチャが刷新され、iPadとして初めてハードウェアアクセラレーテッド・レイトレーシングとメッシュシェーディングに対応しました。これにより、グラフィックス性能が飛躍的に向上しています。この恩恵は特にプロの作業で顕著で、3Dレンダリングソフト『Octane』などでは、光の反射や影の描写がよりリアルになり、M2モデルの最大4倍の速度でレンダリングが可能になったとされています。
アプリで体感するM4の実力
日常のWebブラウジングやマルチタスクでは、M2モデルでも十分すぎるほど快適だったので、M4で劇的な差を感じることは少ないかもしれません。しかし、高負荷なクリエイティブ作業では別格です。4,000万画素を超えるRAWデータを『Lightroom』で現像しても、M2で感じられた一瞬の「待ち」がなくなり、あっという間に処理が完了します。
動画編集では、アプリの最適化によって印象が分かれました。『iMovie』での4K動画の書き出しはM2モデルより明らかに高速化しています。一方で、プロ向けソフトの『DaVinci Resolve for iPad』では、M2モデルと書き出し時間がほぼ変わらないという意外な結果も出ました。
これはM4チップへの最適化がまだ途上である可能性を示唆しています。M4の真価は、むしろAI処理にあると感じます。『Final Cut Pro for iPad 2』で試した「シーン除去マスク」機能では、4K映像の被写体をタップするだけで、背景から驚くほど正確かつ高速に切り抜くことができました。M4に搭載された新しいNeural Engineのパワーを実感する瞬間です。
M2の悩みを解消した「発熱しない」高性能
M4のパフォーマンスで最も感動したのは、その驚異的な「電力効率」と「発熱の少なさ」です。M4は「M2の半分の電力で同じパフォーマンスを発揮できる」とされており、これが薄型化と高性能を両立できた最大の理由でしょう。実際にM2モデルとM4モデルで同時に4K動画の書き出し(エンコード)を行ったところ、M2モデルの本体が41℃近くまで熱くなり処理速度の低下(サーマルスロットリング)が見られたのに対し、M4モデルは32℃程度と、ほとんど熱くなりませんでした。
M2では高負荷時に本体が熱くなるのが悩みでしたが、M4は非常に安定しています。この優れた冷却性能は、本体背面のAppleロゴ内部に組み込まれた銅製グラファイトシートによる放熱設計も貢献しているようです。
最小256GBになったストレージとメモリ構成
メモリ(RAM)は、M2モデルと同様にストレージ容量によって構成が異なります。256GBまたは512GBモデルは8GB、1TBまたは2TBモデルは16GBのRAMを搭載しています。私は8GBモデルを使用していますが、iPadOSの仮想メモリ機能(スワップ)が効率的に動作するためか、アプリが強制終了するような場面はほとんどありません。ただし、『Affinity Photo 2』で巨大なキャンバスに多数のレイヤーを重ねたり、4K動画のマルチカム編集を多用したりする場合は、16GBモデルを選ぶ方が安心でしょう。
ストレージは、M2モデルの最小128GBから、M4では最小256GBへと倍増しました。これはプロモデルとして妥当なアップグレードです。
拡張性については、M2同様にThunderbolt / USB 4対応のUSB-Cポートが1基のみで、SDカードスロットはありません。この点はM2モデルから変わらず、データ転送と充電を同時に行いたい場合など、ポートが2つあればと感じる場面はあります。現状は、外付けのM.2 SSDやThunderboltドックを活用するのが現実的な解決策です。
<iPad Pro M4のパフォーマンス仕様>
- プロセッサ: Apple M4チップ(第2世代3nmプロセス)
- CPU: 9コア(高性能3+高効率6)または10コア(高性能4+高効率6)
- GPU: 10コア(ハードウェアアクセラレーテッド レイトレーシング対応)
- Neural Engine: 16コア
- メモリ(RAM): 8GB(256GB/512GBモデル)、16GB(1TB/2TBモデル)
- ストレージ: 256GB、512GB、1TB、2TB
まとめ:パフォーマンス
- CPU性能:M2からM3を飛び越しM4を搭載、第2世代3nmプロセス採用でM2比最大1.5倍高速化
- GPU性能:アーキテクチャ刷新により、iPad初のハードウェアアクセラレーテッド レイトレーシングに対応
- AI性能:新しいNeural Engineにより、『Final Cut Pro』のAI編集機能などがM2より高速に動作
- 発熱と効率:M2の半分の電力で同等性能を実現、高負荷時でも本体が熱くなりにくくM2(約41℃)に対しM4(約32℃)と冷却性能が飛躍的に向上
- メモリ:8GBまたは16GBを搭載し、仮想メモリ機能により8GBでも快適動作
- ストレージ:最小容量がM2の128GBから256GBに倍増し、プロユースに対応
- 拡張性:M2同様Thunderbolt / USB 4ポートが1基のみで、SDカードスロットは非搭載
Antutuベンチマーク
iPad Pro M4(13インチ、メモリ8GB)が搭載するApple M4チップは、Antutu V10 ベンチマーク総合で約286万点を記録していました。
Antutu V10.0.7 総合で「2862117」、CPUで「743476」、GPUで「1237364」、MEMで「439884」、UXで「441393」
一方、前モデルのiPad Pro M2はM2チップを搭載し、Antutu V10 ベンチマーク総合で約220万点を記録しています。
Antutu V10.0.2 総合で「2252166」、CPUで「568771」、GPUで「1027979」、MEMで「298858」、UXで「356558」
iPad Pro M4はiPad Pro M2よりもスコアが約61万 向上しています。
Apple M4チップ性能を比較
「iPad Pro M4」が搭載するApple M4チップは、他のiPad Proと比べて、どのくらいの性能なのでしょうか?Antutuベンチマークで比較してみました。
<CPUランキング>
※Antutu V10 ベンチマーク総合スコアで比較したものです。
- M5チップ(iPad Pro M5)・・・Antutu:313万
- M4チップ(iPad Pro M4)・・・Antutu:286万
- M2チップ(iPad Pro M2)・・・Antutu:225万
- M1チップ(iPad Pro M1)・・・Antutu:182万
<比較から分かること>
M4チップのAntutuスコアは286万で、M2チップの225万から約27%向上しています。さらに、M1チップの182万と比較すると約57%高いスコアとなり、2世代での大幅な性能ジャンプが見て取れます。
ゲーム性能:iPad Pro M4 M4チップが実現する究極のモバイルゲーミング体験
ここでは、iPad Pro M4が搭載するApple M4チップのゲーム性能について、実際にいくつかの人気タイトルをプレイした体験をもとに、フレームレート(fps)を交えながら詳しくレビューしていきます。
原神:最高画質・120fpsでテイワットを駆け巡る快感
まず試したのは『原神』です。広大なオープンワールドを探索し、元素反応を駆使した戦闘が楽しいこのゲームですが、M4チップのパワーは圧倒的でした。「最高画質」設定でフレームレート上限を120fpsに設定しても、プレイ中にフレームレートが落ち込む場面はほぼ皆無です。
テイワット大陸の美しい景色の中を高速で移動しても、キャラクターが密集し元素爆発が飛び交う螺旋のような高負荷な戦闘シーンでも、常に滑らかな120fpsを維持してくれます。キャラクターの切り替えやスキルの発動も瞬時に行え、まるでPCでプレイしているかのような快適さで、没入感を削がれる瞬間はありませんでした。
鳴潮 (Wuthering Waves):120fpsでスタイリッシュアクションを極める
次に、高速戦闘とパルクールアクションが魅力の『鳴潮 (Wuthering Waves)』をプレイしました。このゲームの真髄であるスピード感溢れる戦闘は、M4チップと120Hzディスプレイの組み合わせで最高の体験になります。「最高画質」「120fps」設定で、敵の攻撃をギリギリで回避したり、空中コンボを叩き込んだりするアクションが、指の動きに寸分の遅れなく追従します。
特に、複数のキャラクターを瞬時に切り替えながらコンボを繋げる場面では、画面が派手なエフェクトで埋め尽くされてもフレームレートは120fpsに張り付いたままで、処理落ちとは無縁でした。M4チップのおかげで、このゲーム本来のスタイリッシュなアクションを存分に楽しむことができました。
崩壊:スターレイル:美麗グラフィックを120fpsで堪能
続いて、ターン制バトルと美しいグラフィックが特徴の『崩壊:スターレイル』です。このゲームの魅力は、何と言ってもキャラクターデザインと必殺技の演出ですが、M4チップはその美しさを最大限に引き出してくれます。「最高画質」「120fps」設定でプレイすると、キャラクターの繊細な表情や作り込まれた宇宙ステーションのディテールが、驚くほどクリアに表示されます。
各キャラクターが繰り出す豪華絢爛な必殺技のアニメーションも、120fpsで一切カクつくことなく滑らかに再生され、ターン制ながら戦闘への没入感は非常に高いです。マップ探索から戦闘への移行もスムーズで、ストレスなく物語に集中できました。
フォートナイト:安定した120fpsが生む勝利へのアドバンテージ
バトルロイヤルゲームの代表格『フォートナイト』では、フレームレートの安定性が勝敗を左右します。M4チップは、この要求に応える十分なパワーを持っています。「最高画質」「120fps」設定でプレイしても、終盤の建築物が乱立し多数のプレイヤーが激しく撃ち合うような最も負荷の高い状況でも、フレームレートは安定して120fps近くを維持してくれます。
これにより、敵の動きを正確に捉えやすくなり、建築バトルやエイム精度といった繊細な操作も、遅延を感じることなく思い通りに行えます。M4 iPad Proは、モバイル環境で『フォートナイト』を有利に進めるための強力な武器になると感じました。
Call of Duty: Warzone Mobile:モバイルの域を超えた120fps体験
最後に、PC版に近い本格的な体験ができる『Call of Duty: Warzone Mobile』を試しました。最大120人が参加する大規模バトルロイヤルですが、M4チップはこのヘビー級タイトルも余裕で動かします。「ピークグラフィックス」を有効にし、フレームレートを「120fps」に設定しても、ゲームプレイは驚くほど安定していました。
広大なマップ「ヴェルダンスク」を探索する際も、遠くの敵をスコープで狙撃する時も、精細なグラフィックが120fpsで滑らかに表示されます。空爆が降り注ぐような激しい戦闘シーンでもフレームレートの落ち込みはほとんどなく、まるで専用機でプレイしているかのような感覚でした。M4 iPad Proは、モバイルFPSの体験を新たなレベルへと引き上げてくれます。
まとめ:ゲーム性能
Apple M4チップは、現在のモバイルゲームで要求される最高のグラフィック設定でも余裕で動作させる、圧倒的な処理能力を持っています。『原神』や『鳴潮』のような高負荷なオープンワールドゲームでも、「最高画質」と「120fps」表示を両立させることが可能で、これはPCや専用機に匹敵する滑らかなゲーム体験です。
特に、高負荷な戦闘シーンや『フォートナイト』のような大人数が参加するバトルロイヤルでも、フレームレートの低下が少なく安定したパフォーマンスを維持し続けます。この滑らかな映像と遅延のない操作感は、これまでのiPad Proを超える高い没入感を実現しており、M4 iPad Proはまさに究極のモバイルゲーミングデバイスだと結論付けられます。
AI機能:iPad Pro M4 M2を凌駕するNeural EngineとAIタスクの実力
ここでは、iPad Pro M4がAIタスクをどのように処理するのか、その核となるNeural Engineの性能をM2モデルと比較しつつ、現在利用可能な機能と将来の展望についてレビューしていきます。
M2を圧倒する「飛び級」のAI頭脳
M4チップがM3を飛び越えて搭載された最大の理由は、このAI性能にあると感じます。M2モデルのNeural Engineも16コア、毎秒15.8兆回(TOPS)の演算が可能と、当時としては非常にパワフルでした。しかし、M4のNeural Engineは、M2の2倍以上となる毎秒38兆回 という圧倒的な演算能力を誇ります。これは単なるスペックアップではなく、M4が新時代の「オンデバイスAI(デバイス上で処理が完結するAI)」を動かすために設計されたことを示しています。
「今」体感できるM4のAI処理能力
M2モデルでは、AI処理といってもFace IDやセンターフレーム機能 が主で、その真価を実感しにくい面がありました。しかしM4では、このAIパワーがプロ向けアプリですでに活用されています。
最も衝撃的だったのは『Final Cut Pro for iPad 2』の「シーン除去マスク」機能です。M2でも処理は可能でしたが、M4で4K映像の被写体をタップすると、AIが瞬時に背景から被写体を切り抜いてくれます。M2で感じられた「処理中の待ち時間」がほぼゼロになり、AIがリアルタイムで動作している感覚です。また、『Logic Pro』に新搭載されたAIベースの「ベーシスト」や「キーボード」といったセッションプレイヤー も、M4のNeural Engineがあるからこそ複雑な楽曲解析を瞬時に行えます。
さらに、標準のカメラアプリも進化しています。書類をスキャンする際、M4のAIは新しいアダプティブフラッシュと連携し、瞬時に複数の写真を撮影・解析して影をインテリジェントに除去します。これは、M2モデルにはない、M4のAIパワーを実用的な機能に落とし込んだ良い例です。
未来のSiriとApple Intelligenceへの期待
M2モデルのSiriは、メッセージの送信やリマインダー設定、曲の認識といったタスクを実行できましたが、AIアシスタントとしては限定的でした。M4モデルの真価は、まさにこのSiriの進化にかかっています。レビュー時点では、iPadOS 18で提供が予定されている「より賢くなったSiri」はまだ利用できませんでした。
しかし、M4に搭載された毎秒38兆回演算可能なNeural Engineは、まさにこの次世代Siri(Apple Intelligence)をデバイス上で高速に動かすために設計されています。今後は、複数のアプリを横断して複雑な指示を理解したり、通知やウェブサイトを要約したりすることが可能になると期待されています。M4のAI性能は、M2では体験できなかった、真にパーソナルなインテリジェンスを実現するための基盤であり、その最終評価はSiriの進化を見てから決まることになるでしょう。
<iPad Pro M4のAI機能 一覧>
- 16コアNeural Engine(毎秒38兆回の演算処理)
- (現在利用可能)
- Final Cut Pro 2:「シーン除去マスク」による高速なAI被写体切り抜き
- Logic Pro 2:AIベースのセッションプレイヤー(ベース、キーボード)
- カメラアプリ:AIによるアダプティブフラッシュ(書類スキャンの影除去)
- (今後iPadOS 18で対応予定)
- Apple Intelligenceによる高度なSiri
- 文章作成支援(ライティングツール)
- 通知や音声メモ、Eメールの要約
- メモアプリの手書き文字解析と電卓機能
まとめ:AI機能
- ハードウェア性能:M4のNeural Engineは毎秒38兆回と、M2(15.8兆回)の2倍以上のAI演算能力を誇る
- 現在のAI体験:『Final Cut Pro』のAI切り抜きや『Logic Pro』のAI伴奏など、M2より高速で実用的なAI機能をすでに体感できる
- 将来のポテンシャル:今後提供される「Apple Intelligence」の高度なオンデバイスAI処理(要約、Siri)を前提に設計されている
- 発熱と効率:M2モデルと比較し、高負荷なAIタスクを実行しても発熱が格段に少なく、パフォーマンスが安定している
- 結論:AI性能はM2から飛躍的に向上しており、既存アプリの快適化と将来の「Apple Intelligence」への投資という両面で価値がある
カメラ性能:iPad Pro M4 ビデオ会議は進化、リアカメラはトレードオフ
ここでは、iPad Pro M4のカメラ性能について詳しくレビューしていきます。M2モデルと比較して、フロントカメラは劇的に進化した一方で、リアカメラは意外な変更が加えられています。M4が何を優先したのか、そのトレードオフを詳しく見ていきます。
リアの「超広角」廃止と、フロントの「最適位置」への移動
M4モデルのカメラ構成は、M2モデルから大きな見直しが図られました。まずリアカメラ(背面)ですが、M2モデルが12MP広角と10MP超広角のデュアルカメラ構成だったのに対し、M4モデルは12MP広角カメラのみのシングル構成に変更されました。これにより、M2で利用できた超広角レンズと、それを利用した2倍の光学ズームアウト機能が失われたことになります。正直、iPadで写真を撮る機会は少ないという判断かもしれませんが、Proモデルとしては残念なダウングレードだと感じました。
ビデオ会議のストレスを解消したフロントカメラ
注目すべきはフロントカメラ(TrueDepthカメラ)です。M2モデル最大の不満点だったのが、その「位置」でした。M2は短辺(縦向き)にカメラが配置されていたため、Magic Keyboardなどで横向きに使うと、FaceTimeやZoomでの視線が常に横にズレてしまい、非常に不自然でした。M4では、このカメラが長辺(横向き)の中央に移動しました。この変更により、ビデオ会議での体験は劇的に向上し、ようやく自然な視線で会話ができるようになりました。
AIが支援する新しいフラッシュ機能
リアカメラはレンズが減りましたが、機能面ではニッチながら実用的な進化があります。新しく搭載された「アダプティブTrue Toneフラッシュ」は、主に書類スキャンで真価を発揮します。M4のAIと連携し、スキャン時に影が写り込むのを検知すると、フラッシュを使って複数の写真を撮影・合成し、影をインテリジェントに除去してくれます。これは書類の電子化が多いユーザーには嬉しい機能です。
実際の撮影体験
実際にM4をMagic Keyboardに装着してFaceTimeやZoomを使ってみると、M2時代に感じていたストレスが完全になくなりました。相手の顔を見て話すだけで、カメラが目線の先にあるため、M2のように「カメラを探して無理に視線を合わせる」必要がありません。横向きでのFace ID認証も問題なく動作しました。
リアの広角カメラの画質自体はM2と同様にSmart HDR 4に対応しており、記録用途としては十分シャープでノイズも少ないです。しかし、M2で建物の全景を撮りたい時などに便利だった超広角カメラがなくなったのは、やはり痛手です。M2のLiDARスキャナ はM4でも引き続き搭載されており、『Scaniverse』などの3Dスキャンアプリは従来通り活用できます。
動画撮影性能
動画撮影性能については、ProResビデオ(4K/30fps)の撮影に対応している点 など、基本的なスペックはM2モデルを継承しています。M2モデルもProRes映像の撮影・編集マシンとして強力でした。しかし、M4ではリアの超広角カメラが廃止されたため、動画撮影中にシームレスに2倍光学ズームアウトすることはできなくなりました。動画性能においても、フロントカメラの利便性を取るか、リアカメラの多様性を取るか、M2とM4で明確なトレードオフが存在します。
<iPad Pro M4のカメラ性能、機能 一覧>
- 背面カメラ: 12MP広角カメラ(f/1.8)
- 背面フラッシュ: アダプティブTrue Toneフラッシュ(AIによる書類スキャン時の影除去対応)
- 背面動画: 4K/60fps、ProRes 4K/30fpsに対応
- 背面その他: LiDARスキャナ
- 前面カメラ: 12MP超広角TrueDepthカメラ(f/2.4)
- 前面位置: 長辺(横向き)の中央に配置
- 前面機能: センターフレームに対応
まとめ:カメラ性能
- フロントカメラ:M2の短辺配置からM4では長辺(横向き)配置に移動し、ビデオ会議での視線が劇的に改善された
- リアカメラ:M2のデュアル(広角+超広角)からM4ではシングル(広角のみ)にダウングレードされた
- 超広角レンズ廃止:M2で利用できた10MP超広角撮影と2倍光学ズームアウト機能が失われた
- 新機能:AIと連携し書類スキャンの影を消す「アダプティブTrue Toneフラッシュ」を搭載
- 結論:Proモデルとしてはリアカメラの機能削減は残念だが、フロントカメラの利便性向上という実用的な進化を選んだ
バッテリー持ちと充電:iPad Pro M4 M4の電力効率と変わらぬ安心感
ここでは、iPad Pro M4のバッテリー持続時間と充電性能について、M2モデルと比較しながら、その実力を詳しくレビューしていきます。
M4の効率が支える「10時間」の壁
Appleの公式スペックでは、M4モデルのバッテリー駆動時間は「Wi-Fiでのインターネット利用、ビデオ再生:最大10時間」とされており、これはM2モデルの公称値と全く同じです。バッテリー容量は11インチモデルが31.29Wh、13インチモデルが38.99Whとなっています。M2 12.9インチモデル(40.88Wh)と比べると、13インチモデルは薄型化のためか容量がわずかに減少していますが、注目すべきはM4チップの驚異的な電力効率です。
M4はM2の半分の電力で同等のパフォーマンスを発揮できるとされており、より明るいタンデムOLEDディスプレイと高性能なチップを搭載しながらも、M2と同等の持続時間を実現しています。ある連続動画再生テストでは、M4 13インチモデルが19時間43分を記録し、M2 12.9インチモデルの19時間8分をわずかに上回ったという結果もあり、M4の効率の高さが伺えます。
M2同様、1日持つ安心感
実際の使用感としても、M4の電力効率の良さは実感できます。M2モデルも「使い倒しても1日持つ」安心感がありましたが、M4モデルも同様です。私の使い方では2〜3日に1度の充電で十分で、朝から読書やWebブラウジング、動画視聴に使っても、寝る前に充電すれば不足することはありませんでした。
もちろん、M2モデル同様に高負荷なゲームや動画編集を行えばバッテリーの減りは速くなりますが、Macと比べてもバッテリー持ちが良い という印象はM2から引き継いでいます。この薄型ボディでバッテリー持ちを維持できているのは、M4チップの恩恵に他なりません。
M2から変わらない充電速度
充電方式はM2モデルから変更なく、Thunderbolt / USB 4対応のUSB-Cポート経由で行います。ワイヤレス充電には対応していません。残念ながら、M2モデルから引き継いだ課題として、充電速度が依然として遅い点が挙げられます。M2モデルと同様に20Wの有線充電に対応しており、バッテリーが空の状態から100%まで充電するのに3時間以上かかったというテスト結果もありました。M2モデル(約3時間24分という結果もある)と同等レベルであり、この点は次世代での改善を期待したいところです。
<iPad Pro M4のバッテリー・充電 仕様>
- バッテリー容量(11インチ): 31.29Wh
- バッテリー容量(13インチ): 38.99Wh
- 公称駆動時間: Wi-Fiでのインターネット利用、ビデオ再生:最大10時間
- 充電方式: Thunderbolt / USB 4対応のUSB-Cポート経由での充電
- ワイヤレス充電: 非対応
まとめ:バッテリー持ちと充電
- 公称時間:M2モデルと同じ「最大10時間」のスペックを維持
- 実力:薄型化・高性能化にもかかわらず、実テストではM2モデル(19時間8分)を上回る駆動時間(19時間43分)を記録
- M4の効率:M2の半分の電力で動作するM4チップの高い電力効率がバッテリー持続に貢献
- 体感:M2同様、1日使っても十分持つが、高負荷時は減りが速い
- 充電:M2から変わらずUSB-C充電(20W対応)で、充電速度は遅いまま
オーディオと通信性能:iPad Pro M4 M2譲りの高品質オーディオと安定のWi-Fi 6E
ここでは、iPad Pro M4のオーディオ性能(スピーカー、マイク)と、Wi-FiおよびBluetoothの通信性能について、M2モデルと比較しながらレビューしていきます。
薄型化しても健在な「4スピーカーオーディオ」
M4モデルは、M2モデルと同様に「4スピーカーオーディオ」を搭載しています。M2モデルの4スピーカーも、iPad Airなどの2スピーカー機から乗り換えた時にはその音の広がりに感動した経験があり、非常に高音質でした。M4モデルはM2からさらに薄型化されたため、正直なところ音質、特に低音は犠牲になっているのではないかと心配していました。
実際に『Apple Music』で低音が重要なロックやEDMを聴いたり、『Netflix』で爆発音や効果音が多用されるアクション映画を鑑賞したりしてみました。M2モデルと厳密に聴き比べると、本体の薄型化の影響か、低音がわずかに軽くなったかなと感じる場面もあります。しかし、この驚異的な薄さの筐体から出ているとは思えないほど、音全体には厚みがあります。
特にボーカル(中音域)はクリアに前面に出ており、映画の台詞も聞き取りやすいです。高音域も非常に精細なサウンドを鳴らします。M2を初めて聴いた時ほどの衝撃はないものの、引き続きタブレットとしては最高峰の音響装置であることに変わりはありません。もちろん3.5mmイヤホンジャックは搭載されていませんが、USB-C経由での出力やBluetooth接続で対応可能です。
高速で安定したWi-Fi 6EとBluetooth 5.3
通信性能に関しても、M4モデルはM2モデルの高品質な仕様を引き継いでいます。Wi-FiはM2モデルと同じく高速な「Wi-Fi 6E(802.11ax)」に対応しています。M2モデルも「ダウンロード速度が速い」「これまでテストしたデバイスの中で最も高速なものの一つ」と評価されていましたが、M4モデルでもその安定性は健在です。自宅のWi-Fi 6Eルーター環境下では、電波が悪い時以外で待たされることはありません。MacBookからのSidecar(ワイヤレス画面拡張)も、M2よりレスポンスがわずかに速くなったように感じます。
BluetoothもM2モデルと同じ「Bluetooth 5.3」に対応しています。M2モデルと同様に、AirPods Proや外部のBluetoothキーボード、ゲームコントローラーとの接続は非常にスムーズで、安定した低消費電力接続を維持してくれます。
eSIM専用機へと進化したCellularモデル
M4モデルでは、モバイル通信の仕様に大きな変更が加えられました。M2モデルは物理的なnano-SIMカードスロットとeSIMの両方に対応していましたが、M4のWi-Fi + Cellularモデルは物理SIMスロットが廃止され、eSIM専用機となりました。これにより、海外190以上の国と地域で物理SIMを入手する手間なくデータプランを契約できるなど、eSIMのメリットを活かす設計になっています。M2モデルから変わらず5GやギガビットLTEに対応しており、その価値は健在です。
M2モデルの時も感じましたが、Wi-Fi環境を探す必要がなく、カフェや移動中でも常時インターネットに接続できる自由は、外出先でiPadを多用するユーザーにとって「命綱」とも言える大きなメリットです。出先でiPhoneのテザリングを使う方法もありますが、iPad単体で通信が完結する快適さは、追加コストを払う価値が十分にあると感じます。
<iPad Pro M4のオーディオ・通信性能 仕様>
- オーディオ: 4スピーカーオーディオ
- マイク: スタジオ品質の4マイクアレイ
- Wi-Fi: 2×2 MIMO対応Wi-Fi 6E(802.11ax)、同時デュアルバンド
- Bluetooth: Bluetooth 5.3テクノロジー
まとめ:オーディオと通信性能
- オーディオ品質:M2モデル譲りの高品質な4スピーカーオーディオを搭載し、薄型化しても精細なサウンドは健在
- 低音の変化:M2モデルと厳密に比較すると低音はわずかに弱くなった印象もあるが、致命的な欠点ではない
- Wi-Fi性能:M2モデルと同じ高速なWi-Fi 6Eに対応し、安定した通信速度を維持
- Bluetooth性能:M2モデルと同じBluetooth 5.3に対応し、外部機器との接続もスムーズで安定的
- Cellular:M2と異なり、M4は物理SIMスロットを廃止しeSIM専用機となった
ペンとキーボード:iPad Pro M4 互換性の刷新とファンクションキーの凱旋
ここでは、iPad Pro M4の体験を完成させるための2つの重要なアクセサリ、「Apple Pencil Pro」と「Magic Keyboard(M4用)」について、M2世代のアクセサリと比較しながら詳しくレビューしていきます。
M2ユーザーの悲願、「ファンクションキー」搭載の新Magic Keyboard
M4モデルへの乗り換えで最も大きな恩恵を感じたのが、新設計されたMagic Keyboardです。M2モデルのMagic Keyboardもタイピング体験は素晴らしかった のですが、音量や画面の明るさを変えるたびに画面に触れるかコントロールセンターを開く必要がありました。しかし、M4用のMagic Keyboardは、ついに待望の「ファンクションキー列」を搭載しました。これにより、MacBookのように手元で音量、輝度、再生/停止が完結し、作業効率が劇的に向上しました。これはM2ユーザーにとって最大の不満点 が解消された、大きな進化です。
キーボード自体の質感も別物です。M2用は重厚感がありましたが、M4用はパームレストがアルミニウム製に変更されました。このおかげで高級感が増し、まるでMacBookを使っているかのようなしっかりとした打鍵感と耐久性を感じられます。トラックパッドも大型化し、触覚フィードバックに対応した ことで、M2の物理クリック式よりも格段に操作感が向上しました。また、ヒンジが改良され、M2モデルでたまに発生した、数字キー入力時に指が画面本体に当たってしまう問題も解消されています。
「触覚」を得たApple Pencil Pro
M2モデルでは、ペン先が画面に触れる前に描画位置がわかる「ホバー」機能 が革新的でした。Apple Pencil Proは、もちろんこのホバー機能 を継承しつつ、さらに直感的な機能が多数追加されています。
注目すべきは「スクイーズ」と「触覚フィードバック」です。ペン軸を指で軽く握る(スクイーズ)だけでツールパレットが表示され、M2のPencil 2より格段に速くツールを変更できます。そして、スクイーズやダブルタップをすると、ペン自体が「ブルッ」とわずかに振動して反応を返してくれます。M2のPencil 2では、意図せずダブルタップが作動し、気づかないうちに消しゴムに切り替わっていた失敗がありましたが、この触覚フィードバックのおかげで、操作が確実に実行されたことを認識でき、ミスがなくなりました。
M2ユーザーへの最大の注意点:アクセサリの互換性なし
M4モデルへの移行を検討しているM2ユーザーにとって、最も重要な注意点があります。それは「アクセサリの互換性が一切ない」ことです。M2モデルで使用していたApple Pencil(第2世代) やMagic Keyboard は、M4モデルでは物理的に接続できず、ペアリングもできません。
M4の驚異的な薄型化を実現するためとはいえ、M2から乗り換える場合、すでに所有している高価なアクセサリをすべて買い替える必要があります。これは非常に大きな追加コストであり、M4へのアップグレードをためらう最大の要因かもしれません。新しいアクセサリがM2世代の不満点を解消し、機能的に大きく進化している ことは間違いありませんが、この互換性の断絶は、乗り換えの際に覚悟すべき最も残念な点です。
<iPad Pro M4のアクセサリ仕様(ペンとキーボード)>
- Apple Pencil Pro:
- 新機能: スクイーズ(ツールパレット)、バレルロール(ジャイロ)、触覚フィードバック、Apple Pencilのホバー(傾きプレビュー対応)
- 追加機能: 「探す」に対応
- 価格: 21,800円
- Magic Keyboard (M4用):
- 新機能: 14キーのファンクションキー列(Escキー含む)、大型化した触覚フィードバック搭載トラックパッド
- 素材: アルミニウム製パームレスト
- その他: 薄型・軽量化、充電用USB-Cポート搭載
- 価格: 11インチ用49,800円 / 13インチ用59,800円(税込)
- 互換性:
- M4 ProはApple Pencil (第2世代)および旧Magic Keyboardと互換性なし
- M4 ProはApple Pencil ProまたはApple Pencil (USB-C)のみに対応
- ※Apple Pencil (USB-C)の価格は13,800円(税込)
まとめ:ペンとキーボード
- 最大の注意点:M2モデルのApple Pencil(第2世代)とMagic KeyboardはM4では一切使用できず、買い替えが必須
- Magic Keyboard(M4):M2ユーザー待望の「ファンクションキー列」をついに搭載し、利便性が劇的に向上
- キーボードの質感:パームレストがアルミニウム製になり、M2用より高級感と耐久性が向上
- Apple Pencil Pro(M4):M2のPencil 2にはなかった「スクイーズ」と「触覚フィードバック」が直感的で、誤操作を確実に防げる
- Pencil Proの利便性:「探す」機能に対応し、M2のPencil 2より紛失のリスクが減少
OSと機能:iPad Pro M4 M2の課題を解消したFace IDと未来のAIへの「器」
ここでは、iPad Pro M4のOS、デバイス連携機能、生体認証について、M2モデルと比較しながら、ハードウェアとソフトウェアがどう融合しているかを詳しくレビューしていきます。
OSとUI:M2と共通の体験、ただしM4独自の改善も
M4モデルのOSは、レビュー時点ではiPadOS 17であり、UIデザインやアプリの起動のスムーズさ は、M2モデルと基本的に共通の体験です。M2モデルのStage Managerで感じた「PCのマルチウィンドウに遠く及ばない」といったOSレベルの課題も、現時点ではM4でも同様です。
しかし、ハードウェアと連動したUIの改善点もあります。M4では本体を横向きにした際、音量ボタンの機能割り当てがUIと連動して反転するようになりました。M2では音量の増減が直感的でないことがありましたが、M4では表示される音量バーの方向に合わせてボタンが機能するため、非常に分かりやすくなりました。また、M2モデルと比較して、設定アプリ内のバッテリー項目が改善され、充放電回数や80%上限設定が選べるようになったのも、UIの使い勝手を向上させる地味ながら重要な変更点です。
デバイス連携:M2同様の強力なエコシステム
M2モデルでも強力な武器だったAppleエコシステムとの連携は、M4でも健在です。「ユニバーサルコントロール」を使い、MacBookのトラックパッドでiPad Proをシームレスに操作したり、「Sidecar」でiPad ProをMacのサブディスプレイにしたりする体験は、一度使うと戻れない便利さです。M2モデルではSidecarをWi-Fiで無線接続した際にわずかな遅延を感じることがありましたが、M4ではレスポンスがさらに改善されたように感じます。
iPhoneで撮影した大容量の動画ファイルをAirDropで瞬時に転送できる速度も、M2モデル同様に高速です。映像出力については、M2(M1以降)と同様にThunderboltポート経由で最大6Kの外部ディスプレイ1台に対応しており、ここはM2からの機能的な変更点ではありません。
生体認証:M2最大の不満を解消した「横向きFace ID」
生体認証はM2モデルと同じく「Face ID」を搭載しています。M2のFace IDも高速で「一瞬でログインできるのは気持ちいい」と感じていましたが、最大の欠点はセンサーが「縦向き(短辺)」に配置されていたことでした。
M2をMagic Keyboardに装着して横向きで使う際、顔認証のために不自然に覗き込んだり、手がセンサーを塞いで認証に失敗したりと、日常的なストレスが非常に大きかったのです。M4では、このFace IDセンサーがついに「横向き(長辺)」に移動しました。これは地味ながら最大の進化点です。Magic Keyboard装着時でも、MacBookを開くのと同じ感覚で、自然に一瞬でロック解除が完了します。M2で感じていた日々の小さなイライラが完全に解消され、Proモデルとしての完成度が格段に上がったと感じます。
<iPad Pro M4のOS・機能 仕様>
- OS: iPadOS 17(レビュー時点)
- UI: Stage Manager、Split View対応
- アップデート: iPadOS 18およびApple Intelligenceに対応予定
- デバイス連携: Sidecar、ユニバーサルコントロール、Handoff、AirDrop
- 映像出力: Thunderbolt / USB 4ポート経由で最大6Kの外部ディスプレイ1台に対応
- 生体認証: Face ID(TrueDepthカメラシステム)
- Face ID配置: 長辺(横向き)の中央に配置
まとめ:OSと機能
- OSとUI:基本体験はM2搭載のiPadOS 17と共通だが、音量ボタンの反転などUIの改善も見られる
- 将来性:M4の真価はiPadOS 18以降の「Apple Intelligence」であり、そのための「器」として最適
- 連携機能:Sidecarやユニバーサルコントロールなど、M2同様に強力なAppleエコシステム連携は健在
- 映像出力:M2(M1以降)と同じく、最大6Kの外部ディスプレイ1台に対応
- 生体認証:M2最大の不満点だったFace IDの配置が「縦向き」から「横向き」に改善され、Magic Keyboard使用時の認証が劇的に快適になった
iPad Pro M4 vs. iPad Pro M2:スペック比較
M4チップを搭載したiPad Proは、M2モデルから多くの点で大きな進化を遂げています。主なスペックの違いを、M2モデルと比較しながら箇条書きで解説します。
チップ (SoC):
- M2: 8コアCPU(高性能4+高効率4)
- M4: 9コアCPU(高性能3+高効率6)または10コアCPU(高性能4+高効率6)
- 違い: M4はM3を飛び越えて搭載され、CPU性能はM2比で最大1.5倍高速です。
GPU:
- M2: 10コアGPU
- M4: 10コアGPU (新アーキテクチャ)
- 違い: M4はiPad初のハードウェアアクセラレーテッドレイトレーシングに対応し、プロのレンダリングはM2の最大4倍高速化しました。
AI性能 (Neural Engine):
- M2: 16コア、毎秒15.8兆回
- M4: 16コア、毎秒38兆回
- 違い: M4のAI演算能力はM2の2倍以上であり、将来のApple Intelligence機能において大きな性能差が予想されます。
メモリ (RAM):
- M2: 8GB (128/256/512GBモデル)、16GB (1/2TBモデル)
- M4: 8GB (256/512GBモデル)、16GB (1/2TBモデル)
- 違い: RAM容量の構成は似ていますが、メモリ帯域幅がM2の100GB/sからM4の120GB/sに向上しています。
ストレージ:
- M2: 128GB / 256GB / 512GB / 1TB / 2TB
- M4: 256GB / 512GB / 1TB / 2TB
- 違い: M4は最小ストレージ容量が128GBから256GBに倍増しました。
ディスプレイ技術:
- M2 (11インチ): Liquid Retina (LED液晶)
- M2 (12.9インチ): Liquid Retina XDR (ミニLED)
- M4 (両モデル): Ultra Retina XDR (タンデムOLED)
- 違い: M4は全モデルがOLED化し、M2 11インチ(液晶)からの進化が飛躍的です。M2にあったモデル間のディスプレイ格差が解消されました。
ディスプレイ輝度/コントラスト:
- M2: SDR最大600ニト 。コントラスト比 1,000,000:1 (12.9インチ)。
- M4: SDR最大1,000ニト 。コントラスト比 2,000,000:1。
- 違い: M4はSDR輝度とコントラスト比が向上し、M2(特に11インチ)より明るく黒が締まっています。
ディスプレイオプション:
- M2: なし
- M4: Nano-textureディスプレイガラス(1TB/2TBモデルのみ)
- 違い: M4はプロ向けに映り込みを抑えるオプションが追加されました。
サイズ (厚さ):
- M2 (11インチ): 5.9 mm
- M2 (12.9インチ): 6.4 mm
- M4 (11インチ): 5.3 mm
- M4 (13インチ): 5.1 mm
- 違い: M4はApple史上最も薄い製品となり、M2から大幅に薄型化しました。
重量 (Wi-Fiモデル):
- M2 (11インチ): 466 g
- M2 (12.9インチ): 682 g
- M4 (11インチ): 444 g
- M4 (13インチ): 579 g
- 違い: M4は大幅に軽量化され、特に13インチモデルではM2 12.9インチから約100gも軽くなりました。
カラー:
- M2: シルバー、スペースグレイ
- M4: シルバー、スペースブラック
- 違い: 「スペースグレイ」が「スペースブラック」に変更されました。
フロントカメラ:
- M2: 短辺(縦向き)に配置
- M4: 長辺(横向き)に配置
- 違い: M4はフロントカメラが横向きになったため、Magic Keyboard使用時のビデオ会議がM2より自然になりました。
リアカメラ:
- M2: 12MP広角 + 10MP超広角
- M4: 12MP広角のみ
- 違い: M4は超広角カメラが削除され、シングル構成になりました。
フラッシュ:
- M2: True Toneフラッシュ
- M4: アダプティブTrue Toneフラッシュ
- 違い: M4は書類スキャン時の影をAIで抑制する新しいフラッシュを搭載しています。
SIM (Cellularモデル):
- M2: nano-SIM + eSIM
- M4: eSIMのみ
- 違い: M4は物理SIMスロットが廃止され、eSIM専用機になりました。
SDカードスロット:
- M2: なし
- M4: なし
- 違い: どちらのモデルもSDカードスロットは搭載しておらず、外部ストレージはThunderbolt/USB 4ポート経由での接続となります。
Apple Pencil互換性:
- M2: Apple Pencil (第2世代)、Apple Pencil (USB-C)
- M4: Apple Pencil Pro、Apple Pencil (USB-C)
- 違い: M4はM2で使えたPencil (第2世代) と互換性がなく、新機能(スクイーズ、バレルロール等)を備えたPencil Proにのみ対応します。
Magic Keyboard互換性:
- M2: M2用Magic Keyboard
- M4: M4用Magic Keyboard
- 違い: M4は薄型化のためM2用キーボードと互換性がありません 。M4用はファンクションキー列が追加され、薄型軽量化しています。
OS:
- M2: iPadOS 16 (発売時)
- M4: iPadOS 17 (発売時)
- 違い: 発売時のOSは異なりますが、どちらも最新のiPadOS 18(Apple Intelligenceを含む)にアップデート可能です。
サポート期間 (アップデート):
- M2: M2世代のサポート期間
- M4: M4世代のサポート期間
- 違い: M4はM2より後に発売されたモデルであるため、M2よりも長期間のiPadOSアップデート(サポート)が期待できます。
まとめ
M4 iPad Proは、M2モデルからの正統進化というより、ディスプレイ、薄さ、AI性能において「飛躍的」な変化を遂げたモデルです。特にM2の11インチ(液晶)ユーザーや、12.9インチの「重さ」に不満があったユーザーには大きなメリットがあります。
一方で、リアの超広角カメラの廃止や、M2までのアクセサリ(Pencil 2, Magic Keyboard)が一切使えなくなるという互換性の断絶は、乗り換え時に注意すべき最大のポイントです。
iPad Pro M4のメリット・デメリット
M4チップを搭載した新しいiPad Proは、M2モデルから多くの点で劇的な進化を遂げましたが、同時に注意すべきトレードオフも存在します。ここでは、M4 iPad Proのメリットとデメリットを、M2モデルとの比較を交えて詳しく解説します。
【メリット】
メリット1:全モデルに搭載されたOLEDディスプレイの圧倒的な画質
M4モデル最大の進化点は、11インチ・13インチの両モデルに「タンデムOLED(Ultra Retina XDR)」が搭載されたことです。M2時代は11インチ(LED液晶)と12.9インチ(ミニLED)で明確なディスプレイ格差がありましたが、M4ではその格差が解消されました。M2 11インチからの乗り換えでは、その進化は飛躍的です。
コントラスト比はM2 12.9インチの100万:1をも上回る200万:1に達し、OLEDならではの「真の黒」を体験できます。また、SDR輝度もM2モデル(600ニト)から1,000ニトへと大幅に向上し、日中の視認性が格段に上がりました。
メリット2:Apple史上最薄・最軽量の衝撃的な携帯性
M4モデルは「Apple史上最薄」の筐体を実現し、13インチモデルは5.1mm、11インチモデルは5.3mmという驚異的な薄さです。M2 12.9インチモデル(6.4mm) と比較すると、その差は歴然です。
特に13インチモデルは、M2 12.9インチ(Wi-Fi: 682g)から約100gも軽い579gへと劇的に軽量化されました。M2 12.9インチとMagic Keyboardを組み合わせた際の「重さ」 に不満があったユーザーにとって、この携帯性の向上は最大のメリットと言えます。
メリット3:M2を凌駕するM4チップのAI性能
M3をスキップしてM4チップが搭載されたことで、パフォーマンスが飛躍的に向上しました。特に注目すべきはAI処理能力で、M4のNeural Engineは毎秒38兆回の演算処理が可能であり、M2の毎秒15.8兆回を2倍以上も上回っています。
これにより、『Final Cut Pro』でのAIによる被写体切り抜き(シーン除去マスク)などがM2より高速に動作します。今後の「Apple Intelligence」をデバイス上で快適に動作させるための基盤として、M2に対する優位性は明らかです。
メリット4:ビデオ会議のストレスを解消する「横向きフロントカメラ」
M2モデル最大の不満点の一つが、フロントカメラが短辺(縦向き)に配置されていたことでした。Magic Keyboard装着時にビデオ会議を行うと、視線が不自然に横にズレる問題がありましたが、M4ではついに長辺(横向き)の中央にカメラが移動しました。
これにより、FaceTimeやZoomでの会議が非常に自然になり、横向きでのFace ID認証もM2より格段にスムーズになりました。
メリット5:待望のファンクションキー搭載「Magic Keyboard」
M4専用に設計された新しいMagic Keyboardは、M2用キーボードにはなかった待望の「ファンクションキー列」を搭載しました。M2では画面を操作する必要があった音量や輝度の調整が手元で完結し、利便性が劇的に向上しています。
さらに、パームレストがアルミニウム製に変更され、M2用よりも高級感と耐久性が向上しました。
メリット6:「Apple Pencil Pro」の直感的な新機能
M4モデルは新しい「Apple Pencil Pro」に対応しました。M2モデルが対応するPencil(第2世代)のホバー機能 に加え、ペン軸を握る「スクイーズ」でのツール呼び出しや、確実な操作を伝える「触覚フィードバック」、ペンの回転を検知する「バレルロール」など、直感的な機能が追加されています。
また、Pencil Proは「探す」機能に対応したため、M2のPencil 2よりも紛失のリスクが減少しました。
メリット7:M4の優れた電力効率と発熱抑制
M4チップは「M2の半分の電力で同じパフォーマンスを発揮できる」ほど電力効率に優れています。高負荷な4K動画変換時も、M2モデルが41℃近くまで熱くなったのに対し、M4モデルは32℃程度に抑えられており、発熱が劇的に少ないです。薄型化と高性能化を実現しつつ、M2モデルと同等のバッテリー持続時間を維持しています。
メリット8:最小ストレージ容量の倍増
M2モデルは最小ストレージが128GBでしたが、M4モデルでは最小構成が256GBに倍増しました。Proモデルとしてアプリやデータを多く保存するユーザーにとって、これは実用的なアップグレードです。
【デメリット】
デメリット1:M2以前のアクセサリとの互換性がゼロ
M4モデル最大のデメリットは、アクセサリの互換性が完全に断絶されたことです。M2モデルで使用していたApple Pencil(第2世代)や旧Magic Keyboardは、M4モデルでは一切使用できません。
M2モデルから乗り換える場合、高価なアクセサリをすべて買い替える必要があり、総コストが非常に高額になります。
デメリット2:背面超広角カメラの廃止
M4モデルのリアカメラは、M2モデルの「12MP広角+10MP超広角」のデュアル構成から、12MP広角のみのシングル構成に変更されました。
これにより、M2で利用できた超広角撮影や2倍の光学ズームアウト機能が失われました。Proモデルとしては明確な機能削減であり、スキャンなどで超広角カメラを活用していたユーザーにとっては残念な点です。
デメリット3:M2モデルからの価格上昇
M4モデルは、M2モデルの発売時価格と比較して価格が上昇しています。最小ストレージが256GBになったとはいえ、OLEDディスプレイやM4チップの搭載により、エントリー価格のハードルが上がっています。
デメリット4:充電速度の遅さと充電器の別売り
M4モデルの充電速度はM2モデルから変わらず、20W程度と低速なままです。また、M2モデルには同梱されていた20W USB-C電源アダプタが、M4モデルでは付属品から削除されました。
デメリット5:拡張性の限界(単一ポート・SDスロット無し)
M4モデルもM2モデルと同様に、Thunderbolt / USB 4ポートは1基のみです。データ転送と充電を同時に行うにはドックが必須です。また、M2モデルと同様にmicroSDカードスロットやSDカードスロットも搭載されておらず、拡張性はMacBookに及びません。
デメリット6:CellularモデルのeSIM専用化
M4のWi-Fi + Cellularモデルは、M2モデルが対応していた物理nano-SIMスロットを廃止し、eSIM専用機となりました。これにより、物理SIMを使い回したいユーザーにとっては利便性が低下しました。
iPad Pro M4(11インチ、13インチ)のスペック
- 発売日: 2024年5月15日
- モデル: 11インチ:第5世代、13インチ:第7世代
- ディスプレイ: 11インチ:解像度、2,420 x 1,668 pxのUltra Retina XDR / 13インチ:解像度 2,752 x 2,048 pxのUltra Retina XDR
- 液晶の特徴: 264ppi / SDR輝度:最大1,000ニト
- 液晶の機能: 広色域(P3)/True Tone/耐指紋性撥油コーティング/フルラミネーション/反射防止コーティング
- リフレッシュレート: 最大120Hz (10Hz〜120HzのProMotionテクノロジー)
- プロセッサ: Apple M4 チップ ※256GB/512GBモデル→3つの高性能コアと6つの高効率コアを搭載した9コアCPU ※1TB/2TBモデル→4つの高性能コアと6つの高効率コアを搭載した10コアCPU
- GPU: 10コアGPU + 16コアNeural Engine ※120GB/sのメモリ帯域幅
- RAM(メモリ): 8GB (256GB/512GBモデル) / 16GB (1TB/2TBモデル)
- ストレージ: 256GB / 512GB / 1TB / 2TB
- バッテリー: 11インチ:31.29 Whリチャージャブルリチウムポリマーバッテリー / 13インチ:38.99Whリチャージャブルリチウムポリマーバッテリー
- 駆動時間: Wi-Fiでのインターネット利用、ビデオ再生時で最大10時間 ※Wi-Fi + Cellularモデルは携帯電話データネットワークでのインターネット利用時で最大9時間
- 充電: 電源アダプタ、またはUSB-C経由でコンピュータを使って充電
- 背面カメラ: 12MP広角カメラ
- 前面カメラ: 横向きの12MP超広角カメラ
- ワイヤレス通信: Wi-Fi 6E(802.11ax)、2×2 MIMO、Bluetooth 5.3
- 衛星測位: Wi-Fi + CellularモデルのみGPS/GNSSに対応
- NFC: Apple Pay 対応
- インターフェース: Thunderbolt/USB 4ポート、Smart Connector、磁気コネクタ ※DisplayPort/Thunderbolt 3(最大40Gb/s)/USB 4(最大40Gb/s)/USB 3(最大10Gb/s)に対応
- センサー: Face ID、LiDARスキャナ、3軸ジャイロ、加速度センサー、気圧計、デュアル環境光センサー(前面と背面)
- 映像出力: USB-C経由でDisplayPort出力に標準対応、アダプタ(別売り)を使用したVGA、HDMI、DVI、Thunderbolt 2出力に対応
- スピーカー: 4スピーカーオーディオ、Dolby Atmosサウンドに対応
- マイク: 通話、ビデオ撮影、オーディオ録音のためのスタジオ品質の4マイクアレイ
- 音声認識: Siri
- スタイラスペン: Apple Pencil Pro (探す機能、マグネット接続で充電)、Apple Pencil(USB-C)、ホバーに対応 ※別売
- キーボード: Magic Keyboard (薄型軽量化、ファンクションキーの追加、アルミニウム製パームレスト、大型化した触覚フィードバック搭載トラックパッド搭載)※別売
- 生体認証: 顔認証(Face ID、TrueDepthカメラ)
- OS: iPadOS 17
- サイズ: 11インチ:249.7 x 177.5 x 5.3 mm / 13インチ:281.6 x 215.5 x 5.1 mm
- 重量: 11インチ:Wi-Fiモデル 444g / Wi-Fi + Cellularモデル 446g / 13インチ:Wi-Fiモデル 579g / Wi-Fi + Cellularモデル 582g
- カラー: シルバー、スペースブラック
- 付属品: USB-C充電ケーブル(1m)、ポリッシングクロス(Nano-textureディスプレイガラスのオプションを選択した場合)
- 5G通信: Wi-Fi + Cellularモデルのみ対応、sub-6 GHz
- SIMカード: eSIM
対応バンド:iPad Pro M4
iPad Pro M4は5G通信に対応しています。
SIMは物理的なカードを必要としないeSIMを採用し、一般的なSIMカードは使用できません。
対応バンドは以下の通りです。
- 5G NR(バンドn1、n2、n3、n5、n7、n8、n12、n14、n20、n25、n26、n28、n29、n30、n38、n40、n41、n48、n66、n70、n71、n75、n76、n77、n78、n79)6
- 4G FDD-LTE(バンド1、2、3、4、5、7、8、11、12、13、14、17、18、19、20、21、25、26、28、29、30、32、66、71)TD-LTE(バンド34、38、39、40、41、42、48)
- 3G UMTS/HSPA/HSPA+/DC-HSDPA(850、900、1,700/2,100、1,900、2,100MHz)
対応バンドの詳細
ドコモ回線、au回線、ソフトバンク回線、楽天モバイル回線のバンドにどのくらい対応しているか調べてみました。
ドコモ回線
- 5G NR: バンドn1、n3、n28、n77、n78、n79に対応しています。
- 4G FDD-LTE: バンド1、3、19、21、28に対応しています。
- 3G: 800MHz、2GHz帯に対応しています。
au回線
- 5G NR: バンドn28、n77、n78に対応しています。
- 4G FDD-LTE: バンド1、18、26、28に対応しています。
- 3G: 800MHz、2GHz帯に対応しています。
ソフトバンク回線
- 5G NR: バンドn3、n28、n77に対応しています。
- 4G FDD-LTE: バンド1、3、8、28に対応しています。
- 3G: 2GHz帯に対応しています。
楽天モバイル回線
- 5G NR: バンドn3、n28、n77に対応しています。
- 4G FDD-LTE: バンド3、18/26(パートナー回線)、28に対応しています。
- 3G: 楽天モバイルは3Gに対応していません。
結論
ドコモ回線、au回線、ソフトバンク回線、楽天モバイル回線のいずれにおいても、快適に通話・通信できる可能性が高いです。
ただし、上記は一般的な対応状況であり、機種や地域によっては異なる場合があります。特に楽天モバイルは、自社回線エリア外ではパートナー回線(au回線)を利用するため、au回線の対応バンドも重要になります。
iPad Pro M4の評価
8つの評価基準で「iPad Pro M4」を5段階で評価してみました。
【項目別評価】
画面の見やすさ:★★★★★
全モデルにタンデムOLED (Ultra Retina XDR) が搭載され、M2 11インチ(液晶)から飛躍的に進化しました。「真の黒」とSDR 1000ニトの輝度は圧巻です。
スペック:★★★★★
M3を飛び越えてM4チップを搭載。特にNeural Engine(AI性能)はM2の2倍以上の性能を誇り、最小ストレージも256GBに倍増した、現行最強のタブレットです。
デザイン:★★★★☆
「Apple史上最薄」の筐体と13インチの約100gの軽量化は衝撃的です。フロントカメラが待望の横向き配置になり、ビデオ会議が快適になりました。ただし、背面カメラがシングル構成になり超広角レンズが廃止された点はマイナスです。
耐久性:★★★★☆
驚異的な薄さにもかかわらず、M2モデルと同等の強度を維持しており、力を加えてもびくともしない剛性感があります。
通信:★★★★☆
M2と同じ高速なWi-Fi 6EとBluetooth 5.3に対応し、通信は高速で安定的です。ただしM2からの進化はなく、CellularモデルがeSIM専用になった点は利用環境を選ぶ可能性があります。
機能:★★★★☆
M2最大の不満点だったFace IDの横向き配置や、書類スキャンを補助するアダプティブフラッシュなど、実用的な機能が向上しました。しかし、背面超広角カメラの廃止は明らかな機能削減です。
使いやすさ:★★★★☆
横向きFace IDと、ファンクションキーが追加された新しいMagic Keyboardにより、PCライクな使い勝手はM2から劇的に向上しました。ただし、M2までのアクセサリが一切使えない互換性の断絶は、乗り換えユーザーにとって大きなマイナス点です。
価格:★☆☆☆☆
M2モデルから価格が上昇したうえ、M2からの乗り換えユーザーは高価なPencilやKeyboardも全て買い替える必要があり、総コストは非常に高額です。
【総評】 ★★★★☆
ハードウェアの完成度とM2の不満点の完全解消
M4 iPad Proは、ハードウェアの「完成形」を提示したモデルだと感じます。「Apple史上最薄」を実現した筐体、特に13インチモデルでの約100gの軽量化は、M2 12.9インチモデルの重さに不満があったユーザーにとって最大の福音です。全モデルに搭載されたタンデムOLED(Ultra Retina XDR)ディスプレイは圧巻の一言で、その「真の黒」とSDR 1000ニトの輝度は、M2 11インチ(液晶)からの飛躍的な進化であり、M2 12.9インチ(ミニLED)をも凌駕します。
また、M2モデルで感じていた日常的な不満点が、ことごとく解消されています。最大の不満だった「フロントカメラの縦向き配置」はついに横向き(長辺)に移動し、Magic Keyboard使用時のFace ID認証やビデオ会議が劇的に快適になりました。さらに、新しいMagic Keyboardには待望の「ファンクションキー列」が追加され、パームレストもアルミ製になるなど、M2時代とは比較にならないほどラップトップとしての使い勝手が向上しています。
未来への投資と、最大の欠点
M3を飛び越えたM4チップの搭載は、特にAI性能(Neural Engine)においてM2を圧倒します。レビュー時点ではiPadOSがM4の性能を持て余しており、M2との体感差を感じにくい場面もありますが、『Final Cut Pro』のAI機能などでは既にその片鱗を見せています。M2より発熱が劇的に少ない点もM4の優れた電力効率を示しており、今後の「Apple Intelligence」時代を見据えた「未来への投資」として最高のデバイスです。
一方で、トレードオフも存在します。背面カメラから超広角レンズが削除された点は、Proモデルとしては残念な機能削減です。そして最大の欠点は「アクセサリの互換性」です。M2モデルで使用していたApple Pencil(第2世代)やMagic Keyboardが一切使えません。M2からの乗り換えユーザーは、Pencil Proや新しいMagic Keyboardを強制的に買い替える必要があり、アクセサリを含めた総コストは非常に高額になります。
どんな人に最適か
このiPad Pro M4は、M2モデルの「重さ」や、ビデオ会議時の「縦向きFace ID」、Magic Keyboardの「ファンクションキー無し」といった明確な不満点を持っていたユーザーにとって、まさに待望のアップグレードとなるでしょう。また、11インチ・13インチ問わず最高のディスプレイ(タンデムOLED)体験を求めるクリエイターや、13インチモデルの劇的な軽量化による携帯性を重視する人にも最適です。
ただし、M2までのアクセサリが一切使えないため、PencilやKeyboardの買い替えコストを許容できることが前提となります。M4の真価は将来のAI機能にもあるため、今すぐ最高のハードウェアを手に入れ、未来のOS進化に備えたい人にも強く推奨できます。
iPad Pro M4の価格・購入先
※価格は2025/10/27に調査したものです。価格は変動します。
11インチiPad Pro(M4): 第7世代
- Amazonで137,800円(税込・整備済み品)、
- 楽天市場で137,280円(中古)、
- ヤフーショッピングで143,980円、
で販売されています。
13インチiPad Pro(M4): 第7世代
- Amazonで181,700円、
- 楽天市場で164,780円(送料無料・中古)、
- ヤフーショッピングで208,980円、
で販売されています。
Amazonで「iPad Pro M4」をチェックする
楽天市場で「iPad Pro M4」をチェックする
ヤフーショッピングで「iPad Pro M4」をチェックする
米国 Amazon.comで「iPad Pro M4」をチェックする
おすすめのライバル機種と価格を比較
「iPad Pro M4」に似た性能をもつタブレットも販売されています。価格の比較もできるので、ぜひ参考にしてみてください。
iPad Pro M5 (2025)
Appleから発売された11インチおよび13インチのタブレットです(2025年10月22日 発売)。
iPadOS 26、Apple M5チップ、12GB/16GB RAM、Ultra Retina XDR(タンデムOLED)ディスプレイ(11インチ [2,420 x 1,668] / 13インチ [2,752 x 2,064])、256GB、512GB、1TB、2TBストレージ、最大10時間駆動する31.29Wh/38.99Whバッテリー、、背面12MP広角カメラ、前面12MPセンターフレームカメラ(横向き)を搭載しています。
また、AI機能「Apple Intelligence」、Thunderbolt / USB 4経由での高速充電(約30分で最大50%)、ProMotionテクノロジー(10Hz〜120Hzアダプティブリフレッシュレート)、4スピーカーオーディオ、空間オーディオ再生、ドルビーアトモス、スタジオ品質の4マイクアレイ、専用ペン(Apple Pencil Pro、Apple Pencil(USB-C)・別売)、専用キーボード(iPad Pro用Magic Keyboard・別売)に対応。
最大6K/60Hzまたは4K/120Hzの外部ディスプレイ出力、AirPlayミラーリング(最大4K)、Siri、Apple Pay、Face ID(TrueDepthカメラによる顔認識)、OSレベルでのプライバシー保護、App Store、Thunderbolt / USB 4ポート(充電、DisplayPort、Thunderbolt 3、USB 4、USB 3対応)x1、5G通信(Cellularモデルのみ)、eSIM(物理SIM非対応)、Wi-Fi 7、Bluetooth 6にも対応しています。
価格は、Amazonで168,800円~、楽天市場で169,980円(送料無料)、ヤフーショッピングで209,940円、Apple オンラインストアで168,800円~、です。
関連記事:iPad Pro M5 徹底レビュー 新チップの進化点、M4との違いを評価
Amazonで「iPad Pro M5」をチェックする
他のiPadと比較
こちらの記事で、最新のiPad Pro、iPad Air、iPad、iPad miniを確認できます。各モデルの特徴やスペック、価格などを通して、最適な一台を見つけられるになっているので、ぜひ参考にしてみてください。
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