Wacom Movink 13 徹底レビュー!有機EL液タブの利点・欠点を評価

Wacom Movink 13 top
2024年5月15日に発売された「Wacom Movink 13」は、ワコム史上初となる有機ELディスプレイを搭載したペンタブレットです 。最薄部4mm、重さ420gという驚異的な薄さと軽さを実現し 、プロ品質の描き味をどこへでも持ち運べる革新的なデバイスとして、大きな注目を集めています。

このレビューでは、Wacom Movink 13が日々の創作活動をどれだけ自由で快適にするのか、その表示品質、ペン性能、操作性から互換性に至るまで、実際に使用して感じたすべてを徹底的に検証しました。

先に結論からお伝えします

Wacom Movink 13 の長所(Pros):

  • 圧倒的な薄さと軽さで、場所を選ばない優れた携帯性を実現
  • Cintiq Proシリーズ譲りの、妥協のないプロ品質の描き味
  • 有機ELディスプレイによる、息をのむほど鮮やかな色再現と高コントラスト
  • USB-Cケーブル1本で完結する、スマートで手軽な接続性
  • 有名文房具メーカーのペンも使える、創造性を広げるペン互換性

Wacom Movink 13 の短所(Cons):

  • フルHD解像度は、4K環境に慣れたユーザーには物足りない可能性
  • 有機EL特有の焼き付きに対する懸念が残る
  • iPadと比較して、タッチ操作の感度やスムーズさに課題がある
  • 本体にスタンドが内蔵されておらず、別途用意する必要がある
  • PCやAndroid端末との接続には、ポート規格やOSのバージョンなどの条件がある

総合評価:

Wacom Movink 13は、最高の描き味と究極の携帯性を両立させた、唯一無二のモバイルペンディスプレイです。いくつかの割り切りは必要ですが、場所を選ばずにプロ品質の創作環境を求めるクリエイターにとって、最高の相棒となりうる価値を秘めています。

この記事で分かること

  1. Wacom Movink 13の驚異的な薄さ・軽さといったデザインの魅力
  2. 有機ELディスプレイの正確な色再現性や、フルHD解像度の実際の見え方
  3. Wacom Pro Pen 3の描き味と、上位モデルCintiq Proとの比較
  4. デュアルペンテクノロジーによる、サードパーティ製ペンとの互換性の実力
  5. 豪華なバンドルソフトウェアの内容と、実際の制作での活用法
  6. USB-Cケーブル1本での接続の手軽さと、PC・Android接続時の注意点
  7. 専門家の視点から見たメリット・デメリットと、5段階評価
  8. 最新の価格とライバル機種との比較

この記事を最後まで読むことで、「Wacom Movink 13」が本当に必要なデバイスなのか、購入するべきかどうかがはっきりと分かるはずです。購入を迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

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公式ページ: Wacom Movink 13 (DTH135K0C) 

デザイン:Wacom Movink 13 ~驚異の薄さと軽さがもたらす、自由な創作スタイル~

Wacom Movink 13 本体 前面の外観

ここでは、Wacom Movink 13のデザイン、携帯性、そして作業スタイルを支えるスタンドの考え方について、実際に使ってみて感じた感動やメリットを中心にレビューしていきます。

「次元が違う」と感じさせる、驚異的な薄さと軽さ

Wacom Movink 13を初めて手にした時の衝撃は、今でも忘れられません。評価機を受け取った際、あまりの軽さに「中身が入っているのか?」と本気で疑ってしまったほどです。それもそのはず、本機の重量はわずか420g、最薄部に至っては驚異の4mmしかありません 。これは同サイズの「Wacom One 液晶ペンタブレット 13 touch」と比較して55%も軽量化されている数値で、まさに次元が違うと感じさせるに十分な進化です。

この圧倒的な軽さのおかげで、これまでデスクに向かって描くのが当たり前だった液タブの常識が覆されました。ソファにもたれかかり、スケッチブックのように膝の上で使ったり、時には片手で軽く支えながら描いたりといった、自由な創作スタイルが現実のものとなったのです。

これだけ薄くて軽いと耐久性が心配になりますが、その点も抜かりはありません。素材には堅牢なCorning® Gorilla® Glassと耐久性のあるマグネシウム合金が採用されており、実際に手で少しひねってみても、見た目からは想像できないほどの剛性感があります 。また、ファンレス設計のため、作業中に気になるファンの音や不快な熱を発することがないのも、集中力を維持する上で非常にありがたいポイントでした。

スマートな作業環境を実現する接続ポートとケーブル

Wacom Movink 13のポート

私が液タブを使う上で地味にストレスだったのが、ケーブルの取り回しです。以前使っていたモデルではACアダプターとPC接続用の2本のケーブルが必要で、使うたびに設置するのが面倒でした。しかしWacom Movink 13は、その悩みから完全に解放してくれました。接続はUSB Type-Cケーブル1本で完結し、私のノートPCでは電力不足になることもなく、すぐに制作を始められました 。

注目すべきは、その接続ポートの配置です。本体の左右上部に1つずつUSB Type-Cポートが備えられており、自分の利き手やデスク環境に合わせて接続する側を選べます。さらに、付属のUSB Type-Cケーブルは片側がL字形状になっていて、タブレットの側面に沿ってすっきりと収まります 。この細やかな配慮のおかげで、ケーブルが邪魔にならず、スマートで快適な作業空間が実現できました。使いたい時にサッと取り出してケーブル1本つなぐだけ、この手軽さは一度体験すると元には戻れません。

自由なスタイルを支えるスタンドの考え方

Wacom Movink 13でスタンドを使用している様子

Wacom Movink 13には、本体に内蔵スタンドがありません 。一見するとデメリットに思えるかもしれませんが、これは本機が特定の場所に据え置くのではなく、様々な場所や姿勢で使うことを想定した「持ち運ぶためのプロ機」である証拠だと感じました。実際に、しっかり描きたい時に市販のモバイルスタンドでは安定性に欠ける場面もあり、描画の筆圧で少しガタつくことがあったのは事実です。

しかし、その解決策はいくらでもあります。私の場合、普段使っているノートPC用の少し硬めのソフトケースの蓋部分を折り曲げてスタンド代わりにしてみたところ、本体の剛性が高いためか、全く問題なく安定して描くことができました 。もちろん、ワコム純正の別売りオプション「Wacom Foldable Stand」は、価格こそ12,980円と安くはありませんが、軽くて頑丈、そしてスムーズな使い心地で、その品質は非常に高いと評判です 。スタンドを内蔵しないことで得られた薄さと軽さを最大限に活かしつつ、ユーザーが自分のスタイルに合わせて最適な設置方法を選べるという柔軟性こそが、本機の大きな魅力なのでしょう。

まとめ:デザインと携帯性

  • 軽さと薄さ:わずか420g、最薄部4mmという驚異的なスペックで、片手で持って描けるほどの軽やかさを実現しています。
  • ビルドクオリティ:マグネシウム合金とGorilla Glassを採用し、薄い見た目からは想像できない高い剛性を確保しています。
  • 接続性:左右のUSB-CポートとスマートなL字ケーブルにより、どんな作業環境でも邪魔にならず、ケーブル1本で手軽に接続できます。
  • スタンドの考え方:スタンドは非内蔵ですが、それにより得られた携帯性と自由な描画スタイルが最大の魅力です。安定性を求めるなら高品質な純正スタンドがおすすめです。
  • 放熱性:ファンレス設計により、作業中に熱や騒音が気になることはなく、創作活動に没頭できます。

ディスプレイと操作性:Wacom Movink 13 ~有機ELが映し出す世界と、直感的なワークフロー~

Wacom Movink 13のディスプレイ。正面。

ここでは、Wacom Movink 13の核となる有機ELディスプレイの表示品質と、制作をスムーズにする操作性について、実際に使って感じたことを詳しくレビューしていきます。

息をのむほどの映像美。有機ELがもたらすプロ品質の表示性能

Wacom Movink 13で最初に心を奪われたのは、その圧倒的な表示品質でした。ワコム初となる有機ELディスプレイは、これまで私が使ってきたどの小型液晶ペンタブレットとも一線を画すもので、まさに「別格」という言葉がふさわしいです。

注目すべきは、その色再現性とコントラスト。DCI-P3カバー率100%、Adobe RGBカバー率95%というスペックは伊達ではなく、これまで色の確認のために別途カラーマネジメントモニターを用意していた手間が一切不要になりました。特に、有機ELならではの引き締まった「黒」の表現力は素晴らしく、暗いシーンのイラストや映像制作において、微妙な階調や色味を正確に描き分けることができます。

そして、描き心地に直結する「視差」も、ほとんどゼロと言っていいレベルにまで抑えられています。ペン先と実際に描画される線との間にズレを全く感じないため、例えばキャラクターの瞳のような細かい部分に線を入れる際も、狙った場所に寸分たがわずペンを置くことができます。このダイレクト感は、まるで上質な紙に描いているかのような錯覚を覚えさせ、創作への没入感を格段に高めてくれました。

フルHD解像度という選択肢と、有機ELの特性

Wacom Movink 13の有機ELディスプレイ。

本機の解像度はフルHD(1920×1080)です。4Kディスプレイに慣れていると、最初は少し物足りなさを感じるかもしれません。また、有機ELの特性上、PCのUIに表示されるような小さな文字や、イラストのシャープな主線の輪郭に、わずかな緑や紫の色づき(偽色)を感じることがありました。正直に言うと、この点については、液晶ディスプレイを搭載した「Wacom One 13 液晶ペンタブレット touch」の方が自然に見える場面もあったと感じます。

しかし、実際に「CLIP STUDIO PAINT」でカラーイラストの制作を始めると、その懸念はすぐに消え去りました。鮮やかな色彩で塗り進めている間は、解像度の粗さや偽色が気になることはほとんどなく、むしろフルHDであることによる描画の軽快さの方がメリットとして大きく感じられました。アプリのUIを見ている時には気になる瞬間もありますが、創作活動そのものを妨げるほどの欠点ではない、というのが私の結論です。ただし、有機ELは長時間同じ画面を表示すると焼き付きのリスクがあるため、「ディスプレイセービング」機能を常にオンにしておくことをお勧めします。

自分だけの作業環境を作る、優れたカスタマイズ性

Wacom Movink 13は、ハードウェアとソフトウェアの両面から、クリエイターの作業効率を最大限に高める工夫が凝らされています。本体の左右側面にはカスタマイズ可能な物理ボタンが配置されており、私は右側のボタンに「タッチ機能のオン/オフ」を割り当てて使用しています。これにより、描画中に誤って画面に触れてしまっても、瞬時にタッチ操作を無効化でき、ストレスなく作業を続けられます。

さらに、付属する「Wacom Pro Pen 3」のサイドスイッチが3つに増えた点も、私にとっては大きな喜びでした。3DCGソフトの「Blender」では、視点操作に中ボタンを多用するのですが、このペンのおかげでキーボードに手を伸ばすことなく、ペンだけでモデリングから視点操作までを完結させられるようになりました。これらのボタン設定はすべて「Wacom Center」から直感的に行えるため、自分の使いやすいように最適化していく過程もまた、この製品を使う楽しみの一つと言えるでしょう。

まとめ:ディスプレイと操作性

  • 色再現性:DCI-P3 100%カバーでプロの要求に応える正確な色表示が可能。確認用モニターが不要になります。
  • 視差とコントラスト:ほぼゼロに等しい視差と、有機ELならではの深い黒が、紙に描くような直感的な描き心地を実現します。
  • 解像度:フルHDは賛否あるものの、カラーイラスト制作では十分な性能。ただし文字や細線では有機EL特有の滲みを感じることもあります。
  • カスタマイズ性:物理ボタン、タッチキー、ペンサイドスイッチの自由な設定で、自分だけの最適なワークフローを構築可能です。
  • タッチ操作:iPadには及ばないものの、ショートカットで簡単にオンオフを切り替えられるため、ストレスなく使えます。

ペン性能と手書き機能:Wacom Movink 13 ~魂を揺さぶる描き味と、無限の創造性~

Wacom Movink 13のペン。Wacom Pro Pen 3。

ここでは、Wacom Movink 13の核となるペン性能と、それがもたらす手書き体験の素晴らしさについて、私の感動を余すところなくお伝えしていきます。

まるで神経の一部。Cintiq Pro譲りの圧倒的な描き味

長年ワコム製品を愛用してきた私にとって、液タブのペンは「ストレスなく描ける」ことが絶対条件です。その点で、Wacom Movink 13に付属する「Wacom Pro Pen 3」は、私の期待を遥かに超える感動を与えてくれました。

一言で言うなら、その描き味は上位モデルであるCintiq Proシリーズと全く遜色ありません。8192レベルの筆圧検知は伊達ではなく、そっと画面に触れるような軽いタッチから、力を込めた大胆なストロークまで、まるで自分の神経がペン先まで繋がっているかのように、意のままの線を紡ぎ出してくれます。

実際に「CLIP STUDIO PAINT」でGペンを使い、キャラクターの輪郭線を描いてみたのですが、その滑らかさと応答性の高さには思わず声が出ました。ペンを素早く動かしても遅延を一切感じさせず、インクがペン先に吸い付いてくるような感覚。特に、線の「入り」と「抜き」の繊細な表現力は圧巻で、これまでのモバイル用途の液タブでは妥協しがちだった「ペン入れ」作業も、母艦のCintiq Proと変わらないクオリティでこなせると確信しました。この「Cintiqと同じ描き心地」を、あの軽さと薄さで持ち運べるという事実こそ、本機最大の価値でしょう。

創造性が爆発する。驚異の「デュアルペンテクノロジー」

Wacom Movink 13のペンで画面に描く様子。

Wacom Movink 13が私を興奮させたもう一つの理由が、その驚くべきペンの互換性です。本機はプロ向けモデルとして初めて、有名文房具メーカーのデジタルペンにも対応する「デュアルペンテクノロジー」を搭載しています。半信半疑で手持ちのペンを試してみたところ、なんと8割以上のペンで描画することができたのです。愛用の「Dr. Grip Digital for Wacom」はもちろん、鉛筆のような書き味の「ステッドラー ノリスデジタル」、さらにはSAMSUNG製のSペンまで使えるのには本当に驚きました。

この多様なペン対応は、単に「使える」以上の価値をもたらしてくれます。例えば、アイデア出しのラフスケッチには、紙の質感に近いフェルト芯を入れたステッドラーのペンを使い、仕上げのクリーンな線画には、視認性に優れた標準芯のWacom Pro Pen 3を使う、といった風に、作業工程や気分に合わせてペンを使い分ける楽しみが生まれました。それぞれのペンが持つユニークな書き味やグリップ感が、新たなインスピレーションを刺激してくれるのです。もちろん、筆圧感知の精度はWacom Pro Pen 3が最高ですが、この創造性を解き放つ選択肢の多さは、何物にも代えがたい魅力です。

細部まで作り込まれた、クリエイターのためのペン設計

Wacom Pro Pen 3は、その細部に至るまでクリエイターへの配慮が行き届いています。持ち運びを重視したスリムなデザインでありながら、グリップ感は良好で、長時間の作業でも疲れを感じさせません。注目すべきは、ペン本体に替え芯(標準芯1本、フェルト芯2本)と芯抜きが内蔵されている点です。外出先で芯を交換したくなった時も、わざわざペンケースを探る必要がなく、スマートに対応できます。

また、3つに増えたサイドスイッチも非常に便利です。私は3DCGソフトの「Blender」を多用するのですが、これまでキーボードで行っていた視点操作などをサイドスイッチに割り当てることで、ペンを持ったままほとんどの操作が完結できるようになり、作業効率が劇的に向上しました。もちろん、スイッチが不要な場合はパーツを交換して無くすことも可能。このように、一人ひとりのクリエイターの手に馴染むよう、徹底的にカスタマイズできる懐の深さも、さすがワコムだと感心させられました。

まとめ:ペン性能と手書き機能

  • 筆圧・傾き検知:Cintiq Proと遜色ない8192レベルの筆圧検知で、軽いタッチから力強い線まで意のままに表現できます。
  • 応答速度:遅延を全く感じさせない高速な応答性で、ペンが画面に吸い付くような滑らかな描き心地を実現しています。
  • ペン互換性:デュアルペンテクノロジーにより、有名文房具メーカーのペンも使用可能。用途や気分でペンを使い分ける楽しさがあります。
  • Wacom Pro Pen 3:3つのサイドスイッチや本体内蔵の替え芯ホルダーなど、クリエイターの作業効率を高める工夫が満載です。
  • 描き味:総じて、これまでモバイル環境では諦めていたレベルの「本格的な描き味」を、いつでもどこでも体感できるのが最大の魅力です。

プリインストールソフトウェア:Wacom Movink 13 ~購入後すぐにプロの制作環境を体験できる豪華バンドル~

Wacom Movink 13のアプリで描いている様子。

ここでは、Wacom Movink 13に付属するバンドルソフトウェアの価値と、それらが実際のクリエイティブシーンでどのように活用できるのか、私の体験を交えながらレビューしていきます。

箱を開けてすぐに広がる、プロフェッショナルな創作の世界

まず初めに明確にしておきたいのですが、Wacom Movink 13にはデバイス自体にソフトウェアが「プリインストール」されているわけではありません。その代わりとして、購入後にダウンロードして利用できる、非常に豪華なソフトウェア群のライセンスが付属しています。

これこそが、本製品の隠れた大きな魅力だと感じました。バンドルされているのは、イラスト・マンガ制作の決定版「CLIP STUDIO PAINT EX」をはじめ、プロの写真編集ツール「Capture One」、リアルな絵画表現が可能な「Rebelle 7」など、各分野で高い評価を得ているソフトウェアばかりです。

これらはすべて期間限定のライセンスですが、私にとっては様々なプロ向けツールをじっくりと試せる絶好の機会となりました。特に、これまで使ったことのなかったソフトウェアに触れることで、自分の新しい表現方法や、より効率的なワークフローを発見するきっかけにもなりました。Wacom Movink 13という最高のデバイスを手に入れてすぐに、その性能を最大限に引き出せる環境が整っているのは、これからデジタル制作を始める方はもちろん、私のような経験者にとっても非常に価値のある特典だと断言できます。

最高の相棒。「CLIP STUDIO PAINT」との抜群の安定感

Wacom Movink 13で描いたイラスト。

私が普段からメインで使用している「CLIP STUDIO PAINT EX」がバンドルされているのは、非常に嬉しいポイントでした。早速Movink 13で使ってみると、その連携のスムーズさと安定感に驚かされました。他のいくつかのアプリケーションも試しましたが、CLIP STUDIO PAINTが最も安定して動作し、安心して作業に没頭することができました。特に、アプリが持つ手ブレ補正機能と、Movink 13の遅延のないペン性能との相乗効果は絶大で、自分でも驚くほど美しく、滑らかな線を引くことができたのです。

これまでの私の常識では、「ラフや下描きはモバイル環境でも良いが、精密なペン入れ作業はデスクトップの大画面で」というのが鉄則でした。しかし、Movink 13CLIP STUDIO PAINTの組み合わせは、その常識をいとも簡単に覆してくれました。外出先のカフェでも、自宅のリビングでも、一切の妥協なくプロ品質のペン入れ作業が可能になったのです。この体験は、私の創作スタイルに大きな自由をもたらしてくれました。

2Dの枠を超える、3D制作での新たな可能性

Wacom Movink 13の魅力は、2Dイラスト制作だけにとどまりません。注目すべきは、3DCGソフト「Blender」との連携です。私は趣味でBlenderを使用するのですが、これまではマウスとキーボード、ペンタブレットを行き来する操作が少し煩わしいと感じていました。しかし、Wacom Pro Pen 3に搭載された3つのサイドスイッチが、そのすべてを解決してくれたのです。

私は早速、多用する視点操作(オービット)をサイドスイッチの一つに割り当ててみました。するとどうでしょう。ペンを握ったまま、まるで粘土をこねるかのように直感的に3Dモデルを回転させ、あらゆる角度から造形を確認できるようになったのです。このペン一本で完結する操作性は、思考を中断させることなくモデリングに集中させてくれ、3D制作の効率を劇的に向上させてくれました。Movink 13が、イラストレーターだけでなく、3Dクリエイターにとっても強力な武器になることを実感した瞬間でした。

まとめ:プリインストールソフトウェア

  • バンドル内容:イラスト、写真編集、リアルペイントなど、プロ向けの豪華ソフトウェア群が3ヶ月間試用可能です。
  • CLIP STUDIO PAINTとの相性:抜群の安定性とペンの追従性で、ラフから精密なペン入れまで、場所を選ばずに快適な作業を実現します。
  • 3D制作への応用:Pro Pen 3の3ボタン活用で、Blenderなど3Dソフトの操作性が劇的に向上します。
  • 総合的な価値:Movink 13の性能を即座に引き出せる強力な特典であり、クリエイターにとって購入の決め手となりうる価値を提供します。

接続性・互換性:Wacom Movink 13 ~場所とデバイスを選ばない、真のモバイル環境へ~

Wacom Movink 13とパソコンを接続している様子。

ここでは、Wacom Movink 13が持つ驚くべき接続性と、様々なデバイスとの互換性について、私の実体験を基にその魅力と注意点を詳しく解説していきます。

ケーブル1本で完結する、究極のシンプル接続

私がWacom Movink 13を手にして、その描き味と同じくらい感動したのが、接続の圧倒的な手軽さです。以前使っていたCintiq Proでは、ケーブル1本での接続を謳いながらも、実際にはPCのスペックに左右され、結局は複数のケーブルが必要になることも少なくありませんでした。しかし、Movink 13は違います。私のMac mini (M1)やWindows搭載のポータブルゲーミングPC「ASUS Ally X」に、付属のUSB-Cケーブルを1本差し込むだけ。それだけで、電源供給から映像出力までが完結し、何事もなかったかのように安定して動作するのです。

この「ケーブル1本で完結する」という体験は、私の創作スタイルを根底から変えました。これまでは、液タブを使うとなると「さて、やるか」と意気込み、デスク周りのケーブルを整理するところから始めなければなりませんでした。しかし今では、描きたいと思ったその瞬間に、本棚からMovink 13をスッと取り出し、ノートPCにケーブルを1本つなぐだけ。この面倒な作業からの解放感は、言葉では言い表せないほどの喜びです。

ただし、この快適さを享受するには、お使いのPCが「DisplayPort Alternate Mode」に対応したUSB Type-Cポートを備えている必要があります。購入前にこの点を確認しなかったために、せっかくのMovink 13をただの高価な板タブとしてしか使えなかった、という悲しい話も耳にするので、事前のチェックは絶対に忘れないでください。

OSの壁を越える、マルチデバイス対応の衝撃

Wacom Movink 13とスマホを接続している様子。

Wacom Movink 13の真価は、PCだけでなく、様々なOSのデバイスと連携できる点にもあります。私が特に衝撃を受けたのは、Androidスマートフォンとの連携です。手持ちの「Galaxy Tab S8+」に接続してみたところ、特別なドライバーのインストールも不要で、接続した瞬間にMovink 13が13.3インチの巨大なAndroidタブレットとして機能し始めたのです。

タッチ操作もペン入力もごく自然で、まるで純正の周辺機器のようにスムーズに動作しました。高性能なAndroidスマートフォンと組み合わせれば、PCがなくてもプロレベルのイラスト制作が完結してしまうのではないか、そんな未来を感じさせる体験でした。

しかし、このAndroid連携には注意点もあります。公式の対応OSはAndroid 8.0以降とされていますが、ペンの座標を正確に認識するためには、実質的にAndroid 14以降が必要なようです。実際に、Android 13相当のスマートフォンでは、ペン先とカーソルが全く合わずに使い物にならなかったという報告もあります。

また、iPadに関しては、接続すれば画面をミラーリングすることは可能ですが、ペンやタッチ操作は機能しないため、クリエイティブな用途での使用は難しいでしょう。WindowsやmacOSでは非常に安定しているだけに、自分の使いたいデバイスでその真価を発揮できるか、購入前にしっかりと見極めることが重要です。

まとめ:接続性・互換性

  • USB-C接続:DisplayPort Alt Mode対応PCならケーブル1本で驚くほど手軽に接続可能で、作業開始までのハードルを劇的に下げてくれます。
  • マルチOS対応:Windows、macOSでは非常に安定した動作を実現。Androidにも対応し、モバイル環境での創作の可能性を広げます。
  • Androidでの注意点:Android 14未満のOSでは座標がズレる可能性が高く、快適な利用にはOSバージョンの確認が必須です。
  • iPad非対応:画面のミラーリングは可能ですが、ペンやタッチ操作はできず、クリエイティブ用途には実質的に非対応です。
  • 事前確認の重要性:自身のPCやスマートフォンが対応規格を満たしているかどうかが、快適なMovinkライフを送るための最も重要な鍵となります。

Wacom Movink 13のメリット・デメリット

Wacom Movink 13の背面。

Wacom Movink 13は、ワコム史上初となる有機ELディスプレイを搭載し、その驚異的な薄さと軽さで大きな注目を集めています。プロクリエイターから趣味で絵を描く方まで、多くのユーザーにとって魅力的な選択肢となる一方で、購入前に知っておくべき注意点も存在します。ここでは、Wacom Movink 13を実際に使用して感じたメリットとデメリットを、詳しく解説していきます。

【メリット】

メリット1:圧倒的な薄さと軽さがもたらす携帯性

Wacom Movink 13最大の魅力は、その驚異的な携帯性です。最薄部はわずか4mm、重さは420gと、ワコムのペンディスプレイ史上最薄・最軽量を実現しています 。これは同サイズの「Wacom One 液晶ペンタブレット 13 touch」と比較しても66%薄く、55%も軽量化された数値です 。実際に手に取ると、その軽さに「中身が入っているのか?」と疑うほどで、カバンに入れても全く苦になりません。

このおかげで、自宅のデスクだけでなく、カフェやコワーキングスペース、さらには移動中の新幹線の中など、場所を選ばずに本格的な制作環境を構築できるようになりました。

メリット2:プロも納得する有機ELディスプレイの表示品質

有機ELディスプレイの採用により、表示品質は飛躍的に向上しました。DCI-P3カバー率100%、Adobe RGBカバー率95%という広色域に対応し、非常に正確な色再現が可能です 。また、100,000:1という圧倒的なコントラスト比により、これまでの液晶ディスプレイでは難しかった「本物の黒」を表現でき、作品の細部までこだわり抜くことができます 。この高い色再現性のおかげで、これまでは色の確認のために必要だった別のリファレンスモニターが不要になり、作業環境がよりシンプルになりました 。

メリット3:Cintiq Pro譲りの妥協なきペン性能

Wacom Movink 13には、上位モデルであるCintiq Proシリーズと同じ「Wacom Pro Pen 3」が付属しており、その描き味はまさにプロフェッショナル品質です 。8192レベルの筆圧検知に対応し、軽いタッチの繊細な線から、力を込めた力強い線まで意のままに描くことができます 。

また、有機ELディスプレイの特性を活かした0.2msという高速な応答速度により、ペンの動きに対する遅延は全く感じられません 。ペン先とカーソルの視差もほとんどなく、紙に直接描いているかのような直感的な描き心地は、一度体験すると手放せなくなるほどの感動があります 。

メリット4:創造性を広げる多彩なペンとの互換性

本機は、プロ向けペンディスプレイとして初めて、有名文房具メーカーのデジタルペンにも採用されている「デュアルペンテクノロジー」に対応しています 。これにより、付属のWacom Pro Pen 3だけでなく、旧世代のWacom Pro Penや、ステッドラー、LAMY、Dr. Gripといった様々なメーカーのペンも使用可能です 。実際に手持ちのペンを試したところ、ほとんどのペンが追加設定なしですぐに使え、その互換性の高さに驚かされました 。用途や気分に合わせてペンを使い分けることで、創作の幅が大きく広がります 。

メリット5:ケーブル1本で完結するスマートな接続性

Wacom Movink 13は、DisplayPort Alternate Modeに対応したUSB-Cポートを持つPCであれば、ケーブル1本で接続と給電が完結します 。ACアダプターや複数のケーブルでデスク周りがごちゃごちゃになることもなく、使いたい時にサッと取り出してすぐに作業を始められる手軽さは、創作へのハードルを大きく下げてくれます 。このシンプルな接続性は、モバイル環境での利用において絶大なメリットとなります。

【デメリット】

デメリット1:フルHD解像度と有機EL特有の表示

Wacom Movink 13の解像度はフルHD(1920×1080)です 。高精細な4Kディスプレイに慣れていると、少し物足りなさを感じるかもしれません 。また、有機ELディスプレイの特性上、シャープな線やテキストの輪郭に、わずかな緑や紫の色のにじみ(偽色)が見られることがあります 。カラーイラストの制作中はほとんど気になりませんが、UIの文字を見ている時などに少し気になる、という意見もあります 。

デメリット2:有機ELディスプレイの「焼き付き」への懸念

有機ELディスプレイは、長時間同じ画像を表示し続けると、その跡が画面に残ってしまう「焼き付き」が発生する可能性があります 。このため、特にメインマシンとして長期間使用することを考えているユーザーからは、焼き付きを心配する声が上がっています 。ワコムは焼き付きを軽減するための「ディスプレイセービング」機能を推奨していますが 、それでも精神的な負担に感じる可能性は否定できません 。

デメリット3:改善の余地があるタッチ操作

本機は10点マルチタッチに対応していますが、その操作感については評価が分かれています 。iPadなどのタブレット端末のスムーズなタッチ操作に慣れていると、Movink 13のタッチ感度は少し独特で、意図しない線を描いてしまうなど、誤操作しやすいと感じることがあります 。タッチ機能をオフにすることも可能ですが 、「なくていいので安くしてほしい」という厳しい意見もあるのが現状です 。

デメリット4:スタンド非搭載と接続ポートの制約

Wacom Movink 13にはスタンドが内蔵されておらず、安定した角度で描画するためには別途スタンドを用意する必要があります 。純正スタンドも用意されていますが、高価であるため追加の出費となります 。また、接続にはPC側が「DisplayPort Alternate Mode」に対応したUSB-Cポートを備えていることが必須条件であり、非対応のPCでは使用できない、あるいは追加のアダプターが必要になる場合があります 。

デメリット5:一部OSとの互換性の問題

幅広いOSに対応している一方で、いくつかの互換性の問題も報告されています。特にAndroid OSでは、バージョン14未満の場合、ペンの座標が正確に認識されずに正常に描画できない可能性が高いと指摘されています 。また、iPadとは基本的に互換性がなく、画面をミラーリングすることはできても、ペンやタッチ操作は機能しません 。これらのデバイスとの連携を考えている場合は、事前の確認が不可欠です。

Wacom Movink 13 のスペック(仕様)一覧

  • 型番 DTH135K0C
  • 保証期間 1年
  • カラー ブラック
  • 液晶の仕様
  • パネル 有機EL(OLED)
  • 表示サイズ 13.3型 (294x 165mm)、1920x 1080
    ※16:9/視野角170°/10億7374万色/1024階調/DCI-P3カバー率 100%/Adobe RGBカバー率 95%
  • 表面仕上げ AG (アンチグレア) + AF (アンチフィンガープリント) ガラス
  • 電源の仕様
  • 電源 電源供給方式 USB-C (Power Delivery)、専用ACアダプタ (AC100~240V、50/60Hz)
  • 入力電圧 USB-C接続時 DC 5V 3A、ACアダプタ接続時 DC 9V 2.77A
  • 接続の仕様
  • インターフェース USB Type-Cポート×2
  • 映像入力信号 DisplayPort
  • 映像出力ポート、映像出力信号 該当なし
  • ペンの仕様
  • ペン 替え芯ホルダー付きWacom Pro Pen 3
    ※電磁誘導方式/筆圧8192レベル/傾き検出60°/最高0.005mm (5080lpi)/読取範囲 294x 165mm/替え芯の数 3本 (標準芯1本、フェルト芯2本)
  • ペンの特長 筆圧感知機能、コードレス、バッテリーレス、カスタマイズ可能 (グリップ)、サイドスイッチ 3つ
  • 付属品
  • Wacom Movink 13本体
  • 替え芯ホルダー付きWacom Pro Pen 3(替え芯3本:標準芯1本、フェルト芯2本を収納)
  • USB Type-Cケーブル (1.0m)
  • クイックスタートガイド
  • レギュレーションシート
  • バンドルソフトウェア
  • CLIP STUDIO PAINT EX (3ヶ月ライセンス)
  • Capture One (3ヶ月ライセンス) 提供期間:2025/11/1まで
  • MASV (3ヶ月ライセンスまたは250GB) 提供期間:2025/11/1まで
  • Magma (プロバージョン 3ヶ月ライセンス) 提供期間:2025/12/31まで
  • Rebelle 7 (3ヶ月ライセンス) 提供期間:2026/02/01まで

Wacom Movink 13の評価

Wacom Movink 13 本体の外観。

5つの基準で「Wacom Movink 13」を5段階で評価してみました。

項目別評価

デザイン・携帯性: ★★★★★ (5/5)
ワコム史上最薄・最軽量は伊達ではなく、その携帯性は他の液タブの追随を許しません。カバンにすっと収まるA4サイズ感で、どこへでもプロの制作環境を持ち運べるフットワークの軽さは満点評価です。

ディスプレイ: ★★★★☆ (4/5)
有機ELならではの鮮やかな発色と、吸い込まれるような黒の表現は圧巻です。一方で、フルHDという解像度や、テキスト表示の際に若干のにじみを感じる点から、完璧とは言えず星4つとしました。

ペン性能・描き心地: ★★★★★ (5/5)
上位モデルCintiq Proと遜色ない、まさに最高の描き心地です。軽い筆圧から繊細に反応し、遅延や視差も感じさせないWacom Pro Pen 3の性能は、このデバイスの核となる価値であり、文句なしの満点です。

操作性・機能性: ★★★☆☆ (3/5)
カスタマイズ可能なボタンや、3Dソフトで威力を発揮する3つボタンのペンは高評価です。しかし、iPadに及ばないタッチ操作の感度や、一部OSでの互換性の問題は、操作性における明確なマイナスポイントです。

コストパフォーマンス: ★★★★☆ (4/5)
約12万円という価格は決して安価ではありませんが、この携帯性でプロ品質の描き味と有機ELディスプレイを手に入れられる唯一無二の存在です。特定のニーズを持つクリエイターにとっては、価格以上の価値があります。

総評】 ★★★★☆ (4/5)

独特の個性を持つ、モバイルクリエイターのための最高の相棒

Wacom Movink 13は、「いつでも、どこでも、妥協のないクオリティで創作したい」と願うすべてのクリエイターにとって、まさに革命的なデバイスです。その最大の功績は、これまで両立が困難だった「プロフェッショナルレベルの描き味」と「究極の携帯性」を、極めて高い次元で融合させたことにあります。Cintiq Pro譲りの滑らかで正確なペン性能を、わずか420gの本体で持ち運べるという事実は、それだけで多くのクリエイターの創作スタイルを根底から変えるほどのインパクトを持っています。

【購入前の注意点】割り切りも必要となる、尖った性能

しかし、このデバイスは万能ではありません。最高の体験を得るためには、いくつかの点を理解し、割り切る必要があります。フルHDという解像度は、4K環境に慣れたユーザーには物足りなく映るかもしれません。また、有機EL特有の焼き付きへの懸念や、iPadのようにはいかないタッチ操作の感度、特定のOSバージョンで発生する互換性の問題など、手放しで万人におすすめできるわけではないのも事実です。

どんな人に最適か

これらの点を踏まえると、Wacom Movink 13は「メインの制作環境とは別に、最高のサブ機を求めるプロクリエイター」や、「場所を選ばない自由な創作活動に最も価値を置くデジタルノマド」にとって、最高の相棒となりうる製品です。

また、iPadの描き味に馴染めず、「やはりワコムでなければ」と感じているクリエイターにとっても、待望の一台と言えます。すべてを1台でこなす万能機ではありませんが、カバン一つでどこへでも持ち運べる価値は、何物にも代えがたいメリットです。欠点を許容できるのであればぜひ購入を検討してみてください。

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Wacom Movink 13の価格・購入先

Wacom Movink 13 本体 正面

※価格は2025/08/07に調査したものです。価格は変動します。

ワコム公式ストア

118,800円で販売されています。

ワコム公式ストアで「Wacom Movink 13」をチェックする

ECサイト

  • Amazonで100,980円、
  • 楽天市場で118,800円(送料無料)、
  • ヤフーショッピングで112,860円、

で販売されています。

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楽天市場で「Wacom Movink」をチェックする

ヤフーショッピングで「Wacom ペンタブレット」をチェックする

米国 Amazon.comで「Wacom Movink」をチェックする

おすすめのライバル機種と価格を比較

ここでは「Wacom Movink 13」の代わりとなる液晶ペンタブレットを紹介します。有機EL液晶ではありませんが、画面がきれいで描きやすいいと評判のものを選んでいます。

価格もリーズナブルなものが多いのでぜひチェックしてみてください。※公式サイトへのリンク先からさらに詳しい情報を確認できるようになっています。

XPPen Artist 13.3 Pro V2:携帯性とプロの描き心地を両立した液晶ペンタブレット

XPPen「Artist 13.3 Pro V2」は、13.3インチのフルHDディスプレイを搭載した液晶ペンタブレットです(2024年12月6日 発売)。業界最高レベルの16384段階の筆圧検知とX3 Proスマートチップスタイラスにより、繊細で滑らかな描画を実現します。作業効率を高めるレッドリングホイールと8つのショートカットキーを備え、視差の少ないフルラミネーション加工とsRGB 99%の広色域で、初心者からプロまで幅広いクリエイターのニーズに応えます。

XPPen Artist 13.3 Pro V2の詳細を記事で確認する

おすすめポイント

  • 業界最高レベルの筆圧感知: 16384レベルの筆圧と傾き検知機能で、まるで紙に描くような繊細な表現が可能です。
  • 効率的なワークフロー: カスタマイズ可能なレッドリングホイールと8つのショートカットキーで、作業をスムーズに進められます。
  • 高精細で美しいディスプレイ: 視差が少なく、sRGB 99%の広色域をカバーするフルラミネーションディスプレイで、正確な色表現が求められる作業に最適です。

スペック>:Artist 13.3 Pro V2

  • ディスプレイ: 13.3インチ、1920×1080 (フルHD)、フルラミネーション、sRGB 99%
  • 機能: レッドリングホイール、8つのショートカットキー、折り畳み式スタンド付属
  • ペンの筆圧: 16384レベル (X3 Proスマートチップスタイラス)
  • 付属ソフト: 公式サイトからの購入特典としてイラスト制作ソフトが付属する場合あり
  • サイズ/重量: 390.4 x 249.98 x 12.9 mm / 1.139 kg
  • 価格帯: 41,000円~50,000円前後

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XPPen Artist 13.3 Pro:最もバランスがとれた液晶ペンタブレット

XPPen Artist 13.3 Pro 製品

XPPenから発売された13.3インチの液晶ペンタブレットです。本体に赤いリングホイールを搭載し、左右に回転させることで、キャンバスの拡大や縮小、スクロールなど様々な操作が行えるようになっています。

対応OSは、Windows 7以降、Chrome OS 88 (以降)、Linux (バージョン情報)、 Mac OS X®10.10以降です。

Photoshop、Illustrator、Clip Studio®、openCanvas、SAI、CDR、 GIMP、Krita、Medibang、Fire Alpaca、 Blender 3D Painter®など主要なデジタルアート&ペイントソフトウェアにも対応しています。

サイズ・重量

サイズは390.4mm x 249.98mm x 12.9mm、重量は約1.14kgです。

ディスプレイの性能

ガラスとスクリーンを一体化させたフルラミネート技術を採用し、視差の少ない映像を映し出せます。視野角は178度。88% NTSC (123% sRGB, 91% Adobe RGB) に対応した優れた色精度を持ち、わずかな色の変化も精細に表示できます。なお、本体の表面には交換可能なアンチグレアフィルムが最初から貼付されています。このフィルムは傷がつきにくく眩しさや映り込みを低減できます。

ペンの性能

筆圧感知8192段階のペンが付属します。このペンはバッテリーレス仕様で、60°までの傾き検知に対応しています。公式サイトによると「描くラインの太さや濃さを滑らかに変化させ、本物のペンやブラシを使用しているかのような感覚で描くことができ」るそうです。

公式サイト: Artist 13.3 Pro 液タブ,液晶ペンタブ | XPPen公式サイト 

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HUION Kamvas 13:最も薄く、軽量な液晶ペンタブレット

HUION Kamvas 13 製品

HUIONから発売された13インチの液晶ペンタブレットです。通常の本体スクリーンを使ったモードのほかに、PCに接続して画面をオフにした状態で使える「ペンタブレットモード」を搭載しています。また、プログラム可能な8つのハードキーを搭載し、スムーズに操作することが可能。厚さ11.8mm、重さ980gとペンタブレットの中では比較的薄く、軽量で持ち運びも可能です。

そのほか、AndroidデバイスとのUSB-C→USB-C接続に対応しているため、パソコン不要で使用できるというメリットがあります。接続は Type-C からHDMI、もしくは Type-C からType-C 経由で、ノートPCのUSB端子(5V出力)にケーブルを接続するだけで使用できます。カラーはミッドナイトグリーン、ヴァイオレット 、コスモブラックの3色を用意しています。

対応OSはWindows 7 以上、macOS 10.12 以上、Android (USB3.1 GEN1)、Linux です。

サイズ・重量

サイズは366.5 x 217.4 x 11.8mm、重量は980gです。

ディスプレイの性能

178度の広視野角と色域120%sRGBのフルHD IPSスクリーン(解像度 1920 x 1080)を搭載しています。また、視差を抑えたフルラミネーション加工を採用し、強い光源下においても反射をしっかり抑え、クリアな画面で作業できるようになっています。

ペンの性能

筆圧感知8192段階の「PW517ペン」が付属します。このペンはバッテリーレス仕様で、266PPSの読取り速度、60°までの傾き検知、8個のショートカットキーに対応しています。

また、PenTech 3.0テクノロジー採用で、微細な筆圧の変化を捉え、自然なタッチで細部まで忠実に表現できます。

公式サイト: Kamvas 13

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GAOMON PD1161:小型でメニューキーが使える異色のモデル

GAOMON PD1161 製品

GAOMONから発売された11.6インチの液晶ペンタブレットです。8つのカスタマイズ可能なショートカットキーを搭載するほか、本体 左 側面にある5つのメニューキーで色、明るさ、コントラストなどを調整できます。 カラーはブラックのみを用意。

対応OSはmacOS 10.12以降とWindows 7以降です。Photoshop、Illustrator、Corel Painter、Krita、Sai 2、Medibang paint、SketchBookなど主要なデジタルアート&ペイントソフトウェアに対応しています。

サイズ・重量

サイズは361.6 x 200 x 13mm、重量は1735gです。

ディスプレイの性能

11.6インチのフルHDスクリーン(解像度 1920×1080 )を搭載しています。72%NTSC (約 100%sRGB) の色域と 262k(6 ビット) の表示色(1670万色)に対応し、優れた色精度で微妙な色の変化も精細に描き出します。また、コントラスト比は 1000:1で、178°の視野角で斜めからの角度からでも見やすく表示できます。なお、液晶にはAGプロテクトフィルムが最初から貼られています。

ペンの性能

筆圧感知8192段階のペンが付属します。このペンはバッテリーレス仕様で、266PPSの読取り速度に対応しています。また、プラス マイナス 60°までの傾き検知に対応し、意図した通りの線を描くことができます。

公式サイト: GAOMON PD1161 11.6 インチ ポータブル ドローイング タブレット (スタイラス ペン付き) 

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Artisul D16 Pro:15.6の大型サイズでダイヤルコントローラーが使えるモデル

Artisul D16 Pro 製品

Artisulから発売された15.6インチの液晶ペンタブレットです。ダイヤルコントローラーを搭載し、キャンバスのズーム、ページのスクロール、ブラシの調整ができるようにプログラムできます(※ドライバーインストールが必須)。また、7つのカスタマイズ可能なショートカットキーを搭載しています。対応OSはWindows 7以降、macOS 10.12以降です。

サイズ・重量

サイズは442 x 274 x 12.5 mm、重量は1.3kgです。

ディスプレイの性能

15.6インチのフルHD スクリーンを搭載しています。90% Adob​​e RGB の広色域と1,670 万色の発色数に対応し、最高品質の映像を映し出します。また、ガラスとディスプレイ層の間の隙間を最小限に抑えたフルラミネート加工で、視差を低減しています。

視野角は178°で強光環境や太陽光下での視認性を向上させるAGフィルムも採用しています。

ペンの性能

筆圧感知8192段階のペン「P58B」が付属します。このペンはバッテリーレス仕様で、300PPSの読取り速度に対応しています。また、±60°の傾き検知に対応し、角度によって異なる、さまざまな描画効果を生み出せます。

公式ページ: Artisul D16 Pro ペン ディスプレイ描画モニターのサポート Windows および MacOS

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他のワコム ペンタブレットと比較

他にもワコムのペンタブレットが販売されています。2024年モデルもあるので、ぜひ比較してみてください。

ワコムの最新ペンタブレットのおすすめ 全機種 ラインナップを比較

その他のおすすめ周辺機器は?

その他のおすすめ周辺機器は以下のページにまとめてあります。

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