写真加工やイラスト制作、オンライン授業での板書など、ペンタブレットの活用シーンは広がっています。しかし、いざ購入しようと思っても、種類が多くてどれを選べばいいのか迷ってしまいますよね。
そこで今回は、初心者からプロまで、幅広いニーズに対応できるおすすめの最新ペンタブレットを、発売順にご紹介します。 自分にぴったりのペンタブレットを見つけて、デジタルライフをさらに充実させましょう!
ペンタブレットとは?
ペンタブレットとは、主にPCに接続して使用する手書き用のデバイスです。専用のペンを使って、紙に絵を描くように画面に線を描いたり、文字を書いたりすることができます。
ペンタブレットの基本的な仕組み
ペンタブレットは、大きく分けて板状のタブレットと専用のペンから構成されています。タブレット上でペンを動かすと、その動きがセンサーで感知され、コンピュータの画面上に反映されます。ペンの筆圧を感知する機能もあり、線の太さや濃淡を調整することができます。
ペンタブレットの種類
大きく分けて2つの種類があります。
板タブレット(板タブ): 一般的なペンタブレットです。画面を見ながら手元でペンを動かすため、慣れるまで少し時間がかかる場合がありますが、比較的安価でコンパクトな点が魅力です。
液晶ペンタブレット(液タブ): タブレット部分に液晶画面が搭載されており、画面を見ながら直接書き込むことができます。紙に描く感覚に近く、直感的に操作できるのが特徴ですが、板タブレットに比べて高価です。
ペンタブレットの用途
イラスト・漫画制作: プロのイラストレーターや漫画家はもちろん、趣味で絵を描く人にも広く使われています。
写真編集: 画像のレタッチや加工など、細かい作業を行う際に便利です。
デザイン: Webデザインやグラフィックデザインなど、様々なデザイン制作に活用できます。
オンライン授業・会議: 画面に直接書き込みながら説明したり、注釈をつけたりすることができます。
ペンタブレットの選び方
ペンタブレットは以下の点に注意して選びましょう。
1. 接続方式
- USB: 一般的で安定した接続方式です。有線なので充電切れの心配もありません。
- Bluetooth: ワイヤレスで使えるので、配線がスッキリします。ただし、電池の消耗に注意が必要です。
2. 筆圧レベル
数値が高いほど、筆圧の微妙な変化を感知し、線の強弱や濃淡を繊細に表現できます。
- 初心者の方:2048レベルあれば十分です。
- 中級者以上の方:4096レベル以上がおすすめです。
- プロの方:8192レベルで、より高度な表現が可能です。
3. サイズ
作業スペースや用途に合わせて選びましょう。
- Sサイズ:持ち運びに便利。
- Mサイズ:バランスが良く、最も人気があります。
- Lサイズ:広い描画エリアを確保できます。
4. 解像度
線の滑らかさに影響します。数値が高いほど、より滑らかな線が描けます。一般的に、5080 lpi あれば十分です。
5. 対応ソフト
使用したいソフトに対応しているか確認しましょう。CLIP STUDIO PAINT、Photoshop、Illustratorなど、主要なソフトに対応している製品が多いです。
6. 価格
数千円から数万円まで、幅広い価格帯があります。
- 初心者の方:1万円以下のエントリーモデルから始めましょう。
- 中級者以上の方:2~3万円のモデルがおすすめです。
- プロの方:5万円以上のハイスペックモデルを選びましょう。
7. メーカー
- Wacom: ペンタブレットの老舗メーカー。高品質で信頼性が高いです。
- XP-Pen: コストパフォーマンスに優れた製品を多く展開しています。
- HUION: 手頃な価格で高機能な製品が魅力です。
8. 用途
- イラスト: 筆圧レベルが高く、描画エリアが広いモデルがおすすめです。
- 写真加工: 精密な作業ができる、高解像度モデルを選びましょう。
- オンライン授業: 持ち運びに便利な小型モデルが便利です。
さらに、以下の点も考慮しましょう
- 傾き検知: ペンの傾きを感知し、より自然な描画が可能です。
- ショートカットキー: 作業効率を上げるのに役立ちます。
- ワイヤレス接続: 配線のない自由な環境で作業できます。
おすすめの選び方
用途と予算を考え、自分の必要な機能と優先順位を決める
おすすめペンタブレット
ここでは最新のおすすめのタブレットを紹介します。
<初心者向け>
XP-Pen「Artist12 セカンド」
XP-Penから発売された11.9インチの液晶ペンタブレットです(2021年9月22日 発売)。
フルHD画質のフルラミネーションディスプレイ、カスタマイズ可能な8つのショートカットキー とタッチパッドを搭載しています。
また、筆圧8192段階に対応した「X3 Elite Plusスタイラスペン」、60度の傾き検知、ペンの沈み込みも0.6mm、広い色域(90% NTSC、127% sRGB、94% Adobe RGB)、
幅広い互換性(Windows、Mac OS、Android、Chrome OS、Linux)、USB Type-Cx1(フル機能)、USB Type-Cx1に対応しています。
関連記事:「XP-PEN Artist 12」は最強コスパの液晶ペンタブレットか?
Amazonで「XP-Pen Artist12 セカンド」をチェックする
「Wacom One 12 (DTC121) 」
ワコムから発売された11.6インチの液晶ペンタブレットです(2023年8月に発売)。
フルHDのIPSディスプレイ、HDMIポート、USB Type-Cポートを搭載しています。
また、Wacom One Penによる筆圧4096段階の手書き入力、Type-C接続、スタンド(角度調整・付属)、Androidデバイスとの接続、に対応しています。
Amazonで「Wacom One 12 (DTC121) 」をチェックする
「HUION Kamvas 13」
HUIONから発売された13インチの液晶ペンタブレットです。通常の本体スクリーンを使ったモードのほかに、PCに接続して画面をオフにした状態で使える「ペンタブレットモード」を搭載しています。また、プログラム可能な8つのハードキーを搭載し、スムーズに操作することが可能。厚さ11.8mm、重さ980gとペンタブレットの中では比較的薄く、軽量で持ち運びも可能です。
そのほか、AndroidデバイスとのUSB-C→USB-C接続に対応しているため、パソコン不要で使用できるというメリットがあります。接続は Type-C からHDMI、もしくは Type-C からType-C 経由で、ノートPCのUSB端子(5V出力)にケーブルを接続するだけで使用できます。カラーはミッドナイトグリーン、ヴァイオレット 、コスモブラックの3色を用意しています。
Amazonで「HUION Kamvas 13」をチェックする
<中級者向け>
XPPen「Artist 13.3 Pro V2」
XPPenから発売された13.3インチの液晶ペンタブレットです(2024年12月6日 発売)。
フルHDディスプレイ、レッドリングホイール、8つのショートカットキー、HDMIポート、DC電源ポート、USB-Cポートを搭載しています。
また、筆圧感知16384レベル、X3 Proスマートチップスタイラス(付属)、ペンID認識機能、99% sRGB、89% Adobe RGB、折り畳み式のスタンド(付属)、USB-C(フル機能/給電/DP映像出力)、3in1ケーブル、HDMI出力に対応しています。
XPPen Artist 13.3 Pro V2の詳細を確認する
Amazonで「Artist 13.3 Pro V2」をチェックする
楽天市場で「Artist 13.3 Pro V2」をチェックする
ヤフーショッピングで「XPPen Artist 13.3 Pro」をチェックする
「Wacom One 13 touch」
ワコムから発売された13.3インチの液晶ペンタブレットです(2023年9月13日 発売)。
フルHDのIPSディスプレイ、HDMIポート、USB Type-Cポート、USB-Aポートを搭載しています。
また、Wacom One Penによる筆圧4096段階の手書き入力、マルチタッチ操作、3 in 1ケーブルによる入力、スタンド(角度調整・別売)、Androidデバイスとの接続、に対応しています。
Amazonで「Wacom One 13 touch」をチェックする
「HUION Kamvas Pro 16 (2.5K)」
HUIONから発売された15.6インチの液晶ペンタブレットです(2022年1月5日発売)。
2.5K (2560 x 1440) のIPSディスプレイ、ショートカットキーとタッチバーを搭載しています。
また、筆圧レベル8192、バッテリーフリーのペンPW517、120% sRGBの色域カバー率、Androidデバイスとの接続に対応しています。
Amazonで「HUION Kamvas Pro 16 (2.5K)」をチェックする
<上級者向け>
「Wacom Movink 13」
ワコムから発売された13.3インチの液晶ペンタブレットです(2024年5月15日 発売)。
フルHD有機ELディスプレイ、画面左上と右上にカスタマイズ可能なタッチキー(ショートカットキー)、本体両サイドにカスタマイズ可能なタブレットボタンを搭載しています。
また、筆圧感知8192段階の「Wacom Pro Pen 3」(同梱・3つのサイドスイッチや60°の傾き検知に対応)Windows/Mac/ChromeOS/Androidとの接続、USB-C to Cケーブル(同梱)に対応しています。
Amazonで「Wacom Movink 13」をチェックする
楽天市場で「Wacom Movink」をチェックする
ヤフーショッピングで「Wacom Movink 13」をチェックする
XP-Pen「Artist Pro 14(Gen 2)」
XP-Penから発売された14インチの液晶ペンタブレットです(2023年8月16日 発売)。
解像度1920×1200 (WUXGA) のフルラミネーションディスプレイ、8つのショートカットキー、フル機能USB-Cポート、3-in-1 USB-Cポートを搭載しています。
16,384レベルの筆圧感知、X3 Proスマートチップ搭載ペン、sRGBカバー率99%、アンチグレアフィルム、Type-C接続に対応しています。
Amazonで「XP-Pen Artist Pro 14(Gen 2)」をチェックする
「HUION Kamvas Pro 19 4K」
HUIONから発売された18.4インチの液晶ペンタブレットです(2024年1月9日 発売)。
4K UHD (3840×2160) のIPSディスプレイ、ショートカットキーとダイヤル、左手デバイス(付属)を搭載しています。
また、Huion PenTech 4.0技術(筆圧レベル8192、傾き検知±60°)、140% sRGBの色域カバー率、第2世代AGガラス、
角度調整可能なスタンド(内蔵)、2つのペン(標準ペンとスリムペンの2種類が付属)に対応しています。
Amazonで「HUION Kamvas Pro 19 4K」をチェックする
ペンタブレットの使い方
ペンタブレットの使い方を紹介します。
初期設定の方法
1. 必要なものを準備
- ペンタブレット本体
- 接続ケーブル (USBケーブルなど)
- ドライバソフト (メーカーのWebサイトからダウンロード)
- パソコン
2. ペンタブレットをパソコンに接続
ペンタブレット本体とパソコンを、付属の接続ケーブルで接続します。
3. ドライバソフトをインストール
メーカーのWebサイトから、お使いのペンタブレットに対応する最新のドライバソフトをダウンロードします。ドライバソフトは、メーカーのWebサイトで最新版が公開されているか定期的に確認し、アップデートすることをおすすめします。
- ダウンロードしたドライバソフトを実行し、画面の指示に従ってインストールします。
- インストールが完了したら、パソコンを再起動します。
4. ペンタブレットの設定
ドライバソフトがインストールされると、タスクバーにペンタブレットのアイコンが表示されます。
- アイコンをクリックして、設定画面を開きます。
- 筆圧レベル、ボタンの割り当て、描画エリアなどの設定を行います。
- 設定内容を保存します。
5. 描画ソフトの設定
- CLIP STUDIO PAINTなどの描画ソフトを起動します。
- ソフトの設定画面で、ペンタブレットを認識しているか確認します。
- ペンタブレットの筆圧レベルやボタンの割り当てなどを、描画ソフト側でも設定します。
6. 動作確認
描画ソフトで実際に線を描いたり、筆圧の強弱を試したりして、ペンタブレットが正常に動作するか確認します。
おすすめのソフト
ペンタブレットにおすすめのソフトは、用途やレベルによって異なりますが、いくつか代表的なものを紹介します。
イラスト制作
CLIP STUDIO PAINT・・・ プロ・アマ問わず人気のペイントソフト。多彩なブラシ、漫画制作機能、3Dモデルの利用など、高機能で使いやすく、初心者から上級者まで幅広く対応できます。
MediBang Paint Pro・・・ 無料で使える高機能ペイントソフト。CLIP STUDIO PAINTに匹敵する機能を持ち、クラウド連携で複数端末での作業も可能です。
Adobe Fresco・・・ Adobeのペイントソフト。水彩や油絵など、アナログ画材の表現を追求した描画エンジンが特徴です。
Krita・・・ オープンソースの無料ペイントソフト。ブラシエンジンが強力で、カスタマイズ性が高いのが特徴です。
写真加工
Adobe Photoshop・・・ 画像編集ソフトの定番。豊富な機能で、プロレベルの写真加工が可能です。
Affinity Photo・・・ Photoshopの代替ソフトとして注目されています。低価格ながら高機能で、RAW現像にも対応しています。
GIMP・・・ オープンソースの無料画像編集ソフト。Photoshopに匹敵する機能を備えています。
その他
openCanvas・・・ アナログ風の描画に特化したペイントソフト。水彩や油絵のような表現が得意です。
FireAlpaca・・・ 無料で使えるペイントソフト。シンプルで使いやすく、初心者におすすめです。
SmoothDraw・・・ フリーハンド描画に特化したペイントソフト。鉛筆やクレヨンで描いたような表現が可能です。
<選び方のポイント>
- 用途・・・ イラスト制作、写真加工など、自分の用途に合ったソフトを選びましょう。
- レベル・・・ 初心者向けのソフトからプロ向けのソフトまで、レベルに合ったソフトを選びましょう。
- 機能・・・ 必要な機能が揃っているか確認しましょう。
- 価格・・・ 無料ソフトから有料ソフトまで、予算に合わせて選びましょう。
- 互換性・・・ お使いのペンタブレットに対応しているか確認しましょう。
色々なソフトを試してみて、自分にぴったりのものを見つけるのがおすすめです。 多くのソフトは無料体験版や無料プランを提供しているので、ぜひ活用してみてください。
便利に使うためのTips
ペンタブレットをもっと便利に使いこなすための、基本的な設定から、作業効率アップ、そして表現力アップまで、幅広くTipsを紹介します。
基本設定
- 筆圧感知レベルの調整: 自分の筆圧に合わせて、線の強弱が自然に出るように調整しましょう。
- ペンの傾き検知の活用: 対応ソフトなら、ペンの傾きで線の太さや濃淡を表現できます。
- ショートカットキーのカスタマイズ: よく使う機能を登録しておけば、作業効率が格段にアップします。
- 描画エリアの調整: モニターサイズとペンタブレットの比率を合わせると、より直感的に描画できます。
- ダブルクリックの速度調整: 自分のクリック速度に合わせて調整することで、誤操作を防ぎましょう。
作業効率アップ
- キーボードショートカットとの併用: ペンタブレットとキーボードショートカットを組み合わせることで、さらに効率的に作業できます。
- 修飾キーの活用: Shiftキーを押しながらドラッグすれば直線、Altキーを押しながらドラッグすれば円を描画できます。
- 画面の回転: イラストの向きを自由に変えることで、描きにくい角度も楽に描けます。
- レイヤーの活用: レイヤーを分けて描画することで、修正や加筆が簡単になります。
- ブラシのカスタマイズ: 自分好みのブラシを作成・保存しておけば、表現の幅が広がります。
表現力アップ
- 筆圧の強弱を意識する: 線の強弱をつけることで、イラストにメリハリと立体感が出ます。
- ペンの種類を使い分ける: ソフトによっては、鉛筆、ペン、エアブラシなど、様々なペンツールが用意されています。
- 色の濃淡を調整する: 色の濃淡を調整することで、奥行きや陰影を表現できます。
- テクスチャを活用する: テクスチャを貼ることで、イラストに質感を表現できます。
- 参考資料を活用する: 写真やイラストを参考にしながら描くと、よりリアルな表現ができます。
その他
- 定期的なメンテナンス: ペン先を交換したり、タブレットを掃除したりすることで、快適な使い心地を保ちましょう。
- オンラインコミュニティの活用: 他のユーザーと情報交換することで、新しい発見やヒントが得られます。
- 練習: 毎日少しずつでも良いので、ペンタブレットを使って描く練習をしましょう。
- 色々なTipsを試して、自分にとって最適な使い方を見つけて、ペンタブレットをもっと活用してください。
まとめ
今回は、初心者から上級者まで、レベルに合わせたおすすめのペンタブレットをご紹介しました。
価格や機能、用途など、様々なポイントを考慮して、自分にぴったりの一台を見つけてくださいね。
ペンタブレットがあれば、絵を描く楽しさが広がるだけでなく、写真加工やオンライン授業など、様々なシーンで活躍すること間違いなしです。
ぜひ、この機会にペンタブレットを手に入れて、デジタルライフをさらに充実させてください!
その他のおすすめ周辺機器は?
その他のおすすめ周辺機器は以下のページにまとめてあります。ぜひ比較してみてください。
ワコムのペンタブレットをまとめて紹介しています。液晶付きと液晶なしのモデルの多くを掲載しています。
手書きに特化したAndroid&WindowsタブレットPC まとめ
手書きに特化したAndroid、Windowsタブレットを紹介しています。タブレットでイラストを描きたい人におすすめです。
超効率アップする電子ノート&メモパッド・スマート文具 まとめ
電子ノートやメモパッド、スマート文具など手書き製品を紹介しています。手書き用のガジェットを使いたい人におすすめです。