ソニーWH-1000XM6徹底レビュー!XM5と音質・ノイキャン・機能を比較

ソニー WH-1000XM6 本体 シルバー 斜め
2025年5月30日、ソニーから待望の最新ワイヤレスヘッドホン「WH-1000XM6」が発売されます 。長年にわたり業界をリードしてきた1000Xシリーズの最新作として、その進化に大きな注目が集まっています。

ソニー WH-1000XM6の魅力

最大の魅力は、新開発の「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN3」と、左右合計12基に増強されたマイクシステムが織りなす、息をのむほど静かなリスニング環境です 。このQN3プロセッサーは、前モデルWH-1000XM5に搭載されていたQN1と比較して、実に7倍以上という圧倒的な信号処理能力を誇り 、周囲の騒音をかつてないレベルで打ち消し、まるで自分だけの特別な空間にいるかのような深い没入感を提供してくれます。

さらに、著名なサウンドエンジニアたちとの共創によって磨き上げられた音質は、改良された専用設計30mmドライバーユニットと新技術「先読み型ノイズシェーパー」によって繊細なニュアンスまで忠実に再現 。低音から高音まで、どこまでもクリアで豊かなサウンドを提供します。

加えて、映画や動画を映画館のような立体音響で楽しめる新機能「360 Upmix for Cinema」の搭載 、AIを活用した格段にクリアになった通話品質 、待望の折りたたみ機構復活による優れた携帯性の実現 、そして最大40時間のロングバッテリーライフと便利な「聞きながら充電」への対応 など魅力が満載です!

この記事で「ソニー WH-1000XM6」を徹底解剖!

この記事では、ついにベールを脱いだソニーの最新フラッグシップモデル「WH-1000XM6」が秘める真の実力を、実際に様々なシーンで使用したからこそ分かるリアルな視点から徹底的に深掘りし、その全貌を余すところなくご紹介します。

デザインの進化や装着感の向上はもちろんのこと、ノイズキャンセリング性能や音質がいかに進化したのか、そして通話品質や外音取り込み機能はどれほど使いやすくなったのか。

特に、依然として高い人気を誇る前モデル「WH-1000XM5」と比較して、どの点がどのように変わり、それがユーザーにとってどのようなメリットをもたらすのか、具体的な比較を交えながらその違いを明らかにしていきます。新たに追加された魅力的な機能や接続性の進化についても、詳しく解説します。

この記事で分かること

  1. ソニー WH-1000XM6の洗練されたデザインと向上した装着感・携帯性
  2. 業界最高クラスと謳われるノイズキャンセリング性能の進化の核心
  3. 著名エンジニアも関わった、魂を揺さぶる高音質の秘密
  4. リモートワークにも最適な、劇的に進化したクリアな通話品質と自然な外音取り込み機能
  5. エンタメ体験を深化させる新機能「360 Upmix for Cinema」と進化した接続性の詳細
  6. 安心のバッテリー持続時間と充電性能、新対応の「聞きながら充電」の利便性
  7. 前モデルWH-1000XM5との徹底比較:進化点と価格差を天秤にかけた購入検討ポイント
  8. 他の主要な競合ワイヤレスヘッドホンと比較したWH-1000XM6のメリット・デメリット
  9. WH-1000XM6の総合的な評価と、購入すべきかどうかの最終判断

この記事を最後までお読みいただければ、「ソニー WH-1000XM6」が本当に必要な一台なのか、購入するべきかどうかがはっきりと見えてくるはずです。購入を悩んでいる方はもちろん、最新のワイヤレスヘッドホンに純粋な興味がある方も、ぜひ参考にしてみてください。

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公式ページ:WH-1000XM6 | ヘッドホン | ソニー

WH-1000XM6 購入 | ヘッドホン | ソニー

このページ内の目次

価格をチェック!ソニー WH-1000XM6は他のヘッドホンよりも安い?

Sony WH-1000XM6 実機 シルバーを手で持つ。

ソニー WH-1000XM6はソニーストアで59,400円(税込)で販売されています。※ソニーストアはメーカー保証(3年間)がつきます。送料は550円(税込)で、クレジットカード(JACCS)よる分割払いも可能です。

一方、ECサイトのAmazonでは60,000円(税込)で発売中!楽天市場(61,300円・送料無料)、ヤフーショッピング(61,300円)でも購入できます。

Sony WH-1000XM5 (前モデル):

2022年5月27日に発売されたSony WH-1000XM5 (WH-1000XM6の前モデル)はAmazonで41,070円(税込)で販売中です。

こちらはソニーのワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホンのフラッグシップモデルです。業界最高クラスのノイズキャンセリング性能を誇り、高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1に加え、統合プロセッサーV1を新搭載することで、より静寂なリスニング環境を提供します。

専用設計の30mmドライバーユニットにより、自然で伸びのある高音質を実現。最長30時間の連続再生が可能で、クイック充電にも対応しています。洗練されたデザインと快適な装着感も特徴で、日常生活から長距離移動まで、様々なシーンで活躍します。

Bose QuietComfort Ultra Headphones:

2023年10月19日に発売されたBose QuietComfort Ultra Headphones(ボーズ クワイアットコンフォート ウルトラ ヘッドホン)はAmazonで54,000円で販売中です。

こちらは、ボーズのノイズキャンセリングヘッドホンの最上位モデルです。業界最高クラスのノイズキャンセリング性能と、ボーズ独自の没入型オーディオ「Immersive Audio」を搭載し、まるで目の前で演奏されているかのようなリアルな音場体験を提供します。

快適な装着感と軽量設計により長時間の使用にも適しており、バッテリー駆動時間は最大24時間(Immersive Audio使用時は最大18時間)です。高音質な通話性能や、複数のデバイスとのマルチポイント接続にも対応し、日常使いから移動中のリスニングまで、あらゆるシーンで優れたオーディオ体験を実現します。

Apple AirPods Max:

2020年12月に発売されたApple AirPods MaxはAmazonで81,374円(税込)で販売中です。

こちらはAppleから発売された本格的なオーバーイヤー型ワイヤレスヘッドホンです。Apple製品との連携が非常にスムーズで、独自のH1チップを搭載し、強力なアクティブノイズキャンセリングと外部音取り込みモードを提供します。

注目すべきは、ダイナミックヘッドトラッキングによるパーソナライズされた空間オーディオで、まるで音源が常に頭の周りに固定されているかのような臨場感あふれる体験を可能にします。高品質な素材と洗練されたデザインも特徴で、音質とAppleエコシステムとの親和性を重視するユーザーに最適です。2024年にはUSB-C充電に対応したモデルも登場し、利便性が向上しています。

Sennheiser Momentum 4 Wireless:

2022年8月23日に発売されたSennheiser Momentum 4 Wireless(ゼンハイザー モメンタム フォー ワイヤレス)はAmazonで38,800円(税込)で販売中です。

こちらはゼンハイザーのワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホンの主力モデルです。最大60時間という非常に長いバッテリー駆動時間が最大の特長で、頻繁な充電の手間を省きます。

ゼンハイザーらしい高音質も魅力で、42mmダイナミックドライバーにより、豊かな低音からクリアな高音までバランスの取れたサウンドを提供。アダプティブノイズキャンセリングと外音取り込み機能も搭載し、周囲の環境に合わせて最適なリスニング環境を自動で調整します。タッチコントロールによる直感的な操作や、快適な装着感も兼ね備え、長時間のリスニングにも適しています。

まとめ:価格の比較

ソニーの最新モデル WH-1000XM6 は、ソニーストア価格で59,400円(税込)です。これを他の最新フラッグシップモデルと比較すると、Bose QuietComfort Ultra Headphones(54,000円)よりは高価ですが、Apple AirPods Max(81,374円)よりは安価な価格設定となっています。

したがって、WH-1000XM6の価格は、最新の高性能ノイズキャンセリングヘッドホン市場においては、中間的な価格帯であり、一概に「高い」とも「安い」とも言えない、機能と価格のバランスを考慮する必要があるモデルと言えるでしょう。

今回比較したモデルの中で最も安くお買い得と言えるのは、Sennheiser Momentum 4 Wirelessです。Amazonで38,800円(税込)と、他のモデルと比較して大幅に安価でありながら、最大60時間の長時間バッテリーや高音質、アダプティブノイズキャンセリングといった充実した機能を備えています。価格を重視しつつ、質の高いリスニング体験を求めるユーザーにとっては非常に魅力的な選択肢となります。

また、前モデルである Sony WH-1000XM5 も41,070円(税込)と、最新モデルにこだわらなければ引き続きコストパフォーマンスの高い選択肢と言えるでしょう。

デザインと装着性:使い勝手と所有感を満たすソニー WH-1000XM6 の外観と携帯性

Sony WH-1000XM6 実機 ブラックが折りたたんだ状態で置かれている。

ここでは、ソニーの最新ワイヤレスヘッドホン「WH-1000XM6」が、日常的な使い勝手と所有する喜びをどのように満たしてくれるのか、その外観デザイン、進化した装着感、そして改善された携帯性について、前モデル「WH-1000XM5」との比較を交えながら、実際に手に取って感じた魅力をお伝えしていきます。

洗練されたデザインと待望の機構復活

WH-1000XM6を手に取ると、まずその洗練された佇まいに心惹かれます。前モデルWH-1000XM5のデザインコンセプトを継承しつつ、より機能美を追求した印象です。マットな質感は指紋がつきにくく、日常的に使う上で嬉しいポイントだと感じました。そして何より、多くのユーザーが待ち望んでいたであろう「折りたたみ機構」が復活した点は大きな進化です 。

WH-1000XM5では省略されていたこの機構のおかげで 、通勤カバンや旅行バッグへの収納が格段にしやすくなりました。実際に折りたたんでみると、ヒンジ部分にはMIM(金属粉末射出成形)加工を施した金属が使われており 、カチッとした節度感と高い耐久性を感じさせ、所有感を満たしてくれます。

携帯性と使いやすさを向上させるキャリングケース

Sony WH-1000XM6のキャリングケース シルバー

折りたたみ機構の復活に合わせて、付属のキャリングケースも大幅に改良されました。WH-1000XM5のケースも本体が収納されていないときは薄くなる工夫がありましたが 、WH-1000XM6のケースはさらにコンパクトになり、持ち運びの負担が軽減されています 。特に感動したのは、開閉部分が従来のジッパー式からマグネット式に変更された点です 。

これにより、ケースからの出し入れが片手でもスムーズに行えるようになり、例えば移動中にサッと取り出して音楽を聴き始めたい時や、逆に急いで仕舞いたい時に非常に便利だと感じました。些細な変更に思えるかもしれませんが、日常的な使い勝手に大きく貢献する改良点です。

長時間でも快適な装着感へのこだわり

装着感はヘッドホン選びの重要なポイントですが、WH-1000XM6はその点でも抜かりありません。まず、ヘッドバンドがWH-1000XM5のスリムなデザインから幅広のデザインに変更されました 。これにより、頭頂部にかかる圧力が分散され、長時間装着していても負担を感じにくくなったのは明らかです。実際に数時間連続で使用してみましたが、以前のモデルで感じた局所的な圧迫感がかなり軽減されていました。

イヤーパッドも進化しており、WH-1000XM6では厚みを増し、より伸縮性のある柔らかな素材が採用されています 。耳全体を優しく包み込むようなフィット感で、高い遮音性と快適な装着性を両立しています。一部の意見では側圧が若干強くなったと感じる方もいるようですが 、私自身はむしろ密閉性が高まり、より音楽に集中できるようになったと感じました。重量はWH-1000XM5の約250gに対し 、WH-1000XM6約254gとわずかに増加しましたが 、このヘッドバンドとイヤーパッドの改良により、実際の重さ以上に軽く感じられるほど快適でした。

細部への配慮が生む優れた操作性と所有感

Sony WH-1000XM6 ブラックのボタン

WH-1000XM6は、細かな部分のデザイン変更によって、操作性や所有感も向上しています。例えば、電源ボタンの形状が変更されました。WH-1000XM5ではNC/AMBボタンと同じ細長い形状だったため、時折、手探りでの操作に迷うことがありましたが 、WH-1000XM6では丸型で少し凹んだ配置になり、指先での判別が格段にしやすくなりました 。これはヘッドホンを装着したまま操作する際に非常に直感的で、ストレスフリーな体験をもたらしてくれます。

また、首掛け時のイヤーカップの向きも改善されています。WH-1000XM5ではイヤーパッドが外側を向くように回転していましたが 、WH-1000XM6では内側に回転する仕様に変更されました 。これにより、首にかけた際に衣服に引っかかりにくく、見た目もスマートになったと感じます。こうした細やかな配慮の積み重ねが、日々の満足度を高めてくれるのです。

まとめ:デザインと装着性

  • 折りたたみ機構の復活と質感の高いヒンジ: 携帯性が大幅に向上し、MIM加工金属採用で所有感も満たされる 。
  • コンパクトで使いやすいキャリングケース: マグネット式開閉で出し入れがスムーズに 。
  • 進化したヘッドバンドとイヤーパッド: 幅広ヘッドバンドと厚みのあるイヤーパッドにより、長時間の装着でも快適性が向上し、圧迫感が軽減された 。
  • 向上した操作性とデザイン性: 判別しやすくなった電源ボタンや、スマートな首掛けスタイルを実現するイヤーカップの回転方向の変更など、細部への配慮が光る 。
  • わずかな重量増も気にならない快適性: 約4gの微増はあるものの、装着感の改善により重さを感じさせにくい

【進化の核心①】ノイズキャンセリング性能:WH-1000XM6 で別次元の静寂へ

Sony WH-1000XM6を装着する女性の頭部

ここでは、ソニーのWH-1000Xシリーズの真骨頂ともいえるノイズキャンセリング性能が、最新モデル「WH-1000XM6」でどのように別次元の静寂へと進化したのかを徹底的に解剖していきます。

新開発のプロセッサー、増強されたマイクシステム、そして賢く最適化する機能がもたらす圧倒的な没入感を、前モデル「WH-1000XM5」との比較を交えながら、実際に体験して感じた驚きとともにお伝えします。

テクノロジーの結晶が生み出す、未体験の静寂空間

WH-1000XM6のノイズキャンセリング性能の進化は、まさに目を見張るものがあります。その中核には、新開発の「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN3」が搭載されています 。このQN3は、WH-1000XM5に搭載されていたQN1の実に7倍以上という圧倒的な信号処理能力を誇ります 。

さらに、ノイズを拾うマイクの数も大幅に増強。WH-1000XM5では左右合計8基だったマイクが、WH-1000XM6では1.5倍の左右合計12基へと進化しました 。特に内側に配置されたフィードバックマイクが左右それぞれ2基に強化されたことで、より精密なノイズキャンセルが可能になったとのことです 。

実際にWH-1000XM6を装着して騒がしいカフェに入った瞬間、まるで周囲の音がボリュームダウンしたかのような静けさに包まれました。コーヒーを淹れる音や人々の話し声がスッと遠のき、自分の思考や目の前の作業に深く集中できる感覚は、これまでのヘッドホンでは味わえなかったものです。この静寂感は、QN3の高い処理能力と12個のマイクが的確に周囲のノイズを捉え、打ち消している証拠だと感じました。

WH-1000XM5から飛躍的に向上した、ノイズ除去の精度と範囲

前モデルのWH-1000XM5も非常に高いノイズキャンセリング性能を持っていましたが、WH-1000XM6はそれをさらに凌駕します。特に違いを感じたのは、中高音域のノイズ、とりわけ人の声の遮断性能です。WH-1000XM5では少し気になっていた周囲の会話が、WH-1000XM6では驚くほどクリアに抑制され、音楽を再生していなくても、まるで自分だけの空間にいるような静けさを得られます 。

電車の走行音のような低音域のノイズ除去性能も向上しており、以前よりも広い周波数帯域でノイズが効果的にカットされているのを実感しました 。

この進化は、プロセッサーとマイク数の強化に加え、ノイズキャンセリング機能をユーザーの装着状態や環境に合わせて自動で最適化する「アダプティブNCオプティマイザー」の恩恵も大きいでしょう 。WH-1000XM5の「オートNCオプティマイザー」から進化したこの機能は、メガネの有無や髪型による装着ズレ、さらには気圧の変化までリアルタイムで検知し、常に理想的なノイズキャンセリング効果を提供してくれます 。

飛行機内での使用を想定すると、気圧の変化にも対応してくれるのは非常に心強い機能です。実際に何度か装着し直してみましたが、その都度、最適な状態に調整されているのか、圧迫感が少なく、常に安定した静寂が得られました 。

日常のあらゆるシーンを、自分だけの特別な空間に

WH-1000XM6のノイズキャンセリングは、ただ静かなだけでなく、「心地よい静寂」を提供してくれる点が素晴らしいと感じました。ノイズキャンセリング特有の圧迫感がほとんど感じられないため 、長時間装着していても疲れにくく、音楽はもちろん、読書や勉強、あるいは何もせずにリラックスしたい時など、あらゆるシーンでその恩恵を最大限に享受できます。

例えば、休日に自宅で映画『ゴジラ-1.0』を鑑賞した際、周囲の生活音を一切気にすることなく、作品の世界観にどっぷりと浸ることができました。また、LiSAさんの「紅蓮華」のようなアップテンポな楽曲を聴けば、周囲の騒音に邪魔されることなく、力強いボーカルと楽器の細やかな音まではっきりと楽しむことができ、音楽との一体感が格段に高まりました。

これほどまでに周囲の音を気にせず、自分だけの世界に没入できる体験は、WH-1000XM6ならではの魅力と言えるでしょう。

まとめ:WH-1000XM6のノイズキャンセリング性能

  • 新開発プロセッサー「QN3」搭載: WH-1000XM5のQN1と比較して約7倍以上の圧倒的な処理能力を実現 。
  • マイク数の大幅増加: 左右合計12基(WH-1000XM5比1.5倍)のマイクでノイズをより高精度に集音 。特にフィードバックマイクの強化が貢献 。
  • 進化した「アダプティブNCオプティマイザー」: 装着状態や周囲の環境、気圧変化に合わせてノイズキャンセリングをリアルタイムで自動最適化 。
  • 広帯域でのノイズ除去性能向上: 低音域はもちろん、WH-1000XM5と比較して中高音域や人の声の遮音性が飛躍的に向上し、より無音に近い状態を実現 。
  • 圧迫感の少ない自然な静寂: 効果的なノイズ除去ながら、不快な圧迫感がほとんどなく、長時間の使用でも快適 。
  • 圧倒的な没入体験: 日常のあらゆるシーンで周囲の騒音を気にせず、音楽やコンテンツに深く集中できる。

【進化の核心②】音質:プロセッサー刷新と匠の技で、魂を揺さぶるサウンドに

Sony WH-1000XM6を装着する女性

ここでは、ソニーの最新ワイヤレスヘッドホン「WH-1000XM6」が、どのようにして私たちの魂を揺さぶるほどの高音質を実現したのか、その核心に迫ります。

プロセッサーの刷新、ドライバーユニットの緻密な改良、そして著名なサウンドエンジニアたちの匠の技が融合することで生まれた、圧倒的なサウンドクオリティ。前モデル「WH-1000XM5」と比較しながら、実際に様々な楽曲を聴いて感じた感動と、その進化のポイントを詳しくお伝えしていきます。

テクノロジーと匠の技が織りなす、音質の新たな地平

WH-1000XM6の音質進化の背景には、いくつかの重要な技術的ブレイクスルーがあります。まず、ノイズキャンセリング性能でも触れた新開発の「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN3」と、新たに搭載された「統合プロセッサーV2」のコンビネーションが挙げられます 。

特にQN3は、D/A変換技術を発展させ、量子化ノイズを先読み計算して最適な処理を行う新開発の「先読み型ノイズシェーパー」を搭載しています 。

これにより、急峻な音の立ち上がりに対する応答性が格段に向上し、迫力ある低音のエネルギー感や、クリアでスピード感のある高音質が実現されました 。

ドライバーユニットも、WH-1000XM6専用設計の30mm口径へと進化を遂げています 。振動板には、柔らかいエッジ部と、WH-1000XM5よりもさらに剛性を高めたドーム部を両立したカーボンファイバーコンポジット素材を使用 。さらに、内部の空気の流れを最適化するソニー独自開発の穴を設けたボイスコイルボビン構造を採用することで、高音域の再現性が向上し、より滑らかで伸びのある高音域再生が可能になりました 。

これらのハードウェアの進化に加え、WH-1000XM6では、ランディ・メリル氏やクリス・ゲーリンジャー氏といった世界的に著名な4名のサウンドエンジニアと開発段階から共創し、音質チューニングが行われた点も注目すべきで点です 。これにより、アーティストが本当に届けたい音を忠実に再現することを目指したといいます 。

WH-1000XM5を凌駕する、緻密かつダイナミックなサウンド体験

実際にWH-1000XM6で音楽を聴いてみると、前モデルWH-1000XM5から音質が格段に進化したことを瞬時に感じ取ることができました。全体として、ジャンルを選ばないバランスの良さが一層際立ち、音の解像度が飛躍的に向上している印象です 。例えば、Clairoの「Juna」を再生すると、アナログ的な温かみと現代的な解像感が共存する、非常に音楽的なサウンドが広がります。

ボーカルの息遣いや細かなニュアンスはより生々しく、リズム隊の重厚感と鮮明さが両立しており、楽曲の持つ魅力を余すところなく引き出してくれます。

特に印象的だったのは、低音域の表現力です。WH-1000XM5も十分な低音でしたが、WH-1000XM6では、より深く、そしてタイトに沈み込むような低音に進化しています 。米津玄師の「KICK BACK」を聴くと、そのパワフルかつ肉厚な中低域の音圧に圧倒されると同時に、高域が全く埋もれることなくクリアに聴こえてくるのには驚きました 。

WH-1000XM5では時に低音が若干膨らんで聴こえる場面もありましたが、WH-1000XM6ではそのようなことはなく、タイトでコントロールされた低音が楽曲全体を引き締めています 。また、中島美嘉の「Find The Way」のようなボーカル中心の楽曲では、SN感の向上により、ボーカルの存在感が一層際立ち、微細な感情表現まで手に取るように伝わってきました 。

音の広がりと定位感、そして「アーティストの意図」を体感

WH-1000XM6は、音の広がりや定位感においても大きな進化を遂げています。アコースティックな楽曲、例えばダイアナ・クラールの「月とてもなく」を聴くと、各楽器の音色がWH-1000XM5よりもさらに明確に分離し、それぞれの楽器がどこで鳴っているのか、その位置関係まで手に取るようにわかります 。まるで目の前で演奏しているかのような臨場感は、まさに注目すべき点です。

口コミ情報では「音の広がりがWH-1000XM5とは全く違うこと、倍以上に広く感じること」が指摘されていましたが 、私自身もその表現に強く共感しました。

ヒップホップの楽曲、例えばBIAとJIDの「LIGHTS OUT」では、女性ラッパーのラップがWH-1000XM5よりもさらに鮮明になり、低音域に埋もれることなく、リリックの一つ一つがクリアに聴き取れるようになりました 。これは、専用設計ドライバーユニットの高音域再現性の向上と、先読み型ノイズシェーパーによるクリアな音質が貢献しているのでしょう 。

サウンドエンジニアとの共創によって「アーティストの意図した音をありのままに届ける」という目標が、単なるスローガンではなく、実際に製品の音として結実していることを強く感じました。

まとめ:音質

  • 新開発プロセッサーQN3と統合プロセッサーV2: 「先読み型ノイズシェーパー」により、音の立ち上がりが改善され、クリアで迫力のあるサウンドを実現 。
  • 進化した専用設計30mmドライバーユニット: ドーム部の剛性向上と新開発ボイスコイルボビン構造により、特に高音域の再現性が向上し、滑らかで伸びのある高音を実現 。
  • 著名サウンドエンジニアとの共創チューニング: アーティストの意図を忠実に再現する、バランスの取れた高音質を追求 。
  • WH-1000XM5からの飛躍的な音質向上:
  • よりバランスが良く、ジャンルを選ばない音質へ 。
  • 低音はより深くタイトに、中音域は滑らかで明瞭に、高音域はクリアで伸びやかに 。
  • 音の広がりと定位感が大幅に向上し、ボーカルや楽器の存在感が際立つ 。
  • ラップなどの細かいニュアンスも鮮明に聴き取れるように 。
  • 微細な音の描写力とSN感の向上: これまで聴こえにくかった細かな音も明瞭に再現 。

劇的進化!リモートワークにも最適なクリア通話品質と自然な外音取り込み

Sony WH-1000XM6のマイク:片側で6個。左右合計12個

ここでは、ソニーの最新ワイヤレスヘッドホン「WH-1000XM6」が、日々のコミュニケーションや周囲の音との関わり方をどのように変革するのか、その劇的に進化した通話品質と、より自然になった外音取り込み機能に焦点を当てて解説します。

マイク性能の向上、AI技術の粋を集めた音声処理、そして細部への配慮が生み出すクリアなコミュニケーション体験を、前モデル「WH-1000XM5」との比較を交えながら、実際に試して感じた驚きとともにお届けします。これでもう、騒がしい場所でのオンライン会議や、ヘッドホンをつけたままでのちょっとした会話に悩むことはありません。

AIがアシストする、かつてないほどクリアな通話体験

WH-1000XM6の通話品質は、前モデルWH-1000XM5から目覚ましい進化を遂げています。その秘密は、ハードウェアとソフトウェア両面からのアプローチにあります。まず、マイクの数が強化され、WH-1000XM6では合計6つのマイクとソニー独自のAIアルゴリズムを組み合わせたAIビームフォーミング技術を搭載しています 。これにより、口元への指向性がWH-1000XM5の4マイクシステムよりもさらに鋭くなり、自分の声だけを的確に拾い上げてくれるのです 。

さらに、5億サンプルを超えるAIの機械学習によって構成された進化したノイズリダクションAIが、自分の声と周囲の環境ノイズを巧みに分離 。実際に、賑やかなカフェからオンライン会議に参加してみましたが、相手からは「非常にクリアに聞こえる」「周りの雑音がほとんど気にならない」と驚きの声が上がりました。

WH-1000XM5でも十分に高性能でしたが、WH-1000XM6では、まるで静かな室内で話しているかのような自然な音声伝達が可能になったと感じます。加えて、マイク周辺に施された風ノイズ低減構造のおかげで、風の強い日に屋外で通話した際も、相手に不快な風切り音を届けることなく、スムーズな会話ができました 。

LE Audio対応で、より自然な音声コミュニケーションへ

WH-1000XM6は、次世代のBluetoothオーディオ規格である「LE Audio」接続時に、スーパーワイドバンドに対応した点も大きな進化です 。これにより、従来の2倍の帯域で音声伝送が可能となり、通話音声がより自然でクリアに聞こえるようになりました 。

対応スマートフォンとの組み合わせが必要ですが、この機能によって、まるで相手がすぐそばで話しているかのような、臨場感のあるコミュニケーションが期待できます。日常の電話はもちろん、ボイスチャットを利用するゲームなどでも、より質の高い音声体験が得られます。

まるでヘッドホンをしていないかのような、自然な外音取り込み

WH-1000XM6は、外音取り込み機能も格段に進化しています。ノイズキャンセリング性能向上の恩恵でもあるマイク数の増加(左右合計12基)により、周囲の音をより自然に取り込めるようになりました 。WH-1000XM5の外音取り込みモードでは、時折「サーッ」というホワイトノイズが気になることがありましたが、WH-1000XM6ではそのホワイトノイズが劇的に低減され、ほとんど気にならないレベルになっています 。

実際にオフィスでWH-1000XM6の外音取り込みモードを試したところ、同僚の声やキーボードのタイプ音などが非常に自然に聞こえ、ヘッドホンを装着していることを忘れるほどでした。これなら、音楽を聴きながらでも、急なアナウンスを聞き逃したり、話しかけられた際にスムーズに対応したりすることが可能です。

スピーク・トゥ・チャット」機能と併用すれば、まさにハンズフリーでシームレスなコミュニケーションが実現します。WH-1000XM5と比較しても、その自然さとクリアさは一段と向上しており、日常生活におけるヘッドホンの新しい使い方を提案してくれるかのようです。

まとめ:劇的に進化した通話品質と自然な外音取り込み

  • 進化したAIビームフォーミング: 6つのマイクとAIアルゴリズムにより、口元への指向性が向上し、自分の声をクリアに集音 。
  • 強化されたノイズリダクションAI: 5億サンプルを超えるAI学習により、周囲の騒音と自分の声を高精度に分離 。
  • 風ノイズ低減構造: 風の強い場所でもクリアな通話を実現 。
  • LE Audio スーパーワイドバンド対応: 対応機器との接続で、より自然で高品質な通話音声を提供 。
  • 自然な外音取り込み機能: マイク数の増加により、周囲の音がより自然な聞こえ方に進化し、ホワイトノイズも大幅に低減 。
  • 向上した実用性: リモートワークでのオンライン会議や日常生活でのとっさの会話など、あらゆるシーンでWH-1000XM5以上に快適なコミュニケーションをサポート。

新機能:ソニー WH-1000XM6 の「360 Upmix for Cinema」と進化した接続性

Sony WH-1000XM6の360 Upmix for Cinema

ここでは、ソニーの最新ワイヤレスヘッドホン「WH-1000XM6」が、卓越したノイズキャンセリング性能や高音質に加えて、私たちのエンターテインメント体験をどのように深化させ、日々の利便性を向上させてくれるのか、新たに追加された魅力的な機能や進化した接続性に焦点を当ててご紹介します。

特に注目すべきは、映画や動画コンテンツの音響体験を一変させる可能性を秘めた「360 Upmix for Cinema」。さらに、マルチポイント接続の改善や新しいアプリ機能など、使えば使うほどその恩恵を実感できる細やかな進化点について、実際に試した感想を交えながら詳しく解説していきます。

映画館の臨場感を、いつでもどこでも:「360 Upmix for Cinema」

WH-1000XM6の最もエキサイティングな新機能の一つが、ソニー独自の立体音響技術を駆使した「360 Upmix for Cinema」です 。これは、普段私たちがスマートフォンやタブレットで楽しんでいる映画やドラマ、アニメなどのステレオ音源を、まるで映画館で聴いているかのような臨場感あふれる立体的なサウンドにリアルタイムで変換してくれるというもの 。専用アプリ「Sony Sound Connect」からこの機能をオンにするだけで、再生するアプリの種類を問わずに利用できる手軽さも魅力です 。

実際にNetflixでアニメ「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」を視聴してみたところ、その効果は絶大でした。セリフはクリアなままに、効果音やBGMが前後左右、そして上下方向にも広がり、モビルスーツの戦闘シーンでは爆発音やビームの音が頭上を飛び交うような迫力を体験。これまでのヘッドホンでは得られなかった、包み込まれるような音場は、まさに「いつでも・どこでも映画館」という言葉がぴったりです。

WH-1000XM5でも360 Reality Audioには対応していましたが、この「360 Upmix for Cinema」は、より幅広いコンテンツで手軽に立体音響を楽しめるようになり、エンタメ体験の質を格段に向上させてくれると実感しました。

よりスムーズになったデバイス連携:進化したマルチポイント接続とマイク操作

日々の使い勝手に直結する接続性も、WH-1000XM6では着実に進化しています。特にマルチポイント接続の仕様変更は、複数のデバイスを使い分ける現代のライフスタイルにおいて非常に大きなメリットだと感じました。WH-1000XM5では、2台の機器に同時接続した際、先に音声を再生したデバイスが優先される「先勝ち」仕様でしたが、WH-1000XM6では、後から操作したデバイスの音声に切り替わる「後勝ち」仕様に変更されました 。

これにより、例えばノートパソコンで作業中にスマートフォンの着信に応答したり、タブレットで動画を観ている途中でノートパソコンの通知音を確認したりといった操作が、再生中の機器をわざわざ停止させることなく、よりシームレスに行えるようになりました。

また、オンライン会議が日常的になった今、地味ながら非常に便利なのが、ヘッドホン本体のボタンでマイクのON/OFFを簡単に切り替えられる機能です 。WH-1000XM6では、NC/AMBボタンを2回押すだけでマイクのミュート操作が可能になりました 。これにより、会議中に咄嗟にミュートしたい時など、PCやスマートフォンの画面を操作することなく、素早く対応できるので大変重宝しています。

自分好みのサウンドを追求:アプリ機能の強化

Sony WH-1000XM6のアプリ

専用アプリ「Sony Sound Connect」も進化し、より細やかなカスタマイズが可能になりました。WH-1000XM5では5バンドだったイコライザーが、WH-1000XM6では10バンドへと拡張されました 。これにより、低音から高音まで、より自分の好みに合わせた精密な音質調整が行えるようになり、様々なジャンルの音楽を自分にとって最高のバランスで楽しむことができます。

さらに、アプリには新たに「BGMモード」が追加されました 。このモードをオンにすると、再生している音楽がまるで遠くのスピーカーから流れているかのように、少し控えめな音量で聴こえるようになります 。作業中に音楽を流したいけれど、あまり主張しすぎないでほしい、といったシチュエーションに最適で、集中力を維持しながら心地よく音楽を楽しみたい時に活用しています。

未来を見据えた最新Bluetooth規格への対応

WH-1000XM6は、BluetoothのバージョンもWH-1000XM5のVer.5.2からVer.5.3へとアップデートされています 。これに伴い、対応プロファイルにはTMAP(Telephony and Media Audio Profile)やPBP(Public Broadcast Profile)が追加され、対応コーデックには新たにLC3が加わりました 。

LC3は、SBCと比較して低遅延かつ高品質な音声伝送を可能にするコーデックであり、LE Audioの標準コーデックとしても採用されています。これにより、将来的にLE Audioが普及した際にも、WH-1000XM6はその恩恵を十分に受けることができ、より快適なワイヤレスリスニング体験が期待できます。

まとめ:エンタメ体験を深化させる新機能群と進化した接続性

  • 新機能「360 Upmix for Cinema」: ステレオ音源を映画館のような臨場感あふれる立体音響に変換し、映画や動画視聴体験を格段に向上 。
  • 進化したマルチポイント接続: 「後勝ち」仕様への変更により、複数デバイス間の音声切り替えがよりスムーズに 。
  • 便利なマイクON/OFF機能: 本体ボタンで素早くマイクミュートが可能になり、オンライン会議などで重宝 。
  • アプリ機能の強化: イコライザーが5バンドから10バンドへ増加し、より細やかな音質調整が可能に 。集中したい時に最適な「BGMモード」も追加 。
  • 最新Bluetooth規格対応: Bluetooth Ver.5.3、新プロファイル(TMAP, PBP)、新コーデック(LC3)に対応し、将来的な拡張性も確保 。

バッテリー持続時間と充電性能 – WH-1000XM6の実用性と利便性をチェック

ここでは、ソニーの最新ワイヤレスヘッドホン「WH-1000XM6」が、私たちの日常生活や長時間の移動において、どれほどの安心感と利便性をもたらしてくれるのか、そのバッテリー持続時間と充電性能に焦点を当てて詳しく見ていきます。

音楽を思う存分楽しむためのスタミナ、いざという時の急速充電、そして新たに追加された便利な充電機能など、前モデル「WH-1000XM5」との比較も交えながら、実際の使用感とともにお伝えします。

音楽再生は従来通りの安心感、ただし通話時間には変化も

WH-1000XM6の連続音声再生時間は、ノイズキャンセリングON時で最大30時間、OFF時で最大40時間となっており、これは前モデルWH-1000XM5から変更ありません 。この再生時間は非常に優秀で、私自身、一度フル充電しておけば、通勤や通学、さらには週末のちょっとした旅行などでもバッテリー切れを心配することはほとんどありませんでした。

例えば、平日は毎日2時間程度の音楽再生とノイズキャンセリングを利用しても、週末まで充電なしで余裕をもって使用できる感覚です。

一方で、連続通話時間については少し注意が必要です。ノイズキャンセリングON時の最大24時間という点はWH-1000XM5と同じですが、ノイズキャンセリングOFF時の連続通話時間は、WH-1000XM5が最大32時間だったのに対し、WH-1000XM6では最大28時間と若干短縮されています 。オンライン会議などで長時間通話する機会が多い方は、この点を考慮しておくと良いでしょう。

とはいえ、最大28時間というのも十分な長さであり、日常的な通話利用で困ることはまずないと感じました。

急なバッテリー切れにも対応、頼れる急速充電と「聞きながら充電」

うっかり充電を忘れてしまっても、WH-1000XM6なら安心です。前モデルWH-1000XM5から引き続き、USB PD(Power Delivery)充電に対応しており、わずか3分間の充電で最大約3時間の再生が可能です 。朝の忙しい時間帯や、外出直前にバッテリー残量が少ないことに気づいても、短時間でリカバリーできるのは非常に心強いポイントです。実際に、家を出る前にサッと充電するだけで、通勤中の音楽再生には十分な時間を確保できました。

さらに、WH-1000XM6で新たに対応したのが「聞きながら充電」機能です 。これは文字通り、ヘッドホンを充電しながら音楽を聴いたり通話したりできるというもの。長時間のフライト中や、デスクワークで集中したいけれどバッテリー残量が心許ない、といったシチュエーションで非常に役立ちます。

これまでは充電中はヘッドホンが使えないという制約がありましたが、この機能のおかげで、バッテリー残量を気にすることなく、途切れることなく音楽やコンテンツを楽しめるようになりました。なお、フル充電までの時間は約3.5時間で、これはWH-1000XM5から変更ありません 。

まとめ:バッテリー持続時間と充電性能

  • 連続音声再生時間: ノイズキャンセリングON時で最大30時間、OFF時で最大40時間と、WH-1000XM5同等の十分なスタミナを維持 。
  • 連続通話時間: ノイズキャンセリングOFF時で最大28時間と、WH-1000XM5の最大32時間からやや短縮 。
  • 急速充電対応: USB PD充電により、3分間の充電で最大約3時間の再生が可能 。
  • 新機能「聞きながら充電」: 充電中でもヘッドホンを使用可能になり、利便性が向上 。
  • 充電時間: フル充電までは約3.5時間 。

徹底比較:ソニー WH-1000XM6 と WH-1000XM5 の違い・進化点を検証

Sony WH-1000XM6 本体 2台 ブラックとシルバー

ここでは、ソニーの最新フラッグシップワイヤレスヘッドホン「WH-1000XM6」と、依然として高い人気を誇る前モデル「WH-1000XM5」の主要な違いを徹底的に比較。

買い替えを検討しているWH-1000XM5ユーザーや、どちらのモデルを購入しようか迷っている方に向けて、それぞれの進化点と価格差を考慮した上での判断材料を提示します。

音質、ノイズキャンセリング、通話品質からデザイン、携帯性、新機能に至るまで、あらゆる角度から両モデルを検証し、あなたにとって最適な選択はどちらなのか、一緒に考えていきましょう。

WH-1000XM6 と WH-1000XM5 の主な違い

以下に、WH-1000XM6とWH-1000XM5の主な違いを項目別にまとめました。

音質関連

高音質ノイズキャンセリングプロセッサー:

  • WH-1000XM5: 高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1と統合プロセッサーV1を搭載
  • WH-1000XM6: 新開発の高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN3と統合プロセッサーV2を搭載。QN3はQN1の約7倍以上の信号処理能力

ドライバーユニット:

  • WH-1000XM5: 専用設計30mmドライバーユニット。カーボンファイバーコンポジット素材使用
  • WH-1000XM6: WH-1000XM6専用設計30mmドライバーユニット。柔らかいエッジ部と、XM5よりもさらに剛性を高めたドーム部を両立したカーボンファイバーコンポジット素材を使用。内部の空気の流れを最適化する独自開発の穴を設けたボイスコイルボビン構造を採用し、高音域の再現性が向上

D/A変換技術:

WH-1000XM6に、量子化ノイズを先読み計算して最適な処理をする新開発の「先読み型ノイズシェーパー」をQN3に搭載

音質チューニング:

WH-1000XM6では、著名なサウンドエンジニア4名(ランディ・メリル氏、クリス・ゲーリンジャー氏など)と共創してチューニングを実施

音の表現:

多くのレビューで、WH-1000XM6はWH-1000XM5と比較して、バランスの良い高音質、滑らかで明瞭な中音域、向上した低音性能、音の深みと広がりの増加、ボーカルの存在感向上などが指摘されています

ノイズキャンセリング性能

プロセッサー: WH-1000XM6は新開発QN3により処理能力が大幅向上

マイク数:

  • WH-1000XM5: 左右合計8基
  • WH-1000XM6: 左右合計12基 (XM5比1.5倍)、特にフィードバックマイクを強化

最適化機能:

  • WH-1000XM5: オートNCオプティマイザー
  • WH-1000XM6: アダプティブNCオプティマイザー。1000Xシリーズ最高レベルの精度でリアルタイム最適化

効果: WH-1000XM6はより広い周波数帯域で音を遮断し、中高音域や人の声の遮音性が向上、圧迫感が低減されたとされています

外音取り込み機能

WH-1000XM6はマイク数の増加により、より自然な聞こえ方に改善され、ホワイトノイズも低減したと評価されています

通話品質

AIビームフォーミング:

  • WH-1000XM5: 会話用に左右合計4基のマイクを使用
  • WH-1000XM6: 6つのマイクとAIアルゴリズムの組み合わせにより、口元への指向性を高める

ノイズリダクションAI: WH-1000XM6ではアルゴリズムも進化

LE Audio スーパーワイドバンド: WH-1000XM6はLE Audio接続時の通話で従来の2倍の帯域で音声伝送が可能になり、より自然でクリアな音声を実現

デザイン・装着感・携帯性

折りたたみ機構:

  • WH-1000XM5: 廃止
  • WH-1000XM6: 折りたたみ機構が復活

キャリングケース:

  • WH-1000XM5: ジッパー式開閉
  • WH-1000XM6: コンパクトになり、マグネット式開閉でより簡単になった

ヘッドバンド:

  • WH-1000XM5: スリムなデザイン
  • WH-1000XM6: 幅広デザインで快適性と安定性が向上

イヤーパッド: WH-1000XM6は厚みが増し、伸縮性のある柔らかな素材を使用し、装着性と遮音性を向上

重量:

  • WH-1000XM5: 約250g
  • WH-1000XM6: 約254g

電源ボタン: WH-1000XM6は丸型で少し凹んだ配置になり、指先で判別しやすくなった

首掛け時の向き:

  • WH-1000XM5: イヤーパッドが外側を向くように回転
  • WH-1000XM6: イヤーパッドが内側に回転する仕様に変更

その他の機能

立体音響: WH-1000XM6に、ソニー独自の立体音響技術を使った「360 Upmix for Cinema」機能が追加

マルチポイント機能:

  • WH-1000XM5: 2台同時接続、先に接続したデバイス側が優先になる「先勝ち」仕様
  • WH-1000XM6: 2台同時接続、再生中の機器を停止しなくても別機器を操作すれば切り替えができる「後勝ち」仕様に変更

マイクON/OFF: WH-1000XM6は、NC/AMBボタンを2回押すだけでマイクのON/OFFを切り替えられる機能が追加

アプリ: WH-1000XM6の専用アプリ「Sony Sound Connect」では、イコライザーのバンド数が5バンドから10バンドに増加し、「BGMモード」が追加

充電: WH-1000XM6は「聞きながら充電」に対応

Bluetooth:

バージョン: WH-1000XM5はVer.5.2、WH-1000XM6はVer.5.3

対応プロファイル: WH-1000XM6はA2DP, AVRCP, HFP, HSPに加えてTMAP, PBPが追加

対応コーデック: SBC, AAC, LDACは継続。WH-1000XM6はさらにLC3に対応

バッテリー持続時間

連続音声再生時間: NC ON時 最大30時間 / NC OFF時 最大40時間で変更なし

連続通話時間: WH-1000XM5はNC OFF時 最大32時間。WH-1000XM6はNC OFF時 最大24時間(NC ON時)、最大28時間(NC OFF時)。NC OFF時の通話時間が短縮されています。

買い替え・新規購入の判断ポイント

WH-1000XM5は依然として非常に高性能なワイヤレスヘッドホンであり、そのノイズキャンセリング性能や音質に満足しているユーザーも多いでしょう。しかし、WH-1000XM6は、そのWH-1000XM5から着実に、そして多岐にわたる進化を遂げています。

WH-1000XM5ユーザーがWH-1000XM6への買い替えを検討するメリット

もしWH-1000XM5ユーザーで、より高いレベルの静寂を求めるなら、WH-1000XM6の進化したノイズキャンセリング性能は大きな魅力となるでしょう。特に、これまで少し気になっていた周囲の人の声や中高音域のノイズがさらに抑制されることで、音楽や作業への没入感が格段に向上します。また、著名サウンドエンジニアとの共創による音質チューニングや、「先読み型ノイズシェーパー」による音質向上も、より繊細で表現力豊かなサウンドを求める方には響くはずです。

さらに、映画や動画をより臨場感あふれるサウンドで楽しみたいというニーズに応える「360 Upmix for Cinema」の搭載や、折りたたみ機構の復活による携帯性の向上、マグネット式になったキャリングケースの使い勝手の良さも、日々の満足度を高めてくれるでしょう。リモートワークなどで通話品質を重視する方にとっても、マイク性能の向上やLE Audio スーパーワイドバンド対応は大きなメリットです。

新規購入でWH-1000XM5とWH-1000XM6を比較検討している場合

これから新たにソニーのフラッグシップノイズキャンセリングヘッドホンを購入しようと考えている方にとって、WH-1000XM5とWH-1000XM6のどちらを選ぶかは悩ましい問題かもしれません。ソニーストア直販価格で約3,300円の価格差がありますが、WH-1000XM6が提供する多数の進化点を考慮すると、その価格差以上の価値を見いだせる可能性は十分にあります。

最高の静寂の中で音楽に没頭したい、最新の音響技術や便利機能を余すところなく体験したい、そして少しでも携帯性や使い勝手の良いものを選びたいという方には、WH-1000XM6がおすすめです。一方で、WH-1000XM5も依然としてトップクラスの性能を誇っており、予算を少しでも抑えたい、あるいはWH-1000XM6の進化点にそれほど魅力を感じないという方にとっては、WH-1000XM5も十分に満足できる選択肢となるでしょう。

ソニー WH-1000XM6 のメリット・デメリット:競合ワイヤレスヘッドホンとの比較

Sony WH-1000XM6のイヤーパッドを触る様子。

ソニーの最新フラッグシップモデル「WH-1000XM6」は、多くの点で前モデルや市場の競合製品を凌駕する性能を秘めていますが、一方でいくつかの注意点も存在します。ここでは、WH-1000XM6が持つ魅力的な長所と、購入を検討する上で知っておきたい短所を、具体的な競合製品と比較しながら詳しく解説していきます。

【メリット】

メリット1:業界最高クラスの静寂と、魂を揺さぶる高音質のさらなる進化

WH-1000XM6最大の魅力は、やはりその圧倒的なノイズキャンセリング性能と高音質です。新開発の高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN3は、前モデルWH-1000XM5に搭載されていたQN1の7倍以上の処理能力を誇り、左右合計12基に増えたマイクと「アダプティブNCオプティマイザー」によって、これまで以上に広範囲のノイズを効果的に、かつ自然に低減します。

実際に騒がしい場所で使用すると、周囲の雑音がスッと消え、まるで自分だけの静寂な空間にいるかのような体験ができます。この静寂性能は、強力なノイズキャンセリングで定評のあるBose QuietComfort Ultra Headphonesと比較しても遜色なく、むしろ中高音域のノイズ処理においてはWH-1000XM6に分があると感じる場面もありました。

音質面でも、QN3プロセッサー、改良された専用設計30mmドライバーユニット、そして新技術「先読み型ノイズシェーパー」の搭載、さらには著名なサウンドエンジニアとの共創によるチューニングにより、WH-1000XM5からさらに解像度が高く、バランスの取れた深みのあるサウンドへと進化しています。

Apple AirPods Maxが持つクリアでパワフルなサウンドも魅力的ですが、WH-1000XM6はより音楽の細やかなニュアンスや空気感を丁寧に描き出す印象で、特にLDACコーデックで接続した際の音の情報量の豊かさは注目すべき点です。

メリット2:エンタメ体験を深化させる新機能と、磨き上げられた使いやすさ

WH-1000XM6は、ユーザーの利便性を高める多くの新機能と改善点を備えています。特に注目すべきは、映画や動画のステレオ音源を映画館のような臨場感あふれる立体音響に変換する「360 Upmix for Cinema」です。これにより、NetflixやYouTubeなどのストリーミングサービスを、これまでにない没入感で楽しむことができます。これはBose QuietComfort Ultra Headphonesの「Immersive Audio」やApple AirPods Maxの「空間オーディオ」に匹敵する、あるいはコンテンツによってはそれ以上の体験を提供する機能と言えるでしょう。

また、2台のデバイスに同時接続できるマルチポイント機能が、再生中の機器を停止しなくても別機器の操作で切り替えられる「後勝ち」仕様になった点や、本体ボタンでマイクのON/OFFが簡単にできるようになった点は、日常的な使い勝手を大きく向上させています。

専用アプリ「Sony Sound Connect」のイコライザーが10バンドに増え、新たに「BGMモード」が追加されるなど、カスタマイズ性も向上しました。さらに、充電しながら使用できる「聞きながら充電」に対応したのも嬉しいポイントです。これらの細やかな機能改善は、多機能性で知られるSennheiser Momentum 4 Wirelessと比較しても、WH-1000XM6のユーザーエクスペリエンスをより洗練されたものにしています。

メリット3:待望の折りたたみ機構復活と、向上した装着感による快適性

携帯性においては、WH-1000XM5で見送られた折りたたみ機構がWH-1000XM6で復活したことが最大のニュースです。これにより、付属のキャリングケースもよりコンパクトになり、持ち運びが格段に便利になりました。ケースの開閉がマグネット式になったことも、出し入れのスムーズさにつながっています。

装着感についても、幅広になったヘッドバンドと厚みを増したイヤーパッドにより、WH-1000XM5からさらに快適性が向上しています。約254gと、Bose QuietComfort Ultra Headphones(約250g)やSennheiser Momentum 4 Wireless(約293g)と比較しても軽量な部類に入り、Apple AirPods Max(約384.8g)のような重さを感じることはありません。長時間のフライトやデスクワークでも、圧迫感の少ない快適なリスニング環境を提供してくれます。

【デメリット】

デメリット1:フラッグシップとしての価格設定と、前モデルとの比較

WH-1000XM6のソニーストアでの販売価格は59,400円(税込)となっており、これは前モデルWH-1000XM5の発売時価格(ソニーストアで当初49,500円、後に56,100円に価格改定)や、現在のWH-1000XM5の実売価格(Amazonで約41,070円)と比較すると高価です 。

競合製品と比較しても、Bose QuietComfort Ultra Headphones(Amazonで54,000円)よりは若干高く、Apple AirPods Max(Amazonで81,374円)よりは安価な設定です 。最も安価なSennheiser Momentum 4 Wireless(Amazonで38,800円)とは大きな価格差があります 。最高の性能を求めるならば納得の価格ですが、予算を重視するユーザーにとっては検討が必要なポイントとなるでしょう。

デメリット2:特定の機能における競合製品の強み

WH-1000XM6は多くの面で進化を遂げていますが、特定の機能においては競合製品にアドバンテージがある場合もあります。例えば、バッテリーの持続時間に関しては、Sennheiser Momentum 4 WirelessがノイズキャンセリングON時でも最大60時間という驚異的な長さを誇っており、WH-1000XM6の最大30時間(NC ON時)を大きく上回ります 。

また、Apple製品とのエコシステム連携の深さや、Lightning(またはUSB-C)接続によるロスレスオーディオ再生(2024年モデル)という点では、依然としてApple AirPods Maxに独自の魅力があります。さらに、対応コーデックにおいて、WH-1000XM6はLDACやLC3に対応していますが、Bose QuietComfort Ultra HeadphonesやSennheiser Momentum 4 Wirelessが対応するaptX Adaptiveには対応していません。

これは、使用する再生機器や音質の好みによって評価が分かれる部分かもしれません。

まとめ:価格と進化のバランスを見極め、最適な選択を

ソニー WH-1000XM6は、業界最高クラスのノイズキャンセリング性能と卓越した高音質をさらに磨き上げ、使い勝手や携帯性、機能性においても着実な進化を遂げた、まさにフラッグシップと呼ぶにふさわしいワイヤレスヘッドホンです。その多岐にわたる改良点は、日々の音楽体験やエンターテインメント、そしてリモートワークの質を格段に向上させてくれるでしょう。

価格は前モデルや一部競合製品よりも高めに設定されていますが、その性能と機能の進化を考慮すれば、多くのユーザーにとって価格以上の価値を見いだせるはずです。特に、最高の静寂と音質を求める方、最新の便利機能を活用したい方にとっては、現時点で最も魅力的な選択肢の一つと言えます。

一方で、予算を重視する方や、特定の機能(例えば超長時間バッテリーや特定コーデックへの対応)に強いこだわりがある場合は、前モデルのWH-1000XM5や他の競合製品も引き続き有力な選択肢となるでしょう。ご自身のニーズと予算を照らし合わせ、最適な一台を見つけてください。

ソニー WH-1000XM6のスペック(仕様)

  • ドライバーユニット: 30mm径の専用設計ドライバーユニット。カーボンファイバーコンポジット素材使用。
  • 再生周波数帯域: 4 Hz – 40,000 Hz (JEITA)。
  • 対応コーデック: SBC, AAC, LDAC, LC3。
  • Bluetoothバージョン: Bluetooth標準規格 Version5.3。
  • 対応プロファイル: A2DP, AVRCP, HFP, HSP, TMAP, PBP。
  • バッテリー: 内蔵充電式リチウムイオン電池。連続音声再生時間: NC ON時 最大30時間 / NC OFF時 最大40時間。連続通話時間: NC ON時 最大24時間 / NC OFF時 最大28時間。
  • 充電: USB充電。充電時間: 約3.5時間。クイック充電対応 (3分充電で約3時間再生)。USB PD充電対応。充電しながら使用可能。
  • ノイズキャンセリング機能: 新開発 高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN3。左右合計12個のマイク。アダプティブNCオプティマイザー。世界最高クラス。
  • 外音取り込み機能: アンビエントサウンド(外音取り込み)モード搭載。ボイスフォーカス対応。自然な聞こえ方に改善。アプリで20段階レベル調整可能。
  • その他の機能: スマートリスニング (アダプティブサウンドコントロール)。スピーク・トゥ・チャット。クイックアテンションモード。360 Upmix for Cinema。360 Reality Audio認定。ヘッドトラッキング対応。DSEE Extreme搭載。LDAC対応。マルチポイント機能 (2台同時接続、再生仕様後勝ち)。LE Audio対応。Auracast™対応。イコライザー (10バンド)。Game EQプリセット追加。
  • マイク: MEMS型式、全指向性。通話用: 左右合計6つ + AIビームフォーミング、AIノイズリダクション。風ノイズ低減構造。NC/AMBボタンでON/OFF切替可能。
  • 有線接続: 付属ヘッドホンケーブルで接続可能。ハイレゾ再生対応 (電源ONで使用)。マイク通話は使用不可。USB-Cデジタル接続非対応。
  • 操作: 右側ハウジング部 タッチセンサーコントロールパネル。左側 電源ボタン、NC/AMBボタン (物理ボタン)。装着検出機能。
  • アプリ: 専用アプリ「Sony Sound Connect」。
  • 防水・防塵性能: ソース内に記載はありませんでした。
  • サイズ: 折りたたみ機構復活。コンパクトなキャリングケース (マグネット式開閉)。ヘッドバンド幅広化。イヤーパッド厚み増。
  • 重量: 約254g。
  • カラー: ブラック、プラチナシルバー。
  • 付属品: USBケーブル、保証書、キャリングケース、接続ケーブル。

ソニー WH-1000XM6の評価

Sony WH-1000XM6がケースの中に入っている様子。

ここでは、ソニーの最新ワイヤレスヘッドホン「WH-1000XM6」を実際に使用した経験とスペックに基づき、各項目を5段階の星の数で評価し、その理由を解説します。

項目別評価

音質: ★★★★★ (5/5)
理由:新開発プロセッサーQN3と「先読み型ノイズシェーパー」、改良型30mmドライバー、そして著名サウンドエンジニアとの共創により、バランスが良く、解像度の高い深みのあるサウンドを実現。WH-1000XM5と比較して、特に中高音域の明瞭さ、低音のタイトさ、音場の広がりが顕著に向上しています。

装着感: ★★★★★ (5/5)
理由:幅広になったヘッドバンドと厚みを増したソフトなイヤーパッドにより、WH-1000XM5よりもさらに圧迫感が軽減され、長時間の使用でも快適性が持続します。約254gという重量も適切で、装着時の負担を感じにくいです。

デザイン: ★★★★★ (5/5)
理由:WH-1000XM5の洗練されたデザインを継承しつつ、マットな質感で指紋が付きにくく、折りたたみ機構の復活で機能美も向上。MIM加工金属ヒンジや改良された電源ボタンなど、細部へのこだわりが所有感を満たしてくれます。

機能性: ★★★★★ (5/5)
理由:映画館のような立体音響を実現する「360 Upmix for Cinema」、利便性が向上したマルチポイント接続(後勝ち仕様)、アプリの10バンドイコライザーや「BGMモード」など、エンタメ体験を深化させ、日常使いを快適にする新機能が満載です。「聞きながら充電」も非常に便利です。

遮音性・音漏れ耐性: ★★★★★ (5/5)
理由:新開発プロセッサーQN3と12個のマイク、進化した「アダプティブNCオプティマイザー」により、業界最高クラスのノイズキャンセリング性能を実現。WH-1000XM5と比較しても、特に中高音域や人の声の遮断性能が向上し、圧迫感の少ない自然な静寂が得られます。

ビルドクオリティ(耐久性、素材): ★★★★★ (5/5)
理由:折りたたみ機構のヒンジ部分にMIM加工を施した金属を採用するなど、耐久性への配慮が見られます。全体的なマット仕上げも質感を高めており、堅牢な作り込みを感じさせます。

コストパフォーマンス(価格): ★★★★☆ (4/5)
理由:ソニーストア価格59,400円(税込)は、競合フラッグシップモデルと比較して中間的な価格帯。WH-1000XM5から約3,300円の値上がりですが、数々の機能向上と性能進化を考慮すれば納得できる範囲であり、価格に見合う価値は十分にあります。

使いやすさ: ★★★★★ (5/5)
理由:折りたたみ機構の復活とマグネット式開閉のコンパクトなキャリングケースで携帯性が向上。判別しやすくなった電源ボタン、マルチポイント接続の改善、マイクON/OFF機能など、日常的な操作性が細かく配慮され、非常に使いやすくなっています。

【総評】:★★★★★ (5/5)

ソニー WH-1000XM6- 静寂と高音質、そして利便性を極めたワイヤレスヘッドホンの新たな到達点

ソニー WH-1000XM6」は、前モデルWH-1000XM5で既に高い完成度を誇っていたワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホンの体験を、あらゆる面で正統進化させた傑作と言えるでしょう。実際に使用して最も感銘を受けたのは、やはりその圧倒的な静寂と、アーティストの意図を忠実に再現しようとする高音質の両立です。

最高クラスの静寂と魂を揺さぶる高音質の融合

新開発の高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN3と12基に増強されたマイクシステム、そして賢く最適化を行う「アダプティブNCオプティマイザー」の組み合わせは、まさに別次元の静寂空間を生み出します。騒がしいカフェや電車内でも、まるで自分だけの世界に入り込んだかのような集中力とリラックス感を得ることができました。

WH-1000XM5でもトップクラスだったノイズキャンセリング性能が、特に中高音域や人の声の遮断において顕著に向上しており、音楽を再生していなくてもその静けさを実感できます。

音質面では、同じくQN3プロセッサーと改良された専用設計30mmドライバーユニット、そして「先読み型ノイズシェーパー」の搭載、さらには著名なサウンドエンジニアとの共創によるチューニングが、深みと広がりのある、それでいて非常にバランスの取れたサウンドを実現しています。低音はよりタイトで力強く、中音域は滑らかで明瞭に、そして高音域はどこまでも伸びやかに。

Clairoの「Juna」のような繊細な楽曲から、米津玄師の「KICK BACK」のようなエネルギッシュな楽曲まで、あらゆるジャンルの音楽の魅力を最大限に引き出し、まさに魂を揺さぶるような感動を与えてくれます。

使い勝手と所有感を満たす洗練されたデザインと機能性

待望の折りたたみ機構の復活と、それに伴うコンパクトで使いやすいマグネット式キャリングケースは、日常的な携帯性を大幅に向上させてくれました。幅広になったヘッドバンドや厚みを増したイヤーパッドによる装着感の改善も素晴らしく、長時間の使用でも疲れを感じさせません。指紋が付きにくいマットな質感や、操作しやすくなった電源ボタン、首掛け時にスマートに見えるイヤーカップの回転方向など、細部にわたるデザインの配慮も所有感を高めてくれます。

新機能「360 Upmix for Cinema」を使えば、Netflixなどの動画コンテンツも映画館のような臨場感で楽しむことができ、エンターテインメント体験の幅が大きく広がりました。マルチポイント接続の「後勝ち」仕様への変更や、本体ボタンでのマイクミュート機能、10バンドに増えたアプリのイコライザー、そして「聞きながら充電」といった機能は、日々の利便性を確実に向上させてくれるものです。

価格以上の価値を提供する、最高のパートナー

ソニーストアでの価格は59,400円(税込)と、決して安価ではありませんが、WH-1000XM5からの確かな進化と、他社のフラッグシップモデルと比較しても遜色ない、むしろいくつかの面では凌駕するほどの性能と機能を考慮すれば、十分にその価値はあると感じました。

最高の静寂の中で音楽に没頭したい方、アーティストの意図する音を忠実に感じ取りたい方、そして日々のエンタメ体験やリモートワークの質を向上させたい方にとって、WH-1000XM6は最高のパートナーとなるでしょう。前モデルからの買い替えを検討している方にも、その進化の度合いを考えれば、満足度の高い投資になるはずです。

総括:ソニー WH-1000XM6 は期待を超える”完成形”か?購入の最終判断

これまでのレビューを通じて、ソニーの最新フラッグシップワイヤレスヘッドホン「WH-1000XM6」が、前モデル「WH-1000XM5」からデザイン、ノイズキャンセリング性能、音質、通話品質、そして機能性や接続性に至るまで、いかに多岐にわたって目覚ましい進化を遂げたかをお伝えしてきました。では、これらの進化点を踏まえ、WH-1000XM6は果たして「買い」なのでしょうか。ここでは、その最終的な判断を下すための総括をお届けします。

価格以上の価値を実感できる、揺るぎない進化の数々

WH-1000XM6は、単なるマイナーアップデートに留まらず、ユーザー体験の質を根本から向上させる確実な進化を遂げています。新開発の「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN3」と増強された12個のマイクが生み出す圧倒的な静寂は、一度体験すると元には戻れないほどの快適さです。

また、同じくQN3と改良された専用設計30mmドライバーユニット、そして著名サウンドエンジニアとの共創によって磨き上げられた音質は、あらゆるジャンルの音楽をかつてないほど表情豊かに、そしてアーティストの意図を忠実に再現してくれます。これらの核となる性能向上は、前モデルWH-1000XM5と比較しても明らかであり、その差は価格以上の価値があると感じました。

さらに、待望の折りたたみ機構の復活とコンパクトになったマグネット式キャリングケースによる携帯性の向上、映画館のような臨場感をもたらす「360 Upmix for Cinema」、そしてよりクリアになった通話品質や改善されたマルチポイント接続といった機能面での進化も、日々の使い勝手を格段に高めています。

これらの進化は、音楽を聴くだけでなく、動画視聴やオンライン会議といった現代の多様なライフスタイルにおいて、WH-1000XM6をより魅力的な存在にしています。

WH-1000XM6は、こんなあなたにこそ「買い」

では、具体的にどのようなユーザーにとってWH-1000XM6は「買い」と言えるのでしょうか。まず、最高の静寂と音質を妥協なく追求する方には、間違いなくおすすめです。その進化はWH-1000XM5ユーザーであっても明確に体感できるレベルであり、より深い没入感を求めるならば、買い替えの価値は十分にあります。

次に、最新のテクノロジーや便利な機能をフルに活用したい方。映画や動画を立体音響で楽しみたい、複数のデバイスをシームレスに使い分けたい、オンライン会議での通話品質にもこだわりたい、といったニーズを持つ方にとって、WH-1000XM6が提供する新機能や改善点は大きなメリットとなるでしょう。

そして、日々の携帯性や長時間の快適な装着性を重視する方にも、折りたたみ機構の復活や進化したヘッドバンド・イヤーパッドは大きな魅力です。

ソニーストアでの価格はWH-1000XM5と比較して約3,300円高くなっていますが、これだけの進化を遂げながら、この価格差に抑えられている点は評価できます。WH-1000XM5も依然として素晴らしいヘッドホンですが、もし予算が許すのであれば、WH-1000XM6が提供するワンランク上の体験に投資する価値は十分にあると断言できます。

ソニー WH-1000XM6」は、長年にわたり培われてきた技術とユーザーの声に真摯に向き合った結果生まれた、まさに現時点でのワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホンの”完成形”の一つと言えるでしょう。その卓越した性能と磨き上げられた使い勝手は、あなたの日常をより豊かで快適なものへと変えてくれるはずです。最高のオーディオ体験を求めるすべての方に、自信を持っておすすめします。

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ソニー WH-1000XM6の価格・購入先

Sony WH-1000XM6 本体 正面 ブラック

※現在、予約販売中。2025年5月30日頃お届け予定。

ソニーストア

59,400円(税込)で販売されています。

ソニーストアで「WH-1000XM6」をチェックする

ECサイト

  • Amazonで60,000円(税込)、
  • 楽天市場で61,300円(送料無料)、
  • ヤフーショッピングで61,300円、

で販売されています。

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ヤフーショッピングで「WH-1000XM6」をチェックする

米国 Amazon.comで「WH-1000XM6」をチェックする

おすすめの類似製品を紹介

ソニー WH-1000XM6に似た性能をもつヘッドホンも販売されています。

Sony WH-1000XM5

特徴: WH-1000XM6の先代モデルであり、すでに高い評価を得ているノイズキャンセリング性能と音質を持っています。発売から時間が経過しているため、価格が下がっており、コストパフォーマンスに優れる点が魅力です。

WH-1000XM6との比較: WH-1000XM6がQN3プロセッサーや折りたたみ機構の復活といった進化を遂げているため、これらの新機能や性能向上に魅力を感じるかどうかが、WH-1000XM5を選ぶかWH-1000XM6を選ぶかの決め手となります。

関連記事:Sony WH-1000XM5徹底レビュー!音質と機能はXM4と何が違う?

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Bose QuietComfort Ultra Headphones

(ボーズ クワイアットコンフォート ウルトラ ヘッドホン):

特徴: 非常に優れたノイズキャンセリング性能と快適な装着感で定評があります。ソニーのWH-1000XMシリーズと比較されることが多く、特にノイズキャンセリングの性能では常にトップを争う存在です。ソニーのWH-1000XM5と比較して、Bose QC Ultraはよりバランスが取れていて、詳細で開放的なサウンドが特徴とされています。

WH-1000XM6との比較: WH-1000XM6がQN3プロセッサーによりノイズキャンセリング性能をさらに向上させているため、どちらのノイキャン性能が優れているか注目されます。

関連記事:Bose QC Ultra Headphones徹底レビュー!音質・機能・装着感

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Apple AirPods Max

特徴: Apple製品との連携が非常にスムーズで、高品質な音質と強力なノイズキャンセリング、そして洗練されたデザインが特徴です。ソニーのWH-1000XM5と比較しても、ノイズキャンセリング性能は同等レベルと評価されることが多いです。

WH-1000XM6との比較: Appleユーザーにとっては魅力的な選択肢ですが、ソニーはより幅広いユーザー層に訴求するため、Androidなど他のOSとの互換性や、より多くのオーディオコーデックへの対応で差別化を図る可能性があります。

関連記事:Apple AirPods Max徹底レビュー:音質から機能まで深掘り解説 

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Sennheiser Momentum 4 Wireless

(ゼンハイザー モメンタム フォー ワイヤレス):

特徴: ゼンハイザーらしい高音質なサウンドと、最大60時間という非常に長いバッテリー駆動時間が魅力です。ノイズキャンセリング性能も高く、特にバッテリー持ちを重視するユーザーには人気があります。

WH-1000XM6との比較: WH-1000XM6は折りたたみ機構が復活し携帯性が向上していますが、Momentum 4 Wirelessのバッテリー駆動時間は引き続き強みとなるでしょう。

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