Apple AirPods Maxは、2020年12月に初めて登場して以来、約4年半の月日が経過した現在もなお、その独特の存在感と魅力で多くのオーディオ愛好家やAppleユーザーを惹きつけています 。決して手軽とは言えない価格設定でありながら、なぜこれほどまでに根強い人気を保ち続けているのでしょうか。
Apple AirPods Maxの魅力
最大の魅力は、まずその卓越したサウンド体験です。Appleが設計したダイナミックドライバとH1チップが織りなす高解像度でバランスの取れた音質は、音楽の細部まで鮮明に届けます。
また、強力なアクティブノイズキャンセリングは周囲の騒音を効果的に消し去り、逆に驚くほど自然な外部音取り込みモードも搭載。これにより、いつでも最適な環境で音に集中できます。
さらに、ダイナミックヘッドトラッキングを備えたパーソナライズされた空間オーディオは、映画や対応音楽に深い没入感を与えます。
その他にも、iPhoneやiPad、MacといったAppleデバイス間での魔法のようにスムーズな自動切り替え機能や、Apple Watchから着想を得たDigital Crownによる精密かつ直感的な操作性など魅力が満載です!
この記事でApple AirPods Maxを徹底解剖!
この記事では、改めて「Apple AirPods Max」に焦点を当て、その卓越したデザインから、多くのユーザーを虜にする音質、強力なノイズキャンセリング、そしてAppleエコシステムとの連携が生み出す独自の機能性、さらにはバッテリー性能や価格に見合う価値があるのかまで、あらゆる側面を私の実体験に基づいて徹底的にレビューしていきます。
【この記事で分かること】
- Apple AirPods Maxの美しいデザイン、高品質な素材、そして装着感や注意点
- 周囲の騒音を効果的に遮断するアクティブノイズキャンセリングの実力と、驚くほど自然な外部音取り込みモードの使い心地
- 音楽や映画鑑賞を格段に豊かにする、クリアでバランスの取れた高音質なサウンドと空間オーディオ体験
- オンライン会議や日常の通話が快適になる、明瞭なマイク性能
- Appleデバイス間でのシームレスな連携や、頭部装着検知、Digital Crown操作などの便利な機能の数々
- バッテリーの持続時間、充電性能、そしてユニークなSmart Caseの役割と電力管理
- 実際に使って感じたメリット・デメリットを踏まえた総合的な評価と、どのようなユーザーにおすすめできるか
- 最新の価格情報と、比較検討の参考になる他のおすすめ類似製品
この記事を最後までお読みいただくことで、Apple AirPods Maxが本当に「買い」なのかどうかが明確になるはずです。購入を検討されている方はもちろん、AirPods Maxの魅力をもっと深く知りたいという方も、ぜひ参考にしてみてください。
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公式ページ:AirPods Max – Apple(日本)
デザインと装着感:Apple AirPods Maxの質感と快適性
ここでは、Apple AirPods Maxのデザイン、質感、そして実際に装着してみて感じた快適性や注意点について、詳しくレビューしていきます。
洗練された素材と第一印象
Apple AirPods Maxを手に取って最初に感じるのは、その上質な素材感と重厚感です。フレームにはステンレススチール、イヤーカップには酸化皮膜処理されたアルミニウムが使われており、ひんやりとした金属の質感が所有欲を満たしてくれます 。ヘッドバンドのキャノピー部分は通気性のあるニットメッシュ素材で、これもまたユニークな触り心地です 。全体として、Apple製品らしいミニマルで洗練されたデザインは健在で、他のヘッドホンとは一線を画す存在感を放っています。
カラーバリエーションと直感的な操作性
私が試用したのはミッドナイトカラーですが、他にもスターライト、ブルー、パープル、オレンジといった魅力的なカラーバリエーションが用意されています 。これは2020年の初代モデル(スペースグレイ、シルバー、スカイブルー、グリーン、ピンクを展開)から刷新されたカラーラインナップで、最近のApple製品のトレンドに合わせた印象です 。
操作系は右のイヤーカップに集約されており、Apple Watchでお馴染みのDigital Crownは音量調整や曲操作が直感的かつ精密に行え、回した時のコチコチという感触も心地よいです 。隣のノイズコントロールボタンも、カチッとした確かな押し心地で安心感があります 。
耳を包み込むイヤーカップと独創的なヘッドバンド
イヤーカップは耳をすっぽりと覆うオーバーイヤー型で、イヤークッションには音響を考えた形状記憶フォームが採用され、肌触りの良いメッシュ生地で覆われています 。
このイヤークッションはマグネット式で簡単に着脱できるため、メンテナンス性が高いのは嬉しいポイントです 。
実際に装着してみると、ヘッドバンドのキャノピーが巧みにヘッドホン全体の重さを分散し、頭頂部への圧力を軽減しようとしているのが分かります 。アームはスムーズに伸縮し、好みのフィット感に調整可能です 。
重量感と長時間の装着性
しかし、AirPods Maxの重量は約385g(クッション込み)と、他の多くのヘッドホンと比較して重い部類に入ります 。ニットメッシュのヘッドバンドやイヤークッションのおかげで、装着直後は重さを感じにくいのですが 、1時間を超えてくると、徐々にその重さが首や肩に負担としてのしかかってくる感覚がありました 。
特に長時間の映画鑑賞、例えば『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』のような3時間を超える作品では、途中で何度か休憩を挟みたくなりました。側圧もやや強めに感じるため、人によってはこめかみあたりに圧迫感を覚えるかもしれません 。ただ、この適度な圧迫感が逆に作業への集中力を高めてくれるという意見もあり、一概にデメリットとは言えないかもしれません 。
賛否両論のSmart Caseと気になる結露
付属のSmart Caseは、AirPods Maxを収納すると超低電力状態に移行させる機能がありますが 、そのデザインと保護性能については賛否両論あるようです。個人的には、ヘッドバンドが露出したままになる点や 、ケース自体の質感が本体の高級感と比べるとややチープに感じられました。
また、気になる点として、特に冬場の暖房が効いた室内で1時間ほどビデオ会議などで使用すると、イヤーカップ内部に結露が発生することがありました 。マグネット式のイヤークッションを簡単に取り外して拭けるものの 、防水仕様ではないため少し気を使います。
デザインと装着感:Apple AirPods Maxの質感と快適性 まとめ
- 第一印象と素材感: ステンレススチールとアルミニウムによる上質な質感と重厚感が際立つ 。ニットメッシュのキャノピーも特徴的 。
- カラーと操作性: ミッドナイトなど現行5色の洗練されたカラーバリエーション 。Digital Crownによる直感的で心地よい操作感 。
- イヤーカップとヘッドバンド: メッシュ生地の形状記憶フォームイヤークッションはマグネット式で着脱が容易 。キャノピーが重量を分散 。
- 重量と長時間使用: 約385gと重めで、長時間の使用では首への負担や側圧を感じることがある 。集中力を高める効果も期待できるという意見も 。
- Smart Caseと結露: Smart Caseは機能的だがデザインと保護性能には賛否 。使用状況によりイヤーカップ内に結露が発生する場合がある 。
ノイズキャンセリング性能:Apple AirPods Maxが創り出す静寂の空間
ここでは、Apple AirPods Maxの特長の一つであるアクティブノイズキャンセリング性能について、実際に様々な環境で試した私の体験を交えながら、その魅力をお伝えします。この機能が、いかに日常の騒音を低減し、集中できる環境やリラックスできる時間を提供してくれるのか、具体的に掘り下げていきます。
緻密な計算が生む、包み込まれるような静寂
AirPods Maxは、左右各イヤーカップに搭載された合計8つのマイク を駆使して周囲のノイズを巧みに捉え、それを打ち消すことで、まるで別世界にいるかのような静寂を実現します。
私が体験した中でも、このノイズキャンセリングの処理能力は注目すべきもので、特にApple H1ヘッドフォンチップ(左右各イヤーカップに搭載) が、その高度な演算処理を担っていることを感じさせます。ただ騒音を消すだけでなく、環境に合わせて最適な静寂を作り出してくれるような、インテリジェントな印象を受けました。
日常の喧騒が嘘のように消える体験
様々なシーンでこのノイズキャンセリング能力を試しましたが、その効果には何度も驚かされました。
都市の喧騒から解放される通勤・移動時間
毎日の通勤電車では、以前は耳障りだった走行音やアナウンスの騒がしさが嘘のように遠のき、まるで自分だけの静かな空間に包まれているようでした。音楽を聴けば、これまで騒音に埋もれてしまっていた繊細な楽器の音や、ボーカルの微細なニュアンスまでクリアに聴き取ることができ、例えばApple Musicで宇多田ヒカルさんの「First Love」を聴いた際には、イントロのピアノの余韻や息遣いがダイレクトに伝わってきて、新たな感動を覚えました。
ある検証データによれば、電車の騒音を平均で20dB以上も低減する能力があるとのことですが 、私の体感としても、それは十分に納得できるものでした。個人的には、これまでいくつかのノイズキャンセリングヘッドホンを試してきましたが、AirPods Maxが作り出す静寂の深さ、特に持続的な低音や中音域のノイズに対する強さには目を見張るものがありました 。
作業効率を劇的に高める集中空間
自宅でのリモートワークやカフェでの作業中も、その恩恵は絶大です。以前は気になっていたエアコンの運転音や、窓の外を走るトラックの音、近所の工事の音までがスッと消え、驚くほど作業に集中できる環境が手に入りました 。さらにユニークだと感じたのは、自分の独り言のような小さな声もほとんど聞こえなくなる点です 。
最初は少し不思議な感覚でしたが、これが思考を妨げず、むしろ目の前のタスクへの没入感を高めてくれるという、予想外のメリットを発見しました 。
まとめ:ノイズキャンセリング性能
- 高度なノイズキャンセリング技術: 複数のマイクとH1チップによる緻密な処理で、包み込まれるような深い静寂を実現。
- 通勤・移動時の劇的な騒音低減: 電車の走行音やアナウンスを大幅にカットし、音楽やコンテンツへの没入感を向上させる。
- 集中力を高める静音環境: 自宅やカフェでの作業時、周囲の雑音を効果的に遮断し、自身の声も軽減されることで集中をサポート。
音質レビュー:Apple AirPods Maxが奏でる豊かでクリアなサウンド
ここでは、Apple AirPods Maxの最も重要な要素の一つである音質について、私が実際に様々なジャンルの音楽やコンテンツを試聴して感じた、その豊かな表現力とクリアなサウンドを詳しくご紹介します。Appleが設計したダイナミックドライバが、どれほど原音に忠実で細部まで描き出すのか、私の耳で確かめた体験をお伝えできればと思います 。
全体的なサウンドバランスと第一印象
AirPods Maxを初めて装着し、音楽を再生した瞬間に感じたのは、非常にバランスの取れた、クセのないナチュラルなサウンドでした 。特定の音域が不自然に強調されることなく、それでいて低音から高音までしっかりと描写されているため、長時間聴いていても疲れにくい印象です。
一部では「弱ドンシャリ系」(低音と高音をやや強調したサウンド)との評価も見られますが 、私にとっては、むしろ音楽全体の調和を重視した、洗練されたチューニングだと感じました。原音に忠実でありながら、聴く楽しさも両立させている絶妙なバランスです。
各音域の精緻な表現力
AirPods Maxは、どの音域も丁寧に描き分ける高い表現力を持っています。
豊かな響きの低音域
低音域は、量感がありながらも決してブーミーにならず、音の輪郭が明確でキレが良いのが特徴です 。例えば、Apple MusicでBillie Eilishの「bad guy」を聴くと、深く沈み込むようなベースラインがしっかりと再現されつつ、他の音域をマスクすることなく、楽曲全体に迫力と安定感を与えていました。ロックやEDMのようなジャンルでも、バスドラムのアタック感やベースのグルーヴが非常に心地よく感じられ、足元から揺さぶられるような深い響きを堪能できました。
生命力あふれる中音域
中音域、特にボーカルの表現力は注目すべき点です 。息遣いや声の抑揚、ハモリの細かなニュアンスまで驚くほど鮮明に聴き取ることができました 。映画のセリフも非常にクリアで、登場人物の感情が声色からダイレクトに伝わってきます。試しにNorah Jonesの「Come Away With Me」を聴いてみたところ、彼女の温かくも切ない歌声がすぐそばで響いているかのような親密さがあり、ピアノの音色もリアルで、まるで目の前で演奏しているかのような生々しさを感じました。
伸びやかでクリアな高音域
高音域は、シンバルやハイハットの金属的な響きがシャープでありながら、耳に刺さるような刺激的な音は巧みに抑えられています 。全体としてはやや控えめな印象も受けましたが 、これにより長時間のリスニングでも聴き疲れしにくく、クリアで見通しの良いサウンドに貢献していると感じました。クラシック音楽におけるヴァイオリンの艶やかな音色や、金管楽器の華やかな響きも美しく、音の伸びやかさが印象的です。
音の解像度と空間表現
解像度の高さは素晴らしく、楽器一つひとつの音が粒立って聴こえ、音が重なる部分でも混濁することなくクリアに分離されています 。オーケストラのような情報量の多い楽曲、例えば久石譲さんの「人生のメリーゴーランド」を聴くと、各楽器の定位が掴みやすく、奥行きのある音場を感じることができました。ライブ盤音源では、会場の広がりや空気感も程よく再現され、まるでその場にいるかのような臨場感を味わえました。
ただ、どこまでも広大なホールのような壮大さというよりは、上品にまとまった、しかし密度のある空間表現という印象です 。
USB-Cモデルにおけるロスレスオーディオ体験
私が試用したUSB-Cモデルでは、対応するiPhoneやMacとUSB-Cケーブルで有線接続することで、最大48kHz/24bitのロスレスオーディオを体験できました 。Apple Musicでロスレス音源を聴き比べると、Bluetooth接続時よりも音のキレが増し、より一層クリアで澄んだサウンドになるのを感じました 。
特に、これまで圧縮音源では感じ取りにくかった微細な音のディテールや、空気感がより鮮明になった印象です。劇的な変化とまでは言えませんが 、より原音に近い状態で音楽を楽しみたい方にとっては、間違いなく魅力的な選択肢となるでしょう。この有線接続時でも、ヘッドホンが持つ基本的な音の良さがさらに引き出される感覚でした。
まとめ:音質レビュー
- 全体的なサウンド: 特定の音域に偏らないバランスの良さと、長時間のリスニングでも疲れにくいナチュラルさが特徴 。
- 低音域: 量感を保ちつつも輪郭がはっきりしており、深みとキレを両立 。
- 中音域: ボーカルや楽器の質感をリアルに再現し、息遣いまで感じられるほどの高い表現力 。
- 高音域: クリアで伸びやか、刺激的な音は抑えられ聴きやすい 。
- 解像度と空間表現: 個々の音が明瞭で、奥行きと密度のある音場を再現 。
- ロスレスオーディオ (USB-Cモデル): 有線接続により、さらにクリアでディテール豊かなサウンドを体験可能 。
通話品質と外音取り込み:Apple AirPods Maxの明瞭なコミュニケーションと周囲との調和
ここでは、Apple AirPods Maxのコミュニケーション機能、特にビジネスシーンや日常会話で重要となる通話品質と、周囲の音を自然に取り込む外部音取り込みモードについて、私が実際に体験して深く感動したポイントを中心にご紹介します。これらの機能が、日々のやり取りをどれほど快適にし、ストレスを軽減してくれるのか、具体的なシーンを交えながら詳しくお伝えできればと思います。
雑踏の中でも声が際立つ、驚きの通話品質
私がAirPods Maxの通話品質で最も驚いたのは、騒がしい環境でも自分の声が相手に非常にクリアに届く点です。以前、人通りの多い駅前を歩きながら重要な電話会議に参加したことがあるのですが、後から参加者に確認したところ、「周りの音はほとんど気にならず、あなたの声だけがはっきりと聞こえていた」と言われ、その性能の高さに正直舌を巻きました 。これは、AirPods Maxに搭載された複数のマイクが、巧みに自分の声と周囲のノイズを分離しているおかげだと感じます。
相手の声も、まるで隣で話しているかのように明瞭に聞こえるため、オンラインミーティング(例えばMicrosoft TeamsやZoomなど)や長電話でも内容にしっかりと集中でき、聞き返すストレスが格段に減りました。これは、日々のコミュニケーションにおいて非常に大きなメリットだと感じています。
個人的な感想としては、よほど専門的なナレーション録りでもない限り、普段使いのヘッドセットマイクとして、これ以上のものはないのではないか、とさえ思えました 。これまでマイク付きイヤホンでありがちだった、「今、外ですか?少し聞こえにくいです」といったやり取りが皆無になったのは、本当に快適です。
ヘッドホンを意識させない、極めて自然な外部音取り込み
外部音取り込みモードの完成度の高さも、AirPods Maxを語る上で欠かせない魅力です。多くの製品がどこか機械的、あるいは不自然に増幅された音になりがちなのに対し、AirPods Maxは本当に「何も着けていない」かのような、驚くほど自然な聞こえ方を実現しています 。ノイズコントロールボタン一つでこのモードに切り替えると、まるで耳のすぐそばに高性能なマイクがあって、それが忠実に周囲の音を拾ってくれているような感覚です。
例えば、カフェでBGMとしてお気に入りのジャズ、そうですね、例えばBill Evans Trioの「Waltz for Debby」を小音量で流しつつ、店員さんの「ご注文はお決まりですか?」という声かけにもスムーズに応答できる。あるいは、自宅で音楽を聴きながら宅配便のインターホンの音にも即座に気づける。こうした日常の些細なシーンで、その恩恵を強く感じました 。
特に、交通量の多い道を歩いている時や、駅のホームでアナウンスを待っている時など、周囲の状況を正確に把握しながら音楽を楽しめるのは、安全性と利便性の両面で非常に価値が高いと感じます。ヘッドホンを外すという一手間から解放されるだけで、これほどまでに日常がスムーズになるのかと、使ってみて初めて実感しました。
まとめ:通話品質と外音取り込み
- 卓越したマイク性能: 騒がしい場所でも自分の声が相手にクリアに届き、聞き返されるストレスが大幅に軽減される 。
- 明瞭な相手の声: オンライン会議や通話で相手の声がはっきりと聞こえ、コミュニケーションに集中できる。
- 自然すぎる外音取り込み: ヘッドホン非装着時と錯覚するほど自然に周囲の音を取り込み、会話や状況把握がスムーズ 。
- 日常での利便性向上: レジでの会計やアナウンス確認など、ヘッドホンを外す手間なく対応可能になり、安全かつ快適 。
インテリジェントな機能とシームレスな接続性:Apple AirPods Maxのスマートな体験
ここでは、Apple AirPods Maxが提供する数々のインテリジェントな機能と、Appleエコシステムならではのシームレスな接続性について、私が実際に使って便利だと感じた点や、特筆すべきポイントを詳しく解説していきます。これらの機能が、日々のオーディオ体験をどれほど豊かで快適なものにしてくれるのか、具体的な使用感と共にお伝えします。
Appleエコシステムの真骨頂:途切れない連携と簡単な操作
AirPods Maxを最も輝かせるのは、やはりAppleデバイス間でのシームレスな連携機能だと、使えば使うほど実感します。iPhoneとの初期ペアリングは、AirPods Maxを近づけるだけで完了するワンタップ設定で、あまりの簡単さに拍子抜けするほどでした 。
注目すべきは自動切り替え機能です。例えば、iPhoneで音楽を聴いている途中でiPadを取り出し、Apple TV+で映画『テッド・ラッソ』を再生し始めると、まるで心が通じているかのようにAirPods Maxの接続先がスッとiPadに切り替わります 。若干のタイムラグを感じることもありましたが 、このスムーズなデバイス間の移行は、複数のApple製品を日常的に使いこなしている私にとっては、この上なく快適な体験でした。
また、友人と同じ音楽や映画の音声を2組のAirPodsで共有できるオーディオ共有機能 も、移動中などに役立つ便利な機能です。「Hey Siri」と話しかけるだけで、手を使わずに曲の再生や電話の発信、経路案内などを頼めるのも 、忙しい時には特に重宝しました。
賢いセンサーと直感的なコントロール
AirPods Maxには、ユーザーの操作を助ける賢い機能が満載です。ヘッドホンを頭から外すと再生中の音楽や動画がピタッと一時停止し、再び装着すると何事もなかったかのように再生が始まる。この頭部装着検知機能(光学センサーとポジションセンサーを利用 )は、日常の小さな「手間」を確実に減らしてくれる、地味ながら非常に賢い機能だと感じました 。
そして、操作の核となるのが右イヤーカップにあるDigital Crownです 。Apple Watchでお馴染みのこのダイヤルは、音量調整の滑らかさ、カチカチとした心地よいクリック感、そして再生・停止や曲送りといったメディアコントロール、さらには通話応答やSiriの起動まで、多彩な操作を確実に行えます 。
触覚的なフィードバックがあるので、タッチセンサー式にありがちな誤操作の心配が少ないのも、個人的には高く評価したいポイントです 。隣のノイズコントロールボタン も、アクティブノイズキャンセリングと外部音取り込みモードの切り替えが明確で使いやすかったです。
空間オーディオとアダプティブEQ:あなただけの音響体験
AirPods Maxの音響体験を特別なものにしているのが、ダイナミックヘッドトラッキングを備えたパーソナライズされた空間オーディオです 。対応する映画や音楽コンテンツ、例えばApple Musicで配信されているドルビーアトモス対応の楽曲を聴くと、音が自分の周りのあらゆる方向から聞こえてくるような、まさに自分がその場にいるかのような3次元的な音響空間に包まれました。
iPhoneのTrueDepthカメラで自分の耳の形をスキャンして作成するパーソナルプロファイルにより、その効果がさらに最適化されるのも 、Appleならではの体験です。頭を動かしても音が映像やデバイスにしっかりと定位し続けるため、映画館で鑑賞しているかのような没入感は格別でした。
また、目立たないながらも音質に貢献しているのがアダプティブイコライゼーション機能です 。これは、イヤーカップの吸着度や密閉度に合わせてリアルタイムでサウンドを調整し、常に最適な音響特性を発揮できるようにするものです 。このおかげで、どのような状況でもAirPods Maxが意図するハイクオリティなサウンドを安定して楽しむことができました。
先進の接続技術:多様なオーディオ体験を実現
AirPods MaxはBluetooth 5.0ワイヤレステクノロジーで接続されます 。私が試用したUSB-Cポート搭載モデルでは、充電だけでなく、有線でのロスレスオーディオ再生という新たな体験も可能になりました。対応するAppleデバイスとUSB-Cケーブルで接続し、iOS 18.4、iPadOS 18.4、macOS Sequoia 15.4以降のOSと最新ファームウェア(7E101)であれば、最大24ビット/48kHzのロスレスオーディオや超低遅延オーディオが利用できます 。
実際に音楽制作アプリ「GarageBand」で試してみると、ワイヤレス接続時に感じられたわずかな遅延がほぼ解消され、より快適な作業が可能になりました。ゲームプレイにおいても、キャラクターの動きと効果音がよりダイレクトにシンクロする感覚があり、臨場感が増しました 。この有線接続時でもBluetooth接続は並行して維持されるため、空間オーディオなどの機能はそのまま利用できるという点も非常にスマートだと感じました 。
まとめ:インテリジェントな機能とシームレスな接続性
- Appleエコシステム連携: ワンタップ設定 、複数デバイス間のスムーズな自動切り替え 、オーディオ共有 など、Apple製品ユーザーにとって非常に快適な連携機能。
- スマートセンサー: 頭部装着検知による自動再生/一時停止機能 が日常の利便性を向上。
- 直感的な操作性: Digital Crownによる確実で心地よい操作感 。
- 没入型オーディオ体験: ダイナミックヘッドトラッキングとパーソナルプロファイル対応の空間オーディオ 、リアルタイム音質最適化のアダプティブEQ 。
- 有線接続オプション (USB-Cモデル): ロスレスオーディオ再生や超低遅延接続が可能となり 、音楽制作やゲーム体験が向上 。
バッテリー性能と充電:Apple AirPods Maxのスタミナと利便性
ここでは、Apple AirPods Maxのバッテリー持続時間と充電性能、そしてユニークなSmart Caseによる電力管理について、私が実際に使用して感じたスタミナや利便性、そして少し気になった点などを詳しくレビューします。ヘッドホンを日常的に使う上で、これらの要素は非常に重要ですので、詳しく見ていきましょう。
日常使いには十分な再生時間
AirPods Maxは、アクティブノイズキャンセリングまたは外部音取り込みモードを有効にした状態で、1回のフル充電から最大20時間の音楽再生が可能です 。映画鑑賞(空間オーディオオン)や連続通話でも同様に最大20時間とされており、これはAppleの公称値です 。
実際に私が一日中、音楽を聴いたり、オンライン会議(例えばZoomやMicrosoft Teams)に参加したり、映画(Apple TV+のコンテンツなど)を観たりといった使い方を試した際、この20時間という再生時間は、寝る前に充電しておけば翌日も安心して使える、という印象でした。例えば、朝の通勤時から始まり、日中の作業用BGM、そして夜のリラックスタイムまで、私の使い方ではバッテリー残量を過度に気にすることはありませんでした。
もちろん、市場には40時間以上の再生を謳うヘッドホンも存在するため、それらと比較すると再生時間はやや短いと感じる方もいるかもしれません 。しかし、私の日常的な利用シーンにおいては、十分なスタミナを持っていると感じました。
急速充電の安心感とUSB-Cの利便性
特に便利だと感じたのは、急速充電機能です。うっかり充電を忘れてしまっても、朝の準備をしているわずか5分程度の充電で、通勤中に音楽を楽しむには十分な約1.5時間の再生時間を確保できるのは、非常に心強かったです 。この「あと少しだけ使いたい」という時に対応できる柔軟性は、忙しい現代人にとって大きなメリットと言えるでしょう。
私が使用した最新のUSB-Cポート搭載モデルでは、iPhone 15シリーズや最新のiPad、MacBookと同じケーブルで充電できるため、持ち運ぶケーブルの種類を減らせる点も、地味ながら日々のストレスを軽減してくれるポイントでした 。Lightning端子だった初期モデルから、より汎用性の高いUSB-Cへと変更されたことは、多くのユーザーにとって歓迎すべき改良点だと感じます。
Smart Caseによる独自の電力管理と注意点
AirPods Maxには物理的な電源オフボタンがありません。そのため、使用しない時は付属のSmart Caseに収納することで超低電力状態に移行させ、バッテリー消費を抑える設計になっています 。個人的には、この仕様に最初は少し戸惑いましたが、ヘッドホンをケースに入れるだけで自動的にスリープしてくれるのは、慣れると非常に手軽だと感じました。
ただ、ケースに入れない状態でも一定時間操作がないとスリープモードには入るものの、完全に電源を切るという概念がないため、長期間使用しない場合のバッテリー管理には少し気を使うかもしれません 。
また、Smart Case自体がヘッドホン全体を覆うわけではないため、保護性能という観点では好みが分かれるかもしれません。この独自の電力管理システムは、すぐに使える利便性を重視したAppleらしいアプローチですが、ユーザーの使い方や考え方によって評価が分かれる部分でしょう。
まとめ:バッテリー性能と充電
- 再生時間: アクティブノイズキャンセリング使用時で最大20時間の音楽再生が可能で、日常的な使用には十分なスタミナ 。
- 急速充電: わずか5分間の充電で約1.5時間の再生が可能と、急なバッテリー切れにも対応しやすい 。
- 充電端子 (最新モデル): USB-Cポート搭載により、他のAppleデバイスとの充電ケーブルの共通化が可能 。
- 電力管理: Smart Caseに収納することで超低電力状態に移行しバッテリーを節約するが、物理的な電源オフボタンはない 。
Apple AirPods Maxのメリット・デメリット
Apple AirPods Maxは、その卓越したオーディオ体験とAppleエコシステムとの親和性で多くのユーザーを魅了していますが、一方でいくつかの注意すべき点も存在します。ここでは、私が実際に使用して感じたメリットとデメリットを具体的に説明していきます。
【メリット】
メリット1:卓越したオーディオ体験
AirPods Maxの最大の魅力は、何と言ってもその音質です 。Apple設計のダイナミックドライバが生み出すサウンドは、解像度が高く、各音域がバランス良く表現されます 。特に、深みのある低音、クリアな中音域、そして伸びやかな高音は、音楽を聴く喜びを再認識させてくれます 。強力なアクティブノイズキャンセリング機能は、周囲の騒音を劇的に低減し、コンテンツへの深い没入感を提供します 。
また、自然な外音取り込みモードも秀逸で、ヘッドホンを着けたまま周囲の音を違和感なく聞くことができます 。ダイナミックヘッドトラッキング対応の空間オーディオも、映画や対応音楽で驚くほどの臨場感をもたらします 。
メリット2:Appleエコシステムとのシームレスな連携
Apple製品ユーザーであれば、AirPods Maxの真価をさらに実感できるでしょう。iPhoneやiPad、Macとのペアリングは驚くほど簡単で、デバイス間の音声切り替えも非常にスムーズです 。例えば、iPadで映画を見ている途中にiPhoneにかかってきた電話に切り替わる際も、ほとんど意識することなく自然に行われます 。
また、「Hey Siri」と話しかけるだけで様々な操作ができたり 、オーディオ共有機能で友人と同じ音源を楽しんだりすることも可能です 。
メリット3:上質なデザインと直感的な操作性
AirPods Maxは、アルミニウムやステンレススチールといった高品質な素材を使用しており、その質感は所有する喜びを感じさせます 。ニットメッシュのヘッドバンドやマグネットで着脱可能なイヤークッションも、快適な装着感に貢献しています 。そして、Apple Watchから着想を得たDigital Crownは、音量調整や再生コントロールが物理的に、かつ直感的に行えるため、非常に快適な操作感を実現しています 。
頭部装着検知機能も、ヘッドホンの着脱に合わせて音楽が自動で再生・停止するため便利です 。
メリット4:クリアな通話品質
オンライン会議や通話が多い方にとっても、AirPods Maxは心強い味方です。搭載されている複数のマイクがユーザーの声を的確に捉え、周囲のノイズを低減するため、騒がしい環境でも相手にクリアな音声を届けることができます 。実際に、相手からも「声が聞き取りやすい」と評価されることが多く、スムーズなコミュニケーションに貢献しました。
メリット5:USB-Cモデルでのロスレス・低遅延接続
USB-Cポートを搭載したモデルでは、対応デバイスとケーブルで接続することで、最大24ビット/48kHzのロスレスオーディオ再生や超低遅延オーディオ伝送が可能になります 。これにより、音楽制作アプリでの遅延が大幅に削減されたり、ゲームでの音ズレが気にならなくなったりと、より専門的な用途や高い品質を求めるユーザーのニーズにも応えてくれます 。
【デメリット】
デメリット1:価格の高さ
AirPods Maxの最も大きなハードルは、その価格設定でしょう。8万円を超える価格(2024年時点のApple Store価格 )は、多くの高性能ヘッドホンと比較しても高額であり、購入には慎重な判断が必要です 。この価格に見合う価値を感じられるかが、最大のポイントとなります。
デメリット2:本体の重量と長時間の装着感
約385gという本体重量は、他のヘッドホンと比較して重い部類に入ります 。ヘッドバンドの工夫により重量は分散されていますが、それでも長時間の使用では首への負担を感じる場面がありました 。また、人によっては側圧を強く感じ、こめかみあたりに圧迫感を覚える可能性も指摘されています 。
デメリット3:バッテリー関連の仕様
最大20時間というバッテリー持続時間は、日常使いには十分ですが、一部の競合製品がより長い再生時間を実現していることを考えると、やや物足りなさを感じるかもしれません 。また、物理的な電源オフボタンがなく、Smart Caseに収納するか一定時間放置することでスリープモードに入る仕様のため、バッテリー消費を気にするユーザーにとっては注意が必要です 。
デメリット4:Smart Caseの保護性とデザイン
付属のSmart Caseは、AirPods Maxを超低電力状態にする機能がありますが、ヘッドバンド部分が露出するなど、ヘッドホン全体を保護する観点からは不十分だという意見が多く見られます 。また、その独特なデザインについても、好みが分かれるところです 。持ち運び時の保護を重視するならば、別途ケースの購入を検討する必要があるかもしれません。
デメリット5:一部機能の陳腐化と気になる点
AirPods Maxに搭載されているH1チップは、後発のAirPods Pro(第2世代)などが搭載するH2チップと比較すると一世代前のものとなり、一部の最新機能(例えば「声を分離」など)は利用できません 。また、イヤーカップ内部が結露することがあるという報告もあり、特に湿度の高い環境や運動時の使用には注意が必要かもしれません 。
Apple AirPods Maxのスペック(仕様)
- チップ: Apple H1ヘッドフォンチップ (各イヤーカップに搭載)
- ドライバーユニット: Appleが設計した40mm口径ダイナミックドライバ
- 再生周波数帯域: 非公開
- 対応コーデック: AAC, SBC (Bluetooth経由)
- Bluetoothバージョン: Bluetooth 5.0ワイヤレステクノロジー
- 対応プロファイル: 非公開
- バッテリー: 最大20時間の再生/ムービー再生/連続通話時間 (ANC/空間オーディオ有効時)
- 充電: USB-C経由で充電; 5分充電で約1.5時間再生
- ノイズキャンセリング機能: プロレベルのアクティブノイズキャンセリング (Apple H1チップ, マイク8個使用)
- 外音取り込み機能: 外部音取り込みモード搭載
- その他の機能: パーソナライズされた空間オーディオ(ダイナミックヘッドトラッキング), アダプティブEQ, 自動切替, オーディオ共有, 頭部装着検知
- マイク: 合計9つ (ANC用x8, 音声用x3 うち2つはANCと共用, 追加x1)
- 有線接続: USB-C経由のロスレスオーディオ (対応条件下); 別売3.5mmオーディオケーブルでアナログ接続可
- センサー: 光学センサー(各イヤーカップ), ポジションセンサー(各イヤーカップ), ケース検知センサー(各イヤーカップ), 加速度センサー(各イヤーカップ), ジャイロスコープ(左イヤーカップ)
- 操作: Digital Crown (音量,再生,通話,Siri), ノイズコントロールボタン (ANC/外部音取込切替), 「Hey Siri」
- アプリ: iOS/iPadOS/macOS等のOSに統合された設定機能
- 防水・防塵性能: 非対応
- システム条件: 最新OS搭載のiPhone, iPad, Apple Watch, Mac, Apple TV, Apple Vision Proのモデル
- アクセシビリティ: オーディオのライブリスニング, ヘッドフォン音量, ヘッドフォン調整など多数
- サイズ: 187.3(H) x 168.6(W) x 83.4(D) mm (本体、クッション含む)
- 重量: 約386.2g (本体、クッション含む); Smart Case 約134.5g
- カラー: ミッドナイト, スターライト, ブルー, パープル, オレンジ
- 付属品: AirPods Max, Smart Case, USB-C充電ケーブル, マニュアル
- 発売日: 2020年12月 (現行モデルはUSB-C対応などのアップデートあり)
Apple AirPods Maxの評価
8つの基準で「Apple AirPods Max」を5段階で評価してみました。
【項目別評価】
音質: ★★★★☆
Appleらしいバランスの取れた高解像度サウンド。特に中音域のボーカル表現や、空間オーディオによる没入感は素晴らしい。USB-Cモデルのロスレス対応も魅力。
装着感: ★★★☆☆
ニットメッシュのヘッドバンドやイヤークッションの素材は快適だが、本体重量約385gは長時間使用で首への負担を感じやすい。側圧もやや強め。
デザイン: ★★★★☆
アルミニウムとステンレススチールによるミニマルで高級感のある本体デザインは秀逸。ただし、付属Smart Caseのデザインと保護性には賛否両論あり。
機能性: ★★★★★
強力なノイズキャンセリング、自然な外部音取り込みモード、Appleデバイス間のシームレスな連携、直感的なDigital Crown操作、空間オーディオなど機能は非常に豊富で完成度が高い。
遮音性・音漏れ耐性: ★★★★☆
アクティブノイズキャンセリングによる遮音性はトップクラスで、騒がしい環境でも音楽に集中できる。音漏れは通常使用では少ないが、大音量時は注意が必要。
ビルドクオリティ(耐久性、素材): ★★★★☆
本体の金属素材の質感や加工精度は非常に高く、所有欲を満たす。イヤークッションのマグネット式着脱も良い。ただ、キャノピーのメッシュ素材や結露の懸念は残る。
コストパフォーマンス(価格): ★★☆☆☆
税込84,800円という価格は、機能や品質を考慮しても非常に高価。Appleエコシステムへの依存度と予算次第で評価が大きく変わる。
使いやすさ: ★★★★☆
Appleデバイスとの連携は抜群にスムーズで、Digital Crownの操作性も直感的。頭部装着検知も便利。電源オフボタンがない点は慣れが必要。
総評:Apple AirPods Max ★★★★☆
はじめに
Apple AirPods Maxは、同社初のオーバーイヤーヘッドホンとして、音質、デザイン、機能性において高いレベルを目指した意欲作です。実際に使用してみると、その魅力といくつかの課題点が見えてきました。
AirPods Maxならではの魅力
まず特筆すべきは、Apple製品ならではの洗練されたユーザー体験です。iPhoneやiPad、Macとの連携は驚くほどシームレスで、デバイス間の自動切り替えや簡単なペアリングは、日々のストレスを大きく軽減してくれます。アクティブノイズキャンセリング性能は非常に強力で、騒がしい環境でも瞬時に静寂な空間を作り出し、音楽やコンテンツへの没入感を高めてくれます。
また、外部音取り込みモードの自然さも特筆もので、ヘッドホンを着けたまま周囲の音をクリアに聞き取れるため、安全性と利便性を両立しています。
音質面では、Appleが設計したダイナミックドライバが奏でるサウンドは、解像度が高くバランスに優れ、特にボーカルの表現力や空間オーディオによる立体的な音響体験は素晴らしいものがあります。Digital Crownによる物理的な操作感も直感的で快適です。アルミニウムやステンレススチールを用いた本体のビルドクオリティも高く、所有する喜びを感じさせてくれます。
考慮すべき点と今後の期待
一方で、いくつかの点は購入を検討する上で考慮が必要です。最も大きな点は価格でしょう。8万円を超える価格は、他の高性能ヘッドホンと比較しても高額であり、この価格に見合う価値を見出せるかが重要になります。また、約385gという本体重量は、長時間の使用では首への負担を感じやすく、すべての人にとって快適とは言えないかもしれません。
バッテリー持続時間は最大20時間と日常使いには十分ですが、市場にはより長時間再生可能なモデルも存在します。物理的な電源オフボタンがなく、Smart Caseへの収納や自動スリープに頼る電力管理も、使い方によっては好みが分かれるでしょう。Smart Case自体のデザインや保護性についても、改善を期待する声は少なくありません。H1チップ搭載であり、最新のAirPods Proが搭載するH2チップではない点も、将来的な機能拡張性を考えると少し気になるポイントです。
最終的な評価
Apple AirPods Maxは、特にAppleエコシステム内で最高のオーディオ体験を求めるユーザーにとって、非常に魅力的な選択肢です。卓越したノイズキャンセリング、自然な外部音取り込み、高品質なサウンド、そして何よりもAppleデバイスとの完璧な連携は、他社製品では得難い体験を提供してくれます。
しかし、その高価格と重量、一部の仕様は、万人におすすめできるものではありません。もし予算に余裕があり、Apple製品で統一された環境を最大限に活かしたい、そしてAirPods Maxのデザインや質感に価値を見出せるのであれば、日々の音楽体験や集中できる環境を格段に向上させてくれる、特別なヘッドホンとなるでしょう。
総合的に見て、価格という大きなハードルを乗り越えるだけの魅力と独自性を備えた製品ですが、より多くの人にその恩恵が届くよう、今後のモデルでの進化にも期待したいところです。
Apple AirPods Maxの価格・購入先
Appleオンラインストア
84,800円(税込)で販売されています。
Appleオンラインストアで「Apple AirPods Max」をチェックする
ECサイト
- Amazonで81,374円(税込)、
- 楽天市場で62,600円(送料無料)、
- ヤフーショッピングで65,044円、
で販売されています。
Amazonで「Apple AirPods Max」をチェックする
楽天市場で「Apple AirPods Max」をチェックする
ヤフーショッピングで「Apple AirPods Max」をチェックする
米国 Amazon.comで「Apple AirPods Max」をチェックする
おすすめの類似製品を紹介
Apple AirPods Maxに似た性能をもつヘッドホンも販売されています。
ソニー WH-1000XM6
ソニーから発売された最上位のワイヤレスヘッドホンです(2025年5月30日発売)。
30mm径の専用設計ドライバーユニット、新プロセッサーQN3、左右合計12個のマイク、NC ON時 最大30時間 / NC OFF時 最大40時間駆動するバッテリー、NC/AMBボタン (物理ボタン)を搭載しています。
また、折りたたみ機構、ノイズキャンセリング機能、外音取り込み機能(アンビエントサウンドモード、ボイスフォーカス、20段階レベル調整)、新技術「先読み型ノイズシェーパー」、「アダプティブNCオプティマイザー」、360 Upmix for Cinema、マルチポイント接続、LE Audioに対応。
スマートリスニング (アダプティブサウンドコントロール)、スピーク・トゥ・チャット、クイックアテンションモード、クイック充電、USB PD充電、装着検出、専用アプリ「Sony Sound Connect」、コンパクトなキャリングケース (マグネット式開閉)、Bluetooth 5.3にも対応しています。
価格は、Amazonで60,000円(税込)、楽天市場で61,300円(送料無料)、ヤフーショッピングで61,300円、ソニーストアで59,400円(税込)、です。
関連記事:ソニーWH-1000XM6徹底レビュー!XM5と音質・ノイキャン・機能を比較
ソニー WH-1000XM5
ソニーから発売された最上位のワイヤレスヘッドホンです(2022年5月27日発売 )。
30mm径の専用設計ドライバーユニット 、高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1と統合プロセッサーV1 、ノイズキャンセリング用に左右合計8個のマイク (通話用にはビームフォーミング技術を用いた左右合計4個のマイク )、NC ON時 最大30時間 / NC OFF時 最大40時間駆動するバッテリー 、電源ボタン・NC/AMBボタン (物理ボタン)を搭載しています。
また、折りたたみ機構は非搭載(スイーベルのみ可能) 、ノイズキャンセリング機能 、外音取り込み機能(アンビエントサウンドモード 、ボイスフォーカス対応 、レベル調整は専用アプリで可能 )、新技術「オートNCオプティマイザー」 、マルチポイント接続 に対応。
スマートリスニング (アダプティブサウンドコントロール) 、スピーク・トゥ・チャット 、クイックアテンションモード 、クイック充電 、USB PD充電 、装着検出 、専用アプリ「Sony | Headphones Connect」 、コンパクトなキャリングケース 、Bluetooth 5.2 にも対応しています。
価格は、Amazonで40,970円(税込)、楽天市場で40,298円(送料無料)、ヤフーショッピングで40,806円、AliExpressで43,758円、米国 Amazon.comで$298.00、です。
関連記事:Sony WH-1000XM5徹底レビュー!音質と機能はXM4と何が違う?
Bose QuietComfort Ultra Headphones
Boseから発売された最上位のワイヤレスヘッドホンです(2023年10月19日発売) 。
35mm径ドライバー 、独自の信号処理と高性能なチップセット 、進化したマイク(ビームフォームアレイを活用) を搭載し、バッテリーはBoseイマーシブオーディオをオフにした場合は最大24時間、オンでは最大18時間駆動します 。操作系には、右イヤーカップに電源/Bluetoothペアリングボタン、音量調節とショートカットアクセス用のタッチセンサー、リスニングモード/通話/コンテンツ操作用のマルチファンクションボタンなどを備えています 。
また、折りたたんでコンパクトに収納できる機構 、世界最高クラスのノイズキャンセリング機能 、外音を取り込むアウェアモード(ActiveSense搭載) 、耳に合わせてサウンドを自動調整するCustomTuneテクノロジー 、Boseイマーシブオーディオ(空間オーディオ) 、マルチポイント接続 に対応しています。
さらに、クイック充電(15分の充電で最長2.5時間再生 ※イマーシブオーディオOFF時) 、USB-C充電 、装着検出機能 、専用アプリ「Bose Musicアプリ」 、キャリーケースが付属し 、Bluetoothバージョンは5.3です 。コーデックはSBC、AACに対応し 、Snapdragon Soundもサポートしています 。LE Audioについては将来的な対応が言及されています 。
価格は、Amazonで54,000円(税込)、楽天市場で59,400円(送料無料)、ヤフーショッピングで59,400円(送料無料)、AliExpressで57,758円、米国 Amazon.comで$399.99、です。
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