シングルボードPC「Raspberry Pi 3 Model B+」の特徴、スペック、性能、魅力、価格を紹介します。
「Raspberry Pi 3 Model B+」の特徴
「Raspberry Pi 3 Model B+」の特徴をまとめてみました。
有線LANと無線LANの性能が向上
「Raspberry Pi 3 Model B+」では、USB-LANチップが最大100MbpsのLAN9514から最大1GHzのLAN7515に変更され、通信スピードが大幅に向上しました。また、無線LANとBluetoothチップもBCM43455からCypress CYW43455に変更され、高速かつ安定した通信が可能になっています。
CPUの性能を高速化
「Raspberry Pi 3 Model B+」は動作クロックが前モデル「Raspberry Pi3」の1.2GHzから1.4GHzに強化されており、より高速に動作するようになっています。
USBメモリからの起動に対応・LANケーブル経由での電力供給も
「Raspberry Pi 3 Model B+」は、前モデルからは不可能だったUSBメモリやネットワークストレージからの起動が可能になっています(※デフォルト設定で可)。また、新たにPower over Ethernet(PoE)に対応したことで、LANケーブル経由で電力を供給することもできます(※発売予定の拡張ボード「PoE HAT」が別途必要)。
日本の技適認証に対応
「Raspberry Pi 3 Model B+」は2018年3月発表時において日本の「技適」(技術基準適合証明)に対応していませんでしたが、現在では日本の技適認証に対応しています。
「Raspberry Pi 3 Model B+」
「Raspberry Pi 3 Model B+」は、前モデルのRaspberry Pi 3 Model Bをベースに改良を加えたシングルボードPC。動作クロックが前モデル「Raspberry Pi3」の1.2GHzから1.4GHzに強化されているほか、USBメモリーやネットワークからのシステムブート(起動)、Wi-Fiデュアルバンドにも対応している。なお、「Pi 3B+ Base Kit V1」、「Pi 3B+ Starter Kit 32GB V1」、「USB電源アダプター 5V/3A 1.5m microUSBコネクター」も販売される。
公式ページ「Raspberry Pi 3 Model B+」
https://www.raspberrypi.org/products/raspberry-pi-3-model-b-plus/
「Raspberry Pi 3 Model B+」のスペック 一覧
- SoC Broadcom BCM2837B0
- CPU 1.4GHz クアッドコア Cortex-A53
- メモリー 1GB DDR2 450MHz 低電圧 SDRAM
- GPU デュアルコア VideoCore IV® ?MHz(3D ?MHz)
OpenGL ES 2.0対応、ハードウェアOpenVG対応、1080p60 H.264 high-profileデコード
1Gピクセル/秒、1.5Gテクセル/秒、または24G FLOPの性能を持つ - 電源 Micro USB Bソケット 5V 2.5A / 2.54mm ピンヘッダ / PoE HAT用ピンヘッダ
- 最大消費電力 約12.5W
- サイズ 85 × 56 × 17mm
- サポートOS Raspbian (Debianベース)、Ubuntu MATE、Snappy Ubuntu Core、OpenELEC、OSMC、Arch Linux、PiNet、RISC OS、Windows 10 IoT Core
- イーサネット 10/100/1000 Base-T RJ45 ソケット(Microchip LAN7515)
- 無線LAN IEEE 802.11 b/g/n/ac 2.4/5GHz
- Bluetooth Bluetooth 4.2, Bluetooth Low Energy
- ビデオ出力 HDMI(rev. 1.4)、コンポジット 3.5mm 4極ジャック(PAL、NTSC)、DSI
- オーディオ出力 3.5mm 4極ジャック、HDMI(ビデオ出力と共有)、I2Sピンヘッダ
- USB USB 2.0 × 4
- GPIO コネクター 40ピン 2.54mm ピンヘッダ(GPIO×26 3.3V 16mA、UART、I2C、SPI、I2S、PWM、5V(使用電源に依存)、3.3V 50mA(GPIOとの総和))
- メモリー カード スロット micro SDメモリーカード(SDIO)
「Raspberry Pi 3 Model B+」の性能・機能
「Raspberry Pi 3 Model B+」の性能・機能をまとめてみました。
プロセッサ・メモリ・GPUの性能
「Raspberry Pi 3 Model B+」のプロセッサには64bit 対応のBroadcom BCM2837B0 Cortex-A53ベースのクアッドコア 1.4GHzを採用。CPUのクロックが前モデルから200MHzアップしている。メモリにはメモリー 1GB DDR2 450MHz 低電圧 SDRAM。GPUはデュアルコア VideoCore
通信の性能
「Raspberry Pi 3 Model B+」の通信は無線LAN IEEE 802.11 b/g/n/ac 2.4/5GHz、 Bluetooth 4.2をサポート。USB-LANチップが最大100MbpsのLAN9514から最大1GHzのLAN7515に変更し、通信スピードが大幅に向上。無線LANとBluetoothチップもBCM43455からCypress CYW43455に変更され、高速かつ安定した通信が可能なWi-Fiデュアルバンドにも対応している。
なお、Power over Ethernet(PoE)に対応したことで、LANケーブルを経由して、データ通信と同時に電力を供給することが可能になる(※今後発売予定の拡張ボード「PoE HAT」が別途必要)。
インターフェースの性能
「Raspberry Pi 3 Model B+」のインターフェースはHDMI、コ3.5mm ジャック、Micro USB 、 2.54mm ピンヘッダ 、 PoE HAT用ピンヘッダ、イーサネット RJ45 (有線LAN)、USB 2.0 × 4、GPIO コネクター 、micro SDカードスロット。
なお、端子位置は前モデルの「Raspberry Pi 3」と全く同一で、前モデル用に設計されたケースをそのまま利用できる。ただし、Power over Ethernet(PoE)用に増設された4pinのピンヘッダは、中心寄りに配置されているため、裏側に実装されたパーツと干渉する可能性がある。
電源の性能
「Raspberry Pi 3 Model B+」の電源 はRaspberry Pi 3と同じ2.5A出力を推奨。新たにネットワーク アプライアンスや、ネットワーク カメラ、産業用機器で利用されることの多い「PoE用の電源ピンヘッダ」が追加され、 LANケーブル1本で電源供給とネットワーク通信が行える。
USBストレージからの起動に対応
「Raspberry Pi 3 Model B+」の「USBブート」にデフォルトで対応するため、USBストレージから起動することが可能。前モデルの「Raspberry Pi 3」では、CPU内蔵のワンタイムROM(OTP/One Time Programmableメモリ、一度書き込むと元に戻せない)に情報を書き込まなければUSBブートは利用できなかったので、利便性が大幅に向上していることになる。
サポートOSについて
「Raspberry Pi 3 Model B+」のサポートOSはRaspbian (Debianベース)、Ubuntu MATE、Snappy Ubuntu Core、OpenELEC、OSMC、Arch Linux、PiNet、RISC OS、Windows 10 IoT Core。
「Raspberry Pi 3 Model B+」の魅力
「Raspberry Pi 3 Model B+」にはどのような魅力があるのだろうか? スペックや機能、前モデルの「Raspberry Pi 3 Model B」と比較しながら、その魅力について迫ってみたい。
通信スピードが大幅にアップしている
「Raspberry Pi 3 Model B+」は有線のUSB-LANチップに最大1GHzの通信が可能な「LAN7515」を採用している。前モデルの「Raspberry Pi 3 Model B」では最大100Mbps程度の通信しかできなかったため、これまで以上に高速な有線通信が利用可能だ。
また、無線通信ではWi-Fiデュアルバンドに対応。5GHzの高速ワイヤレス通信が利用できるほか、通信が混みあった場所でも途切れることのない安定した通信が利用できる。より高速で安定した通信を利用したいなら、やはり「Raspberry Pi 3 Model B+」に買い換えた方がいいだろう。
USBメモリから起動できる
「Raspberry Pi 3 Model B+」はデフォルトの状態でもUSBメモリから起動できる。前モデルの「Raspberry Pi 3」では、一度ストレージに書き込むと元に戻せない状態になるため、従来よりも複数のOSが簡単に使えるようになったといえる。
現在、サポートされているOSはRaspbian以外にもUbuntu MATEやOpenELEC、Arch Linux、PiNet、Windows 10 IoT Coreなど実にさまざまなものが用意されている。非公式のものも複数あり、USBメモリを差し替えることで簡単に切り替えられるようになるメリットは非常に大きい。
ネットワークストレージ(NAS)から起動できる
「Raspberry Pi 3 Model B+」はデフォルトの状態でもネットワークストレージ(NAS)から起動させることができる。そのため、全く同一のOS環境を複数のRaspberry Pi で共有して使うことができる。
一つ一つのRaspberry Pi にそれぞれOSをインストールするのは意外と手間がかかるもの。新しいOSを導入する際にも、ネットワーク上のストレージにインストールするだけで、すべてのRaspberry Pi で新しいOSが使えるようになるので非常に便利だ。
有線LANケーブルだけで電力供給できる
「Raspberry Pi 3 Model B+」はPower over Ethernet(PoE)に対応し、有線LANケーブルだけで電力供給することが可能になっている。拡張ボード「PoE HAT」が別途必要になるが、電源ケーブルが不要になるため、より様々なシーンでスマートにRaspberry Pi が使えるようになる。
例えば、公共の図書館やホテルには有線LANポートが使えるところもあり、LANケーブルを差し込むだけでRaspberry Pi を起動できるようになる。本体と同じ大きさの3.5インチのディスプレイと組み合わせると、モバイルで使える超小型PCにもなるはずだ。
コストパフォーマンスが高い
改良が加えられた「Raspberry Pi 3 Model B+」は現在Amazonでも6千円前後で購入することができる。前モデルの「Raspberry Pi 3」でも5千円前後はするので、非常にコストパフォーマンスが高いといえる。
しかも、インターフェースの形状が前モデルと全く同じため、ケースやその他の電子工作パーツを使いまわして使用することが可能だ。動作面ではそれほど向上していないものの、やはり通信面での使い勝手の向上は魅力的。本体以外にもさまざまなオプション製品が付属するものもあるのがいい。
「Raspberry Pi 3 Model B+」の価格は?
「Raspberry Pi 3 Model B+」は、
Amazonで6,350円〜、
楽天市場で6,820円〜 (税込)、
ヤフーショッピングで6,770円〜、
AliExpressでUS $37.16〜
で販売されています。
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Raspberry Pi3 B+コンプリートスターターキットも発売!
ケースやUSB -ACアダプタ、RaspbianOSインストール済みmicroSDカード(16GB)などがセットになった「コンプリートスターターキット」(型番TSI-Pi045-CSK-B16)も販売されている。初めてラズパイを購入する人で何を買えばいいか分からない人におすすめ。とりあえずすぐに使うのに必要なものが揃っているので便利だ。
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