2024年9月20日に発売された「Apple Watch Series 10」は、Apple Watchの10周年を飾る記念すべきモデルです。より薄く洗練されたデザイン、史上最大かつ最も明るいディスプレイ、そして健康管理機能を新たな次元へと引き上げる新機能を搭載し、スマートウォッチ市場で大きな注目を集めています。
このレビューでは、Apple Watch Series 10が日々の生活をどれだけ快適にするのか、前モデルのApple Watch Series 9からどのような進化を遂げたのか、その実力を徹底的に掘り下げていきます。
【先に結論からお伝えしましょう】
Apple Watch Series 10 の長所(Pros):
- 薄型・軽量化され、一日中着けていても快適な装着感
- 史上最大かつ最も明るい広視野角ディスプレイによる圧倒的な視認性
- 約30分で80%まで回復する革命的な充電速度
- 睡眠時無呼吸の通知など、さらに進化したヘルスケア機能
- 内蔵スピーカーでの音楽再生やオフライン翻訳など、単体での利便性が向上
Apple Watch Series 10 の短所(Cons):
- バッテリーの公称駆動時間(最大18時間)は前モデルから据え置き
- エントリーモデルでも59,800円からと高価格帯
- 新色ジェットブラックには塗装剥がれの懸念がある
- 水深計など一部の新機能は利用シーンが限定的
総合評価:
Apple Watch Series 10は、デザインの洗練、ディスプレイの視認性、そして充電の快適性において、前モデルから大きな飛躍を遂げたスマートウォッチです。特に、健康管理への意識が高いユーザーや、数世代前のモデルから買い替えを検討している方にとって、日々の生活の質を確実に向上させてくれる、現時点で最も完成された選択肢の一つと言えるでしょう。
<この記事で分かること>
- Apple Watch Series 10の全機能とSeries 9との徹底比較
- 新色ジェットブラックとチタニウムのデザイン・質感レビュー
- 史上最大の広視野角OLEDディスプレイの見やすさと操作性
- S10 SiP搭載によるパフォーマンスとレスポンスの向上
- 睡眠時無呼吸の通知やバイタルアプリなど最新ヘルスケア機能の詳細
- 水深・水温センサーや潮位アプリによるスポーツ機能の進化
- バッテリー持ちの実測と、Series 9から15分短縮された高速充電の実力
- 内蔵スピーカーでの音楽再生やオフライン翻訳など、新しいスマート機能の使い勝手
- watchOS 11で追加された新機能(アクティビティリングのカスタマイズなど)
- 購入前に知っておきたいメリット・デメリット
- 専門家による5段階評価と詳細な総評
- 各キャリアやECサイトでの価格と、安く買う方法
この記事を最後まで読むことで、Apple Watch Series 10を購入するべきかどうかがはっきりと分かるはずです。購入に悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。
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公式ページ:Apple Watch Series 10 – Apple(日本)
デザインと耐久性:Apple Watch Series 10 ~薄さと輝きを増した、次世代のデザイン~
ここでは、Apple Watch Series 10のデザインと耐久性について、前モデルのApple Watch Series 9と比較しながら、実際に使って感じた進化のポイントを詳しくレビューしていきます。毎日身に着けるものだからこそ、外観や装着感は最も重要な要素です。Series 10がどのような体験をもたらしてくれるのか、素材の質感やカラー、そして耐久性の観点から掘り下げていきます。
より薄く、より軽く、進化した装着感
Apple Watch Series 10を手にして最初に感じたのは、その圧倒的な薄さです。スペック上では、Series 9の10.7mmから9.7mmへとわずか1mm薄くなっただけですが、この1mmが装着感に劇的な変化をもたらしています。実際に腕に着けてみると、時計が手首に“ピタッ”と吸い付くような一体感があり、特にシャツの袖口にも引っかかりにくくなりました。一日中着けていても、その存在を忘れるほど快適で、特に睡眠トラッキングのために夜通し装着する際には、この薄さが心地よさに直結すると感じました。
この快適さは、軽量化によってさらに高められています。アルミニウムケースはSeries 9に比べて最大10%軽く、チタニウムケースに至ってはSeries 9のステンレススチールモデルより約20%も軽量化されています。私が試した46mmモデルでも、その大きさを感じさせない軽やかさで、ランニングのような激しい運動中でも重さが気になることはありませんでした。長時間のアクティビティでも負担にならないこの軽さは、大きなメリットです。
所有欲を刺激する新素材とカラー
Series 10のデザインで注目すべきは、新しい素材とカラーバリエーションの追加です。特にアルミニウムモデルに加わった新色「ジェットブラック」は、これまでのApple Watchのイメージを覆すほどのインパクトがありました 。公式サイトの画像で見るよりも、実物は光を美しく反射する鏡面仕上げで、まるで高級な陶器のような深い艶があります。アルミニウムでありながら、これほどまでの高級感を演出できるのかと感心しました。
しかし、このジェットブラックには注意点もあります。保護ケースを付けていても、半年ほどでケース裏の塗装が剥がれてしまったという報告が上がっているのです。しかも、その問題は保証の対象外とされたケースもあるようで、美しい仕上げだけに非常に残念なポイントです。この点は、購入を検討する上で重要な判断材料になるでしょう。
一方、Series 9のステンレススチールに代わって導入されたチタニウムケースは、まさにジュエリーのような輝きを放ちます。磨き上げられた鏡面仕上げは、光を受けるたびに上品な表情を見せ、フォーマルな服装にも完璧にマッチします。特にゴールドチタニウムは、宝飾品のような気品があり、所有する喜びを存分に感じさせてくれました。
<カラーの違い>
Apple Watch Series 10: アルミニウムケース:ジェットブラック、ローズゴールド、シルバー、チタニウムケース:ナチュラル、ゴールド、スレート
Apple Watch Series 9: アルミニウムケース:ピンク、ミッドナイト、スターライト、シルバー、(PRODUCT)RED、ステンレススチールケース:ゴールド、シルバー、グラファイト
日常からアクティブシーンまで対応する耐久性
デザイン性だけでなく、耐久性も進化しています。Series 10は、ケースの素材によってディスプレイガラスが異なります。アルミニウムケースにはIon-X強化ガラスが、チタニウムケースにはより傷に強いサファイアクリスタルが採用されています。日常生活での細かな傷が気になる方は、サファイアクリスタルを備えたチタニウムモデルを選ぶと安心感が高いでしょう。
防水・防塵性能はSeries 9と同様に、50メートルの耐水性能とIP6X等級の防塵性能を備えています。これにより、プールでの水泳や突然の雨、汗をかくワークアウトでも心配なく使用できます。実際にシャワーを浴びながら使ってみましたが、全く問題ありませんでした。
個性を彩るバンド選び:Series 10の魅力を引き立てるラインナップ
美しい本体デザインに加え、Apple Watch Series 10はバンド選びも大きな魅力です。日常使いやワークアウトには柔軟なラバー製や軽量なテキスタイル製バンドが用意されています。より洗練された印象を与えるステンレススチール製のバンドは、新しいチタニウムケースの色と調和するようにアップデートされました。
さらに、高級ブランドHermèsからは職人技が光る新作コレクションが、Nikeからは大胆な新色のスポーツバンドやスポーツループが登場し、ファッションやシーンに合わせて個性を演出できます。
何より嬉しいのが、旧モデル(41mm/45mm)のバンドがそのまま使える互換性が維持されている点です。これにより、既存ユーザーは集めてきたお気に入りのバンド資産を無駄なく活かせます。
<Apple Watch Series 10の付属品>
- Apple Watch Series 10 本体
- バンド
- Apple Watch磁気高速充電 – USB-Cケーブル(1m)
まとめ:デザインと耐久性
- 薄型・軽量化:Series 9より1mm薄く、約10%軽量化され装着感が大幅に向上 。
- 新素材・新色:高級感のある鏡面仕上げの「ジェットブラック」アルミニウムと、宝石のような輝きの「チタニウム」が登場。
- 耐久性の懸念:ジェットブラックには塗装剥がれの報告があり、購入前に検討が必要。
- 素材による違い:アルミニウムはIon-Xガラス、チタニウムはより傷に強いサファイアクリスタルを採用。
- バンドの互換性:過去のモデルのバンドがそのまま利用可能で、資産を無駄にしない。
ディスプレイ:Apple Watch Series 10 ~史上最大かつ最も明るい、新次元の視認性~
ここでは、Apple Watch Series 10のディスプレイと操作性について、前モデルのApple Watch Series 9と比較しながら、その劇的な進化をレビューします。時計として最も重要な「見やすさ」と、毎日触れるからこそ重要な「操作感」。Series 10が、新しいS10 SiPと広視野角OLEDディスプレイによって、どのように私たちの体験を向上させてくれるのかを詳しく見ていきましょう。
ディスプレイ:史上最大かつ広角、新次元の視認性へ
Apple Watch Series 10の電源を入れた瞬間、そのディスプレイが劇的に進化したことを誰もが実感するでしょう。今回の進化の核は「広さ」と「視野角」という2つの側面にあります。
まず、表示領域はSeries 9と比較して最大9%拡大しました。この差は単なる数字以上に大きく、LINEの通知やニュース記事を読む際に表示されるテキストが1行増えるなど、手首を返す手間を減らし、情報の把握を格段にスムーズにしてくれます。
さらに、Apple製品として初採用された「広視野角OLEDディスプレイ」は、これまでのスマートウォッチの常識を覆します。時計を斜めから見た際の明るさが最大40%も向上したことで、デスクに腕を置いたままチラリと時間を確認するといった日常の何気ない動作でも、画面がくっきりと見えるのです。腕をわざわざ持ち上げる必要がなくなり、日々の小さなストレスが確実に減っていくのを体感できました。
屋外でも鮮明、2,000ニトの圧倒的な輝度
Series 10のディスプレイは、Series 9と同じ最大2,000ニトの輝度を誇ります。このスペックは、特に屋外での視認性に絶大な効果を発揮します。実際に真夏の日差しの下でランニングをしてみましたが、強い直射日光の中でも、ペースや心拍数といった重要なデータを瞬時に、そして明確に確認できました。Series 6以前のモデル(最大1,000ニト)から乗り換えるユーザーであれば、その見やすさの違いに驚くはずです。
S10 SiPがもたらす、軽快でストレスフリーな操作感
Apple Watch Series 10のパフォーマンスの源となるのが、新しい「S10 SiP」です。そのパフォーマンスは期待を裏切りません。Series 8以前のモデルを使っていると時折感じていた、アプリ起動時やSiriの応答でのわずかな「待ち時間」が、Series 10ではほぼ皆無になりました。操作は非常にキビキビとしており、まるで指に吸い付くようです。特にSwitchBotのようなサードパーティ製アプリで玄関の鍵を開ける際、以前はiPhoneを取り出すこともありましたが、Series 10ではストレスなく手首だけで完結できるようになりました。
Digital Crownやサイドボタンの操作感は従来モデルから変わらず、長年のApple Watchユーザーであればすぐに馴染めるでしょう。しかし、画面が大きくなったことで、タッチ操作の精度は確実に向上しています。メッセージへの返信時にフリック入力で文字を打ったり、ワークアウトを一時停止するために小さなボタンをタップしたりする操作が、これまで以上に簡単かつ正確に行えるようになりました。また、Series 9から搭載された「ダブルタップジェスチャー」もS10 SiPのパワフルな処理能力によって支えられており、手が塞がっている時に電話に出たり、タイマーを止めたりする際に魔法のような利便性を発揮します。
より豊かに、より自分らしく彩るウォッチフェイス
Series 10の大きなディスプレイと進化した常時表示機能を最大限に活かすため、新しいウォッチフェイス「フラックス」と「リフレクション」が登場しました。フラックスは秒の経過とともに画面全体の色が大胆に変化するグラフィカルなデザインで、見ているだけで楽しくなります。「リフレクション」は、チタニウムケースの輝きに合わせてデザインされており、ユーザーの動きに繊細に反応して光を放つ、非常にエレガントな文字盤です。
また、一部の新しい文字盤では腕を下げた状態でも秒針が滑らかに動き続けるようになりました。これはSeries 10で常時表示ディスプレイの画面更新頻度(リフレッシュレート)が1分間に1回から1秒間に1回へと向上したためです。ただし、現時点では対応する文字盤が限られており、「スヌーピー」のような人気の文字盤では秒針が表示されないため、今後のアップデートに期待したいところです。
ウォッチフェイスは従来通り、スマホアプリを通じてApp Storeから追加することが可能です。カスタマイズできる文字盤の種類は豊富なため、自分だけのApple Watchを創り上げる楽しみは尽きません。
<Apple Watch Series 10のディスプレイ仕様>
- 種類: LTPO3 常時表示Retinaディスプレイ
- 技術: 広視野角OLED
- サイズと解像度:
- 46mmケース: 416 x 496ピクセル (1,220平方ミリメートルの表示領域)
- 42mmケース: 374 x 446ピクセル (989平方ミリメートルの表示領域)
- 最大輝度: 2,000ニト
- 最小輝度: 1ニト
- ガラス素材:
- アルミニウムケース: Ion-X前面ガラス
- チタニウムケース: サファイア前面クリスタル
まとめ:ディスプレイと操作性
- 史上最大のディスプレイ: Series 9より最大9%表示領域が拡大し、一度に多くの情報を確認可能。
- 圧倒的な視認性: 新採用の広視野角OLEDにより、斜めから見ても明るく鮮明。
- 軽快な操作感: 新チップ「S10 SiP」搭載で、アプリの起動や操作がこれまで以上にスムーズ。
- 常時表示の進化: 一部の新しい文字盤で、腕を下げた状態でも秒針が表示されるように。
- 新しいウォッチフェイス: Series 10のディスプレイを活かす「フラックス」と「リフレクション」が登場。
スポーツ機能:Apple Watch Series 10 ~水深・水温センサー搭載で、水辺のアクティビティが新たな次元へ~
ここでは、Apple Watch Series 10のスポーツ機能について、前モデルのApple Watch Series 9との比較を交えながら、フィットネスパートナーとしての進化を詳しくレビューします。日常のワークアウトから本格的なアウトドアアクティビティまで、Series 10がどのように私たちのスポーツライフを豊かにしてくれるのか、新機能を中心にその実力を探ります。
充実のワークアウトと、長期的なコンディション管理
Apple Watch Series 10は、ランニング、ウォーキング、サイクリングといった基本的な有酸素運動から、筋力トレーニング、HIIT、ピラティス、ヨガ、ダンス、さらにはスキー、スノーボード、ゴルフといった専門的なスポーツまで、24種類以上の多彩なワークアウトに対応しており 、日々の運動を手軽に記録できる点はSeries 9から引き継がれた魅力です。心拍数計測の精度も極めて高く、激しいインターバルトレーニング中でも信頼できるデータを示してくれます。
そして、watchOS 11で導入された「トレーニングの負荷」機能は、私のトレーニングへの向き合い方を大きく変えました。この機能は、過去のワークアウトの強度や時間から体に蓄積された負荷を分析し、オーバートレーニングを防ぎつつ、いつ強度を上げるべきかといった賢い判断をサポートしてくれます。感覚に頼っていたコンディション管理をデータで裏付けてくれるため、長期的なパフォーマンス向上を目指す上で、非常に心強いツールだと感じました。
新搭載センサーで水辺のアクティビティが新たな次元へ
Series 10のスポーツ機能で最大の進化点は、これまでUltraモデル限定だった水深・水温センサーの搭載です。これはSeries 9にはなかった大きな進化で、先日プールで試したところ、水に入った瞬間に自動で水深アプリが起動し、現在の水深と水温がくっきりと表示されました。水温が数値で示されるのは新鮮で、ワークアウトへのモチベーションが高まります。水深6mまで対応しているので、夏のシュノーケリングなど、水辺での楽しみ方が大きく広がりそうです。
ウォーターアクティビティを革新する新アプリ
この新しいセンサーの能力を最大限に引き出すのが、watchOS 11で追加された新アプリです。まず「潮位アプリ」は、サーフィンや釣り、海辺でのランニングを計画する際に非常に役立ちます。世界中の海岸の潮の満ち引きを7日先まで予測し、満潮・干潮の時刻を手首の上で簡単に確認できるため、安全かつ最適なタイミングでアクティビティを楽しめるようになりました。
さらに本格的なシュノーケリングには、「Oceanic+」アプリが対応します。水深や水温はもちろん、コンパス機能で方角まで示してくれるため、水中の世界をより安心して探検できます。これまでスマートフォンや専用のダイブコンピュータが必要だった体験が、Apple Watchだけで手軽に味わえるようになったのは感動的です。Series 9では得られなかった、水との新たな関わり方をSeries 10は提供してくれます。
ランニングもハイキングも、安心と正確さを両立
週末、木々の多い公園でいつもの5kmコースを走ってみました。Series 10のGPSはSeries 9と同様に素早く衛星を捉え、木陰でもルートがずれることなく正確に記録されます。ランニング後にiPhoneのフィットネスアプリで軌跡を確認する時間は、達成感に満ちた楽しい瞬間です。また、歩幅や接地時間といった詳細なランニング指標も計測してくれるため、自分のフォームを見直す良いきっかけにもなりました。登山やハイキングでも、コンパス機能で方角や高度を確認しながら安全に楽しめます。
万が一に備える、心強い安全機能
スポーツ中の万が一に備える安全機能は、Series 10でも非常に心強い存在です。Series 9から引き続き、転倒検出や自動車での重大な衝突事故検出機能を搭載しており、いざという時には自動で緊急通報サービスに連絡してくれます。一人で早朝ランニングに出かける際も、この機能があるだけで安心感が全く違います。ただし、スキーのような激しい動きを伴うスポーツでは、センサーが敏感に反応してしまうこともあるため、アクティビティに応じて一時的にオフにするなどの工夫をすると、より快適に利用できるでしょう。
<Apple Watch Series 10のスポーツ機能 一覧>
- 対応ワークアウト: ランニング、サイクリング、スイミング、ヨガ、HIIT、ハイキング、ゴルフなど24種類以上
- 新搭載センサー: 水深計(最大6m)、水温センサー
- 新対応アプリ: 潮位アプリ、Oceanic+(シュノーケリング向け)
- GPS機能: L1 GPS、GLONASS、Galileo、QZSS、BeiDou
- ヘルスモニタリング: 運動中の心拍数測定、心拍数範囲表示
- 高度な指標: トレーニング負荷、VO2 Max、ランニングフォーム指標(歩幅、接地時間など)、SWOLF(水泳効率)
- 安全機能: 転倒検出、衝突事故検出、緊急SOS、海外における緊急通報
- 耐久性: 50メートルの耐水性能、IP6X等級の防塵性能
まとめ:スポーツ機能
- コンディション管理:「トレーニングの負荷」機能により、長期的な視点での賢いトレーニング計画が可能に。
- 新機能の追加:これまでUltraモデル限定だった水深・水温センサーを初搭載し、ウォーターアクティビティの体験が向上。
- アプリの進化:潮位アプリやOceanic+アプリにより、海や水中での活動がより便利で楽しくなった。
- 高い基本性能:GPSや心拍数測定の精度はSeries 9同様に非常に高く、信頼できるフィットネスパートナー。
- 万全の安全機能:転倒・衝突事故検出機能を継承し、アクティビティ中の万が一に備える安心感を提供。
ヘルスケア機能:Apple Watch Series 10 ~手首の上の健康パートナー、睡眠時無呼吸の検知でさらに進化~
ここでは、Apple Watch Series 10が搭載する先進的なヘルスケア機能について、Series 9との比較を交えながら詳しくレビューしていきます。注目すべき新機能である「睡眠時無呼吸の通知」から、日々の健康状態を多角的に捉える「バイタル」アプリまで、手首の上の健康パートナーが遂げた進化を、実際の使用感とともにお届けします。
新時代の幕開けを告げる「睡眠時無呼吸の通知」
Apple Watch Series 10のヘルスケア機能における最大の進化は、新たに搭載された「睡眠時無呼吸の通知」機能です。これは、睡眠中に加速度センサーが手首の微細な動きを捉え、「呼吸の乱れ」として記録。そのデータが30日間にわたって蓄積され、中等度から重度の睡眠時無呼吸の兆候が一貫して見られる場合に通知するという画期的なものです。これまで自分では気づきにくかった睡眠中の健康状態について、客観的なデータに基づいた気づきを与えてくれます。
この機能はwatchOS 11へのアップデートにより、Apple Watch Series 9でも利用可能になります。しかし、Series 10の薄型化されたデザインと高速充電が、この機能を最大限に活用する上で大きなアドバンテージになると感じました。
睡眠トラッキングの体験をレビュー
私にとって睡眠トラッキングは毎晩の習慣ですが、Series 10での体験は、その快適性とデータ分析の両面で進化を感じました。まず、本体が薄くなったことで、睡眠中に装着していてもほとんど気にならなくなりました。
朝起きると、iPhoneのヘルスケアアプリで詳細な睡眠データを確認できます。レム睡眠、コア睡眠、深い睡眠の各ステージにどれくらいの時間いたのか、また夜中に目が覚めたかもしれないタイミングまで、グラフで分かりやすく表示されます。自分の睡眠の質を客観的な数値で把握できるのは、日々の体調管理において非常に有益です。
ただ、その精度には少し不満が残る点もありました。夜中に数時間目が覚めてしまった夜でも、まるでぐっすり眠れたかのように記録されることがあったのです。完璧とは言えないものの、高速充電のおかげで就寝前に短時間充電するだけで一晩中記録できる手軽さは、睡眠記録を続ける上で大きなメリットだと感じています。
体からのサインを見逃さない。「バイタル」アプリの実力
watchOS 11で新たに追加された「バイタル」アプリは、睡眠中に記録される健康データを、より実践的な洞察へと変えてくれる機能です。
このアプリの賢い点は、数週間にわたって睡眠中のデータを記録し続けることで、ユーザー一人ひとりの「いつもの状態(基準値)」を自動で学習してくれるところにあります。そして、心拍数、呼吸数、手首の皮膚温といった複数の指標がその「いつもの状態」から外れた場合に、「体調に変化があったかもしれません」と知らせてくれるのです。
これは単なる機能の紹介ではありません。私自身、少し体調を崩して熱っぽさを感じた翌朝、このアプリを確認すると、まさしく皮膚温と心拍数が普段の範囲から外れていることが示されていました 。自覚症状を客観的なデータで裏付けてくれるこの体験は、自分の体と向き合う意識をさらに高めてくれました。
充実の既存機能が日々の安心を支える
Series 10は、Series 9から高く評価されている高度な健康機能もしっかりと継承しています。いつでもどこでも心電図を記録できる心電図アプリは、動悸を感じた時などの不安を和らげてくれる心強い存在です。また、血中酸素ウェルネスアプリは体に取り込まれる酸素のレベルをチェックでき、全体的なウェルネスを把握するのに役立ちます。
さらに、皮膚温センサーは睡眠中の手首の皮膚温の変化を記録し、女性の月経周期の予測精度を高めるなど、よりパーソナルな健康管理を可能にします。これらの機能が統合されることで、Apple Watch Series 10は、日常のさまざまな側面から私たちの健康を見守ってくれる、信頼できるパートナーとしての地位を確固たるものにしています。
<Apple Watch Series 10のヘルスケア機能 一覧>
- 心拍数: 第3世代光学式心拍センサー、高心拍数と低心拍数の通知、不規則な心拍リズムの通知
- 心電図: 心電図アプリ(管理医療機器)
- 血中酸素ウェルネス: 血中酸素ウェルネスアプリ
- 皮膚温センサー: 睡眠中の皮膚温測定、周期記録(過去の排卵を推定)
- 睡眠: 睡眠ステージ記録、睡眠時無呼吸の通知
- 心の健康: マインドフルネスアプリ(心の状態を記録)
- 服薬管理: 服薬アプリ
- 安全機能: 転倒検出、衝突事故検出、緊急SOS
- ソフトウェア: バイタルアプリ (watchOS 11)
まとめ:ヘルスケア機能
- 新機能: 睡眠中の呼吸の乱れを検知し、睡眠時無呼吸の兆候を通知する機能を新たに搭載。
- 快適性の向上: Series 9より薄く、充電も速いため、睡眠トラッキングの継続がより快適に。
- 統合的な健康管理: 新しい「バイタル」アプリが夜間の健康指標を統合し、体調の変化を分かりやすく提示。
- 高度なセンサー群: 心電図、血中酸素ウェルネス、皮膚温センサーといったSeries 9の優れた機能を継承。
- 総合評価: ハードウェアとソフトウェア両面の進化により、健康管理デバイスとしての完成度が飛躍的に向上。
バッテリー持ちと充電:Apple Watch Series 10 ~充電速度の劇的な向上で、24時間活躍するパートナーへ~
ここでは、Apple Watch Series 10のバッテリー性能と充電速度について、Apple Watchの長年の課題とされてきたこのテーマがどのように進化したのかを、Series 9との比較を交えながら詳しくレビューします。特に充電速度の劇的な向上は、日々の使い方を大きく変える可能性を秘めています。
バッテリー持続時間:公称値は変わらず、体感では向上も
Apple Watch Series 10の公称バッテリー駆動時間は、通常使用で最大18時間、低電力モードで最大36時間と、Series 9から据え置きです。正直なところ、このスペックだけを見ると大きな進化はないように思えます。しかし、実際に数日間使ってみると、バッテリーの持ちは向上しているという印象を受けました。常時表示ディスプレイをオンにし、30分程度のワークアウトをこなした日でも、夜にはまだバッテリーが残っており、約22時間近く持続しました。私の使い方では、1回の充電で約1日半から、使い方を工夫すれば丸2日近く持つこともあり、Series 7を使っていた頃のように「毎日充電しないと不安」という感覚は薄れました。
もちろん、GPSを使った長時間のワークアウトや音楽再生など、負荷の高い使い方をすればバッテリーの消耗は早まります。旅行や出張で充電の機会が限られる場面では、これまで通り低電力モードの活用が欠かせないでしょう。バッテリー持ち自体が劇的に改善したわけではありませんが、S10 SiPの電力効率の向上により、常時表示で秒針が動く新しい文字盤を使っても、バッテリーの減りが早くなったと感じさせない点は見事です。
革命的な充電速度が、すべての課題を解決する
Series 10のバッテリー性能で真に注目すべきは、その圧倒的な充電速度です。これはApple Watch史上最速で、Series 9では80%の充電に約45分かかっていたところ、Series 10ではわずか約30分で完了します。この15分の短縮が、ユーザー体験を根本から変えました。実際に夕食後、お風呂に入る前の30分だけ充電器に置いたところ、バッテリーは14%から84%まで回復し、その後の10分ほどで満充電になりました。
この革命的な充電速度は、特に睡眠トラッキングとの両立において絶大な効果を発揮します。Series 10は、わずか8分間の充電で最大8時間の睡眠記録が可能です。これまで「睡眠中も着けたいけれど、いつ充電すればいいのか」というジレンマがありましたが、朝の身支度の間やシャワーを浴びている間といった、ほんのわずかな時間で十分な電力を確保できるため、24時間手首から外すことなく健康状態を記録し続けることが、ごく自然な習慣になりました。充電忘れによるストレスから解放されたことは、想像以上に大きなメリットです。
<Apple Watch Series 10のバッテリー・充電 仕様>
- バッテリー: リチャージャブルリチウムイオンバッテリー内蔵
- 公称駆動時間:
- 通常使用時: 最大18時間
- 低電力モード: 最大36時間
- 高速充電: 対応
- 約30分で最大80%まで充電
- 15分間の充電で最大8時間の通常使用
- 8分間の充電で最大8時間の睡眠記録
- 同梱物: Apple Watch磁気高速充電 – USB-Cケーブル(1m)
まとめ:バッテリー持ちと充電
- 公称駆動時間は不変:通常使用で最大18時間、低電力モードで最大36時間というスペックはSeries 9と同じ。
- 充電速度が劇的に向上:80%までの充電がSeries 9の約45分から約30分へと大幅に短縮。
- 睡眠記録との両立が容易に:わずか8分の充電で8時間の睡眠記録が可能になり、24時間装着のハードルが大きく下がった。
- 短時間充電が日常を変える:入浴中などの短い時間で十分な充電ができ、充電忘れのストレスから解放される。
- 体感的な持ちは向上:実際の使用では1日半~2日持つという意見もあり、S10 SiPの電力効率の高さを感じさせる。
スマート機能:Apple Watch Series 10 ~スピーカー再生と翻訳で、単体での利便性がさらに向上~
ここでは、Apple Watch Series 10が日常生活をどれほど便利にしてくれるか、そのスマート機能に焦点を当ててレビューします。Series 9から受け継がれた優れたiPhone連携を基盤に、Series 10で新たに追加されたスピーカーでの音楽再生や翻訳アプリの進化など、時計単体での活躍の幅を広げた新機能の魅力に迫ります。
スピーカー再生とストレージで豊かになる音楽体験
Series 10の最も大きな進化の一つが、内蔵スピーカーでのメディア再生に初めて対応したことです。これまで通話は可能でしたが、Series 9では別途イヤホンが必要だった音楽やポッドキャストの再生が、Series 10では手首の上だけで完結します。先日、キッチンで料理をしながらBGMが欲しくなった時、iPhoneが別の部屋にあっても手首の操作一つでApple Musicからお気に入りのプレイリストを流せました。音質はiPhoneの内蔵スピーカーに近いクリアさで、パーソナルな空間で楽しむには十分なクオリティです。
この単体での音楽体験をさらに豊かにするのが、64GBのストレージ容量です。これにより、お気に入りのプレイリストやポッドキャストをApple Watchに直接ダウンロードしておけば、iPhoneを持たずにランニングに出かけても、オフラインで音楽を楽しむことができます。
オフラインでも安心の翻訳アプリ
もう一つの注目すべき新機能が、翻訳アプリの進化です。あらかじめ言語データをダウンロードしておけば、インターネット接続がないオフライン環境でも音声翻訳が利用可能になりました。海外旅行中、Wi-Fiがない場所でも気軽に道を尋ねたり、メニューを翻訳したりできる安心感は、これまでのモデルにはなかった大きなメリットです。さらに、watchOS 11では、海外にいることを検知するとスマートスタックに翻訳ウィジェットが自動で表示されるようになり、必要な時にすぐアクセスできる賢さも加わりました。
iPhone連携で完成度を増す重要機能
Apple Payによるキャッシュレス決済は、もはやApple Watchの代名詞とも言える機能です。Series 10でもその快適さは健在で、SuicaやiD、QUICPayなど幅広い決済サービスに対応しています。コンビニでの支払いや駅の改札を、スマートフォンを取り出すことなく手首をかざすだけで通過できるスムーズさは、一度体験すると手放せなくなります。
watchOS 11で進化した「スマートスタック」も、日々の情報確認をより効率的にしてくれます。時刻や場所に応じて、天気予報や次のスケジュールなどを自動で表示してくれるだけでなく、搭乗予定のフライト情報のようなライブアクティビティもリアルタイムで表示されるようになりました。これにより、重要な情報を逃さず、常にスマートに行動できます。また、LINEやメールなどの通知機能も非常に優秀で、定型文や音声入力、フリック入力で素早く返信できるため、会議中などスマートフォンを出しにくい場面で重宝しました。
さらに快適になるその他の機能
私が選んだGPS + Cellularモデルは、iPhoneが手元になくても単体で通信できるため、その解放感は格別です。週末のランニングでは、iPhoneを家に置いたままApple Musicをストリーミング再生し、家族からの電話にも応答できました。まさに腕時計だけで身軽に行動できる自由を与えてくれます。
また、通話品質も着実に向上しています。新しく搭載された「声を分離」機能のおかげで、先日、駅前の雑踏の中で電話をかけた際、相手からは「周りの音がほとんど聞こえず、声がクリアだ」と言われました。これは、騒がしい環境でもスムーズなコミュニケーションを可能にする、地味ながらも非常に実用的な改善点です。
<Apple Watch Series 10のスマート機能 一覧>
- 内蔵スピーカーでのメディア再生: Series 10から新たに対応し、イヤホンなしで音楽やポッドキャストを楽しめる。
- 64GBストレージ: 音楽やポッドキャストを十分に保存し、オフラインで楽しめる
- 翻訳アプリ: 言語データをダウンロードすることで、オフライン環境でも音声翻訳が可能。
- スマートスタックとライブアクティビティ: 時間や場所に応じた情報を自動表示し、フライト情報などをリアルタイムで確認できる。
- Apple Pay: SuicaやiD、QUICPayなどに対応し、手首をかざすだけでキャッシュレス決済が完了する。
- LTE通信(Cellularモデル): iPhoneが近くになくても、単体での通話、メッセージ送受信、音楽ストリーミングが可能。
- 「声を分離」機能: 通話時に周囲のノイズを低減し、自分の声を相手にクリアに届ける。
- 通知機能: LINEやメールなど、iPhoneへの通知を手元で確認し、フリック入力や音声で返信できる。
まとめ:スマート機能
- スピーカー再生とストレージ:内蔵スピーカーでの再生と64GBへの容量倍増で、単体での音楽体験が向上。
- 翻訳アプリの進化: オフラインでの音声翻訳が可能になり、海外旅行などでの実用性が大幅に向上。
- シームレスな連携: Apple Payによる決済や通知機能は、iPhoneとの連携で完成された使いやすさを提供。
- クリアな通話品質: 「声を分離」機能により、騒がしい場所でも自分の声が相手にクリアに届く。
- Cellularモデルの利便性: iPhoneを家に置いたままでも、通信や音楽ストリーミングが可能で、身軽な外出を実現。
OSとアプリ:Apple Watch Series 10 ~watchOS 11がもたらす、よりパーソナルな体験~
ここでは、Apple Watch Series 10の体験の核となるOSとアプリに焦点を当て、その進化点を詳しくレビューします。最新のwatchOS 11がもたらす新しいカスタマイズ機能やアプリが、私たちの日常をどのように豊かにしてくれるのか。Series 9との比較も交えながら、その実力に迫ります。
watchOS 11がもたらす新しい体験
Apple Watch Series 10は最新のwatchOS 11を搭載し、日々の体験を豊かにする多くの新機能が加わりました。特に感動したのは、これまで以上に柔軟になったアクティビティリングです。私の不規則なトレーニングスケジュールに合わせて曜日ごとに目標を変更したり、休息日に連続記録を気にせずリングを一時停止できるようになったことで、より現実的で継続しやすい目標設定が可能になりました。また、友人との会計時に便利な「Tap to Cash」機能や、将来的にはApple Intelligenceによる通知の要約機能も追加されるなど、ソフトウェアの進化が時計の価値をさらに高めていることを実感します。
長く安心して使える対応機種とアップデート
Apple Watch Series 10を最大限に活用するためには、iOS 18以降を搭載したiPhone XS以降のモデルが必要です。この点は購入前に必ず確認してください。Apple製品の魅力の一つは、長期間にわたるOSアップデートの提供にあります。watchOS 11は、Series 10だけでなく、Apple Watch Series 6以降のモデルにも提供されます。これにより、一度購入すれば数年間にわたって最新の機能やセキュリティアップデートを受けられるという安心感があります。実際に、発売当初に感じたバッテリー消費の速さの問題も、すぐに配信されたwatchOS 11.0.1アップデートで迅速に解決され、Appleのサポート体制の高さを実感しました。
App Storeがもたらす無限の拡張性
Apple Watchには、新しい「バイタル」アプリや「潮位」アプリなど、便利なアプリが最初からインストールされています。しかし、その真価はApp Storeを通じて機能を無限に拡張できる点にあります。私は普段から、ランニング記録のための「Strava」や、音楽を楽しむための「Spotify」など、様々なサードパーティ製アプリを追加して利用しています。自分のライフスタイルに合わせて、必要な機能を自由に追加し、ウォッチを自分だけの最適なツールにカスタマイズできることこそ、Apple Watchが単なる時計や活動量計にとどまらない最大の理由でしょう。
<Apple Watch Series 10のOS・アプリ 仕様>
- 搭載OS: watchOS 11
- プロセッサ: S10 SiP(64ビットデュアルコアプロセッサ、4コアNeural Engine搭載)
- 主な新機能: ライブアクティビティ、バイタルアプリ、潮位アプリ、到着確認
- 互換性: iOS 18以降を搭載したiPhone XS、iPhone XR以降(iPhone SE 第2世代以降を含む)が必要
- App Store: Apple Watch専用アプリのダウンロードに対応
まとめ:OSとアプリ
- 新機能: watchOS 11により、柔軟なアクティビティリング設定や「Tap to Cash」など、日常を便利にする機能が追加。
- 将来性: Apple Intelligenceによる通知の要約機能が今後追加予定で、ソフトウェアの継続的な進化に期待。
- 拡張性: App Storeから豊富なアプリを追加でき、ライフスタイルに合わせて機能を無限にカスタマイズ可能。
- 対応機種: 利用にはiOS 18を搭載したiPhone XS以降が必須であるため、購入前の確認が必要。
- 長期的なサポート: 旧モデルにもアップデートが提供され、長期間にわたって最新の体験が保証される安心感。
Apple Watch Series 10とSeries 9の違い:スペック比較
ここでは、Apple Watch Series 10が前モデルのApple Watch Series 9からどのような進化を遂げたのか、その主な違いを具体的に比較しながら詳しく解説していきます。デザイン、ディスプレイ、パフォーマンス、そして新機能など、多岐にわたる変更点を知ることで、どちらのモデルが自分に合っているのか、あるいは買い替える価値があるのかが見えてくるでしょう。
Apple Watch Series 10は、Series 9から多くの点で着実な進化を遂げています。毎日身に着けるデバイスだからこそ、細かな違いが日々の体験を大きく左右することもあります。以下に主な変更点をまとめました。
デザインとディスプレイの進化
薄さと軽さ:
- Apple Watch Series 10は、Series 9の厚さ10.7mmから約10%薄い、Apple Watch史上最薄の9.7mmを実現しました 。実際に腕に着けると、この1mmの違いが袖口への収まりや長時間の装着感を大きく向上させていることを実感できます。
- 軽量化も進んでおり、Series 10のアルミニウムケースはSeries 9の同ケースと比較して最大10%軽くなっています 。また、Series 10のチタニウムケースは、Series 9のステンレススチールモデルと比較して約20%も軽量です 。
ディスプレイ:
- Series 10のディスプレイは、Series 9と比較して有効画面領域が最大9%拡大しました 。これにより、一度に表示できる情報量が増え、メッセージの確認やアプリの操作がより快適になりました。
- Apple Watchとして初めて広視野角OLEDディスプレイを搭載したのもSeries 10の大きな特徴です 。これにより、ディスプレイを斜めから見た際の明るさがSeries 9よりも最大40%向上し、どんな角度からでも情報を読み取りやすくなりました 。
- Series 10では、常時表示ディスプレイのリフレッシュレートが1分間に1回から1秒間に1回へと高速化され、一部の新しい文字盤(フラックス、リフレクションなど)では秒針が常に滑らかに動く様子を確認できます 。
素材と仕上げ:
- Series 10のアルミニウムケースには、新たに鏡面仕上げの「ジェットブラック」が登場し、深い艶が高級感を醸し出しています 。Series 9のアルミニウムケースのカラーバリエーションは、ピンク、ミッドナイト、スターライト、シルバー、(PRODUCT)REDでした 。
- Series 10では、従来のステンレススチールモデルに代わり、鏡面仕上げが美しいチタニウムケース(ナチュラル、ゴールド、スレートの3色)がラインナップされました 。Series 9ではステンレススチールケース(ゴールド、シルバー、グラファイト)が提供されていました 。
パフォーマンスと新機能
プロセッサ:
Series 10には新開発の「S10 SiP」が搭載されており、アプリの起動やSiriの応答など、全体的なパフォーマンスが向上しています 。Series 9は「S9 SiP」を搭載していました 。どちらのチップも4コアのNeural Engineを内蔵しています 。
充電速度:
- Series 10は充電速度が大幅に向上し、約30分でバッテリー残量0%から80%まで充電可能になりました 。Series 9では同じく80%まで充電するのに約45分かかりました 。
- さらに、Series 10はわずか8分間の充電で最大8時間の睡眠記録、15分間の充電で最大8時間の通常使用が可能です 。
スピーカーでのメディア再生:
Series 10は、Apple Watchとして初めて内蔵スピーカーから直接音楽やポッドキャストなどのメディアを再生できるようになりました 。Series 9ではBluetoothイヤホンやヘッドホンが必要でした。
マイク:
Series 10のマイクは、4コアNeural Engineを活用した「声を分離」機能を搭載しており、騒がしい環境でもクリアな通話品質を実現します 。
健康機能:
- Series 10には、新たに睡眠中の呼吸の乱れをモニタリングする「睡眠時無呼吸の通知」機能が搭載されました 。Appleによると、この機能はSeries 9にもwatchOSのアップデートで提供される予定です 。
- Series 10は水深計(最大6mまで計測可能)と水温センサーを新たに搭載し、シュノーケリングなどのウォーターアクティビティの記録がより詳細になりました 。これらのセンサーはSeries 9には搭載されていません。
OSと関連アプリ:
- Series 10は最新のwatchOS 11を搭載して登場します。これにより、「潮位アプリ」や夜間の健康指標をまとめて確認できる「バイタルアプリ」、より賢くなった「スマートスタック」、オフラインでも使える「翻訳アプリ」、「到着確認」機能などが利用可能になります 。
- Series 9はwatchOS 10を搭載して登場しました 。
新しい文字盤:
Series 10には、その大きく進化したディスプレイを最大限に活かす新しい文字盤「フラックス」や「リフレクション」が用意されています 。
共通点
- バッテリー駆動時間: 通常使用で最大18時間、低電力モードで最大36時間というバッテリー駆動時間は、Series 10とSeries 9で共通です 。
- ストレージ容量: 内蔵ストレージ容量は、両モデルとも64GBです 。
- 耐久性: 50メートルの耐水性能とIP6X等級の防塵性能は、Series 10とSeries 9で共通して備わっています 。
- ダブルタップジェスチャー: Series 9で導入された、人差し指と親指を2回タップして操作するダブルタップジェスチャーは、Series 10でも引き続き利用可能です 。watchOS 11では、このジェスチャーでスクロール操作も可能になるなど、機能が拡張されています 。
まとめ:Apple Watch Series 10とApple Watch Series 9の違い
Apple Watch Series 10は、前モデルのSeries 9からデザインの洗練度、ディスプレイの視認性と表現力、そして何よりも充電速度において大きな飛躍を遂げています。特に、より薄く軽くなったボディと新しい仕上げオプションは所有する喜びを高め、進化した広視野角OLEDディスプレイは日々の情報確認を格段に快適にしてくれます。
S10 SiPによるパフォーマンスの向上や、内蔵スピーカーでのメディア再生、水深・水温センサーといった新機能も、日々の活動をより豊かに、そして便利にしてくれるでしょう。一方で、基本的なバッテリー駆動時間やストレージ容量、主要な耐久性能といった面ではSeries 9から堅実に引き継がれています。
どちらのモデルを選ぶかは、これらの新たな進化点にどれだけの価値を見出すか、そして現在の使用状況や予算によって総合的に判断することになるでしょう。より薄く、より見やすく、そして圧倒的に速く充電できる体験を求めるならば、Apple Watch Series 10は間違いなく魅力的な選択肢となります。
Apple Watch Series 10のメリット・デメリット:購入前に知っておきたいポイント
Apple Watch Series 10は、多くの魅力的な進化を遂げていますが、購入を検討する際にはメリットだけでなく、デメリットとなり得る点も理解しておくことが重要です。ここでは、私が実際に使用して感じた主な利点と、留意すべき点を詳しく解説します。
【メリット】
メリット1:デザインとディスプレイの飛躍的な進化
Apple Watch Series 10を腕にした瞬間、その洗練された佇まいに心を奪われました。Apple Watch史上最も薄い9.7mmというスリムなデザインは、装着感を格段に向上させており、ワイシャツの袖口にも引っかからず、一日中着けていてもほとんど気になりません。
睡眠時にもその快適さは際立ちます。新色として登場したアルミニウムケースの「ジェットブラック」は、吸い込まれるような深い艶があり、鏡面仕上げのチタニウムケースと共に、確かな高級感を演出しています。
ディスプレイの進化も目覚ましく、前モデルのApple Watch Series 9と比較して最大9%も表示領域が拡大しました。これにより、通知の確認やメッセージの入力が格段にしやすくなったと感じています。さらに特筆すべきは、Apple初の広視野角OLEDディスプレイの採用です。
これにより、ディスプレイを斜めから見た際の明るさがSeries 9よりも最大40%も向上し、デスクワーク中にちらりと時間を確認する際や、運動中に腕を完全に上げずに情報を把握したい時など、どんな角度からでも驚くほどクリアに見えるようになりました。
メリット2:充電ストレスからの解放、驚異の充電スピード
Apple Watch Series 10を使っていて、日々の生活が最も変わったと感じるのが充電性能の大幅な向上です。Apple Watch Series 9では80%まで充電するのに約45分かかっていましたが、Series 10ではその時間が約30分に短縮されました。
この差は大きく、朝の忙しい時間帯、例えばシャワーを浴びている間や朝食を準備しているわずかな時間に充電器に置くだけで、その日一日を安心して過ごせるだけのバッテリーを確保できるようになったのです。「充電し忘れた!」と焦る朝とは無縁になりました。
特に感動したのは、睡眠記録のための充電効率です。わずか8分間の充電で最大8時間の睡眠記録が可能になったため、以前は充電残量が気になって諦めていた夜でも、寝る直前の短時間充電でしっかりと睡眠データを取れるようになりました。これは、日々の健康管理を重視する私にとって、非常に大きなメリットです。
メリット3:進化したパフォーマンスと多彩な新機能
Apple Watch Series 10には、新開発のS10 SiPプロセッサが搭載されており、その恩恵はあらゆる操作で実感できます。アプリの起動は瞬時で、画面のアニメーションも非常に滑らかです。Siriに話しかけた際の応答速度も向上し、よりストレスなく音声アシスタントを活用できるようになりました。
また、Apple Watch単体で音楽やポッドキャストを内蔵スピーカーから直接再生できるようになったのは、私にとって待望の機能でした。AirPodsを忘れた日でも、手首からお気に入りの音楽を流せる手軽さは、想像以上に便利です。
さらに、健康管理面では「睡眠時無呼吸の通知」機能が新たに追加され、これまで気づきにくかった睡眠中の呼吸状態への意識を高めてくれます。
水深計や水温センサーの搭載は、シュノーケリングやプールでの水遊びをより楽しく、詳細に記録することを可能にしました。watchOS 11で利用可能になる「潮位アプリ」や夜間の健康指標をまとめて確認できる「バイタルアプリ」など、ソフトウェア面でも日々の生活を豊かにする新機能が満載です。
【デメリット】
デメリット1:バッテリー持続時間自体は据え置き
充電速度が飛躍的に向上した一方で、Apple Watch Series 10の基本的なバッテリー持続時間は、通常の使用で最大18時間、低電力モードで最大36時間となっており、これは前モデルのApple Watch Series 9から変わっていません。多くの機能が追加され、ディスプレイも常時表示に対応しているため、使い方によっては、やはり一日の終わりには充電が必要となるでしょう。
特に、GPSを使った長時間のワークアウトやCellularモデルでの単体通信を多用するようなヘビーユーザーにとっては、毎日の充電が必須となる点は留意が必要です。数日間の充電なしでの連続使用を期待している方にとっては、この点は物足りなさを感じるかもしれません。
デメリット2:依然として高価格帯
多くの魅力的な進化を遂げたApple Watch Series 10ですが、その価格は最もベーシックなアルミニウムケースのGPSモデルでも59,800円(税込)からと、決して気軽に購入できる価格帯ではありません。美しい鏡面仕上げのチタニウムモデルや、単体で通信可能なGPS + Cellularモデルを選択すると、価格はさらに上昇します。
機能面やデザイン性の高さを考えると納得できる部分もありますが、予算を重視するユーザーにとっては、購入のハードルとなる可能性があるでしょう。
デメリット3:一部新機能の恩恵は限定的か
新たに追加された水深計や水温センサー、そしてwatchOS 11で提供される潮位アプリといった機能は、シュノーケリングやサーフィン、釣りといった特定のウォーターアクティビティを楽しむユーザーにとっては非常に魅力的なものですが、そうしたアクティビティに馴染みのない私のようなユーザーにとっては、その恩恵を十分に享受する機会は少ないかもしれません。
また、睡眠時無呼吸の通知機能も、過去に睡眠時無呼吸と診断されたことがない18歳以上の方が対象となるなど、全てのユーザーが等しくそのメリットを受けられるわけではない点も理解しておく必要があります。
Apple Watch Series 10のスペック(仕様)
- ディスプレイ 42mm / 46mmのLTPO3常時表示 Retina
※最大輝度2,000ニト/最小輝度1ニト/326ppi/広視野角OLED/Ion-X前面ガラス(アルミニウムケース)/サファイア前面クリスタル(チタニウムケース) - ケース アルミニウムケース、チタニウムケース
- クラウン 触覚的な反応を返すDigital Crown (回すだけでウィジェットを表示)
- プロセッサ Apple S10 Sip デュアルコア
※4コア Neural Engine / 第2世代の超広帯域(UWB)チップ内蔵 - GPU PowerVR
- RAM(メモリ)1GB
- ストレージ 64GB
- バッテリー リチャージャブルリチウムイオンバッテリー内蔵
- 駆動時間 一日中駆動するバッテリー。通常使用時で最大18時間、低電力モードで最大36時間
- 充電 高速充電(約30分で80%まで回復、15分間の充電で最大8時間の通常使用、8分間の充電で最大8時間の睡眠記録)、Type-C充電、ワイヤレス充電(※充電器は別売)
- ワイヤレス通信 Wi-Fi 4( 802.11n)、Bluetooth 5.3
- 衛星測位 L1 GPS、GNSS、Galileo、BeiDou
- NFC/Apple Pay 対応・Suica決済に対応
- インターフェース 充電端子
- センサー 電気心拍センサー、第3世代の光学式心拍センサー、皮膚温センサー、血中酸素ウェルネスセンサー、コンパス、常時計測の高度計、高重力加速度センサー、ハイダイナミックレンジジャイロスコープ、環境光センサー、水深計、水温センサー
- スピーカー 内蔵・メディア再生機能あり
- マイク 搭載
- 音声操作 オンデバイス処理対応のSiri
- 防水防塵 50m防水(泳げる耐水性能)、IP6X等級の防塵性能
- 安全 緊急SOS、海外における緊急通報、衝突事故検出、転倒検出、騒音のモニタリング、バックトレース
- バンド 交換可
- 対応OS iOS 18以降を搭載したiPhone XS以降(第2世代以降のiPhone SEを含む)
- OS watchOS 11
- サイズ 42mmケース:42 x 36 x 9.7 mm /46mmケース:46 x 39 x 9.7 mm
- 重量 42mm:アルミニウム、GPSモデルで30g、アルミニウム、GPS Cellularモデルで29.3g、チタニウムで34.4g
※46mm:アルミニウム、GPSモデルで36.4g、アルミニウム、GPS Cellularモデルで35.3g、チタニウムで41.7g - カラー
アルミニウムケース: ジェットブラック、ローズゴールド、シルバー
チタニウムケース: スレート、ゴールド、ナチュラル - 付属品 バンド、Apple Watch磁気高速充電 – USB-Cケーブル(1m)
- 4G通信 Cellularモデルのみ対応
- SIMカード eSIM ※Cellularモデルのみ
Apple Watch Series 10の評価
8つの評価基準で「Apple Watch Series 10」を5段階で評価してみました。
Apple Watch Series 10の項目別評価と総評は以下の通りです。
【項目別評価】
画面の見やすさ:★★★★★
Apple Watch史上最大かつ最も先進的なディスプレイは、斜めからでも驚くほど明るく鮮明です。表示領域の拡大と常時表示の進化も相まって、あらゆる場面で情報確認が格段に快適になりました。
健康管理・スポーツ:★★★★★
睡眠時無呼吸の通知や水深・水温センサーといった新機能に加え、バイタルアプリやトレーニングの負荷機能(watchOS 11)が健康とアクティビティへの意識をさらに高めます。既存の心電図や血中酸素ウェルネス機能も充実しており、頼れるパートナーです。
機能性:★★★★★
新開発S10 SiPプロセッサによるサクサクとした動作、内蔵スピーカーでの音楽再生、進化したwatchOS 11の多彩な新機能(オフライン翻訳、到着確認など)により、日常の利便性が飛躍的に向上しました。
バッテリーの持ち:★★★★☆
バッテリー駆動時間自体は前モデルから据え置きの最大18時間ですが、充電速度が劇的に向上。約30分で80%まで充電可能となり、朝の短時間充電だけで一日安心して使えるため、実質的なストレスは大幅に軽減されました。
耐久性:★★★★★
50メートルの耐水性能とIP6X等級の防塵性能は引き続き搭載し、アルミニウムモデルのIon-Xガラス、チタニウムモデルのサファイアクリスタルがディスプレイをしっかり保護。アクティブなシーンでも安心して使えます。
ファッション性:★★★★★
Apple Watch史上最薄のデザインは洗練されており、新色ジェットブラックアルミニウムや鏡面仕上げのチタニウムは非常に魅力的です。どんなスタイルにも合わせやすく、所有する喜びを感じさせてくれます。
価格:★★★☆☆
最もベーシックなアルミニウムGPSモデルで59,800円からと、決して安価ではありません。しかし、その多機能性と日々の生活の質を向上させる価値を考慮すれば、納得できる範囲とも言えます。
使いやすさ:★★★★★
S10 SiPによる軽快な動作、視認性が向上したディスプレイ、そして充電のストレスが大幅に軽減されたことで、総合的な使いやすさは過去最高レベルに達しています。直感的な操作性は健在です。
【総評:★★★★★】
日常を革新する、確かな進化
Apple Watch Series 10は、これまでのApple Watchの集大成とも言える完成度を誇りつつ、日常体験を静かに、しかし確実に革新する一台です。まず特筆すべきは、そのデザインの洗練です。Apple Watch史上最も薄くなった9.7mmのケースは、腕へのフィット感を格段に向上させ、まるで体の一部であるかのような自然な装着感を実現しています。
新色ジェットブラックアルミニウムの吸い込まれるような艶や、宝石のような輝きを放つ鏡面仕上げのチタニウムは、所有する喜びを日々感じさせてくれます。
そして、毎日何度も目にするディスプレイの進化は目覚ましいものがあります。Series 9と比較して最大9%拡大した表示領域と、Apple初の広視野角OLEDディスプレイの採用により、斜めからでも驚くほど明るく、色鮮やかに情報を捉えることができます。デスクワーク中にふと目を落とす時も、アクティビティ中にちらりと確認する際も、その視認性の高さはストレスフリーな体験を提供してくれます。
健康とアクティビティの、より深化したパートナー
健康管理機能においては、新たに搭載された「睡眠時無呼吸の通知」が、これまで気づきにくかった睡眠中の呼吸状態への意識を高めてくれます。また、水深計と水温センサーの追加は、シュノーケリングやプールでの水遊びといったレクリエーションの楽しみを広げてくれるでしょう。
watchOS 11で登場する「バイタル」アプリや「トレーニングの負荷」といった新機能は、日々の体調管理やトレーニング計画をより科学的かつパーソナルなものへと導いてくれます。心電図アプリや血中酸素ウェルネス測定といった実績のある機能も引き続き搭載されており、私たちの健康を多角的にサポートしてくれる頼もしさは揺るぎません。
パフォーマンスと利便性の飛躍
新たに搭載されたS10 SiPプロセッサは、アプリの起動からSiriの応答まで、あらゆる動作をよりスムーズで快適なものにしています。特筆すべきは、Apple Watch単体での音楽やポッドキャストの再生が内蔵スピーカーで可能になったことです。AirPodsが手元にない時でも、手首から直接お気に入りの音楽を楽しめる手軽さは、想像以上に生活を豊かにしてくれます。
watchOS 11によるスマートスタックの進化や、オフラインでも使える翻訳アプリ、友人や家族に安心を届ける到着確認機能など、日々の利便性を高める細やかな配慮も光ります。
バッテリー運用に革命、驚異の充電スピード
多くのスマートウォッチユーザーが抱えるバッテリーに関する悩みに対し、Apple Watch Series 10は「充電速度の劇的な向上」という形で一つの答えを示しました。バッテリーの持続時間自体は前モデルのApple Watch Series 9から大きく変わっていませんが、約30分で80%まで充電できるようになったことは、日々の運用における革命と言えるでしょう。
朝の僅かな時間や、ちょっとした休憩時間に充電するだけで、一日中安心して使用できるようになったのです。特に、わずか8分間の充電で最大8時間の睡眠記録が可能になった点は、充電忘れによる記録漏れの心配を大きく軽減してくれました。この充電体験の変化は、Apple Watchをよりストレスなく、常に身に着けていたいと思わせてくれる強力な魅力です。
価格と総合的な満足度
価格はエントリーモデルでも59,800円からと、気軽に購入できるものではありません。しかし、Apple Watch Series 10が提供するデザインの美しさ、ディスプレイの進化、健康とフィットネス機能の充実度、向上したパフォーマンス、そして何よりも充電に関するストレスからの解放を総合的に考えると、日々の生活の質を確実に向上させてくれる投資として、十分にその価値があると感じます。
特に数世代前のモデルを使用しているユーザーにとっては、その進化の大きさに驚きと満足を覚えることでしょう。Apple Watch Series 10は、私たちの日常に寄り添い、より豊かで健康的な生活をサポートしてくれる、現時点で最も完成されたスマートウォッチの一つであると断言できます。
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Apple Watch Series 10の価格・購入先
※下記のECサイトの価格は2025/09/24に調査のものです。価格は変動します。
ドコモ オンラインショップ
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ソフトバンク
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- 毎月の支払額1〜24回1,980円、25〜48回1,980円
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- ※新トクするサポート スタンダード 適用の場合
- 支払総額47,520円
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「Apple Watch Series 10」に似た性能をもつスマートウォッチも販売されています。価格の比較もできるので、ぜひ参考にしてみてください。
Apple Watch Series 11
Appleから発売されたwatchOS 26搭載のスマートウォッチです(2025年9月19日に発売)。
LTPO3広視野角OLED常時表示Retinaディスプレイ、通常使用時で最大24時間(低電力モードで最大38時間)駆動できるバッテリー、第3世代の光学式心拍センサーを搭載しています。
また、5G通信、AIコーチ「Workout Buddy」、睡眠スコア、バイタル監視、手首フリック、スマートスタック、ライブ翻訳、UIデザイン「Liquid Glass」、メモアプリに対応。
数十種類のワークアウトモード、高度なランニング指標、高速充電(約30分で80%)、低電力モード、血中酸素ウェルネス・心電図・皮膚温・心拍数・睡眠モニタリング、音楽再生、マインドフルネス(呼吸エクササイズ)、衝突事故検出・転倒検出、
マルチGNSS(GPSセンサー内蔵)、Taptic Engine、LTE通話、50メートルの耐水性能、IP6X等級の防塵性能、Apple Pay、通知の受信(LINE対応)、カメラのリモート操作、iPhoneの検索、懐中電灯、天気予報、文字盤デザインのカスタマイズ、クイックリリースバンド、Bluetooth 5.3にも対応しています。
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関連記事:Apple Watch Series 11 レビュー!Series 10との違いと欠点とは?
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Amazfit Balance 2
Amazfitから発売されたZepp OS 5搭載のスマートウォッチです(2025年6月24日に発売)。
1.5インチのHD AMOLED タッチスクリーン、標準使用で最大21日間駆動できるバッテリー、32GBストレージ、デュアルスピーカー、高性能マイク、BioTracker™ PPGセンサーを搭載しています。
また、ゴルフ機能、ダイビング機能、、10気圧防水、MIL規格準拠(6項目)、170種類以上のスポーツモード、AI機能(Zepp Flow™、Zepp Coach™)、BioChargeスコア(エネルギー残量)、レディネススコア(回復度)、表面温度測定、心拍変動 (HRV) 測定、ワンタップ測定に対応。
音声メモ録音 & AI議事録、音楽再生(単体・ストレージ)、Bluetooth通話、デュアルバンド6衛星測位(GPS)、オフラインの等高線マップナビゲーション機能、ミニアプリの追加、にも対応しています。
価格は、Amazonで43,890円(税込)、楽天市場で43,890円(送料無料)、ヤフーショッピングで43,890円、米国 Amazon.comで$299.99、です。
関連記事:Amazfit Balance 2徹底レビュー!初代モデルとの違いを比較・評価
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Garmin vivoactive 6
Garminから発売された独自OS搭載のスマートウォッチです(2025年4月10日に発売)。
直径1.2インチ(30.4 mm)の鮮やかなAMOLEDタッチスクリーン(常時表示オプション対応、390 x 390ピクセル)、スマートウォッチモードで約11日間(常時表示モードで約5日間)、GPSモードで約21時間駆動できるバッテリー、8GBのメモリ、Garmin Elevateリストベース心拍計、内蔵センサー(コンパス、ジャイロスコープ、加速度計、環境光センサー、別売りのtempeセンサーで温度測定も可能)を搭載しています。
また、80種類以上のスポーツアプリ(車いすモード対応)、「スマート起床アラーム」、カスタマイズ可能なモーニングレポート、「MOVEアラート」、「モビリティアクティビティ」、SuicaおよびGarmin Payによる非接触決済、音楽再生・音楽保存機能、セーフティ機能(事故検出・援助要請)、高精度なマルチGNSS(GPS、GLONASS、Galileo、みちびき、BeiDou)、クイックリリースに対応した20mmバンドに対応しています。
さらに、血中酸素、睡眠モニタリング(睡眠スコアと睡眠コーチ)、Body Battery、ストレスレベル計測、呼吸、スマートフォン通知(テキストメッセージ、着信、アプリ通知など)、ワイヤレス接続(Bluetooth, ANT+, Wi-Fi)、Garmin Connectアプリ、Connect IQストア、Garmin Messengerアプリ、Garmin Golfアプリとの連携、5気圧防水にも対応しています。
価格は、Amazonで43,195円(税込)、楽天市場で43,160円(送料無料)、ヤフーショッピングで43,160円(送料無料)、米国 Amazon.comで$299.99、です。
関連記事:Garmin vivoactive 6徹底レビュー!前モデルからの進化点を解説
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Apple Watch Ultra 2
Appleから発売されたwatchOS 11を搭載したハイエンドなスマートウォッチです。
49mm(約1.9インチ)のOLEDディスプレイ、Apple S9 Sip プロセッサ、1GBメモリ、64GBストレージ、通常の使用時で36時間駆動できるバッテリー、デュアルスピーカー、水深計、水温センサー、航空宇宙産業レベルのチタニウムケースを搭載しています。
また、バンド「チタニウムミラネーゼループ」、モジュラーUltra、100m防水、IP6X防塵、MIL-STD 810H、L1とL5周波数(高精度なGPS)、水中アクティビティの詳細な記録・分析、オーディオ再生、睡眠時無呼吸症の検知、
低電力モード(最大72時間)、常時表示、夜間モード、高速充電(約1時間で80%まで回復)、ワイヤレス充電(※充電器は別売)、パワーメーターとの接続、25種類以上のワークアウトモード、Apple Pay、Suica決済、音声操作 Siri、Wi-Fi、Bluetooth 5.3に対応しています。
価格は、Amazonで111,501円(税込)、楽天市場で118,680円(送料無料)、ヤフーショッピングで91,480円(送料無料)、です。
関連記事:「Apple Watch Ultra 2」とSeries 10、SE2を比較
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Google Pixel Watch 3
Googleから発売されたWear OS 5.0搭載のスマートウォッチです。
Qualcomm SW5100、2GB メモリ、1.6/1.7インチのActua液晶、32 GB eMMCストレージ、 307 mAh / 420 mAh バッテリー、スピーカー、マイク搭載で、
高度なランニング機能、Suica決済、音楽再生、Bluetooth通話、4G通信(LETモデルのみ)、「朝のブリーフィング」機能、Googleサービスの連携、最大輝度 2000 ニト、カスタム 3D Corning Gorilla Glass 5、安全確認機能、40種類以上のスポーツモード、自動検出、エナジースコア、有酸素運動負荷、バッテリー セーバーモード(最長36時間)、5気圧防水、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.3、GPSに対応しています。
価格は、Amazonで69,800円(税込)、楽天市場で64,800円~(送料無料)、ヤフーショッピングで64,800円、AliExpressで47,548円、です。
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Galaxy Watch7
サムスンから発売されたWear OS 5 + One UI 6を搭載したスマートウォッチです。
1.31/1.47インチSuper AMOLED スクリーン、Exynos W1000、2GBメモリ、32GBストレージ、最大40時間 駆動する300 mAh / 425 mAhバッテリー搭載で、AI機能、Felica(電子マネー決済)、バイオアクティブセンサーによる高精度な測定、IP68防水防塵、5気圧防水、MIL-STD-810H、Wi-Fi 5、Bluetooth 5.3、GPSにも対応しています。
価格は、Amazonで62,600円(SM-L310NZSJXJP)、楽天市場で46,980円(送料無料)、ヤフーショッピングで44,980円(送料無料)、AliExpressで38,738円、米国 Amazon.comで$199.99、です。
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HUAWEI WATCH GT 5
ファーウェイから発売されたAndroid 8.0以降、iOS 13.0以降に対応したスマートウォッチです(2024年10月9日発売)。
1.32/1.43インチのAMOLEDカラーディスプレイ、通常使用で約7日間 駆動するバッテリー、スピーカー、マイクを搭載しています。
また、TruSenseシステム、100種類以上のワークアウトモード、フルカラーマップ表示、ランニングフォーム分析、情緒の測定機能、キーボード入力機能、スクリーンショット機能、EasyFit 3.0ベルト、ワイヤレス充電、
5気圧防水 + IP69K防水防塵、ヒマワリ型アンテナ、Bluetooth通話、音楽再生(単体)、通知の受信(LINE対応)、スマートフォン探索、GNSS、Bluetooth 5.2 (BR+BLE)に対応しています。
価格は、Amazonで29,518円(Pro版は39,418円)、楽天市場で29,510円(送料無料)、ヤフーショッピングで29,518円、AliExpressで31,713円、、です。
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