AI対応のNPUを備えた「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」。早くも「タブレットスタイルでも使いやすそう」と評判です。
しかし、その一方で「Windows PCよりもできることが少ないのでは?」との口コミもあり、購入を迷っている人も多いようです。
そこで今回はその性能とできることをよく知ってもらうために、次の7点を重点的に解説します。
- デザイン(サイズ・重量)
- プロセッサ(MediaTek Kompanio 838)
- ディスプレイ
- スタイラスペン
- ビデオ通話(カメラ・スピーカー)
- 耐久性(防滴、MIL規格)
- 通信性能(Wi-Fi 6)
また、前モデル「IdeaPad Duet 370 Chromebook」との違いも紹介!ベンチマークやAI機能、スペック、
購入する前に知っておきたいデメリットや評価、詳細な価格情報もあるので、ぜひ参考にしてみてください。
「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」が発売開始!
2024年11月、中国 レノボの新製品「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」(レノボ クロームブック デュート ジェン 9)が発売されました。
MediaTek Kompanio 838を搭載した11インチのChromebookです。
レノボからは2022年7月2日にQualcomm Snapdragon 7c Gen2搭載の11型「IdeaPad Duet 370 Chromebook」が発売されています。
このChromebookは「タブレットスタイルでも使えて持ち運びがラク」、「筆圧4096段階のUSIペンで手書き入力できるのが便利」と評判でした。
新モデルはAI対応のNPUを備えたプロセッサを搭載していることで話題になっています。
もちろん、マグネットで着脱するキーボードや筆圧ペンも付属しますよ。
それでは早速どんなChromebookなのか、その価格や特徴(メリット)をくわしく見ていきましょう。
この製品の購入はこちら→ Amazon リンク / レノボ直販リンク
公式ページ:Lenovo Chromebook Duet Gen 9 | 多用途でポータブルな10.95型 Chromebook | 83HH000UJP | レノボ・ ジャパン
価格は約6万5千円・5万円前後の最安Chromebookよりもお買い得なのか?
Lenovo Chromebook Duet Gen 9のくわしい特徴(メリット)を見ていく前に、関連した製品の価格を全体的におさえておきましょう。
新モデルの価格
まず、新モデル「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」はレノボ・ショッピング(公式直販サイト)で65,780円(税込・送料無料)で販売されています。
Amazonでも販売されていますが、製品名が「Lenovo Chromebook Duet 11」になります。違いはメモリ容量が8GBになっている点です(標準版は4GBメモリ)。
他のレノボChromebookの価格
一方、Snapdragon 7c Gen2を搭載した前モデル「IdeaPad Duet 370 Chromebook」はAmazonで49,000円、
13.3インチの「IdeaPad Duet 560 Chromebook」は77,680円で販売されていました。
他メーカーChromebookの価格
他メーカーではCore i3-N305を搭載した「HP Chromebook Plus x360 14」がHPオンラインストアで89,900円で販売されています
(インテルN100搭載のHP Chromebook 14は64,900円で販売中)。
また、Ryzen 3 7320C搭載の14型「ASUS Chromebook Plus CM34 Flip」はAmazonで79,800円、
インテル Core Ultra 5 115Uを搭載した14型「ASUS ExpertBook CX54 Chromebook Plus(CX5403)」は楽天市場で154,222円で販売されています。
まとめ
高性能なChromebookは約7万円前後になることが多く、安くても5万円前後になることが多いようです。
その場合、新モデルとの価格差は1万5千円前後になります。
果たしてLenovo Chromebook Duet Gen 9はこれらのChromebookよりもお買い得なのでしょうか?
それでは次にくわしい特徴(メリット)を見ていきましょう。
違い1:フルメタルのスタイリッシュなデザイン・厚さ7.6mm、重さ510gの薄型軽量
新モデル「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」は従来モデルと同じDetachable型(デタッチャブル型)で、
キーボードを取り外せるようになっています。
キーボードを取り外してタブレットスタイルで使用することが可能で、
この場合の重さは約 510gになります(※キーボード装着時は1.0 Kg)。
また、タブレット本体の厚さはわずか7.6mmで、非常に薄く、持ち運びにも適しています。
筐体はフルメタル(金属製)のスタイリッシュなデザインで、
背面はルナグレーを中心とした2トーンカラーでオシャレな雰囲気を醸し出しています。
なお、付属のスタイラスペンはキーボード側にマグネットで装着することができます。
キックスタンドは付属のフォリオカバーと一体型になっており、マグネットで本体にしっかりと固定できます。必要に応じて簡単に取り外しが可能です。
<タブレット時のサイズ・重量を比較>
- 1.「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」・・・約 255.37 x 166.92 x 7.6mm / 約 510g
- 2.「IdeaPad Duet 370 Chromebook」・・・約 258.04 x 164.55 x 7.9mm / 約 516.5g
- 3.「IdeaPad Duet 560 Chromebook」・・・約 305.86 x 186.74 x 7.23mm / 約 700g
違い2:MediaTek Kompanio 838の性能
Lenovo Chromebook Duet Gen 9はMediaTek Kompanio 838 プロセッサを搭載しています。
このプロセッサはMediaTekが開発したChromebook向けのSoCで、パフォーマンス、バッテリー効率、AI機能に優れた特徴があります。
具体的には6nmプロセスで製造された8コア、最大2.6GHzのCPUを搭載。内蔵のGPUはARM Mali-G57で、ゲームやビデオ再生などのグラフィックス処理がスムーズに行えます。
また、AI処理をサポートする MediaTek APU (AI Processing Unit) を内蔵。顔認識や画像処理などのAI駆動機能が強化されています。
そのほか、最大 120Hz のリフレッシュレートやMediaTekのHyperEngine 2.0技術によるバッテリーの持続時間を最適化に対応。通信面では5G通信、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.0をサポートしています。
ベンチマーク
Lenovo Chromebook Duet Gen 9に搭載されているMediaTek Kompanio 838プロセッサは、どのくらいの性能を持っているのでしょうか?ベンチマークで測定してみました。
<CPUのベンチマーク結果>
- Octane 2.0 ベンチマーク総合で約「39000」
- PassmarkのCPUベンチマークスコア「4500」
- Geekbench 6のシングルコア「1023」、マルチコア「2260」
<ベンチマーク結果から分かること>
ウェブブラウジングと応答性
まず、Octane 2.0のスコアが約「39000」である点から、このプロセッサがウェブブラウジングにおいて比較的快適な性能を発揮することがうかがえます。OctaneはJavaScriptの実行速度を測る指標であり、このスコアは現代的なウェブサイトの表示やウェブアプリケーションの動作において、スムーズな体験が期待できるレベルにあることを示唆しています。
加えて、Geekbench 6のシングルコアスコアが「1023」であることも、個々のタスク処理やアプリケーションの起動といった、体感的な応答性の良さにつながる要素と考えられます。
CPU処理能力とマルチタスク性能
次に、CPU全体の総合的な処理能力を見ると、Passmarkのスコアが「4500」、Geekbench 6のマルチコアスコアが「2260」となっています。これらの数値は、Kompanio 838が主にエントリーからミドルレンジクラスの性能帯に位置することを示しています。文書作成、ウェブ会議、動画視聴といった日常的なコンピューティングタスクや、ある程度のマルチタスク処理はこなせる能力を持っています。
しかし、複数の重いアプリケーションを同時に実行したり、動画編集や高度なグラフィック処理、最新のPCゲームといった高い負荷のかかる作業には、性能的な限界があると考えられます。特にマルチコア性能は、最新の高性能プロセッサと比較すると控えめであり、多くの処理を並行して行う場面では、動作が緩慢になる可能性も考慮すべきでしょう。
まとめ:Kompanio 838の性能評価
総じて、MediaTek Kompanio 838は、ウェブブラウジングや基本的なオフィスワーク、オンライン学習といった用途において、十分なパフォーマンスを提供するように設計されたプロセッサであると評価できます。
特に、ChromeOSデバイスのような、クラウドベースの利用や軽快な動作が重視される環境に適した性能バランスを持っていると言えます。一方で、高いCPUパワーを要求する専門的な作業や、負荷の高いマルチタスクにはあまり向いていない点も、これらのベンチマークスコアから読み取ることができます。
MediaTek Kompanio 838性能を比較
Lenovo Chromebook Duet Gen 9が搭載するMediaTek Kompanio 838は他のCPUと比べて、どのくらいの性能なのでしょうか?ベンチマークで比較してみました。
<CPUランキング>
※PassmarkのCPUベンチマークで比較したものです。
- Intel N300 (IdeaPad Slim 3i Chromebook Plus Gen 8)・・・Passmark:10095
- Core i5-1135G7 (ASUS Chromebook Vibe CX55 Flip)・・・Passmark:9801
- AMD Ryzen 5 7520C (ASUS Chromebook Plus CM34 Flip)・・・Passmark:9312
- Ryzen 3 7320C (ASUS Chromebook Plus CM34 Flip)・・・Passmark:8614
- Core i3-1115G4 (ASUS Chromebook Vibe CX55 Flip)・・・Passmark:6079
- Intel N100 (Acer CB314-4H-F14 / IdeaPad Flex 3i Chromebook)・・・Passmark:5551
- Intel N200 (HP Chromebook Plus x360 14)・・・Passmark:5165
- MediaTek Kompanio 838 (Lenovo Chromebook Duet Gen 9)・・・Passmark:4500
- Qualcomm Snapdragon 7c Gen2 (IdeaPad Duet 370 Chromebook/IdeaPad Duet 560)・・・Passmark:3857
- MediaTek Kompanio 520 (ASUS Chromebook CM30 Detachable) ・・・Passmark:3627
- Kompanio 1200 (HP Chromebook x360 13b)・・・Passmark:2535
- Celeron N4500 (ASUS Chromebook Flip CX1)・・・Passmark:1976
<ベンチマーク結果から分かること>
MediaTek Kompanio 838(Passmark: 4500)は、Intel N200(5165)やN100(5551)といった、比較的新しい世代のエントリークラスIntelプロセッサよりは少し下のスコアになっています。
一方で、Qualcomm Snapdragon 7c Gen2(3857)やMediaTek Kompanio 520(3627)といった、エントリークラスのARM系プロセッサや、旧世代のエントリー向けであるIntel Celeron N4500(1976)などと比較すると、明確に高いスコアを示しています。興味深い点として、同じKompanioシリーズでもKompanio 1200(2535)よりは大幅に高い性能を持っていることがわかります。
性能クラスの再確認
この比較によってKompanio 838がChromebook向けプロセッサ市場において、エントリークラスの上位からミドルレンジの下位あたりに位置づけられる性能であることが、より具体的に把握できます。日常的なウェブブラウジング、文書作成、動画視聴などのタスクには十分対応できる性能レベルですが、より高度な処理能力や快適なマルチタスク性能を重視する場合は、リストの上位にあるIntel Core iシリーズやAMD Ryzen Cシリーズ、あるいはIntel N300などを搭載したモデルがより適していると言えるでしょう。
<主な用途>
- 教育用途: オンライン学習プラットフォームへのアクセス、ウェブでの調べ物、レポートやプレゼンテーション資料の作成(Google Workspaceなどを使用)、オンライン授業への参加など、GIGAスクール構想をはじめとする教育現場での標準的なICT活用。
- 家庭でのライトユース: ウェブサイトの閲覧、メールの送受信、SNSの利用、YouTubeやNetflixなどの動画ストリーミング視聴、簡単な文書作成や表計算、オンラインショッピングなど。
- セカンドデバイスとして: メインのPCとは別に、気軽に持ち運んで使えるサブ機として。ソファでくつろぎながらウェブを見たり、外出先で簡単な作業を行ったりする用途。
- ライトなビジネス用途: ウェブベースの業務アプリケーションの利用、メールやチャットでのコミュニケーション、ウェブ会議への参加、簡単な資料作成・閲覧など。
IdeaPad Duet 370 Chromebookと比較
一方、前モデル「IdeaPad Duet 370 Chromebook」と「IdeaPad Duet 560 Chromebook」はQualcomm Snapdragon 7c Gen2 プロセッサを搭載し、
PassmarkのCPUベンチマークで約 3800 前後を記録していました。
新モデルはスコアが約1700以上 高くなっていることから、プロセッサ性能が飛躍的に向上しているといえます。
<Octane 2.0 ベンチマーク総合スコアで比較>
- 1.「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」・・・約「43,000」
- 2.「IdeaPad Duet 370 Chromebook」・・・約「24,000」
- 3.「IdeaPad Duet 560 Chromebook」・・・約「24,000」
違い3:10.95インチのWUXGA液晶を搭載・約1,677万色の色鮮やかな映像を映し出せる
新モデル「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」は10.95インチ(解像度1920 x 1200 ドット)の IPS ディスプレイを搭載しています。
このディスプレイはアスペクト比 16:10、輝度 400 nitの明るくワイドなWUXGA液晶で、色域NTSC 70%、約1,677万色の色鮮やかな映像を映し出せます。
また、10点マルチタッチに対応し、Androidアプリなども直感的に操作することが可能。
画面のベゼルは狭く、広々とした光沢のあるスクリーンで、液晶の表面は強化ガラスのゴリラガラスで保護されています。
一方、前モデル「IdeaPad Duet 370 Chromebook」は同じ10.95インチながらも、解像度2000 x 1200 ドットの2Kディスプレイを搭載し、
新モデルよりも高精細な映像を映し出せました。
また、「IdeaPad Duet 560 Chromebook」は13.3インチで新モデルよりも大きく、
IPSパネルよりも高コントラストで発色に優れる有機ELパネル(OLED)も採用していました。
<ディスプレイの仕様を比較>
- 1.「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」・・・10.95インチ、解像度1920 x 1200 ドット の IPS
- 2.「IdeaPad Duet 370 Chromebook」・・・10.95インチ、解像度2000 x 1200 ドットのIPS
- 3.「IdeaPad Duet 560 Chromebook」・・・13.3インチ、解像度1920 x 1080 ドットのOLED
違い4:Lenovo USI Pen 2で繊細な手書き入力ができる
新モデル「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」は専用のスタイラスペン「Lenovo USI Pen 2」が付属し、
すぐにGoodnotesなどのアプリで手書き入力することができます。
「Lenovo USI Pen 2」はUSI 2.0対応で、よりスムーズで自然な書き心地を実現。
4096段階の筆圧感知に対応しているため、筆圧に合わせて線の太さや濃淡を変更でき、繊細な表現も可能です。
また、傾き検知に対応し、ペンを傾けることで線の太さを変えたり、陰影をつけたりすることが可能。
デバイスとのペアリングは瞬時に行われ、すぐに使用することができます。
そのほか、エラストマー素材の洗練されたグリップ素材のグリップを採用し、快適な握り心地を実現。
単6形乾電池を採用し、1日2時間の使用で約1年間の使用が可能です。
前モデルと比較
一方、前モデル「IdeaPad Duet 370 Chromebook」と「IdeaPad Duet 560 Chromebook」は前世代のUSI規格を採用したLenovo USIペン(付属)を採用していました。
新モデルは前モデルよりも最新のUSI2.0規格に対応し、よりスムーズで自然な書き心地で手書き入力できるようになっています。
<スタイラスペンを比較>
- 1.「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」・・・:Lenovo USI Pen 2(付属)
- 2.「IdeaPad Duet 370 Chromebook」・・・Lenovo USIペン(付属)
- 3.「IdeaPad Duet 560 Chromebook」・・・Lenovo USIペン(付属)
違い5:カメラにプライバシーシャッターを搭載・Wavesオーディオにも対応
新モデル「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」はカメラ、スピーカー、マイクを搭載し、
快適にビデオ通話を利用できるようになっています。
カメラは背面800万画素(AF対応)、前面500万画素で従来モデルと同じですが、
MediaTek Kompanio 838 プロッサの高度な画像処理で、
実物に近いリアルな色彩と優れた低照度性能(暗いシーンでも明るく撮影できる)を実現しています。
また、前面カメラに物理的なプライバシーシャッターが搭載されています。
これにより、カメラを使用していないときでもプライバシーを保護できます。
スピーカーについて
本体に 2つのスピーカーを搭載し、高音質なステレオサウンドを再生できます。
また、音質を向上させるWaves MaxxAudioテクノロジーに対応し、
従来よりもクリアなサウンドを再生できるようになっています。
ビデオ通話時では相手の声もクリアに聞こえます。
<プライバシーシャッターの有無を比較>
- 1.「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」・・・プライバシーシャッターあり
- 2.「IdeaPad Duet 370 Chromebook」・・・プライバシーシャッターなし
- 3.「IdeaPad Duet 560 Chromebook」・・・プライバシーシャッターなし
違い6:防滴対応でミリタリーグレードのMIL-STD-810H規格に対応
新モデル「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」は防滴対応でミリタリーグレードのMIL-STD-810H規格に対応しています。
MIL-STD-810Hはアメリカの物資調達規格で、この規格に準拠したものは、
落下、衝撃、振動、温度、湿度など、様々な環境試験に合格した高い耐久性を備えていることが証明されます。
一方、前モデル「IdeaPad Duet 370 Chromebook」と「IdeaPad Duet 560 Chromebook」は防滴やMIL-STD-810H規格に対応していませんでした。
新モデルは前モデルよりも高い耐久性を持ち、故障しにくい頑丈な作りになっています。
<耐久性を比較>
- 1.「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」・・・防滴、MIL-STD-810H規格に対応
- 2.「IdeaPad Duet 370 Chromebook」・・・防滴、MIL-STD-810H規格に対応しない
- 3.「IdeaPad Duet 560 Chromebook」・・・防滴、MIL-STD-810H規格に対応しない
違い7:Wi-Fi 6対応で超高速通信を利用できる・Bluetooth 5.3にも対応
新モデル「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」は新たにWi-Fi 6に対応し、
Wi-Fi 5と比べて最大通信速度が約1.4倍に向上した超高速通信を利用できます。
また、Bluetooth 5.3に対応し、ワイヤレスのスピーカーやヘッドホン、イヤホンなどとも接続できます。
一方、前モデル「IdeaPad Duet 370 Chromebook」と「IdeaPad Duet 560 Chromebook」はWi-Fi 5とBluetooth 5.1に対応していました。
新モデルはより高速な通信に対応したことで、前モデル以上に快適に使えるようになっています。
<通信性能を比較>
- 1.「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」・・・Wi-Fi 6、Bluetooth 5.3
- 2.「IdeaPad Duet 370 Chromebook」・・・Wi-Fi 5、Bluetooth 5.1
- 3.「IdeaPad Duet 560 Chromebook」・・・Wi-Fi 5、Bluetooth 5.1
「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」のデメリット
「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」のデメリットを紹介します。
デメリット1:ストレージの規格が高速なSSDでない
新モデル「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」はeMMC 5.1規格のストレージを採用しており、
SSDストレージと比べると、転送速度が遅くなります。
そのため、SSDと比べてアプリの起動やファイルの読み込みに時間がかかることがあります。
デメリット2:microSDカードスロットがない
新モデル「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」はmicroSDカードスロットがないため、
手軽にストレージ容量を増やすことができません。
USBメモリは利用できますが、仮に利用すると、2つしかないUSBポートの1つを利用することになります。
デメリット3:USB-Cポートが2つしかない
新モデル「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」は2つのUSB3.2 Gen1 Type-C ポートのみで、
他にUSBポートを搭載していません。そのため、多くの周辺機器と接続する場合は別途USBハブが必要になります。
「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」のスペック
- ディスプレイ 10.95インチ、解像度1920 x 1200 ドット の IPS
※WUXGA/16:10/約1,677万色/72%NTSC/400 nit/10点マルチタッチ/光沢あり/ゴリラガラス - リフレッシュレート 60Hz
- プロセッサ MediaTek Kompanio 838
※6nm/8コア/最大2.6GHz - CPU 2X Arm Cortex-A78 @ 2.6GHz、6X Arm Cortex-A55 @ 2.0GHz
- GPU ARM Mali-G57 MC3 グラフィックス
- NPU MediaTek NPU 650(AIアクセラレータ、4 TOPS)
- RAM(メモリ) 4GB LPDDR4X ※増設は不可
- ストレージ 128GB eMMC 5.1 ※メモリカードスロットはなし
- バッテリー 29Whr、2セル リチウムイオンポリマーバッテリー
- ACアダプター 30W
- 背面カメラ 800万画素 AF
- 前面カメラ 500万画素 FF ※プライバシーシャッター付
- ワイヤレス通信 Wi-Fi 6、Bluetooth 5.3
- インターフェース USB3.2 Gen1 Type-C(DisplayPort出力機能付き、Powerdelivery対応) x2、マイクロホン/ヘッドホン・コンボ・ジャック x1、プライバシーシャッター、ボリュームボタン
- ※マイクロホン/ヘッドホン・コンボ・ジャックはなし
- 映像出力 4K出力、DisplayPort出力
- スピーカー SmartAMP内蔵
- オーディオ Waves Audio
- マイク 内蔵
- スタイラスペン 専用のLenovo USI Pen 2(付属)、キーボードにマグネットで収納可
- キーボード 日本語、マルチタッチパッド(付属)
- キックスタンド 縦向きと横向きに対応
- スタンド ウレタン樹脂製のフォリオスタンド
- 耐久性 防滴、MIL-STD-810H規格
- アプリ Goodnotes(手書き用アプリ)※Officeアプリはなし
- 筐体 フルメタル
- OS Chrome OS
- サイズ タブレット本体:約 255.37 x 166.92 x 7.6mm、フォリオキーボードとスタンドカバー装着時:約 255.37 x 166.92 x 17.8 mm
- 重量 タブレット本体:約 510g、キーボードとスタンドカバー装着時:約 1.0kg
- カラー ルナグレー
- 付属品 フォリオキーボード、フォリオスタンド、ACアダプター(電源アダプターとUSBケーブル)、Lenovo USIペン 2、クイックスタートガイド、保証書
Chromebookで使えるAI機能
Chrome OSの最新バージョンではさまざまなAI機能が使えるようになっています。
代表的なものには、
- Googleアシスタント(音声操作、スケジュール管理、質問への回答)
- ビデオ通話時のカメラ(背景ぼかし、明るさ自動調整、ノイズキャンセリング、自動フレーミング)
- 画像編集(消しゴムマジック、空の色を調整)
などがありますが、この他にも、
Googleの生成AI Gemini がアプリとして使えるようになっています。
Geminiには無料と有料版があり、できることがそれぞれ異なっていますが、
Chromebookの購入特典で、有料版のGemini Advanceが3か月無料で利用できます。
この有料版のGemini Advanceは、無料版と全く違う、超高度なAI機能が利用できます。
<Gemini Advanceでできること>
- 高精度な応答
- 文章作成と編集・要約、翻訳など
- コーディング
- ファイルの読み込み
無料版との違いはファイルを読み込んで処理できる点です。
AI処理には時間がかかりますが、AI対応のプロセッサの場合は比較的スムーズに作業できます。
「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」の評価
7つの基準で「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」を5段階で評価してみました。
- スペック:★★★★
- デザイン:★★★★
- 耐久性:★★★★
- 通信:★★★★
- 機能:★★★
- 使いやすさ:★★★★
- 価格:★★★
<総合評価>
2022年7月2日に発売された「IdeaPad Duet 370 Chromebook」の後継モデルになります。
プロセッサを Snapdragon 7c Gen2からMediaTek Kompanio 838に変更。
Gemini を中心としたAI機能も快適に使えるようになっています。
注目すべきはMediaTek Kompanio 838の性能です。
調べてみたところ、Windows PCでお馴染みの第12世代のインテル N100 プロセッサとほぼ同じくらいの性能でした。
ただ、ChromebookではWindows PCよりも高速に動作するため、決してあなどれない性能です。
インテル N100 プロセッサを搭載したChromebookはAcer (CB314-4H-F14)やHPから発売されており、「サクサク動いて快適」と上々の評判です。
Kompanio 838の場合はこれに加えて、AI処理がスムーズになっており、インテル N100以上に快適になります。
具体的に大きな違いが出てくるのは、「Gemini Advanced」を使ったときの処理にかかる時間です。
「Gemini Advanced」はGeminiの有料版で、ファイルを読み込んで処理することができます。
例えば、「画像ファイルを読み込み、ここに書いてあることをすべて文字(テキスト)に変換して」と命令すると、
画像内に書かれていた文字をテキストデータに変換してくれます。
賢い人はすぐに気づきますが、これを利用すると、電子書籍のスクリーンショットをすぐにテキストデータ化して、
それを翻訳したり、要約したり、広告文に変更してSNSにアップしたり、オリジナル動画に活用したりできます。
ただし、「Gemini Advanced」を試したところ、動画ファイルなどの重いファイルを扱った場合に処理に時間がかかります。
簡単にいうと、しばらく待たされることになり、スムーズにAIを活用できなくなってしまうのです。
しかし、Kompanio 838のようにAIに対応しているプロセッサは、この処理にかかる時間が短く済み、
AIを使った作業もスピーディになります。
ちなみに、Chromebookを購入すると、有料版の「Gemini Advanced」は3か月無料になります。
1か月約3千円なので、9千円もお得になるというわけです。
これは使わない手はないですね。
というか、使わないと乗り遅れますね。確実に。
(まとめ)
新モデル「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」はMediaTek Kompanio 838 プロセッサを搭載したことで、
動作が高速になり、しかもAI処理もスムーズに行えるようになっています。
また、カメラにプライバシーシャッターがつき、高音質なスピーカーが搭載されたことでビデオ通話も快適に。
新たにWi-Fi 6の高速な通信が利用できるようになり、防滴やMIL規格に対応した高い耐久も兼ね備えています。
価格は6万円台と決して安くはありませんが、筆圧4096段階のスタイラスペンやフォリオキーボードが付属するので、
コスパは悪くはありません。
タブレットスタイルでも使える11インチのChromebookを探している人におすすめします。
「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」の価格・販売先
※Amazonだけは製品名が「Lenovo Chromebook Duet 11」になります。違いはメモリ容量が8GBになっている点です(標準版は4GBメモリ)。
レノボ・ショッピング(公式直販サイト)
65,780円(税込・送料無料)
で販売されています。
レノボ・ショッピングで「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」をチェックする
※支払い方法はAmazonPay、クレジットカード払い、銀行振込(前払い)、JCB企業間決済サービス、ORIXリース/JACCS分割です。
ECサイト
- Amazonで53,800円(税込・Duet 11・Kompanio 838・83HH000TJP)、
- 楽天市場で49,522円(送料無料)、ヤフーショッピングで49,760円、
- 米国 Amazon.comで$309.09 (2024モデル)、
で販売されています。
Amazonで「Lenovo Chromebook Duet 11」をチェックする
楽天市場で「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」をチェックする
ヤフーショッピングで「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」をチェックする
米国 Amazon.comで「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」をチェックする
おすすめの類似製品を紹介
「Lenovo Chromebook Duet Gen 9」に似た性能をもつChromebookも販売されています。
aiwa Chromebook S11
aiwaから発売された11.6インチのChromebookです(2025年3月21日発売)。
Intel N100 (4コア/4スレッド、最大3.4GHz)、4GB メモリ、1366 x 768のIPS液晶(タッチ対応)、64GB ストレージ、約 10 時間 駆動する内蔵リチウムポリマー (5,900mAh/7.7V) バッテリー、前面100万画素カメラ、背面500万画素カメラ、ChromeOSを搭載しています。
また、、78キー日本語キーボード、USI 2.0 タッチペン(4,096段階筆圧検知、傾き検知対応、充電式、付属)、ハンドル、MIL-STD-810H準拠の耐久性、microSDスロット、Androidアプリ、Google Playストア、Microsoft Officeファイル互換、USB Type-C (USB3.2 Gen2、PD、DisplayPort) x2、USB3.2 Gen1 x2、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2に対応しています。
価格は、楽天市場(aiwaダイレクト楽天市場店)で69,800円(送料無料)、ヤフーショッピングで69,800円(送料無料)、です。
関連記事:aiwa Chromebook S11徹底レビュー!Duet Gen 9比較
Lenovo IdeaPad Flex 3i Chromebook
レノボから発売された12.2インチの2-in-1 Chromebookです(2023年8月に発売)。
Intel N100、4GB LPDDR5メモリ、フルHDのIPS液晶、64GB eMMC 5.1ストレージ、最大12時間駆動する47Whバッテリー、前面:720p HDカメラ (プライバシーシャッター付)を搭載しています。
また、ステレオスピーカー(2.0Wx2)、フルサイズ日本語キーボード、デジタルアレイ マイクロホン(ミュートキー付き)、マルチタッチ操作、USB3.2 Gen2 Type-C (Powerdelivery 対応、DisplayPort 出力機能付き) x1、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.1に対応しています。
価格は、Amazonで31,800円(税込)、楽天市場で39,480円(送料無料)、ヤフーショッピングで37,710円(送料無料)、です。
関連記事:「IdeaPad Flex 3i Chromebook」のメリット・デメリット
ASUS Chromebook CM14 Flip
ASUSから発売された14インチの2-in-1 Chromebookです(2023年5月18日に発売)。
MediaTek Kompanio 520、8GBLPDDR4Xメモリ、フルHDのワイドTFTカラー液晶、64GB eMMCストレージ、約12.1時間駆動するバッテリー、92万画素Webカメラ(Face AI対応/プライバシーシールド付き)を搭載しています。
また、筆圧4096段階の「ASUS USI Pen」(本体に収納可能)、防滴キーボード(アンチバクテリア加工)、MIL-STD810Hに準拠した高い耐久性、デュアル ステレオスピーカー、360度回転、タッチ操作、ケンジントンロック、ゼロタッチ登録、Google Playストア、Android/Linuxアプリ、2つのUSB3.2 Type-C Gen1ポート(PD充電/DP映像出力/データ転送)、USB3.2 (Type-A/Gen1) x1、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.1に対応しています。
価格は、Amazonで60,282円(税込)、楽天市場で47,800円(送料無料)、ヤフーショッピングで69,800円、です。
関連記事:ASUS Chromebook CM14 Flip レビュー!回転式でペン付き
IdeaPad Slim 3i Chromebook Plus Gen 8
レノボから発売された14インチのChromebook Plusです。
第12世代のIntel Core i3-N305、8GB LPDDR5 メモリ、フルHDのIPS液晶、128GB eMMC ストレージ、最大11時間 駆動するバッテリー、フルHD 1080pのWebカメラ (プライバシーシャッター付)を搭載しています。
また、Waves MaxxAudio 対応の高音質スピーカー、MIL規格、PD急速充電、HDMI映像出力、マイクミュートキー、USB 3.2 Gen 2 Type-C x1、USB 3.2 Gen 1 Type-A x2、Wi-Fi 6E、Bluetoothに対応しています。
価格は、Amazonで76,420円(税込)、楽天市場で89,692円(送料無料)、米国 Amazon.comで$499.99です。
関連記事:レノボ IdeaPad Chromebook Plusのメリット・デメリット
HP Chromebook Plus x360 14
HPから発売された14インチのChromebook Plusです。
インテル N200 / Core i3-N305、8GB LPDDR5-4800 メモリ、フルHDのワイドIPS液晶、インテル N200 / Core i3-N305 プロセッサ、128GB UFS / 256GB UFS ストレージ、Webカメラ 約92万画素 / 約207万画素を搭載しています。
また、360度回転、急速充電、ファストチャージ機能(45分で50%まで)、デュアルスピーカー、デュアルマイク、バックライト キーボード 、イメージパッド (タッチジェスチャー対応)、SuperSpeed USB Type-C 5Gbpsx2 (Power Delivery, DisplayPort 1.4) x1、SuperSpeed USB Type-A 5Gbpsx1、Wi-Fi 6E (IEEE 802.11ax)、 Bluetooth 5.3に対応しています。
価格は、HPオンラインストアで89,900円(税込・Core i3-N305・キャンペーン価格・通常価格は110,000円)です。
関連記事:新世代「HP Chromebook Plus x360 14」の性能を徹底 検証
他のレノボ Chromebookと比較
他にもレノボのChromebookが販売されています。2024年モデルもあるので、ぜひ比較してみてください。
レノボ Chromebookは高性能でコスパよし! 最新 機種 まとめ
その他のおすすめChromebookは?
その他のおすすめChromebookは以下のページにまとめてあります。ぜひ比較してみてください。
Andoroidアプリが使える最新 Chromebook ラインナップ 一覧
タッチ対応の最新Chromebookをまとめて紹介しています。
HP Chromebook 買うならどれがベスト? 全機種を徹底 比較!
HPのChromebookをまとめて紹介しています。
ASUS Chromebookが最高に使いやすい 最新 全機種を比較
ASUSのChromebookをまとめて紹介しています。
AcerのChromebookが高コスパで人気! 全機種を比較
AcerのChromebookをまとめて紹介しています。