現代の「ライティング」とはたんに「書く」ということを意味しない。なぜなら「書く」ということは「情報を収集する」ということとセットだからだ。
きちんと情報収集して密度の高い記事だけがネット上で注目される。
逆に自分の感想だけを長々と書いているような記事は今後生き残ることはできないだろう。
ではいったいどうやれば効率的に情報を収集することができるだろうか?
今回はそうした疑問に答えるためにWebサービスを駆使したライティング方法を紹介しよう。
ここではあくまで自分も実践してみて役立つことが多かったものだけを掲載する。
ネタ集めはFeedly+Poketで
自分はふだんRSSというものを使わない。やはり一つ一つのサイトをじっくり回って記事を読みたいのだ。
だが、書くためのネタを集めるというとそういうわけにはいかない。手っ取り早く情報を集めてネタを探さなくてはならない。
そういうときやはり役立つのは、「Feedly」だ。登録したサイトの更新情報をさっと確認できるのがいい。
自分の場合は、デジタル系ニュースは海外も含めて大量に登録。おもしろそうな情報がすぐに手に入るようにようにしてある。
コツは良質なサイトをみつけたときに関連サイトも登録しておくこと。マガジンタイプ形式で表示させるとすぐ横に表示されているのでチェックしてみよう。
それからいい記事を探すときは、表示形式をカード式に変えておくと見やすくなる。
さて、Feedlyでサイトをチェックしていると、やはり気になるものがいくつか出てくる。
そんなときはとりあえずPoketに登録。こうすると、後で気になった記事をまとめて読むこともできる。
ふだんはあまり気にしないのだが、Poketを見ると自分がどんなものに関心を抱いているのかがよく分かる。
そして、その中から関連した記事がいくつか浮かびあがるようになる。
こうなるともうほとんどネタにはこまらない。複数の参考記事があり、自分が書きたいことも大まかに把握できている状態だからだ。
ネタが決定したらChromeブラウザ+One Noteでさらに情報をブラッシュアップする
ネタが決まったらすぐに記事を書きたくなる。だが、ここであせらず必要な情報を再度収集する。
自分の場合は、ある製品について書く場合、まずChromeブラウザで検索上位順を表示。
さらに「AutoPagerize」という拡張機能で複数ページにまたがる記事をいっきに表示する。こうすると次の表示結果を出すためにいちいちクリックする必要がなくなるのだ。
検索結果を表示させたら、次にそれをコピペしてOne Noteに書式を崩さずに貼り付ける。 その後、そのリンク先を片っ端からクリックしてChromeブラウザで複数のサイトを表示させる。
Chromeブラウザではタブでサイトを切り替えられるので自分の好きなサイトを簡単に切り替えて使うことができるようになる。
(※一度リンク先をクリックした後にChromeブラウザの画面を縮小させておくのがコツ。One Noteの画面を常に表示させてリンク先を連続クリックしていくためだ。)
こうすると、いちいちリンク先を表示させた後に「戻る」必要がなくなる。ちょっとしたことだが、リンク先から戻り、また新しいサイトを開いて戻るといった作業は意外と時間がかかっている。
不要な手間は省いて効率的に情報収集するためにはその手間を徹底的にカットした方がいいだろう。
また、OneNoteに検索結果を貼り付けておくとそれがそのまま自分の資料にもなる。 大切なものは赤色にさせて目立たせたり、不要なリンク先を消去させたりすることもできる。
それから、いつでもOne Noteにもどって必要な情報にアクセスすることができるようになるのも大きなメリット。 同じことを二度調べる手間がなくなる。
見づらいサイトはEvernote Clearly で修正
サイトを参考にしながら下書きをするとき、一番困るのが「見づらいサイト」。 特に上下の字間がなくフォントサイズの小さいものはとても見づらい。
そこで利用したいのが「Evernote Clearly 」 (https://evernote.com/intl/jp/clearly/)だ。 この拡張機能を使えばボタン一つで見やすいサイトに変えることができる。コツは設定からフォントサイズを少し大きめに変えておくこと。こうすると画面に近づいて見ることが全くなくなる。
記事の下書きはEvernote Webで決まり
さて、肝心の執筆だが、下書き用としてEvernote Web(https://evernote.com/intl/jp/webclipper/)をおすすめしたい。
以前は利用することがなかったが、最近アップデートして見栄えがとてもよくなりとても使いやすくなった。
特にテキストを入力しやすいインターフェースになっており、気軽に下書きをするにはちょうどいい。
もちろん書いたテキストは瞬時にWeb上に保存され、スマホやタブレットでも編集可能だ。
自分の場合はキングジムのPomera DM100を愛用しているのでFlash air経由でEvernotheへ投稿することが多い。
こうすると、後でパソコン上でも編集可能になる。 コツはすべてを完成しようと思わないこと。
まずは箇条書きでタイトルや見出しを決める。 そして重要なことから書き始めるのがいい。
すべて書きたいことを書き終えたら次は清書だ。 ワードに下書きを貼り付けるとおかしな部分が赤で表示されるのでそこを編集して終了だ。
最後に
ブログやサイト、ソーシャルネットワークなど、ネット上でライティング力が必要とされることが非常に多くなっった。
その結果、記事を書く専門のライターだけでなく、一般の人たちでもすぐに活用できるライティング術が必要とされるようになってきた。
今回紹介したWebサービスを利用したライティング方法はその中のほんの一部。
現代ではさまざまなWebサービスが生み出され続けており、今後はそれらと組み合わせることで多様なライティング術が発明されていくことだろう。
それらをうまく使って自分なりのライティング術を模索していってほしい。