MicrosoftがRaspberry Pi 2用のWindows10を正式にリリースした。
提供されたのは、IoT(Internet of things)など組み込み機器向けWindows 10となる「Windows 10 IoT Core」の正式版。現在は「Raspberry Pi 2」用と「MinnowBoard Max」用が無料でダウンロードできる。
「Raspberry Pi 2」は低価格ながらARM プロセッサを搭載し、Linux ディストリビューションやWindows 10がインストールできることで有名。組み込み機器向けWindows 10となる「Windows 10 IoT Core」がリリースされたことで、さらに用途が広がりそうだ。
Raspberry Pi 2についてはこちら
[bigcamera-mini]
Raspberry Pi 2にインストールできる「 Windows10 IoT Core」
「Windows 10 IoT Core」は、小型デバイスや組み込みデバイスをターゲットにしたWindowsの新しいエディション。
ユーザーが開発したユニバーサルWindowsアプリをRaspberry Pi 2などの小型デバイスや組み込みデバイス上で動作させることができる。
今回提供されたバージョンは、4月に発表されたプレビュー版(Insider Preview)から、Wi-FiやBluetoothのサポートが加わったほか、パフォーマンスの改善やバグフィックスが行われている。
ただし、Windows 10 IoT Coreにはデスクトップ環境などのWindowsシェルは含まておらず、アプリも提供されていない。
そのためUWP(Universal Windows Platform)アプリのシンプルな実行環境のみを使用できるようになっている。
開発環境には、PC向けWindows 10の正式版(Build 10240)とVisual Studio 2015が必要だ。
Windows 10とVisual Studio 2015を手に入れて開発環境を整えよう
Windows 10は現在、DPS版とパッケージ版の両方が発売されている。
バリエーションは7種類もあるが、とりあえずWindows 10 Homeか、Windows 10 Proを手に入れておけば問題ないだろう。
価格はHomeが(約1万5000円、Proが約2万5000円ほど。
Amazonでは多少安く買えるようだ。
ちなみにWindows 8.1およびWindows 7は無料でアップデートできるが、PC環境によってはトラブルを引き起こすこともあるので十分に注意しよう。
さて、開発環境としてPC版のWindows 10はなんとか手に入れることができるとして、もう一つの「Visual Studio 2015」を手に入れてみよう。
「Visual Studio 2015」は、「Visual Studio Community」と「Visual Studio Professional」、そして「 Visual Studio Enterprise」の3つのバリエーションがある。
簡単な開発をするだけなら、、非エンタープライズ用アプリケーションの開発者を対象したバージョンである「Visual Studio Community」を無料でダウンロードできる。
ただ、本格的な開発を行う場合は、個人開発者や小さいチームを対象とした、プロフェッショナル開発者用ツールとサービス「Visual Studio Professional」が必要になる。
この場合のお値段はなんと154,180 円 。
さらに本格的な開発を行う場合は、高度なテストおよび DevOps 機能を備え、どんなサイズと複雑さのプロジェクトに従事するチームにも対応する「 Visual Studio Enterprise」が必要で、786,770 円 もかかるようだ。
しかし、今回はあくまで「Raspberry Pi 2」に「 Windows10 IoT Core」 を入れて開発環境を整えることが目的だ。
無料で手に入る「Visual Studio Community」を専用サイトからダウンロードしてみよう。