「TENKU BOX PC PRO 2022」(国内)と売れ筋ミニPCを徹底比較！

2022年5月2日に発売された「TENKU BOX PC PRO 2022」(国内メーカー)と売れ筋ミニPCを徹底比較！価格やスペック、ベンチマークの違い、メリット・デメリット、評価を紹介します。

このページ内の目次

「TENKU BOX PC PRO 2022」の特徴

「TENKU BOX PC PRO 2022」の特徴をまとめてみました。

Jasper Lake＆最大16GBメモリ・Windows 11 Pro

「TENKU BOX PC PRO 2022」はJasper Lake世代のインテル Celeron N5105 クアッドコアプロセッサを搭載。Passmarkベンチマークスコアで「4158」(CPU)を記録し、高速に動作します。また、8/16GB DDR4メモリを搭載しスムーズに動作。OSはWindows 11 Proでbitlocker(ドライブ別にロック)、Hyper-V（仮想OS）などの機能が利用できます。

M.2 SSD 256/512GB・4つのUSB 3.0ポート

「TENKU BOX PC PRO 2022」は高速処理が可能なM.2 SSDストレージを内蔵。256GB搭載モデルと512GB搭載モデルの2種類が用意されています。また、4つのUSB 3.0ポートと2つのUSB2.0ポートを搭載。外付けHDDやポータブルHDDなどとも接続できます。

DP＆VGA映像出力・ファンレス・VASAマウント

「TENKU BOX PC PRO 2022」はHDMIポートの他にDisplayPortとVGAポートを搭載。リフレッシュレートの高いモニターや古いプロジェクターとも接続できます。また、冷却ファンのファンレス設計を採用。大型ヒートシンク搭載で長時間でも安定して動作します。そのほか、モニターの背面に設置できるVASAマウントに対応。Wi-Fiデュアルバンド(2.4GHz+5GHz)やBluetooth 4.2通信も利用できます。

公式ページ TENKU BOX PC PRO 2022 仕様 – GPDダイレクト

価格を比較

「TENKU BOX PC PRO 2022」と「CHUWI LarkBox X」、「MINISFORUM JB95」、「BMAX B3 Plus Silver」の価格を比較してみました。

「TENKU BOX PC PRO 2022」

「TENKU BOX PC PRO 2022」は、Amazonで49,500円（※512GBモデルは60,500円）で販売されています。

「CHUWI LarkBox X」

「CHUWI LarkBox X」は、Amazonで54,800円（8000円OFFクーポン付き）、楽天市場で65,402円 (税込)、ヤフーショッピングで59,636円、Banggoodで61,181円、AliExpressでUS $439.99、米国 Amazon.comで$479.00で販売されています。

「MINISFORUM JB95」

「MINISFORUM JB95」は、Amazonで￥36,980円（3000円OFFクーポン付き）、楽天市場で35,603円 (税込)、ヤフーショッピングで35,636円で販売されています。

「BMAX B3 Plus Silver」

「BMAX B3 Plus Silver」は、Amazonで34,590円(6500円OFFクーポン付き)、楽天市場で41,283円 (税込)、ヤフーショッピングで40,230 円、Banggoodで35,910円、AliExpressでUS $219.99で販売されています。

スペックを比較

「TENKU BOX PC PRO 2022」と「CHUWI LarkBox X」、「MINISFORUM JB95」、「BMAX B3 Plus Silver」のスペックを比較してみました。

「TENKU BOX PC PRO 2022」のスペック

プロセッサ Jasper Lake世代のインテル Celeron N5105 クアッドコア
※10nm/4コア/4スレッド/最大2.9GHz
GPU Intel UHD Graphics
RAM（メモリ） 8/16GB DDR4 ※増設可
ストレージ M.2 SSD 256/512GB (2280)　※増設不可
電源 ACアダプター
カメラ　なし
ワイヤレス通信 Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac(2.4GHz+5GHz)、Bluetooth 4.2
インターフェース
（前面）USB 3.0 x2、USB 2.0 x2、microSDカードスロット(SDXC対応) x1、ケンジントンロック、電源
（背面）USB 3.0 x2、HDMI 2.0 x1、DisplayPort x1、VGA x1、有線LAN（RJ45）、3.5mmジャック、電源ポート
冷却ファン　なし　※ファンレス仕様・大型ヒートシンク採用
VASAマウント　対応
セキュリティ　ケンジントンロック対応
OS Windows 11 Pro
サイズ 125mm(W)×125mm(D)×45mm(H)
重量 578g
カラー ブラック
附属品 1×ACアダプタ、1×VESA マウントセット、1×HDMI ケーブル、1×ユーザーガイド（保証書）

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「CHUWI LarkBox X」のスペック

プロセッサ AMD Ryzen 7 3700U クアッドコア
※14nm/4コア/8スレッド/最大 4.0GHz
GPU Radeon RX Vega 10 Graphics 1400MHz
RAM（メモリ） 8GB DDR4
ストレージ M.2 SSD 256GB (PCIe)
拡張ストレージ 2.5インチHDD＆SSDで最大2TBまで
電源 ACアダプター
カメラ　なし
ワイヤレス通信 Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac(2.4GHz/5GHz)、Bluetooth 4.2
有線LAN 対応（2つのLAN端子あり）
インターフェース USB Type-C x1、USB3.0 x4、DisplayPort x1、HDMI 2.0 x1、有線LAN端子(Gigabit Ethernet) x2、3.5mmジャック、マイク端子
映像出力　4Kでの3画面同時出力に対応（HDMI,Type-C,DP）
冷却方式 大口径の冷却ファン
OS Windows 10 Home　※Windows 11にアップグレード可能
サイズ 127×127×49 mm
重量 460g
カラー ホワイト＆ブラック

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「MINISFORUM JB95」のスペック

プロセッサ Intel Celeron N5095 クアッドコア 2.00 GHz
※最大2.90 GHz
GPU　Intel UHD Graphics
RAM（メモリ） 8GB DDR4
ストレージ M.2 SSD 128GB 2280 SATA
電源　ACアダプター
カメラ なし
ワイヤレス通信 　Wi-Fi 802.11a/b/g/n(2.4GHz+5.0GHz)、Bluetooth 4.2
有線LAN 1×Gigabit LAN(10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T)
インターフェース USB Type-C x2(1つは給電用/もう1つはフル機能)、USB 3.1 Gen1 x4、Displayport x1、HDMI x1、ギガビットLANポート x1、3.5mmオーディオジャック x1
冷却方式 ファンシンク(ヒートシンク)　※ファンレス仕様
VESAマウント　対応
ケンジントンロック　対応
筐体の素材　プラスチック
Office なし　※無料Office互換アプリ「LibreOffice」が使用可能
OS Windows 10 Pro 64bit / Windows 11 Pro
サイズ 127×127×45.6 mm（L×W×H）
重量約360 g
カラー ブラック
付属品 1 x ACアダプタ、1×ACコード、1×VESAマウント

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「BMAX B3 Plus Silver」のスペック

プロセッサ Jasper Lake世代の Intel Celeron N5095 クアッドコア
※10nm/4コア/4スレッド/2.90 GHz
GPU Intel UHD Graphics
RAM（メモリ） 8GB DDR4
ストレージ SSD 256GB
拡張ストレージ　 2.5インチ拡張ベイ、M.2 SSD (SATA)で最大2TBまで　※ブートドライブとして使用できるのは最大512GBまで
電源　ACアダプター　12V 2A・AC 100-240V
ワイヤレス通信　Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac(2.4GHz/5GHz)、Bluetooth 4.2
有線LAN 対応（RJ45 ×2）・1000 Mb/s LAN対応
インターフェース　USB Type-C（フル機能） x 1、USB3.0 x 4、HDMI x 2、 microSDカードスロット、3.5mmジャック、有線LAN端子 RJ45 ×2
4K Ultra HD出力　対応
VESAマウント　対応
OS Windows 11 ※Linux / Ubuntuをサポート
サイズ 12.50 x 11.20 x 4.40 cm
重量　290g
カラー シルバー

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ベンチマークを比較

「TENKU BOX PC PRO 2022」と「CHUWI LarkBox X」、「MINISFORUM JB95」、「BMAX B3 Plus Silver」のベンチマークスコアを比較してみました。

※PassMark、Geekbench、3DMarkとは、主にCPUとビデオカード（以下、グラボ）の性能を数値化したベンチマークスコアの参考値を表したものです。

「TENKU BOX PC PRO 2022」

＜CPU＞ Celeron N5105

Passmarkによるベンチマークスコアは「4158」(CPU)。

＜GPU＞ Intel UHD Graphics

3DMark Fire Strike [DX11_1920x1080] によるグラフィックスコアは「1428」。

＜プロセッサ性能を解説＞

10nmプロセスで製造されたIntel Celeron N5095 クアッドコアプロセッサを搭載し、Passmarkベンチマーク「4158」(CPU)を記録しています。このスコアはAMD Ryzen 3プロセッサや第3世代のCore i5プロセッサとほぼ同じになります。

同じプロセッサは「MINISFORUM JB95」、「BMAX B3 Plus Silver」、「Beelink U59」などにも搭載されています。

Ryzen 7 3700U搭載の「CHUWI LarkBox X」と比較するとスコアが約3千低くなります。

Celeron J4125搭載の「TENKU BOX PC」と比較するとスコアが約1千高くなります。

Core i5-8259U搭載の「CHUWI CoreBox」(2021)と比較するとスコアが約4千低くなります。

性能的にはOffice文書作成、ネットでの調べもの、音楽や動画の再生、画像の編集などで快適に動作します。また、グラフィック性能が少し高めなので動画編集ソフトも使用できます。

なお、PCゲームには向いていませんが、負荷の少ない軽めのゲームなら起動できます。また、PSP、PS1、SFC、DC、N64、MD、FCなどのエミュレーターも快適に動作します。

「CHUWI LarkBox X」

＜CPU＞ AMD Ryzen 7 3700U

Passmarkによるベンチマークスコアは「7332」(CPU)。

Geekbenchによるベンチマークのスコアはシングルコアで「834」、マルチコアで「2968」。

＜GPU＞ Radeon™ RX Vega 10

3DMark Fire Strike [DX11_1920x1080] によるグラフィックスコアは「2230」。

「MINISFORUM JB95」

＜CPU＞　Intel Celeron N5095

Passmarkによるベンチマークスコアは「4009」(CPU)。

＜GPU＞ Intel UHD Graphics

3DMark Fire Strike [DX11_1920x1080] によるグラフィックスコアは「1428」。

「BMAX B3 Plus Silver」

＜CPU＞ Celeron N5095

Passmarkによるベンチマークスコアは「4183」(CPU)。

＜GPU＞ Intel UHD Graphics

3DMark Fire Strike [DX11_1920x1080] によるグラフィックスコアは「1428」。

「TENKU BOX PC PRO 2022」のメリット・デメリット

「TENKU BOX PC PRO 2022」のメリット・デメリットを紹介します。

メリット

・最大16GBメモリ搭載で増設もできる

「TENKU BOX PC PRO 2022」は8/16GB DDR4メモリ搭載で増設も可能です。

一方、「CHUWI LarkBox X」、「MINISFORUM JB95」、「BMAX B3 Plus Silver」は8GB DDR4メモリを搭載しています。

・大容量のM.2 SSDストレージ搭載で大量のデータを保存できる

「TENKU BOX PC PRO 2022」は高速処理が可能なM.2 SSDストレージを内蔵。256GB搭載モデルと512GB搭載モデルの2種類が用意され、大量のデータを保存できるようになっています。

一方、「CHUWI LarkBox X」はM.2 SSD 256GB (PCIe)ストレージを搭載しています。「MINISFORUM JB95」はM.2 SSD 128GBストレージを搭載しています。「BMAX B3 Plus Silver」はSSD 256GBストレージを搭載しています。

・DP＆HDMI＆VGAで映像出力できる

「TENKU BOX PC PRO 2022」はより滑らかな映像再生が可能なDisplayPortを搭載しています。また、HDMIポートや古いプロジェクターやディスプレイと接続できるVGAポートを搭載しています。

一方、「CHUWI LarkBox X」はDisplayPort x1とHDMI 2.0 x1で映像出力できます。「MINISFORUM JB95」はType-C x1、Displayport x1、HDMI x1で映像出力できます。「BMAX B3 Plus Silver」はType-CとHDMI x 2で映像出力できます。

・4つのUSB3.0ポートと2つのUSB2.0ポートが使える

「TENKU BOX PC PRO 2022」は4つのUSB3.0ポートと2つのUSB2.0ポートを搭載し、USB機器とスムーズに接続できるようになっています。

一方、「CHUWI LarkBox X」はUSB Type-C x1とUSB3.0 x4が使えます。「MINISFORUM JB95」はUSB 3.1 Gen1 x4が使えます。「BMAX B3 Plus Silver」はType-CとUSB3.0 x 4が使えます。

・Wi-Fiデュアルバンド＆Bluetooth 4.2＆有線LAN通信に対応

「TENKU BOX PC PRO 2022」は高速で途切れづらいWi-Fiデュアルバンドに対応しています。また、Bluetooth 4.2対応でワイヤレス機器ともスムーズに接続できます。そのほか、有線LAN通信に対応し、安定した通信も利用できます。

一方、「CHUWI LarkBox X」、「MINISFORUM JB95」、「BMAX B3 Plus Silver」もWi-Fiデュアルバンド＆Bluetooth 4.2＆有線LAN通信に対応しています。

・ファンレス仕様・大型ヒートシンク搭載で安定動作

「TENKU BOX PC PRO 2022」はファンレス仕様でCPUを冷却する大型ヒートシンクを搭載しています。長時間でも安定して動作します。

一方、「CHUWI LarkBox X」は大口径の冷却ファンを搭載しています。「MINISFORUM JB95」はファンレス仕様です。「BMAX B3 Plus Silver」は超小型冷却ファンを搭載しています。

・厚さ45mmで重さ578gの小型デザイン

「TENKU BOX PC PRO 2022」は厚さ45mmで重さ578gの小型デザインになっています。

一方、「CHUWI LarkBox X」は厚さ49mmで重さ460gになっています。「MINISFORUM JB95」は厚さ45.6mmで重さ約360gになっています。「BMAX B3 Plus Silver」は厚さ4.40cmで重さ290gになっています。

・Windows 11の新機能が使える

「TENKU BOX PC PRO 2022」はWindows 11 Pro搭載で高度なセキュリティ機能のほかに新機能も使えるようになっています。

Windows 11には、

タスクバーの中央に配置された新しいスタート画面、スナップ機能の強化（ウィンドウ整理・画面の配置）、エクスプローラーのアイコンデザインの変更（色分け・ボタン採用）、ウィジェット機能（天気予報や株価、最新のニュースなど）、設定画面（カテゴリーごとに切り替え）、タスクバーに統合されたビデオ会議「Teams」、「フォト」アプリの強化（サムネイル表示に対応）、「ペイントアプリ」、クリップボード履歴、音声入力の強化（テキスト入力）認識制度の向上、ゲーム機能の強化（HDR（ハイダイナミックレンジ）対応のディスプレイでは自動で画質向上）、マルチディスプレイ向けの設定追加

などの機能が追加されています。

一方、「CHUWI LarkBox X」はWindows 10 Homeを搭載しています。「MINISFORUM JB95」はWindows 10 Pro 64bit / Windows 11 Proを搭載しています。「BMAX B3 Plus Silver」はWindows 11を搭載しています。

デメリット

・ストレージの増設ができない

「TENKU BOX PC PRO 2022」はストレージの増設ができません。

一方、「CHUWI LarkBox X」は2.5インチHDD＆SSDで最大2TBまで増設できます。「BMAX B3 Plus Silver」は2.5HDD/SSDとM.2 SSD（最大2TBまで）で増設できます。

「MINISFORUM JB95」はストレージの増設ができません。

・Type-Cポートがない

「TENKU BOX PC PRO 2022」はType-Cポートがありません。

一方、「CHUWI LarkBox X」は1つのType-C（フル機能）を搭載しています。「MINISFORUM JB95」はType-C x2(給電用+フル機能)を搭載しています。「BMAX B3 Plus Silver」はType-C（フル機能） x 1を搭載しています。

「TENKU BOX PC PRO 2022」の評価

「TENKU BOX PC PRO 2022」の評価を紹介します。

スペック：★★★

通信：★★★★

機能：★★★★

デザイン：★★★

使いやすさ：★★★

価格：★★★

＜総合評価＞

国内メーカーTENKU（天空）から発売されたJasper Lake搭載のミニPCです。TENKUはGPD PoketやGPD WINシリーズの正式な販売代理店で、ノートPCやミニPCも販売しています。

今回発売された「TENKU BOX PC PRO 2022」はTENKU BOX PCシリーズの一つで、よりスペックの高いCore i5-8279U搭載モデルも販売されています。比較的価格が安かったCeleron J4125搭載モデルも販売されていましたが、すでに売り切れになっています。超ミニサイズの「TENKU BOX PC PRO mini」は販売中です。

さて、「TENKU BOX PC PRO 2022」ですが、注目は最大16GBメモリ＆最大512GBストレージを搭載できる点です。ストレージはM.2 SSDで高速処理が可能で、メモリは増設に対応します。

また、インターフェースも豊富でDP＆HDMI＆VGA映像出力に対応。4つのUSB3.0ポートと2つのUSB2.0ポートも使えます。

発売時の価格は49,500円（※512GBモデルは60,500円）。

同じJasper Lake搭載モデルとして「MINISFORUM JB95」、「BMAX B3 Plus Silver」、「Beelink U59」なども販売されていますが、メモリとストレージ容量が多い方がいいのなら、「TENKU BOX PC PRO 2022」を選んだ方がいいでしょう。コスパの高いミニPCを探している人におすすめです。