「OneMix 3」独自に進化した超小型ノートPCの魅力とは?


2019年8月3日に日本で発売された「OneMix 3」の特徴、スペック、ベンチマーク、「OneMix 2S」との違い、メリット、価格を紹介します。

※2021年4月4日、「OneMix4」が発売されます。現在、予約受付中です。

※2021年1月31日、「OneGx1 Pro」が発売されました。

※上位モデルの「OneMix3 Pro」も発売中です。

「OneMix 3」はGPD Pocket 2 MAXと全然似ていない?

超小型ノートPCの最新モデルが続々と発表される中、とりわけ注目を集めているのが、8.4型の「OneMix 3」と8.9型「GPD Pocket 2 MAX」だ。

この両者は7.0インチだった従来モデル「OneMix 2S」、「GPD Pocket2」よりも画面が大きくなり、その分使いやすさも大幅に向上している。

ただし、「OneMix」シリーズは筆圧対応のスタイラスペンに対応している点で「GPD Pocketシリーズとは大きく異なっている。

「OneMix」は基本的タブレットスタイルで手書き入力できることを強みとしており、通常のノートPCのように文書作成やネット利用をメインの用途に据えていない。

そのことを踏まえて今回のディスプレイ大型化を考えてみると、「OneMix 3」はたんに画面を大きくしたのではなく、むしろ画面を大きくさせることで、より快適に手書き入力できるように改善したといえる。

筆圧2048段階から筆圧4096段階に対応するようにし、わざわざマイクロソフトの「Surface Pen」(※別売)を使えるようにしたのも、この強力な手書き機能に特化するためだったのではないだろうか。

いずれにせよ、「OneMix 3」は「GPD Pocketシリーズとは全く別の系統に進化を遂げており、8.9型「GPD Pocket 2 MAX」とは実は全く趣を異にした超小型ノートPCとしてみた方がいい。

その魅力と実力は前モデルで7.0型の「OneMix 2S」、「GPD Pocket2」、そして8.9型「GPD Pocket 2 MAX」と比較することで、より明らかなものになるだろう。その説明は後で詳細に述べる。

「OneMix 3」の特徴 まとめ

OneMix 3」はWindows 10を搭載した8.4型の超小型ノートPC。360度回転対応のボディに第8世代の Intel Core m3-8100Y デュアルコアCPUと8GB RAMを搭載。解像度2,560×1,600の IPS液晶(タッチ対応)、12時間駆動する8600mAhバッテリー、256GB SSD、バックライト付きキーボードを搭載するほか、

指紋認証、筆圧4096段階のSurface Pen(別売)、Wi-Fiデュアルバンドにも対応している。

公式製品紹介ページ

「OneMix 3」のスペック 一覧

  • ディスプレイ  8.4インチ解像度2,560×1,600の IPS液晶
    ※タッチ対応 / 16:10
  • プロセッサ   Intel Core m3-8100Y デュアルコア 1.10GHz~3.4GHz
  • GPU  Intel HD Graphics 615
  • RAM(メモリ)8GB DDR3
  • ストレージ   256GB SSD(最大128GBまで)
  • バッテリー   8600mAh
  • 通信   Wi-Fi 802.11a/b/g/n/ac (2.4GHz/5GHz)、Bluetooth 4.0
  • インターフェース  USB 3.0×2(1つはType-CでUSB PD充電対応)、microSDカードリーダ、Micro HDMI出力、3.5mmジャック
  • OS  Windows 10 Home
  • サイズ   約204×129×14.9mm (幅×奥行き×高さ)
  • 重量   約650g
  • カラー  シルバー

「OneMix 3」のベンチマーク

OneMix 3」のベンチマークスコアを紹介します。

Passmark によるベンチマークスコアは「3562」(CPU)。

Geekbench によるベンチマークのスコアはシングルコアで「3990」、マルチコアで「6624」。

PCMark 10 score によるベンチマークのスコアは「2670」。

3DMark Fire Strikeによるベンチマークのスコアはで「758」。

「OneMix 3」の性能

OneMix 3」の性能を前モデル「OneMix 2S」との違いを含めて紹介します。

ディスプレイの性能

OneMix 3」は 8.4インチ、解像度2,560×1,600 ドットの IPS液晶を搭載。アスペクト比16:10のタッチ対応の液晶で、高精細な映像を実現。広視野のIPSパネルを採用し、どの角度からも見やすい液晶になっている。

なお、前モデル「OneMix 2S」のディスプレイは7.0インチ、解像度1920×1200の IPS液晶で、タッチ操作にも対応していた。「GPD Pocket 2 MAX」のディスプレイは8.9インチ、解像度 2560×1600のIPS液晶だった。

プロセッサ・メモリ・グラフィックの性能

OneMix 3」は 第8世代の Intel Core m3-8100Y デュアルコア 1.10GHz~3.4GHz 、RAM(メモリ)は 8GBを搭載。14nmプロセスで製造された64ビット対応の2コアプロセッサで、最大3.4GHzの周波数で駆動。グラフィック(GPU)は Intel HD Graphics 615 を採用し、動画やゲームを滑らかに再生する。

なお、前モデルの「OneMix 2S」も第8世代のIntel Core M3-8100Y デュアルコアCPUと8GB RAMを搭載していた。「GPD Pocket 2 MAX」も全く同じだった。

バッテリーの性能

OneMix 3」は 8600mAhバッテリーを搭載。駆動時間は 12時間となっている。充電は12V/3A(USB PD充電器が別途必要)、5V、9Vに対応する。

なお、前モデルの「OneMix 2S」のバッテリー容量は6800mAhで、駆動時間は12時間。充電は12V/2.4Aのみ対応し、USB PD充電が必要だった。「GPD Pocket 2 MAX」のバッテリー容量は9200mAhだった。

ストレージの性能

OneMix 3」は 256GB SSDストレージを搭載。SATA SSDに対応するM.2スロット(2242規格)を内蔵し、ストレージを増設できる。

なお、前モデルの「OneMix 2S」のストレージ容量も256GB SSDだったが、M.2スロットは搭載していなかった。「GPD Pocket 2 MAX」も全く同じだった。

ボディ・筐体の性能

OneMix 3」のボディにはCNC削り出しのフルメタル仕様を採用。液晶部分を360度回転させることで、タブレットのように使用できる。

サイズは 約204×129×14.9mm (幅×奥行き×高さ)で、重量は 約650g。カラーはシルバーをラインナップする。

なお、前モデルの「OneMix 2S」のサイズは182×110×17mmで、重量は518gだった。「GPD Pocket 2 MAX」のサイズは206×148×5.5~18mmで、重量は680gだった。

キーボードの性能

OneMix 3」ではキーピッチ16mmのキーボードで快適にタイピングすることが可能。キーボード上に光学式ポインティングデバイスを備えるほか、新たにバックライトも搭載されている。

手書き入力・スタイラスペンの性能

OneMix 3」は筆圧4096段階のSurface Pen(別売)が利用できる。以下の動画で手書き入力の様子が詳しく分かるので、気になる人はチェックしてみよう。

「OneMix 3」と「OneMix 2S」の違い

OneMix 3」と前モデル「OneMix 2S」はどのように違っているのだろうか? スペックや機能を比較しながら、その違いを明らかにしていきたい。

ディスプレイが大型・高精細化

前モデル「OneMix 2S」は7.0インチ、解像度1920×1200の IPS液晶を搭載していた。一方、「OneMix 3」は8.4インチ、解像度2,560×1,600の IPS液晶を搭載。液晶サイズが約1.4インチ大きくなり、解像度も向上したことで、より高精細で見やすいディスプレイになっている。なお、どちらもタッチ操作に対応しており、360度回転させてタブレットスタイルで使用できるようになっている。

バッテリー容量がアップ・5Vと9V充電にも対応

前モデル「OneMix 2S」のバッテリー容量は6800mAhだったが、「OneMix 3」からは8600mAhバッテリーに変更されている。これは8.4インチの大型液晶を搭載した分多くの電力を必要とするためで、駆動時間は12時間と前モデル「OneMix 2S」と同じになっている。また、前モデル「OneMix 2S」は充電の際に12V/3AのUSB PD充電に対応していたが、「OneMix 3」ではその他に5V、9Vの充電にも対応している。

M.2スロットで拡張できる

OneMix 3」は前モデル「OneMix 2S」と同じように256GB SSDを搭載しているが、新たにM.2スロット(2242規格)を内蔵している。「M.2」はストレージ規格「mSATA」の後継で最大転送速度が30Gb/sと高速化している。また、小型軽量で衝撃に強く、読み込み書き込みが速いというメリットもある。

筆圧4096段階で手書き入力できる

前モデル「OneMix 2S」(※ペンは別売)では筆圧2048段階の手書き入力に対応していたが、「OneMix 3」からは筆圧4096段階のSurface Pen(※別売)も使用できるように改善された。「Surface Pen」は高精度のペン先、消しゴム、網かけのためのチルト機能などを備えており、遅延も全くなし。Office 文書の注釈やPhotoshop での編集にも使用できる。

キーボードのバックライトが復活

前モデル「OneMix 2S」のキーボードにはバックライトが搭載されていなかったが、「OneMix 3」からはバックライトが搭載されている。これにより、暗い場所でもタイピングできるようになり、薄暗いカフェでも使用できるようになった。なお、初代「OneMix」のキーボードにはバックライトが搭載されていた。

「OneMix 3」のメリット

OneMix 3」にはどのようなメリットがあるのだろうか? スペックや機能、前モデル「OneMix 2S」、7.0型「GPD Pocket2」、8.9型「GPD Pocket 2 MAX」などの他の超小型ノートPCと比較しながら、その実力と魅力を明らかにしてみよう。

8.4型のWindowsタブレットとして使える

OneMix 3」は前モデル「OneMix 2S」と同様に360度回転に対応し、タブレットスタイルでも使用できる。液晶ディスプレイは前モデル「OneMix 2S」よりも約1.4インチ大きくなり、解像度もアップしているため、見やすさは抜群。8.4型という珍しいサイズのWindowsタブレットになり、使い慣れたWindowsアプリや周辺機器もそのまま使用できる。

また、第8世代の Intel Core m3-8100Y デュアルコアCPUと8GB RAMとの組み合わせで通常の8型Windowsタブレット(Atom搭載)よりも高速に動作する。10.1型のWindowsタブレットよりも小型軽量のため、携帯性も抜群にいい。なお、7.0型「GPD Pocket2」は360度回転に対応しているが、8.9型「GPD Pocket 2 MAX」は360度回転に対応せず、タブレットスタイルで使用できない。

携帯用のペンタブレットとして使える

前モデル「OneMix 2S」では筆圧2048段階だったため本格的なイラスト制作は無理だった。しかし、「OneMix 3」からは8.4インチと液晶が大型化し、筆圧4096段階の「Surface Pen」で手書き入力できるようになったため、本格的なイラスト制作も可能になっている。

Windows OSなため、PhotoshopやIllustrator、Sketchなどの本格的なグラフィックソフトも利用できるほか、GIMPやInkscapeなどの無料で使えるソフトも利用できる。第8世代の Intel Core m3-8100Y デュアルコアCPUと8GB RAMを搭載しているため、遅延の心配もなく、Surface Penで繊細なタッチによる描写も簡単にできる。もちろん、ボディは超小型で軽量なため、公園などに持ち出して作業することもできる。

ストレージ交換が簡単にできる

OneMix 3」は前モデル「OneMix 2S」違い、新たにM.2スロット(2242規格)を内蔵している。M.2規格は従来のストレージよりも小型で転送速度も高速。メモリのような形状のため、本体内に挿し込むだけで簡単にストレージを増設できるというメリットもある。なお、7.0型「GPD Pocket2」にはM.2スロットは内蔵されていなかったが、8.9型「GPD Pocket 2 MAX」にはM.2スロットが搭載されている。

5V/9Vのモバイルバッテリーからも充電できる

前モデル「OneMix 2S」は基本的に12Vでしか充電できず、モバイルバッテリーを使用する際にはモデルが少ない12Vのモバイルバッテリーを使用するしかなかった。しかし、「OneMix 3」からはその他にモデルが多い5Vや9Vの充電に対応し、5V・9Vのモバイルバッテリーからも充電できるようになった。これにより、スマホ・タブレットなどで使っていた手持ちのモバイルバッテリーやUSB充電器をそのまま流用することができるようになった。

LETモジュールで単体通信できる

OneMix 3」はM.2スロット(2242規格)を内蔵しているため、LETモジュールを追加できるようになっている。これはLET通信が利用できないノートPCに挿し込んで使うモジュールで、本体に搭載することで単体での4G LET通信が利用できるようになる。Amazonで価格を調べてみたところ、価格は5千円前後。利用するには、SIMカードを装着する必要がある。SIMフリー仕様のため、ドコモやソフトバンク、ワイモバイルの通信網を使ったSIMカードが利用可能だ。

「OneMix 3」の価格は?

OneMix 3」は、

Amazonで103,710円、

AliExpressでUS $769.00 – 789.00

で販売されています。

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他のUMPCと比較する

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★「OneMix4」(10.1インチ)

★「OneGx1 Pro」(ゲーミング)

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